JP2008531912A - 真空ポンプ - Google Patents

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Abstract

本発明による真空ポンプ(100)は、第1のポンプセクション(106)と、その下流側に位置する第2のポンプセクション(108)と、第1のポンプ入口(120)と、第2のポンプ入口(122)を有する。第1のポンプ入口(120)を通って真空ポンプ(100)に流入した流体は、第1のポンプセクション(106)と第2のポンプセクション(108)の両方を通過してポンプ出口(116)に向かって流れる。第2のポンプ入口(122)を通って真空ポンプ(100)に流入した流体は、第2のポンプセクション(108)のみを通過してポンプ出口(116)に向かって流れる。第2のポンプセクション(108)は、少なくとも1段のターボ分子ポンプ送り段(109a,109b)と、その下流側に位置する雄ねじ形ロータ(109c)を有する。

Description

本発明は、真空ポンプに関し、特に、多チャンバを差圧ポンプ式に排気するのに適した多ポート複合真空ポンプに関する。
差圧ポンプ式質量分析計(マススペクトロメータ)システムでは、サンプル及びキャリヤガスが、その分析のために質量分析計に導入される。かかる一例が、図1に記載されている。図1を参照すると、かかるシステムでは、第1の排気インターフェースチャンバ12及び第2の排気インターフェースチャンバ14のすぐ次に位置する高真空チャンバ10が設けられている。第1の排気インターフェースチャンバ12は、排気式質量分析計システムにおける圧力の最も高いチャンバであり、イオンをイオン源(ソース)から第1のインターフェースチャンバ12内へ引き込むようにするオリフィス又は毛管を有するのがよい。第2の排気インターフェースチャンバ14は、第1の排気インターフェースチャンバ12からのイオンを高真空チャンバ10内に案内するイオン光学系を有するのがよい。この例では、使用にあたり、第1の排気インターフェースチャンバ12は、約1ミリバール(102Pa)の圧力状態にあり、第2の排気インターフェースチャンバ14は、約10-2〜10-3ミリバール(1〜10-1Pa)の圧力状態にあり、高真空チャンバは、約10-5ミリバール(10-3Pa)の圧力状態にある。
複合真空ポンプ16により高真空チャンバ10及び第2の排気インターフェースチャンバ14を排気することができる。この例では、真空ポンプ16は、各々が1組のターボ分子段の形態をした第1のポンプセクション18及び第2のポンプセクション20と、ホルベック(Holweck)ドラッグ機構22の形態をした第3のポンプセクションを有し、ホルベックドラッグ機構に代えて別の形態のドラッグ機構、例えばジーグバーン(Siegbahn)又はゲーデ(Gaede)機構を用いてもよい。ターボ分子段の各組は、よく知られた傾斜構造を有するロータ19a,21a及びステータ19b,21bの多数の羽根対(図1では3つであるが、任意適当な数であってもよい)を有している。ホルベック機構22は、多数の回転シリンダ23a及びそれに対応する環状ステータ23b及び螺旋チャネル(図1では2つであるが、任意適当な数であってもよい)をそれ自体よく知られている仕方で有している。
この例では、第1のポンプ入口24が、高真空チャンバ10に接続され、第1のポンプ入口24を通してポンプ送りされた流体は、ターボ分子段の両方の組18,20を順番に通り、そしてホルベック機構22を通って出口30を介して真空ポンプから出る。第2のポンプ入口26が、第2のインターフェースチャンバ14に接続され、第2のポンプ入口26を通してポンプ送りされた流体は、ターボ分子段の1つの組20及びホルベック機構22を通り、出口30を介して真空ポンプから出る。この例では、第1のインターフェースチャンバ12は、バッキングポンプ(図示せず)に連結されるのがよく、このバッキングポンプも又、複合真空ポンプ16の出口30から流体をポンプ送りする。各ポンプ入口24、26から入った流体が真空ポンプ16から出る前に互いに異なる数のターボ分子段を通るので、真空ポンプ16は、チャンバ10,14内に所要の真空レベルをもたらすことができる。
幾つかのかかる適用例では、例えば図1に示すホルベック機構は、典型的には、約0.01〜0.1ミリバール(1〜10Pa)の背圧(支持圧)を第2のポンプセクション20に付与する。10-3ミリバール(0.1Pa)以上の入口圧力を生じさせるためにかかる比較的高い背圧を有するポンプセクションのターボ分子段を用いることは、真空ポンプ内に過度の熱を発生させると共に、深刻な性能損失を引き起こす場合があり、ポンプの信頼性を害する場合さえある。この点に鑑みて、本出願人の国際特許出願PCT/GB2004/004114号明細書は、第2のポンプセクション20が雄ねじ形、即ち、螺旋形ロータを有する複合真空ポンプを記載し、上記国際特許出願の内容を本明細書に援用する。かかる複合真空ポンプ40を図2に示し、その螺旋形ロータを符号42で示す。かかるポンプでは、その使用中、螺旋形ロータの螺旋部の入口部は、ターボ分子段のロータのように挙動し、かくして、軸線方向相互作用と半径方向相互作用の両方によりポンプ送り動作を行う。上述した国際特許出願に記載されているように、1組のターボ分子段に代えてかかる深い溝を有する螺旋形ロータを用いた場合の利点は、これによって得られるポンプ送り能力が同等であり、しかも電力消費量レベル及び熱発生レベルが低いことにある。
本発明の少なくとも好ましい実施形態の目的は、螺旋形ロータを有するポンプセクションを含む差圧ポンプ式多ポート複合真空ポンプの性能を一段と向上させることにある。
本発明は、第1の特徴では、真空ポンプであって、第1のポンプセクションと、第1のポンプセクションの下流側に位置する第2のポンプセクションと、第2のポンプセクションの下流側に位置する第3のポンプセクションと、第1のポンプ入口と、第2のポンプ入口と、を有し、第1のポンプ入口から真空ポンプに入った流体は、第1〜第3ポンプセクションの各々を通過してポンプ出口に向かって流れ、第2のポンプ入口から真空ポンプに入った流体は、第2及び第3のポンプセクションのみを通過し前記ポンプ出口に向かって流れ、第3のポンプセクションは、そのステータに形成された螺旋溝を有し、第1及び第2のポンプセクションのうちの少なくとも一方は、少なくとも1段のターボ分子段と、ターボ分子段の下流側に位置し且つ螺旋溝を有するロータと、を有する真空ポンプを提供する。
かくして、例えば図1を参照して説明した既知のポンプにおいて、第2のターボポンプセクション20全体を、少なくとも1段のターボ分子ポンプ段及びその下流側に位置する雄ねじ形、即ち、螺旋形ロータの両方を有するポンプセクションに効果的に置き換えることができる。かかる構成では、使用中、螺旋部の入口部は、ターボ分子段のロータのように挙動し、かくして、軸線方向相互作用と半径方向相互作用の両方によりポンプ送り動作を行う。比較すると、図1に符号22で示すねじ山のように、静止したねじ山を有するホルベック機構は、ねじ山とシリンダとの間の名目上半径方向の相互作用により流体をポンプ送りする。この機構は、ねじ山の一定の半径方向深さを越えたところでは、半径方向相互作用の回数の減少に起因して効率が低くなり、この理由で、「静的」ホルベック機構の典型的な能力は、これと等しい直径のターボ分子段の能力よりも低く制限され、このターボ分子段は、名目上、軸線方向の相互作用によりポンプ送りを行い、大きな半径方向羽根深さを有する。雄ねじ形ロータを設けることにより、雄ねじ形ロータのねじ山の入口部を、静的ホルベック機構の螺旋溝よりも半径方向に非常に深く作ることができ、その結果、ポンプ送り能力が著しく高くなる。ホルベック機構及びその取付けに関して本明細書で用いる「回転」及び「静的」という用語は、ガスの基準系を参照している。即ち、「静的ホルベック機構」は、入口又は出口のところでのガス分子の平均移動方向に対して回転しないホルベック機構を意味している。同様に、「回転ホルベック機構」は、入口又は出口のところのガス分子の平均移動方向に対して回転しているホルベック機構を意味している。
本出願人の国際出願第PCT/GB2004/004114号明細書に記載されているように、1組のターボ分子段に代えて、深い溝を有する螺旋形ロータを用いた場合の利点は、高い入口圧力(10-3ミリバール、即ち、0.1Pa以上)においてもたらされるポンプ送り能力が同等であり、しかも電力消費量レベル及び熱発生レベルが低いことにある。ポンプの長さを最小に抑えるために、少なくとも1段のターボ分子段、好ましくは1段だけ又は2段のターボ分子ポンプ送り段を螺旋形ロータの前、即ち、その上流側に追加することにより、螺旋形ロータは、これらターボ分子段の受ける背圧を減少させるのに役立つ。その結果、第2のポンプ送り段の電力消費量を図1に示すポンプの連続消費量よりも大きく増大させることなく、第2のポンプ送り段のポンプ送り能力を一段と向上させることができる。
ポンプのサイズ/長さの増大を最小に抑える一方で、必要とされるシステム性能を増大させることにより、ポンプは、ポンプサイズを最小に抑え又は増大させない状態で分析計中へのサンプル流量を増大させるために<例えば中間チャンバのところに高い質量流量を必要とするベンチポップ(bench-top)型質量分析計システムの多数のチャンバを差圧ポンプ送りするのに用いられる複合ポンプとして用いるのに特に適したものになり得る。
流体が螺旋羽根に対して最大の相対速度で螺旋形ロータに流入することを確保し、それにより、ポンプ送り性能を最適化するために、上述した少なくとも1段のターボ分子段は、好ましくは、螺旋形ロータに流入した流体の分子が、ステータ段を上述の少なくとも1段のターボ分子区分の最終段として螺旋形ロータの入口側に隣接して配置することにより、上述の少なくとも1段のターボ分子段のステータの表面から放出されるように構成される。
分子がロータの入口側から出口側に向かって移動すると、ポンプ送り作用は、静的ホルベック機構のポンプ送り作用と同様であり、このポンプ送り作用は、回転要素と静止要素との間の半径方向相互作用に起因している。したがって、螺旋形ロータは、好ましくは、入口側から出口側まで徐々に変化するねじ山深さを有し、好ましくは、入口側は出口側よりも深い。さらに、螺旋ロータは、好ましくは、出口側の螺旋角度とは異なる螺旋角度を入口側に有し、ねじ山深さと螺旋角度の両方は、好ましくは、入口側から出口側までポンプセクションの軸線方向長さに沿ってスムーズに減少する。
好ましい構成では、第1のポンプセクションは、少なくとも1段のターボ分子段、好ましくは少なくとも3段のターボ分子段を有する。第1のポンプセクションと第2のポンプセクションは、互いに異なる寸法/直径のものであるのがよい。これにより、選択的なポンプ送り性能が得られる。
第3のポンプセクションは、好ましくは、分子ドラッグポンプ機構、例えば、1段又は2段以上のポンプ送り段を含むホルベックポンプ機構を有する。既知のように、かかるポンプ機構は、代表的には、円筒形ロータと、螺旋溝が形成されたステータとを有する。静止表面を螺旋形ロータ段の出口に隣接して提供して、ステータに形成された螺旋溝を有する第3のポンプセクションを設けることにより、ポンプ性能を一段と最適化できる。
本発明は又、2つのチャンバと、これらのチャンバの各々を排気するための上述の真空ポンプを有する差圧ポンプ式の真空システムを提供する。10-3ミリバール(10-1Pa)以上、より好ましくは5×10-3ミリバール(5×10-1Pa)以上の圧力を発生させるべきチャンバから流体をポンプ送りするように構成されたポンプセクションのうちの1つは、好ましくは、雄ねじ形ロータを有する。
次に、添付の図面を参照して本発明の好ましい種々の特徴を説明するが、これらは例示に過ぎない。
図3を参照すると、図1を参照して上述した差圧ポンプ式質量分析計システムの少なくとも高真空チャンバ10及び中間チャンバ14を排気するのに適した真空ポンプ100の実施形態が、多部品本体102を有し、多部品本体102内に、駆動シャフト104が取付けられている。駆動シャフト104の回転は、その周りに設けられたモータ(図示せず)、例えばブラシレス直流電動機によって行なわれる。駆動シャフト104は、互いに反対側に位置する軸受(図示せず)に取付けられている。駆動シャフト104は、例えば、ハイブリッド永久磁石軸受及び油潤滑式軸受システムで支持されるのがよい。
真空ポンプ100は、3つのポンプセクション106,108,112を有している。第1のポンプセクション106は、1組のターボ分子段を有している。図3に示す実施形態では、1組のターボ分子段106は、よく知られている傾斜構造を有する4枚のロータ羽根(動翼)及び3枚のステータ羽根(静翼)を有している。ロータ羽根を符号107aで示し、ステータ羽根を符号107bで示す。この例では、ロータ羽根107aは、駆動シャフト104に取付けられている。
第2のポンプセクション108は、少なくとも1段のターボ分子段109a,109bと、その下流側に位置する雄ねじ形ロータ109cとを有している。図示の実施形態では、第2のポンプセクション108は、1段のターボ分子段を有しているけれども、必要に応じて、2段又は3段以上のターボ分子ポンプ段を有していてもよい。ターボ分子段は、雄ねじ形ロータ109cに隣接したロータ羽根109a及びステータ羽根109bを有している。雄ねじ形ロータ109cを、図4に詳細に示す。この雄ねじ形ロータ109cは、駆動シャフト104が貫通するボア110と、螺旋溝111bを構成する雄ねじ山111aとを有している。雄ねじ山111aの深さ、即ち、螺旋溝111bの深さは、ロータ109の入口側111cから出口側111dに向かって徐々に変化するように設計されるのがよい。この実施形態では、雄ねじ山111aの入口側111cは、その出口側111dよりも深いけれども、このことが本質的であるというわけではない。雄ねじ形ロータ109cの螺旋角度、即ち、駆動シャフト104の軸線と垂直な平面に対する雄ねじ山111aの傾き角度も入口側111cから出口側111dまで変化しているのが良く、この実施形態では、出口側111dの螺旋角度は、入口側111cの螺旋角度よりも浅い、即ち、小さいけれども、このことも本質的であるというわけではない。
図3に示すように、第1及び第2のポンプセクション106、108の下流側には、ホルベック機構又は他の形式のドラッグ機構の形態をした第3のポンプセクション112が設けられている。この実施形態では、ホルベック機構は、2つの回転シリンダ113a,113bと、それに対応する環状ステータ114a,114bとを有し、環状ステータ114a,114bは、それ自体既知の仕方で螺旋形チャネルが形成されている。回転シリンダ113a,113bは、好ましくは、炭素繊維材料で作られ、駆動シャフト104に設けられたディスク115に取付けられている。この例では、ディスク115も、駆動シャフト104に取付けられている。ホルベック機構112の下流側には、ポンプ出口116が設けられている。
回転要素107a,109a,109c,115を駆動シャフト104に個々に取付ける代わりに、これら要素の1つ又は2つ以上を、駆動シャフト104に取付けられた共通のインペラ又は羽根車に、好ましくは一体に設けても良く、ホルベック機構112の炭素繊維回転シリンダ113a,113bは、これら一体型回転要素の機械加工に引続いて、回転ディスク115に取付けられる。
図3に示すように、真空ポンプ100は、2つの入口を有しており、この実施形態では、2つの入口しか用いられていないが、3つ又は4つ以上の追加の入口を有してもよく、この入口は、選択的に開閉できるのがよく、例えば、互いに異なる流れを機構の特定の部分に案内する内部バッフル又は板を利用するのがよい。第1の低流体圧力入口120は、全てのポンプセクションの上流側に配置されている。第2の高流体圧力入口122は、第1のポンプセクション106と第2のポンプセクション108との間に配置されている。
使用にあたり、各入口は、差圧ポンプ排気式真空システムのそれぞれのチャンバに連結されている。低圧チャンバ10から第1の入口120を通って流れる流体は、第1〜第3のポンプセクション106,108,112の各々を通過して、ポンプ出口116を通って真空ポンプ100から出る。流体が第2のポンプセクション108の螺旋形ロータ109cに螺旋羽根(ねじ山)に対する最大の相対速度で入ることを確保し、それにより、ポンプ性能を最適化するために、図示のように、第2のポンプセクション108のターボ分子段は、螺旋形ロータ109に入る流体の分子が上記ターボ分子段のステータ109bの表面から放出されているように構成されることが好ましく、第2のポンプセクションに続くホルベック機構112の段も、ロータ109の出口側111dのところで静止表面を提供するよう静止していることが好ましい。
中圧チャンバ14から第2の入口122を通ってポンプ100に流入した流体は、第2及び第3のポンプセクション108,112のみを通過してポンプ出口116を通ってポンプから流出する。高圧チャンバ12から第3の入口124を通過した流体は、バッキングポンプ(図示せず)により排出でき、このバッキングポンプも又、出口116を介してポンプ100を支援する。
この実施形態では、使用にあたり、第1のインターフェースチャンバ12は、約1ミリバール(102Pa)の圧力状態にあり、第2のインターフェースチャンバ14は、約10-2〜10-3ミリバール(1〜10-1Pa)の圧力状態にあり、高真空チャンバ10は、約10-5ミリバール(10-3Pa)の圧力状態にある。かくして、図3に示す実施形態では、図1に示す例と比較して、第2のインターフェースチャンバ14内の圧力を増大させることができる。圧力を約10-3ミリバール(10-1Pa)から10-2ミリバール(1Pa)に増大させることにより、固定流量のためのポンプ送り速度に関する要件は、新しい圧力に対する前の圧力の比だけ軽減される。したがって、例えば、圧力を10倍に増大させると共に流量を2倍にした場合、新しい圧力におけるポンプ送り速度を1/5にすることができる。ただし、使用にあたり、第2のインターフェースチャンバ14からの流量を最大にするには、ポンプ送り速度をできるだけ高く維持するのが有利であることは明らかである。第2のインターフェースチャンバ14内に約10-2ミリバール(1Pa)の圧力を維持することに関して、例えば図1のターボ分子ポンプセクション20は、図3の第2のポンプセクション108と同じ程度効果的であるというわけではなく、使用中、第2のポンプセクション108よりも多くの電力を消費し、第2のポンプセクション108よりも多量の熱を発生させ、その有効性能範囲から一層外れて動作することに起因して、潜在的に性能を低下させる。
かくして、図1に示す既知の構成と比較すれば、上述した実施形態の特定の利点は、ポンプのサイズを増大させることなく、中間チャンバ14からポンプに流入する流体の質量流量を少なくとも2倍にすることができることにある。これを考慮すると、中間チャンバ14から高真空チャンバ10に流入するサンプルの流量も増大させることができ、それにより、差圧ポンプ式質量分析計システムの性能が向上する。
差圧ポンプ式質量分析計システムを排気するのに適した既知の多ポート真空ポンプの概略的な断面図である。 国際出願第PCT/GB2004/004114号明細書に記載された多ポート真空ポンプの概略的な断面図である。 図1の差圧ポンプ式質量分析計システムを排気するのに適した多ポート真空ポンプの実施形態の概略的な断面図である。 図3の真空ポンプの雄ねじ形ロータを示す図である。

Claims (15)

  1. 真空ポンプであって、
    第1のポンプセクションと、
    前記第1のポンプセクションの下流側に位置する第2のポンプセクションと、
    前記第2のポンプセクションの下流側に位置する第3のポンプセクションと、
    第1のポンプ入口と、
    第2のポンプ入口と、を有し、
    前記第1のポンプ入口から前記真空ポンプに入った流体は、前記第1〜第3ポンプセクションの各々を通過してポンプ出口に向かって流れ、
    前記第2のポンプ入口から前記真空ポンプに入った流体は、前記第2及び第3のポンプセクションのみを通過し前記ポンプ出口に向かって流れ、
    前記第3のポンプセクションは、そのステータに形成された螺旋溝を有し、
    前記第1及び前記第2のポンプセクションのうちの少なくとも一方は、少なくとも1段のターボ分子段と、前記ターボ分子段の下流側に位置し且つ螺旋溝を有するロータと、を有する真空ポンプ。
  2. 前記ロータの螺旋溝の深さは、前記ロータの入口側から出口側まで変化する、請求項1に記載の真空ポンプ。
  3. 前記ロータの螺旋溝の深さは、前記ロータの入口側から出口側まで減少する、請求項1又は2に記載の真空ポンプ。
  4. 前記ロータの螺旋溝の傾き角度は、前記ロータの入口側から出口側まで変化する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空ポンプ。
  5. 前記ロータの螺旋溝の傾き角度は、前記ロータの入口側から出口側まで減少する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の真空ポンプ。
  6. 前記ロータの螺旋溝の入口側の深さは、前記ステータの螺旋溝の入口側の深さよりも深い、請求項1〜5のいずれか1項に記載の真空ポンプ。
  7. 前記第2のポンプセクションは、前記ロータ及び前記少なくとも1段のターボ分子段を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の真空ポンプ。
  8. 前記第1のポンプセクションは、少なくとも1段のターボ分子段を有する、請求項7に記載の真空ポンプ。
  9. 前記第1のポンプセクションは、少なくとも3段のターボ分子段を有する、請求項8に記載の真空ポンプ。
  10. 前記第1のポンプセクションと前記第2のポンプセクションは、前記第1のポンプ入口及び前記第2のポンプ入口に対して軸線方向に変位している、請求項1〜9のいずれか1項に記載の真空ポンプ。
  11. 前記第3のポンプセクションは、分子ドラッグポンプ機構を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の真空ポンプ。
  12. 前記分子ドラッグポンプ機構は、ホルベック(Holweck)ポンプ機構を有する、請求項11に記載の真空ポンプ。
  13. 差圧ポンプ式の真空システムであって、
    2つのチャンバと、
    前記2つのチャンバの各々を排気する請求項1〜12のいずれか1項に記載の真空ポンプと、を有する真空システム。
  14. 10-3ミリバール以上の圧力を発生させるべきチャンバから流体をポンプ送りするように構成された前記ポンプセクションのうちの1つは、雄ねじ形ロータを有する、請求項13に記載の真空システム。
  15. 5×10-3ミリバール以上の圧力を発生させるべきチャンバから流体をポンプ送りするように構成された前記ポンプセクションのうちの少なくとも1つは、雄ねじ形ロータを有する、請求項13又は14に記載の真空システム。
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