JP2008512346A5 - - Google Patents

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JP2008512346A5
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VAP−1阻害活性を有するチアゾール誘導体
本発明は、血管接着タンパク質−1阻害剤として有用な化合物またはその医薬上許容され得る塩、当該化合物またはその塩を活性成分として含む医薬組成物、血管接着タンパク質−1関連疾患、特に黄斑浮腫の予防または治療方法、当該化合物、その塩または組成物の使用などに関する。
血管接着タンパク質−1(以下でVAP−1と省略する)は、ヒト血漿中に豊富に存在するアミンオキシダーゼ(セミカルバジド感受性アミンオキシダーゼ、SSAO)であり、炎症部位の血管内皮および血管平滑筋中で顕著に発現の増加を示す。VAP−1の生理的な役割は最近までには解明されていないが、VAP−1遺伝子が1998年にクローン化され、また、VAP−1は、炎症性サイトカインによる発現の制御下で、接着分子としてリンパ球およびNK細胞のローリングおよびマイグレーションを制御する膜タンパク質であることが報告されている。基質となるアミンは未知であるが、生体内のどのような部位でも生成したメチルアミンであると考えられる。分子中のアミンオキシダーゼ活性に起因して生じる過酸化水素およびアルデヒドが接着活性の重要な因子であることもまた知られている。
最近の報告は、血漿中のVAP−1酵素活性がI型またはII型のいずれの糖尿病患者においても増加し、この増加は網膜症合併症に罹患している糖尿病患者において特に顕著であることを実証している(Diabetologia, 42 (1999) 233-237およびDiabetic Medicine,
16 (1999) 514-521)。
さらに、VAP−1は以下の疾患と関連することが報告されている:
(1)肝硬変、本態性固定性高血圧(essential stabilized hypertension)、糖尿病、
関節症(特開昭61−239891号公報および米国特許第4,888,283号明細書を参照);
(2)(糖尿病、動脈硬化および高血圧における)内皮損傷、糖尿病および尿毒症に関連する心血管疾患、通風および関節炎に関連する疼痛、(糖尿病患者における)網膜症(国際公開第93/23023号パンフレットを参照);
(3)(結合組織の)炎症性疾患または症状(関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬関節炎および骨関節炎または変形性関節疾患、ライター症候群、シェーグレン症候群、ベーチェット症候群、再発性多発性軟骨炎、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、全身性硬化、好酸球性筋膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発性筋痛、脈管炎、一過性の関節炎、結節性多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、混合結合組織疾患および若年性関節リウマチ);消化管の炎症性疾患または症状[クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(痙攣性結腸)、肝臓の線維症、口腔粘膜の炎症(口内炎)および再発性アフタ口内炎];中枢神経系の炎症性疾患または症状(多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血性卒中に関連する虚血再灌流障害);肺炎症性疾患または症状(喘息、成人呼吸促迫症候群および慢性閉塞性肺疾患);(慢性の)皮膚の炎症性疾患または症状(乾癬、アレルギー性病変、扁平苔癬、薔薇色粃糠疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎および毛孔性紅色粃糠疹);微小血管および大血管の疾患(動脈硬化、血管性網膜症、網膜症、腎症、ネフローゼ症候群および神経障害(多発性神経障害、単神経障害および自律神経障害)、足潰瘍、関節の問題および感染リスクの増加)を含む、炭水化物代謝に関連する疾患(糖尿病および糖尿病由来の合併症);脂肪細胞の分化もしくは機能または平滑筋細胞の機能の異常に関連する疾患(動脈硬化および肥満);血管疾患[アテローム性動脈硬化、非アテローム性動脈硬化、心筋梗塞および末梢動脈閉塞を含む虚血性心疾患、レイノー病
およびレイノー現象、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)];慢性関節炎;炎症性腸疾患;皮膚病(国際公開第02/02090号パンフレット、国際公開第02/02541号パンフレットおよび米国特許出願公開第2002/0173521号公報を参照);
(4)糖尿病(国際公開第02/38152号パンフレットを参照);
(5)SSAO媒介合併症[糖尿病(インスリン依存性糖尿病(IDDM)および非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))および血管合併症(心臓発作、狭心症、卒中、切断、失明および腎不全)](国際公開第02/38153パンフレットを参照);ならびに(6)肝炎、移植、など。
現在の状況下では、上記の疾患の薬物での治療または予防が必要とされている。
加えて、黄斑浮腫は、広範な病因から生じる一般的な眼の異常であり、周中心窩毛細血管および視神経乳頭の血液網膜関門の完全性の混乱により特徴付けられる。黄斑浮腫には糖尿病性のものおよび非糖尿病性のものが存在することが知られている。糖尿病合併症としての黄斑浮腫は、糖尿病性網膜症のいずれの段階でも起こり得る疾患状態であり、血管新生が開始する前に発生し、深刻な視覚障害を引き起こす。黄斑領域は、網膜中で高度に発達した部分であり、視力の制御に重要な役割を担っている。黄斑領域が一旦浮腫に罹患すると、その変化がいかに穏やかであろうと重篤な視力の低下を引き起こし、治療しないで放置しておくと、浮腫は黄斑組織の不可逆的な変化を引き起こす。また、浮腫は網膜症の進行を助長すると考えられている。
現在のところ、黄斑浮腫に対しては、対症療法としてレーザービーム光凝固術および硝子体の外科手術が試みられている。しかしながら、黄斑領域へのレーザー照射は容易ではなく、また、不必要なレーザー治療は、副作用(例えば、炎症を引き起こすことにより浮腫が進行する可能性)を生じ得る。硝子体の外科手術は、70%の黄斑浮腫に効果があると考えられているが、患者の肉体的および経済的負担が大きく、再発率も高い。これらの治療方法は、黄斑浮腫の初期の段階、特に、視覚の低下が比較的小さい段階では、通常は用いられない。従って、当該疾患の早期の段階から比較的容易に適用できる薬物治療もまた望まれているのが現状である。
本発明者らは、VAP−1関連疾患の薬物治療の課題について鋭意検討し、本発明のVAP−1阻害剤が当該疾患、特に黄斑浮腫の予防または治療に有用であることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明は、以下の通りである。
[1]式(I):
Figure 2008512346
式中、
Uは、低級アルキルであり;
Vは、−CONH−または−NRCO−(ここで、Rは、水素または低級アルキルである)であり;
Wは、結合または低級アルキレンであり;
Xは、置換されていてもよいチアゾールから誘導される二価の残基であり;
Yは、結合または低級アルキレンであり;かつ
Zは、式:
Figure 2008512346
(式中、Rは、式:
Figure 2008512346
(式中、Aは、結合または低級アルキレンであり;
Bは、結合、−NH−または
Figure 2008512346
であり;
Dは、結合、−CS−または−CO−であり;
Eは、結合または−NH−であり;
Fは、結合、−CO−、−O−または−SO−であり;かつ
Gは、低級アルキル、保護されていてもよいアミノ、−OH、フェニル、
Figure 2008512346
である)の基であり;かつ
は、低級アルキルである)
の基であり、
但し、Zが、式:
Figure 2008512346
の基であるとき、Gは、アミノではなく、
Zが、式:
Figure 2008512346
の基であるとき、Gは、
Figure 2008512346
ではなく、
Zが、式:
Figure 2008512346
の基であり、かつGが、保護されていてもよいアミノであるとき、
Dは、−CS−であるか、あるいは
Aは、低級アルキレンであり、BまたはEは、−NH−であり、かつFは、−CO−である;
の化合物またはその医薬上許容され得る塩[以下、化合物(I)またはVAP−1阻害剤と称することがある]。
[2]化合物が、
N−(4−{2−[5−({[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}メチル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド、
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド、または
N−[4−(2−{4−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−4−イル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド
である、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩。
[3]医薬として用いるための、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩。
[4]活性成分として、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩を含む医薬組成物。
[5]式(I)の化合物が、
N−(4−{2−[5−({[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}メチル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド、
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド、または
N−[4−(2−{4−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−4−イル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド
である、[4]の医薬組成物。
[6]VAP−1阻害剤としての医薬を製造するための、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩の使用。
[7]化合物が、
N−(4−{2−[5−({[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}メチル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド、
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド、または
N−[4−(2−{4−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−4−イル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド、
あるいはその医薬上許容され得る塩である、[6]の使用。
[8]VAP−1関連疾患の予防または治療用の医薬を製造するための、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩の使用。
[9]前記VAP−1関連疾患が、肝硬変、本態性固定性高血圧、糖尿病、関節症、(糖尿病、動脈硬化および高血圧における)内皮損傷、糖尿病および尿毒症に関連する心血管疾患、通風および関節炎に関連する疼痛、(糖尿病患者における)網膜症、(結合組織の)炎症性疾患または症状(関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬関節炎および骨関節炎または変形性関節疾患、ライター症候群、シェーグレン症候群、ベーチェット症候群、再発性多発性軟骨炎、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、全身性硬化、好酸球性筋膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発性筋痛、脈管炎、一過性の関節炎、結節性多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、混合結合組織疾患および若年性関節リウマチ)、消化管の炎症性疾患または症状[クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(痙攣性結腸)、肝臓の線維症、口腔粘膜の炎症(口内炎)および再発性アフタ口内炎]、中枢神経系の炎症性疾患または症状(多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血性卒中に関連する虚血再灌流障害)、肺炎症性疾患または症状(喘息、成人呼吸促迫症候群および慢性閉塞性肺疾患)、(慢性の)皮膚の炎症性疾患または症状(乾癬、アレルギー性病変、扁平苔癬、薔薇色粃糠疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎および毛孔性紅色粃糠疹)、微小血管および大血管の疾患(動脈硬化、血管性網膜症、網膜症、腎症、ネフローゼ症候群および神経障害(多発性神経障害、単神経障害および自律神経障害)、足潰瘍、関節の問題および感染リスクの増加)を含む、炭水化物代謝に関連する疾患(糖尿病および糖尿病由来の合併症)、脂肪細胞の分化もしくは機能または平滑筋細胞の機能の異常に関連する疾患(動脈硬化および肥満)、血管疾患[アテローム性動脈硬化、非アテローム性動脈硬化、心筋梗塞および末梢動脈閉塞を含む虚血性心疾患、レイノー病およびレイノー現象、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)]、慢性関節炎、炎症性腸疾患、皮膚病、糖尿病、SSAO媒介合併症[糖尿病(インスリン依存性糖尿病(IDDM)および非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))および血管合併症(心臓発作、狭心症、卒中、切断、失明および腎不全)]、黄斑浮腫(例えば、糖尿病性および非糖尿病性黄斑浮腫)、肝炎および移植からなる群から選択される、[8]の使用。
[10]前記VAP−1関連疾患が黄斑浮腫である、[9]の使用。
[11]前記黄斑浮腫が糖尿病性黄斑浮腫である、[10]の使用。
[12]前記黄斑浮腫が非糖尿病性黄斑浮腫である、[10]の使用。
[13][1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩を含むVAP−1阻害剤。
[14]黄斑浮腫を予防または治療するための方法であって、VAP−1阻害剤を、それを必要とする被検体に、当該被検体の黄斑浮腫を治療するのに十分な量で投与することを含む方法。
[15]VAP−1阻害剤が、
N−(4−{2−[5−({[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}メチル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド、
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド、または
N−[4−(2−{4−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−4−イル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド、
あるいはその医薬上許容され得る塩である、[14]の方法。
[16]VAP−1関連疾患を予防または治療するための方法であって、有効量の[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩をそれを必要とする被検体に投与することを含む方法。
[17]前記VAP−1関連疾患が、肝硬変、本態性固定性高血圧、糖尿病、関節症、(糖尿病、動脈硬化および高血圧における)内皮損傷、糖尿病および尿毒症に関連する心血管疾患、通風および関節炎に関連する疼痛、(糖尿病患者における)網膜症、(結合組織の)炎症性疾患または症状(関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬関節炎および骨関節炎または変形性関節疾患、ライター症候群、シェーグレン症候群、ベーチェット症候群、再発性多発性軟骨炎、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、全身性硬化、好酸球性筋膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発性筋痛、脈管炎、一過性の関節炎、結節性多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、混合結合組織疾患および若年性関節リウマチ)、消化管の炎症性疾患または症状[クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(痙攣性結腸)、肝臓の線維症、口腔粘膜の炎症(口内炎)および再発性アフタ口内炎]、中枢神経系の炎症性疾患または症状(多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血性卒中に関連する虚血再灌流障害)、肺炎症性疾患または症状(喘息、成人呼吸促迫症候群および慢性閉塞性肺疾患)、(慢性の)皮膚の炎症性疾患または症状(乾癬、アレルギー性病変、扁平苔癬、薔薇色粃糠疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎および毛孔性紅色粃糠疹)、微小血管および大血管の疾患(動脈硬化、血管性網膜症、網膜症、腎症、ネフローゼ症候群および神経障害(多発性神経障害、単神経障害および自律神経障害)、足潰瘍、関節の問題および感染リスクの増加)を含む、炭水化物代謝に関連する疾患(糖尿病および糖尿病由来の合併症)、脂肪細胞の分化もしくは機能または平滑筋細胞の機能の異常に関連する疾患(動脈硬化および肥満)、血管疾患[アテローム性動脈硬化、非アテローム性動脈硬化、心筋梗塞および末梢動脈閉塞を含む虚血性心疾患、レイノー病およびレイノー現象、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)]、慢性関節炎、炎症性腸疾患、皮膚病、糖尿病、SSAO媒介合併症[糖尿病(インスリン依存性糖尿病(IDDM)および非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))および血管合併症(心臓発作、狭心症、卒中、切断、失明および腎不全)]、黄斑浮腫(例えば、糖尿病性および非糖尿病性黄斑浮腫)、肝炎および移植からなる群から選択される、[16]の方法。
