JP2008531189A - ステント用金属合金 - Google Patents

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Abstract

【課題】医学用器具の物理的性質を改善しそれによりこれら医学用器具の成功率を高める新規な金属合金から少なくとも部分的に形成されるステントの提供。
【解決手段】ステントの強さおよび延性を改善する金属合金から少なくとも部分的に形成されるステントであって、該金属合金が少なくとも約99.9重量%の固溶体を含み、該金属合金が炭素および酸素を含みそして少なくとも約2.5:1の炭素対酸素の原子比を有するステント。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般に、医学用器具に関し、そして特に新規なモリブデンおよびレニウム金属合金から少なくとも部分的に形成される医学用器具に関し、さらに特に新規な金属合金から少なくとも部分的に形成されるステントに関し、該ステントは身体の管状組織を治療するのに有用である。
種々の病気または疾患の医学的治療は、普通、1つ以上の医学用器具の使用を含む。種々のタイプの身体の管状組織を修復するのに通常使用される2つのタイプの医学用器具は、拡張できる移植物すなわちステントか、または外科用移植物である。これらの器具は、哺乳動物の解剖学的構造の種々の領域に移植される。ステントの1つの目的は、閉鎖されたまたは部分的に閉鎖された身体の管状組織を開くことである。ステントが血管で使用されるとき、ステントは、閉塞された血管を開くのに使用されて、器官の解剖学的機能をもたらすのに必要な改善された血流を達成する。閉鎖されたまたは部分的に閉鎖された身体の管状組織を開く方法は、通常、医学用器具例えば誘導針さや、ガイド用カテーテル、ガイド用ワイヤ、血管形成バルーンなど(これらに限定しない)と組み合わされる1つ以上のステントの使用を含む。
或るステントの種々の物理的属性が、器具の成功率に直接寄与する。これらの物理的属性は、放射線不透過性、輪の強さ、半径方向力、金属の厚さ、金属のディメンジョンなどを含む。コバルトおよびクロムの合金並びにステンレス鋼が、ステントを形成するのに通常使用される。これらの材料は、安全、有効性および生体適合性の周知の履歴を有することから、普通使用される。これらの材料は、しかし、サイズ、強さ、重量、曲げ能力、生体安定性および放射線不透過性について制限された物理的特徴を有する。
本発明は、一般に、医学用器具の物理的性質を改善しそれによりこれら医学用器具の成功率を高める新規な金属合金から少なくとも部分的に形成されるステントに関するが、これに限定しない。
本発明は、一般に、過去の医学用器具に比べて、改善された性質を有する新規な金属合金から少なくとも部分的に形成される医学用器具に関する。医学用器具を少なくとも部分的に形成するのに使用される新規な金属合金は、この医学用器具の1つ以上の性質(例えば、強さ、耐久性、硬度、生体安定性、曲げ能力、摩擦係数、半径方向力、たわみ性、引張り強さ、引張り伸び、縦方向の延び、ひずみ−応力性、改善された反撥性、放射線不透過性、熱感受性、生体適合性など)を改善する。新規な金属合金のこれらの1つ以上の改善された物理的性質は、医学用器具のかさ、体積および/または重量を増大されることなく、医学用器具で達成できるものであり、或る場合には、これらの改善された物理的性質は、従来のステンレス鋼またはコバルトおよびクロムの合金の材料から少なくとも部分的に形成される医学用器具に比べて、たとえ医学用器具の体積、かさおよび/または重量が減少するときでも、これらの改善された物理的性質を得ることができる。
医学用器具を少なくとも部分的に形成するのに使用される新規な金属合金は、以下のことができる。1)医学用器具の放射線不透過性の増加、2)医学用器具の半径方向力の増加、3)医学用器具の降伏強さおよび/または極限引張り強さの増大、4)医学用器具のひずみ−応力性の改善、5)医学用器具の捲縮および/または拡張の性質の改善、6)医学用器具の曲げ能力および/またはたわみ性の改善、7)医学用器具の強さおよび/または耐久性の改善、8)医学用器具の硬度の増加、9)医学用器具の縦方向の延びの性質の改善、10)医学用器具の反撥性の改善、11)医学用器具の摩擦係数の改善、12)医学用器具の熱感受性の改善、13)医学用器具の生体安定性および/または生体適合性の改善、および/または14)より小さい、薄いおよび/または軽い医学用器具の製造の可能性。
医学用器具は、一般に、医学用器具を製造するのに必要な製造工程に耐えるように、医学用器具に所望の性質を付与する1つ以上の材料を含む。これらの製造工程は、レーザー切断、エッチング、捲縮、アンニーリング、延伸、ピリガーリング、電気メッキ、電気磨き、化学磨き、クリーニング、酸洗い、イオンビーム溶着または注入、スパッターコーティング、真空溶着などを含むが、これらに限定しない。
本発明を限定しない本発明の1つの側面では、新規な金属合金を含むことのできる医学用器具は、身体の管状組織に使用されるステントであるが、しかし、他のタイプの医学用器具も新規な金属合金から少なくとも部分的に形成されると考えられることを理解すべきである。本明細書で使用されるとき、用語「身体の管状組織」は、生体の器官(例えば、胆管、細気管支管、鼻腔、血管、心臓、食道、気管、胃、ファロピー管、子宮、尿道、尿管、腸、リンパ管、鼻道、ユースタキス管、耳道など)のすべての管状組織または凹所をいうものとする。治療域に医学用器具を伝達するのに用いられる技術は、血管形成、血管吻合、侵襲方法およびこれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定しない。血管への応用では、用語「身体の管状組織」は、血管および心臓の室を主にいう。ステントは、バルーンおよび/または他の手段により拡張できる拡張可能なステントである。ステントは、多くの形状および形態を有する。これらの形状は、米国特許6206916および6436133並びにこれら特許に引用されたすべての従来技術に開示されたステントを含むが、これらに限定しない。これら特許のステントのこれらの種々のデザインおよび構造は、参考として本明細書に引用される。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の側面では、ステントは、一般に、少なくとも約25重量%の新規な金属合金を含むようにデザインされるが、これは必須ではない。本発明を限定しない1つの態様では、ステントは、少なくとも約40重量%の新規な金属合金を含む。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントは、一般に、少なくとも約50重量%の新規な金属合金を含む。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントは、一般に、少なくとも約60重量%の新規な金属合金を含む。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントは、一般に、少なくとも約70重量%の新規な金属合金を含む。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントは、一般に、少なくとも約85重量%の新規な金属合金を含む。