JP2008536939A - 細胞増殖および血管形成を阻害するための方法および組成物 - Google Patents

細胞増殖および血管形成を阻害するための方法および組成物 Download PDF

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Abstract

式(I)の構造
Figure 2008536939

を有する化合物であって、ここでZ、x、yおよびR〜R11が本明細書に規定されるような化合物を用いて、血管形成またはHIF−1過剰発現に関与する医学的状態を有する患者を処置するための方法が提供される。このような状態としては、例えば、肺癌、脳の癌および前立腺癌(特に非アンドロゲン依存性前立腺癌を含むガン)、有害な新血管形成に関連する状態(例えば、血管新生緑内障、角膜移植片新血管形成、水晶体後線維増殖症および糖尿病性網膜症)、および慢性炎症性状態(例えば、乾癬および慢性関節リウマチ)が挙げられる。

Description

(関連出願への相互参照)
本出願は、2006年4月17日に出願された米国特許出願第11/406,467号への優先権を主張する。本出願はまた、米国特許法§119(e)の下、以下の米国仮特許出願への優先権を主張する:2005年4月18日に出願された連続番号60/672,689、2006年1月5日に出願された連続番号60/756,391、および2006年1月31日に出願された連続番号60/764,039。上記の出願の開示は、その全体が参考として援用される。
(技術分野)
本発明は概して、HIF−1および血管形成の阻害に関しており、そしてさらに詳細には、HIF−1および血管形成のインヒビターとしての特定の置換された1,3,5(10)−エストラトリエンの使用に関する。本発明はまた、HIF−1または血管形成インヒビターの投与に応答する状態、疾患および障害を処置するための方法および薬学的組成物に関する。
血管形成は、それによって新規な血管が形成される基本的なプロセスである。このプロセスは、組織への血管内皮細胞の遊走、その後のこの細胞の血管への凝縮に関与する。血管形成は、天然の状態の結果として生じてもよいし、または血管形成因子によって誘導されてもよい。この血管形成プロセスは、種々の正常な生理学的機能、例えば、組織および器官の子宮内形成、胎児の発達ならびに創傷治癒に必須である。このプロセスは完全には理解されていないが、毛細血管の一次細胞である内皮細胞の増殖および遊走を刺激する化合物および阻害する化合物の複雑な相互作用に関与する。正常な条件下では、血管形成プロセスは、数年またはそれ以上に及び得る長期間にわたって静穏状態で(すなわち、毛細管の増殖なしに)微小血管を維持する。
血管形成は正常な条件下で高度に調節されたプロセスであるが、多くの障害および疾患が、持続的な未調節の血管形成によって駆動される。未制御の血管形成は、特定の障害もしくは疾患を直接的に生じ得るか、または既存の病理学的な状態を増悪し得、その結果新血管新生が有害になり、創傷治癒における状態のように、所望されない。例えば、眼の新血管新生は、失明の最も一般的な原因とみなされており、眼の多くの有害条件の病態の基礎にある。いくつかの以前に存在する状態、例えば、関節炎を考慮すれば、新規に形成された毛細血管は関節に浸潤して、軟骨を破壊する。糖尿病では、網膜で形成された新規な毛細管が硝子体液に浸潤して、出血および失明を生じる。
固形腫瘍の増殖および転移の両方とも血管形成依存性である。例えば、直径2mmより大きく拡大する腫瘍は、それら自体の血液供給を得なければならず、そして新規な毛細管の成長を誘導することによって血液供給を得るということが示されている。これらの新しい血管が、腫瘍に包埋した後、それらは、腫瘍増殖に必須の栄養素および増殖因子、ならびに腫瘍細胞が循環に入りそして遠位、例えば、肝臓、肺または骨に転移する手段を提供する(非特許文献1)。そのため、明らかに、血管形成の防止または減少が、ガンならびに他の血管形成関連の障害および疾患を処置するために所望される。
腫瘍血管形成の阻害が決定的に重要な目標である1つの特定の領域は、前立腺癌(PC)の処置である。PCは米国では最も一般的に診断される非皮膚の悪性腫瘍であり、局在するPCを有する男性では局所処置様式を用いて治癒は可能であるが、より進行した疾患については治療的な処置は存在しない。後期段階のPCについて有効な処置は、アンドロゲン依存性の疾患において働くと考えられる抗アポトーシス性薬物耐性機構を克服しなければならない。PCの原発部位での腫瘍増殖は、通常は致死ではないが、遠位への転移および転移性病巣の増殖における予防は、生存に重要である。進行したPCについての一次治療は、長期間にわたって、処置された男性の75%を超えて転移性のPCを制御するストラテジーであるアンドロゲンアブレーション(ablation)からなる。しかし、不幸にも、転移性PCを有する全ての男性が、アンドロゲン独立性(AI)疾患を最終的に発症する。ホルモン不応性PC(HRPC)は、転移性PC細胞のサブセットから発達し、これは、生存経路を活性化して、アンドロゲンによる刺激なしにアンドロゲンレセプター(AR)媒介性シグナル伝達経路によって増殖する能力を獲得する。男性が一旦HPRCを発症すれば、処置は症状の緩和を指向し、そして中央生存値は、6〜12ヶ月の範囲である。HRPCについて現在承認されている併用療法(ドセタキセル+プレドニゾン)は生存を延長したが、それはわずか2〜4ヶ月の延長であった。
低酸素誘導性因子1(HIF−1)は2つのタンパク質:HIF−1αおよびHIF−1βから作成される異種二量体のタンパク質である。HIF−1は、生理学的状況および病態生理学的な状況の両方において低酸素に曝された細胞で遺伝子発現を調節する。
HIF−1は、血管形成、グルコース代謝、細胞増殖/生存および浸潤/転移に関与するタンパク質をコードする多くの遺伝子の転写を活性化する。HIF−1はまた、創傷治癒、骨発達、脂肪生成、乳腺発達および炎症を含む、驚くほど多様な正常な組織プロセスにおいて必須の役割を果たす(非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5;非特許文献6)。
HIF−1αタンパク質合成は、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)およびERK分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)経路の活性化によって調節される。これらの経路は、レセプターチロシンキナーゼ、非レセプターチロシンキナーゼまたはGタンパク質カップリングレセプターを介するシグナル伝達によって活性化され得る。
HIF−1αタンパク質分解は、E3ユビキチン−タンパク質リガーゼによる遍在化のためにタンパク質を標的する、酸素依存性プロリルヒドロキシル化によって調節される。これらのリガーゼは、ヒドロキシル化HIF−1αに特異的に結合するVon Hippelリンダウ腫瘍抑制タンパク質(lindau tumor suppressorタンパク質)(VHL)を含む。遍在化したHIF−1αはプロテアソームによって急速に分解される。
HIF−1αは、腫瘍内の低酸素、ならびに遺伝子変化、例えば、ガン遺伝子(例えば、ERBB2)における機能獲得変異および腫瘍抑制遺伝子(例えばVHLおよびPTEN)における機能変異の損失の結果として、ヒトのガンで過剰発現される。HIF1α過剰発現は、処置の不全および死亡率の増大に関連する(非特許文献7)。
今日までに開発されている血管形成インヒビターは、有意な不利点をともなっている。例えば、スラミンは強力な血管形成インヒビターであるが、抗腫瘍活性に達するのに必要な用量では、ヒトにおいて重篤な全身性の毒性が生じる。他の化合物、例えば、レチノイドおよびインターフェロンは、ヒトでの使用に安全と思われるが、弱い抗血管形成効果しか有さない。さらに他の化合物は、作成が困難であるかもしれないし、または作成に費用が嵩むかもしれない。これらの問題を考慮して、血管形成を阻害するためにさらに有効な方法および組成物が継続して必要である。理想的な血管形成インヒビターは以下である。
有意な全身毒性を生じない用量で血管形成が阻害されないように十分に強力である。
実質的なアポトーシス促進活性を示す。
経口活性であり、すなわち、非経口投与が不必要である十分な経口バイオアベイラビリティーを示す。
別の血管形成または抗増殖性因子と組み合わせて使用し得、そしておそらく第二の因子とともに用いられる場合相乗的(すなわち相加的よりも優れた)効果さえ示し、そして、
合成が単純であって、合成するのに費用効果が高い。
本発明は、前述の特徴のいくつかまたは全てを示す化合物を用いて、増殖および血管形成を阻害するための方法を提供する。Tanabeらの特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、および特許文献6(共通してSRI International,Menlo Park,CAに譲渡された)は、新規なステロイド化合物のファミリーを、抗エストロゲン剤として、そして乳房、卵巣および子宮のガンを含むエストロゲン依存性障害(すなわち、エストロゲン誘導性またはエストロゲン刺激性である状態または疾患)を処置するために有用であるとして記載している。
米国特許第6,054,446号明細書 米国特許第6,281,205号明細書 米国特許第6,455,517号明細書 米国特許第6,503,896号明細書 米国特許第6,548,491号明細書 米国特許第6,747,018号明細書 Folkman Cancer Res.(1986)46(2):467〜473 Elson DAら、Cancer Res(2000)60:6189〜6195 Schipani E.ら、Genes Dev(2001)15:2865〜2876 Yun Zら、,Dev Cell(2002)2:331〜341 Cramer Tら、Cell(2003)112:645〜657 Seagroves TNら、Development(2003)130:1713〜1724 Semenza GL Nat Rev Cancer(2003)3:721〜32
抗エストロゲン剤として前述の特許に記載された特定の化合物は、全く予期されぬことに、HIF−1および血管形成の強力なインヒビターでもあり、そして進行性の前立腺癌のようなホルモン依存性でないガンの処置において特に有用であるということが現在発見されている。
従って、1実施形態では、血管形成に関与する医学的状態を伴う患者を処置するための方法が提供され、この方法は、治療上有効な量のステロイド性抗血管形成化合物をこの患者に投与する工程を包含する。この医学的状態とは、血管形成の少なくとも部分的な阻害によって処置可能であり得る状態である。一般には、この状態とは、未制御の血管形成を伴うかまたはそれに由来する疾患または障害である。このような状態としては、限定はしないが以下が挙げられる:肺癌、脳の癌および前立腺癌、特に非アンドロゲン依存性前立腺癌を含むガン;有害な新血管形成に関連する状態、例えば、眼の新血管形成を伴う眼の障害で、これには、血管新生緑内障、角膜移植片新血管形成、水晶体後線維増殖症および糖尿病性網膜症を含む;および慢性炎症性状態、例えば、乾癬および慢性関節リウマチ。
別の実施形態では、HIF−1過剰発現に関与する医学的状態、例えば、とりわけ、血管形成状態、グルコース代謝異常および細胞増殖/生存および浸潤/代謝状態を有する患者を処置するための方法が提供される。
前述の方法で投与されるステロイド化合物は、式(I)
Figure 2008536939
の構造を有し、ここで、
Zは−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であり、qがゼロまたは1であり、Lが単環式アリールであり、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノから独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルであり;
xは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
およびRは独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得;
は、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され;
は、水素またはC−Cアルキルであり;
は、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択され;
は水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択され;
は、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、またはアリールであり;
は水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシルであり;
は水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリル(alkaryl)から選択され;そして
10およびR11は独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択される化合物であるか。
あるいは、その薬学的に受容可能な塩であってもよい。
式(I)の化合物は、本発明の他の方法において同様に有用である。例えば、本発明はさらに、哺乳動物の組織においてHIF−1過剰発現または血管形成活性を阻害するための方法を提供し、この方法は、この組織と式(I)の化合物とを接触させる工程を包含する。別の実施形態では、哺乳動物の内皮細胞の増殖を阻害するための方法が提供され、この方法は、このような細胞と式(I)の化合物とを接触させる工程を包含する。さらなる別の実施形態では、HIF−1を過剰発現する哺乳動物細胞の増殖を阻害するための方法が提供され、この方法は、このような細胞と式(I)の化合物とを接触させる工程を包含する。
さらなる実施形態では、式(I)の化合物は、非アンドロゲン依存性の前立腺癌を含む前立腺癌の処置において用いられる。関連の実施形態では、ガン細胞におけるアポトーシスを誘導するための方法が提供され、この方法は、このような細胞と式(I)の構造を有する化合物とを接触させる工程を包含する。
さらなる実施形態では、式(I)の化合物を、G1期において、すなわち、DNA合成が生じるS期の前に、ガン細胞の細胞周期停止を達成するための方法において用いる。
抗ガン剤の有効用量を低下させるため、すなわち、その薬剤を単独療法レジメンで用いる場合に必要な最小有効用量未満に有効用量を低下させるための方法も提供され、ここでこの方法は式(I)の化合物とともに抗癌剤を投与する工程を包含する。
別の実施形態では、任意の前述の方法、例えば、HIF−1過剰発現または血管形成に関与する医学的状態を有する患者を処置するための方法は、式(III)
Figure 2008536939
の化合物であって、このx、y、Z、L、q、およびR〜R13が式(I)の変数および置換基について規定されるとおりである化合物の治療上有効な量を患者に投与することによって行われてもよい。式(IV)の化合物は、式(I)の化合物と類似であるが、C17およびC20の炭素原子を結合する単結合を有し、一方、式(II)の化合物は、C17およびC20を結合する二重結合を有することが理解される。
本発明はさらに組成物を、経口投与可能な薬学的組成物の形態で提供し、この組成物は、経口剤形への組み込みのために適切なキャリアおよび式(I)の構造を有する化合物の治療上有効な量を含み、ここで、x、y、Z、L、q、およびR〜R13は、この化合物の分子量が多くとも約750であるように選択される。
(定義および命名法)
他に示さない限り、本発明は、特定の化合物、置換基、薬学的組成物、投与形態などに限定されず、変化してもよい。本明細書において用いられる用語法は、特定の実施形態のみを記載する目的であり、かつ限定を意図するものではないことも理解されるべきである。
