JP2008526925A - 圧縮二酸化炭素中で連続的閉環メタセシスを行う方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、連続的なオレフィン閉環メタセシス(RCM)を行う方法に関し、液体又は固体の反応物の溶媒として圧縮二酸化炭素(気体、液体又は超臨界)を用いることによって、生成物を製造する。第二相として1又は2以上のイオン性液体をさらに導入し、その中で均一なオレフィンメタセシス触媒を固定化する。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、圧縮二酸化炭素(気体、液体又は超臨界)が液体又は固体の反応物とそれから得られる生成物の溶媒として作用し、さらに第2相として1又は2以上のイオン性液体を導入し、その中で均一なオレフィンメタセシス触媒を固定させる、オレフィンの閉環メタセシス(RCM)を行う方法に関する。
〔発明の背景〕
閉環オレフィンメタセシス(RCM)は、そうこうしているうちに進歩して、すべての大きさの環式構造を複数の官能基と共に効率的に合成できる最も成功した合成法の1つになった。この特性は、物質のこの変換を天然物質の現代化学における中心的手段にした。この手段は、合成におけるこの変換の特別に優れた有用性の信頼できる判定基準を構成する(a) R. H. Grubbs and S. Chang, Tetrahedron, 1998, 54, 4413; b) A. Furstner, Angew. Chem. Int. Ed., 2000, 39, 3012; c) S. J. Connon, S. Blechert, Angew. Chem. Int. Ed., 2003, 42, 1900)。
これまでは、均一触媒(優先的にRu錯体)はその不均一な金属オキシドベース類似体よりずっと高い基耐性を有するので、官能化オレフィンの変換のためには均一触媒だけを考慮していた。しかし、使用する均一触媒の濃度は典型的に1桁のモル分率範囲であり、そのことが、経済的及び毒物学的理由のため、触媒を生成物から効率的に分離することを不可欠にしている。
最新技術は、反応が起こった後ろ過で分離可能な固体担体材料上の均一触媒の固定化、又は多相触媒による該均一触媒の分離と再利用、すなわち触媒を一相(固定相)で固定化し、他の相(連続法の移動相として知られる)から生成物が得られる方法である。二相触媒と関連技術の主題について、2つの特殊な問題が既に公表されている(a) Catalysis Today 1998, 42, issue 2; b) Chem. Rev. 2002, 102, October issue)。後者の戦略はShell Higher Olefin Process又はRuhrchemie-Rhone-Poulenc Processで非常にうまく実施されている。これら2つの方法は、気体の出発原料だけを用いて液体生成物に変換することを特徴とする。そして、液体生成物をれっきとした相として分離することができる。
しかし、この方法は、出発原料と対応する目標分子の化学的-物理的性質が非常に似ていることが多いので、決して一般的に適用できるわけではない。このことは特にオレフィン閉環メタセシスで成り立つ。さらに、周囲温度で液体及び固体である反応物(ほとんどすべてのファインケミカルでは凝集状態)は、基本的にさらに溶媒を使わなければならないので、多相触媒中で効率的に反応させるのはさらに困難である。反応部位で触媒相との接触を強化し、適切な濃度の基材を生じさせるため、溶媒の使用が必要である。正確には、効率的に閉環オレフィンメタセシスを実施するためには、溶媒の両機能は高い処理能力と選択性(環化対オリゴマー形成)にとって根源的に重要な機能である。しかし、別の溶媒相の組み入れは、以下のような多くの問題をもたらす:
1.生成物から溶媒を除去しなければならならず、一般的に生成物を熱負荷にさらす方法は収率を減らすことが多い。
2.生成物から最後の痕跡量の溶媒を除去することは非常に困難であることが判明していることが多く、これは医薬品の製造ラインでは特に問題である。
3.広く使用されているメタセシス触媒は通常の二相系(液体-液体系)で不十分な選択的分配係数であり、その結果、基材/生成物相への触媒の望ましくない浸出となる。この抽出除去の結果として、触媒系の活性が低減するのみならず、触媒による生成物のコンタミネーションもあり、これはファイン化学の多くの部門で許容されない。
4.特に、連続法で使用する移動性溶媒は極端にクリーンでなければならず、そうでなけらば触媒的に活性な相内で該溶媒由来の不純物が蓄積するので、このようにして触媒の不活性化が促進されうる。しかし、高度に純粋な有機溶媒は非常に高価なので、経済的でない。平均サイズ(8〜11環員)と大きいサイズ(12以上の環員)の閉環メタセシスにおけるより、オリゴマー形成反応を反対に作用させるように非常に高い希釈度で行うことが必須であるという因子もある。
5.その可燃性と高い揮発性を考慮すると、従来の溶媒はさらに潜在的危険を構成する。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決し、かつ液体と固体の両基材の連続的なオレフィン閉環メタセシスに適した方法を提供することである。
超臨界二酸化炭素は、全範囲の環化しうる基材のオレフィンメタセシス反応の溶媒としてそれ自体既に実証されている。超臨界二酸化炭素は非常に良い価値があり(高純度の形態でさえ)、無毒かつ不燃性であるのみならず、使用する流体密度を変えることによって、RCMにおけるモノマー-オリゴマー平衡の操作を制御することもできる((a) A. Furstner, L. Ackermann, K Beck, H. Hori, D. Koch, K. Langemann, M. Liebl, C. Six, W. Leitner, J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 9000-9006, b) Furstner et al., Selective Olefin Metathesis of Bifunctional or Polyfunctional Substrates in compressed Carbon Dioxide as Reaction Medium, U.S. Pat. No. 6,348,551; c) DeSimone et al., Olefin Metathesis Reactions in Carbon Dioxide Medium, U.S. Pat. No. 5,840,820)。圧縮二酸化炭素をそれ自体で反応媒体として使用する場合、特に以下の2つの特性が閉環オレフィンメタセシスで問題となりうる。