[18]前記VAP−1関連疾患が黄斑浮腫である、[17]の方法。
[19]前記黄斑浮腫が糖尿病性黄斑浮腫である、[18]の方法。
[20]前記黄斑浮腫が非糖尿病性黄斑浮腫である、[18]の方法。
発明の詳細な説明
本発明は、血管接着タンパク質−1(VAP−1;セミカルバジド感受性アミンオキシ
ダーゼ(SSAO)または銅含有アミンオキシダーゼともいう)の阻害剤が、VAP−1関連疾患、特に黄斑浮腫などの治療または改善に有効であるという発見に基づく。従って、本発明は、VAP−1阻害剤として有用な化合物(I)およびその医薬上許容され得る塩、並びに医薬組成物、VAP−1関連疾患の予防または治療方法などを提供する。
本明細書の上記および以下の記載において、本発明の範囲に含まれるべき種々の定義の適切な例および説明を、以下に詳細に説明する。
適切な「ハロゲン」として、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられる。
用語「低級」は、特に断りのない限り、1ないし6個、好ましくは1ないし4個の炭素原子を有する基を意味するように用いられる。
適切な「低級アルキル」として、1ないし6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、tert−ペンチルおよびヘキシルが挙げられ、中でもより好適なものはC−Cアルキルである。
適切な「低級アルキレン」として、1ないし6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキレン、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、プロピレン、エチリデンおよびプロピリデンが挙げられ、中でもより好適なものはC−Cアルキレンである。
適切な「低級アルケニレン」として、2ないし6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルケニレン、例えば、−CH=CH−、−CH−CH=CH−、−CH−CH=CH−CH−、−CH−CH−CH=CH−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH−CH−CH−、−CH=CH−CH=CH−CH−CH−および−CH=CH−CH=CH−CH=CH−が挙げられ、中でもより好適なものはC−Cアルケニレンである。
上記の低級アルケニレンは、それぞれEまたはZ体のいずれでもよい。従って、低級アルケニレンが2個以上の二重結合を有するとき、当業者は、それがすべてのE、Z−構造を包含すると理解するであろう。
適切な「アリール」として、C−C10アリール、例えば、フェニルおよびナフチルが挙げられ、中でもより好適なものはフェニルである。「アリール」は1ないし3個の置換基で置換されてもよく、その置換位置は特に限定されない。
適切な「アラルキル」として、アリール部分が6ないし10個の炭素原子を有し[即ち、アリール部分が上記の「アリール」のC−C10アリールである]、かつアルキル部分が1ないし6個の炭素原子を有する[即ち、アルキル部分が上記の「低級アルキル」のC−Cアルキルである]アラルキル、例えば、ベンジル、フェネチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチルおよび5−フェニルペンチルが挙げられる。
「保護されていてもよいアミノ」とは、アミノ基が、例えば、John WileyおよびSonsにより刊行されたProtective Groups in Organic Synthesis (1980) に記載の方法などの自体公知の方法に従って適切な保護基で保護されてもよいことを意味する。適切な「保護基」として、tert−ブトキシカルボニル(即ちBoc)、下記で述べるアシル基、置換または無置換のアリール(低級)アルキリデン[例えば、ベンジリデン、ヒドロキシベン
ジリデンなど]、アリール(低級)アルキル、例えば、モノ−、ジ−またはトリフェニル−(低級)アルキル[例えば、ベンジル、フェネチル、ベンズヒドリル、トリチルなど]などが挙げられる。
適切な「保護されていてもよいアミノ」として、アミノおよびtert−ブトキシカルボニルアミノ(即ち−NHBoc)が挙げられる。
適切な「複素環」として、「芳香族複素環」および「非芳香族複素環」が挙げられる。
適切な「芳香族複素環」として、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される1ないし3個のヘテロ原子を含む5ないし10員の芳香族複素環が挙げられ、例えば、チオフェン、フラン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンなどが挙げられる。
適切な「非芳香族複素環」として、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選択される1ないし3個のヘテロ原子を含む5ないし10員の非芳香族複素環が挙げられ、例えば、ピロリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジオキソラン、オキサゾリジン、チアゾリジン、トリアゾリジンなどが挙げられる。
適切な「アシル」として、1ないし20個の炭素原子を有するアシル、例えば、ホルミル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニルおよびアラルキルオキシカルボニルが挙げられる。
適切な「アルキルカルボニル」として、アルキル部分が1ないし6個の炭素原子を有する[即ち、アルキル部分が上記の「低級アルキル」のC−Cアルキルである]アルキルカルボニル、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルおよびヘプタノイルが挙げられ、中でもより好適なものは、C−Cアルキル−カルボニルである。
適切な「アリールカルボニル」として、アリール部分が6ないし10個の炭素原子を有する[即ち、アリール部分が上記の「アリール」のC−C10アリールである]アリールカルボニル、例えば、ベンゾイルおよびナフトイルが挙げられる。
適切な「アルコキシカルボニル」として、アルコキシ部分が1ないし6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニル、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、tert−ペンチルオキシカルボニルおよびヘキシルオキシカルボニルが挙げられ、中でもより好適なものは、アルコキシ部分が1ないし4個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルである。
適切な「アラルキルオキシカルボニル」として、アリール部分が6ないし10個の炭素原子を有し[即ち、アリール部分が上記の「アリール」のC−C10アリールである]、かつアルキル部分が1ないし6個の炭素原子を有する[即ち、アルキル部分が上記の「低級アルキル」のC−Cアルキルである]アラルキルオキシカルボニル、例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、1−ナフチルメチルオキシカルボニル、2−ナフチルメチルオキシカルボニル、3−フェニルプロピルオキシカルボニル、4−フェニルブチルオキシカルボニルおよび5−フェニルペンチルオキシカルボニルが
挙げられる。
「置換されていてもよいチアゾールから誘導された二価の残基」の適切な「チアゾールから誘導された二価の残基」として、
Figure 2008512346
が挙げられる。
「チアゾール」は、1ないし3個の置換基を有してもよく、また置換位置は特に限定されない。
上記の「置換されていてもよいチアゾール」の適切な「置換基」として、例えば、
(1)ハロゲン;
(2)アルコキシカルボニル、例えば、エトキシカルボニル;
(3)置換されていてもよいアリール、その置換位置は特に限定されず、例えば、フェニルおよび4−(メチルスルホニル)フェニル;
(4)式:−CONRa1a2
(式中、Ra1およびRa2は、独立して水素、低級アルキル、アリールまたはアラルキルである)の基、例えば、N−メチルアミノカルボニル、N−フェニルアミノカルボニル、N,N−ジメチルアミノカルボニルおよびN−ベンジルアミノカルボニル;
(5)式:−CONH−(CH−アリール
(式中、kは、0ないし6の整数であり;アリールは、−NO、−SO−(低級アルキル)、−CFおよび−O−アリールからなる群から選択される1ないし5個の置換基を有してもよく、その置換位置は特に限定されない)の基;
(6)式:−CONH−(CH−複素環
(式中、mは、0ないし6の整数である)の基;
(7)式:−CO−複素環
(式中、複素環は、-CO−(低級アルキル)、−CO−O−(低級アルキル)、−SO
−(低級アルキル)、オキソ(即ち=O)および式:−CONRb1b2(式中、Rb1およびRb2は、独立して水素、低級アルキル、アリールまたはアラルキルである)の基からなる群から選択される1ないし5個の置換基を有してもよく、その置換位置は特に限定されない)の基;
(8)式:−(CH−アリール
(式中、nは、1ないし6の整数であり;アリールは、−S−(低級アルキル)、−SO−(低級アルキル)、−CO−(低級アルキル)、−NHCO−O−(低級アルキル)および式:−CONRc1c2(式中、Rc1およびRc2は、独立して水素、低級アルキル、アリールまたはアラルキルである)の基からなる群から選択される1ないし5個の置換基を有してもよく、その置換位置は特に限定されない)の基;
(9)式:−(CH−複素環
(式中、pは、0ないし6の整数であり;複素環は、オキソ(即ち=O);−CO−(低級アルキル);−CO−O−(低級アルキル);−SO−(低級アルキル);−CO−(複素環)(ここで、複素環は、低級アルキルおよびハロゲンからなる群から選択される1ないし5の置換基を有してもよく、その置換位置は特に限定されない);および式:−CONRd1d2(式中、Rd1およびRd2は、独立して水素、低級アルキル、アリールまたはアラルキルである)の基からなる群から選択される1ないし5個の置換基を有してもよく、その置換位置は特に限定されない)の基;
(10)式:−(CH−NRe1e2
(式中、rは、0ないし6の整数であり;Re1およびRe2は、独立して水素、アシル、低級アルキル、アリールまたはアラルキルであり、かつ低級アルキルは、式:−CONRf1f2(式中、Rf1およびRf2は、独立して水素、低級アルキル、アリールまたはアラルキルである)の基からなる群から選択される1ないし5個の置換基を有してもよく、その置換位置は特に限定されない)の基;
(11)式:−CON(Hまたは低級アルキル)−(CHR−T
(式中、sは、0ないし6の整数であり;Rは、水素、アラルキル、または低級アルキル(−OHおよび−CONHからなる群から選択される1ないし3の置換基で置換されていてもよく、その置換位置は特に限定されない)であり;かつTは、水素;式:−CONRh1h2(式中、Rh1およびRh2は、独立して水素、低級アルキル、アリールまたはアラルキルである)の基;−NH−CO−R(式中、Rは、低級アルキルまたはアラルキルである);−NH−SO−(低級アルキル);−SO−(低級アルキル);−複素環(1ないし3個の置換基(例えば、オキソ(即ち=O))を有してもよく、その置換位置は特に限定されない);または−CO−(複素環)である)の基;および
(12)式:−(CH−CO−NRj1j2
(式中、tは、1ないし6の整数であり;Rj1およびRj2は、独立して水素、低級アルキル、アリールまたはアラルキルである)の基
が挙げられる。
アリールまたは複素環上の置換位置は、そのどんな適切な位置でもよく、特に限定されない。
「置換されていてもよいチアゾールから誘導された二価の残基」は、好ましくは
Figure 2008512346
である。
化合物(I)のフェニル上のRの置換位置は、特に限定されない。
Zが、式:
Figure 2008512346
の基であるとき、当該基上の置換位置は、特に限定されない。
Figure 2008512346
が特に好ましい。
化合物(I)のアミノ(即ち−NH)、イミノ(即ち、=NHまたは−NH−)またはそのようなもののどんな窒素原子も、例えば、John WileyおよびSonsにより刊行されたProtective Groups in Organic Synthesis (1980) に記載の方法などの当業者に公知の方法に従って保護されてもよい。
化合物(I)が構造中に不斉炭素原子を有するとき、当業者は、化合物(I)は全ての立体異性体を包含すると理解するであろう。
「血管接着タンパク質−1(VAP−1)関連疾患」は、肝硬変、本態性固定性高血圧、糖尿病、関節症、(糖尿病、動脈硬化および高血圧における)内皮損傷、糖尿病および尿毒症に関連する心血管疾患、通風および関節炎に関連する疼痛、(糖尿病患者における)網膜症、(結合組織の)炎症性疾患または症状(関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬関節炎および骨関節炎または変形性関節疾患、ライター症候群、シェーグレン症候群、ベーチェット症候群、再発性多発性軟骨炎、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、全身性硬化、好酸球性筋膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発性筋痛、脈管炎、一過性の関節炎、結節性多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、混合結合組織疾患および若年性関節リウマチ)、消化管の炎症性疾患または症状[クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(痙攣性結腸)、肝臓の線維症、口腔粘膜の炎症(口内炎)および再発性アフタ口内炎]、中枢神経系の炎症性疾患または症状(多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血性卒中に関連する虚血再灌流障害)、肺炎症性疾患または症状(喘息、成人呼吸促迫症候群、慢性閉塞性肺疾患)、(慢性の)皮膚の炎症性疾患または症状(乾癬、アレルギー性病変、扁平苔癬、薔薇色粃糠疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、毛孔性紅色粃糠疹)、微小血管および大血管の疾患(動脈硬化、血管性網膜症、網膜症、腎症、ネフローゼ症候群および神経障害(多発性神経障害、単神経障害および自律神経障害)、足潰瘍、関節の問題および感染リスクの増加)を含む、炭水化物代謝に関連する疾患(糖尿病および糖尿病由来の合併症)、脂肪細胞の分化もしくは機能または平滑筋細胞の機能の異常に関連する疾患(動脈硬化および肥満)、血管疾患[アテローム性動脈硬化、非アテローム性動脈硬化、心筋梗塞および末梢動脈閉塞を含む虚血性心疾患、レイノー病およびレイノー現象、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)]、慢性関節炎、炎症性腸疾患、皮膚病、糖尿病、SSAO媒介合併症[糖尿病(インスリン依存性糖尿病(IDDM)および非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))および血管合併症(心臓発作、狭心症、卒中、切断、失明および腎不全)]、黄斑浮腫(例えば、糖尿病性および非糖尿病性黄斑浮腫)、肝炎、移植などからなる群から選択される疾患を含む。
「血管接着タンパク質−1(VAP−1)関連疾患を予防または治療すること」および「血管接着タンパク質−1(VAP−1)関連疾患の予防または治療」、特に「黄斑浮腫を予防または治療すること」および「黄斑浮腫の予防または治療」は、VAP−1阻害作用を有する化合物(即ちVAP−1阻害剤)を、上記のVAP−1関連疾患、特に黄斑浮腫の治療目的(予防(prophylaxis)、改善、予防(prevention)および治癒を含み得る
)で、被検体に投与することを意図する。本明細書で用いる「被検体」は、本発明におけるVAP−1阻害剤の投与対象を意味し、具体的には、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ブタ、イヌ、ネコ、ウマ、ウシなど、特にヒト)などの種々の動物である。
上記の方法は、VAP−1阻害剤を、VAP−1関連疾患、特に黄斑浮腫を治療するのに十分な量で投与することを含む。本発明の方法には、どのようなVAP−1阻害剤でも、安全で効能がある限り、用いることができる。本明細書中では、「VAP−1阻害剤」は、化合物(I)を含めたそのような化合物/医薬を意味するのに用いられ、その作用機序のどのようなおよび全ての時点でVAP−1の酵素活性を阻害する全ての化合物を包含することを意図する。
例えば、本発明で用いられるVAP−1阻害剤として、フルオロアリルアミン誘導体、セミカルバジド誘導体、ヒドラジド誘導体、ヒドラジノ誘導体、1,3,4−オキサジアジン誘導体、4−アルキル−5−アルコキシカルボニル−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン誘導体、2,6−ジエトキシベンジルアミン、2,6−
ジ(n−プロポキシ)ベンジルアミン、2,6−ジイソプロポキシベンジルアミン、2,6−ジ(n−ブトキシ)ベンジルアミン、2,6−ビス(メトキシメトキシ)ベンジルアミン、2,6−ビス(メトキシメチル)ベンジルアミン、2,6−ジエチルベンジルアミン、2,6−ジ−n−プロピルベンジルアミン、2,6−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンジルアミンなどがさらに挙げられる。
上記の化合物は、以下に例示される。
1)国際公開第93/23023パンフレットに記載の、フルオロアリルアミン誘導体、セミカルバジド誘導体およびヒドラジド誘導体、
2)国際公開第02/02090パンフレットに記載のヒドラジノ誘導体、
3)国際公開第02/02541パンフレットに記載の1,3,4−オキサジアジン誘導体、
4)国際公開第02/38153パンフレットに記載の4−アルキル−5−アルコキシカルボニル−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン誘導体、
5)米国特許第4888283号明細書に記載の、2,6−ジエトキシベンジルアミン、2,6−ジ(n−プロポキシ)ベンジルアミン、2,6−ジイソプロポキシベンジルアミン、2,6−ジ(n−ブトキシ)ベンジルアミン、2,6−ビス(メトキシメトキシ)ベンジルアミン、2,6−ビス(メトキシメチル)ベンジルアミン、2,6−ジエチルベンジルアミン、2,6−ジ−n−プロピルベンジルアミンおよび2,6−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンジルアミン。
本発明の記述において例示された化合物、国際公開第93/23023号パンフレットでSSAO阻害剤として例示された化合物(例えば、Lylesらにより記載された化合物(Biochem. Pharmacol. 36:2847, 1987))、および米国特許第4650907号明細書、米国特許第4916151号明細書、米国特許第4943593号明細書、米国特許第4965288号明細書、米国特許第5021456号明細書、米国特許第5059714号明細書、米国特許第4699928号明細書、欧州特許出願第295604号公報、欧州特許出願第224924号公報および欧州特許出願第168013号公報で例示された化合物もまたVAP−1阻害剤に包含される。
