JP2008527058A - 減少した量の微細寸法粒子を有する超吸収ポリマー及びその製造法 - Google Patents

減少した量の微細寸法粒子を有する超吸収ポリマー及びその製造法 Download PDF

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Abstract

減少した量の微細寸法粒子を有する超吸収ポリマー粒子、この超吸収ポリマー粒子を製造する方法が記載されている。この粒子は、粒子の0.1質量%を下回る不反応性皮膜形成ポリマー、粒子の0.05質量%を下回るワックス又は双方を含有している。

Description

本発明は、減少した量の微細寸法粒子を有する塗被された超吸収ポリマーに関する。本発明は、微細寸法の超吸収粒子の量を減少させるために皮膜形成ポリマー又はワックスを用いて、超吸収ポリマー粒子を製造する方法にも関する。本発明は、超吸収ポリマー粒子を、おむつ、メンス用品及び傷用医療材料のような物品中で使用することにも関する。
背景技術
吸水性樹脂は、生理用品、衛生用品、拭取り布、保水剤、脱水剤、汚泥凝固剤、使い捨てタオル及びバスマット、使い捨てドアマット、増粘剤、ペット用使い捨て床マット、凝縮防止剤及び種々の化学品の放出コントロール剤中で広く使用されている。吸水性樹脂は、置換又は非置換の天然及び合成のポリマー、例えば澱粉アクリロニトリルグラフトポリマーの加水分解生成物、カルボキシメチルセルロース、架橋ポリアクリレート、スルホン化ポリスチレン、加水分解ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン及びポリアクリロニトリルを包含する種々の化学品の形で入手される。電解質含有水性流体、例えば尿を吸収するために最も慣用されているポリマーは、即ち中和されたカルボキシル基約50%〜100%を有する中和されたポリアクリル酸である。
このような吸水性樹脂は、「超吸収ポリマー」又はSAPと称され、典型的には僅かに架橋された親水性ポリマーである。SAP類は、Goldman 等の米国特許第5669894及び5599335号(各々は、ここで参考として考慮される)中で一般的に議論されている。SAP類は、それらの化学的同一性において異なっているが、全てのSAPは、常圧下でも、それらの自質量の数倍に相当する水性流体量を吸収及び保留することができる。例えばSAPは、それらの自重の100倍又はそれ以上の蒸留水を吸収することができる。封圧(confining pressure)下で水性流体を吸収する能力は、衛生用品、例えばおむつ中で使用されるSAPにとって重要な要件である。
本明細書中で使用されている用語「SAP粒子」とは、乾燥状態での超吸収ポリマー粒子、即ち水分不含〜粒子質量を下回る量の水分を含有する粒子を称している。用語「粒子」とは、顆粒、繊維、フレーク、球体、粉体、小板及び超吸収ポリマーの種類に詳しい専門家に周知の他の形状物を称している。用語「SAPゲル」及び「SAPヒドロゲル」とは、水和状態での超吸収ポリマー粒子、即ち少なくともその質量の水を、かつ典型的にはその質量の数倍量の水を吸収している粒子を称している。用語「塗被されたSAP粒子」とは、本発明の粒子、即ち水不溶性ポリマー又はワックスコーティングを有するSAP粒子を称している。
用語「微細寸法のSAP粒子」及び「SAP微粉体(SAP fines)」とは、約100ミクロン又はそれを下回る粒径を有するSAP粒子を称している。SAP粒子の製造時には、かなりの割合の、例えば約10質量%のSAP微紛体が生じることがある。本発明は、SAP粒子の製造の間に生じるSAP微粉体の量を実質的に減少させることを課題としている。
用語「表面架橋された」とは、粒子の表面に適用された化合物によって架橋されている、粒子表面近くに存在する分子連鎖を有するSAP粒子を称している。用語「表面架橋」とは、SAP粒子の表面付近の官能基架橋のレベルが一般にSAP粒子の内部の官能基架橋のレベルよりも高いことを称している。ここで使用されているような「表面」とは、粒子の外に面している境界を称している。多孔質SAP粒子では、露呈された内部表面も表面の定義内に包含される。
用語「ポリマーコーティング」又は「ワックスコーティング」とは、SAP粒子の表面上の、水不溶性ポリマー及び/又はワックスを含有している不反応性コーティングを称している。SAP粒子の表面を塗被する皮膜形成ポリマーは、SAP粒子のポリマー材料とは異なり、典型的にSAPとしての機能を有しない。ポリマー及び/又はワックスコーティングは、SAP粒子の吸収プロフィルに不利に影響せず、SAP粒子製造の間に生じるSAP微粉体の量を減少させる。
SAP粒子は、製造容易性及び製造経費、化学的同一性、物理的性質、水吸収の速度及び水吸収及び保留の度合いにおいて異なることがあるので、理想的な水吸収樹脂を製造することは、設計困難な構成である。従って、SAP粒子の流体吸収性を増加させる方法を提供すること目指して広範な研究及び開発がなされている。これは、達成困難な目標である、それというのも、SAP粒子の1つの所望性質を改良することは屡々、SAP粒子の他の所望性質に不利に影響するからである。例えば、吸収力とゲル浸透性とは矛盾する特性である。従って、おむつ中でSAP粒子を使用する場合の充分な液体吸収、液体輸送及びおむつ及び皮膚の乾燥を得るためには、吸収力とゲル浸透性との間のバランスのとれた関係が望まれる。
これに関連して、引き続く圧力下で液体を保留するSAP粒子の能力が重要な1特性であるばかりでなく、液体吸収の間に同時に作用する圧力に対する液体の吸収もまた重要である。これは、実際に子供又は成人が生理用品上に座るか又は横たわる場合、又は剪断力がこの生理用品上に作用する場合、例えば脚の運動の場合である。この吸収特性は負荷時の吸収である。
衛生分野での、例えばおむつ設計における現行の傾向は、常に、減少されたセルロース繊維材料含分及び増加されたSAP含分を有する、より薄い芯部構造の方向に向かっている。これは、乳幼児用おむつ及び成人失禁用品中での殊に重要な傾向である。
この傾向は、SAPの要求性能プロフィルを実質的に変えた。SAP開発は当初には非常に高い吸収性及び膨潤性を得ることに向けられていたが、その後、流体を粒子内に、かつSAP粒子床の間を移送させかつ分配するSAP粒子の能力も、極めて重要であることが確定された。慣用のSAPは、流体で湿らされると大表面積で膨潤されて、粒子内部への流体の移送は実質的に危険にさらされるか又は完全に阻止される。従って、場合によるSAP粒子への分配のための流体を迅速に吸収するため、及び流体移送妨害を避ける目的でSAP粒子を物理的に分離するために、おむつ芯部中では大量のセルロース繊維材料が包含されている。
衛生用品中の単位面積当たりのSAP粒子の量の増加は、膨潤SAPヒドロゲル粒子を、引き続く流体インサルト(insult)の吸収に対する妨害層を形成させてはならない。従って、良好な浸透性を有するSAPは、全体の衛生用品の最適な使用性を確保する。これは、ゲル粘着(gel blocking)の現象(これは極端な場合には、衛生用品の漏れを引き起こす)を阻止する。従って、流体透過及び分配は、体液の当初吸収に関連して最も重要である。
微細寸法のSAP粒子は、ゲル粘着に著しく関与する。従って、SAP製造の間のSAP微粉体の生成を減少させる方法を見つけることに多大の努力がなされている。SAP微粉体を減少することは、吸収性を付随的に減少することなしに、SAP粒子の浸透性を改善することのできる1方法である。
前記のように、SAPは、典型的にアクリル酸及び/又はその塩をベースとしている。このSAP粒子は、内部架橋剤の存在下に、アクリル酸及び/又はその塩を重合することによって製造される。一般に、アクリル酸及び/又はアクリル酸塩を内部架橋剤と共に含有しているモノマー溶液を重合させてヒドロゲルを形成させる。次いで、このヒドロゲルを細断し、かつ乾燥させ、引き続きミリング及び篩別を行う。
篩別は、所望の粒径を有するSAP粒子から微細寸法のSAPを分離する。この微細寸法のSAP粒子は、約100μmを下回る粒径を有し、かつ分離される。それというのも、SAP微粉体は吸収性物品中のSAP性能に不利に作用するからである。特に、SAP微粉体の市場での用途は、典型的に取り扱いの問題、例えばダスト発生及び性能の問題、例えばゲル粘着を起こさせる小さい粒径によって制限されている。
当初に、製造業者は、吸収性製品中に微粉体を含有している全SAP製品を使用していた。しかしながら、SAP微粉体を含有することは、製品性能を低下させることが発見された。微細粒子が水性流体と接触する場合には困難が生じ、これは「ゲル粘着」現象を生じさせる。密に詰められた量のSAP微粉体に水を加える場合には、外側層のみが湿らされる。それというのも、微粉体は密なネットワークを形成して、毛細管作用も拡散も、流体を内部粒子と均一に接触させるような液体の浸透を可能としないからである。結果的に、水性流体を吸収及び保留するSAPの全体的能力が本質的に低減される。
SAP微粉体は、ダスト発生の問題をも生じる。約10μmを下回る粒径を有する微細なSAPダストは、ダスト吸引毒の理由から不所望であり、100μmより小さいSAP微粉体は眼で検知可能なダスト発生を起こさせ、これが製造及び処理作業における取り扱いの問題をもたらす。
