JP2008531780A - 水性重合体分散液の製造方法 - Google Patents

水性重合体分散液の製造方法 Download PDF

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Abstract

水性モノマーミニエマルションの使用下でのラジカルにより開始されたエマルション重合による水性重合体分散液の製造方法であって、前記水性モノマーミニエマルションが平均孔直径≦1000nmを有する微孔質膜少なくとも1つを介した水性モノマー粗エマルションの導通により得られる、水性重合体分散液の製造方法。

Description

発明の詳細な説明
本発明の主題は、分散助剤並びに場合により水中に僅かに溶解性の有機溶媒の存在下に水性媒体中でラジカルにより開始された重合によりエチレン性不飽和モノマー少なくとも1種の水性重合体分散液を製造するにあたり、前記エチレン性不飽和モノマー及び場合により水中に僅かに溶解性の有機溶媒の少なくとも部分量が水性媒体中で平均液滴直径≦1000nmを有する分散相(ミニエマルション)として存在する、水性重合体分散液の製造方法において、ミニエマルションの製造のために、少なくとも部分量の水、分散助剤、エチレン性不飽和モノマー並びに場合により水中で僅かに溶解性の有機溶媒を含有する平均液滴直径≧2μmを有する粗エマルションをまず製造し、前記粗エマルションを引き続き、平均孔直径≦1000nmを有する微孔質膜少なくとも1つを通じて導通させることを特徴とする水性重合体分散液の製造方法である。
エチレン性不飽和モノマーのラジカル重合による水性重合体分散液の製造方法であって、前記モノマーが場合により水中で僅かに溶解性の溶媒と一緒に、水性媒体中で分散相として平均液滴サイズ≦1000nmを有して存在する(ミニエマルション)水性重合体分散液の製造方法は、当業者に十分に公知である(例えば、P.L. Tang, E.D. Sudol, C.A. Silebi及びM.S. El-Aasser in Journal of Applied Polymer Science, Vol. 43, 1059〜1066頁 (1991) 又はK. Landfester, Macromol. Rapid Commun. Vol 22, 896〜936頁 (2001)を参照のこと)。この方法は、エチレン性不飽和モノマー、分散助剤及び水並びに場合により水中で僅かに溶解性の有機溶媒及び更なる助剤から混合により平均液滴直径≧2μmを有するモノマー粗エマルションをまず製造し、前記粗エマルションを引き続く方法工程において高いエネルギー導入下で、例えば高回転性クラウンギア分散機、高圧ホモジェナイザー又は超音波を用いて、平均液滴直径≦1000nmを有するモノマーミニエマルションに移行させる点で共通している。この公知の方法の欠点は、使用される器具の高い機械的消耗並びにモノマーミニエマルションの製造のために必要な高いエネルギー消費と関連しているモノマーミニエマルションの技術的に手間のかかる製造である。
本発明に基づく課題は、エチレン性不飽和モノマーの水性粗エマルションから出発した水性重合体分散液の新規の方法を提供することにある。
意外にも、前記課題は導入部で定義された方法により解決された。
モノマーミニエマルションの製造のためにまず、少なくとも部分量の水、分散助剤、エチレン性不飽和モノマー並びに場合により水中で僅かに溶解性の有機溶媒を分散相として含有する平均液滴直径≧2μmを有する粗エマルションを製造することが方法の本質的部分である。しばしば、主要量の水及び全体量の分散助剤、エチレン性不飽和モノマー並び場合により水中で僅かに溶解性の有機溶媒を含有する粗エマルションが製造される。
ラジカルにより開始される重合のためのエチレン性不飽和モノマーとして、とりわけ、簡単にラジカル重合可能なエチレン性不飽和モノマーが考慮され、例えばエチレン、ビニル芳香族モノマー、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−クロロスチレン又はビニルトルエン、ビニルハロゲン化物、例えば塩化ビニル又は塩化ビニリデン、ビニルアルコールと1〜18個のC原子を有するモノカルボン酸とのエステル、例えばビニルアセタート、ビニルプロピオナート、ビニル−n−ブチラート、ビニルラウラート及びビニルステアラート、好ましくは3〜6個のC原子を有するα,β−モノエチレン性不飽和モノカルボン酸及びα,β−モノエチレン性不飽和ジカルボン酸、例えば特にアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸と、一般に1〜20個、好ましくは1〜8個、特に好ましくは1〜4個のC原子を有するアルカノールとのエステル、例えば特にアクリル酸−及びメタクリル酸メチル−、−エチル−、n−ブチル−、−イソブチル−、ペンチル−、−ヘキシル−、−ヘプチル−、−オクチル−、−ノニル−、−デシル−、−2−エチルヘキシル−、又はステアリルエステル、フマル−及びマレイン酸ジメチルエステル又は−ジ−n−ブチルエステル、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のニトリル、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマル酸ジニトリル、マレイン酸ジニトリルならびにC4-8−共役ジエン、例えば1,3−ブタジエン及びイソプレンである。前述のモノマーは通常は主要モノマーを形成し、前記主要モノマーはこの全体のモノマー量に対して、50質量%よりも多い、有利には80質量%よりも多い割合を全体として有する。一般に、前記のモノマーは、水中で標準条件[20℃、1atm=1.01バール(絶対)]の場合に、中程度ないし低程度の溶解度を有するにすぎない。
前述の条件下で高められた水溶解性を有するモノマーは、少なくとも1つの酸基及び/又はこの相当するアニオン又は少なくとも1つのアミノ−、アミド−、ウレイド−又はN−複素環式基及び/又は窒素でプロトン化又はアルキル化されたこのアンモニウム誘導体を含むモノマーである。例示的に、α,β−モノエチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸及びこのアミド、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリルアミド及びメタクリルアミド、更にビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸及びこの水溶性塩、並びにN−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニルイミダゾール、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリラート、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリラート、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルアクリラート、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルメタクリラート、2−(N−tert−ブチルアミノ)エチルメタクリラート、N−(3−N′,N′−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド及び2−(1−イミダゾリン−2−オニル)エチルメタクリラートが挙げられる。通常は、前述のモノマーは単に、改質性モノマーとして、全体のモノマー量に対して、10質量%よりも少ない、有利には5質量%よりも少ない量で使用される。