上記の化合物の中でも、好ましくは、化合物(I)およびその誘導体であり、より好ましくは、
N−(4−{2−[5−({[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}メチル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩、
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド、
N−[4−(2−{4−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−4−イル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド、およびその誘導体である。
用語「誘導体」は、元の化合物から誘導されるすべての化合物を含むことを意味する。
本発明において、VAP−1阻害剤は、プロドラッグとして被検体に投与することができる。用語「プロドラッグ」は、投与被検体の体内でVAP−1阻害剤に変換する全ての化合物を包含することを意味する。当該プロドラッグは、VAP−1阻害剤の医薬上許容され得るどんなプロドラッグであってもよい。
さらに、VAP−1阻害剤は、医薬上許容され得る塩として投与被検体に投与することができる。
VAP−1阻害剤の医薬上許容され得る塩は、非毒性であり、無機または有機塩基との
塩、例えば、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩など)、アンモニウム塩、およびアミン塩(例、トリエチルアミン塩、N−ベンジル−N−メチルアミン塩など)で例示される医薬上許容され得る通常の塩である。
また、VAP−1阻害剤の医薬上許容され得る塩として、医薬上許容され得る酸付加塩が挙げられる。医薬上許容され得る酸付加塩の例として、鉱酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸および硫酸)から誘導される塩、および有機酸(例えば、酒石酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸およびアリールスルホン酸(例えば、p−トルエンスルホン酸))から誘導される塩が挙げられる。
式(I)で表されるVAP−1阻害剤の医薬上許容され得る塩としては、医薬上許容され得る酸付加塩、例えば、塩酸塩およびヨウ化水素酸塩、特に(モノ−、ジ−またはトリ−)塩酸塩が好ましい。
化合物(I)を除くいくつかのVAP−1阻害剤は、市販のものであってもよいし、または公知の参考文献に基づいて製造することもできる。
化合物(I)は、以下の製造方法、参考例、製造例、その類似方法および当業界で公知の有機合成方法によって合成することができる。
VAP−1阻害剤またはその医薬上許容され得る塩は、本発明の方法に従って、どのような適切な経路でも投与することができる。適切な投与経路には、全身投与(例えば、経口投与または注射投与)、局所投与、眼周囲投与(例、テノン嚢下投与)、結膜下投与、眼内投与、網膜下投与、脈絡膜上投与(suprachoroidal)および眼球後投与が挙げられる。VAP−1阻害剤が投与される様式は、VAP−1関連疾患の治療が予防的または治療的のいずれかであるかにある程度依存する。
VAP−1阻害剤は、好ましくは、哺乳動物、特にヒトなどの被検体がVAP−1関連疾患のリスクを有する(予防的処置)、あるいはVAP−1関連疾患を発症し始めた(治療的処置)と判断された後にできるだけ速やかに投与される。処置は、用いられる個々のVAP−1阻害剤、投与されるVAP−1阻害剤の量、投与の経路、そしてもしあれば認識されるVAP−1関連疾患の原因と程度にある程度依存するであろう。
当業者は、本発明の方法において有用なVAP−1阻害剤の適切な投与方法が利用できるということを理解するであろう。特定のVAP−1阻害剤を投与するのに1つ以上の経路を用いることができるが、ある経路は、別の経路よりもより迅速でより効果的な反応を提供し得る。従って、記載された投与の経路は単なる例示であり、決して限定するものではない。
本発明によれば、ヒトを含む動物、特にヒトなどの投与被検体に投与されるVAP−1阻害剤の用量は、適当な期間にわたって被検体に所望の効果を及ぼすのに十分であるべきである。当業者は、用量は、用いられる個々のVAP−1阻害剤の強さ、被検体の、年齢、種、症状または疾患の状態および体重、ならびにVAP−1関連疾患の程度を含む種々の要因に依存することを理解するであろう。投与量の規模は、投与経路、投与のタイミングおよび投薬回数;個々のVAP−1阻害剤の投与に伴うどのような有害な副作用の存在、性質および程度;および所望の生理作用によっても決められるであろう。当業者は、種々の症状または疾患の状態は、複数回の投与を必要とする長期の治療を必要とし得ることを理解するであろう。
適切な用量および投与計画は、当業者に公知の通常の範囲で見出される技術により決定し得る。一般的には、治療は、化合物の最適用量よりも少ない用量から開始する。その後、この状況下で最適な効果が得られるまで、用量を少しずつ増加させる。
一般に、VAP−1阻害剤は、約1μg/kg/日ないし約300mg/kg/日の用量、好ましくは、約0.1mg/kg/日ないし約10mg/kg/日の用量で、1日当たり単回投与もしくは2ないし4回の投与でまたは持続的に投与可能である。
本発明の方法で用いるための医薬組成物は、好ましくは、「医薬上許容され得る担体」、および活性成分として、VAP−1関連疾患、特に黄斑浮腫を予防的または治療的に処置するのに十分な量のVAP−1阻害剤を含む。担体は、通常用いられるどのようなものでもよく、これは物理化学的な検討事項(例、溶解度、および当該化合物に対する反応性の欠如)および投与の経路によってのみ限定される。
VAP−1阻害剤は、所望するVAP−1阻害効果を得るために種々のやり方で投与され得る。VAP−1阻害剤は、単独であるいは医薬上許容され得る担体または賦形剤といっしょに投与することができ、その特性や性質は、選択された阻害剤の溶解度および化学的特性、選択された投与経路、および標準的な薬務によって決定される。VAP−1阻害剤は、固体剤形(例、カプセル、錠剤、散剤)または液体形態(例、溶液または懸濁液)で経口投与され得る。当該阻害剤はまた、無菌溶液または懸濁液の形態で非経口的に注射され得る。固体経口剤形は、通常の賦形剤(例、ラクトース、スクロース、ステアリン酸マグネシウム、樹脂、および同類の材料)を含み得る。液体経口剤形は、種々の芳香剤、着色剤、保存剤、安定化剤、可溶化剤または懸濁剤を含み得る。非経口製剤は、無菌の水性または非水性の溶液または懸濁液であり、特定の種々の保存剤、安定化剤、緩衝化剤、可溶化剤または懸濁化剤を含み得る。必要に応じて、生理食塩水またはグルコースなどの添加剤を添加して、溶液を等張性にしてもよい。
本発明の方法はまた、他の医薬上活性な化合物を同時投与することを含むこともできる。「同時投与」は、上述のVAP−1阻害剤の投与の前に、同時に(例、同一の製剤中または別の製剤中でVAP−1阻害剤と組み合わせて)またはVAP−1阻害剤の投与後に投与することを意味する。例えば、コルチコステロイド、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾンもしくはトリアムシノロンアセチニドまたは非コルチコステロイド抗炎症性化合物(例えば、イブプロフェンまたはフルビプロフェン)を同時投与することができる。同様に、ビタミン類およびミネラル類(例、亜鉛)、抗酸化剤(例、カロテノイド(例えば、キサントフィルカロテノイド様ゼアキサンチンまたはルテイン))ならびに微量栄養素を同時投与することができる。
さらに、本発明によるVAP−1阻害剤は、VAP−1関連疾患の治療剤または予防剤などの医薬の製造に有用である。
化合物(I)は、以下の製造方法に従って合成される。
製造方法
化合物(I)は、以下の方法に従って製造されるが、当該方法には限定されない。自体公知の通常の方法に従ってこれらの方法を改変できると、当業者は理解するであろう。
方法A:化合物(I)の合成(ここで、Yは結合であり、Vは、−CONH−である)
Figure 2008512346
式中、
は、脱離基、例えば、ハロゲンであり;
U、WおよびZは、上記に定義した通りであり、かつZは、アシルオキシ(低級アルキル)[例えば、アセトキシメチル]であってもよく;
Xは、上記に定義した通り、この場合、
Figure 2008512346
であり;かつ
は、脱離基、例えば、−OH、ハロゲン、−O−アシル(例えば、−O−アセチルなど)である。
チアゾール部分Xの形成
化合物(1)を、化合物(2)またはその塩と反応させて、化合物(3)を得る。
化合物(2)の適切な塩は、化合物(I)について例示したものと同じであってもよい。
化合物(1)および(2)またはその塩は、市販のものであってもよいし、または自体公知の方法に従って製造することもできる(例えば、参考例を参照)。
反応は、通常、エタノール、アセトン、ジクロロメタン、酢酸などの通常の溶媒、および反応に悪影響を及ぼさない他の有機溶媒、またはそれらの混合物中で行われる。
反応温度は重要ではなく、反応は、冷却下ないし加熱下で行うことができる。
このようにして得られた化合物(3)は、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の分離または精製手段により単離または精製することができ、また、化合物(I)について例示した塩と同様の塩に変換することができる。
アシル化
化合物(3)またはその塩を、化合物(4)と反応させて、化合物(5)を得る。この反応はアシル化である。
本発明においては、通常のアシル化方法を採用することができる。
化合物(4)は、市販のものであってもよいし、または自体公知の方法に従って製造することもできる。
反応は、通常、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノールなどの通常の溶媒、および反応に悪影響を及ぼさない他の有機溶媒、またはそれらの混合物中で行われる。
また、この反応は、4−ジメチルアミノピリジン、ピリジンなどの通常の塩基の存在下で行うことが好ましい。また、液体塩基も溶媒として用いることができる。
反応温度は重要ではなく、反応は、冷却下ないし加熱下で行うことができる。
このようにして得られた化合物(5)は、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の分離または精製手段により単離または精製することができ、また、化合物(I)について例示した塩と同様の塩に変換することができる。
アシル化は、予め化合物(1)に適用してもよい。
化合物(1)、(2)、(3)または(5)の窒素原子は、必要に応じて、John WileyおよびSonsにより刊行されたProtective Groups in Organic Synthesis (1980) に記載の方法などの自体公知の方法に従って、保護または脱保護してもよい。
方法B:化合物(I)の合成(ここで、Yは、低級アルキレン、例えば、エチレンである)
Figure 2008512346
式中、
は、脱離基、例えば、ハロゲンおよび/またはハロゲノトリフェニルホスフィニル(例えば、ClPhP−、BrPhP−など)であり;
U、V、WおよびXは、上記に定義した通りであり;
Zは、上記に定義した通りであり、但し、ZにおけるRは、−CHOであってもよい。
オレフィン化合物の形成
化合物(6)またはその塩を、化合物(7)またはその塩と反応させて、オレフィン化合物(8)を得る。
化合物(6)および(7)の適切な塩は、化合物(I)について例示したものと同じであってもよい。
化合物(6)および(7)またはその塩は、市販のものであってもよいし、または自体公知の方法に従って製造することもできる(例えば、製造例1を参照)。
反応は、通常、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンなどの通常の溶媒、反応に悪影響を及ぼさない他の有機溶媒、またはそれらの混合物中で行われる。
また、反応は通常、トリフェニルホスフィン、およびカリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの通常の塩基の存在下で行われる。
反応温度は重要ではなく、反応は、冷却下ないし加熱下で行うことができる。
このようにして得られた化合物(8)は、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の分離または精製手段により単離または精製することができ、また、化合物(I)について例示した塩と同様の塩に変換することができる。
還元
化合物(8)またはその塩を、通常の方法に従って還元して、化合物(9)を得る。
通常の還元として、水素化、接触水素化などが挙げられる。
なかでも、接触水素化が好ましい。
接触水素化は、パラジウムカーボン、好ましくは10%パラジウムカーボンなどの触媒の存在下で行われる。
接触水素化は、通常、テトラヒドロフラン、エタノール、酢酸エチルなどの通常の溶媒、反応に悪影響を及ぼさない他の有機溶媒、またはそれらの混合物中で行われる。
また、接触水素化は、酢酸、塩酸などの通常の酸の存在下で行うことが好ましい。液体の酸も溶媒として用いることができる。
反応温度は重要ではなく、反応は、冷却下ないし加熱下で行うことができる。
このようにして得られた化合物(9)は、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の分離または精製手段により単離または精製す
ることができ、また、化合物(I)について例示した塩と同様の塩に変換することができる。
従って、以下のスキームに示されるように、化合物(11)またはその塩は、上記と同様の方法で化合物(10)またはその塩から製造することができる。化合物(10)および(11)の適切な塩は、化合物(I)について例示したものと同じであってもよい。
Figure 2008512346
化合物(6)、(7)、(8)、(9)、(10)または(11)の窒素原子は、必要に応じて、John WileyおよびSonsにより刊行されたProtective Groups in Organic Synthesis (1980) に記載の方法などの自体公知の方法に従って、保護または脱保護されてもよい。
本発明を、参考例、製造例および実施例によって、以下により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例で用いた試験化合物は、それぞれ製造例3、4および17で製造したN−(4−{2−[5−({[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}メチル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩、2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドおよびN−[4−(2−{4−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−4−イル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドであった。
参考例:N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミドの合成
工程1
酢酸3−クロロ−2−オキソプロピル(5g)およびチオ尿素(2.5g)のエタノール(25ml)中の混合物を、4時間還流した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、得られた結晶沈殿物を濾取し、エタノール(20ml)で洗浄して、酢酸(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル塩酸塩(3.5g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.07 (3H, s), 4.92 (2H, s), 6.87 (1H, s).
MS: 173 (M+H)+
工程2
酢酸(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル塩酸塩(56g)およびピリジン(45g)のジクロロメタン(560ml)中の混合物に、塩化アセチル(23g)を5℃にて30分かけて加えて、反応混合物を同じ温度で10分間攪拌した。反応混合物を水(500ml)に注いで、クロロホルム(1L)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧濃縮した。残留固体を濾取し、イソプロピルエーテルで洗浄して、酢酸(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)メチル(47g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 2.12 (3H, s), 2.29 (3H, s), 5.08 (2H, s), 6.93 (1H, s).MS: 215 (M+H)+
工程3
酢酸(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)メチル(46g)および炭酸ナトリウム(30g)のメタノール(640ml)の混合物を、周囲温度にて3時間攪拌し、反応混合物を減圧濃縮した。残渣をクロロホルムで希釈し、不溶物を濾別した。得られた溶
液をメタノール/クロロホルム(1:99)を用いて、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた固体を濾取し、イソプロピルエーテルで洗浄して、N−(4−ヒドロキシメチルチアゾール−2−イル)アセトアミド(35g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12 (3H, s), 4.44 (2H, d, J=5.0Hz), 5.20 (1H, t, J=5.0Hz), 6.88 (1H, s), 12.02 (1H, brs).
MS: 173 (M+H)+
工程4
N−(4−ヒドロキシメチルチアゾール−2−イル)アセトアミド(2.8g)を、メタノール(10ml)およびクロロホルム(200ml)に溶解した。続いて窒素雰囲気下、酸化マンガン(IV)(28.3g)を溶液に加えた。反応混合物を室温にて7時間攪拌し、セライト濾過して、濾液を減圧濃縮した。得られた固体をエチルエーテルで洗浄して、N−(4−ホルミルチアゾール−2−イル)アセトアミド(2.01g)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 195.5-199℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.17 (3H, s), 8.28 (1H, s), 9.79 (1H, s), 12.47 (1H, brs).
