JP2008513036A - マルチプレックスpcrによるrhd及びaboの遺伝子型決定 - Google Patents

マルチプレックスpcrによるrhd及びaboの遺伝子型決定 Download PDF

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Abstract

本発明は、臨床的に重要なABO遺伝子及びRHD遺伝子の領域の同時増幅を可能にする一連のPCRプライマーに関する。

Description

本発明は、遺伝子解析の分野に関する。より詳細には、本発明は血液型解析を行うための被験者の遺伝子型の研究に関する。
[背景]
血液型の判定は、現在は比較的限られた臨床的に重要な血液型に関する血清学的手法を使用して行われる。近年の進歩として、分子遺伝学的手法を使用した血液型の判定が挙げられるが、これらは限定された状況、例えば、血清学的検査のための胎児の血液を採取が危険である出産前判定、又は患者/ドナーの血液の混合により血清学的検査が困難であるような複数の輸血を受けた患者の血液型判定において使用されているに過ぎない。
現在のところ、分子遺伝型に基づいた技術に限界があること、及び現在の血清学的試験方法のコストが比較的安いことから、大規模な血液型の遺伝子型決定法は行われていない。しかし、血液型血清学には重大な欠点がある。例えば、幾つかの血液型の抗原特異性を試験するのに利用可能な試薬の数は限られているか、又はこのような試薬は存在しない可能性がある。結果として、全ての血液型の抗原を決まった方法で試験することはできない。このことは、血液のレシピエントが、提供された赤血球で運ばれる抗原に対して免疫化するという基本的な同種免疫反応をもたらす可能性がある。全ての血液ドナーの血液型の遺伝子型決定法によって、より包括的な血液試験がもたらされ、同種免疫及びそれに続く輸血反応の発生を減少させることができる。
ABO血液型は全てのヒト血液型で最も重要なものであり、ABO不適合血液を輸血すると、死に至ることもある即時的な輸血反応を引き起こす可能性がある。これは、血液型A、B及びOの個体がその血清中に予め抗A及び/又は抗Bを有しており(細菌の炭水化物抗原に対して作られた)、それが、自身の赤血球上に見られない赤血球A抗原及び/又は赤血球B抗原と交差反応するからである。ABO適合性は、輸血に関連する疾病及び死亡の主な原因であり、全ての血液ドナー及び血液、血液製剤又は固形臓器の移植を受ける患者は、これらのABO状態が判定されなければいけない。
赤血球の血清学が、輸血治療に用いられるヒトの赤血球のABO状態を判定するのに日常的に利用される。血清学的手法が広く、且つ安価で利用されているにも関わらず、ABO遺伝子型決定法は、通常の輸血において利用される場合がある。まれなA対立遺伝子及びB対立遺伝子は、両方の一連の抗原の発現を低減する(例えば、A3、B3、Ael、Bel、Ax、及びBx)。これらのまれなバリアントは、通常の自動化されたABO型分類法では分類ができない可能性があり、これらの幾つかは血液型Oとして分類される。これらの対立遺伝子の多くがハイブリッドABO遺伝子型によるものであり、分子遺伝学的手法を使用することによってのみ分類することができる。分子遺伝学的手法による血液型分類が赤血球血清学に対する最新の代替方法になるには、ABO遺伝子型に対するロバスト検定を開発及び利用する必要がある(Olsson, 2001, Blood, 98, 1584-1593)。
ABO組織血液型系のA抗原及びB抗原は、9番染色体上のABO遺伝子座でコードされたグリコシルトランスフェラーゼによって合成される。まず、Aグリコシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を単離、クローン化して、シーケンシングした(Clausen他, 1990, J. Biol. Chem., 265, 1139-1145、及びYamamoto他, 1990, Nature, 345, 229-233)。配列解析によって、41kDaのタンパク質に対応する1062bpのコード領域が明らかになった。続いてこのコード領域は7つのエキソンにわたって分布すること(Yamam
oto他, 1995, Glycobiology, 5, 51-58、及びBennett他, 1995, Biochem. Biophys. Res.
Commun., 211, 347)、更にこの遺伝子が9q34上の約20kbの領域に及ぶことが示された。コンセンサスコード配列はA101対立遺伝子であり、グリコシルトランスフェラーゼの特異性及び有効性に影響を与える全ての多型がこの対立遺伝子の突然変異型であると考えられる。
コードされるグリコシルトランスフェラーゼの特異性及び/又は有効性に影響を与える突然変異の大半は、エキソン6及びエキソン7で起こる。しかし、これより前のエキソンに幾つかの重要な突然変異が存在する(Chester & Olsson, 2001, Trans. Med. Rev., 11,
295-313)。主要な対立遺伝子をコードする突然変異を表1に示す。
Figure 2008513036
Rh系は最も多型のある血液型系であり、輸血において非常に重要である。Rh系は溶血性輸血反応、新生児の溶血性疾患及び自己免疫性溶血性貧血に関与する。Rh系では、異なるが、高い相同性を持つ2つの遺伝子が存在する。1つの遺伝子(RHD)はDポリペプチドをコードし、もう1つ(RHCE)はCcEeポリペプチドをコードする。RHDは、最も強い血液型免疫原としてD抗原を有する。RHD遺伝子の欠失又は他の遺伝子の改変により、この抗原は全集団(即ちRh陰性の表現型)のうち比較的大部分には存在しない。RHCEが4つの対立形質で存在し、それぞれの対立遺伝子がCe、ce、cEの中の2つの抗原の発現の組み合わせを決定する(RHCEは4つの対立遺伝子の総称である)。
マルチプレックス(MPX)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、よく知られたPCR法の変形であり、同じ増幅反応で異なるプライマー対を用いる。これが血液型の解析に使用されてきた。Rh D配列の増幅のためのMPX PCRプライマーは、以前から製造されている。(Avent N D他, Blood, 1997, 89, 2568-77)は、RHDのイントロン4及び3’末端の非コード領域の増幅に基づいたマルチプレックスRHD遺伝子型決定試験を開示している。その後、6つの更なるRHD遺伝子プライマー配列がMPX PCRにおける使用のために製造されている(Maaskant-van Wijk P A他, Transfusion, 38, November/December, 1998, 1015-1021)。本開示では、RHD遺伝子の様々なエキソンを増幅させるようにプライマーを設計した。また、RHD試験がRHD遺伝子の非コード領域(即ちイントロン)に依存するべきではないこと、及びこの手法が出産前のRH遺伝子型決定法において非常に価値がある可能性を持つことも示されている。Wagner他(Blood, 1999, 93, 385-393)は、比較的大きなPCR産物を増幅するためのプライマーを伴う、通常のPCRに基づいた方法を開示している。この増幅された産物の大きさのために、PCRプライマーをマルチプレックスPCR法に使用することができない。
本発明者らは、血液型の遺伝子型解析、特にRHD遺伝子型解析及びABO遺伝子型解析に使用するマルチプレックスPCRで使用することができるプライマーを作製した。このプライマーを、MPX PCRで用いるのに適切な大きさの断片(この場合、このプライマーは1315bp未満である)を増幅させるために同定、選択して、また機能性を有するものを選択した。すなわち選択されたプライマーは、目的の断片の増幅を良好にし、目的の断片に対して特異的である。