通常、ポリマーマトリックスの皮膜の内部強度を高めるモノマーは、通常、少なくとも1個のエポキシ基、ヒドロキシ基、N−メチロール基又はカルボニル基を有するか又は少なくとも2個の非共役エチレン性不飽和二重結合を有する。このための例は、2個のビニル基を有するモノマー、2個のビニリデン基を有するモノマーならびに2個のアルケニル基を有するモノマーである。この場合、2価アルコールとα,β−モノエチレン性不飽和モノカルボン酸とのジエステルが特に有利であり、このカルボン酸のうちアクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。かかる2つの非共役エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーの例は、アルキレングリコールジアクリラート及び−ジメタクリラート、例えばエチレングリコールジアクリラート、1,2−プロピレングリコールジアクリラート、1,3−プロピレングリコールジアクリラート、1,3−ブチレングリコールジアクリラート、1,4−ブチレングリコールジアクリラート及びエチレングリコールジメタクリラート、1,2−プロピレングリコールジメタクリラート、1,3−プロピレングリコールジメタクリラート、1,3−ブチレングリコールジメタクリラート、1,4−ブチレングリコールジメタクリラート並びにジビニルベンゼン、ビニルメタクリラート、ビニルアクリラート、アリルメタクリラート、アリルアクリラート、ジアリルマレアート、ジアリルフマラート、メチレンビスアクリルアミド、シクロペンタンジエニルアクリラート、トリアリルシアヌラート又はトリアリルイソシアヌラートである。これと関連して、メタクリル酸−及びアクリル酸−C1−C8−ヒドロキシアルキルエステル、例えばn−ヒドロキシエチル−、n−ヒドロキシプロピル−、又はn−ヒドロキシブチルアクリラート及び−メタクリラート並びに例えばジアセトンアクリルアミド及びアセチルアセトキシエチルアクリラート若しくは−メタクリラートの化合物が特に重要である。しばしば前述のモノマーは、そのつど全体のモノマー量に対して10質量%までの量で、有利には5質量%より少ない量で使用される。
本発明により特に有利に使用可能なモノマー混合物は、
アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、1〜20個のC原子を有するアルカノールとのエステル50〜99.9質量%、又は
スチレン及び/又はブタジエン50〜99.9質量%、又は、
塩化ビニル及び/又は塩化ビニリデン50〜99.9質量%、又は、
ビニルアセタート、ビニルプロピオナート、バーサチック酸のビニルエステル及び/又は長鎖脂肪酸のビニルエステル40〜99.9質量%
を含有するモノマー混合物である。
特に、本発明によれば、
3〜6個のC原子を有するα,β−モノエチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸及び/又はそのアミド少なくとも1種 0.1〜5質量%及び、
アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、1〜20個のC原子を有するアルカノールとのエステル少なくとも1種 50〜99.9質量%、又は、
3〜6個のC原子を有するα,β−モノエチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸及び/又はそのアミド少なくとも1種 0.1〜5質量%及び、
スチレン及び/又はブタジエン50〜99.9質量%、又は
3〜6個のC原子を有するα,β−モノエチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸及び/又はそのアミド少なくとも1種 0.1〜5質量%及び、
塩化ビニル及び/又は塩化ビニリデン50〜99.9質量%、又は、
3〜6個のC原子を有するα,β−モノエチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸及び/又はそのアミド少なくとも1種 0.1〜5質量%及び、
ビニルアセタート、ビニルプロピオナート、バーサチック酸のビニルエステル及び/又は長鎖脂肪酸のビニルエステル40〜99.9質量%
を含有するモノマー混合物を使用することができる。
相応して、ラジカル重合により前述のモノマーから重合導入した形態で構成されている重合体が得られる。
この観点からも、本刊行物の範囲内においてエチレン性不飽和モノマーとの概念は、エチレン性不飽和モノマーの混合物をも、そして重合体との概念は共重合体をも含むものであることが確認される。
エチレン性不飽和モノマーの水性粗エマルション中での全体の量は通常は、≧30質量%かつ≦90質量%、しばしば≧40質量%かつ≦85質量%、大抵≧50質量%かつ≦80質量%である。
本発明による方法により使用される分散助剤は、原則的に乳化剤及び/又は保護コロイドであってよい。
適した保護コロイドは、例えばポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、ポリアクリル酸及びポリメタクリル酸のアルカリ金属塩、ゼラチン誘導体又はアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及び/又は4−スチレンスルホン酸を含有する共重合体及びそのアルカリ金属塩、また、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカルバゾール、1−ビニルイミダゾール、2−ビニルイミダゾール、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、アクリルアミド、メタクリルアミド、アミノ基含有アクリラート、メタクリラート、アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド含有単独重合体及び共重合体である。更なる適した保護コロイドは、ホウベンーヴェイル(Houben-Weyl)の有機化学の手法第XIV/1巻、高分子材料、ゲオルグティエメ出版、シュツットガルト在、1961年、第411〜420頁(Methoden der organischen Chemie, band XIV/1, Makromolekulare Stoffe, Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart, 1961, Seiten 411 bis 420)に詳細に記載されている。
