JP2008514338A - 関節炎治療用超音波装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、関節炎治療用超音波装置に係り、より詳しくは、200〜800mW/cmの超音波を発生させて100〜400mW/cmの低強度超音波エネルギーを皮膚深部の軟骨細胞まで適用するように構成された退行性関節炎の治療用または予防用超音波装置に関する。本発明による超音波装置は、200〜800mW/cmの低強度超音波を発生させるような超音波発振制御部を備えるメインコントロール部と前記メインコントロール部の調整状態に応じて超音波を発生させる超音波発生器と、前記超音波発生器から入力された超音波によって振動する超音波振動子と、 治療しようとする関節に超音波振動を伝達するプローブと、を備えてなり、軟骨組織の活性化を行い軟骨組織の再生を誘導することにより、退行性関節炎を根本的に治療することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、関節炎治療用超音波装置に係り、より詳しくは、200〜800mW/cmの超音波を発生させて100〜400mW/cmの低強度超音波エネルギーを皮膚深部の軟骨細胞まで適用されるように構成された退行性関節炎の治療用または予防用超音波装置に関する。
退行性関節炎は、骨関節炎、変性関節炎、老人性関節炎などの多様な名称で呼ばれるもので、骨の端部に連結されて、きらきらと青っぽい光を放つ白色の滑めらかな物質である関節軟骨に変化が起こり、関節軟骨の滑らかな表面が破壊されて凸凹した面になるか、または特に体重を支える部位の関節軟骨が破壊される疾患のことを言う。
一般に、関節とは、2つまたはそれ以上の骨を連接させる可動性の結合部のことであり、関節部位としては、膝、顎、肩、尻、指、足の指、肘、首、脊椎などが挙げられる。
このように骨と骨が接する関節の骨端は関節軟骨で覆われており、この関節軟骨は、軟骨細胞とそれを取り囲む多量の基質からなる組織である関節軟骨は、骨端の摩擦を防止する役割を果たす。
前記関節軟骨が損傷を受けて磨耗してしまうと、軟骨の下の骨も損傷し、骨が奇形的に再生され、痛みと関節の奇形を招く退行性関節炎(骨関節炎)が発病する。すなわち、関節軟骨は、磨耗と再生を繰り返しているが、老齢化、肥満症、関節異形性症、外傷、一部特殊作業、関節炎の病歴、遺伝的要因などの原因で関節軟骨の損傷がひどくなり、再生が遅くなると、関節における骨端が直接接触することになり、その結果、骨端が損傷を受け、骨が奇形的に再生されて、痛みと奇形を招くことになる。
このような退行性関節炎に対する治療法としては、適当な休息と運動、軟骨再生剤と痛み止めの投与、関節注射液の注入、消炎剤の使用、創面切除術(debridement)、折骨術、 関節鏡手術(arthroscopy)、人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty)などが挙げられる。
しかし、近年、関節部位に超音波を照射すると、超音波の振動が軟骨組織内の軟骨細胞まで伝達して軟骨細胞の活性化に直接影響を与え、その結果、軟骨細胞の活性能力の低下で発生する退行性関節炎を治療することができるという事実が明らかになって、関節炎治療のための超音波治療器が開発されている。
このように超音波を用いた関節炎治療器に関する従来の技術として、韓国実用新案第20-0296735号には、高屈曲部の膝など関節部位に複数の超音波素子を密着固定することが可能であり、着脱式を採用することにより、超音波が膝に立体的に作用して治療効果を増大させた超音波関節治療器が開示されている。前記韓国実用新案第20−0296735号による超音波関節治療器は、図1に示すように、電源を入れると超音波振動を発生する複数の超音波素子、 内面側には複数の超音波素子が所定のパターンで着脱可能に配設され、腕や足の周りを囲むように所定の幅を有する支持バンドと、前記支持バンドの両端部に着脱可能にそれぞれ固定される一対の雌固定部材及び雄固定部材と、前記支持バンドの表面に設けられ、超音波素子に電源を印加するための電線が接続され、外部の電源に接続される雄コネクタが結合される雌コネクタで構成される。また、韓国特許第10−0461049号には、超音波器機の使用時に潤滑剤として用いられる超音波用ゲルに鎮痛抑制や消炎効果を持つ自然抽出物を添加することにより、超音波を用いた関節炎治療器に使用可能にした関節炎治療のための超音波用ゲル及びその製造方法が開示されている。
しかし、上記のような関節炎治療器は、高屈曲の関節部位に密着可能にするか、または用いられる超音波の効果を増大させられる別途の装置を採用するなど付随効果を得るためのものであって、より根本的な関節炎治療器としては充分ではないという短所がある。
そこで、本発明者らは、上記の如き問題点を解決するために、超音波発振制御部の制御による0.1〜5MHzの周波数、200〜800mW/cmの強度を有する超音波を関節部位に持続的に照射した結果、関節軟骨の損傷が原因で起こる関節炎を根本的に治療することができることを知見し、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明の主な目的は、0.1〜5MHzの周波数、200〜800mW/cmの強度を有する超音波振動を利用して関節炎の根本的な治療を可能にし、作動し易い関節炎治療用超音波装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、(a)0.1〜5MHzの周波数、200〜800mW/cmの強度を有する超音波を発生させるよう制御する超音波発振制御部130と;(b)ユーザによって設定された電圧を所定時間プローブ側に供給させるメインコントロール部300と、(c)前記メインコントロール部の調整状態に応じて超音波を発生させる超音波発生器330と、(d)前記超音波発生器から入力された超音波によって振動する超音波振動子340と、(e)前記超音波振動子に接触した状態で前記超音波振動子から発生する超音波振動を治療しようとする関節に直接伝達するプローブ400と、を含むことを特徴とする関節炎治療用超音波装置を提供する。
本発明の他の特徴及び具現例は、以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲からさらに明らかになるであろう。
本発明は、(a)0.1〜5MHzの周波数、200〜800mW/cmの強度を有する超音波を発生させるように制御する超音波発振制御部130と;(b)ユーザによって設定された電圧を所定時間プローブ側に供給させるメインコントロール部300と、(c)前記メインコントロール部の調整状態に応じて超音波を発生させる超音波発生器330と、(d)前記超音波発生器から入力された超音波によって振動する超音波振動子340と、(e)前記超音波振動子に接触した状態で前記超音波振動子から発生する超音波振動を治療しようとする関節に直接伝達するプローブ400と、を含むことを特徴とする関節炎治療用超音波装置に関する。。
本発明において、前記メインコントロール部は、電源供給レベル調節器110またはタイム設定部120をさらに含むことを特徴し、前記プローブは、楕円形の適用端部を有することを特徴とすることができる。また、前記発振制御部は、周波数0.5〜2MHz及び強度300〜600mW/cmの超音波を発生させるように構成されることを特徴とすることができる。
前記関節炎治療のために照射される超音波の強度が200mW/cm以下であれば、細胞に適切な刺激が与えられないため、細胞の増殖を促進させたり、細胞外基質の主要成分である膠原質(コラーゲン)とタンパク糖の合成を増加させたりする効果が得られない。一方、超音波の強度が400mW/cm以上であれば、細胞の死滅が増加し、タンパク糖と膠原質の合成が減少し、分解が増加するなど、むしろ軟骨組職の形成に有害な影響を及ぼす。細胞実験によれば、好適な超音波の強度は100〜400mW/cmであったが、通常皮膚を通過しながら約50%の超音波損失が発生することから、関節炎治療用として用いる場合、好適な超音波強度は200〜800mW/cmとなる。
また、周波数が0.1MHz以下であれば、振動子のサイズが大きくなって凹凸形状の関節との接触が不良となり、5MHz以上であれば、関節の皮膚、皮下脂肪などを透過する際に制限を受けることになる。
以下、添付図を参照して本発明を具体的に説明する。
図2は、本発明の一実施例による関節炎治療用超音波装置を示す斜視図である。図2に示すように、本発明の超音波装置は、外部にメインコントロール部300が備えられており、その内部には超音波発生器330及び超音波振動子340が備えられている。メインコントロール部300には、電源供給レベル調節器110、タイム設定部120及び超音波発振制御部130などが備えられているので、ユーザは関節炎治療器の使用に先立って、所望の電源供給レベルと動作時間を任意に設定することができる。超音波発振制御部130は、本発明者の研究による関節炎治療の最適条件となる周波数0.1〜5MHz、強度200〜800mW/cmの超音波、好ましくは周波数0.5〜2MHz、強度300〜600mW/cmの超音波を発生させるように設定されている。
本発明の関節炎治療用超音波装置は、個人が家庭で使用できるように開発されたものであって、安全性を考慮に入れ、超音波発振制御部に設置されたタイム設定部の作動により、治療時間が経過すると自動的に消えるように設定されているし、初期設定は約10分にすることができるし、最大20分まで設定することができる。
図3は、本発明の一実施例による関節炎治療用超音波装置の構成を説明するためのブロック図である、図3に示すように、超音波発生器330は、発振器331、分周器332、波形決定部333、出力増幅部334、出力マッチング変換部335を備える。このような構成によれば、最初メインコントロール部にて調整されたデータを受けて超音波発生器330から発生された超音波は、後段の超音波振動子340に印加され、超音波振動子340は、自体に接触しているプローブ400を振動させる。
具体的に、発振器331は、メインコントロール部300にて調整されたデータを入力され、最終決定された超音波を発生させるために用いられる基本超音波を発生させ、分周器332は、発振器331の波形を入力され、超音波治療器のメインコントロール部300での調整状態に応じて分周の状態を決定する。後段の波形決定部333は、分周器332から分周されて中間断続された超音波及び、メインコントロール部300の調整状態を入力されて本発明の関節炎治療用超音波装置に用いる最終波形を決める。このような最終超音波波形は、連続型、パルス型のどちらも可能である。
前記波形決定部333から出力された最終超音波波形は、後段の出力増幅部334に印加され、出力増幅部334は、決定された超音波波形の運転及びパワー増幅を行い、決定された超音波波形のピーク値を増幅させる。その後、出力増幅部334から出力された増幅波形は、後段の出力マッチング変換部335で最終出力のためのマッチング及び結合トランスなどによって変換され、後段の超音波振動子340に印加可能な状態になって出力される。
超音波振動子340の振動は、楕円形の適用端部を有するプローブに伝達され、さらにそのエネルギーがプローブに接触している皮膚深部の軟骨細胞までそのエネルギーが伝達される。伝達された超音波エネルギーは、皮膚内部の軟骨細胞を活性化させることにより、解軟骨組織の再生を誘導する。また、100〜400mW/cm、好ましくは150〜250mW/cmの低強度超音波の持続的な物理的力による軟骨組織の活性化を行い軟骨組織の再生を誘導することにより、関節炎を根本的に治療することができる。
本発明による関節炎治療用超音波装置は、好適な効果を得るためには、処置しようとする関節部位に超音波用専用ゲルを充分に塗り、この専用ゲル塗布面にプローブを軽く押し当てて使用することができる。このとき、好ましくは、一回押し当てたプローブは動かないようにし、メインコントロール部のタイム設定部120に所定時間を設定した上、一日に1〜2回、一回で20分未満使用する。
本発明による関節炎治療用超音波装置は、膝(膝関節)、顎、肩、尻(股関節)、指、足の指、肘、首、脊椎などの関節部位のいずれにも使用可能である。
本発明における超音波とは、音の一種であり、人間の耳には聞こえない約20,000Hz以上の周波数の音波のことを言う。
以下、実施例に基づいて本発明による関節炎治療用超音波装置の関節炎治療効果を明らかにする。但し、以下の実施例は、本発明を例示するだけのものであって、本発明が以下の実施例に限定されるものはないことは、当業界で通常の知識を有する者にとっては自明のことである。
実施例1
本発明による関節炎治療用超音波装置の効果を調べるために、関節炎誘導動物のモデルを用いて下記のように実験をした。下記実験では、超音波照射はもとより、骨関節炎治療剤として汎用されているヒアルロン酸を実験動物に注入した。ヒアルロン酸は、関節の滑液(関節液、synovial fluid)成分と類似のもので、関節内に入れると、潤滑作用を回復させて関節軟骨の保護に役にたち、滑液膜や軟骨組織に吸収されて滑液膜細胞によるヒアルロン酸の合成を促進させるなど骨関節炎治療に効果的である。換言すれば、骨関節炎が生じると、関節内で潤滑作用を行うヒアルロン酸(hyaluronicacid、HA)の生成が減少して、外部からの衝撃を吸収・分散できなくなり、関節の損傷が激しくなる。このような骨関節炎治療に使われるヒアルロン酸は、軟骨細胞固有の表現型であるプロテオグリカン (proteoglycan)などが部着できるようにする重要な役割を果たすと言われている(Swann,D.A.,Biochem.Vitreou.Bull,Soc.Belg.Ophtalmol.223:59,1987)。
(1)関節炎が誘導された動物モデル
平均分子量1000kDaのヒアルロン酸ナトリウム(LGCI、大田、韓国)を0.1%濃度で溶かし、フロロセンアミン(fluoresceinamine;Sigma)を用いて化学的方法で蛍光標識 (fluorescent label)した後、100%のエタノールと飽和されたNaClを用いて精製した。実験動物としては、3.0kgのニュージーランド産雌白ウサギ(中央実験動物センター、韓国)18匹を用い、超音波--としては、本発明による超音波装置を用いて周波数1MHz、強度200mW/cmの超音波を用いて照射した。実験動物に関節炎誘導実験を行い、汎用のACLMT(anterior cruciate ligment and menisectomy transection)を用いて実験動物の後足のそれぞれの膝関節に骨関節炎を誘発させた(Jin,C.Z. et al.,J.Korean Ortho.Res.Soc., 4:141,2001)。
(2)超音波による関節炎治療効果
前記実験動物のニュージーランド産雌白ウサギ(中央実験動物センター、韓国)18匹を用い、これらウサギの後足の膝関節内に前記蛍光標識されたヒアルロン酸ナトリウム0.5mlを注入し、その後、全実験動物の右膝には上述した超音波を毎日10分間照射し、超音波の関節内への伝達を容易にするために関節部位に超音波用ゲルを塗布した。一方、前記実験動物の左膝には超音波を照射しなく、これを対照群とした。
プロテオグリカン(proteoglycan)及びプロスタグランジンE2(ProstaglandinE2、以下「PGE2」という)の濃度と第2型コラーゲン及びマトリックスメタロプロテアーゼ3(matrix metalloproteinase-3、以下「MMP−3」という)の発現量を測定するために、実験動物の滑液を分析した。前記プロテオグリカンの濃度は、1,9−ジメチルメチレンブルー(DMB)着色法(Farndale,R.W.et al.,Connect Tissue Res.,9:247,1982)を用いて測定し、PGE2の濃度は、実験動物に骨関節炎を誘導した後、PGE2 EIA(enzymeimmunoassy)システム(Amersham Pharmacia Biotech、UK)を用いて測定し、第2型コラーゲン及びMMP−3の発現量は、ウエスタンブロット(western blot)を行って測定した。
その結果、関節内の滑液分泌量は、ヒアルロン酸注入及び超音波照射を一緒に行った場合に最も減少した。また、ヒアルロン酸注入及び超音波照射を一緒に行った場合、骨関節炎誘導によって増加する滑液内のプロテオグリカン及びPGE2の量が減少し(図4及び図5)、骨関節炎誘導によるコラーゲンタイプII及びMMP−3の発現量も減少した(図6)。この結果から、本発明による低強度超音波装置は、関節炎治療に効果的であるということが確認された。
実施例2
最適の超音波強度を確認するために、周波数を1MHzと固定し、超音波の強度を変えながら様々な実験を行った。軟骨細胞の増殖及び代謝作用に及ぼす超音波のインビトロ(invitro)効果を調査するために、ヒトの関節において軟骨組織を直接培養する組職培養法(explant culture)、軟骨組織から軟骨細胞を分離、培養する単層培養法及びアルジネート培養法(alginate culture)を用いた。単層培養法は、軟骨細胞の増殖を効果的に観察し得る培養法であり、組職培養法は、軟骨細胞から合成される軟骨基質を観察しやすい培養法であり、また、アルジネート培養法は、軟骨細胞の基質合成及び軟骨細胞の表現型維持に関する実験に有効な培養法である。
軟骨細胞の増殖に及ぼす超音波の影響を単層培養法で観察した結果、図7に示すように、増殖の効果は刺激サイズ5(200〜250mW/cm)で最大値を示した。
軟骨組織の超音波刺激後、組職内に存在する糖タンパクの量をDBM法で測定したところ、超音波200mW/cmで最大値を示したが、700mW/cm以上ではむしろ減少した(図8A)。また、軟骨細胞が糖タンパクを合成するためには硫酸塩(sulfate)が必要となるので、同位元素が標識された硫酸塩を培養液に入れた後、組職に超音波刺激を加えながら軟骨細胞が吸収した硫酸塩量を測定し、軟骨細胞の糖タンパク合成率を分析した結果、糖タンパク合成率は、超音波200mW/cmで統計的に有意に増加したが、500mW/cm及び700mW/cmではむしろ減少した(図8B)。
軟骨細胞の基質のうち膠原質の合成に及ぼす超音波の影響を確認するために、膠原質合成材料であるプロリン(proline)に同位元素を標識して培養液に入れて軟骨組織を超音波で刺激した。その結果、図9に示すように、膠原質合成率は、200mW/cmで統計的に有意に増加したが、500mW/cm以上ではむしろ減少した。
前記細胞実験の結果から、好適な超音波強度は100〜400mW/cmであることがわかるが、通常皮膚を通過しながら約50%の超音波が損失することから、関節炎治療用として好適な超音波強度は、200〜800mW/cmとなることがわかる。
実施例3:臨床試験
46名の患者(女40名、男6名)を対象として膝関節骨関節炎治療に対する超音波治療の有効性を評価する臨床実験を施した。実験患者群としては、膝に痛みがある患者であって、放射線検査の結果、Kellgren-Lawrence radiographic gradeが1−3である膝関節骨関節炎と診断された患者を選定し、リュウマチ性関節炎など炎症性関節炎患者は除外した。
本臨床実験では、超音波治療器の周波数及び超音波強度をそれぞれ約1MHz及び約400mW/cmと固定し、治療時間は20分に設定した。一方の膝に2ヶ所(左側、右側)を選定し、患部に超音波用ゲルを充分に塗布した後、プローブを患部に軽く押し付け、作動スィッチを押して治療を開始した。
有効性評価は、WOMACsurvey(痛み、こわばり、機能の評価)、患者の治療満足度、実験医師の治療効果を評価することにより行い、臨床検査は、患者関節滑液を治療前及び治療後にそれぞれ抽出し、関節滑液体積、滑液内のPGE2濃度及び総タンパク質量を測定することにより行った。
(1)観察検査方法
関節機能検査:治療前、治療3、5、8週目にWOMAC survery(質問紙)を用いて分野別(痛症、こわばり、機能)点数を合算して記録した。
治療満足度:治療3、5、8週目に治療効果に対する被験者の満足度をアンケートして記録した。
8週目に治療前と治療後の関節機能検査、治療満足度、滑液検査などの結果を総合検討した上、臨床試験担当者が治療効果を判定して記録した。
(2)評価基準、評価方法及び解釈方法
評価基準:治療を終了した被験者を対象にし、各被験者別に作成された症例記録書に基づき、臨床試験担当者が、治療終了時点における治療効果評価点数を1点以上付与した場合に有効性があると判断した。
評価方法及び解釈方法:治療前及び治療後の関節機能検査、滑液検査の変化に対する結果を対応のあるt−検定(paired t-test)を用いて統計分析し、p <0.05である場合、統計的に有意であると判断した。治療率(%)は、「(治療効果評価点数が1点以上である被験者数)/全被験者数×100」によって計算した。
(3)臨床試験成績の結果
8週間の臨床試験を終了した後WOMAC surveyを実施したところ、痛み、こわばり、機能の全項目で有意に減少を示し、このような減少は1回目、2回目、3回目訪問に対応して統計的有意差を示した。また、臨床試験期間8週間被験者には何の副作用も起こらなかった。
WOMACスコアの増減と滑液体積、総タンパク質量は正の相関関係が見られ、WOMACスコアの増減とプロスタグランジン(prostaglandin)とは負の相関関係が見られたが、統計的有意差はなかった。WOMACの細部項目(痛症、こわばり、機能)の増減と最も有意な滑液所見のパラメーター(parameter)の増減を分析した結果、総タンパク質量と痛みとの間には正の相関関係が見られ、他の項目とは有意差が見られなかった。
臨床試験の後、治療前と治療後の関節機能検査、治療満足度、滑液検査などの結果を総合検討した上、臨床試験担当者が治療効果を評価したところ、8週目の治療効果点数からみると、4名(8.7%)が−1点、16名(34.8%)が1点、26名(56.5%)が2点であり、0点及び3点はなかった。
結果として、治療後のWOMACによる関節機能検査の結果、総46名中42名の病状が好転して治療率91.3%を示し、治療満足度は89.2%であった。
以上、本発明の内容の特定の部分について詳述したが、当業界における通常の知識を有する者にとって、これらの具体的な記述は単なる好適な実施例に過ぎず、これにより本発明の範囲が制限されないという点は自明であろう。よって、本発明の実質的な権利範囲は請求の範囲とその等価物によって定義さるべきである。
以上詳述したように、本発明による超音波装置は、200〜800mW/cmの超音波を発生させて100〜400mW/cmの低強度超音波エネルギーを皮膚深部の軟骨細胞まで照射できるように構成することにより、軟骨組織の活性化を行い軟骨組織の再生を誘導し、退行性関節炎を根本的に治療することが可能である。なお、簡単な操作にて家庭及び事務室で簡便に使用することができる。
従来の技術による超音波関節治療器を示す斜視図である。 本発明の一実施例による関節炎治療用超音波装置を示す全体斜視図である。 本発明の一実施例による関節炎治療用超音波装置の構成を説明するためのブロック図である。 関節炎が誘導された実験動物に本発明による関節炎治療用超音波装置を用いて超音波を照射した後のプロテオグリカン(proteoglycan)の濃度を示す図(C:対照群;HA:ヒアルロン酸注入;US:超音波照射)である。 関節炎が誘導された実験動物に本発明による関節炎治療用超音波装置を用いて超音波を照射した後のプロスタグランジンE2(PGE2)の濃度を示す図(C:対照群;HA:ヒアルロン酸注入;US:超音波照射)である。 関節炎が誘導された実験動物に本発明による関節炎治療用超音波装置を用いて超音波を照射した後の第2型コラーゲン(A)及びMMP−3(B)の発現量を示す図である。 超音波の強度による細胞の増殖を示すグラフである。 超音波の強度による細胞のタンパク糖の合成を示すグラフである。 超音波の強度による細胞のタンパク糖の合成を示すグラフである。 超音波の強度によって細胞の膠原質合成と分解の程度を示すグラフである。
符号の説明
330 超音波発生器
300 メインコントロール部
331 発振器
332 分周器
333 波形決定部
334 出力増幅部
335 出力マッチング変換部
340 超音波振動子
400 プローブ
110 電源供給レベル調節器
120 タイム設定部
140 超音波発振制御部

Claims (4)

  1. (a)0.1〜5MHzの周波数、200〜800mW/cmの強度を有する超音波を発生させるように制御する超音波発振制御部130;
    (b)ユーザによって設定された電圧を所定時間プローブ側に供給させるメインコントロール部300;
    (c)前記メインコントロール部の調整状態に応じて超音波を発生させる超音波発生器330;
    (d)前記超音波発生器から入力された超音波によって振動する超音波振動子340;
    (e)前記超音波振動子に接触した状態で前記超音波振動子から発生する超音波振動を治療しようとする関節に直接伝達するプローブ400と、を含むことを特徴とする関節炎治療用超音波装置。
  2. 前記発振制御部は、周波数0.5〜2MHz及び強度300〜600mW/cmの超音波を発生させるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の超音波装置。
  3. 前記メインコントロール部は、電源供給レベル調節器110またはタイム設定部120をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波装置。
  4. 前記プローブは、楕円形の適用端部を有することを特徴とする請求項1に記載の超音波装置。
JP2007534515A 2004-10-01 2005-09-30 関節炎治療用超音波装置 Pending JP2008514338A (ja)

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