[発明の概要]
本発明の第1の態様によれば、マルチプレックスPCRによるRHD遺伝子型解析の方法が提供され、この方法は被験者由来のRHD遺伝子核酸を以下の表(表2)に示すプライマー対(該プライマー対は表中で示される全配列又は大文字で示される配列を含み得る):1と2;3と4又は4A;5と6;7と8又は8A;9、9A、10、10A又は10Bと11又は11A;12と13;14又は14Aと15又は15A;16と17;18と19;及び30と31の1対又は複数対と接触させること、及びRHD遺伝子核酸を増幅させることを含む方法である。
Figure 2008513036
この表で示されるそれぞれのプライマーは、5’末端のMAPHタグ(小文字で示されるプライマー配列の初めの18ヌクレオチド)と遺伝子特異的な配列(大文字で示される)とを含む。このMAPHタグは核酸の増幅を促進するために使用される。具体的には、このプライマーを使用してRHD遺伝子核酸をPCR増幅させると、この配列を更に増幅するためにMAPHタグに対するプライマー(32及び33)が使用される。両方の増幅過程を同時に行うことが好ましい。当業者に理解されるように、RHD遺伝子核酸を増幅するために、5’末端のMAPHタグのないプライマー(大文字のみの配列で示されるプライマー配列)を本発明の方法に使用することができる。他にも、このプライマー配列はこの表で示されるMAPHタグとは異なるタグ配列を含むことができる。
本発明の方法では、臨床的に非常に重要なRHD遺伝子のエキソン1〜10の10ヵ所の領域を同時に増幅することが可能なので有利である。これには、臨床的に重要な部分的な弱いDバリアントを含む既知のRHD対立遺伝子のほとんどが含まれる。特に、これには、Gassner C, Doescher A, Drnovsek TD, Rozman P, Eicher NI, Legler TJ, Lukin S,
Garritsen H, Kleinrath T, Egger B, Ehling R, Kormoczi GF, Kilga-Nogler S, Schoenitzer D, Petershofen EK著「Presence of RHD in serologically D-, C/E+ individuals: a European multicenter study」(Transfusion, 2005, 45(4), 527-538)に記載されているDel表現型をもたらす突然変異が存在するエキソン10が含まれる。この方法は、より包括的でさえある血液試験を可能にし、同種免疫及びそれに続く輸血反応の発生の低減をもたらすはずである。
また、本方法は、DV及びDVI表現型を含むハイブリッドRHD−RHCE遺伝子によってもたらされる、幾つかの共通の部分を有するD表現型を区別することができるという点で有利である。これらの表現型は、増幅により予測される断片を欠いている。DVI表現型は比較的一般的であり、西欧出身者4000人に1人の割合で発生する。DV表現型に関する少なくとも8つの異なる遺伝的塩基、及びDVI表現型に関する少なくとも4つの異なる遺伝的塩基が存在する。全ての既知のDV表現型を、MPX産物のその後の更なる解析に続いて区別することができる。DVI表現型の個体は多くのDエピトープを欠失していて、輸血又は妊娠によってRHD抗原に対して同種免疫化する可能性がある。英国では、DVIの母親は同種免疫を避けるために抗D抗体を受けるので、意図的にD陰性に分類される。しかし、DVI表現型の血液ドナーをD陰性に分類する場合、この血液は「本当の」D陰性個体に輸血され、同種免疫化を引き起こす可能性がある。本発明の試験を使用した遺伝子型決定法はDVIの個体を同定し、D陰性個体への輸血のためにDVIの個体をドナー集団から除外することができる。
この方法は、成人のドナー被験者の解析に使用することができるという点で、更に有利である。これは、頻繁に輸血を受ける被験者、例えば、鎌状赤血球貧血症の被験者に関して重要である。
DHAR表現型は、RHCEのエキソン5がRHDに置換されたハイブリッドRHCE−RHD遺伝子に関連する(Beckers E A他, Br J Haematol., 1996, Mar, 92(3), 751-7)。DHAR赤血球は少ないが、かなりの数のDエピトープを発現する。従来の血清学的手法を使用すると、これらの個体はRh D陰性と分類され、D陰性の個体に輸血される可能性がある。これらの個体が免疫化する可能性がある。DHARは非常にまれな血液型である。本発明の試験は、DHAR表現型の検出を可能にする。
この方法で使用される少なくとも1つのプライマーは、増幅産物の検出を可能にするために標識することが好ましい。好適な標識が当業者には既知である。例えば、プライマーの1つを6−FAMで標識することが望ましい。
本発明のこの態様及び続く態様で使用される核酸は、血液に限定されず、頬のスメア、尿、羊水等の任意の適切なソースに由来し得る。核酸は血液由来であることが好ましい。
血液を任意の既知の様式、例えば、ex vivoで用いることができる。特に、本発明の方法は個体、例えば、血液輸血を必要とする患者から直接採取した血液、又は個体へ輸血される血液サンプル、例えば、献血からの血液で行うことができる。
核酸はDNAであることが好ましく、ゲノムDNAであることが最も好ましい。
アニーリング温度は54〜63℃であり得る。アニーリング温度は約60℃であること
が好ましい。アニーリング温度は60℃であることが最も好ましい。
本発明の方法は、他のMPX PCR法と組み合わせて、他の血液型遺伝子の遺伝子型を決定することができる。例えば、本発明の方法は、ABO/MNS/P1/RHCE/LU(Lutheran)/KE(Kell)/LE(Lewis)/FY(Duffy)/JK(Kidd)/DI(Diego)/YT(Cartwright)/XG/SC(Scianna)/DO(Dombrock)/CO(Colton)/LW/CH/RG(Chido/Rodgers)/Hh/XK/GE(Gerbich)/CROM(Cromer)/KN(Knops)/IN(Indian)/OK/RAPH/JMH(JohnMiltonHagen)/IGNT/P及び/又はGIL系及び/又は既知であるか、これから既知になる任意の他の血液型系に関連するMPX PCRと組み合わせることができる。
本発明の方法で増幅された核酸は任意の適切な方法を使用して検出することができる。例えば、検出対象の配列に特異的である適切な核酸プローブで、増幅した核酸をハイブリダイズすることができる。適切な核酸プローブを遺伝子チップ等の形で提供することができる。好ましくはこの遺伝子チップには、他の血液型の遺伝子型決定法に特異的な核酸に対してハイブリダイズする核酸プローブが含まれる。
本発明の好ましい方法では、RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4;5と6;7と8;9又は10と11;12と13;14と15;及び18と19の1対又は複数対、好ましくはこれらのプライマー対全てと接触させる。
代替的な好ましい実施の形態では、RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4A;5と6;7と8A;9A、10A又は10Bと11A;12と13;14Aと15A;16と17;18と19;及び30と31の1対又は複数対、好ましくはこれらのプライマー対全てと接触させる。
最も好ましくは、RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4又は4A;5と6;7と8又は8A;9、9A、10、10A又は10Bと11又は11A;12と13;14又は14Aと15又は15A;16と17;18と19;及び30と31の全てと接触させる。
本発明の第2の態様によれば、マルチプレックスPCRによるRHD遺伝子型解析の方法が提供され、この方法は被験者の血液由来のRHD遺伝子核酸を、以下の表(表2A)から選択される少なくとも1つのプライマー(該プライマーは表中で示される全配列又は大文字で示される配列を含むことができる)と接触させること、及びRHD遺伝子核酸を増幅させることを含む方法である。
Figure 2008513036
当業者に理解されるように、増幅のために一対のプライマーを使用することが必要である。両方のプライマーは表2Aから選択されるか、又はプライマーの1つを表2Aから選択して、任意の適切な第2のプライマー、例えば、表2のプライマー又は任意の他の適切なプライマーと共に使用することができる。このプライマー対は単独又は任意の他のプライマーと共に使用することができる。好ましくは、この方法は、RHD遺伝子核酸を以下のプライマー対:1と2;3と4又は4A;5と6;7と8又は8A;9、9A、10、10A又は10Bと11又は11A;12と13;14又は14Aと15又は15A;16と17;18と19;及び30と31の1対又は複数対と接触させることを含む。
代替的な好ましい実施形態では、この方法は、RHD遺伝子核酸を以下のプライマー対:1と2;5と6;10と11;12と13;14、15、18及び19の1対又は複数対と接触させることを含む。
更に代替的な好ましい実施形態では、この方法は、RHD遺伝子核酸を以下のプライマー対:1と2;3と4A;5と6;7と8A;9A、10A又は10Bと11A;12と13;14Aと15A;16と17;18と19;及び30と31の1対又は複数対と接触させることを含む。
本発明のこの方法及びこれに続く方法では、プライマー対を単独又は組み合わせて使用して、例えば、対象となるエキソンの1つ、幾つか又は全てを増幅させることができる。
本発明の第1の態様で上記されるように、表2で示されたそれぞれのプライマーは、5’末端のMAPHタグ(小文字で示されるプライマー配列の初めの18ヌクレオチド)と遺伝子特異的な配列とを含む。当業者に理解されるように、RHD遺伝子核酸を増幅するために、5’末端のMAPHタグのないプライマー(大文字のみの配列で示されるプライマー配列)を本発明の方法に使用することができる。代替的には、このプライマー配列はこの表で示されたMAPHタグとは異なるタグ配列を含むことができる。
本発明の第3の態様によれば、マルチプレックスPCRによるABO遺伝子型解析の方法が提供され、この方法は被験者由来のABO遺伝子核酸を以下の表(表3)に示される以下のプライマー対(該プライマー対は表中に示される全配列又は大文字で示される配列を含む):20と21;22と23;24又は24Aと25;26と27;及び28と29の1対又は複数対と接触させること、及びABO遺伝子核酸を増幅させることを含む方法である。
Figure 2008513036
ABO遺伝子核酸を上述した全てのプライマー対と接触させることが好ましい。
表3で示されたそれぞれのプライマーは、5’末端のMAPHタグ(小文字で示されるプライマー配列の初めの18ヌクレオチド)と遺伝子特異的な配列(大文字で示される)とを含む。このMAPHタグは核酸の増幅を促進するために使用される。具体的には、このプライマーを使用してABO遺伝子核酸をPCR増幅させると、この配列を更に増幅するためにMAPHタグに対するプライマーが使用される。両方の増幅過程を同時に行うことが好ましい。当業者に理解されるように、ABO遺伝子核酸を増幅するために、5’末端のMAPHタグのないプライマー(大文字のみの配列で示されるプライマー配列)を本発明の方法に使用することができる。他にも、このプライマー配列はこの表で示されるMAPHタグとは異なるタグ配列を含むことができる。
対立遺伝子の特異性が、既存の対立遺伝子に特異的なオリゴヌクレオチドプローブを使用することによって決定されるような遺伝子特異的な様式で、これらのプライマーはABOエキソン2、4、6及び7を増幅する。遺伝子特異的であるが、対立遺伝子特異的ではないように、これらのプライマー配列は任意の既知のABOヌクレオチド多型を意図的に除外するために選択される。このプライマーセットによるABO遺伝子の増幅が、全ての既知のABOバリアントの配列特異的なオリゴヌクレオチドプローブによる同定を可能に
する。
血液を任意の既知の様式、例えば、ex vivoで用いることができる。特に、本発明の方法は個体、例えば、輸血を必要とする患者から直接採取した血液、又は個体へ輸血される血液サンプル、例えば、献血からの血液で行うことができる。
核酸はDNAであることが好ましく、ゲノムDNAであることがより好ましい。
アニーリング温度は54〜63℃であり得る。アニーリング温度は約57℃であることが好ましい。アニーリング温度は57℃であることが最も好ましい。
本発明の第3の態様の方法は、他の血液型遺伝子の遺伝子型を決定するために他のMPX PCR法と組み合わせることができる。例えば本発明の方法は、RHD//MNS/P1/RHCE/LU(Lutheran)/KE(Kell)/LE(Lewis)/FY(Duffy)/JK(Kidd)/DI(Diego)/YT(Cartwright)/XG/SC(Scianna)/DO(Dombrock)/CO(Colton)/LW/CH/RG(Chido/Rodgers)/Hh/XK/GE(Gerbich)/CROM(Cromer)/KN(Knops)/IN(Indian)/OK/RAPH/JMH(JohnMiltonHagen)/IGNT/P及び/又はGIL系及び/又は既知であるか、これから既知になる任意の他の血液型系に関連するMPX PCRと組み合わせることができる。
本発明の第3の態様の方法によって増幅された核酸は、上記のように検出することができる。
好ましくは、この方法は、被験者の血液由来のABO遺伝子核酸を以下のプライマー対:20と21;22と23;24と25;26と27;及び28と29の1対又は複数対、好ましくは全てと接触させることを含む。
代替的には、この方法は、被験者の血液由来のABO遺伝子核酸を以下のプライマー対:20と21;22と23;24Aと25;26と27;及び28と29の1対又は複数対、好ましくは全てと接触させることを含む。
本発明の第4の態様によれば、マルチプレックスPCRによるABO遺伝子型解析の方法が提供され、この方法は被験者の血液由来のABO遺伝子核酸を以下の表(表3)から選択される少なくとも1つのプライマー(該プライマー対は表中に示される全配列又は大文字で示される配列を含む)と接触させること、及びABO遺伝子核酸を増幅させることを含む方法である。
Figure 2008513036
当業者に理解されるように、増幅のために一対のプライマーを使用することが必要である。両方のプライマーは表3から選択されるか、又はプライマーの1つを表3から選択して、任意の適切な第2のプライマーと共に使用することができる。このプライマー対を単独又は任意の他のプライマーと共に使用することができる。好ましくは、この方法は、ABO遺伝子核酸を以下のプライマー対:20と21;22と23;24又は24Aと25;26と27;及び28と29の1対又は複数対と接触させることを含む。
好ましい一つの実施形態では、本方法は、ABO遺伝子核酸を以下のプライマー対:20と21;22と23;24と25;26と27;及び28と29の1対又は複数対と接触させることを含む。
代替的な実施形態では、本方法は、ABO遺伝子核酸を以下のプライマー対:20と21;22と23;24Aと25;26と27;及び28と29の1対又は複数対と接触させることを含む。
本発明の第5の態様によれば、マルチプレックスPCRによるABO遺伝子型解析及びRHD遺伝子型解析の方法が提供され、この方法は被験者由来のABO遺伝子核酸及びRHD遺伝子核酸を以下の表(表4)に示す以下のプライマー対(該プライマー対は表中に示される全配列又は大文字で示される配列を含む):1と2;3と4又は4A;5と6;7と8又は8A;9、9A、10、10A又は10Bと11又は11A;12と13;14又は14Aと15と15A;16と17;18と19;20と21;22と23;24又は24Aと25;26と27;28と29;及び30と31の1対又は複数対と接触させること、及びRHD遺伝子核酸及びABO遺伝子核酸を増幅させることを含む方法である。
Figure 2008513036
核酸を上述した全てのプライマー対と接触させることが好ましい。
本発明の上述した態様で示されるように、表4で示されたそれぞれのプライマーは、5’末端のMAPHタグ(小文字で示されるプライマー配列の初めの18ヌクレオチド)と遺伝子特異的な配列(大文字で示される)とを含む。当業者に理解されるように、RHD遺伝子核酸及びABO遺伝子核酸を増幅させるために、5’末端のMAPHタグのないプライマー(大文字のみの配列で示されるプライマー配列)を本発明の方法に使用することができる。代替的には、このプライマー配列は表4で示されたMAPHタグとは異なるタグ配列を含むことができる。
好ましくは、この方法は、ABO遺伝子核酸及びRHD遺伝子核酸を以下のプライマー対:1と2;3と4;5と6;7と8;9又は10と11;12と13;14と15;18と19;20と21;22と23;24と25;26と27;及び28と29の1対又
は複数対、好ましくは全てと接触させることを含む。
代替的には、この方法は、ABO遺伝子核酸及びRHD遺伝子核酸を以下のプライマー対:1と2;3と4;5と6;7と8A;9A、10A又は10Bと11A;12と13;14Aと15A;16と17;18と19;20と21;22と23;24Aと25;26と27;28と29;及び30と31の1対又は複数対、好ましくは全てと接触させることを含む。
血液を任意の既知の様式、例えば、ex vivoで用いることができる。特に、本発明の方法は個体、例えば、輸血を必要とする患者から直接採取した血液、又は個体へ輸血される血液サンプル、例えば、献血からの血液で行うことができる。
核酸はDNAであることが好ましく、ゲノムDNAであることが更に好ましい。
アニーリング温度は54〜63℃であり得る。アニーリング温度は約60℃又は約57℃であることが好ましい。アニーリング温度は60℃であることが最も好ましい。
本発明の第5の態様の方法は、他の血液型遺伝子の遺伝子型を決定するために、他のMPX PCR法と組み合わせることができる。例えば、本発明の方法は、MNS/P1/RHCE/LU(Lutheran)/KE(Kell)/LE(Lewis)/FY(Duffy)/JK(Kidd)/DI(Diego)/YT(Cartwright)/XG/SC(Scianna)/DO(Dombrock)/CO(Colton)/LW/CH/RG(Chido/Rodgers)/Hh/XK/GE(Gerbich)/CROM(Cromer)/KN(Knops)/IN(Indian)/OK/RAPH/JMH(JohnMiltonHagen)/IGNT/P及び/又はGIL系及び/又は、既知であるか、これから既知になる任意の他の血液型系に関連するMPX PCRと組み合わせることができる。
本発明の第5の態様の方法によって増幅させた核酸を上記のように検出することができる。
本発明の第6の態様によれば、マルチプレックスPCRによるABO遺伝子型解析及びRHD遺伝子型解析の方法が提供され、この方法は被験者の血液由来のABO遺伝子核酸及びRHD遺伝子核酸を以下の表(表4A)に示すプライマー(該プライマーは表中に示される全配列または大文字で示される配列を含む)の1つ又は複数と接触させること、及びRHD遺伝子核酸及びABO遺伝子核酸を増幅させることを含む方法である。
Figure 2008513036
当業者に理解されるように、増幅のために一対のプライマーを使用することが必要である。両方のプライマーを表4Aから選択されるか、又はプライマーの1つを表4Aから選択して、任意の適切な第2のプライマー、例えば、表4のプライマー又は任意の他の適切なプライマーと共に使用することができる。このプライマー対を単独又は任意の他のプライマーと共に使用することができる。
好ましくは、この方法は、ABO遺伝子核酸及びRHD遺伝子核酸を以下のプライマー対:1と2;3と4;5と6;7と8;9又は10と11;12と13;14と15;18と19;20と21;22と23;24と25;26と27;及び28と29の1対又は複数対と接触させることを含む。
代替的には、この方法は、ABO遺伝子核酸及びRHD遺伝子核酸を以下のプライマー対:1と2;3と4;5と6;7と8A;9A、10A又は10Bと11A;12と13;14Aと15A;18と19;20と21;22と23;24Aと25;26と27;28と29;及び30と31の1対又は複数対と接触させることを含む。
本発明の第7の態様によれば、1つ又は複数の以下のPCRプライマーが提供され、このプライマーがこの表で示される全配列又は大文字で示される配列を含み得る。
Figure 2008513036
上記に示されるように、表4Aで示されたそれぞれのプライマーは、5’末端のMAPHタグ(小文字で示されるプライマー配列の初めの18ヌクレオチド)と遺伝子特異的な配列(大文字で示される)とを含む。本発明はまた、上記の表4Aに示された5’末端のMAPHタグのない1つ又は複数のプライマー(大文字のみの配列で示されるプライマー配列)を提供する。このようなプライマーは、RHD遺伝子核酸及びABO遺伝子核酸を増幅させるのに使用することができる。当業者に理解されるように、表4Aに大文字で示されたプライマー配列を、異なるタグ配列のような更なる配列の付加によって修飾することができる。
本発明によるプライマーは、上記のMAPHタグの有無に関わらず使用することができる。このタグがない場合、プライマーは以下の配列を有する。
Figure 2008513036
本発明のプライマーを任意の方法で使用することができる。特に、このプライマー配列をプローブとして、又はプライマーとして使用することができる。好ましくは、このプライマーは、遺伝子型解析、特に血液型解析、特にRHD及び/又はABO遺伝子型解析の方法で使用される。
使用にあたって、本発明の方法で示されるように、プライマーは対で使用する。好ましいプライマー対は以下の通りである:
1と2;
3と4又は4A;
5と6;
7と8又は8A;
9、9A、10、10A又は10Bと11又は11A;
12と13;
14又は14Aと15又は15A;
16と17;
18と19;
20と21;
22と23;
24又は24Aと25;
26と27;
28と29;及び
30と31。
プライマーは簡単に検出できるように標識化される。
本発明のプライマー及び本発明の方法で使用されるプライマーは、当業者によって変更されてもよい。例えば、このプライマーの長さを変えてもよい。これにより、プライマーのTmの変化がもたらされる。これにより、PCR反応のアニーリング温度に影響を及ぼし得る。このプライマーの長さは、プライマーのTm値が70℃未満になるように、選択することができる。
塩基の置換は、PCR反応のRHD特異性に影響を与えずに、プライマーの5’末端で行うことができる。
プライマーの二本鎖化に対するΔG値が−10kcal/mol未満であることが好ましい。
本発明の第7の態様によるプライマー及び本発明の既出の態様で使用されるプライマーは、切断、又は認識される配列の更なる部分を含むように伸長、又は認識される配列に沿ってプライマー配列を動かすことによって修飾することができる。同様に、1つ又は複数、好ましくは5つ以下、より好ましくは3つ以下、更により好ましくは2つ以下のヌクレオチドを変更することによって、プライマーをわずかに修飾することができる。得られたプライマーは、機能的バリアント、すなわち同様の配列に特異的な元のプライマーのバリアントとして知られていて、これは本発明の一部を構成する。
本発明の第8の態様によれば、上記の方法によって製造される1つ又は複数のPCR産物の同定を可能にする、複数の付着したプローブ配列を有する遺伝子チップが提供される。好ましくは、遺伝子チップは、上記の方法を使用することによって製造される全ての可能な限りのPCR産物の検出を可能にするのに十分なプローブ配列を含む。
当業者に理解されるように、本発明の方法を任意の他の遺伝子型決定法と組み合わせて行うことができる。例えば、RHD遺伝子及びABO遺伝子の遺伝子型を決定する方法は、他の血液遺伝子、又は任意の他の遺伝子の遺伝子型を決定する方法と組み合わせることができる。全ての遺伝子型決定法は、マルチプレックスPCRを使用して行うことが好ましい。一連のプライマーを使用して、遺伝子型を決定したい特異的なヌクレオチド配列を増幅させることが特に好ましい。使用したプライマーは全て、タグ配列に特異的なプライマーを使用した全てのヌクレオチド配列の続く増幅を可能にする同様の5’末端のタグ配
列を有することが好ましい。
添付の図1〜図11を参照して本発明による方法及びプライマーを以下に例示としてのみ記載する。
RHDプライマー設計
RHDを含めたエキソン1〜10のエキソン配列が、本発明のRHDのMPX PCRによって増幅されることを確認するために、プライマーを設計又は選択した。RHDプライマーの位置設計を図1に示す。RHDプライマーを図3に示す。
プライマーの設計はOligo v6.0プライマー設計ソフトウェア(Molecular Biology Insights, Inc.)を使用して行った。Oligo v6.0ソフトウェアは、収集したプライマー配列を電子的にマルチプレックスすることを可能にする。すなわち、プライマー間の不一致の検出及び起こり得るプライマー二量体形成の確認を可能にする。プライマーが自己二量体化することが見出されるか、又はプライマーがマルチプレックスの大半の他のプライマーと不適合であることが見出された場合、プライマーを再設計した。プライマー配列対が適合するように、すなわちプライマー二量体形成が制限されることが確認されるように、プライマー配列対を選択した。プライマーのTm値が70℃未満になるように、プライマーの長さを選択した。
最大100%の率をそれぞれのプライマーに与え、プライマー二量体形成の確認もするウェブベースのプログラムであるNetPrimer(PREMIER Biosoft International)を使用して、プライマーの評価も行った。NetPrimerの結果から、最も高い率のプライマーを選択すること、及びOligo v6.0MPXの結果から、最も多くの数の他のプライマーに適合したプライマーを選択することを組み合わせて、マルチプレックスのためのプライマーを選択した。
増幅させた領域にRHD遺伝子を検出するための既知の単一ヌクレオチド多型(SNP)が含まれることを確認するために、プライマーを設計した。このことは一般的に、プライマー位置が当該エキソンの周りのイントロン配列に位置しているということを意味していた。RHD遺伝子のSNP位置は、密接に関係しているRHCE遺伝子の配列データと一致させたRHD配列データ(イントロン及びエキソン)とともに、この遺伝子の配列データ上にマッピングされた。遺伝子チップと組み合わせたMPX PCRによって、バリアントRHD対立遺伝子を検出する。
RHDのエキソン1〜10のプライマーの例を図2に示す。RHD遺伝子の特異性を確認するために、RHDのMPXのプライマーをRHCE配列に対して確認した。
図2Aは、エキソン1(イタリック体で示される)に関するRHD配列及びRHCE配列のアラインメントを示す。このエキソンにおける2つの遺伝子間の違いに下線が施されている。3つのSNPの位置を示す(二重線)。
SNP 対立遺伝子
C8G 弱いD型3
G48A RHD W16X(RHD陰性の対立遺伝子)
C121T RHD Q41X(RHD陰性の対立遺伝子)
プライマー配列位置(101F、198R)を太字で示す(MAPHタグがない)。
同様に、図2B〜図2Kは、RHD及びRHCEの配列、並びにSNP及びエキソン2
〜10のプライマーを示す。
エキソン2の先頭のフォワードプライマーは、RHC並びにRHDからの増幅が見出されたため、プライマー配列をLegler, T J他(Transfusion Medicine, 2001, 11, 383-388)で開示されるものに変えた。RHD特異性を達成するために、エキソン2に対して全部で10個の異なるプライマーを試みた。塩基変化がこの配列に導入されている場合には、エキソン2に対して6つのプライマーを試みた。このプライマーがエキソン2の産物を少量しか増幅しなかったが、この配列変化によってRHD特異性がもたらされなかったため、これらのことを試験した。
プライマーの大半が3’にRHD特異的な末端を有するが、2つのプライマーがRHD配列及びRHCE配列に相補的である(エキソン2のリバースプライマー及びエキソン8のリバースプライマー)。エキソン5のフォワードプライマーは、RHCEには挿入があるが、RHDにはない配列領域に及んでいる。
エキソン4及びエキソン5に対しては、これまでに公開されたリバースプライマー配列を使用することができる(Maaskant-van Wijk他, Transfusion, 38, 1015-1021, 1998)。
ABOプライマー設計
ABOプライマーを図5Aに示す。ABO遺伝子のエキソン2、4、6及び7を増幅させるようにプライマーを設計した。1つの設計では、マルチプレックス反応における最適な増幅のために、400bp以下のPCR産物が望まれ、2つの部分、つまり7A及び7Bで、エキソン7を増幅させるようにプライマーが選択された。断片7Bは、461塩基対の長さであるが、記載した条件下で容易に増幅され、このDNA配列内の全ての既知の対立遺伝子バリアントを包含することが必要とされる。エキソンにおける全ての既知の突然変異型を包含するようにプライマー対を設計し、イントロンの非可変領域に置いた。対立遺伝子を決定する突然変異を図5Bで太字で示し、この遺伝子のコード配列における突然変異の位置を上付き文字を付したヌクレオチド数で示した。最初の設計に続いて、イントロン5の多型がプライマーint5−44Fにおいて見出された。他のイントロン5遺伝子に特異的なプライマーを同定し、この試験ではint5−367Fに置換された(図9A及び図9Bを参照)。マイクロアレイの目的は、遺伝子特異的なPCR産物と結合し、ABO特異的で、エキソン特異的なプライマーの選択という本発明者の目標であった特異的なオリゴヌクレオチドプローブによって、対立遺伝子の特異性を決定することである。
プライマー配列をde novoで設計した。Oligo v6.0プライマー設計ソフトウェアを使用して、全てのプライマー対を確認して、溶融温度、起こり得るプライマー二量体形成及びヘアピン形成を評価した。溶融温度が約60℃になるように、プライマーの長さを選択した。プライマーの配列を以下の表に示す。
Figure 2008513036
マルチプレックスPCRによる血液のRHD遺伝子解析
QIAamp DNA Blood Miniキット(Qiagen Ltd.)を使用してゲノムDNAを成人の末梢血液から採取した。260nmでの吸光度を測定することで、それぞれのサンプルのゲノムDNAの量を定量した。標準ゲノムDNAサンプルを使用して、マルチプレックスPCRの信頼性を評価した。
R1R1=CDe/CDe
R2R2=cDE/cDE
rr=cde/cde
r’r=Cde/cde
r’’r=cdE/cde
R0r=cDe/cde
PCR混合物25μlは、以下の表の通り構成される。
Figure 2008513036
プライマーは、Operon Biotechnologies(旧Qiagen)製であった。適切なプライマー混合物を図4に示す。図4に示されたプライマー混合物は目安であり、使用する様々なプライ
マー対の比を変えることにより、プライマー混合物を様々に変更することができる。
マルチプレックス増幅及びプローブハイブリダイゼーション(MAPH)でタグ付けされたPCRプライマーを使用して、5’末端のMAPHタグ及び3’末端の遺伝子特異的な断片を有する「ハイブリッド」PCRプライマーを作製することにより、遺伝子断片をマルチプレックス増幅させる。PCRの初期段階では、これらのハイブリッドプライマーによって遺伝子断片を増幅させる。PCR混合物には、ハイブリッドプライマーによって増幅されたそれぞれのPCR産物を増幅させるMAPHフォワードプライマー及びMAPHリバースプライマーが含まれる。これにより、マルチプレックス反応を同調させることができ、最大20個の遺伝子断片をこの様式で増幅させることができる。フランキング配列を含むMAPHの修飾は、White他(White, S他, Am. J. Hum. Genet. 2002, Aug, 71(2), 365-74)によって開示されていて、これは、「MAPHフォワード」及び「MAPHリバース」と表される(図3)。このフランキング配列は、Sanquin製であった。
増幅プロトコルは、以下の通りであった。
Figure 2008513036
これは、Qiagenによって詳述されたプロトコルをマルチプレックスPCR緩衝液キットに適用したものである。変性時間を延ばし、選択されたアニーリング温度は所定の範囲(57〜63℃)の真ん中であり、サイクル数は所定の範囲(30〜45サイクル)の真ん中である。
DHARゲノムDNAサンプルは、RHDのイントロン4ではなくRHCEのイントロン4を有する。エキソン5のフォワードプライマーの位置により、MPXプライマーの元のセットでは、DHARサンプルのエキソン5産物は増幅されない。従って、本発明者等はRHCE特異的な領域のイントロン4におけるAlu配列の5’末端のフォワードプライマーを設計している。このプライマーは、エキソン5(RHD特異的)のリバースプライマーと適合する。
マルチプレックスPCRによる血液のABO遺伝子解析
QIAamp DNA Blood Miniキット(Qiagen Ltd.)、又は改変された塩析手法(Miller他, Nuc. Ac. Res., 1988, 16 1215)によって、成人の末梢血液からゲノムDNAを採取した。DNA濃度を260nmでの分光光度法によって測定し、100ng/μLに希釈した。増幅させるために、様々な一般的なABO血液型のサンプルを選択した。
Figure 2008513036
ABOプライマー混合物は、以下の通りであった。
Figure 2008513036
以下の条件下、PE9700サーマルサイクラー又はPE2700サーマルサイクラー(Perkin Elmer/Cetus, Norwalk, CT)のいずれかによって0.2mLPCRチューブで、増幅を行った。
Figure 2008513036
3%アガロースゲル(自家調製した)又は5〜20%ポリアクリルアミドゲル(Novex Gels, Invitrogen, Inc.)のいずれかでそれぞれの反応物10μLを泳動させることによって、増幅した産物を評価した。代表的なゲルを図7に示すが、これは、増幅反応の強い特性を示す。700bp以上の薄いバンドは、予測される、遺伝子特異性が高い断片の増幅レベルが低いことを示す。
代替的な実施例では、以下の混合物を使用した。
Figure 2008513036
上記の反応で使用したストックABOプライマー混合物を以下のように調製した。
Figure 2008513036
本実施例で使用したプライマー、増幅された領域及び得られたゲルを図9A、図9B及び図10で示す。
マルチプレックスPCRによる血液のRHD遺伝子解析及びABO遺伝子解析
ゲノムDNAを単離し、上記のように定量した。使用したプライマー混合物は、別々のRHDのMPX PCR及びABOのMPX PCRで示されたものであった。しかし、以下の反応混合物の設定により、この反応におけるプライマーの最終濃度は、上記で詳述したものと異なっていた。
PCR混合物25μlの構成は、以下の表の通りであった。
Figure 2008513036
以下のプログラムを使用したことを除いて、上記と同様にPCR増幅反応を行った。
Figure 2008513036
上記と同様に、増幅した産物を評価した。代表的なゲルを図8に示し、これは、増幅反応の強い特性を示す。
代替的な実施例では、以下の混合物を使用した。
Figure 2008513036
Figure 2008513036
マルチプレックスPCRの結果
MPX PCRは、必要な全ての産物を増幅させる。これらの産物は図6(RHD遺伝子増幅産物)及び図7(ABO遺伝子増幅産物)で示されるように、ゲル電気泳動法によって視覚化される。代替的には、キャピラリーマイクロシーケンサー(Applied Biosystems製)を使用するGeneScan(登録商標)解析ソフトウェア(Applied Biosystems製)によって、この産物を可視化することができる。またこの産物をシーケンシングして、正しいアンプリコンが増幅されていることを確認する。
アンプリコン及びこのアンプリコンが由来するRHDエキソンのそれぞれの大きさを図6の左側に示す。図6では、「gDNA」は、ゲノムDNAを意味する。RHDのR0 Har遺伝子バリアント(DHAR)のエキソン5に特異的な産物も強調されている。この産物は、通常のD陽性サンプル及びD陰性サンプルからは得られない。プライマー対はまた、別々に試験され、RHD特異性を確認する。
図7では、それぞれのアンプリコンが由来するABOエキソンをこの図の右側に示す。エキソン4は151bpであり、エキソン2は217bpであり、エキソン6は263bpであり、エキソン7Aは371bpであり、エキソン7Bは461bpである。この図の左側の数字は、DNAマーカーのバンドの大きさを示す。
図8では、それぞれのアンプリコンが由来するRHDエキソン及びABOエキソンをこの図の右側に示す。この図の左側の数字は、DNAマーカーのバンドの大きさを示す。
増幅した核酸をハイブリダイズして、遺伝子チップ等のアレイで更にシーケンシングすることができる。
MPX PCRの条件は本明細書中に記載されているが、当業者には、任意の適切なMPX PCR条件を使用することができることを留意されたい。
RHDプライマーの位置設計を示す図である。 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン1の増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン2の増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 図2Bの続き 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン3の増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン4の増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン5の増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 図2Eの続き 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン6の増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン7の増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン7の代替的なプライマーの増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン8の増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン9の増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 本発明のRHDのMPX PCR法におけるエキソン10の増幅のためのRHDプライマーを示す図である。 本発明のRHDプライマー配列を示す図である。 本発明の方法で使用されるRHDプライマー混合物を示す図である。 本発明のABOプライマー配列を示す図である。 ABO遺伝子配列におけるプライマー位置を示す図である。斜線掛けした文字は遺伝子特異的なプライマー配列を示し、小文字はイントロン配列を示し、大文字はエキソン配列を示し、太文字は重要な対立遺伝子で識別されるヌクレオチドを示す。数字はABO遺伝子がコードする配列におけるヌクレオチドの数を示す。Al対立遺伝子配列はコンセンサス配列であり、この図で示される。 エキソン8に対するプライマー対を含む本発明のRHDのMPX PCR反応由来のRHD遺伝子増幅産物のゲル電気泳動の結果を示す図である。 本発明のABOのMPX PCR反応由来のABO遺伝子増幅産物のゲル電気泳動の結果を示す図である。 エキソン8に対するプライマー対を含む本発明のRHD及びABOのMPX PCR反応由来のRHD遺伝子増幅産物及びABO遺伝子増幅産物のゲル電気泳動の結果を示す図である。 本発明の代替的なABOプライマー配列を示す図である。 ABO遺伝子配列におけるプライマー位置を示す図である。斜線掛けした文字は遺伝子特異的なプライマー配列を示し、小文字はイントロン配列を示し、大文字はエキソン配列を示し、太文字は重要な対立遺伝子で識別されるヌクレオチドを示す。数字はABO遺伝子がコードする配列におけるヌクレオチドの数を示す。Al対立遺伝子配列はコンセンサス配列であり、この図で示される。 本発明のABOのMPX PCR反応由来のABO遺伝子増幅産物のゲル電気泳動の結果を示す図である。 エキソン8に対するプライマー対を含む本発明のRHDのMPX PCR反応由来のRHD遺伝子増幅産物のゲル電気泳動の結果を示す図である。 本発明のプライマーを示す図である。

Claims (43)

  1. マルチプレックスPCRによるRHD遺伝子型解析の方法であって、被験者由来のRHD遺伝子核酸を、以下の表に示すプライマー対(該プライマー対は表中に示される全配列又は大文字で示される配列を含む):1と2;3と4又は4A;5と6;7と8又は8A;9、9A、10、10A又は10Bと11又は11A;12と13;14又は14Aと15又は15A;16と17;18と19;30と31の1対又は複数対と接触させること、及び前記RHD遺伝子核酸を増幅させることを含む方法。
    Figure 2008513036
  2. 前記RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4;5と6;7と8;9又は10と11;12と13;14と15;及び18と19の1対又は複数対と接触させる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4;5と6;7と8;9又は10と11;12と13;14と15;及び18と19と接触させる、請求項2に記
    載の方法。
  4. 前記RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4A;5と6;7と8A;9A、10A又は10Bと11A;12と13;14Aと15A;16と17;及び18と19の1対又は複数対と接触させる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4A;5と6;7と8A;9A、10A又は10Bと11A;12と13;14Aと15A;16と17;及び18と19と接触させる、請求項4に記載の方法。
  6. 前記RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4又は4A;5と6;7と8又は8A;9、9A、10、10A又は10Bと11又は11A;12と13;14又は14Aと15又は15A;16と17;18と19;及び30と31と接触させる、請求項1に記載の方法。
  7. 前記RHD遺伝子のエキソン1〜7及びエキソン9を増幅させる、請求項2又は3に記載の方法。
  8. 前記RHD遺伝子のエキソン1〜10を増幅させる、請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 部分的な弱いRHDバリアントを増幅させる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. マルチプレックスPCRによるRHD遺伝子型解析の方法であって、被験者由来のRHD遺伝子核酸を、以下の表に示すプライマー(該プライマーは表中に示される全配列又は大文字で示される配列を含む)の少なくとも1つと接触させること、及び前記RHD遺伝子核酸を増幅させることを含む方法。
    Figure 2008513036
  11. 前記RHD遺伝子核酸を以下のプライマー対:1と2;3と4又は4A;5と6;7と8又は8A;9、9A、10、10A又は10Bと11又は11A;12と13;14又は14Aと15又は15A;16と17;18と19;及び30と31の1対又は複数対と接触させることを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記RHD遺伝子核酸を以下のプライマー対:1と2;3と4;5と6;7と8;9又は10と11;12と13;14と15;及び18と19の1対又は複数対と接触させることを含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記RHD遺伝子核酸を以下のプライマー対:1と2;3と4A;5と6;7と8A;9A、10A又は10Bと11A;12と13;14Aと15A;16と17;18と19;及び30と31の1対又は複数対と接触させることを含む、請求項10に記載の方法。
  14. マルチプレックスPCRによるABO遺伝子型解析の方法であって、被験者由来のABO遺伝子核酸を、以下の表に示すプライマー対(該プライマー対は表中に示される全配列又は大文字で示される配列を含む):20と21;22と23;24又は24Aと25;26と27及び28と29の1対又は複数対と接触させること、及び前記ABO遺伝子核酸を増幅させることを含む方法。
    Figure 2008513036
  15. 前記ABO遺伝子核酸を、以下のプライマー対:20と21;22と23;24と25;26と27及び28と29の1対又は複数対と接触させる、請求項14に記載の方法。
  16. 前記ABO遺伝子核酸を、以下のプライマー対:20と21;22と23;24と25;26と27及び28と29と接触させる、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ABO遺伝子核酸を、以下のプライマー対:20と21;22と23;24Aと25;26と27及び28と29の1対又は複数対と接触させる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記ABO遺伝子核酸を、以下のプライマー対:20と21;22と23;24Aと25;26と27及び28と29と接触させる、請求項17に記載の方法。
  19. マルチプレックスPCRによるABO遺伝子型解析の方法であって、被験者由来のABO遺伝子核酸を、以下の表に示すプライマー(該プライマーは表中に示される全配列又は大文字で示される配列を含む)から選択される少なくとも1つのプライマーと接触させること、及び前記ABO遺伝子核酸を増幅させることを含む方法。
    Figure 2008513036
  20. 前記ABO遺伝子のエキソン2、4、6及び7を増幅させる、請求項14〜18のいずれか1項に記載の方法。
  21. まれなABO変異型を増幅させる、請求項14〜18のいずれか1項に記載の方法。
  22. マルチプレックスPCRによるABO遺伝子型解析及びRHD遺伝子型解析の方法であって、被験者由来のABO遺伝子核酸及びRHD遺伝子核酸を以下の表に示すプライマー対(該プライマー対は表中に示される全配列又は大文字で示される配列を含む):1と2;3と4又は4A;5と6;7と8又は8A;9、9A、10、10A又は10Bと11又は11A;12と13;14又は14Aと15又は15A;18と19;20と21;22と23;24又は24Aと25;26と27;28と29;及び30と31の1対又は複数対と接触させること、及び前記RHD遺伝子核酸及び前記ABO遺伝子核酸を増幅させることを含む方法。
    Figure 2008513036
  23. 前記ABO遺伝子核酸及び前記RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4;5と6;7と8;9又は10と11;12と13;14と15;18と19;20と21;22と23;24と25;26と27;28と29;及び30と31の1対又は複数対と接触させる、請求項22に記載の方法。
  24. 前記ABO遺伝子核酸及び前記RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3
    と4;5と6;7と8;9又は10と11;12と13;14と15;18と19;20と21;22と23;24と25;26と27;28と29;及び30と31と接触させる、請求項23に記載の方法。
  25. 前記ABO遺伝子核酸及び前記RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4A;5と6;7と8A;9A、10、10A又は10Bと11A;12と13;14Aと15A;16と17;18と19;20と21;22と23;24Aと25;26と27;28と29;及び30と31と接触させる、請求項22に記載の方法。
  26. 前記ABO遺伝子核酸及び前記RHD遺伝子核酸を、以下のプライマー対:1と2;3と4A;5と6;7と8A;9A、10、10A又は10Bと11A;12と13;14Aと15A;16と17;18と19;20と21;22と23;24Aと25;26と27;28と29;及び30と31の1対又は複数対と接触させる、請求項25に記載の方法。
  27. マルチプレックスPCRによるABO遺伝子型解析及びRHD遺伝子型解析の方法であって、被験者由来のABO遺伝子核酸及びRHD遺伝子核酸を以下の表に示すプライマー(該プライマーは表中に示される全配列又は大文字で示される配列を含む)の1つ又は複数と接触させること、及び前記RHD遺伝子核酸及び前記ABO遺伝子核酸を増幅させることを含む方法。
    Figure 2008513036
  28. 他の血液遺伝子に関するマルチプレックスPCR反応を同時に、連続して、又は別々に行う、請求項1〜27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記MPX PCR反応が、ABO/MNS/P1/RH/LU(Lutheran)/KE(Kell)/LE(Lewis)/FY(Duffy)/JK(Kidd)/DI(Diego)/YT(Cartwright)/XG/SC(Scianna)/DO(Dombrock)/CO(Colton)/LW/CH/RG(Chido/Rodgers)/Hh/XK/GE(Gerbich)/CROM(Cromer)/KN(Knops)/IN(Indian)/OK/RAPH/JMH(JohnMiltonHagen)/IGNT/P及び/又はGIL系及び/又は、既知であるか、又はこれから既知になる任意の他の血液型系に関連する、請求項28に記載の方法。
  30. 前記血液がex vivoである、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 前記核酸がゲノムDNAである、請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。
  32. アニーリング温度が54〜63℃である、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。
  33. 前記アニーリング温度が約57℃である、請求項32に記載の方法。
  34. 前記アニーリング温度が約60℃である、請求項32に記載の方法。
  35. 前記増幅される遺伝子核酸を、検出されるべき配列に特異的な核酸プローブにハイブリダイズさせる、請求項1〜34のいずれか1項に記載の方法。
  36. 前記核酸プローブをアレイに配置させる、請求項35に記載の方法。
  37. 固体の基材上で行われるように調整される、請求項35又は36に記載の方法。
  38. 前記核酸プローブを遺伝子チップに付着させる、請求項37に記載の方法。
  39. 少なくとも1つのプライマーを機能的バリアントに置換させる、請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
  40. 以下の表に示されるPCRプライマーであって、該プライマーが表に示される全配列又は大文字で示される配列、又はこれらの機能的バリアントを含むPCRプライマー。
    Figure 2008513036
  41. PCR反応における請求項40に記載のPCRプライマーの使用。
  42. 遺伝子型解析の方法における請求項40に記載のPCRプライマーの使用。
  43. 請求項1〜39のいずれか1項に記載の方法で製造される1つ又は複数のPCR産物の同定を可能にする、複数のプローブ配列が付着した遺伝子チップ。
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