本明細書においておよび添付の特許請求の範囲において用いられる場合、単数形「1つ、1つの(a)、(an)」、および「この、その、該、前記(the)」は、文脈が明確に他を示すのでない限り、複数の言及を包含する。従って、例えば、「置換基(substituent)」という言及は、単独置換、および同じであっても異なってもよい2つ以上の置換基を包含し、「化合物(compound)」という言及は、異なる化合物の組み合わせまたは混合物、および単独の化合物を包含し、「薬学的に受容可能なキャリア(pharmaceutically acceptable carrier)」という言及は、このようなキャリアの2つ以上、および単独のキャリアなどを包含する。
本明細書において、および添付の特許請求の範囲において、多数の用語に言及がなされ、これは以下の意味を有すると規定されるものとする。
本明細書において用いる場合、「式〜を有する(having the formula)」または「構造〜を有する(having the structure)」という句は、限定されるものではなく、「含む(comprising)」という用語が一般に用いられるのと同じように用いられる。
本明細書において用いる場合、「アルキル(alkyl)」という用語は、分枝または未分枝の飽和炭化水素基であって、ただし代表的には1〜約24炭素原子を含む必要はない炭化水素基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、オクチル、デシルなど、ならびにシクロアルキル基、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどをいう。一般には、やはり必須ではないが、本明細書におけるアルキル基は、1〜約18個の炭素原子、好ましくは1〜約12個の炭素原子を含む。「低級アルキル(lower alkyl)」という用語は、1〜6炭素原子のアルキル基を意図する。好ましい低級アルキル置換基は、1〜3個の炭素原子を含み、そして特に好ましくは、このような置換基は、1または2個の炭素原子(すなわち、メチルおよびエチル)を含む。「置換されたアルキル(substituted alkyl)」とは、1つ以上の置換基で置換されたアルキルをいい、そして「ヘテロ原子含有アルキル(heteroatom−containing alkyl)」および「ヘテロアルキル(heteroalkyl)」という用語は、アルキル基をいい、下にさらに詳細に記載されるように、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換される。他に示さない限り、「アルキル(alkyl)」および「低級アルキル(lower alkyl)」という用語は、それぞれ直線、分枝した、環状、非置換、置換および/またはヘテロ原子含有のアルキルまたは低級アルキルを包含する。
「アルケニル(alkenyl)」という用語は、本明細書において用いる場合、少なくとも1つの二重結合を含む2〜24個の炭素原子の直鎖、分枝または環状の炭化水素基、例えば、エテニル、n−プロペニル、イソプロペニル、n−ブテニル、イソブテニル、オクテニル、デセニル、テトラデセニル、ヘキサデセニル、エイコセニル、テトラコセニルなどをいう。一般には、ここでも必須ではないが、本明細書のアルケニル基は、2〜約18個の炭素原子、好ましくは2〜12個の炭素原子を含む。「低級アルケニル(lower alkenyl)」という用語は、2〜6個の炭素原子のアルケニル基を意図し、そして「シクロアルケニル(cycloalkenyl)」という特定の用語は、環状アルケニル基を意図し、好ましくは5〜8個の炭素原子を有する。「置換されたアルケニル(substituted alkenyl)」という用語は、1つ以上の置換基で置換されたアルケニルをいい、そして「ヘテロ原子含有アルケニル(heteroatom−containing alkenyl)」および「ヘテロアルケニル(heteroalkenyl)」という用語は、アルケニルであって、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換されるアルケニルをいう。他に示さない場合、「アルケニル(alkenyl)」および「低級アルケニル(lower alkenyl)」という用語は、それぞれ、直鎖、分枝、環状、未置換、置換および/またはヘテロ原子含有のアルケニルおよび低級アルケニルを包含する。
本明細書において用いる場合、「アルコキシ(alkoxy)」という用語は、単独の末端エーテル結合を通じたアルキル基結合を意図する;すなわち、「アルコキシ(alkoxy)」基は、アルキルが上記で規定されるO−アルキルとして提示され得る。「低級アルコキシ(lower alkoxy)」基は、1〜6個の炭素原子を含むアルコキシ基を意図し、そして例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、t−ブチルオキシなどを包含する。好ましい低級アルコキシ置換基は、1〜3個の炭素原子を含み、そして特に好ましくはこのような置換基は、1または2個の炭素原子(すなわち、メトキシおよびエトキシ)を含む。アルコキシ置換基は、環状構造上で第二の置換基、例えば隣接する置換基と一緒になって、環状エーテル、例えば[1,4]ジオキサン、[1,3]ジオキソラン、またはテトラヒドロピラニル環を形成し得る。「アルケニルオキシ(alkenyloxy)」および「アルキニルオキシ(alkynyloxy)」という用語は、類似の方式で規定される。
「アリール(aryl)」という用語は、本明細書において用いる場合、そして他に特定しない限り、単一の芳香族環、あるいは一緒に融合される、直接結合される、または間接的に結合される(その結果、種々の芳香族環がメチレンまたはエチレン部分のような共通の基に結合される)、複数の芳香族環を含む芳香族置換基をいう。好ましいアリール基は、5〜24個の炭素原子を含み、そして詳細には好ましいアリール基は、5〜14個の炭素原子を含む。例示的なアリール基は、1つの芳香族環または2つの融合されるかもしくは結合された芳香族環、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルアミン、ベンゾフェノンなどを含む。「置換された アリール(substituted aryl)」とは、1つ以上の置換基で置換されたアリール部分をいい、そして「ヘテロ原子含有アリール(heteroatom−containing aryl)」および「ヘテロアリール(heteroaryl)」という用語は、アリール置換基をいい、ここでは少なくとも1つの炭素原子が、下に詳細に記載されるようにヘテロ原子で置換される。他に示さない場合、「アリール(aryl)」という用語は、未置換、置換および/またはヘテロ原子含有芳香族置換基を包含する。
「アルカリル(alkaryl)」という用語は、アルキル置換基を有するアリール基をいい、この「アラルキル(aralkyl)」という用語は、アリール置換基を有するアルキル基をいい、ここで「アリール(aryl)」および「アルキル(alkyl)」は上記のとおりである。好ましいアラルキル基は、6〜24個の炭素原子を含み、そして特に好ましいアラルキル基は6〜16個の炭素原子を含む。アラルキル基の例としては、限定はしないが、ベンジル、2−フェニル−エチル、3−フェニル−プロピル、4−フェニル−ブチル、5−フェニル−ペンチル、4−フェニルシクロヘキシル、4−ベンジルシクロヘキシル、4−フェニルシクロヘキシルメチル、4−ベンジルシクロヘキシルメチル、などが挙げられる。アラルキル基としては、例えば、p−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、p−シクロヘキシルフェニル、2,7−ジメチルナフチル、7−シクロオクチルナフチル、3−エチル−シクロペンタ−1,4−ジエンなどが挙げられる。「アルカリルオキシ(alkaryloxy)」および「アラルキルオキシ(aralkyloxy)」という用語は、式−ORの置換基であって、ここでRは、規定されたとおりアルカリルまたはアラルキルである。
「アシル(acyl)」という用語は、式−(CO)−アルキル、−(CO)−アリール、または−(CO)−アラルキルを有する置換基をいい、そして「アシルオキシ(acyloxy)」という用語は、式−O(CO)−アルキル、−O(CO)−アリール、または−O(CO)−アラルキルを有する置換基であって、ここで「アルキル」、「アリール」、および「アラルキル」は上記で規定されたとおりである置換基をいう。
「環状の(cyclic)」という用語は、脂環式または芳香族の置換基をいい、これは置換されてもされなくても、そして/またはヘテロ原子含有であってもよく、そして単環式でも、二環式でも、または多環式であってもよい。
「脂環式(alicyclic)」という用語は、従来の意味で用いて、芳香族環状部分とは反対に、脂肪族の環状部分を指し、そして単環式でも、二環式でも、または多環式でもよい。
「ハロ(halo)」および「ハロゲン(halogen)」という用語は、従来の意味で用いて、クロロ、ブロモ、フルオロまたはヨード置換基をいう。
「ヘテロ原子含有(heteroatom−containing)」という用語は、「ヘテロ原子含有アルキル基(heteroatom−containing alkyl group)」(「ヘテロアルキル(heteroalkyl)」基とも呼ばれる)または「ヘテロ原子含有アリール基(heteroatom−containing aryl group)」(「ヘテロアリール(heteroaryl)」基とも呼ばれる)においてと同様、分子、結合または置換基であって、1つ以上の炭素原子が炭素以外の原子、例えば窒素、酸素、イオウ、リンまたはケイ素で、代表的には窒素、酸素またはイオウ、好ましくは窒素または酸素で置換される分子、結合または置換基をいう。同様に、「ヘテロアルキル(heteroalkyl)」という用語は、ヘテロ原子含有であるアルキル基換基をいい、「複素環式(heterocyclic)」という用語は、ヘテロ原子含有である環状置換基をいい、「ヘテロアリール(heteroaryl)」および「複素環式芳香族化合物(heteroaromatic)」という用語はそれぞれ、ヘテロ原子含有である「アリール(aryl)」および「芳香族(aromatic)」置換基をいう、など。ヘテロアルキル基の例としては、アルコキシアリール、アルキルスルファニル置換アルキル、N−アルキル化アミノアルキルなどが挙げられる。ヘテロアリール置換基の例としては、ピロリル、ピロリジニル、ピリジニル、キノリニル、インドリル、ピリミジニル、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリルなどが挙げられ、そしてヘテロ原子含有脂環式基の例は、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピペリジノなどである。
「ヒドロカルビル(hydrocarbyl)」とは、1〜約30個の炭素原子、好ましくは1〜約24個の炭素原子、より好ましくは1〜約18個の炭素原子、最も好ましくは約1〜12個の炭素原子を含む単価のヒドロカルビルラジカルをいい、これには、直鎖、分枝、環状、飽和および不飽和種、例えば、アルキル基、アルケニル基、アリール基などを含む。「置換ヒドロカルビル(substituted hydrocarbyl)」とは、1つ以上の置換基で置換されるヒドロカルビルをいい、そして「ヘテロ原子含有ヒドロカルビル(heteroatom−containing hydrocarbyl)」という用語は、ヒドロカルビルであって、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換されるヒドロカルビルをいう。他に示さない限り、「ヒドロカルビル(hydrocarbyl)」とは、置換および/またはヘテロ原子含有ヒドロカルビル部分を含むものと解釈されるべきである。
官能基が「保護される(protected)」と称される場合、これは、この基が改変型であって保護された部位で所望されない副反応を妨げるということを意味する。本発明の化合物の適切な保護基は、当業者のレベルを考慮し、そして標準的な教科書、例えば、Greeneら、, Protective Groups in Organic Synthesis(New York:Wiley,1991)を参照して、本出願から認識される。
「置換される(substituted)」とは、「置換アルキル(substituted alkyl)」、「置換アリール(substituted aryl)」などにおいてのように、前述の定義のいくつかにおいて暗示されるとおり、アルキル、アリール、または他の部分において、炭素(または他の)原子に結合した少なくとも1つの水素原子が、1つ以上の非水素置換基で置き換えられることを意味する。このような置換基の例としては、限定はしないが、以下が挙げられる:官能基、例えば、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C−C24アルコキシ、C−C24アルケニルオキシ、C−C24アリールオキシ、アシル(これには以下を含むC−C24アルキルカルボニル(−CO−アルキル)およびC−C24アリールカルボニル(−CO−アリール))、アシルオキシ(−O−アシル)、C−C24アルコキシカルボニル(−(CO)−O−アルキル)、C−C24アリールオキシカルボニル(−(CO)−O−アリール)、ハロカルボニル(−CO)−Xで、ここでXはハロである)、C−C24アルキルカルボナート(−O−(CO)−O−アルキル)、C−C24アリールカルボナート(−O−(CO)−O−アリール)、カルボキシ(−COOH)、カルボキシラト(−COO)、カルバモイル(−(CO)−NH)、モノ−(C−C24アルキル)置換カルバモイル(−(CO)−NH(C−C24アルキル))、ジ−(C−C24アルキル)置換カルバモイル(−(CO)−N(C−C24アルキル))、モノ−(C−C24アリール)置換カルバモイル(−(CO)−NH−アリール)、ジ−(C−C24アリール)置換カルバモイル(−(CO)−N(アリール))、ジ−N−(C−C24アルキル)、N−(C−C24アリール)置換カルバモイル、チオカルバモイル(−(CS)−NH)、カルバミド(−NH−(CO)−NH)、シアノ(−C≡N)、イソシアノ(−N≡C)、シアナト(−O−C≡N)、イソシアナト(−O−N≡C−)、イソチオシアナト(−S−C≡N)、アジド(−N=N=N)、ホルミル(−(CO)−H)、チオホルミル(−(CS)−H)、アミノ(−NH)、モノ−(C−C24アルキル)置換アミノ、ジ−(C−C24アルキル)置換アミノ、モノ−(C−C24アリール)置換アミノ、ジ−(C−C24アリール)置換アミノ、C−C24アルキルアミド(−NH−(CO)−アルキル)、C−C24アリールアミド(−NH−(CO)−アリール)、イミノ(−CR=NH、ここでR=水素、C−C24アルキル、C−C24アリール、C−C24アルカリル、C−C24アラルキルなどである)、アルキルイミノ(−CR=N(アルキル)、ここでR=水素、C−C24アルキル、C−C24アリール、C−C24アルカリル、C−C24アラルキルなどである)、アリールイミノ(−CR=N(アリール)、ここでR=水素、C−C24アルキル、C−C24アリール、C−C24アルカリル、C−C24アラルキル、などである)、ニトロ(−NO)、ニトロソ(−NO)、スルホ(−SO−OH)、スルホナト(−SO−O)、C−C24アルキルスルファニル(−S−アルキル;「アルキルチオ(alkylthio)」とも呼ばれる)、アリールスルファニル(−S−アリール;「アリールチオ(arylthio)」とも呼ばれる)、C−C24アルキルスルフィニル(−(SO)−アルキル)、C−C24アリールスルフィニル(−(SO)−アリール)、C−C24アルキルスルホニル(−SO−アルキル)、C−C24アリールスルホニル(−SO−アリール)、ホスホノ(−P(O)(OH))、ホスホナト(−P(O)(O)、ホスフィナト(−P(O)(O))、ホスホ(−PO)、およびホスフィノ(−PH);およびヒドロカルビル部分C−C24アルキル(好ましくはC−C18アルキル、より好ましくはC−C12アルキル、最も好ましくはC−Cアルキル)、C−C24アルケニル(好ましくはC−C18アルケニル、より好ましくはC−C12アルケニル、最も好ましくはC−Cアルケニル)、C−C24アリール(好ましくはC−C14アリール)、C−C24アルカリル(好ましくはC−C18アルカリル)、およびC−C24アラルキル(好ましくはC−C18アラルキル)。