1.一方で、超臨界二酸化炭素は現在最も活性なメタセシス触媒についての良い解決特性を持っておらず、それに対応して転換率が低い。オレフィンメタセシスからかなり離れるが、このことが過フッ素化鎖を可溶化する均一触媒の開発をもたらした((a) S. Kainz, D. Koch, W. Baumann, W. Leitner, Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1997, 36, 1628-1630; b) Holmes et al., Use of Compressed CO2 in Chemical Reactions, U.S. Pat. No. 6,458,985 B1)。しかし、このような触媒は合成が複雑なので、非常に高価である。
2.不揮発性基材を効率的に反応させるのに適した反応条件下で現在最も活性なメタセシス触媒の溶解度は、まだ十分高く、生成物から触媒を分離する必要がある。しかし、引き続くプロセスでさらなるアジュバントがなければ生成物から触媒を分離できない。このことが、一方で触媒活性中心での基材の良い輸送を達成するため、さらに他方で効率的な分離を確実にするため、固相上での固定化が、圧縮二酸化炭素中の反応のため、すなわち該分子のCO2-親和性部分とCO2-疎外性部分の両方を含む固相中の反応のために開発された理由でもある。(DeSimone et al., Carbon Dioxide-Soluble Polymers and Swellable Polymers for Carbon Dioxide Applications, U.S. Pat. No. 6,747,179 B1)。しかし、限界要因として、この概念の触媒の有効性は、決して上記特許では特徴づけされていない。
オレフィン閉環メタセシス反応を行うための可能性のある反応媒体としてイオン性液体も化学文献に開示されている。液体の主な利点は、その分解温度未満で揮発性を欠いていること及びその不燃性にある。さらに、多くの例は通常の溶媒と混和しないので、抽出によって容易に生成物を確実に単離できる((a) R. C. Buijsman, E. van Vuuren, J. G. Sterrenburg, Org. Lett. 2001, 3, 3785-3787, b) Gurtler et al., α,ω-Diene Metathesis in the Presence of Ionic Liquids, U.S. Pat. No. 6,756,500 B1)。しかし、最も広く使用されているグラブス触媒は、通常の有機溶媒で仕上げる抽出の際にかなりの浸出を示し、その結果、最大1回又は2回再利用可能である。この経験に基礎を置いた2つの独立した研究では、イミダゾリウムフラグメントを現在既知の最も活性な触媒構造に組み込んで、まず最初にイオン性液体中で再利用できるプレ触媒を合成した(a) N. Audic, H. Clavier, M. Mauduit, J.-C. Guillemin, J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 9248-9249; b) Q. Yao, Y. Zhang, Angew. Chem Int. Ed. 2003, 42, 3395-3398)。しかし、抽出仕上げ用の高度に揮発性、可燃性、また場合によっては毒性の溶媒の使用と別に、以下のような他の欠点もある:
1.触媒中心(イオン性液体に溶解)における速い化学反応では、物質移動が全体として反応速度を制限することが多い。この問題は、イオン性液体の相対的に高い粘度が低い拡散係数と撹拌系内の相対的に大きい液滴をもたらすので、2つの有機相又は1つの有機相と1つの水相を有する二相系中の反応におけるより一般的にかなり厳しい。これらの両作用が遊離体の触媒中心への質量移動に望ましくない影響を与える。
2.イオン性液体は、水及び大多数の有機溶媒よりかなり高価である。産業上の使用者の観点から、これは使用する遷移金属触媒の全体的な回収のみならず、該系で使用するイオン性液体の回収をも要求する。この背景に対し、有機遊離体及び生成物中のイオン性液体のより大きいか又は小さい交差溶解性が問題となり、特に遊離体自体及び生成物自体が特定の極性を有する場合に重要である。従って、連続法では、生成物中へのイオン性液体と触媒の一定の損失がありうる。
1999年、ブレネッケ(Brennecke)とベックマン(Beckman)の研究グループはイオン性液体と超臨界二酸化炭素の二相混合物の相特性を開示した(L. A. Blanchard, D. Hancu, E. J. Beckman, J. F. Brennecke, Nature 1999, 399, 28-29)。それらは、超臨界CO2は容易にいくつかのイオン性液体に溶解するが、同じイオン性液体は超臨界CO2中で検出できる溶解性を持たないことを示すことができる。さらに、この刊行物中で、著者は、超臨界CO2を用いてイオン性液体から高沸点物質を抽出する可能性について述べている。抽出物のイオン性液体によるコンタミネーションは検出されないだろう。