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントは、一般に、少なくとも約90重量%の新規な金属合金を含む。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントは、一般に、少なくとも約95重量%の新規な金属合金を含む。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントは、一般に、約100重量%の新規な金属合金を含む。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の側面では、ステントの一部または全部を形成するのに使用される新規な金属合金は、1)他の金属上にクラディング、金属噴霧、メッキおよび/または加工(例えば、冷間加工、熱間加工など)されていないか、または2)新規な金属合金上に他の金属または金属合金を金属噴霧、メッキ、クラディングおよび/または加工していない。或る応用では、本発明の新規な金属合金は、他の金属上にクラッディング、金属噴霧、メッキおよび/または加工できるか、または他の金属または金属合金が、ステントの一部または全部を形成するとき、新規な金属合金上にメッキ、金属噴霧、クラッディングおよび/または加工されることも理解されるだろう。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の側面では、ステントの一部または全部を形成するのに使用される新規な金属合金は、過半数の重量%のレニウムおよびモリブデンを含む。新規な金属合金は、1つ以上の他の金属例えばカルシウム、クロム、コバルト、銅、金、鉄、鉛、マグネシウム、ニッケル、ニオブ、白金、希土類金属、銀、タンタル、チタン、タングステン、イットリウム、亜鉛、ジルコニウムおよび/またはこれらの合金を含むことができるが、これらに限定しない。
本発明を限定しない1つの組成物では、新規な金属合金中のモリブデンおよびレニウムの含量は、少なくとも約90重量%である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金中のモリブデンおよびレニウムの含量は、少なくとも約95重量%である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金中のモリブデンおよびレニウムの追加の含量は、少なくとも約98重量%である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金中のモリブデンおよびレニウムの含量は、少なくとも約99重量%である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金中のモリブデンおよびレニウムの含量は、少なくとも約99.5重量%である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金中のモリブデンおよびレニウムの含量は、少なくとも約99.9重量%である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金中のモリブデンおよびレニウムの含量は、少なくとも約99.95重量%である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金中のモリブデンおよびレニウムの含量は、少なくとも約99.99重量%である。理解できると思われるが、新規な金属合金中のモリブデンおよびレニウムの他の重量%も使用できる。
本発明を限定しない1つの組成物では、新規な金属合金の純度レベルは、新規金属合金の固溶体を生成するようなものである。固溶体は、2つ以上の主要な金属を含みそして主要な金属の合わせた重量%が少なくとも約95重量%、典型的に少なくとも約99重量%、より典型的に少なくとも約99.5重量%、さらに典型的に少なくとも約99.8重量%そして一層典型的に少なくとも約99.9重量%である金属合金として定義される。主要な金属は、金属不純物ではない金属合金の金属成分である。主要な金属としてモリブデンおよびレニウムを含む新規な金属合金の固溶体は、少なくとも約95−99重量%のモリブデンおよびレニウムを含む合金である。95重量%より少ない純度レベルのモリブデンおよびレニウムが、ステントを形成および/または使用するのに有用であるかまたは望ましい金属合金の1つ以上の物理的性質に悪影響を与えるものと考えられる。
本発明の1つの態様では、本発明による新規な金属合金のレニウム含量は、少なくとも約40重量%である。本発明を限定しない本発明の1つの組成物では、本発明による新規な金属合金のレニウム含量は、少なくとも約45重量%である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の組成物では、本発明による新規な金属合金のレニウム含量は、約45−50重量%である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の組成物では、本発明による新規な金属合金のレニウム含量は、約47−48重量%である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の組成物では、本発明による新規な金属合金のレニウム含量は、約47.6−49.5重量%である。理解できると思われるが、新規な金属合金のレニウム含量の他の重量%も使用できる。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、新規な金属合金のモリブデン含量は、少なくとも約40重量%である。
本発明を限定しない1つの組成物では、新規な金属合金のモリブデン含量は、少なくとも約45重量%である。本発明を限定しない他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金のモリブデン含量は、少なくとも約50重量%である。本発明を限定しない他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金のモリブデン含量は、約50−60重量%である。本発明を限定しない他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金のモリブデン含量は、約50−56重量%である。理解できると思われるが、新規な金属合金のモリブデン含量の他の重量%も使用できる。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の側面では、金属合金は、約5重量%より少ない他の金属および/または不純物を含みうる。新規な金属合金の高い純度レベルは、一層均質な合金の形成を生じさせ、次に新規な金属合金全体に一層均質な密度を生じさせそしてまた新規な金属合金の所望の降伏および極限引張り強さを生じさせる。新規な金属合金の密度は、一般に、少なくとも約12.5g/cc、典型的に少なくとも約13.5g/ccそしてより典型的に約13.5−13.9g/ccである。新規な金属合金のこの実質的に均一な高い密度は、新規な金属合金の放射線不透過性を顕著に改善する。本発明を限定しない1つの組成物では、新規な金属合金は、約1重量%より少ない他の金属合金および/または不純物を含む。