JP2008516665A - 内境界膜掻集器具 - Google Patents

内境界膜掻集器具 Download PDF

Info

Publication number
JP2008516665A
JP2008516665A JP2007536676A JP2007536676A JP2008516665A JP 2008516665 A JP2008516665 A JP 2008516665A JP 2007536676 A JP2007536676 A JP 2007536676A JP 2007536676 A JP2007536676 A JP 2007536676A JP 2008516665 A JP2008516665 A JP 2008516665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
teeth
handle
scraping device
inner boundary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007536676A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4731565B2 (ja
JP2008516665A5 (ja
Inventor
エム. グレイサー バート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JP2008516665A publication Critical patent/JP2008516665A/ja
Publication of JP2008516665A5 publication Critical patent/JP2008516665A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4731565B2 publication Critical patent/JP4731565B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F9/00Methods or devices for treatment of the eyes; Devices for putting-in contact lenses; Devices to correct squinting; Apparatus to guide the blind; Protective devices for the eyes, carried on the body or in the hand
    • A61F9/007Methods or devices for eye surgery
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F9/00Methods or devices for treatment of the eyes; Devices for putting-in contact lenses; Devices to correct squinting; Apparatus to guide the blind; Protective devices for the eyes, carried on the body or in the hand
    • A61F9/007Methods or devices for eye surgery
    • A61F9/00736Instruments for removal of intra-ocular material or intra-ocular injection, e.g. cataract instruments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/00234Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for minimally invasive surgery
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/00234Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for minimally invasive surgery
    • A61B2017/00349Needle-like instruments having hook or barb-like gripping means, e.g. for grasping suture or tissue
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F9/00Methods or devices for treatment of the eyes; Devices for putting-in contact lenses; Devices to correct squinting; Apparatus to guide the blind; Protective devices for the eyes, carried on the body or in the hand
    • A61F9/007Methods or devices for eye surgery
    • A61F9/013Instruments for compensation of ocular refraction ; Instruments for use in cornea removal, for reshaping or performing incisions in the cornea
    • A61F9/0133Knives or scalpels specially adapted therefor

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Prostheses (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

眼の内表面から薄膜を除去するための医療装置である。前記装置は、中空の本体を有し、その中空内部から摺動部材が伸張可能であるハンドルを有する掻集器具を備える。前記摺動部材の自由端には、複数の歯が設けられており、それぞれの歯は、前記自由端上に組織拘束部を有する。前記歯は、前記ハンドルの端部から伸張後退するように構成され、前記歯が完全に後退すると前記組織拘束部のみが前記ハンドルから突出する、もしくは前記組織拘束部が完全に前記ハンドル内に後退できるようになっている。操作の際は、前記組織拘束部が前記膜を拘束するまで掻集器具を膜の上表面に沿って操る。前記歯が一度前記膜を拘束すると、前記掻集器具を、前記膜がそこから除去されるまで、上方向および前記網膜の上表面に対して接線方向に離れる方向に移動する。

