JP2008527392A - 保護的な単分子膜を使用した酵素電気化学的検出アッセイ及びそのための装置 - Google Patents

保護的な単分子膜を使用した酵素電気化学的検出アッセイ及びそのための装置 Download PDF

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Abstract

サンプル中の標的分子(例えばタンパク質)を検出するための電気化学的アッセイ方法が提供され、この方法は電極上に不動化された二重層を形成するための保護的な単分子膜及び酸化還元ポリマーの使用を含む。単分子膜は、電極への試薬(特にタンパク質)の非特異的な接着から電極を保護し、それと同時に、捕獲分子を不動化するように官能化され得、酸化還元ポリマーと相互作用できる表面を提供する。
【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は一般に、電気化学的検出方法を使用したアッセイ、及びそれを実施するための装置に関する。
発明の背景
電気化学的免疫アッセイは、サンプル中のタンパク質を検出するための方法として開発されてきた。電気化学的に活性な分子の検出が容易であり、専門化した複雑な検出装置が必要ないことから、放射能アッセイ、蛍光定量アッセイ又は比色アッセイに代わるものとして、このようなアッセイが開発されてきた。電気化学的に活性な分子の検出に使用される電極は、ポイントオブケア及び現場での使用用に、携帯可能な装置の中に取り込めるように小型化することが可能である。さらに、電極は、多重適用用にマイクロアレイのプラットフォームに容易に配置することが可能である。
電気化学的検出のひとつの方法は、電流測定アッセイによるものであり、これは酸化還元反応の結果生じる電流の測定を伴う。電流測定により、電気化学的に活性な化学種を素早く検出することが可能となり、幅広い線形領域と、いくつかの方法については例えば10−10A程度に低い検出限界とを有する。
電流測定による電気化学的なタンパク質検出アッセイへのいくつかの異なるアプローチが開発されてきた。一般に、電気化学的なタンパク質検出アッセイは、酵素で触媒された基質への又は基質からの、最終的には電気化学的電池の半電池反応までの電子転移と、分析物タンパク質の検出とを組み合わせている。酵素が触媒する基質の酸化又は還元は電極の酸化還元反応と組み合わされているので、ほとんどのアッセイ方法は、電子転移反応を触媒する酵素を電極の近くに送達すること、或いは分析物タンパク質が溶液中に存在する場合には、このような送達を逆に阻害することのいずれかを含む。タンパク質検出の場合には、分析物タンパク質は抗分析物抗体を使用して捕獲されうる。
酵素送達の阻害に依存するアッセイは、しばしば競合的に行われる。典型的には、電子転移酸化還元反応に使用される酵素が、アッセイを実施する前に分析物タンパク質(しばしば精製された分析物タンパク質)の競合物とまずはじめに複合体化される。分析物及び競合物の両方を認識する抗分析物抗体が、電極又はその近くに不動化される。抗分析物抗体で捕獲される分析物が添加され、その後競合物−酵素複合体が添加される。競合物に結合した酵素が抗分析物抗体に捕獲されると、酵素は電極の近くで基質を還元又は酸化するために利用可能となる。典型的に電極表面は段階間で洗浄されて、非特異的に結合した試薬由来のシグナルを最小化するために、アッセイの各々の段階から過剰な試薬が除去される。サンプル中の分析物の濃度が上昇するに連れて、より多くの分析物が抗体に結合するようになり、その結果電極表面の近くで電子転移を触媒するために利用可能な競合物−酵素の量が減少することとなる。それにより、分析物の結合は、酵素が触媒する電子転移反応のレベルによって示され、電子転移反応が次に電極の酸化還元反応と組み合わされる。
競合アッセイのひとつの欠点は、サンプル中の分析物タンパク質の濃度が、電極における還元又は酸化によって生じる電流量に反比例することであり、それ故このようなアッセイは感度があまり高くなく、検出範囲に限界がある。
先に述べたように、上記に記載した競合アッセイは、洗浄段階において電極と接触している溶液を交換することによって、結合していないタンパク質試薬(例えば、結合していない分析物又は過剰な競合物−酵素など)を分離する必要がある。例えば、抗分析物抗体に結合していない過剰の競合物酵素は、アッセイにおいて偽って高いシグナルに寄与し得る。典型的には分析物、競合物(又は競合物−酵素)又は抗分析物抗体のような各々の試薬の添加後に、様々な試薬が添加される表面(通常、電極表面)をこのように洗浄することにより、アッセイの複雑さが増大する。洗浄段階は、電極への非特異的なタンパク質の結合を最小化して、抗体があるために抗体から排除された競合物−酵素からのシグナルを低くするのに重要である。
分離段階を必要としない、分離段階のない競合アッセイが、現場での使用のために開発されており、上記の原理が一段階のプロセスに適応されている。
分離段階のない方法のひとつは、電極に遊離の酵素が接近するのを防ぐために、電極表面上で競合物が不動化されて抗分析物抗体が結合した層を使用することを含む。簡単に言うと、電極表面は不動化された競合物及び電子転移仲介物で修飾される。仲介物は典型的には、酵素の活性部位から電極への電子の転移を補助する酸化還元的に活性な分子である。分析物を含みうるサンプルが添加され、その後抗分析物抗体が添加される。分析物がない状態では、抗分析物抗体は不動化された競合物に結合して、電極表面に阻害層を形成する。分析物がある場合には、抗分析物抗体は溶液中の分析物に結合して、電極表面に層が形成されるのを防ぐだろう。酸化還元反応を触媒する遊離の酵素が、この溶液に添加される。電極と電子を交換するために、酵素は仲介物と相互作用する必要があり、この交換により検出可能な電流が生じる結果となる。層が形成されると、遊離の酵素は電極に結合した仲介物と相互作用できなくなる。この方法は、質の高い競合物/抗分析物抗体層の形成に依存しており、このような層内の欠陥に対しては非常に敏感である。競合タンパク質が表面に直接結合すると、電極表面上で競合タンパク質がランダムな方向を向き、競合タンパク質表面上の関連エピトープがランダムに配置するために、競合物/抗分析物抗体層を形成する抗体が最適ではない結合をする結果となることから、このような競合物/抗分析物抗体層は、作成するのが困難であり得る。
Luら(Anal.Chim.Acta(1997)345:59−66;Anal.Comm.(1997)34:21−24)は、「電気的ワイヤード」手法について記載している。不動化された抗分析物抗体、並びに電極とアッセイで使用される酵素との間の仲介物として機能する酸化還元ポリマーで、電極が被覆される。サンプルが添加されると、サンプル中の任意の分析物が抗分析物抗体に結合するであろう。既に結合した分析物の量に反比例した濃度にて、分析物に結合していない抗分析物抗体による捕獲を介して、競合物に結合した酵素が電極表面にもたらされる。酵素の基質が添加され、基質は捕獲された競合物に接着した酵素によって還元又は酸化される。酸化還元ポリマーは、電子転移を介して捕獲された酵素の活性部位を再生し、電極へ又は電極から電子を転移し、電子転移酸化還元反応の検出を可能とする。しかし、上記に記載した手法のように、電極表面上への抗体の不動化は難しく、抗体の変性又は最適ではない向き若しくは濃度を生じる可能性がある。
その上、Luのアッセイにおいて、抗分析物抗体及び酸化還元ポリマーで被覆した電極で競合物−酵素複合体が非特異的に結合すると、非特異的結合由来のシグナルが増大するために、分析物の濃度が誤って低く測定される結果となる可能性がある。一般にタンパク質は、電極表面を含む表面に、しばしば非特異的に付着する。分離段階のない電気化学的アッセイにおいては、洗浄段階が含まれないので、この影響が強調されうる。競合物−酵素複合体のこのような非特異的付着がある場合には、アッセイは、分析物の存在非依存的な電極からのシグナルを検出し、その結果誤った読み取りが得られ、アッセイの検出限界が高まることとなるだろう。
したがって、高感度で検出限界の低い電気化学的な検出アッセイであり、非特異的な、分析物を介さない酸化還元酵素と電極との相互作用を最小化するアッセイが必要とされている。
発明の要旨
ある態様において、サンプル中の標的分子を電気化学的に検出するための、以下を含む方法を提供する:捕獲分子の単分子膜上での不動化及び単分子膜を横切る電子転移が可能な単分子膜による電極の被覆、それによるタンパク質分子の電極での非特異的な結合の妨害;単分子膜上への捕獲分子の不動化;捕獲分子により捕獲される標的分子を含むサンプルの添加;捕獲分子又は標的分子のうちひとつに特異的に結合する検出分子の添加(ここで検出分子は基質を酸化又は還元できる酵素で標識されている);単分子膜と相互作用して、単分子膜と共に酵素から電極への伝導経路を形成する酸化還元ポリマーの添加;酵素により酸化又は還元される基質の添加;並びに電極における電流の検出。
別の態様において、サンプル中の標的分子を検出するための電気化学的電池を提供するための、以下を含む方法を提供する:捕獲分子の単分子膜上での不動化及び単分子膜を横切る電子転移が可能な単分子膜による電極の被覆、それによるタンパク質分子の電極での非特異的な結合の妨害;並びに単分子膜上への捕獲分子の不動化。
さらなる態様において、電気化学的アッセイを行うための、以下を含む装置を提供する:電極表面上に形成された単分子膜であって、捕獲分子の単分子膜上での不動化及び単分子膜を横切る電子転移が可能であり、それによりタンパク質分子の電極での非特異的な結合を妨害する、単分子膜;並びに単分子膜上に不動化した捕獲分子。この装置は、以下をさらに含み得る:捕獲分子によって捕獲された標的分子;捕獲分子又は標的分子のうちひとつに特異的に結合した検出分子(ここで検出分子は基質を酸化又は還元できる酵素で標識されている);並びに単分子膜との相互作用を形成し、単分子膜と共に酵素から電極への伝導経路を形成する酸化還元ポリマー。
本発明の他の態様及び特徴は、以下の本発明の特定の実施態様の記載を添付の図面とあわせて参照すれば、当業者に明らかとなろう。
図において、本発明の実施態様を例示したが、これは単なる例に過ぎない。
詳細な説明
本発明は、サンプル中のタンパク質を含む標的分子を検出するための電気化学的アッセイ方法を提供し、これは電極上に不動化された二重層を形成するために、保護的な単分子膜及び酸化還元ポリマーを使用することを含む。単分子膜は、タンパク質試薬の電極への非特異的付着から電極を守り、それと同時に、捕獲分子を不動化し、酸化還元ポリマーと相互作用するように官能化され得る表面を提供する。電極は、酵素に触媒される基質へ又は基質からの電子転移をモニターするための伝導性表面を提供し、それにより酵素の濃度、したがって電子転移の度合は、サンプル中の標的分子の濃度に依存する。
図1に図式化したように、例示的な電気化学的電池2において、この方法が具体化されうる。基質を還元又は酸化する酵素によって触媒される酸化還元反応は、電気化学的電池2を使用して検出され、これは、各々がバイアス源8に接続される基準電極6及び作用電極10を有する。電流計9も、電流を測定できるように直列に接続される。基準電極6及び作用電極10は、どちらも溶液7と接触している。図式化した実施態様においては、基準電極6はアノードであり、電流が流れるためには酸化反応はアノードで起こる:基準電極の金属原子(M)は電子を供与して、溶液7中で金属イオン(M)になる。溶液7は、電極6及び10の各々において溶液7中に作られた荷電を中和するための支持電解質を含むだろう。還元反応は作用電極10にて起こり、作用電極10は図式化した実施態様中においては、カソードである。電子は、二重層70の還元/酸化カスケードを経由して電極10から転移される。この二重層70は、以下により詳細に記載するように、単分子膜、捕獲抗体、分析物タンパク質、酵素と複合体化した検出抗体及び酸化還元ポリマーを含む。二重層70の還元/酸化カスケードは、溶液7中の基質80を最終的に還元して産物82を導き、これは酵素を二重層70の中に持ち込む標的分析物の存在に依存する。それぞれ電極6及び10において起こる酸化反応及び還元反応を開始するために、バイアス源8により電位差が印加される。酵素で触媒された基質80の還元のレベルに依存して、基準電極6と作用電極10との間に電流が流れ得る。
電極10は、炭素ペースト、炭素ファイバー、グラファイト、ガラス状炭素、金、銀、銅、白金若しくはパラジウムなど電極として一般に使用される任意の金属、酸化インジウムスズなどの金属酸化物、又はポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)若しくはポリアニリンなどの伝導性ポリマー物質を含む、任意の電気伝導性物質からなり得る。
電極10の表面12上の二重層70の形成を、図2〜4に例示する。図2に例示したように、単分子膜成分分子22の官能化単分子膜20が、電極10の表面12上に形成される。
官能化単分子膜20は、単分子膜成分分子22を含む単層である。単分子膜成分分子22は、酸化還元ポリマーと電極表面との間の電子の転移を可能にし、伝導性でも非伝導性でも良い。ただし、非伝導性の場合、電子はそれを横切ってトンネルすることが可能であり、それ故非伝導性単分子膜成分分子22はこのようなトンネリングが可能な程度に十分短くあるべきである。例えば、非伝導性単分子膜成分分子22は、1〜20原子の骨格を持ちうる。
単分子膜成分分子22は、例えば単分子膜を形成可能な脂肪族領域のような疎水性領域を持つ。単分子膜成分分子22は一末端に、他の分子の相補的な官能基と相互作用できる末端官能基をさらに持つ。例えば、末端官能基は、カルボキシル基又はアミノ基のような荷電基であり得、これは逆荷電官能基と静電相互作用を形成することが可能である。或いは、末端官能基は、リガンド又は親和性基でありうる。リガンド又は親和性結合分子は、例えば特異的で非共有結合的な親和性相互作用を介して互いに結合する受容体/リガンド対のいずれか片方のような、特異的な相互作用を介して他の分子と相互作用する任意の分子であり得る。例えば、親和性結合分子は、ビオチン、ストレプトアビジン、アビジン、ATP類似体、ATP結合ドメイン、イミダゾール、ジゴキシゲニン又は6−ヒスチジンペプチドでありうる。単分子膜成分分子22が単分子膜20に集合している場合には、末端官能基は単分子膜の外側表面に位置して、単分子膜20に官能化表面を提供する。
図式化した実施態様において、単分子膜は単一の型の単分子膜成分分子を含んでいるが、他の実施態様においては、単分子膜は2つ以上の型の単分子膜成分分子を含み得、そのうちひとつは捕獲分子と相互作用して不動化できる末端官能基を保有し、もうひとつは酸化還元ポリマー上の相補的な官能基と相互作用できる異なる末端官能基を保有する。
電極10と接触する単分子膜成分分子22の一部分は、電極表面12と反応する電極反応性基を持ち得、これによって電極表面12上に単分子膜成分分子22を不動化できる。例えば、電極10が金のような金属である場合、単分子膜成分分子22は末端官能基からみて分子の反対側の末端に反応性チオール基を持ち得、それにより金表面と硫黄−金結合を形成する。ある実施態様においては、単分子膜成分分子22は、メルカプトウンデカン酸又はメルカプトヘキサデカン酸である。
単分子膜20は、電極表面12を単分子膜成分分子22と接触させることにより、表面12上に形成されうる。単分子膜20は、自己集合によって形成されうる。例えば、電極10は、適切な有機溶媒中に溶解された単分子膜成分分子22の溶液中に浸されうる。有機溶媒は、単分子膜成分分子22が可溶である任意の溶媒であり、例えば、エタノール、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、シクロヘキサノン、又は2−メチルフランでありうる。電極10を浸すと、単分子膜成分分子22は、末端官能基を溶液中に遊離にして、妥当な場合には電極反応性基を電極表面12側にして、電極10の表面12上に自己配列するだろう。或いは、Langmuir−Blodgett技術、及びYangら(1999)J.Electroanalytical Chem.470:114−119;Gaoら、(1995)Synthetic Metals 75:5−10;及びSwalenら(1987)Langmuir 3:932−950;Gaoら(1997)Electrochimica Acta 42:315−321に記載されたような当該分野で公知の他の方法が、電極表面12上に単分子膜成分分子22の単分子膜20を形成するために使用されうる。
一度形成されると、官能化単分子膜20は、好ましくは均一でありピンホールがなく、これはすなわちギャップが存在しないことを意味し、それ故溶液分子が電極表面12に接触することを防ぐ。しかし、単分子膜中に任意の欠損が存在する場合には、以下に記載するように積層したとき、酸化還元ポリマーは、単分子膜を透過して電極10の表面12に接触できるようになりうる。単分子膜は、存在する任意の欠損又はピンホールが、かさ高いタンパク質分子(特に電子転移を触媒するのに使用される酵素)が電極10の表面12に接近できるほど十分には大きくないようなものであるべきである。したがって、電極表面12が単分子膜成分分子22を含む単分子膜で被覆された場合、表面12上に沈着されうるバルク溶液中の分子は、電極表面に直接接触できないが、そのかわり、電極表面12上に官能化単分子膜20が保護層を形成するので、単分子膜20の官能化表面と相互作用できる。それ故、電子転移反応を触媒するのに使用される酵素の電極表面での非特異的な相互作用は、有意に減少又は阻害され、したがって、電極10で検出される電流測定シグナルには有意に貢献しないはずである。非特異的相互作用又は非特異的結合とは、他の分子又は表面が他の結合相手と見分けがつかないような、或いは化学的親和性又は選択的相互作用に基づかないような、別の分子又は表面と分子との相互作用又は結合を言う。
一度単分子膜20が形成されると、捕獲抗体24は、図2に例示したように官能化単分子膜20の表面に不動化される。これは、単分子膜成分分子22の末端官能基を修飾して、捕獲抗体24との結合及びその不動化を可能にすることにより達成され得る。例えば、末端官能基は、捕獲抗体24内の特定の官能基とも反応する二官能性の架橋分子と反応させることにより修飾され得、それにより単分子膜20の表面で捕獲抗体24を不動化する。或いは、単分子膜成分分子22の末端官能基は、捕獲抗体24内に含まれる特定の相補的官能基と反応又は相互作用することが可能であり得、それにより捕獲抗体24に直接結合して不動化する。捕獲抗体24を単分子膜20の表面に不動化するということは、捕獲抗体24と単分子膜成分分子22の末端官能基との間の相互作用を介して、捕獲抗体24が単分子膜20に結合されるという意味である。
単分子膜成分分子22上の官能基を介して捕獲抗体24を官能化単分子膜20と共有結合させるために、捕獲抗体24を含む溶液を表面12と接触させることによって、捕獲抗体24は官能化単分子膜20上に不動化されうる。或いは、捕獲抗体24は、当該分野で公知の標準的な架橋方法を使用して末端官能基と架橋されうる。一般に、架橋剤は、同じものでも異なるものでも良い2個の反応性基を有し、これらの反応性基は、単分子膜成分分子22上の末端官能基及び捕獲抗体24内の基と反応するために利用可能である。例えば、末端官能基がカルボキシル基である場合には、標準的な1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド/N−ヒドロキシスクシンイミド(EDC/NHS)法を使用して、捕獲抗体24のアミノ基と架橋されうる。当業者は、捕獲抗体24を不動化する方法が、捕獲抗体24がその標的タンパク質46に結合する能力を破壊すべきでないことを理解するだろう。
官能化単分子膜20がその表面に接近可能な末端官能基を保持するような密度にて、捕獲抗体24は官能化単分子膜20上に不動化される。ほとんどの実施態様においては、捕獲抗体24は単分子膜成分分子22よりもかさ高い分子であり、このことは捕獲抗体24の隣接分子間での立体障害に起因して、捕獲抗体24の単分子膜成分分子22に対する比率が1よりも小さいということを意味している。さらに当業者は、所望の密度を得るために、捕獲抗体24及び官能化単分子膜20上に捕獲抗体24を不動化するのに使用する任意の架橋剤の濃度を容易に調製可能であろう。したがって、捕獲抗体24が単分子膜成分分子22の末端官能基を介して単分子膜20に接着しても、官能化単分子膜20の表面には、以下に記載するような酸化還元ポリマー60との相互作用のために利用可能な、十分な利用可能な末端官能基が残っている。
一度単分子膜20が表面12上で形成されて、捕獲抗体24が不動化されると、サンプルは、標的タンパク質46を捕獲及び検出するための電極と接触できる。図3に例示したように、分析物層30が電極10上に形成され、これは不動化された捕獲抗体24を有する官能化単分子膜20、捕獲された標的タンパク質46、及び酵素標識50で直接又は間接的に標識された標識検出抗体48を含む。好ましくは、検出抗体48は、モノクローナル抗体である。
図式化した実施態様においては、捕獲抗体24は標的タンパク質46を認識する抗体である。捕獲抗体24は、標的タンパク質46と特異的に結合し、これは標的タンパク質46と共に溶液中に存在しうる他のタンパク質に結合するよりも、より高い親和性及び選択性で捕獲抗体24が標的タンパク質46に結合することを意味している。
標的タンパク質46は、標的タンパク質46を含むサンプルを官能化単分子膜20上に不動化された捕獲抗体24と接触させることによって捕獲されうる。
サンプルは、標的タンパク質46の存在を検出することが望まれる任意のサンプルであり得、これには細胞粗溶解物又は部分的に精製した細胞溶解物、分泌タンパク質を含む組織培養培地、血液、血清、脳脊髄液、唾液又は尿が含まれる。接触は、任意の必要な補因子の存在下にて、捕獲抗体24と標的タンパク質46との間の特異的な結合が増大するような条件下(例えば、温度及び持続時間)で行われる。
酵素50で標識された標識検出抗体48を含む溶液を、部分的に形成された分析物層30に添加して、捕獲抗体24と標的タンパク質46との間の相互作用を阻害しないように、標識検出抗体48を捕獲された標的タンパク質46に結合させる。標識検出抗体48を捕獲された標的タンパク質46に結合させることにより、捕獲された標的タンパク質46の濃度依存的に分析物層30の中に酵素50が持ち込まれることになる。
標識検出抗体48は、本発明の方法に添加する前に、直接又は間接的のいずれかにより酵素50で標識される。検出抗体48を直接標識するためには、上記に記載したように、タンパク質架橋法が使用されうる。或いは、例えば翻訳後修飾により、検出抗体48又は酵素50は、検出抗体48又は酵素50の特定の部位にて、化学基(検出抗体48又は酵素50の他方の反応性基と反応性のある化学基)により修飾されうる。
検出抗体48を酵素50で間接的に標識するためには、上記に記載した酵素50による直接標識と同様に、検出抗体48は、リガンド又は親和性結合分子で直接標識されうる。リガンド又は親和性結合分子とは、例えば特異的で非共有結合的な親和性相互作用を介して互いに結合する受容体/リガンド対のいずれか片方のような、特異的相互作用を介して他の分子と相互作用する任意の分子である。例えば、親和性結合分子は、ビオチン、ストレプトアビジン、アビジン、ATP類似体、ATP結合ドメイン、イミダゾール、ジゴキシゲニン又は6−ヒスチジンペプチドでありうる。次いで、親和性結合基との相互作用を介して検出抗体48を酵素50で標識するために、親和性結合分子を認識する分子を、酵素50に付着させうる。このような親和性結合分子又はそれを認識する分子がタンパク質である場合には、酵素の一端に融合した親和性結合分子を認識する分子と一緒に酵素を融合タンパク質として発現するために、組換えクローニング技術が使用されうる。標準的な組換えクローニング法及び発現法は、当該分野で公知であり、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第3版、Cold Spring Harbour、Laboratory Pressのような標準的な分子生物学の手引書及び教科書に記載されている。或いは、スペーサー分子が使用されうる。スペーサー分子とは、例えばスペーサー分子に付着した相補的な親和性結合分子を介して、検出抗体48に付着したリガンド又は親和性結合分子に結合する分子であり、スペーサー分子の第2の部位を介して酵素50に付着した第2のリガンド又は親和性結合分子と結合するものである。例えば、検出抗体48及び酵素50はどちらもビオチン分子に複合化され得、次いでアビジン又はストレプトアビジンがスペーサー分子として使用される。
酵素50は、還元又は酸化反応を触媒する酵素であり、したがって電子転移を仲介する。電子転移は2つの基質間、又は基質と補酵素(例えばNADのような酸化剤など)との間で起こりうる。酵素50による電子転移の触媒の結果、酵素50の触媒活性部位、或いは触媒活性部位又はその近くに位置する補酵素の酸化状態に変化が起こる。したがって、還元又は酸化反応を一度触媒したら、酵素50は、酸化剤又は還元剤との相互作用により、次の触媒反応に関与する準備をするために酸化状態に関してリセットする必要がある。
酵素50は、例えば、オキシドレダクターゼ、グルコースオキシダーゼ、西洋わさびペルオキシダーゼ、グルコース−6−リン酸−デヒドロゲナーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ウレアーゼ、β−ラクタマーゼ、乳酸オキシダーゼ、又はラッカーゼでありうる。
次いで、図4中の不動化された二重層70の模式図に示したように、分析物層30は酸化還元ポリマー60と共に積層されて、二重層70を形成する。
酸化還元ポリマー60は、酸化還元中心64と複合体化したポリマー62を含む。ポリマー62は伝導性ポリマーであり得、ポリビニルピリジン、ポリシロキサン、ポリピロール、ポリキノン又はポリビニルピリジン−co−アクリルアミドを含む、電子流を伝導できる任意のポリマーである。例えばポリマー62は、ポリビニルピロリジンの場合のように、骨格に沿ってパイ結合が重なり合うシステムを持つ複合ポリマーでありうる。或いは、酸化還元ポリマー60は、以下に記載したように、ポリマー62長に沿って複合体化された、隣接した酸化還元中心64間の電子転移により、電子流を伝導し得る。
酸化還元ポリマー60は、官能化単分子膜20の表面の官能基に対して相補的な官能基を有する。例えば、一実施態様においては、官能基は単分子膜20の表面にある逆荷電と静電相互作用を形成する荷電基である。荷電は、例えば金属陽イオンでありうる酸化還元中心64と関連し得る。或いは、荷電は伝導性ポリマー62の官能基又は置換基(例えばアンモニオ基又はカルボキシル基)と関連し得る。酸化還元ポリマー60上の荷電が、官能化単分子膜の荷電と逆であるため、官能化単分子膜20上への酸化還元ポリマー60の積層は静電相互作用を介して起こる。酸化還元ポリマー60と分析物層30の様々なタンパク質成分との間にはさらなる静電相互作用が存在し得、そのような任意の相互作用が、酸化還元ポリマー60の積載を最大化することにより、二重層70の形成及び/又は安定化を補助しうる。
酸化還元中心64は、分子、イオン又はキレートされた金属陽イオン錯体を含む錯体であり、これは可逆的な電気化学を示し、ポリマー62により配位されている。それ故、酸化還元中心64は、適切な電子受容体又は供与体と接触したときに、酸化状態と還元状態との間を循環することが可能である。ある実施態様においては、酸化還元中心64は、キノン、フェロセン、オスミウム(4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン)又はテトラチアフルバレンでありえ、或いはRu錯体、Co錯体、Fe錯体又はRh錯体でありえる。酸化還元中心64は、電子転移が生じるように、その酸化還元電位が酵素触媒活性部位又は酵素50の補酵素と類似の範囲内であるように選択される。
ポリマー62は酸化還元ポリマー60を形成するために、例えば共有結合、静電相互作用、又はキレートされたイオン錯体との配位結合の形成を介して、その長さに沿った位置で酸化還元中心64と複合体化される。酸化還元ポリマー60は、各々の酸化還元中心64において酸化還元循環反応を受けることができ、この循環はポリマー62を電極10と電気的に接触させ、電流を測定することによって測定可能であり、これは当業者には明らかであろう。
酸化還元ポリマー60で分析物層30を被覆するために、酸化還元ポリマー60を含む溶液を分析物層30と接触させ、相補的な官能基の相互作用を介して電極表面12に不動化された安定な二重層を生じる。酸化還元ポリマー60は、酵素50、標識検出抗体48、捕獲された標的タンパク質46及び捕獲抗体24の複合体を被覆して、官能化単分子膜20と接触するようになり、そして官能化単分子膜20を透過して、単分子膜に欠損が存在する場所で電極表面12と接触する。電子は伝導性又はトンネリングのいずれかを介して単分子膜を横切って転移可能なので、このように、酸化還元ポリマーが酵素50の触媒活性部位と電極10との間に電気的接続を形成すると、酵素50により触媒された電子転移の測定が可能となる。
図5に示すように、捕獲標的タンパク質46の存在を検出するために、緩衝液中にて、酵素50が基質80の酸化又は還元を触媒するのに適した条件下において、電極表面12上に不動化された二重層70に、酵素50に対する基質80が添加される。上記に述べたように、酵素50によって触媒される反応において、基質80は酸化又は還元のいずれかを受けて、産物82が形成されうる。したがって、基質80は、第1の酸化状態を保持しており、そして酵素50により第2の酸化状態を有する産物82に変換される。
基質80の具体的な正体は、使用される酵素50に依存するであろう。例えば、基質は、グルコース、過酸化水素、グルコース−6−リン酸、フェニルホスフェート、p−アミノフェニルホスフェート、p−アミノフェニル−β−ガラクトシド、尿素又はベンジルペニシリンでありうる。
基質80の添加により、酵素で触媒される酸化又は還元反応が、酵素50により二重層中にて行われ、産物82が産生される。基質80から又は基質80への電子転移の触媒の際に、酵素50の触媒活性部位又は酵素50の補酵素は、酸化還元ポリマー60中の酸化還元中心64による電子転移を受け、次いでこの酸化還元ポリマー60は、単分子膜20と共に、電極10と触媒活性部位又は補酵素との間にポリマー62を介した伝導経路を形成するだろう。同様に、ポリマー62は、単分子膜20と接触し、電極表面12へ又は電極表面12から、電子の伝導性又はトンネリングのいずれかを介して電子を転移することができ、したがって、電極10が酸化還元中心64の酸化状態を再生することが可能となる。したがって、酸化還元中心64と酵素50との間に起こる電子転移は、電流測定を使用して間接的に検出されうる。
簡単に言うと、酸化還元ポリマー60中の酸化還元中心64の開始酸化還元状態は、バイアス源8によって電位差が印加されていても、酸化還元ポリマー60と電極10との間で電子が転移できないような状態である。例えば、電極10がカソードであり、酸化還元ポリマー60中の酸化還元中心64が還元されることになる場合、酸化還元中心64は最初は還元状態にあり、これは電極10で電流が流れないということを意味する。電流は、酵素50の活性部位又は酵素50の補酵素から、酸化還元ポリマー60中の隣接する酸化還元中心64への電子転移に依存する。酵素50は基質80の還元を触媒し、それによって酸化される。酵素50、又は酵素50の補酵素は、隣接する酸化還元中心64から電子を受け取ることによって還元状態にリセットされる。こうして、酸化還元中心が酸化され、次に隣接する酸化還元中心64から電子を受け取り、最初の酸化還元中心64が還元されると同時にこの隣接する酸化還元中心64が酸化されるなどし、これは単分子膜にすぐ隣接する最後の酸化還元中心が酸化されて、次いで引き続いて電極10から単分子膜20を横切って転移される電子を受け取ることにより還元されるまで続き、その結果電極10に電流が生ずる。
上記に記載したように、基準電極6も、基質80を含む溶液7に接触し、溶液7は電極10と接触している。この溶液は電極10を含む回路を完成させる電解質を含んでおり、それにより電極10を介した電流の流れが可能になる。基準電極6として使用できる適切な電極は公知であり、例えばAg/AgCl電極が使用可能である。
電位差は、それぞれの電極において電子転移反応を触媒するために、電極6と10との間に印加される。
したがって、酵素の触媒反応部位、ポリマーの酸化還元中心、及び電極とポリマーとの接触による、溶液7中の基質80と電極10との間の電流の検出により、捕獲された標的タンパク質46の濃度を電流測定により測定することが可能となる。バイアス源8は、溶液7中に基質80が存在したままで、基準電極6と電極10との間に一定電位を印加する。印加される電位は、酵素50と酸化還元ポリマー60との間の電子転移を引き起こすように選択される。典型的には、印加された電位は、酸化還元ポリマー60の酸化還元中心64の酸化反応の酸化還元電位よりも少なくとも50mVポジティブであるか、或いは酸化還元中心64の還元反応よりも少なくとも50mVネガティブであり、これは電極10がアノードとして働くかカソードとして働くかに依存する。
酵素50により触媒された電子転移の結果生じた電流は、酵素50の濃度、したがって捕獲された標的タンパク質46の濃度に直接比例するので、標的タンパク質46の濃度を定量することが可能である。表面12は単分子膜20により保護されていて、様々なタンパク質試薬が非特異的に結合するのを阻害し、したがって非特異的に結合した酵素50の量は減少しているので、電極10を流れる電流は、捕獲された標的タンパク質46と特異的に会合した酵素50分子由来であるはずである。当業者は、既知の濃度の標的タンパク質46により標準曲線を作成する方法を理解しており、これにより、検出された電流レベルを、所定のタンパク質濃度の検出と相関させるだろう。
当業者に理解されるように、過剰の未反応試薬を除去するために、標的タンパク質46の存在を検出する前に、本発明の方法における二重層70を形成する段階間に、電極10の表面12をリンスする。例えば、表面12は、官能化単分子膜20上に捕獲抗体24を不動化した後に、任意の結合していない捕獲抗体24及び未反応の架橋剤を除くために緩衝液のみでリンスされうる。
任意で、保護的な単分子膜20で被覆されていない表面10領域は、不活性なブロッキング試薬でブロックされうる。不活性なブロッキング試薬は、酸化還元反応に関与せず、電気的に不活性であり、任意の反応成分に対して最小の親和性を有するものである。このような適切なブロッキング試薬のひとつは、ウシ血清アルブミンタンパク質である。
上記の段階の各々において、手作業か自動化されたシステムを使用するかのいずれかで、適切な溶液が、当該分野で公知のような液体セル(フローセルであり得る)を使用して電極10の表面12に添加され、或いはピペッティングにより直接表面12上に添加される。液体セルは、フロースルー液体セル又は静置液体セルのいずれでも良い。
上記の実施態様は標的タンパク質を捕獲するための捕獲抗体の使用について記載したが、標的分子を捕獲するために使用する分子は、単分子膜の官能化表面に不動化できて、標的分子に特異的に結合できる任意の捕獲分子であり得る。例えば、捕獲分子は、タンパク質、モノクローナル抗体を含む抗体、抗体断片、受容体、受容体断片、リガンド、阻害剤、低分子、核酸、ホルモン、又は切断不可能な基質アナログでありうる。
標的分子は、サンプル中での検出及び定量が所望され、捕獲分子を使用してサンプルから捕獲できる任意の分子であり得る。したがって、標的分子は例えば、タンパク質、ペプチド、受容体、受容体断片、核酸、リガンド、阻害剤、低分子、ホルモン、又は切断不可能な基質アナログでありうる。
同様に、検出分子は抗体であるとして上記に記載した。抗体は好ましい検出分子であるが、その理由は、抗体が特異的で感度の高い検出方法を提供するからである。しかし、検出分子が、電子転移を触媒するのに使用される酵素で直接又は間接的に標識できるのであれば、捕獲された標的分子に特異的に結合する任意の分子が検出用に使用可能であると理解される。
言及したように、電気化学的アッセイにおいて、電極でのタンパク質試薬の不動化には、典型的には、電極と不動化されるタンパク質との間での直接的な化学反応が必要である。このような不動化方法の結果、電極表面上でタンパク質がランダムな方向を向いてしまい、溶液から標的分子を捕獲するタンパク質が最適ではない配列を取ることになるか、或いは溶液中の他のタンパク質試薬が非特異的に結合する結果にもなり得るようなタンパク質の変性が起こることになり得る。さらに、タンパク質は典型的には大きくて、かさ高い分子であり、非常に効率的に電子を伝導したりトンネルする傾向にはない。
官能化表面を提供する単分子膜のおかげで、本発明の方法にて単分子膜上にタンパク質を有利に不動化させることが可能である。この官能化表面において、タンパク質は、タンパク質の特定の部位にて、そして標的分子の捕獲が最適化される濃度にて、コントロールされた方法で容易に不動化することができる。
保護的な単分子膜20は、特にタンパク質試薬が使用される場合又は標的タンパク質が検出される場合には、電流測定アッセイの特異性及び感度を増大させる。単分子膜20を含めることにより、電極表面が保護されて、試薬(特に捕獲分子として使用するタンパク質及び基質の酸化又は還元を触媒するために使用する酵素のようなタンパク質試薬)が電極の裸の表面に非特異的に付着するのを防ぐ。その結果、非特異的なバックグラウンドシグナルが減少し、より少ない量の標的分子が検出可能となる。さらに、単分子膜は、捕獲分子を不動化するときの方向及び間隔を制御できるように特異的に官能化することが可能である。これは、(例えばタンパク質捕獲分子の変性を最小化することにより)タンパク質試薬を安定化することを助け、サンプル溶液から標的分子を捕獲する条件を最適化することを可能とする。官能化単分子膜もまた、酸化還元ポリマー上の相補的な官能基と相互作用することによって二重層システムの形成を補助する。
都合の良いことに、試験サンプルの標識或いは検出抗体又は酵素の架橋は不要である。さらに、本発明のアッセイは、検出限界が低く、幅広い線形検出範囲を有する。標的分子がタンパク質の場合には、本発明の方法は、試験サンプル中に分析物タンパク質が2fgほどで、濃度は2pg/mLほどでの検出を可能とする。
電極の小型化を可能にする電極技術により、上記の方法は、例えば容量が1μl程度の少量にて行われるように設計可能である。非常に低い検出限界と組み合わせると、これにより、本発明の方法はサンプル中のタンパク質を高感度で検出する方法となり、病気の診断及び治療、環境モニタリング、法医学への適用及びプロテオームアプローチを含む分子生物学研究の応用を含む、ポイントオブケア及び現場適用での使用に適用できる。
上記に記載した実施態様は、捕獲分子及び検出分子のサンドイッチによって標的分子が不動化されて検出されるサンドイッチ型アッセイである。アッセイのダイナミックレンジにおいて、測定された電流は捕獲された標的分子の濃度に直接比例する。このようなアッセイフォーマットは、典型的には、高感度であることと、タンパク質濃度と測定した電流との間に直接的相関があることから好ましいが、電極表面にて保護的な単分子膜を使用し、検出に先立って二重層を形成する本発明の方法が、競合的アッセイとして行われうることが理解されよう。このような場合では、検出分子は、標的分子の競合物であり、例えばサンプル由来の標的分子と競合的様式にて捕獲分子に結合する、標的分子と同じ精製タンパク質又は同タンパク質のタンパク質断片である。したがって、サンプル由来の標的分子が不動化される捕獲段階においては、検出分子である競合タンパク質が分析物層に不動化されないようにし、それにより分析物層中に酵素が取り込まれないようにしている。このようにして、サンプル中の標的分子の量が多ければ多いほど、二重層に取り込まれる酵素の濃度が低くなり、電流も低くなるだろう。測定される電流は、サンプル中の標的分子の量に間接的に比例する。
図4に図式化したような、装置90もまた企図される。装置90は、官能化単分子膜20が存在する表面12を有する電極10を含む。捕獲抗体24は、単分子膜20の表面上に不動化される。図式化した実施態様においては、捕獲抗体24は標的タンパク質46と結合して、次いでこの標的タンパク質46は、酵素50で標識された検出抗体48と結合し、それら全てが分析物層30を形成する。分析物層30は、酸化還元ポリマー60と共に積層して、二重層70を形成する。酸化還元ポリマー60は、単分子膜20の表面の末端官能基と、酸化還元ポリマー60の中に位置する相補的な官能基との間の相互作用を介して適所に保持される。
分析物層30は検出される標的タンパク質46を含むため、試験する特定のサンプルの取得に先立って、電極表面12上の二重層70又は分析物層30さえも、あらかじめ形成しておくことは不可能である。しかし、当業者が理解するように、電極表面12は、官能化単分子膜20及び不動化した捕獲抗体24を有するように改変され得、試験するタンパク質サンプルを取得するまで保存されうる。
装置90の代替的実施態様においては、競合アッセイが行われる場合、装置90は、標的タンパク質46、及び標的タンパク質46の競合物であり、酵素50で標識された検出抗体48を含み、どちらも分析物層30内の捕獲抗体24の異なる別個の分子に結合する。
本発明の方法及び装置は、大量のタンパク質サンプルのハイスループット処理及び容易な操作に十分適している。多量のサンプル処理を支援するために、本発明の装置はアレイ状電極の使用に適応されうる。上記に記載したハイスループット検出方法にて使用するために、複数の装置90がアレイ状に形成されうる。アレイ中の各々の装置90は、同時にいくつもの異なるタンパク質を検出するために、異なる捕獲抗体24を含みうる。或いは、アレイ中の各々の装置90は、同一タンパク質についていくつもの異なるサンプルをスクリーニングするのに使用するために、同一の捕獲抗体24を含みうる。
或いは、上記に記載した部分的に調製した複数の電極10が、一度得たタンパク質サンプルで使用するためにアレイ状に配置されうる。
各々の電極10の各々の表面12上に、同一又は異なる標的タンパク質46、標識検出抗体48及び酵素50、次に酸化還元ポリマー60を適用しやすくするために、各々の電極10は個別の区画内に置かれうる。或いは、各々の電極10は、単一のバルク溶液に接触するように配置することが可能である。自動化システムが、各々の電極10への、液体及びサンプルの適用及び除去に使用することが可能である。
サンプル中の特定のタンパク質を検出するための異なる捕獲抗体24が、それぞれの電極10上の官能化単分子膜20上に不動化されうる。次いで各々の電極10は、単一サンプル中の複数のタンパク質を一度に検出するために、同一サンプルと接触されうる。
或いは、複数の電極10は、各々個々の電極が官能化単分子膜20上に不動化された同一の捕獲抗体24を有するようにアレイ状に配置されうる。次いで異なるサンプルが各々個々の電極10と接触されうる。このようにして、多数のサンプルが、特定のタンパク質についてスクリーニングされうる。
記載した方法を遂行するためのキット又は商業的パッケージもまた、企図されている。キット又は商業的パッケージは、官能化単分子膜20及び不動化された捕獲抗体24で部分的に形成された分析物層30を有する電極10或いはこのような電極のアレイ、完全に形成された分析物層上に積層するための酸化還元ポリマー60、並びに上記に記載した方法を使用してサンプル中のタンパク質を検出するための指示書を含む。キット又は商業的パッケージはまた、検出抗体48を含み得、さらに酵素50も含み得、これらは標識検出抗体−酵素複合体として複合化してもよく、或いは酵素50による検出抗体48の標識法の指示書と共に含まれうる。キット又は商業的パッケージはさらに、酵素50の基質を含みうる。
本明細書中で言及した全ての文献は、参照によって完全に組み込まれている。
上記方法を実施して、チオール化学を介して金電極上に自己集合したメルカプトウンデカン酸の荷電した保護的な単分子膜を使用して、Bungarus multicinctus(アマガサヘビ)由来の毒液タンパク質β−BuTxを検出した。使用した捕獲分子は、アマガサヘビ由来の毒液に対するモノクローナル抗体であり、これをEDC/NHS架橋法を使用して単分子膜の遊離のカルボキシル基と架橋した。分析物層で覆われていない残りの電極表面は、ウシ血清アルブミンを使用してブロッキングした。PBS中又は血清中の毒液タンパク質を捕獲し、次いでビオチンと複合体化した第2の抗アマガサヘビ毒液抗体で認識した。アビジンと複合体化した西洋わさびペルオキシダーゼ(「A−HRP」)を添加して、分析物層の形成を完成させた。Os(4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン)Cl+/2+と複合体化したポリビジルピリミジン−co−アクリルアミドを、酸化還元ポリマーとして添加し、5mM過酸化水素溶液中において電流を測定した。2fg及び10fgほどの少ないタンパク質が、PBS及び血清それぞれにおいて検出された。
実験
材料及び装置:違うように記載されない限り、化学物質はSigma−Aldrich(St Louis、MO)から入手し、それ以上精製しないで使用した。本研究で使用した酸化還元ポリマーは、ポリ(ビニルイミダゾール−co−アクリルアミド)(PVIA−Os);ポリ(ビニルイミダゾール−co−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)(PVIAMP−Os);ポリ(ビニルイミダゾール−co−アクリル酸)(PVIAA−Os);ポリ(ビニルピリジン−co−アクリルアミド)(PVPA−Os);及びポリ(ビニルピリジン−co−アクリル酸)(PVPAA−Os)であった。酸化還元ポリマーの合成については、他で記載されている(Gaoら(2002)Agnew Chem、Int.Ed.41:810−813;Campbellら(2002)Anal.Chem.74:158−162)。「概念の証明」を行うために、β−BuTxに対するウサギポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体(mAb5、mAb11及びmAb15)が以前に生産されて入手可能であったことから(Selvanayagamら(2002)Biosens Bioelectron.Sep.17:821−826)、この毒素をモデル分析物として選択した。β−BuTx(分子量約8KDa)は、Sigma(St.Louis、MO、カタログナンバーT5644)から購入した。3種類のモノクローナル抗体のうち、mAb15がβ−BuTxに対して一番強い生体親和性を示し、それ故本研究用に選択した。mAb15のビオチン化は、以前に記載されたように行った(Leら(2002)J Immunol Methods.260:125−136)。A−HRPは、Sigmaから入手した。
電気化学的実験は、低電流モジュールと組み合わせたCH Instrumentsモデル660A電気化学ワークステーション(CH Instruments、Austin、TX)を使用して行った。3電極システムは、直径2mmの金作用電極、小型Ag/AgCl基準電極からなった。0.15M NaCl及び20mMリン酸塩緩衝液からなるリン酸緩衝食塩水(PBS、pH7.4)を支持電解質として使用した。
タンパク質アレイの製造:センサーアレイを製造するために、25〜50Åのチタン付着層、次に2500〜3000Åの金を、シリコンウェーハ上に電子ビーム蒸着した。抗体で修飾する前に、金で被覆したウェーハを、新しく調製したピラニア溶液(98% HSO/30% H=3/1)で徹底的に洗浄して、ミリQ水、その後超音波槽にて無水エタノール中で10分リンスした。(注意−ピラニア溶液は、強力な酸化剤であり、有機化合物と強烈に反応する。)次いで洗浄段階の直後に、金表面を修飾した。最初のチオール吸着は、一晩室温にて無水エタノール中10mM MUA(メルカプトウンデカン酸)中に、金基材を浸すことによって行った。MUA溶液は、各々の実験の前に新たに調製した。電極をミリQ水でリンスして、水中100mMの1−エチル−3(3−ジメチル−アミノプロピル)−カルボジイミド(EDC)及び40mMのN−ヒドロキシスルホスクシンイミド(NHS)で活性化した。スクリーン印刷したAg/AgCl層及び疎水層と共に、パターン化した1mm厚の付着性の間隔/絶縁層を、スライド上部に集合させた。個々のセンサーの直径は2.0mmであり、一番上の疎水性パターンの直径は4mmであった。プロテインAで精製したウサギIgG抗β−BuTx抗体(PBS中0.10mg/mL)を個々のセンサーの各々に適用して、3時間室温でインキュベートした。洗浄緩衝液(0.050% Tween−20を含むPBS(PBS−T))でリンスした後、一晩4℃にて0.50% Tween−20を含むPBS中1.0%のウシ血清アルブミン(BSA)と共にインキュベートして、非占有部位をブロッキングした。次いでアレイを洗浄緩衝液でリンスして、使用するまで4℃にてPBS溶液中に保存した。
タンパク質検出:β−BuTxのインキュベーション及びその電気化学的な検出は、以下のように行った。電極を水蒸気飽和環境チャンバー中においた。β−BuTx溶液のアリコート(2.0μL)をセンサー上に乗せて、30分間インキュベートした。激しく攪拌したPBS溶液中で10分間洗浄し、乾燥させた後に、ビオチン化したmAb15(5.0μL)を添加して、チップを30分間インキュベートした。洗浄及び乾燥サイクルをもう一度行った後、A−HRP(5.0μL)を各々のチップ上に分注して10分間インキュベートした。チップを洗浄及び乾燥して、酸化還元ポリマー(10μL)を電極上に適用して、10分間インキュベートした。電気化学的な特徴づけは、金電極で行った。Ag/AgCl電極を基準電極として、白金線を対電極として使用した。β−BuTxの検出は、タンパク質アレイ上で行った。個々のセンサーは、10μlアリコートのPBS試験溶液を適用するまで、開回路のままであった。試験溶液を回収すると、センサーは効率的に無力になった。触媒応答は、5.0mM Hを含むPBS中で一定電位(0.15V)における電流測定により評価した。低い毒素濃度を使用した場合には、ランダムノイズを除去するために、各々の測定後スムージングを適用した。全てのインキュベーション及び測定は室温にて行った。本研究で報告した全ての電位は、Ag/AgCl基準電極に対しての値である。
結果及び考察
捕獲分子、標的分子及び検出分子として核酸を含む以前の方法においては、チオールを含む捕獲核酸が直接金電極上に不動化され、DNAの周囲に単分子膜成分分子が集合することによって単分子膜が形成された(Xieら、Anal.Chem.(2004)76:1611−1617;Xieら、Nucl.Ac.Res.(2004)32(2):e15)。裸の電極の表面上に直接吸着させる代わりに、単分子膜表面に捕獲分子を化学的にカップリングさせる本発明の方法は、3つの異なる利点を有する:(i)不動化された捕獲分子(タンパク質)の安定性を改善する、(ii)裸の金電極の上にタンパク質試薬が非特異的に吸着するのを阻害する、及び(iii)捕獲分子の表面被覆は、特に標的分子がタンパク質である場合には、標的分子の結合のために条件を最適化するために操作することが可能である。
電気的に活性化された二重層の形成:EEIAにおいて使用するためのタンパク質アレイの製造には、一連の表面化学反応が必要である。これらの段階は、以下の通りである:(1)MUAの自己集合単分子膜の形成、(2)MUA単分子膜とEDC−NHSの反応、(3)アレイ上への抗体の共有結合、及び(4)ブロッキング薬BSAによる電極表面上の未反応部位の処置。アレイの製造は、光学エリプソメトリー、接触角、表面被覆率及びQCM測定などの異なる方法によってモニターした。段階1においては、MUAの単分子膜が、金基材上に自己集合する。以前の方法において報告された結果と同様に、得られた全てのデータから、MUAの単一分子層が金電極を被覆したことが示された(Finklea,H.O.,Electroanalytical Chemistry、Bard A.J.及びRubenstein,I.,編集、Marcel Dekker:New York、1996、Vol.19:109−335;Ulman,A.,An Introduction to Ultrathin Organic Films from Langmuir Blodgett to Self−Assembly、Academic Press:San Diego、CA、1991)。段階3においては、抗体がMUA単分子膜の表面に共有結合される。電極製造の最終段階においては、単分子膜で保護されていない電極部分が、BSAとの反応によってブロッキングされ、その結果タンパク質の非特異的吸着に対して耐性のある表面となる。非特異的にタンパク質(特にA−HRP複合体)が顕著に吸着すると、タンパク質結合事象のモニタリングの正確さを損なうことになるのは確実なので、これは有益である。BSAはタンパク質の非特異的吸着を妨げる能力で良く知られており(Steinitz、(2002)M.Anal.Biochem.282:232−238)、最近はBSAでブロッキングした表面が、多くのタンパク質アッセイにおいて使用されている。
PVIA−Os、PVIAMP−Os、PVIAA−Os、PVPA−Os、及びPVPAA−Osについて、安定な二重層を形成する能力について初めに試験した。これらの酸化還元ポリマーのうち、PVPA−Osが、二重層の安定性、及びバイオセンサー表面上に不動化される酸化還元ポリマーの量という点で最良であることが見出された。これは、pH7.4においてアクリルアミド部分が部分的にプロトン化され、酸化還元ポリマーの正味の正電荷が増加し、それによって二重層の形成が強化されて、オスミウム酸化還元中心がA−HRPに近くなるからである可能性がある。それ故、PVPA−Osを実験を通して使用した。予期されるように、MUA−抗体単分子膜のみでは、金電極と溶液種との間の電子転移を妨害する。2.5mMフェリシアン化物を含む0.50M NaSO溶液中にてサイクリックボルタンメトリーで試験しても、検出可能な電流は観察されなかった。しかし、酸化還元ポリマーが正に荷電していて、電極が負に荷電しているので、5.0mg/mL PVPA−Os溶液に電極を短時間浸すことで、層ごとの静電気的自己集合を介して、電極上に分析物/酸化還元ポリマー二重層が形成されることになる(Decher,G.(1997)Science 277:1231−1237)。図6に例示したように(最内側曲線から最外側曲線まで、それぞれ100、200、300、400及び500mV/sで掃引した)、酸化還元ポリマーで被覆した電極は、酸化還元カップルが不動化された可逆的な表面として、予測どおり機能した(Bard,A.J.及びFaulkner,L.R.Electrochemical Methods、John Wiley&Sons:New York、2001、p.590)。ピーク電流は500mV/sまで電位掃引速度に対して線形であることが見出されており、非常にゆっくりとした掃引速度における電流ピークを積分して得られるカソード荷電に対するアノード荷電の比率は、フィルム内での荷電転移及び対イオン転移、並びに酸化還元ポリマーフィルムから電極への荷電転移が急速であることを示す1に非常に近かった。観察可能なテーリング電流を伴う直線性からの誘導は、電位掃引速度が1.0V/sを超えて増大するときに起きた。ボルタモグラムは、低い電位掃引速度ではほぼ対称的であり、ピークとピークとの電位分離(ΔEp)は20mV未満であった。水及びPBSで徹底的に洗浄し−0.2Vと+0.8Vとの間で電位循環を何度も繰り返した後にもほとんど変化がないことから、金電極上に静電気的二重層を不動化した非常に安定な表面であることが明らかである。二重層中のHRPの存在は、酸化還元ポリマーの電気化学を感知できるほど変えるものではなかった。基質溶液中における後の実験により、二重層中のHRPはその活性を保持していることが示されている。このような結果から、オスミウム酸化還元中心は、電極表面と電気的に接触しており、可逆的な不均一な電子転移に関わることが確定された。結合したオスミウム酸化還元中心の総量は、電極に結合したβ−BuTx量に依存して、2.3〜6.0×10−10mole/cmであり、これはバックグラウンドの電流に対して補正した酸化又は還元電流ピークのいずれかの下の面積から見積もった。
タンパク質検出の実現可能性:はじめの実現可能性研究において、β−BuTx標準溶液について、タンパク質アレイ上で試験した。電極表面上の単分子膜上に捕獲Abを室温で適用すると、溶液中のβ−BuTxが選択的に捕獲Abと結合して、電極表面の近くに不動化された。PBSで繰り返しリンスして、過剰のβ−BuTxの除去を行った。A−HRPは、二次抗体及びA−HRP溶液と共に引き続いてインキュベーションする間に、ビオチン−アビジン相互作用を介して分析物層中に取り込まれた。PBS中(点線曲線)及び2.0mM H中(実線曲線)のβ−BuTxと反応したセンサーの典型的なサイクリックボルタモグラムを、図7に示す。触媒電流は、二重層中にHRPが存在するため、H存在下において観察された。コントロール実験において、BSAはβ−BuTxを捕獲することができず、それ故、A−HRPは分析物層中に取り込まれなかった。次いで同様のボルタモグラムが、PBS及びHを含むPBS中において得られた(示さない)。ボルタンメトリーにおいて触媒電流は観察されなかった。
製造した二重層をPBS中に浸すと、電流測定における還元電流は、PBSに2.0mM Hを添加すると0.15Vで1.8nA増加した(図8、トレース1)。BSAを単分子膜表面上に不動化した同様の実験(コントロール実験)では、無視できるほどの電流変化しか観察されなかった(図8、トレース2)。電流測定の結果は、先に得られたサイクリックボルタンメトリーのデータを完補しており、β−BuTxが高い特異性でうまく検出されたことが確認された。予期されたように、電流測定シグナルは、酸化還元ポリマーの積載に強く依存している。酸化電流は、酸化還元ポリマー量が2.0×10−10mole/cmまで増加するにつれて増加し、その後横ばいになりはじめた(図9)。最大積載量4.0〜6.0×10−10mole/cmは、5.0mg/mLの酸化還元ポリマー溶液中で5〜10分吸着した後に容易に得られうることが見出された。電流測定の感度を保護するために、常に最大積載量をタンパク質検出に使用した。
上に被覆した酸化還元ポリマーのOs(bpy)2+部位は、二重層中に取り込まれたHRPと効率的に相互作用して、Hの酵素的還元の際に酵素をリセットするように機能する。0.15Vの印加電位で、こうして酸化された酸化還元ポリマーが次に還元され、以下の式に記載されるような、二重層中の基質リサイクル機構が形成される:
Figure 2008527392
Os3+の還元電位が十分である場合には、全体的な反応速度及びしたがってシステムの感度は、式(1)、又は換言すれば、二重層中のHRPの見かけの活性により決定される。
基質電極との直接的な電子交換を介するHRPによる可能な触媒について試験するために、酸化還元ポリマーを適用していないセンサーを製造して、そのボルタモグラムをHを含むPBS中で測定した。β−BuTxで処理していない電極とボルタンメトリー及び電流測定を比較したところ、測定可能な相違は見られなかった。さらに、Hは、酸化還元ポリマーを上に被覆した電極上のAg/AgClに対して、既に0.30V程度のポジティブな電位で触媒的に電気的還元されているが、0.20Vのネガティブな電位でHRP溶液又はPVPA−Os溶液にさらした金電極上でHの電子的還元は観察されなかった。このことから、過酸化水素の還元が、不動化されたHRP又はPVPA−Osによって触媒される可能性が除外された。
β−BuTxの検量線:図10は、10pg/mLから10ng/mLに濃度を増加させた溶液で処理したタンパク質アレイから得た代表的な電流測定データを示す。β−BuTxの濃度が上昇したことにより、電流測定において、H還元電流がそれに応じて上昇した。毒素の濃度は、還元電流に比例しており、このことからバイオセンサーが定量の目的で使用できることが示された。最適な実験条件下において、ダイナミックレンジは、2.0pg/mLから10ng/mLの範囲であることがわかり、1.0pg/mLの検出限界は、ノイズレベルの3倍の測定に基づいて見積もった。事実上一定の電流(飽和電流)は、β−BuTx濃度が50〜100ng/mLにて観察されることが見出された。高いほうの検出限界である10.0pg/mLは、血清サンプルで行ったときに観察された。
当業者に理解できるように、本明細書中に記載された例示的な実施態様に対しては、多くの改変が可能である。本発明はむしろ、特許請求の範囲で定義したように、本発明の範囲内にあるこのような改変全てを包含することを意図している。
図1は、本発明の方法において使用した電気化学的電池の模式図である。 図2は、本発明の方法を行う、修飾した電極表面の模式図である。 図3は、電極表面上の分析物層の形成を図式化した模式図である。 図4は、電極表面上の分析物層上に集合して二重層を形成する酸化還元ポリマーの模式図である。 図5は、電極表面上の二重層中に含まれる酵素によって、基質が第1の酸化状態から第2の酸化状態に変換されることを図式化した模式図である。 図6は、リン酸緩衝食塩水(PBS)中における、メルカプトウンデカン酸単分子膜及び酸化還元ポリマーで被覆された電極のサイクリックボルタモグラムであり、100、200、300、400及び500mV/s(それぞれ、最内側曲線から最外側曲線)で掃引した。 図7は、試験タンパク質β−BuTxの存在を検出するために本発明の方法を使用して得たサイクリックボルタモグラムである(点線、基質なし;実線、2.0mM Hあり)。 図8は、試験タンパク質、検出抗体及び酵素(トレース1)、又はBSAコントロール(トレース2)による電極の電流測定応答を図式化したグラフである。 図9は、オスミウムを含む酸化還元ポリマーの様々な量による電極の電流測定応答を示すグラフである。 図10は、様々な濃度の試験タンパク質β−BuTx(毒素)に依存した電流測定応答を示す滴定曲線である。

Claims (30)

  1. 以下を含む、サンプル中の標的分子を検出するための電気化学的方法:
    捕獲分子の単分子膜上での不動化及び単分子膜を横切った電子転移が可能な単分子膜による電極の被覆、それによるタンパク質分子の電極での非特異的な結合の妨害;
    単分子膜上への捕獲分子の不動化;
    捕獲分子により捕獲される標的分子を含むサンプルの添加;
    捕獲分子又は標的分子のうちひとつに特異的に結合する検出分子の添加であり、ここで検出分子は基質を酸化又は還元できる酵素で標識されている;
    単分子膜と相互作用して、単分子膜と共に酵素から電極への伝導経路を形成する酸化還元ポリマーの添加;
    酵素によって酸化又は還元される基質の添加;並びに
    電極における電流の検出。
  2. 検出分子が標的分子に特異的に結合し、かつ検出分子が抗体を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 検出分子が捕獲分子に特異的に結合し、かつ検出分子が標的分子の競合物を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 酸化還元ポリマーが、単分子膜上の逆荷電基を介して単分子膜と静電気的に相互作用する荷電基を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記被覆、前記不動化、前記サンプルの添加、前記検出分子の添加及び前記酸化還元ポリマーの添加の各々の後に電極のリンスをさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. サンプルが、細胞粗溶解物、部分的に精製した細胞溶解物、分泌タンパク質を含む組織培養培地、血液、血清、脳脊髄液、唾液、又は尿である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 捕獲分子が、タンパク質、抗体、モノクローナル抗体、抗体断片、受容体、受容体断片、リガンド、阻害剤、低分子、核酸、ホルモン、又は切断不可能な基質アナログを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 標的分子が、タンパク質、ペプチド、受容体、受容体断片、核酸、リガンド、阻害剤、低分子、ホルモン、又は切断不可能な基質アナログを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 単分子膜が、メルカプトウンデカン酸又はメルカプトヘキサデカン酸を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 酵素に、オキシドレダクターゼ、グルコースオキシダーゼ、西洋わさびペルオキシダーゼ、グルコース−6−リン酸−デヒドロゲナーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ウレアーゼ、β−ラクタマーゼ、乳酸オキシダーゼ、又はラッカーゼが含まれる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 基質が、グルコース、過酸化水素、グルコース−6−リン酸、フェニルホスフェート、p−アミノフェニルホスフェート、p−アミノフェニル−β−ガラクトシド、尿素又はベンジルペニシリンを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 電極が、炭素、金属、金属酸化物、又は伝導性ポリマー物質を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 電極が、炭素ペースト、炭素ファイバー、グラファイト、ガラス状炭素、金、銀、銅、白金、パラジウム、酸化インジウムスズ、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)又はポリアニリンを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 酸化還元ポリマーが、酸化還元中心として、キノン、フェロセン、オスミウム(4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン)、テトラチアフルバレン、Ru錯体、Co錯体、Fe錯体、又はRh錯体を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 酸化還元ポリマーが、ポリビニルピリジン、ポリシロキサン、ポリピロール、ポリキノン又はポリビニルピリジン−co−アクリルアミドを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 以下を含む、サンプル中の標的分子を検出するための電気化学的電池を提供するための方法:
    捕獲分子の単分子膜上での不動化及び単分子膜を横切った電子転移が可能な単分子膜による電極の被覆、それによるタンパク質分子の電極での非特異的な結合の妨害;並びに
    単分子膜上への捕獲分子の不動化。
  17. 以下を含む、電気化学的アッセイを行うための装置:
    電極表面上に形成した単分子膜であって、捕獲分子の単分子膜上での不動化及び単分子膜を横切った電子転移が可能であり、それによりタンパク質分子の電極での非特異的な結合を妨害する、単分子膜;並びに
    単分子膜上に不動化した捕獲分子。
  18. 以下をさらに含む、請求項17に記載の装置:
    捕獲分子により捕獲された標的分子;
    捕獲分子又は標的分子のうちひとつに特異的に結合した検出分子であり、ここで検出分子は基質を酸化又は還元できる酵素で標識されている;並びに
    単分子膜との相互作用を形成し、単分子膜と共に酵素から電極への伝導経路を形成する酸化還元ポリマー。
  19. 検出分子が標的分子に特異的に結合しており、かつ検出分子が抗体を含む、請求項18に記載の装置。
  20. 検出分子が捕獲分子に特異的に結合しており、かつ検出分子が標的分子の競合物を含む、請求項18に記載の装置。
  21. 酸化還元ポリマーと単分子膜との間に形成される相互作用が、静電相互作用である、請求項18〜20のいずれか1項に記載の装置。
  22. 捕獲分子が、タンパク質、抗体、モノクローナル抗体、抗体断片、受容体、受容体断片、リガンド、阻害剤、低分子、核酸、ホルモン、又は切断不可能な基質アナログを含む、請求項17〜21のいずれか1項に記載の装置。
  23. 標的分子が、タンパク質、ペプチド、受容体、受容体断片、核酸、リガンド、阻害剤、低分子、ホルモン、又は切断不可能な基質アナログを含む、請求項18〜22のいずれか1項に記載の装置。
  24. 単分子膜が、メルカプトウンデカン酸又はメルカプトヘキサデカン酸を含む、請求項17〜23のいずれか1項に記載の装置。
  25. 酵素に、オキシドレダクターゼ、グルコースオキシダーゼ、西洋わさびペルオキシダーゼ、グルコース−6−リン酸−デヒドロゲナーゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダーゼ、ウレアーゼ、β−ラクタマーゼ、乳酸オキシダーゼ、又はラッカーゼが含まれる、請求項18〜24のいずれか1項に記載の装置。
  26. 基質が、グルコース、過酸化水素、グルコース−6−リン酸、フェニルホスフェート、p−アミノフェニルホスフェート、p−アミノフェニル−β−ガラクトシド、尿素又はベンジルペニシリンを含む、請求項25に記載の装置。
  27. 電極が、炭素、金属、金属酸化物、又は伝導性ポリマー物質を含む、請求項17〜26のいずれか1項に記載の装置。
  28. 電極が、炭素ペースト、炭素ファイバー、グラファイト、ガラス状炭素、金、銀、銅、白金、パラジウム、酸化インジウムスズ、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)又はポリアニリンを含む、請求項27に記載の装置。
  29. 酸化還元ポリマーが、酸化還元中心として、キノン、フェロセン、オスミウム(4,4’−ジメチル−2,2’−ビピリジン)、テトラチアフルバレン、Ru錯体、Co錯体、Fe錯体、又はRh錯体を含む、請求項18〜28のいずれか1項に記載の装置。
  30. 酸化還元ポリマーが、ポリビニルピリジン、ポリシロキサン、ポリピロール、ポリキノン又はポリビニルピリジン−co−アクリルアミドを含む、請求項29に記載の装置。
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