工程5
1−(ブロモメチル)−4−ニトロベンゼン(1.9g)、トリフェニルホスフィン(2.31g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)を、窒素雰囲気下で混合した。反応混合物を室温にて2.5時間攪拌した。続いて、カリウムtert−ブトキシド(1.19g)および工程4で得たN−(4−ホルミルチアゾール−2−イル)アセトアミド(1.5g)を加えて、混合物を室温にて14時間攪拌した。反応混合物を氷水に注いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を1N塩酸、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣を展開液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(1:11:2)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、エチルエーテル中で粉砕して、N−{4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)エテニル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(1.59g)を黄色固体として得た。
mp. 155-157℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.13 (3H, s), 6.64 (1H, d, J=12.5Hz), 6.71 (1H, d, J=12.5Hz), 7.18 (1H, s), 7.79 (2H, d, J=9.0Hz), 8.17 (2H, d, J=9.0Hz), 12.02 (1H, brs).
MS: 290 (M+H)+
工程6
N−{4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)エテニル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(2g)および10%パラジウム炭素(400mg)のメタノール(25ml)、テトラヒドロフラン(25ml)および酢酸(18ml)中の混合物を、4気圧の水素下、周囲温度にて5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過して、濾液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解した。有機溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣を展開液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(1:2)酢酸エチルを用いてシリカゲルフ
ラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、エチルアルコール/エチルエーテル中で粉砕して、N−{4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(539.6mg)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 102.5-104℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.75 (4H, brs), 4.82 (2H, s), 6.46 (2H,
d, J=8.5Hz), 6.69 (1H, s), 6.83 (2H, d, J=8.5Hz), 12.07 (1H, brs).
MS: 262 (M+H)+
工程7
N−{4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(26g)のエタノール(500ml)懸濁液に、4N塩化水素−酢酸エチル(25ml)およびシアナミド(6.3g)を加えて、混合物を26時間還流した。反応混合物を周囲温度まで冷却して、酢酸エチル(500ml)および飽和炭酸水素ナトリウム溶液(500ml)の混合物に注いだ。得られた沈殿物を濾取し、水(300ml)およびエタノール(300ml)で洗浄して、N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(18g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.10 (3H, s), 2.85 (4H, s), 6.79 (1H, s), 6.83 (2H, d, J=7Hz), 7.10 (2H, d, J=7Hz).
MS: 304 (M+H)+
製造例1:N−(4−{2−[5−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミドの合成
工程1
窒素雰囲気下、2,5−チオフェンジカルバルデヒド(2.14g)、(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸メチル(5.11g)およびトリクロロメタン(20ml)を室温にて混合し、反応混合物を1時間還流した。溶媒を減圧留去し、残渣を展開液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(1:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、(2E)−3−(5−ホルミル−2−チエニル)アクリル酸メチル(2.5g)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 61-62.5℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 3.74 (3H, s), 6.60 (1H, d, J=16.0Hz), 7.75 (1H, d, J=4.0Hz), 7.87 (1H, d, J=16.0Hz), 8.02 (1H, d, J=4.0Hz), 9.94 (1H, s).
MS: 197 (M+H)+
工程2
窒素雰囲気下、[(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)メチル](トリフェニル)ホスホニウムクロライド(6.72g)およびジメチルホルムアミド(50ml)を混合し、続いて、カリウムtert−ブトキシド(1.79g)を0℃にて懸濁液に加えた。反応混合物を0℃にて15分間攪拌して、(2E)−3−(5−ホルミル−2−チエニル)アクリル酸メチル(2.24g)を0℃にて混合物に加えた。反応混合物を室温にて2.5時間攪拌し、水を混合物に加え、沈殿物を減圧下で集めて、(2E)−3−{5−[(E)−2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}アクリル酸メチル(4.55g)を黄色固体として得た。
mp. 200-202℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.16 (3H, s), 3.72 (3H, s), 6.21 (1H, d, J=15.5Hz), 6.99 (1H, d, J=15.5Hz), 7.25 (1H, d, J=4.0Hz), 7.27 (1H, s), 7.34 (1H, d, J=15.5Hz), 7.51 (1H, d, J=4.0Hz), 7.79 (1H, d, J=15.5Hz), 12.22 (1H, s).
MS: 335 (M+H)
工程3
窒素雰囲気下、(2E)−3−{5−[(E)−2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}アクリル酸メチル(4.5g)、10%パラジウム炭素(4.71g)、メタノール(10ml)およびジメチルホルムアミド(45ml
)を混合した。水素雰囲気下(4気圧)、反応混合物を室温にて10時間攪拌して、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣を展開液としてトリクロロメタン/メタノール(20:110:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製
して、3−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}プロパン酸メチル(2.09g)を淡黄色固体として得た。
mp. 104.5-106℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.65 (2H, t, J=7.0Hz), 2.81-3.12 (6H, m), 3.59 (3H, s), 6.63 (2H, s), 6.77 (1H, s), 12.08 (1H, s).
MS: 339 (M+H)
工程4
3−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}プロパン酸メチル(2g)、1N水酸化ナトリウム溶液(14.8ml)および1,4−ジオキサン(20ml)を0℃にて混合し、反応混合物を室温にて1時間攪拌した。有機溶媒を減圧留去し、残留水溶液を1N塩酸で酸性化した。沈殿物を減圧下で集め、固体をエチルエーテルで洗浄して、3−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}プロパン酸(1.64g)を淡黄色固体として得た。mp. 163.5-165℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.46-2.57 (2H, m), 2.82-2.99 (4H, m), 3.00-3.12 (2H, m), 6.63 (2H, s), 6.77 (1H, s), 12.08 (1H, brs), 12.18 (1H, brs).
MS: 325 (M+H)
工程5
窒素雰囲気下、3−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}プロパン酸(700mg)、トリエチルアミン(0.451ml)およびt−ブチルアルコール(10ml)を混合し、ジフェニルホスホリルアジド(0.558ml)を室温にて溶液に滴下した。反応混合物を4時間還流して、室温まで冷却した。混合物を酢酸エチルで希釈し、有機溶液を1N塩酸、水および食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣を展開液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(1:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、(2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}エチル)カルバミン酸tert−ブチル(211.3mg)を淡黄色蝋状物として得た。1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.37 (9H, s), 2.11 (3H, s), 2.72-3.18 (8H, m), 6.60-6.66 (2H, m), 6.78 (1H, s), 6.93 (1H, t, J=5.5Hz), 12.08 (1H, s).
MS: 396 (M+H)
工程6
窒素雰囲気下、(2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}エチル)カルバミン酸tert−ブチル(201.4mg)、4N塩酸−1,4−ジオキサン溶液(2ml)およびメタノール(1ml)を混合した。反応混合物を室温にて2時間攪拌して、減圧濃縮した。窒素雰囲気下、残渣、(1H−ピラゾール−1−イルメチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(158mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.177ml)、テトラヒドロフラン(3ml)およびジメチルホルムアミド(1ml)を混合した。反応混合物を室温にて2時間攪拌して、減圧濃縮した。残渣を展開液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(1:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、{[(2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}エチル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(147.2mg)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.40 (9H, s), 1.47 (9H, s), 2.11 (3H, s), 2.88 (2H, t
, J=7.0Hz), 2.94 (2H, t, J=7.0Hz), 3.09 (2H, t, J=7.0Hz), 3.50 (2H, dt, J=5.5, 7.0Hz), 6.65 (1H, d, J=3.5Hz), 6.67 (1H, d, J=3.5Hz), 6.76 (1H, s), 8.40 (1H, t, J=5.5Hz), 11.50 (1H, s), 12.08 (1H, s).
MS : 538 (M+H)
工程7
窒素雰囲気下、{[(2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}エチル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(137.2mg)、4N塩酸−1,4−ジオキサン溶液(3ml)、およびメタノール(1ml)を混合した。反応混合物を室温にて7時間攪拌して、溶媒を減圧留去した。残渣を水および酢酸エチルに溶解した。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて塩基性にした(pH=8)。沈殿物を減圧下で集め、固体をアセトニトリルで洗浄して、N−(4−{2−[5−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(29.3mg)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 121.5-123℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.02 (3H, s), 2.86 (2H, t, J=7.0Hz), 2.94 (2H, m), 3.07 (2H, t, J=7.0Hz), 3.20-3.60 (2H, m), 6.59 (1H, brs), 6.66 (1H, s), 6.70 (1H, brs).
MS: 338 (M+H)
製造例2:N−(4−{2−[5−(3−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}プロピル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
窒素雰囲気下、製造例1の工程4で得た3−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}プロパン酸(500mg)の乾燥テトラヒドロフラン(5ml)攪拌溶液に、2Mボラン−メチルスルフィド錯体のテトラヒドロフラン(2.3ml)溶液を0℃にて滴下した。反応混合物を室温にて3時間攪拌して、続いて、反応をメタノールで停止した。1N塩酸を混合物に加えて、混合物を70℃にて1時間攪拌した。混合物を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を展開液としてトリクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−(4−{2−[5−(3−ヒドロキシプロピル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(465.8mg)を淡黄色蝋状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.61-1.83 (2H, m), 2.12 (3H, s), 2.73 (2H, t, J=7.5Hz), 2.79-2.95 (2H, m), 3.00-3.13 (2H, m), 3.42 (2H, m), 4.48 (1H, t, J=5.0Hz), 6.60 (1H, d, J=3.5Hz), 6.62 (1H, d, J=3.5Hz), 6.78 (1H, s), 12.07 (1H, s).
MS: 311 (M+H)
工程2
窒素雰囲気下、この製造例の工程1で得たN−(4−{2−[5−(3−ヒドロキシプロピル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(260.8mg)、四臭化炭素(417.9mg)、トリフェニルホスフィン(330.5mg)およびテトラヒドロフラン(3ml)を0℃にて混合した。反応混合物を室温にて1時間攪拌して、沈殿物を濾別した。濾液を減圧濃縮して、残渣をn−ヘキサン/酢酸エチル(1:2)を展開液としたシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて精製した。窒素雰囲気下、残留固体、フタルイミドカリウム(155.6mg)およびジメチルホルムアミド(3ml)を混合し、反応混合物を50℃にて3時間攪拌した。室温まで冷却後
、酢酸エチルおよび1N塩酸を反応混合物に加えた。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣を展開液としてトリクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−[4−(2−{5−[3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)プロピル]−2−チエニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(177.6mg)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.90 (2H, m), 2.11 (3H, s), 2.71 (2H, t, J=7.0Hz), 2.79-2.92 (2H, m), 2.892-3.10 (2H, m), 3.62 (2H, t, J=7.0Hz), 6.59 (1H, d, J=3.5Hz), 6.64 (1H, d, J=3.5Hz), 6.77 (1H, s), 7.78-7.90 (4H, m), 12.07 (1H, s).
MS: 440 (M+H)
工程3
窒素雰囲気下、N−[4−(2−{5−[3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)プロピル]−2−チエニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(158mg)、ヒドラジン一水和物(0.174ml)およびアセトニトリル(2ml)を混合した。反応混合物を50℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却後、混合物をトリクロロメタンで希釈し、沈殿物を濾別して、濾液を減圧濃縮した。残渣を展開液としてトリクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてNHシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−(4−{2−[5−(3−アミノプロピル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(108mg)を淡黄色固体として得た。
mp. 106.5-108℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.61 (2H, m), 2.11 (3H, s), 2.54 (2H, t, J=7.0Hz), 2.72 (2H, t, J=7.0Hz), 2.82-2.94 (2H, m), 3.00-3.13 (2H, m), 6.59 (1H, d, J=3.5Hz), 6.62 (1H, d, J=3.5Hz), 6.77 (1H, s).
MS: 310 (M+H)
工程4
窒素雰囲気下、N−(4−{2−[5−(3−アミノプロピル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(102.8mg)、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(103.1mg)およびテトラヒドロフラン(2ml)を混合した。反応混合物を室温にて4時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣を展開液としてトリクロロメタン/メタノール(30:1)を用いて分取シリカゲルクロマトゲラフィーで精製して、{[(3−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}プロピル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(160.1mg)を無色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.39 (9H, s), 1.48 (9H, s), 1.7-1.9 (2H, m), 2.11 (3H, s), 2.72 (2H, t, J=7Hz), 2.82-2.94 (2H, m), 2.82-3.01 (2H, m), 3.25-3.38 (2H, m), 6.62 (1H, d, J=4Hz), 6.67 (1H, d, J=4Hz), 6.77 (1H, s), 8.32 (1H, s), 11.48 (1H, s), 12.07 (1H, s).
MS: 552 (M+H)
工程5
窒素雰囲気下、{[(3−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}プロピル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(144.7mg)、メタノール(1ml)および4N塩酸−1,4−ジオキサン溶液(3ml)を混合して、反応混合物を室温にて17時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチルで洗浄して、N−(4−{2−[5−(3−{[アミノ(イミノ
)メチル]アミノ}プロピル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩(76.8mg)をオフホワイトのアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.67-1.84 (2H, m), 2.12 (3H, s), 2.76 (2H, t, J=7Hz),
2.83-2.95 (2H, m), 3.01-3.2 (4H, m), 6.65 (2H, s), 6.78 (1H, s), 7.25 (4H, brs), 7.94 (1H, t, J=5Hz), 12.11 (1H, brs).
MS: 352 (M+H)+フリー体
製造例3:N−(4−{2−[5−({[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}メチル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
N−(4−クロロメチルチアゾール−2−イル)アセトアミド(23.6g)トルエン中(200ml)およびアセトニトリル(80ml)の溶液に、25℃にてトリフェニルホスフィン(35.7g)を加えた。混合物を130℃にて12時間攪拌し、続いて得られた沈殿物を濾取し、イソプロピルエーテルで洗浄して、[(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)メチル](トリフェニル)ホスホニウムクロライド(35.7g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 5.25 (2H, d, J=15.3Hz), 6.86 (1H, d, J=3.8Hz), 7.68-7.92 (15H, m), 12.06 (1H, s).
工程2
N−{4−[(E)−2−(5−ホルミル−2−チエニル)ビニル]チアゾール−2−イル}アセトアミドを、この製造例の工程1の化合物から、製造例1の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.16 (3H, s), 7.22 (1H, d, J=16Hz), 7.35 (1H, s), 7.44 (1H, d, J=4Hz), 7.56-7.68 (1H, m), 7.97 (1H, d, J=4Hz), 9.88 (1H, s), 12.25 (1H, brs).
MS: 279 (M+H)
工程3
N−{4−[2−(5−ヒドロキシメチル−2−チエニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミドを、この製造例の工程2の化合物から、製造例1の工程3と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12 (3H, s), 2.9 (2H, t, J=8Hz), 3.11 (2H, t, J=8Hz), 4.53 (2H, d, J=6Hz), 5.32 (1H, t, J=6Hz), 6.65 (1H, d, J=4Hz), 6.72 (1H, d, J=4Hz), 6.79 (1H, s), 12.08 (1H, s).
MS: 283 (M+H)
工程4
N−[4−(2−{5−[(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)メチル]−2−チエニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを、この製造例の工程3の化合物から、製造例2の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.10 (3H, s), 2.79-3.15 (4H, m), 4.84 (2H, s), 6.67 (1H, d, J=3.5Hz), 6.76 (1H, s), 6.87 (1H, d, J=3.5Hz), 7.45-8.09 (4H, m), 12.06 (1H, s).