ジェソップ(Jessop)の研究グループは、超臨界CO2による抽出を用いて、中性ルテニウム触媒による水和反応後のイオン性液体から生成物を単離した(R. A. Brown, P. Pollett, E. McKoon, C. A. Eckert, C. L. Liotta, P. G. Jessop, J. Am Chem. Soc. 2001, 123, 1254)。この概念はベーカー(Baker)及びトゥマス(Tumas)によって拡張され、彼らは、[BMIM][PF6]/超臨界二酸化炭素の二相系中で中性ウィルキンソン触媒RhCl(PPh3)3を用いてうまくいったシクロヘキサンと1-デセンの水素化について開示した。しかし、この著者が行った比較試験は、超臨界CO2の存在下で、この触媒について、一般的により低いか、又はよくても同等に高い活性が見られることを示した。[BMIM][PF6]/超臨界二酸化炭素系における変換率は、好ましい場合[BMIM][PF6]/n-ヘキサン系で達成される値に相当する(F. Liu, M. B. Abrams, R. T. Baker, W. Tumas, Chem. Commun. 2001, 433)。超臨界二酸化炭素とイオン性液体から成る二相系における別の触媒の研究はコール-ハミルトン(Cole-Hamilton)と仲間らによって公表された(Cole-Hamilton et al., Catalysis in an Ionic Fluid, Supercritical Fluid Two Phase System, WO 02/02218 A1; M. F. Sellin, P.B. Webb, D. J. Cole Hamilton, Chem Commun. 2001, 781)。このグループは、1-ヘキセン、1-オクテン及び1-ノナンのアニオン性Rh錯体によるヒドロホルミル化を研究した。しかし、彼らの方法は、標準状態で気体の少なくとも1種の反応物がある系に制限される。
〔発明の詳細な説明〕
対照的に、本発明の方法は、液体又は固体の基材が圧縮二酸化炭素に溶解し、激しい撹拌によって、液体又は固体の基材が、複数の基材、生成物及び金属錯体メタセシス触媒が均一に溶解する第2の液相である触媒含有イオン性液体と緊密に接触するようになり、それによって該イオン性液体と反応することを特徴とする。CO2相の濃度が0.2〜1.2g/mlになるように、反応温度(-50〜300℃、好ましくは-20〜150℃)と全圧(10〜1000バール、好ましくは50〜500バール)を選択する。メタセシス触媒の高い分子量、低い揮発性及び高い極性のため、本発明の方法における圧縮二酸化炭素にメタセシス触媒は溶けないので、適切な反応条件下で該多相法におけるIL相にメタセシス触媒が効率的に固定化される。
従って、本発明は、液体と固体の両基材の連続的なオレフィン閉環メタセシスに適し、かつ超臨界二酸化炭素、1又は2以上のイオン性液体、均一触媒及びオレフィンメタセシスで環化しうる基材を含む方法に関する。
驚くべきことに、本発明の方法は液体と固体の両基材の連続的なオレフィン閉環メタセシスに顕著に適切であることが分かった。特に好ましくは、700g/モル以下の分子量を有するわずかに極性乃至無極性の基材は、強力なルイス塩基中心が存在しなくても反応することができる。基材の構造によっては、本発明の方法を用いて自由に選択しうる環サイズn(n≧5)の炭素環又はヘテロ環、例えば平均サイズ(8〜11環員)及び大きいサイズ(12以上の環員)の環を生成することができる。特に好ましくは、本発明の方法を用いて5〜7環員の環及び大環(≧12環員)を合成することができる。
本発明の方法に好適な触媒は、特に以下に示す中性及びイオン性のプレ触媒1、4、5、6、7、8及び9であるが、これは本発明の範囲に如何なる制限も与えない。
好ましくはこの方法では、下記式Aの触媒を用いる。










式中、
X及びX'は、アニオン性リガンドを表し;
Lは、中性リガンドを表し;
a、b、c、dは、相互独立に、H、ハロゲン、NO2、C1-6-アルキル、CO-Ra-d、SO2-Ra-d、PO(Ra-d)2、C1-6-アルコキシ又はアリールを表し、さらにアリールは、任意に、C1-6-アルキル及びC1-6-アルコキシの中から選択される基で置換されていてもよく;
Ra-dは、C1-8-アルキル、C3-6-シクロアルキル又はアリールを表し、任意に、F、Cl、Br、I、C1-6-アルキル、C1-6-アルコキシ、NO2、CN、CF3、OCF3又はC1-6-アルコキシカルボニルの中から選択される基で置換されていてもよく;
R1は、C1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル、C3-6-シクロアルキル、C7-18-アラルキル又は下記式A1:
(式中、アスタリスクは該分子の結合点を示し、かつ
R11は、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C7-18-アラルキル、アリールを表し;
R12は、H、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C7-18-アラルキル、アリールを表す)
の基を表し;
R2は、H、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル又はアリールを表し;
特に好ましくは、
R1が、-C1-6-アルキル、-C1-6-ハロアルキル、-C3-6-シクロアルキル又は-C7-18-アラルキルを表し、最も好ましくは
a、c、dがHを表し;かつ
bが-NO2を表す。
式Aの触媒を使用し、かつ
Lが式P(R4)3(式中、R4はC1-6-アルキル、シクロアルキル又はアリールを表す)のリガンドを表し;特に好ましくはLが下記式L1、L2、L3又はL4のリガンドを表す上記方法も好ましい。


(式中、
R5及びR6は、相互独立にH、C1-6-アルキル又はアリールを表し;
R7及びR8は、相互独立にH、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル又はアリールを表し;或いは
R7とR8が一緒に3-又は4-員アルキレンブリッジを形成し;かつ
Y及びY'は、ハロゲンを表す。)
用語“C1-8-アルキル”(他の基の一部であるものを含む)は、1〜8個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキル基を表し、用語“C1-6アルキル”は、1〜6個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキル基を表し、用語“C1-4アルキル”は、1〜4個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキル基を表す。1〜4個の炭素原子を有するアルキル基が好ましい。例としてメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、iso-ペンチル、neo-ペンチル又はヘキシルが挙げられる。任意に、上記基の略号Me、Et、n-Pr、i-Pr、n-Bu、i-Bu、t-Bu等を使用することがある。特に断らない限り、定義プロピル、ブチル、ペンチル及びヘキシルは、問題の基のすべての可能な異性形を包含する。従って、例えば、プロピルはn-プロピルとiso-プロピルを含み、ブチルはiso-ブチル、sec-ブチル及びtert-ブチルを含む等である。