さらに、前述の官能基は、特定の基が可能である場合、1つ以上のさらなる置換基でさらに置換されてもよいし、または1つ以上のヒドロカルビル部分、例えば、上記で特に列挙されたもので置換されてもよい。同様に、上述のヒドロカルビル部分はさらに、1つ以上の官能基で、またはさらなるヒドロカルビル部分、例えば、特に列挙されたもので置換されてもよい。
「置換された(substituted)」という用語が可能な置換基の列挙の前にある場合、この用語はその基のあらゆるメンバーにあてはまるとものとする。例えば、「置換アルキル、アルケニル、およびアリール(substituted alkyl、alkenyl、and aryl)」という句は、「置換アルキル、置換アルケニル、および置換アリール(substituted alkyl、substituted alkenyl、and substituted aryl)」と解釈されるべきである。同じように、「ヘテロ原子含有(heteroatom−containing)」という用語が、可能なヘテロ原子含有基の列挙の前にある場合、この用語はその基のあらゆるメンバーにあてはまるものとする。例えば、「ヘテロ原子含有アルキル、アルケニル、およびアリール(heteroatom−containing alkyl,alkenyl、and aryl)」という句は、「ヘテロ原子含有のアルキル、置換アルケニル、および置換アリール(heteroatom−containing alkyl,substituted alkenyl,and substituted aryl)」と解釈されるべきである。
「任意の(optional)」または「必要に応じて(optionally)」とは、この実質的に記載された状況が、存在しても存在しなくてもよいことを意味し、その結果この説明はこの状況が生じる場合および生じない場合を包含する。例えば、「必要に応じて置換される(optionally substituted)」という句は、水素以外の置換基が所定の原子上に存在してもしなくてもよいことを意味し、従って、この説明は、水素以外の置換基が存在する構造および水素以外の置換基が存在しない構造を包含する。
Figure 2008536939
基および置換基の位置を記載するのにおいて、上述の番号付けシステムを使用して、IUPACまたは化学情報検索サービス機関(Chemical Abstracts Service)によって用いられる協定に対してシクロペンタノフェナントレン核の番号付けを確認する。本明細書において用いる場合、「ステロイド(steroid)」という用語は、前述のシクロペンタノフェナントレン核を有する化合物を意味するものとする。本発明のステロイドは、コア構造
Figure 2008536939
を有する置換、1,3,5(10)エストラトリエンである。
本明細書の分子構造では、基の特定の高次構造を示すための太字および破線の使用はIUPACの協定に従う。破線によって示される結合は、該当の基が描画された分子の基本面の下であることを示し(「α」立体配置)、そして太線で示される結合は、該当の位置の基が描画された分子の基準面の上であることを示した(「β」立体配置)。
本明細書における特定の化合物または分子セグメントは、1つ以上の不斉中心を含んでもよく、従って異性体のラセミ混合物(50〜50)であっても、1方の異性体が過剰に存在する異性体の混合物であっても、または実質的に純粋な異性体であってもよいことも強調されるべきであり、「実質的に純粋(substantially pure)とは、異性体の一方が、異性体の混合物のうち90%より多く、好ましくは95%より多く、より好ましくは99%より多くに相当することを意味する。このようなキラル分子については、本明細書における開示は、異性体の混合物および実質的に純粋な異性体を包含するものとする。
オレフィン化合物または分子セグメントが「E」または「Z」立体配置で描写される場合、この分子構造は、両方の代替物を包含するものであること、従って、「E」立体配置で置換されたと描写されたオレフィン部分もまた、「Z」立体配置を包含すると解釈されるべきであることも理解されるべきである。例えば、化合物(I)におけるC17−C20二重結合は、「E」立体配置で置換されると本明細書において示される。描写された構造はまた、「Z」立体配置を包含するものとされるが、描写される化合物では、「E」立体配置が、一般に好ましい。
本発明の化合物に対して活性因子として言及する場合、出願人らは、「化合物(compound)」または「活性因子(active agent)」という用語は、特定された分子部分を包含するだけでなく、その薬学的に受容可能な、薬学的に活性なアナログであって、限定はしないが、塩、エステル、アミド、プロドラッグ、結合体、活性代謝物および他のこのような誘導体、アナログおよび関連化合物を含むアナログも包含するものとする。
本明細書において用いる場合、「処置する(treating)」および「処置(treatment)」という用語は、症状の重篤度および/または頻度の軽減、症状および/または背景の原因の排除、症状および/またはそれらの背景にある原因の出現の予防、ならびに障害の改善または治療を指す。従って、本発明の化合物を用いる患者の「処置」とは、感受性の個体における特定の障害および有害な生理学的事象の予防、ならびに障害または疾患を阻害するかまたはその退行を生じることによる、臨床的に症候性の個体の処置を包含する。
本発明の化合物の「有効量(effective amount)」および「治療上有効な量(therapeutically effective amount)」という用語は、所望の効果を提供するために十分な薬物または因子の量を意味する。
「剤形(dosage form)」という用語は、単回投与で治療効果を達成するために十分な量の活性因子を含む薬学的組成物の任意の形態を意味する。処方物が錠剤またはカプセルである場合、この剤形は一般に、このような錠剤またはカプセルである。過剰投与になることなく有効な方式で最も有効な結果を与える投与頻度は、その薬理学的特徴およびその物理学的特徴(例えば、親水性)の両方を含む、特定の活性因子の特徴で変化する。
「薬学的に受容可能な(pharmaceutically acceptable)」とは、生物学的ではないか、そうでなければ所望されない物質を意味し、すなわちこの物質は、いかなる所望されない生物学的影響を生じることも、それが含まれる組成物の他の成分のいずれとも有害な様式で相互作用することもなく患者に投与される、薬学的組成物生物に組み込まれ得る。「薬学的に受容可能な(pharmaceutically acceptable)」という用語を用いて薬学的なキャリアまたは賦形剤を指す場合、このキャリアまたは賦形剤は、必要な標準の毒性学的および製造的な試験を満たしていること、または米国の食品医薬品局(U.S.Food and Drug administration)によって調製された不活性成分ガイド(Inactive Ingredient Guide)に含まれることが暗示される。「薬理学的に活性な(pharmacologically active)」(または単に「活性な(active)」)とは、「薬理学的に活性な(pharmacologically active)」誘導体またはアナログにおいてと同様、親化合物と同じタイプおよびほぼ等価な程度の薬理学的な活性を有する誘導体またはアナログをいう。
(抗血管形成および抗HIF−1化合物:)
1実施形態では、本発明の方法において用いられるステロイド抗血管形成および抗HIF−1化合物は式(I)
Figure 2008536939
の構造を有し、この変数および置換基は以下のとおりである:
Zは、−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であって、このqはゼロまたは1であり、Lは単環式アリールであって、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシなど)、C−Cアルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−ヘキシルなど)、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノ(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノなど)から独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルである。L上の隣接する置換基が結合される場合に形成された環状構造は、例えば、環状エーテル、例えば、[1,4]ジオキサン、[1、3]ジオキソラン、またはテトラヒドロピラニル環であってもよい。qが1であり、その結果Lが存在する場合、好ましい化合物は、L上の任意の置換基がC−Cアルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシなどである化合物である。特に好ましい実施形態では、Lはフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、または2,6−ジメトキシフェニルである。qがゼロであるか1であるかにかかわらず、Zは好ましくはOである。
下付き文字xおよびyは、同じであっても異なってもよく、そして包括的に1〜約6までの範囲の整数である;しかし、qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6の範囲の整数であってもよい。好ましい実施形態では、xは1または2であって、yは2である。qが1であり、その結果Lが存在する式(I)の化合物については、xおよびyは好ましくは1である。qがゼロであり、その結果Lが存在しない式(II)の化合物については、xは好ましくは1であってyは2である。
およびRは独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得る。例えば、Rは、水素、メチルもしくはエチルであり、そしてRがメチルもしくはエチルであるか、またはRおよびRは一緒になって、必要に応じて1つ以上の置換基で置換される窒素複素環、例えば、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、またはピペリジノ環を形成してもよい。
は、水素、ヒドロキシル、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され、そして好ましくは、水素またはC−Cアルキル、最も好ましくは水素またはメチルである。
は、水素またはC−Cアルキル、好ましくは水素である。
は、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択される。好ましくはRは、水素、またはC−Cアルコキシ、必要に応じて水素またはメトキシである。
は、水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択される。後者の2つの置換基は、この化合物を「プロドラッグ(prodrug)」に変換する。式(I)の化合物の他のプロドラッグも可能であって、そして本発明の方法および組成物によって包含される。
は、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、C−Cアシルオキシ、またはアリールである。代表的にはRは、水素、C−Cアルキル、またはC−Cアシルオキシである。
は水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシル、好ましくは水素である。
は水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリルから選択され;そして好ましくは水素である。
10およびR11は独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択され、そして好ましくは水素である。
本発明の1つの重要な実施形態では、十分に経口的に生体利用可能であって、経口的に投与可能である式(I)の化合物が提供される;このような化合物では、この化合物の分子量が多くとも約750であるようにx、y、Z、L、q、およびR〜R13が選択される。
式(I)の化合物の1つの好ましいサブセットでは、この化合物が式(II)
Figure 2008536939
の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R10、およびR11は水素である。
好ましいこのような化合物の1つの群では、qがゼロであって、その結果Zは−O−、−S−、または−NR12−であって、xは1または2であり、そしてyは2である。好ましくはZはOである。RおよびRは上記のとおりであるが、好ましくはRおよびRのうちの1つは水素、メチル、またはエチルであり、もう1つはメチルもしくはエチルであるか、またはRおよびRは一緒になって、窒素複素環、例えば、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノまたはピペリジノ環を形成し、1つ以上の置換基で必要に応じて置換される。これらの好ましい化合物では、Rは水素またはメチルである。
式(II)では、xが1であり、yが2であり、RおよびRがメチルであり、Rがメチルであり、qがゼロであり、かつZが−O−である場合、式(2)
Figure 2008536939
の構造を有する本発明の1つの例示的な化合物が提供される。
xが1であり、yが1であり、RおよびRがエチルであり、Rがメチルであり、qが1であり、Zが−O−L−であり、かつLが2−メトキシフェニルまたはフェニルである場合、以下の2つの例示的な化合物が提供される:
Figure 2008536939
Figure 2008536939
本発明の方法において有用な他のステロイドの抗血管形成および抗HIF−1の化合物は式(III)
Figure 2008536939
の構造を有し、ここでx、y、Z、L、q、およびR〜R13は、式(I)の変数および置換基について上記されるとおりである。式(III)の化合物は、式(I)の化合物と類似であるが、C17およびC20炭素原子を連結する単結合を有し、一方式(II)の化合物はC17およびC20を連結する二重結合を有することが理解される。
式(III)の化合物の1つの好ましいサブセットでは、R、R、R、R、R、R、R10、およびR11は水素であって、その結果この化合物は式(IV)
Figure 2008536939
の構造を有する。
特に好ましいこのような化合物では、qは1であり、Zは−O−L−であり、Lは2−メトキシフェニルであり、xは1であり、かつyは1である。RおよびRは上記のとおりであるが、好ましくはメチルまたはエチルであるか、または一緒になって、窒素複素環、例えば、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノまたはピペリジノ環を形成し、必要に応じて1つ以上の置換基で置換される。Rは水素またはメチルである。1つの代表的なこのような化合物は式(V):
Figure 2008536939
の構造を有し、ここでRおよびRはエチルであり、そしてRはメチルである。
