JP2008529594A - ノンコアリングニードル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
ニードルのヒール部による組織又は他の物質のコアリングを防止するために、ニードルのヒール部と組織又は他の物質との接触を防止又は減少させるように構成されたニードル。また、本発明は、ヒール部を遮るか又は尖らないようにしたニードルを製造する方法も提供する。
Description
本発明は、ニードルが挿入された場所の損傷を最小にするか又は損傷を防止するニードルに関する。
ニードルは医療分野において幅広い多様な用途を有する。例えば、ニードルは、治療薬を送達すること、体液を収集すること、及び薬物送達ポートを満たすことに用いられる。このような多くの用途において、ニードルが挿入された場所の損傷を避けるか又は減少させることが必要とされている。例えば、血管内薬物アクセス器具のような薬物送達ポートは、治療薬を保持するチャンバーと、チャンバーを満たすか又は空にするかのいずれか一方ためにニードルを受容する貫通可能なゴムの隔壁とを有する。ニードルを用いて隔壁を繰り返し貫通することによって隔壁に損傷を与え、患者の脈管系又はカテーテル又はポートにアクセス可能な他の器具内に隔壁の破片を投入してしまう。
体内の標的部位に治療薬を送達すること、特に標的部位に治療薬を直接的に送達することに関して、現在の注射針はランセット先端チップを備えた斜めの開口端部を有する。このような開口端部のニードルは、組織を貫通する際に組織の芯を取る可能性を有している。心臓の心筋壁に治療薬を直接送達する場合において、多くの心筋壁の注射手順が左心室壁内に治療薬を注射するので、左心室腔内の組織塞栓症のリスクが存在する。
「ペンシル先端」ニードル及び「フーバー」ニードルのようなニードル先端は、ニードルによるコアリングを減少させるように開発された。フーバーニードルは、横の屈曲部及び横方に面した開口を備えた遠位部を有している。ニードルは、尖った閉鎖先端で終端している。ペンシル先端ニードルは側面の開口と遠位端に閉鎖先端とを有する。これらのタイプのニードルは遠位部に開口がないため、これらニードルの管腔を通る治療薬がこれら横方に面した開口から排出され、それによって治療薬を径方向に向くようにしている。このような径方向の送達は、治療薬を標的部位に入った場所から引き戻し又は絞り戻してしまう。この問題は、治療薬が心臓の心筋のように活発に収縮する組織内に注射された場合に悪化する。このような場合に、治療薬は心筋の繰り返される膨脹と収縮とによって入った場所から引き戻され又は絞り戻されてしまう。この故意でない又は不要のリークによって、標的部位によって最終的に受容される治療薬の投与を確認不能なものとし、リークした治療薬と隣接する組織及び筋肉との間の不定で不要の相互作用を生じさせる結果となる。
従って、ニードルが挿入された場所の損傷を防止又は最小限にし、治療薬又は任意の注入物質の送達をニードルから遠位方向外側へ向けるというニーズが存在する。
ある実施形態において、本発明は、ヒール部及び中を通って延びる注入管腔を備えたシャフトと、シャフトの注入管腔内に配置された緩衝器とを有するニードルを提供する。
ある実施形態において、本発明は、長手方向の軸と、中を通って延びる注入管腔と、閉鎖先端で終端する遠位端部とを備えたシャフトを有し、標的部位に注入物質を送達するためのニードルを提供する。シャフトの遠位端部は、シャフトの長手方向の軸からオフセットした少なくとも1つの側面ポートを形成する。少なくとも1つの側面ポートは、注入物質の流れを遠位方向に向けるため角度がつけられている。
ある実施形態において、本発明は、遠位表面と、入口ポートと、出口ポートと、入口ポート及び出口ポート間に延びる注入管腔とを備えたシャフトを有するニードルを提供する。ニードルは、シャフトの注入管腔内にスライド可能に配置された細長い貫通部材をさらに有している。貫通部材は、ステムと、閉鎖遠位先端及び近位表面を備えた頭部とを有する。貫通部材は、縮んだ形態及び伸張した形態を有することができる。縮んだ形態において、頭部の近位表面は、出口ポートを閉じるためにシャフトの遠位表面と当接し、伸張した形態において、頭部は、出口ポートを開くために遠位表面から離れて遠位方向に延びる。