用語“C2-6-アルケニル”(他の基の一部であるものを含む)は、2〜6個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルケニル基を表し、用語“C2-4-アルケニル”は、2〜4個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルケニル基を表す。但し、それらは少なくとも1個の二重結合を有することを条件とする。2〜4個の炭素原子を有するアルケニル基が好ましい。例としてエテニル若しくはビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、又はヘキセニルが挙げられる。特に断らない限り、定義プロペニル、ブテニル、ペンテニル及びヘキセニルは、問題の基のすべての可能な異性形を包含する。従って、例えば、プロペニルは1-プロペニルと2-プロペニルを含み、ブテニルは1-、2-及び3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル等を含む。
用語“C2-6-アルキニル”(他の基の一部であるものを含む)は2〜6個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキニル基を表し、用語“C2-4-アルキニル”は2〜4個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキニル基を表す。但し、それらが少なくとも1個の三重結合を有することを条件とする。2〜4個の炭素原子を有するアルキニル基が好ましい。例としてエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル又はヘキシニルが挙げられる。特に断らない限り、定義プロピニル、ブチニル、ペンチニル及びヘキシニルは、問題の基のすべての可能な異性形を包含する。従って、例えば、プロピニルは1-プロピニルと2-プロピニルを含み、ブチニルは1-、2-及び3-ブチニル、1-メチル-1-プロピニル、1-メチル-2-プロピニル等を包含する。
用語“C1-6-アルコキシ”(他の基の一部であるものを含む)は1〜6個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルコキシ基を表し、用語“C1-4-アルコキシ”は1〜4個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルコキシ基を表す。1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基が好ましい。例としてメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ又はペントキシが挙げられる。場合によっては上記基の略号MeO、EtO、PrO等を使用しうる。特に断らない限り、定義プロポキシ、ブトキシ及びペントキシは、問題の基のすべての可能な異性形を包含する。従って、例えば、プロポキシはn-プロポキシとiso-プロポキシを含み、ブトキシはiso-ブトキシ、sec-ブトキシ及びtert-ブトキシを含む等である。
用語“C3-6-シクロアルキル”(他の基の一部であるものを含む)は3〜6個の炭素原子を有する環式アルキル基を表す。例としてシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルが挙げられる。特に断らない限り、環式アルキル基は、メチル、エチル、iso-プロピル、tert-ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選択される1又は2以上の基で置換されていてもよい。
用語“アリール”(他の基の一部であるものを含む)は6又は10個の炭素原子を有する芳香環系を表す。例としてフェニル又はナフチルが挙げられ、好ましいアリール基はフェニルである。特に断らない限り、該芳香族基は、メチル、エチル、iso-プロピル、tert-ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選択される1又は2以上の基で置換されていてもよい。
用語“C7-18-アラルキル”(他の基の一部であるものを含む)は、6又は10個の炭素原子を有する芳香環系で置換されている、1〜8個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキル基を表す。従って、用語“C7-11-アラルキル”は、6個の炭素原子を有する芳香環系で置換されている、1〜4個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキル基を表す。例としてベンジル、1-又は2-フェニルエチルが挙げられる。特に断らない限り、該芳香族基は、メチル、エチル、iso-プロピル、tert-ブチル、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選択される1又は2以上の基で置換されていてもよい。
本発明では、二酸化炭素を気体、超臨界又は液体の形態で使用する。0.2g/ml〜1.2g/ml、好ましくは0.3g/ml〜0.9g/mlの密度を使用すべきである。
本発明の方法では、イオン性液体は100℃未満の融点を有する式[A]n +[Y]n-の塩又は塩の混合物でよい。式中、n=1又は2であり、アニオン[Y]n-はテトラフルオロホウ酸塩([BF4]-)、テトラクロロホウ酸塩([BCl4]-)、ヘキサフルオロリン酸塩([PF6]-)、ヘキサフルオロアンチモン酸塩([SbF6]-)、ヘキサフルオロヒ酸塩([AsF6]-)、テトラクロロアルミン酸塩([AlCl4]-)、トリクロロ亜鉛酸塩[(ZnCl3]-)、ジクロロ銅塩([CuCl2]-)、硫酸塩([SO4]2-)、炭酸塩([CO3]2-)、フルオロスルホン酸塩、[R'-COO]-、[R'-SO3]-、[R'-SO4]-、[テトラキス-(3,5-ビス-(トリフルオロメチル)-フェニル)ホウ酸塩]([BARF]-)及び[(R'-SO2)2N]-の中から選択され、このときR'は、1〜12個の炭素原子を含む直鎖若しくは分岐脂肪族又は脂環式アルキル、或いはハロゲン原子で置換されていてもよいC5-C18-アリール、C5-C18-アリール-C1-C6-アルキル又はC1-C6-アルキル-C5-C18-アリール基であり、カチオン[A]+は、下記カチオン:
・一般式[NR1R2R3R4]+の四級アンモニウムカチオン、
・一般式[PR1R2R3R4]+のホスホニウムカチオン、
・下記一般式:
のイミダゾリウムカチオン(このとき、該イミダゾール核は、 C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アミノアルキル、C5-C12-アリール又はC5-C12-アリール-C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい)、
・下記一般式:
のピリジウムカチオン(このとき、該ピリジン核は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アミノアルキル、C5-C12-アリール又はC5-C12-アリール-C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい)、
・下記一般式:
のピラゾリウムカチオン(このとき、該ピラゾール核は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アミノアルキル、C5-C12-アリール又はC5-C12-アリール-C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい)及び
・下記一般式:
のトリアゾリウムカチオン(このとき、該トリアゾール核は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アミノアルキル、C5-C12-アリール又はC5-C12-アリール-C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい);
の中から選択され、
さらに基R2、R3、R4は、以下の基:
・水素;
・1〜20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐した、飽和又は不飽和の、脂肪族又は脂環式アルキル基;
・ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルキル基(該アリール基中に3〜8個の炭素原子と、N、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し、C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基及び/又はハロゲン原子で置換されていてもよい);
・アリール、アリールC1-C6-アルキル基(該アリール基中に5〜12個の炭素原子を有し、任意に少なくとも1個のC1-C6-アルキル基及び/又はハロゲン原子で置換されていてもよい);
を含む群から相互独立に選択され;
かつ基R1は、以下の基:
・1〜20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐した、飽和又は不飽和の、脂肪族又は脂環式アルキル基;
・ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルキル基(該アリール基中に3〜8個の炭素原子と、N、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し、C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基及び/又はハロゲン原子で置換されていてもよい);
・アリール、アリールC1-C6-アルキル基(該アリール基中に5〜12個の炭素原子を有し、任意に少なくとも1個のC1-C6-アルキル基及び/又はハロゲン原子で置換されていてもよい);を表す。
バッチ操作では、反応終了後、適切な溶媒による抽出で触媒から生成物を除去することができる。便宜上、この抽出は二酸化炭素を用いて直接行われ、その密度は反応の密度と同一でよく、或いは可能な最速の抽出を達成するように特定される範囲内で変化しうる。触媒を直接回収して再び使用することができる。
本発明の方法で使用する圧縮二酸化炭素は、その特殊な化学的-物理的性質のため高度に効率的な様式でプロセスを連続的に操作することを可能にする。プロセスを連続的に操作するため、先行する反応器中で液体又は固体の基材を圧縮二酸化炭素と均一に混合する(相1)。二酸化炭素は気体、超臨界又は液体形態で用いてよく、密度は0.1g/ml〜1.2g/ml、好ましくは0.3g/ml〜0.9g/mlの範囲である。この混合物を流れ方向の反応器中に運ぶ(該反応器は既に所望の反応温度で触媒を含有するイオン性液体(相2)を含む)。上澄みの圧縮二酸化炭素相(相1)から、圧力を制御して下げることによって、及び/又は適切な弁を用いて温度を-60〜200℃の温度に変えることによって、溶解した生成物を分離する。このようにして、二酸化炭素流から直接生成物を単離することができる。
以下の実施例は、プロトタイプの基材を用いるバッチ操作と連続操作の両手順を示す。新規方法の利点は明白であり、特にa)異なって置換されている基材の高い転化率での高い選択性とb)高い長期安定性である。
〔実施例〕
1. 1,7-オクタジエンの閉環メタセシス
ダイアグラム1. 1,7-オクタジエンのRCM、IL=イオン性液体、scCO2=超臨界二酸化炭素
1.1 バッチ法
典型的な実験では、テフロン(登録商標)シール、厚壁ホウケイ酸検査ガラス、テフロン(登録商標)コートマグネチックスターラーコア、熱電対、圧力センサー及び弁を備えた10mlのV4Aステンレススチールのオートクレーブを不活性条件下にて5mgのグラブス(Grubbs)触媒1又は2、2.5mlのイオン性液体(カラムクロマトグラフィーで精製した)及び100μlの1,7-オクタジエン10で満たす。反応器をCO2で充填し、連続的に撹拌しながら40℃に加熱した。1時間の反応後、加熱したニードル弁を介して反応器をガス抜きしながら、ガス流から、-60℃にサーモスタット制御した次の冷却トラップに反応混合物を分離した。イオン性液体をn-ペンタンで抽出し、抽出物を冷却トラップの中身と合わせてガスクロマトグラフィーで分析した。得られた結果を表1に列挙する。
表1.1,7-オクタジエンの閉環メタセシスについてのバッチ実験の結果
1BTA=ビス(トリフルオロメチルスルホンイミド)
1.2 連続法
典型的な実験では、テフロン(登録商標)シール、厚壁ホウケイ酸検査ガラス、テフロン(登録商標)コートマグネチックスターラーコア、熱電対、圧力センサー及び入口弁と出口弁を備えた10mlのV4Aステンレススチールのオートクレーブを不活性条件下にて80mgのグラブス(Grubbs)触媒1又は2と2.5mlのイオン性液体(カラムクロマトグラフィーで精製した)で満たす。反応器をCO2で充填し、連続的に撹拌しながら必要な反応温度にさせた。圧縮機の助けを借りて、1/16''キャピラリーを用いて所望圧力でイオン性液体に導管でCO2を導いた。HPLCポンプを用いて、反応器の入口の直前のT-コネクターを介して1,7-オクタジエン10をCO2流に添加した(流速=1ml/時間)。加熱可能なニードル弁を用いて、反応器の出口の全流量を5〜7l/時間に制限した(ガスメーターで測定した標準圧でのガスの体積)。ガス流から、-60℃にサーモスタット制御した冷却トラップに反応混合物を分離した。図1〜4中の変換時間で特定される時間間隔後、冷却トラップを取り替え、その中身をガスクロマトグラフィーで分析した。
2. 化合物12の閉環メタセシス(RCM)
2.1 常法
2.2.1 メタセシス反応の実行と仕上げ
化合物12(14.9mmol)の33.4%トルエン溶液33.0gを1270mlのトルエンに溶かし、1時間に渡って窒素を通過させることによって脱気した。窒素雰囲気下で溶液を80℃に加熱してから0.040gのグレラ(Grela)触媒5(0.059mmol)を固体として加えた。1時間の反応後、さらに0.026gの触媒5(0.039mmol)を加え、変換が完了するまで反応混合物をさらに60分間撹拌した。
反応混合物を60℃に冷まし、後述する30mlのTHP溶液を加え、混合物を60℃で6時間撹拌した。溶液を周囲温度に冷却後、混合物を59mlの水で2回、50mlの2%塩酸、50mlの5%炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、最後に59mlの水で洗浄した。減圧下で最高温度50℃にて約1100mlのトルエンを蒸留して除き、残留物を0.56gの活性炭で50℃にて2時間精製した。ろ過で活性炭を分離後、溶液を31mlに濃縮した。この溶液2mlを30分に渡って315mlの冷却(0〜7℃)メチルシクロヘキサンに滴加し、この温度で混合物を30分間撹拌した。次に、前記トルエン溶液の残りを0〜7℃で30分に渡って滴加した。結果として生じる懸濁液を30分間撹拌し、沈殿物をろ過で単離した。この白色生成物を20mlの冷却(0〜5℃)メチルシクロヘキサンで2回洗浄し、真空中35℃で乾燥させた。
収量(重量):11.1g
収率(分析による):9.0g(12.7mmol)、85%
純度:90%(HPLC範囲)
2.1.2 THP溶液の調製
19mlの脱気イソプロパノール中の8.9gのテトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロライド(80%,37.4mmol)の溶液を窒素雰囲気下で0〜10℃に冷却し、反応温度が27℃を確実に超えないように混合物を冷却しながら、5分以内で4.7gの45%水酸化カリウム溶液(37.4mmol)を加えた。溶液を窒素雰囲気下でさらに30分撹拌後、生じた懸濁液をろ過し、無機残留物を8mlの脱気イソプロパノールで洗浄した。混ぜ合わせたイソプロパノール溶液は、必要になるまで窒素雰囲気下で貯蔵した。
2.2 バッチ法
典型的な実験では、テフロン(登録商標)シールと厚壁ホウケイ酸検査ガラス、テフロン(登録商標)コートマグネチックスターラーコア、熱電対、圧力センサー及び弁を備えた10mlのV4Aステンレススチールのオートクレーブを使用した。まず、16mgの化合物12を小量のトルエンと共に検査ガラスの上部に固着させ、反応器を組み立て、微真空下でトルエンを除去した。前もってカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出液:ジクロロメタン)で精製した3mlの[BMIM][PF6]と、1.5mgのグレラ触媒5を含有する1mlのジクロロメタン溶液を5分撹拌してからジクロロメタンを真空中で蒸留して除く。この溶液2.5mlを、ガラスに付着している基材12とこの相が接触しないように、不活性条件下で上方の反応器壁の開口を通じて反応器に加えた。反応器が70℃の反応温度に到達後、SFCインジェクションポンプを用い、常に撹拌しながら、400バールの二酸化炭素を(t0)で圧縮した。1時間の反応後、オートクレーブを冷却水で冷却して通気した。該IL相を2mlのトルエンで2回抽出し、オートクレーブを2mlのトルエンで2回リンスした。混ぜ合わせたトルエン相をろ過し、トルエンを真空中で蒸留して除き、残存している油(16mg)をHPLCで分析した。生成物/遊離体の比59:1が達成され、2本のピークが一緒に、全ピーク範囲の81%を構成した。
2.3 連続法
典型的な実験では、入口弁と出口弁を両方さらに備えていること以外、バッチ実験(2.1参照)のオートクレーブと同様の2つの10mlのV4Aステンレススチールのオートクレーブを用いた。これらを含気性に操作され、電磁気的に制御される2-位の3-方向弁によって図5に示されるように接続した。
約2.5gの遊離体12を、遊離体レザバーと称するオートクレーブに加えた。この反応器には、2.1で述べた通りの20〜60mgのグレラ触媒5と合わせた2.5mlのイオン性液体がある。移動CO2相中、ひいては反応部位でも同様に基材濃度を2つのパラメーターを用いて正確に決定した:一方で、遊離体レザバーの温度(遊離体の飽和濃度に対する依存性が図6に示される。実験は標準温度20℃で行い、圧縮CO2相1ml当たり1.76mgの基材12の充填量に対応する)。他方で、図5に示される電磁気的に制御される3方向弁により、時限プログラムに従って非充填CO2流と基材充填CO2流を反応器に通す(T=70℃)。選択した充填CO2相:非充填CO2相の比は1:0〜0.1:1だった。
p=400バール(SFCポンプ調整)の定圧での流速を加熱可能なニードル弁で制御し(T=60℃)、100〜1000μl/分の圧縮CO2相の流速を達成した。使用した圧縮二酸化炭素の量をSFCインジェクションポンプで読み取り、この値から、添加した基材の量を計算した。表2中のデータで示される測定間隔後、計量した生成物を保持する容器を取り替え、釣り合わせてその中身をHPLCで分析した。
表2.連続実験の結果(比較としてバッチ実験)。








定数:p=400バール、T(反応器)=70℃、
[a]:上記所見に従って値を計算した。
[b]: Nitroveyda触媒は[BMIM][BF4]に不十分な溶解性→懸濁液の形成;不溶部分を遠心
分離で除去し、該溶液の金属値を決定した:Ru定数=0.05%→IL=12mgという所定量
で最大の触媒充填
[c]:IL相と超臨界相の濃度の差異はほんのわずかだけであり、超臨界相、ひいては非充
填相中のILの乱流をもたらす→Umax=500U/分。
触媒1を用い、かつ[BMIM]-ベースIl(イオン性液体)のアニオン構造を変えて行う1,7-オクタジエン10の連続RCMの間の変換-時間プロフィールを示す(実験条件:T=40℃、p=170バール)。 触媒1を用い、かつイミダゾリウム-ヘキサフルオロホスフェートベースILのアルキル基の鎖長を変えて行う1,7-オクタジエン10の連続RCMの間の変換-時間プロフィールを示す(M=メチル、B=n-ブチル、P=n-ペンチル、H=n-ヘキシル、O=n-オクチル)。 触媒2を用いて行う1,7-オクタジエン10の連続RCMに及ぼす反応温度の影響を示す(実験条件:p=170バール、IL=[BMIM][PF6])。 最適条件下で行う1,7-オクタジエン10の連続RCMに及ぼす触媒1と触媒2の変換効果の比較を示す(実験条件:p=170バール、IL=[BMIM][PF6])。 時限プログラムに従って反応器中に非充填CO2流と基材充填CO2流(ここで示される)を運ぶ電磁気的に操作される3方向弁を含む部分実験装置の概略図を示す。 レザバー温度の関数として、圧縮CO2相1ml当たりの吸収された化合物12の量を示す(各場合、対応するレザバー温度にて100mlの圧縮CO2(400バール)によって吸収された化合物12の量を数量化した)。

Claims (21)

  1. 第1相としてイオン性液体と、第2相として圧縮二酸化炭素と、オレフィンメタセシスによって環化しうる固体又は液体の基材とから成る、触媒反応を行うための二相反応系。
  2. オレフィンメタセシスによる環式化合物の製造方法であって、触媒と、イオン性液体及び圧縮二酸化炭素を含む反応系との存在下で固体又は液体の基材を反応させる方法。
  3. 2つのアニオン性リガンドと、2つの中性リガンドと、1つのカルベンリガンドとを有する5配位ルテニウム錯体を触媒として使用し、かつ任意に、前記中性リガンドが前記カルベンリガンドに相互独立に結合していてもよい、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 下記式Aの触媒を使用する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
    (式中、
    X及びX'は、アニオン性リガンドを表し;
    Lは、中性リガンドを表し;
    a、b、c、dは、相互独立に、H、ハロゲン、NO2、C1-6-アルキル、CO-Ra-d、SO2-Ra-d、PO(Ra-d)2、C1-6-アルコキシ又はアリールを表し、さらにアリールは、任意に、C1-6-アルキル及びC1-6-アルコキシの中から選択される基で置換されていてもよく;
    Ra-dは、C1-8-アルキル、C3-6-シクロアルキル又はアリールを表し、任意に、F、Cl、Br、I、C1-6-アルキル、C1-6-アルコキシ、NO2、CN、CF3、OCF3又はC1-6-アルコキシカルボニルの中から選択される基で置換されていてもよく;
    R1は、C1-6-アルキル、C1-6-ハロアルキル、C3-6-シクロアルキル、C7-18-アラルキル又は下記式A1:
    (式中、アスタリスクは該分子の結合点を示し、かつ
    R11は、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C7-18-アラルキル、アリールを表し;
    R12は、H、C1-6-アルキル、C3-6-シクロアルキル、C7-18-アラルキル、アリールを表す)
    の基を表し;
    R2は、H、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル、C2-6-アルキニル又はアリールを表す。)
  5. 前記イオン性液体が、反応温度未満の融点を有する式[A]n +[Y]n-(式中、n=1又は2)の塩に相当する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の反応系。
  6. 前記アニオン[Y]n-が、テトラフルオロホウ酸塩([BF4]-)、テトラクロロホウ酸塩([BCl4]-)、ヘキサフルオロリン酸塩([PF6]-)、ヘキサフルオロアンチモン酸塩([SbF6]-)、ヘキサフルオロヒ酸塩([AsF6]-)、テトラクロロアルミン酸塩([AlCl4]-)、トリクロロ亜鉛酸塩[(ZnCl3]-)、ジクロロ銅塩([CuCl2]-)、硫酸塩([SO4]2-)、炭酸塩([CO3]2-)、フルオロスルホン酸塩、[R'-COO]-、[R'-SO3]-、[R'-SO4]-、[テトラキス-(3,5-ビス-(トリフルオロメチル)-フェニル)ホウ酸塩]([BARF]-)及び[(R'-SO2)2N]-の中から選択され、このときR'は、1〜12個の炭素原子を含む直鎖若しくは分岐脂肪族又は脂環式アルキル、或いはハロゲン原子で置換されていてもよいC5-C18-アリール、C5-C18-アリール-C1-C6-アルキル又はC1-C6-アルキル-C5-C18-アリール基である、請求項5に記載の反応系。
  7. 前記カチオン[A]+が、下記カチオン:
    ・一般式[NR1R2R3R4]+の四級アンモニウムカチオン、
    ・一般式[PR1R2R3R4]+のホスホニウムカチオン、
    ・下記一般式:
    のイミダゾリウムカチオン(このとき、該イミダゾール核は、 C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アミノアルキル、C5-C12-アリール又はC5-C12-アリール-C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい)、
    ・下記一般式:
    のピリジウムカチオン(このとき、該ピリジン核は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アミノアルキル、C5-C12-アリール又はC5-C12-アリール-C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい)、
    ・下記一般式:
    のピラゾリウムカチオン(このとき、該ピラゾール核は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アミノアルキル、C5-C12-アリール又はC5-C12-アリール-C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい)及び
    ・下記一般式:
    のトリアゾリウムカチオン(このとき、該トリアゾール核は、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アミノアルキル、C5-C12-アリール又はC5-C12-アリール-C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基で置換されていてもよい);
    の中から選択され、
    さらに基R2、R3、R4は、以下の基:
    ・水素;
    ・1〜20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐した、飽和又は不飽和の、脂肪族又は脂環式アルキル基;
    ・ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルキル基(該アリール基中に3〜8個の炭素原子と、N、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し、C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基及び/又はハロゲン原子で置換されていてもよい);
    ・アリール、アリールC1-C6-アルキル基(該アリール基中に5〜12個の炭素原子を有し、任意に少なくとも1個のC1-C6-アルキル基及び/又はハロゲン原子で置換されていてもよい);
    の中から相互独立に選択され;
    かつ前記基R1が、以下の基:
    ・1〜20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐した、飽和又は不飽和の、脂肪族又は脂環式アルキル基;
    ・ヘテロアリール、ヘテロアリール-C1-C6-アルキル基(該アリール基中に3〜8個の炭素原子と、N、O及びSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し、C1-C6-アルキル基から選択される少なくとも1個の基及び/又はハロゲン原子で置換されていてもよい);
    ・アリール、アリールC1-C6-アルキル基(該アリール基中に5〜12個の炭素原子を有し、任意に少なくとも1個のC1-C6-アルキル基及び/又はハロゲン原子で置換されていてもよい);を表す、請求項5に記載の反応系。
  8. 前記圧縮二酸化炭素が液体、気体又は超臨界形態で存在する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の反応系。
  9. 前記基材が、周囲温度ど標準圧力で液体又は固体形態であり、かつオレフィンメタセシスによって、好ましくは官能化ジオレフィン又は非官能化ジオレフィンを用いて環化されうる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の反応系。
  10. 前記基材と生成物が、反応条件下で少なくとも部分的な溶解性を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の反応系。
  11. 前記触媒がイオン性液体に可溶性であり、かつ実質的に前記圧縮二酸化炭素相中におけるより前記イオン性液体中でよく溶解する、請求項2〜10のいずれか1項に記載の反応系。
  12. 第1相としてイオン性液体と、第2相として圧縮二酸化炭素と、オレフィンメタセシスによって環化しうる固体又は液体の基材とから成る二相反応系中で触媒反応を行う方法。
  13. 前記反応を連続操作として行う、請求項12に記載の方法。
  14. 前記反応を連続操作として行い、かつ前記圧縮二酸化炭素相の圧力のin situ放出と、前記イオン性液体からのオレフィンメタセシス環化生成物の回収とを含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記圧縮二酸化炭素が、反応器から反応生成物と未反応基材を運ぶ、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 切替可能なコンポーネントが、時限プログラムに従って非充填CO2流と基材-充填CO2流を反応器に運ぶ、請求項12〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記触媒反応を一連の接続反応器(反応器カスケード)で行い、出口で前記反応混合物を同じ反応器に再循環させ、a)いくらかの生成物を分別した後、他の基材と取り替え、及び/又はb)引き続く反応器で基材として使用する、請求項12〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 反応温度が-50〜300℃である、請求項12〜17のいずれか1項に記載の方法
  19. 全圧力が10〜1000バールである、請求項12〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記CO2相の濃度が0.2〜1.2g/mlになるように反応温度と全圧力を選択する、請求項12〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法で製造した生成物。
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