これらの化合物は、比較的単純な直接的な方法を用いて高収率で合成され得る。構造式(I)によって包含される1つの代表的な化合物の合成は、実施例1に詳細に記載され、そしてこの化合物のクエン酸塩の調製は実施例2に記載される。多くの他の式(I)の化合物の合成は、Tanabeらの米国特許第6,281,205号(SRI International,Menlo Park、Californiaに対してともに共同譲渡)に示され、これは、この化合物の使用を抗エストロゲン剤として開示しており、参照によって本明細書に援用される。前述の特許はまた、構造式(III)によって包含される多数の化合物の合成を提供する。当業者は、当該分野で公知であるかまたは関連のテキストおよび文献に記載される方法に従って、本明細書において実施例1に説明される合成またはTanabeらの米国特許第6,281,205号に説明される合成を改変することによって式(I)および(III)の他の化合物を合成し得る。3位で、すなわちRでスルファミン酸基を有する化合物の合成に関与するさらなる情報については、参照によって本明細書に援用される、「Estrone Sulfamate Inhibitors of Estrone Sulfatase,and Associated Pharmaceutical Compositions and Methods of Use」と題されたTanabeらの米国特許第6,046,186号(これもともに共通譲渡)を参照しなければならないかもしれない。
ちょうど記載された任意の化合物は、本発明の文脈において塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝物、またはアナログが薬学的に受容可能であってかつ薬理学的に活性であるという条件ならば、塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝物、アナログなどの形態であってもよい。塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝物、アナログ、および活性因子の他の誘導体は、合成の有機化学の分野の当業者に公知の標準的な手順を用いて調製されてもよく、そして例えば、J.March,Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure,第4版(New York:Wiley−Interscience, 1992)に記載されている。
例えば、酸付加塩は、遊離の塩基と酸との反応に関与する従来の方法論を用いて遊離の塩基(本発明の化合物ではC17置換基上の末端アミノ基)から調製されてもよい。酸付加塩を調製するための適切な酸としては、有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸など、ならびに無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの両方が挙げられる。酸付加塩は、適切な塩基での処理によって遊離の塩基に再変換され得る。逆に、存在し得る任意の酸性部分の塩基性塩の調製は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、トリメチルアミンなどのような薬学的に受容可能な塩基を用いて類似の方式で行われてもよい。エステルの調製は、ヒドロキシル基と酸塩化物のようなエステル化試薬との反応を包含する。アミドは、適切なアミン反応物を用いてエステルから調製されてもよいし、またはそれらは、アンモニアもしくは低級アルキルアミンとの反応によって無水物もしくは酸塩化物から調製されてもよい。プロドラッグ、結合体および活性代謝物はまた、当業者に公知の技術を用いて調製されてもよく、または適切な文献に記載され得る。プロドラッグおよび結合体は代表的には、個々の代謝系によって改変されるまで治療的に不活性である化合物を生じる部分の共有結合によって調製される。
本明細書において好ましいアナログは、三級アミノ基−NRおよび上記で説明されるような酸の会合によって形成される酸付加塩である。
(使用および投与:)
本明細書において記載される化合物は、血管形成およびHIF−1の阻害、特に多くの有害な生理学的状態に関連するような持続性かつ非制御のHIF−1過剰発現および血管形成の阻害において有用である。第一の実施形態では、血管形成またはHIF−1過剰発現に関連する医学的状態に罹患している患者を処置するための方法が提供される。処置は、式(I)の化合物(好ましい実施形態では)または式(III)の化合物(別の実施形態では)の治療上有効な量を患者に投与する工程を包含する。「患者(patient)」とは、哺乳動物の個体、一般にはヒトを意味する。
この化合物は、患者に対してそれ自体で、または適切なキャリアもしくは賦形剤と混合された薬学的組成物として投与され得る。本発明の化合物はまた、組み合わせて投与されてもよく、この場合それらは、別々に、異なる剤形で、または同時に、1剤形でまたは2つの異なる剤形で投与され得る。化合物はまた、他の抗血管形成因子、抗増殖因子、または処方医師によって特定の目的に適切であるとみなされ得るような他のタイプの因子と組み合わせて投与されてもよい。特定の目的の併用療法は、従来の化学療法と組み合わせてすなわち、タキサン、例えば、パクリタキセル、ドセタキセル、そのアナログなどのような抗ガン剤の投与を含む投薬レジメンにおいて、本発明の化合物を投与する工程を包含する。本明細書に記載される化合物を別の抗癌剤とともに投与することにより、この薬剤の必要な投与量を軽減し得、従って、このような薬物の多くの副作用を軽減し得ることが見出されている。
本発明と組み合わせた使用のために適切な薬学的処方物としては、「治療上有効な(therapeutically effective)」量で、すなわち、その意図される目的、例えば、抗血管形成および抗HIF−1を達成するために有効な量で活性因子が含まれる組成物が挙げられる。本発明の任意の特定の抗血管形成または抗HIF−1因子の治療上有効な量の決定は、当業者の能力の十分に範囲内である。すなわち、任意の本発明の化合物について、治療上有効な用量は、細胞培養アッセイから最初に評価され得る。例えば、細胞培養物で決定され得るIC50値を含む循環濃度の範囲を得るための用量が処方され得る。このような情報は、ヒトで有用な用量をより正確に決定するために用いられ得る。
本明細書に記載される化合物の毒性および治療効率は、細胞培養物または実験動物における標準的な薬学的な手順によって、例えば、最大耐量(MTD)、最大応答の50%を達成するための有効用量であるED50、およびED50に対するMTDの比である治療係数(TI)を決定するために用いられる手順によって決定され得る。明らかに、高いTIを有する化合物は本明細書において最も好ましい化合物であって、好ましい投薬レジメンとは、活性因子の血漿レベルを、所望の治療効果を維持するための最小濃度でまたはそれより上回って維持するレジメンである。当然ながら、投薬量はまた、多数の要因に依存し、この要因としては、特定の化合物、意図する送達部位、投与経路、および処方医に公知である他の関連の要因が挙げられる。しかし、一般には、投薬量は、約約0.1μg/kg/日〜100mg/kg/日の範囲で、より代表的には約1.0mg/kg/日〜10mg/kg/日の範囲である。
本発明の化合物は抗血管形成因子および抗HIF−1因子として有用であり、そして、例えば、本発明の化合物の哺乳動物組織(皮膚組織、眼組織、腫瘍など)への、そこでのHIF−1、血管形成または増殖を阻害するための導入によって、およびこの細胞と本発明の化合物とを接触させることにより目的の組織(これは目的の組織を含む細胞、組織へ導入される外因性細胞、または組織内ではない近接する細胞であってもよい)と関連する内皮細胞の増殖を阻害することによって、血管形成および増殖を阻害すること自体に有用性を見出す。さらに、本明細書の抗血管形成因子および抗HIF−1因子はG1期において、すなわちDNA合成が生じるS期の前に細胞周期停止を達成することが実証されているので、本発明はまた、G1期におけるガン細胞の細胞周期停止を果たすために本発明の開示された化合物を用いるための方法を提供する。本明細書に記載される因子はまた、アポトーシスを誘導するのに有用であり、従って、アポトーシスの誘導に応答性である障害、特にガンを処置するのに有用である。他のこのような障害は周知であって、当業者によって、および/または該当の文献を参照することで容易に確認され得る。
血管形成および過剰発現されたHIF−1を阻害するための方法におけるそれらの有用性自体に加えて、本発明の因子は、HIF−1、増殖および血管形成が上記で示されたような役割を有することが見出されている状態、疾患および障害を処置するための方法において有用である。これらの状態、疾患および障害としては、限定はしないが以下が挙げられる:肺癌、脳の癌および前立腺癌、特に非アンドロゲン依存性前立腺癌を含むガン;有害な新血管新生に関連する状態、例えば、眼の新血管新生に関連する眼の障害であって、血管新生緑内障、角膜移植片新血管新生、水晶体後線維増殖症および糖尿病性網膜症を含む障害;ならびに慢性炎症性常態、例えば乾癬および慢性関節リウマチ。
この化合物は一般には、下に記載されるような薬学的に受容可能な処方物として投与される。
本発明のHIF−1および血管形成インヒビターの投与は、投与の任意の適切な方式を用いて行われ得る。従って、投与は例えば、経口であっても、非経口であっても、経皮であっても、経粘膜(直腸および膣を含む)、舌下であっても、吸入によっても、またはある剤形の移植リザーバを介してもよい。本明細書において用いる場合、「非経口的(parenteral)」という用語は、例えば、皮下、静脈内および筋肉内の注射を含むものとする。
意図される投与方式に依存して、薬学的処方物は、固体であっても、半固体であってもまたは液体であっても、例えば、錠剤、カプセル、カプレット、液体、懸濁物、エマルジョン、坐剤、顆粒、ペレット、ビーズ、粉末などで、好ましくは正確な用量の単回投与のために適切な単位剤形であってもよい。適切な薬学的組成物および剤形は、薬学的処方物の分野の当業者に公知の従来の方法を用いて調製され得、そして該当のテキストおよび文献に、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(Easton, PA:Mack Publishing Co., 1995)に記載される。経口的に活性である、すなわち安全だが治療上有効な用量であるような十分な経口のバイオアベイラビリティーを示すこれらの化合物については、経口的に投与されてもよく、経口薬物投与が好ましい。一般には、本明細書に記載される血管形成および増殖のインヒビターのうち、多くとも約750の分子量を有する化合物が経口的に活性であり、従って経口投与可能である。これらの化合物の投与のための経口剤形としては、錠剤、カプセル、カプレット、溶液、懸濁液およびシロップが挙げられ、そしてまた、複数の顆粒、ビーズ、粉末またはペレットを含んでもよく、これはカプセル化されてもされなくてもよい。好ましい経口剤形は錠剤およびカプセルである。
錠剤は、標準的な錠剤処理手順および装置を用いて製造されてもよい。活性因子に加えて、錠剤は一般には、不活性な、薬学的に受容可能なキャリア物質、例えば、結合剤、潤滑剤、崩壊剤、充填剤、安定化剤、サーファクタント、着色剤などを含む。結合剤は、錠剤に対して結合性を付与するために用いられ、これによって錠剤がインタクトなままであることを確実にする。適切な結合物質としては、限定はしないが、デンプン(コーンスターチおよび予めゼラチン化されたデンプン)、ゼラチン、糖(スクロース、グルコース、デキストロースおよびラクトースを含む)、ポリエチレングリコール、ワックス、ならびに天然および合成のガム、例えば、アカシアアルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、セルロースポリマー(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、微結晶性セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどを含む)およびビーガム(Veegum)が挙げられる。潤滑剤を用いて、錠剤製造を容易にし、圧力が開放されるとき、粉末流動を促進し、そして粒子キャッピング(すなわち、粒子破壊)を防止する。崩壊剤は錠剤の崩壊を促進するために用いられ、そして一般にはデンプン、クレー(clay)、セルロース、アルギン、ガムまたは架橋されたポリマーである。充填剤としては、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、アルミナ、滑石、カオリン、粉末セルロースおよび微結晶性セルロースのような物質、ならびにマンニトール、尿素、スクロース、ラクトース、デキストロース、塩化ナトリウムおよびソルビトールのような可溶性物質が挙げられる。当該分野で衆知の安定化剤を用いて、例えば、酸化反応を含む薬物分解反応を阻害または遅延させる。
カプセルはまた、経口的に活性であるこれらの血管形成およびHIF−1インヒビターのための好ましい経口剤形であり、この場合この活性剤含有組成物は、液体または固体(顆粒、ビーズ、粉末またはペレットのような粒子を含む)の形態でカプセル化されてもよい。適切なカプセルは、硬性であっても軟性であってもよく、そして一般には、ゼラチン、デンプンまたはセルロース物質から作成され、ここでゼラチンカプセルが好ましい。2ピースのハードゼラチンカプセルは好ましくは、例えば、ゼラチンバンドなどでシールされる。例えば、カプセル化された薬剤を調製するための物質および方法を記載する、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上記で引用)を参照のこと。
経口の剤形は、錠剤であっても、カプセルであっても、カプレットであっても、または粒子であっても、所望の場合、長期間にわたって活性因子の漸進的な徐放性を提供するように処方され得る。一般には、当業者によって理解されるように、徐放性の剤形は、親水性ポリマーのような漸進的に加水分解可能な物質のマトリックス内で活性因子を分散させることによって、またはこのような物質を用いて固体の薬物含有剤形をコーティングすることによって処方される。徐放性コーティングまたはマトリックスを提供するために有用な親水性ポリマーとしては、例えば以下が挙げられる:セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム;アクリル酸ポリマーおよびコポリマーであって、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルなどから形成されたポリマーおよびコポリマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルおよび/またはメタクリル酸エチルのコポリマー;ならびにビニルポリマーおよびコポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニルおよびエチレン酢酸ビニルコポリマー。
非経口投与のための本発明による調製物としては、滅菌の水溶液および非水溶液、懸濁液およびエマルジョンが挙げられる。注射用水溶液は、活性因子を水溶性型で含む。非水性の溶媒またはビヒクルの例としては、脂肪酸、例えば、オリーブオイルおよびコーン油、合成脂肪酸エステル、例えば、オレイン酸エチルまたはトリグリセリド、低分子量アルコール、例えば、プロピレングリコール、合成親水性ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール、リポソームなどが挙げられる。非経口処方物はまた、アジュバント、例えば、安定化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤および安定化剤を含んでもよく、そして水性懸濁液は、懸濁液の粘度を増大する物質、例えば、カルボキシルメチル・セルロース・ナトリウム、ソルビトールおよびデキストランを含んでもよい。注射用処方物は、滅菌剤の組み込み、細菌保持フィルターを通じた濾過、照射または熱によって滅菌される。それらはまた、滅菌の注射用培地を用いて製造されてもよい。活性因子はまた、注射を介する投与の直前に適切なビヒクルで再水和され得る、乾燥型、例えば、凍結乾燥型であってもよい。
本発明の化合物はまた、従来の経皮薬物送達系を用いて皮膚を通じて投与されてもよく、ここでは活性因子は、皮膚に固定される薬物送達デバイスとして機能する積層構造内に含まれる。このような構造では、この薬物組成物は、上部の裏打ち層の背後にある層、または「リザーバ(reservoir)」に含まれる。この積層構造は、単独のリザーバを含んでもよく、または複数のリザーバを含んでもよい。1実施形態では、このリザーバは、薬物送達の間に皮膚に系を固定するように機能する、薬学的に受容可能な接触接着物質のポリマーマトリックスを含む。あるいは、この薬物含有リザーバおよび皮膚接触接着剤は、このリザーバを裏打ちする接着剤とともに、別のおよび別個の層として存在してもよく、この場合、これは、上記のようなポリマーマトリックスであってもよいし、または液体もしくはヒドロゲルリザーバであってもよく、またはいくつかの他の形態をとってもよい。経皮薬物送達システムは、さらに、皮膚浸透増強剤を含んでもよい。
前に記載された処方物に加えて、この化合物はまた、活性因子の制御放出、好ましくは長期間にわたる持続放出(徐放性)のためのデポ調製物として処方されてもよい。これらの徐放性剤形は一般には、移植によって(例えば、皮下もしくは筋肉内、または筋肉内注射によって)投与される。
本発明の組成物は一般に、経口的に、非経口的に、経皮的にまたは移植デポを介して投与されるが、他の投与方式も適切である。例えば、投与は、好ましくは活性因子に加えて、賦形剤、例えば坐剤ワックスを含む坐剤を用いて、直腸を介して、または膣を介してなされてもよい。経鼻または舌下投与のための処方物はまた、当該分野で周知の標準的な賦形剤で調製される。本発明の薬学的組成物はまた、吸入のために、例えば、生理食塩水の溶液として、乾燥粉末として、またはエアロゾルとして処方されてもよい。
本発明は、その好ましい特異的な実施形態と組み合わせて記載されているが、上記の説明および以下の実施例は、例示することを意図しており、本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。本発明の範囲内の他の局面、利点および改変は、本発明が関連する当業者に明らかである。
実験:
本発明の実施は、他に示さない限り、当該分野の技術の範囲内である、合成の有機化学の従来の技術、生物学的試験などを使用する。このような技術は、文献中で詳細に説明される。ステロイド関連の合成手順に関する詳細な情報については、例えば、Fieserら、Steroids(New York:Reinhold,1959)、Djerassi,Steroid Reactions:An Outline for Organic Chemists(San Francisco:Holden−Day,1963)、およびFriedら、Organic Reactions in Steroid Chemistry,第1巻および2巻(New York:Reinhold,1972)を参照のこと。引用文献は、本明細書に記載されかつ特許請求されるような化合物を評価するために有用な生物学的な試験手順の説明については、Littlefieldら、Endocrinology 127:2757〜2762(1990)およびWakelingら、Endocrinology 99:447〜453(1983)を参照すべきかもしれない。
以下の実施例では、用いられる数値(例えば、量、温度など)に関して正確性を確実にするための労力が払われているが、ある程度の実験誤差および偏差は見込まれるべきである。他に示さない限り、温度は、摂氏温度であって、圧力は大気圧またはその付近である。全ての試薬は、他に示されない限り市販されている。H NMRスペクトルは、Varian Gemini 300MHz分光計または類似の装置で記録して、内部参照する。H NMRのデータは以下のように報告される:化学シフト(δ ppm)、多重度(s=一重項,d=二重項,t=三重項,q=四重項,m=多重項)、カップリング定数(Hz)、インテグレーションおよびアサインメント。
(実施例1)
(E)−3−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[(2−ジメチルアミノ)エトキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラエン(化合物2)の調製:
Figure 2008536939
無水DMF(10mL)に含まれる鉱油(2.5g,62.5mmol)中のヘキサン洗浄60%NaHの懸濁物に0℃でアルゴン下で、2−クロロエチルジメチルアミン塩酸塩(1.30g,9mmol)を含有するアリコートを20分を超えて添加して、さらなる水素が発生しなくなるまで撹拌した。(E)−3−テトラヒドロピラニルオキシ−7α−メチル−21−ヒドロキシ−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)−テトラン(1)
Figure 2008536939
(Tanabeらの米国特許第6,281,205号に記載されるように合成した)(1.2g、3.0mmol)を含有する5mLのDMFの溶液を添加して、その混合物を室温で10分間撹拌した。n−BuNI(0.11g,0.3mmol)を添加して、反応物は70℃に2.5時間加熱し、次いで冷却した。この懸濁液を氷/水に注意深く注ぎ、酢酸エチルで抽出した。この合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥し、濾過し、濃縮して(2)のテトラヒドロピラニル(THP)エーテルの1.41g(100%)をガム(gum)として得た。
20mLのMeOHに含まれる粗THPエーテル(1.4g)に、室温でp−TsOH(0.6g,3.5mmol)を加え、そしてその混合物を室温で3時間撹拌した。この溶液を飽和した水性のNaHCOに注ぎ、そしてEtOAcを用いて3回抽出した。この合わせた抽出物をブラインで洗浄し、無水MgSOで乾燥し、濾過し、そして濃縮して粗固体生成物(2)を得た。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶出1%、次いで10% MeOH/CHCl)によって、アミン(2)を白色個体として生成した(0.586g,51%)。
Figure 2008536939
(実施例2)
(E)−ヒドロキシ−7α−メチル−21−[(2−ジメチルアミノ)エトキシ]−19−ノルプレグナ−1,3,5(10),17(20)−テトランのクエン酸塩の調整:
Figure 2008536939
アミン(2)(0.383g,1.0mmol;実施例1に記載のように合成された)を含有する30mLのMeOHの溶液に、室温で、クエン酸(0.192g,1.0mmol)を添加した。この混合物を15分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮して、真空中で乾燥した。クエン酸塩(3)(0.58g,100%)を、白色固体として得た。
Figure 2008536939
(実施例3)
(ヒト皮膚毛細血管内皮細胞(HDMVEC)の増殖に対する(2)の影響)
HDMVEC細胞(Clonetics,San Diego,CA)の増殖に対する(2)の阻害活性を測定するために、2,000個の細胞を、96ウェルプレートの各々のウェル中で、5%ウシ胎仔血清(Sigma)を補充した200μlのEGM培地(Clonetics)中に播種した。このプレートを37℃で組織培養インキュベーター中で24時間インキュベートし、次いでEGMに溶解した種々の濃度の(2)を各々のウェルに5〜10μlのアリコートで添加した。4つのウェルを各々の濃度に用いた。各々のウェルにおける培地を、1日おきに添加した新鮮な試験溶液で更新した。培養の7日後、MTTキット(Promega Corporation, Madison, WI)の試薬を用い、その供給業者によって提供される指示を用いて、生きている細胞を測定した。コントロールウェル中の生存細胞数に対する処置されたウェルにおける生存細胞の数で阻害のパーセンテージを得た。
結果は、(2)の用量の増大につれて細胞の数の急激な減少を示した。IC50値は約80nMであった。この結果によって、(2)が用量応答性の方式でHDMVEC細胞の増殖を阻害したことが示される。
(実施例4)
(ニワトリ絨毛尿膜(CAM)アッセイにおける抗血管形成活性に対する(2)の影響)
CAMアッセイは、以前に記載のとおり行なった(K.Amin,J.Li、およびW−R.Chao、Cancer Biol.Ther.2:173〜178,(2003))。要するに、新鮮な受精卵を、標準的な孵卵器において37℃で3日間インキュベートした。3日目に、卵を無菌条件下で割って、胚を20×100mmの滅菌プラスチックペトリ皿に入れて、底の棚の上に貯水槽を備える胚インキュベーターで37℃で培養した。小型のポンプを用いて貯水槽中に空気を継続的にバブリングし、それによってこのインキュベーター中の湿度を一定に保った。6日目、無菌のシリコン「o(オー)」リングを各々のCAMに置いて、0.5%のメチルセルロースに溶解した試験化合物(2)を、滅菌条件下で各々の「o」リングに送達した。胚をこのインキュベーターに戻した。コントロールの胚には、10μLのビヒクルのみを与えたが、試験胚には12.5μgの(2)を送達した。8日目に、胚をインキュベーターから取り出して、室温で保持し、一方で血管密度は160×の倍率で画像キャプチャリングシステムを用いて各々の「o」リングの下で測定した。その結果、(2)は、ビヒクルコントロールと比較した場合処置の7日後に血管密度を急激に減少させたことが実証された。
(実施例5)
(創傷治癒および微小血管密度に対する(2)の影響)
インビボのフィブリン−Zチャンバアッセイ(K.Aminら、Cancer Biol.Ther.2:173〜178,(2003))を行って、創傷治癒および微小血管密度を分析した。プラスミノーゲンフリーのフィブリノーゲンおよびトロンビンを、ポートから滅菌二重多孔性チャンバに添加した。このチャンバをラットに移植するために、動物を35mg/kgのペントバルビタールナトリウムで麻酔した。各々約2cm長の2つの切開を背側に行い、一方は脊椎中央の上であって、もう一方は脊椎下部領域の上であった。端部の丸いハサミを用いて切開側方の皮下筋膜にポケットを作成し、そしてチャンバをそのポケットに深く入れた。この切開創を、オートクリップ・ステープリングデバイスで閉じた。感染を防ぐために切開領域に三種の抗生物質の軟膏を塗布した。移植の24時間後、ラットに(2)の毎日の単回経口用量を0、3、または30mg/kgで12日間与え始めた。12日目の終わりに、動物を屠殺した。このチャンバを回収し、10%のホルマリンで一晩固定し、そして組織学的分析のためにパラフィン中に包埋した。
創傷治癒の応答に対する(2)の効果を決定するために、肉芽組織(GT)の厚みを、デジタルカメラ(Axiocam)およびデジタル画像化ソフトウェアKS300を装備したZeiss AxioskopIIを用いてフィブリンZチャンバのH&E染色した断面積においてミクロンで測定した。微小血管密度に対する(2)の効果を測定するために、4μm厚のパラフィン包埋切片で免疫組織化学を行った。この切片をHemo−Dで脱パラフィン処理して、等級化されたアルコールで再水和して、3%Hに含まれる内因性ペルオキシダーゼブロックに供して、抗原回復のために10%クエン酸中で煮沸して、5%のロバ血清でブロックして、一次GTモノクローナル抗体を1:20で用いて4℃で一晩置いた。この後に洗浄およびビオチン化ロバ抗マウス二次抗体(Jackson Labs 1:1000)を用いるインキュベーションを37℃で20分間行い、続いて、アビジン−ビオチンペルオキシダーゼ複合体(ABC Kit,Vector Labs)を用いて25分間インキュベーションした。最終的に、この切片をジアミノベンジジンテトラヒドロクロライド(DAB)色素原で発色し、そしてヘマトキシリンを用いて対比染色した。その群についての平均に最も近いGT厚みを有する5つのフィブリンZチャンバをMVD評価のために選択した。3つのホットスポットの画像(×200倍の視野で最大血管密度を示す)を各々の切片から捉えて、Zeiss相互作用デジタル画像化ソフトウェアKS300を用いて血管をカウントした。全部で15の高倍率の視野(HPF、40×)を、各々の群について血管密度についてカウントした。
結果は、(2)を30mg/kgで用いる処置の後、かなり低レベルの肉芽が形成された、およびかなり薄い組織を示した。コントロールの組織は、処置された組織よりも有意に厚かった。3mg/kgの(2)の用量によって、約20%の厚みの減少が生じたが、組織の厚みの35%より大きい減少が30mg/kgの薬物での処置から生じた。化合物(2)は、肉芽組織の形成を劇的に阻害した。さらに、コントロールに比較した場合、微小血管形成において30%の減少があった。
(実施例6)
(種々のタイプのガン細胞株における細胞増殖に対する(2)の影響)
化合物(2)を、いくつかの種々のヒトガン細胞株において、細胞増殖に対するその影響について評価した。用いたヒトガン細胞株(ATCC)は、A549肺癌細胞、U−87脳の癌細胞、SKOV−3卵巣癌細胞、PC−3非アンドロゲン依存性前立腺癌細胞、およびMDA MB−231エストロゲン非依存性乳癌細胞であった。ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)およびマウス形質転換線維芽細胞株(L929)も、比較のためのアッセイに含んだ。アッセイは、ヒト皮膚微小血管内皮細胞について実施例3に記載されたのと同じ手順を用いて行った。細胞株(Sigma)を培養するために用いた培地は、A549およびPC−3細胞、U−87およびMDA MB−231細胞、SKOV−3細胞およびL929細胞について、それぞれRPMI−1640、Eagleの最小基本培地、McCoyの5A培地、およびMEM培地であった。HUVEC細胞に用いた培地は、5%ウシ胎仔血清を補充したEGM(Clonetics)であった。全ての他の培地には、10%のウシ胎仔血清を補充した。
その結果によって、細胞数は、マウス形質転換線維芽細胞株であるL929以外は全ての細胞培養物において0.1〜1μMに急速に減少したことが示された。従って(2)は、試験されたヒトガン細胞株の全てで細胞増殖に阻害性の効果を有したが、L929マウス線維芽細胞の増殖に対する影響は、かなり低く、増殖阻害を誘導するためにより高濃度の(2)を要する。
(実施例7)
(DU−145ヒトアンドロゲン非依存性前立腺癌細胞におけるアポトーシスに対する(2)の影響)
DU−145細胞(ATCC)を10μMの(2)を用いて24時間処置した。アポトーシスを、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ媒介性dUTPニック末端標識(TUNEL)アッセイによって測定した。このアッセイは、Apoptosis Detection Kit(Promega,Madison,WI)を用いて、製造業者によって提供される指示に従って行った。要するに、DU−145細胞は、(2)とともに24時間、48時間または72時間インキュベートした。インキュベーションの終わりに、細胞を、新鮮に調製した4%のメタノールフリーのパラホルムアルデヒド含有PBSで固定し、洗浄し、次いで0.2%のTriton X−100含有PBS中を透過させた。次いで、スライド上の細胞を、Tdt酵素とともに1時間37℃でインキュベートし、ヨウ化プロピジウムで染色し、そして蛍光顕微鏡下で検査した。断片化したDNAを、アポトーシス細胞内の緑色蛍光染色で可視化した。
未処置の細胞は、DNAのフラグメントがもしあっても極めて少なかった。他方では、アポトーシスの結果として、断片化DNAのかなり多数の小片が処置細胞にはっきり現れていた。
(実施例8)
(細胞周期に対する(2)の影響)
DU−145細胞を、(2)の10μMを用いて、6時間、24時間、48時間、72時間または96時間処置した。各々の期間の終わりに、細胞をDNA染色溶液(0.5mg/mlのヨウ化プロピジウム、0.1%クエン酸ナトリウムおよび0.05%Triton X−100)中で低浸透圧性に溶解した。染色された細胞は、Phoenix Flow Systemによって提供されるソフトウェアを用いてフローサイトメトリー(FACS)によって分析した。