Description

(関連出願の相互参照)
本発明は、本出願全体に亘って引用する、出願人の同時係属出願である2004年10月15日提出の“内境界膜掻集器具”と題した米国意匠出願第29/215,250号、および2004年11月30日に提出の“内境界膜掻集器具”と題した米国仮出願第60/631,509号の利点を主張するものである。
本発明は、眼の網膜の内表面上に形成された膜を除去するために使用される医療器具に関する。
病気によっては、医療処置により取り除くべき瘢痕組織の薄膜の存在に起因するものもある。例えば、これらの処置には、網膜上膜や、恐らくは特発性網膜上膜の結果である内境界膜の剥離処置がある。これらの膜は黄斑孔を伴う場合もあり、硝子体黄斑牽引症候群では、糖尿病性網膜症、増殖性硝子体網膜症による網膜上膜の剥離、精神的ショックの後の網膜上膜の剥離や、ぶどう膜炎および眼炎などを含む眼内炎症後の網膜上膜の剥離をも伴う。
現在、これらの処置は、典型的に三つのタイプの医療装置のうちの一つを使用して行われる。第1のタイプは、図1(a)に示すように、典型的に20から23ゲージの寸法を有し、一端で屈曲している針2を備えた鋭利なピック1である。針2の屈曲端は、鋭利な先端3を形成しており、膜20を拘束するために使用する。しかしながら、鋭利なピック1を使用する前に、図1(a)に矢印で示すように膜20を小さく切開しなければならない場合が多い。その後、鋭利なピック1を切り口の中に挿入し、ピック1を使って網膜30の内表面と膜20の下側表面の間の切り口の縁部に沿って掬い上げて、図1(b)に矢印で示す方向に膜20を持ち上げようとする。
しかし、ピック1には欠点がある。特に、ピック1は、膜20の比較的小さい領域を拘束することはできるが、同時に膜20全体もしくは大部分を除去する場合には非常に問題がある。
膜20を取り除くために現在使用されている、図2に示す第2の医療装置は、ピンセット4であり、膜20の小さい部分を外縁に沿って、もしくはそこに作った切り口の縁部に沿って挟むために使用する。ピンセット4は、膜20の一部を掴持して、膜20を網膜30から離す。ピンセット4はそのように膜20の小さい部分を拘束するため、ピンセット4は、膜20を一度で除去するのは難しく、膜の小片を残したままとなる危険性がある。
網膜を取り除くために現在使用されている、図3に示す第3の医療装置は、スクレイパ5であり、共通して、外表面上にダイヤモンド7の小片を埋め込んだ一片のシリコンチューブ6を含む。図3の矢印で示すように、チューブ6のダイヤ片7を埋め込んだ領域を膜20の内表面に当ててこする。こする動作により、膜20が網膜30の表面から外れる。しかし、こする動作は、網膜30上に下方向の圧力をかけることを余儀なくされるため、網膜30や隣接する組織を傷つけるという重大なリスクを伴う。同様に、スクレイパ5は、膜20のうち、小さい領域のみしか拘束できず、よって、膜20を一度で除去するのは非常に難しく、膜の小片が残る可能性がさらに高くなる。最後に、スクレイパ5は、網膜
30から膜20を完全に除去するためには眼の中に別の器具(図示せず)を挿入する必要がある。
上記装置すなわちピック1、ピンセット4、およびスクレイパ5それぞれのさらなる欠点は、膜20を除去するための処置の間に比較的高い拡大レベルを必要とする点である。高い拡大レベルでは、膜20を除去しようとする際に、医療関係者が見ることができる網膜30の面積が本質的に縮小されるため、処置を行うために必要な時間が長くなると共に、医療関係者が膜20を一度で首尾よく除去するのがさらに難しくなる。
周知の医療装置における上記および他の欠点を解決するため、本発明は、膜の大きい表面積に沿って膜のいかなる領域をも拘束することができ、膜の縁部または膜に形成した切り口の縁部の拘束に限定されない膜掻集器具を提供する。さらに、膜掻集器具の構造的構成により、使用者は、周知のいかなる医療装置よりかなり大きい膜の表面積を拘束することができる。
