JP2008520206A - Candidaantarcticaリパーゼを使用した光学分割による光学活性N−カルバメート保護化β−ラクタムを調製するためのプロセス - Google Patents

Candidaantarcticaリパーゼを使用した光学分割による光学活性N−カルバメート保護化β−ラクタムを調製するためのプロセス Download PDF

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Abstract

本開示は、N−保護化β−ラクタムのラセミ混合物を高い立体特異性でCandida antarcticaからのリパーゼで分割することにより立体異性的に純粋な生成物を生成するための酵素的方法を提供する。tert−ブトキシカルボニル基保護基のような3−ラクタム上のカルバメート保護基の存在が酵素触媒作用および立体選択性を向上させる。この方法は立体異性的に純粋なβ−ラクタムおよびβ−アミノカルボン酸の誘導体を合成するために使用され得、それらは、幅広い種類の分子の特定のジアステレオマーを合成するための出発物質として使用され得る。

Description

(1 関連出願との相互参考)
本願は、米国特許法第119条第(e)項の下、2004年11月15日に出願された出願番号60/628,401に利益を主張し、これらの内容は本明細書中に参考として援用される。
(2 分野)
本開示は、キラル合成に使用され得る、N−保護化β−ラクタムのラセミ混合物から立体特異的な生成物を生成するための方法と関連している。特に、この方法は立体異性的に純粋なβ−ラクタム化合物およびβ−アミノカルボン酸化合物を合成するために使用され得、それらは、幅広い種類の立体異性的に純粋な化合物を合成するための出発物質として使用され得る。
(3 背景)
有機合成における酵素の使用は、広く普及してきている。自然が提供する道具を開発することにより、その酵素自身が持つキラル性のおかげで、キラル分子は選択的に分離もしくは分割され得、もしくは、キラリティを持たない分子内にキラリティが組み込まれ得る。酵素は明確な立体的制御を提供し、化学的変換を促進させるが、もしそうでなければ、通常の合成化学の使用ではその変換を行うことは難しい。さらに重要なこととして、一般的に酵素は、化学合成中ではしばしば妨げになり、さらなる工程を加える保護基の操作の必要性を除去する。このように、酵素は、活性薬剤、およびそれに導く有用な中間体を合成および/もしくは分割するために、商業的に使用される。
多くの炭素基本の薬剤ならびに中間体は、複数の立体異性体もしくは対掌体の存在を可能にするキラル中心を有する。典型的に、それぞれの立体異性体は、化学的および物理的に異なる特性を有する。これらの特性のいくつかは、致命的にもなり得るし、そして、いくつかは薬学的に有用にもなり得る。例えば、(S)−サリドマイドは、重度の先天的欠陥を引き起こし得る一方で、(R)−サリドマイドは、安全で有用な鎮静剤であり、癌のような疾患の治療薬である。これらの劇的な違いによって、Food and Drug Administrationが、広く普及流通させるための承認を得る前に、ラセミ体の薬のそれぞれのエナンチオマーを個々に臨床的に検査をすることを要請するようになった。それゆえ、立体異性体を合成もしくは富化するための立体選択的方法が必要である。特に、エナンチオマー的もしくはジアステレオマー的に純粋な薬剤および中間体を合成するための生体触媒的プロセスが必要である。
(4 概略)
本開示は、キラル合成で使用され得る、N−保護化β−ラクタムのラセミ混合物から立体特異的な生成物を生成するための方法を提供する。この方法は立体異性的に純粋なβ−ラクタムおよびβ−アミノカルボン酸の誘導体を合成するために使用され得、それらは、幅広い種類の分子の特定のジアステレオマーを合成するための出発物質として使用され得る。例えば、立体異性的に純粋なβ−ラクタムは、ジアステレオマー的に純粋な抗増殖性(1R,2R,3S,4S)−N4−(3−アミノカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イル)−5−フルオロ−N2−[3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]−2,4−ピリミジンジアミン、および多種の化合物を合成するための出発物質として使用され得、この多種の化合物は同時係属中の、2005年5月18日に出願された出願番号11/133,419、国際出願番号PCT/US05/17470、および本明細書と同時に出願された出願番号_____、発明の名称“Stereoisomerically Enriched 3−Aminocarbonyl Bicycloheptene Pyrimidinediamine Compounds and Their Uses”(代理人事件番号375462−039USで確認される)に記載されている。
一般的にこの方法は、構造式1および2にしたがうエナンチオマー混合物を含む(2−エキソ,3−エキソ)シスβ−ラクタム:
Figure 2008520206
(ここでは、Aは飽和もしくは不飽和の単環式、多環式、もしくは橋かけの多環式の環を表し、そしてRは保護基を表す)と、Candida antarcticaからのリパーゼとを接触させ、構造式1および4
Figure 2008520206
にしたがう立体異性的に純粋な生成物を生成する工程を包含する。
環Aの例としては、ビシクロヘプテニル、ビシクロヘプチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロプロピル、シクロブチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
環Aは、1つ以上のアルキル基、アルカニル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルジイル(alkylidiyl)基、アルキレン基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン基、ハロアルキル基、ヒドロキシアルキル(hydroxalkyl)基、チオール基、アミン基、ヒドロキシル基、エーテル基、アルコキシ基、C=O基、S=O基、P=O基、ニトロ基、シアノ基、Se=O基、および/またはN=O基の組み合わせによって、1つ以上の炭素原子において置換され得るか、任意的にこれらの基を環内に含み得る。