結果によって、(2)で処置した場合、未処置のコントロールサンプルの場合より約30%多い細胞をG1期で停止して、S期からG2期に進行可能なのは有意に少数の細胞であることが示された。
(実施例9)
(異種移植片ヌードマウスモデルにおけるインビボ腫瘍増殖に対する(2)の影響)
異種移植片ヌードBalb−C無胸腺マウスモデルを用いて、PC−3ヒト前立腺腫瘍に対するそのインビボ抗腫瘍活性について、化合物(2)を評価した。マウスは、Taconic Laboratoriesから入手した。実験は、BALB−C無胸腺ヌードマウス(Taconic Laboratories)の右脇腹にPC−3細胞を皮下移植すること、続いて腫瘍増殖を毎日観察することによって行った。コントロールおよび各々の処置群に8匹のマウスがあった。腫瘍容積が70〜100mmに達する場合、薬物送達は、(2)の3用量レベルで示した。この化合物は、以下のとおり経口的に送達された:コントロール群に対して0mg/kg、1処置群に対して10mg/kg、そして第二の処置群に対して30mg/kgで28日間各々毎日1回;そして3番目の処置群に対して100mg/kgを毎週1回。腫瘍容積は、毎週2回、そして体重を毎週1回測定した。
コントロール群の腫瘍は一定速度で増殖したが、10mg/kgの群、30mg/kgの群および100mg/kgの群の腫瘍は、増殖速度が顕著に減少した。これによって、(2)は腫瘍増殖速度を強力に阻害したことが実証される。
コントロール群では高密度な微小血管形成があったが、30mg/kgを投与されている群では最小限の微小血管形成があった。微小血管形成は、コントロール群に比較して処置群では約50%減少した。
(実施例10)
(異種移植片ヌードマウスモデルにおける腫瘍増殖に対するパクリタキセルと組み合わせた(2)の影響)
マウスを実施例7のとおりに処置し、ただし、1群では、腫瘍が70〜100mmに達した場合経口の(2)ではなく7.5mg/kgのパクリタキセル(Sigma)を腹腔内投与にて与え、別の群では(2)を経口的に10mg/kgでそしてパクリタキセルをi.p.で7.5mg/kgの両方を与えた。
結果によって、(2)の10mg/kgまたはパクリタキセルの7.5mg/kgで、コントロールに比較してマウスでは同様のプロフィールの増殖阻害が生じたことが示された。他方では、2つの薬物の組み合わせを投与されるマウスは、経時的に増殖のかなり大きい阻害を有した。
(実施例11)
(イシカワ細胞ベースアッセイにおける(2)のエストロゲン活性)
ガン処置薬物によって生じるエストロゲン性活性の非存在は有益である。なぜならエストロゲンは、特定の腫瘍の開始および/または進行に関与しているからである。従って、化合物(2)のエストロゲン効果を、以下のように検討した。
イシカワ細胞ベースアッセイ(Ishikawa cell based assays)を、化合物(2)を用いて、または2−メトキシエストラジオールを用いて処置したヒト内皮イシカワ細胞で並行して行った。2−メトキシエストラジオールは、抗血管形成因子として文献中に報告された化合物である。デキストランコーティングチャコール(Sigma)で内因性エストラゲンを取り除いた、5%ウシ胎仔血清を含有する、エストロゲンおよびフェノールレッドを含まない培地(DMEM/HammのF12培地)中で48時間、96ウェルプレート中で細胞を培養した。次いで、化合物(2)または他の試験化合物をこの細胞に添加して、培養をさらに72時間継続した。コントロール細胞((2)なし)に、10−9Mの2−メトキシエストラジオールを添加した。72時間の終わりに、アルカリホスファターゼ活性を、5mMのp−ニトロフェニルホスフェート、0.24mMのMgCl、および1Mのジエタノールアミン(pH9.8)をこの細胞に添加することによって測定し、一方この96ウェルプレートは氷上に保持した。次いで、このプレートを室温に温めて、p−ニトロフェノールの生成による黄色を、405nmの波長でELISAプレートリーダーを用いて2〜3時間後に測定した。エストロゲン活性は、10−9Mでエストラジオールによって刺激されるアルカリホスファターゼ活性の割合として、試験化合物単独によって刺激されたアルカリホスファターゼ活性として規定された。10−9Mのエストラジオールによる刺激を100%とした。
結果によって、2−メトキシエストラジオールで処置した細胞は大量のエストラゲン活性を生じたが、(2)で処置した細胞はこのような活性を本質的に生じなかったことが示された。従って(2)は、これらの細胞におけるエストラゲン活性の生成を刺激しない。
(実施例12)
(DU−145前立腺ガン細胞における転写−3のシグナルトランスデューサーおよびアクチベーター(STAT−3)のリン酸化に対する(2)の影響)
Stat−3のリン酸化をブロックすることにより腫瘍細胞のアポトーシスを誘導して、VEGF誘導性HMVEC細胞遊走および管形成を軽減することが実証されている(R.Dhirら,Prostate,51:241〜246,(2002);およびL.B.Moraら、Cancer Res.,62:6659〜6666,(2002))。従って、Stat−3は、抗癌剤を開発するための重要な分子標的である。DU−145細胞を、0(コントロール)、100、または500nMの(2)を用いて48時間処置した。ウエスタンブロット分析は、Cell Signal Technology,Inc.の総抗体およびphospho−Stat−3(pStat−3,Tyr705)抗体を用いて行った。
ウエスタンブロット分析によって、0.5μMの化合物(2)を用いる48時間のDU−145細胞の処置は、Stat−3のチロシンリン酸化を52%まで減少させたことが示され、これによって(2)は、DU−145前立腺癌細胞でStat−3のリン酸化を阻害したことが示された。
(実施例13)
(ヒト皮膚微小血管内皮細胞(HDMVEC)の増殖に対する本発明の種々の化合物の影響)
実施例3の手順を行って、HDMVEC細胞(Clonetics,San Diego、CA)の増殖に対する本発明の種々の化合物の阻害性効果を評価した。結果は以下の表に示す:
Figure 2008536939
Figure 2008536939
Figure 2008536939
(実施例14)
(低酸素(低酸素状態)の実験)
低酸素実験は、2つの方法のいずれかで行った。極めて低雰囲気の酸素濃度(効率的に無酸素)を生じるように、本発明者らは、5%CO含有空気雰囲気で37℃で一晩細胞をインキュベートし、次いで37℃に維持されたアルミニウムガス交換チャンバに入れるプロトコールを用いた(Laderoute KRら、Mol Cell Biol 22:2515〜2523,(2002);Laderoute KRら、Mol Cell Biol 24:4128〜4137,(2004))。次いで、細胞を含むチャンバを37℃の循環水槽に入れて、もとの大気を、真空ポンプおよびガスシリンダーを装備したマニフォールドを用いて5%CO−95%Nで繰り返し交換した。0.01%未満の大気の酸素分圧(pO)値(空気に対して、約21%のpOで)を、このシステムを用いてチャンバの内側で達成し得る。種々の低酸素曝露後に、このチャンバは嫌気性のグローブ・ボックス(Bactron X,Sheldon Manufacturing Inc.,Cornelius,OR;5%のCO−95%のNを含有するシリンダーに結合)を開けて、有意な再酸素化なしに細胞溶解物を調製した。低酸素細胞の全ての操作は嫌気性のグローブ・ボックス内で行った。このチャンバおよびグローブ・ボックスの両方における大気酸素レベルは、ポーラログラフの酸素電極(Oxygen Sensors,Inc.,Norristown,PA)を用いて測定および較正している。1%のpOに関与する低酸素実験は、対流ファンを用いて37℃に保持する1%O5%CO95%Nの雰囲気でグローブ・ボックスを平衡化することによって行った。細胞は、このグローブ・ボックス中の湿気のある空間内でインキュベートして、細胞上の培地は、ロータリー・シェーカーを用いることによって、穏やかにかつ連続して撹拌した。これらの実験については、本発明者らは、全てATCCから入手可能である、RAW264.7不死化マウスマクロファージを正常なコントロールの細胞として、PC−3前立腺癌細胞、そしてMDA−MB−231乳癌細胞を用いた。
本発明者らは、免疫ブロット法を用いてこの実験を評価した。核溶解物を用いて、免疫ブロット法によってHIF−1αタンパク質を検出した(Murphy BJら、Biochem Biophys Res Commun(In Press):2005)。要するに、細胞を空気中で氷上に、または嫌気的グローブ・ボックス中のSuper Ice(登録商標)コールドパックの上に置いて、培地を除去した。細胞を脱酸素した氷冷PBSで2回洗浄し、次いで約800μlの脱気して氷冷した溶解緩衝液1(LB1;10mMのTris−HCl,pH8.0,0.5% NP−40,150mMのNaCl,1mMのEDTA,1×Protease Inhibitor Cocktail III,PIC III、Calbiochem)を添加することによって溶解した。この溶解物を500×gで5分間4℃でスピンした後、その上清を破棄して、ペレットを500μlの氷冷LB2(20mM HEPES,pH7.9,400mM NaCl,1mM EDTA,1mM DTT,1×PIC III)に再懸濁した。9,000×gで5分間4℃でのスピンの後、上清のタンパク質濃度を、ビシン−コニン酸アッセイ(Pierce Biotechnology)を用いることによって決定した。等しいタンパク質サンプル(代表的には5〜10μg)を4〜12%のNuPage SDS−ポリアクリルアミドゲル(Invitrogen)に溶解して、Immobilon Pメンブレン(Millipore)上に電気ブロットした。0.1%Tween20を含有するPBS中に含まれる5%脱脂粉乳中でブロットを4℃で一晩ブロックした。タンパク質検出のために、ブロットを、5%脱脂粉乳を含有するPBS−0.1%Tween20中に希釈した一次抗体および西洋ワサビペルオキシダーゼと結合体化された二次抗マウスIgGまたは抗ヤギIgG抗体(1:5,000希釈)とともに室温で1時間インキュベートした。一次抗体結合は、供給業者の指示に従って、ECL Plus Western Blotting Detection System(Amersham Pharmacia Biotech)を用いることによって検出および可視化した。HIF−1αタンパク質は、抗−HIF−1αモノクローナル抗体(Novus Biologicals、Cat.No.NB100−123;1:500希釈)および西洋ワサビペルオキシダーゼ結合体化抗マウスIgG二次抗体(Santa Cruz Biotechnology、Cat.No.sc−2062;1:20,000希釈)を用いることによって検出した。ERK1/2タンパク質の検出は、構成的な核タンパク質発現のためのローディングコントロールおよび内部標準の両方として用いた。ERK1/2タンパク質は、抗マウスERK1/2抗体(Stressgen、Cat.No.KAP−MA001)および西洋ワサビペルオキシダーゼ結合体化ヤギ抗ウサギIgG二次抗体(Santa Cruz Biotechnology、Cat.No.sc−2030)を用いることによって検出された。
明白な細胞傷害性なしに(すなわちこの阻害についてのIC50がPC−3細胞に対する細胞傷害性についてのIC50よりも低い)、無酸素、低酸素そして正常酸素(5%CO−空気;5μM以下、6時間)条件下でさえ、PC−3細胞におけるHIF−1αタンパク質発現に対して(2)が強力な阻害性効果を有したことを本発明者らは見出した。
本発明者らは、正常な酸素および無酸素のMDA−MB−231ヒト乳癌細胞に関与する同様の研究を行い、(2)がまた、これらの細胞におけるHIF−1αタンパク質発現の強力なインヒビターであることを見出した。
その結果、HIF−1αサブユニットの発現が調節解除される(そして発癌に寄与する)特定のヒトガン細胞株において、(2)はHIF−1活性の新規なインヒビターであることが示された。これに関して、(2)がRAW264.7マクロファージ(「正常な(normal)」細胞株)におけるHIF−1αタンパク質発現に影響しなかったということは治療的に重要である。HIF−1活性は、先天性免疫反応の炎症性の応答に重要である。本発明者らの(2)の研究に用いたのと同じ低酸素/無酸素条件下で、これらのガン細胞株のいずれにおいてもHIF−1αタンパク質発現に対して2−メトキシエストラジオール(2−ME2;標準的なHIF−1インヒビターとみなされる)のいずれの影響も本発明者らは見出さなかった。さらに、本発明者らは、別の標準的なHIF−1インヒビターであるYC−1が、これらの条件下でHIF−1αタンパク質発現を再現性に阻害することは見出さなかった。
(実施例15)
(肺癌の治療のためのSR16388の生物学的プロフィール)
化合物(2)は、エストロゲンレセプターβに対して高い親和性で選択的に結合する。ヒト組み換えエストロゲンレセプターα(ER−α)およびエストロゲンレセプターβ(ER−β)をPan Vera Corporation(Madison,WI)から入手して、結合アッセイを行った。(2)の結合親和性を測定するために、種々の濃度の(2)または17β−エストラジオールを、固定量のH−17β−エストラジオールの存在下でER−αまたはER−βレセプターのいずれかとともに4℃で一晩インキュベートした。インキュベーションの終わりに、遊離および結合した3H−エストラジオールを、ヒドロキシルアパタイトを用いて製造業者によって与えられる指示に従って分離した。(2)のER−βに対する結合は、ER−αに対してよりもかなり高く、それぞれER−βおよびER−αに対して64および3の結合親和性であった(この結合親和性は、Hエストラジオールの50%を置き換える非放射性標識エストラジオールの量に対する、Hエストラジオールの50%を置き換える化合物の量として規定される)ことがこの結果から示された。
化合物(2)は、A549ヒト非小細胞肺癌細胞(NSCLC)の細胞増殖を強力に阻害する。NSCLC細胞の増殖に対する試験物質の阻害活性を測定するために、2,000個の細胞を96ウェルプレートの各々のウェルにおいて、2mMグルタミンおよび10%ウシ胎仔血清(増殖培地)を補充した200μlのRPMI−1640培地中に播種した。このプレートを37℃で組織培養インキュベーター中で24時間インキュベートし、次いで増殖培地に溶解した種々の濃度の試験物質を、各々のウェルに5〜10μlのアリコートで添加した。各々の濃度に4つのウェルを用いた。各々のウェルの培地は、1日おきに添加する新鮮な試験溶液で更新した。培養の7日後、MTTキット(Promega Corporation,Madison,WI)の試薬を用い、この供給業者によって与えられる指示を用いて、生きている細胞を測定した。コントロールウェル中の生きている細胞に対する処置したウェル中の生きている細胞の数で阻害のパーセンテージを得た。化合物(2)およびシスプラチンをこのアッセイで並行して試験した。この結果、(2)がNSCLC細胞の増殖を用量応答性の様式で阻害し、そしてこの阻害活性はシスプラチンよりも強力であったことが示された。
化合物(2)は単独で、またはシスプラチン(Cisplatin)、タルセバ(Tarceva)(Erlotinib)、もしくはパクリタキセル(Paclitaxel)と組み合わせて、ヌードマウス異種移植片モデルにおいてNSCLC腫瘍の増殖を強力に阻害した。この異種移植片モデルは、Charles River Laboratoriesによって供給される8週齢の雌性無胸腺ヌードマウスを用いて行った。検疫の4日後、A549ヒト非小細胞肺癌((3×10個の細胞/マウス)を含む、100μlのMatrigel/リン酸緩衝化生理食塩水混合物(1:1)をマウスの右脇腹に皮下移植した。動物を腫瘍増殖について毎日観察した。腫瘍が触診可能になったとき、本発明者らは、式V=W×L×H×π/6を用いてこの腫瘍の測定を開始するが、ここでWおよびLは、この腫瘍の短径および長径に、Hはこの腫瘍の高さに相当する。腫瘍の容積が約50mmに達したとき、動物を腫瘍の容積に基づいて、各々10マウスのコントロール群および処置群に無作為に分ける。平均値に最も近い腫瘍容積を有するマウスのみを用いた。無作為化の日に、動物に薬物処置の投与を開始した。化合物(2)およびタルセバ(Tarceva)(Erlotinib)は1日1回胃管を通して経口投与した。シスプラチンおよびパクリタキセルは、毎週1回腹腔内注射によって投与した。
薬物処置の開始後、腫瘍容積は、毎週2回、体重は毎週1回測定した。この研究は30日間行ない、そして腫瘍容積が1500mmより大きくなるかまたは腫瘍が潰瘍形成もしくはもとの体重の20%の減少を生じた動物に、不定期の屠殺を行った。受けた処置に関する有害な臨床徴候について動物を毎日検査した。30日の終わりに、全てのマウスを屠殺した。研究全体を通じて、処置群で毒性の影響は観察されなかった。10および20mg/kgの用量では、(2)はA549腫瘍の増殖速度を劇的に減少した。化合物(2)は、10mg/kgでシスプラチン3mg/kgと組み合わせて、いずれかの薬物単独の同じ用量と比較した場合、腫瘍増殖を統計的に有意に(P<0.02)阻害した。最も印象的な結果は、マウスを(2)とタルセバ(Tarceva)またはパクリタキセル(Palitaxel)とを組み合わせて処置した際に得られた。化合物(2)の20mg/kgをタルセバ(Tarceva)20mg/kgと、またはパクリタキセル(Paclitaxel)8mg/kgと組み合わせて、腫瘍増殖を完全にブロックした((2)単独、タルセバ(Tarceva)単独、または(2)+タルセバ(Tarceva)について、それぞれ、P<0.02、0.01、および0.01;SR16388および(2)+パクリタキセルについて、それぞれ、P<0.02および0.01)。

Claims (81)

  1. 血管形成またはHIF−1過剰発現に関与する医学的状態を有する患者を処置するための方法であって、式(I)の化合物
    Figure 2008536939
    あるいはその薬学的に受容可能な塩の治療上有効な量を該患者に投与する工程を包含し、
    ここで、
    Zが−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であり、qがゼロまたは1であり、Lが単環式アリールであり、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノから独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルであり;
    xが包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    およびRが独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得;
    が、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され;
    が、水素またはC−Cアルキルであり;
    が、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択され;
    が水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択され;
    が、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、またはアリールであり;
    が水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシルであり;
    が水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリルから選択され;そして
    10およびR11が独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択される、方法。
  2. 前記化合物の分子量が多くとも約750であるようにx、y、Z、L、q、およびR〜R13が選択される、請求項1に記載の方法。
  3. xが1または2であり、かつyが1または2である、請求項1に記載の方法。
  4. ZがOである、請求項1に記載の方法。
  5. が水素、メチルもしくはエチルであり、かつRがメチルもしくはエチルであるか、またはRおよびRが一緒になって、単環式窒素複素環を形成する、請求項1に記載の方法。
  6. が水素またはメチルである、請求項1に記載の方法。
  7. 前記化合物が、式(II)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R10、およびR11が水素である、請求項1に記載の方法。
  8. Zが−O−、−S−、または−NR12−であるように、qがゼロである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記化合物の分子量が多くとも約750であるように、x、y、Z、R、R、R、およびR12が選択される、請求項8に記載の方法。
  10. xが1または2であり、かつyが2である、請求項8に記載の方法。
  11. ZがOである、請求項8に記載の方法。
  12. が水素、メチルもしくはエチルであり、かつRがメチルもしくはエチルであるか、またはRおよびRが一緒になって単環式窒素複素環を形成する、請求項8に記載の方法。
  13. が水素またはメチルである、請求項8に記載の方法。
  14. 前記化合物が式(2)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、xが1であり、yが2であり、RおよびRがメチルであり、Rがメチルであり、かつZが−O−である、請求項8に記載の方法。
  15. 血管形成またはHIF−1過剰発現に関与する医学的状態を有する患者を処置するための方法であって、式(III)の化合物
    Figure 2008536939
    あるいはその薬学的に受容可能な塩の治療上有効な量を該患者に投与する工程を包含し、
    ここで、
    Zが−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であり、qがゼロまたは1であり、Lが単環式アリールであり、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノから独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルであり;
    xが包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    およびRが独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得;
    が、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され;
    が、水素またはC−Cアルキルであり;
    が、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択され;
    が水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択され;
    が、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、またはアリールから選択され;
    が水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシルであり;
    が水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリルから選択され;そして
    10およびR11が独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択される、方法。
  16. 前記化合物の分子量が多くとも約750であるようにx、y、Z、L、q、およびR〜R13が選択される、請求項15に記載の方法。
  17. xが1または2であり、かつyが1または2である、請求項15に記載の方法。
  18. ZがOである、請求項15に記載の方法。
  19. が水素、メチルもしくはエチルであり、かつRがメチルもしくはエチルであるか、またはRおよびRが一緒になって、単環式窒素複素環を形成する、請求項15に記載の方法。
  20. が水素またはメチルである、請求項15に記載の方法。
  21. 前記化合物が式(IV)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R10、およびR11が水素である、請求項15に記載の方法。
  22. qが1であり、かつLがフェニルまたはC−Cアルコキシ置換フェニルである、請求項21に記載の方法。
  23. xが1または2であり、かつyが2である、請求項22に記載の方法。
  24. ZがOである、請求項22に記載の方法。
  25. が水素、メチル、またはエチルであり、かつRがメチルまたはエチルであるか、あるいはRおよびRが一緒になって、単環式窒素複素環を形成する、請求項21に記載の方法。
  26. が水素またはメチルである、請求項21に記載の方法。
  27. 前記化合物が式(V)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、xが1であり、yが1であり、qが1であり、Lが2−メトキシフェニルであり、RおよびRがエチルであり、Rがメチルであり、かつZが−O−である、請求項21に記載の方法。
  28. 前記医学的状態がホルモン非依存性のガンである、請求項1、7、14、15、21、および27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記医学的状態が肺癌である、請求項28に記載の方法。
  30. 前記医学的状態が脳の癌である、請求項28に記載の方法。
  31. 前記医学的状態が慢性炎症性の疾患である、請求項1、7、14、15、21、および27のいずれか1項に記載の方法。
  32. 前記医学的状態が慢性関節リウマチである、請求項31に記載の方法。
  33. 前記医学的状態が乾癬である、請求項31に記載の方法。
  34. 前記医学的状態が有害な血管新生に関連する、請求項1、7、14、15、21、および27のいずれか1項に記載の方法。
  35. 前記化合物が、薬学的に受容可能なキャリアをさらに含む薬学的組成物中で投与される、請求項1、7、14、15、21、および27のいずれか1項に記載の方法。
  36. 前記薬学的組成物が単位剤形である、請求項35に記載の方法。
  37. 前記化合物が経口的に、非経口的にまたは経皮的に投与される、請求項1、7、14、15、21、および27のいずれか1項に記載の方法。
  38. 前記薬学的組成物が経口的に投与される、請求項2または請求項14に記載の方法。
  39. 前記患者に対して第二の活性な因子を同時投与する工程をさらに包含する、請求項1、7、14、15、21、および27のいずれか1項に記載の方法。
  40. 前記第二の活性因子が抗癌剤であり、かつ前記医学的状態がガンである、請求項39に記載の方法。
  41. 哺乳動物の組織において血管形成活性またはHIF−1過剰発現を阻害するための方法であって、該組織と、式(I)
    Figure 2008536939
    の構造を有する化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩とを接触させる工程を包含し、
    ここで、
    Zが−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であり、qがゼロまたは1であり、Lが単環式アリールであり、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノから独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルであり;
    xが包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    およびRが独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得;
    が、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され;
    が、水素またはC−Cアルキルであり;
    が、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択され;
    が水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択され;
    が、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、またはアリールであり;
    が水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシルであり;
    が水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリルから選択され;そして
    10およびR11が独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択される、方法。
  42. 前記化合物の分子量が多くとも約750であるようにx、y、Z、L、q、およびR〜R13が選択される、請求項41に記載の方法。
  43. xが1または2であり、かつyが1または2である、請求項41に記載の方法。
  44. ZがOである、請求項41に記載の方法。
  45. が水素、メチルもしくはエチルであり、かつRがメチルもしくはエチルであるか、またはRおよびRが一緒になって、単環式窒素複素環を形成する、請求項41に記載の方法。
  46. が水素またはメチルである、請求項41に記載の方法。
  47. 前記化合物が式(II)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R10、およびR11が水素である、請求項41に記載の方法。
  48. 哺乳動物の内皮細胞の増殖を阻害するための方法であって、このような細胞と、式(I)の構造:
    Figure 2008536939
    を有する化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩とを接触させる工程を包含し、
    ここで、
    Zが−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であり、qがゼロまたは1であり、Lが単環式アリールであり、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノから独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルであり;
    xが包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    およびRが独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得;
    が、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され;
    が、水素またはC−Cアルキルであり;
    が、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択され;
    が水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択され;
    が、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、またはアリールであり;
    が水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシルであり;
    が水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリルから選択され;そして
    10およびR11が独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択される、方法。
  49. 前記化合物の分子量が多くとも約750であるようにx、y、Z、L、q、およびR〜R13が選択される、請求項48に記載の方法。
  50. xが1または2であり、かつyが1または2である、請求項48に記載の方法。
  51. ZがOである、請求項48に記載の方法。
  52. が水素、メチルもしくはエチルであり、かつRがメチルもしくはエチルであるか、またはRおよびRが一緒になって、単環式窒素複素環を形成する、請求項48に記載の方法。
  53. が水素またはメチルである、請求項48に記載の方法。
  54. 前記化合物が式(II)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R10、およびR11が水素である、請求項53に記載の方法。
  55. 単独療法レジメンにおいて最小有効用量未満に抗癌剤の有効量を低下させるための方法であって、式(I)
    Figure 2008536939
    の構造を有する抗血管形成または抗HIF−1化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩と該抗癌剤とを投与する工程を包含し、ここで
    Zが−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であり、qがゼロまたは1であり、Lが単環式アリールであり、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノから独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルであり;
    xが包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    およびRが独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得;
    が、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され;
    が、水素またはC−Cアルキルであり;
    が、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択され;
    が水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択され;
    が、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、またはアリールであり;
    が水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシルであり;
    が水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリルから選択され;そして
    10およびR11が独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択される、方法。
  56. 前記化合物の分子量が多くとも約750であるようにx、y、Z、L、q、およびR〜R13が選択される、請求項55に記載の方法。
  57. 前記化合物が経口的に投与される、請求項56に記載の方法。
  58. 前記抗癌剤がタキサンである、請求項57に記載の方法。
  59. 前記タキサンがパクリタキセルである、請求項58に記載の方法。
  60. 前立腺癌を有する患者を処置するための方法であって、式(I)
    Figure 2008536939
    の構造を有する化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩の治療上有効な量を該患者に投与する工程を包含し、ここで
    Zが−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であり、qがゼロまたは1であり、Lが単環式アリールであり、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノから独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルであり;
    xが包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    およびRが独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得;
    が、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され;
    が、水素またはC−Cアルキルであり;
    が、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択され;
    が水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択され;
    が、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、またはアリールであり;
    が水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシルであり;
    が水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリルから選択され;そして
    10およびR11が独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択される、方法。
  61. 前記化合物の分子量が多くとも約750であるようにx、y、Z、L、q、およびR〜R13が選択される、請求項60に記載の方法。
  62. xが1または2であり、かつyが1または2である、請求項60に記載の方法。
  63. ZがOである、請求項60に記載の方法。
  64. が水素、メチルもしくはエチルであり、かつRがメチルもしくはエチルであるか、またはRおよびRが一緒になって、単環式窒素複素環を形成する、請求項60に記載の方法。
  65. が水素またはメチルである、請求項60に記載の方法。
  66. 前記化合物が式(II)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R10、およびR11が水素である、請求項60に記載の方法。
  67. Zが−O−、−S−、または−NR12であるように、qがゼロである、請求項66に記載の方法。
  68. 前記化合物の分子量が多くとも約750であるようにx、y、Z、R、R、RおよびR12が選択される、請求項67に記載の方法。
  69. xが1または2であり、かつyが2である、請求項67に記載の方法。
  70. ZがOである、請求項67に記載の方法。
  71. が水素、メチルもしくはエチルであり、かつRがメチルもしくはエチルであるか、またはRおよびRが一緒になって、単環式窒素複素環を形成する、請求項67に記載の方法。
  72. が水素またはメチルである、請求項67に記載の方法。
  73. 前記化合物が式(2)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、xが1であり、yが2であり、RおよびRがメチルであり、Rがメチルであり、かつZが−O−である、請求項67に記載の方法。
  74. 前記前立腺癌が非アンドロゲン依存性である、請求項60に記載の方法。
  75. G1期においてガン細胞の細胞周期停止を達成するための方法であって、このような細胞と、式(I)
    Figure 2008536939
    の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩とを接触させる工程を包含し、
    ここで:
    Zが−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であり、qがゼロまたは1であり、Lが単環式アリールであり、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノから独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルであり;
    xが包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    およびRが独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得;
    が、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され;
    が、水素またはC−Cアルキルであり;
    が、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択され;
    が水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択され;
    が、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、またはアリールであり;
    が水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシルであり;
    が水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリルから選択され;そして
    10およびR11が独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択される、方法。
  76. 前記化合物が式(II)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R10、およびR11が水素である、請求項75に記載の方法。
  77. 前記化合物が式(II)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、xが1であり、yが2であり、RおよびRがメチルであり、Rがメチルであり、かつZが−O−である、請求項76に記載の方法。
  78. 非アンドロゲン依存性ガン細胞においてアポトーシスを誘導するための方法であって、このような細胞と、式(I)
    Figure 2008536939
    の構造を有する化合物、またはその薬学的に受容可能な塩とを接触させる工程を包含し、
    ここで:
    Zが−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であり、qがゼロまたは1であり、Lが単環式アリールであり、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノから独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルであり;
    xが包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    およびRが独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得;
    が、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され;
    が、水素またはC−Cアルキルであり;
    が、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択され;
    が水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択され;
    が、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、またはアリールであり;
    が水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシルであり;
    が水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリルから選択され;そして
    10およびR11が独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択される、方法。
  79. 前記化合物が式(II)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、R、R、R、R、R、R、R10、およびR11が水素である、請求項78に記載の方法。
  80. 前記化合物が式(2)
    Figure 2008536939
    の構造を有するように、xが1であり、yが2であり、RおよびRがメチルであり、Rがメチルであり、かつZが−O−である、請求項79に記載の方法。
  81. 経口的に投与可能な薬学的組成物であって、経口の剤形に適切なキャリアと、式(I)
    Figure 2008536939
    の構造を有する化合物、あるいはその薬学的に受容可能な塩の治療上有効な抗血管形成または抗HIF−1量とを含み、
    ここで:
    Zが−O−(L)−、−S−(L)−、または−NR12−(L)−であり、qがゼロまたは1であり、Lが単環式アリールであり、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、ハロ、アミノ、およびC−Cアルキル置換アミノから独立して選択される最大4個の置換基で必要に応じて置換され、L上の任意の2つの隣接する置換基は、一緒になって、必要に応じて置換される環状構造を形成し得、かつR12は水素またはC−Cアルキルであり;
    xが包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    qがゼロである場合、yは包括的に2〜約6の範囲の整数であり、そしてqが1である場合、yは包括的に1〜約6までの範囲の整数であり;
    およびRが独立して、水素およびC−Cアルキルから選択されるか、または一緒になって0〜2個のさらなるヘテロ原子を含む必要に応じて置換された窒素複素環を形成し得;
    が、水素、ヒドロキシル、C−Cアルコキシ、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、単環式アリール、および単環式アリール置換C−Cアルキルから選択され;
    が、水素またはC−Cアルキルであり;
    が、水素、C−Cアルコキシ、ハロ、シアノ、C−Cアルキル、およびC−Cアルケニルから選択され;
    が水素、C−Cアルキル、C−C12アシル、および−SONHから選択され;
    が、水素、ハロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、−OR13および−SR13から選択され、R13はC−Cアルキル、C−Cアシル、またはアリールであり;
    が水素、C−Cアルコキシ、またはヒドロキシルであり;
    が水素、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、アリール、およびアルカリルから選択され;そして
    10およびR11が独立して、水素、C−Cアルコキシ、およびC−Cアルキルから選択される、組成物。
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