さらに、本発明は、眼の網膜から膜を除去する処理を補助または完了するために膜に切り口を形成する必要も、眼に別の器具を導入する必要もない。さらに、本発明は、上記の周知の医療装置のいずれかによって網膜上にかかる圧力に比較して、膜を最初に拘束する際に網膜にかかる圧力がかなり低い。さらに、本発明が一度網膜上の膜を拘束すると、網膜から膜を除去するために本発明を使用する際に網膜にかかる接線力および揚力が比較的最小となる。
最後に、本発明は、周知の医療装置が使用する比較的高い拡大レベルに対して低い拡大レベルにおいて使用するため、膜除去処理の間に十分広い視野を確保できる。本発明の上記の利点および特性により、網膜から膜を除去する工程がかなり簡素化されながらにして、眼に対する損傷の危険性が大幅に低減されると共に、膜全体を一度で除去できる可能性が高くなる。
上記および他の利点を実現するため、本発明は、眼の網膜の内表面に形成された薄膜を除去するために構成された掻集器具を提供する。一実施形態では、掻集器具はハンドルと、手動または機械的にハンドルの内部から伸張またはハンドルの内部へ後退可能な複数の歯を備える。理想的には、ハンドルは中空の本体を有し、少なくとも1本の棘または他の類似した組織拘束機構がそれぞれの歯の先端に設けられている。
本発明の一実施形態によると、歯は、中空のハンドル本体の内部へ摺動して後退すると共に、摺動して中空のハンドル本体の内部から伸張する。ハンドル本体の作動端から一度伸張すると、歯は互いに離れ、外側に向かって展開する。このようにして、掻集器具は膜の表面の比較的大きい領域を拘束することができる。
本発明の別の実施形態では、歯は可撓性を有しており、歯の可撓性は、ハンドル本体の作業端から延在する歯の量によって異なる。歯がハンドル本体の作業端から長く延びれば延びるほど、可撓性は大きくなる。同様に、歯がハンドル本体の作業端に近ければ近いほど、すなわち、ハンドル本体の作業端から延在する歯の量が少なければ少ないほど、歯が有する可撓性は小さくなる。
本発明の別の局面によると、伸張した歯が一度膜の上表面を拘束すると、歯が後退し、膜を持ち上げて、少なくとも1本の棘もしくは他の組織拘束部とハンドルの作業端との間に固定する。
本発明のさらなる利点と新規の特徴については、下記に示す説明の中で述べると共に、それらは、下記の調査および本発明の実施による学習により、当業者にとっては明らかとなろう。
また、本発明の他の局面は、下記の説明および添付の図面により、より明らかとなろう。
本発明は、膜20の全表面に沿って膜20のどの領域をも拘束する膜掻集器具10を提供する。膜掻集器具10の構造的構成により、使用者は、周知のいかなる医療装置よりも大きい膜20の表面積を拘束することができる。さらに、本発明は、眼の網膜30から膜20を除去する処理を補助または完了するために、膜20に切り口を形成する必要も、眼の中に別の器具を導入する必要もない。さらに、掻集器具10は、上記の周知の医療装置のいずれかによって網膜にかかる圧力に比較して、始めに膜20を拘束する際に網膜および隣接する組織にかかる圧力がかなり小さい。最終的に掻集器具10は、周知の医療装置が使用しなければならない比較的高い拡大レベルに比較して低い拡大レベルで使用するため、膜除去処理中にかなり大きい視野を提供することができる。
図4は、眼の網膜30(図6および図8〜10)の内表面から膜20(図6および図8〜10)を除去するために使用する本発明の実施形態による掻集器具10の例を示す。本実施形態の掻集器具10は、ハンドル40と、入れ子式の摺動部材50を備える。ハンドル40は、中空管を備え、その内部で、摺動部材50がハンドル40の内表面内で自由に伸縮する(例えば、ハンドルの長さに亘って中央開口が延在している)。好ましくは、ハンドル40の本体は管状であるが、本発明の範囲内において、ハンドル40の本体は、ハンドル40の把持性を促進するものであれば、例えば、断面が楕円、矩形、台形、半球状のものなど、適したものであれば、いかなる幾何学的形状のものでもよい。