勿論、保護コロイド及び/又は乳化剤からの混合物も使用されてよい。特に分散助剤として、相対分子量が保護コロイドとは異なって通常1000未満である乳化剤のみが使用される。前記乳化剤は、アニオン性、カチオン性、又は非イオン性の性質であってよい。界面活性剤物質の混合物を使用する場合には、個々の成分が互いに相溶性でなければならず、このことが疑わしい場合には少しの予備試験に基づいて検査してよいことは勿論である。一般的には、アニオン性乳化剤は相互に、かつ非イオン性乳化剤と相溶性である。同様のことがカチオン性乳化剤に対しても当てはまり、その一方でアニオン性及びカチオン性乳化剤は大抵は相互に相容性ではない。好適な乳化剤の概要は、例えばホウベンーヴェイル(Houben-Weyl)の有機化学の手法第XIV/1巻、高分子材料、ゲオルグティエメ出版、シュツットガルト在、1961年、第192〜208頁(Houben-WeylMethoden der organischen Chemie, XIV/1巻, Makromolekulare Stoffe, Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart 1961, S192〜208)に見出される。
本発明により分散助剤としてしかしながら、特に乳化剤が使用される。
一般に使用される非イオン乳化剤は、例えばエトキシ化されたモノアルキルフェノール、ジアルキルフェノール及びトリアルキルフェノール(EO度:3〜50、アルキル基:C4〜C12)ならびにエトキシ化された脂肪アルコール(EO度:3〜80;アルキル基:C8〜C36)である。このための例は、BASF社製のLutensol(R)A商標(C1214−脂肪アルコールエトキシラート、EO度:3〜8)、Lutensol(R)AO商標(C1315−オキソアルコールエトキシラート、EO度:3〜30)、Lutensol(R)AT商標(C1618−脂肪アルコールエトキシラート、EO度:11〜80)、Lutensol(R)ON商標(C10−オキソアルコールエトキシラート、EO度:3〜11)及びLutensol(R)TO商標(C13−オキソアルコールエトキシラート、EO度:3〜20)である。
慣用のアニオン性乳化剤は、例えばアルキルスルフェート(アルキル基:C8〜C12)、エトキシ化されたアルカノール(EO度:4〜30、アルキル基:C12〜C18)及びエトキシ化されたエトキシ化されたアルキルフェノール(EO度:3〜50、アルキル基:C4〜C12)の硫酸半エステル、アルキルスルホン酸(アルキル基:C12〜C18)及びアルキルアリールスルホン酸(アルキル基:C9〜C18)のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩である。
更なるアニオン性乳化剤として、一般式(I)
Figure 2008531780
[式中、R1及びR2は、H原子であるか又はC4〜C24−アルキルであり、かつ同時にH原子ではなく、かつM1及びM2は、アルカリ金属イオン及び/又はアンモニウムイオンであってよい]の更なる化合物が判明している。一般式(I)においては、R1及びR2は、好ましくは6〜18個、特に6、12及び16個のC原子を有する直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基又は水素原子を表わし、その際、R1及びR2は同時にH原子ではない。M1及びM2は、ナトリウム、カリウム又はアンモニウムであることが好ましく、ナトリウムが特に好ましい。M1及びM2がナトリウムであり、R1が12個のC原子を有する分枝鎖状のアルキル基であり、かつR2がH原子であるか又はR1である化合物(I)が特に有利である。50〜90質量%のモノアルキル化生成物の含量を有する工業用混合物、例えばDowfax(R)2A1(Dow Chemical Company社の商標)がしばしば使用される。化合物(I)は、例えば米国特許第4269749号明細書の記載から一般的に公知であり、かつ市販されている。
適したカチオン活性乳化剤は、一般にC6〜C18−アルキル基、C6〜C18−アラルキル基又は複素環基を有する第一級、第二級、第三級又は第四級アンモニウム塩、アルカノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、オキサゾリニウム塩、モルホリニウム塩、チアゾリニウム塩ならびにアミンオキシドの塩、キノリニウム塩、イソキノリニウム塩、トロピリウム塩、スルホニウム塩及びホスホニウム塩である。例として、ドデシルアンモニウムアセタート又は相応のスルファート、種々の2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチルパラフィン酸エステルのスルファート又はアセタート、N−セチルピリジニウムスルファート、N−ラウリルピリジニウムスルファート並びにN−セチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムスルファート、N−ドデシル−N,N,N−トリメチルアンモニウムスルファート、N−オクチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムスルファート、N,N−ジステアリル−N,N−ジメチルアンモニウムスルファート並びにジェミニ界面活性剤N,N’−(ラウリルジメチル)エチレンジアミンジスルファート、エトキシル化された獣脂脂肪アルキル−N−メチルアンモニウムスルファート及びエトキシル化されたオレイルアミン(例えば、BASF AG社のUniperol(R) AC、約12個のエチレンオキシド単位)が挙げられる。多数の更なる例が、H. Stache, Tensid-Taschenbuch, Carl-Hanser-Verlag, Muenchen, Wien, 1981中に、及び McCutcheon’s, Emulsifiers & Detergents, MC Publishing Company, Glen Rock, 1989中に見出される。有利には、アニオン性対基が可能な限り弱く求核性であり、例えばペルコラート、スルファート、ホスファート、ニトラート及びカルボキシラート、例えばアセタート、トリフルオロアセタート、トリクロロアセタート、プロピオナート、オキサラート、シトラート、ベンゾアート、並びに有機スルホン酸の共役アニオン、例えばメチルスルホナート、トリフルオロメチルスルホナート、及びp−トルエンスルホナート、更にテトラフルオロボラート、テトラフェニルボラート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、テトラキス[ビス(3,5−トリフルオロメチル)フェニル]ボラート、ヘキサフルオロホスファート、ヘキサフルオロアルセナート又はヘキサフルオロアンチモナートである。
分散助剤として有利に使用される乳化剤は、有利には、そのつど全体のモノマー量に対して、0.005〜20質量%、有利には0.01〜15質量%、特に0.1〜10質量%の全体量で使用される。
分散助剤として付加的に又は乳化剤の代わりに使用される保護コロイドの全体の量は、そのつど全体のモノマー量に対して、しばしば0.1〜10質量%、大抵は0.2〜7質量%である。
有利にはしかしながら、アニオン性及び/又は非イオン性乳化剤が分散助剤として使用される。
本発明により、僅かな水溶性を示すエチレン性不飽和モノマー又はエチレン性不飽和モノマーの混合物が有利である。僅かな水溶性とは本刊行物の範囲内で、エチレン性不飽和モノマー又はエチレン性不飽和モノマーからなる混合物又は有機溶媒が、脱イオン水中で20℃かつ1atm(絶対)で溶解性≦50g/l、有利には≦10g/l、とりわけ≦5g/l又は≦1g/lを示すことが理解される。
本発明による方法に適した水中で僅かな溶解性の有機溶媒のために、例えば、5〜30個のC原子を有する液状の脂肪族及び芳香族炭化水素、例えばn−ペンタン及び異性体、シクロペンタン、n−ヘキサン及び異性体、シクロヘキサン、n−ヘプタン及び異性体、n−オクタン及び異性体、n−ノナン及び異性体、n−デカン及び異性体、n−ドデカン及び異性体、n−テトラデカン及び異性体、n−ヘキサデカン及び異性体、n−オクタデカン及び異性体、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、クメン、o−、m−又はp−キシレン、メシチレン、並びに沸点範囲30〜250℃にある一般的な炭化水素混合物が使用可能である。同様に、ヒドロキシ化合物、例えば10〜28個のC原子を有する飽和及び不飽和脂肪アルコール、例えばn−ドデカノール、n−テトラドデカノール、n−ヘキキサデカノール及びその異性体又はセチルアルコール、エステル、例えば10〜28個のC原子を酸部分に、そして1〜10個のC原子をアルコール部分に有する脂肪酸エステル又は、カルボン酸部分に1〜10個のC原子及びアルコール部分に10〜28個のC原子を有するカルボン酸及び脂肪アルコールからのエステルが使用可能である。前述の溶媒の混合物をも使用できることは勿論である。有利には、粗エマルションの製造のために、水中で僅かな溶解性の有機溶媒が使用される。
場合により使用される水中で僅かな溶解性の有機溶媒の全体の量は、そのつど全体のモノマー量に対して、通常は10質量%まで、しばしば≧0.01質量%かつ≦5質量%、大抵は≧0.1質量%かつ≦2質量%である。
有利には、エチレン性不飽和モノマー及び場合により使用される有機溶媒及びこの量が、エチレン性不飽和モノマー及び場合により使用される有機溶媒の溶解性が粗エマルションの水性媒体中で有利には、そのつど、粗エマルションの製造に使用されるエチレン性不飽和モノマー及び場合により使用される有機溶媒の全体量に対して、≦50質量%又は≦40質量%、有利には≦30質量%及び≦20質量%、特に有利には≦10質量%の溶解性であり、従ってこれらが水性媒体中での分離相として存在するように選択される。
エチレン性不飽和モノマー、分散助剤及び水、特に脱イオン水の他に、粗エマルションの製造のために選択的にまだ更なる助剤、例えばラジカル鎖調節剤、泡阻害剤、錯化剤又は殺生物化合物が使用されることができる。選択的に使用されるこの助剤の量は、そのつど水性粗エマルションに対して≦5質量%である。
単純な混合、例えば慣用の攪拌機、ノズル、静的及び/又は動的混合装置の使用下での単純な混合により、エチレン性不飽和モノマー、分散助剤、水並びに場合により使用される有機溶媒及びその他の助剤から、平均液滴直径≧2μmを有する粗エマルションが製造される。
この際、水性粗エマルション及び水性ミニエマルションの分散相の液滴の平均サイズは、準弾性動的光散乱の原理に従って測定される(自動相関関数の単峰性分析のいわゆるz平均液滴直径dz)。本刊行物の例中ではこのために、Coulter N4 Plus Particle Analyser(Coulter Scientific Instrument社)が使用される(1atm、25℃)。この測定は希釈した水性エマルションに対して実施された。このために、水1000gで水性粗エマルション/ミニエマルション0.1〜1gを希釈し、これは前もって、水性粗エマルション/ミニエマルション中に含有されるエチレン性不飽和モノマーで飽和していて、かつここにこの後に使用される分散助剤5質量%を添加した。この処置は、希釈に伴う液滴直径の変更を妨げるものである。
有利には粗エマルションは、主要量、即ち≧50質量%、特に≧80質量%又は≧90質量%の水、分散助剤、エチレン性不飽和モノマー並び場合により水中で僅かに溶解性の有機溶媒から製造される。
得られる粗エマルションが、モノマーミニエマルションの形成のために、平均孔直径≦1000nmを有する微孔質膜少なくとも1つを通じて導通されることが方法の本質的部分である。
平均孔直径≦1000nmを有する微孔質膜は、市販の限外濾過膜及び精密濾過膜であってよい。
有利には微孔質膜の機械的安定性は、粗孔性の第1の層(下部構造)を基礎とする。前記層は、自立型でありかつ圧力安定性で、このための支持装置を必要としないものである。前記層は、平均孔直径≦1000nmを有する微孔質膜1つ以上のための支持体として用いられる。この際、平均孔直径≦1000nmを有するそのつどの微孔質膜は通常は、下部構造よりも薄い。
有利には、第1の粗孔性の層の上に少なくとも2つの直列に配置された、平均孔直径≦1000nmを有する微孔質膜が設けられ、この平均孔直径は、第1の層から距離の増加と共に減少する。
有利には、粗エマルションがまず粗孔性の第1の層を通じて、かつその後に引き続く、平均孔直径≦1000nmを有するこの後に配置された微孔質膜を通じて、導通される場合である。微孔質膜の塞栓は、このような非対称構造により十分に妨げられる。
粗孔性の第1の層の孔直径は有利には、1〜20μmの範囲内に、そしてこの厚さは0.1〜10mmの範囲内にある。
この下部構造の特に適した孔直径は、粗エマルションの分散相の液滴直径と同様のオーダー、即ち≧2μmの範囲内にある。
微孔質膜の孔直径は、これはモノマーミニエマルションの達成される液滴直径及びこの液滴サイズ分布と直接的に関連しているが、有利には≧10nmかつ≦1000nm、特に≦900nm、≦700nm、又は≦500nm、かつ≧50nm、≧100nm又は≧150nmの範囲内にある。有利にはこの平均孔直径は、≧50nmかつ≦800nm、又は≧70nmかつ≦600nmの範囲内にある。微孔質膜の平均孔直径の測定は、通常はASTM E 1294により Coulter Porometerを用いて、湿潤剤としてイソプロパナールを用いて行われる。この他に、適した微孔質膜は、DIN ISO 30911-3により多孔度1%〜70%を有する。微孔質膜の厚さは有利には1〜200μmの範囲内にある。
本発明により、粗エマルションと接触する第1の微孔質膜の平均孔直径が、第2の微孔質膜及び更なる全ての微孔質膜の平均孔直径以上であることが有利である。特に有利には、粗エマルションと接触する第1の微孔質膜の平均孔直径が、第2の微孔質膜及び更なる全ての微孔質膜の平均孔直径よりも大きい場合である。有利には、全ての更なる微孔質膜の平均孔直径は、第1の微孔質膜から増加する距離と共に更に減少する。
乳化課題に依存して、相違する幾何学及び大きさにある微孔質膜が使用されてよい。例えば、平面幾何学、管幾何学及び一体に統合された複数の管幾何学を有する多通路幾何学であり、並びに、細管幾何学又はコイル幾何学が可能である。特に有利には、前記微孔質膜は、内部又は外部にある粗孔性の第1の層を有する管状の幾何学又は平面幾何学を有する。この際、圧力安定性の自己支持膜構造が有利であり、前記構造は、工業規模での高い膜内外圧力差及び圧力装入の際にも付加的な支持要素無しに十分な圧力安定性を保証する。
微孔質膜は、有機ポリマー、セラミック、金属、炭素、又はこれらの組合せからなってよい。この際、前記膜は本発明により、水性粗エマルションに対して導通条件下(圧力、温度)で安定であるように選択される。
特に有利には、親水性材料から、例えば金属、セラミック、再生セルロール、アクリルニトリル、親水化したアクリルニトリル、親水化したポリスルホン又は親水化したポリエーテルスルホン又は親水化したポリエーテルエーテルケトンから構成されている微孔質膜である(例えば、Ullmann´s Encyclopedia of Industrial Chemistry、6版[電子版]を参照のこと)。特に有利には、微孔性金属膜少なくとも1つが使用される。物質の親水性に関する程度は、水性の、平滑面の、かつ清浄な、特に脂肪不含の前記物質表面上への脱イオン水の液滴の接触角である。本刊行物の範囲内において、親水性物質とは、接触角<90゜、≦80゜、又は≦70゜を有する物質が理解される。
微孔質膜は例えば、相当する粉末材料の焼結、相当するポリマーフィルムの延伸、高エネルギー化した電磁線を用いたポリマーフィルムの照射により、エッチングプロセスにより、並びに均一なポリマー溶液又はポリマー溶融物の相転換により製造されることができる。
また、微孔質膜を対称的に又は全体として非対称に構成することもできる。全体として非対称な微孔質膜とは、平均孔直径が、微孔質膜層の内部で、片側からもう片側に向かって3〜1000倍増大していることが理解される。
微孔質膜を通じた本発明による導通のための温度は、基本的に限定されない。しばしばこの温度は、≧0℃及び≦150℃の範囲内、特に≧10℃及び≦80℃の範囲内、大抵は≧20℃及び≦60℃の範囲内にある。
水性粗エマルションを多孔性膜を通じて導通させるために適用される圧力は、特にポンプ、ガス圧を用いて又は水圧高さを介して産生される。水性粗エマルション及び水性ミニエマルションの間での膜内外圧力差は、これは平均液滴直径及び液滴サイズ分布に対して影響を及ぼすが、0.1〜1000bar、有利には0.5〜100bar、特に有利には1〜50barである。
少なくとも1つの微孔質膜は従って通常は、粗エマルション側及びミニエマルション側での分離手段を有する相応する圧力容器中に配置される。
有利には、少なくとも1つの微孔質膜は、重合容器への供給経路中に配置されている。特に有利には、前記膜の少なくとも1つは、重合容器への供給経路の導入開口部に技術的に可能な限り近くにある。有利には、導入開口部は、重合容器の下方3分の1に、特に底部にある。
本発明による方法は、平均液滴直径≧2μmを有する、少なくとも部分量の水、分散助剤、エチレン性不飽和モノマー並びに場合により水中で僅かに溶解性の有機溶媒を含有する水性粗エマルションの製造を包含する。この際前記水性エマルションは有利には、主要量又は全体量の分散助剤、エチレン性不飽和モノマー並び場合により水中で僅かに溶解性の有機溶媒を含有する。水性粗エマルションは、撹拌槽中でのその単独成分の混合により、又は通常の動的及び/又は静的混合装置を用いて製造されることができる。特に有利には、水性粗エマルションの単独成分は、重合容器への供給経路中へ計量供給され、この際、重合容器への流方向で動的及び/又は静的混合装置を用いて水性粗エマルションへと混合され、この直ぐ後に、ミニエマルションの形成のために微孔質膜少なくとも1つを通じて、そしてこの直ぐ後に重合容器中に導通される。
水性媒体中でのラジカル誘導された重合は原則的に、ラジカルにより開始される水性エマルション重合の方法に従って行われる。この方法は、既に数多く記載されており、従って当業者には十分に知られている(例えば、ポリマーサイエンス&エンジニアリング百科事典第8巻659〜677頁、ジョン・ウィレイ&サンス株式会社、1987年(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, Vol.8, Seiten659 bis 677, John Wiley & Sons. Inc. 1987);D.C.ブラックレイ著、乳化重合155〜465頁、応用科学出版有限会社、エセックス、1975年(D.C.Blacklay, Emulsion Polymerisation, Seiten 155 bis 465, Applied Science Publischers, Ltd., Essex, 1975);D.C.ブラックレイ著、ポリマー格子第2版第1巻、33〜415頁、チャップマン&ホール社、1997年(D.C.Blacklay, Polymer Latices, 2nd Edition, Vol.1, Seiten 33 bis 415, Chapmann & Haoo, 1997);H.ワーソン著、合成樹脂エマルジョンの応用、49〜244頁、アーネスト・ベン有限会社、ロンドン、1972年(H.Warson, The Applications of Synthetic Resin Emulsions, Seiten 49 bis 244, Ernest Benn, Ltd., London, 1972);D.ディーダーリッヒ著、現代の化学、1990年、24号、135〜142頁、化学出版、ヴァインハイム(D.Diederich, Chemie in unserer Zeit, 1990,24, Seiten 135 bis 142, Verlag Chemie, Weinheim);J.ピルマ著、乳化重合1〜287頁、アカデミックプレス社、1982年(J.Piirma, Emulsion Polymerisation, Seiten 1 bis 287, Academic Press, 1982);F.ヘルシャー著、合成高分子ポリマーの分散1〜160頁、シュプリンガー出版、ベルリン、1969年(F.Hoelscher, Dispersionen synthetischer Hochpolymerer, Seiten 1 bis 160, Springer-Verlag, Berlin, 1969)及び特許文献DE−A4003422号を参照のこと)。このラジカル的に開始される水性乳化重合は、エチレン性不飽和モノマーを、通常は分散助剤の併用下で水性媒体中に分散分布させ、そして少なくとも1種のラジカル重合開始剤を用いて重合させることによって通常は実施される。しばしば、得られた水性ポリマー分散液の場合、未反応モノマーの残留含量は、同様に当業者に知られている化学的及び/又は物理的方法によって減少させ(例えば、EP−A771328号、DE−A19624299号、DE−A19621027号、DE−A19741184号、DE−A19741187号、DE−A19805122号、DE−A19828183号、DE−A19839199号、DE−A−19840586号及び19847115号を参照のこと)、このポリマー固体含有率は、所望の値まで希釈若しくは濃縮することによって調節するか、又はこの水性ポリマー分散液に、更に慣用の添加物質、例えば抗菌剤若しくは消泡添加剤を添加する。本方法は実質的に、重合のために使用されるミニエマルションが、水性粗エマルションの平均孔直径≦1000nmを有する微孔質膜を通じた導通後に得られる点で、このラジカルにより開始される水性エマルション重合の方法とは相違している。
実施される重合方法に依存して、部分量の水、分散助剤、エチレン性不飽和モノマー及び水中に僅かに溶解性の有機溶媒が重合容器中に存在することができ、重合温度に加熱され、ラジカル開始剤の添加により重合を開始することができる。この場合には有利には、この残存する残留量の分散助剤、エチレン性不飽和モノマー及び水中で僅かに溶解性の溶媒並びに主要量の水はまず、重合容器への流方向で供給経路中に配置された動的及び/又は静的混合装置を介して水性粗エマルションへと混合され、この直ぐ後にミニエマルションの形成のために微孔質膜少なくとも1つを通じて、そしてこの直ぐ後に重合溶液中に導通される。この際、前記モノマーミニエマルションが重合容器に、重合容器中でのモノマー変換率に応じて供給されることが有利であってよい。特に有利には、ミニエマルションの重合容器中への計量供給は重合条件下で次のとおりであり、即ち、重合反応の始動及び重合のために使用されるエチレン性不飽和モノマーの全体量の全体で10質量%が重合により反応した後に、各時間点で、そのつどの時間点までに重合容器中に計量供給される量のエチレン性不飽和モノマーの≦10質量%、有利には≦5質量%、特に有利には≦1質量%が、遊離の、即ち重合していない形態で存在する(これは反応の熱測定に基づいて検査される)。
無論、水性重合体分散液の製造のためには、ポリマーシードラテックスを使用することもでき、前記ラテックスは重合容器中でラジカル重合反応の開始前に存在するか、又は重合反応の間に計量供給されることができる。有利には、ポリマーシードの全体量はラジカルによる重合反応の開始前に重合容器中に存在する。
本発明による方法について特徴的なのは、ラジカルにより誘発された重合反応の開始のために、いわゆる水溶性ラジカル開始剤も、また同様にいわゆる油溶性ラジカル開始剤も使用することができることである。この際、水溶性ラジカル開始剤とは通常は、ラジカルにより水性エマルション重合の際に慣用される全てのラジカル開始剤が理解され、その一方で油溶性ラジカル開始剤とは、当業者がラジカルにより開始される溶液重合の際に慣用する全ての油溶性ラジカル開始剤が理解される。本刊行物の範囲内において、水溶性ラジカル開始剤として、20℃及び大気圧(1atm)で脱イオン水中で溶解性≧5質量%を有する全てのラジカル開始剤が理解され、その一方で油溶性ラジカル開始剤として、前述の条件下で溶解性<5質量%を有する全てのラジカル開始剤が理解される。しばしば、水溶性ラジカル開始剤は、前述の条件下で、水溶性≧8質量%、≧10質量%、又は≧15質量%を有し、その一方で油溶性ラジカル開始剤はしばしば水溶解性≦4質量%、≦3質量%、≦2質量%又は≦1質量%を有する。
水溶性ラジカル重合開始剤は、この際例えば、ペルオキシドならびにアゾ化合物であることができる。勿論、レドックス開始剤系も挙げられる。ペルオキシドとしては、原則的に、無機ペルオキシド、例えば過酸化水素又はペルオキソ二硫酸塩、例えばペルオキソ二硫酸のモノ−又はジ−アルカリ金属−、又はアンモニウム塩、例えばモノ−及びジ−ナトリウム−、−カリウム−又はアンモニウム塩、又は有機ペルオキシド、例えばアルキルヒドロペルオキシド、例えばt−ブチル−、p−メンチル−又はクミルヒドロペルオキシドを使用することができる。アゾ化合物としては、主に2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾビス(アミジノプロピル)二塩酸塩(AIBA、Wako Chemicals社のV−50に相当)が使用される。レドックス開始剤系のための酸化剤としては、主として上述のペルオキシドが挙げられる。相応する還元剤としては、酸化度が低い硫黄化合物、例えばアルカリ金属亜硫酸塩、例えば亜硫酸カリウム及び/又は亜硫酸ナトリウム、アルカリ金属亜硫酸水素塩、例えば亜硫酸水素カリウム及び/又は亜硫酸水素ナトリウム、アルカリ金属メタ重亜硫酸塩、例えばメタ重亜硫酸カリウム及び/又はメタ重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸塩、例えばホルムアルデヒドスルホキシル酸カリウム及び/又はホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、アルカリ金属塩、特に脂肪族スルフィン酸のカリウム塩及び/又はナトリウム塩、ならびにアルカリ金属硫化水素、例えば硫化水素カリウム及び/又は硫化水素ナトリウム、多価金属塩、例えば硫酸鉄(II)、硫酸アンモニウム鉄(II)、燐酸鉄(II)、エンジオール、例えばジヒドロキシマレイン酸、ベンゾイン及び/又はアスコルビン酸ならびに還元糖類、例えばソルボース、グルコース、フルクトース及び/又はジヒドロキシアセトンを使用することができる。
有利には水溶性ラジカル開始剤として、ペルオキソ二硫酸のモノ−又はジ−アルカリ金属−又はアンモニウム塩、例えばペルオキシド二硫酸二カリウム、ペルオキシド二硫酸二ナトリウム又はペルオキシド二硫酸二アンモニウムが使用される。前述の水溶性ラジカル開始剤の混合物を使用できることは勿論である。
油溶性ラジカル開始剤としては例示的に、ジアルキル−又はジアリールペルオキシド、例えばジ−tert−アミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、tert−ブチルクミルペルオキシド、2,5−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチル−3−ヘキセン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタン又はジ−tert−ブチルペルオキシド、脂肪族及び芳香族ペルオキシエステル、例えばクミルペルオキシネオデカノアート、2,4,4−トリメチルペンチル−2−ペルオキシネオデカノアート、tert−アミルペルオキシネオデカノアート、tert−ブチルペルオキシネオデカノアート、tert−アミルペルオキシピバラート、tert−ブチルペルオキシピバラート、tert−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート、tert−ブチルペルオキシジエチルアセタート、1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、tert−ブチルペルオキシイソブタノアート、tert−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノアート、tert−ブチルペルオキシアセタート、tert−アミルペルオキシベンゾアート又はtert−ブチルペルオキシベンゾアート、ジアルカノイル又はジベンゾイルペルオキシド、例えばジイソブタノイルペルオキシド、ビス(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)ペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン又はジベンゾイルペルオキシド、並びにペルオキシカルボナート、例えばビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカルボナート、ビス(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカルボナート、ジ−tert−ブチルペルオキシジカルボナート、ジセチルペルオキシジカルボナート、ジミリスチルペルオキシジカルボナート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナート、又はtert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキシル−カルボナートが挙げられる。
有利には油溶性ラジカル開始剤として、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート(Trigonox(R) 21)、tert−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート、tert−ブチルオキシベンゾアート(Trigonox(R) C)、tert−アミルペルオキシベンゾアート、tert−ブチルペルオキシアセタート、tert−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノアート(Trigonox(R) 42 S)、tert−ブチルペルオキシイソブタノアート、tert−ブチルペルオキシジエチルアセタート、tert−ブチルペルオキシピバラート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナート(Trigonox(R) BPIC)及びtert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキシルカルボナート(Trigonox(R) 117)を含む群から選択される化合物が使用される。前述の油溶性ラジカル開始剤の混合物を使用できることは勿論である。
特に有利には、しかしながら、水溶性ラジカル開始剤が、水溶液の形で使用される。
使用されるラジカル開始剤の全体量は、そのつど全体のモノマー量に対して、0.01〜5質量%、しばしば0.1〜3質量%、大抵は0.5〜2質量%である。選択した重合方法に依存して、使用されるラジカル開始剤の全体量又は単に部分量が、重合容器中に装入されることができる。重合反応の開始後に、次いで、場合により、残存する残留量が重合容器に、しばしば別個の供給手段を介して不連続的に1つ又は複数のバッチで又は有利には連続的に一様の又は変更した流量で添加される。
ラジカル重合反応のための反応温度として、−特に使用されるラジカル開始剤に依存して−0〜170℃の全範囲が考慮される。この際通常は、温度50〜120℃、しばしば60〜110℃、大抵は70〜10℃が適用される。このラジカル性重合反応は、1atm(絶対圧)より小さい圧力、これと同じ圧力又はこれより大きい圧力で実施されてよく、この場合、この重合温度は100℃を超過しており、かつ170℃までであってよい。易揮発性のモノマー、例えばエチレン、ブタジエン又は塩化ビニルを、圧力を高めて重合させることは、好ましい。この場合、1.2、1.5、2.5、10、15バールの圧力又は更に高い値を設定してよい。重合反応を低圧で実施する場合には、950ミリバール、特に900ミリバール、有利には850ミリバール(絶対圧)の圧力に調節される。有利にはラジカル重合反応は大気圧で不活性雰囲気下で、例えば窒素雰囲気又はアルゴン雰囲気中で実施される。
この際ラジカル重合反応は通常は、全体のモノマー変換率>95質量%、有利には≧97質量%、特に≧98質量%までで行われる。
本発明による方法の後に得られる水性重合体分散液の重合体粒子は通常は、平均粒径、10〜1000nm、しばしば50〜700nm、大抵は100〜500nmにある。この平均粒度又は粒度分布の測定は、本刊行物の範囲においては、流体力学的分別の方法を用いて行われる。Polymer Laboratories Ltd.社(United Kingdom)の PSDA Particle Size Distribution Analyserがカートリッジタイプ2番を用いて測定温度23℃で使用される。この測定時間は480秒であり、254nmでのUV検出器が使用される。体積直径の算術平均がそのつど挙げられる。
場合により使用される有機溶媒を水性重合体分散液から通常の方法により、例えば窒素又は水蒸気を用いたストリッピングにより又は真空の適用により分離することも無論可能である。
本方法により、平均液滴直径≦1000nmを有する水性モノマーエマルションの簡単な入手方法及び安定な水性重合体分散液の製造の際のその使用が開示される。本発明による方法により入手可能な水性重合体分散液は通常は、水性エマルション重合の慣用の方法により入手可能な水性重合体分散液と比較してより低い凝結物含量をも有する。
実施例
粒度分布の測定を、流体力学分別により行った。Polymer Laboratories Ltd.社(United Kingdom)の PSDA Particle Size Distribution Analyserをカートリッジタイプ2番を用いて測定温度23℃で使用した。この測定時間は480秒であり、254nmでのUV検出器を使用した。体積直径の算術平均を測定した。
平均孔直径0.35μmを有する、GKN Sinter Metals Filters GmbH(Radevormberg, Deutschland)の金属膜SIKA-R0,1ASを使用した。
凝固物の量を、水性重合体分散液の、孔サイズ125μmを有するポリアミド織布を介した濾過により測定した。このために残留物を水で洗浄し、かつ引き続き1時間120℃で乾燥させた。
この固形物含有量を、水性重合体分散液の定義された量(約5g)を140℃で乾燥棚中で、質量一定になるまで乾燥させることで測定した。それぞれ、2回の別個の測定を実施した。それぞれの実施例中に挙げた値は、この両方の測定結果の平均値である。
ガラス転移温度を、DSC装置DSC822(TA8000 系列)(Mettler-Toledo社, Deutschland)を用いたDSC法により、DIN 53765に従って測定した。
全ての重合試験をガラスからなり、高さ対直径の比2.1を有し、馬蹄型攪拌機を備えた3リットルの重合容器中で、1分間あたり150回転の撹拌頻度で実施した。
全ての粗エマルションは、ガラスからなり、高さ対直径2.1の比を有し、馬蹄型攪拌機を備えた3リットルの乳化容器中で、1分間あたり150回転の撹拌頻度で製造した。
実施例1
粗エマルションを20〜25℃(室温)窒素雰囲気下で乳化容器中で製造した。この際、完全脱イオン水1200gを装入し、引き続き15質量%のナトリウムラウリルスルファート水溶液6.6gを、この後にスチレン200g、ステアリルアクリラート200g及びヘキサデカン2gからなる溶液を添加した。この得られた混合物を3分間撹拌した。