約100μm又はそれより大きい粒径を有するSAP粒子の篩別フラクシヨンは混合され、次いで典型的な表面架橋プロセスに供しされ、引き続き第2の篩別操作に供される。この表面架橋プロセスは、付加的なSAP微粉体を生じさせ、かつ第2の篩別操作が、付加的なSAP微粉体、即ち約100μmより小さい粒径を有している表面架橋されたSAP微粉体を分離する。
表面架橋されたSAP微粉体を包含している、分離された微細寸法のSAP粒子は、典型的には実際の用途では使用されず、捨てられか又はSAP製造プロセスの湿式工程中に再循環されて、それらポリマー材料は最終的に乾燥されたSAP粒子の一部を成す。単純にSAP微粉体を廃棄することは経済的に望ましくない。しかしながら、SAP微紛体の再循環も経費がかかる。1回又は2回(表面架橋された場合)乾燥されたSAP微粉体は、早めに再循環のためのSAP処理(これはSAP微粉体に水和する)に再導入される。結果として、必要な時間及びエネルギー経費を包含する先行乾燥工程が、再循環されるSAP微粉体分のために浪費される。加えて、再循環の後でも、引き続く乾燥及び整粒工程が付加的なSAP微粉体を発生させ、これを再びSAP製造プロセスに再導入しなければならない。従って、このSAP微粉体の再循環は、連続的かつ経費のかかるプロセスである。
SAP製造プロセスへSAP微粉体を直接再循環させることは、他の欠点をも有し、例えば乾燥に抵抗するか又は不経済な速度で乾燥するSAP粒子を提供する。SAP微粉体を再循環させることによっては、屡々、引き続く処理、例えば整粒、圧搾空気搬送又は表面架橋(これらは市販のSAP製品の形成のために必要である)の間の崩壊に抵抗するSAP粒子を提供することもできない。このような方法でのSAP微粉体の再循環は、経費もかかり、最終SAP粒子のゲル強度を減少させる作用をする。
本発明は、場合により表面架橋されている、不反応性の皮膜形成ポリマー及び/又はワックスで塗被されているSAP粒子を目的としている。この塗被されたSAP粒子を製造する方法は、発生する微細寸法のSAP粒子の量を減少させ、従って、再循環されるSAP微粉体の量を減少することにより製造経費を低減させる。
発明の概要
本発明は、皮膜形成ポリマー及び/又はワックスを含有するコーティングを有しているSAP粒子を目的としている。より特別に本発明は、減少した量の微細寸法粒子を生じる、場合により表面架橋されたSAP粒子を製造する方法及び皮膜形成ポリマー及び/又はワックスを含有するコーティングを有しているSAP粒子を目的としている。
本発明の1態様は、微細寸法粒子、即ち100ミクロンを下回る寸法の粒子を減少した量で生じるSAP粒子を製造する方法を提供することである。結果として、SAP微粉体の再循環は本質的に減少され、著しい経費節約が達成される。
本発明のもう一つの態様は、皮膜形成ポリマー及び/又はワックスで塗被された、表面架橋された又は架橋されていないSAP粒子を提供することである。SAP粒子の皮膜形成ポリマー及び/又はワックスでの塗被及び場合による表面架橋は、同時に又は順次に実施することができる。表面架橋プロセスを行わない場合には、皮膜形成ポリマー及び/又はワックスを、SAPヒドロゲル粒子に、その細断、即ち整粒工程の後でかつ乾燥工程の前又はその間に適用する。
本発明のもう一つの態様は、SAP粒子の表面に、SAP粒子の質量に対して0.1%を下回る皮膜形成ポリマー、0.05%を下回るワックス又はそれら双方を適用し、引き続き、生じたSAP粒子を約70℃〜175℃で約5〜90分間加熱することによって、本発明の塗被されたSAP粒子を製造することである。
本発明のもう一つの態様は、100ミクロンを下回る粒径を有する粒子を2%(質量)より少なく生じる方法で、SAP粒子を製造する方法を提供することである。
本発明のなお更なる態様は、衛生用品、例えば本発明の塗被されたSAP粒子を含有する芯部を有するおむつを提供することである。
本発明のもう一つの態様は、比較的高い濃度の本発明の塗被されたSAP粒子を含有する芯部を有している、吸収性衛生用品を提供することである。
本発明のこれら及び他の態様及び利点は、下記の有利な実施態様の詳細な記載から明らかになるであろう。
有利な実施態様の詳細な記載
本発明は、皮膜形成ポリマー及び/又はワックスで塗被されたSAP粒子を目的としている。ポリマー又はワックスは、SAP粒子又は細紛されたSAPヒドロゲルに、その製造プロセスの間に適用され、このことが、引き続く処理の間に生じる微細寸法SAP粒子の量を減少させる。従って、減少した量のSAP微粉体がSAP製造プロセスに再循環され、その結果、充分に経費節約及び改良された吸収プロフィルを有するSAP粒子を生じさせる。
パーソナルケア製品中で体液を吸収するために使用するためのSAPは周知である。SAP粒子は典型的に、不飽和カルボン酸又はその誘導体のポリマーである。ポリマーを2−又は多官能性の内部架橋剤と架橋させることによって、これらポリマーに、水不溶性及び水膨潤性が与えられる。これらの内部架橋されたポリマーは、少なくとも部分的に中和されており、ポリマーを体液のような水性流体を吸収可能にするペンダントなアニオン性カルボキシル基をポリマー骨格上に含有している。
SAPは、公知の重合法によって、有利にはゲル重合での水溶液中での重合によって製造される。この重合法の生成物は、水性ポリマーゲル、即ち、機械的力で小粒子まで寸法が低下され、次いで文献に公知の乾燥法及び装置を用いて乾燥されている、SAPヒドロゲルである。この乾燥法に引き続き、生じたSAP粒子を粉砕して、所望の粒径にする。
流体吸収プロフィルを改善するために、SAP粒子は、吸収能力、吸収速度、捕捉時間(acquisition time)、ゲル濃度及び/又は浸透性の1以上に関して至適化される。至適化は、衛生用品中のセルロース繊維材料の量の減少を可能とし、これが、結果として、より薄い製品を生じさせる。しかしながら、これは困難であり、全てのこれらの吸収プロフィル特性を同時に最適化することを不可能とする。
SAP粒子の流体吸収プロフィルを至適化する1方法は、所定の粒径分布のSAP粒子を提供することである。特に、寸法が小さすぎる粒子は、流体の吸収及び膨潤の後に更なる流体の吸収を妨害することがありうる。寸法が大きすぎる粒子は、吸収の速度を低下させる低減された表面積を有する。
従って、SAP粒子の粒度分布は、SAP粒子による流体浸透性、吸収及び保留が最大化されるような分布である。SAP粒子寸法を低減させる引き続くプロセスは避けられるべきである。特に、微細寸法のSAP粒子は、ゲル粘着する傾向があり、このことがSAP粒子による水性流体の吸収に不利に作用する。
常に、微細寸法のSAP粒子、即ち寸法が約100ミクロンより小さい粒子の実在量がSAP製造の間に製造される。これらの微細寸法のSAP粒子は、主要な実際の適用時にSAP性能に不利に影響し、かつ所望寸法のSAP粒子から分離される。微細寸法のSAP粒子を廃棄することは経済的に不利であるので、これら粒子はSAP製造プロセスの初期工程に再循環される。この再循環工程も、予め乾燥されたSAP微粉体に再び水和され次いで再び乾燥されるので、経費がかかる。加えて、各々のSAP製造プロセスが付加的なSAP微粉体を生じるので、この再循環プロセスは絶えず続く。
本発明は、その製造プロセスの間に生じる微細寸法のSAP粒子の問題を排除することを課題としている。SAP微粉体のこの問題は、SAP粒子の表面に適用されたポリマー及び/又はワックスコーティングによって排除される。より特別に、SAP粒子を製造する本発明の方法は、SAP微粉体の量を本質的に減少させ、かつこのSAP粒子は、高い遠心分離保留能(CRC)、負荷時の吸収性(AUL)及び優れた浸透性の矛盾している流体吸収特性を維持する。
SAP粒子の増加した量及びセルロースの減少した量をパーソナルケア製品中で使用するためには、高い液体浸透性を維持することが重要である。特に、体液の存在下での膨潤により形成されるSAP粒子ヒドロゲル層の浸透性は、製品からの漏れの問題を克服するために非常に重要である。微細寸法のSAP粒子は、浸透性に不利に影響を及ぼし、かつ浸透性の不足は、SAP粒子層の体液を捕捉しかつ分配させる能力に直接影響する。
製造プロセスの間に生じる微細寸法のSAP粒子の量を減少させる多くの試みが提案されている。これらの先行方法には、SAP製造の終わり近くでの付加的な架橋剤又は重合開始剤を使用することが包含されている。他の試みは特許第622411972号公報中に記載されており、これは、SAP粒子表面をポリマーエマルジヨンで塗被し、次いで、きめの荒い乳液で上塗りすることを記載している。この第2コーティングは、防水コーティング、即ち2.1%の低い透水率を提供する。
SAP微粉体の量を減少させるか又はその不利な作用を低減させることを目的としている他の特許には、米国特許第5478879;EP 0401044;米国特許第4970267;及び米国特許第5064582が包含される。しかしながら、これら及び他の研究は、慣用の市場適用のためには小さすぎる寸法のSAP粒子を著しい量で発生し続けている。これらの研究を使用する場合には、引き続く処理工程の間になお大量のSAP微粉体が発生されており、その際、このSAP粒子は、所望の粒子寸法仕様に一致させるために、表面架橋の前又は後に粉砕され、かつ篩別されている。
本発明によれば、ポリマー及び/又はワックスで塗被されている、場合により表面架橋されたSAP粒子が記載されている。本発明のSAP粒子はベースポリマーを含有している。このベースポリマーは、ホモポリマー又はコポリマーであってよい。このベースポリマーの本質は、このポリマーがアニオンポリマーである限り、即ちペンダント状の酸原子団を含有し、それが中和された形である場合に少なくとも自質量の10倍の水を膨潤及び吸収可能である限り、限定されない。有利なベースポリマーは、少なくとも部分的に塩の形、一般にアルカリ金属又はアンモニウム塩の形で存在する酸基を有している、架橋されたポリマーである。
このベースポリマーは典型的に、ペンダント状の酸原子団、即ち中和された形で存在するカルボン酸原子団少なくとも約25モル%を有する。このベースポリマーは、好ましくは25を上回り約100モル%まで、より好ましくは約50を上回り約100モル%までの、中和された形で存在するペンダント状の酸原子団を有する。従って、このベースポリマーは、少なくとも25〜約100の中和度(DN)を有している。
このSAPは、その自質量の数倍の水及び/又は食塩水を吸収することが可能である、僅かに架橋されたポリマーである。SAP粒子は、超吸収ポリマーを製造するための任意の慣用法で製造でき、当業者には公知である。SAP粒子を製造するための1方法は、米国特許第4076663;4286082;4654039及び5145906(各々は、参考として引用される)中に記載されている。他の方法は、米国特許第4340706;4497930;4666975;4507438及び4683274(ここで各々は、参考として引用される)中に記載されている逆懸濁重合法(inverse suspension polymerization method)である。これら方法の各々は、再循環を要求する微細寸法のSAP粒子を多量に生じる。
SAP粒子は、少なくとも1個の酸原子団、例えばカルボキシル、無水カルボン酸、カルボン酸塩、硫酸、硫酸塩、スルホン酸、スルホン酸塩、燐酸、燐酸塩、ホスホン酸又はホスホン酸塩を有するモノエチレン系不飽和化合物1種以上から製造される。SAP粒子は、有利に、モノエチレン系不飽和の、水溶性カルボキシル又は無水カルボン酸を含有するモノマー及びそのアルカリ金属及びアンモニウム塩の1種以上から製造され、ここで、これらのモノマーは、有利にベースポリマーの50〜99.9モル%を成している。
SAPは、僅かに架橋されたアクリル樹脂、例えば僅かに架橋されたポリアクリル酸であるのが有利である。この僅かに架橋されたSAPは、典型的にアシル原子団、例えばアクリル酸又は酸基を生じることのできる原子団、即ちアクリロニトリルを含有する酸モノマーを、内部架橋剤、即ち多官能性有機化合物の存在下に重合させることによって製造される。このSAPは、他の共重合可能なユニットを含有することができる、即ちこのベースポリマーが実質的に、即ち少なくとも10%、好ましくは少なくとも25%の酸モノマーユニット、例えば(メタ)アクリル酸である限りにおいて、文献中に公知である他のモノエチレン系不飽和コモノマーを含有することができる。本発明の最大限の利点を達成するために、このSAPは、少なくとも50%の、より好ましくは少なくとも75%の、かつ100%までの酸モノマーユニットを含有する。これら他の共重合可能なユニットは、例えばSAPの親水性を改良することを助けることができる。
SAP中で有用なエチレン系不飽和カルボン酸及び無水カルボン酸モノマーには、次のものが包含される:アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−シアノアクリル酸、β−メタクリル酸(クロトン酸)、α−フェニルアクリル酸、β−アクリルオキシプロピオン酸、ソルビン酸、α−クロロソルビン酸、アンゲリカ酸、桂皮酸、p−クロロ桂皮酸、β−ステアリルアクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニチン酸、マレイン酸、フマル酸、トリカルボキシエチレン及び無水マレイン酸。
エチレン系不飽和スルホン酸及びホスホン酸モノマーには、脂肪族又は芳香族ビニルスルホン酸、例えばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、アクリル及びメタクリルスルホン酸、例えばスルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸及びこれらの混合物が包含される。
好ましいモノマーには、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸及びこれらのナトリウム、カリウム及びアンモニウム塩が包含される。殊に好ましいモノマーは、アクリル酸である。
SAPは、付加的に、ペンダント状の酸基を有しないが、酸基を有するモノマーと共重合可能であるモノエチレン系不飽和モノマーを含有することができる。このような化合物には、例えばモノエチレン系不飽和カルボン酸のアミド及びニトリル、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルが包含される。他の好適なコモノマーの例には、非限定的に、次のものが包含される:飽和C1〜4−カルボン酸のビニルエステル、例えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル;アルキル基中に少なくとも2個の炭素原子を有するアルキルビニルエーテル、例えばエチルビニルエーテル及びブチルビニルエーテル;モノエチレン系不飽和C3〜18−アルコールとアクリル酸、メタクリル酸又はマレイン酸とのエステル;マレイン酸のモノエステル、例えばメチルヒドロゲンマレエート;アルコキシル化された1価の飽和アルコール、例えばアルコール1モル当たりエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド2〜200モルと反応している、炭素原子10〜25を有するアルコールのアクリル及びメタクリル酸エステル;及びポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールのモノアクリル酸エステル及びモノメタアクリル酸エステルであり、これらポリアルキレングリコールの分子量(M)は、例えば約2000までである。更なる好適なコモノマーには、非限定的に、スチレン及びアルキル置換スチレン、例えばエチルスチレン及びt−ブチルスチレン及び2−ヒドロキシエチルアクリレートが包含される。
酸モノマー及び任意の共重合可能なモノマーの重合は、最も一般的には、多官能性有機化合物の存在下でのラジカル法(free radical processes)によって実施される。ベースポリマーは、このベースポリマーが水中に不溶であるのに充分な程度まで内部架橋されている。内部架橋は、部分的に、ベースポリマーの吸収能を決定する作用をする。吸収用途で使用するために、ベースポリマーは僅かに架橋されている、即ち約20%を下回る、好ましくは約10%を下回る、最も好ましくは約0.01%〜約7%の架橋密度を有する。
架橋剤は、最も好ましくは、モノマーの全質量に対して約7質量%を下回る、典型的には約0.1質量%〜約5質量%の量で使用される。架橋するポリビニルモノマーの例には、非限定的に、次のものが包含される:次の式(I)で表されるポリアクリル(又はポリメタクリル)酸エステル及び次の式(II)で表されるビスアクリルアミド:
Figure 2008527058
[式中、Xは、エチレン、プロピレン、トリメチレン、シクロヘキシル、ヘキサメチレン、2−ヒドロキシプロピレン、−(CHCHO)CHCH−又は
Figure 2008527058
であり、n及びmはそれぞれ、5〜40の整数であり、kは1又は2である];
Figure 2008527058
[式中、lは2又は3である]。
式(I)の化合物は、ポリオール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールとアクリル酸又はメタクリル酸との反応により製造される。式(II)の化合物は、ポリアルキレンポリアミン、例えばジエチレントリアミン及びトリエチレンテトラミンとアクリル酸との反応により得られる。
詳細な内部架橋剤には、非限定的に、次のものが包含される:
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エトキシル化されたビスフェノールAジアクリレート、エトキシル化されたビスフェノールAジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレ−ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)−イソシアヌレートトリアクリレート、エトキシル化されたトリメチロールプロパントリアクリレート(ETMPTA)、例えば平均してエチレンオキシド(EO)15モルでエトキシル化されたETMPTA、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリメタクリレート、ポリカルボン酸のジビニルエステル、ポリカルボン酸のジアリルエステル、トリアリルテレフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ヘキサメチレンビスマレイミド、トリビニルトリメリテート、ジビニルアジペート、ジアリルスクシネート、エチレングリコールのジビニルエーテル、シクロペンタジエンジアクリレート、テトラアリルアンモニウムハライド、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル、ジアリルフタレート又はこれらの混合物。殊に好ましい内部架橋剤は、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド、エチレングリコールジメタクリレート及びトリメチロールプロパントリアクリレートである。
このSAPは、中和された形でその自質量の数倍の水を吸収する、ペンダントな酸原子団を有する内部架橋されたポリマーであってよい。このSAP類の例には、非限定的に、次のものが包含される:ポリアクリル酸、加水分解された澱粉−アクリロニトリルグラフトコポリマー、澱粉−アクリル酸グラフトコポリマー、鹸化された酢酸ビニル−アクリル酸エステルコポリマー、加水分解されたアクリロニトリルコポリマー、加水分解されたアクリルアミドコポリマー、エチレン−無水マレイン酸コポリマー、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、ポリ(ビニルスルホン酸)、ポリ(ビニルホスホン酸)、ポリ(ビニル燐酸)、ポリ(ビニル硫酸)、スルホン化されたポリスチレン、ポリ(アスパラギン酸)、ポリ(乳酸)及びこれらの混合物。有利なSAPは、アクリル酸又はメタクリル酸のホモポリマー又はコポリマーである。
ラジカル重合は、開始剤によって又は重合可能な水性混合物上に作用する電子ビームによって開始される。重合はこのような開始剤の不存在下で、光開始剤の存在下での高エネルギー放射線の作用によって開始させることもできる。
有用な重合開始剤には、非限定的に、重合条件下に分解して遊離基になる化合物、例えばペルオキシド、ヒドロペルオキシド、過硫酸塩、アゾ化合物及びレドックス触媒が包含される。水溶性開始剤が有利である。ある場合には、種々の重合開始剤の混合物、例えば過酸化水素とペルオキソジ硫酸ナトリウム又はペルオキソジ硫酸カリウムとの混合物が使用される。過酸化水素とペルオキソジ硫酸ナトリウムとの混合は、任意の割合であってよい。
好適な有機ペルオキシドの例には、非限定的に、次のものが包含される:アセチルアセトンペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−アミルペルピバレート、t−ブチルペルピバレート、t−ブチルペルネオヘキサノエート、t−ブチルペルイソブチレート、t−ブチルペル−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルイソノナノエート、t−ブチルペルマレエート、t−ブチルペルベンゾエート、ジ(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジミリスチルペルオキシジカーボネート、ジアセチルペルオキシジカーボネート、アリルペルエステル、クミルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペル−3,5,5−トリメチル−ヘキサノエート、アセチルシクロヘキシルスルホニルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド及びt−アミルペルネオデカノエート。特に好適な重合開始剤は、水溶性アゾ開始剤、例えば2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレン)イソブチルアミジンジヒドロクロリド、2−(カルバモイルアゾ−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス[2−(2’−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド及び4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)である。これら重合開始剤は、例えば重合されるべきモノマーに対して0.01%〜5%、好ましくは0.05%〜2%(質量)の量で使用される。
重合開始剤には、レドックス触媒も包含される。レドックス触媒中で、酸化化合物は、前記のペル化合物少なくとも1種を含有し、還元成分は、例えばアスコルビン酸、グルコース、ソルボース、アンモニウム又はアルカリ金属重亜硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、次亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩又は硫化物又は金属塩、例えば鉄(II)イオン又はヒドロキシメチルスルホキシル酸ナトリウムを含有する。レドックス触媒の還元成分は、有利にはアスコルビン酸又は亜硫酸ナトリウムである。例えば、重合時に使用されるモノマーの量に対して約3×10-6〜約1モル%のレドックス触媒系の還元成分が使用でき、かつ約0.001〜約5.0モル%のレドックス触媒の酸化成分が使用できる。
重合が高エネルギー放射線を用いて開始される場合には、この開始剤は典型的に、光重合開始剤から成る。この光重合開始剤には、例えばα−スプリッター(splitter)、H−引抜き系(abstracting system)及びアジドが包含される。しかしながら、このような開始剤の例には、非限定的に、ベンゾフェノン誘導体、例えばミヒラーのケトン;フェナントレン誘導体;フルオレン誘導体;アントラキノン誘導体;チオキサントン誘導体;クマリン誘導体;ベンゾインエーテル及びこの誘導体;アゾ化合物、例えば前記のラジカル生成剤、置換されたヘキサアリールビスイミダゾール、アシルホスフィンオキシド;又はこれらの混合物が包含される。
アジドの例には、非限定的に、次のものが包含される:2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル 4−アジド−シンナメート、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル 4−アジド−ナフチルケトン、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル 4−アジドベンゾエート、5−アジド−1−ナフチル2’−(N,N−ジメチルアミノ)−エチルスルホン、N−(4−スルホニルアジドフェニル)マレイミド、N−アセチル−4−スルホニルアジドアニリン、4−スルホニル−アジド−アニリン、4−アジドアニリン、4−アジドフェナシルブロミド、p−アジド安息香酸、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン及び2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン。光重合開始剤は、通常、重合されるべきモノマーの質量の約0.01%〜約5%の量で使用される。
前記のように、ベースポリマーは部分的に中和されている。中和の程度は、酸基を有するモノマーに対して約25モル%より大きいのが有利であり、より好ましくは約50〜100モル%、最も好ましくは約70〜約100モル%である。
ベースポリマーの有用な中和剤には、アルカリ金属塩基、アンモニア及び/又はアミンが包含される。この中和剤は、水酸化ナトリウム水、水酸化カリウム水又は水酸化リチウム水から成るのが有利である。しかしながら、中和は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム又は重炭酸カリウム又は他の炭酸塩又は重炭酸塩を固体又は溶液として使用することにより達成することもできる。ベースポリマーを中和するために、1級、2級及び/又は3級アミンを使用することができる。
SAPの中和は、モノマーの重合の前、間又は後に、この目的のために好適な装置中で実施することができる。この中和は、例えばモノマーの重合のために使用されるニーダー中で直接実施される。
モノマー水溶液の重合、即ちゲル重合は、有利な製造法である。この方法では、内部架橋剤を含有するモノマーの10%〜70%(質量)水溶液が、ラジカル開始剤の存在下に中和される。溶液重合は、0℃〜150℃、好ましくは10℃〜100℃で、かつ大気圧下、加圧下又は減圧下に実施される。この重合は保護ガス雰囲気中で、有利には窒素中で行うこともできる。
重合の後に、生じるSAPヒドロゲルを細紛しかつ乾燥させ、次いで生じる乾燥SAP粒子を粉砕しかつ分級して、至適流体吸収プロフィルを得るための所定寸法にする。次いで、このSAP粒子を表面架橋させる。SAP粒子の表面架橋は任意であるが、このSAP粒子は典型的に表面架橋されている。後により詳細に言及されているように、SAP粒子を先ず表面架橋させ、次いで、皮膜形成ポリマー及び/又はワックスでコーティングすることができる。このSAP粒子に皮膜形成ポリマー及び/又はワックスを適用することによって表面架橋を同時に実施することもできる。表面架橋工程が省略される場合には、皮膜形成ポリマー及び/又はワックスを、SAPヒドロゲルを細紛して粒子にした後の乾燥工程の前又はその間に適用する。
この任意の表面架橋プロセスで、SAPの官能基と反応することのできる多官能性化合物を、有利には水溶液を用いて、SAP粒子の表面に適用する。この水溶液は、水と混ざりうる有機溶剤、例えばメタノール、エタノール又はi−プロパノールのようなアルコール;エチレングリコール又はプロピレングリコールのようなポリオール;又はアセトンを含有していてもよい。
表面架橋剤の溶液を、SAP粒子の外表面のみを優先的に湿らせる量で、ポリマー及び/又はワックスの適用の前、その間又は後に、SAP粒子に適用する。次いで、このSAP粒子の表面架橋及び乾燥を、有利には少なくともSAP粒子の湿った表面を加熱することによって実施する。
典型的には、このSAP粒子を、適当な溶剤中に表面架橋剤約0.01%〜約4%(質量)及び好ましくは表面架橋剤約0.4〜約2%(質量)を含有している表面架橋剤の溶液で表面処理する。この溶液は、微細スプレーとして、自由混転SAP粒子の表面上に、SAP粒子と表面架橋剤の溶液との質量部比約1:0.01〜約1:0.5で適用することができる。存在するとしても、この表面架橋剤は、SAP粒子の0.001%〜約5%、好ましくは0.001%〜約0.5%(質量)の量で存在する。本発明の最大限の利点を達成するために、この表面架橋剤は、SAP粒子の質量の約0.001%〜約0.1%の量で存在する。
SAP粒子の表面架橋及び乾燥は、表面処理されたSAP粒子を適当な温度、例えば約70℃〜約150℃、有利には約105℃〜約120℃で加熱することによって達成される。好適な表面架橋剤は、SAP粒子の表面で酸原子団及び架橋ポリマーと反応することが可能である。
好適な表面架橋剤の非限定的な例には、非限定的に、次のものが包含される:アルキレンカーボネート、例えばエチレンカーボネート又はプロピレンカーボネート、;ポリアジリジン、例えば2,2−ビスヒドロキシメチル ブタノール トリス[3−(1−アジリジン プロピオネート]又はビス−N−アジリジノメタン;ハロエポキシ、例えばエピクロロヒドリン;ポリイソシアネート、例えば2,4−トルエン ジイソシアネート;ジ−又はポリグリシジル化合物、例えばジグリシジルホスホネート、エチレングリコールジグリシジルエーテル又はポリアルキレングリコールのビスクロロヒドリンエーテル;アルコキシシリル化合物;ポリオール、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセロール、メチルトリグリコール、200〜10000の平均分子量Mを有するポリエチレングリコール、ジ−及びポリグリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、これらポリオールのエトキシレート及びカルボン酸又は炭酸とのこれらのエステル、例えばエチレンカーボネート又はプロピレンカーボネート;炭酸誘導体、例えば尿素、チオ尿素、グアニジン、ジシアンジアミド、2−オキサゾリジノン及びそれらの誘導体、ビスオキサゾリン、ポリオキサゾリン、ジ−及びポリイソシアネート;ジ−及びポリ−N−メチロール化合物、例えばメチレンビス(N−メチロールメタクリルアミド)又はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂;2個以上のブロックドイソシアネート基を有する化合物、例えば2,2,3,6−テトラメチルピペリジン−4−オンでブロックされたトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート;及び当業者に公知の他の表面架橋剤。
表面架橋剤の溶液は、皮膜形成ポリマー又はワックスを含有している分散液をSAP粒子の表面に適用すると同時に、又はその前又はその後に、SAP粒子の表面に適用される。皮膜形成ポリマー又はワックスは典型的に、表面架橋工程の完了前に適用される。皮膜形成ポリマー及び/又はワックスが、表面架橋されないSAP粒子に適用される態様では、このポリマー及び/又はワックスは、SAPヒドロゲルの細断の後で、かつSAP粒子の完全乾燥の前に適用される。
皮膜形成ポリマー又はワックスを含有している分散液又はスラリーは、適当なキャリア中にこのポリマー又はワックス約5%〜約75%(質量)を含有している。このポリマー又はワックスは、ポリマー又はワックスがSAP粒子の表面に容易にかつ均一に適用されることを可能とするのに充分な量のキャリア中に分散されている。このポリマー又はワックス用のキャリアは、非限定的に、水、アルコール又はグリコール、例えばメタノール、エタノール、エチレングリコール又はプロピレングリコール及びこれらの混合物であってよい。屡々、ポリマー又はワックスは、このポリマー又はワックス、水、場合による有機溶剤、乳化剤及び乳液製造時に使用される典型的な他の成分を含有している乳液として適用される。
SAP粒子に適用される不反応性の皮膜形成ポリマー又はワックスは、水性分散液、乳液又は懸濁液の形である。しかしながら、このポリマー又はワックスは、ポリマー又はワックスが有機溶剤又は水及び水と混じらない有機溶剤の混合物中に溶かされている溶液から適用することもできる。
皮膜形成ポリマー又はワックス用の付加的に好適な有機キャリアには、非限定的に、次のものが包含される:脂肪族及び芳香族炭化水素、アルコール、エーテル、エステル及びケトン、例えばn−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、i−プロパノール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、グリセロール、ジエチルエーテル、メチルトリグリコール、200〜10000の平均分子量(M)を有するポリエチレングリコール、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、アセトン、2−ブタノン及びこれらの混合物。
SAP粒子の表面に適用されるポリマー及び/又はワックスの量は、SAP粒子表面を塗被するために充分であるが、SAP粒子の吸収プロフィルに不利に作用しない量である。従って、SAP粒子の表面に適用されるポリマーの量は、SAP粒子の質量の約0.1%を下回る。有利には、SAP粒子の表面に適用されるポリマーの量は、SAP粒子の質量の約0.01%〜約0.08%である。本発明の最大限の利点を達成するために、SAP粒子表面に適用されるポリマーの量は、SAP粒子の質量の約0.02%〜約0.07%である。SAP粒子の表面に適用されるワックスの量は、SAP粒子の質量の0.05%を下回る、好ましくは約0.01〜0.05%である。
SAP粒子の表面に適用されたポリマー及び/又はワックスは、SAP製造の間に生じるSAP微粉体を集めかつ凝集させる。従って、微細寸法のSAP粒子発生の問題は本質的に低減される。更に、本発明の塗被されたSAP粒子は、連続(closed)ポリマー及び/又はワックス膜で覆われてはいない。むしろ、ポリマー及び/又はワックスで塗被されたSAP粒子の表面は、SAP粒子の吸収特性上に不利な作用を起こさせない程度に充分な寸法及び充分な数の気孔を保持している。SAP粒子が多すぎる量のポリマー又はワックスで塗被されると、粒子上の気孔の数及び寸法は低下し、結果としてSAP吸収特性の不所望の損傷が起こる。加えて、SAP粒子の表面に適用されるポリマー又はワックスの量が多すぎると、結果として、SAP粒子の剥げ落ちの傾向を有する砕けやすい膜が生じる。ポリマー又はワックスの前記の量は、SAP粒子による流体の吸収に不利な作用をすることなしに、微細寸法のSAP粒子の凝集を可能とする。
塗被されたSAP粒子を加熱してSAP粒子上にコーティングを形成させた後に、生じたSAP粒子上のポリマー及び/又はワックスコーティングは、微細寸法SAP粒子を相互に又は大きいSAP粒子上に凝集させるために充分な粘着力を有する。この粘着力は、引き続くSAP処理の間に又はSAP粒子が流体を吸収しかつ膨潤した後に、SAP微紛体が再形成されない程度に充分である。
本発明で有用な皮膜形成ポリマーは、SAPとは異なり、即ち、このポリマーは、その質量の数倍の水を吸収及び膨潤しない。適用されるポリマーは水不溶性であり、かつ不反応性である、即ちSAP粒子の表面上のカルボキシル基と反応することのできる反応性基を含有しない。本発明中で使用するために好適なポリマーは、約30℃を下回る、有利には約25℃を下回る、より有利には約20℃を下回る、例えば−20℃までのガラス転移温度Tgを有する。このガラス転移温度は、非晶質物質、例えばポリマーが砕けやすいガラス状態から可塑性状態に変わる温度である。ポリマーのこのTgは、標準法を用いて当業者によって容易に測定される。有利なポリマーは、約0℃〜約80℃の間で不粘着性ポリマー膜を形成する。
有用なポリマーには、ビニルエステルのホモ−及びコポリマー、特に酢酸ビニルホモポリマー及びエチレン、アクリレート、マレイン酸エステル、ビニルアミド及び/又は他のビニルアシル誘導体との酢酸ビニルコポリマーが包含される。アクリル及びメタクリル酸エステルのホモ−及びコ−ポリマー、例えばメタクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル又はアクリル酸2−エチルヘキシルのコポリマーも有用である。
ビニルエステル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルをベースとするコポリマーは、コモノマー、例えばスチレン、ブタジエン、ビニルアミド、オレフィン系不飽和カルボン酸又はその誘導体、ビニルホスホン酸又はその誘導体又は不飽和酸のポリグリコールエステルから成る。ビニルアミドの例には、非限定的に、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルアセタミド及びN−ビニルピロリドンが包含される。
オレフィン系不飽和カルボン酸の例は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸及びマレイン酸である。これらオレフィン系不飽和カルボン酸の誘導体の例は、例えば、アミド、例えば(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド及びN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN−メチロールアミド又はN−メチロールアミドのエーテル、ヘミアミド及び脂肪族アミンのイミド、並びにアクリロニトリルである。ビニルホスホン酸の誘導体の例は、例えばC〜C18−アルコールのモノ−及びジエステル、例えばメチル、プロピル又はステアリルエステルである。
不飽和酸のグリコールエステルには、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又はアクリル酸及びメタクリル酸と次の一般式のポリアルキレンオキシド化合物とのエステルが包含される:
Figure 2008527058
[式中、Xは水素又はメチルであり、nは0〜50であり、Rはアルキル、アルカリール又はシクロアルキルC〜C24−基、例えばオクチルフェニル、ドデシル又はノニルフェニルである]。
他の皮膜形成ポリマーは次のものである:ポリアセタール、即ちポリビニルアルコールとアルデヒド、例えばブチルアルデヒドとの反応生成物;多価アルコール及びイソシアネートから製造される、例えばポリエステル及び/又はポリエーテルジオール及び例えばトルエン−2,4−又は2,6−ジイソシアネート、メチレン−4,4−ジ(フェニルイソシアネート)又はヘキサメチレンジイソシアネートから製造されるポリウレタンポリマー;ポリ尿素、即ち、ジアミン及びジイソシアネートから製造されるか又はジアミンと二酸化炭素、ホスゲン、カルボン酸エステル(例えば活性化されたジフェニルカーボネート)又は尿素との重縮合により、又はジイソシアネートと水との反応により製造されるポリマー;ポリシロキサン、即ち種々の方法でブロックされた末端基を有する線状ジメチルポリシロキサン;ポリアミド及びコポリアミド;ポリエステル、即ちラクトンの開環重合により又はヒドロキシカルボン酸又はジオールとジカルボン酸誘導体との縮合により製造されるポリオール;ポリエポキシドから適当な硬化剤との付加反応により又はエポキシド基を介する重合により製造されるエポキシ樹脂;ジグリコール又はビスフェノールとホスゲン又は炭酸ジエステルとの縮合又はエステル交換反応での反応により製造されるポリカーボネート;及びこれらの混合物。
有利なポリマーは、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのホモ−及びコ−ポリマー及びポリアセタールをベースとするポリマーである。2種以上のポリマーの混合物も使用できる。この混合割合は厳密ではなく、当業者によって特別な状況に適合するように賢明に決定される。
このSAP粒子は、水不溶性で、不反応性のワックスで塗被することによって、SAP製造の間の微細寸法のSAP粒子の量を本質的に減少させることもできる。有用なワックスは約30℃〜約180℃、好ましくは約40℃〜約180℃の融点を有する。本発明の最大限の利点を達成するために、このワックスは約40℃〜約170℃の融点を有する。有利なワックスは、少なくとも80℃まで、不粘着性の皮膜を形成する。有用なワックスは不反応性でもある、即ちこれらは、SAP粒子の表面上のカルボキシル基と反応することのできる反応性基を有しない。
次のものは、本発明で有用なワックスの非限定的な例である。特に本発明で有用であるワックスの例には、天然ワックス、変性天然ワックス、半合成ワックス及び合成ワックスが包含される。天然ワックスの例は、植物ワックス又は動物ワックスである。植物ワックスには、非限定的に、カルナウバろう、カンデリラろう、オウリクリろう(Ouricuri wax)、サトウキビろう及びレタモろう(retamo wax)が包含される。動物ワックスの例には、非限定的に、昆虫ろう、例えば蜜ろう、ゲダろう(ghedda wax)、セラックろう及び羊毛ろうが包含される。天然ワックスの更なる例は、化石ワックス、例えば石油ワックス、褐炭(亜炭)及びピートワックス、例えばオゾケライトワックス、タンク底ワックス及び粗製モンタンワックスである。変性天然ワックスの例は、精製により得られるワックス、例えば石油蒸留物又は蒸留残分から再生されたマクロ−及びマイクロ結晶パラフィンワックス又は化学的に変性されたワックス、例えば二重漂白された粗製モンタンワックスである。半合成ワックスの例には、非限定的に、モンタンワックスから製造できる酸ワックス及びエステルワックス、パラフィン酸化により製造できるワックス酸及びアルコールワックス及びアミドワックスが包含される。合成ワックスの例には、非限定的に、炭化水素ワックス、例えばポリオレフィンワックス及びフィッシャートロプシュワックス(Fischer Tropsch waxes)及び酸素−官能基を有する合成ワックスが包含される。酸素−官能基を有する合成ワックスの例は、合成炭化水素ワックスの酸化により又はオレフィンと不飽和カルボン酸との共重合又はテロメリ化により形成される酸ワックス、合成ワックス酸を合成アルコールでエステル化し、かつオレフィンと不飽和エステル、例えば酢酸ビニルとの共重合により得られるエステルワックス、オキソ合成に引き続く水素添加及び合成脂肪酸の水素添加より製造されるアルコールワックス及び合成酸とアミンとの反応により得られるアミドワックスである。合成炭化水素の酸化によって得られるワックスの例は、ポリエチレンワックスの酸化生成物である。本発明において使用するために有利なワックスは、精製された(例えば脱樹脂(deresinified)又は漂白された)モンタンワックス及びポリオレフィンワックスである。
本発明に従って使用するための特に有利なワックスは、ポリオレフィンワックス、例えばポリエチレンワックス(高圧ポリエチレンワックス、低圧ポリエチレンワックス及び分解ポリエチレンワックス)、これらポリエチレンワックスの酸化生成物、エチレン−α−オレフィンコポリマーをベースとするワックス、エチレン−酢酸ビニルコポリマーをベースとするワックス、エチレン−スチレンコポリマーをベースとするワックス、エチレン−アクリル酸コポリマーをベースとするワックス及びポリエチレンワックスとポリ(テトラフルオロエチレン)ワックスとのワックス混合物をベースとするワックスである。
2種以上のワックスの混合物も使用できる。この混合割合は厳密ではなく、当業者によってその特別な状況に従って賢明に決定される。加えて、皮膜形成ポリマーとワックスとの混合物がSAP粒子を塗被するために使用することができる。
本発明に従って、ポリマー及び/又はワックスがSAP粒子の表面上に均一に分配されるような方法で、SAP粒子上にポリマー及び/又はワックスが適用される。固体に液体を適用するための任意の公知方法が、好ましくは例えば加圧ノズル又は回転ディスクの使用により、コーティング液を分散させて微細液滴にすることによって使用できる。SAP粒子の均一コーティングは、強力機械的ミキサー中又はSAP粒子を渦動ガス流中に懸垂させる流動ミキサー中で達成することができる。SAP粒子の表面上へ液体を分散させるための方法は文献中に公知であり、例えば、米国特許第4734478号(ここで、参考として引用される)を参照されたし。
SAP粒子をコーティングする本発明の方法は、ポリマー及び/又はワックス及び表面架橋剤(使用される場合)を同時に適用することである。個々の成分を、SAP粒子の表面への適用の前の相互作用を避けるために、別々のノズルを介して適用するのが有利である。ベースポリマーをコーティングするもう一つの方法は、成分の順次の添加である。有利な方法は、表面架橋剤の適用と同時のポリマー及び/又はワックスの適用である。生じる塗被されたSAP粒子を、次いで約70℃〜約175℃で、ポリマー及び/又はワックスコーティングを硬化させるのに充分な時間、例えば約5〜90分間加熱する。
本発明に従えば、本発明の方法は、SAP製造の間に生じるSAP微紛体の量を本質的に減少させる。特に本発明の方法は、100ミクロンより小さい粒径を有する粒子を2質量%より少なく、好ましくは1質量%より少なく生じさせる。より好ましくこの方法は、100ミクロンを下回る粒径を有するSAP粒子を0.5質量%より少なく生じさせる。従って、SAP微粉体の再循環は本質的に減少され、このことは、経費節約を提供し、かつ最終SAP性能を改善する。
皮膜形成ポリマー及び/又はワックスに加えて、SAP粒子上のコーティングは、場合によりクレーを含有することができる。このクレーは、SAP粒子にポリマー、ワックス又は表面架橋剤が適用される場合にSAP粒子に適用される。このクレーは、単独で又はポリマー、ワックス又は場合による表面架橋剤と混合して適用することができる。
微細寸法のSAP粒子が凝集することを助ける付加的成分の利点を提供するために、このコーティング中にクレーが存在する。従って、クレーは、存在するとしても、SAP粒子の質量の約0.1%〜約1.5%、好ましくは約0.25%〜約1.25%の量で存在する。本発明の最大限の利点を達成するために、このクレーは、SAP粒子の質量の約0.4%〜約1.1%の量で存在する。
本発明で有用なクレーは、典型的には非膨潤クレーである。しかしながら、膨潤クレーも使用できる。好適な非膨潤クレーには、非限定的に、カオリン鉱物(カオリナイト、ディッカイト(dickite)及びナクライト(nacrite)を包含)、蛇紋岩鉱物、雲母鉱物(イライトを包含)、亜塩素酸塩鉱物、セポライト(sepolite)、パリゴルスカイト、ボーキサイト及びこれらの混合物が包含される。有用な膨潤クレーの例には、非限定的に、モンモリロナイト、即ちベントナイト、ベイデライト(beidelite)、ヘクトライト、サポー石、ノントロン石、ソーコナイト及びラポナイト(laponite)が包含される。
本発明の方法により提供される予測外の利点を示すために、ポリマー又はワックス−塗被されたSAP粒子を製造し、遠心分離保留能(CRC、g/g)、負荷時の吸収性(例えばAUL 0.7psi、g/g)及び粒度分布を試験した。次の手段を用いて、これらの試験を実施した。
遠心分離保留能(CRC)
この試験は、ヒドロゲル形成ポリマーの自由膨潤能を測定する。この方法では、寸法フラクシヨン106〜850μmの乾燥SAP粒子の0.2000±0.0050gをティーバッグ中に挿入する。このティーバッグを食塩水(即ち0.9質量%塩化ナトリウム水)中に30分間置く(少なくとも食塩水0.83リットル/ポリマー1g)。次いで、このティーバッグを250Gで3分間遠心分離する。ティーバッグの重量の測定によって、吸収された食塩水量を測定する。
負荷時の吸収性(AUL)
この方法は、WO 00/62825、22−23頁(ここで、参考として考慮される)に、AUL(0.70psi)について230g(重)を用いて記載されている。適当な重量、例えばAUL(0.9psi)について317g(重)を使用する同様な手段を用いて、AUL(0.01psi)及びAUL(0.9psi)を測定する。
粒度分布(PSD)
粒度分布は、米国特許第5061259号(ここで、参考として考慮される)に記載のように測定される。要するに、SAP粒子の試料を一連の積重ねられた篩の最上部に加える。これらの篩を、機械的に所定の時間振動させ、次いで各々の篩上のSAP粒子の量を秤量する。各々の篩上のSAP粒子の百分率を、SAP試料の当初試料質量から算出する。
実施例1
ベースSAP粒子: CRC=40g/g
PSD: >850μm: 0.1%
500−850μm: 33.8%
300−500μm: 32.6%
150−300μm: 26.5%
106−150μm: 5.7%
45−106μm: 1.3%
<45μm: 0.0%
SAP粒子1)(40kg)を、脱イオン水2kg、プロピレングリコール2kg、ポリマー2) 0.025kg及びエチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDGE) 0.04kgで塗被した。次いで、このSAP粒子を120℃で60分間硬化させた。
最終生成物性能:
CRC=30.3g/g
PSD: >850μm: 0.3%
500−850μm: 36.0%
300−500μm: 32.8%
150−300μm: 25.8%
106−150μm: 4.1%
45−106μm: 1.0%
<45μm: 0.0%
1) このSAP粒子は、75%中和を有する架橋されたポリアクリル酸であった;
2) このポリマー0.025kgを提供するために、メチルメタクリレート/ブチルアクリレートコポリマー50.0質量%を含有する乳液として添加。
比較例1
ベースSAP粒子: CRC=40g/g
PSD: >850μm: 0.1%
500−850μm: 33.8%
300−500μm: 32.6%
150−300μm: 26.5%
106−150μm: 5.7%
45−106μm: 1.3%
<45μm: 0.0%
SAP粒子1)(40kg)を、脱イオン水2kg、プロピレングリコール2kg及びEGDGE 0.04kgで塗被した。次いでこのSAP粒子を、120℃で60分間硬化させた。
最終生成物性能:
CRC=30.1g/g
AUL(0.7 psi)=17.5g/g
PSD: >850μm: 1.2%
500−850μm: 2.92%
300−500μm: 28.2%
150−300μm: 24.2%
106−150μm: 5.8%
45−106μm: 9.3%
<45μm: 2.1%
実施例1及び比較例1は、SAP粒子をポリマーで塗被することが、流体吸収特性に不利に影響することなしに、表面架橋プロセスの間に生じる微細寸法のSAP粒子の量を本質的に減少させることを示している。
一連のポリマー及びワックスで、SAP製造の間に生じる微細寸法のSAP粒子の量を減少させる能力について試験した。4種のポリマーの3種は、種々異なる濃度のスチレン/ブタジエンコポリマーであった。第4のポリマーは、メチルメタクリレート/ブチルアクリレート(MMA/BA)コポリマーであった。この試験の目的は、表面架橋プロセスの間に生じる106ミクロン及びより小さいSAP粒子の量を最小化することであった。
ポリマー1: 固体含有率=MMA/BAコポリマー 50.5%;
ポリマー2: 固体含有率=スチレン/ブタジエンコポリマー 70.8%;
ポリマー3: 固体含有率=スチレン/ブタジエンコポリマー 50.8%;
ポリマー4: 固体含有率=スチレン/ブタジエンコポリマー 52.5% 。
実施例2
ポリアクリル酸SAP粒子(DN=75)に、脱イオン(DI)水とプロピレングリコールとの1/1割合の混合物(これは、更にポリマー1ラテックス 0.1%を含有している)4.2%(SAP粒子の質量に対する質量で)を添加した。この混合物を、ロジゲ(Lodige)ミキサー中で流動化されているSAP粒子1000g上にスプレーにより適用した。ポリマー1の適用の後に、SAP粒子を120℃に加熱し、1時間保持した。当初のSAP粒子ポリマーは、106ミクロン以下の小さい粒子含有率20%を有した。ポリマー1の適用後に粒度分布を測定すると、106ミクロンを下回る寸法を有する粒子は0%であることが判明した。塗被されたSAP粒子のCRCは32.7g/gであり、SAULは62(0.01 AUL=50g/g及び0.9 AUL=12g/g)であった。ポリマー1を添加しなかったSAP粒子の目標特性は、CRC 30g/g及びSAUL 64である。最終生成物白色度は36であった。
実施例3
ポリアクリル酸SAP粒子(DN=75)に、DI水とプロピレングリコールとの1/1割合の混合物(これは、更にEGDGE 0.1%、ポリマー1 0.05%及びカオリンクレー 1%を含有している)4.2%(SAP粒子の質量に対する質量で)を添加した。この混合物を先ず、ワーリングブレンダー(Waring Blender)中で「高速」条件下に3分間剪断して、ポリマー1をより均質に分散させた。次いでこの混合物を、ロジゲミキサー中で流動化されているSAP粒子1000g上に、スプレーにより適用した。この混合物の適用後に、SAP粒子を120℃に加熱しかつ1時間保持した。ポリマー/カオリンクレーコーティングの適用の後に、平均PSDを測定し、対照よりも43%高いこと(330μm対281μm)が測定された。これは粗い終点の方向への粒度分布(PSD)のシフト及び微細寸法のSAP粒子の量の減少を示している。
実施例4
ポリアクリル酸SAP粒子(DN=75)に、ID水とプロピレングリコールとの3/1割合の混合物(これはEGDGE 4%、マイクロナイズドポリエチレンワックス0.05%及びカオリンクレー 1%をも含有している)4%(SAP粒子の質量に対する質量で)を添加した。この混合物を、ワーリングブレンダー中で「高速」条件下に3分間剪断して、ワックスをより均質に分散させた。次いで、この混合物を、ロジゲミキサー中で流動化されているSAP粒子1000g上にスプレーによって適用した。この混合物の適用の後に、SAP粒子を120℃に加熱しかつ1時間保持した。当初のSAP粒子は、45ミクロンを下回る含分3.5%を有した。ワックス適用の後に、粒子分布を測定し、45ミクロンを下回る粒子2%を有することが判明した。
本発明のSAP粒子は、水及び他の水性流体の吸収剤として有用であり、おむつ、タンポン及び生理ナプキンのような衛生用品中で吸収剤成分として使用することができる。このSAP粒子は、例えば次の用途で使用することもできる:貯蔵、包装、輸送、水敏感な品物の包装材料として、例えば花輸送及び衝撃保護;魚及び新鮮肉の輸送及び新鮮魚類及び肉パック中の水分及び血液の吸収のための食品分野;水処理、廃物処理及び水除去;クリーニング;及び溶融水及び露沈殿物の灌漑、保留で及び堆肥添加成分としての農工業。
本発明のSAP粒子の特に有利な用途には、次のものが包含される:医療用途(外傷プラスター、火傷の手当又は他の滲出性外傷の、怪我の迅速手当、後の分析及び診断の目的の体液滲出物の迅速吸収のための水吸収材料)、化粧品、薬剤及び医薬品の担持材料、リュウマチ用膏薬、超可聴音ジェル(ultrasound gel)、冷却ジェル、油/水又は水/油エマルジヨン用のシックナー、繊維材料(グローブ、スポーツウエア、繊維材料、靴インサート、合成布中の水分調節)、疎水性表面の親水性化、ケミカルプロセス工業用途(有機反応用の触媒、大きい機能性分子(酵素)の固定、熱貯蔵媒体、濾過助材、ポリマーラミネート中の親水性成分、分散剤、液化剤)及び建築物構成(シーリング材料、水分の存在下で自己シールする系又は膜及び焼結建築材料又はセラミック中の微細孔生成剤)。
本発明は、衛生用品の吸収芯部中でのSAP粒子の使用をも提供する。衛生用品には、非限定的に、成人用の尿失禁パッド及び尿失禁ブリーフ、乳幼児用のおむつ、メンス用品、包帯及び体液吸収のために有用である類似品が包含される。
おむつなどの衛生用品は、(a)透液性トップシート;(b)不透液性バックシート;(c)(a)と(b)との間に配置されていて、本発明のSAP粒子10%〜100%(質量)及び親水性繊維材料0%〜90%(質量)を含有する芯部;(d)場合により前記芯部(c)の直上及び直下に配置されているティッシュ層;及び(e)場合により(a)と(c)との間に配置されている捕捉層から成っている。
明らかに、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく、前記のような本発明の多くの変性及び変更が可能であり、従って従属請求項に示されるような限定が付されるだけである。

Claims (37)

  1. 粒子の質量に対して0.1%を下回る不反応性の皮膜形成ポリマー;粒子の質量に対して0.05%を下回るワックス;又は双方を含有する表面コーティングを有しているベースポリマーを含有している、超吸収ポリマー粒子。
  2. 粒子は表面架橋されている、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  3. ベースポリマーは、中和された及び中和されていないペンダント状のカルボン酸基複数を含有している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  4. ベースポリマーは約25〜約100の中和度を有している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  5. ベースポリマーはアクリル酸、メタクリル酸又はこれらの混合物を含有している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  6. ベースポリマーの表面上に、ポリマーが粒子の質量に対して約0.01%〜約0.08%の量で存在している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  7. ベースポリマーの表面上に、ポリマーが粒子の質量に対して約0.02%〜約0.07%の量で存在している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  8. ベースポリマーの表面上に、ワックスが粒子の質量に対して約0.01%〜約0.05%の量で存在している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  9. コーティングは皮膜形成ポリマーを含有している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  10. 皮膜形成ポリマーは、ビニルエステル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ポリアセタール、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリカーボネートのホモポリマー又はコポリマー又はこれらの混合物を含有している、請求項9に記載の超吸収ポリマー粒子。
  11. 皮膜形成ポリマーは30℃を下回るガラス転移温度を有している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  12. コーティングはワックスを含有している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  13. ワックスは、天然ワックス、変性天然ワックス、半合成ワックス、合成ワックス及びこれらの混合物の群から選択されている、請求項12に記載の超吸収ポリマー粒子。
  14. ワックスは、ポリオレフィンワックス、モンタンワックス、化石ワックス、ピートワックス、マイクロ−又はマクロ結晶パラフィンワックス、酸ワックス、エステルワックス、アルコールワックス、アミドワックス、植物ワックス、動物ワックス及びそれらの混合物の群から選択されている、請求項12に記載の超吸収ポリマー粒子。
  15. 表面コーティングは、更に、粒子の質量に対して約0.1%〜約1.5%のクレーを含有している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  16. ベースポリマーはポリアクリル酸を含有している、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子。
  17. 被膜形成ポリマーは、スチレン/ブタジエンコポリマー、メタクリル酸メチル/アクリル酸ブチルコポリマー又はこれらの混合物を含有している、請求項16に記載の超吸収ポリマー粒子。
  18. ワックスは、マイクロナイズドポリエチレンワックス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス又はこれらの混合物を含有している、請求項16に記載の超吸収ポリマー粒子。
  19. ベースポリマーは表面架橋されている、請求項16に記載の超吸収ポリマー粒子。
  20. 次の工程:
    (a)ベースポリマー粒子を供給する;
    (b)ポリマー及びワックスを供給する:
    (c)前記ベースポリマー粒子の表面に、前記ポリマー又はワックス又は双方を適用する;
    (d)場合により、ベースポリマーの表面に表面架橋剤を適用する;
    (e)工程(c)及び(d)から生じた塗被されたベースポリマーを、前記ベースポリマー粒子上に乾燥ポリマー又はワックスコーティングを提供するために充分な温度で、かつ充分な時間加熱する;
    から成る、請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子を製造する方法。
  21. 加熱工程(e)を70℃〜約175℃で、約5分〜約90分間実施する、請求項20に記載の方法。
  22. 工程(c)を工程(d)よりも前に実施する、請求項20に記載の方法。
  23. 工程(c)を工程(d)の後に実施する、請求項20に記載の方法。
  24. 工程(c)及び工程(d)を同時に実施する、請求項20に記載の方法。
  25. 超吸収ポリマー粒子は、2質量%より少ない粒子が100ミクロン又はそれを下回る粒径を有する粒度分布を有している、請求項20に記載の方法。
  26. 超吸収ポリマー粒子は皮膜形成ポリマーコーティングを有している、請求項20に記載の方法。
  27. 超吸収ポリマー粒子はワックスコーティングを有している、請求項20に記載の方法。
  28. 更に、工程(e)の前に、ベースポリマー粒子の質量に対して0.1%〜1.5%のクレーをベースポリマー粒子の表面に適用する工程を有している、請求項20に記載の方法。
  29. 次の工程:
    (a)表面架橋されたベースポリマー粒子を供給する;
    (b)ポリマー及びワックスを供給する:
    (c)前記ポリマーを、ベースポリマー粒子の0.1質量%を下回る量で、前記ワックスを、ベースポリマー粒子の0.05質量%を下回る量で、又は双方を、前記ベースポリマー粒子の表面に適用する;
    (d)工程(c)から生じた塗被されたベースポリマーを、表面架橋されたベースポリマー粒子上に乾燥ポリマー又はワックスコーティングを提供するために充分な温度で、かつ充分な時間加熱する;
    から成る、皮膜形成ポリマー又はワックスコーティングを有している超吸収ポリマー粒子を製造する方法。
  30. 超吸収ポリマー粒子は、2質量%より少ない粒子が100ミクロン又はそれを下回る粒径を有する粒度分布を有している、請求項29に記載の方法。
  31. 超吸収ポリマー粒子は皮膜形成ポリマーコーティングを有している、請求項29に記載の方法。
  32. 超吸収ポリマー粒子はワックスコーティングを有している、請求項29に記載の方法。
  33. 更に工程(d)の前に、ベースポリマー粒子の質量に対して0.1%〜1.5%のクレーをベースポリマー粒子の表面に適用する工程を有している、請求項29に記載の方法。
  34. 芯部を有する衛生用品であって、前記の芯部は請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子を含有している、衛生用品。
  35. 記載の物品は、おむつ、失禁用パッド、失禁用ブリーフ、メンス用品及び包帯からなる群から選択されている、請求項34に記載の衛生用品。
  36. (a)透液性トップシート;(b)不透液性バックシート;(c) (a)と(b)との間に配置されていて、(i)請求項1に記載の超吸収ポリマー粒子10質量%〜100質量%及び(ii)親水性繊維材料0質量%〜90質量%を含有している芯部;(d)場合により、前記芯部(c)の直上又は直下に配置されているティッシュ層;及び(e)場合により、(a)と(c)との間に配置されている捕捉層から成っている、衛生用品。
  37. 衛生用品はおむつである、請求項36の記載の物品。
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