それぞれ一端がスライド50に取り付けられ、反対側の端部がそこから自由に延在する多数の歯60が、スライド50の端部に固定されている。各歯60の自由端には、棘もしくは他の組織拘束部70(図5〜図6)がその上に設けられている。
図5の最も右側に位置する掻集器具10のように、摺動部材50が完全に後退すると、摺動部材50と歯60の長さのほとんどの部分がハンドル40の本体内部に収容され、組織拘束部70がハンドル40の端部から突出した状態になる。図5の右から2番目に示す掻集器具10のように、歯60は、歯60の外側端部が掻集器具10の長手の軸から互いに離れる方向にハンドル10から展開し、延在しているので、組織拘束部70が互いに干渉しないように離隔される。完全に伸張すると、図5の右から3番目に示す掻集器具10のように、歯60は拘束可能な領域が増加するため、膜20を除去する際に制御しやすくなる。最後に、図5の最も左側に示す掻集器具10は、歯60が完全に伸張した状態を示し、摺動部材50は、ハンドル40の本体から伸張もしくは摺動して突出する。
本実施形態では、ハンドル40を越えて突出可能な歯60の量は、歯60が延在する側と反対側端部に位置する摺動部材50の端部を引っ張る、または押すことによって調整できる。当業者は、伸張および展開する歯を組み込んだ本発明の実施形態では、このような伸張および展開する歯を実現する別の構成も適用可能であることは理解できよう。例えば、歯は、スライド部材を使用せずにハンドルから後退または伸張させるようにすることもできる。さらに、図5の摺動部材50およびハンドル40の相対的位置は、摺動部材50とハンドル40の間の単純な摩擦係合によって維持することができる一方、機械的機構、水力機構、電気機械的機構などを含む、開口部の内部のロッキングピン、ネジ止め、溝穴に係合するクリップのような他の構成によって相対位置を維持することも可能である。
図6を参照すると、本発明の一実施形態において、組織拘束部70は、それぞれの歯60の自由端から延在する複数の鋸状の棘71を有している。図6に示すように、それぞれの組織拘束部70は、横方向延在部70bによって拘束部70cに連結された可撓性本体部70aを有する。完全に後退した状態で、横方向延在部70bは掻集器具10の長手方向の軸に対して直交して延在する。さらに、完全に後退した状態で、拘束部70cは、掻集器具10の長手方向の軸に対して平行かつ摺動部材50がハンドル40の本体から離れる方向に伸張するのとは逆の方向に延在する。また、図6に示すように、少なくとも1つ、また、好ましくは複数の棘71が歯60のそれぞれの拘束部70cの自由端上に設けられている。さらに、図6の実施形態では、組織拘束部70は、膜20の表面との摩擦もしくは他の把持拘束を高めるための鋸状端部を備えていてもよい。
図6は、尖った、もしくは鋸状の本体を有する棘71を示すが、本発明の範囲内において、棘71は、網膜30から膜20を把持して持ち上げやすければ、いかなる適した幾何学的形状を有するものでもよい。例えば、考えられる別の態様(図示せず)として、図6の実施形態の組織拘束部70は、鋸状でなく、むしろ、鋭利な縁部であって鋸形状を有さないものでもよい。また、さらに別の例では、図7は本発明の別の実施形態を示すものであり、組織拘束部70′が湾曲している。
