JP2008535932A - 抗ウィルス剤としての非天然塩基を有するヌクレオシド - Google Patents

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Abstract

記載の塩基修飾ヌクレオシド、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス治療量を投与することを含む、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルスに感染した宿主を治療するための方法及び組成物を提供する。
【選択図】 なし

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれている、2005年3月9日に出願された米国仮出願第60/660,117号の優先権の有益性を主張するものである。
(発明の分野)
本発明は、非天然塩基を有するヌクレオシド誘導体化合物及びその類似体の分野である。本明細書には、抗ウィルス剤及び抗癌剤としてのこれらの化合物の合成及び使用が含まれる。
(発明の背景)
ヌクレオシド及びヌクレオシド類似体は、当該技術分野において、ヒトを含む哺乳類におけるウィルス感染の治療に有用性を有するものとして知られている。哺乳類に感染し、かつヌクレオシド又はヌクレオシド誘導体を含む医薬組成物の投与によって治療可能であるウィルスとしては、HCVを含むヘパシウィルス、ヒト免疫不全ウィルス(human immunodeficiency virus)(HIV)、ウシウィルス性下痢性ウィルス(bovine viral diarrhea virus)(BVDV)、古典的ブタ熱ウィルス(classic swine fever virus)(CSFV、豚コレラウィルスとしても知られる)及びヒツジのボーダー病ウイルス(Border disease virus)(BDV)等のペスチウィルス、デング出血性熱ウィルス(dengue hemorrhagic fever virus)(DHF又はDENV)のようなフラビウィルス、黄熱病ウィルス(yellow fever virus)(YFV)、ウエストナイルウィルス(West Nile virus)(WNV)、ショック症候群及び日本脳炎ウィルス(Moennigらの論文、Adv. Vir. Res. 1992, 41:53-98;Meyers, G.及びThiel、H-J., Adv. In Viral Res., 1996, 47:53-118;Moennigらの論文、 Adv. Vir. Res. 1992, 41:53-98;S.B. Halstead, Rev. Infect. Dis., 1984, 6:251-64;S.B. Halstead, Science, 1988, 239:476-81;T.P. Monath, New Engl. J. Med., 1988, 319:641-3)が挙げられるが、それらに限定されない。
フラビウィルス科ウィルスの系統群は、ペスチウィルス、フラビウィルス及びヘパシウィルス属を含む。家畜(すなわちウシ、ブタ及びヒツジ)のペスチウィルス感染は、世界的に大きな経済的損失を引き起こす。例えば、BVDVは、ウシにおける粘膜疾患を引き起こし、畜産業にとって大きな経済的重要性を有する(Meyers, G.及びThiel, H-J.、Adv. In Viral Res., 1996, 47:53-118;Moennigらの論文、Adv. Vir. Res. 1992, 41:53-98)。
ヒトペスチウィルスは、動物のペスチウィルス程広範に特徴づけられてこなかった。しかし、血清学的調査は、ヒトにおける相当のペスチウィルス被曝を示している。人間におけるペスチウィルス感染は、先天性雨傷害、乳児胃腸炎、及びヒト免疫不全ウィルス(HIV)陽性患者におけるコレラ性下痢を含むいくつかの疾病への関わりが示された(M. Giangasperoらの論文、Arch. Virol. Suppl., 1993, 7:53-62;M. Giangasperoらの論文、Int. J. Std. Aids, 1993, 4(5):300-302)。
フラビウィルス属は、血清学的関連性に基づいてグループに分けられる68を上回るメンバーを含む(Calisherらの論文、J. Gen. Virol, 1993, 70:37-43)。臨床的症状は、多様であり、熱、脳炎及び出血性熱(Fields Virology編: Fields, B.N., Knipe, D.M.,及びHowley, P.M.; Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, PA; 1996; Chapter 31, pp. 931-59)。ヒトの疾病に関連する世界的に関心がもたれるフラビウィルスとしては、黄熱ウィルス(YFV)、ウエストナイルウィルス(WNV)、ショック症候群、日本脳炎ウィルス、デング出血性熱ウィルス(DHF又はDENV)が挙げられる(S.B. Halstead、Rev. Infect. Dis., 1984, 6:251-64; S.B. Halstead, Science, 1988, 239:476-81;T.P. Monath、New Engl. J. Med., 1988, 319:641-3)。
ヘパシウィルス属は、その唯一の種としてC型肝炎ウィルス(hepatitis C virus)(HCV)を有する。HCVは、ペスチウィルス属に見られるのと同じゲノム構成、限定的配列関連性及び翻訳制御の機構を共有する(C.M. Riceの論文、「フラビウィルス科:ウィルス及びそれらの複製(The viruses and their replication)」、Fields Virology, B.N. Fields, D.M. Knipe及びP.M. Howley, Editors; 1996, Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, PA; Chpt. 30, pp. 931-59, 1005)。へパシウィルスは、現在では、ゲノム配列の解析に基づいて、6つの主な遺伝型及びいくつかの亜型に分類されているが、この分類法は、見いだされた単離HCVの多様性を記述するのに不十分になってきている。また、HCV遺伝型と疾病の重症度又は臨床的解決との間に関係が存在するかどうかが不明であるが、遺伝型1を有する患者は、抗ウィルス治療に対してあまり応答を示さなかった(同上文献)。HCVは、世界的に慢性肝臓病の主たる原因である(N. Boyerらの論文、J. Hepatol. 2000, 32:98-112)。それは、緩慢なウィルス感染を引き起こし、肝硬変及び肝細胞癌(DiBesceglie, A.M.及びB.R. Bacon、Scientific American, 1999, Oct. : 80-85; N. Boyerらの論文、J. Hepatol. 2000, 32:98-112)。感染者の約20%は、ウィルスを追い出すが、他は、ウィルスを一生持ち続ける。世界的に約1億7千万人が、米国だけで約450万人がHCVに感染している(N. Boyerらの論文、J. Hepatol. 2000, 32:98-112)。慢性HCV感染による肝硬変は、感染者の10〜20%に生じ、米国において8〜12000人が毎年死亡している。HCV感染は、肝臓移植に対する主たる適応症である。
HCVは、少なくとも80%の輸血後肝炎及び実質的な割合の散発性急性肝炎の原因となることが知られている。ウィルスは、汚染された血液及び血液生成物、汚染された針、及び/又は性交渉伝染、及び汚染又は感染された母から子への垂直伝染によって非経口的に伝染する。予備的な証拠は、「特発性」慢性肝炎、「特発性」肝硬変、及び恐らく他の肝炎ウィルスに関連しない肝細胞癌の多くの場合にけるHCVウィルスの関わりを示している。健康な人のうちの少数は、慢性HCV保菌者であると思われるが、これは、地理的及び疫学的に異なる。数字は、まだ予備的であり、これらの人の何人が無症状の慢性肝臓病を有しているかは不明である(The Merck Manual, 1992, 16th Ed., Chpt. 69, p. 901)。
HCVは、約9.4kの正の向きの一本鎖RNAゲノムを含むエンベロープウィルスである。ウィルスゲノムは、5'-未翻訳領域(untranslated region)(UTR)、アミノ酸が約3011のポリタンパク質先駆体をコードする長オープンリーディングフレーム(open reading frame)(ORF)及び短3'-UTRからなる。5'-UTRは、HCVゲノムの最も高度に保護された部分であり、ポリタンパク質翻訳の開始及び制御にとって重要である。HCVゲノムの翻訳は、内部リボソーム侵入として知られるキャップ独立機構によって開始される。この機構は、内部リボソーム侵入部位(internal ribosome entry site)(IRES)として知られるRNA配列へのリボソームの結合を含む。RNAシュードノット構造は、HCV IRESの基本的構造要素であると最近判断された。ウィルス構造タンパク質は、ヌクレオカプシドコアタンパク質(C)、及びE1とE2の2つのエンベロープ糖タンパク質を含む。HCVは、また、NS2-NS3領域によってコードされる亜鉛依存メタロプロテイナーゼと、NS3領域でコードされるセリンプロテイナーゼとの2つのプロテイナーゼをコードする。これらのプロテイナーゼは、先駆体ポリタンパク質の特定領域の成熟ペプチドへの開裂に必要とされる。非構造タンパク質5、NS5のカルボキシル部分は、RNA依存RNAポリメラーゼを含有する。残りの非構造タンパク質、すなわちNS4A、NS4及びNS5A(非構造タンパク質5のアミノ末端部分)の機能は、継続的な研究の対象である。非構造タンパク質NS4Aは、セリンプロテアーゼと思われるが(Hsuらの論文、Nat. Biotechnol.、2003年4月23日; [2003年4月23日に検索]; Entrez PubMed, Internet URL: http://www.ncbi.nlm.nih.Rov/Entrez/より検索)、NS4に対する研究は、それが、宿主細胞タンパク質の翻訳阻害及びそれによる分解に関与していることを示唆している(Foreseらの論文、Virus Res., Dec. 2002, 90(1-2):119-31)。非構造タンパク質NS5Aは、特異的DNA配列に結合するその能力を介してp21プロモーター領域上のp53活性を阻害することによって、p53活性を妨害することが示された(Gongらの論文、 Zonghua Gan Zang Bing Za Zhi, 2003年3月,11(3):162-5)。NS3及びNS5Aの双方は、宿主細胞シグナル伝達経路に伴うことが示された(Gianniniらの論文、Cell Death Diff:、2003年1月、10 Suppl. 1:S27-28)。
フラビウィルス科のウィルスの系統群に対して活性であることが確認された抗ウィルス剤の例としては、以下のものが挙げられる。
(1)インターフェロン及びリバビリン(Battaglia, A.M.らの論文、Ann. Pharmacother, 2000,. 34, 487-494);Berenguer, M.らの論文、Antivir. Ther., 1998, 3 (Suppl. 3), 125-136);これは、HCVの治療について認識された唯一の現行の治療薬である;
リバビリン(1-β-D-リボフラノシル-1-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド)は、合成の非インターフェロン誘発性の広範囲の抗ウィルスヌクレオシド類似体である。それは、Virazole(商標)(The Merck Index、 第11版、編集:Budavari, S., Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, p1304, 1989);レベトール(Schering Plough)及びCopegus(Roche)の商品名で販売されている。米国特許第3,798,209号及びRE29,835には、リバビリンが開示、主張されている。リバビリンは、構造的にグアノシンと類似しており、フラビウィルス科を含むいくつかのDNA及びRNAウィルスに対するインビトロ活性を有する(Gary L. Davis. Gastroenterology 118:S104-S114, 2000)。米国特許第4,211,771号(ICN Pharmaceuticals)には、抗ウィルス剤としてのリバビリンの使用が開示されている。
リバビリンは、40%の患者において、血清アミノトランスフェラーゼレベルを正常値まで低下させるが、HCV-RNAの血清レベルを低下させない(Gary L. Davis、 Gastroenterology 118:S104-S114, 2000)。したがって、リバビリン単独では、ウィルスRNAレベルを低下させるのに有効ではない。また、リバビリンは、強い毒性を有し、貧血症を誘発することが知られている。
インターフェロン(interferon)(IFN)は、ほぼ10年間にわたって、慢性肝炎の治療に向けて市販されてきた化合物である。IFNは、ウィルス感染に応答する免疫細胞によって生成される糖タンパク質である。INFは、IFN媒介物であるタンパク質キナーゼPKRと相互作用することが知られているウィルスNS5A領域を通じて作用し得る場合のHCVを含む多くのウィルスのウィルス複製を阻害する(M. Majorらの論文、「C型肝炎ウィルス」、Fields Virology, B.N. Fields, D.M. Knipe及びP.M. Howley編集; 2001, Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, PA; Chpt. 34, pp. 1127-61)。IFNは、専らC型肝炎の治療に使用される場合は、血清HCV-RNAを検出不能なレベルまで抑制する。また、IFNは、血清アミノトランスフェラーゼレベルを正常化する。残念なことに、IFNの効果は、一時的であり、持続的な応答は、HCVに感染した患者のわずか8〜9%に生じるだけである(Gary L. Davis. Gastroenterology 118:S104-S114, 2000)。加えて、IFN治療薬は、吐き気及び嘔吐等の不快な副作用を伴う。
いくつかの特許には、インターフェロンをベースとしたの療法を用いるHCV治療が開示されている。例えば、Blattらの米国特許第5,980,884号には、コンセンサスインターフェロンを使用してHCVにかかった患者を治療する方法が開示されている。Bazerらの米国特許第5,942,223号には、ヒツジ又はウシインターフェロン-タウを使用する抗HCV療法が開示されている。Alberらの米国特許第5,928,636号には、HCVを含む感染病を治療するためのインターロイキン-12とインターフェロンアルファの組合せ療法が開示されている。Glueらの米国特許第5,908,621号には、HCVの治療のためのポリエチレングリコール修飾インターフェロンの使用が開示されている。Chretienらの米国特許第5,849,696号には、HCVを治療するための単独又はインターフェロンと組み合わせたサイモシンの使用が開示されている。Valtuenaらの米国特許第5,830,455号には、インターフェロンと遊離ラジカル捕集剤とを採用した組合せHCV療法が開示されている。Imakawaの米国特許第5,738,845号には、HCVを治療するためのヒトインターフェロンタウタンパク質の使用が開示されている。HCVに対する他のインターフェロンをベースとした療法は、Testaらの米国特許第5,676,942号、Blattらの米国特許第5,372,808号、及び米国特許第5,849,696号に開示されている。
Schering-Ploughは、HCVの患者に投与するためのRebetol(登録商標)カプセル(200mg)としてリバビリンを販売している。米国FDAは、Scheringのアルファインターフェロン-2b製品Intron(登録商標)A及びPEG-Intron(商標)と組み合わせて慢性HCVインターフェロンを治療するためのRebetolカプセルを承認した。Rebetolカプセルは、単独療法(すなわちIntron(登録商標)A又はPEG-Intronと独立した投与)に対して承認されていないが、Intron A及びPEG-Intronは、単独療法(すなわちリバビリンを使用しない投与)に対して承認されている。Hoffman La Rocheは、ヨーロッパ及び米国において、CoPegusの名称でリバビリンを、やはりHCVの治療のためのインターフェロンとの併用に向けて販売している。他のアルファインターフェロン製品としては、HCV単独療法に対して現在FDAに承認されているロフェロン-A(Hoffmann-La Roche)、Infergen(登録商標)(Intermune、元Amgenの製品)、及びWellferon(登録商標)(Wellcome Foundation)が挙げられる。HCVに対して現在開発中のインターフェロン製品としては、Rocheによるロフェロン-A(インターフェロンアルファ-2a)、Rocheによるペガシス(PEGASYS)(ペギル化インターフェロンアルファ-2a)、InterMuneによるインフェルゲン(INFERGEN)(インターフェロンアルファコン-1)、Viragenによるオムニフェロン(OMNIFERON)(天然インターフェロン)、Human Genome Sciencesによるアルブフェロン(ALBUFERON)、Ares-Seronoによるレビフ(REBIF)(インターフェロンベータ-1a)、BioMedicineによるオメガインターフェロン、Amarillo Biosciencesによるオーラルインターフェロンアルファ、及びInterMuneによるインターフェロンガンマ-1bが挙げられる。
HCV感染の治療のためのIFNとリバビリンの組合せは、IFN未経験患者の治療に有効であることが報告された(Battaglia, A.M.らの論文、Ann. Pharmacother. 34:487-494, 2000)。組合せ治療は、肝炎が発生する前、及び組織学的疾病が存在しているときの両方に有効である(Berenguer, M.らの論文、Antivir. Titer. 3(Suppl. 3):125-136, 1998)。現在、HCVに対する最も効果的な治療は、ペギル化インターフェロンとリバビリンとの組合せ治療である(C型肝炎の管理に関する2002年NIHコンセンサス開発会議)。しかしながら、組合せ治療の副作用は著しく、溶血、インフルエンザのような症状、貧血症及び疲労を含み得る(Gary L. Davis. Gastroenterology 118:S104-S114, 2000)。
(2)アルファケトアミド及びヒドラジノ尿素を含む基質ベースのNS3プロテアーゼ阻害剤(Attwoodらの論文、「抗ウィルスペプチド誘導体(Antiviral peptide derivatives)」、PCT WO 98/22496, 1998; Attwoodらの論文、Antiviral Chemistry and Chemotherapy 1999, 10, 259-273;Attwoodらの論文、「抗ウィルス剤としてのアミノ酸誘導体の調製及び使用(Preparation and use of amino acid derivatives as anti-viral agents)」、独国特許公DE 19914474; Tungらの論文、「セリンプロテアーゼ、特にC型肝炎ウィルスNS3プロテアーゼの阻害剤(Inhibitors of serine proteases, particularly hepatitis C virus NS3 protease)」、PCT WO 98/17679)、及びホウ酸又はホスホン酸塩等の求電子を末端とする阻害剤(Llinas-Brunetらの論文、「C型肝炎阻害剤ペプチド類似体(Hepatitis C inhibitor peptide analogues)」、PCT WO 99/07734)。
(3)RD3-4082及びRD3-4078を含み、前者はアミド上において14炭素鎖で置換され、後者はパラ-フェノキシフェニル基を処理する2,4,6-トリヒドロキシ-3-ニトロ-ベンズアミド誘導体等の基質をベースとしない阻害剤(Sudo K.らの論文、Biochemical and Biophysical Research Communications, 1997, 238, 643-647; Sudo K. らの論文、Antiviral Chemistry and Chemotherapy, 1998, 9, 186)。
(4)NS3/4A融合タンパク質及びNS5A/5B基質による逆位相HPLC検定において適切な阻害性を示すチアゾリジン誘導体(Sudo K.らの論文、Antiviral Research, 1996, 32, 9-18)、特に、長アルキル差で置換された融合シナモイル成分を保有する化合物RD-1-6250、RD4 6205及びRD4 6193。
(5)Kakiuchi N.らの論文、J. EBS Letters 421, 217-220;Takeshita N.らの論文、Analytical Biochemistry, 1997, 247, 242-246において識別されたチアゾリジン及びベンズアニリド。
(6)ストレプトマイセスsp.(Streptomyces sp.)の発酵培地から単離された、SDS-PAGE及びオートラジオグラフ検定においてプロテアーゼに対する活性を保有するフェナントレンキノン、Sch 68631(Chu M.らの論文、Tetrahedron Letters, 1996, 37, 7229-7232)、及びシンチレーション近接検定において活性を実証する、真菌ペニシリウムグリセオフルブムから単離されたScH 351633(Chu M.らの論文、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters 9, 1949-1952)。
(7)ヒルから単離された巨大分子エルジン(elgin)cに基づく選択的NS3阻害剤(Qasim M.A.らの論文、Biochemistry, 1997, 36, 1598-1607)。
(8)ヘリカーゼ阻害剤(Diana G.D.らの論文、「C型肝炎の治療のための化合物、組成物及び方法(Compounds, compositions and methods for threatment of hepatitis C)」、米国特許第5,633,358号;Diana G.D.らの論文、「ピペリジン誘導体、その医薬組成物、及びC型肝炎の治療におけるその使用(Piperidine derivatives, pharmaceutical compositions thereof and their use in the treatment of hepatitis C) 」、PCT WO 97/36554)。
(9)以下のようなポリメラーゼ阻害剤:
(i)ヌクレオチド類似体、例えばグリオトキシン(Ferrari R.らの論文、Journal of Virology, 1999, 73, 1649-1654);
(ii)天然生成物セルレニン(Lohmann V.らの論文、Virology, 1998, 249, 108-118);及び
(iii)化合物R803(WO 04/018463 A2及びWO 03/040112 Al(いずれもRigel Pharmaceuticals, Inc.));置換ジアミンピリミジン(WO 03/063794 A2(Rigel Pharmaceuticals, Inc.));ベンゾイミダゾール誘導体(Bioorg. Med. Chem. Lett., 2004, 14:119-124及びBioorg. Med. Chem. Lett., 2004, 14:967-971(いずれもBoehringer Ingelheirn Corporation));N,N-二置換フェニルアラニン(J. Biol. Chem., 2003, 278:9495-98及びJ. Med. Chem., 2003, 13:1283-85(いずれもShire Biochem, Inc.));置換チオフェン-2-カルボン酸(Bioorg. Med. Chem. Lett., 2004, 14:793-796及びBioorg. Med. Chem. Lett., 2004, 14:797-800(いずれもShire Biochem, Inc.));α、γ-ジケト酸(J. Med. Chem., 2004, 14-17及びWO 00/006529 Al(いずれもMerck & Co., Inc.));及びメコン酸誘導体(Bioorg. Med. Chem. Lett., 2004, 3257-3261, WO 02/006246 Al及びW003/062211 Al(いずれもIRBM Merck & Co., Inc.))を含む非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤。
(10)ウィルスの5'-末端非コード領域(non-coding region)(NCR)における配列伸長に対して相補的なアンチセンスホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオチド(phosphorothioate oligodeoxynucleotide)(S-ODN)(Alt M.らの論文、 Hepatology, 1995, 22, 707-717)、又はNCRの3'-末端を含むヌクレオチド326〜348、及びHCV RNAのコアコード領域に位置するヌクレオチド371〜388(Alt M.らの論文、Archives of Virology, 1997, 142, 589-599;Galderisi U.らの論文、Journal of Cellular Physiology, 1999, 181, 251-257)。
(11)IRES依存翻訳の阻害剤(Ikeda Nらの論文、「C型肝炎の予防及び治療のための薬剤(Agent for the prevention and treatment of hepatitis C)」、公開特許公告JP-08268890;Kai Y.らの論文、「ウィルス病の予防及び治療(Prevention and treatment of viral diseases)」公開特許公告JP-10101591)。
(12)ヌクレアーゼ抵抗性リボザイム(Maccjak, D. J.らの論文、Hepatology 1999, 30, abstract 995)。
(13)フラビウィルス感染の治療のためのヌクレオシド類似体も開発された。
Idenix Pharmaceuticalsは、米国第6,812,219号並びに国際公開WO 01/90121(出願日2001年5月23日)及びWO 01/92282(出願日2001年5月26日)において、分枝ヌクレオシド、並びにHCV及びフラビウィルス及びペスチウィルスの治療におけるその使用を開示している。任意に医薬として許容し得る担体で、単独又は組み合わせて投与される生物学的に活性の1'、2'、3'又は4'-分枝β-D又はβ-Lヌクレオシド、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効量を投与することを含む、ヒト及び他の宿主動物におけるC型肝炎感染(及びフラビウィルス及びペスチウィルス)を治療するための方法がIdenixの公報に開示されている。
C型肝炎ウイルスを治療するための特定のヌクレオシド類似体を開示している他の特許出願としては、BioChem Pharma, Inc.(現在Shire Biochem, Inc.)によって出願されたPCT/CA00/01316(WO 01/32153;2000年11月3日)及びPCT/CAO1/00197(WO 01/60315;2001年2月19日);Merck & Co., Inc.によって出願されたPCT/US02/01531(WO 02/057425;2002年1月18日)及びPCT/US02/03086(WO 02/057287;2002年1月18日);Roche によって出願されたPCT/EPO1/09633 (WO 02/18404;公開日2001年8月21日)及びWO 02/100415 A2;Pharmasset, Inc.によるPCT公開番号WO 01/79246 (2001年4月13日)及びWO 02/32920(2001年10月18日);いずれもRibapharm, Inc.によるWO 03/062256 Al、WO 03/0622255 A2及びWO 03/062257 Al;及びGenelabs Technologies, Inc.によるWO 03/093290 A2が挙げられる。
富山化学工業株式会社は、ピラジン-カルボキサミド、ピラジン-アミジノ又はピラジン-チオアミノ塩基を有する抗ウィルスヌクレオシドを開示している(米国特許第6,800,629号)。同社は、さらに、そのT-1106ヌクレオシドの5'-三リン酸エステル形態は、インビボで抗ウィルス活性を発揮するが、非リン酸化ヌクレオシド形態は、不活性であることを開示している(第44回ICACC会議、Washington, D.C.、2004年10月30日〜11月2日;Abst. No. F-487)。
(14)1-アミノ-アルキルシクロヘキサン(Goldらの米国特許第6,034,134号)、アルキル脂質(Chojkierらの米国特許第5,922,757号)、ビタミンE及び他の抗酸化剤(Chojkierらの米国特許第5,922,757号)、スクアレン、アマンタジン、胆汁酸(Ozekiらの米国特許第5,846,964号)、N-(ホスホノアセチル)-L-アスパラギン酸(Dianaらの米国特許第5,830,905号)、ベンゼンジカルボキサミド(Dianaらの米国特許5,633,388号)、ポリアデニル酸誘導体(Wangらの米国特許第5,496,546号)、2',3'-ジデオキシイノシン(Yarchoanらの米国特許第5,026,687号)及びベンゾイミダゾール(Colacinoらの米国特許第5,891,874号)を含む他の種々の化合物。