ある実施形態において、本発明は、長手方向の軸と遠位端部とを備えカニューレを挿入されたシャフトを有するニードルを提供する。遠位端部は、付随部と尖った先端で終端する先導部とを有する。本発明のこれら実施形態による先導部は、付随部に対して角度をなしている。
ある実施形態において、本発明は、遠位端部と、注入管腔を相互に形成する対向した第1の内壁及び第2の内壁とを備えたシャフトを有するニードルを提供する。本発明のこれら実施形態による遠位端部は、尖っていないヒール部を有する。
本発明は、単なる例示として以下の詳細の説明及び添付図面からより十分に理解されるだろう。
図1を参照すると、本発明の1つの実施形態が、入口ポート40を形成する近位端部30と、出口ポート60を形成し(シャフト20の先端面取り部と称される)遠位端部50とを備えたシャフト20を有し、標的部位に治療薬を送達するニードル10を提供する。先端面取り部50は先導部50aと付随部表面50b’を備えた付随部50bとを有する。図1のニードル10の断面図である図2を参照すると、シャフト20は、入口ポート40及び出口ポート60間に延びる注入管腔70を形成する管状の内壁96も有している。シャフト20の先端面取り部50は、付随部表面50b’及び内壁96が接する先端面取り部50の縁であるヒール部80を有する。本発明によると、ヒール部80を遮る尖っていない遠位端部95を備えた緩衝器90が、シャフト20の注入管腔70内に配置されている。尖っていない遠位端部95がヒール部80を遮っているため、ニードル10が標的部位内に貫通すると、標的部位がヒール部80の代わりに緩衝器90の尖っていない遠位端部95に触れるので、標的部位がヒール部80と接触することを減少させ又は防止する。尖っていない遠位端部95がヒール部80を遮るが、出口ポート60を完全には塞いでおらず、その結果、ニードル10を通る注入物質を出口ポート60から遠位方向に放出可能となる。
緩衝器90の尖っていない遠位端部95は、ヒール部80によって標的部位のコアリングを効果的に防止し又は減少させる任意の構成であってもよい。例えば、尖っていない遠位端部95が、図3に示されるように完全に丸くなっていてもよく、又は図4,7,8に示されるように部分的にのみ丸くてもよい。尖っていない遠位端部95が図2,3に示されるように注入管腔70をわずかに超えて延びていることが好ましいが、尖っていない遠位端部95が図4に示されるように付随部50bの表面50b’と整列して注入管腔70内に完全に配置されてもよい。さらに、全体として、緩衝器90は、遠位端部95がヒール部80による標的部位のコアリングを効果的に防止し又は減少させるように、鈍いままである限り、任意の構成であってもよい。例えば、図3を参照すると、1つの実施形態において、緩衝器90は、入口ポート40及び出口ポート60間の注入管腔70の全体の長さに亘るような細長い構造である。図2を参照すると、別の実施形態において、緩衝器90は、ヒール部80のみを覆うような球のペレット状の構成である。もちろん、緩衝器90は、それらの中間の大きさであってもよい。例えば、図4を参照すると、別の実施形態において、緩衝器90は、注入管腔70の全体の長さに亘っていないが、先端面取り部50のヒール部に単に接している部分よりも長い。図5を参照すると、別の実施形態において、緩衝器90は、注入管腔70内に挿入可能で、緩衝器90がヒール部80及び先端面取り部50の隣接する領域を覆うような(図6に示される)三日月状の断面形状を有する網状のもの又は栓である。
緩衝器90は、シャフト20の内壁96に固定して取り付けられるか又はスライド可能に係合している。後者の実施形態に関して、図7,8を参照すると、緩衝器90は、注入管腔70内に緩衝器90の軸線方向の運動を提供するように、注入管腔70内にスライド可能に配置されてもよい。例えば、図7を参照すると、標的部位の表面を最初に貫通するために、ヒール部80が初期の挿入プロセス中に遮られないように、緩衝器90が注入管腔70内で縮めることが可能となっている。図8を参照すると、一旦、標的部位の表面が破られると、ヒール部80が残りの貫通プロセス中に覆われるように、緩衝器90がヒール部80と当接するように軸線方向に伸張する。
緩衝器90は、ポリマー材料、織布又は(ステンレス鋼、ニチノール、又は他の形状記憶材料を含む)金属材料のような生体適合性のある材料から製造される。組織をより保護するために、緩衝器90は、緩衝器90と接触する標的部位に緩衝効果を与える弾性材料から製造されてもよい。緩衝器90は、ヒール部80に対して注入管腔70内に別々に鋳造してもよく、ニードル10の製造中にシャフト20内に押出成形をしてもよく又はシャフト20と共に押出成形をしてもよい。
図9を参照すると、本発明の別の実施形態は、入口ポート530を形成する近位端部520と、出口ポート550を形成する先端面取り部540とを備えたシャフト510を有するニードル500を提供する。先端面取り部540は先導部540aと付随部表面540b’を備えた付随部540bとを有する。図9のニードル500の断面図である図10Cを参照すると、シャフト510は、入口ポート530及び出口ポート550間に延びる注入管腔517を形成する管状の内壁515も有している。本発明のこの実施形態によると、シャフト510の先端面取り部540は、標的部位のコアリングを減少させるか又は排除するために尖っていないヒール部560を有する。
図10Aから図10Dを参照すると、1つの実施形態において、(図10Cに示されるように)尖っていないヒール部560を備えた本発明のニードル500を形成するために、尖っていないヒール部560は、(図10Aに示されるように)遠位端部620にヒール部610を備えた予備成形されたニードル600を準備し、(図10Bに示されるように)ヒール部610の部分615を取り除くために遠位端部620を機械加工することによって形成される。予備成形されたニードル600の遠位端部620は、遠位端部620の部分615を取り除くために、旋盤、ドリル、研削、放電加工、電解加工、砥粒加工、超音波加工、又は、当業者にとって公知の他の電気的、化学的、若しくは物理的機械加工のような従来公知の任意の手段によって機械加工される。図10Aを参照すると、1つの例示的な機械加工において、ミル630は、予備成形されたニードル600の長手方向のX軸に対して略垂直な位置で遠位端部620に対して配置される。そして、ミル630は、尖っていないヒール部560を備えたニードル500を形成するために、ヒール部560の部分615を削り取るための適度な力がヒール部610に加えられている間、回転している。ミル630は、手動で回転させてもよく、或いは、このような回転は、万力又はミル630を受容する他のクランプ器具を介して自動化させてもよい。
図10Dを参照すると、別の実施形態において、尖っていないヒール部560は、遠位端部620にヒール部610を備えると共に注入管腔を形成する管状の内壁を備えた予備成形されたニードル600を提供することによって形成される。特に、管状の内壁は、第1の側面650と、その反対側にあって注入管腔670を相互に形成する第2の側面660とを有する。この方法によると、ピック640が、予備成形されたニードル600の長手方向のX軸に対してある角度をなして遠位端部620に対して配置される。尖っていないヒール部560を備えた本発明のニードル500を形成するために、第1の側面650に対して注入管腔670内に遠位端部620の部分615を内側に折り曲げるための適度な力がヒール部610に加えられている間、ピック640が遠位端部620に対して転がさせる。当業者には明らかなように、尖っていないヒール部560を備えたニードル500を形成するために予備成形されたニードル600の注入管腔670内に部分615を内側に折り曲げるために他の器具を用いてもよい。
図11を参照すると、本発明の別の実施形態は、長手方向のX軸を備えたシャフト210と、その中を通って延びる注入管腔215と、閉鎖先端240で終端する遠位端部230とを有し、標的部位に注入物質を送達するためのニードル200を提供する。本発明のこの実施形態によると、遠位端部230は、シャフト210の長手方向のX軸からオフセットし、注入物質の流れを遠位方向に向けるため角度がつけられた少なくとも1つの側面ポート220を形成する。遠位端部230が閉鎖先端240で終端しているため、組織又は他の物質が進入可能な開口は存在せず、従って標的部位のコアリングの可能性を排除している。しかし、側面ポート220が遠位方向に注入物質の流れを向けるために角度をなしているので、ニードル200は注入物質を先端に送達することを提供している。側面ポート220は、シャフト210の長手方向のX軸に対して角度をなしており、好ましくは、その角度は、側面ポート220を通る流れAの方向が、長手方向のX軸に対して90度未満の角度θをなすように選択される。また、好ましくは、少なくとも1つの側面ポート220が、より多くの流れを提供すると共にニードル200を介してより低圧の注入圧力を生成するために複数の側面ポート220を有している。より好ましくは、各複数の側面ポート220は、各ポート220が、より大きなコラム強さを備えた遠位端部230を提供するためにシャフト210の異なる平面に配置されるように互い違いに配置されている。図12を参照すると、好適な実施形態において、遠位端部230は、注入物質が一旦標的部位に送達されると、標的部位から注入物質がリークして逆流するのを阻止する一対の隆起部250を形成するようにスエージ加工されている。
図13,14を参照すると、本発明の別の実施形態は、入口ポート330を形成する近位端部320を備えたシャフト310と、出口ポート350を形成する遠位端部340と、入口ポート330及び出口ポート350間に延びる注入管腔411とを有するニードル300を提供する。特に、遠位端部340は、出口ポート350を形成する管状の遠位表面325を有する。本発明のこの実施形態によると、ニードル300は、細長いステム412と終端の頭部390とを備えた貫通部材360をさらに有している。頭部390は、近位表面380と尖った閉鎖遠位先端370とを有する。貫通部材360は、図13に示すように伸張した形態と、図14に示すように縮んだ形態とを有することができる。図14を参照すると、縮んだ形態において、頭部390の近位表面380は、出口ポート350を閉じるためにシャフト310の遠位表面325と当接している。図13を参照すると、伸張した形態において、頭部390は、出口ポート350を開くために遠位表面325から離れて遠位方向に延びる。図15,16を参照すると、頭部390の近位表面380は、貫通部材360の縮んだ形態において出口ポート350によって受容されるスエージ加工された端部422を形成してもよい。使用時に、ニードル300は、貫通部材360が縮んだ状態にある間、標的部位内に貫通している。出口ポート350は貫通部材360が縮んだ形態において閉じているため(そして遠位先端370が閉じているため)、ニードル300は、ニードル300が挿入された標的部位の芯を取るか又は損傷を与えることはない。ニードル300による貫通が完了した後、ニードル300は静止し、貫通部材360を出口ポート350を開くため伸張した形態にする。出口ポート350は一旦開くと、注入物質が注入管腔411を通って標的部位まで通る。
図17,18を参照すると、別の実施形態において、本発明は、遠位端部420を備えカニューレを挿入されたシャフト410を有するニードル400を提供する。遠位端部420は、付随部440と尖った先端450で終端する先導部430とを有する。本発明のこの実施形態によると、先導部430は付随部440に対して角度をなしている。ニードル400が標的部位に挿入されると先導部430がヒール部460を原則的に隠すか又は阻止するので、ニードル400のこのような構成は標的部位及びヒール部460間の接触を排除し、それによって、ヒール部460によって標的部位のコアリングが防止できる。図19Aから19Dを参照すると、ニードル400は、展性がある材料又は変形可能な材料から製造されたワーク480を準備し、図19Bに示されるように付随部440及び先導部430を作成するためにワーク480の遠位端部420を機械加工することによって製造される。遠位端部420の部分を取り除くために、旋盤、ドリル、フライス、研削、放電加工、電解加工、砥粒加工、超音波加工、又は、当業者にとって公知の他の電気的、化学的、若しくは物理的機械加工のような当業者にとって公知の機械加工を用いることができる。好ましくは、遠位端部420は、付随部440及び先導部430を作成するために研削又はフライス加工される。図19Cを参照すると、付随部440及び先導部430をワーク480に作成した後、次いで先導部430が付随部440に対して押圧される。そして、図19Dを参照すると、先導部430の端部470はニードル400を形成するために尖った先端450に尖らされる。端部470は、研削又はフライス加工のような公知の手段によって尖らせることができる。
また、本発明は、標的部位に注入物質を送達するための本発明の実施形態によるニードルを、注射器又はカテーテルのようなその遠位端部に取り付けた送達器具を意図している。そして、このようなニードルは、治療薬や、生理食塩水及び水のような液体や、コントラストの薬剤又は放射線イメージングの薬剤のような診断用薬といった任意のタイプの注入物質を標的部位に送達するために用いることが可能である。例えば、標的部位は、体の部位又は注入物質を受容するように構成され、薬物送達ポートのような任意のタイプの容器であってもよい。
本発明のニードルが挿入される体の部位は、冠状血管、食道、気管、胆管、前立腺、脳、肺、肝臓、心臓、骨格筋、腎臓、膀胱、腸、胃、膵臓、卵巣、軟骨、目、骨、及び脊柱等の体の任意の内腔又は臓器を含む。本発明によるニードルは特定の用途に限定するものでは決してないが、それらニードルは組織に対するコアリング又は他の損傷を減少させ又は防止するために特に有効である。例えば、本発明のニードルは、血管から又は血流から操作でき、心臓の心筋壁内に挿入するために有効であり、従来公知のニードルによって操作された場合、血流に組織の芯が入ってしまう。また、本発明のニードルは、脊柱に硬膜外麻酔又は脊椎麻酔のような麻酔を送達するために使用することもでき、又は、他の任意の薬物を髄腔内に送達するために使用することができる。今度も、本発明のニードルの構成のため、脊柱の患部に過度の損傷が最小限にされ又は排除される。
本発明によるニードルは、体の流体閉鎖部位から流体サンプルを収集するためにも用いることが可能である。このような用途において、ニードルは注射器のような送達器具の遠位端部に取り付けられ、体の流体閉鎖部位内に挿入される。バキュームが流体閉鎖部位から流体サンプルを収集するために送達器具に設けられている。流体閉鎖部位は、体の一般的な空洞、液嚢、又は流体を貯蔵し又は収容する部位である。このような流体は、例えば、血液、羊水、漿液、及び脳脊髄液を含む。従って、流体閉鎖部位の限定的でない例示は、動脈及び静脈と、羊膜嚢と、腹腔、胸腔、心嚢のような漿膜腔と、くも膜下腔とを含む。
本発明の任意の実施形態によるニードルは、血管内薬物アクセス器具(IVAD)のような薬物送達ポートにアクセスするためにも使用可能である。このような薬物送達ポートは、治療薬の送達のために用いられ、鎖骨の下方であって前面上方の胸壁のような皮下の嚢状腔内に埋め込まれる。前述してきたように、薬物送達ポートは、治療薬のためのチャンバーと、チャンバーを満たすか又は空にするかのいずれか一方のためにニードルを受容する貫通可能な隔壁とを通常有する。本発明のニードルは、これら薬物送達ポート内に治療薬を導入するために使用可能であり、本発明のニードル特有の構成のため、隔壁への損傷が、繰り返し隔壁を貫通した後でさえ最小限となる。もちろん、当業者にとって、ニードルが、薬物送達ポートから治療薬を除去するためにも使用可能であること又は例えば生理食塩水を用いて薬物送達ポートを洗い流すためにも使用可能であることはは明らかであろう。
本発明のニードルを用いた前述の方法は、単に実例であって、このようなニードルが任意の他の適当な他の目的又は用途にも使用可能であることを強調したい。
前述の記載は、本発明を単に説明するためであって、限定することを意図していない。本発明の開示された態様及び実施形態のそれぞれは、単独で考慮してもよく、又は本発明の他の態様、実施形態、及びバリエーションと組み合わせて考慮してもよい。さらに、特別に定めのない限り、本発明の方法の段階は、なんら特有の実行順序に限定されない。本発明の精神及び本質を組み込んだ開示された実施形態の改良は、当業者が考えてもよく、このような改良は本発明の範囲内である。さらに、ここで引用したすべての参考文献は、その全体が本明細書に含まれている。
Claims (22)
- ヒール部及び中を通って延びる注入管腔を備えたシャフトと、該シャフトの前記注入管腔内に配置され、前記シャフトのヒール部を遮る尖っていない遠位端部を備えた緩衝器とを具備するニードル。
- 前記尖っていない遠位端部が前記シャフトの前記注入管腔から外へ突出している請求項1に記載のニードル。
- 前記尖っていない遠位端部が丸くなっている請求項1に記載のニードル。
- 前記緩衝器が前記注入管腔の長さに亘る細長いロッドである請求項1に記載のニードル。
- 前記緩衝器が前記シャフトの前記注入管腔内に挿入される栓を有し、前記尖っていない遠位端部が三日月状の断面形状を有する請求項1に記載のニードル。
- 前記緩衝器が前記シャフトの前記ヒール部とのみ接触する球状の構造を有する請求項1に記載のニードル。