工程5
N−{4−[2−(5−アミノメチル−2−チエニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミドを、この製造例の工程4の化合物から、製造例2の工程3と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.81-3.15 (4H, m), 3.81 (2H, s), 6.64 (1H, d, J=4Hz), 6.71 (1H, d, J=4Hz), 6.78 (1H, s).
MS: 282 (M+H)
工程6
{(E)−[({5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}メチル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、この製造例の工程5の化合物から、製造例2の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.40 (9H, s), 1.47 (9H, s), 2.19 (3H, s), 2.84-2.96 (2H, m), 3.04-3.15 (2H, m), 4.57 (2H, d, J=6Hz), 6.67 (1H, d, J=4Hz), 6.78 (1H, s), 6.81 (1H, d, J=4Hz), 8.62 (1H, t, J=6Hz), 11.45 (1H, s), 12.07 (1H, s).
MS: 524 (M+H)
工程7
N−(4−{2−[5−({[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}メチル)−2−チエニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩を、この製造例の工程6の化合物から、製造例2の工程5と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12 (3H, s), 2.90 (2H, t, J=7.3Hz), 3.12 (2H, t, J=7.3Hz), 4.48 (2H, d, J=6Hz), 6.72 (1H, d, J=3.5Hz), 6.79 (1H, s), 6.88 (1H, d, J=3.5Hz), 7.38 (3H, brs), 8.12 (1H, t, J=6Hz), 12.10 (1H, s).
MS: 324 (M+H)+フリー体
製造例4:2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドの合成
工程1
窒素雰囲気下、ジクロロメチルメチルエーテル(4.97g)のジクロロメタン(50ml)溶液に、0℃にて塩化スズ(IV)(4.5ml)を加えた。15分後、2−チエニル酢酸メチル(5g)のジクロロメタン(5ml)溶液を30分かけて滴下した。1時間後、反応混合物を氷水に注ぎ、続いて30分間攪拌した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣を、展開液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(5:12:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精
製して、(5−ホルミル−2−チエニル)酢酸メチル(5.42g)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 3.67 (3H, s), 4.10 (2H, s), 7.19 (1H, d, J=4Hz), 7.90
(1H, d, J=4Hz), 9.86 (1H, s).
MS: 185 (M+H)
工程2
{5−[(E)−2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}酢酸メチルを、この製造例の工程1の化合物から、製造例1の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.14 (3H, s), 3.65 (3H, s), 3.93 (2H, s), 6.81 (1H, d, J=15.5Hz), 6.90 (1H, d, J=4.0Hz), 7.05 (1H, d, J=4.0Hz), 7.15 (1H, s), 7.30 (1H, d, J=15.5Hz), 12.19 (1H, s).
MS: 323 (M+H)+
工程3
{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}酢酸メチルを、この製造例の工程2の化合物から、製造例1の工程3と同様の方法で製造
した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.89 (2H, t, J=7.5Hz), 3.10 (2H, t, J=7.5Hz), 3.62 (3H, s), 3.82 (2H, s), 6.67 (1H, d, J=3.5Hz), 6.73 (1H, d, J=3.5Hz),
6.78 (1H, s), 12.07 (1H, s).
MS: 325 (M+H)+
工程4
グアニジン塩酸塩(441.7mg)をジメチルホルムアミド(3ml)に溶解した。溶液に、室温にて28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(0.357ml)を加え、懸濁液を室温にて30分間攪拌して、室温にて、混合物に{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}酢酸メチル(300mg)を加えた。反応混合物を室温にて6時間攪拌して、減圧濃縮した。残渣を展開液としてトリクロロメタン/メタノール(20:110:1)を用いてNHシリカゲルフラッシュカ
ラムクロマトグラフィーで精製した。固体をアセトニトリルで洗浄して、2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド(187.4mg)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 188.5-190℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.82-2.95 (2H, m), 3.00-3.12 (2H, m), 3.50 (2H, s), 6.60 (2H, s), 6.78 (1H, s), 12.05 (1H, brs).
MS: 352 (M+H)
製造例5:2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}酢酸の合成
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}酢酸を、製造例4の工程3の化合物から、製造例1の工程4と同様の方法で製造した。
mp. 172-173.5℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.90 (2H, t, J=7.0Hz), 3.10 (2H, t, J=7.0Hz), 3.70 (2H, s), 6.66 (1H, d, J=4.0Hz), 6.71 (1H, d, J=4.0Hz), 6.79 (1H, s),
12.08 (1H, brs), 12.47 (1H, brs).
MS: 311 (M+H)+
製造例6:N−[4−(2−{5−[2−オキソ−2−(1−ピペラジニル)エチル]−2−チエニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドの合成
工程1
製造例5で得た2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}酢酸(100mg)、1−ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(60mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(56.6mg)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(74.1mg)のジクロロメタン(2ml)中の混合物を、室温にて25時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いで、トリクロロメタンで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣を展開液としてトリクロロメタン/メタノール(20:1)を用いてプレパラティブシリカゲルクロマトゲラフィーで精製して、4−({5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}アセチル)−1−ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(146.8mg)をオフホワイトのアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.40 (9H, s), 2.11 (3H, s), 2.89 (2H, t, J=7.5Hz), 3.
09 (2H, t, J=7.5Hz), 3.22-3.30 (4H, m), 3.40-3.50 (4H, m), 3.85 (2H, s), 6.64 (1H, d, J=3.5Hz), 6.69 (1H, d, J=3.5Hz), 6.75 (1H, s), 12.08 (1H, s).
MS: 479 (M+H)+
工程2
窒素雰囲気下、4−({5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}アセチル)−1−ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(143.2mg)、メタノール(1ml)および4N塩酸−1,4−ジオキサン溶液(3ml)を混合した。反応混合物を室温にて2時間攪拌して、溶媒を減圧留去した。残渣を水に溶解し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和して、減圧濃縮した。残渣を展開液としてトリクロロメタン/メタノール(10:1)を用いてNHシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−[4−(2−{5−[2−オキソ−2−(1−ピペラジニル)エチル]−2−チエニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(103.4mg)をオフホワイトのアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.53-2.62 (4H, m), 2.89 (2H, t, J=8.0Hz), 3.08 (2H, t, J=8.0Hz), 3.29-3.42 (4H, m), 3.80 (2H, s), 6.64 (1H, d, J=3.5Hz), 6.67 (1H, d, J=3.5Hz), 6.77 (1H, s), 12.06 (1H, brs).
MS: 379 (M+H)+
製造例7:2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−(4−ピペリジニル)アセトアミドの合成
工程1
4−[({5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}アセチル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸tert−ブチルを、製造例5の化合物から、製造例6の工程1と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.12-1.26 (2H, m), 1.38 (9H, s), 1.65-1.73 (2H, m), 2.11 (3H, s), 2.66-2.74 (1H, m), 2.89 (2H, t, J=7.5Hz), 3.02-3.11 (1H, m), 3.08 (2H, t, J=7.5Hz), 3.40-3.51 (1H, m), 3.82 (2H, s), 3.82-3.92 (1H, m), 4.15-4.23 (1H, m), 6.64 (1H, d, J=3.5Hz), 6.67 (1H, d, J=3.5Hz), 6.78 (1H, s), 6.87 (1H, d,
J=7.5Hz), 12.08 (1H, s).
MS: 493 (M+H)+
工程2
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−(4−ピペリジニル)アセトアミドを、この製造例の工程1の化合物から、製造例6の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 0.96-1.08 (2H, m), 1.59-1.69 (2H, m), 2.11 (3H, s), 2.65-2.79 (2H, m), 2.89 (2H, t, J=7.5Hz), 2.98-3.06 (1H, m), 3.08 (2H, t, J=7.5Hz), 3.80 (2H, s), 3.80-3.87 (1H, m), 4.10-4.18 (1H, m), 6.64 (1H, d, J=3.5Hz), 6.67 (1H, d, J=3.5Hz), 6.77 (1H, s).
MS: 393 (M+H)+
製造例8:2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−(3−ピロリジニル)アセトアミドの合成
工程1
3−[({5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}アセチル)アミノ]−1−ピロリジンカルボン酸tert−ブチルを、製造例5の化合物から、製造例6の工程1と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.39 (9H, s), 1.66-1.76 (1H, m), 1.93-2.04 (1H, m), 2.11 (3H, s), 2.88 (2H, t, J=7.5Hz), 3.00-3.11 (1H, m), 3.08 (2H, t, J=7.5Hz), 3.22-3.47 (3H, m), 3.52 (2H, s), 4.14 (1H, m), 6.64 (1H, d, J=4.0Hz), 6.66 (1H, d,
J=4.0Hz), 6.78 (1H, s), 8.33 (1H, brs), 12.08 (1H, brs).
MS: 479 (M+H)+
工程2
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−(3−ピロリジニル)アセトアミドを、この製造例の工程1の化合物から、製造例6の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.40-1.49 (1H, m), 1.81-1.91 (1H, m), 2.11 (3H, s), 2.43-2.49 (1H, m), 2.66-2.74 (1H, m), 2.77-2.92 (2H, m), 2.88 (2H, t, J=8.0Hz), 3.08 (2H, t, J=8.0Hz), 3.48 (2H, s), 4.00-4.06 (1H, m), 6.63 (1H, d, J=3.5Hz), 6.65 (1H, d, J=3.5Hz), 6.78 (1H, s), 8.09 (1H, d, J=4.0Hz).
MS: 379 (M+H)+
製造例9:N−[4−(2−{5−[2−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−2−オキソエチル]−2−チエニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドの合成
工程1
{[1−({5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}アセチル)−3−ピロリジニル]カルバミン酸tert−ブチルを、製造例5の化合物から、製造例6の工程1と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.38 (9H, s), 1.68-2.09 (2H, m), 2.11 (3H, s), 2.89 (2H, t, J=8.0Hz), 3.08 (2H, t, J=8.0Hz), 3.10-3.74 (6H, m), 3.90-4.07 (1H, m), 6.63-6.70 (2H, m), 6.78 (1H, s), 7.12-7.21 (1H, m), 12.08 (1H, s).
MS: 479 (M+H)+
工程2
N−[4−(2−{5−[2−(3−アミノ−1−ピロリジニル)−2−オキソエチル]−2−チエニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを、この製造例の工程1の化合物から、製造例6の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.47-1.67 (1H, m), 1.82-1.98 (1H, m), 2.11 (3H, s), 2.89 (2H, t, J=8.0Hz), 2.95-3.61 (5H, m), 3.08 (2H, t, J=8.0Hz), 3.71 (2H, d, J=8.0Hz), 6.64 (1H, d, J=3.5Hz), 6.67 (1H, d, J=3.5Hz), 6.78 (1H, s).
MS: 379 (M+H)+
製造例10:N−[4−(2−{4−[2−(ピペラジン−1−イル)エチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩の合成
工程1
製造例14で得た2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}酢酸(1.07g)のジクロロメタン(15ml)溶液に、5℃にて塩化オキザリル(0.92ml)を滴下した。5分間攪拌後、2滴のジメチルホルムアミドを加えて、反応混合物を5℃にて1時間攪拌した。反応後、溶媒を留去して、氷冷下にて残渣をジクロロメタン(10ml)およびメタノール(10ml)に溶解した。これを25℃にて10分間攪拌し、有機溶媒を減圧留去して、残渣を酢酸エチルに溶解した。混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、濾液を減圧濃縮した。残留黄色油状物を展開液としてクロロホルム/メタノール(20:1)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、{4−[2−(2−
アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}酢酸メチル(970mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.98 (3H, s), 2.89 (4H, m), 3.60 (3H, s), 3.62 (2H, s), 6.73 (1H, 2), 7.19 (4H, s), 12.08 (1H, s).
MS: 319 (M+1)
工程2
{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}酢酸メチル(961mg)をテトラヒドロフラン(14.4ml)に溶解した。溶液に5℃でリチウムテトラヒドロボレート(171.8mg)を分割して加えた。反応混合物を4.0時間還流し、硫酸ナトリウムを加えて、混合物を12時間攪拌した。沈殿物を濾過により除き、有機溶媒を減圧留去し、残渣を展開液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(3:2(R)1:1)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、N−(4−{2−
[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}−チアゾール−2−イル)アセトアミド(617mg)を粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.66 (2H, t, J=7.1Hz), 2.89 (4H, m), 3.56 (2H, m), 4.60 (1H, t, J=5.2Hz), 6.73 (1H, s), 7.10 (4H, s), 12.07 (1H, s).
MS: 291 (M+H)
工程3
窒素雰囲気下、N−(4−{2−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(300mg)、四臭化炭素(513.9mg)、トリフェニルホスフィン(406.5mg)およびテトラヒドロフラン(3ml)を0℃にて混合した。反応混合物を室温にて1時間攪拌し、沈殿物を濾別して、濾液を減圧濃縮した。残渣を展開液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(1:2)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、溶出液を減圧下エバポレートし、残留固体をイソプロピルエーテルで洗浄して、N−(4−{2−[4−(2−ブロモエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(227.6mg)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 153-154.5℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.82-2.95 (4H, m), 3.07 (2H, t, J=7.5Hz), 3.70 (2H, t, J=7.5Hz), 6.73 (1H, s), 7.13 (2H, d, J=8.5Hz), 7.18 (2H, d, J=8.5Hz), 12.08 (1H, s).
MS: 353 (M+H)+
工程4
窒素雰囲気下、N−(4−{2−[4−(2−ブロモエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(60mg)、1−ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(40.5mg)、トリエチルアミン(0.06ml)およびアセトニトリル(1.2ml)を混合した。反応混合物を50℃にて9時間攪拌して、減圧濃縮した。残渣を展開液として酢酸エチルを用いて分取シリカゲルクロマトゲラフィーで精製した。固体をエチルエーテルで洗浄して、4−(2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}エチル)−1−ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(25mg)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 177.5-179℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.39 (9H, s), 2.11 (3H, s), 2.34-2.39 (4H, m), 2.48 (2H, t, J=4.0Hz), 2.68 (2H, t, J=4.0Hz), 2.82-2.92 (4H, m), 3.27-3.32 (4H, m), 6.72 (1H, s), 7.10 (4H, s), 12.08 (1H, s).
MS: 459 (M+H)+
工程5
N−[4−(2−{4−[2−(ピペラジン−1−イル)エチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩を、この製造例の工程4の化合物から、製造例2の工程5と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12 (3H, s), 2.83-2.95 (4H, m), 3.00-3.07 (2H, m), 3.26-3.78 (10H, m), 6.73 (1H, s), 7.18 (4H, s), 9.72 (1H, brs), 12.09 (1H, brs).