適切な保護基Rは、構造式−C(X)YRを有しており、XはOまたはSであり;YはOまたはSであり;Rは非置換または置換低級アルキル、非置換または置換低級アルカニル、非置換または置換(C6−C14)アリール、および非置換または置換(C7−C20)アリールアルキルから選択される。従って、保護基Rは、そのRが結合しているβ−ラクタム窒素と一緒になって、カルバメートまたはカルバメートの等価物(例えばチオカルバメート)を形成する。いくつかの実施形態において、Rはt−ブチル、ベンジル、およびフルオレン−9−イルから選択される。
いくつかの実施形態において、そのβ−ラクタムは、カルバメートとして保護されており、保護基Rは式−C(O)ORの保護基で、その中のRは先に定義されている通りである。いくつかの実施形態では、Rは、非置換の低級アルキルまたはアルカニル、非置換または置換の単環式、二環式、または三環式(C6−C14)アリール、および非置換(C7−C20)アリールアルキルから選択される。典型的なカルバメートの保護基Rの非限定的な特定の例としては、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル、および9−フルオレニルメトキシカルボニルが挙げられる。
Candida antarcticaから得られるリパーゼは、樹脂固定調製物、凍結乾燥調製物、もしくは懸濁調製物といった種々の形態で市販されている。これらの全てのリパーゼは、本明細書中に記載されている方法において使用され得る。扱い易さに関しては、固定化リパーゼが都合がよい。その上、N−保護化ラセミ化β−ラクタムの分割は、化学量論的もしくは過剰な酵素量でも行われるが、触媒量の酵素のみ必要である。
N−保護化ラセミ化β−ラクタムの分割は、多種の溶媒中で行うことができ、その溶媒は、ジイゾプロピルエーテル、ブタノール、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。典型的に、より効率的な変換のために、その反応溶媒が、触媒量の水を含み、例えば約0.1%〜1.0%の範囲の含水量を有する。その必要な量の水は、市販されている無水溶媒をそれ以上に精製もしくは蒸留せずに使用することで、得られ得る。
ラセミ化合物の酵素媒介の分割に影響を与える別の不定事項は、温度である。その分割工程を加速もしくは減速させるために、その温度は変動および調整され得る。一般的にこのラセミ化合物の酵素分割は約0〜80℃の範囲の温度で、もしくはより特定的に約20〜60℃の範囲の温度で行われ得る。
(5 詳細な説明)
(5.1 定義)
本明細書中で使用されている場合、以下に述べる用語は以下の意味をもつと意図される。
「アルキル」は、それ自体もしくは別の置換基の一部として、飽和もしくは不飽和の分枝した、直鎖状もしくは環状の一価の炭化水素基を示し、それは一定の数の炭素原子を有し(言い換えれば、C1−C6は、1から6つの炭素原子の意味である)、これは、親アルカン、アルケンもしくはアルキンの一つの炭素原子から一つの水素原子を取り除いて得られる。典型的なアルキル基としては、メチル基;エチル基(例えば、エタニル、エテニル、エチニル);プロピル基(例えば、プロパン−1−イル、プロパン−2−イル、シクロプロパン−1−イル、プロパ−1−エン−1−イル、プロパ−1−エン−2−イル、プロパ−2−エン−1−イル、シクロプロパ−1−エン−1−イル;シクロプロパ−2−エン−1−イル、プロパ−1−イン−1−イル、プロパ−2−イン−1−イル等);ブチル基(例えば、ブタン−1−イル、ブタン−2−イル、2−メチル−プロパン−1−イル、2−メチルプロパン−2−イル、シクロブタン−1−イル、ブタ−1−エン−1−イル、ブタ−1−エン−2−イル、2−メチルプロパ−1−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル、シクロブタ−1−エン−1−イル、シクロブタ−1−エン−3−イル、シクロブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−3−イル、ブタ−3−イン−1−イル等)などが挙げられるが、これらに限定されない。特定の飽和度を意図されている場合、学術用語の「アルカニル」、「アルケニル」、および/もしくは「アルキニル」が使用され、それらは以下に定義される通りである。「低級アルキル」は炭素原子を1から6つ含むアルキル基を示す。
「アルカニル」は、それ自体もしくは別の置換基の一部として、親アルカンの一つの炭素原子から一つの水素原子を取り除いて得られる、飽和の分枝した直鎖状もしくは環状のアルキルを示す。典型的なアルカニル基としては、メタニル基;エタニル基;プロパニル基(例えば、プロパン−1−イル、プロパン−2−イル(イソプロピル)、シクロプロパン−1−イル等);ブタニル基(例えば、ブタン−1−イル、ブタン−2−イル(secブチル)、2−メチルプロパン−1−イル(イソブチル)、2−メチルプロパン−2−イル(t−ブチル)、シクロブタン−1−イル等)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルケニル」は、それ自体もしくは別の置換基の一部として、親アルケンの一つの炭素原子から一つの水素原子を取り除いて得られる、少なくとも一つの炭素炭素二重結合を有した不飽和の分枝した直鎖状もしくは環状のアルキルを示す。この基は、この二重結合においてシスもしくはトランスの立体配座であり得る。典型的なアルケニル基としては、エテニル基;プロペニル基(例えば、プロパ−1−エン−1−イル、プロパ−1−エン−2−イル、プロパ−2−エン−1−イル、プロパ−2−エン−2−イル、シクロプロパ−1−エン−1−イル;シクロプロパ−2−エン−1−イル);ブテニル基(例えば、ブタ−1−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、2−メチルプロパ−1−エン−1−イル、ブタ−2−エン−1−イル、ブタ−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル、シクロブタ−1−エン−1−イル、シクロブタ−1−エン−3−イル、シクロブタ−1,3−ジエン−1−イル等)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキニル」は、それ自体もしくは別の置換基の一部として、親アルキンの一つの炭素原子から一つの水素原子を取り除いて得られる、少なくとも一つの炭素炭素三重結合を有した不飽和の分枝した直鎖状もしくは環状のアルキルを示す。典型的なアルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基(例えば、プロパ−1−イン−1−イル、プロパ−2−イン−1−イル等);ブチニル基(例えば、ブタ−1−イン−1−イル、ブタ−1−イン−3−イル、ブタ−3−イン−1−イル等)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルキルジイル」は、それ自体もしくは別の置換基の一部として、飽和もしくは不飽和の分枝した直鎖状もしくは環状の2価の炭化水素基を示し、それは一定の数の炭素原子を有し(言い換えれば、C1 C6は、1から6つの炭素原子の意味である)、これは、親アルカン、アルケンもしくはアルキンの二つの異なる炭素原子からそれぞれ一つの水素原子を取り除いて得られるか、もしくは、親アルカン、アルケン、もしくはアルキンの一つの炭素原子から二つの水素原子を取り除いて得られる。この二つの一価のラジカルの中心もしくは2価のラジカルの中心のそれぞれの原子価は、同じもしくは別の原子と結合し得る。典型的なアルキルジイル基としては、メタンジイル基;エチルジイル基(例えば、エタン−1,1−ジイル、エタン−1,2−ジイル、エテン−1,1−ジイル、エテン−1,2−ジイル);プロピルジイル基(例えば、プロパン−1,1−ジイル、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、シクロプロパン−1,1−ジイル、シクロプロパン−1,2−ジイル、プロパ−1−エン−1,1−ジイル、プロパ−1−エン−1,2−ジイル、プロパ−2−エン−1,2−ジイル、プロパ−1−エン−1,3−ジイル、シクロプロパ−1−エン−1,2−ジイル、シクロプロパ−2−エン−1,2−ジイル、シクロプロパ−2−エン−1,1−ジイル、プロパ−1−イン−1,3−ジイル等);ブチルジイル基(例えば、ブタン−1,1−ジイル、ブタン−1,2−ジイル、ブタン−1,3−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、ブタン−2,2−ジイル、2−メチルプロパン−1,1−ジイル、2−メチル−プロパン−1,2−ジイル、シクロブタン−1,1−ジイル;シクロブタン−1,2−ジイル、シクロブタン−1,3−ジイル、ブタ−1−エン−1,1−ジイル、ブタ−1−エン−1,2−ジイル、ブタ−1−エン−1,3−ジイル、ブタ−1−エン−1,4−ジイル、2−メチル−プロパ−1−エン−1,1−ジイル、2−メタニリデンプロパン−1,1−ジイル、ブタ−1,3−ジエン−1,1−ジイル、ブタ−1,3−ジエン−1,2−ジイル、ブタ−1,3−ジエン−1,3−ジイル、ブタ−1,3−ジエン−1,4−ジイル、シクロブタ−1−エン−1,2−ジイル、シクロブタ−1−エン−1,3−ジイル、シクロブタ−2−エン−1,2−ジイル、シクロブタ−1,3−ジエン−1,2−ジイル、シクロブタ−1,3−ジエン−1,3−ジイル、ブタ−1−イン−1,3−ジイル、ブタ−1−イン−1,4−ジイル、ブタ−1,3−ジイン−1,4−ジイル等)などが挙げられるが、これらに限定されない。特定の飽和度を意図されている場合、学術用語のアルカニルジイル、アルケニルジイル、および/もしくはアルキニルジイルが使用される。この二つの原子価が同じ炭素原子にあると特定的に意図される場合、学術用語の「アルキリデン」が使用される。「低級アルキルジイル」は、1から6つの炭素原子を含んだアルキルジイル基である。いくつかの実施形態において、このアルキルジイル基は、そのラジカルの中心が末端の炭素に位置している、飽和の非環式アルカニルジイル基であり、例えば、メタンジイル(メタノ);エタン−1,2−ジイル(エタノ);プロパン−1,3−ジイル(プロパノ);ブタン−1,4−ジイル(ブタノ)などが挙げられる。(また、アルキレンとも呼び、下に定義する)。
「アルキレン」は、それ自体もしくは別の置換基の一部として、二つの一価のラジカルの中心を末端に有した直鎖状の飽和もしくは不飽和のアルキルジイル基を示し、直鎖状の親アルカン、アルケン、またはアルキンの2つの末端の炭素原子からそれぞれ一つの水素原子を取り除いて得られる。その二重結合もしくは三重結合の場所は、もしあった場合、特定のアルキレンでは、四角のかっこ内に表されている。典型的なアルキレン基としては、メチレン基(メタノ);エチレン基(例えば、エタノ、エテノ、エチノ);プロピレン基(例えば、プロパノ、プロパ[1]エノ、プロパ[1,2]ジエノ、プロパ[1]イノ等);ブチレン基(例えば、ブタノ、ブタ[1]エノ、ブタ[2]エノ、ブタ[1,3]ジエノ、ブタ[1]イノ、ブタ[2]イノ、ブタ[1,3]ジイノ等)などが挙げられるが、これらに限定されない。特定の飽和度を意図されている場合、学術用語のアルカノ、アルケノ、および/もしくはアルキノが使用される。いくつかの実施形態において、このアルキレン基は、(C1−C6)もしくは(C1−C3)アルキレンである。いくつかの実施形態において、このアルキレン基は、直鎖状で飽和のアルカノ基であり、例えば、メタノ、エタノ、プロパノ、ブタノなどである。
「シクロアルキル」は、それ自体もしくは別の置換基の一部として、「アルキル」基の環状の形態を示す。典型的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル基;シクロブチル基(例えば、シクロブタニルおよびシクロブテニル);シクロヘプチル基(例えば、シクロヘプタニルおよびシクロヘプテニル);シクロヘキシル基(例えば、シクロヘキサニルおよびシクロヘキセニル);シクロヘプチル基(例えば、シクロヘプタニルおよびシクロヘプテニル)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリール」は、それ自体もしくは別の置換基の一部として、一定の数の炭素原子を有した(言い換えれば、C6−C14は、6から14個の炭素原子の意味である)1価の芳香族炭化水素基を示し、これは、親芳香族環系の一つの炭素原子から一つの水素原子を取り除いて得られる。典型的なアリール基としては、アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クレセン、コロネン、フルオランテン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキサレン、asインダセン、sインダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレン、トリナフタレンなどから得られる基ならびにこれらの様々な水素異性体が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、このアリール基は(C6C10)である。特定の例は、フェニルおよびナフチルである。
「ハロゲン」もしくは「ハロ」は、それら自体、もしくは別の置換基の一部として、もし別に明示されなければ、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを示す。
「ハロアルキル」は、それ自体、もしくは別の置換基の一部として、その1つ以上の水素原子がハロゲンに置換されたアルキル基を示す。それゆえ、「ハロアルキル」という用語は、モノハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキルなどからペルハロアルキルまでを含むことを意味する。例えば、「(C1−C2)ハロアルキル」という表現は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、1,2−ジフルオロエチル、1,1,1−トリフルオロエチル、ペルフルオロエチルなどを含む。
「ヒドロキシアルキル」は、それ自体、もしくは別の置換基の一部として、一つ以上の水素原子がヒドロキシル置換基で置換されたアルキル基を示す。それゆえ、「ヒドロキシアルキル」という用語は、モノヒドロキシアルキル、ジヒドロキシアルキル、トリヒドロキシアルキルなどを含むことを意味する。
上記で定義した基は、さらに十分に認識された置換基を生み出すために当業者間ではよく使われる接頭辞および/もしくは接尾辞を含み得る。例として、「アルキルオキシ」もしくは「アルコキシ」は式−OR’の基を示し、「アルキルアミン」は式−NHR’の基を示し、「ジアルキルアミン」は式−NR’R’を示し、ここではそれぞれのR’は独立してアルキルである。別の例として、「ハロアルコキシ」もしくは「ハロアルキルオキシ」は式−OR”の基を示し、ここではR”はハロアルキルである。
(5.2 Candida antarcticaを使用する立体異性的に純粋なβ−ラクタムの分割)
一つの局面では、Candida antarcticaからのリパーゼ酵素を使用する、β−ラクタムジアステレオマーおよび/またはβ−ラクタムエナンチオマーの混合物(例えば、(2−エキソ,3−エキソ)シスβ−ラクタムのラセミ混合物)を立体異性的に純粋な生成物へ分割するための方法が提供される。いくつかの実施形態において、その方法は、構造式1および2:
Figure 2008520206
に従うエナンチオマー混合物を含む(2−エキソ,3−エキソ)シスN保護化β−ラクタムとCandida antarcticaからのリパーゼとを接触させる工程を包含し、ここでは、Aは飽和または不飽和の単環式、多環式、または橋かけの多環式の環を表し、Rは保護基を表す。
環Aは、1つ以上のアルキル基、アルカニル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルジイル(alkylidiyl)基、アルキレン基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン基、ハロアルキル基、ヒドロキシアルキル(hydroxalkyl)基、チオール基、アミン基、ヒドロキシル基、エーテル基、アルコキシ基、C=O基、S=O基、P=O基、ニトロ基、シアノ基、Se=O基、および/またはN=O基の組み合わせによって、1つ以上の炭素原子において置換され得るか、これらの基を環内に含み得る。環Aの例としては、ビシクロヘプテニル、ビシクロヘプチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロプロピルなどが挙げられるが、これらに限定はされない。
適切な保護基Rは式−C(X)YRを有しており、XはOまたはSであり;YはOまたはSであり;Rは非置換または置換低級アルキル、非置換または置換低級アルカニル、非置換または置換(C6−C14)アリール、および非置換または置換(C7−C20)アリールアルキルから選択される。従って、保護基Rは、そのRが結合しているβ−ラクタム窒素と一緒になって、カルバメートまたはカルバメートの等価物を形成する(例えばチオカルバメート)。いくつかの実施形態の中では、Rはt−ブチル、ベンジル、およびフルオレン−9−イルから選択される。
いくつかの実施形態の中では、β−ラクタムは、カルバメートとして保護されており、保護基Rは式−C(O)ORの保護基で、その中のRは先に定義されている。いくつかの実施形態の中では、Rは、非置換低級アルキルまたはアルカニル、非置換または置換の単環式、二環式、または三環式(C6−C14)アリール、および非置換(C7−C20)アリールアルキルから選択される。典型的なカルバメートの保護基Rの非限定的な特定の例としては、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニル、および9−フルオレニルメトキシカルボニルが挙げられる。
ラセミ体β−ラクタムの酵素分解の中で、カルバメート保護基またはその等価物の重要性は、以下の議論から、明白である。
一般的に、リパーゼは、脂肪から脂肪酸とグリセロールへの加水分解を触媒する酵素である。エステルの分解に加えて(例えば、Kurokawaら、2004、Bull.Chem.Soc.Jpn 77:1021−1025を参照せよ)、Candida antarcticaからのいくつかのリパーゼが、β−ラクタムのアミドの窒素原子部分が保護されていない(ラクタム環の開環を経て)か、または、この窒素原子部分がN−アシロキシメチルエステル保護基によって保護された(遠隔のエステル基の加水分解を経て)ラセミ体β−ラクタムを分割することが、報告されている(Forroら、2004、Mini−Review in Organic Chemistry 1:93−102を参照せよ)。前述の保護されていないβ−ラクタムの酵素分割は、エナンチオマー過剰率の高い生成物を提供するにもかかわらず、乏しい収率でしかなく、また、全当量の水の使用を要する。N−アシロキシメチルエステルで保護されたラクタムを使用する方法では、乏しい収率でしかなく、また、エナンチオマー過剰率は低い。
N−ベンゾイル保護化β−ラクタムは、多種の酵素を使用して酵素的に分割されるが、Candida antarcticaでは分割されない(Brievaら、1993、J. Org. Chem.58(5):1068−1075を参照せよ)。ベンゾイル保護化β−ラクタムは、おそらくベンゾイル基による過度の活性化のせいで酵素の関与なしに加水分解されるので、水性媒質中では不安定であることが分かった。そうであったとしても、その分割のために有機媒質を使用した際、エナンチオマー過剰率は良好であったが、収率は低かった。
対照的に、本願の発明者らは、アミド環の窒素原子がカルバメートとして保護されているβ−ラクタムの使用は、Candida antarcticaからのリパーゼとの反応を強化し、立体異性的に純粋な生成物を高い収率で生成することを発見している。作用のどの理論にも結びつける意図はないが、カルバメートはリパーゼの触媒作用を助ける程度にβ−ラクタムを活性化させるが、水性媒質で不安定な程度までは活性化させないと考えられる。本明細書中に記載されているカルバメートの等価物も、水性条件で不安定にせずに、リパーゼ触媒作用を助ける程度にβ−ラクタムを活性化させると考えられる。N−保護化β−ラクタムの強化された反応性と水性媒質内の相対的な安定性との組み合わせと、Candida antarcticaからのリパーゼとは、立体異性的に純粋な生成物を高い収率で生成するための新しい方法を提供する。
Candida antarcticaからのリパーゼは、樹脂固定調製物、凍結乾燥調製物、および懸濁調製物が挙げられる様々な違う形態および調製物で、例えば、BioCatalytics(Pasadena、CA、USA)、Novozyme(Franklinton、NC、USA、)、Sigma(St.Louis、MO、USA)およびAldrich Chemical Co.(Milwaukee、WI、USA)から市販されている。特定な例として、Candida antarcticaからの適切なリパーゼは、Chirazymeという商標名で、Roche Diagnostics Corp.(Indianapolis,IN)から販売されている。本明細書中に記載されている方法では、凍結乾燥された調製物および懸濁調製物が有効ではあるが、固定化酵素の使用により、酵素の安定の促進、扱い易さ、およびその酵素が再生され得る容易さが挙げられるがこれらに限定はされない、いくつかの利点が提供される。非限定的な特定な例としては、表1に、BioCatalytics(Pasadena、CA、USA)から市販されているCandida antarcticaからのいくつかのリパーゼを記載しており、これらは本明細書中に記載されている方法における使用に適している。
Figure 2008520206
一般的に、それぞれのリパーゼ酵素は、ある程度の特有の熱安定性、基質特異性および/または化学特異性を示す。いくつかの実施形態において、Candida antarcticaのタイプBからのリパーゼが使用されている。
いくつかの実施形態において、Candida antarcticaからの樹脂固定化リパーゼが使用されている。ラクタムアミド窒素においてBoc基で保護されているとき、高い特異性で酵素が選択的に構造式2のエナンチオマーに結合し、加水分解したが、構造式1のエナンチオマーとは反応しなかったことが観測されている。作用のどの理論にも結びつける意図はないが、カルバメート基は酵素的分割の工程を活性化させると考えられる。さらに、カルバメート基は、それ自体の相対的親油性のおかげで、得られたジアステレオマー生成物の分割を助け、立体異性的に純粋な生成物を高い収率で供給する。同じような特性をもったBocとは違う保護基と、本明細書中に記載されるカルバメートに等価な基とが似たような結果を出すであろうと、予想される。
適切なカルバメートとしては、Boc、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニルを含む上記に述べたものが挙げられるが、それらに限定されない。他の有用なカルバメートは、Greene&Wuts.、Protective Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley&Sons、Inc.、New York(1999)および、その中に引用されている参考文献中で見つけ得る(例えば,503頁〜550頁に記載されている多数のカルバメートを参照のこと。この開示は本明細書中に参考として援用される)。立体異性的に純粋な化合物中、キラルな立体中心のラセミ化をせずに切断され得るβ−ラクタム内のカルバメート保護基はどれでも有効である。
一般的に、立体異性的に純粋な化合物を生成する方法は、構造式1と2に従うエナンチオマーの混合物(例えば、ラセミ混合物)を含むN−保護化β−ラクタムとCandida antarcticaからのリパーゼ酵素とを、反応溶媒内で接触させる工程を包含する。上記に述べたように、この酵素は、一つの立体異性体を加水分解するが、もう一つの立体異性体をインタクトに残す。使用される酵素の量は、重要ではなく、変わり得る。通例、触媒量の酵素で十分である。別の状況では、N−保護化β−ラクタムの十分な分割を達成するために、基質500分子につき少なくとも酵素1分子が望まれる。
同様に、ある程度その出発物質および生成物の溶解度に依存して、反応溶媒の選択も変わり得る。本明細書中に記載されている方法に有効である一般的な溶媒の例として、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ブタノール、ヘキサン、トルエン、およびアセトニトリルが挙げられる。これらの溶媒の混合物も使用され得る。酵素分割にとって、有機溶媒の使用の方が水性系の使用よりも、特に有効である。その酵素を十分に水和させるために多少の水が必要になり得るから、触媒量の水が、例えば約0.1〜1.0%の範囲内で、都合がよい。通常その触媒量の水は、市販されている無水溶媒を、これらの溶媒は概して100%除水されたものではないので、それ以上に蒸留せずに使用することで、得られる。有機溶媒中で行われる酵素的反応における水の重要性および使用に関する議論については、Klibanov、1997、“Why Are Enzymes Less Active In Organic Solvents Then In Water?”Trends in Biotechnology 15(3):97〜101を参照のこと。この開示は本明細書中に参考として援用される。
温度もまたその酵素の反応性および立体選択性を左右する。一般的に、酵素は温度に影響されやすい。実用的な応用のために、本明細書中に記載されている立体選択的な方法は、約0〜80℃の範囲内の温度で行われ得る。いくつかの実施形態において、約20〜60℃の範囲内の温度を使用することが有益であり得る。本明細書中に記載される特定の立体選択的な反応を行うための最適な温度は、当業者によって、例えば、この反応経過を反応中ずっと分析技術(例えば、核磁気共鳴、質量分析、IR分光法、UV/VIS吸光測定、光学旋光分析、GCクロマトグラフィー、HPLC、またはこれらの組み合わせだが、これらに限定はされない)を使ってモニタリングしながら、測定され得る。
(5.3 立体異性的に富化されたβ−ラクタムの用途)
上記に述べたように、Candida antarcticaからのリパーゼは、構造式1のエナンチオマーをインタクトに残して、選択的に構造式2のエナンチオマーを加水分解する。それゆえに、この反応の生成物は、構造式1および構造式4に従う化合物の混合物であり:
Figure 2008520206
ここで、AおよびRは先に定義されている。
望むのであれば、β−ラクタム1とN−保護化β−アミノカルボン酸4とは、当業者には公知の標準的な分析技術(例えば、電気泳動、選択的沈殿、分別結晶、イオン交換クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、もしくは蒸留であるが、これらに限定されない)を使って分離および/もしくは精製され得る。いくつかの実施形態において、β−ラクタム1はアミノカルボン酸4から、一つの生成物をカルボン酸塩のような水に可溶な形態に変化させ、それらのそれぞれの水性溶媒中および有機溶媒中での溶解度に基づいてその生成物を分離することで、分離され得る。このような分離の特定な例は、実施例の項に提供されている。
立体異性的に純粋なβ−ラクタム1およびN−保護化β−アミノカルボン酸4は、両方とも、幅広い種類の分子の特定のジアステレオマーを合成するための出発物質として、有効である。例えば、立体異性体的に純粋なβ−ラクタム1は、ジアステレオマー的に純粋な抗増殖性(1R,2R,3S,4S)−N4−(3−アミノカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イル)−5−フルオロ−N2−[3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]−2,4−ピリミジンジアミンを合成するための出発物質として、使われ得る。この化合物の合成の典型的な実施形態は、スキーム(I)で図解されている。スキーム(I)を含めた3−アミノカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イル−2,4−ピリミジンジアミンの化合物で図解して本明細書中で議論されている多種の典型的な反応スキーム中において、化合物番号の後にa、b、r1およびr2のような接尾辞が続き、それらは特定のジアステレオマーおよびラセミ化合物を以下のように示す:
Figure 2008520206
Figure 2008520206
スキーム(I)を参照して、Candida antarcticaからのリパーゼを使用した、16aおよび16bの立体異性体(図解されていない)を含んだ(2−エキソ,3−エキソ)シスN−Boc保護化β−ラクタム16r1のラセミ混合物の酵素分割から、β−ラクタム16aおよびN−Bocβ−アミノカルボン酸の誘導体26bを得る。β−ラクタム16aを水性の水酸化アンモニウムで処理すると、有機溶液に可溶なN−Boc−アミノカルボキサミドの誘導体28aおよび、水性溶液に可溶な塩27bを得る。N−Boc−アミノカルボキサミドの誘導体28aは、有機溶液中に分配され得る。TFAでそのBoc基を脱保護化すると、アミノカルボキサミド30aを得、これが今度は、5−フルオロ−2,4−ジクロロ−ピリミジン34と求核芳香族置換反応を起して化合物36aを生成し得る。アニリン7と化合物36aとの求核芳香族置換により、ジアステレオマー的に純粋な(1R,2R,3S,4S)−N4−(3−アミノカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イル)−5−フルオロ−N2−[3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]−2,4−ピリミジンジアミン60aを得る。当業者は、立体異性体16aの立体異性的配置および光学純度が、ほとんどの状況において(1R,2R,3S,4S)−N4−(3−アミノカルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イル)−5−フルオロ−N2−[3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]−2,4−ピリミジンジアミン60aの立体異性的配置および光学純度を決定することを、理解する。
立体異性的に純粋なβ−ラクタム1を出発物質として利用して合成され得るさらなる3−置換−シクロアルキル−2,4−ピリミジンジアミンの化合物は、同時係属中の、2005年5月18日に出願された出願番号11/133,419、国際出願番号PCT/US05/17470、および、本明細書と同時に出願された出願番号________、発明の名称”Stereoisomerically Enriched 3−Aminocarbonyl Bicycloheptene Pyrimidinediamine Compounds and Their Uses”(代理人事件番号375462−039USで確認される)に記載されており、これらの開示は本明細書中に参考として援用される。
(6 実施例)
本明細書中に記載される本発明は、以下の実施例の参照によりさらに定義され、これらの実施例は、本明細書中に記載される多種の化合物の調製、これらの生物学的活性のアッセイ方法、および、これらの使用方法を記載している。本発明の範囲から逸脱することなく、材料と方法との両方に対して、多くの修正が実施され得ることは当業者には明白である。
6.1 3−アザ−4−オキソ−トリシクロ[4.2.2.0(2,5)]ノン−7−エンの製法
Figure 2008520206
手順:第一部:CHCl(110mL、新品)中の2,5−ノルボルナジエン47(25.0mL,0.246mol)の溶液を、氷/NaCl浴中で冷却した(−10℃)。この溶液に、CHCl(45mL、新品)中のCSI(21.4mL、0.246mol)の溶液を、温度を5℃未満に保つ速度で一滴ずつ添加した(この添加は約1.25時間かかった)。この添加終了と同時に、この反応混合物を、1時間に渡って、0〜5℃の範囲で攪拌し、冷浴から外し、20℃まで温めた。この反応混合物を、水(60mL)で冷却し、数分間勢い良く攪拌した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。濃縮により、明るい褐色の油状物が生じた。