図8に示すように、膜20を拘束する際、組織拘束部70および70′は、接線力および揚力を生成して膜20を除去し、矢印で示すように網膜30にかかる下方向の圧力を軽減する。歯60のハンドル40からの伸張およびハンドル40内への後退と組織拘束部70および70′との組み合わせにより、さらに別の利点がある。特に、伸張した歯60が一度膜20を拘束すると、歯60はその後、後退し、組織拘束部70および70′と、摺動部材50が伸縮する際に出入りするハンドル40の端部で膜20を持ち上げて挟持する。この挟持動作により、膜20を除去するために第2の器具を眼の内部に導入する必要性がさらに低減される。さらに、歯60をハンドル40の内部に後退させることができるため、掻集器具10が挿入される際、または眼から引き出される際に歯60を後退させることによって、網膜30の内表面と眼の他の部分が歯60によって損傷を受ける可能性が低減される。
図9は、網膜30の表面から膜20を除去するための掻集器具10の例を示す図である。図9の最も右側に示す掻集器具10は、膜20の縁部を拘束する組織拘束部70および70′を示す。図9に示すように、掻集器具10の図の右から左への進行は、掻集器具10をどのように使用して膜10を引っ張りあげるかを示している。また、図9は、本発明の実施形態により、歯60が屈曲する様子を示す。
図9に示す実施形態では、歯60をハンドル40から長く伸張すればするほど、歯60が対象物に押し付けられたときにより屈折しやすくなる。歯60の可撓性が増すことにより、掻集器具10によって網膜30の上表面にかかる圧力が小さくなる。例えば、ある実施形態では、歯60が完全に伸張し、膜20に接触すると、ハンドル40は、網膜30上に大きな、または顕著な力をかけることなく、網膜30に向かって下方向に1mmまで移動することができる。このような可撓性により、掻集器具10の使用中に眼が損傷を受ける危険性が低減される。希望の硬さになるまで単に歯60をハンドル40の中に後退させることにより、歯60の可撓性を低減させることができる、すなわち、希望の硬さになるまで単に歯60をハンドル40内部に後退させることで歯60の硬さを増すことができる。
図10は、膜20の内表面に沿った一箇所において、その箇所に除去する膜20の外縁が含まれていなくても、掻集器具10が膜20を拘束できることを示す図である。掻集器
具10は、組織拘束部70および70′が膜20の表面を拘束するまで膜20の上表面に沿って引きずられる。組織拘束部70および70′が一度膜の表面を拘束したら、掻集器具10を単に網膜30の上表面から上方向および接線方向に離れる方向に引っ張って膜20をそこから除去する。掻集器具10が一度膜20を拘束すると、それ以上網膜30上には下方向に力がかからず、よって、眼に損傷を与える危険性が低減する。
本発明の実施例について、上記の利点に従ってこれまで説明してきたが、これらの例は、本発明の一例に過ぎない。本発明の範囲と精神にもとることなく、本発明のさまざま変形、変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
網膜から膜を除去するために使用する、従来の鋭利なピック装置を示す図である。 網膜から膜を除去するために使用する、従来の鋭利なピック装置を示す図である。 網膜から膜を除去するために使用する、従来のピンセット装置を示す図である。 網膜から膜を除去するために使用する、従来のスクレイパ装置を示す図である。 本発明の実施形態による掻集器具の断面図である。 図4に示す掻集器具の歯が、掻集器具のハンドルから伸張できる異なる状態を示す図である。 それぞれの歯の自由端に設けられた組織拘束部の一実施形態を示す図である。 それぞれの歯の自由端に設けられた組織拘束部の別の実施形態を示す図である。 眼の網膜から膜を除去するために使用する本発明の掻集器具によって生成される接線力および揚力を示す図である。 眼の網膜上の膜を拘束し、そこから膜を除去する掻集器具の異なる状態を示す図である。 膜の周囲の縁部から離れた中間部において膜を拘束している掻集器具を示す図である。

