JP2008513625A - 水性の紙繊維懸濁液を分別するための方法ならびに該方法を実施するためのハイドロサイクロン - Google Patents
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Abstract
当該方法および当該装置は、水性の紙繊維懸濁液(S)を分別するために用いられる。特に、比較的大きな遠心力が使用される。特に、密度の点で互いにあまり大きく違わない懸濁液成分においても良好な結果を得るために、比較的大きな遠心力が使用される。このことは、流入部(10)から流入した紙繊維懸濁液(S)をまず、軸方向に狭まった第1の環状室(4)内へ案内し、引き続き、軸方向に再び拡張した第2の環状室(5)内へ案内することにより達成される。これにより、特に約0.5〜2%の流入部における繊維質コンシステンシにおいて、良好な分別結果を得ることができると同時に、必要となる量流を比較的少なく保持することができる。当該方法は、たとえば一次セルロースもしくは一次木材パルプの分別において使用され得る。しかし、古紙の後処理においても、当該方法が経済的に好都合となる事例が存在する。
Description
本発明は、請求項1の上位概念部に記載の形式の方法、すなわち流入端部と流出端部とを備えた少なくとも1つのハイドロサイクロンを使用して水性の紙繊維懸濁液を分別する(Fraktionieren)ための方法であって、ハイドロサイクロン内に少なくとも1つの流入部を通じて紙繊維懸濁液を導入して、該紙繊維懸濁液に回転を付与し、これにより遠心力に基づいてハイドロサイクロンの内壁に重量画分を溜めて、該内壁に沿って、流出端部に位置する重量物質搬出部にまで案内し、ハイドロサイクロンの中央の範囲に軽量画分を集めて、軽量物質搬出部を通じて導出する形式の方法ならびに請求項21の上位概念部に記載の形式の、前記方法を実施するためのハイドロサイクロン、すなわち凸面状の内壁を有する分離室と、流入端部と、流出端部とが設けられており、流入端部に紙繊維懸濁液のための少なくとも1つの接線方向の流入部が設けられており、流出端部に少なくとも1つの重量物質搬出部が設けられており、さらに当該ハイドロサイクロンの中央の範囲に配置された少なくとも1つの軽量物質搬出部が設けられている形式のハイドロサイクロンに関する。
このような形式の方法は、遠心力を用いて少なくとも1種の重量画分(Schwerfraktion)と少なくとも1種の軽量画分(Leichtfraktion)とを形成し、かつ相応する搬出開口を通じて、使用されたハイドロサイクロンから導出することができる。
周知のように、ハイドロサイクロンにおける遠心力は、重量画分が半径方向外側へ向かうにつれて濃度増大し、軽量画分がハイドロサイクロンの中央の範囲で濃度増大することをもたらす。このような方法は、たとえば紙繊維を判断基準:粗い/細かい、肉厚/肉薄、剛性/可撓性、早材繊維/晩材繊維、高い叩解度/低い叩解度に基づいて分割するために使用される。その場合、しばしば重量画分は「粗画分」とも呼ばれ、そして軽量画分は「微細画分」とも呼ばれる。このような分別役割は特にセルロース・木材パルプ製造において、古紙処理の際にもますます多く課せられつつある。この場合、繊維特性が最適化されるか、またはチップや微細な異物も除去されることが望まれる。このような方法に課せられる要求は特に高い。なぜならば、たとえば金属粒子の場合とは異なり、分離したい画分の極めて小さな密度差しか存在しないからである。
したがって、このような方法を実施する場合には、そのジオメトリ(幾何学的)なデザインに基づいて高い遠心力、特に400倍の重力加速度(「400g」)を超える範囲の遠心力を発生させることのできるハイドロサイクロンが使用されると有利である。高効率のクリーナは遠心力を最大1000gにまでもたらす。
このような分離方法の効率のために重要となる1つの運転パラメータは紙繊維懸濁液の繊維質含量(コンシステンシ)である。周知のように、このような懸濁液の粘稠性は、当該分野では繊維質含量が増大するにつれて大きくなる。このことは一般に分離効果を悪化させる。この理由から、当該方法はこれまで、高い分離精度が必要とされる場合には0.5%を超えない繊維質含量において実施されている。当該方法の工業的な使用の場合、特に含まれている紙繊維を製紙のために使用したい場合、このことは大きな液体量に基づき、比較的大きな器械的およびエネルギ的な手間を招いてしまう。したがって、コンシステンシを不都合なしに高めることが努力されている。この場合、たとえば繊維質含量を0.5%から1%へ増大させれば、必要とされる量流は半分になるはずであるが、しかし実際には、従来公知の方法において分離作用が損なわれると、明らかに判る大きな不都合が生ぜしめられることが判った。
本発明の根底を成す課題は、公知の方法を改良して、一層高い分離作用が得られるような方法を提供することである。また、方法運転はこのような方法にとって比較的高いコンシステンシの場合にも良好な結果を提供することが望まれる。
この課題は、請求項1の特徴部に記載の特徴、すなわち流入部を通じて導入された、回転する紙繊維懸濁液をまず、軸方向に狭まった第1の環状室内へ案内し、引き続き、軸方向に再び拡張した第2の環状室内へ案内することにより解決される。さらに上記課題は、請求項21の特徴部に記載の特徴、すなわち流入部に対して下流側に、軸方向に狭まった第1の環状室が設けられており、続いて軸方向に再び拡張した第2の環状室が設けられていることにより解決される。
本発明による方法の作用は、主として次のことに基づいている。すなわち、装入された紙繊維懸濁液が、ハイドロサイクロンを通るその流路において、流入範囲で数回転させられた後に、徐々に狭まる室を通流しなければならないことに基づいている。これにより、繊維懸濁液の団結が緩められ、つまり隣接し合う繊維が一層容易に互いに解離し得るようになり、そしてこのことが繊維の互いに相対的な可動性を高めるものと推定することができる。これにより、作用する遠心力の作用も増幅され、つまり分別が促進される。
第2の環状室への繊維懸濁液の流入は、狭隘部を介して行われ得る。この狭隘部の環状ギャップは小さな半径方向ギャップ幅を有している。これにより、この場所で懸濁液の全ての粒子はハイドロサイクロンの壁に対してほぼ等しい半径方向間隔を有している。すなわち、分別のための半径方向の出発位置は懸濁液の全ての粒子にとって実質的に等しくなる。
有利な実施態様では、狭隘部の範囲で、たとえば戻り水の添加によって紙繊維懸濁液を希釈することができる。このことは、既に説明した理由からハイドロサイクロンの分離作用を高める。この場合、希釈液は、混合個所における流速および流れ方向ができるだけ紙繊維懸濁液の流速および流れ方向に相当するように供給されると有利である。
実験結果は、当該方法を用いると、希釈水の添加後に0.5〜1.5%の繊維コンシステンシの範囲での良好な繊維分別が可能となることを示した。この場合、ハイドロサイクロンの流入部でコンシステンシが約1/3だけ高くなる。
周知のように、分別により、既に説明した繊維分配がもたらされるだけではなく、重量画分において軽量画分におけるよりも高いコンシステンシが提供されることももたらされる。したがって、特別な実施態様では、重量画分の濃縮がほぼ補償されるように希釈水の添加を設定することが有利である。特に、多段式の運転形式が所望される場合、つまり重量画分を再びハイドロサイクロンに供給したい場合には、当該方法がこれによって著しく単純化され得る。
しかし原則的には、あまり要求の多くない分離役割の場合にも、分離作用の本発明による改善は、器械的な手間が正当化されるという利点を十分に有することができる。このことは、たとえば繊維にとって異種の不純物、たとえば砂、金属粒子またはプラスチック粒子が分離されるような方法であり、これらの不純物の密度はそれぞれこれらの不純物を取り囲む媒体の密度とは異なっている。その場合にも、このような役割に対して従来可能であったよりも高いコンシステンシを調節することができることは真の利点である。
以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。
図1は、本発明による方法を説明するためのハイドロサイクロンの側方断面図であり、
図2〜図4は、ハイドロサイクロン内へ挿入するための押しのけ体の種々の実施例を示す図であり、
図5は、図1に示したハイドロサイクロンを上から見た図であり、
図6は、設備例を極めて単純化された形で示す回路図であり、
図7は、水平方向に配置されたハイドロサイクロンを用いる変化実施例を示す図であり、
図8〜図10は、本発明による方法を実施するためのハイドロサイクロンのそれぞれさらに別の実施例を示す断面図である。
図2〜図4は、ハイドロサイクロン内へ挿入するための押しのけ体の種々の実施例を示す図であり、
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図7は、水平方向に配置されたハイドロサイクロンを用いる変化実施例を示す図であり、
図8〜図10は、本発明による方法を実施するためのハイドロサイクロンのそれぞれさらに別の実施例を示す断面図である。
図1には、当該方法を実施するために適したハイドロサイクロンが概略的に図示されている。このハイドロサイクロンは主として、内壁14を備えた円筒状の分離室から成っていて、流入端部2と流出端部3とを有している。流入端部2に配置された流入部10を通じて、紙繊維懸濁液Sが導入されて、回転させられる(接線方向流入)。回転する懸濁液流は第1の環状室4に流入する。この第1の環状室4は軸方向で徐々に狭められており、これによりこの第1の環状室4の端部には、狭隘部8が形成される。第1の環状室4の軸方向の長さ15は内壁14の最大直径13のほぼ1/2の大きさに相当している。この狭隘部8の下流側には、軸方向で再び拡張した第2の環状室5が位置している。この第2の環状室5の軸方向の長さ16は、内壁14の最大直径13にほぼ等しい大きさである。この場合、不都合な渦流または剥離を回避するために、第2の環状室5は徐々に拡張されている。別の事例では、第2の環状室5が飛躍的に、つまり急激に拡張されていてもよい。第2の環状室5と、ハイドロサイクロンの、第2の環状室5の下流側に続いた部分とにおいて、分別が行われる。内壁14は図示の実施例の場合のように円筒状に形成されていてよい。このことは器械の点で簡単であり、かつ既に良好な分離結果をもたらす。別の事例(図10参照)では、内壁が円錐状に形成されていてもよい(「円錐形遠心機」)。内壁14の内径13の選択および懸濁液の回転速度の調節により、遠心力は十分に決定される。重力加速度の400倍を超える値が好都合である。
さらに、このハイドロサイクロンは環状の希釈室12を有している。この希釈室12は狭隘部8の範囲でハイドロサイクロンの内部に、環状ギャップを持って開口している。希釈液Wの添加のために、この希釈室12には希釈水供給部11が接続されている。この場合、希釈室12内では回転流が形成され得る。この回転流は紙繊維懸濁液Sの回転流と同じ回転方向を有している。このことは穏やかな混加をもたらす。形成された軽量画分Lはハイドロサイクロンの流出端部3において軽量物質搬出部6を通じて導出される。この軽量物質搬出部6はこの場合、ハイドロサイクロンの中央に突入した管として形成されている。ハイドロサイクロンの内壁14に溜まる重量画分Hは、重量物質搬出部7を通じてハイドロサイクロンから導出され得る。このような重量物質搬出部7は半径方向、接線方向または軸方向にも配置されていてよい。ハイドロサイクロンの中央部には、押しのけ体1が設けられている。この押しのけ体1は外側に、第1の環状室4と第2の環状室5とを仕切るための境界面として働く面を備えている。こうして、極めて簡単な手段を用いて、まず横断面減小(第1の環状室4)を実現し、次いで横断面拡張(第2の環状室5)を実現することができる。この実施例では、押しのけ体1が、まず(上流側で)流れ方向に拡張した円錐面を有し、次いで下流側で流れ方向に狭まった円錐面を有している。
押しのけ体1の円錐面は要求に応じて変更され得る。このためには図2に押しのけ体の1例が示されている。この押しのけ体は上流側に円錐面18を備えており、下流側には凸面状の面19を備えている。図3に示した押しのけ体はその下流側の範囲に凹面状の面20を有している。図4に示した押しのけ体は再び2つの円錐面18,18´を備えているが、この場合、両円錐面の移行部には段部17が設けられている。この段部17により、この移行部では押しのけ体の直径が流れ方向で見て飛躍的に減少させられる。これにより、ハイドロサイクロンにおける使用時では、狭隘部の範囲に特に有利な流れが形成され得るようになる。
図2〜図4には、押しのけ体が、下流側の尖った端部を有していてよいことも示されている。このことはやはりこの個所における流れ特性の改善のために役立つ。
図5には、ハイドロサイクロンを上から見た図、つまり流入端部2の側から見た図が示されている。希釈室12を取り囲む部分は、その下に位置する重量物質搬出部7が見えるようにするために部分的にしか図示されていない。
当該方法を複数の段で実施することが有利になり得る。これに関しては図6に単純な実施例が示されている。この場合、第1の本発明によるハイドロサイクロンが第2の本発明によるハイドロサイクロンに接続される。この場合、第1のハイドロサイクロンの重量画分Hは第2のハイドロサイクロンのための装入物として使用される。多くの場合、両段で生じた軽量画分Lが比較可能な品質を有している場合には、両段で生じた軽量画分Lを合流させることができる。第2の段で生じた重量画分H´はその場合、この中に含まれている所望の成分を一層高度に含有している。既に述べたように、このような分別方法は、重量画分Hが流入部よりも高いコンシステンシを有する傾向を示す。図6に示した回路では、このことを極めて簡単に再び補償することができる。この場合、相応してこれに調和された量の希釈液Wが供給されるので、第2のハイドロサイクロンも最適の流入コンシステンシを持って運転され得る。
一般に、当該方法を実施する際には、重力加速度よりも数倍大きな遠心力が形成される。この理由から、たいていの場合には、ハイドロサイクロンの位置を自由に設定することができる。鉛直の配置が汎用的であって、しかもたいていスペース節約的であるとしても、たとえば図7に示したような水平方向の配置も可能である。
図8には、本発明によるハイドロサイクロンの変化実施例が示されている。この変化実施例は主として、第2の環状室5が図1の実施例の場合とは異なって形成されている点で図1の実施例とは異なっている。図8の実施例による第2の環状室5は外部に対して円錐状の壁によって仕切られており、このことは周知のようにハイドロサイクロンにおいては回転速度の増大および遠心力の増大をもたらすことができる。これに続いた円筒状の部分は相応して図1の実施例の場合よりも小さな直径13を有している。既に述べたように、この場合図示されてはいないが、円錐状の部分は流出端部3にまで案内されていてもよい。
図9に示した実施例の場合のように、第2の環状室5の下流側で流過横断面の新たな減少を行うことも可能である。このためには第3の環状室4´が役立つ。この第3の環状室4´の下流側の端部には、狭隘部8´の後で、軸方向に拡張した第4の環状室5´が続いている。この第2の狭隘部8´にも、希釈水接続部もしくは希釈水供給部11´を備えた希釈室12´が設けられていてよい。寸法設定は(第1の)狭隘部8の場合と同様に行われ得る。場合によってはさらに別の狭隘部(図示しない)をも備えているこのような構成は、本発明の作用効果を一層増幅させることができる。なぜならば、紙料懸濁液のほぐし(Auflockern)および流動化が相応して一層頻繁に行われるからである。有利には、軽量画分の複数回の取出しを行うことができる。このためには、押しのけ体1´の中央に案内された付加的な軽量物質搬出部6´が破線で描き込まれている。この軽量物質搬出部6´は両狭隘部8,8´の間で軽量画分Lの一部を取り出す。
図10に示したように、当該方法の実施時にハイドロサイクロンの中央部に溜まった軽量画分Lが完全に上方へ向かって、重量画分Hが下方へ向かって、それぞれハイドロサイクロンから流出し得るように軽量物質搬出部6´を流入端部2に設置することも可能となる。この場合、「上方」および「下方」とは、鉛直に起立させて設置した場合に該当する。さらに、図10に示した構造は内壁14´を有しており、この内壁14´はまず円筒状に延び、次いで円錐状に延びており、この場合、横断面は流出端部3に向かって著しく減小する。図10に示した本発明の変化実施例は、単独の形で使用されるか、あるいは組み合わされた形で既に説明した装置においても使用され得る。
当該方法もしくは本発明によるハイドロサイクロンの典型的な使用事例が、比較的高い遠心力における分別であっても、分離精度に対して中程度または低程度の要求しか課せられない事例に対しても本発明の特徴を適用し得ることは容易に考えられる。典型的な事例は、ハイドロサイクロンを用いた古紙懸濁液からの異物(たとえば砂)の除去である。
Claims (41)
- 流入端部(2)と流出端部(3)とを備えた少なくとも1つのハイドロサイクロンを使用して水性の紙繊維懸濁液(S)を分別するための方法であって、ハイドロサイクロン内に少なくとも1つの流入部(10)を通じて紙繊維懸濁液(S)を導入して、該紙繊維懸濁液(S)に回転を付与し、これにより遠心力に基づいてハイドロサイクロンの内壁に重量画分(H)を溜めて、該内壁に沿って、流出端部(3)に位置する重量物質搬出部(7)にまで案内し、ハイドロサイクロンの中央の範囲に軽量画分(L)を集めて、軽量物質搬出部(6)を通じて導出する形式の方法において、流入部(10)を通じて導入された、回転する紙繊維懸濁液(S)をまず、軸方向に狭まった第1の環状室(4)内へ案内し、引き続き、軸方向に再び拡張した第2の環状室(5)内へ案内することを特徴とする、水性の紙繊維懸濁液を分別するための方法。
- 紙繊維懸濁液(S)を流入部(10)で、0.5%を超えるコンシステンシ、有利には1%を超えるコンシステンシを持って装入する、請求項1記載の方法。
- 軽量画分(L)の導出をハイドロサイクロンの流出端部(3)で行う、請求項1または2記載の方法。
- 軽量画分(L)の導出をハイドロサイクロンの流入端部(2)で行う、請求項1または2記載の方法。
- 紙繊維懸濁液(S)を、第1の環状室(4)と第2の環状室(5)との間に位置する、最大10mm、有利には最大3mmの最小の半径方向ギャップ幅(9)を有する狭隘部(8)に通して案内する、請求項1、2、3または4記載の方法。
- 紙繊維懸濁液(S)を、第1の環状室(4)から第2の環状室(5)への移行部で希釈液(W)の添加によって希釈する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
- 希釈を、前記狭隘部(8)のすぐ下流側で行う、請求項5または6記載の方法。
- 重量物質搬出部(7)に生じる重量画分(H)が、流入部で装入された紙繊維懸濁液(S)のコンシステンシにほぼ相当するように希釈を行う、請求項6または7記載の方法。
- 紙繊維懸濁液(S)を第2の環状室(5)の下流側で第3の環状室(4´)に供給し、この場合、該第3の環状室(4´)の下流側の端部に別の狭隘部(8´)を設ける、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
- 紙繊維懸濁液(S)を第2の狭隘部(8´)の下流側で、軸方向に拡張した横断面を有する第4の環状室(5´)内へ案内する、請求項9記載の方法。
- 紙繊維懸濁液(S)を少なくとも3つの狭隘部に通して案内する、請求項9または10記載の方法。
- 重量物質搬出部(7)を通じて導出された重量画分(H)の容積流を、流入部(10)を通じて流入する容積流の35〜65%、有利には40〜60%に調節する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
- 紙繊維懸濁液(S)中に含まれている繊維が一次繊維である、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
- 一次繊維が木材パルプ繊維である、請求項13記載の方法。
- 一次繊維がセルロース繊維である、請求項13記載の方法。
- 紙繊維懸濁液(S)中に含まれている繊維が古紙繊維である、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
- 形成された軽量画分(L)のフレキシブル繊維の濃度を増大させ、重量画分(H)の剛性繊維の濃度を増大させる、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
- 重量画分(H)の粗繊維の濃度を増大させ、軽量画分(L)の微細繊維の濃度を増大させる、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
- 軽量画分(L)の早材繊維濃度を増大させ、重量画分(H)の晩材繊維濃度を増大させる、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
- 重量画分(H)の異物濃度を増大させる、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
- 請求項1から20までのいずれか1項記載の方法を実施するためのハイドロサイクロンであって、凸面状の内壁(14)を有する分離室と、流入端部(2)と、流出端部(3)とが設けられており、流入端部(2)に紙繊維懸濁液(S)のための少なくとも1つの接線方向の流入部(10)が設けられており、流出端部(3)に少なくとも1つの重量物質搬出部(7)が設けられており、さらに当該ハイドロサイクロンの中央の範囲に配置された少なくとも1つの軽量物質搬出部(6)が設けられている形式のものにおいて、流入部(10)に対して下流側に、軸方向に狭まった第1の環状室(4)が設けられており、続いて軸方向に再び拡張した第2の環状室(5)が設けられていることを特徴とするハイドロサイクロン。
- 軽量物質搬出部(6)が流出端部(3)に設けられている、請求項21記載のハイドロサイクロン。
- 軽量物質搬出部(6´)が流入端部(2)に設けられている、請求項21記載のハイドロサイクロン。
- 第1の環状室(4)と第2の環状室(5)との間に狭隘部(8)が設けられている、請求項21、22または23記載のハイドロサイクロン。
- 最小の半径方向ギャップ幅(9)が、最大20mm、有利には最大3mmである、請求項24記載のハイドロサイクロン。
- 第1第2の両環状室(4,5)が、定位置の中央の押しのけ体(1,1´)と、当該ハイドロサイクロンの内壁との間に形成されている、請求項24記載のハイドロサイクロン。
- 前記押しのけ体(1,1´)が、少なくとも1つの円錐状の面(18,18´)を有している、請求項26記載のハイドロサイクロン。
- 前記押しのけ体が、少なくとも1つの凸面状の面(19)を有している、請求項26または27記載のハイドロサイクロン。
- 前記押しのけ体が、少なくとも1つの凹面状の面(20)を有している、請求項26、27または28記載のハイドロサイクロン。
- 前記押しのけ体が、狭隘部(8)の範囲に環状の段部(21)を有しており、これにより下流側の部分が小さな直径を有している、請求項26、27、28または29記載のハイドロサイクロン。
- 当該ハイドロサイクロンが、希釈液(W)のための少なくとも1つの希釈水供給部(11)を有しており、該希釈水供給部(11)が、第1の環状室(4)から第2の環状室(5)への移行部にハイドロリック的に接続されている、請求項21から30までのいずれか1項記載のハイドロサイクロン。
- 希釈液(W)が、環状の希釈室(12)内へ供給されるようになっており、該希釈室(12)が、第1の環状室(4)から第2の環状室(5)への移行部に環状ギャップを形成している、請求項31記載のハイドロサイクロン。
- ハイドロサイクロンの内壁(14)が、第2の環状室(5)の下方でほぼ円筒状に形成されている、請求項21から32までのいずれか1項記載のハイドロサイクロン。
- 当該ハイドロサイクロンの内壁(14)が、軸方向の全長にわたって円筒状に形成されている、請求項21から33までのいずれか1項記載のハイドロサイクロン。
- 当該ハイドロサイクロンが、中央の定位置の押しのけ体(1)を有しており、該押しのけ体(1)に、第1の環状室(4)と第2の環状室(5)とを仕切るための面が設けられている、請求項21から34までのいずれか1項記載のハイドロサイクロン。
- 内壁(14)の最大直径(13)が、最大150mm、有利には最大70mmの大きさを有している、請求項21から35までのいずれか1項記載のハイドロサイクロン。
- 第1の環状室(4)の軸方向長さ(15)が、前記最大直径(13)の少なくとも40%、有利には少なくとも50%である、請求項21から36までのいずれか1項記載のハイドロサイクロン。
- 第2の環状室(5)の軸方向長さ(16)が、内壁(14)の最大直径(13)の10〜200%の値、有利には50〜100%の値を有している、請求項21から37までのいずれか1項記載のハイドロサイクロン。
- 重量物質搬出部(7)が、半径方向で当該ハイドロサイクロンに接続されている、請求項21から38までのいずれか1項記載のハイドロサイクロン。
- 重量物質搬出部(7)が、接線方向で当該ハイドロサイクロンに接続されている、請求項21から39までのいずれか1項記載のハイドロサイクロン。
- 軽量物質搬出部(6)が、当該ハイドロサイクロン内に突入した管により形成されている、請求項21から40までのいずれか1項記載のハイドロサイクロン。
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