MS: 359 (M+H)+フリー体
製造例11:4−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]ベンジル}−1−ピペラジンカルボン酸tert−ブチルの合成
工程1
窒素雰囲気下、[4−(メトキシカルボニル)ベンジル](トリフェニル)ホスホニウムブロマイド(6.06g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)を混合した。続いて、カリウムtert−ブトキシド(1.66g)および参考例の工程4で得たN−(4−ホルミルチアゾール−2−イル)アセトアミド(2.1g)を0℃にて懸濁液に加えた。反応混合物を室温にて6時間攪拌し、氷水に注いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を1N塩酸、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残渣を展開液としてクロロホルム/メタノール(20:110:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、エチルエーテル中で粉砕して、4−[(Z)−2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エテニル]安息香酸メチルおよび4−[(E)−2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エテニル]安息香酸メチルの混合物(Z:E=3:1)(4.05g)を無色固体として得た。
mp. 164-165.5℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.13 (3Hx3/4, s), 2.16 (3Hx1/4, s), 3.85 (3H, s), 6.61 (2Hx3/4, s), 7.05 (1Hx3/4, s), 7.26 (1Hx1/4, d, J=15.5Hz), 7.27 (1Hx1/4, s), 7.37 (1Hx1/4, d, J=15.5Hz), 7.64 (2Hx3/4, d, J=8.5Hz), 7.69 (2Hx1/4, d, J=8.5Hz),
7.90 (2Hx3/4, d, J=8.5Hz), 7.94 (2Hx1/4, d, J=8.5Hz), 12.05 (1H, brs).
MS: 303 (M+H)+
工程2
4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]安息香酸メチルを、この製造例の工程1の化合物から、製造例9の工程2と同様の方法で製造した。
mp. 170-171℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.86-2.95 (2H, m), 2.97-3.05 (2H, m), 3.83 (3H, s), 6.72 (1H, s), 7.35 (2H, d, J=8.5Hz), 7.87 (2H, d, J=8.5Hz), 12.08 (1H, brs).
MS: 305 (M+H)+
工程3
窒素雰囲気下、4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]安息香酸メチル(1.8g)の乾燥テトラヒドロフラン(36ml)の攪拌溶液に、−78℃にて15分かけて水素化ジイソブチルアルミニウムの1.0Mトルエン(20.7ml)溶液を滴下した。反応混合物を室温にて1.5時間攪拌し、続いて、反応を水(1ml)で停止した。混合物を室温にて30分間攪拌し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、セライト濾過した。溶媒を減圧留去し、残留固体をエチルエーテルで洗浄して、N−(4−{2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(1.03g)を無色固体として得た。
mp. 162-165℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.80-2.95 (4H, m), 4.44 (2H, d, J=5.5Hz), 5.09 (1H, t, J=5.5Hz), 6.72 (1H, s), 7.14 (2H, d, J=8.0Hz), 7.21 (2H, d, J=8.0Hz), 12.08 (1H, brs).
MS: 277 (M+H)+
工程4
N−(4−{2−[4−(ブロモメチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミドを、この製造例の工程3の化合物から、製造例10の工程3と同様の方法で製造した。
mp. 148.5-149.5 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.82-2.98 (4H, m), 4.68 (2H, s), 6.73 (1H, s), 7.19 (2H, d, J=8.0Hz), 7.35 (2H, d, J=8.0Hz), 12.08 (1H, s).
MS: 339 (M+H)+
工程5
窒素雰囲気下、N−(4−{2−[4−(ブロモメチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(85.2mg)、1−ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(46.8mg)、炭酸カリウム(104.1mg)およびジメチルホルムアミド(1.3ml)を混合した。反応混合物を50℃にて4時間攪拌した。室温まで冷却後、酢酸エチルおよび水を混合物に加えた。有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して、4−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]ベンジル}−1−ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(113.1mg)を無色固体として得た。
mp. 140-141℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.38 (9H, s), 2.11 (3H, s), 2.28 (4H, t, J=5.0Hz), 2.82-2.95 (4H, m), 3.29 (4H, t, J=5.0Hz), 2.09 (2H, s), 6.73 (1H, s), 7.14 (2H, d,
J=8.0Hz), 7.20 (2H, d, J=8.0Hz), 12.08 (1H, brs).
MS: 445 (M+H)+
製造例12:N−(4−{2−[4−(1−ピペラジニルメチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミドの合成
窒素雰囲気下、製造例11で得た4−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]ベンジル}−1−ピペラジンカルボン酸tert−ブチル(95.9mg)、メタノール(1ml)および4N塩酸−1,4−ジオキサン溶液(3ml)を混合した。反応混合物を室温にて7時間攪拌し、溶媒を減圧留去した。残渣を水に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で塩基性にした。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を水および食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧濃縮した。残留固体を酢酸エチルで洗浄して、N−(4−{2−[4−(1−ピペラジニルメチル)-フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(46.9mg)をオフホ
ワイトの固体として得た。
mp. 164-165.5℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.26 (4H, brs), 2.68 (4H, t, J=5.0Hz), 2.83-2.94 (4H, m), 3.37 (2H, s), 6.73 (1H, s), 7.14 (2H, d, J=8.0Hz), 7.18 (2H, d, J=8.0Hz).
MS: 345 (M+H)+
製造例13:N−(4−{4−[2−(2−アミノ−1H−イミダゾール−5−イル)エチル]フェニル}チアゾール−2−イル)アセトアミドの合成
工程1
3−フェニルプロパン酸エチル(8g)のジクロロメタン(25ml)溶液に、塩化ブロモアセチル(6.0ml)を加え、この溶液を−5℃下に保った。溶液に塩化アルミニウム(16.2g)を15分かけて加え、続いて、混合物を0℃にて30分間攪拌し、1時間還流した。反応混合物を氷水に注いで、ジクロロメタンで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、緑色液体の3−[4−(ブロモアセチル)フェニル]プロパン酸エチルを得た。これを、さらに精製することなく次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.23 (3H, t, J=7.2Hz), 2.65 (2H, t, J=7.6Hz), 3.02 (2H, t, J=7.6Hz), 4.13 (2H, q, J=7.2Hz), 4.43 (2H, s), 7.43 (2H, d, J=8.1Hz), 7.92
(2H, d, J=8.1Hz).
工程2
3−[4−(ブロモアセチル)フェニル]プロパン酸エチル(13g)をエタノール(70ml)に溶解した。溶液にチオ尿素(4.8g)を加え、混合物を3時間還流した。続いて溶液をロータリーエバポレートして量を減らした。得られた濃縮溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮して、3−[4−(2−アミノチアゾール−4−イル)フェニル]プロパン酸エチルを淡黄色油状物として得た。これを、さらに精製することなく次の反応に用いた。
MS: 277 (M+H)+
工程3
3−[4−(2−アミノチアゾール−4−イル)フェニル]プロパン酸エチル(12.4g)のジクロロメタン(100ml)溶液に、25℃にて塩化アセチル(3.82ml)およびピリジン(5.8ml)を加え、これを25℃にて12時間攪拌して、続いて減圧濃縮した。残渣をジクロロメタンに溶解して、これを炭酸水素ナトリウム水溶液および塩化アンモニウムで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、茶色がかった固体を得た。得られた褐色固体をメタノール(80ml)およびテトラヒドロフラン(50ml)に溶解した。溶液に1N水酸化ナトリウム溶液(50ml)を加えた。混合物を25℃にて12時間攪拌し、濃縮して量を減らした。得られた水溶液に1N塩酸溶液を加えて、無色沈殿物を得、これを濾取し、水で洗浄して、3−[4−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)フェニル]プロパン酸(12.1g)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.15 (3H, s), 2.52 (2H, t, J=7.5Hz), 2.83 (2H, t, J=7.5Hz), 7.27 (2H, d, J=8.1Hz), 7.52 (1H, s), 7.78 (2H, d, J=8.1Hz), 12.24 (1H, s).
MS: 291 (M+H)+
工程4
3−[4−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)フェニル]プロパン酸(3g)のジクロロメタン(30ml)溶液に、5℃にて塩化オキザリル(1.35ml)を滴下した。5分間攪拌後、3滴のジメチルホルムアミドを加え、混合物を25℃にてさらに1時間攪拌した。続いて、溶媒を留去し、残渣をテトラヒドロフラン(30ml)に溶解した。得られた酸塩化物の氷冷溶液に、イソシアノ酢酸エチル(2.82ml)、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU、4.64ml)およびテトラヒドロフラン(30ml)からなる溶液を加えた。これを25℃にて2日間攪拌した。これを0.1N塩酸水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、濾液を減圧濃縮した。残渣を展開液としてジクロロメタン/メタノール(5:1)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、5−{2−[4−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)フェニル]エチル}−1,3−オキサゾール−4−カルボン酸エチル(2.25g)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.26 (3H, t, J=7.1Hz), 2.15 (3H, s), 2.96 (2H, t, J=7.4Hz), 3.33 (2H, t, J=7.4Hz), 4.22 (2H, q, J=7.1Hz), 7.21 (2H, d, J=8.2Hz), 7.54
(1H, s), 7.78 (2H, d), 8.37 (1H, s), 12.20 (1H, s).
MS: 386 (M+H)+
工程5
5−{2−[4−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)フェニル]エチル}−1,3−オキサゾール−4−カルボン酸エチル(2.14g)のメタノール(5ml)溶液に、濃塩酸(10ml)を加えた。混合物を80℃にて8時間攪拌し、減圧濃縮して、1−アミノ−4−[4−(2−アミノチアゾール−4−イル)フェニル]−2−ブタノン二塩酸塩を粗製の固体として得た。これを、さらに精製することなく次の反応に用いた。1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.93 (4H, m), 3.95 (2H, m), 7.02 (1H, s), 7.33 (2H, d, J=8.4Hz), 7.63 (2H, d, J=8.4Hz), 8.21 (3H, br), 8.77 (2H, br).
工程6
1−アミノ−4−[4−(2−アミノチアゾール−4−イル)フェニル]−2−ブタノン二塩酸塩(1.8g)の塩化メチレン(20ml)およびジメチルホルムアミド(20ml)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(3.3ml)およびジ−tert−ブチルジカルボネート(1.29g)を加えた。混合物を室温にて12時間攪拌した。混合物に水を加え、溶液をジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、濃縮した。残留油状物をピリジン(20ml)に溶解して、この溶液に、氷冷下、塩化アセチル(0.57ml)を加えた。混合物を25℃にて2時間攪拌し、続いて、溶液を水に注いで、有機層を酢酸エチルで抽出した。硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、残留黄色油状物を展開液としてn−ヘキサン/酢酸エチル(10:1)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、{4−[4−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)フェニル]−2−オキソブチル}カルバミン酸tert−ブチル(0.3g)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.38 (9H, s), 2.15 (3H, s), 2.76 (4H, br), 3.76 (2H, d, J=5.8Hz), 7.07 (1H, t), 7.25 (2H, d, J=8.2Hz), 7.53 (1H, s), 7.78 (2H, d), 12.22 (1H, s).
MS: 404 (M+H)+
工程7
{4−[4−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)フェニル]−2−オキソブチル}カルバミン酸tert−ブチル(260mg)を室温にて2時間、4N塩酸−ジオキサンで処理した。続いて、溶媒を減圧留去し、残渣をイソプロピルエーテル中で粉砕して、N−{4−[4−(4−アミノ−3−オキソブチル)フェニル]チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩(218mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.16 (3H, s), 2.89 (4H, dx2), 3.81 (2H, m), 7.28 (2H,
d, J=8.2Hz), 7.54 (1H, s), 7.80 (2H, d, J=8.2Hz), 8.10 (3H, br), 12.23 (1H, br).
MS: 304 (M+H)+
工程8
N−{4−[4−(4−アミノ−3−オキソブチル)フェニル]チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩(100mg)の水(2ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム溶液を加えて、pHを4.5に調整した。この溶液に、シアナミド(62mg)を加え、混合物を100℃にて3時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、1N水酸化ナトリウム水溶液を加えた。混合物をテトラヒドロフランで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、黄色油状物を得た。残渣をイソプロピルエーテルおよび
エタノール中で粉砕して、N−(4−{4−[2−(2−アミノ−1H−イミダゾール−5−イル)エチル]フェニル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(79mg)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.15 (3H, s), 3.15 (2H, s), 3.17 (2H, s), 4.15 (2H, d, J=2.5Hz), 6.71 (2H, br), 7.25 (2H, br), 7.78 (2H, br), 12.20 (1H, s).
MS: 328 (M+H)+
製造例14:2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}酢酸の合成
工程1
[4−(ブロモメチル)フェニル]酢酸(5.0g)のトルエン(50ml)溶液に、25℃にてトリフェニルホスフィン(5.8g)を加えた。これを5時間還流し、室温まで冷却後、得られた無色沈殿物を濾取し、イソプロピルエーテルで洗浄して、[4−(カルボキシメチル)ベンジル](トリフェニル)ホスホニウムブロマイド(10.7g)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 3.52 (2H, s), 5.13 (2H, d, J=15.6Hz), 6.90 (2H, dd, J=8.1, 2.3Hz), 7.11 (2H, d, J=8.1Hz), 7.58-7.91 (15H, m).
MS: 411 (M+H)+
工程2
[4−(カルボキシメチル)ベンジル](トリフェニル)−ホスホニウムブロマイド(19.1g)のジメチルホルムアミド(180ml)溶液に、氷冷下、カリウムtert−ブトキシド(11.9g)を加えた。これを5℃にて30分間攪拌した。溶液に、ジメチルホルムアミド(18ml)中の、参考例の工程4で得たN−(4−ホルミルチアゾール−2−イル)アセトアミド(6.0g)を加えた。これを25℃にて3時間攪拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。水層を1N塩酸でpHを4−5に酸性化し、無色沈殿物を得た。沈殿物を濾取して、2−{4−[(E)−2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)ビニル]フェニル}酢酸および2−{4−[(Z)−2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)ビニル]フェニル}酢酸の混合物(10g)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12-2.14 (3x5/6, 3x1/6H, s), 3.52-3.54 (2x5/6, 2x1/6H, s), 6.46 (5/6H, d, J=12.7Hz), 6.54 (5/6H, d, J=12.7Hz), 6.95 (1H, s), 7.11-7.49 (4+1/6H, m), 12.09 (1H, br).
MS: 303 (M+H)+
工程3
2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}酢酸を、この製造例の工程2の化合物から、製造例1の工程3と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.88 (4H, s), 3.50 (2H, s), 6.74 (1H, s), 7.14 (4H, s), 12.08 (1H, s).
MS: 305 (M+H)
製造例15:2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}−N−1H−イミダゾール−2−イルアセトアミドの合成
製造例14で得た2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}酢酸(140mg)のジメチルホルムアミド(3.0ml)溶液に、25℃にて2−アミノイミダゾール硫酸塩(122mg)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩(264mg)およ
びジイソプロピルエチルアミン(0.10ml)を加えた。混合物を70℃にて15時間攪拌し、水に注ぎ、得られた沈殿物を濾取し、イソプロピルエーテルおよびイソプロピルアルコール中で粉砕し、2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}−N−1H−イミダゾール−2−イルアセトアミド(75.7mg)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.88 (4H, m), 3.49 (2H, s), 6.74 (1H, s), 7.14 (6H, s), 12.09 (2H, br).
MS: 370 (M+H)
製造例16:N−[4−(2−{4−[2−(2−アミノ−1H−イミダゾール−1−イル)−2−オキソエチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドの合成
製造例14で得た2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}酢酸(150mg)のジメチルホルムアミド(3.0ml)溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(99.9mg)を加え、混合物を氷浴で冷却した。溶液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドメチオジド(methiodide)(292mg)を分割して加えた。反応混合物を室温まで放置し、2.5時間攪
拌した。反応混合物に、2−アミノイミダゾール硫酸塩(130mg)およびジイソプロピルエチルアミン(0.18ml)のジメチルホルムアミド(1ml)溶液を加えた。混合物を25℃にて24時間、続いて55℃にて12時間攪拌し、混合物を水に注ぎ、得られた沈殿物を濾取して、1N塩酸に溶解した。水層を酢酸エチルで洗浄した。水層に1N水酸化ナトリウム溶液を加えて、沈殿物を得た。沈殿物を濾取し、イソプロピルエーテルで洗浄して、N−[4−(2−{4−[2−(2−アミノ−1H−イミダゾール−1−イル)−2−オキソエチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(29.6mg)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.10 (3H, s), 2.10 (3H, s), 2.85-2.90 (4H, m), 3.59 (2H, s), 6.64 (1H, s), 6.73 (2H, sx2), 7.14 (2H, d, J=8.0Hz), 7.22 (2H, d, J=8.0Hz), 11.28 (1H, s), 44.49 (1H, s), 12.08 (1H, s).
MS: 370 (M+H)
製造例17:N−[4−(2−{4−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−4−イル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドの合成
工程1
2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}酢酸(300mg)のジクロロメタン(4.5ml)溶液に、5℃にて塩化オキザリル(0.15ml)を滴下した。5分間攪拌後、2滴のジメチルホルムアミドを加えた。反応混合物を氷冷下にて0.5時間攪拌した。続いて、溶媒を留去して、黄緑色粉末を得た。この酸塩化物をジクロロメタン(4.5ml)に溶解し、溶液を氷浴で冷却して、溶液に(トリメチルシリル)ジアゾメタン(2M、ヘキサン中)を滴下した。反応混合物を5℃にて45分間攪拌し、溶媒を減圧留去して、茶色がかった油状物を得た。このジアゾケトンをジクロロメタン(4.5ml)に溶解し、溶液を氷冷した。溶液に臭化水素酸(33%、酢酸中、0.11ml)を加えた。55℃にて45分間攪拌後、炭酸水素ナトリウム水溶液を溶液に加えた。混合物をテトラヒドロフランで抽出し、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮して、N−(4−{2−[4−(3−ブロモ−2−オキソプロピル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミドを得た。これを、さらに精製することなく次の反応に用いた。
MS: 381, 383 (M+H)+
工程2
ジメチルホルムアミド(4.5ml)中のN−(4−{2−[4−(3−ブロモ−2−オキソプロピル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(375mg)の粗製の油状物に、氷冷下にてアジ化ナトリウム(128mg)を加えた。混合物を5℃にて2時間攪拌し、水に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、濾液を減圧濃縮した。残渣をn−ヘキサン/酢酸エチル(1:11:2)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、N−
(4−{2−[4−(3−アジド−2−オキソプロピル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(64mg)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.83-2.88 (4H, m), 3.74 (2H, s), 4.26 (2H, s), 6.73 (1H, s), 7.10 (2H, d, J=8.2Hz), 7.16 (2H, d, J=8.2Hz), 12.02 (1H, s, J=1.0Hz).
MS: 344 (M+H)+
得られたN−(4−{2−[4−(3−アジド−2−オキソプロピル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(64mg)をメタノール(2ml)およびテトラヒドロフラン(2ml)に溶解した。溶液に1N塩酸(0.563ml)および10%パラジウム炭素(50%wet、50mg)を加え、3気圧の水素圧下、混合物を2時間攪拌して、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮して、N−(4−{2−[4−(3−アミノ−2−オキソプロピル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩を得た。
MS: 318 (M+H)+フリー体
これを、さらに精製することなく次の反応に用いた。
工程3
N−(4−{2−[4−(3−アミノ−2−オキソプロピル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩(64mg)の水(5ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム溶液を加え、pHを4.5に調整した。この溶液に、室温にてシアナミド(76mg)を加えた。反応混合物を100℃にて2時間攪拌した。反応混合物を冷却して、1N塩酸を反応混合物に加えた。混合物を酢酸エチルで洗浄した。水層に攪拌しながら1N水酸化ナトリウム溶液を加えて、無色沈殿物を得た。得られた沈殿物の濾過により、N−[4−(2−{4−[(2−アミノ−1H−イミダゾール−4−イル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(25mg)を白色固体として得た。1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.10 (3H, s), 2.82-2.89 (4H, m), 3.55 (2H, s), 4.93 (2H, s), 6.10 (1H, s), 6.57 (0.6H, s), 6.72 (1H, s), 7.07 (2H, d, J=8.0Hz), 7.10 (2H, d, J=8.0Hz), 9.90 (0.4H, s), 12.08 (1H, s).
MS: 342 (M+H)+
製造例18:N−[4−(2−{4−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドの合成
製造例17の工程1で得たN−(4−{2−[4−(3−ブロモ−2−オキソプロピル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(175mg)の粗製の油状物を、エタノール(3ml)に溶解した。溶液にチオ尿素(35mg)を加え、混合物を50℃にて2.5時間攪拌した。有機溶媒を留去して量を減らした。得られた溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。混合物をテトラヒドロフランで抽出し、有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して、濾液を減圧濃縮した。残渣をクロロホルム/メタノール(10:1)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、N−[4−(2−{4−[(2−アミノチアゾール−4−イル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(10mg)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.86 (4H, br), 3.66 (2H, br), 6.10 (1H,
s), 6.73 (1H, s), 6.80 (2H, s), 7.10 (4H, s), 12.07 (1H, s).
MS: 359 (M+H)
製造例19:N−[4−(2−{4−[2−(2−アミノ−1H−イミダゾール−1−イル)エチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドの合成
[4−{2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル}フェニル]酢酸メチルの製造
2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}酢酸(1.07g)のCHCl(15ml)溶液に、5℃にて塩化オキザリル(0.92ml)を滴下した。5分攪拌後、2滴のDMFを加えた。反応混合物を5℃にて1時間攪拌した。反応後、溶媒および試薬を留去して、氷冷下、残渣をCHCl(10ml)およびMeOH(10ml)に溶解した。これを25℃にて10分間攪拌し、有機溶媒を減圧留去して、残渣を酢酸エチルに溶解した。その後、混合物をNaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、合わせた有機層をMgSOで乾燥し、濾過して、濾液を減圧濃縮した。残留黄色油状物を展開液としてクロロホルムおよびメタノール(20/1)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、[4−{2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル}フェニル]酢酸メチル(970mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.98 (3H, s), 2.89 (4H, m), 3.60 (3H, s), 3.62 (2H, s), 6.73 (1H, s), 7.19 (4H, s), 12.08 (1H, s).
ESI m/z 319 (M+1)
N−(4−{2−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}−チアゾール−2−イル)アセトアミドの製造
N−(4−{2−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}−チアゾール−2−イル)アセトアミドを、[4−{2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル}フェニル]酢酸メチルから製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.66 (2H, t, J = 7.1 Hz), 2.89 (4H, m),
3.56 (2H, m), 4.60 (1H, t, J = 5.2 Hz), 6.73 (1H, s), 7.10 (4H, s), 12.07 (1H, s).
m/z 291 (M+H)
工程1
製造例10の工程2で得たN−(4−{2−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(145mg)のテトラヒドロフラン(2.9ml)懸濁液に、氷冷下、トリフェニルホスフィン(157mg)および四臭化炭素(249mg)を加えた。混合物を25℃にて1時間攪拌して、濃縮した。残渣を展開液としてヘキサンおよび酢酸エチルを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、白色粉末を得た。得られた白色粉末のジメチルホルムアミド(3ml)溶液を、氷冷下、アミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(525mg)のジメチルホルムアミド(3ml)溶液に滴下した。溶液を65℃にて1.5時間攪拌し、水に注いで、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濾液を減圧濃縮して、粗製のN−{4−[2−(4−{2−[(2,2−ジメトキシエチル)アミノ]エチル}-−フェニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミド
を無色油状物として得た。これを、さらに精製することなく次の反応に用いた。
MS: 378 (M+H)
工程2
{(Z)−[(2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}エチル)(2,2−ジメトキシエチル)アミノ]−メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、この製造例の工程1の化合物から、製造例2の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.37 (9H, s), 1.41 (9H, s), 2.11 (3H, s), 2.67-2.80 (2H, m), 2.87 (5H, m), 3.27 (8H, sx2), 3.50 (2H, m), 4.38 (2H, m), 6.71 (1H, s), 7.11 (4H, s), 12.07 (1H, s).
MS: 620 (M+H)
工程3
N−[4−(2−{4−[2−(2−アミノ−1H−イミダゾール−1−イル)エチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドを、この製造例の工程2の化合物から、製造例1の工程7と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.81-2.87 (6H, m), 3.85 (2H, dd, J=8.03, 6.53Hz), 5.21 (2H, s), 6.31 (1H, d, J=1.51Hz), 6.50 (1H, d, J=1.51Hz), 6.71 (1H, s), 7.10 (2H, d, J=8.03Hz), 7.18 (2H, d, J=8.03Hz), 12.11 (1H, br).
MS: 356 (M+H)
製造例20:N−{4−[2−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミドの合成
工程1
窒素雰囲気下、(3,4−ジニトロベンジル)(トリフェニル)−ホスホニウムブロマイド(1.54g)のN,N−ジメチルホルムアミド(5ml)懸濁液に、カリウムtert−ブトキシド(363mg)を0℃にて加えた。混合物を0℃にて10分間攪拌し、N−(4−ホルミルチアゾール−2−イル)アセトアミド(500mg)を0℃にて混合物に加えた。反応混合物を20℃にて4時間攪拌した。酢酸エチル(50ml)を加え、混合物を水(20mlx3)および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートして、粗製の黄色泡状物(1.62g)を得た。粗製の物質を展開液としてクロロホルム/酢酸エチル(1:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−{4−[(Z)−2−(3,4−ジニトロフェニル)ビニル]チアゾール−2−イル}アセトアミドおよびN−{4−[(E)−2−(3,4−ジニトロフェニル)ビニル]チアゾール−2−イル}アセトアミドの混合物(Z:E=8:1;864.7mg)を橙色泡状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.13 (3Hx8/9, s), 2.17 (3Hx1/9, s), 6.64 (1Hx8/9, d, J=12.6Hz), 6.80 (1Hx8/9, d, J=12.6Hz), 7.29 (1Hx1/9, d, J=15.7Hz), 7.33 (1Hx8/9,
s), 7.39 (1Hx1/9, s), 7.63 (1Hx1/9, d, J=15.7Hz), 8.00-8.50 (3H, m), 11.97 (1Hx8/9, s), 12.30 (1Hx1/9, s).
MS: 335.0 (M+H)+, 357.1 (M+Na)+
工程2
窒素雰囲気下、N−{4−[(Z)−2−(3,4−ジニトロフェニル)ビニル]チアゾール−2−イル}アセトアミドおよびN−{4−[(E)−2−(3,4−ジニトロフェニル)ビニル]チアゾール−2−イル}アセトアミドの混合物(Z:E=8:1)(653mg)、メタノール(7.6ml)、テトラヒドロフラン(5ml)、酢酸(0.26ml)および10%パラジウム炭素(684mg)を順次混合した。3気圧の水素圧下、混合物を周囲温度にて2日間攪拌した。反応混合物をセライト濾過して、濾液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、有機溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和
塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートして、粗製の物質(658.1mg)を得た。粗製の物質を展開液としてクロロホルム/メタノール(100:0100:1)を用いてNH−シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ
ーで精製して、N−{4−[2−(3,4−ジアミノフェニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(499.8mg)を淡褐色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 2.22 (3H, s), 2.58-3.17 (8H, m), 6.46-6.56 (3H, m), 6.62 (1H, d, J=8.3Hz), 8.84-10.42 (1H, brs).
MS: 277.1 (M+H)+, 299.2 (M+Na)+
工程3
N−{4−[2−(3,4−ジアミノフェニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(100mg)を、0℃にて10%塩酸−メタノール(2ml)で処理した。揮発物を減圧留去した。残渣の2−プロパノール(0.831ml)懸濁液に、ジシアンジアミド(45.6mg)を加えて、混合物を20時間加熱還流した。溶媒を減圧留去して、残渣に酢酸エチル(10ml)を加えた。得られた沈殿物を濾過により除き、濾液をエバポレートし、ジクロロメタン(10ml)で固形化して、N−{4−[2−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−1H−ベンズイミダゾール−6−イル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(28.0mg)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6+D2O), δ(ppm): 2.12 (3H, s), 2.81-2.99 (4H, m), 6.69-6.81 (2H, m), 6.92-7.09 (2H, m).
MS: 344.14 (M+H)+
製造例21:N−(4−{2−[4−(2−ウレイドエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミドの合成
工程1
フタルイミドカリウム塩(46.2g)のN,N−ジメチルホルムアミド(300ml)溶液に、60℃にてN,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中の4−(2−ブロモエチル)ベンズアルデヒド(40.92g)を滴下し、混合物を2時間攪拌した。反応混合物を20℃まで冷却し、水(1.5L)に注いだ。得られた沈殿物を濾取し、黄色固体を得た。固体をクロロホルム(250ml)に溶解し、不溶物を濾過により除いた。濾液を減圧濃縮し、残渣をジエチルエーテルで洗浄し、濾取して、4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]ベンズアルデヒド(19.65g)をオフホワイトの固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 3.04 (2H, t, J=7Hz), 3.88 (2H, t, J=7Hz), 7.44 (2H, d, J=8.5Hz), 7.75-7.89 (6H, m), 9.94 (1H, s).
MS: 280.1 (M+H)+
工程2
窒素雰囲気下、{[2−アセチルアミノチアゾール−4−イル]メチル}(トリフェニル)ホスホニウムクロライド(46.9mg)およびジメチルホルムアミド(190ml)を混合し、続いてカリウムtert−ブトキシド(12.8g)を0℃にて懸濁液に加えた。反応混合物を0℃にて15分間攪拌し、4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]ベンズアルデヒド(19.28g)を0℃にて混合物に加えた。反応混合物を20℃にて2時間攪拌し、反応混合物を水に注ぎ、得られた沈殿物を濾取して、粗製の褐色固体得た。褐色固体をアセトニトリル/イソプロピルエーテル(1:1)アセトニトリルで洗浄して、N−[4−((E)−2
−{4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]フェニル}ビニル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(24.88g)をベージュの固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.15 (3H, s), 2.94 (2H, t, J=7.1Hz), 3.83 (2H, t, J=7.1Hz), 7.12 (1H, d, J=15.8Hz), 7.14 (1H, d, J=15.8Hz), 7.16 (1H, s), 7.19 (2H, d, J=8Hz), 7.44 (2H, d, J=8.4Hz), 7.8-7.88 (4H, m), 12.22 (1H, s).