第二部:NaSO(24.5g)と水(70mL)とCHCl(30mL)との混合物を、氷/NaCl浴中で冷却した。第一部からの油状物を、CHClで100mLまで希釈し、上記の混合物に、温度を15℃未満に保つ速度で、一滴ずつ添加した(この添加は約1.75時間かかった)。この反応混合物のpHをpHメーターでモニタリングし、10%NaOH(W/V)で調整することにより、塩基性状態(pH7〜10)を維持した(必要な際)。この添加終了と同時に、この反応混合物を、一時間に渡って5〜10℃の範囲で攪拌した(最終pH値は8.5であった)。この反応混合物を分液漏斗中に注入し、CHCl層を分離した。この有機相は、濃厚なゼラチン質の固体の懸濁液であった。より流動的な溶液にするために、それを水(約400mL)で希釈した。その水性の層を、CHCl(4×100mL)でさらに抽出した。(あるいは、その固体を、遠心分離により、CHClから分離し得る。その後、その固体を水で(ほぼ全量が溶解するまで)希釈して、CHClで抽出し得る)。水性の層を、CHCl(10×100mL)で、さらに抽出した。そのCHCl抽出物は、TLCによって、その生成物の存在についてモニタリングした。合わせた有機抽出物を、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、キーゼルグール(セライト)を通して濾過した。溶媒を除去したことにより、所望していた生成物であるラセミ化2−エキソ−3−エンド3−アザ−4−オキソ−トリシクロ[4.2.1.0(2,5)]ノン−7−エン14r1(20.5g、62%)が白色固形として生じた。H NMR(DMSO−d):d 8.01(bs,1H),6.22(dd,J=3.3および5.4Hz,1H),6.12(dd,J=3.3および5.4Hz,1H),2.88(dd,J=1.5および3.3,1H),2.79(bs,1H),2.74(bs,1H),1.58(d,J=9.3Hz,1H),および1.47(d,J=9.3Hz,1H)。
6.2 4−オキソ−3−tert−ブトキシカルボニルアザ−トリシクロ[4.2.1.0(2,5)]ノン−7−エンの製法
Figure 2008520206
手順:3−アザ−4−オキソ−トリシクロ[4.2.1.0(2,5)]ノン−7−エン(14r1;ラセミ化−2−エキソー3−エキソ;10.0g,74mmol)と、(Boc)O(16.1g,74mmol)とDMAP(1.1g)とのCHCl中の均等な混合物を、窒素下、室温で、24時間攪拌した。この反応混合物にEtOAc(100mL)を加え、その後、HO(100mL)を加え、さらに一時間攪拌した。その有機層を分離して、HO(2×100mL)で洗浄した。その有機層を無水NaSOで乾燥し、減圧下で、溶媒を取り除き、4−オキソ−3−tert−ブトキシカルボニルアザ−トリシクロ[4.2.1.0(2,5)]ノン−7−エン(16r1;ラセミ化−2−エキソ−3−エキソ)(16.5g,70%)を得た。H NMR(DMSO−d):d 6.29(dd,J=3.3および5.4Hz,1H),6.19(dd,J=3.3および5.4Hz,1H),3.77(d,J=4.5Hz,1H),3.13(bs,1H),3.08−3.04(m,1H),2.93(bs,1H),1.45(s,9H)。LCMS:95%。
6.3 キラザイム(Chirazyme)を使用した酵素による立体異性的に純粋な(1R,2R,3S,4S)−N4−(3−アミノカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イル)−5−フルオロ−N2−[3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]−2,4−ピリミジンジアミンの調製
6.3.1 立体異性的に純粋なN−Boc−βラクタムの調製
Figure 2008520206
手順:4−オキソ−3−tert−ブトキシカルボニルアザ−トリシクロ[4.2.1.0(2,5)]ノン−7−エン(16r1;ラセミ化−2−エキソ−3−エキソ)(4.0g,17.02mmol)と樹脂結合/固定されたキラザイムL−2、タイプB、参照(8.0g、BioCatalytics Inc.、Pasadena、CAより購入)とジイソプロピルエーテル(80mL)を入れた、乾燥して密閉させた試験管を、インキュベーター内で60℃で60時間ゆるやかに振とうした。(ラセミ化N−Bocβ−ラクタム16r1の酵素的分割をプロトンNMRによって追跡した。エナンチオマー的に純粋なN−Bocラクタム16aとN−Bocカルボン酸26bのtert−ブチル基の積分を1:1の割合で観測した。)得られた反応混合物を濾過し、固体樹脂をジイソプロピルエーテル(2×40mL)で洗浄した。この濾液を濃縮し、エナンチオマー的に純粋なN−Bocラクタム16aとN−Bocカルボン酸26bとの混合物を得た(総質量:4.0g)。
Figure 2008520206
手順:ゴム製の隔膜と磁気攪拌棒を装備した丸底フラスコに、正の窒素圧力下で、エナンチオマー的に純粋なN−Boc−ラクタム16aとN−Bocカルボン酸26bとの混合物(4.0g)を入れた。これに、酢酸エチル(50mL)を加え、その後、25%の水酸化アンモニウム水(50mL)を加え、室温で3時間攪拌した。この反応経過をTLCでモニタリングした。酢酸エチルの層を分離し、5%のNaHCO水溶液(40mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、溶媒を蒸発させて、キラルHPLCで定量すると、エナンチオマー過剰率99%以上の、2.00g(理論上8.51mmolから7.93mmol;93%収率)の所望していたエナンチオマー的に純粋なN−Bocカルボキサミド28aを得た。N−Bocアンモニウムカルボン酸塩27bを含んだ水溶液を、冷たい1NのHClで酸性化させ、その後、CHClで抽出することで、N−Bocカルボン酸26bを再生した(1.8g、理論上8.51mmolから7.11mmol、84%収率)。H NMR(DMSO−d6):7.26(bs,1H),6.66(bs,1H),6.13(m,2H),3.59(t,1H,J=6.9Hz),2.80(s,1H),2.54(s,1H),2.31(d,1H,J=8.1Hz),2.00(d,1H,J=8.7Hz),1.36(s,9H),1.30(d,1H,J=8.1Hz);LCMS:MS(m/z):254(MH);[α]−76.78°(c1.0,MeOH)。
6.3.2 立体異性的に純粋なモノSNAr生成物の調製
Figure 2008520206
手順:窒素入口と磁気攪拌棒を装備した丸底フラスコに、エナンチオマー的に純粋なN−BOCカルボキサミド28a(2.00g、7.93mmol)を入れ、その後、室温で2時間、CHCl中20%のTFAで処理した。この反応経過をTLCでモニタリングした。得られた溶液を、減圧下で、濃縮した。高真空下で数時間、TFAの痕跡を取り除き、エナンチオマー的に純粋な中間体であるTFA塩30aを定量的収量で得た。H NMR(DMSO−d6):8.10(bs,2H),7.92(s,1H),7.25(s,1H),6.29(m,1H),6.18(m,1H),4.38(bs,1H),3.06(d,1H,J=7.2Hz),2.97(s,1H),2.87(s,1H),2.43(d,1H,J=7.5Hz),2.10(d,1H,J=6Hz),1.36(d,1H,J=8.7Hz);LCMS:MS(m/z):152(MH)。
