JP2008536215A - 空港内において航空機の地上走行を補助するための方法と装置 - Google Patents
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Abstract
【選択図】 図1
Description
a)前記航空機の複数のパラメーターの現在値が決定され、
b)前記現在値によって、現時点から始まる特定の時間間隔の後、前記航空機機首の推定位置に対応する第1の位置が決定され、
c)この第1の位置が、少なくとも1つの所定の空港内禁止区域と比較され、
d)前記第1の位置が前記禁止区域内にある場合、少なくとも1つの警報信号が発せられる、という一連の連続する工程が自動的かつ反復的に実施されることを特徴とする。
−航空機の所定の基準点が考慮され、
−工程a)では、
−前記基準点の現在位置;
−前記基準点での現在速度;
−航空機の現在の方向(すなわち、航空機の機首方向または下記のGPS方向);
−航空機の現在の偏揺れ率を測定し、
−引き続いて工程b)では、
−前記基準点の現在位置および航空機の現在方向、そして航空機機首と前記基準点の間の(所定の)ベクトル・オフセット(相殺)により、航空機機首の現在位置が決定され;
−前記基準点での現在速度および航空機の現在偏ゆれ率、そして航空機機首と前記基準点の間の(所定の)ベクトル・オフセットにより、航空機機首の現在速度が決定され;
−このように決定された、航空機機首の現在位置と現在速度、そして特定の時間間隔により、したがって、前記時間間隔の終わりの、航空機機首の推定位置に対応する前記第1の位置が決定される。
−例えば着陸滑走路、誘導路またはアクセス連結路のような、空港走行路周辺に形成されている、空港の1つの路面に対応する少なくとも1つの滑走路区域、そして/または、
−前記空港のストップバー周辺に形成されている、空港の1つの路面に対応する少なくとも1つの補助区域が含まれる。
−航空機の基準点での現在速度Vaが第3の制限速度Vs3より速いか、あるいはこれに等しい場合は、例えば7秒の、所定の時間間隔T1に、
−前記現在速度Vaが前記第3の制限速度Vs3未満の場合は、T2=(Vs3・T1)/Vaの計算式を満たす時間間隔T2に、対応していることが望ましい。
−滑走区域が禁止区域である場合は、走行スクリーン上のハイライト表示の部分に、そして/または、
−前記走行スクリーン上に表示される文章メッセージに対応していることが望ましい。
本発明によると、前記装置は、
−航空機の複数のパラメーターの現在値を決定するための一組の情報源と、
−前記現在値を利用して、現在時から特定の時間間隔後の航空機機首の推定位置に対応する第1の位置を決定するための計算手段と、
−空港内の、少なくとも1つの所定の禁止区域を有するデータベースと、
−前記第1の位置と、空港内の前記所定の禁止区域を比較するための比較手段と、
−前記第1の位置が禁止区域内にある場合は、少なくとも1つの警報信号を発する警報手段であって、その警報手段が、特に、例えばNDタイプかOITタイプの操縦室表示スクリーンからなることを特徴とする。
図1で図式的に表された本発明による方法1は、図2において部分的に示された、例えば輸送航空機である航空機Aの操縦士を、航空機Aの空港内地上走行中に補助することを意図している。より正確に言えば、装置1は、航空機Aの下記の禁止区域Z1への進入というようないかなる危険をも操縦士に知らせるということを目的にしている。
− 航空機Aの複数のパラメーターの現在値を決定するための、下記の一組の情報源2と、
− 前記一組の情報源2によって提供された前記現在値を利用して、航空機A(図2では、この位置は点線で示されている。)の機首4の推定位置P1を決定するための計算手段3であって、航空機A(図2では、この位置は実線で示されている。)の機首4は、現在時の現在位置P0から(下記の)特定の時間間隔後に、この推定位置P1に到達し、
− 航空機Aが走行している空港の少なくとも1つの所定の禁止区域Z1を有する下記のデータベース5と、
− 計算手段3から受け取った推定位置P1と、データベース5より受け取った禁止区域Z1とを比較するための、前記計算手段3とデータベース5とに連結器7および8によってそれぞれ連結されている比較手段6と、
− 推定位置P1が前記禁止区域Z1に進入するとすぐに、少なくとも1つの警報信号を発するための、連結器10によって前記比較手段6と連結されている警報手段9からなる。
− 航空機Aの所定の基準点11の現在位置Prであって、その基準点11が、衛星ベースの、特にGPS(Global Positioning System)型の位置決めシステムの標準受信アンテナ12が据え付けられた航空機Aの位置に対応することが望ましく、したがって、その位置が、この場合、航空機Aに取り付けられていて受信アンテナ12と連携している標準測定手段によって決定されるものと、
− 標準手段によって測定される航空機Aの機首方向または、衛星ベースの前記位置決めシステムによって決定される航空機Aの方向に対応する航空機Aの現在の方向と、
− 前記基準点11での現在速度、すなわち、図2の例では、アンテナ12(基準および方向)の速度と、
− 標準手段によって測定される航空機Aの現在偏揺れ率とからなる。
− 連結器L1、L2およびL3によって前記一組の情報源2に連結されている計算要素13であって、前記連結器L1、L2およびL3によって各々受け取られた、基準点11の現在位置Prと、航空機Aの現在方向と、航空機Aの機首4と基準点11の間のベクトル・オフセットを利用して、航空機Aの機首4の現在位置P0を決定するように形成されているものと、
− 連結器L3、L4およびL5によって前記一組の情報源2に連結されている計算要素14であって、それらの連結器L4、L5およびL3によって各々受け取られた、基準点11の現在速度と、航空機Aの現在偏揺れ率と、航空機Aの機首4と基準点11の間のベクトル・オフセットを利用して、航空機Aの機首4の現在速度を決定するように形成されているものと、
− 連結器16および17によって各々前記計算要素13および14に連結されている計算要素15であって、前記計算要素13および14から受け取られた、前記現在位置と現在速度、そして特定の前記時間間隔を利用して、航空機Aが現在の走行特性(方向と偏ゆれ率)をもって走行し続ける場合には、前記時間間隔の終わりの、航空機Aの機首4の推定位置に対応する前記位置P1を決定するように形成されているものとからなる。
− 航空機Aの基準点(例えば前記基準点11)での現在速度Vaが、制限速度Vs3より速いか、これに等しい、例えば0.2kt(knots) [約0.1m/s]である場合、所定の時間間隔T1に、
− 前記現在速度Vaが、前記制限速度Vs3未満の場合、計算式T2=(Vs3・T1)/Vaを満たす時間間隔T2に相当する。
− 航空機Aの速度が、この制限速度Vs1より遅い(またはこれに等しい)、例えば0.2kt(約0.1m/s)である場合、航空機Aが禁止区域Z1に進入したという危険が検知されても、警報手段9によって警報信号は発せられず、
− 航空機Aの速度が、この制限速度Vs2より速い(またはこれに等しい)、例えば80kt (約40m/s)である場合、航空機Aはすでに滑走中とは認識されず、したがって本発明による装置1はもはや適用されない。
− 図2に示されるような滑走区域ZPであって、例えば着陸滑走路、誘導路またはアクセスリンクウェイなどの、空港路の1つの面に相当する滑走路18(その中心軸18Aも示されている)の周辺に形成されているもの、または、
− 図示略の補助区域であって、前記空港のストップバー周辺に形成される、空港路の1つの面に相当する。ストップバーは、滑走路への進入路上の誘導路に塗られている横断線を意味するものとして理解される。CAT Iストップバー(滑走路から150m)とCAT IIIストップバー(滑走路から90m)がある。このストップバーの位置で、視界不良により発光灯が作動すると、停止(すなわち、「ストップバー」)となる。操縦士は組織的にストップバーの位置で短時間停止し、この後の行動について交通管制塔からの許可を求める。
− 図3に示されるように、航空機Aの位置がシンボル20で表され、そのシンボルが運航スクリーン19の下部で、方向と距離の目盛付きのいくつかの円弧21の中心に位置している、「アーク」という名称のモードで、このシンボル20は、固定され上向きになっており、よって操縦士は、空港地図上で航空機Aの正確な位置を容易に捉えることができ、この地図が航空機Aの移動を関数として回転したりスライドしたりし、よってシンボル20の位置は固定されたままでいるものと、
− 航空機のシンボルが、運航スクリーン19の中央に位置している、「ローズ」という名称のモードで、このシンボルも、固定され上向きになっており、いくつかの同心の円によって、距離や方向を素早く視覚的に測るための参照目盛を提供するものと、
− 空港上空からの景色に対応する、北向きになっている、「プラン」という名称のモードで、航空機Aが(固定された)この地図上を移動するものとを備える。
− 進入の危険が検知された滑走路23の運航スクリーン19上の視覚的強調表示(異なる色、太いプロット、点滅プロット等)で、図3では、この強調表示は、輪郭太点線で描かれているもの、そして/または、
− 前記運航スクリーン19上に描かれた長方形表示25内の文章メッセージ24の表示とに相当する。
Claims (17)
- 空港内での航空機(A)の地上走行を補助するための方法であり、その方法によると、一連の連続的な工程が、自動的かつ反復的に実施され、
工程a)では航空機(A)の複数のパラメーターの現在値が決定され、
工程b)では前記現在値を利用して航空機(A)の第1の位置(P1)が決定され、
工程c)ではこの第1の位置(P1)が少なくとも1つの禁止区域(Z1)と比較され、
工程d)ではこの第1の位置(P1)が前記禁止区域(Z1)内にある場合、少なくとも1つの警報信号が発せられるものであって、
工程b)で、現在時から特定の時間間隔後に航空機(A)の機首(4)に相当する第1の位置(P1)が、航空機(A)が空港内を地上走行中に決定され、前記禁止区域(Z1)が、空港の所定の禁止区域であることを特徴とするもの。 - 請求項1に記載の方法であって、前記第1の位置(P1)を決定するために、
− 航空機(A)の所定の基準点(11)が考慮され、
− 工程a)において、
・ 前記基準点(11)の現在位置と、
・ 前記基準点(11)での現在速度と、
・ 航空機(A)の現在方向と、
・ 航空機(A)の現在偏揺れ率とを測定し、
− 引き続いて、工程b)において、