(15)C型肝炎ウィルスの治療に向けて現在臨床開発されている他の化合物としては、Schering-Ploughによるインターロイキン-10、InterneuronによるIP-501、VertexによるメリメボジブVX-497、Endo Labs SolvayによるAMANTADINE(シメトレル)、RPIによるHEPTAZYME、Idun Pharma.によるIDN-6556、XTLによるXTL-002、ChironによるHCV/MF59、NABIによるCIVACIR、ICNによるLEVOVIRIN、ICNによるVIRAMIDINE、Sci Clone によるZADAXIN(チモシンアルファ-1)、MaximによるCEPLENE(二塩酸ヒスタミン)、Vertex/Eli Lilly によるVX 950/LY 570310、Isis Pharmaceutical/ElanによるISIS 14803、Idun Pharmaceuticals, Inc.によるIDN-6556、及びAKROS PharmaによるJTK 003が挙げられる。
非環式置換基を有する抗ウィルスプリン体が知られており、様々なウィルス感染を治療するのに使用されてきた。このクラスの化合物のうち恐らく最も知られているのは、そのすべてがヒトシンシチアルウィルス(human syncytial virus)(HSV)、サイトメガロウィルス(cytomegalo virus)(CMV)及び水痘-帯状疱疹ウィルスの治療に有用であるアシクロビル、ガンシクロビル、ファムシクロビル、ペンシクロビル、アデフォビル及びアデフォビルジピボキシルである(ウマ鼻肺炎ウィルスの治療についてのEP 0 72027(Wellcome Foundation Ltd., UK);水痘ウィルス及びサイトメガロウィルスの治療についてのJP 06227982(味の素株式会社);ウシヘルペスウィルス1(bovine herpes virus 1)(BHV-1)及びヒツジマエディビスナウィルス(Maedi-Visna virus)(MVV)の治療についてのS. Vittoriらの論文、「デアザ及びデオキシアデノシン誘導体:ヒト感染モデルとしての動物ウィルスの合成及び阻害(Deaza- and Deoxyadenosine Derivatives: Synthesis and Inhibition of Animal Viruses as Human Infection Models)」、Nucleosides, Nucleotides & Nucleic Acids (2003) 22(5-8): 877-881;HSV-1及びVZVの治療についてのR. Wangらの論文、「ヌクレオシドの2-アミノプリンメチレンシクロプロパン類似体の合成及び生物活性(Synthesis and biological activity fo 2-aminopurinemethylenepropane analogues of nucleotides)」、Nucleosides, Nucleotides & Nucleic Acids (2003) 22(2): 135-144;HIV及び/又はHBV感染の治療についての米国第6,444,656号(BioChem Pharma, Inc., Canada);及び抗HBV剤として使用される非環式ホスホン酸ヌクレオシド化合物についてのWO 02/057288(LG Chem Investment Ltd.)。
抗ウィルス剤による長期間の治療の後に、ウィルスの薬剤抵抗性変異体が発生し得る。薬剤抵抗は、最も典型的には、ウィルス複製に使用される酵素、例えば、HIVの場合は、逆トランスクリプターゼ、プロテアーゼ又はDNAポリメラーゼに対してコードする遺伝子の変異によって生じる。化合物を、主要薬剤によって引き起こされる変異と異なる変異を誘発する第2、恐らくは第3の抗ウィルス化合物と組み合わせ、又は交互に投与することによって、ウィルス感染に対する薬剤の効果を延ばし、増大させ、又は回復させることができる。或いは、薬剤の薬物動態、体内分布又は他のパラメータを当該組合せ又は交互療法によって変化させることができる。概して、組合せ療法は、多発的な同時圧力をウィルスに対して誘発するため、典型的には交互療法に比べて好ましい。しかし、所定の薬剤によってどのような変異がウィルスゲノムに誘発されるのか、変異は永久的であるか、それとも一時的であるか、又は変異ウィルス配列を有する感染細胞は、組合せ又は交互投与において他の薬剤による療法にどのように応答するのかを予測することができない。これは、近代的な抗ウィルス剤で治療された長期的細胞培養における薬剤抵抗の動力学に関するデータが不足しているという事実によって悪化している。
現行の抗ウィルスの研究の主な焦点は、ヒトにおける慢性HCV感染を治療する改良された方法の開発に向けられる(DiBesceglie, A. M.及びBacon, B. R、Scientific American, Oct.: 80-85, (1999))。
ペスチウィルス、フラビウィルス及びC型肝炎ウィルスに関連する疾病の重症度、並びに動物及びヒトにおけるそれらの広播性に鑑み、本発明の目的は、C型肝炎ウィルスを含むフラビウィルス科系統群のいずれかのメンバーに感染した宿主を治療するための化合物、方法及び組成物を提供することである。
したがって、本発明の他の目的は、フラビウィルス科系統群のいずれかのメンバーに感染した宿主、特にヒトの予防及び治療のための方法、及び医薬として許容し得る組成物を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、ペスチウィルス、フラビウィルス又はC型肝炎ウィルスで感染された宿主の予防又は治療に使用される医薬品を製造するための、任意に置換された非天然塩基メンバー及びその同族体を有するヌクレオシド化合物、又はその生理的に許容し得る塩、エステル若しくはプロドラッグを提供する。
(本発明の要旨)
式(i)、(ii)及び(iv)〜(xxiii)のβ-D-又はβ-L-ヌクレオシド、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を含む、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルスに感染した宿主を治療するための化合物、方法及び組成物を記載する。
一般式(i)、(ii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(ix)、(x)、(xi)、(xii)、(xiii)、(xiv)、(xv)、(xvi)、(xvii)、(xviii)、(xix)、(xx)、(xxi)、(xxii)、(xxiii)又は(xxiv)のヌクレオシド化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体形態、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効量を投与することを含む、ペスチウィルス、フラビウィルス及びヘパシウィルス感染を治療するための方法及び組成物を記載する。
Figure 2008535932
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(式中、各Wは、独立に、O、S又はN-Rであり;
Q1、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、Q9及びQ10は、それぞれ独立に、適切な原子価を与えるC-R、N-R又はNであり;
各Rは、独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
R'は、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
Figure 2008535932
は、一重又は二重結合の存在を示し;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル又はアリールであり;
R12は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
各Y3は、独立に、H、F、Cl、Br又はIであり;
Zは、式(I)、(II)、(III)及び(IV):
Figure 2008535932
からなる群から選択され;
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む);アシル(低級アシルを含む);アルキル(低級アルキルを含む);フェニル基が、本明細書に示されているアリールの定義に記載されている1種以上の置換基で任意に置換されている、メタンスルホニル及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホニルを含むスルホン酸エステル;任意に置換されたアリールスルホニル;リン脂質を含む脂質;アミノ酸;炭水化物;ペプチド;又はコレステロール;或いはR1が、独立に、H又は一、二若しくは三リン酸である化合物をインビボで与える他の医薬として許容し得る脱離基であり;
R6及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、CH2C(O)SH、CH2C(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R7及びR9は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、CF2CF3、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシ、アルキル(低級アルキルを含む)、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、CF3、N3、CN、アルケニル、アルキニル、Br-ビニル、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)2、OCN、NCO、2-Br-エチル、-C(O)O(アルキル)、-C(O)OH、-O(アシル)、-O(低級アシル)、-O(アルキル)、CH2CN、CH2N3、CH2NH2、CH2N(CH3)2、CH2NHCH3、O(低級アルキル)、-O(アルケニル)、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、CF2CF3、NO2、NH2、-NH(低級アルキル)、-NH(アシル)、-N(低級アルキル)2、-N(アシル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はシクロアルキルアミノであり;
Xは、O、S、N-R、SO2又はCH2であり;
X*は、CH、N、CF、CY3又はC-R4であり;
mは、0、1又は2であり、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えず;
さらに、式(i)〜(ii)において、Q4及びQ6は、双方とも同時にNになることはなく、Q3及びQ7は、C-OHではなく;
式(xviii)において、Q5及びQ6は、双方とも同時にN又はN-Rになることはない。)。
第1の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、Zが、式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)からなる群から選択される基本式(i)、(ii)又は(iv)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、Wは、独立に、O, S又はN-Rであり;
Q1、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、Q9及びQ10は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
各Rは、独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
Figure 2008535932
は、一重又は二重結合の存在を示し;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル又はアリールであり;
R12は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
各Y3は、独立に、H、F、Cl、Br又はIであり;
Zは、式(I)、(II)、(III)及び(IV):
Figure 2008535932
からなる群から選択され;
R1、R2及びR3は、独立に、水素、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む);アシル(低級アシルを含む);アルキル(低級アルキルを含む);フェニル基が、本明細書に示されているアリールの定義に記載されている1種以上の置換基で任意に置換されている、メタンスルホニル及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホニルを含むスルホン酸エステル;任意に置換されたアリールスルホニル;リン脂質を含む脂質;アミノ酸;炭水化物;ペプチド;又はコレステロール;或いはR1が、独立に、H又は一、二若しくは三リン酸である化合物をインビボで与える他の医薬として許容し得る脱離基であり;
R6及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、CH2C(O)SH、CH2C(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R7及びR9は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、CF2CF3、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシ、アルキル(低級アルキルを含む)、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、CF3、N3、CN、アルケニル、アルキニル、Br-ビニル、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)2、OCN、NCO、2-Br-エチル、-C(O)O(アルキル)、-C(O)OH、-O(アシル)、-O(低級アシル)、-O(アルキル)、CH2CN、CH2N3、CH2NH2、CH2N(CH3)2、CH2NHCH3、O(低級アルキル)、-O(アルケニル)、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、CF2CF3、NO2、NH2、-NH(低級アルキル)、-NH(アシル)、-N(低級アルキル)2、-N(アシル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はシクロアルキルアミノであり;
Xは、O、S、N-R、SO2又はCH2であり;
X*は、CH、N、CF、CY3又はC-R4であり;
mは、0、1又は2であり、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えず;
さらに、式(i)〜(ii)において、Q4及びQ6は、双方とも同時にNになることはなく、Q3及びQ7は、C-OHではない。)。
第2の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、Zが、式(I)、(II)、(III)及び(IV)からなる群から選択される基本式(v)〜(x)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、W、Q1、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、Q9、Q10、R、R4、R5、Y3、R1、R2、R3、R6、R10、R7、R9、R8、R11、R12、X、X*、m及びZは、いずれも以上に定められた通りであり、
Figure 2008535932
は、一重又は二重結合の存在を示し、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えない。)。
第3の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、Zが、式(I)、(II)、(III)及び(IV)からなる群から選択される基本式(xi)〜(xiii)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、W、Q1、Q3、Q8、R、R'、R4、R5、Y3、R1、R2、R3、R6、R10、R7、R9、R8、R11、R12、X、X*、m及びZは、いずれも以上に定められた通りであり、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えない。)。
第4の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、Zが、式(I)、(II)、(III)及び(IV)からなる群から選択される基本式(xiv)〜(xviii)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、W、Q1、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q8、Q9、Q10、R、R4、R5、Y3、R1、R2、R3、R6、R10、R7、R9、R8、R11、R12、X、X*、m及びZは、いずれも以上に定められた通りであり、
Figure 2008535932
は、一重又は二重結合の存在を示し、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えず、
さらに、式(xviii)において、Q5及びQ6は、双方とも同時にN又はN-Rになることはない。)。
第5の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、Zが、式(I)、(II)、(III)及び(IV)からなる群から選択される基本式(xix)〜(xxii)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、W、Q1、Q3、Q4、Q5、Q7、Q9、Q10、R、R4、R5、Y3、R1、R2、R3、R6、R10、R7、R9、R8、R11、R12、X、X*、m及びZは、いずれも以上に定められた通りであり、
Figure 2008535932
は、一重又は二重結合の存在を示し、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えない。)。
第6の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、Zが、式(I)、(II)、(III)及び(IV)からなる群から選択される基本式(xxiii)〜(xxiv)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、W、Q1、R、R'、R4、R5、Y3、R1、R2、R3、R6、R10、R7、R9、R8、R11、R12、X、X*、m及びZは、いずれも以上に定められた通りであり、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えない。)。
本発明のβ-D-及びβ-L-ヌクレオシドは、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス活性を阻害し、それらの当該能力について標準的な選別法により評価することができる。
一実施形態において、本明細書により詳細に記載されている方法に従って、インビトロのウィルスのプラーク数を50%減少させるのに必要な化合物の濃度(すなわち化合物のEC50)により、抗フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィリス化合物の効果を測定する。好ましい実施形態において、該化合物は、インビトロで15未満、又は好ましくは10未満のEC50を示す。
他の実施形態において、活性化合物を1種以上の他の抗フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス剤と組み合わせて、又は交互に投与することができる。ここでは、知られている様々な抗ウィルス剤を使用することができる。組合せ療法では、効果的な投与量の2種以上の薬剤が一緒に投与されるのに対して、交互療法では、効果的な投与量の各薬剤が順次投与される。投与量は、薬剤の吸収、不活性化及び排泄率、並びに当業者に知られている他の要因に左右されることになる。投与量の値は、緩和すべき状態の重症度によっても異なることに留意されたい。さらに、特定の被検体に対して、具体的な投与措置及びスケジュールは、個々のニーズ、及び組成物を投与する人、又はその投与を監督する人の専門的判断に応じて経時的に調整されるべきであることを理解されたい。
HCVは、フラビウィルス系統群のメンバーであるが、HCVは、ここでは、新たな単一種属、すなわちヘパシウィルスに置かれている。したがって、一実施形態において、フラビウィルス又はペスチウィルスは、HCVではない。しかし、個別の実施形態において、該ウィルスは、ヘパシウィルスであり、好ましい実施形態において、HCVである。
(発明の詳細な説明)
本明細書に開示されている発明は、本明細書に記載されているβ-D-又はβ-L-ヌクレオシド、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの効果的なフラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス治療量を、任意に医薬として許容し得る担体で、さらに本明細書の背景技術に提示されている少なくとも1種の他の抗ウィルス剤と組み合わせて、又は交互に投与することを含む、ヒト及び他の宿主動物におけるフラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCV感染の治療のための化合物、方法及び組成物である。本発明の化合物は、抗ウィルス(すなわちフラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCV)活性を保有しているか、又は代謝されて、当該活性を発揮する化合物になる。
本発明には以下の特徴が認められる。
(a)式(i)〜(ii)及び(iv)〜(xxiii)のβ-D-又はβ-L-ヌクレオシド、及びその医薬として許容し得る塩、エステル、及び/又はプロドラッグ;
(b)特にフラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染を有すると診断された個体、或いはフラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルスに感染する危険性のある個体におけるフラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染の治療又は予防に使用される式(i)〜(ii)及び(iv)〜(xxiii)のβ-D-又はβ-L-ヌクレオシド、及びその医薬として許容し得る塩、エステル、及び/又はプロドラッグ;
(c)フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染の治療のための医薬品の製造における式(i)〜(ii)及び(iv)〜(xxiii)のβ-D-又はβ-L-ヌクレオシド、及びその医薬として許容し得る塩、エステル、及び/又はプロドラッグ;
(d)任意に医薬として許容し得る担体又は希釈剤とともに、さらに任意に本明細書に提示されている少なくとも1種の他の抗ウィルス剤と組み合わせて、又は交互に与えられる式(i)〜(ii)及び(iv)〜(xxiii)のβ-D-又はβ-L-ヌクレオシド、及びその医薬として許容し得る塩、エステル、及び/又はプロドラッグを含む医薬製剤;
(e)記載のヌクレオシドの鏡像異性体が実質的に存在しない、又は他の化学物質から実質的に単離された式(i)〜(ii)及び(iv)〜(xxiii)のβ-D-又はβ-L-ヌクレオシド、及びその医薬として許容し得る塩、エステル、及び/又はプロドラッグ;
(f)式(i)〜(ii)及び(iv)〜(xxiii)のβ-D-又はβ-L-ヌクレオシド、及びその医薬として許容し得る塩、エステル、及び/又はプロドラッグを調製するための方法;及び
(g)記載のヌクレオシドの鏡像異性体が実質的に存在しない、又は他の化学物質から実質的に単離された式(i)〜(ii)及び(iv)〜(xxiii)のβ-D-又はβ-L-ヌクレオシド、及びその医薬として許容し得る塩、エステル、及び/又はプロドラッグを調製するための方法。
本発明の範囲内に含まれるフラビウィルスは、Fields Virology、編集:Fields, B. N.、Knipe, D. M.及びHowley, P. M., Lippincott-Raven Publishers(ペンシルベニア州Philadelphia)、第31章、1996年に概説されている。具体的なフラビウィルスとしては、限定することなく、アブセットアローブ(Absettarov)、アルフィ(Alfuy)、アポイ(Apoi)、アロア(Aroa)、 バガザ(Bagaza)、バンジ(Banzi)、ボウボウウィ(Bouboui)、 ブスクアラ(Bussuquara)、 カシパコレ(Cacipacore)、カーリーアイランド(Carey Island)、ダカールコウモリ(Dakar bat)、 デング1(Dengue 1)、デング2(Dengue 2)、デング3(Dengue 3)、デング4(Dengue 4)、エッジヒル(Edge Hill)、エンテベコウモリ(Entebbe bat)、ガドゲツガリー(Gadgets Gully)、ハンザロバ(Hanzalova)、ヒプル(Hypr)、イルヘウス(Ilheus)、イスラエル七面鳥髄膜脳炎(Israel turkey meningoencephalitis)、日本脳炎(Japanese encephalitis)、ジュグラ(Jugra)、ジュチアパ(Jutiapa)、カダム(Kadam)、カルシ(Karshi)、ケドウゴウ(Kedougou)、ココベラ(Kokobera)、コウタンゴ(Koutango)、クムリンゲ(Kumlinge)、クンジン(Kunjin)、キャサヌール森林病(Kyasanur Forest disease)、ランガト(Langat)、跳躍病(Louping ill)、メアバン(Meaban)、モドク(Modoc)、モンタナミオチス筋炎白質脳炎(Montana myotis leukoencephalitis)、マリー谷脳炎(Murray valley encephalitis)、ナランジャル(Naranjal)、ネギシ(Negishi)、ウンタヤ(Ntaya)、オムスク出血熱(Omsk hemorrhagic fever)、フノム-ペンコウモリ(Phnom-Penh bat)、ポワサン(Powassan)、リオブラボー(Rio Bravo)、ロシオ(Rocio)、ロイヤルファーム(Royal Farm)、ロシア春夏脳炎(Russian spring-summer encephalitis)、サボヤ(Saboya)、セントルイス脳炎(St. Louis encephalitis)、サルビエジャ(Sal Vieja)、サンペルリタ(San Perlita)、サウマレツリーフ(Saumarez Reef)、セピク(Sepik)、ソクルク(Sokuluk)、スポンドウェニ(Spondweni)、ストラトフォード(Stratford)、イェンブス(Tembusu)、チュレニー(Tyuleniy)、ウガンダS(Uganda S)、ウスツ(Usutu)、ベッセルスブロン(Wesselsbron)、ウェストナイル(West Nile)、ヤオウンデ(Yaounde)、黄熱(Yellow fever)及び ジカ(Zika.)が挙げられる。
本発明の範囲内に含まれるペスチウィルスは、Fields Virology、編集:Fields, B. N.、Knipe, D. M.及びHowley, P. M., Lippincott-Raven Publishers(ペンシルベニア州Philadelphia)、第33章、1996年に概説されている。具体的なペスチウィルスとしては、限定することなく、ウシウィルス性下痢ウィルス(bovine viral diarrhea)(「BNDV」)、古典的ブタ熱ウィルス(classical swine fever virus)(ブタコレラウィルスとも呼ばれる「CSFV」)及びボーダー病ウィルス(border disease virus)(「BDV」)が挙げられる。
ヘパシウィルス群(C型肝炎ウィルス(hepatitis C virus):HCV)は、いくつかの密接に関連しているが、遺伝子型で区別可能なヒト感染ウィルスからなる。約6種のHCV遺伝子型、及び50種を上回る亜型が存在する。ペスチウィルスとヘパシウィルスが類似しているのに加えて、細胞培養で効率的に成長するヘパシウィルスの能力が低いため、HCVウィルスを調べるのに、ウシウィルス性下痢ウィルス(bovine viral diarrhea virus)(BVDV)が代理としてしばしば使用される。
(I.本発明の活性化合物)
第1の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式(i)、(ii)又は(iv)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、Wは、O, S又はN-Rであり;
Q1、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q9及びQ10は、それぞれ独立に、C-R、N-H又はNであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
Figure 2008535932
は、一重又は二重結合の存在を示し;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
各Y3は、独立に、H、F、Cl、Br又はIであり;
Zは、式(I)、(II)、(III)及び(IV):
Figure 2008535932
からなる群から選択され;
R1、R2及びR3は、独立に、水素、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む);アシル(低級アシルを含む);アルキル(低級アルキルを含む);フェニル基が、本明細書に示されているアリールの定義に記載されている1種以上の置換基で任意に置換されている、メタンスルホニル及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホニルを含むスルホン酸エステル;任意に置換されたアリールスルホニル;リン脂質を含む脂質;アミノ酸;炭水化物;ペプチド;又はコレステロール;或いはR1が、独立に、H又は一、二若しくは三リン酸である化合物をインビボで与える他の医薬として許容し得る脱離基であり;
R6及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、CH2C(O)SH、CH2C(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R7及びR9は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、CF2CF3、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシ、アルキル(低級アルキルを含む)、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、CF3、N3、CN、アルケニル、アルキニル、Br-ビニル、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)2、OCN、NCO、2-Br-エチル、-C(O)O(アルキル)、-C(O)OH、-O(アシル)、-O(低級アシル)、-O(アルキル)、CH2CN、CH2N3、CH2NH2、CH2N(CH3)2、CH2NHCH3、O(低級アルキル)、-O(アルケニル)、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、CF2CF3、NO2、NH2、-NH(低級アルキル)、-NH(アシル)、-N(低級アルキル)2、-N(アシル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はシクロアルキルアミノであり;
Xは、O、S、N-R、SO2又はCH2であり;
X*は、CH、N、CF、CY3又はC-R4であり;
mは、0、1又は2であり、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えず;
さらに、式(i)〜(ii)において、Q4及びQ6は、双方とも同時にNになることはなく、Q3及びQ7は、C-OHではない。)。
1つのサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(i)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1は、RがH又はハロゲンであるC-Rであり;
Q3は、RがH又はハロゲン、好ましくはFであるC-Rであり;
Q4及びQ6は、それぞれ独立に、N、C-H又はN-Hであり;
Q5は、RがNR4R5、NHR4又はNH2であるC-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり;
Zは、式(IV)であり、Xは、O、S又はN-Hであり;R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6及びR10は、それぞれ独立に、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、Cl、F、Br又はIであり;
R12は、任意にHであり;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル又はヒドロキシアルキルである。
1つのサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(i)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1は、RがHであるC-Rであり;
Q3は、Rがハロゲン、好ましくはFであるC-Rであり;
Q4及びQ6は、それぞれ独立に、Nであり;
Q5は、RがNR4R5、NHR4又はNH2であるC-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり;
Zは、式(IV)であり、Xは、Oであり;R1、R2、R3、R8、R10及びR11は、それぞれ独立に、Hであり; R6は、低級アルキル、好ましくはメチルである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(ii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1は、RがHであるC-Rであり;
Q3、Q4及びQ6は、それぞれ独立に、N又はC-R、例えばC-Hであり;
Q7は、RがNR4R5、NHR4又はNH2であるC-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり;
Zは、式(II)であり、X*は、O、S、又はRがH若しくは低級アルキルであるC-Rであり;R1及びR2は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8は、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R7、R6及びR10は、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、Cl、F、Br又はIであり;
R12は、任意にHであり;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル又はヒドロキシアルキルである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(ii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1は、RがHであるC-Rであり;
Q3、Q4及びQ6は、それぞれ独立に、Nであり;
Q7は、RがNRR、NHR又はNH2であるC-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり;
Zは、式(II)であり、X*は、C-Rであり、Rは、H又は低級アルキルであり;R1、R2及びR8は、それぞれ独立に、Hであり;R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;R7は、ハロゲン、好ましくはFである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(iv)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、NRであり、Rは、好ましくはHであり;
Q1、Q4、Q5及びQ6は、それぞれ独立に、RがH、アルキル又はハロゲンであるC-Rであり;
Q3は、Nであり;
Q7は、それぞれ独立に、RがNR4R5、NHR4、又は好ましくはNH2であるC-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり;
Zは、式(II)であり、X*は、N又はC-Rであり、Rは、H又は低級アルキルであり;R1及びR2は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8は、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R7、R6及びR10は、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、Cl、F、Br又はIであり;
R12は、任意にHであり;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル又はヒドロキシアルキルである。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(iv)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、NRであり、Rは、好ましくはHであり;
Q1、Q4、Q5及びQ6は、それぞれ独立に、RがH、アルキル又はハロゲンであるC-Rであり;
Q3は、Nであり;
Q7は、それぞれ独立に、RがNR4R5、NHR4、又は好ましくはNH2であるC-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり;
Zは、式(II)であり、X*は、C-Rであり、Rは、H又は低級アルキルであり;R1、R2、R10及びR8は、それぞれ独立に、Hであり;R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり、R7は、ハロゲン、好ましくはFである。
第2の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式(v)〜(x)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、各Wは、独立に、O、S又はN-Rであり;
Q1、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7、Q9及びQ10は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
Figure 2008535932
は、一重又は二重結合の存在を示し;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル又はアリールであり;
R12は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
各Y3は、独立に、H、F、Cl、Br又はIであり;
Zは、式(I)、(II)、(III)及び(IV):
Figure 2008535932
からなる群から選択され;
R1、R2及びR3は、独立に、水素、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む);アシル(低級アシルを含む);アルキル(低級アルキルを含む);フェニル基が、本明細書に示されているアリールの定義に記載されている1種以上の置換基で任意に置換されている、メタンスルホニル及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホニルを含むスルホン酸エステル;任意に置換されたアリールスルホニル;リン脂質を含む脂質;アミノ酸;炭水化物;ペプチド;又はコレステロール;或いはR1が、独立に、H又は一、二若しくは三リン酸である化合物をインビボで与える他の医薬として許容し得る脱離基であり;
R6及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、CH2C(O)SH、CH2C(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R7及びR9は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、CF2CF3、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシ、アルキル(低級アルキルを含む)、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、CF3、N3、CN、アルケニル、アルキニル、Br-ビニル、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)2、OCN、NCO、2-Br-エチル、-C(O)O(アルキル)、-C(O)OH、-O(アシル)、-O(低級アシル)、-O(アルキル)、CH2CN、CH2N3、CH2NH2、CH2N(CH3)2、CH2NHCH3、O(低級アルキル)、-O(アルケニル)、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、CF2CF3、NO2、NH2、-NH(低級アルキル)、-NH(アシル)、-N(低級アルキル)2、-N(アシル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はシクロアルキルアミノであり;
Xは、O、S、N-R、SO2又はCH2であり;
X*は、CH、N、CF、CY3又はC-R4であり;
mは、0、1又は2であり、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えない。)。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(v)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1、Q4、Q6及びQ7は、それぞれ独立に、C-R、例えばC-Hであり;
Q5は、RがNR4R5、NHR4又はNH2であるN-Rであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(IV)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6及びR10は、それぞれ独立に、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、Cl、F、Br又はIであり;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(v)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1、Q4、Q6及びQ7は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q5は、RがNR4R5、NHR4又はNH2であるN-Rであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(IV)であり、Xは、Oであり;R1、R2、R3、R8及びR11は、それぞれ独立に、Hであり;R6は、低級アルキル、好ましくはメチルである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(vi)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、Oであり;
Q1、Q4及びQ6は、それぞれ独立に、N又はC-Rであり;
Q5及びQ9は、それぞれ独立に、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(I)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6、R9及びR10は、それぞれ独立に、H、Cl、F、Br、I、アルキル又はハロ置換アルキルであり;R7は、ハロゲン、OH、H、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(vii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、Oであり;
Q1、Q4及びQ6は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q5及びQ9は、それぞれ独立に、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(I)であり、Xは、NHであり;R1、R8、R10及びR11は、それぞれ独立に、Hであり;R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;R7及びR9は、それぞれ独立に、OHである。
さらに他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(vii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、Oであり;
Q1、Q4、Q6及びQ7は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(I)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6、R9及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、Cl、F、Br、I、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;R7は、ハロゲン、OH、H、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(vii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、Oであり;
Q1、Q4、Q6及びQ7は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(I)であり、Xは、Oであり;R1、R8、R10及びR11は、それぞれ独立に、Hであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;
R7は、ハロゲン、好ましくはFであり;
R9は、OHである。
さらに他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(viii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、N-Rであり;
Q1、Q4、Q5及びQ7は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(III)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;
R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり; R10及びR6は、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、クロロ、ブロモ、フルオロ又はヨードであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
さらに他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(viii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、N-Rであり;
Q1、Q4、Q5及びQ7は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(III)であり、Xは、Oであり;
R1、R10及びR11は、それぞれ独立にHであり;
R8は、アルキルであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(ix)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Q1、Q3、Q4、Q6及びQ7は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(I)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6、R9及びR10は、それぞれ独立に、H、Cl、F、Br、I、アルキル又はハロ置換アルキルであり;R7は、ハロゲン、OH、H、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(ix)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Q1、Q3、Q4、Q6及びQ7は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(I)であり、Xは、Sであり;
R1、R8、R10及びR11は、それぞれ独立に、Hであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;
R9は、OHであり;
R7は、ハロゲン、好ましくはFである。
さらに他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(x)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Q1、Q3、Q4、Q5、Q6及びQ7は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(II)であり、X*は、O、S、NH、又はRがH又は低級アルキルであるC-Rであり;R1及びR2は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8は、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R7、R6及びR10は、H、OH、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、Cl、F、Br、I、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
さらに他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(x)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Q1、Q3、Q4、Q5、Q6及びQ7は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(II)であり、X*は、C-Rであり、Rは、H又は低級アルキルであり;
R1、R2、R8及びR10は、それぞれ独立に、Hであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;
R7は、ハロゲン、好ましくはFである。
第3の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式(xi)〜(xiii)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、各Wは、独立に、O、S又はN-Rであり;
Q1、Q3及びQ8は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
R'は、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル又はアリールであり;
R12は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
各Y3は、独立に、H、F、Cl、Br又はIであり;
Zは、式(I)、(II)、(III)及び(IV):
Figure 2008535932
からなる群から選択され;
R1、R2及びR3は、独立に、水素、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む);アシル(低級アシルを含む);アルキル(低級アルキルを含む);フェニル基が、本明細書に示されているアリールの定義に記載されている1種以上の置換基で任意に置換されている、メタンスルホニル及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホニルを含むスルホン酸エステル;任意に置換されたアリールスルホニル;リン脂質を含む脂質;アミノ酸;炭水化物;ペプチド;又はコレステロール;或いはR1が、独立に、H又は一、二若しくは三リン酸である化合物をインビボで与える他の医薬として許容し得る脱離基であり;
R6及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、CH2C(O)SH、CH2C(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R7及びR9は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、CF2CF3、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシ、アルキル(低級アルキルを含む)、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、CF3、N3、CN、アルケニル、アルキニル、Br-ビニル、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)2、OCN、NCO、2-Br-エチル、-C(O)O(アルキル)、-C(O)OH、-O(アシル)、-O(低級アシル)、-O(アルキル)、CH2CN、CH2N3、CH2NH2、CH2N(CH3)2、CH2NHCH3、O(低級アルキル)、-O(アルケニル)、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、CF2CF3、NO2、NH2、-NH(低級アルキル)、-NH(アシル)、-N(低級アルキル)2、-N(アシル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はシクロアルキルアミノであり;
Xは、O、S、N-R、SO2又はCH2であり;
X*は、CH、N、CF、CY3又はC-R4であり;
mは、0、1又は2であり、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えない。)。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xi)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はN-Rであり;
Q1及びQ8は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Zは、式(IV)であり、Xは、O、S又はRがHであるN-Rであり;R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6及びR10は、それぞれ独立に、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、Cl、F、Br又はIであり;
R12は、任意にHであり;
R'は、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xi)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はN-Rであり;
Q1及びQ8は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Zは、式(IV)であり、Xは、Oであり;R1、R2、R3、R10及びR11は、それぞれ独立に、Hであり;
R6及びR8は、低級アルキル、好ましくはメチル又はエチルである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はNHであり;
Q3及びQ8は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Zは、式(II)であり、X*は、O、S又はN又はC-Rであり、Rは、H又は低級アルキルであり;R1及びR2は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8は、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R7、R6及びR10は、H、OH、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、Cl、F、Br、I、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R'は、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、両方の場合においてOであり;
Q3及びQ8は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Zは、式(II)であり、Xは、Nであり;
R1、R2、R8及びR10は、それぞれ独立に、Hであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;
R7は、ハロ、好ましくはFである。
さらに他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xiii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O、又はN-R、例えばNHであり;
Q1及びQ3は、それぞれ独立に、N、又はRがH若しくはハロゲンであるC-Rであり;
Zは、式(I)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6、R9及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、Cl、F、Br、I、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;R7は、ハロゲン、OH、H、任意に置換されたアルキル、アルケニル又はアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHである。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xiii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はN-Rであり;
Q1及びQ3は、それぞれ独立に、Nであり;
Zは、式(I)であり、Xは、Oであり;
R1、R8、R10及びR11は、それぞれ独立に、Hであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;
R7は、OH又はハロ、好ましくはFであり;
R9は、OHである。
第4の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式(xiv)〜(xviii)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、各Wは、独立に、O, S又はN-Rであり;
Q1、Q3、Q4、Q5、Q6、Q9及びQ10は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
Figure 2008535932
は、一重又は二重結合の存在を示し;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル又はアリールであり;
R12は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
各Y3は、独立に、H、F、Cl、Br又はIであり;
Zは、式(I)、(II)、(III)及び(IV):
Figure 2008535932
からなる群から選択され;
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む);アシル(低級アシルを含む);アルキル(低級アルキルを含む);フェニル基が、本明細書に示されているアリールの定義に記載されている1種以上の置換基で任意に置換されている、メタンスルホニル及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホニルを含むスルホン酸エステル;任意に置換されたアリールスルホニル;リン脂質を含む脂質;アミノ酸;炭水化物;ペプチド;又はコレステロール;或いはR1が、独立に、H又は一、二若しくは三リン酸である化合物をインビボで与える他の医薬として許容し得る脱離基であり;
R6及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、CH2C(O)SH、CH2C(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R7及びR9は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、CF2CF3、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシ、アルキル(低級アルキルを含む)、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、CF3、N3、CN、アルケニル、アルキニル、Br-ビニル、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)2、OCN、NCO、2-Br-エチル、-C(O)O(アルキル)、-C(O)OH、-O(アシル)、-O(低級アシル)、-O(アルキル)、CH2CN、CH2N3、CH2NH2、CH2N(CH3)2、CH2NHCH3、O(低級アルキル)、-O(アルケニル)、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、CF2CF3、NO2、NH2、-NH(低級アルキル)、-NH(アシル)、-N(低級アルキル)2、-N(アシル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はシクロアルキルアミノであり;
Xは、O、S、N-R、SO2又はCH2であり;
X*は、CH、N、CF、CY3又はC-R4であり;
mは、0、1又は2であり、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えず;
さらに、式(xviii)において、Q5及びQ6は、双方とも同時にN又はN-Rになることはない。)。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xiv)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、Oであり;
Q4は、C-Rであり;
Q3及びQ5は、それぞれ独立に、N-Rであり、
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり、
Zは、式(IV)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6及びR10は、それぞれ独立に、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、Cl、F、Br又はIであり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xiv)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q4は、C-Rであり;
Q3及びQ5は、それぞれ独立に、N-Rであり、
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり、
Zは、式(IV)であり、Xは、Oであり;R1、R2、R3及びR8は、それぞれ独立に、Hであり;R10及びR11は、それぞれ独立に、H又は低級アルキルであり、R6は、低級アルキル、好ましくはメチルである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xv)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はN-Rであり;
Q1、Q5及びQ6は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり、
Zは、式(I)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6、R9及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、Cl、F、Br、I、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;R7は、ハロゲン、OH、H、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xv)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はN-Rであり;
Q1、Q5及びQ6は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり、
Zは、式(I)であり、Xは、Oであり;
R7及びR9は、それぞれ独立に、OHであり;
R1、R8及びR10は、それぞれ独立に、Hであり;
R11は、H又は低級アルキルであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xvi)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はN-Rであり;
Q1及びQ4は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q5は、N-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり、
Zは、式(II)であり、X*は、C-R4又はCFであり;R1及びR2は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8は、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R7、R6及びR10は、H、OH、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、Cl、F、Br、I、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
R4は、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル又はアリールであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xvi)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はN-Rであり;
Q1及びQ4は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q5は、N-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり、
Zは、式(II)であり、X*は、C-R4又はCFであり;R1、R2及びR8は、それぞれ独立に、Hであり;R10は、H、アルキル又はアルケニルであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;
R7は、OH又はハロである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xvii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はN-Rであり;
Q3、Q5及びQ6は、それぞれ独立に、N又はC-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり、
Zは、式(I)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6、R9及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、Cl、F、Br、I、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;R7は、ハロゲン、OH、H、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xvii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はN-Rであり;
Q3、Q5及びQ6は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり、
Zは、式(I)であり、Xは、Sであり;R1、R8及びR10は、それぞれ独立に、Hであり;R7は、OH、又はハロ、好ましくはFであり;R9は、OHであり;R11は、H又は低級アルキルであり;R6は、低級アルキル、好ましくはメチルである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xviii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Q1、Q4及びQ6は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
Q3及びQ5は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり;
Zは、式(III)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;
R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり; R6及びR10は、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、クロロ、ブロモ、フルオロ又はヨードであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、H、OH、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xviii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Q1、Q4及びQ6は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q3及びQ5は、それぞれ独立に、Nであり;
Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり;
Zは、式(III)であり、Xは、Oであり;
R1は、Hであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、H又は低級アルキルであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;
R10は、H又はアリールである。
第5の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式(xix)〜(xxii)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、Wは、それぞれ独立に、O, S又はN-Rであり;
Q1、Q3、Q4、Q5、Q7、Q9及びQ10は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル又はアリールであり;
R12は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
Y3は、それぞれ独立に、H、F、Cl、Br又はIであり;
Figure 2008535932
は、一重又は二重結合の存在を示し;
Zは、式(I)、(II)、(III)及び(IV):
Figure 2008535932
からなる群から選択され;
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む);アシル(低級アシルを含む);アルキル(低級アルキルを含む);フェニル基が、本明細書に示されているアリールの定義に記載されている1種以上の置換基で任意に置換されている、メタンスルホニル及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホニルを含むスルホン酸エステル;任意に置換されたアリールスルホニル;リン脂質を含む脂質;アミノ酸;炭水化物;ペプチド;又はコレステロール;或いはR1が、独立に、H又は一、二若しくは三リン酸である化合物をインビボで与える他の医薬として許容し得る脱離基であり;
R6及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、CH2C(O)SH、CH2C(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R7及びR9は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、CF2CF3、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシ、アルキル(低級アルキルを含む)、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、CF3、N3、CN、アルケニル、アルキニル、Br-ビニル、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)2、OCN、NCO、2-Br-エチル、-C(O)O(アルキル)、-C(O)OH、-O(アシル)、-O(低級アシル)、-O(アルキル)、CH2CN、CH2N3、CH2NH2、CH2N(CH3)2、CH2NHCH3、O(低級アルキル)、-O(アルケニル)、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、CF2CF3、NO2、NH2、-NH(低級アルキル)、-NH(アシル)、-N(低級アルキル)2、-N(アシル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はシクロアルキルアミノであり;
Xは、O、S、N-R、SO2又はCH2であり;
X*は、CH、N、CF、CY3又はC-R4であり;
mは、0、1又は2であり、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えない。)。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xix)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1、Q4、Q5及びQ7は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
Q9は、Nであり、
Q10は、Cであり;
Zは、式(I)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6、R9及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、Cl、F、Br、I、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;R7は、ハロゲン、OH、H、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xix)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1、Q4、Q5及びQ7は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q9は、Nであり、
Q10は、Cであり;
Zは、式(I)であり、Xは、Oであり;R1、R8、R10及びR11は、それぞれ独立に、Hであり;R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;R9は、OHであり:R7は、OH、又はハロ、好ましくはFである。
他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xx)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、Oであり;
Q1及びQ4は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q5は、N-Hであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(II)であり、X*は、O、S、C-R4又はCFであり;R1及びR2は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8は、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R7、R6及びR10は、H、OH、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、Cl、F、Br、I、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
R4は、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル又はアリールであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xx)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1、Q2及びQ4は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q5は、N-Hであり;
Q9は、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(II)であり、X*は、CY3又はC-R4であり;R1、R2、R8及びR10は、それぞれ独立に、Hであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;
R7は、OH、又はハロ、好ましくはFである。
さらに他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xxi)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1、Q3及びQ4は、それぞれ独立に、N又はC-Rであり;
Q5及びQ9は、それぞれ独立に、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(III)であり、Xは、O、S、又はN-Rであり;
R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり; R6及びR10は、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、クロロ、ブロモ、フルオロ又はヨードであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xxi)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、Oであり;
Q1、Q3及びQ4は、それぞれ独立に、C-Rであり;
Q5及びQ9は、それぞれ独立に、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(III)であり、Xは、O又はN-Rであり;R1は、Hであり;R6は、CN、N3、又は低級アルキル、好ましくはメチルであり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H又はアルキルであり;R10は、H又はCF3である。
さらに他のサブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xxii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Q1、Q3、Q5及びQ7は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
Q4及びQ9は、それぞれ独立に、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(IV)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6及びR10は、それぞれ独立に、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、Cl、F、Br又はIであり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xxii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Q1、Q3、Q5及びQ7は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
Q4及びQ9は、それぞれ独立に、Nであり;
Q10は、Cであり;
Zは、式(IV)であり、Xは、Oであり;R1、R2、R8、R10及びR11は、それぞれ独立に、Hであり;
R3は、H又は低級アルキルであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルである。
第6の主たる実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式(xxiii)〜(xxiv)の化合物、及びそのすべての互変異性体、立体異性体及び鏡像異性体、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する。
Figure 2008535932
(式中、Wは、それぞれ独立に、O、S又はN-Rであり;
Q1は、C-R又はNであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
R'は、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
各R4及びR5は、独立に、H、低級アシルを含むアシル、メチル、エチル、プロピル及びシクロプロピル等の(ただし、それらに限定されない)低級アルキルを含むアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル又はアリールであり;
R12は、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
Y3は、独立に、H、F、Cl、Br又はIであり;
Zは、式(I)、(II)、(III)及び(IV):
Figure 2008535932
からなる群から選択され;
R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む);アシル(低級アシルを含む);アルキル(低級アルキルを含む);フェニル基が、本明細書に示されているアリールの定義に記載されている1種以上の置換基で任意に置換されている、メタンスルホニル及びベンジルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホニルを含むスルホン酸エステル;任意に置換されたアリールスルホニル;リン脂質を含む脂質;アミノ酸;炭水化物;ペプチド;又はコレステロール;或いはR1が、独立に、H又は一、二若しくは三リン酸である化合物をインビボで与える他の医薬として許容し得る脱離基であり;
R6及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、CH2C(O)SH、CH2C(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R7及びR9は、それぞれ独立に、H、OH、SH、NH2、NHR、NR4R5、CF3、Cl、F、Br、I、F、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアルケニル若しくはアルキニル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、Br-ビニル、-CH2OH、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、CH2F、CH2N3、CH2CN、CF2CF3、(CH2)mC(O)OR4、CN、N3、NO2、C(Y3)3、OCN、NCO、2-Br-エチル、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)-アルキル、O-アシル、O-アルキル、O-アルケニル、O-アルキニル、O-アラルキル、O-シクロアルキル、C(=O)O-アルキル、CH2NH2、CH2NHCH3、CH2N(CH3)2、-(CH2)mC(O)NHR4、CH2C(O)OH、(CH2)mC(O)N(R4)2、CH2C(O)OR4、CH2C(=O)O(低級アルキル)、CH2C(O)NH2、CH2C(O)NHR4、CH2C(O)NH(低級アルキル)、CH2C(O)N(R4)2、CH2C(O)N(低級アルキル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)O(低級アルキル)、C(=O)NH2、C(O)NHR4、C(O)NH(低級アルキル)、C(O)N(R4)2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-NH(アシル)、-N(アシル)2、C(Y3)2C(Y3)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はC3〜7シクロアルキルアミノであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシ、アルキル(低級アルキルを含む)、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、CF3、N3、CN、アルケニル、アルキニル、Br-ビニル、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)2、OCN、NCO、2-Br-エチル、-C(O)O(アルキル)、-C(O)OH、-O(アシル)、-O(低級アシル)、-O(アルキル)、CH2CN、CH2N3、CH2NH2、CH2N(CH3)2、CH2NHCH3、O(低級アルキル)、-O(アルケニル)、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、CF2CF3、NO2、NH2、-NH(低級アルキル)、-NH(アシル)、-N(低級アルキル)2、-N(アシル)2、(CH2)mC(O)OH、(CH2)mC(O)OR4、(CH2)mC(=O)O(低級アルキル)、(CH2)mC(O)NH2、(CH2)mC(O)NHR4、(CH2)mC(O)NH(低級アルキル)、(CH2)mC(O)N(R4)2、(CH2)mC(O)N(低級アルキル)2、SR4、-S-アルキル、S-アルケニル、S-アルキニル、S-アシル、S-アラルキル、S-シクロアルキル、(CH2)mC(O)SH、(CH2)mC(O)SR4、CH2C(O)S(低級アルキル)又はシクロアルキルアミノであり;
Xは、O、S、N-R、SO2又はCH2であり;
X*は、CH、N、CF、CY3又はC-R4であり;
mは、0、1又は2であり、
ただし、式(i)〜(ii)、(iv)〜(x)及び(xiv)〜(xxii)のいずれの二環系も、二環に含む窒素原子が5個を超えず、二環系の任意の単環に含む窒素原子が3個を超えない。)。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xxiii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、O又はN-Rであり;
Q1は、C-Rであり;
Zは、式(I)であり、Xは、O、S又はN-Rであり;R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6、R9及びR10は、それぞれ独立に、H、OH、Cl、F、Br、I、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;R7は、ハロゲン、OH、H、任意に置換されたアルキル、アルケニル若しくはアルキニル、アルコキシ、CH2OH又はヒドロキシアルキルであり;
R12は、任意にHであり;
R'は、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xxiii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、O又はN-Rであり;
Q1は、C-Rであり;
Zは、式(I)であり、Xは、O又はN-Rであり;R1、R8、R10及びR11は、それぞれ独立に、Hであり;
R7及びR9は、それぞれ独立に、OHであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルである。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xxiv)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
各Wは、独立に、O又はN-Rであり;
Zは、式(IV)であり、Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート(一、二若しくは三リン酸、又は安定化リン酸プロドラッグを含む)、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;R6及びR10は、それぞれ独立に、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、Cl、F、Br又はIであり;
R'は、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり;
R12は、任意にHであり;
Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3である。
サブ実施形態において、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス、及び特にHCVに感染した宿主を治療するための方法であって、式中が下記のものである式(xxiv)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む方法を提供する:
Wは、O又はN-Rであり;
Zは、式(IV)であり、Xは、O又はSであり;
R1、R2及びR10は、それぞれ独立に、Hであり;
R8及びR11は、それぞれ独立に、H又はアルキルであり;
R6は、低級アルキル、好ましくはメチルであり;
R3は、H又はアルキルである。
本発明のβ-D-及びβ-L-ヌクレオシドは、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス酵素活性を阻害する。本明細書により詳細に記載されている選別法に従って、インビトロでフラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルスを阻害する能力についてヌクレオシドを選別することができる。本明細書に記載されている検定又は他の確証検定で化合物を評価することによって活性の範囲を容易に測定することができる。
一実施形態において、本明細書により詳細に記載されている方法に従って、インビトロのウィルスのプラーク数を50%減少させるのに必要な化合物の濃度(すなわち化合物のEC50)により、抗フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス化合物の効果を測定する。好ましい実施形態において、該化合物は、インビトロで15未満、又は好ましくは10未満のEC50を示す。
レシピエントに直接又は間接的に投与すると、親化合物を供給する、又はそれ自体活性を示す塩若しくはプロドラッグとして活性化合物を投与することができる。非限定的な例は、医薬として許容し得る塩(或いは「生理的に許容し得る塩」とも称する)、及び2'-、3'-若しくは5'-位、又はプリン若しくはピリミジン塩基においてアルキル化又はアシル化された化合物(一種の「医薬として許容し得るプロドラッグ」)である。さらに、修飾により、化合物の生物活性に影響を与えることができ、任意には親化合物に比べて活性を高めることができる。これは、塩若しくはプロドラッグを調製し、本明細書に記載されている方法、又は当業者に知られている他の方法に従ってその活性を試験することによって容易に評価され得る。
図1は、本発明の化合物(Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、OR4、NH2、NHR4、NR4R5、SH、SR4、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(Y3)3、C(Y3)2C(Y3)3、C(=O)OH、C(=O)OR4、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHR4、C(=O)N(R4)2又はN3であり、R4、R5及びY3は、本明細書に定められている通りである)の実例を示す図である。
(II.定義)
本明細書に用いられているアルキルという用語は、特に指定のない限り、典型的には、C1〜C10の飽和の直鎖、分枝又は環式の一級、二級又は三級炭化水素を意味し、具体的には、メチル、トリフルオロメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、ペンチル、シクロペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル、3-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル及び2,3-ジメチルブチルを含む。該用語は、置換アルキル基及び非置換のアルキル基の双方を含む。例えば、参照により本明細書に組み込まれているGreeneらの論文、「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者に知られている未保護又は必要に応じて保護されたハロ(F、Cl、Br又はI)(例えばCF3、2-Br-エチル、CH2F、CH2Cl、CH2CF3又はCF2CF3)、ヒドロキシル(例えばCH2OH)、アミノ(例えばCH2NH2、CH2NHCH3又はCH2N(CH3)2)、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、アジド(例えばCH2N3)、シアノ(CH2CN)、スルホン酸、サルフェート、ホスホン酸、ホスフェート、ホスホネートからなる群から選択される1種以上の置換基でアルキル基を置換することができる成分。
本明細書に用いられている低級アルキルという用語は、特に指定のない限り、置換形態及び非置換の形態の双方を含むC1〜C4の飽和の直鎖、分枝、又は適宜環式の(例えばシクロプロピルのような)アルキル基を意味する。本願に特に指定されていなければ、アルキルが好適な成分である場合は、低級アルキルが好ましい。同様に、アルキル又は低級アルキルが好適な成分である場合は、非置換のアルキル又は低級アルキルが好ましい。
アルキルアミノ又はアリールアミノという用語は、それぞれ1種又は2種のアルキル又はアリール置換基を有するアミノ基を意味する。
アミノ酸という用語は、天然及び合成のα、β、γ又はδアミノ酸を含み、タンパク質、すなわちグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、プロリン、セリン、スレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン及びヒスチジンに見いだされるアミノ酸を含むが、それらに限定されない。好ましい実施形態において、アミノ酸は、L-配置である。或いは、アミノ酸は、アラニル、バリニル、ロイシニル、イソロイシニル、プロリニル、フェニルアラニニル、トリプトファニル、メチオニニル、グリシニル、セリニル、トレオニニル、システイニル、チロシニル、アスパラギニル、グルタミニル、アスパルトイル、グルタロイル、リシニル、アルギニニル、ヒスチジニル、β-アラニル、β-バリニル、β-ロイシニル、β-イソロイシニル、β-プロリニル、β-フェニルアラニニル、β-トリプトファニル、β-メチオニニル、β-グリシニル、β-セリニル、β-トレオニニル、β-システイニル、β-チロシニル、β-アスパラギニル、β-グルタミニル、β-アスパルトイル、β-グルタロイル、β-リシニル、β-アルギニニル又はβ-ヒスチジニルの誘導体であり得る。アミノ酸という用語が用いられる場合は、D及びL-配置のα、β、γ又はδグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、プロリン、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギン及びヒスチジンを含む(ただし、それらに限定されない)天然又は合成アミノ酸のエステルの各々の具体的且つ独立した開示であると考えられる。
本明細書に用いられている「保護された」という用語は、そのさらなる反応を防止するために、又は他の目的で、酸素、窒素、硫黄又はリン原子に添加される基を意味する。様々な酸素及び窒素保護基は、様々な酸素及び窒素保護基が、有機合成の当業者に知られている(Greene and Wutsの論文、「有機合成における保護基」, 第3版, John Wiley & Sons, Inc., New York, NY, 1999参照)。
本明細書に用いられているアリールという用語は、特に指定のない限り、フェニル、ビフェニル又はナフチル、及び好ましくはフェニルを意味する。該用語は、置換された成分及び非置換の成分の双方を含む。例えば、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第3版, 1999に教示されている、当業者に知られている未保護又は必要に応じて保護されたアリール基は、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、サルフェート、ホスホン酸、ホスフェート又はホスホネートからなる群から選択される1種以上の成分で置換され得る。
アルカリール又はアルキルアリールは、アリール置換基を有するアルキル基を意味する。アラルキル又はアリールアルキルという用語は、アルキル置換基を有するアリール基を意味する。
本明細書に用いられているハロという用語は、クロロ、ブロモ、ヨード及びフルオロを含む。
アシルという用語は、エステル基の非カルボニル成分が、直鎖、分枝又は環式のアルキル又は低級アルキル、メトキシメチルを含むアルコキシアルキル、ベンジルを含むアラルキル、フェノキシメチル等のアリールオキシアルキル、ハロゲン、C1〜C4アルキル又はC1〜C4アルコキシで任意に置換されたフェニルを含むアリール、メタンスルホン酸を含むアルキル又はアラルキルスルホニル等のスルホン酸エステル、一、二又は三リン酸エステル、トリチル又はモノメトキキシトリチル、置換ベンジル、トリアルキルシリル(例えばジメチル-t-ブチルシリル)又はジフェニルメチルシリルから選択されるカルボン酸エステルを意味する。エステルにおけるアリール基は、最適には、フェニル基を含む。「低級アシル」という用語は、非カルボニル成分が低級アルキルであるアシル基を意味する。
本明細書に用いられているように、「〜が実質的にない」又は「〜が実質的に不在の」という用語は、少なくとも85から90重量%、好ましくは95から98重量%、さらにより好ましくは99から100重量%のヌクレオシドの指定鏡像異性体を含むヌクレオシド組成物を意味する。本発明の方法及び化合物における好ましい実施形態において、化合物は、鏡像異性体が実質的にない。
同様に、「単離された」という用語は、少なくとも85から90重量%、好ましくは95から98重量%、及びさらにより好ましくは99から100重量%のヌクレオシドを含み、残りは、他の化学種又は鏡像異性体を含むヌクレオシドを意味する。
「独立に」という用語は、本明細書では、独立して適用される可変物が、用途によって独立に変化する。したがって、R''が「独立に炭素又は窒素である」R''XYR''等の化合物では、両方のR''を炭素とすることができ、両方のR''を窒素とすることができ、又が一方のR''を炭素とし、他方のR''を窒素とすることができる。
本明細書に用いられている宿主という用語は、細胞系及び動物、好ましくはヒトを含む、ウィルスが複製され得る単細胞又は多細胞の生体を意味する。或いは、宿主は、その複製又は機能を本発明の化合物によって変えることができるフラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルスゲノムの一部を担持することができる。宿主という用語は、特には、感染細胞、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルスゲノムのすべて又は一部が形質移入した細胞、動物、特に霊長類(チンパンジーを含む)及びヒトを意味する。本発明のたいていの動物用途において、宿主は、ヒトの患者である。しかし、特定の徴候における獣医用途も明らかに本発明に想定される(チンパンジー等)。
「医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグ」という用語は、本明細書を通じて、患者に投与するとヌクレオシド化合物を与えるヌクレオシド化合物の任意の所望の医薬として許容し得る形態(エステル、リン酸エステル、エステル又は関連基の塩)を記述するのに用いられる。医薬として許容し得る塩としては、医薬として許容し得る無機又は有機塩基及び酸から誘導された塩が挙げられる。好適な塩としては、医薬技術分野でよく知られている多くの他の酸のなかでも、カリウム及びナトリウム等のアルカリ金属、カルシウム及びマグネシウム等のアルカリ土類金属から誘導された塩が挙げられる。医薬として許容し得るプロドラッグとしては、宿主において代謝、例えば加水分解又は酸化されて、本発明の化合物を形成する化合物を意味する。プロドラッグの典型的な例としては、活性化合物の官能成分上に生物的に不安定な基を有する化合物が挙げられる。プロドラッグとしては、酸化、還元、アミン化、脱アミン化、ヒドロキシル化、脱ヒドロキシル化、加水分解、脱加水分解、アルキル化、脱アルキル化、アシル化、脱アシル化、リン酸化、脱リン酸化されて、活性化合物を生成することができる化合物が挙げられる。本発明の化合物は、フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルスに対する抗ウィルス活性を保有するか、又は代謝されて、当該活性を示す化合物になる。
本明細書に開示されている化合物は、キラル中心を含むことができることを理解されたい。当該キラル中心は、(R)又は(S)配置であってもよいし、それらの混合物であってもよい。したがって、本明細書に提示されている化合物は、鏡像異性体として純粋であってもよいし、立体異性体又はジアステレオ異性体混合物であってもよい。本明細書における化合物の開示は、本明細書に記載されている有用な特性を保有することが好ましいラセミ体の光学的に活性の多形又は立体異性体形態、又はそれらの混合物を包括することが理解され、光学的に活性の形態を調製する方法、及び本明細書に記載されている標準的な試験を用いて、又は当該技術分野でよく知られている他の同様の試験を用いて活性を測定する方法は、当該技術分野でよく知られている。これらの化合物の光学異性体を得るのに用いることができる方法の例としては、以下の方法が挙げられる:
i)結晶の物理的分離-個々の鏡像異性体の巨視的結晶を手作業で分離する技術。この技術は、個別的な鏡像異性体の結晶が存在する場合、すなわち材料が集成体であり、結晶が視覚的に区別される場合に用いることができる。
ii)同時結晶化-個々の鏡像異性体をラセミ体の溶液から個別に結晶化する技術で、後者が固体状態の集成体である場合に可能である。
iii)酵素分解-鏡像異性体の酵素との反応の速度が異なることを利用して、ラセミ体を部分的又は完全に分離する技術。
iv)酵素的非対称合成-少なくとも1つの合成の工程が、酵素反応を用いて、所望の鏡像異性体の異性体として純粋又は高濃度の合成先駆体を得る合成技術。
v)化学的非対称合成-生成物において非対称性(すなわちキラリティ)をもたらす条件下でアキラル先駆体から所望の鏡像異性体を合成する合成技術で、キラル触媒又はキラル助剤を使用して達成することができる、
vi)ジアステレオ異性体分離-ラセミ化合物を、個々の鏡像異性体をジアステレオ異性体に変換する異性体として純粋である試薬(キラル助剤)と反応させる技術。次いで、それらの構造的な差がより明確になることを利用して、得られたジアステレオ異性体をクロマトグラフィー又は結晶化により分離し、後にキラル助剤を除去して、所望の鏡像異性体を得る。
vii)一次及び二次的な非対称的変換-ラセミ体からのジアステレオ異性体が平衡して、所望の鏡像異性体からのジアステレオ異性体が溶液中で優勢になる、又は究極的には、基本的に、すべての材料が所望の鏡像異性体から結晶性ジアステレオ異性体に変換されるように、所望の鏡像異性体からのジアステレオ異性体の優先的結晶化が該平衡を乱す。次いで、所望の鏡像異性体をジアステレオ異性体から放出させる。
viii)動力学的分解-この技術は、動力学的条件下での鏡像異性体とキラル、非ラセミ試薬又は触媒との反応速度が不均等であることを利用して、ラセミ体の部分又は完全分解(又は部分分解した化合物のさらなる分解)を達成することを指す。
ix)非ラセミ先駆体からのアナンチオ特異的合成-所望の鏡像異性体を非キラル出発材料から得る合成技術であり、合成の過程を通じて、立体化学的保全性が全く又はわずかしか損なわれない。
x)キラル液体クロマトグラフィー-ラセミ体の鏡像異性体を、それらの固定相との相互作用が異なることを利用して、液体移動相で分離する技術。異なる相互作用を誘発するために、固定相をキラル材料で構成するか、又は移動相がさらなるキラル材料を含有することができる。
xi)キラルガスクロマトグラフィー-ラセミ体を揮発させ、固定された非ラセミキラル吸着相を含有するカラムとの気体移動相におけるそれらの相互作用が異なることを利用して、鏡像異性体を分離する技術。
xii)キラル溶媒による抽出-1つの鏡像異性体が特定のキラル溶媒に優先的に溶解することを利用して、鏡像異性体を分離する技術。
xiii)キラル膜輸送-ラセミ体を薄膜隔壁と接触させて配置する技術。隔壁は、典型的には、一方がラセミ体を含有する2つの混和性流体を分離し、濃縮又は差圧等の駆動力により、膜隔壁での優先的な輸送を引き起こす。ラセミ体の1つの鏡像異性体のみを通過させる膜の非ラセミキラル特性の結果として、分離が生じる。
(III.ヌクレオチド塩若しくはプロドラッグ)
化合物が、安定的な無毒性の酸又は塩基の塩を形成するのに十分な塩基性又は酸性を有する場合は、医薬として許容し得る塩としての化合物の投与が適切であり得る。医薬として許容し得る塩の例は、生理的に許容し得るアニオン、例えばトシラート、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マロン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、α-ケトグルタル酸塩及びα-グリセロリン酸塩を形成する酸で形成された有機酸付加塩である。硫酸塩、硝酸塩、重炭酸塩及び炭酸塩を含む好適な無機塩も形成され得る。
医薬として許容し得る塩は、例えば、アミン等の十分な塩基性を有する化合物を好適な酸と反応させて、生理的に許容し得るアニオンを与えること等による当該技術分野でよく知られている標準的な手順を用いて得ることができる。カルボン酸のアルカリ金属(例えばナトリウム、カリウム又はリチウム)塩又はアルカリ土類金属(例えばカルシウム)塩を作製することもできる。
本明細書に記載されているヌクレオシドのいずれもが、活性、生物学的利用能、又は安定性を高め、或いはヌクレオシドの特性を改良するために、ヌクレオチドプロドラッグとして投与され得る。いくつかのヌクレオチドプロドラッグが知られている。概して、ヌクレオシドの一、二又は三リン酸のアルキル化、アシル化又は他の親油性改良により、ヌクレオチドの安定性が高められることになる。リン酸成分上の1個以上の水素を置換することができる置換基の例は、アルキル、アリール、ステロイド、糖を含む炭水化物、、1,2-ジアシルグリセロール及びアルコールである。多くは、R. Jones及びN. Bischofberger、 Antiviral Research, 27 (1995) 1-17に記載されている。これらのいずれもが、所望の効果を達成するために、開示されたヌクレオシドと併用され得る。
以下の参考文献に開示されているように、活性ヌクレオシドを5'-リンエーテル脂質又は5'-エーテル脂質として提供することもできる:Kucera, L.S., N. Iyer, E. Leake、A. Raben、Modest E.K.、D.L.W.及びC. Piantadosiの論文、「感染性HIV-1の生成を阻害し、不完全ウィルス形成を誘発する新規の膜相互作用エーテル脂質類似体(Novel membrane-interaction ether lipid analogs that inhibit infectious HIV-1 production and induce defective virus formation)」、AIDS Res. Hum. Retro Viruses, 1990, 6, 491-501;Piantadosi, C.、J. Marasco C.J.、S.L. Morris-Natschke,、K.L. Meyer、F. Gumus、J.R. Surles、K.S. Ishaq、L.S. Kucera、N. Iyer、C.A. Wallen、S. Piantadosi及びE.J. Modestの論文、「抗HIV活性についての、新規のエーテル脂質ヌクレオシド複合体の合成及び評価(Synthesis and evaluation of novel ether lipid nucleoside conjugates for anti-HIV activity)」、J. Med. Chem., 1991, 34, 1408-1414; Hosteller, K.Y.、D.D. Richman、D.A. Carson、L.M. Stuhmiller、G.M. T. van Wijk及びH. van den Boschの論文、「3'-デオキシチミジンの脂質プロドラッグである二リン酸3'-デオキシチミジンジミリストイルグリセロールによる、CEM及びHT4-6C細胞におけるヒト免疫不全ウィルス1型の阻害の著しい強化(Greatly enhanced inhibition of human immunodeficiency virus type 1 replication in CEM and HT4-6C cells by 3'-deoxythymidine diphosphate dimyristoylglycerol, a lipid prodrug of 3'-deoxythymidine)」、Antimicrob. Agents Chemother., 1992, 36, 2025-2029;Hosetler, K.Y.、L.M. Stuhmiller、H.B. Lenting、H. van den Bosch及びD.D. Richman、「アジドチミジン及び他の抗ウィルスヌクレオシドのリン脂質類似体の合成及び抗レトロウィルス活性(Synthesis and antiretroviral activity of phospholipid analogs of azidothymidine and other antiviral nucreosides)」、J. Biol. Chem., 1990, 265, 61127。
ヌクレオチド又は親油性製剤の好ましくは5'-OH位において、共有結合的にヌクレオシドに組み込むことができる好適な親油性置換基を開示している米国特許の非限定的な例としては、いずれも参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5,149,794号(1992年9月22日、Yatvinら);第5,194,654号(1993年3月16日、Hostetlerらの第5,223,263号(1993年6月29日、Hostetlerら);第5,256,641号(1993年10月26日、Yatvinら); 第5,411,947号(1995年5月2日、Hostetlerら);第5,463,092号(1995年10月31日、Hostetlerら);第5,543,389号(1996年8月6日、Yatvinら);第5,543,390号(1996年8月6日、Yatvinら);第5,543,391号(1996年8月6日、Yatvinら);及び第5,554,728号(1996年9月10日;Basavaら)が挙げられる。本発明のヌクレオシドに結合することができる親油性置換基、又は親油性製剤を開示している海外特許出願としては、WO 89/02733、WO 90/00555、WO 91/16920、WO 91/18914、WO 93/00910、WO 94/26273、WO 96/15132、EP 0 350 287、EP 93917054.4及びWO 91/19721が挙げられる。
(IV.交互及び組合せ療法)
HCVの薬剤抵抗性変異体は、抗ウィルス剤による長時間の治療の跡に発生し得る。薬剤抵抗は、最も典型的には、ウィルス複製に使用される酵素に対してコードする遺伝子の変異によって生じる。主要な薬剤によって引き起こされる変異と異なる変異を誘発する1種以上の他の抗ウィルス化合物と組み合わせて、又は交互に化合物を投与することによって、HCV感染に対する薬剤の効果を延ばし、増強させ、又は回復させることができる。或いは、当該組合せ又は交互療法によって、薬剤の薬物動態、生物学的利用能、生体分布又は他のパラメータを改変することができる。組合せ療法は、多発的な同時応力をウィルスに対して誘発するため、典型的には交互療法に比べて好ましい。
本明細書に記載されている活性化合物のいずれもが、他の抗ウィルス化合物と組み合わせて、又は交互に使用され得る。
非限定的な例としては、以下のものが挙げられる。
(1)インターフェロン
インターフェロン(IFN)は、ほぼ10年間にわたって、慢性肝炎の治療に向けて市販されてきた糖タンパク質である。IFNは、免疫細胞により、ウィルス感染に応答して生成される。IFNは、HCVを含む多くのウィルスのウィルス複製を阻害し、専らC型肝炎に対する治療剤として使用される場合は、IFNは、血清HCV-RNAを検出不可能なレベルまで抑制する。また、IFNは、血清アミノトランスフェラーゼレベルを正常化する。残念なことに、IFNの効果は、一時的であり、持続的な応答は、HCVに感染した患者のわずか8〜9%に生じるだけである(Gary L. Davis. Gastroenterology 118:S104-S114, 2000)。
いくつかの特許は、インターフェロンをベースとした療法を用いたHCV治療を開示している。例えば、Blattらの米国特許第5,980,884号には、コンセンサスインターフェロンを使用して、HCVにかかった患者を再治療するための方法を開示されている。Bazerらの米国特許第5,942,223号には、ヒツジ又はウシインターフェロンタウを使用した抗HCV療法が開示されている。Alberらの米国特許第5,928,636号には、HCVを含む感染病を治療するためのインターロイキン-12とインターフェロンアルファの組合せ療法が開示されている。Glueらの米国特許第5,908,621号には、HCVの治療のためのポリエチレングリコール修飾インターフェロンの使用が開示されている。Chretienらの米国特許第5,849,696号には、HCVを治療するための単独又はインターフェロンと組み合わせたサイモシンの使用が開示されている。Valtuenaらの米国特許第5,830,435号には、インターフェロンと遊離ラジカル捕集剤とを採用した組合せHCV療法が開示されている。Imakawaの米国特許第5,738,845号には、HCVを治療するための人インターフェロンタウタンパク質の使用が開示されている。HCVに対する他のインターフェロンをベースとした療法は、Testaらの米国特許第5,676,942号、Blattらの米国特許第5,372,808号、及び米国特許第5,849,696号に開示されている。
(2)リバビリン(Battaglia, A.M.らの論文、Ann. Pharmacother, 2000,. 34, 487-494);Berenguer, M.らの論文、Antivir. Ther., 1998, 3 (Suppl. 3), 125-136)
リバビリン(1-β-D-リボフラノシル-1-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド)は、合成の非インターフェロン誘発性の広範囲の抗ウィルスヌクレオシド類似体である。それは、Virazole(商標)(The Merck Index、 第11版、編集:Budavari, S., Merck & Co., Inc., Rahway, NJ, p1304, 1989);レベトール(Schering Plough)及びCo-Pegasus(Roche)の商品名で販売されている。米国特許第3,798,209号及びRE29,835(ICN Pharmaceuticals)には、リバビリンが開示、主張されている。リバビリンは、構造的にグアノシンと類似しており、フラビウィルス科を含むいくつかのDNA及びRNAウィルスに対するインビトロ活性を有する(Gary L. Davis. Gastroenterology 118:S104-S114, 2000)。米国特許第4,211,771号(ICN Pharmaceuticals)には、抗ウィルス剤としてのリバビリンの使用が開示されている。リバビリンは、40%の患者において、血清アミノトランスフェラーゼレベルを正常値まで低下させるが、HCV-RNAの血清レベルを低下させない(Gary L. Davis、 Gastroenterology 118:S104-S114, 2000)。したがって、リバビリン単独では、ウィルスRNAレベルを低下させるのに有効ではない。また、リバビリンは、強い毒性を有し、貧血症を誘発することが知られている。
(2a)単独組み合わせたインターフェロン及び他の抗ウィルス剤
Schering-Ploughは、HCVの患者に投与するためのRebetol(登録商標)カプセル(200mg)としてリバビリンを販売している。米国食品医薬品局(FDA)は、Scheringのアルファインターフェロン-2b製品Intron(登録商標)A及びPEG-Intron(商標)と組み合わせて慢性HCVインターフェロンを治療するためのRebetolカプセルを承認した。Rebetolカプセルは、単独療法(すなわちIntron(登録商標)A又はPEG-Intronと独立した投与)に対して承認されていないが、Intron A及びPEG-Intronは、単独療法(すなわちリバビリンを使用しない投与)に対して承認されている。Hoffman La Rocheは、ヨーロッパ及び米国において、Co-Pegasusの名称でリバビリンを、やはりHCVの治療のためのインターフェロンとの併用に向けて販売している。他のアルファインターフェロン製品としては、HCV単独療法に対して現在FDAに承認されているロフェロン-A(Hoffmann-La Roche)、Infergen(登録商標)(Intermune、元Amgenの製品)、及びWellferon(登録商標)(Wellcome Foundation)が挙げられる。HCVに対して現在開発中のインターフェロン製品としては、Rocheによるロフェロン-A(インターフェロンアルファ-2a)、Rocheによるペガシス(ペギル化インターフェロンアルファ-2a)、InterMuneによるインフェルゲン(インターフェロンアルファコン-1)、Viragenによるオムニフェロン(天然インターフェロン)、Human Genome SciencesによるALBUFERON、Ares-Seronoによるレビフ(REBIF)(インターフェロンベータ-1a)、BioMedicineによるオメガインターフェロン、Amarillo Biosciencesによるオーラルインターフェロンアルファ、及びInterMuneによるインターフェロンガンマ-1bが挙げられる。
HCV感染の治療のためのIFNとリバビリンの組合せは、IFN未経験患者の治療に有効であることが報告された(例えば、Battaglia, A.M.らの論文、Ann. Pharmacother. 34:487-494, 2000)。組合せ治療は、肝炎が発生する前、及び組織学的疾病が存在しているときの両方に有効である(例えば、Berenguer, M.らの論文、Antivir. Ther. 3(Suppl. 3):125-136, 1998)。現在、HCVに対する最も効果的な治療は、ペギル化インターフェロンとリバビリンとの組合せ治療である(C型肝炎の管理に関する2002年NIHコンセンサス開発会議)。しかしながら、組合せ治療の副作用は著しく、溶血、インフルエンザのような症状、貧血症及び疲労を含み得る(Gary L. Davis. Gastroenterology 118:S104-S114, 2000)。
(3)プロテアーゼ阻害剤は、フラビウィルス感染の治療のために開発された。例としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定されない。
(a)アルファケトアミド及びヒドラジノ尿素を含む、基質をベースとしたNS3プロテアーゼ阻害剤(例えば、Attwoodらの論文、「抗ウィルスペプチド誘導体(Antiviral peptide derivatives)」、PCT WO 98/22496, 1998; Attwoodらの論文、Antiviral Chemistry and Chemotherapy 1999, 10, 259-273; Attwoodらの論文、「抗ウィルス剤としてのアミノ酸誘導体の調製及び使用(Preparation and use of amino acid derivatives as anti-viral agents)」、独国特許公DE 19914474; Tungらの論文、「セリンプロテアーゼ、特にC型肝炎ウィルスNS3プロテアーゼの阻害剤(Inhibitors of serine proteases, particularly hepatitis C virus NS3 protease)」、PCT WO 98/17679参照)、及びホウ酸又はホスホン酸塩等の求電子を末端とする阻害剤(例えば、Llinas-Brunetらの論文、「C型肝炎阻害剤ペプチド類似体(Hepatitis C inhibitor peptide analogues)」、PCT WO 99/07734参照);
(b)RD3-4082及びRD3-4078を含み、前者はアミド上において14炭素鎖で置換され、後者はパラ-フェノキシフェニル基を処理する2,4,6-トリヒドロキシ-3-ニトロ-ベンズアミド誘導体等の基質をベースとしない阻害剤(例えば、Sudo K.らの論文、Biochemical and Biophysical Research Communications, 1997, 238, 643-647; Sudo K. らの論文、Antiviral Chemistry and Chemotherapy, 1998, 9, 186参照);
(c)ストレプトマイセスsp.の発酵培地から単離された、例えばSch 68631等の、例えばSDS-PAGE及び/又はオートラジオグラフ検定においてプロテアーゼに対する活性を保有するフェナントレンキノン(例えば、Chu M.らの論文、Tetrahedron Letters, 1996, 37, 7229-7232参照)、及びシンチレーション近接検定において活性を実証する、真菌ペニシリウムグリセオフルブム(Penicillium griseofulvum)から単離されたScH 351633(例えば、Chu M.らの論文、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters 9, 1949-1952参照);及び
(d)ヒルから単離された巨大分子エルジン(elgin)cに基づく選択的NS3阻害剤(例えば、Qasim M.A.らの論文、Biochemistry, 1997, 36, 1598-1607参照)。NCV NS3プロテアーゼ酵素に対するナノ分子的効力が、巨大分子エグリン(eglin)cに基づく選択的阻害剤の設計によって達成された。ヒルから単離されたエグリンcは、S.グリセウスプロテアーゼA及びB、α-キモトリプシン、キマーゼ及びサブチリシン等のいくつかのセリンプロテアーゼの強力な阻害剤である。
いくつかの米国特許には、HCVを治療するためのプロテアーゼ阻害剤が開示されている。非限定的な例としては、HCVエンドペプチダーゼを阻害するための一群のシステインプロテアーゼ阻害剤を開示しているSpruceらの米国特許第6,004,933号;及びC型肝炎ウィルスNS3プロテアーゼの合成阻害剤を開示しているZhangらの米国特許第5,990,276号が挙げられる。阻害剤は、NS3プロテアーゼの基質又はNS4A共同因子の基質の部分配列である。HCVを治療するための制限酵素の使用が、Reyesらの米国特許第5,538,865号に開示されている。HCVのNS3セリンプロテアーゼ阻害剤として有用なペプチドが、Corvas International, Inc.のWO 02/008251、及びSchering CorporationのWO 02/08187及びWO 02/008256に開示されている。HCV阻害剤トリペプチドが、Boehringer Ingelheimの米国特許第6,534,523号、第6,410,531号及び第6,420,380、並びにBristol Myers SquibbのWO 02/060926に開示されている。HCVのNS3セリンプロテアーゼ阻害剤として有用なジアリールペプチドが、Schering CorporationのWO 02/48172に開示されている。HCVのNS3セリンプロテアーゼ阻害剤として有用なイミダゾリジノンが、Schering CorporationのWO 02/08198及びBristol Myers SquibbのWO 02/48157に開示されている。Vertex PharmaceuticalsのWO 98/17679及びBristol Myers SquibbのWO 02/48116にもHCVプロテアーゼ阻害剤が開示されている。
(4)チアゾリジン誘導体:これらの化合物のいくつか、特に、長アルキル差で置換された融合シナモイル成分を保有する化合物RD-1-6250(RD4 6205及びRD4 6193)は、NS3/4A融合タンパク質及びNS5A/5B基質による逆位相HPLC検定において適切な阻害性を示す(例えば、Sudo K.らの論文、Antiviral Research, 1996, 32, 9-18参照)。
(5)チアゾリジン及びベンズアニリド:例えばKakiuchi N.らの論文、J. EBS Letters 421, 217-220;Takeshita N.らの論文、Analytical Biochemistry, 1997, 247, 242-246参照。
(6)ヘリカーゼ阻害剤:例えば、Diana G.D.らの論文、「C型肝炎の治療のための化合物、組成物及び方法(Compounds, compositions and methods for treatment of hepatitis C)」、米国特許第5,633,358号;Diana G.D.らの論文、「ピペリジン誘導体、その医薬組成物、及びC型肝炎の治療におけるその使用(Piperidine derivatives, pharmaceutical compositions thereof and their use in the treatment of hepatitis C)」、PCT WO 97/36554参照。
(7)ポリメラーゼ阻害剤:
(a)グリオトキシンのようなヌクレオチド類似体(例えば、Ferrari R.らの論文、Journal of Virology, 1999, 73, 1649-1654参照);
(b)天然生成物セルレニン(例えば、Lohmann V.らの論文、Virology, 1998, 249, 108-118参照);及び
(c)例えば、化合物R803(例えば、WO 04/018463 A2及びWO 03/040112 Al(いずれもRigel Pharmaceuticals, Inc.)参照);置換ジアミンピリミジン(例えば、WO 03/063794 A2(Rigel Pharmaceuticals, Inc.)参照);ベンゾイミダゾール誘導体(例えば、Bioorg. Med. Chem. Lett., 2004, 14:119-124及びBioorg. Med. Chem. Lett., 2004, 14:967-971(いずれもBoehringer Ingelheirn Corporation)参照);N,N-二置換フェニルアラニン(例えば、J. Biol. Chem., 2003, 278:9495-98及びJ. Med. Chem., 2003, 13:1283-85(いずれもShire Biochem, Inc.)参照);置換チオフェン-2-カルボン酸(例えば、Bioorg. Med. Chem. Lett., 2004, 14:793-796及びBioorg. Med. Chem. Lett., 2004, 14:797-800(いずれもShire Biochem, Inc.)参照);α、γ-ジケト酸(例えば、J. Med. Chem., 2004, 14-17及びWO 00/006529 Al(いずれもMerck & Co., Inc.)参照);及びメコン酸誘導体(例えば、Bioorg. Med. Chem. Lett., 2004, 3257-3261, WO 02/006246 Al及びW003/062211 Al(いずれもIRBM Merck & Co., Inc.)参照)を含む非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤。
(8)例えばHCVウィルスの5'-末端非コード領域(NCR)における配列伸長に対して相補的なアンチセンスホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオチド(S-ODN)(例えば、Alt M.らの論文、Hepatology, 1995, 22, 707-717参照)、又はNCRの3'-末端を含むヌクレオチド326〜348、及びHCV RNAのコアコード領域に位置するヌクレオチド371〜388(例えば、Alt M.らの論文、Archives of Virology, 1997, 142, 589-599;Galderisi U.らの論文、Journal of Cellular Physiology, 1999, 181, 251-257参照)。
(9)IRES依存翻訳の阻害剤:(例えば、Ikeda Nらの論文、「C型肝炎の予防及び治療のための薬剤(Agent for the prevention and treatment of hepatitis C)」、公開特許公告JP-08268890;Kai Y.らの論文、「ウィルス病の予防及び治療(Prevention and treatment of viral diseases)」公開特許公告JP-10101591参照)。
(10)ヌクレアーゼ抵抗性リボザイム:例えば、Maccjak, D. J.らの論文、Hepatology 1999, 30, abstract 995;Barberらの米国特許第6,043,077号;及びDraperらの文献の米国特許第5,869,253号及び第5,610,054号参照。
(11)フラビウィルス感染の治療のためのヌクレオシド類似体も開発された。
Idenix Pharmaceuticalsは、国際公開WO 01/90121及びWO 01/92282に対応する米国特許公開第2003/0050229 A1、2004/0097461 Al、2004/0101535 Al、2003/0060400 Al、2004/0102414 Al、2004/0097462 Al及び2004/0063622 Alにおいて、分枝ヌクレオシド、並びにHCV及びフラビウィルス及びペスチウィルスの治療におけるその使用を開示している。生物学的に活性の1'、2'、3'又は4'-分枝β-D又はβ-Lヌクレオシド、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効量を、単独又は1種以上の他の抗ウィルス剤と組み合わせて、任意に医薬として許容し得る担体で投与することを含む、ヒト及び他の宿主動物におけるC型肝炎巻線を含むフラビウィルス及びペスチウィルス感染を治療するための方法が、Idenixの公報に開示されている。米国特許公開第2004/0006002号及び第2004/0006007号、並びにWO 03/026589及びWO 03/026675も参照されたい。Idenix Pharmaceuticalsは、米国特許公開第2004/0077587号において、医薬として許容し得る分枝ヌクレオシドプロドラッグ、並びにプロドラッグのHCV及びフラビウィルス及びペスチウィルスの治療における使用も開示している。PCT公開第WO 04/002422、WO 04/002999及びWO 04/003000も参照されたい。さらに、Idenix Pharmaceuticalsは、WO 04/046331において、生物学的に活性の2'-分枝β-D又はβ-Lヌクレオシド、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグによって引き起こされるフラビウィルス科の変異も開示している。
Biota Inc.は、国際特許公開WO 03/072757において、C型肝炎感染を治療するための、1'、2'、3'又は4'-分枝β-D又はβ-Lヌクレオシドを含むヌクレオシドの様々なリン酸エステル誘導体を開示している。
エモリー大学及びユニバーシティ・オブ・ジョージア・リサーチ・ファウンデイション・インコーポレイテッド(University of Georgia Research Foundation, Inc.)(UGARF)は、米国特許第6,348,587号において、HCVを治療するための2'-フルオロヌクレオシドの使用を開示している。米国特許公開第2002/0198171号及び国際特許公開WO 99/43691も参照されたい。
BioChem Pharma, Inc.(現在Shire Biochem, Inc.)は、米国特許第6,566,365号において、フラビウィルス感染を治療するための様々な1,3-ジオキソランヌクレオシドの使用を開示している(米国特許第6,340,690号及び第6,605,614号;米国特許公開第2002/0099072号及び第2003/0225037号;及び国際公開第WO 01/32153及びWO 00/50424も参照されたい)。BioChem Pharma, Inc.は、米国特許公開第2002/0019363号並びに国際公開第WO 01/60315(PCT/CA01/00197;2001年2月19日出願)において、フラビウィルス感染を治療するための様々な他の2'-ハロ、2'-ヒドロキシ及び2'-アルコキシヌクレオシドも開示している。
ICN Pharmaceuticals, Inc.は、米国特許第6,495,677号及び第6,573,248号において、免疫応答の調節に有用である様々なヌクレオシド類似体を開示している(WO 98/16184、WO 01/68663及びWO 02/03997も参照されたい)。
いずれもF. Hoffmann-La Roche AGによって出願された米国特許第6,660,721号、米国特許公開第2003/083307 Al、2003/008841 Al及び2004/0110718並びに国際特許公開第WO 02/18404、WO 02/100415、WO 02/094289及びWO 04/043159には、HCV RNA複製の治療のための様々なヌクレオシド類似体が開示されている。
Pharmasset Limitedは、米国特許公開第2003/0087873号、第2004/0067877号、第2004/0082574号、第2004/0067877号、第2004/002479号、第2003/0225029号及び第2002/00555483号、並びに国際特許公開第WO 02/32920、WO 01/79246、WO 02/48165、WO 03/068162、WO 03/068164及びWO 2004/013298において、フラビウィルス科を含む様々なウィルス、特にHCVを治療するための様々なヌクレオシド及び抗代謝剤を開示している。
Merck & Co., Inc.及びIsis Pharmaceuticalsは、フラビウィルス及び特にHCVを含む、RNA依存性RNAポリメラーゼ機構を通じて複製するウィルスの治療のための様々なヌクレオシド、特にいくつかのピロロピリミジンヌクレオシドを開示している(米国特許公開第2002/0147160号、第2004/0072788号、第2004/0067901号及び2004/0110717号、並びに対応する国際特許公開第WO 02/057425(PCT/US02/01531;2002年1月18日出願)及びWO 02/057287(PCT/US02/03086;2002年1月18日出願)参照;WO 2004/000858、WO 2004/003138、WO 2004/007512及びWO 2004/009020も参照されたい)。
Ribapharmによって出願された米国特許公開第2003/028013 Al及び国際特許公開第WO 03/051899、WO 03/061576、WO 03/062255、WO 03/062256、WO 03/062257及びWO 03/061385もC型肝炎ウィルスを治療するための一定のヌクレオシド類似体の使用に向けられている。
Genelabs Technologiesの米国特許公開第2004/0063658号及び国際特許公開第WO 03/093290及びWO 04/028481には、c型肝炎感染を治療するための1'、2'、3'又は4'-分枝β-D又はβ-Lヌクレオシドを含むヌクレオシドの様々な塩基修飾誘導体が開示されている。。
Eldrupら(Oral Session V, Hepatitis C Virus, Flaviviridae;抗ウィルスに関する第16回国際会議(2003年4月27日、Savannah, Ga)p. A75)及びOlsenら(同上文献のp.A76)は、HCVの阻害のための2'-修飾ヌクレオシドの構造活性関係を記載している。
Bhatら(Oral Session V, Hepatitis C Virus, Flaviviridae;抗ウィルスに関する第16回国際会議(2003年4月27日、Savannah, Ga)p. A75)HCV RNA複製の可能性のある阻害剤としてのヌクレオシド類似体の合成及び薬物動態特性を記載している。著者は、2'-修飾ヌクレオシドが、細胞ベースのレプリコン検定において強力な阻害活性を示すことを報告している。
(12)フラビウィルス感染の治療のために開発された他の種々の化合物としては、1-アミノ-アルキルシクロヘキサン(例えば、Goldらの米国特許第6,034,134号)、アルキル脂質(例えば、Chojkierらの米国特許第5,922,757号)、ビタミンE及び他の抗酸化剤(例えば、Chojkierらの米国特許第5,922,757号)、スクアレン、アマンタジン、胆汁酸(例えば、Ozekiらの米国特許第5,846,964号)、N-(ホスホノアセチル)-L-アスパラギン酸(例えば、Dianaらの米国特許第5,830,905号)、ベンゼンジカルボキサミド(例えば、Dianaらの米国特許5,633,388号)、ポリアデニル酸誘導体(例えば、Wangらの米国特許第5,496,546号)、2',3'-ジデオキシイノシン(例えば、Yarchoanらの米国特許第5,026,687号)及びベンゾイミダゾール(例えば、Colacinoらの米国特許第5,891,874号)、植物抽出物(例えば、Tsaiらの米国特許第5,837,257号、Omerらの米国特許第5,725,859号、及び米国特許第6,056,961号)、及びピペリデン(例えば、Dianaらの米国特許第5,830,905号)が挙げられる。
さらに他の化合物としては、例えば、Schering-Ploughによるインターロイキン-10、IntemeuronによるIP-501、Vertexによるメリメボジブ(Merimebodib) VX-497、Endo Labs SolvayによるAMANTADINE(登録商標)(シメトレル)、RPIによるHEPTAZYME(登録商標)、Idun Pharma.によるIDN-6556、XTLによるXTL-002、ChironによるHCV/MF59、NABIによるCIVACIR(登録商標)(C型肝炎免疫グロブリン)、ICN/RibapharmによるLEVOVIRIN(登録商標)、ICN/RibapharmによるVIRAMIDINE(登録商標)、Sci Clone によるZADAXIN(登録商標)(チモシンアルファ-1)、Sci Cloneによるチモシン+ペジル化インターフェロン、MaximによるCEPLENE(ヒスタミン二塩酸塩)、Vertex/Eli Lilly によるVX 950/LY 570310、Isis Pharmaceutical/ElanによるISIS 14803、Idun Pharmaceuticals, Inc.によるIDN-6556、及びAKROS Pharma によるJTK 003、Bochringer IngeiheimによるBILN-2061、RocheによるCellCept(ミコフェノール酸モフェチル)、Tularikによるβ-チューブリン阻害剤であるT67、InnogeneticsによるE2に向けられる治療ワクチン、Fujisawa Healthcare, Inc.によるFK788、ViroPharma/WyethによるRNA複製阻害剤(VP50406)であるIdB 1016(Siliphos、経口シリビン-ホスファトジルコリンファイトソム)、Intercellによる治療ワクチン、Epirnmune/Genencorによる治療ワクチン、AnadysによるIRES阻害剤、AnadysによるANA 245及びANA 246、Avantによる免疫療法(Therapore)、Corvas/SCheringによるプロテアーゼ阻害剤、Vertexによるヘリカーゼ阻害剤、Trimerisによる融合阻害剤、CellExSysによるT細胞療法、Biocrystによるポリメラーゼ阻害剤、PTC Therapeuticsによる標的RNA化学、Immtech, Int.によるジカチオン、Agouronによるプロテアーゼ阻害剤、Chiron/Medivirによるプロテアーゼ阻害剤、AVI BioPharmaによるアンチセンス療法、Hybridonによるアンチセンス療法、Aethlon Medicalによるヘモピューリファイヤー、Merixによる治療ワクチン、Bristol-Myers Squibb/Axysによるプロテアーゼ阻害剤、Tripepによる治療ワクチンであるChron-VacC、United TherapeuticsによるUT 231B、Genelabs Technologiesによるプロテアーゼ、ヘリカーゼ及びポリメラーゼ阻害剤、ImmusolによるIRES阻害剤、Rigel PharmaceuticalsによるR803、InterMuneによるINFERGEN(登録商標)(インターフェロンアルファコン-1)、ViragenによるOMNIFERON(登録商標)、Human Genome SciencesによるALBUFERON(登録商標)、Ares-SeronoによるREBIF(登録商標)(インターフェロンベータ-1a)、BioMedicineによるオメガインターフェロン、Amarillo Biosciencesによる経口インターフェロン、インターフェロンガンマ、インターフェロンタウ、及びInterMuneによるインターフェロンガンマ-1bが挙げられる。
(V.医薬組成物)
フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルスに感染したヒトを含む宿主を、その宿主に対して、本発明の活性化合物、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ若しくは塩の有効量を、任意に医薬として許容し得る担体又は希釈剤の存在下で投与することによって治療することができる。活性材料を、液体又は固体の形態で、任意の経路、例えば経口投与、非経口投与、局所投与、静脈内投与、皮内投与又は皮下投与によって投与することができる。
化合物感染の投与量の非限定的な例は、1日当たり体重に対して、1から80 mg/kg、1から70 mg/kg、1から60 mg/kg、1から50 mg/kg又は1から20 mg/kg、より一般的には、1日当たりレシピエントの体重1キログラム当たり0.1から約100 mgの範囲である。医薬として許容し得る塩及びプロドラッグの有効投与量を、供給すべき親ヌクレオシドの重量に基づいて計算することができる。塩若しくはプロドラッグがそれ自体活性を示す場合は、上記のように塩若しくはプロドラッグの重量を用いて、或いは当業者に知られている他の手段によって有効投与量を推定することができる。
化合物は、単位投与形態当たり7から3000 mg、好ましくは70から1400 mgの活性成分を含有する単位投与形態を含む任意の好適な単位投与形態で便利に投与される。50〜1000 mgの経口投与形態が、通常便利である。
理想的には、活性成分は、約0.2から70 μM、好ましくは約1.0から10 μMの活性化合物の最大血漿濃度を達成するように投与されるべきである。これは、例えば、任意に食塩水で、又は活性成分のボーラスとして投与される活性成分の0.1から5%溶液の静脈内注射によって達成され得る。
薬剤組成物における活性化合物の濃度は、薬剤の吸収、生物学的利用能、不活性化及び排泄率、並びに当業者に知られている他の要因に左右されることになる。投与量の値は、緩和すべき状態の重症度によっても異なることに留意すべきである。特定の被検体に対して、具体的な投与措置及びスケジュールは、個々のニーズ、及び組成物を投与する人、又はその投与を監督する人の専門的判断に応じて経時的に調整されるべきであること、及び本明細書に記載されている濃度範囲は、例示にすぎず、主張されている組成物の範囲又は活用を制限することを意図するものではないことをさらに理解すべきである。活性成分を同時に投与してもよいし、いくつかのより少量の投与物に分割して、異なる時間間隔で投与してもよい。
活性化合物の投与の好ましい態様は、経口投与である。経口組成物は、一般には、不活性の希釈剤又は可食担体を含む。それらをゼラチンカプセルに封入するか、又は圧縮して錠剤にすることができる。経口療法投与を目的として、活性化合物を賦形剤とともに組み込み、錠剤、トローチ又はカプセルの形態で使用することができる。医薬として適合し得る結合剤及び/又は補助剤材料を組成物の一部として含めることができる。
錠剤、丸剤、カプセル及びトローチ等は、以下の成分、又は同様の性質の化合物のいずれをも含有することができる:微結晶セルロース、トラガカントゴム又はゼラチン等の結合剤;デンプン又はラクトース等の賦形剤、アルギン酸、プリモゲル又はトウモロコシデンプン等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム又はステロート等の潤滑剤;コロイド状二酸化珪素等の滑剤;スクロース又はサッカリン等の甘味料;或いはペパーミント、サリチル酸メチル又はオレンジ香料等の香料である。投与単位形態がカプセルである場合は、上記の種類の材料に加えて、油脂等の液体の担体を含有することができる。加えて、投与単位形態は、投与単位の物理的形態を改造する他の様々な材料、例えば糖、シェラック又は他の腸溶剤の被覆剤を含有することができる。
化合物をエリキシル、懸濁物、シロップ、ウェハ又はチューインガム等の成分として投与することができる。シロップは、活性化合物に加えて、甘味料としてのスクロース、及び一定の防腐剤、染料、及び着色剤及び香料を含有することができる。
化合物、又はその医薬として許容し得るプロドラッグ若しくは塩を、所望の作用を損なわない他の活性材料、或いは抗生物質、抗真菌剤、抗炎症剤、又は他のヌクレオシド化合物を含む他の抗ウィルス剤等の、所望の作用を補足する材料と混合することもできる。非経口、皮内、皮下又は局所投与に使用される溶液又は懸濁物は、以下の成分を含むことができる:注射用水、食塩水溶液、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール又は他の合成溶媒等の無菌希釈剤;ベンジルアルコール又はメチルパラベン等の抗菌剤;アスコルビン酸又は亜硫酸水素ナトリウム等の抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸等のキレート化剤;酢酸塩、クエン酸塩若しくはリン酸塩等の緩衝剤、及び塩化ナトリウム又はデキストロース等の張度調節剤である。非経口製剤をガラス又はプラスチック製のアンプル、使い捨て注射器、又は多投与バイアルに封入することができる。
静脈内投与される場合は、好ましい担体は、生理食塩水又はリン酸緩衝食塩水(PBS)である。
好ましい実施形態において、活性化合物は、インプラント及びマイクロカプセル化された配達系を含む徐放製剤等の、体から化合物が急速に除去されることを防止する担体を用いて調製される。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル及びポリ乳酸等の生分解性、生体適合性ポリマーを使用することができる。当該製剤を調製するための方法は、当業者にとって明らかである。それらの材料をAlza Corporationから商業的に入手することができる。
リポソーム懸濁物(ウィルス抗原に対するモノクロナル抗体を有する感染細胞に向けられるリポソームを含む)も医薬として許容し得る担体として好ましい。これらを当業者に知られている方法、例えば(その全体が参照により本明細書に組み込まれている)米国特許第4,522,811号に記載されている方法に従って調製することができる。例えば、適切な脂質(ステアロイルホスファチジルエタノールアミン、ステアロイルホスファチジルコリン、アラカドイルホスファチジルコリン及びコレステロール等)を無機溶媒に溶解し、次いで蒸発させ、容器の表面に乾燥した脂質の薄膜を残すことによってリポソーム製剤を調製することができる。次いで、活性化合物、或いはその一リン酸塩、二リン酸塩及び/又は三リン酸塩誘導体の水溶液を容器に導入する。容器を手で旋回させて、その側面から脂質材料を遊離させ、脂質凝集物を分散させることによって、リポソーム懸濁物を形成する。
(VI.活性化合物を調製するための方法)
本発明のヌクレオシドを当該技術分野で知られている任意の手段によって合成することができる。特に、適切に修飾された糖をアルキル化した後に、グリコシル化する、又はグリコシル化した後に、ヌクレオシドをアルキル化することによって、このヌクレオシドの合成を達成することができる。以下の非限定的な実施形態は、本発明のヌクレオシドを得るためのある一般的な手法を例示するものである。
(1'-C-分枝ヌクレオシドの一般的合成)
以下の構造の1'-C-分枝リボヌクレオシドを以下の一般的方法の1つによって調製することができる。
Figure 2008535932
(式中、塩基、R1、R6、R7、R8、R9、R10、Rl1及びXは、本明細書に定められている通りである。)。
1)ラクトンからの改質
この方法に対する主要な出発材料は、適切に置換されたラクトンである。ラクトンを購入するか、又は標準的なエピマー化、置換及び環化技術を含む任意の知られている手段によって調製することができる。Greeneらの論文、「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、ラクトンを好適な保護基、好ましくはアシル又はシリル基で任意に保護することができる。次いで、好適な温度で、適切な非プロトン性溶媒により、保護ラクトンをグリニャール試薬、有機リチウム、リチウムジアルキル銅又はR6-SiMe3のような有機金属炭素求核試薬等の好適なカップリング剤とTBAF中で結合させて、1'-アルキル化糖を与えることができる。
次いで、Townsendの論文、「ヌクレオシド及びヌクレオチドの化学(Chemistry of Nucleosides and Nucleotides)」、Plenum Press, 1994に教示されている、当業者によく知られている方法によって、任意に活性化された糖を塩基に結合させることができる。例えば、好適な温度で、アシル化糖を四塩化スズ、四塩化チタン又はトリメチルシリルトリフレート等のルイス酸とともにシリル化塩基に適切な溶媒中で結合させることができる。
続いて、Greeneらの論文、「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、ヌクレオシドを脱保護することができる。
特定の実施形態において、1'-C-分枝リボヌクレオシドが望ましい。リボヌクレオシドの合成をスキーム1に示す。或いは、デオキシリボ-ヌクレオシドが望ましい。これらのヌクレオシドを得るために、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、形成されたリボヌクレオシドを任意に保護し、次いで2'-OHを好適な還元剤で還元することができる。任意に、2'-ヒドロキシルを活性化して、すなわちバートン還元により還元を促進することができる。
Figure 2008535932
2)1'-C-分枝ヌクレオシドを調製するための代替的な方法
この方法に対する主要な出発材料は、適切に置換されたヘキソースである。ヘキソースを購入するか、又は標準的な(アルカリ処理による)エピマー化、置換及び結合技術を含む任意の知られている手段によって調製することができる。Townsendの論文、「ヌクレオシド及びヌクレオチドの化学」、Plenum Press, 1994に教示されているように、ヘキソースを選択的に保護して、適切なヘキサ-フラノースを与えることができる。
1'-ヒドロキシルを、それぞれアシル化又はハロゲン化によりアシル基又はハロゲン等の好適な脱離基に任意に活性化することができる。次いで、Townsendの論文、「ヌクレオシド及びヌクレオチドの化学」、Plenum Press, 1994に教示されている、当業者によく知られている方法によって、任意に活性化された糖を塩基に結合させることができる。例えば、好適な温度で、アシル化糖を四塩化スズ、四塩化チタン又はトリメチルシリルトリフレート等のルイス酸とともにシリル化塩基に適切な溶媒中で結合させることができる。或いは、ハロ-糖をトリメチルシリルトリフレートの存在により、シリル化塩基に結合させることができる。
1'-CH−OHが保護されている場合は、当該技術分野でよく知られている方法によって、それを選択的に脱保護することができる。得られた第一級ヒドロキシルを官能化して、様々なC−分枝ヌクレオシドを与えることができる。例えば、好適な還元剤を使用して、第一級ヒドロキシルを還元して、メチルを与えることができる。或いは、還元の前にヒドロキシルを活性化して、すなわちバートン還元により還元を促進することができる。代替的な実施形態において、第一級ヒドロキシルをアルデヒドに酸化し、次いで、好適な温度で、適切な非プロトン性溶媒により、グリニャール試薬、有機リチウム、リチウムジアルキル銅又はR−SiMeのような炭素求核試薬とTBAF中で結合させることができる。
特定の実施形態において、1'-C-分枝リボヌクレオシドが望ましい。リボヌクレオシドの合成をスキーム2に示す。或いは、デオキシリボ−ヌクレオシドが望ましい。これらのヌクレオシドを得るために、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、形成されたリボヌクレオシドを任意に保護し、次いで2'-OHを好適な還元剤で還元することができる。任意に、2'-ヒドロキシルを活性化して、すなわちバートン還元により還元を促進することができる。
Figure 2008535932
また、出発材料として、対応するL-糖又はヌクレオシドL-鏡像異性体から開始し、本発明の化合物に対応するL-鏡像異性体を以下の一般的な方法(1又は2)に従って、調製することができる。
(2'-C-分枝ヌクレオシドの一般的合成)
以下の構造の2'-C-分枝リボヌクレオシドを以下の一般的方法の1つによって調製することができる。
Figure 2008535932
(式中、塩基、R1、R6、R7、R8、R9、R10、Rl1及びXは、本明細書に定められている通りである。)。
1)適切に修飾された糖による核酸塩基のグリコシル化
この方法に対する主要な出発材料は、2'-OH及び2'-H、適切な脱離基(LG)、例えばアシル基又はハロゲンで適切に置換された糖である。その糖を購入するか、又は標準的なエピマー化、置換、酸化及び還元技術を含む任意の知られている手段によって調製することができる。次いで、置換された糖を、好適な温度にて、適合する溶媒中で適切な酸化剤により酸化して、2'-修飾化糖を与えることができる。使用可能な酸化剤は、ジョーンズ試薬(クロム酸と硫酸の混合物)、コリンズ試薬(酸化ジピリジンCr(VI)、コーリー試薬(クロロクロム酸ピリジニウム)、ニクロム酸ピリジニウム、二クロム酸、過マンガン酸カリウム、MnO、四酸化ルテニウム、ポリマーに支持されたクロム酸又は過マンガン酸塩等の相間移動触媒、Cl−ピリジン、H−モリブデン酸アンモニウム、NaBrO−CAN、HOAc中のNaOCl、亜クロム酸銅、酸化銅、ラネーニッケル、酢酸パラジウム、Meerwin-Pondorf-Verley試薬(他のケトンによるアルミニウムt-ブトキシド)及びN-ブロモスクシンイミドである。
次いで、好適な温度で、適切な非プロトン性溶媒により、TBAF中のグリニャール試薬、有機リチウム、リチウムジアルキル銅又はR−SiMe等の有機金属炭素求核試薬をケトンと結合させて、2'-アルキル化糖を与える。Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、アルキル化糖を好適な保護基、好ましくはアシル又はシリル基で任意に保護することができる。
次いで、Townsendの論文、「ヌクレオシド及びヌクレオチドの化学」、Plenum Press, 1994に教示されている、当業者によく知られている方法によって、任意に保護された糖を塩基に結合させることができる。例えば、好適な温度で、アシル化糖を四塩化スズ、四塩化チタン又はトリメチルシリルトリフレート等のルイス酸とともにシリル化塩基に適切な溶媒中で結合させることができる。或いは、ハロ−糖をトリメチルシリルトリフレートの存在によりシリル化塩基に結合させることができる。
続いて、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、ヌクレオシドを脱保護することができる。
特定の実施形態において、2'-C-分枝リボヌクレオシドが望ましい。リボヌクレオシドの合成をスキーム3に示す。或いは、デオキシリボ−ヌクレオシドが望ましい。これらのヌクレオシドを得るために、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、形成されたリボヌクレオシドを任意に保護し、次いで2'-OHを好適な還元剤で還元することができる。任意に、2'-ヒドロキシルを活性化して、すなわちバートン還元により還元を促進することができる。
Figure 2008535932
2)予め形成されたヌクレオシドの改質
この方法に対する主要な出発材料は、2'-OH及び2'-Hで好適に置換されたヌクレオシドである。ヌクレオシドを購入するか、又は標準的な結合技術を含む任意の知られている手段によって調製することができる。Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、ヌクレオシドを好適な保護基、好ましくはアシル又はシリル基で任意に保護することができる。
次いで、適切に保護されたヌクレオシドを、好適な温度にて、適合する溶媒中で適切な酸化剤により酸化して、2'-修飾化糖を与えることができる。使用可能な酸化剤は、ジョーンズ試薬(クロム酸と硫酸の混合物)、コリンズ試薬(酸化ジピリジンCr(VI)、コーリー試薬(クロロクロム酸ピリジニウム)、ニクロム酸ピリジニウム、二クロム酸、過マンガン酸カリウム、MnO、四酸化ルテニウム、ポリマーに支持されたクロム酸又は過マンガン酸塩等の相間移動触媒、Cl−ピリジン、H−モリブデン酸アンモニウム、NaBrO−CAN、HOAc中のNaOCl、亜クロム酸銅、酸化銅、ラネーニッケル、酢酸パラジウム、Meerwin-Pondorf-Verley試薬(他のケトンによるアルミニウムt-ブトキシド)及びN-ブロモスクシンイミドである。
続いて、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、ヌクレオシドを脱保護することができる。
特定の実施形態において、2'-C-分枝リボヌクレオシドが望ましい。リボヌクレオシドの合成をスキーム4に示す。或いは、デオキシリボ−ヌクレオシドが望ましい。これらのヌクレオシドを得るために、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、形成されたリボヌクレオシドを任意に保護し、次いで2'-OHを好適な還元剤で還元することができる。任意に、2'-ヒドロキシルを活性化して、すなわちバートン還元により還元を促進することができる。
Figure 2008535932
本発明の他の実施形態において、L-鏡像異性体が望ましい。したがって、出発材料として対応するL-糖又はヌクレオシドL-鏡像異性体から開始し、先述の一般的な方法に従って、本発明の化合物に対応するL-鏡像異性体を調製することができる。
(3'-C-分枝ヌクレオシドの一般的合成)
以下の構造の3'-C-分枝リボヌクレオシドを以下の一般的方法の1つによって調製することができる。
Figure 2008535932
(式中、塩基、R1、R6、R7、R8、R9、R10、Rl1及びXは、本明細書に定められている通りである。)。
1)適切に修飾された糖による核酸塩基のグリコシル化
この方法に対する主要な出発材料は、3'-OH及び3'-H、適切な脱離基(LG)、例えばアシル基又はハロゲンで適切に置換された糖である。その糖を購入するか、又は標準的なエピマー化、置換、酸化及び還元技術を含む任意の知られている手段によって調製することができる。次いで、置換された糖を、好適な温度にて、適合する溶媒中で適切な酸化剤により酸化して、3'-修飾化糖を与えることができる。使用可能な酸化剤は、ジョーンズ試薬(クロム酸と硫酸の混合物)、コリンズ試薬(酸化ジピリジンCr(VI)、コーリー試薬(クロロクロム酸ピリジニウム)、ニクロム酸ピリジニウム、二クロム酸、過マンガン酸カリウム、MnO、四酸化ルテニウム、ポリマーに支持されたクロム酸又は過マンガン酸塩等の相間移動触媒、Cl−ピリジン、H−モリブデン酸アンモニウム、NaBrO−CAN、HOAc中のNaOCl、亜クロム酸銅、酸化銅、ラネーニッケル、酢酸パラジウム、Meerwin-Pondorf-Verley試薬(他のケトンによるアルミニウムt-ブトキシド)及びN-ブロモスクシンイミドである。
次いで、好適な温度で、適切な非プロトン性溶媒により、TBAF中のグリニャール試薬、有機リチウム、リチウムジアルキル銅又はR−SiMe等の有機金属炭素求核試薬をケトンと結合させて、3'-C-分枝糖を与える。Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、3'-C-分枝糖を好適な保護基、好ましくはアシル又はシリル基で任意に保護することができる。
次いで、Townsendの論文、「ヌクレオシド及びヌクレオチドの化学」、Plenum Press, 1994に教示されている、当業者によく知られている方法によって、任意に保護された糖を塩基に結合させることができる。例えば、好適な温度で、アシル化糖を四塩化スズ、四塩化チタン又はトリメチルシリルトリフレート等のルイス酸とともにシリル化塩基に適切な溶媒中で結合させることができる。或いは、ハロ−糖をトリメチルシリルトリフレートの存在によりシリル化塩基に結合させることができる。
続いて、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、ヌクレオシドを脱保護することができる。
特定の実施形態において、3'-C-分枝リボヌクレオシドが望ましい。リボヌクレオシドの合成をスキーム5に示す。或いは、デオキシリボ−ヌクレオシドが望ましい。これらのヌクレオシドを得るために、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、形成されたリボヌクレオシドを任意に保護し、次いで2'-OHを好適な還元剤で還元することができる。任意に、2'-ヒドロキシルを活性化して、すなわちバートン還元により還元を促進することができる。
Figure 2008535932
2)予め形成されたヌクレオシドの改質
この方法に対する主要な出発材料は、3'-OH及び3'-Hで好適に置換されたヌクレオシドである。ヌクレオシドを購入するか、又は標準的な結合技術を含む任意の知られている手段によって調製することができる。Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、ヌクレオシドを好適な保護基、好ましくはアシル又はシリル基で任意に保護することができる。
次いで、適切に保護されたヌクレオシドを、好適な温度にて、適合する溶媒中で適切な酸化剤により酸化して、2'-修飾化糖を与えることができる。使用可能な酸化剤は、ジョーンズ試薬(クロム酸と硫酸の混合物)、コリンズ試薬(酸化ジピリジンCr(VI)、コーリー試薬(クロロクロム酸ピリジニウム)、ニクロム酸ピリジニウム、二クロム酸、過マンガン酸カリウム、MnO、四酸化ルテニウム、ポリマーに支持されたクロム酸又は過マンガン酸塩等の相間移動触媒、Cl−ピリジン、H−モリブデン酸アンモニウム、NaBrO−CAN、HOAc中のNaOCl、亜クロム酸銅、酸化銅、ラネーニッケル、酢酸パラジウム、Meerwin-Pondorf-Verley試薬(他のケトンによるアルミニウムt-ブトキシド)及びN-ブロモスクシンイミドである。
続いて、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、ヌクレオシドを脱保護することができる。
特定の実施形態において、3'-C-分枝リボヌクレオシドが望ましい。リボヌクレオシドの合成をスキーム6に示す。或いは、デオキシリボ−ヌクレオシドが望ましい。これらのヌクレオシドを得るために、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、形成されたリボヌクレオシドを任意に保護し、次いで2'-OHを好適な還元剤で還元することができる。任意に、2'-ヒドロキシルを活性化して、すなわちバートン還元により還元を促進することができる。
Figure 2008535932
本発明の他の実施形態において、L-鏡像異性体が望ましい。したがって、出発材料として対応するL-糖又はヌクレオシドL-鏡像異性体から開始し、先述の一般的な方法に従って、本発明の化合物に対応するL-鏡像異性体を調製することができる。
(4'-C-分枝ヌクレオシドの一般的合成)
以下の構造の4'-C-分枝リボヌクレオシドを以下の一般的方法の1つによって調製することができる。
Figure 2008535932
(式中、塩基、R1、R6、R7、R8、R9、R10、Rl1及びXは、本明細書に定められている通りである。)。
1)ペントジアルド−フラノースからの改質
この方法に対する出発材料は、適切に置換されたペントジアルド−フラノースである。ペントジアルド−フラノースを購入するか、又は標準的なエピマー化、置換及び環化技術を含む任意の知られている手段によって調製することができる。
好ましい実施形態において、ペントジアルド−フラノースは、適切に置換されたヘキソースから調製される。ヘキソースを購入するか、又は標準的な(例えばアルカリ処理による)エピマー化、置換及びカップリング技術を含む任意の知られている手段によって調製することができる。ヘキソースは、フラノース形態で存在するか、又はTownsendの論文、「ヌクレオシド及びヌクレオチドの化学」、Plenum Press, 1994に教示されている手法等の当該技術分野で知られている任意の手段により、好ましくはヘキソースを選択的に保護することにより環化して、適切なヘキサフラノースを与えることができる。
次いで、ヘキサフラノースの4'-ヒドロキシメチレンを、好適な温度にて、適合する溶媒中で適切な酸化剤により酸化して、4'-アルド-修飾化糖を与えることができる。使用可能な酸化剤は、スワーン試薬、ジョーンズ試薬(クロム酸と硫酸の混合物)、コリンズ試薬(酸化ジピリジンCr(VI)、コーリー試薬(クロロクロム酸ピリジニウム)、ニクロム酸ピリジニウム、二クロム酸、過マンガン酸カリウム、MnO、四酸化ルテニウム、ポリマーに支持されたクロム酸又は過マンガン酸塩等の相間移動触媒、Cl−ピリジン、H−モリブデン酸アンモニウム、NaBrO−CAN、HOAc中のNaOCl、亜クロム酸銅、酸化銅、ラネーニッケル、酢酸パラジウム、Meerwin-Pondorf-Verley試薬(他のケトンによるアルミニウムt-ブトキシド)及びN-ブロモスクシンイミドであるが、好ましくは室温でベンゼン/ピリジンの混合物中のHPO、DMSO及びDCCを使用する。
次いで、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、ペントジアルド−フラノースを好適な保護基、好ましくはアシル又はシリル基で任意に保護することができる。次いで、水酸化ナトリウム等の塩基の存在下において、保護されたペントジアルド−フラノースを好適な求電子アルキル、ハロゲノ−アルキル(すなわちCF)、アルケニル又はアルキニル(すなわちアリル)と結合させて、4'-アルキル化糖を得ることができる。或いは、保護ペントジアルド−フラノースを、好適な温度で、ジオキサン等の適切な極性溶媒により、水酸化ナトリウム等の塩基の存在下でホルムアルデヒド等の対応するカルボニルと結合させ、次いで、それを適切な還元剤で還元して、4'-アルキル化糖を与えることができる。一実施形態において、還元は、好ましくは室温のアセトニトリル中でPhOC(S)Cl、DMAPを使用して実施され、その後トルエン中で還流されたACCN及びTMSSの処理が行われる。
次いで、Townsendの論文、「ヌクレオシド及びヌクレオチドの化学」、Plenum Press, 1994に教示されている、当業者によく知られている方法によって、任意に活性化された糖を塩基に結合させることができる。例えば、好適な温度で、アシル化糖を四塩化スズ、四塩化チタン又はトリメチルシリルトリフレート等のルイス酸とともにシリル化塩基に適切な溶媒中で結合させることができる。
続いて、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、ヌクレオシドを脱保護することができる。
特定の実施形態において、4'-C-分枝リボヌクレオシドが望ましい。或いは、デオキシリボヌクレオシドが望ましい。これらのデオキシリボ−ヌクレオシドを得るために、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されている、当業者によく知られている方法によって、形成されたリボヌクレオシドを任意に保護し、次いで2'-OHを好適な還元剤で還元することができる。任意に、2'-ヒドロキシルを活性化して、すなわちバートン還元により還元を促進することができる。
本発明の他の実施形態において、L-鏡像異性体が望ましい。したがって、出発材料として対応するL-ペントジアルド-フラノースから開始し、先述の同じ一般的方法に従って、本発明の化合物に対応するL-鏡像異性体を調製することができる。
以下の実施例では、例示を目的として本発明を説明する。これらの例は、いかなる場合も限定的なものでなく、本発明の主旨及び範囲を逸脱することなく内容の変更を加えることができることを当業者なら理解するであろう。
(ピラジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体の一般的合成)
1)2-ヒドロキシ-3-カルボキサミドピラジンの調製
この合成における主要な出発材料は、市販されている、又は当業者に知られている任意の手段によって合成することができるジエチルアミノマロネートである。炭酸水素ナトリウム(重炭酸ナトリウム)を塩酸ジエチルアミノマロネート水溶液に添加し、抽出後、有機相を蒸発させ、アンモニア/メタノールで処理して、定量的にアミノマロンジアミドを与える。或いは、ジエチルアミノマロネートをアセチルアルコール中の硝酸ナトリウム及び水酸化アンモニウムと反応させ、次いでH/Pd触媒の存在下でアンモニアと反応させて、アミノマロンジアミドを与える。次に、アミノマロンジアミドを水に可溶化し、結合及び環化反応のためにグリオキサール亜硫酸水素ナトリウム半水化物を添加する。次いで、過酸化水素を添加して、芳香族環をヒドロキシル化し、沈殿物として所望のカルボキサミドピラジンを与える。ジアルキル及びジアシル化酸化物並びにフェントン試薬(過酸化水素と硫酸鉄の混合物)を過酸化水素の代わりに使用してもよいが、過酸化水素を使用する場合より収率が幾分低下し、望ましくない副産物が生成し得る。スキーム7は、これらの反応連鎖を示す。
Figure 2008535932
或いは、3-ヒドロキシピラジン酸を出発材料として利用し、それを硫酸の存在下でメタノールと反応させて、メチルエステル誘導体を与えることができる。次いで、メチルエステルを水酸化アンモニウムと反応させて、スキーム7aに示すように、所望の3-ヒドロキシ-2-カルボキサミドピラジン生成物を与える。
Figure 2008535932
2)保護リボフラノシルとの縮合反応
次に、スキーム7により得られた2-カルバミド-3-ヒドロキシピラジン(3-ヒドロキシ-2-ピラジンカルボキサミド)生成物を、そのヒドロキシ基が、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示されているベンゾイル又はアシル基との反応等の当業者によく知られている方法によって保護されたリボフラノシル環と反応させる。好ましい方法において、3-ヒドロキシ-2-ピラジンカルボキサミドをシリル化し、適切に保護されたえり抜きのリボフラノシル環と反応させ、次いで、Greeneら(同上文献)に教示されている方法等の当業者によく知られている方法によって脱保護し、逆相カラムクロマトグラフィーによって精製して、スキーム8に示すように、3-カルボキシアミドピラジン-2-オン生成物のα−及びβ−アノマーを与える。
Figure 2008535932
或いは、上記スキーム8に示される方法の工程2に使用する試薬をアンモニア及びメタノールに代えて、以下のスキーム8aに示すように、同じ生成物を与えることができる。
Figure 2008535932
(アミジノピラジノンヌクレオシド類似体の一般的調製)
出発材料として、スキーム8に示す2-カルボキサミド-ピラジン-3-オンヌクレオシドを使用して、アミジノピラジノンヌクレオシド類似体を合成する。2-カルボキサミド-ピラジン-3-オンヌクレオシドをローソン試薬又はPと反応させて、2-チオアミノピラジン-3-オンヌクレオシド中間体を与え、次いで、それをメタノール及びアンモニアと反応させて、糖環を脱保護し、所望の2-アミジノ-ピラジン-3-オンヌクレオシド生成物を与える。
或いは、出発材料として2-カルボキサミド-ピラジン-3-オンを使用して、2-チオアミノピラジン-3-オン中間体を調製することができる。次いで、2-チオアミノピラジン-3-オンを(上記スキーム8に示される)保護リボフラノシル環と縮合させ、得られたヌクレオシド類似体をアンモニア添加メタノールで、処理して、所望の生成物として2-アミジノ-ピラジン-3-オンヌクレオシド類似体を与える。
第2の代替的な方法において、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示され、当業者に知られているように、その2'-、3'-及び5'-位において適切に保護されている2-シアノ-ピラジン-3-オンβ-D又はβ-Lヌクレオシド中間体を、適切に保護された2-カルボキサミド-ピラジン-3-オンβ-D又はβ-Lヌクレオシドをピリジン及び(CFCOOとTHF中で反応させて、シアノ中間体を与えることによって、調整することができ、次いでそれを約85℃でNHCl及びNHと反応させて、所望のアミジノピラジノン最終生成物を与える。
スキーム9は、これらの方法の各々における工程を示す。
Figure 2008535932
(ピラジノンカルボキサミドメチルエステルヌクレオシド類似体の一般的合成)
ピラジノンカルボキサミドメチルエステルヌクレオシド類似体の合成は、SOClとメタノール中で反応して、2-メチルエステルを生成するピリジン-3-オンの2-カルボン酸誘導体から開始される。次いで、上記スキーム8及び8aに示されるように、2-メチルエステルを保護リボフラノシル環と縮合させて、所望の2-メチル-エステルピラジン-3-オンヌクレオシド生成物を与える。これらの工程は、スキーム10に示されている。
Figure 2008535932
(ピリジノンカルボン酸及びカルボキサミドヌクレオシド類似体の一般的合成)
1)縮合反応
適切に保護されたヒドロキシ基を有するリボフラノシル環を出発材料として利用する。
ヒドロキシ基の保護は、一般には、アシル、ベンゾイル、又はGreeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991に教示され、当業者に知られている他の適切な保護基との反応による。保護リボフラノシル環をBSA(O,N-ビストリメチルシリルアセトアミド)、メチルニトリル及び塩化スズの存在下で2-ヒドロキシルニコチン酸と縮合させ、次いで、それをアンモニア及びメタノールと反応させることによって脱保護する。最終生成物は、スキーム11に示されている1-リボフラノシル-3-カルボキシピリジン-2-オンである。
Figure 2008535932
2)ピリジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体
ピリジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体の好ましい合成は、メタノールの存在下で2-ヒドロキシニコチン酸を処理して、ピリジンの2-ヒドロキシ-3-カルボン酸メチルエステルを与え、次いでそれを、保護基が上記の通りである保護リボフラノシル環と縮合させることを含む。ピリジン成分のC-4にフッ素原子を有するピリジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体については、ヒドロキシニコチン酸出発材料は、適切に配置されたフッ素原子を最適に有する。或いは、2-ヒドロキシ-ニコチン酸メチルエステルを、当業者に知られている方法によって適切にフッ化してもよい。スキーム12に示されるように、室温でアンモニア及びメタノールにより脱保護すると、2-ピリジノンカルボン酸メチルエステルが得られたのに対して、高温で同じ処理をすると、2-ピリジノンカルボキサミドが得られた。
Figure 2008535932
スキーム13に示されるように、ピリジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体の調製は、従来技術において知られている。
Figure 2008535932
J. Heterocycl. Chem., 1989, 26(6):1931及びNucleosides, Nucleotides & Nucleic Acids, 2001, 20(4-7):731より抜粋
(ピリミジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体の一般的合成)
ここではヌクレオシド塩基がピリミジンであることを除いて、ピラジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体の調製に用いられたのと同一の合成工程を用いて、ピリミジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体を製造する。これをスキーム14に示す。
Figure 2008535932
スキーム15に示されるように、ピリミジノンカルボキサミド及びピリミジノンチオアミンヌクレオシド類似体の合成は、従来技術において知られている。
Figure 2008535932
Heterocyclic Chemistry, 1989, 26(6):1931及びNucleosides, Nucleotides & Nucleic Acids, 2001, 20(4-7):731より抜粋
(トリアジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体の一般的合成)
5-カルボン酸-1,3,4-トリアジン-6-オン又は5-カルボン酸-1,2,4-トリアジン-6-オン等の適切な塩基を、保護基が、Greeneらの論文、「有機合成における保護基」、John Wiley and Sons, 第2版, 1991において上記の通りであり、当業者に知られている保護リボフラノシル環と、BSA又はHMDS(ヘキサメチルジシラジド)、メチルニトリル及び四塩化スズ又はTMSOTf(トリメチルシロキシトリフレート)の存在下で縮合させて、糖環に保護基を有する所望のヌクレオシド類似体を与える。次いで、保護ヌクレオシドを酸性メタノールで処理し、その後水酸化アンモニウムで処理して、塩基上のカルボン酸基をカルボキサミド基に変換し、アンモニア及びメタノールで処理することによってカルボキサミドヌクレオシド類似体を脱保護することができる。この合成スキームは、「P」が保護基を表すスキーム16に示されている。
Figure 2008535932
(プテリジンヌクレオシド類似体の一般的合成)
任意に置換されたプテリジンヌクレオシド塩基を有するN-6-リボ又は2'-C-メチル-リボフラノシル誘導体化合物を、スキーム17に示される以下の方法によって合成することができる。
Figure 2008535932
a:HNO/HSO(1:1, v/)、35℃;b:AcO、cat HSO、90℃;c:H/ラネーNi、 N,N-ジメチルアセトアミド、EtOH;d:LiN、SnCl、CHC1、室温;e:H/10% Pd/c、MeOH、AcOH;f:DBU、アセトニトリル、室温;g:グリオキサール(40重量%水溶液)、メタ重亜硫酸ナトリウム、h:McOH/NH、室温
プテリジンヌクレオシド類似体の合成は、従来技術において知られている。当初の合成が、W. Pfleiderer et al., Chem. Bericht, 1973, 106:1952-75及びChem. Bericht, 1961, 94:12-18に教示されており、スキーム18に示されている。
Figure 2008535932
a:POC1、80℃;b:CCHOH、Na、室温;c:HNO/HSO(1:1, vl)、35℃;d:H/ラニーNi、N,N-ジメチルアセトアミド;e:グリオキシル酸エチルジエチルアセタール、HO;f:HMDS、還流;g:SnC1、CHC1、室温、h:H/10% Pd/c, MeOH、AcOH;i:MeOH/NH、室温
(ピリジノピリミジンヌクレオシド類似体の一般的合成)
任意に置換されたピリジノピリミジンヌクレオシド塩基を有するリボフラノシル誘導体化合物をスキーム19に示される以下の方法によって合成することができる。
Figure 2008535932
a:AcO、cat HSO、90℃;b:LiN、TMSOTf又はSnCl、CHCl、室温;c:H/10%Pd/c、MeOH、AcOH;
d:DBU、アセトニトリル、室温;e:1,1,3,3-テトラエトキシプロパン、メタノールHCl、70℃、f:MeOH/NH、室温
(VII.実施例)
以下は、本発明の非限定的な実施例である。
(実施例1:2-ヒドロキシ-3-カルボキサミドピラジンの調製)
Figure 2008535932
ジエチルアミノマロネートの水溶液(塩酸形態)に対して、炭酸水素ナトリウム(pH>7)を添加した。抽出後、有機相を減圧下で蒸発させ、80℃で一晩にわたってメタノールのアンモニア溶液で処理して、定量的にアミノマロンジアミドを与えた。この化合物を生成することなく次の工程のために使用し、水に溶解させた。その溶液に対してグリオキサール亜硫酸水素ナトリウム半無水物を添加し、この反応混合物を90℃で3時間にわたって攪拌し、次いで58%NHOHで塩基性にした。次いで、30%Hを迅速に攪拌しながら一滴ずつ低温溶液(0℃)に添加した[J. Med. Chem. 1983, 26, 283-86、J. Heterocyclic Chem. 1979, 16, 193]。反応混合物を室温で加温させ、所望の2-ヒドロキシ-3-カルボキサミドピラジンを沈殿させた。固体を回収し(収率63%)、その一部を再結晶させた。
(実施例1a.アシル化糖との縮合反応)
Figure 2008535932
ヘキサメチルジシラザン又はビス(トリメチルシリル)アセトアミドを使用して、3-ヒドロキシ-2-ピラジンカルボキサミドをシリル化し、塩化スズの存在下で、無水アセトニトリル中の適切なアシル化糖で処理した[富山化学工業株式会社の特許JP 2004043371 A2 20040212]。反応混合物を90℃で1〜2時間加熱し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離され得ないアノマー混合物を得た。それらのアノマー混合物を脱ベンゾイル化し、逆相クロマトグラフィーによって精製して、未保護のα−及びβ−3-カルボキサミドピラジン-2-オン誘導体を与えた。
(実施例2.ピリジノンカルボン酸ヌクレオシド類似体)
Figure 2008535932
縮合混合物を2時間還流させ、2つの主な化合物2及び3を単離した。この反応は、TMSOTf又は塩化スズを結合試薬として使用して、リボ系列で記述された[Nucleosides, Nucleotides & Nucleic acids 2001, 20 (4-7), 731;Nucleosides & Nucleotides, 1991, 10 (6), 1333]。化合物2及び3の脱保護を定量的とし、それぞれ生成物4及び5を与え、それらを精製し、再結晶させた。
(実施例3.ピリジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体)
Figure 2008535932
2-ヒドロキシニコチン酸の酸処理[J.AC.S. 1947, 69, 1034-37]により、塩基1(ピリジン-2-オン-3-カルボン酸メチルエステル)を定量的に与え、それをジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンの存在下でアシル化糖と縮合させて、化合物2及び3を与えた。室温でのアンモニア処理は、2-ピリミジノンカルボン酸メチルエステル4及び5を与えたのに対して、100℃での同様の処理は、ピリミジノンカルボキサミド誘導体6及び7を与えた。すべての化合物の特徴を調べた。化合物6の物理的データは、文献[J. Heterocyclic Chem. 1989, 26, 1835]によるものであり、NOE実験によってβ−アノマーを確認した。
(実施例4.ピリミジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体)
Figure 2008535932
シリル化4-ヒドロキシ-5-ピリミジンカルボキサミドをアセトニトリル中の塩化スズの存在下でアシル化糖と縮合させて、4種の化合物を与えた。化合物2を主な化合物として単離し、脱保護して、ピリミジノンカルボキサミドヌクレオシド類似体4を与えた。
(実施例5.ピリジノピリミジンヌクレオシド類似体)
Figure 2008535932
a:無水酢酸、触媒量濃HSO、90℃;b:LiN、TMSOTf又はSnCl、CHCl、室温;
c:H/10% Pd/c、MeOH、AcOH;d;EtONa、abs.EtOH、室温;e:1,1,3,3-テトラエトキシプロパン、メタノールHCl、70℃、f:MeOH/NH、室温
(VIII.抗フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス活性)
化合物は、複製サイクルに必要な他の酵素を阻害することによって、又は他の経路によってフラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルスを阻害することによって、抗フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス活性を発揮することができる。
(ヌクレオシドの活性三リン酸エステルへのリン酸化検定)
化合物の細胞代謝を測定するために、HepG2細胞をアメリカンタイプカルチャーコレクション(メリーランド州Rockville)から入手し、非必須アミノ酸、1%ペニシリン−ストレプトマイシンが添加された最小基本培地中で225cm2組織培養フラスコにて成長させる。培地を3日毎に新しくし、細胞を1週間に1回二次培養する。30mLのトリプシン-EDTAに10分間接触させ、培地で3回連続して洗浄することによって接着性単層を剥がした後に、融合性HepG2細胞を1ウェル当たり2.5×106個の密度で、6-ウェルプレートに接種し、10μMの[H]標識活性化合物(500 dpm/pmol)に指定時間接触させる。細胞を5%CO雰囲気下で37℃に維持する。選択された時点で、細胞を氷冷リン酸緩衝食塩水(phosphate-buffered saline)(PBS)で3回洗浄する。細胞内活性化合物及びそのそれぞれの代謝物質を、60%メタノールで、細胞ペレットを-20℃で一晩温置することによって抽出した後に、氷浴において、さらなる20μLの低温メタノールで1時間にわたって抽出する。次いで、抽出物を一緒にし、緩やかな濾過空気流の下で乾燥させ、HPLC分析まで-20℃で保管する。
(カニクイザルにおける生物学的利用能検定)
試験開始前の1週間以内に、慢性静脈カテーテル、及び血液回収を容易にするための皮下静脈進入ポート(VAP)をカニクイザルに外科移植し、血液検査及び血清生化学検査を含む理学的検査を行い、体重を記録する。各サル(合計6匹)は、静脈内ボーラス(3匹、IV)又は経口ガバージュ(3匹、PO)により、5 mg/mLの投与濃度で10 mg/kgの投与量の活性化合物の各投与物によって約250μCiのH活性を受ける。各投与用注射器を投与前に秤量して、投与された製剤の量を重量分析で測定する。尿サンプルを指定の間隔(投与前の約18〜0時間、投与後の0〜4、4〜8及び8〜12時間)でパンキャッチにより回収し、処理する。慢性静脈カテーテル及びVAPにより、又は慢性静脈カテーテル処理が可能でない場合は末梢血管から、血液サンプルも回収する(投与前、投与後0.25、0.5、1、2、3、6、8、12及び24時間)。最大濃度(Cmax)、最大濃度に達する時間(Tmax)、曲線下面積(AUC)、投与濃度の半減期(T1/2)、クリアランス(CL)、定常体積及び分布(Vss)並びに生物学的利用能(F)について、血液及び尿サンプルを分析する。
(骨髄毒性検定)
ヒト骨髄細胞を正常の健康的な協力者から回収し、Sommadossi J-P, Carlisle R.の論文、「インビトロの正常なヒト造血前駆細胞に対する3'-アジド-3'-デオキシチミジン及び9-(1,3-ジヒドロキシ-2-プロポキシメチル)グアニンの毒性(Toxicity of 3'-azido-3'-deoxythymidine and 9-(1,3-dihydroxy-2-propoxymethyl)guanine for normal human hematopoietic progenitor cells in vitro)」、Antimicrobial Agents and Chemotherapy 1987; 31:452-454;及びSommadossi J-P, Schinazi RF, Chu CK, Xie M-Y.の論文、「正常なヒト骨髄前駆細胞における2',3'-ジデオキシ-3'-チアシチジンの(-)-及び(+)-鏡像異性体の細胞毒性の比較(Comparison of cytotoxicity of the (-)- and (+)-enantiomer of 2',3'-dideoxy-3'-thiacytidine in normal human bone marrow progenitor cells)」、Biochemical Pharmacology 1992; 44:1921-1925に既に記載されているように、フィコール-ハイパック比重差遠心によって単核群を分離する。二層軟寒天又はメチルセルロース法を用いて、CFU-GM及びBFU-Eに対する培養検定を実施する。薬剤を組織培地で希釈し、濾過する。空気中5%COの加湿雰囲気において、37℃で14から18日間経た後に、50個を上回る細胞コロニーを、倒置型顕微鏡を使用して計数する。結果は、溶媒対照培養と比較した、薬剤の存在下でのコロニー形成の阻害率で示される。
(ミトコンドリア毒性検定)
HepG2細胞を上記のように12-ウェルプレートで培養し、Pan-Zhou X-R, Cui L, Zhou X-J, Sommadossi J-P, Darley-Usmer VM.の論文、「HepG2細胞におけるミトコンドリア機能に対する抗レトロウィルスヌクレオシド類似体の差動効果(Differential effects of antiretroviral nucleoside analogs on mitochondrial function in HepG2 cells)」、Antirnicrob Agents Chemother 2000; 44:496-503に教示されている様々な濃度の薬剤に接触させる。4日間薬剤に接触させた後の培地における乳酸量を、べーリンガー乳酸検定キットを使用して測定する。血球計によって測定された細胞数によって乳酸量を正規化する。
(細胞毒性検定)
細胞をCO(5%)加湿雰囲気で、37℃にて一晩成長培地における96-ウェルプレートに5×103から5×104/ウェルの割合で接種する。次いで、薬物の一連の希釈物を含有する新しい培地を添加する。4日間温置した後に、培養物を50%TCAに固定し、スルホロダミンBで染色する。550 nmにおいて、光学密度を読み取る。細胞毒濃度は、細胞数を50%減少するのに必要な濃度(CC50)で表される。
(細胞保護検定(Cell Protection Assay)(CPA))
基本的には、Baginski, S. G.; Pevear, D. C.; Seipel, M.; Sun, S. C. C.; Benetatos, C. A.; Chunduru, S. K.; Rice, C. M.及びM. S. Collettの論文、「ペスチウィルス抗ウィルス化合物の作用のメカニズム(Mechanism of action of a pestivirus antiviral compound)」、PNAS USA 2000, 97(14), 7981-7986に記載されているようにして検定を実施する。MDBK細胞(ATCC)を使用の24時間前に96-ウェル培養プレートに接種する(1ウェル当たり4000個)。1細胞当たり0.02プラーク形成単位(plaque forming unit)(PFU)の感染倍率(multiplicity of infection)(MOI)で、BVDV(NADL、ATCC株)で感染させた後に、試験化合物の一連の希釈物を成長培地における0.5%DMSOの最終濃度で感染及び非感染細胞の双方に添加する。各希釈物を4通り試験する。実験全体を通じて連続的な細胞成長を保証し、感染の4日後に未処理の対照において90%のウィルス誘発細胞破壊を達成するために、細胞密度及びウィルス接種を調整する。4日後に、プレートを50%TCAで固定し、スルホロダミンBで染色する。550 nmにおいて、ウェルの光学密度をマイクロプレートリーダで読み取る。50%有効濃度(EC50)値は、ウィルスの細胞変性効果の50%低下を達成した化合物濃度と定義づけられる。
(プラーク減少検定)
各化合物について、有効濃度をプラーク減少検定によって二重の24-ウェルプレートで測定する。細胞層を100 PFU/ウェルのウィルスで感染する。次いで、2%の不活性化血清及び0.75%のメチルセルロースが添加されたMEM中の試験化合物の一連の希釈物を単層に添加する。培養物を37℃で3日間さらに温置し、次いで50%エタノール及び0.8%クリスタルバイオレットで固定し、洗浄し、空気乾燥させる。次いで、プラークを計数して、90%のウィルス抑制を得るための濃度を求める。
(減収検定)
各化合物について、ウィルス量の6-ログ減少を得るための濃度を減収検定によって二重の24-ウェルプレートで測定する。小さな変更を加えながら、Baginski, S. G.; Pevear, D. C.; Seipel, M.; Sun, S. C. C.; Benetatos, C. A.; Chunduru, S. K.; Rice, C. M.及びM. S. Collettの論文、「ペスチウィルス抗ウィルス化合物の作用のメカニズム」、PNAS USA 2000, 97(14), 7981-7986に記載されているようにして検定を実施する。手短に述べると、1細胞当たり0.1 PFUの感染倍率(multiplicity of infection)(MOI)で、BVDV(NADL株)で感染させる24時間前に、MDBK細胞を24-ウェルプレート(1ウェル当たり2×105個)に接種する。試験化合物の一連の希釈物を成長媒体における0.5%DMSOの最終濃度で細胞に添加する。各希釈物を3通り試験する。3日後に、細胞培養物(細胞単層及び上澄み)を3回の凍結・解凍サイクルによって溶解させ、ウィルス収量をプラーク検定によって定量する。手短に述べると、MDBK細胞を使用の24時間前に6ウェルプレートに接種する(1ウェル当たり5×105個)。細胞に試験溶菌液を1時間にわたって接種し、洗浄し、成長培地において0.5%アガロースで覆う。3日後に、細胞単層を3.5%ホルムアルデヒドで固定し、1%クリスタルバイオレット(50%エタノール中のw/v)で染色して、プラークを視覚化する。プラークを計数して、ウィルス量の6-ログ減少を得るための濃度を求める。
本発明を好ましい実施形態を参照しながら説明した。本発明の変更及び修正は、本発明のこれまでの詳細な説明を読めば、当業者にとって明らかになるであろう。
図1は、本発明の化合物種の実例を示す。

Claims (21)

  1. 宿主におけるペスチウィルス、フラビウィルス又はヘパシウィルス感染を治療するための方法であって、前記宿主に対して、式(i)のヌクレオシド化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効量を投与することを含む、前記方法:
    Figure 2008535932
    (式中、Wは、Oであり;
    Q1は、RがH又はハロゲンであるC-Rであり;
    Q3は、RがH又はハロゲン、好ましくはFであるC-Rであり;
    Q4及びQ6は、それぞれ独立に、N、C-H又はN-Hであり;
    Q5は、RがNR4R5、NHR4又はNH2であるC-Rであり;
    Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり;
    Zは、式(IV):
    Figure 2008535932
    であり、
    Xは、O、S又はN-Hであり;
    R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;
    R8及びR11は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;
    R6及びR10は、それぞれ独立に、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、Cl、F、Br又はIであり;
    R12は、Hであり;
    各R4及びR5は、それぞれ独立に、H、アシル又はアルキルである。)。
  2. Q1は、RがHであるC-Rであり;
    Q3は、RがハロゲンであるC-Rであり;
    Q4及びQ6は、それぞれ独立に、Nであり;
    Zは、式(IV)であり、Xは、Oであり、R1、R2、R3、R8、R10及びR11は、それぞれ独立に、Hであり、R6は、低級アルキルである、請求項1記載の方法。
  3. フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染に感染した宿主を治療するための方法であって、前記宿主に対して、式(xviii)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはプロドラッグの有効治療量を投与することを含む、前記方法:
    Figure 2008535932
    (式中、Q1、Q4及びQ6は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
    Q3及びQ5は、それぞれ独立に、C-R又はNであり;
    Q9及びQ10は、それぞれ独立に、Cであり;
    Zは、式(III):
    Figure 2008535932
    であり、
    Xは、O、S、又はRがHであるN-Rであり;
    R1は、H、任意に置換されたホスフェート又はホスホネート、アシル、アルキル又はアミノ酸であり;
    R6及びR10は、H、アルキル若しくはハロ置換アルキル、クロロ、ブロモ、フルオロ又はヨードであり;
    R8及びR11は、それぞれ独立に、H、OH、アルキル、アルケニル、アルキニル、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード又はO(アルキル)であり;
    R12は、Hであり、
    Rは、それぞれ独立に、H、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、シクロアルキル、ニトロ、シアノ、OH、エーテル、NH2、アミド、SH、チオアルキル、CF3、CH2OH、CH2F、CH2Cl、CH2CF3、C(=O)OH、C(=O)Oアルキル若しくはアリール、C(=O)-アルキル、C(=O)-アリール、C(=O)-アルコキシアルキル、C(=O)NH2、C(=O)NHアルキル、C(=O)N(アルキル)2又はN3である。)。
  4. Q1、Q4及びQ6は、それぞれ独立に、C-Rであり;
    Q3及びQ5は、それぞれ独立に、Nであり;
    Xは、Oであり;
    R1は、Hであり;
    R8及びR11は、それぞれ独立に、H又は低級アルキルであり;
    R6は、低級アルキルであり;
    R10は、H又はアルキルである、請求項3記載の方法。
  5. フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染に感染した宿主を治療するための方法であって、前記宿主に対して、式(B)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステルの有効治療量を、任意に医薬として許容し得る担体で投与することを含む、前記方法:
    Figure 2008535932
  6. フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染に感染した宿主を治療するための方法であって、前記宿主に対して、式(C)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステルの有効治療量を、任意に医薬として許容し得る担体で投与することを含む、前記方法:
    Figure 2008535932
  7. フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染に感染した宿主を治療するための方法であって、前記宿主に対して、式(E)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステルの有効治療量を、任意に医薬として許容し得る担体で投与することを含む、前記方法:
    Figure 2008535932
  8. フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染に感染した宿主を治療するための方法であって、前記宿主に対して、式(M)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステルの有効治療量を、任意に医薬として許容し得る担体で投与することを含む、前記方法:
    Figure 2008535932
  9. フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染に感染した宿主を治療するための方法であって、前記宿主に対して、式(N)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステルの有効治療量を、任意に医薬として許容し得る担体で投与することを含む、前記方法:
    Figure 2008535932
  10. フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染に感染した宿主を治療するための方法であって、前記宿主に対して、式(O)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステルの有効治療量を、任意に医薬として許容し得る担体で投与することを含む、前記方法:
    Figure 2008535932
  11. フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染に感染した宿主を治療するための方法であって、前記宿主に対して、式(Q)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステルの有効治療量を、任意に医薬として許容し得る担体で投与することを含む、前記方法:
    Figure 2008535932
  12. 式(B)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステル
    Figure 2008535932
  13. 式(C)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステル
    Figure 2008535932
  14. 式(E)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステル
    Figure 2008535932
  15. 式(M)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステル
    Figure 2008535932
  16. 式(N)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステル
    Figure 2008535932
  17. 式(O)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステル
    Figure 2008535932
  18. 式(Q)の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステル
    Figure 2008535932
  19. 請求項12〜18のいずれか一項記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステル、及び医薬として許容し得る担体を含む、医薬組成物。
  20. フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染に感染した宿主を治療するための方法における、請求項12〜18のいずれか一項記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステルの、任意に医薬として許容し得る担体での使用。
  21. フラビウィルス、ペスチウィルス又はヘパシウィルス感染に感染した宿主を治療するための医薬品の製造における、請求項12〜18のいずれか一項記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩若しくはエステルの、任意に医薬として許容し得る担体での使用。
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