NaHCO(1.33g、15.84mmol)の存在下、MeOH:HO(20:10mL)中で、得られたTFA塩30aを、室温で48時間2,4−ジクロロ−5−フルオロピリミジン34(1.58g、9.51mmol)で処理した。この反応化合物をHO(25mL)で希釈し、NaClで飽和させ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。無水NaSOで乾燥してすぐに、その溶媒を蒸発させ、その残渣をクロマトグラフィーにかけ(シリカゲル、CHCl後にCHCl中2〜4%の2N NH/MeOH)、所望していたモノ−SNAr生成物36aを2.02g(91%)得た。H NMR(DMSO−d6):8.25(d,1H,J=7.2Hz),8.07(d,1H,J=3.3Hz),7.71(s,1H),7.19(s,1H),6.29(m,2H),3.99(t,1H,J=7.8Hz),2.85(s,1H),2.75(s,1H),2.49(d,1H,J=0.9Hz),2.11(d,1H,J=8.7Hz),1.39(d,1H,J=8.7Hz);LCMS:純度:95%,MS(m/z):283(MH)。キラルHPLCで定量すると、鏡像体純度は99%より高かった。;[α]+61.10°(c1.0,MeOH)。
6.3.3 立体異性的に純粋な(1R,2R,3S,4S,)−N4−(3−アミノカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−イル)−5−フルオロ−N2−[3−メチル−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル]−2,4−ピリミジンジアミンの調製
Figure 2008520206
手順:攪拌棒と還流冷却器と窒素入口を装備し、乾燥した反応フラスコに、エナンチオマー的に純粋なモノ−SNAr生成物36a(2.25g、8mmol)とアニリン7(1.80g、8.8mmol)とTFA(1.12mL)とイソプロパノール(18mL)を入れ、得られた反応混合物を、還流温度で8〜10時間攪拌した。その反応化合物を室温まで冷却した後、酢酸エチル(20mL)を加えた。得られた固体を濾過し、酢酸エチル(2×5mL)で洗浄して、化合物60aを酸性塩の形態で得た。その後、得られた固体を水の中に入れ、NaHCO水で、水性混合物をpH9まで調整すると、固体の沈殿が生じた。その固体をその混合物から濾過し、水で洗浄し、乾燥して、3.3g(93%)の2,4−ピリミジンジアミン誘導体60aを得た。H NMR(DMSO−d6):8.85(s,1H),7.83(d,1H,J=2.7Hz),7.68(s,1H),7.47(s,2H),7.36(d,1H,J=7.8Hz),7.18(s,1H),6.89(d,1H,J=8.7Hz),6.32(m,1H),6.25(m,1H),4.11(t,1H,J=7.8Hz),3.32(s,3H),2.86(s,1H),2.76(m,4H),2.49(m,4H),2.46(m,2H),2.21(s,3H),2.11(d,1H,J=8.4Hz),1.39(d,1H,J=9Hz);LCMS:純度:100%,MS(m/z):452(M);キラルHPLCで定量すると、>99%ee;[α] RT+101.2°(c1.0,MeOH)。
理解を促進するために、上述の発明が、多少詳しく記載されていたが、添付の特許請求の範囲の範囲内で、特定の変更および改変が施され得ることが明らかである。したがって、記載される実施形態は、限定的ではなく、例示として捉えられるべきであり、本発明は、本明細書中に記載された詳細記述に限定されるべきでなく、添付の特許請求の範囲およびその均等物の範囲内で改変され得る。
本願の全体にわたって引用している全ての文献および特許参考文献は、全ての目的で、参考によって、本願に援用されている。

Claims (13)

  1. ジアステレオマーの混合物から立体異性的に純粋なN−保護化β−ラクタムを生成するための方法であって、該方法は、
    構造式(1)および(2)
    Figure 2008520206
    に従うエナンチオマーを含んだN−保護化β−ラクタムの混合物であって、該構造式において、
    Aは飽和または不飽和の単環式、多環式、または橋かけの多環式の環を表し;そして
    Rはカルバメートもしくはチオカルバメートの保護基である、混合物と、
    Candida antarcticaからのリパーゼとを、該リパーゼが選択的にエナンチオマー2を切断する状況下で、接触させ、それにより構造式1および4
    Figure 2008520206
    にしたがう反応生成物の混合物を生成する工程を包含する、方法。
  2. 前記カルバメート保護基が式−C(O)ORの保護基であり、Rが非置換または置換アルキル、非置換または置換(C6−C20)アリール、および置換または非置換(C7−C26)アリールアルキルから選択される請求項1に記載の方法。
  3. がt−ブチルおよびベンジルから選択される請求項2に記載の方法。
  4. Aがビシクロヘプテニル、ビシクロヘプチル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロプロピルおよびシクロブチルから選択される請求項1に記載の方法。
  5. 前記リパーゼがタイプBリパーゼである請求項1に記載の方法。
  6. 前記リパーゼが樹脂に結合している請求項1に記載の方法。
  7. 触媒量の前記リパーゼが使用される請求項1に記載の方法。
  8. 約0〜80℃の範囲の温度で前記接触が行われる請求項1に記載の方法。
  9. 前記温度が約20〜60℃の範囲である請求項8に記載の方法。
  10. ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ブタノール、トルエン、ヘキサン、アセトニトリル、およびこれらの混合物から選択される溶媒内で前記接触が行われる請求項1に記載の方法。
  11. 前記溶媒が約0.1から1.0w%の範囲の含水量を有する請求項11に記載の方法。
  12. 化合物4から化合物1を単離する前記手段をさらに包含する請求項1に記載の方法。
  13. 水性溶媒および有機溶媒を使用した酸塩基抽出によって前記単離が行われる請求項12に記載の方法。
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