本発明を限定しない他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金は、約0.5重量%より少ない他の金属および/または不純物を含みうる。本発明を限定しない他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金は、約0.4重量%より少ない他の金属合金および/または不純物を含みうる。本発明を限定しない他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金は、約0.2重量%より少ない他の金属合金および/または不純物を含みうる。本発明を限定しない他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金は、約0.1重量%より少ない他の金属合金および/または不純物を含みうる。本発明を限定しない他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金は、約0.05重量%より少ない他の金属合金および/または不純物を含みうる。本発明を限定しない他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金は、約0.02重量%より少ない他の金属合金および/または不純物を含みうる。本発明を限定しない他のおよび/または代替の組成物では、新規な金属合金は、約0.01重量%より少ない他の金属合金および/または不純物を含みうる。理解できると思われるが、新規な金属合金中の他の金属および/または不純物の量の他の重量%も存在できる。
本発明を限定しない他のおよび/または代替の本発明の側面では、新規な金属合金は、或る量の炭素および酸素を含む。これらの2つの元素は、新規な金属合金の加工性および脆さに影響することが見いだされた。新規な金属合金中の炭素および酸素のコントロールされた原子比は、また、ステントへの新規な合金の加工中および/または身体の管状組織へのステントの拡張中、ミクロクラックを新規な金属合金が形成する傾向を最低にするのに使用できる。本発明を限定しない本発明の1つの態様では、約200ppm以内の炭素および約150ppm以内の酸素を含む。新規な金属合金中の炭素および酸素の含量が多いほど、ステントを形成および/または使用するのに有用であるかまたは望ましい金属合金の1つ以上の物理的性質に悪影響を与えると思われる。本発明を限定しない1つの処方では、新規な金属合金は約150ppm以内の炭素を含む。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金は約100ppm以内の炭素を含む。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金は約50ppm以内の炭素を含む。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金は約100ppm以内の酸素を含む。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金は約75ppm以内の酸素を含む。
本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金は約50ppm以内の酸素を含む。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金は約30ppm以内の酸素を含む。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金は約20ppm以内の酸素を含む。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金は約10ppm以内の酸素を含む。理解できると思われるが、新規な金属合金中の炭素および/または酸素の他の量も存在できる。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、新規な金属合金中の炭素対酸素の原子比は、一般に、少なくとも約2:1(すなわち約1.5:1の重量比)である。新規な金属合金中の炭素対酸素の原子比のコントロールは、金属合金中の酸素の再分配を可能にして、医学用器具への新規な合金の加工中および/または身体の管状組織における医学用器具の使用および/または拡張中の新規な金属合金のミクロクラッキングの傾向を最低にする。原子比で酸素1に対して炭素が2−2.5より低くなるとき(すなわち約1.5−1.88:1の重量比)、新規な金属合金の伸びの程度が低下しそしてミクロクラッキングの発生が増加し、それによりステントの加工および/または使用に有用であるかまたは望ましい金属合金の1つ以上の物理的性質に悪影響を与える。本発明を限定しない1つの処方では、新規な金属合金中の炭素対酸素の原子比は、一般に、少なくとも約2.5:1(すなわち約1.88:1の重量比)である。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金中の炭素対酸素の原子比は、一般に、少なくとも約3:1(すなわち約2.25:1の重量比)である。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金中の炭素対酸素の原子比は、一般に、少なくとも約4:1(すなわち約3:1の重量比)である。
本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金中の炭素対酸素の原子比は、一般に、少なくとも約5:1(すなわち約3.75:1の重量比)である。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金中の炭素対酸素の原子比は、一般に、少なくとも約2.5−50:1(すなわち約1.88−37.54:1の重量比)である。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金中の炭素対酸素の原子比は、一般に、少なくとも約2.5−20:1(すなわち約1.88−15:1の重量比)である。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金中の炭素対酸素の原子比は、一般に、少なくとも約2.5−10:1(すなわち約1.88−7.5:1の重量比)である。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金中の炭素対酸素の原子比は、一般に、少なくとも約2.5−5:1(すなわち約1.88−3.75:1の重量比)である。理解できると思われるが、新規な金属合金中の炭素対酸素の他の原子比も使用できる。
本発明を限定しない他のおよび/または代替の態様では、新規な金属合金は、コントロールされた量の窒素を含む。新規な金属合金中の窒素の量が多くなればなるほど、新規な金属合金の延性に悪影響を与える。これは、次に新規な金属合金の伸びの性質に悪影響を与える。20ppmを超える新規な金属合金中の窒素含量は、新規な金属合金の延性を許容できないほど低下させ始め、従ってステントを形成および/または使用するのに有用であるかまたは望ましい金属合金の1つ以上の物理的性質に悪影響を与える。本発明を限定しない本発明の1つの態様では、新規な金属合金は約30ppmより少ない窒素を含む。本発明を限定しない1つの処方では、新規な金属合金は、新規な金属合金は約25ppmより少ない窒素を含む。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金は、約10ppmより少ない窒素を含む。本発明を限定しない他のおよび/または代替の処方では、新規な金属合金は、約5ppmより少ない窒素を含む。理解できると思われるが、新規な金属合金中の窒素の他の量も存在できる。