・ 前記基準点(11)の現在位置と、航空機(A)の現在方向と、航空機(A)の機首(4)と前記基準点(11)の間のベクトル・オフセットを利用して、航空機(A)の機首(4)の現在位置(PO)が決定され、
・ 前記基準点(11)での現在速度と、航空機(A)の現在偏揺れ率と、航空機(A)の機首(4)と前記基準点(11)の間のベクトル・オフセットを利用して、航空機(A)の機首(4)の現在速度が決定され、
・ このように決定された、航空機(A)の機首(4)の現在位置、現在速度、および前記特定の時間間隔を利用して、前記第1の位置(P1)が決定され、その結果この位置は、前記時間間隔の終わりに航空機(A)の機首(4)の推定位置に相当することを特徴とするもの。 - 請求項1あるいは2に記載の方法であって、前記基準点(11)が、衛星基準の位置決めシステムの受信アンテナ(12)が据え付けられている航空機(A)の位置に対応することを特徴とするもの。
- 請求項1〜3のいずれか項に記載の方法であって、工程c)で、前記第1の位置(P1)が、禁止区域一覧にともに集合されている所定の複数の禁止区域(Z1)と比較されることを特徴とするもの。
- 請求項4に記載の方法であって、前記禁止区域(Z1)の一覧の中に、空港の走行路(18)周辺に形成されている、空港路の1つの面に相当する、少なくとも1つの滑走路区域(ZP)が含まれていることを特徴とするもの。
- 請求項4あるいは5に記載の方法であって、前記禁止区域(Z1)の一覧の中に、空港のストップバー周辺に形成されていて、空港路の1つの面に相当する、少なくとも1つの補助区域が含まれていることを特徴とするもの。
- 前記請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法であって、一連の段階b)、c)およびd)は、航空機(A)の基準点(11)での現在速度が第1の制限速度より速く、第2の制限速度より遅い場合のみ遂行されることを特徴とするもの。
- 前記請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法であって、前記特定の時間間隔は、
− 航空機(A)の基準点(11)での現在速度Vaが第3の制限速度Vs3より速いか、これと等しければ、所定の時間間隔T1に相当し、
− 前記現在速度Vaが第3の制限速度Vs3未満であれば、T2=(Vs3・T1)/Vaの計算式を満たす時間間隔T2に相当することを特徴とするもの。 - 前記請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法であって、工程d)で、可視警報信号が、運航スクリーン(19)上に発せられることを特徴とするもの。
- 請求項9に記載の方法であって、前記禁止区域が滑走路区域を示す場合には、前記の可視警報信号は、少なくとも対応する滑走路(23)の運航スクリーン(19)の強調表示に相当することを特徴とするもの。
- 請求項9あるいは10に記載の方法であって、前記の可視警報信号は、少なくとも前記の運航スクリーン(19)上に表示される文章メッセージ(24)に相当することを特徴とするもの。
- 請求項11に記載の方法であって、前記文章メッセージ(24)の表示領域(25)が、前記運航スクリーン(19)上での表示の際存在する表示モードに依存することを特徴とするもの。
- 請求項11あるいは12に記載の方法であって、前記禁止区域(Z1)が着陸滑走路周辺に形成されている滑走区域(ZP)を示す場合、前記文章メッセージ(24)がそれに対応する滑走路の名称を含んでいることと、この名称が2つの特性(I1とI2)を含み、その一方の他方に対する位置が、航空機(A)が着陸する滑走路(23)の側を表示することと、この側は、航空機(A)の機首(4)の速度ベクトルの方向と前記滑走路(23)の方向とを利用して決定されることとを特徴とするもの。
- 空港の航空機の地上走行を補助する装置であって、その装置(1)が、
− 前記航空機(A)の複数のパラメーターの現在値を決定するための一組の情報源(2)と、
− 前記現在値を利用して、航空機(A)に関する第1の位置(P1)を決定するための計算手段(3)と、
− 前記第1の位置(P1)と禁止区域(Z1)とを比較するための比較手段(6)と、
− 前記第1の位置(P1)が禁止区域(Z1)内にある場合に、少なくとも1つの警報信号を発するための警報手段(9)とからなり、
さらに、この装置が、空港の少なくとも1つの所定の禁止区域(Z1)を含み、前記比較方法(6)と連結しているデータベース(5)を備え、航空機(A)が空港内で地上走行中、現在時点から特定の時間間隔後に、前記計算手段(3)が航空機(A)の機首(4)の推定位置に相当する第1の位置(P1)を決定するように形成されていることとを特徴とするもの。 - 請求項14に記載の装置であって、前記警報手段(9)が、航空機(A)の操縦室表示スクリーン(19)からなることを特徴とするもの。
- 請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法を実施することのできる装置(1)を備えることを特徴とする、航空機。
- 請求項14あるいは15に記載の装置(1)を備えることを特徴とする航空機。
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