Claims (21)

  1. 中空の本体を有するハンドルと、
    前記ハンドルの前記本体から伸張可能かつ前記本体に後退可能な伸縮摺動部材と、
    前記伸縮摺動部材の自由端から延在する複数の歯を備え、
    前記複数の歯は、その自由端に少なくとも1つの組織拘束要素を有する
    ことを特徴とする網膜の上表面から膜を除去するための内境界膜掻集器具。
  2. 前記ハンドルの前記本体の断面は、楕円、矩形、台形、半球のうちの1つの形状を有することを特徴とする請求項1に記載の内境界膜掻集器具。
  3. 前記伸縮摺動部材が略完全に後退した状態では、前記少なくとも1本の組織拘束要素が前記ハンドルの前記本体から延在することを特徴とする請求項1に記載の内境界膜掻集器具。
  4. 前記複数の歯の可撓性の度合いは、前記伸縮摺動部材が前記ハンドルの前記本体から長く伸張すればするほど大きくなることを特徴とする請求項1に記載の内境界膜掻集器具。
  5. 前記複数の歯は、前記伸縮摺動部材が前記ハンドルの前記本体に対して完全に伸張した状態で、前記内境界膜掻集器具の長手の軸に対して略放射状に隣接する歯から離れる方向に延在することを特徴とする請求項1に記載の内境界膜掻集器具。
  6. 前記少なくとも1本の組織拘束要素が、可撓性本体部と、拘束部と、前記本体部を前記拘束部に連結する横方向延在部とを含むことを特徴とする請求項1に記載の掻集器具。
  7. 前記横方向延在部は、前記伸縮摺動部材が完全に後退した状態にあるときに前記内境界膜掻集器具の長手の軸に対して直交する方向に延在することを特徴とする請求項6に記載の内境界膜掻集器具。
  8. 前記拘束部は、長手の軸に対して平行な方向かつ前記伸縮摺動部材が前記ハンドルの前記本体から延在する方向とは逆の方向に延在することを特徴とする請求項7に記載の内境界膜掻集器具。
  9. 少なくとも1本の棘が前記複数の歯の拘束部の自由端上に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の内境界膜掻集器具。
  10. 前記少なくとも1本の棘が、鋸状の端部を有することを特徴とする請求項9に記載の内境界膜掻集器具。
  11. 前記少なくとも1つの組織拘束要素が湾曲形状を有することを特徴とする請求項1に記載の内境界膜掻集器具。
  12. ハンドルと、
    複数の歯が取り付けられた歯伸張機構とを有し、
    前記複数の歯が前記ハンドルから伸張可能であるとともに、前記複数の歯は互いに離隔可能であり、前記複数の歯の延在および展開は、前記歯伸張機構によりさまざまに制御可能である
    ことを特徴とする眼の網膜に使用するための膜掻集器具。
  13. 前記ハンドルは、開口部を有し、前記歯伸張機構は、前記ハンドルの前記開口部内に受
    容可能なスライドを有することを特徴とする請求項12に記載の膜掻集器具。
  14. 前記複数の歯のそれぞれからは、少なくとも1本の棘が延在していることを特徴とする請求項12に記載の膜掻集器具。
  15. 前記複数の歯は、前記ハンドル内に完全に後退可能であることを特徴とする請求項14に記載の膜掻集器具。
  16. 前記複数の歯は、軸方向を有し、それぞれの歯の前記少なくとも1本の棘は、歯の軸方向に対して略垂直に延在することを特徴とする請求項14に記載の膜掻集器具。
  17. 前記歯伸張機構は、前記ハンドルに対して固定位置で係止可能であることを特徴とする請求項12に記載の膜掻集器具。
  18. 前記歯伸張機構は、摩擦で係止可能であることを特徴とする請求項16に記載の膜掻集器具。
  19. 前記複数の歯の延在は、機械的制御、水力制御、または電気機械的制御のいずれか1つによって制御されることを特徴とする請求項16に記載の膜掻集器具。
  20. 前記複数の歯は、硬度を有し、前記硬度は前記複数の歯の延在および展開によって変化することを特徴とする請求項12に記載の膜掻集器具。
  21. ハンドルと、
    前記ハンドルに接続された複数の膜拘束手段を有する伸張手段とを備え、
    前記複数の膜拘束手段は、前記ハンドルから伸張可能であり、前記膜拘束手段は、相互に展開可能であり、前記複数の膜拘束手段の延在および展開は、前記伸張手段によってさまざまに制御可能である
    ことを特徴とする眼の網膜に使用するための膜掻集器具。
JP2007536676A 2004-10-15 2005-04-14 内境界膜掻集器具 Expired - Fee Related JP4731565B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US29215250 2004-10-15
US29/215,250 2004-10-15
US63150904P 2004-11-30 2004-11-30
US60/631,509 2004-11-30
PCT/US2005/012613 WO2006043975A1 (en) 2004-10-15 2005-04-14 Internal limiting membrane rake

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008516665A true JP2008516665A (ja) 2008-05-22
JP2008516665A5 JP2008516665A5 (ja) 2011-03-03
JP4731565B2 JP4731565B2 (ja) 2011-07-27

Family

ID=38121254

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007536676A Expired - Fee Related JP4731565B2 (ja) 2004-10-15 2005-04-14 内境界膜掻集器具

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP4731565B2 (ja)
CA (1) CA2583301A1 (ja)
WO (1) WO2006043975A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE509573T1 (de) * 2006-09-12 2011-06-15 Univ Florida Vorrichtung zur unterscheidung verschiedener gewebetypen
US20080319463A1 (en) * 2007-06-19 2008-12-25 Dyson William Hickingbotham Apparatus, system and method for illuminated membrane manipulator

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS406952Y1 (ja) * 1964-03-17 1965-03-02
JPS6034813A (ja) * 1983-05-13 1985-02-22 コンテツク・ゲーエムベーハー・コンストルグテイオン・ウント・テヒニツク・イム・マシーネンバウ 平板状建築用材の周縁部を成形被覆するための閉鎖式成形装置
JPH09313522A (ja) * 1996-05-31 1997-12-09 Nidek Co Ltd 眼科手術装置
JPH10248868A (ja) * 1997-03-14 1998-09-22 Inami Co Ltd メンブレンイレーザー
JP2003102768A (ja) * 2001-08-23 2003-04-08 Alcon Grieshaber Ag 眼科用顕微手術用器具
JP2003199783A (ja) * 2001-12-21 2003-07-15 Alcon Grieshaber Ag はさみとして構成された眼科顕微手術用切断器具およびその使用法
JP2003210511A (ja) * 2002-01-24 2003-07-29 Kazuhisa Okada 網膜ブラシ
US20040097964A1 (en) * 2001-01-17 2004-05-20 Dhindsa Avtar S. Endoscopic stone extraction device with improved basket

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5868728A (en) 1995-02-28 1999-02-09 Photogenesis, Inc. Medical linear actuator for surgical delivery, manipulation, and extraction

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS406952Y1 (ja) * 1964-03-17 1965-03-02
JPS6034813A (ja) * 1983-05-13 1985-02-22 コンテツク・ゲーエムベーハー・コンストルグテイオン・ウント・テヒニツク・イム・マシーネンバウ 平板状建築用材の周縁部を成形被覆するための閉鎖式成形装置
JPH09313522A (ja) * 1996-05-31 1997-12-09 Nidek Co Ltd 眼科手術装置
JPH10248868A (ja) * 1997-03-14 1998-09-22 Inami Co Ltd メンブレンイレーザー
US20040097964A1 (en) * 2001-01-17 2004-05-20 Dhindsa Avtar S. Endoscopic stone extraction device with improved basket
JP2003102768A (ja) * 2001-08-23 2003-04-08 Alcon Grieshaber Ag 眼科用顕微手術用器具
JP2003199783A (ja) * 2001-12-21 2003-07-15 Alcon Grieshaber Ag はさみとして構成された眼科顕微手術用切断器具およびその使用法
JP2003210511A (ja) * 2002-01-24 2003-07-29 Kazuhisa Okada 網膜ブラシ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2006043975A1 (en) 2006-04-27
CA2583301A1 (en) 2006-04-27
JP4731565B2 (ja) 2011-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7731728B2 (en) Internal limiting membrane rake
JP5819311B2 (ja) 虹彩リトラクタ
JP3742542B2 (ja) 内視鏡用異物回収具
JP5068335B2 (ja) 開口部導入器デバイス
JP5042593B2 (ja) ステント回収装置
US20230087625A1 (en) Devices and methods for tissue retraction
JP6333585B2 (ja) ステントを送達及び解放するための捕捉管機構
EP3302310A1 (en) Snare auto micro-lock
JP2019524171A (ja) 医療機器のハンドル
JP4731565B2 (ja) 内境界膜掻集器具
EP3435931A1 (en) Systems and methods for the retrieval gallbladder implants
SE535080C2 (sv) Kanylanordning för att evakuera luft från ett blodkärl
JP2022058720A (ja) 外科バスケット
US11642144B2 (en) Medical retrieval device
US11490914B2 (en) Dual operation grasping forceps for endoscope
EP1819306A1 (en) Internal limiting membrane rake
JP2010246663A (ja) 内視鏡用クリップ装置
JP2015013052A (ja) 処置具
JPWO2020035892A1 (ja) ステントデリバリ装置、ステントデリバリシステムおよび方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080402

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100924

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101217

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20101227

A524 Written submission of copy of amendment under section 19 (pct)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20110114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110309

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110405

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110419

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140428

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees