JP2008527668A - 水銀供給用組成物 - Google Patents

水銀供給用組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2008527668A
JP2008527668A JP2007550939A JP2007550939A JP2008527668A JP 2008527668 A JP2008527668 A JP 2008527668A JP 2007550939 A JP2007550939 A JP 2007550939A JP 2007550939 A JP2007550939 A JP 2007550939A JP 2008527668 A JP2008527668 A JP 2008527668A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
component
mercury
aluminum
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007550939A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5226321B2 (ja
Inventor
マッサロ,ビンセンツォ
パオロ ジョルジ,ステファノ
ボビシオ,マグダ
ボッフィート,クラウディオ
コラッツア,アレッシオ
Original Assignee
サエス ゲッタース ソチエタ ペル アツィオニ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サエス ゲッタース ソチエタ ペル アツィオニ filed Critical サエス ゲッタース ソチエタ ペル アツィオニ
Publication of JP2008527668A publication Critical patent/JP2008527668A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5226321B2 publication Critical patent/JP5226321B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K11/00Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials
    • C09K11/08Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials
    • C09K11/89Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials containing mercury
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C14/00Alloys based on titanium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K11/00Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials
    • C09K11/08Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials
    • C09K11/64Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials containing aluminium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C30/00Alloys containing less than 50% by weight of each constituent
    • C22C30/02Alloys containing less than 50% by weight of each constituent containing copper
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C7/00Alloys based on mercury
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/24Means for obtaining or maintaining the desired pressure within the vessel
    • H01J61/28Means for producing, introducing, or replenishing gas or vapour during operation of the lamp
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/20Manufacture of screens on or from which an image or pattern is formed, picked up, converted or stored; Applying coatings to the vessel
    • H01J9/22Applying luminescent coatings

Abstract

水銀と、少なくともチタンおよびジルコニウムから選択される金属とを含む第1成分、およびアルミニウム、または少なくとも40wt%のアルミニウムを含有する化合物または合金から成る第2成分を含み、かつ、第1成分と第2成分との重量比が9:1以下である、ランプ中への水銀供給用組成物が開示される。この組成物は、アルミニウムと発熱反応し得る金属または酸化物から選択される第3成分を任意に含有することができる。

Description

本発明は、水銀供給用組成物に関する。
本発明の組成物は、蛍光ランプ内に水銀を投与するための使用に特に適する。
公知のように、蛍光ランプは、作動するためには、希ガスおよび水銀蒸気により形成される圧力数百ヘクトパスカル(hPa)でのガス状混合物を必要とする。旧来、水銀は、ランプ中に直接注入するか、または後にランプ内で開かれる小ガラスビンの内側に注入するかのいずれかにより、液形態でランプ中に導入していた。しかし、水銀には毒性があるため、最近の国際規制では、ランプとして機能するのに適合した最少量で使用するように規制している。その結果、液体投与法は、数ミリグラムまたは更に1ミリグラム未満の少量での水銀投与が不可能なため、使用できなくなった。
ランプ中への水銀導入のための別法は、金属アマルガムによるものである。しかし、この方法は問題を含んでいる。すなわち、ランプの製造工程のうちには、ランプがまだ密封されていない時に、一般に400℃を超える比較的高い温度で行われる工程があるが、一方でこれら物質からの水銀放出は、水銀をアマルガム化している金属に応じて約100〜300℃間の低い温度で既に始まっている。この条件下では、健康に有害な金属である水銀の作業環境中への放出が起こる。
これらの問題を克服するために、過去において、これらの問題を克服または少なくとも低減できる種々の固形製品の使用が提案された。
本出願人による米国特許第3,657,589号には、約500℃まで加熱される場合には水銀を放出しないが、約800〜900℃に加熱される場合(いわゆる活性化処理)には放出し得るTixZryHgz化合物が開示されている。この系列の好ましい化合物は商品名St505で販売されているTi3Hgである。これらの化合物は、粉末化して投与することで、必要量の水銀を収容する水銀供給用装置を作製するために小量に分けて投与できるという利点がある。しかし、これら化合物の問題として、ランプ製造工程で部分的に酸化されるため、活性化で放出される水銀量が総水銀量の約40%のみであり、その結果、必要量よりも著しく多量の水銀をランプ中に導入せざるを得ない上、ランプが寿命を終えた際の廃棄の問題もある。
英国特許出願公開GB−A−2,056,490号には、米国特許第3,657,589号の化合物に較べて水銀放出特性が良好なTi−Cu−Hg組成物が開示されている。特に、これらの化合物は空気中で約500℃までは安定であり、かつ、800〜900℃まで加熱することにより、80%を超え、あるいは90%も超える量の水銀を放出する。
米国特許第5,520,560号、米国特許第5,830,026号および米国特許第5,876,205号には、化合物St505粉末と水銀収率促進剤(それぞれ、銅−錫合金に任意に少量の他の遷移金属を添加した合金、銅−シリコン合金、および銅−錫−希土類元素合金)との組合せが開示されている。促進剤を添加することで、化合物St505からの水銀収率を、酸化された状態からであっても、80〜90%値まで増大させることができ、その結果、化合物St505を単独で用いる場合のように大幅に過剰な水銀を用いる必要が回避される。
最後に、米国特許第4,464,133号は、化合物Ti3Hgの粉末と、ニッケルまたは銅から選択される元素の粉末の混合物を用いることを提案している。この文書の記載によれば、この混合物は、既に温度770℃で水銀を放出できる。
これらの混合物および組成物からの水銀の放出は、通常、ランプ外部から誘導コイルを、水銀含有物質を収容した装置に近い位置に配置して、高周波によって加熱することにより行なわれる。良好な金属収率は、ランプ1個当り合計約20〜30秒の加熱処理により達成される。
しかし、公知の組成物および混合物の水銀放出特性は、良好ではあるが、ランプ製造業者にとってなお完全に満足の行くものではない。ランプ製造にとっての最適の水銀供給体は、以下の特徴を有することが好ましい。
◆ 少なくとも500℃まで、更には、線形ランプよりも高温の処理を含む円形ランプの製造にも用いるために、できれば約600℃までは、金属放出が無いこと。
◆ 工業生産における有害物質の使用に関する国際規制に適合するために、ランプ中で放出されるのと同じ量の水銀となるように、装置中に存在する初期水銀量が可能な限りの最低量となるように、水銀の収率が100%またはほぼ100%であること。
◆ 製造ラインにおけるエネルギー消費を低減するために、従来よりも活性化温度が低いこと(誘導コイルへの供給電力を低減しなくてはならない)。
◆ 生産性を上げるために、従来の組成物で必要としたのに較べて活性化時間が短いこと。
本発明の目的は、ランプ製造業者の上記要求事項を満足させる水銀供給用組成物を提供することである。
上記およびその他の目的は、本発明によれば、
水銀と、少なくともチタンおよびジルコニウムから選択した金属とを含む化合物である第1成分A、および
アルミニウムから成るか、または、少なくとも40wt%のアルミニウムを含有し融点がアルミニウム以下である化合物または合金のいずれかから成る第2成分B、
を含む水銀供給用組成物であって、
成分Aが組成物全体に対して90wt%以下で存在する水銀供給用組成物によって達成される。
更に、本発明の組成物は、任意に、アルミニウムと発熱反応できる金属または化合物から選択した第3成分Cを含むことができる。この第3成分が存在する場合にあり得る組成物については後述する。
以下の記載において、成分A、BおよびCの組成、ならびにそれらの比率に関するすべての%は、特記のない限り重量%(wt%)である。
本発明者の新規な知見によれば、本発明の組成物(2成分または3成分を有する)は、650℃に加熱されると、数秒以内で数百℃の局部的な温度上昇を引き起こす発熱反応を生じ得るし、その結果、現行の方法よりも短時間の外側からの加熱でも、水銀含有化合物からの実際上完璧な水銀放出を引き起こす。
以下に、図面を参照して本発明を説明する。
本発明の組成物の成分Aは、水銀と、チタンおよびジルコニウムから選択される少なくとも一つの元素と、更に任意に銅または銅および錫の組合せとを含む化合物である。本発明の目的に適する成分Aは、米国特許第3,657,589号に開示されるTi−Hg化合物(および特にTi3Hg化合物)、英国特許出願公開GB−A−2,056,490号に開示されるTi−Cu−Hg化合物、および本出願人による国際特許出願PCT/IT2005/000389号に開示されるTi−Cu−Sn−Hg化合物である。
本発明組成物の成分Bはアルミニウムであってよい。その代替として、少なくとも40wt%のアルミニウムを含有し、アルミニウムよりも高くない融点を有する化合物または合金を用いることもできる。本発明の目的のため、Al−Cu合金、特に、共晶組成Al68%−Cu32%に近い組成を有するもの、組成Al46.6%−Cu53.4%を有する金属間化合物、またはそれに近い組成を有するAl−Cu合金は、適することが分かった。更に、例えば、共晶Al87.3%−Cu12.7%に相当するかまたはそれに近い組成を有するAl−Si合金、およびAl−Cu−Sn合金は適する。
最後に、本発明組成物の任意の成分Cは、アルミニウムと発熱反応し得る金属または化合物(一般に酸化物)である。この第3成分は、遷移金属、特にNi、Fe、Y、TiおよびZr、希土類元素、または酸化鉄Fe23、酸化銅CuO、または酸化マンガンMnO2などの酸化物の中から選択することができる。
2成分(AおよびB)の組成物の場合に、成分Aの重量は組成物全体重量の90%に達することができる。成分Aが更に多い組成物は、成分Bの量が少なくなり過ぎ、発熱反応による温度上昇が、Aに含有される水銀の完全な放出を引き起こすために十分ではない。
成分Aが2成分組成物中90wt%以下で存在するという条件は、AとBとの重量比が9:1以下(A:B≦9:1)である、と表すこともできる。この第2のやり方で表されるこの条件は、また第3成分Cを含有する組成物の場合においても、上述と同じ理由により同様に適用できる。図1は想定できる組成物A−B−Cの3元組成図(wt%)を示す。Aの最大含有量に対応する2元組成物A−Bは、図中の点dである。この図において、A:B≦9:1である組成物の範囲は、点dから成分Cを表す頂点までを結ぶ破線の右側のすべての組成物によって示される。
たとえ、図1におけるセグメントd−Cの右側のすべての組成物が、成分A中に含有される水銀の迅速で完全な放出の効果を示すとしても、こうして定義された領域のある部分に入る組成物は、実際には十分な実用性がない。例えば、成分Aが10wt%未満で存在する組成物は、ランプ中に所望量の水銀を確保するには、装置の重量および寸法を無用に大きくする必要があるから、ほとんど有用性がない。成分Cの量が60wt%を超える組成物にも同様の問題があるであろう。
したがって、好ましい組成物の範囲は、組成物のwt%で表わして、
d)A90%−B10%−C0%
e)A36%−B4%−C60%
f)A10%−B30%−C60%
g)A10%−B90%−C0%
に対応する図1中の点d−e−f−gにより区切られる(網掛けした領域)。
成分Cが酸化物である場合は、アルミニウムが酸素との反応で大きな発熱性を持つので、例えば、20wt%未満、更に好ましくは5wt%未満の少量の成分Cを用いれば、十分であるし好ましい。
本発明の組成物の2(または3)成分は、種々の物理的形状で用いることができる。元素金属である成分の場合(成分Bとして用いられるアルミニウム、または成分Cとして用いられる金属のように)、これらの成分をストリップの形状またはそれ以外の形態の部材の形状で用い、その表面に成分Aを接触または接着させた態様とすることができる。例えば、そのような態様の本発明の組成物としては、成分Aの粉末を、十分な厚さのアルミニウムシート上に圧延した態様またはアルミニウム管(成分B)中に収容した態様があり得る。または、更に、成分AおよびB(この場合、Bは、好ましくは、圧延用に十分な硬さを有するアルミニウム合金である)の粉末を、鉄またはニッケルのような金属のストリップ上に圧延した態様とすることができる。
しかし、すべての成分は、一般に500μm未満、好ましくは250μm未満、更に好ましくは125μm未満である粉末の形態で用いることが好ましい。
当分野で公知のように、一般にランプにおいては、酸素、水素、水分など、ランプの機能に対して潜在的に有害なガスの残分を吸着するためのゲッタ材料を用いることが必要である。当分野において広く用いられるゲッタ材料の例として、米国特許第3,203,901号に開示されている組成Zr84%−Al16%を有する合金が挙げられる。
本発明の組成を有する粉末を用いて、種々の形状の水銀供給装置を製造することができる。その幾つかを図2〜6に例示する。これらの装置において、任意のゲッタ材料を、例えば粉末の形態で本発明の組成物と混合するか、または別体で装置内に付加することができる。
図2は、本発明の組成を有する圧粉体のペレット20のみから成る水銀供給装置を示す。図3は、本発明による組成を有する粉末31により被覆した金属ストリップ30を示す。ストリップを切断することにより、水銀放出用の個々の装置(図面中には示されていない)を得ることが可能である。図4は、本発明の組成物42を容器41内に収容した装置40を断面図で示す。図5は、主としてゲッタ装置用にランプ業界において高頻度で採用されるもう1つの形態の装置(すなわち、ランプ内の有害なガスを吸着するためにほとんどすべてのランプ中に存在する装置)構造の切断図を示す。この場合、装置50は、金属ストラップ51により形成されていて、ストラップの表面に対して縁部53が落ち込んでいる穴52を有する。これにより成形された窪み内に、本発明の組成物の圧粉体のペレット54が作製されている。穴の存在によりペレットの裏面も露出されるので、粉末の露出表面が増大し水銀放出量が最大化する。装置50の穴52から最も遠い部分は、ランプ内の支持体に固定するために用いられる。最後に、図6は、米国特許第6,099,375号の教示による装置を示しており、電極遮蔽、ゲッタリング、および水銀放出の機能が統合されている。装置60は、図3に示したものに類似した一片のストリップを輪として閉じる(例えば、点61を溶接する)ことにより得られるが、ただしこの場合は、表面に種々の材料のトラックが存在している。図示の例では、本発明による組成物を有する3本のトラック62、62’および62’’、およびゲッタ材料の2本のトラック63および63’が示される。
図2、4および5中に示されるタイプの装置を得るために、成分Bとして、可塑性を持つため圧縮により変形し装置内で粉末パケットの機械的安定性を高めるアルミニウムを用いることは好ましい。逆もまた同様で、通常、冷間圧延により製造される図3および6中に示されるタイプの装置の場合、アルミニウム合金は、純金属に対して硬さが高いため、圧延中に金属ストリップへの粉末の固定を助けるので、成分Bとして用いることは好ましい。
本発明の組成物により、ランプ中への水銀投与量を少量で、しかし正確かつ再現性を確保した量で装置を容易に得ることできる。図2、4および6のタイプの装置において、成分Aの含有量が低く(例えば、図1中のセグメントf−gに近い組成物)、そのため装置の寸法および重量は同じでありながら水銀量を減じた組成物を用いることができる。図3および6の装置によれば、組成の操作に加えて、各種材料のトラックの幅を制御すること、それにより金属ストリップの長さ単位当りの水銀供給量を制御することもできる。
本発明を、更に、以下の実施例により説明する。これらの非限定的な実施例は、いかに本発明を実施に移すかを当業者に教示し、および本発明を実施するための最良の形態を示すように意図した実施形態を説明する。
〔実施例1〕
本実施例では、本発明の組成物を用いて製造されるペレットの高周波による加熱時の温度変化を確認する。
Ti3Hg化合物の粉末24ミリグラム(mg)およびアルミニウム粉末16mgから成る本発明の組成物を調製する。両方の粉末とも128μm未満の粒径を有する。粉末の混合物を、適当な円筒金型中で1,400Kg/cm2の圧力で圧縮し、それにより直径4mmで厚さ約1mmのペレットを得る。このペレットをガラスフラスコ内に装入し、真空排気する。次に、ペレットを高周波により外側から加熱し、光高温計により試験中のペレット温度を測定する。図7に、温度変化を時間(秒、s)の関数としての温度(℃)で示す。図に示すように、650℃に達する時に急激な温度上昇が起きており、これはこの系における発熱反応のトリガ作用によってのみ引き起こすことができる。この温度上昇の開始直後に、水銀の蒸発が起きたことが、フラスコのガラス壁の冷たい箇所で液体水銀の液滴の形成により観察される。発熱反応によって温度は約3秒以内に1,000℃を超え、その後約8秒間にわたりトリガ作用の温度よりも高く保持される。
〔実施例2〕
本実施例では、本発明の組成物の種々の試料について水銀放出特性を測定する。
直径は4mmで一定とし重量および高さは種々に変えた9個のペレットを、成分A、B、Cの種々の混合物を用いて、実施例1で説明したように製造する。成分Aとしては同じくTi3Hg化合物を用いる。成分Bとして同じくアルミニウムを用いる。表1に、種々のペレットの組成を示し、試験8および9(これらのみが成分Cを含む)に用いた成分Cも示す。これらのペレットを、ガラスフラスコ中に一つずつ導入し、実施例1で説明したようにして水銀の蒸発を起こさせた。各試験の最後に、系の冷却後、ペレットをフラスコから引き出し、硝酸と硫酸の混合物を含有する溶液中に溶解させ、水銀をイオンHg2+として溶解させる。次に、これをナトリウムホウ素水素化物(NaBH4)により金属水銀に還元し、水銀の金属蒸気を原子吸光分光光度計に送って溶液中の水銀濃度を測定する。このデータから、試験後のペレット中の残留水銀量を推論することができると共に、ペレット中に当初存在した水銀量(成分Aの量およびその化学組成から分かる)と、上記のように測定された残留値との差として蒸発水銀量を得る。次ページの表1に、各ペレットの重量、その各成分の個々の重量、試験開始時に各ペレット中に含有された水銀の(計算された)全体重量、各試験で到達した最大温度、放出された水銀量、および水銀収率(全体に対する放出された水銀の%)を示す。すべての試験において、650℃〜660℃間に含まれるトリガ温度が観察される。
本発明の組成物の特徴として、ほんの3〜5秒間程度ペレットを外側から加熱すればよいが、これに対して先行技術の組成物では、水銀の放出が約800℃で始まり、少なくとも6秒および一般に約10秒の加熱時間が必要である。更に、水銀の完全な放出には、温度が約10秒間にわたり所要値にあることが必要なので、先行技術の組成物では、すべての蒸発時間にわたって外側から加熱することが必要であるが、これに対して本発明の組成物では、温度は、外側から加熱する必要性なしで数秒間にわたり、800℃を超える高い値に留まる。これにより、外側からの加熱時間を短縮できるので、ランプ製造ラインの時間生産性を増大させることができる。更に、本発明の組成物はいずれも、93%より高く、一つのケースでは98.7%に等しい、極めて高い水銀放出収率を示しているので、未使用水銀の量をごく小さな値に低減することができる。
Figure 2008527668
本発明による可能な組成物の範囲がwt%で示される3元組成図を示す。 本発明の組成物を用いることにより製造することができる水銀供給用装置の可能な形状を示す。 本発明の組成物を用いることにより製造することができる水銀供給用装置の可能な形状を示す。 本発明の組成物を用いることにより製造することができる水銀供給用装置の可能な形状を示す。 本発明の組成物を用いることにより製造することができる水銀供給用装置の可能な形状を示す。 本発明の組成物を用いることにより製造することができる水銀供給用装置の可能な形状を示す。 本発明の組成物の加熱中の温度上昇を表す曲線を示す。

Claims (30)

  1. 水銀と、少なくともチタンおよびジルコニウムから選択した金属とを含む化合物である第1成分A、および
    アルミニウムから成るか、または、少なくとも40wt%のアルミニウムを含有し融点がアルミニウム以下である化合物または合金のいずれかから成る第2成分B、
    を含む水銀供給用組成物であって、
    成分Aが組成物全体に対して90wt%以下で存在する水銀供給用組成物。
  2. 更に、アルミニウムと発熱反応できる金属または化合物から選択した第3成分Cを含む請求項1に記載の組成物。
  3. 更に、銅または銅および錫を含む請求項1に記載の組成物。
  4. 成分AがTi3Hg化合物である請求項1に記載の組成物。
  5. 成分Bがアルミニウムである請求項1に記載の組成物。
  6. 成分Bがアルミニウムと銅との合金である請求項1に記載の組成物。
  7. 前記合金がwt%でAl68%−Cu32%の組成を有する請求項6に記載の組成物。
  8. 成分Bがwt%でAl46.6%−Cu53.4%の組成を有する金属間化合物である請求項1に記載の組成物。
  9. 成分Bがアルミニウムとシリコンとの合金である請求項1に記載の組成物。
  10. 前記合金がwt%でAl87.3%−Si12.7%の組成を有する請求項9に記載の組成物。
  11. 成分Bがアルミニウム、銅および錫の合金である請求項1に記載の組成物。
  12. 成分Cが遷移金属または希土類金属である請求項2に記載の組成物。
  13. 前記金属がNi、Fe、Y、TiおよびZrから選択される請求項12に記載の組成物。
  14. 成分Cが酸化鉄Fe23、酸化銅CuO、および酸化マンガンMnO2から選択される請求項2に記載の組成物。
  15. 成分AとBとの重量比が9:1以下である請求項2に記載の組成物。
  16. wt%組成の3元組成図において、以下の点:
    d)A90%−B10%−C0%
    e)A36%−B4%−C60%
    f)A10%−B30%−C60%
    g)A10%−B90%−C0%。
    により区切られる範囲内に含まれる請求項2に記載の組成物。
  17. 成分Cが酸化物である場合に、この成分のwt%が20%以下である請求項16に記載の組成物。
  18. 前記wt%が5%未満である請求項17に記載の組成物。
  19. 成分Aが成分BまたはCを含有して作製された金属部材表面に接触または接着している水銀供給用の装置。
  20. 前記金属部材がストリップの形態である請求項19に記載の装置。
  21. 前記金属部材が成分Aを収容した管の形態である請求項19に記載の装置。
  22. 成分AおよびBの両方と、任意の成分Cとが、500μm未満の粒径を有する粉末の形態で存在する水銀供給用の装置。
  23. 前記粉末が250μm未満の粒径を有する請求項22に記載の装置。
  24. 前記粉末が125μm未満の粒径を有する請求項23に記載の装置。
  25. 本発明の組成物の圧縮粉末のペレットにより形成される請求項22に記載の装置(20)。
  26. 本発明の組成物の粉末(31)で被覆した金属ストリップ(30)から切断して得た請求項22に記載の装置。
  27. 内部に本発明の組成物(42)が存在する容器(41)で形成した請求項22に記載の装置(40)。
  28. 表面に対して縁部(53)が落ち込んでいる穴(52)を有する金属ストラップ(51)と、該ストラップの該穴により形成された窪み内にある本発明の組成物の圧粉体のペレット(54)とから成る請求項22に記載の装置(50)。
  29. 更に、ゲッタ材料の粉末を含む請求項22に記載の装置。
  30. 本発明の組成物の1以上のトラック(62、62’、62’’)およびゲッタ材料の1以上のトラック(63、63’)が表面に存在する一片の金属ストリップを輪として閉じて得られた請求項29に記載の装置。
JP2007550939A 2005-01-17 2006-01-05 水銀供給用組成物 Expired - Fee Related JP5226321B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
ITMI2005A000044 2005-01-17
IT000044A ITMI20050044A1 (it) 2005-01-17 2005-01-17 Composizioni per il rilascio di mercurio
PCT/IT2006/000002 WO2006075347A2 (en) 2005-01-17 2006-01-05 Mercury dispensing compositions and device using the same

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008527668A true JP2008527668A (ja) 2008-07-24
JP5226321B2 JP5226321B2 (ja) 2013-07-03

Family

ID=36678013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007550939A Expired - Fee Related JP5226321B2 (ja) 2005-01-17 2006-01-05 水銀供給用組成物

Country Status (19)

Country Link
US (1) US7662305B2 (ja)
EP (1) EP1842219B1 (ja)
JP (1) JP5226321B2 (ja)
KR (1) KR100918534B1 (ja)
CN (1) CN100595859C (ja)
AR (1) AR053328A1 (ja)
AT (1) ATE472821T1 (ja)
BR (1) BRPI0606634A2 (ja)
CA (1) CA2592726A1 (ja)
DE (1) DE602006015163D1 (ja)
HK (1) HK1111805A1 (ja)
IL (1) IL184529A0 (ja)
IT (1) ITMI20050044A1 (ja)
MX (1) MX2007008563A (ja)
NO (1) NO20073408L (ja)
RU (1) RU2355064C1 (ja)
TW (1) TWI322188B (ja)
UA (1) UA89208C2 (ja)
WO (1) WO2006075347A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011507203A (ja) * 2007-12-21 2011-03-03 サエス ゲッターズ ソチエタ ペル アツィオニ 減少した粒子損失を有する水銀分注デバイス

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006052026A1 (de) 2006-11-03 2008-05-08 Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH Anlaufkörper für eine Niederdruckentladungslampe
KR100899601B1 (ko) * 2009-02-06 2009-05-27 희성소재 (주) 램프용 고효율 수은방출 게터 조성물
ITMI20100285A1 (it) * 2010-02-23 2011-08-24 Getters Spa Metodo e sistema per l'erogazione controllata di mercurio e dispositivi prodotti con tale metodo
US8253331B2 (en) 2010-04-28 2012-08-28 General Electric Company Mercury dosing method for fluorescent lamps
ITMI20131658A1 (it) * 2013-10-08 2015-04-09 Getters Spa Combinazione di materiali per dispositivi di rilascio di mercurio e dispositivi contenenti detta combinazione di materiali

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5048480U (ja) * 1973-08-30 1975-05-13
JPH08287822A (ja) * 1995-04-10 1996-11-01 Saes Getters Spa 一体化したゲッタ及び水銀供与体のための組み合わせ材料とこうして得られた装置

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3203901A (en) * 1962-02-15 1965-08-31 Porta Paolo Della Method of manufacturing zirconiumaluminum alloy getters
US3257199A (en) * 1963-07-19 1966-06-21 Reynolds Metals Co Thermal reduction
FR1399752A (fr) * 1964-04-04 1965-05-21 Soc Gen Magnesium Nouvel alliage à base d'aluminium et de mercure et son application à la réalisation d'anodes
US3544829A (en) * 1968-02-03 1970-12-01 Tokyo Shibaura Electric Co Low pressure mercury vapour discharge lamp
US4097315A (en) * 1968-03-21 1978-06-27 Hercules Incorporated Magnetic orientation of casting powder granules
US3663121A (en) * 1969-05-24 1972-05-16 Getters Spa Generation of metal vapors
US3657589A (en) * 1969-10-20 1972-04-18 Getters Spa Mercury generation
IT1193796B (it) 1979-07-19 1988-08-24 Getters Spa Composizione e dispositivo per l'emissione di mercurio e tubi elettronici comprendenti tale dispositivo
US4464133A (en) * 1982-04-05 1984-08-07 Gte Laboratories Incorporated Method of charging a vessel with mercury
SE451716B (sv) * 1983-07-13 1987-10-26 Nobel Kemi Ab Sett att tillfora inhiberingssubstans till krut i en fluidiserad bedd samt ett for behandlingen av krutet avpassat medel
IT1273338B (it) * 1994-02-24 1997-07-08 Getters Spa Combinazione di materiali per dispositivi erogatori di mercurio metodo di preparazione e dispositivi cosi' ottenuti
IT1270598B (it) * 1994-07-07 1997-05-07 Getters Spa Combinazione di materiali per dispositivi erogatori di mercurio metodo di preparazione e dispositivi cosi' ottenuti
US5876205A (en) * 1995-02-23 1999-03-02 Saes Getters S.P.A. Combination of materials for integrated getter and mercury-dispensing devices and the devices so obtained
DE19528390A1 (de) 1995-08-02 1997-02-06 Sli Lichtsysteme Gmbh Metallband, insbesondere Stahlband, zur Herstellung von Schilden für den Einbau in insbesondere Niederdruck-Entladungslampen
IT1277239B1 (it) * 1995-11-23 1997-11-05 Getters Spa Dispositivo per l'emissione di mercurio,l'assorbimento di gas reattivi e la schermatura dell'elettrodo all'interno di lampade
IT1291974B1 (it) * 1997-05-22 1999-01-25 Getters Spa Dispositivo e metodo per l'introduzione di piccole quantita' di mercurio in lampade fluorescenti
US20050199323A1 (en) * 2004-03-15 2005-09-15 Nielson Daniel B. Reactive material enhanced munition compositions and projectiles containing same
US6571857B2 (en) * 2001-11-07 2003-06-03 General Electric Company Processing of nickel aluminide material
ITMI20041494A1 (it) 2004-07-23 2004-10-23 Getters Spa Composizioni per il rilascio di mercurio e processo per la loro produzione

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5048480U (ja) * 1973-08-30 1975-05-13
JPH08287822A (ja) * 1995-04-10 1996-11-01 Saes Getters Spa 一体化したゲッタ及び水銀供与体のための組み合わせ材料とこうして得られた装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011507203A (ja) * 2007-12-21 2011-03-03 サエス ゲッターズ ソチエタ ペル アツィオニ 減少した粒子損失を有する水銀分注デバイス

Also Published As

Publication number Publication date
HK1111805A1 (en) 2008-08-15
RU2355064C1 (ru) 2009-05-10
US7662305B2 (en) 2010-02-16
KR100918534B1 (ko) 2009-09-21
CA2592726A1 (en) 2006-07-20
EP1842219A2 (en) 2007-10-10
UA89208C2 (ru) 2010-01-11
KR20070106518A (ko) 2007-11-01
DE602006015163D1 (de) 2010-08-12
BRPI0606634A2 (pt) 2010-03-09
EP1842219B1 (en) 2010-06-30
AR053328A1 (es) 2007-05-02
MX2007008563A (es) 2007-08-14
CN100595859C (zh) 2010-03-24
CN101107691A (zh) 2008-01-16
RU2007131266A (ru) 2009-02-27
TW200641158A (en) 2006-12-01
TWI322188B (en) 2010-03-21
NO20073408L (no) 2007-08-08
WO2006075347A2 (en) 2006-07-20
US20090032767A1 (en) 2009-02-05
JP5226321B2 (ja) 2013-07-03
ATE472821T1 (de) 2010-07-15
WO2006075347A3 (en) 2007-03-08
IL184529A0 (en) 2007-10-31
ITMI20050044A1 (it) 2006-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2147386C1 (ru) Композиция из веществ для низкотемпературного инициирования процесса активирования газопоглощающих веществ и содержащие ее газопоглощающие средства
JP2858638B2 (ja) 水銀分与用組合せ材料乃至水銀分与体及び電子管内への水銀の導入方法
JP2655123B2 (ja) 水銀分散装置用物質の組合せ、製造方法及びこのようにして得られる装置
JP5226321B2 (ja) 水銀供給用組成物
JP2008507822A (ja) 水銀配合組成物およびその製造法
CN1086504C (zh) 汞释放复合材料、含这种材料的汞释放装置及其用途
EP2895287B1 (en) A combination of materials for mercury-dispensing devices and devices containing said combination of materials
US5876205A (en) Combination of materials for integrated getter and mercury-dispensing devices and the devices so obtained
JP2009543315A (ja) 水銀放出方法
JPH04248266A (ja) ガス発生量の少ないアルカリ電池用亜鉛合金粉末及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100921

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5226321

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees