JP2008540604A - ヒストンデアセチラーゼの新規な阻害剤としての置換されたアミノプロペニルピペリジンまたはモルホリン誘導体 - Google Patents

ヒストンデアセチラーゼの新規な阻害剤としての置換されたアミノプロペニルピペリジンまたはモルホリン誘導体 Download PDF

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Abstract

【化1】
Figure 2008540604

本発明は、ヒストンデアセチラーゼ阻害酵素活性を有する式(I)の新規な化合物[式中、R、R、R、R、XおよびYは定義された意味を有する]、それらの製造、それらを含有する化合物および薬品としてのそれらの使用を含んでなる。

Description

本発明はヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害酵素活性を有する化合物に関する。それはさらにそれらの製造、それらを含んでなる組成物、並びにインビトロおよびインビボの両者における、HDACを阻害するためのそして薬品としての、例えば癌および乾癬の如き増殖性症状を抑制するための薬品としての、それらの使用にも関する。
核ヒストン類は遺伝子転写並びに例えば複製、修復、組み換え、および染色体分離の如き他のDNA−鋳型化工程の調節の原因となる機構の欠くことのできないそして力学的な成分として知られる。それらはアセチル化、ホスホリル化、メチル化、ユビキチン化、およびADP−リボシル化を包含する翻訳後修飾の主体である。
ここでは「HDAC類」と称するヒストンデアセチラーゼ(類)は、コアヌクレオソームヒストン類であるH2A、H2B、H3およびH4を包含する蛋白質のリシン残基上のアセチル修飾の除去に触媒作用を与える酵素である。ここでは「HAT類」と称するヒストンアセチルトランスフェラーゼ(類)と一緒に、HDAC類はヒストン類のアセチル化のレベルを調節する。ヌクレオソームヒストン類のアセチル化の均衡は多くの遺伝子の転写において重要な役割を演ずる。ヒストン類のハイポアセチル化は遺伝子転写の抑制をもたらす縮合されたクロマチン構造に関連するが、アセチル化されたヒストン類はより大きい開放クロマチン構造および転写の活性化に関連する。
11種の構造的に関連するHDAC類が記載されておりそして2つのクラスに分類されていた。クラスIのHDAC類はHDAC1、2、3、8および11よりなるが、クラスIIのHDAC類はHDAC4、5、6、7、9および10よりなる。HDAC類の第三のクラス構成員はクラスIおよびクラスIIのHDAC類とは構造的に無関係である。クラスI/IIのHDAC類は亜鉛−依存性機構により作用するが、クラスIIIのHDAC類はNAD−依存性である。
ヒストン類の他に、他の蛋白質類、特に転写因子、例えばp53、GATA−1およびE2F、核受容体、例えばグルココルチコイド受容体、甲状腺受容体、エストロゲン受容体、および細胞−周期調節蛋白質類、例えばpRb、もアセチル化用の基質である。蛋白質類のアセチル化は蛋白質安定化、例えばp53安定化、補因子の漸増および増加したDNA結合と関連してきた。p53は、例えばDNA損傷の如き多様なストレス信号に応答する細胞周期阻止または細胞消滅を誘発しうる腫瘍抑制剤である。p53−誘発細胞周期阻止に関する主要な標的はp21遺伝子であるように思える。p53によるその活性化の次に、p21がG1およびG2フェーズの両者における細胞周期阻止、老化中のその上方−調節、および増殖性細胞核抗原とのその相互作用をもたらすサイクリン/サイクリン−依存性キナーゼ複合体とのその会合により同定された。
HDAC類の阻害剤の研究は、それらが細胞周期阻止、細胞分化、細胞消滅および形質転換表現型の逆転において重要な役割を演ずることを示している。
阻害剤であるトリコスタチンA(TSA)は、例えば、G1およびG2フェーズの両者において細胞周期阻止を引き起こし、異なる細胞系統の形質転換表現型を逆転し、そしてフレンド白血病細胞などの分化を誘発する。TSA(およびスベロイルアニリドヒドロキサム酸SAHA)はマウスにおいて細胞成長を阻害し、末端分化を誘発し、そして腫瘍の生成を防止することが報告された(非特許文献1)。
トリコスタチンAは線維症、例えば肝臓線維症および肝臓キローシス(chirrhosis)、の処置において有用であるとも報告された。(1998年3月11日に公開されたGeerts et al.の特許文献1)。
HDAC阻害剤に関するファーマコフォア(pharmacophore)は、HDAC類の亜鉛−含有活性部位と相互作用する金属−結合領域、リンカー領域、および活性部位の縁上の残基と相互作用する表面認識領域またはキャッピング領域よりなる。
HDAC類の阻害剤はp21遺伝子発現を誘発することも報告された。これらの阻害剤によるp21遺伝子の転写活性化は、p21プロモーター領域内のヒストン類H3およびH4のアセチル化後のクロマチン再形成により促進される。p21のこの活性化はp53−非依存性方式で起き、そしてそのためにHDAC阻害剤は多くの腫瘍の特徴である突然変異したp53遺伝子を有する細胞内で作用する。
さらに、HDAC阻害剤は例えば宿主免疫応答の増加および腫瘍血管形成の阻止の如き間接的な活性を有することができそしてそのために原発性腫瘍の成長を抑制し且つ転移を妨害しうる(非特許文献2)。
上記のことに鑑みて、HDAC阻害剤は突然変異したp53遺伝子を有する腫瘍を包含する細胞増殖性疾病または症状の処置において大きな効力を有しうる。
2003年8月14日に公開された特許出願である特許文献2はヒストンデアセチラーゼの阻害剤として二環式ヒドロキサメート類を開示している。
2003年9月18日に公開された特許出願である特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10は、とりわけ、ヒストンデアセチラーゼの阻害剤として置換されたピペラジニルピリミジニルヒドロキサム酸類を開示しており、さらに特許文献8はR306465を開示している。
2003年10月9日に公開された特許出願である特許文献11はHDAC阻害剤としてピペラジン結合を含んでなるカルバミン酸化合物を開示している。
2003年10月23日に公開された特許出願である特許文献12はヒストンデアセチラーゼ阻害剤として置換されたピペラジニルフェニルベンズアミド化合物を開示している。
2003年11月13日に公開された特許出願である特許文献13はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてベンズアミド類を開示している。
2004年1月29日に公開された特許出願である特許文献14はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてアリール基およびヒドロキサメートの間にアルキル結合基を含有する誘導体を開示している。
2004年2月12日に公開された特許出願である特許文献15はヒストンデアセチラーゼ阻害剤として(ヘテロ)アリールアルケニル置換された二環式ヒドロキサメート類を開示している。
2004年6月24日に公開された特許出願である特許文献16は薬理学的剤としてアリーレン−カルボン酸(2−アミノ−フェニル)−アミド誘導体を開示している。
2004年7月29日に公開された特許出願である特許文献17は抗−炎症および抗腫瘍活性を有するN−ヒドロキシ−ベンズアミド誘導体の誘導体を開示している。
2004年7月29日に公開された特許出願である特許文献18はヒストンデアセチラーゼ阻害剤として置換されたアリールヒドロキサメート誘導体を開示している。
2004年8月19日に公開された特許出願である特許文献19は薬理学的剤としてモノ−アシル化されたO−フェニレンジアミン誘導体を開示している。
2004年8月19日に公開された特許出願である特許文献20はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてジアミノフェニレン誘導体を開示している。
2004年8月26日に公開された特許出願である特許文献21はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてベンズアミド誘導体を開示している。
2004年8月26日に公開された特許出願である特許文献22はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてインドール類、ベンズイミダゾール類およびナフヒミダゾール類(naphhimidazoles)を開示している。
2004年9月30日に公開された特許出願である特許文献23はヒストンデアセチラーゼ阻害剤として非−芳香族複素環式環系に結合されたヒドロキサメート類を開示している。
2004年10月14日に公開された特許出願である特許文献24はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてオキシム誘導体を開示している。
2004年10月28日に公開された特許出願である特許文献25はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてヒドロキサメート誘導体を開示している。
2005年3月31日に公開された特許出願である特許文献26はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてベンズイミダゾール類を開示している。
2005年4月7日に公開された特許出願である特許文献27および特許文献28はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてベンズアミド類を開示している。
2005年5月6日に公開された特許出願である特許文献29はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてアシルウレア連結されたおよびスルホニルウレア連結されたヒドロキサメート類を開示している。
2005年5月6日に公開された特許出願である特許文献30はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてビアリール結合されたヒドロキサメート類を開示している。
2005年8月18日に公開された特許出願である特許文献31はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてチアゾリルヒドロキサム酸類およびチアジアゾリルヒドロキサム酸類を開示している。
2005年9月22日に公開された特許出願である特許文献32はヒストンデアセチラーゼ阻害剤としてヘテロ五環式ヒドロキサム酸類を開示している。
2005年10月6日に公開された特許出願である特許文献33はヒストンデアセチラーゼ類としてアルケニルベンズアミド類を開示している。
欧州特許第0827742号明細書 欧州特許第1472216号明細書 欧州特許第1485099号明細書 欧州特許第1485348号明細書 欧州特許第1485353号明細書 欧州特許第1485354号明細書 欧州特許第1485364号明細書 欧州特許第1485365号明細書 欧州特許第1485370号明細書 欧州特許第1485378号明細書 欧州特許第1492534号明細書 欧州特許第1495002号明細書 国際公開第03/092686号パンフレット 国際公開第04/009536号パンフレット 欧州特許第1525199号明細書 欧州特許第1572626号明細書 欧州特許第1581484号明細書 欧州特許第1585735号明細書 欧州特許第1592667号明細書 欧州特許第1590340号明細書 欧州特許第1592665号明細書 国際公開第04/072047号パンフレット 欧州特許第1608628号明細書 欧州特許第1613622号明細書 欧州特許第1611088号明細書 国際公開第05/028447号パンフレット 国際公開第05/030704号パンフレット 国際公開第05/030705号パンフレット 国際公開第05/040101号パンフレット 国際公開第05/040161号パンフレット 国際公開第05/075469号パンフレット 国際公開第05/086898号パンフレット 国際公開第05/092899号パンフレット Finnin et al., Nature, 401: 188−193, 1999 Mai et al., Medicinal Research Reviews, 25: 261−309, 2005
本発明の化合物は先行技術とは、構造において、それらの薬理学的活性および/または薬理学的効力において異なる。
解決しようとする課題は、増加したバイオアベイラビリティーおよび/またはインビボ効力を有する高い酵素および細胞活性のあるヒストンデアセチラーゼ阻害剤を提供することである。
本発明の新規な化合物は上記の課題を解決する。本発明の化合物はヒストンデアセチラーゼ阻害性の酵素および細胞活性を示す。それらは、細胞およびインビボレベルの両者において、p21遺伝子を活性化する高い能力を有する。それらは望ましい薬物動力学的プロフィルを有しそしてP450酵素に対する低い親和力を有することができ、それが有害な薬品−薬品相互作用の危険性を減少させてより広い安全域も可能にする。
本化合物の有利な特徴は代謝安定性、溶解性および/またはp21誘発能力である。より特に、本発明の化合物はラット肝細胞内で増加した半減期を有し、水溶液中での増加した溶解性/安定性を有し、および/または増大したインビボp21プロモーター誘発能力を有する。
本発明は、式(I)
Figure 2008540604
[式中、
各Xは独立してNまたはCHであり、
各Yは独立してO、CHまたはCHであり、そしてYがCHである時には置換基は環構造のY原子に結合され、
nは0または1であり、そしてnが0である時には直接結合が意図され、
はフェニル、ナフタレニルまたはヘテロシクリルであり、ここで
該フェニルまたはナフタレニルの各々は場合によりハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、ポリハロC1−6アルキル、アリール、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、C1−6アルキルカルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノ、ヒドロキシカルボニル、C1−6アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシメチル、アミノメチル、C1−6アルキルアミノメチル、C1−6アルキルカルボニルアミノメチル、C1−6アルキルスルホニルアミノメチル、アミノスルホニル、C1−6アルキルアミノスルホニルまたはヘテロシクリルから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよく、
は−CH−R、トリフルオロメチル、−C(=O)−R、または−CH−NRであり、ここで
各Rは水素、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリルまたはトリアゾリルから独立して選択され、
各Rはヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、アミノまたはモノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノ、C3−6シクロアルキルアミノ、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、モルホリニルまたはチオモルホリニルから独立して選択され、
各RおよびRは水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、またはモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
は水素、C1−6アルキル、シアノC1−4アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C3−6シクロアルキルC1−6アルキル、アリールC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニルであり、
はヒドロキシまたは式(a−1)
Figure 2008540604
の基であり、
ここで
はヒドロキシまたは−NHであり、
10は水素、チエニル、フラニルまたはフェニルであり、そして各チエニル、フラニルまたはフェニルは場合によりハロ、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フェニル、C1−6アルキル、(ジC1−6アルキル)アミノ、C1−6アルキルオキシ、フェニルC1−6アルキルオキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、C1−6アルキルカルボニル、ポリハロC1−6アルキルオキシ、ポリハロC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、ヒドロキシカルボニルC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニルアミノ、アミノスルホニル、アミノスルホニルC1−6アルキル、イソキサゾリル、アミノカルボニル、フェニルC2−6アルケニル、フェニルC3−6アルキニルまたはピリジニルC3−6アルキニルで置換されていてもよく、