引き続きこの得られた粗エマルションを窒素圧力3バール(正圧)で10分間、金属膜SIKA-R0,1ASを介して重合容器中に押し出した。
引き続き、この得られたモノマーミニエマルションを反応容器中で窒素雰囲気下で、1分間あたり150回の回転で撹拌し、20分間85℃に加熱した。これに引き続き、前記モノマーミニエマルションにこの温度で、ペルオキソ二硫酸ナトリウム4g及び脱イオン水200gからなる溶液を1時間の間計量供給し、この後で重合混合物を更なる2時間撹拌した。この後でこの得られた水性重合体分散液を室温に冷却した。
この得られた水性重合体分散液は固形物含有量21.9質量%を有した。この得られた重合体粒子の体積直径の算術平均は595nmであり、この粒子直径の標準偏差は204nmであった。ガラス転移温度は69℃であった。
比較例1
比較例1の実施は、実施例1と同様に行ったが、但し、微孔質膜は使用しなかった。
しかしながら、ラジカル開始剤計量供給の開始約30分間後に反応生成物は凝結した。安定な水性重合体分散液は得ることができなかった。
実施例2
重合容器中に室温で窒素雰囲気下で脱イオン水300g及び質量平均粒径D50 30nmを有する33質量%の水性ポリスチレンラテックス83gを混合し、撹拌下で90℃に加熱した。
引き続き2つの別個の供給手段を介して、同時に開始して3時間の間、供給流1及び供給流2を連続的に一定の量の流で、反応温度の維持下で重合容器中に装入した。この際供給流1は全体の供給時間の間、乳化容器中で2.4barに維持された窒素正圧を用いて、金属膜SIKA-R0,1ASを通じて重合容器中に押し出された。
供給流1及び2の終了後に、重合混合物を更に30分間90℃で撹拌し、次いで85℃に冷却し、引き続き別個の供給手段を介して同時に開始して、tert−ブチルヒドロペルオキシド8g及び脱イオン水80gからなる溶液並びにアセトン3.5g、亜硫酸水素ナトリウム5.7g及び脱イオン水76gからなる溶液を連続的に一定の量の流で、温度の維持下で2時間の間添加した。この後で、重合混合物に25質量%の水酸化ナトリウム水溶液22gを、1分間の間添加し、この得られた水性重合体分散液を室温に冷却した。
供給流1
前述の出発物質を以下の順序で窒素雰囲気下及び撹拌下で乳化容器中に装入し、かつ重合容器中への計量供給の開始前に10分間撹拌した。
脱イオン水 490g
Dowfax (R)2A1の45質量%水溶液 9.9g
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの15質量%水溶液 23.1g
スチレン 640g
n−ブチルアクリラート 641g
アクリル酸 41.0g
水酸化ナトリウムの25質量%水溶液 10.0g
この後で、窒素正圧2.4barを適用し、計量供給を開始した。モノマーエマルションをこの全体の計量供給の間に更に撹拌した。
供給流2は、脱イオン水230g中のペルオキソ二硫酸ナトリウム13.6gの溶液からなる。
この得られた水性重合体分散液の固形物含有量を51.1質量%と測定した。この重合体粒子の体積直径の算術平均は123nmであり、このガラス転移温度を22℃と測定した。この凝結物>125μmの量は、0.9gであった。
比較例2
比較例2の実施を、実施例2と同様に行ったが、但し微孔質膜を使用しなかった。
この得られた水性ポリマー分散体の固形物含有量は、51.3質量%と測定した。この重合体粒子の体積直径の算術平均は125nmであり、このガラス転移温度を22℃と測定した。この凝結物>125μmの量は、1.5gであった。

Claims (10)

  1. 分散助剤並びに場合により水中に僅かに溶解性の有機溶媒の存在下に水性媒体中でラジカルにより開始された重合によりエチレン性不飽和モノマー少なくとも1種の水性重合体分散液を製造するにあたり、前記エチレン性不飽和モノマー及び場合により水中に僅かに溶解性の有機溶媒の少なくとも部分量が水性媒体中で平均液滴直径≦1000nmを有する分散相(ミニエマルション)として存在する、水性重合体分散液の製造方法において、ミニエマルションの製造のために、少なくとも部分量の水、分散助剤、エチレン性不飽和モノマー並びに場合により水中で僅かに溶解性の有機溶媒を含有する平均液滴直径≧2μmを有する粗エマルションをまず製造し、前記粗エマルションを引き続き、平均孔直径≦1000nmを有する微孔質膜少なくとも1つを通じて導通させることを特徴とする水性重合体分散液の製造方法。
  2. 粗エマルションが、主要量の水、分散助剤、エチレン性不飽和モノマー並びに場合により水中で僅かに溶解性の有機溶媒から製造されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 微孔質膜少なくとも1つが、重合容器への供給経路中に配置されていることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
  4. 直列に配置された少なくとも2つの微孔質膜が使用されることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 粗エマルションと接触する第1の微孔質膜の平均孔直径が、第2の微孔質膜及び更なる全ての微孔質膜の平均孔直径以上であることを特徴とする、請求項4記載の方法。
  6. 粗エマルションと接触する第1の微孔質膜の平均孔直径が、第2の微孔質膜及び更なる全ての微孔質膜の平均孔直径より大きいことを特徴とする、請求項4記載の方法。
  7. 粗エマルションが、重合容器への供給経路中の動的及び/又は静的混合装置を用いたその成分の混合により製造されることを特徴とする、請求項3から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 微孔性金属膜少なくとも1つが使用されることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 微孔質膜少なくとも1つの平均孔直径が、≧50nmかつ≦800nmであることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. エチレン性不飽和モノマーとして、
    アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、1〜20個のC原子を有するアルカノールとのエステル50〜99.9質量%、又は
    スチレン及び/又はブタジエン50〜99.9質量%、又は、
    塩化ビニル及び/又は塩化ビニリデン50〜99.9質量%、又は、
    ビニルアセタート、ビニルプロピオナート、バーサチック酸のビニルエステル、長鎖脂肪酸のビニルエステル及び/又はエチレン40〜99.9質量%
    を含有するモノマー混合物を使用することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
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