本発明を限定しない他のおよび/または代替の側面では、新規な金属合金は、ステントが金属合金から少なくとも部分的に形成されるとき、ステントにプラス方向に影響するいくつかの物理的性質を有する。本発明を限定しない本発明の1つの態様では、ステントを形成するのに使用される金属合金管の平均硬度は、一般に、華氏77度で少なくとも約60(HRC)である。本発明を限定しない本発明の1つの側面では、ステントを形成するのに使用される金属合金管の平均硬度は、一般に、華氏77度で少なくとも約70(HRC)であり、そして典型的に華氏77度で約80−100(HRC)である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントを形成するのに使用される金属合金の平均極限引張り強さは、一般に、少なくとも約90UTS(ksi)である。本発明を限定しないこの態様の1つの側面では、ステントを形成するのに使用される金属合金の平均極限引張り強さは、少なくとも約100UTS(ksi)であり、そして典型的に約100−150UTS(ksi)である。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントを形成するのに使用される金属合金の平均降伏強さは、少なくとも約90ksiである。本発明を限定しないこの態様の1つの側面では、ステントを形成するのに使用される金属合金の平均降伏強さは、少なくとも約110ksiであり、そして典型的に約110−140ksiである。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントを形成するのに使用される金属合金の平均粒子サイズは、5ASTM(例えばASTM E112−96)より大きい。金属合金の小さい粒子サイズは、ステントを加工、捲縮および/または拡張できるのに有用な所望の伸びおよび延性の性質をステントが有することができるようにする。
本発明を限定しないこの態様の1つの側面では、ステントを形成するのに使用される金属合金の平均粒子サイズは、約5.2−10ASTM、典型的に約5.5−9ASTM、より典型的に約6−9ASTM、なお典型的に約6−8ASTM、さらに典型的に約6−7ASTMそして一層典型的に約6.5−7ASTMである。本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の態様では、ステントを形成するのに使用される金属合金の平均引張り伸びは、少なくとも約25%である。金属合金に関する少なくとも25%の平均引張り伸びは、ステントが身体の管状組織の治療域に配置されるとき、ステントが適切に拡張できるのに重要である。少なくとも約25%の平均引張り伸びを有しないステントは、ステントの加工、捲縮および/または拡張中、ミクロクラックおよび/または破壊を生ずる。本発明を限定しないこの態様の1つの側面では、ステントを形成するのに使用される金属合金の平均引張り伸びは、約25−35%である。本発明を限定しないこの態様の他のおよび/または代替の側面では、ステントを形成するのに使用される金属合金の平均引張り伸びは、約28−32%である。合金の所望の純度および組成並びに金属合金の所望の粒子サイズを達成することと組み合わされた金属合金中のレニウム含量の独特な組み合わせは、以下のことを生ずる。1)ほぼ室温で所望の高い延性を有するステント、2)所望の量の引張り伸びを有するステント、3)高い放射線不透過性を有する金属合金の均質な固溶体、4)金属合金管がステントを形成するために或るサイズにされるおよび/または切断されるとき、ミクロクラックの形成および/または金属合金管の破壊の減少または予防、5)ステントが身体の管状組織への挿入のためにバルーンおよび/または他のタイプの医学用器具上に捲縮されるとき、ミクロクラックの形成および/または金属合金管の破壊の減少または予防、7)所望の極限引張り強さおよび降伏強さを有するステント、8)非常に薄い壁の厚さを有し、さらにステントが拡張されたとき、身体の管状組織を開いた状態で維持するのに必要な所望の半径方向力を有するステント、および/または9)ステントを伝達システム上に捲縮させるおよび/または身体の管状組織に拡張させるとき、低い反撥を示すステント。
本発明による新規な金属合金の本発明を限定しないいくつかの例を以下に示す。
金属/重量% 例1 例2 例3
C ≦150ppm ≦150ppm ≦150ppm
Ca 0% 0% 0%
Mg 0% 0% 0%
Mo 50−60% 50−60% 50−55%
O ≦100ppm ≦100ppm ≦100ppm
N ≦40ppm ≦40ppm ≦40ppm
Nb 0% ≦5% 0%
希土類金属 0% ≦4% 0%
Re 40−50% 40−50% 45−50%
Ta 0% ≦3% 0%
Ti 0% ≦1% 0%
W 0% ≦3% 0%
Y 0% ≦0.1% 0%
Zn 0% ≦0.1% 0%
Zr 0% ≦2% 0%
金属/重量% 例4 例5 例6
C ≦150ppm ≦150ppm ≦150ppm
Ca 0% 0% 0%
Mg 0% 0% 0%
Mo 52−55.5% 51−58% 50−56%
O ≦100ppm ≦100ppm ≦100ppm
N ≦20ppm ≦20ppm ≦20ppm
希土類金属 0% ≦0% 0%
Re 44.5−48% 2−49% 44−50%
Ta 0% 0% 0%
Ti 0% 0% 0%
W 0% 0% 0%
Y 0% 0% 0%
Zn 0% 0% 0%
Zr 0% 0% 0%
上記の例1、3−6において、新規な金属合金は、レニウムおよびモリブデンから主としてなり、そして他の金属および/または不純物の含量は、新規な金属合金の約0.2重量%より少ない。上記の例1−6において、炭素対酸素の原子比は、少なくとも約2.5:1(即ち少なくとも約1.88:1の炭素対酸素の重量比)であり、そして新規な金属合金の平均粒子サイズは、約6−10ASTMである。
金属/重量% 例7 例8 例9
C ≦150ppm ≦50ppm ≦50ppm
Mo 51−54% 52.5−55.5% 50.5−52.4%
O ≦50ppm ≦10ppm ≦10ppm
N ≦20ppm ≦10ppm ≦10ppm
Re 46−49% 44.5−47.5% 47.6−49.5%
上記の例7−9において、新規な金属合金は、レニウムおよびモリブデンから主としてなり、そして他の金属および/または不純物の含量は、新規な金属合金の約0.1重量%より少なく、炭素対酸素の原子比は、約2.5−10:1(即ち重量比約1.88−7.5:1)であり、新規な金属合金の平均粒子サイズは、約6−9ASTMであり、金属合金の引張り伸びは、約25−35%であり、金属合金の平均密度は、少なくとも約13.4g/ccであり、金属合金の平均降伏強さは、少なくとも約98−122(ksi)であり、金属合金の平均極限引張り強さは、約100−150UTS(ksi)であり、そして金属合金の平均硬度は、華氏77度で約80−100(HRC)である。例10では、チタン対ジルコニウムの重量比は、約1.5−3:1である。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の側面では、ステントにおける新規な金属合金の使用は、ステンレス鋼またはクロム−コバルトの合金に比べて、ステントの強さを増加させ、従って少ない量の新規な金属合金がステントに使用されて、異なる金属から形成されるステントに比べて同様な強さを達成する。そのため、得られるステントは、ステントの強さおよび耐久性を犠牲にすることなく、新規な金属合金の使用により一層小さくしかもかさばることがない。このステントは、より小さい断面を有し、それゆえより小さい面積、開口および/または管状組織に挿入できる。新規な金属合金は、またステントの半径方向力を増加する。例えば、ステントの壁の厚さおよび/またはステントを形成するのに使用されるワイヤを、より薄く製造でき、そしてステンレス鋼またはコバルトおよびクロムの合金から形成された一層厚い壁のステントに比べて、同様なまたは改善された半径方向力を達成する。新規な金属合金は、また、ステントのひずみ−応力性、曲げ能力およびたわみ性を改善し、それゆえステントの寿命を延長する。例えば、ステントは、ステントを曲げる域で使用できる。
新規な金属合金からのステントの改善された物理的性質によって、ステントは、このようなしばしば曲げられる環境での破砕に対して改善された抵抗性を有する。さらにまたはそれとは別に、新規な金属合金の使用によるステントの改善された曲げ能力およびたわみ性は、ステントが身体の管状組織中により容易に挿入されることを可能にする。新規な金属合金は、また、ステントの捲縮および/または拡張中の反撥の程度を低下させる。例えば、ステントは、新規な金属合金の使用により、その捲縮された形をより良く維持するおよび/または拡張後その拡張された形をより良く維持する。そのため、ステントが捲縮されて伝達器具に設けられるときに、ステントは、身体の管状組織へのステントの挿入中、そのより小さい断面をより良く維持する。また、ステントは、その拡張された断面を拡張後より良く維持して、治療域のステントの成功を助ける。新規な金属合金の使用によるステントの改善された物理的性質に加えて、新規な金属合金は、標準的な材料例えばステンレス鋼またはコバルト−クロムの合金に比べて、改善された放射性不透過性を有し、それによりステント上のマーカー材料の使用の必要性を減少または排除する。例えば、新規な金属合金は、ステンレス鋼またはコバルト−クロムの合金よりも少なくとも約10−20%放射性不透過性である。特に、新規な金属合金は、コバルト−クロム合金よりも少なくとも約33%放射線不透過性であり、そしてステンレス鋼より少なくとも約41.5%放射線不透過性である。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の側面では、新規な金属合金から少なくとも部分的に形成されるステントは、種々の製造技術により形成できる。本発明を限定しない本発明の1つの態様では、ステントは、新規な金属合金の棒または管から形成できる。もし新規な金属合金の固体の棒が形成されるならば、棒はドリル(例えばガンドリル、EDMなど)されて、棒を部分的または完全に通る凹所または管状組織を形成する。棒または管は、清浄され、磨かれ、アンニールされ、延伸されなどして金属管の所望の直径および/または壁の厚さを得る。金属管が所望の直径および壁の厚さに形成された後、金属管は、工程例えばレーザー切断、エッチングなど(これらに限定しない)によりステントに形成できる。ステントが形成された後に、ステントは、ステントの最終の処理のために清浄にされ、磨かれ、滅菌されなどする。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の側面では、ステントは、双安定の構造を含む。このデザインでは、ステントは、2つ以上の安定な構造を有し、第一の断面の形状を有する第一の安定な構造および第二の断面の形状を有する第二の安定な構造を含む。ステントのすべてまたは一部は、双安定の構造を含むことができる。双安定の構造は、ステントの形状にほぼ均一な変化を生じさせるか、またはステントの一部が1つ以上の構造に変化しそしてステントの1つ以上の他の部分が1つ以上の他の構造に変化する。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の側面では、ステントは、或る他の器具(例えばバルーンなど)の使用により拡張できる、および/または自体で拡張する拡張可能な器具である。拡張できるステントは、形状記憶の特性を全くまたは実質的に有しない材料から少なくとも部分的に構築される、および/または形状記憶の特性を有する材料から少なくとも部分的に構築される。
本発明を限定しない本発明の1つの応用では、新規な金属合金から少なくとも部分的に形成されるステントの形の医学用器具が提供される。新規な金属合金は、ステントに1つ以上の改善された物理的性質(例えば、強さ、耐久性、硬度、生体安定性、曲げ能力、摩擦係数、半径方向力、たわみ性、引張り強さ、伸び、縦方向の延び、ひずみ−応力性、改善された反撥性、放射線不透過性、熱感受性、生体適合性など)を与える。新規な金属合金は、少なくとも約99重量%のレニウムおよびモリブデンを含む。ステントは、種々の応用例えば血管系、食道、気道、大腸、胆管または尿管への配置(これらに限定しない)を有するが、しかし、ステントは他の応用も有する。ステントは、1つ以上のボディ部材を有し、それぞれのボディ部材は、第一と第二との末端、そして第一の末端と第二の末端との間に置かれた壁表面を含む。それぞれのボディ部材は、身体の管状組織へのボディ部材の伝達を可能にする第一の断面域と、第二の拡張した断面域を有する。ステントのボディ部材の拡張は、種々の方法で達成される。典型的に、ボディ部材は、ボディ部材の内部の領域から少なくとも部分的に適用される半径方向の外側へ延在する力(例えば、バルーンなどの使用により)によって、その第二の断面の域に拡張されるが、しかし、これは必須ではない。第二の断面の域が変化可能なとき、第二の断面の域は、典型的に、ボディ部材に適用される半径方向の外側への力の量に依存する。
ステントは、ボディ部材の始めの長さを維持しつつボディ部材が拡張するようにデザインされるが、しかし、これは必須ではない。ボディ部材は、実質的に管状のボディ部材を形成するようにほぼ円状である第一の断面の形状を有することができるが、しかし、ボディ部材は、他の断面の形状を有することができる。ステントが多くのボディ部材の2つを含むとき、多くのボディ部材の2つは、少なくとも1つの接続部分によりともに接続される。ステントは、円い、平滑なおよび/または端を切った表面を含んで、ステントが身体の管状組織に挿入されるおよび/または身体の管状組織で拡張されるとき、身体の管状組織への損傷を最低および/または予防するが、しかし、これは必須ではない。ステントは、ガンマ、ベータおよび/またはe−ビームの照射および/またはそれら以外の滅菌により処理されるが、しかし、これは必須ではない。ステントは複数のセクションを有することができる。ステントのセクションは、均一な構造を有する構成を有するか、または異なる構造を有する構成を有する。ステントのセクションのそれぞれは、付着した単一の部分から形成されるか、または複数の部分から形成される。セクションが複数の部分から形成されるとき、典型的に、セクションは1つの連続した片に形成されるが、これは必須ではない。ステントの1つ以上の部分は、1つ以上の生物学的剤により被覆できる。1つ以上の生物学的剤は、使用されるとき、ステントからコントロールされてまたはコントロールされることなく離脱されるように被覆できる。
新規な金属合金は、ステンレス鋼またはクロム−コバルトの合金と比べて増加した強さを有し、それゆえ少ない量の新規な金属合金が、異なる金属から形成されるステントに比べて、同様な強さを達成するのにステントで使用できる。そのため、得られるステントは、ステントの強さおよび耐久性を犠牲にすることなく、新規な金属合金の使用により一層小さいそしてかさばらないようにできる。ステントは、また、より小さい断面を有し、従って一層小さい領域、開口および/または管状組織中に挿入できる。新規な金属合金の増加した強さは、また、ステントの増大した半径方向の強さを生ずる。例えば、ステントの壁の厚さおよび/またはステントを形成するのに使用されるワイヤを薄くさせ、そしてステンレス鋼またはコバルトおよびクロムの合金から形成されるより厚い壁のステントに比べて、同様なまたは改善された半径方向の強さを達成する。
新規な金属合金は、ステンレス鋼またはクロム−コバルトの合金に比べて、ステントの改善したひずみ−応力性、曲げ能力、伸びおよび/またはたわみ性を有する。例えば、ステントは、ステントが曲げられるのを繰り返される領域で使用できる。新規な金属合金からのステントの改善された物理的性質のために、ステントは、このような頻繁な曲げる環境で破砕することに対する改善された抵抗性を有する。これらの改善された物理的性質は、少なくとも一部、新規な金属合金の組成、新規な金属合金の粒子サイズ、新規な金属合金の炭素、酸素および窒素の含量および/または新規な金属合金の炭素/酸素の比から生ずる。
新規な金属合金は、ステンレス鋼またはクロム−コバルトの合金に比べて、ステントの捲縮および/または拡張中の反撥の程度を低下させる。新規な金属合金から形成されるステントは、新規な金属合金の使用により、その捲縮された形をより良く維持する、および/または拡張後その拡張された形をより良く維持する。そのため、ステントが捲縮されるとき、ステントが伝達器具上に設けられる場合、ステントは、身体の管状組織へのステントの挿入中そのより小さい断面をより良く維持する。また、ステントは、拡張後その拡張された断面をより良く維持して、治療域でのステントの成功を助ける。
新規な金属合金は、標準的な材料例えばステンレス鋼またはクロム−コバルトの合金に比べて、改善された放射線不透過性を有し、従ってステント上のマーカー材料の使用の必要性を減少または排除する。例えば、新規な金属合金は、ステンレス鋼またはクロム−コバルトの合金より少なくとも約10−20%放射線不透過性である。
新規な金属合金は、ステンレス鋼またはクロム−コバルトの合金よりも身体に刺激的でなく、従って炎症の減少、早い治癒、ステントの成功率の増大を生ずる。ステントが身体の管状組織で拡張されるとき、管状組織の内部へのいくつかの小さい損傷が生ずることがある。身体がこれらの小さい損傷を治し始めるとき、身体は、他の金属例えばステンレス鋼またはクロム−コバルトの合金に比べて、新規な金属合金の存在に対する低い有害な反応を有する。
本発明を限定しない本発明の1つの目的は、新規な金属合金から少なくとも部分的に形成される医学用器具の提供である。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の目的は、改善された成功率を有する医学用器具の提供である。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の目的は、医学用器具の物理的性質を改善する材料から形成される医学用器具の提供である。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の目的は、拡大した強さを有しそしてまたマーカー材料として使用できる新規な金属合金から少なくとも部分的に形成される医学用器具の提供である。
本発明を限定しない本発明の他のおよび/または代替の目的は、従来の医学用器具に比べて、医学用器具の強さを犠牲にすることなく、医学用器具を少ない材料から形成できる新規な金属合金を少なくとも部分的に含む医学用器具の提供である。
これらの利点および他の利点は、図面を参照しつつ本明細書の記述を読むことにより当業者に明らかになるだろう。
図面は、本発明の態様を説明することのみを目的としそして本発明を限定することを目的としていないが、図1−2は、身体の管状組織で使用されるステントの形の医学用器具を開示している。本発明のステントは、改善された物理的性質を有する新規な金属合金から少なくとも部分的に形成できる。ステントを少なくとも部分的に形成されるのに使用される新規な金属合金は、このステントの1つ以上の性質(例えば、強さ、耐久性、硬度、生体安定性、曲げ能力、摩擦係数、半径方向力、たわみ性、引張り強さ、引張り伸び、縦方向の延び、ひずみ−応力性、改善された反撥性、放射線不透過性、熱感受性、生体適合性など)を改善する。或る場合には、新規な金属合金の使用は、従来の材料から製造される従来のステントに比べて、ステントの体積、かさおよび/または重量を低下できるが、しかし、これは必須ではない。ステントを形成するのに使用される1つ以上の材料は、ステントの成功を促進する1つ以上の性質を含む。
図1−2に画かれたステントは、身体の管状組織の疾患の域に挿入可能なようにデザインされ、そして身体の管状組織を通るさらに良いまたは適切な流体の流れを可能にするように疾患の域を拡張するようにデザインされるが、しかし、ステントは、他のまたは追加の理由のために使用できる。本発明を限定しない1つの特定の例では、ステントは、閉鎖された血管を開くのに使用できる。図1−2は、心血管の領域で使用されるステントを画いているが、ステントは、他の医学領域(例えば、整形外科領域、心臓病学領域、肺臓学領域、泌尿器科学領域、腎臓病学領域、胃腸病学領域、婦人科学領域、耳咽喉科学領域など)で使用できる。ステントは、心血管領域で使用されるとき、種々の医学的問題、例えば再閉塞、動脈硬化、アテローム塞栓、心不全、虚血性疾患、鬱血性心不全または急性心筋梗塞に伴う肺水腫、血栓、高血圧における血圧のコントロール、血小板付着、血小板凝集、平滑筋細胞増殖、血管合併症、損傷、心筋梗塞、肺血栓、脳血栓、血栓静脈炎、血小板減少および/または出血障害を処理するのに使用できる。
ステントを少なくとも部分的に形成する新規な金属合金は、過半数の重量%のMoおよびReを含む。新規な金属合金は、典型的に、少なくとも過半数の重量%のステントを形成するが、しかし、これは必須ではない。図1−2に画かれているように、ステント20の部分構造36は、98−100%の新規な金属合金40から形成される。本発明を限定しない1つの新規な金属合金の組成物では、金属合金は、約44−48重量%のRe、約52−56重量%のMoを含む。本発明を限定しない1つの例では、新規な金属合金は、約44.5−47.5重量%のRe、52.5−55.5重量%のMo、少なくとも約99.9%のRe+Mo、約50ppmより少ない炭素、約10ppmより少ない酸素、約20ppmより少ない窒素、炭素対酸素の原子比が約2.5−10:1でありそして約0.1重量%以下の不純物を含みうる固溶体である。金属合金の引張り伸びは、約25−35%であり、金属合金の平均密度は少なくとも約13.4g/ccであり、金属合金の平均降伏強さは約98−122(ksi)であり、金属合金の平均極限引張り強さは約100−150UTS(ksi)であり、そして金属合金の平均硬度は華氏77度で約80−100(HRC)である。金属合金の99.9重量%の純度は、均質な固溶体を形成する。炭素および酸素の独特な組み合わせは、金属合金の粒子の境界で酸素を再分配し、次に最後に形成されるステントにおけるミクロクロック(欠陥)を低下させるのを助ける。コントロールされた炭素対酸素の原子比は、また、一部引張り伸びとして測定できる金属合金の高い延性を得るのに使用できる。引張り伸びの増加は、金属合金をステントに形成するとき、重要な属性である。金属合金の純度は、また、金属合金全体で実質的に均一な密度を生ずる。金属合金の均質な固溶体の密度は、金属合金の高い放射線不透過性を生ずる。金属合金におけるレニウムの添加は、モリブデンの延性を改善する。
新規な金属合金の均質な固溶体は、新規な金属合金の所望の引張り降伏強さおよび極限引張り強さを有する金属合金を生ずる。新規な金属合金の窒素は、延性脆化転移温度(DBTT)を上げる格子間元素である。DBTTが余りに高いとき、新規な金属合金は、脆くなる。約20ppmより少なく窒素を維持することは、この脆化の問題を克服する。金属合金の均質な固溶体の種々な性質の組み合わせは、金属が優れた性能例えば高い放射線不透過性(これに限定されない)の特徴を有するステントを形成することを可能にし、そのステントは、より薄いしかも、より狭い支柱を有し、そして同時に血管の空間をかなり開かせしかもどんな反撥も防ぐのに適切な半径方向力を有する。金属合金は、約0.070インチ(約1.8mm)のように小さい外径および約0.002インチ(約0.051mm)のように薄い壁の厚さを有する管から構築できる。1つの特定のデザインでは、合金管の最終の処理後の平均の壁の厚さは、約0.0021−0.00362インチ(約0.053−0.091mm)であり、そして合金管の最終の処理後の平均の同心偏差は、約1−20%である。理解できると思われるが、上記の処理された合金の棒のサイズ値は、患者の血管系で使用されるステントを形成するのに金属合金を使用するための単なる例示である。金属合金が、身体の異なる域に使用される他のタイプのステントを形成するのに使用されるとき、最終に処理された金属合金のサイズ値は、異なることができる。金属合金の均質な固溶体は、金属合金が、ステントの性質に不利益なミクロクラックを生ずることなくステント管に構築されることを可能にする、純度、延性、粒子サイズ、引張り伸び、降伏強さおよび極限引張り強さの独特な特徴を有する。
図1−2に関して、ステントは、身体の管状組織の閉塞された部分を少なくとも部分的に拡張するのに使用できる拡張可能なステントであるが、しかし、ステントは他のまたは追加の使用も有する。例えば、拡張可能なステントは、以下のように使用できるが、これらに限定されない。1)内部の支持なしに崩壊しがちである経腔的再開通により開かれる閉鎖された血管内の支持的ステント配置、2)手術不能なガンにより閉塞された縦隔および/または他の静脈を通るカテーテル通路の形成、3)門脈圧亢進症の患者の門脈および/または肝静脈間の肝臓内連絡を生成するカテーテルの補強、4)食道、腸、尿道および/または尿管の狭窄の支持的ステント配置および/または5)再開および以前閉鎖された胆管の支持的ステント補強。従って、用語「ステント」は、種々のタイプの身体の管状組織内の前記または他の使用を含み、そしてまた身体の管状組織を拡張するための使用を含む。ステントは、バルーン伝達、さやカテーテル伝達など(これらに限定されない)のような技術によって身体の管状組織に移植または適用できる。
図1に示されるように、ステント20は、第一の末端32、第二の末端34、および第一および第二の末端間に配置された部材構造36を有する少なくとも1つのボディ部材30を含む。ボディ部材は、典型的に、管状の形状を有するが、しかし、ステントが種々の形状および/または構造を有することは理解できるだろう。また理解できると思われるが、ステントは、ともに接続された複数のボディ部材の1つのボディ部材から形成できることも分かるだろう。ボディ部材30は、身体の管状組織中にボディ部材の伝達を可能にする第一の直径を有する。ボディ部材の第一の直径は、ボディ部材の縦方向の長さに沿って実質的に一定に画かれている。理解できると思われるが、ボディ部材は、ボディ部材の縦方向の長さに少なくとも一部に沿って変化した第一の直径を有することができる。ボディ部材は、また、図示されていない第二の拡張された直径を有する。第二の直径は、典型的に、サイズが変化するが、しかし、変化しないこともある。ステントは、種々の方法例えばバルーンによる方法により拡張されるか、またはそれ自体で拡張する。バルーンで拡張可能なステントは、典型的に、血管形成バルーンカテーテル上に予め設けられるか、または捲縮される。バルーンカテーテルは、次に、ガイドワイヤにより患者に配置される。一度ステントが適切に配置されると、バルーンカテーテルを、ステントの拡張のための適切な圧力により膨らます。ステントが拡張すると、バルーンカテーテルは、空気を抜かれそして取り出され、治療域に配置されたステントを残す。ステントを少なくとも部分的に形成するのに使用される新規な金属合金は、非常に少ない反撥を有し、従って一度ステントが拡張されると、ステントは、その拡張された形状を実質的に維持する。
ステントの1つ以上の表面は、ほぼ平滑な表面を有するように処理される。一般に、末端は、やすり掛け、バフ掛け、磨き、研削および/またはコーティングなどにより処理されるが、しかし、これは必須ではない。その結果、鋭い端、点状の表面などがステントの末端部分から実質的に排除される。最も典型的に、すべてではないが、ステントの末端は、平滑な表面を有するように処理される。末端の平滑な表面は、ステントが身体の管状組織に配置および/または拡張されるとき、周りの組織への損傷を減らす。ステントの1つ以上の部分は、1つ以上の生物学的剤を含むことができる。
前記の記述から明らかになったもののなかで、前記の目的が、有効に達成され、そして或る変化が本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく記述された構造でできるため、上記の記述および図面に含まれたすべてのものが、例示として解釈され、本発明を限定するものと解釈されないことを目的とする。本発明は、好ましくそして代替できる態様を参照して記述された。改変および代替は、本明細書で提供された本発明の詳細な記述を読み理解することによって、当業者に明らかになるだろう。本発明は、本発明の範囲に入る限り、すべてのこのような改変および代替を含むことを目的とする。請求の範囲は、本明細書に記載された本発明の一般的かつ特定の特徴のすべてをカバーすることを目指しており、そして本発明の範囲のすべての記述はそのなかに入るものと言えることを理解すべきである。
身体の管状組織中へのステントの伝達を可能にする拡張されていないステントの形の医学用器具の部分の透視図である。 医学用器具を形成する新規な金属合金材料を示す図1の線2−2に沿った断面図である。
符号の説明
20 ステント
30 ボディ部材
32 第一の末端
34 第二の末端
36 部材構造
40 金属合金

Claims (30)

  1. ステントの強さおよび延性を改善する金属合金から少なくとも部分的に形成されるステントであって、該金属合金が少なくとも約99.9重量%の固溶体を含み、該金属合金が炭素および酸素を含みそして少なくとも約2.5:1の炭素対酸素の原子比を有することを特徴とするステント。
  2. 該金属合金が、少なくとも約99.95重量%の固溶体を含む請求項1のステント。
  3. 該金属合金が、少なくとも約98ksiの平均降伏強さおよび少なくとも約100ksiの平均極限引張り強さを有する請求項1または2のステント。
  4. 該金属合金が、少なくとも約98ksiの平均降伏強さおよび少なくとも約100ksiの平均極限引張り強さを有する請求項1、2または3のステント。
  5. 該金属合金が5ASTMを超える平均粒子サイズを有する請求項1−4の何れか1つの項のステント。
  6. 該金属合金が、少なくとも約25%の平均引張り伸びを有する請求項1−5の何れか1つの項のステント。
  7. 該金属合金が、約20ppmより少ない窒素含量、約150ppmより少ない炭素含量および約50ppmより少ない酸素含量を有する請求項1−6の何れか1つの項のステント。
  8. 該金属合金が、少なくとも13.5g/ccの平均密度を有する請求項1−7の何れか1つの項のステント。
  9. 該金属合金が、約46−49重量%のレニウムおよび約51−54重量%のモリブデンを含む請求項1−8の何れか1つの項のステント。
  10. ステントの強さおよび延性を改善する金属合金から少なくとも部分的に形成されるステントであって、該金属合金が少なくとも約95重量%の固溶体を含み、該金属合金が炭素および酸素を含みそして少なくとも約2.5:1の炭素対酸素の原子比を有し、該金属合金が少なくとも約98ksiの平均降伏強さおよび少なくとも約100ksiの平均極限引張り強さを有し、該金属合金が5ASTMを超える平均粒子サイズを有し、該金属合金が少なくとも約25%の平均引張り伸びを有することを特徴とするステント。
  11. 該金属合金が、少なくとも約99重量%の固溶体を含む請求項10のステント。
  12. 該金属合金が、炭素および酸素を含み、そして約2.5−10:1の炭素対酸素の原子比を有する請求項10または11のステント。
  13. 該金属合金が、約20ppmより少ない窒素含量、約150ppmより少ない炭素含量および約50ppmより少ない酸素含量を有する請求項10−12の何れか1つの項のステント。
  14. 該金属合金が少なくとも13.5g/ccの平均密度を有する請求項10−13の何れか1つの項のステント。
  15. 該金属合金が、約46−49重量%のレニウムおよび約51−54重量%のモリブデンを含む請求項10−14の何れか1つの項のステント。
  16. ステントの強さおよび延性を改善する金属合金から少なくとも部分的に形成されるステントであって、該金属合金が、少なくとも約95重量%のレニウムおよびモリブデンの固溶体を含み、該金属合金が、少なくとも約40重量%のレニウムおよび少なくとも約50重量%のモリブデンを含み、該合金が約2.5:1の炭素対酸素の原子比を有することを特徴とするステント。
  17. 該金属合金が、少なくとも約99.9重量%のレニウムおよびモリブデンを含み、該レニウム含量が、該合金の約44−48重量%である請求項16のステント。
  18. 該金属合金中の該炭素含量が約100ppmより少なくそして該金属合金の該酸素含量が約50ppmより少ない請求項16または17のステント。
  19. 該金属合金中の該炭素含量が約50ppmより少なくそして該金属合金中の該酸素含量が約10ppmより少ない請求項16−18の何れか1つの項のステント。
  20. 該金属合金中の炭素対酸素の該比が約2.5−10:1である請求項16−19の何れか1つの項のステント。
  21. 該金属合金が窒素を含み、該金属合金中の該窒素含量が約20ppmより少ない請求項16−20の何れか1つの項のステント。
  22. 該金属合金が、約5ASTMより大きい平均粒子サイズを有する請求項16−21の何れか1つの項のステント。
  23. 該金属合金が、約6−9ASTMの平均粒子サイズを有する請求項16−22の何れか1つの項のステント。
  24. 該金属合金が、少なくとも約25%の平均引張り伸びを有する請求項16−23の何れか1つの項のステント。
  25. 該金属合金が、該ステントの少なくとも約80重量%を占める請求項16−24の何れか1つの項のステント。
  26. 該金属合金が、重量%で、
    C <150ppm
    Mo 51−56%
    O <50ppm
    N <20ppm
    Re 44−49%
    を含み、そして約6−8ASTMの粒子サイズ、約2.5−10:1の炭素対酸素の比、約25−35%の平均引張り伸びを有し、そしてレニウム+モリブデンの該含量が少なくとも約99.9重量%である請求項16−25の何れか1つの項のステント。
  27. 該金属合金が、重量%で、
    C <50ppm
    Mo 52.5−55.5%
    O <10ppm
    N <10ppm
    Re 44.5−47.5%
    を含み、そして約6−7ASTMの粒子サイズ、約2.5−10:1の炭素対酸素の比、約25−35%の平均引張り伸びを有し、そしてレニウム+モリブデンの該含量が少なくとも約99.9重量%である請求項16−26の何れか1つの項のステント。
  28. 該金属合金が、重量%で、
    C <50ppm
    Mo 52.5%
    O <10ppm
    N <10ppm
    Re 47.5%
    を含み、そして約6−7ASTMの粒子サイズ、約2.5−10:1の炭素対酸素の比、約25−35%の平均引張り伸びを有し、そしてレニウム+モリブデンの該含量が少なくとも約99.9重量%である請求項16−27の何れか1つの項のステント。
  29. ステントの強さおよび延性を改善する少なくとも約80重量%の金属合金から形成されるステントであって、該金属合金が、少なくとも約99.9重量%のレニウムおよびモリブデンの固溶体を含み、該金属合金は炭素および酸素を含みそして約2.5−10:1の炭素対酸素の比を有し、該金属合金が少なくとも約98−122ksiの平均降伏強さおよび約100−150ksiの平均極限引張り強さを有し、該金属合金が約6−9ASTMの粒子サイズを有し、該金属合金が約25−35%の平均引張り伸びを有し、そして該金属合金が、重量%で、
    C ≦150ppm
    Mo 51−56%
    O ≦50ppm
    N ≦20ppm
    Re 44−49%
    を含むことを特徴とするステント。
  30. 該金属合金が、重量%で、
    C ≦50ppm
    Mo 52.5−55.5%
    O ≦10ppm
    N ≦10ppm
    Re 44.5−47.5%
    を含み、そして約6−7ASTMの粒子サイズを有する請求項29のステント。
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