- 前記緩衝器が前記注入管腔内に固定して配置されている請求項1に記載のニードル。
- 前記緩衝器が前記注入管腔内にスライド可能に配置されている請求項1に記載のニードル。
- 注入物質を標的部位に送達するためのニードルであって、長手方向の軸、中を通って延びる注入管腔、及び閉鎖先端で終端する遠位端部を備えたシャフトと、該シャフトの前記遠位端部によって形成され、前記シャフトの長手方向の軸からオフセットし、注入物質の流れを遠位方向に向けるため角度が付けられている少なくとも1つの側面ポートとを具備するニードル。
- 前記少なくとも1つの側面ポートを通る流れの方向が前記シャフトの長手方向の軸に対して90度未満の角度をなすように、前記少なくとも1つの側面ポートが前記シャフトの長手方向の軸に対して角度をなしている請求項9に記載のニードル。
- 前記少なくとも1つの側面ポートが複数の側面ポートを有している請求項9に記載のニードル。
- 前記複数の側面ポートのそれぞれが前記シャフトの異なる平面に配置されている請求項11に記載のニードル。
- 前記シャフトの遠位端部がスエージ加工されている請求項9に記載のニードル。
- 遠位表面と、入口ポートと、出口ポートと、前記入口ポート及び前記出口ポート間に延びる注入管腔とを備えたシャフトと、該シャフトの前記注入管腔内にスライド可能に配置された細長い貫通部材とを具備し、該貫通部材が、縮んだ形態及び伸張した形態を有すると共に閉鎖遠位先端及び近位表面を備えた頭部を有し、縮んだ形態において、前記頭部の近位表面が前記出口ポートを閉じるために前記シャフトの遠位表面と当接し、伸張した形態において、前記頭部が前記出口ポートを開くために前記遠位表面から離れて遠位方向に延びるニードル。
- 前記閉鎖遠位先端の前記近位表面が、前記貫通部材の縮んだ形態において前記シャフトの出口ポートによって受容されるスエージ加工された端部を形成する請求項14に記載のニードル。
- 長手方向の軸と遠位端部とを備えカニューレを挿入されたシャフトを具備し、前記遠位端部が付随部と先導部とを有し、該先導部が尖った先端で終端すると共に前記付随部に対して角度をなしているニードル。
- 長手方向の軸と遠位端部とを備えたワークを準備することと、該ワークの前記遠位端部に付随部及び先導部を作成するために前記ワークの遠位端部を機械加工することと、前記ワークの付随部に対して前記ワークの先導部を押圧することと、請求項16に記載のニードルを形成するために前記ワークの付随部の端部を尖らせることとを含む請求項16に記載のニードルを製造する方法。
- 前記機械加工をすることが、前記ワークの遠位端部に付随部及び先導部を作成するために前記ワークの遠位端部を研削することを含む請求項17に記載の方法。
- 遠位端部と注入管腔を形成する管状の内壁とを有するシャフトを具備し、前記遠位端部が尖っていないヒール部を有するニードル。
- 長手方向の軸とヒール部を備えた遠位端部とを有する予備成形されたニードルを準備することと、請求項19に記載のニードルの尖っていないヒール部を形成するために前記予備成形されたニードルの前記遠位端部を機械加工することとを含む請求項19に記載のニードルを製造する方法。
- 前記機械加工をすることが、前記予備成形されたニードルの長手方向の軸に対して角度をなした状態で前記予備成形されたニードルの遠位端部に対してミルを配置することと、請求項19に記載のニードルの尖っていないヒール部を形成するために前記予備成形されたニードルの前記遠位端部の部分を除去するために前記ミルを回転させることを含む請求項20に記載の方法。
- 予備成形されたニードルであって、長手方向の軸と、ヒール部を備えた遠位端部と、該予備成形されたニードルを貫通する注入管腔を形成する管状の内壁とを有する予備成形されたニードルを準備することと、該予備成形されたニードルの長手方向の軸に対して略接線方向の位置に前記予備成形されたニードルの遠位端部に対してピックを配置することと、請求項19に記載のニードルの尖っていないヒール部を形成するために前記予備成形されたニードルの管状の内壁に対して注入管腔内に前記ヒール部を内側に折り曲げるために前記予備成形されたニードルの遠位端部に対して前記ピックを転がすこととを含む請求項19に記載のニードルを製造する方法。
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