11、R12およびR13は各々独立して水素、−NH、ニトロ、フラニル、ハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリフルオロメチル、チエニル、フェニル、C1−6アルキルカルボニルアミノ、アミノカルボニルC1−6アルキルまたは−C≡C−CH−R14であり、
ここでR14は水素、C1−6アルキル、ヒドロキシ、アミノまたはC1−6アルキルオキシであり、そして
以上におけるヘテロシクリルはフラニル、チエニル、ピロリル(pyrrolyl)、ピロリニル(pyrrolinyl)、ピロリジニル、ジオキソリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、トリアジニル、トリチアニル、インドリジニル、インドリル、インドリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリニル、シンノリニル、フスラジニル、キナゾリニル、キノキサリニルまたはナフチリジニルであり、ここで
該複素環類の各々は場合によりハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、シアノ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよい]
の化合物、それらのN−オキシド形態、製薬学的に許容可能な付加塩類および立体化学的異性体形態に関する。
置換基から環系内に引かれた線は、結合が環系の適当な環原子のいずれかに結合されうることを示す。
用語「ヒストンデアセチラーゼ阻害剤」または「ヒストンデアセチラーゼの阻害剤」は、ヒストンデアセチラーゼと相互作用可能であり且つその活性、より特にその酵素活性、を阻害する化合物を同定するために使用される。ヒストンデアセチラーゼ酵素活性の阻害は、ヒストンデアセチラーゼがアセチル基をヒストンから除去する能力を減ずることを意味する。好ましくは、そのような阻害は特異的であり、すなわちヒストンデアセチラーゼ阻害剤はヒストンデアセチラーゼがアセチル基をヒストンから、ある種の他の無関係な生物学的効果を生ずるのに必要な阻害剤の濃度より低い濃度で、除去する能力を減ずる。
以上の定義および以下で使用される際には、ハロはフロオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを総称し、C1−4アルキルは炭素数1〜4の直鎖状および分枝鎖状の飽和炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、1−メチルエチル、2−メチルプロピルなど、を定義し、C1−6アルキルはC1−4アルキルおよびそれより高級な炭素数5〜6のその同族体、例えば、ペンチル、2−メチルブチル、ヘキシル、2−メチルペンチルなど、を包含し、ポリハロC1−6アルキルは3個の同一もしくは相異なるハロ置換基を含有するC1−6アルキル、例えばトリフルオロメチル、を定義し、C3−6シクロアルキルは炭素数3〜6の環式炭化水素基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシルなど、を包含し、そしてアリールはフェニルまたはハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリフルオロメチル、シアノもしくはヒドロキシカルボニルから各々独立して選択される1個もしくはそれ以上の置換基で置換されたフェニルである。
製薬学的に許容可能な付加塩類は製薬学的に許容可能な酸付加塩類および製薬学的に許容可能な塩基付加塩類を包括する。上記の製薬学的に許容可能な酸付加塩類は、式(I)の化合物が生成しうる治療的に活性な無毒の酸付加塩形態を含んでなることを意味する。塩基性質を有する式(I)の化合物は、該塩基形態を適当な酸で処理することにより、それらの製薬学的に許容可能な酸付加塩類に転化することができる。適当な酸類は、例えば、無機酸類、例えばハロゲン化水素酸類、例えば塩酸もしくは臭化水素酸、硫酸、硝酸、燐酸および同様な酸類、または有機酸類、例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、マロン酸、琥珀酸(すなわちブタンジオン酸)、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p−アミノ−サリチル酸、パモ酸および同様な酸類、を含んでなる。酸性質を有する式(I)の化合物は、該酸形態を適当な有機または無機塩基で処理することにより、それらの製薬学的に許容可能な塩基付加塩類に転化することができる。適当な塩基塩形態は、例えば、アンモニウム塩類、アルカリおよびアルカリ土類金属塩類、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩類など、有機塩基との塩類、例えばベンザチン、N−メチル−D−グルカミン、ヒドラバミン塩類、並びにアミノ酸類、例えば、アルギニン、リシンなど、との塩類を含んでなる。用語「酸または塩基付加塩類」は、式(I)の化合物が生成しうる水和物および溶媒付加形態も含んでなる。そのような形態の例は例えば水和物、アルコレート類などである。
ここで使用される用語「式(I)の化合物の立体化学的異性体形態」は、同じ結合順序により結合される同じ原子から構成されるが、異なる三次元構造を有する相互交換可能でない、式(I)の化合物が有しうる、全ての可能な化合物を定義する。断らない限り、化合物の化学的表示は該化合物が有しうる全ての可能な立体化学的異性体形態の混合物を包括する。該混合物は該化合物の基本的分子構造の全てのジアステレオマー類および/またはエナンチオマー類を含有しうる。式(I)の化合物の全ての立体化学的異性体形態は、純粋形態または互いの混合物の両方で、本発明の範囲内に包括されることが意図される。
式(I)の化合物のN−オキシド形態は、1個もしくは数個の窒素原子がいわゆるN−オキシドに酸化された式(I)の化合物、特にピペリジン−、ピペラジンまたはピリダジニル−窒素の1個もしくはそれ以上がN−酸化されたN−オキシド類、を含んでなることを意味する。
式(I)の化合物のあるものはそれらの互変異性体形態でも存在しうる。以上の式では明白に示されていないがそのような形態は本発明の範囲内に包含されることが意図される。
ここで使用される時は常に、用語「式(I)の化合物」は製薬学的に許容可能な付加塩類および全ての立体異性体形態も包含することが意図される。
ここで使用される用語「ヒストンデアセチラーゼ」および「HDAC」は、アセチル基をヒストンのN−末端のリシン残基のε−アミノ基から除去する酵素の族のいずれか1つをさすことが意図される。前後関係により断らない限り、用語「ヒストン」は、いずれかの種からのH1、H2A、H2B、H3、H4、およびH5を包含するいずれかのヒストン蛋白質をさすことが意味される。ヒトHDAC蛋白質または遺伝子生成物はHDAC−1、HDAC−2、HDAC−3、HDAC−4、HDAC−5、HDAC−6、HDAC−7、HDAC−8、HDAC−9、HDAC−10およびHDAC−11を包含するが、それらに限定されない。ヒストンデアセチラーゼは原生動物または菌・カビ源からも由来しうる。
興味ある化合物の第一群は、下記の制限の1つもしくはそれ以上が適用される式(I)の化合物よりなる:
a)各XがNであり、
b)各Yが独立してOまたはCHであり、
c)Rがフェニルまたは場合によりC1−6アルキルオキシ、ポリハロC1−6アルキル、アリールもしくはハロで置換されていてもよいフェニル、より特に4−フルオロで置換されたフェニル、であり、
d)Rが−CH−Rまたは−C(=O)−Rであり、
e)各Rが水素、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルオキシC1−6アルキルオキシ、C1−6アルキルカルボニルオキシ、N−メチルピペラジニル、モルホリニル、またはイミダゾリルから独立して選択され、
f)各RがC1−6アルキルアミノ、C1−6シクロアルキルアミノ、ヒドロキシC1−6アルキルアミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノC1−6アルキルアミノまたはモルホリニルから独立して選択され、
g)Rが水素、C1−6アルキルカルボニルまたはC1−6アルキルスルホニルであり、
h)Rが−NHであり、
i)R10が水素であり、或いは
j)R11、R12およびR13が各々独立して水素である。
興味ある化合物の第二群は、下記の制限の1つもしくはそれ以上が適用される式(I)の化合物よりなる:
a)各XがNであり、
b)各Yが独立してOまたはCHであり、
c)Rがフェニルであり、
d)Rが−CHOHまたはメチルであり、
e)Rが水素、C1−6アルキルカルボニルまたはC1−6アルキルスルホニルであり、
f)Rが−NHであり、
g)R10が水素であり、或いは
h)R11、R12およびR13が各々独立して水素である。
興味ある化合物の第三群は、下記の制限の1つもしくはそれ以上が適用される式(I)の化合物よりなる:
a)各XがNであり、
b)各YがCHであり、
c)nが1であり、
d)Rがフェニルであり、
e)Rが−CH−Rまたはメチルであり、
f)各Rが水素、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、またはC1−6アルキルカルボニルオキシから独立して選択され、
g)Rが水素またはC1−6アルキルスルホニルであり、或いは
h)Rがヒドロキシである。
興味ある化合物の第四群は、下記の制限の1つもしくはそれ以上が適用される式(I)の化合物よりなる:
a)各XがNであり、
b)各YがCHであり、
c)nが1であり、
d)Rがフェニルであり、
e)Rが−CHOHまたはメチルであり、
f)Rが水素またはC1−6アルキルスルホニルであり、或いは
g)Rがヒドロキシである。
好ましい化合物の群は、各XがNであり、各Yが独立してOまたはCHであり、Rがフェニルであり、Rが−CHOHまたはメチルであり、Rが水素、C1−6アルキルカルボニルまたはC1−6アルキルスルホニルであり、Rが−NHであり、R10が水素であり、そしてR11、R12およびR13が各々独立して水素である式(I)の化合物よりなる。
より好ましい化合物の群は、各XがNであり、各YがCHであり、nが1であり、Rがフェニルであり、Rが−CHOHまたはメチルであり、Rが水素またはC1−6アルキルスルホニルであり、そしてRがヒドロキシである式(I)の化合物よりなる。
最も好ましい化合物は、化合物番号1または化合物番号8
Figure 2008540604
である。
式(I)の化合物およびそれらの製薬学的に許容可能な塩類並びにそれらのN−オキシド類および立体化学的異性体形態は従来方法で製造できる。出発物質および一部の中間体は既知の化合物でありそして市販されており、或いは当該技術で一般的に既知である従来からの反応工程に従い製造できる。一部の製造方法は以下でさらに詳細に記述されるであろう。式(I)の最終化合物を得るための他の方法は実施例に記述されている。
式(II)の中間体を適当な酸、例えば、トリフルオロ酢酸、と反応させることにより、ここでは式(I−a)と称するRがヒドロキシである式(I)の化合物を製造することができる。該反応は適当な溶媒、例えば、メタノールまたはジクロロメタン、の中で行われる。
Figure 2008540604
Mが水素、またはナトリウムもしくはリチウムまたはアルカリ金属カチオン、例えばナトリウム、を表わす式(III)の中間体を、適当な試薬、例えばヘキサフルオロ燐酸ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウム(PyBOP)、の存在下で、式(IV)の中間体と反応させることにより、ここでは式(I−b)と称するRが式(a−1)の基であり且つRが−NHである式(I)の化合物を製造することができる。反応は塩基、例えばトリエチルアミン、の存在下で、適当な溶媒、例えばジクロロメタンおよびテトラヒドロフランの混合物、の中で行うことができる。
Figure 2008540604
式(V)の中間体を適当な酸、例えば、トリフルオロ酢酸、と反応させることによっても、式(I−b)の化合物を製造することができる。該反応は適当な溶媒、例えば、メタノールまたはジクロロメタン、の中で行われる。
Figure 2008540604
式(VI)の中間体を適当な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、の中で弗化テトラブチルアンモニウムと反応させることにより、ここでは式(I−c)と称するRが式(a−1)の基であり且つRがヒドロキシである式(I)の化合物を製造することができる。式(VI)の中間体におけるTMDMSはtert−ブチル(ジメチル)シラニルを意味する。
Figure 2008540604
式(III)の中間体を適当な試薬、例えばN’−(エチルカルボンイミドイル)−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン一塩酸塩(EDC)および1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(HOBT)、の存在下で式(VII)の中間体と反応させることにより、式(II)の中間体を製造することができる。反応は塩基、例えばトリエチルアミン、の存在下で、適当な溶媒、例えばジクロロメタンおよびテトラヒドロフランの混合物、の中で行うことができる。
Figure 2008540604
式(VIII)の中間体を適当な溶媒、例えばアルコール、例えばエタノールまたはプロパノール、の中で適当な酸性溶液、例えば塩酸、または塩基性溶液、例えば水酸化リチウムもしくは水酸化ナトリウム、と反応させることにより、式(III)の中間体を製造することができる。
Figure 2008540604
本発明はまた式(VIII)
Figure 2008540604
[式中、
各Xは独立してNまたはCHであり、
各Yは独立してO、CHまたはCHであり、そしてYがCHである時には置換基は環構造のY原子に結合され、
nは0または1であり、そしてnが0である時には直接結合が意図され、
はフェニル、ナフタレニルまたはヘテロシクリルであり、ここで
該フェニルまたはナフタレニルの各々は場合によりハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、ポリハロC1−6アルキル、アリール、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、C1−6アルキルカルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノ、ヒドロキシカルボニル、C1−6アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシメチル、アミノメチル、C1−6アルキルアミノメチル、C1−6アルキルカルボニルアミノメチル、C1−6アルキルスルホニルアミノメチル、アミノスルホニル、C1−6アルキルアミノスルホニルまたはヘテロシクリルから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよく、
は−CH−R、トリフルオロメチル、−C(=O)−R、または−CH−NRであり、ここで
各Rは水素、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリルまたはトリアゾリルから独立して選択され、各Rはヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、アミノまたはモノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノ、C1−6シクロアルキルアミノ、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、モルホリニルまたはチオモルホリニルから独立して選択され、
各RおよびRは水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、またはモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
は水素、C1−6アルキル、シアノC1−4アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C3−6シクロアルキルC1−6アルキル、アリールC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニルであり、そして
以上におけるヘテロシクリルはフラニル、チエニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、ジオキソリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、トリアジニル、トリチアニル、インドリジニル、インドリル、インドリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリニル、シンノリニル、フスラジニル、キナゾリニル、キナキソリニルまたはナフチリジニルであり、ここで
該複素環類の各々は場合によりハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、シアノ、アミノ、またはモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよい]
の化合物、それらのN−オキシド形態、製薬学的に許容可能な付加塩類および立体化学的異性体形態にも関する。
興味ある、好ましい、より好ましいおよび最も好ましい化合物の群は、式(I)の化合物に関して定義された基に応じて、式(V)の化合物に関して定義することができる。
ここでは式(VIII−a)の中間体と称するRが−CHOHである式(VIII)の中間体を、ここでは式(VIII−b)の中間体と称するRが−CHOH以外である中間体に、当該技術で既知の反応または官能基転換により、転化することにより、式(VIII)の新規な中間体を製造することができる。例えば、式(VIII−a)のアルコール類をアミン類、エステル類およびエーテル類に転化することができる。第一級アミン類を第二級もしくは第三級アミン類に転化することができ、および/または第一級もしくは第二級アミン類をアミド類に転化することができる。
Figure 2008540604
式(IX)の中間体を適当な溶媒、例えばアルコール、例えばエタノール、の中で1,4−ジオキサン−2,5−ジオールおよびRが以上で定義された通りである式(X)の適当なボロン酸と反応させることにより、ここでは式(VIII−c)の中間体と称するRが−CHOHであり且つRが水素である式(VIII)の新規な中間体を単一段階で製造することができる。
Figure 2008540604
式(IX)の中間体を適当な試薬、例えばテトラキス(エタノラト)チタンまたはホウ水素化ナトリウム、の存在下で、適当な溶媒、例えば1,2−ジクロロエタン、の中で式(XI)の適当なケトンと反応させることにより、ここでは式(VIII−d)の中間体と称するRが−CHOH以外であり且つRが水素である式(VIII)の新規な中間体を製造することができる。
Figure 2008540604
式(XII)の中間体を適当な酸、例えば、トリフルオロ酢酸、と反応させることにより、ここでは式(IX−a)の中間体と称するYがOである式(IX)の中間体を製造することができる。該反応は適当な溶媒、例えば、メタノールまたはジクロロメタン、の中で行われる。
Figure 2008540604
式(XIII)の中間体をWが適当な脱離基、例えば、ハロ、例えばクロロ、またはスルホニル基、例えばメチルスルホニルなど、である式(XIV)の中間体と反応させることにより、式(XII)の中間体を製造することができる。反応は反応−不活性溶媒、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ニトロベンゼン、アセトニトリルなど、の中で行うことができる。適当な塩基、例えば、アルカリもしくはアルカリ土類金属炭酸塩または炭酸水素塩、例えばトリエチルアミンまたは炭酸ナトリウム、の添加を用いて反応工程中に遊離する酸を吸収することができる。少量の適当な金属ヨウ化物、例えば、ヨウ化ナトリウムまたはカリウム、を加えて反応を促進することができる。撹拌が反応速度を増大させることができる。反応は一般的に室温と反応混合物の還流温度との間の範囲にわたる温度において行うことができ、そして所望するなら反応を高められた圧力において行うことができる。
Figure 2008540604
同じ方法で、式(VIII−d)の中間体をWが以上で定義された適当な脱離基である式(XV)の中間体と反応させることにより式(VIII)の化合物を製造することができる。
Figure 2008540604
式(I)の化合物および一部の中間体はそれらの構造内に少なくとも1個のステレオジェン中心を有することができる。このステレオジェン中心はRまたはS立体配置で存在しうる。
上記の方法で製造されたような式(I)の化合物は一般的にはエナンチオマー類のラセミ混合物であり、それらは互いに当該技術で既知の分割工程に従い分離することができる。式(I)のラセミ化合物は適当なキラル酸との反応により対応するジアステレオマー塩形態に転化することができる。該ジアステレオマー塩形態は引き続き、例えば、選択的もしくは分別結晶化により分離され、そしてエナンチオマー類はアルカリによりそこから遊離される。式(I)の化合物または式(V−b)の中間体のエナンチオマー形態を分離する別の方法は、キラル固定相を用いる液体クロマトグラフィーを包括する。該純粋な立体化学的異性体形態は、反応が立体特異的に起きるなら、適当な出発物質の対応する純粋な立体化学的異性体形態から誘導することもできる。好ましくは、特異的な立体異性体が所望される場合には、該化合物は立体特異的製造方法により合成されるであろう。これらの方法は有利にはエナンチオマー的に純粋な出発物質を使用するであろう。
式(I)の化合物、それらの製薬学的に許容可能な酸付加塩類および立体異性体形態は、それらがヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害効果を有する点で、価値ある薬理学的性質を有する。
本発明は、有効量の本発明の化合物を投与することによる形質転換細胞を包含する細胞の異常成長を阻止する方法を提供する。細胞の異常成長は正常な調節機構に無関係な細胞成長(例えば接触阻害の欠失)をさす。これは、癌細胞の成長阻止、末端分化および/または細胞消滅を引き起こすことによる直接的な、並びに腫瘍の新生血管形成を阻止することによる間接的な、両方の腫瘍成長の阻止を包含する。
本発明はまた、有効量の本発明の化合物を処置を必要とする被験体、例えば哺乳動物(そしてより好ましくは人間)、に投与することにより腫瘍成長を阻止する方法も提供する。特に、本発明は有効量の本発明の化合物の投与により腫瘍の成長を阻止する方法を提供する。阻止できる腫瘍の例は肺癌(例えば腺癌および非小細胞肺癌を包含する)、膵臓癌(例えば膵臓癌腫、例えば外分泌性膵臓癌腫)、結腸癌(例えば結直腸癌腫、例えば、結腸腺癌および結腸アデノーマ)、進行した疾病を包含する前立腺癌、リンパ由来の造血腫瘍(例えば急性リンパ性白血病、B−細胞リンパ腫、バーキトリンパ腫)、骨髄性白血病(例えば、急性骨髄性白血病(AML))、甲状小胞癌、骨髄形成異常症候群(MDS)、間葉源の腫瘍(例えば線維肉腫および横紋筋肉腫)、黒色腫、奇形癌、神経芽腫、神経膠腫、皮膚の良性腫瘍(例えば角化棘細胞癌腫)、乳房癌腫(例えば進行した乳癌)、腎臓癌腫、卵巣癌腫、膀胱癌腫および表皮癌腫を包含するが、それらに限定されない。
本発明に従う化合物は他の治療目的、例えば:
a)癌を処置するための腫瘍の照射の前、最中または後に本発明に従う化合物を投与することによる放射線療法に対する腫瘍の感作、
b)関節症および、例えば骨病理学的症状、例えば慢性関節リウマチ、変形性関節症、若年性関節炎、痛風、多発性関節炎、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎および全身性紅斑性狼創、の処置、
c)血管増殖性疾患、アテローム硬化症および再狭窄を包含する平滑筋細胞増殖の阻止、
d)炎症性症状および皮膚症状、例えば潰瘍性大腸炎、クローン病、アレルギー性鼻炎、移植片対宿主疾病、結膜炎、喘息、ARDS、ベーチェット病、移植拒絶症、蕁麻疹、アレルギー性皮膚炎、円形脱毛症、強皮症、発疹、湿疹、皮膚筋炎、ざ瘡、糖尿病、全身性紅斑性狼創、カワサキ病、多発性硬化症、気腫、嚢胞性線維症および慢性気管支炎、の処置、
e)子宮内膜症、子宮類線維腫、機能不全性子宮出血および子宮内膜肥厚の処置、
f)網膜および脈絡膜血管に作用する血管疾病を包含する眼の血管新生の処置、
g)心不全の処置、
h)免疫抑制症状の阻止、例えばHIV感染症の処置、
i)腎不全の処置、
j)外分泌疾患の抑制、
k)糖質新生不全の阻止、
l)神経疾病、例えばパーキンソン病、または認識疾患、例えば、アルツハイマー病もしくはポリグルタミン関連ニューロン疾病、をもたらす神経病理学の処置、
m)精神医学的疾患、例えば統合失調症、双極性疾患、鬱病、不安症および精神病、の処置、
n)神経筋肉病理学、例えば筋委縮性側索硬化症、の阻止、
o)棘筋委縮症の処置、
p)遺伝子の発現を増強させることによる処置を受けることが可能な他の病理学的症状の処置、
q)遺伝子療法の増進、
r)脂質生成の阻止、
s)寄生虫症、例えばマラリア、の処置
のために使用することができる。
従って、本発明は薬品としての使用のための式(I)の化合物並びに上記症状の1つもしくはそれ以上を処置するための薬品の製造のための式(I)の化合物の使用を開示する。
式(I)の化合物、それらの製薬学的に許容可能な酸付加塩類および立体異性体形態は、標識の付いた化合物とHDACとの間の複合体の生成を検出または測定することを含んでなる生物学的試料内でHDACを検出または同定するためにそれらを使用できる点で、価値ある診断性質を有しうる。
検出または同定方法は、標識剤、例えば放射性同位体、酵素、蛍光物質、発光物質など、で標識が付けられた化合物を使用することができる。放射性同位体の例は125I、131I、Hおよび14Cを包含する。酵素は一般的には、検出可能な反応に触媒作用を与える適当な基質のコンジュゲーションにより検出可能にされる。それらの例は、例えば、ベータ−ガラクトシダーゼ、ベータ−グルコシダーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、ペルオキシダーゼおよびマレートデヒドロゲナーゼ、好ましくはホースラディッシュペルオキシダーゼ、を包含する。発光物質は、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェリン、アエクオリンおよびルシフェラーゼを包含する。
生物学的試料は身体組織または身体流体として定義できる。身体流体の例は脳脊椎流体、血液、血漿、血清、尿、痰、唾液などである。
それらの有用な薬理学的性質に鑑みて、当該化合物は投与目的のための種々の製薬学的形態に調合することができる。
本発明の製薬学的組成物を製造するためには、活性成分としての有効量の特定化合物を、塩基または酸付加塩形態で、製薬学的に許容可能な担体と密に混合して組み合わせ、この担体は投与に望ましい調剤の形態によって広範囲の形態をとりうる。これらの製薬学的組成物は望ましくは、好ましくは、経口的、直腸、皮下、または非経口的注射による投与に適する単位剤形である。例えば、組成物を経口剤形で製造する際には、一般的な製薬学的媒体、例えば、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤および溶液の如き経口液体調剤の場合には水、グリコール類、油類、アルコール類など、または散剤、丸剤、カプセル剤および錠剤の場合には固体担体、例えば澱粉類、糖類、カオリン、潤滑剤、結合剤、崩壊剤など、を使用することができる。
投与におけるそれらの容易さのために、錠剤およびカプセル剤が最も有利な経口薬用量単位形態を代表し、その場合には固体の製薬学的担体がもちろん使用される。非経口的組成物に関しては、担体は一般的には少なくとも大部分の殺菌水を含んでなるが例えば溶解を助けるための他の成分を包含できる。担体が食塩水溶液、グルコース溶液または食塩水およびグルコース溶液の混合物を含んでなる注射液剤を、例えば、製造することができる。注射懸濁剤を製造することもでき、この場合には適当な液体担体、懸濁化剤などを使用することができる。皮下投与に適する組成物では、担体は場合により浸透促進剤および/または適当な湿潤剤を、場合により少割合のいずれかの性質の適当な添加剤と組み合わされて、含んでなってもよく、ここで添加剤は皮膚に有意な悪影響を引き起こさない。該添加剤は皮膚に対する投与を促進させることができ、および/または所望する組成物の製造を助けることができる。これらの組成物は種々の方法で、例えば、経皮パッチ剤として、滴下剤(spot−on)としてまたは軟膏剤として、投与することができる。
上記の製薬学的組成物を投与の容易さおよび薬用量の均一性のために薬用量単位形態で調合することが特に有利である。明細書および特許請求の範囲で使用される薬用量単位形態はここでは単位薬用量として適する物理的に分離している単位をさし、各単位は所望する治療効果を生ずるように計算された予め決められた量の活性成分を必要な製薬学的担体と組み合わせて含有する。そのような薬用量単位形態の例は錠剤(刻み目付きまたはコーティング錠剤を包含する)、カプセル剤、丸剤、散剤パケット、ウエファー剤、注射液剤または懸濁剤、小さじ一杯分、大さじ一杯分など、並びにそれらの分離された複数分である。
当業者は、以下に示された試験結果から有効量を容易に決めることができるであろう。一般的には、治療的に有効な量は0.005mg/kg〜100mg/kgの体重、そして特に0.005mg/kg〜10mg/kgの体重、であろう。必要な服用量を1日を通して2回、3回、4回もしくはそれ以上の分割服用量として適当な間隔で投与することが適切でありうる。該分割服用量は、例えば、単位薬用量形態当たり0.5〜500mg、そして特に10mg〜500mg、の活性成分を含有する単位薬用量形態として調合することができる。
本発明の別の面として、より具体的には癌または関連疾病の処置における、特に薬品としての使用のためには、HDAC−阻害剤と別の抗癌剤との組み合わせが推奨される。
上記症状の処置のためには、本発明の化合物は有利には1種もしくはそれ以上の他の薬剤と、より特に他の抗癌剤と、組み合わせて使用することができる。抗癌剤の例は、
−白金配位化合物、例えばシスプラチン(cisplatin)、カルボプラチン(carboplatin)またはオキサリプラチン(oxalyplatin)、
−タキサン化合物、例えばパクリタキセル(paclitaxel)またはドセタキセル(docetaxel)、
−トポイソメラーゼI阻害剤、例えばカンプトテシン化合物、例えばイリノテカン(irinotecan)またはトポテカン(topotecan)、
−トポイソメラーゼII阻害剤、例えば抗−腫瘍性ポドフィロトキシン誘導体、例えばエトポシド(etoposide)またはテニポシド(teniposide)、
−抗−腫瘍性ビンカ・アルカロイド類、例えばビンブラスチン(vinblastine)、ビンクリスチン(vincristine)またはビノレルビン(vinorelbine)、
−抗−腫瘍性ヌクレオシド誘導体、例えば5−フルオロウラシル(5−fluorouracil)、ゲンシタビン(gemcitabine)またはカペシタビン(capecitabine)、
−アルキル化剤、例えばナイトロジェン・マスタードまたはニトロソウレア、例えばシクロホスファミド(cyclophophamide)、クロランブシル(chlorambucil)、カルムスチン(carmustine)またはロムスチン(lomustine)、
−抗−腫瘍性アンスラシクリン誘導体、例えばダウノルビシン(daunorubicin)、ドキソルビシン(doxorubicin)、イダルビシン(idarubicin)またはミトキサントロン(mitoxantrone)、
−HER2抗体、例えばトラスツズマブ(trastuzumab)、
−エストロゲン受容体拮抗物質または選択的エストロゲン受容体調節剤、例えばタモキシフェン(tamoxifen)、トレミフェン(toremifene)、ドロロキシフェン(droloxifene)、ファスロデックス(faslodex)またはラロキシフェン(raloxifene)、
−アロマターゼ阻害剤、例えばエキセメスタン(exemestane)、アナストロゾール(anastrozole)、レトラゾール(letrazole)およびボロゾール(vorozole)、
−分化剤、例えばレチノイド類、ビタミンDおよびレチン酸代謝遮断剤(RAMBA)、例えばアククタン(accutane)、
−DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばアザシチジン(azacytidine)、
−キナーゼ阻害剤、例えばフラボペリドール(flavoperidol)、イマチニブ・メシレート(imatinib mesylate)またはゲフィチニブ(gefitinib)、
−ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、
−他のHDAC阻害剤、
−ユビキチン−プロテアソーム経路の阻害剤、例えばベルケード(Velcade)、或いは
−ヨンデリス(Yondelis)
である。
用語「白金配位化合物」はここでは、白金をイオンの形態で与えるいずれかの腫瘍細胞成長阻害性の白金配位化合物を示すために使用される。
用語「タキサン化合物」はタキサン環系を有しそしてある種のイチイ(Taxus)樹木からの抽出物に関連するかまたはそれから誘導される化合物の種類を示す。
用語「トポイソメラーゼ阻害剤」は、真核生物細胞内でDNAトポロジーを変えうる酵素を示すために使用される。それらは重要な細胞機能および細胞増殖にとって必須である。真核細胞には2種のトポイソメラーゼ類、すなわちI型およびII型、がある。トポイソメラーゼIは約100,000の分子量の単量体状酵素である。酵素はDNAに結合しそして一時的な単一−ストランド破壊を導入し、二重螺旋をほどき(または自然にほどけるのを許容し)そして引き続きDNAストランドからの分離前に破壊を再封印する。トポイソメラーゼIIはDNAストランド破壊の誘発またはフリーラジカルの生成を包括する同様な作用機構を有する。
用語「カンプトテシン化合物」は、中国の樹木であるカンプトテシン・アクミナタ(Camptothecin acuminate)およびインドの樹木であるノタポジテス・フェチダ(Nothapodytes foetida)から誘導される水−不溶性アルカロイドである親カンプトテシン化合物に関連するかまたはそれから誘導される化合物を示すために使用される。
用語「ポドフィロトキシン化合物」は、マンドレーク植物から抽出される親ポドフィロトキシンに関連するかまたはそれから誘導される化合物を示すために使用される。
用語「抗−腫瘍性ビンカ・アルカロイド類」は、キョウチクトウ植物(Vinca rosea)の抽出物に関連するかまたはそれから誘導される化合物を示すために使用される。
用語「アルキル化剤」は、それらが生理学的条件下でアルキル基を生物学的に極めて重要な巨大分子、例えばDNA、に寄与させる能力を有する共通の特徴を有する多様な化学物質群を包括する。例えばナイトロジェン・マスタードおよびニトロソウレア類の如きより重要な活性剤のほとんどで、一部が酵素性である複雑な分解反応後に活性なアルキル化部分がインビボで製造される。アルキル化剤の最も重要な薬理学的作用は、細胞増殖に関連する基本的機構、特にDNA合成および細胞分割、を混乱させることである。アルキル化剤が急速に増殖する組織内でDNA機能および完全性を妨害する能力が、それらの治療用途および多くのそれらの毒性に関する基礎を与える。
用語「抗−腫瘍性アンスラシクリン誘導体」は、グルコシド結合により結合される異常の糖であるダウノサミンを有するテトラシクリン環構造を有することにより特徴づけられる、真菌Strep. peuticus var. caesiusおよびそれらの誘導体から得られる抗生物質を含んでなる。
原発性乳房癌腫内でのヒト表皮成長因子受容体2蛋白質(HER2)の増殖はある種の患者に関しては劣悪な臨床的予後に相互関連することが示された。トラスツズマブは、HER2受容体の細胞外領域に高い親和力および特異性で結合する高度に精製された組み換えDNA−由来のヒト化されたモノクローンIGG1カッパ抗体である。
多くの乳癌はエストロゲン受容体を有しそしてこれらの腫瘍の成長はエストロゲンによりにより刺激される。用語「エストロゲン受容体拮抗物質」および「選択的エストロゲン受容体調節剤」は、エストロゲン受容体(ER)に対するエストラジオール結合の競合阻害剤を示すために使用される。選択的エストロゲン受容体調節剤は、ERに結合される時には、DNA上のエストロゲン応答要素(ERE)に対するその結合を調節する受容体の三次元形状における変化を示す。
閉経後女性では、循環エストロゲンの主要源は末梢組織内のアロマターゼ酵素による副腎および卵巣アンドロゲン類(アンドロステネジオンおよびテストステロン)からエストロゲン類(エストロンおよびエストラジオール)への転化からである。アロマターゼ阻害または不活性化によるエストロゲン妨害が、ホルモン−依存性乳癌を有する一部の閉経後患者に関する有効で且つ選択的な処置である。
用語「抗エストロゲン剤」はここでは、エストロゲン受容体拮抗物質および選択的エストロゲン受容体調節剤だけでなく以上で論じたアロマターゼ阻害剤も包含して使用される。
用語「分化剤」は、種々の方法で細胞増殖を阻害しそして分化を誘発することができる化合物を包括する。ビタミンDおよびレチノイド類が広範囲の正常なおよび悪性の細胞タイプの成長および分化を調節する際に主要な役割を演ずることが知られている。レチン酸代謝遮断剤(RAMBA類)はレチン酸のシトクロムP450−介在異化作用を阻止することにより内因性レチン酸のレベルを増加する。
DNAメチル化変化はとりわけ人間の新形成における最も普遍的な異常である。選択された遺伝子のプロモーター内の過剰メチル化は一般的には関係する遺伝子の不活性化に関連する。用語「DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤」は、DNAメチルトランスフェラーゼの薬理学的阻害および腫瘍抑制剤遺伝子発現の再活性化により作用する化合物を示すために使用される。
用語「キナーゼ阻害剤」は、細胞周期進行およびプログラムされた細胞死滅(細胞消滅)に関係するキナーゼ類の有効な阻害剤を含んでなる。
用語「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」は、Rasおよび他の細胞内蛋白質のファルネシル化を妨害するために設計された化合物を示すために使用される。それらは悪性細胞増殖および生存に影響を与えることが示された。
用語「他のHDAC阻害剤」は
−カルボキシレート類、例えば酪酸塩(butyrate)、桂皮酸、4−フェニル酪酸塩またはバルプロン酸(valproic acid)、
−ヒドロキサム酸類、例えばスベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、ピペラジン含有SAHA同族体、ビアリールヒドロキサメートA−161906およびそのカルボゾリルエーテル−、テトラヒドロピリジン−およびテトラロン−同族体、二環式アリール−N−ヒドロキシカルボキサミド類、ピロキサミド、CG−1521、PXD−101、スルホンアミドヒドロキサム酸、LAQ−824、トリコスタチンA(TSA)、オキサンフラチン、スクリプタイド、スクリプタイド関連三環式分子、m−カルボキシ桂皮酸ビスヒドロキサム酸(CBHA)、CBHA−類似ヒドロキサム酸類、トラポキシン−ヒドロキサム酸同族体、R306465および関連するベンゾイル−およびヘテロアリール−ヒドロキサム酸類、アミノスベレート類並びにマロニルジアミド類、
−環式テトラペプチド類、例えばトラポキシン、アピジジン、デプシペプチド、スピルコスタチン−関連化合物、RedFK−228、スルフヒドリル−含有環式テトラペプチド類(SCOP類)、ヒドロキサム酸含有環式テトラペプチド類(CHAP類)、TAN−174類およびアズマミド類、
−ベンズアミド類、例えばMS−275もしくはCI−994、または
−デプデシン
を包含するが、それらに限定されない。
用語「ユビキチン−プロテアーゼ経路の阻害剤」は、細胞周期調節蛋白質を包含するプロテアソーム内の細胞蛋白質の標的破壊を阻止する化合物を同定するために使用される。
癌の処置のためには、本発明に従う化合物を上記のような患者に、照射と共に、投与することができる。照射は、特に線状加速器によりまたは現在普遍的に使用される放射核種により発生する、イオン化放射線そして特にガンマ放射線を意味する。放射核種による腫瘍の照射は外部的または内部的でありうる。
本発明はまた、抗癌剤および本発明に従うHDAC阻害剤の組み合わせにも関する。
本発明はまた、例えば腫瘍細胞の成長を阻止するための医学的療法における使用のための本発明に従う組み合わせにも関する。
本発明はまた、腫瘍細胞の成長を阻止するための本発明に従う組み合わせにも関する。
本発明はまた、人間被験者に有効量の本発明に従う組み合わせを投与することを含んでなる被験者における腫瘍細胞の成長を阻止する方法にも関する。
本発明はさらに、有効量の本発明に従う組み合わせを投与することによる、形質転換細胞を包含する細胞の異常成長を阻止する方法も提供する。
他の薬剤およびHDAC阻害剤を同時に(例えば別個のもしくは単一の組成物状で)またはいずれかの順序で順次に投与することができる。後者の場合には、2種の化合物を有利なまたは相乗的な効果が確実に得られるのに充分である期間内に且つ量および方法で投与する。投与の好ましい方法および順序並びに組み合わせの各成分に関するそれぞれの薬用量および処方は、投与される特定の他の薬剤およびHDAC阻害剤、それらの投与方式、処置される特定の腫瘍並びに処置される特定の宿主に依存するであろう。投与の最適な方法および順序並びに薬用量および処方は当業者により従来方法を使用して且つここに示された情報に鑑みて容易に決めることができる。
白金配位化合物は有利には処置工程当たり1平方メートルの体表面積当たり1〜500mg(mg/m)、例えば50〜400mg/m、の薬用量で、特にシスプラチンに関しては約75mg/mそしてカルボプラチンに関しては約300mg/mの薬用量で、投与される。
タキサン化合物は有利には処置工程当たり1平方メートルの体表面積当たり50〜400mg(mg/m)、例えば75〜250mg/m、の薬用量で、特にパクリタキセルに関しては約175〜250mg/mそしてドセタキセルに関しては約75〜150mg/mの薬用量で、投与される。
カンプトテシン化合物は有利には処置工程当たり1平方メートルの体表面積当たり0.1〜400mg(mg/m)、例えば1〜300mg/m、の薬用量で、特にイリノテカンに関しては約100〜350mg/mそしてトポテカンに関しては約1〜2mg/mの薬用量で、投与される。
抗−腫瘍性ポドフィロトキシン誘導体は有利には処置工程当たり1平方メートルの体表面積当たり30〜300mg(mg/m)、例えば50〜250mg/m、の薬用量で、特にエトポシドに関しては約35〜100mg/mそしてテニポシドに関しては約50〜250mg/mの薬用量で、投与される。
抗−腫瘍性ビンカ・アルカロイドは有利には処置工程当たり1平方メートルの体表面積当たり2〜30mg(mg/m)の薬用量で、特にビンブラスチンに関しては約3〜12mg/mの薬用量で、ビンクリスチンに関しては約1〜2mg/mの薬用量で、そしてビノレルビンに関しては約10〜30mg/mの薬用量で、投与される。
抗−腫瘍性ヌクレオシド誘導体は有利には処置工程当たり1平方メートルの体表面積当たり200〜2500mg(mg/m)、例えば700〜1500mg/m、の薬用量で、特に5−FUに関しては約200〜500mg/mの薬用量で、ゲンシタビンに関しては約800〜1200mg/mの薬用量でそしてカペシタビンに関しては約1000〜2500mg/mの薬用量で、投与される。
アルキル化剤、例えばナイトロジェン・マスタードまたはニトロソウレア、は有利には処置工程当たり1平方メートルの体表面積当たり100〜500mg(mg/m)、例えば120〜200mg/m、の薬用量で、特にシクロフォスファミドに関しては約100〜500mg/mの薬用量で、クロランブシルに関しては約0.1〜0.2mg/mの薬用量で、カルムスチンに関しては約150〜200mg/mの薬用量で、そしてロムスチンに関しては約100〜150mg/mの薬用量で、投与される。
抗−腫瘍性アンスラシクリン誘導体は有利には処置工程当たり1平方メートルの体表面積当たり10〜75mg(mg/m)、例えば15〜60mg/m、の薬用量で、特にドキソルビシンに関しては約40〜75mg/mの薬用量で、ダウノルビシンに関しては約25〜45mg/mの薬用量で、そしてイダルビシンに関しては約10〜15mg/mの薬用量で、投与される。
トラスツズマブは有利には処置工程当たり1平方メートルの体表面積当たり1〜5mg(mg/m)、特に2〜4mg/m、の薬用量で投与される。
抗エストロゲン剤は有利には特定の剤および処置される症状に依存して1日当たり約1〜100mgの薬用量で投与される。タモキシフェンは有利には経口的に約5〜50mg、好ましくは10〜20mg、の薬用量で1日2回投与され、治療効果を達成しそして維持するために充分な時間にわたり療法を続ける。トレミフェンは有利には経口的に約60mgの薬用量で1日1回投与され、治療効果を達成しそして維持するために充分な時間にわたり療法を続ける。アナストロゾールは有利には経口的に約1mgの薬用量で1日1回投与される。ドロロキシフェンは有利には経口的に約20−100mgの薬用量で1日1回投与される。ラロキシフェンは有利には経口的に約60mgの薬用量で1日1回投与される。エキセメスタンは有利には経口的に約25mgの薬用量で1日1回投与される。
これらの薬用量は例えば処置工程当たり1回、2回もしくはそれ以上の回数で投与することができ、それらは例えば7、14、21または28日毎に繰り返すことができる。
それらの有用な薬理学的性質に鑑みて、本発明に従う組み合わせの成分、すなわち他の薬剤およびHDAC阻害剤、は投与目的のために種々の製薬学的形態に調合することができる。成分は別個に、個別の製薬学的組成物中でまたは両成分を含有する単一の製薬学的組成物中で調合することができる。
本発明は従って、他の薬剤およびHDAC阻害剤を1種もしくはそれ以上の製薬学的担体と一緒に含んでなる製薬学的組成物にも関する。
本発明はまた、抗癌剤および本発明に従うHDAC阻害剤を1種もしくはそれ以上の製薬学的担体と一緒に含んでなる製薬学的組成物の形態の本発明に従う組み合わせにも関する。
本発明はさらに、腫瘍細胞の成長を阻止するための製薬学的組成物の製造における本発明に従う組み合わせの使用にも関する。
本発明はさらに、癌に罹っている患者の処置における同時の、別個のまたは順次の使用のための組み合わせ調剤としての、第一活性成分としての本発明に従うHDAC阻害剤および第二活性成分としての抗癌剤を含有する製品にも関する。
実験部分
以下の実施例は説明目的のために提示される。以下で、「DCM」はジクロロメタンとして定義され、「DIPE」はジイソプロピルエーテルとして定義され、「EDC」はN’−(エチルカルボンイミドイル)−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン一塩酸塩として定義され、「EtOAc」は酢酸エチルとして定義され、「EtOH」はエタノールとして定義され、「HOBT」は1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾールとして定義され、「MeOH」はメタノールとして定義され、「PyBOP」はヘキサフルオロ燐酸(1−)燐(1+),(1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾラト−O)トリ−1−ピロリジニル−,(T−4)−として定義され、「TFA」はトリフルオロ酢酸として定義されそして「THF」はテトラヒドロフランとして定義される。
A.中間化合物の製造
実施例A1
a)中間体1の製造
Figure 2008540604
2−(4−アミノメチル−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−5−カルボン酸エチルエステル(0.003モル)、(2−フェニルエテニル)−ボロン酸(0.003モル)および1,4−ジオキサン−2,5−ジオール(0.003モル)のEtOH(40ml)中混合物を2日間にわたり室温において撹拌しそして次に溶媒を蒸発させて(真空)、中間体1(さらなる精製なしに次の反応段階でそのまま使用した)を生じた。
b)中間体2の製造
Figure 2008540604
中間体1(0.0014モル)の1N水酸化ナトリウム(10ml)およびTHF(30ml)中混合物を室温において48時間にわたり撹拌した。1N塩酸(10ml)を加えた。溶媒を蒸発させて、中間体2(さらなる精製なしに次の反応段階でそのまま使用した)を生じた。
c)中間体3の製造
Figure 2008540604
トリエチルアミン(0.0042モル)、N’−(エチルカルボンイミドイル)−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(0.0021モル)、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(0.0021モル)およびO−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−ヒドロキシルアミン(0.0021モル)をDCM(30ml)とTHF(30ml)との混合物中の中間体2(0.0014モル)の混合物に加え、次に反応混合物を5時間にわたり40℃において撹拌した。水を加えた。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾別しそして溶媒を蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(5μm)(勾配溶離剤:DCM/MeOH/NHOH 99/1/0.5〜95/5/0.25)により精製した。生成物画分を集めそして有機溶媒を蒸発させて0.03g(4%)の中間体3を生じた。
実施例A2
a)中間体4の製造
Figure 2008540604
2−メタンスルホニル−ピリミジン−5−カルボン酸エチルエステル(0.0434モル)のアセトニトリル中溶液を窒素下で4−N−(tertブトキシカルボニル)アミノピペリジン(0.0362モル)および炭酸カリウム(0.0724モル)の溶液に加える。混合物を室温において15時間にわたり撹拌し、氷上に注いだ。沈殿を濾過し、水およびDIPEで洗浄しそして乾燥して7.9gの中間体4を生じた。
b)中間体5の製造
Figure 2008540604
トリフルオロ酢酸(20ml)を室温において中間体4(0.0225モル)のDCM(110ml)中溶液に加えた。混合物を室温において15時間にわたり撹拌し、次に乾固まで蒸発させた。残渣をEtOAcの中に加えた。水を加えた。KCOを加えた。EtOAcを蒸発させた。沈殿を濾過し、水で、次にジエチルエーテルで洗浄しそして乾燥した。混合物をDCMで抽出し、有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させて、2gの中間体5を生じた。
c)中間体6の製造
Figure 2008540604
(2−フェニルエテニル)−ボロン酸(0.014モル)および中間体5(0.014モル)を1,4−ジオキサン−2,5−ジオール(0.014モル)のEtOH(175ml)中溶液に加えた。混合物を室温において24時間にわたり撹拌した。EtOHを蒸発させた。残渣をDCM/HOの中に加えた。NaHCOを加えた。混合物をDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(6.6g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(20−45μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NHOH 98/2/0.1)により精製した。3つの画分を集めそして溶媒を蒸発させて、1.5gの中間体6を生じた。
d)中間体7の製造
Figure 2008540604
中間体6(0.0037モル)および水酸化リチウム一水和物(0.0113モル)のTHF(50ml)および水(25ml)中混合物を室温において48時間にわたり撹拌した。1N塩酸(15ml)を加えた。混合物を乾固まで蒸発させて、中間体7を生じた。この生成物を次の反応段階で直接使用した。
e)中間体8の製造
Figure 2008540604
1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(0.0056モル)、次にN’−(エチルカルボンイミドイル)−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(0.0056モル)およびO−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−ヒドロキシルアミン(0.0056モル)を室温において中間体7(0.0037モル)およびトリエチルアミン(0.0113モル)のDCM/THF(200ml)中溶液にN流下で加えた。混合物を室温において3時間にわたり撹拌し、次に45℃において72時間にわたり撹拌し、水中に注ぎそしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(2.4g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(15−40μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NHOH 94/6/0.1)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.43g)をDIPE/2−プロパノンから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.19g(11%)の中間体8を生じた。
実施例A3
a)中間体9の製造
Figure 2008540604
チタン(IV)エトキシド(0.0052モル)を室温において2−(4−アミノメチル−ピペリジン−1−イル)−ピリミジン−5−カルボン酸エチルエステル(0.0026モル)および4−フェニル−3−ブテン−2−オンの1,2−ジクロロ−エタン(30ml)中溶液にN流下で加えた。混合物を室温において48時間にわたり撹拌した。トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(0.0052モル)を加えた。混合物を室温において6時間にわたり撹拌し、氷水中に注ぎそしてセライト上で濾過した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(1g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(15−40μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NHOH 96/4/0.2)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.6g)をDIPEから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.545g(53%)の中間体9、融点79℃を生じた。
b)中間体10の製造
Figure 2008540604
中間体9(0.0012モル)および水酸化ナトリウム(0.0049モル)のEtOH(50ml)中混合物を6時間にわたり撹拌しそして還流し、次に室温に冷却しそして溶媒を乾固まで蒸発させた。残渣をジエチルエーテルの中に加えた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.537g(>100%)の中間体10、融点>260℃を生じた。
c)中間体11の製造
Figure 2008540604
1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(0.0028モル)、次にN’−(エチルカルボンイミドイル)−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(0.0028モル)を、室温において中間体10のTHF(55ml)およびDCM(55ml)中溶液にN流下で加えた。混合物を室温において30分間にわたり撹拌した。O−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−ヒドロキシルアミン(0.0028モル)を加えた。混合物を室温において48時間にわたり撹拌し、水中に注ぎそしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.8g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(10μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NH4OH 95/5/0.1)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.295g、46%)をDIPEから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.282g(43%)の中間体11、融点80℃を生じた。
実施例A4
a)中間体12の製造
Figure 2008540604
塩化アセチル(0.0015モル)のDCM(2ml)中溶液を中間体9およびトリエチルアミン(0.003モル)のDCM(20ml)中溶液に滴下した。混合物を5℃にN流下で冷却し、5℃において30分間にわたり撹拌し、次に室温において3時間にわたり撹拌し、氷水中に注ぎそしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.43g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(15−40μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NHOH 98/2/0.1)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させて、0.38g(86%)の中間体12を生じた。
b)中間体13の製造
Figure 2008540604
中間体12(0.0008モル)および水酸化ナトリウム(0.0034モル)のEtOH(40ml)中混合物を15時間にわたり撹拌しそして還流し、次に乾固まで蒸発させて、0.37gの中間体13を生じた。この画分を次の反応段階で直接使用した。
c)中間体14の製造
Figure 2008540604
1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール(0.0013モル)およびN’−(エチルカルボンイミドイル)−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(0.0013モル)を室温において中間体13(0.0008モル)およびO−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−ヒドロキシルアミン(0.0013モル)のDCM/THF(50ml/50ml)中溶液にN流下で加えた。混合物を室温において5日間にわたり撹拌し、水中に注ぎそしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.79g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(15−40μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NH4OH 99/1/0.5〜92/8/0.5)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させて、0.235g(53%)の中間体14を生じた。
実施例A5
a)中間体15の製造
Figure 2008540604
2−(メチルスルホニル)−5−ピリミジンカルボン酸エチルエステル(0.0118モル)のアセトニトリル(30ml)中溶液を(2−モルホリニルメチル)−カルバミン酸1,1−ジメチルエチルエステル(0.0098モル)および炭酸カリウム(0.0196モル)のアセトニトリル(80ml)中溶液にN流下で滴下した。混合物を室温において12時間にわたり撹拌し、水中に注ぎそしてEtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を乾固まで蒸発させた。残渣(5.6g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(15−35μm)(溶離剤:DCM/MeOH 99/1)により精製した。2つの画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.75g)をジエチルエーテルから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.3gの中間体15、融点100℃を生じた。
b)中間体16の製造
Figure 2008540604
TFA(7.5ml)を0℃において中間体15(0.037モル)のDCM(150ml)中混合物に加えた。混合物を室温において48時間にわたり撹拌した。溶媒を蒸発させた。ジエチルエーテルを加えた。沈殿を濾別しそして乾燥して、13.5g(96%)の中間体16、融点180℃を生じた。
c)中間体17の製造
Figure 2008540604
中間体16(0.0105モル)をDCM(150ml)中の10%炭酸カリウム水溶液(100ml)に加えた。混合物を室温において15分間にわたり撹拌し、次にDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させて、2.6gの中間体17を生じた。
d)中間体18の製造
Figure 2008540604
中間体17(0.0093モル)、[(1E)−2−フェニルエテニル]−ボロン酸(0.0031モル)および1,4−ジオキサン−2,5−ジオール(0.0031モル)のEtOH(125ml)中混合物を室温において4日間にわたり撹拌し、次に乾固まで蒸発させた。混合物をEtOAcの中に加えた。混合物を水で、次に飽和NaClで洗浄した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(3.3g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(15−40μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NHOH 95/5/0.1)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.95g)をDIPEから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.3gの中間体18、融点146℃を生じた。
e)中間体19の製造
Figure 2008540604
中間体18(0.001モル)および水酸化ナトリウム(0.002モル)のEtOH(10ml)中混合物を70℃において6時間にわたり撹拌し、次に乾固まで蒸発させた。残渣をアセトニトリルの中に数回にわたり加え、次に乾固まで蒸発させて、中間体19を生じた。この生成物を次の反応段階で直接使用した。
f)中間体20の製造
Figure 2008540604
HOBT(0.0025モル)、次にEDC(0.0025モル)を室温において中間体19(0.001モル)およびO−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−ヒドロキシルアミン(0.0025モル)のDCM−THF(100ml)中溶液にN流下で加えた。混合物を室温において48時間にわたり撹拌し、水中に注ぎそしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.65g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(5μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NHOH 98/2/0.2〜90/10/1)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させて、0.26g(54%)の中間体20を生じた。
実施例A6
a)中間体21の製造
Figure 2008540604
塩化メタンスルホニル(0.0012モル)を室温において中間体9(0.0008モル)およびトリエチルアミン(0.0025モル)のDCM(20ml)中溶液にN流下で加えた。混合物を15時間にわたり撹拌した。有機層を水で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.5g)をDIPEから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.3g(73%)の中間体21、融点128℃を生じた。
b)中間体22の製造
Figure 2008540604
中間体21(0.0006モル)および水酸化ナトリウム(0.0025モル)のEtOH(40ml)中混合物を15時間にわたり撹拌しそして還流し、次に乾固まで蒸発させて、中間体22を生じた。この生成物を次の反応段階で直接使用した。
c)中間体23の製造
Figure 2008540604
HOBT(0.0012モル)、次にEDC(0.0012モル)を室温において中間体22(0.0006モル)およびO−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−ヒドロキシルアミン((0.0012モル)のDCM/THF(100ml)中溶液に加えた。混合物を室温において72時間にわたり撹拌し、氷上に注ぎそしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.65g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(10μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NH4OH 99/1/0.1)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させて、0.2g(59%)の中間体23を生じた。
表F−1は以上の実施例で製造された中間体を挙げる。
Figure 2008540604
B.最終化合物の製造
実施例B1
化合物1の製造
Figure 2008540604
中間体3(0.0002モル)のTFA(0.47ml)およびMeOH(9.5ml)中混合物を室温において48時間にわたり撹拌しそして次に溶媒を蒸発させた。残渣をジエチルエーテル/MeOHから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.073g(70%)の化合物1、融点196℃を生じた。
実施例B2
化合物2の製造
Figure 2008540604
中間体8(0.0003モル)のトリフルオロ酢酸(0.9ml)およびMeOH(18ml)中混合物を室温において24時間にわたり撹拌した。残渣(0.28g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(15−40μm)(溶離剤:DCM/MeOH/HO 80/20/2)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.12g)をDIPEから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.11g(73%)の化合物2、融点109℃を生じた。
実施例B3
化合物3の製造
Figure 2008540604
中間体11(0.0005モル)のTFA(1ml)およびMeOH(30ml)中混合物を室温において3日間にわたり撹拌しそして次に溶媒を蒸発させた。残渣をジエチルエーテルから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.23g(82%)の化合物3、融点155℃を生じた。
実施例B4
化合物4の製造
Figure 2008540604
中間体14(0.0005モル)のTFA(1.15ml)およびMeOH(23ml)中混合物を室温において24時間にわたり撹拌しそして次に溶媒を蒸発させた。残渣をジエチルエーテルから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.135g(71%)の化合物4、融点100℃を生じた。
実施例B5
化合物5の製造
Figure 2008540604
PyBOP(0.004モル)、次にトリエチルアミン(0.008モル)、次に1,2−ベンゼンジアミン一塩酸塩(0.007モル)を中間体2(0.002モル)のDCM/THF(200ml)中溶液に加えた。混合物を48時間にわたり撹拌し、水中に注ぎそしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過しそして溶媒を蒸発させた。残渣(4.4g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(15−40μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NHOH 93/7/0.1)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.46g)をEtOAcから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.13g(14%)の化合物5、融点178℃を生じた。
実施例B6
化合物6の製造
Figure 2008540604
TFA(1.3ml)を5℃において中間体20(0.0005モル)のMeOH(26ml)中溶液に滴下した。混合物を室温において48時間にわたり撹拌し、次に乾固まで蒸発させた。残渣(0.3g)をアミノコーティングされたシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(25−40μm)(溶離剤:DCM/MeOH/HO 90/10/1)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.17g)をジエチルエーテルから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.145gの化合物6、融点111℃を生じた。
実施例B7
化合物7の製造
Figure 2008540604
PyBOP(0.0046モル)、次にトリエチルアミン(0.0091モル)、次に1,2−ベンゼンジアミン一塩酸塩(0.008モル)を室温において中間体19(0.0022モル)のDCM/THF(50/50)(200ml)中溶液に加えた。混合物を室温において撹拌し、水中に注ぎそしてDCMで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO)、濾過し、そして溶媒を乾固まで蒸発させた。残渣(5g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(15−40μm)(溶離剤:DCM/MeOH/NHOH 95/5/0.1)により精製した。純粋画分を集めそして溶媒を蒸発させた。残渣(0.19g)をDIPEから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.17g(16%)の化合物7、融点95℃を生じた。
実施例B8
化合物8の製造
Figure 2008540604
TFA(0.48ml)を中間体23(0.0003モル)のMeOH(19ml)中溶液に滴下した。混合物を5℃に冷却し、次に室温において24時間にわたり撹拌しそして乾固まで蒸発させた。残渣をジエチルエーテルから結晶化させた。沈殿を濾別しそして乾燥して、0.11gの化合物8、融点110℃を生じた。
表F−2は以上の実施例で製造された化合物を挙げる。以下の略語が表において使用された:CHFはトリフルオロ酢酸塩を示す。
Figure 2008540604
C.薬理学的実施例:
ヒストンデアセチラーゼの阻害に関するインビトロ検定(実施例C.1参照)は、式(I)の化合物を用いて得られたHDAC酵素活性の阻害を測定する。
式(I)の化合物の細胞活性をA2780腫瘍細胞上で細胞毒性または生存率に関する比色計検定を用いて測定した(Mosmann Tim, Journal of Immunological Methods 65: 55−63, 1983)(実施例C.2参照)。
化合物の溶解性は、化合物が溶液中に滞在する能力を測定する。異なるpHにおける化合物の溶解性は化学ルミネッセント窒素検出器を用いて測定することができる(実施例C.3参照)。
薬品の浸透性は1つの媒体から別のものの中にまたはそれを通って移動するその能力を示す。特に、腸膜を通って血液流の中におよび/または血液流から標的内に移動するその能力。浸透性(実施例C.4参照)はフィルター−固定された人工膜燐脂質二層の生成により測定することができる。フィルター−固定された人工膜検定では、96−ウエルマイクロタイター板および96−ウエルフィルター板を用いて、各複合ウエルがジオレオイルホスファチジル−コリンの2%(重量/容量)ドデカン溶液でコーティングされた125μmマイクロ−フィルターディスク(0.45μm孔)により分離されている底部におけるドナー溶液のある2つの部屋および頂部における受容体溶液に分けられるような方法で、系が水性緩衝溶液に接触する時に複数の薄板状の二層がフィルターチャンネル内部で生成する条件下で、「サンドイッチ」が形成される。この人工膜を通る化合物の浸透性はcm/sで測定される。その目的は、2種のpHである4.0および7.4における平行な人工膜を通る薬品の浸透性を見出すことである。化合物検出は250〜500nmの間の最適な波長における紫外線分光法で行われる。
薬品の代謝性は、脂質−溶解性の非寄生性(xenobiotic)または寄生性(endobiotic)化合物が酵素的に1種もしくは複数の極性の水溶性のそして分泌可能な代謝産物に酵素的に転換されることを意味する。薬品代謝に関する主要源は肝臓である。代謝産物はしばしば親薬品より活性が少ないかまたは不活性である。しかしながら、一部の代謝産物は増加した活性または毒性効果を有しうる。それ故、薬品代謝性は「解毒」および「毒性化」工程の両方を包含しうる。有機体の薬品および化学物質の取扱い能力を決める主要な酵素系統の1つはシトクロムP450モノオキシゲナーゼ類により代表され、それらはNADPH依存性酵素である。化合物の代謝安定性はインビトロで細胞下ヒト組織を使用して測定することができる(実施例C.5.a参照)。ここでは化合物の代謝安定性はミクロソームを用いるこれらの化合物の15分間のインキュベーション後に代謝された薬品の%として表示される。化合物の定量化はLC−MS分析により測定された。化合物の代謝安定性は、ラット肝細胞内の化合物の半減期を計算することにより、測定することもできる(実施例C.5.b参照)。
広範囲の抗−腫瘍剤がDNA損傷剤およびヒストンデアセチラーゼ阻害剤を包含するp21蛋白質を活性化することが示されていた。DNA損傷剤はp21遺伝子を腫瘍抑制剤p53により活性化するが、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤はp21遺伝子を転写因子Sp1により転写的に活性化する。それ故、DNA損傷剤はp21プロモーターをp53寄与要素により活性化するが、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤はp21プロモーターをsp1部位(TATAボックスに関して−60bp〜+40bpに位置する)により活性化する。細胞内のp21プロモーターがp53寄与要素を含んでないp21 1300bpプロモーター断片よりなる時には、それは従ってDNA損傷剤に寄与しない。化合物がp21を誘発する能力は数種の方法で評価できる。第一の方法は化合物がp21を誘発する能力を細胞水準におけるHDAC阻害の結果として試験する。細胞はp53寄与要素を含んでないp21 1300bpプロモーター断片を含有する発現ベクターで安定的にトランスフェクトされうることがあり、そしてここでは対照水準と比べたレポーター遺伝子発現の増加が化合物がp21誘発能力を有していると同定する。レポーター遺伝子は蛍光蛋白質でありそしてレポーター遺伝子の発現は発光した蛍光量として測定される(実施例C.6.a参照)。第二の方法はインビボ方法であり、ここでは化合物の製薬学的活性をスクリーニングするためにマウスが使用される。上記の安定的に形質転換された腫瘍細胞をマウスに腫瘍形成を行うのに充分な量で投与することができる。腫瘍細胞が腫瘍を形成するのに充分な時間を有した後に、有効な活性化合物を動物に投与することができそしてレポーター遺伝子の発現を測定することにより腫瘍細胞に対する該化合物の効果を評価する。製薬学的に活性な化合物を用いるインキュベーションが対照水準と比べてレポーター遺伝子発現の増加をもたらすであろう(実施例C.6.b.参照)。
特異的なHDAC阻害剤は補助剤CYP P450蛋白質のような他の酵素は阻害しないはずである。CYP P450(発現された大腸菌)蛋白質3A4、2D6en2C9はそれらの特異的基質を蛍光分子に転化する。CYP3A4蛋白質は7−ベンジルオキシ−トリフルオロメチルクマリン(BFC)を7−ヒドロキシ−トリフルオロメチルクマリンに転化する。CYP2D6蛋白質は3−[2−(N,N−ジエチル−N−メチルアミノ)エチル]−7−メトキシ−4−メチルクマリン(AMMC)を3−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル]−7−メトキシ−4−メチルクマリン塩酸塩に転化しそしてCYP2C9蛋白質は7−メトキシ−4−トリフルオロメチルクマリン(MFC)を7−ヒドロキシ−トリフルオロメチルクマリンに転化する。酵素反応を阻害する化合物は蛍光信号の減少をもたらすであろう(実施例C.7参照)。
実施例C.1:ヒストンデアセチラーゼの阻害に関するインビトロ検定:
HDAC蛍光活性検定/バイオモルの薬品発見キット(HDAC Fluorescent Activity Assay/Drug Discovery Kit of Biomol)(カタログ番号:AK−500−0001)を使用した。HDAC蛍光活性検定はフルオル・デ・リス(Fluor de Lys)(Fluorogenic Histone deAcetylase Lysyl)基質および現像剤組み合わせに基づく。基質の脱アセチル化が基質を感作させて、第二段階でフルオル・デ・リス現像剤を用いる処理が蛍光を生ずる。
ヘラ(HeLa)核抽出物(供給業者:バイオモル(Biomol))を60μg/mlで75μMの基質を用いてインキュベートした。フルオル・デ・リス基質を、25mMのトリス、137mMのNaCl、2.7mMのKClおよび1mMのMgCl.6HOを含有する緩衝液の中にpH7.4において加えた。30分後に、1容量の現像剤を加えた。発蛍光団を355nm光線で励起させそして発光(450nm)を蛍光計板読み取り器上で検出した。
各実験に関して、対照(ヘラ核抽出物および緩衝液を含有する)、ブランクインキュベーション(緩衝液を含有するがヘラ核抽出物を含有しない)並びに試料(DMSO中に溶解しそして緩衝液mp中でさらに希釈した化合物およびヘラ核抽出物を含有する)を平行実施した。第一の場合には、化合物を10−5Mの濃度で試験した。化合物が10−5Mにおいて活性を示した時に濃度−応答曲線を作成し、そこでは化合物を10−5M〜10−9Mの間の濃度で試験した。全ての試料を4回試験した。各試験において、ブランク値を対照および試料値の両者から引き算した。対照試料は100%の基質脱アクチル化(deactylation)を表わした。各試料に関して蛍光は対照の平均値の百分率として表示された。適当なIC50−値(代謝産物の量を対照の50%に減ずるのに必要な薬品の濃度)を類別されたデータに関する確率分析を用いて計算した。ここでは試験化合物の効果はpIC50(IC50−値の負のlog値)として表示される(表F−3参照)。
実施例C.2:A2780細胞に対する抗増殖活性の測定
試験した全ての化合物をDMSOの中に溶解しそしてさらなる希釈を培養培地の中で行った。最終的なDMSO濃度は細胞増殖検定では0.1%(v/v)を越えなかった。対照は化合物を含まずA2780細胞およびDMSOを含有しており、そしてブランクはDMSOを含有したが細胞は含有しなかった。MTTを5mg/mlでPBSの中に溶解させた。NaOH(1N)でpH10.5に緩衝された0.1Mのグリシンおよび0.1MのNaClより構成されるグリシン緩衝液を製造した(全ての試薬はメルク(Merck)からであった)。
ヒトA2780卵巣癌腫細胞(Dr. T.C.Hamilton [Fox Chase Cancer Centre, Pennsylvania, USA]からの寄贈品)を2mMのL−グルタミン、50μg/mlのゲンタマイシンおよび10%の胎牛血清が補充されたRPMI1640培地の中で培養した。細胞を慣例的に単層培養物として37℃において湿った5%CO雰囲気中に保った。細胞を週1回トリプシン/EDTA溶液を用いて1:40の分裂比で継代させた。全ての培地および補充物質はライフ・テクノロジーズ(Life Technologies)から得られた。ゲン−プローブ・マイコプラズマ・組織培養キット(Gen−Probe Mycoplasma Tissue Culture kit)(供給業者:バイオメリエクス(BioMerieux))を用いて測定すると、細胞はマイコプラズマ汚染はなかった。
細胞をヌンク(NUNK)TM96−ウエル培養板(供給業者:ライフ・テクノロジーズ)の中で種培養しそしてプラスチックに一晩にわたりそのまま付着させた。板培養のために使用された密度は200μl培地の合計容量中でウエル当たり1500個の細胞であった。板への細胞付着後に、培地を交換しおよび/または溶媒を200μlの最終容量となるまで加えた。4日間のインキュベーション後に、培地を200μlの新しい培地により交換しそして細胞密度および生存率をMTT−ベース検定を用いて評価した。各ウエルに、25μlのMTT溶液を加えそして細胞を2時間にわたり37℃においてさらにインキュベートした。培地を次に注意深く吸引しそして25μlのグリシン緩衝液、その後の100μlのDMSOの添加により青色のMTT−ホルマザン生成物を溶解させた。マイクロテスト板を10分間にわたりマイクロプレートシェーカー上で振り、そして540nmにおける吸光度をエマックス(Emax)96−ウエル分光計(供給業者:ソパヘム(Sopachem))を用いて測定した。実験の中で、各実験条件に関する結果は3個の重複ウエルの平均である。最初のスクリーニング目的のために、化合物を10−6Mの単一固定濃度において試験した。活性化合物に関しては、実験を繰り返して完全な濃度−応答曲線を設定した。各実験に関しては、対照(薬品を含有しない)およびブランクインキュベーション(細胞または薬品を含有しない)を平行実施した。ブランク値を全ての対照および試料値から引き算した。各試料に関して、全ての細胞成長に関する平均値(吸光度単位)は対照の細胞成長の平均値の百分率として表示された。適宜、IC50−値(細胞成長を対照の50%に減ずるのに必要な薬品の濃度)を類別されたデータに関する確率分析(Finney, D.J., Probit Analyses, 2nd Ed. Chapter 10, Graded Responses, Cambridge University Press, Cambridge 1962)を用いて計算した。ここでは試験化合物の効果はpIC50(IC50−値の負のlog値)として表示される(表F−3参照)。
実施例C.3:溶解性/安定性
種々のpHにおける化合物の安定性を化学ルミネッセント窒素検出器を用いて測定することができる。化合物番号2は>0.5mg/mlの水中溶解度を示し、化合物番号3は>1mg/mlの水中溶解度を示し、そして化合物番号3は>0.1mg/mlの水中溶解度を示す。
実施例C.4:平行人工膜浸透性分析
貯蔵試料(5mMの100%DMSO中の10μlの貯蔵溶液のアリコート)を2mlのpH4またはpH7.4の水性緩衝系を含有するディープ−ウエルまたはプレ−ミックスプレート(PSR4システム溶液濃縮物(PSR4 System Solution Concentrate)(pION))の中で希釈した。試料を対比板に加える前に、150μlの緩衝液をウエルに加えそしてブランク紫外線測定を行った。その後に、緩衝液を廃棄しそして板を対比板として使用した。全ての測定は耐紫外線板(供給業者:コスター(Costar)またはグレイナー(Greiner))の中で行った。
対比板のブランク測定後に、150μlの希釈された試料を対比板に加えそして200μlの希釈された試料をドナー板1に加えた。受容体フィルター板1(供給業者:ミリポア(Millipore)、タイプ:MAIP N45)を4μlの人工膜−生成溶液(0.1%の2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールを含有するドデカン中の1,2−ジオレオイル−sn−グリセル−3−ホスホコリン)でコーティングしそしてドナー板1の頂部に置いて「サンドイッチ」を形成した。緩衝液(200μl)を頂部にある受容体ウエルの中に分配した。サンドイッチを蓋で覆いそして18時間にわたり室温において暗所で貯蔵した。
ウエルに対する150μlの緩衝液の添加、その後の紫外線測定により受容体板2のブランク測定を行った。受容体板2のブランク測定後に、緩衝液を廃棄しそして150μlの受容体溶液を受容体フィルター板1から受容体板2に移した。次に受容体フィルター板1をサンドイッチから除去した。ドナー板2(以上参照)のブランク測定後に、150μlのドナー溶液をドナー板1からドナー板2に移した。ドナー板2、受容体板2および対比板ウエルの紫外線スペクトルを(スペクトラマックス(SpectraMAX)190を用いて)走査した。全てのスペクトルをPSR4pコマンドソフトウエア(PSR4p Command Software)で処理して浸透性を計算した。全ての化合物を三重に測定した。カルバマゼピン(carbamazepine)、グリセオフルビン(griseofulvin)、アシクログアニシン(acycloguanisine)、アテノロール(atenolol)、フロセミド(furosemide)、およびクロロチアジド(chlorothiazide)を各実験において標準として使用した。化合物を、低い浸透性(平均効果<0.5×10−6cm/s;点数1)、中程度の浸透性(1×10−6cm/s>平均効果0.5×10−6cm/s;点数2)または高い浸透性(1×10−6cm/s;点数3)を有するとして、3つの範疇に分類した。
実施例C.5:代謝安定性
実施例C.5.a.
Gorrod et al.(Xenobiotica 5: 453−462, 1975)に従い組織の機械的均質化後の遠心分離により細胞下組織調合物を製造した。肝臓組織を氷冷0.1Mトリス−HCl(pH7.4)緩衝液の中ですすいで過剰の血液を洗浄した。組織を次に乾燥瓶詰めし、重量測定しそして手術鋏を用いて粗く切断した。組織片を3容量の氷冷0.1Mホスフェート緩衝液(pH7.4)の中でテフロン坩堝が装備されたポッター−S(Potter−S)(ブラウン(Braun)、イタリア)またはソルボール・オムニ−ミックス (Sorvall Omni−Mix)ホモジェナイザーのいずれかを用いて7×10秒間にわたり均質化した。両者の場合とも、均質化の間に容器は氷の中/上に保たれた。
組織ホモジェネートを9000×gにおいて20分間にわたり4℃においてソルボール遠心機またはベックマン(Beckman)超遠心機を用いて遠心した。生じた上澄み液を−80℃において貯蔵しそして「S9」と表示した。
S9画分を100.000×gにおいて60分間にわたり(4℃)ベックマン超遠心機を用いてさらに遠心することができる。生じた上澄み液を注意深く吸引し、アリコートにしそして「シトゾル」と表示した。ペレットを0.1Mホスフェート緩衝液(pH7.4)の中に0.5gの元の組織重量当たり1mlの最終容量で再懸濁させそして「ミクロソーム」と表示した。
全ての細胞下画分をアリコート作成し、直ちに液体窒素中で凍結しそして使用まで−80℃において貯蔵した。
試験しようとする試料に関しては、インキュベーション混合物はPBS(0.1M)、化合物(5μM)、ミクロソーム(1mg/ml)およびNADPH−発生系(0.8mMのグルコース−6−ホスフェート、0.8mMの塩化マグネシウムおよび0.8単位のグルコース−6−ホスフェート・デヒドロゲナーゼ)を含有していた。対照試料は同じ物質を含有したが、ミクロソームは熱不活性化された(摂氏95度における10分間)ミクロソームにより置換された。対照試料内の化合物の回収率は常に100%であった。
混合物を5分間にわたり摂氏37℃において予備インキュベートした。反応を時点0(t=0)において0.8mMのNADPの添加により開始しそして試料を15分間にわたり(t=15)インキュベートした。反応を2容量のDMSOの添加により終結させた。次に試料を10分間にわたり900×gにおいて遠心しそして上澄み液を室温において分析前に24時間を超えない時間にわたり貯蔵した。全てのインキュベーションは二重に行われた。上澄み液の分析はLC−MS分析を用いて行われた。試料の溶離はエクステラ(Xterra)MS C18(50×4.6mm、4μm、ウォーターズ(Waters)、米国)上で行われた。アライアンス(Alliance)2790(供給業者:ウォーターズ、米国)HPLCシステムが使用された。溶離は緩衝液A(HO/アセトニトリル(95/5)中の25mMの酢酸アンモニウム(pH5.2))を用い、溶媒Bはアセトニトリルでありそして溶媒Cはメタノールであり、2.4ml/分の流速であった。使用された勾配は0%から50%を越えるBおよび5分間での50%Cから1分間での100%Bまでの線状方式の増加する有機相濃度であり、そして有機相濃度はさらに1.5分間にわたり静止状態に保たれた。試料の合計注入容量は25μlであった。
ESI源が装備されたクアトロ(Quattro)(供給業者:マイクロマス(Micromass)、マンチェスター、英国)三重四極質量分光計が検出器として使用された。源および脱溶媒和温度はそれぞれ120および350℃に設定されそして窒素が気化剤および乾燥気体として使用された。データは正の走査方式で得られた(単一イオン反応)。円錐電圧は10Vに設定されそして滞在時間は1秒間であった。
代謝安定性は活性ミクロソームの存在下における15分間のインキュベーション後の化合物の%代謝として表示された(E(act))
Figure 2008540604
20%より低い代謝率を有する化合物が高度に代謝安定性であると定義された。20〜70%の間の代謝率を有する化合物が中程度に安定性であると定義されそして70より高い代謝率を示す化合物が低い代謝安定性であると定義された。代謝安定性が試験される時には常に3種の対比化合物が包含された。ベラパミル(verapamil)が低い代謝安定性(代謝%=73%)を有する化合物として包含された。シサプリド(cisapride)が中程度の代謝安定性(代謝%45%)を有する化合物として包含されそしてプロパノールが中程度ないし高い代謝安定性(25%代謝)を有する化合物として包含された。これらの対比化合物は代謝安定性検定を評価するために使用された。
C.5.b:ラット肝細胞培養物を用いる代謝安定性
ラット肝細胞は雄のスプラーグ・ドウリー(Sprague Dowley)ラットから単離された。化合物を100%DMSO中の5mMの貯蔵溶液に溶解させそして5μMの最終濃度において0、15、30、60および120分間にわたりラット肝細胞培養物(50万個の生存細胞/0.5ml)と共に24−ウエル板を用いてインキュベートした。
試料はLC−MSに関しては2容量のDMSOの添加により製造された。試料を充分に振りそして引き続き900gにおいて10分間にわたり(室温)遠心した。全ての実験は三重に行われた。生じた上澄み液の中の50μlをLC−MSにより分析した。
LC−MSに関すると、試料の溶離はハイパーシル(Hypersil)BDS C18カラム(50×4.6mm、5μm、サーモハイパーシル(Thermohypersil)、英国)上で行われた。HPLCシステムはサーベヤー(Surveyor)自動試料採取装置が装備されたサーベヤー分配システム(サーベヤー・インコーポレーテッド(Sueveyor In.)、サンノゼ、米国)を含んでなっていた。溶離は緩衝液A(HO/アセトニトリル(95:5)中の10mMの酢酸アンモニウム(pH6.9))および溶媒B(アセトニトリル)を用い、1.2ml/分の流速であった。使用された勾配は出発条件としての0.5分間の溶媒A、その後の0%Bから95%までの2分間にわたる線状方式で増加する有機相濃度であった。この相はさらに2分間にわたり静止状態に保たれそして0.5分以内に0%Bに再び減じられた。
試料の合計注入容量は50μlであった。カラムオーブン温度は40℃に保たれた。LC流がMS検出用に分けられそして0.1mlが源に残った。ESI源が装備された三重四極質量分光計TSQクアンタム(Quantum)(サーモフィニガン(Thermofinnigan)、ラヨラ、米国)が検出用に使用された。源電圧は3800ボルトに設定され、毛管温度は300℃に設定された。質量分光計は正のイオン方式でM+Hの質量に調節されたSIMの中で1Daの走査幅で定量化目的のために行われた。器具調節、データ取得および処理はエクスカリブル(Xcalibur)ソフトウエア(サーモフィニガン(ThermoFinnigan、サンノゼ、カリフォルニア州、米国)を用いて行われた。ラット肝細胞中の化合物の代謝安定性はインビトロ半減期として表示された。
対比として、化合物R306465(国際公開第03/76422号パンフレット)が使用された(インビトロ半減期:8分間)。化合物1は103分間のインビトロ半減期を有する。
実施例C.6:p21誘発能力
実施例C.6.a.:細胞方法
A2780細胞(ATCC)を、10%のFCS、2mMのL−グルタミンおよびゲンタマイシンが補充されたRPMI1640培地の中で37℃において5%COを有する湿ったインキュベーター内で培養した。全ての細胞培養溶液はギブコ−BRL(Gibco−BRL)(ガイサーズブルグ、メリーランド州)により供給された。他の物質はヌンク(Nunc)により供給された。
ゲノムDNMを増殖中のA2780細胞から抽出しそしてp21プロモーターの重なりPCR単離用の鋳型として使用した。最初の複製は20周期で55℃のアニーリング温度においてオリゴヌクレオチド対GAGGGCGCGGTGCTTGGおよびTGCCGCCGCTCTCTCACCを鋳型としてのゲノムDNAと共に用いて行われた。TATAボックスに関して−4551〜+88断片を含有する生じた4.5kb断片をオリゴヌクレオチド類TCGGGTACCGAGGGCGCGGTGCTTGGおよびATACTCGAGTGCCGCCGCTCTCTCACCを用いて20周期にわたり88℃においてアニーリングしながら再複製して4.5kb断片を生じ、そして引き続きオリゴヌクレオチド対TCGGGTACCGGTAGATGGGAGCGGATAGACACATCおよびATACTCGAGTGCCGCCGCTCTCTCACCを用いて20周期にわたり88℃においてアニーリングしながら再複製してTATAボックスに関して−1300〜+88断片を含有する1.3kb断片を生じた。オリゴヌクレオチド類中に存在する制限部位XhoIおよびKpnI(下線が引かれた配列)がサブクローニング用に使用された。
ルシフェラーゼ・レポーターがpGL3−ベーシックから除去されそしてXhoIおよびKpnI制限部位においてZsグリーン(ZsGreen)レポーター(Zsグリーン−N1プラスミド)により置換された。pGL3−ベーシック−Zsグリーン1300はヒトp21プロモーター領域の上記の1.3kb断片のXhoIおよびKpnIにおけるpGL3−ベーシック−Zsグリーン中への挿入により構成された。全ての制限酵素はベーリンガー・マンハイム(Boehringer Manheim)(独国)により供給された。A2780細胞を6−ウエル板の中で2×10個の細胞の密度で板培養し、24時間にわたりインキュベートし、そして2μgのpGL3−ベーシック−Zsグリーン1300および0.2μgのpSV2ネオベクターと共にリポフェクタミン(Lipofectamine)2000(インビトロゲン(Invitrogen)、ブリュッセル、ベルギー)を用いて製造業者により記載された通りにしてトランスフェクトした。トランスフェクトされた細胞を10日間にわたりG418(ギブコ−BRL、ゲイサーブルグ、メリーランド州)を用いて選択しそして単独細胞懸濁液を成長させた。3週間後に、単独クローンが得られた。
A2780選択クローンを膨張させそして1個のウエル当たり10000個の細胞で96−ウエル板の中で種培養した。種培養から24時間後に、細胞をさらに24時間にわたり化合物で処理した(概略p21プロモーター領域中の作用性sp1部位)。引き続き、細胞を4%PFAを用いて30’にわたり固定しそしてヘキスト(Hoechst)染料を用いて対比染色した。Zsグリーン生成およびその結果としての蛍光をもたらすp21プロモーター活性化はアセント・フルオロスカン(Ascent Fluoroskan)(サーモ・ラブシステムズ(Thermo Labsystems)、ブリュッセル、ベルギー)により監視された。
各実験に関して、対照(薬品を含有しない)およびブランクインキュベーション(細胞または薬品を含有しない)を平行実施した。ブランク値は全ての対照および試料値から引き算された。各試料に関して、p21誘発に関する値は対照中に存在するp21に関する値の百分率として表示された。130%より高い誘発率が有意な誘発であると定義された。化合物1を試験しそして有意な誘発を示した。
実施例C.6.b.:インビボ方法
選択されたクローンをヌードマウスの側腹部に皮下注射し(10個の細胞/200μl)そしてカリパスで測定可能な腫瘍を12日後に得た。12日目から、動物に6日間にわたり溶媒および20−40mpk化合物(各々4−10匹の動物)を、経口的にまたは静脈内に、毎日投与した。腫瘍を蛍光に関して自社開発された自動化された全身撮影システム(GFPフィルターを装備しそしてナショナル・インスツルメンツ(National Instruments)(R)からのIMAQヴィジョン・ソフトウエアに基づくソフトウエア・パッケージにより調節されるCCDカメラタイプJAI(R)CV−M90に連結された蛍光立体顕微鏡タイプオリンパス(Olynpus)(R)SZX12)により評価した。対比として、化合物R306465(国際公開第03/76422号パンフレット)が使用された。化合物は、不活性(測定可能な蛍光なし)、R306465より弱い、同一またはより良好であると分類された。化合物1を試験しそして経口投与後にR306465より良好であった。
実施例C.7:P450阻害能力
試験した全ての化合物をDMSO(5mM)の中に溶解しそして5 10−4Mへのさらなる希釈をアセトニトリル中で行った。さらなる希釈は検定緩衝液(0.1MのNaKホスフェート緩衝液pH7.4)の中で行われそして最終的な溶媒濃度は2%より高くなかった。
CYP3A4蛋白質に関する検定は1個のウエル当たり15pモルのP450/mgの蛋白質(0.01MのNaKホスフェート緩衝液+1.15%のKCl)、NADPH発生系(検定緩衝液中の3.3mMのグルコース−6−ホスフェート、0.4U/mlのグルコース−6−ホスフェート・デヒドロゲナーゼ、1.3mMのNADPおよび3.3mMのMgCl.6HO)並びに化合物を100μlの合計検定容量で含んでなる。37℃における5分間の予備−インキュベーション後に、検定緩衝液中への150μMの蛍光プローブ基質BFCの添加で酵素反応を開始させた。室温における30分間のインキュベーション後に、2容量のアセトニトリルの添加後に反応を終結させた。蛍光測定を450nmの励起波長および535nmの発光波長において行った。ケトコナゾール(ketoconazole)(IC50−値=3×10−8M)がこの実験における対比化合物として包含された。
CYP2D6蛋白質に関する検定は1個のウエル当たり6pモルのP450/mgの蛋白質(0.01MのNaKホスフェート緩衝液+1.15%のKCl)、NADPH発生系(検定緩衝液中の0.41mMのグルコース−6−ホスフェート、0.4U/mlのグルコース−6−ホスフェート・デヒドロゲナーゼ、0.0082mMのNADPおよび0.41mMのMgCl.6HO)並びに化合物を100μlの合計検定容量で含んでなる。37℃における5分間の予備−インキュベーション後に、検定緩衝液中への3μMの蛍光プローブ基質AMMCの添加で酵素反応を開始させた。室温における45分間のインキュベーション後に、2容量のアセトニトリルの添加後に反応を終結させた。蛍光測定を405nmの励起波長および460nmの発光波長において行った。キニジン(quinidine)(IC50−値<5×10−8M)がこの実験における対比化合物として包含された。
CYP2C9蛋白質に関する検定は1個のウエル当たり15pモルのP450/mgの蛋白質(0.01MのNaKホスフェート緩衝液+1.15%のKCl)、NADPH発生系(検定緩衝液中の3.3mMのグルコース−6−ホスフェート、0.4U/mlのグルコース−6−ホスフェート・デヒドロゲナーゼ、1.3mMのNADPおよび3.3mMのMgCl.6HO)並びに化合物を100μlの合計検定容量で含んでなる。37℃における5分間の予備−インキュベーション後に、検定緩衝液中への200μMの蛍光プローブ基質MFCの添加で酵素反応を開始させた。室温における30分間のインキュベーション後に、2容量のアセトニトリルの添加後に反応を終結させた。蛍光測定を405nmの励起波長および535nmの発光波長において行った。スルファフェナゾール(sulfaphenazole)(IC50−値=6.8×10−7M)がこの実験における対比化合物として包含された。
最終的なスクリーニング目的のために、化合物を1×10−5Mの単一固定濃度において試験した。活性化合物に関して、実験を繰り返して濃度−応答曲線を設定した。各実験に関して、対照(薬品を含有しない)およびブランクインキュベーション(酵素または薬品を含有しない)を平行実施した。全ての化合物を四重に検定した。ブランク値が全ての対照および試料値から引き算された。各試料に関して、試料のP450活性の平均値(相対的蛍光単位)は対照のP450活性の平均値の百分率として表示された。阻害率は100%マイナス試料のP450活性の平均値として表示された。適宜、IC50−値(P450活性を対照の50%に減ずるのに必要な薬品の濃度)が計算された。
Figure 2008540604
D.組成物実施例:フィルム−コーティング錠剤
錠剤芯の製造
100gの式(I)の化合物、570gのラクトースおよび200gの澱粉の混合物を良く混合しそして5gのドデシル硫酸ナトリウムおよび10gのポリビニル−ピロリドンの約200mlの水中溶液で湿らせる。湿った粉末混合物をふるいにかけ、乾燥しそして再びふるいにかける。次に100gの微結晶性セルロースおよび15gの水素化された植物油を加える。全体を良く混合しそして錠剤に圧縮して、各々が10mgの式(I)の化合物を含んでなる10.000個の錠剤を与える。
コーティング
10gのメチルセルロースの75mlの変性エタノール中溶液に5gのエチルセルロースの150mlのジクロロメタン中溶液を加える。次に75mlのジクロロメタンおよび2.5mlの1,2,3−プロパントリオールを加え10gのポリエチレングリコールを溶融しそして75mlのジクロロメタンの中に溶解させる。後者の溶液を前者に加えそして次に2.5gのオクタデカン酸マグネシウム、5gのポリビニル−ピロリドンおよび30mlの濃色懸濁液を加えそして全体を均質化する。コーティング装置の中で錠剤芯をこのようにして得られた混合物でコーティングする。

Claims (12)

  1. 式(I)
    Figure 2008540604
    [式中、
    各Xは独立してNまたはCHであり、
    各Yは独立してO、CHまたはCHであり、そしてYがCHである時には置換基は環構造のY原子に結合され、
    nは0または1であり、そしてnが0である時には直接結合が意図され、
    はフェニル、ナフタレニルまたはヘテロシクリルであり、ここで
    該フェニルまたはナフタレニルの各々は場合によりハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、ポリハロC1−6アルキル、アリール、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、C1−6アルキルカルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノ、ヒドロキシカルボニル、C1−6アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシメチル、アミノメチル、C1−6アルキルアミノメチル、C1−6アルキルカルボニルアミノメチル、C1−6アルキルスルホニルアミノメチル、アミノスルホニル、C1−6アルキルアミノスルホニルまたはヘテロシクリルから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよく、
    は−CH−R、トリフルオロメチル、−C(=O)−R、または−CH−NRであり、ここで
    各Rは水素、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリルまたはトリアゾリルから独立して選択され、
    各Rはヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、アミノまたはモノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノ、C3−6シクロアルキルアミノ、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、モルホリニルまたはチオモルホリニルから独立して選択され、
    各RおよびRは水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、またはモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
    は水素、C1−6アルキル、シアノC1−4アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C3−6シクロアルキルC1−6アルキル、アリールC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニルであり、
    はヒドロキシまたは式(a−1)
    Figure 2008540604
    の基であり、
    ここで
    はヒドロキシまたは−NHであり、
    10は水素、チエニル、フラニルまたはフェニルであり、そして各チエニル、フラニルまたはフェニルは場合によりハロ、アミノ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フェニル、C1−6アルキル、(ジC1−6アルキル)アミノ、C1−6アルキルオキシ、フェニルC1−6アルキルオキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシカルボニル、C1−6アルキルカルボニル、ポリハロC1−6アルキルオキシ、ポリハロC1−6アルキル、C1−6アルキルスルホニル、ヒドロキシカルボニルC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニルアミノ、アミノスルホニル、アミノスルホニルC1−6アルキル、イソキサゾリル、アミノカルボニル、フェニルC2−6アルケニル、フェニルC3−6アルキニルまたはピリジニルC3−6アルキニルで置換されていてもよく、
    11、R12およびR13は各々独立して水素、−NH、ニトロ、フラニル、ハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、トリフルオロメチル、チエニル、フェニル、C1−6アルキルカルボニルアミノ、アミノカルボニルC1−6アルキルまたは−C≡C−CH−R14であり、
    ここでR14は水素、C1−6アルキル、ヒドロキシ、アミノまたはC1−6アルキルオキシであり、そして
    以上におけるヘテロシクリルはフラニル、チエニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、ジオキソリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、トリアジニル、トリチアニル、インドリジニル、インドリル、インドリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリニル、シンノリニル、フスラジニル、キナゾリニル、キノキサリニルまたはナフチリジニルであり、ここで
    該複素環類の各々は場合によりハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、シアノ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよい]
    の化合物、そのN−オキシド形態、製薬学的に許容可能な付加塩および立体化学的異性体形態。
  2. 各XがNであり、各Yが独立してOまたはCHであり、Rがフェニルであり、Rが−CHOHまたはメチルであり、Rが水素、C1−6アルキルカルボニルまたはC1−6アルキルスルホニルであり、Rが−NHであり、R10が水素であり、そしてR11、R12およびR13が各々独立して水素である、
    請求項1で請求された化合物。
  3. 各XがNであり、各YがCHであり、nが1であり、Rがフェニルであり、Rが−CHOHまたはメチルであり、Rが水素またはC1−6アルキルスルホニルであり、そしてRがヒドロキシである、
    請求項1および2で請求された化合物。
  4. 該化合物が化合物番号1または化合物番号8
    Figure 2008540604
    である、請求項1、2および3で請求された化合物。
  5. 製薬学的に許容可能な担体および活性成分としての治療的に有効な量の請求項1〜4で請求された化合物を含んでなる製薬学的組成物。
  6. 製薬学的に許容可能な担体および請求項1〜4で請求された化合物を密に混合する、請求項5で請求された製薬学的組成物の製造方法。
  7. 薬品としての使用のための請求項1〜4のいずれかで請求された化合物。
  8. 増殖性疾病の処置用薬品の製造のための請求項1〜4のいずれかで請求された化合物の使用。
  9. 抗癌剤および求項1〜4のいずれかで請求されたHDAC阻害剤の組み合わせ。
  10. a)式(II)の中間体を適当な酸と反応させて、ここでは式(I−a)と称するRがヒドロキシである式(I)の化合物を生成せしめ、
    Figure 2008540604
    或いは
    b)Mが水素、またはナトリウム、リチウムもしくはアルカリ金属カチオンを表わす式(III)の中間体を、適当な試薬の存在下で、式(IV)の中間体と反応させて、ここでは式(I−b)と称するRが式(a−1)の基であり且つRが−NHである式(I)の化合物を生成せしめる
    Figure 2008540604
    ことを特徴とする、請求項1で請求された化合物の製造方法。
  11. 式(VIII)
    Figure 2008540604
    [式中、
    各Xは独立してNまたはCHであり、
    各Yは独立してO、CHまたはCHであり、そしてYがCHである時には置換基は環構造のY原子に結合され、
    nは0または1であり、そしてnが0である時には直接結合が意図され、
    はフェニル、ナフタレニルまたはヘテロシクリルであり、ここで
    該フェニルまたはナフタレニルの各々は場合によりハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、ポリハロC1−6アルキル、アリール、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、C1−6アルキルカルボニルアミノ、C1−6アルキルスルホニルアミノ、ヒドロキシカルボニル、C1−6アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシメチル、アミノメチル、C1−6アルキルアミノメチル、C1−6アルキルカルボニルアミノメチル、C1−6アルキルスルホニルアミノメチル、アミノスルホニル、C1−6アルキルアミノスルホニルまたはヘテロシクリルから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよく、
    は−CH−R、トリフルオロメチル、−C(=O)−R、または−CH−NRであり、ここで
    各Rは水素、ヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、イミダゾリルまたはトリアゾリルから独立して選択され、各Rはヒドロキシ、C1−6アルキルオキシ、アミノまたはモノ−もしくはジ(C1−6アルキル)アミノ、C1−6シクロアルキルアミノ、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、モルホリニルまたはチオモルホリニルから独立して選択され、
    各RおよびRは水素、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニル、またはモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノスルホニルから独立して選択され、
    は水素、C1−6アルキル、シアノC1−4アルキル、C1−6アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキルオキシC1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C3−6シクロアルキルC1−6アルキル、アリールC1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルキルスルホニルであり、そして
    以上におけるヘテロシクリルはフラニル、チエニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、ジオキソリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、ジオキサニル、モルホリニル、ジチアニル、チオモルホリニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、トリアジニル、トリチアニル、インドリジニル、インドリル、インドリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、プリニル、キノリジニル、キノリニル、シンノリニル、フスラジニル、キナゾリニル、キナキソリニルまたはナフチリジニルであり、ここで
    該複素環類の各々は場合によりハロ、C1−6アルキル、C1−6アルキルオキシ、シアノ、アミノ、またはモノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノから各々独立して選択される1もしくは2個の置換基で置換されていてもよい]
    の化合物、そのN−オキシド形態、製薬学的に許容可能な付加塩類および立体化学的異性体形態。
  12. a)当該技術で既知の反応または官能基転換により、ここでは式(VIII−a)の化合物と称するRが−CHOHである式(VIII)の化合物をここでは式(VIII−b)の化合物と称するRが−CHOH以外である式(VIII)の化合物に転化し、
    Figure 2008540604
    或いは
    b)式(IX)の中間体を、1,4−ジオキサン−2,5−ジオールおよびRが請求項11で定義された通りである式(X)の適当なボロン酸と反応させて、ここでは式(VIII−c)の化合物と称するRが−CHOHであり且つRが水素である式(VIII)の化合物を生成せしめ、
    Figure 2008540604
    或いは
    c)式(IX)の化合物を、RおよびRが請求項11で定義された通りである式(XI)の適当なケトンと反応させて、ここでは式(VIII−d)の化合物と称するRが−CHOH以外であり且つRが水素である式(VIII)の化合物を生成せしめ、
    Figure 2008540604
    或いは
    d)式(VIII−d)の化合物をWが適当な脱離基である式(XV)の化合物と反応させて、式(VIII)の化合物を生成せしめる
    Figure 2008540604
    ことを特徴とする、請求項11で請求された化合物の製造方法。
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