MS: 418.1 (M+H)+
工程3
窒素雰囲気下、N−[4−((E)−2−{4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]フェニル}ビニル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(24.88g)、ジメチルホルムアミド(800ml)、メタノール(80ml)、酢酸(8ml)および10%パラジウム炭素(50%wet、24.4g)を順次混合した。水素雰囲気下(4気圧)、混合物を20℃にて16時間攪拌した。反応の間、触媒を4時間ごとに新しくした。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をイソプロピルエーテル(200ml)で洗浄して、展開液としてトリクロロメタン/酢酸エチル(1:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。目的化合物を含む分画を合わせて、減圧下エバポレートした。残渣をイソプロピルエーテル(200ml)で洗浄し、濾取して、N−[4−(2−{4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(17.86g)をオフホワイトの固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.78-2.92 (6H, m), 3.79 (2H, t, J=7.3Hz), 6.66 (1H, s), 7.08 (2H, d, J=8.9Hz), 7.1 (2H, d, J=8.8Hz), 7.79-7.89 (4H, m),
12.08 (1H, s).
MS: 420.2 (M+H)+, 442.1 (M+Na)+
工程4
N−[4−(2−{4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド(2.06g)のアセトニトリル(20ml)溶液に、ヒドラジン一水和物(2.38ml)を加え、混合物を50℃にて2時間攪拌し、揮発物を留去した。混合物にクロロホルム(10ml)を加え、不溶物を濾過により除いて、粗製の淡黄色泡状物を得た。粗製の泡状物を展開液としてトリクロロメタン/メタノール(10:0→10:2)を用いてNH−シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−(4−{2−[4−(2−アミノエチル)フェニル]エチル}−チアゾール−2−イル)アセトアミド(1.1304g)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.58 (2H, t, J=7.3Hz), 2.72 (2H, t, J=7.1Hz), 2.81-2.94 (4H, m), 6.73 (1H, s), 7.08 (2H, d, J=8.4Hz), 7.11 (2H, d, J=8.4Hz).
MS: 290.2 (M+H)+
工程5
N−(4−{2−[4−(2−アミノエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(100mg)のトリクロロメタン(1ml)懸濁液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(90.3μl)およびイソシアナト(トリメチル)シラン(93.6μl)を加え、混合物を20℃にて18時間攪拌した。得られた沈殿物を濾取し、トリクロロメタン/メタノール(10:1)で洗浄して、N−(4−{2−[4−(2−ウレイドエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(49.6mg)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.62 (2H, t, J=7.3Hz), 2.82-2.94 (4H, m), 3.16 (2H, q, J=6.8Hz), 5.42 (2H, s), 5.89 (1H, t, J=5.7Hz), 6.74 (1H, s), 7.1
(2H, d, J=8Hz), 7.13 (2H, d, J=8Hz), 11.73 (1H, brs).
MS: 333.3 (M+H)+, 355.1 (M+Na)+
製造例22:N−{4−[2−(4−{2−[(メタンスルホニル)アミノ]エチル}フェニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミドの合成
製造例21の工程4で得たN−(4−{2−[4−(2−アミノエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(100mg)のトリクロロメタン(1ml)懸濁液に、0℃にてN,N−ジイソプロピルエチルアミン(180.6μl)および塩化メタンスルホニル(53.5μl)を加えて、混合物を3時間攪拌した。反応混合物を水(1ml)に加えた。得られた沈殿物を濾取し、ジクロロメタンで洗浄して、N−{4−[2−(4−{2−[(メタンスルホニル)アミノ]エチル}フェニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(66.3mg)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.72 (2H, t, J=7.7Hz), 2.81 (3H, s), 2.82-2.94 (4H, m), 3.1-3.18 (2H, m), 6.73 (1H, s), 7.07 (1H, t, J=5.8Hz), 7.14 (4H, s), 12.08 (1H, s).
MS: 368.2 (M+H)+, 390.1 (M+Na)+
製造例23:N−{[(2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}エチル)アミノ]−カルボノチオイル}ベンズアミドの合成
窒素雰囲気下、製造例21の工程4で得たN−(4−{2−[4−(2−アミノエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(200mg)をアセトン(2.8ml)に溶解して、イソチオシアン酸ベンゾイルエステル(93.2μl)を0℃にて溶液に滴下した。反応混合物を20℃にて1時間攪拌した。混合物に水を加え、沈殿物を減圧下で濾過して、粗製の黄色固体を得た。粗製の固体を展開液としてトリクロロメタン/メタノール(100:0100:2)を用いてシリカゲルフラッシュカラムク
ロマトグラフィーで精製して、N−{[(2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}エチル)アミノ]カルボノチオイル}ベンズアミド(152.8mg)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.81-2.96 (6H, m), 3.82 (2H, q, J=6.7Hz), 6.72 (1H, s), 7.15 (2H, d, J=8Hz), 7.19 (2H, d, J=8Hz), 7.51 (2H, t, J=7.7Hz), 7.63 (1H, t, J=7.5Hz), 7.91 (2H, d, J=7.7Hz), 10.93 (1H, t, J=5.3Hz), 11.34 (1H, s), 12.09 (1H, s).
MS: 453.3 (M+H)+, 475.1 (M+Na)+
製造例24:N−(4−{2−[4−(2−チオウレイドエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミドの合成
製造例23で得たN−{[(2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}エチル)アミノ]カルボノチオイル}ベンズアミド(140mg)のエタノール(1.5ml)懸濁液に、0℃にて6N水酸化ナトリウム水溶液(154.7μl)を滴下した。反応混合物を20℃にて2時間攪拌し、0℃にて1N塩酸で中和した。沈殿物を濾取して、N−(4−{2−[4−(2−チオウレイドエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(98.6mg)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.68-2.79 (2H, m), 2.82-2.95 (4H, m), 3.12-3.65 (2H, m), 6.74 (1H, s), 6.96 (2H, brs), 7.14 (4H, s), 7.46-7.71 (1H, m),
12.08 (1H, s).
MS: 349.1 (M+H)+, 371.2 (M+Na)+
製造例25:N−[4−(2−{4−[2−(チアゾール−2−イルアミノ)エチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミドの合成
製造例24で得たN−(4−{2−[4−(2−チオウレイドエチル)フェニル]エチル}チアゾール−2−イル)アセトアミド(36.5mg)のイソプロパノール(0.3ml)懸濁液に、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール(17.7μl)を加えて、混合物を24時間還流した。残渣を展開液としてクロロホルム/メタノール(20:1)を用いて分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製して、粗製の油状物を得た。油状物を酢酸エチル/ジエチルエーテルから再結晶して、N−[4−(2−{4−[2−(チアゾール−2−イルアミノ)エチル]フェニル}エチル)−チアゾール−2−イル]アセトアミド(5.8mg)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.75-2.93 (6H, m), 3.29-3.43 (2H, m), 6.59 (1H, d, J=3.6Hz), 6.73 (1H, s), 7.02 (1H, d, J=3.7Hz), 7.09-7.17 (4H, m), 7.6 (1H, t, J=5.5Hz), 12.08 (1H, brs).
MS: 373.1 (M+H)+
製造例26:N−[4−(2−{4−[(3−アミノ−1−ピロリジニル)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩の合成
工程1
(1−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]ベンジル}−3−ピロリジニル)カルバミン酸tert−ブチルを、製造例11の工程4の化合物から、製造例11の工程5と同様の方法で製造した。
mp. 131-132.5℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.36 (9H, s), 1.44-1.68 (1H, m), 1.89-2.24 (2H, m), 2.11 (3H, s), 2.37-2.50 (2H, m), 2.61-2.74 (1H, m), 2.88 (4H, s), 3.48 (2H, s), 3.78-3.98 (1H, m), 6.73 (1H, s), 6.95 (1H, d, J=6.0Hz), 7.13 (2H, d, J=8.0Hz), 7.19 (2H, d, J=8.0Hz), 12.06 (1H, brs).
MS: 445 (M+H)+
工程2
N−[4−(2−{4−[(3−アミノ−1−ピロリジニル)メチル]フェニル}エチル)−チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩を、この製造例の工程1の化合物から、製造例2の工程5と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.91-2.37(2H, m), 2.12(3H, s), 2.82-3.03(4H, m), 3.08-4.25(5H, m), 4.33-4.49(2H, m), 6.75(1H, s), 7.29(2H, d, J=8.0Hz), 7.53(2H, d, J=8.0Hz), 8.55(2H, brs), 8.69(2H, brs), 12.10(1H, s).
MS: 345 (M+H)+フリー体
製造例27:N−[4−(2−{4−[(3−ピロリジニルアミノ)メチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩の合成
工程1
3−({4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]ベンジル}アミノ)−1−ピロリジンカルボン酸tert−ブチルを、製造例11の工程4の化合物から、製造例11の工程5と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.38(9H, s), 1.56-1.97(2H, m), 2.11(3H, s), 2.88(4H, m), 2.94-3.38(7H, m), 3.63(1H, brs), 6.72(1H, s), 7.12(2H, d, J=8.0Hz), 7.22(2H,
d, J=8.0Hz), 12.07(1H, brs).
MS: 445 (M+H)+
工程2
N−[4−(2−{4−[(3−ピロリジニルアミノ)メチル]フェニル}−エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩を、この製造例の工程1の化合物から、製造例2の工程5と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.80-2.39 (2H, m), 2.12 (3H, s), 2.77-3.95 (9H, m), 4.10-4.23 (2H, m), 6.73 (1H, s), 7.27 (2H, d, J=8.0Hz), 7.49 (2H, d, J=8.0Hz), 9.43 (2H, brs), 9.84 (2H, brs), 12.08 (1H, s).
MS: 345 (M+H)+フリー体
製造例28:N−[4−(2−{4−[(3−アミノ−1−ピロリジニル)エチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩の合成
工程1
[1−(2−{4−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]フェニル}エチル)−3−ピロリジニル]カルバミン酸tert−ブチルを、製造例10の工程3の化合物から、製造例11の工程5と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.37 (9H, s), 1.45-1.63 (1H, m), 1.88-2.31 (2H, m), 2.11 (3H, s), 2.41-2.80 (7H, m), 2.87 (4H, s), 3.77-3.96 (1H, m), 6.73 (1H, s), 6.93 (1H, d, J=6.0Hz), 7.10(4H, s), 12.07 (1H, s).
MS: 459 (M+H)+
工程2
N−[4−(2−{4−[(3−アミノ−1−ピロリジニル)エチル]フェニル}エチル)チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩を、この製造例の工程1の化合物から、製造例2の工程5と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.91-2.37 (2H, m), 2.12 (3H, s), 2.82-3.03 (4H, m), 3.08-4.25 (5H, m), 4.33-4.49 (2H, m), 6.75 (1H, s), 7.29 (2H, d, J=8.0Hz), 7.53 (2H, d, J=8.0Hz), 8.55 (2H, brs), 8.69 (2H, brs), 12.10 (1H, s).
MS : 345 (M+H)+フリー体
製造例29:4−{2−[5−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−2−オキソエチル)−2−チエニル]エチル}−N−メチル−チアゾール−2−カルボキサミドの合成
工程1
4−クロロメチル−N−メチル−チアゾール−2−カルボキサミドを、製造例32の工程1の化合物から、製造例32の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 3.03 (3H, d, J=5.1Hz), 4.68 (2H, s), 7.24 (1H, brs), 7.52 (1H, s).
MS: 213.1 (M+Na)+, 215.1 (M+2+Na)+
工程2
[(2−メチルアミノカルボニルチアゾール−4−イル)メチル](トリフェニル)ホスホニウムクロライドを、この製造例の工程1の化合物から、製造例3の工程1と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.78 (3H, d, J=4.5Hz), 5.42 (2H, d, J=15Hz), 7.59 (1H, d, J=3.5Hz), 7.67-8.13 (16H, m).
MS: 417.1(M-Cl-)+
工程3
{5−[(E)−2−(2−メチルアミノカルボニルチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}酢酸メチルおよび{5−[(Z)−2−(2−メチルアミノカルボニルチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}酢酸メチルの混合物(E:Z=5:1)を、この製造例の工程2の化合物から、製造例30の工程3と同様の方法で製造した。1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.83 (3Hx5/6, d, J=4.8Hz), 2.88 (3Hx1/6, d, J=5.2Hz),
3.64 (3Hx1/6, s), 3.66 (3Hx5/6, s), 3.91 (2Hx1/6, s), 3.95 (2Hx5/6, s), 6.44 (1Hx1/6, d, J=12.4Hz), 6.84 (1Hx1/6, d, J=12.8Hz), 6.88 (1Hx1/6, d, J=3.6Hz), 6.93
(1Hx5/6, d, J=3.6Hz), 6.96 (1Hx5/6, d, J=15.8Hz), 7.08 (1Hx5/6, d, J=3.7Hz), 7.15 (1Hx1/6, d, J=3.6Hz), 7.61 (1Hx5/6, d, J=15.8Hz), 7.88 (1Hx5/6, s), 7.97 (1Hx1/6, s), 8.75-8.82 (1H, m).
MS: 323.14 (M+H)+
工程4
{5−[2−{2−メチルアミノカルボニルチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}酢酸メチルを、この製造例の工程3の化合物から、製造例32の工程5と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.79 (3H, d, J=4.8Hz), 3.04-3.11 (2H, m), 3.15-3.22 (2H, m), 3.62 (3H, s), 3.83 (2H, s), 6.69 (1H, d, J=3.3Hz), 6.74 (1H, d, J=3.6Hz), 7.63 (1H, s), 8.65-8.77 (1H, m).
MS: 325.16 (M+H)+
工程5
4−{2−[5−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−2−オキソエチル)−2−チエニル]エチル}−N−メチル−チアゾール−2−カルボキサミドを、この製造例の工程4の化合物から、製造例4の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.79 (3H, s), 3.02-3.1 (2H, m), 3.11-3.19 (2H, m), 3.5 (2H, brs), 6.62 (2H, s), 6.67 (2H, brs), 7.63 (1H, s), 7.78 (2H, brs), 8.7 (1H, brs).
MS: 352.1 (M+H)+
製造例30:2−{5−[2−(2−アセチルアミノメチルチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドの合成
工程1
N−(2−アミノ−2−チオキソエチル)アセトアミド(1g)および1,3−ジクロロアセトン(1.10g)のエタノール(10ml)中の混合物を、2時間加熱還流した。得られた淡褐色溶液を20℃まで冷却し、溶媒を除去した。残渣にクロロホルム(30ml)を加え、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)および食塩水(20ml)で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除去した後、得られたシロップ(1.856g、120%質量収支)をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:クロロホルム=2:1)で精製して、N−[(4−クロロメチルチアゾール−2−イル)メチル]アセトアミド(786.6mg)を明黄色粘着性の油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 2.07 (3H, s), 4.66 (2H, s), 4.73 (2H, d, J=5.5Hz), 6.36
(1H, brs).
MS: 205.10 (M+H)+, 207.09 (M+2+Na)+
工程2
[(2−アセチルアミノメチルチアゾール−4−イル)メチル](トリフェニル)ホス
ホニウムクロライドを、この製造例の工程1の化合物から、製造例3の工程1と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.84 (3H, s), 4.32 (2H, d, J=6Hz), 5.33 (2H, d, J=15Hz), 7.27 (1H, d, J=3.5Hz), 7.65-7.95 (15H, m), 8.71 (1H, t, J=5.8Hz).
MS: 431.2(M-Cl-)+
工程3
窒素雰囲気下、[(2−アセチルアミノメチルチアゾール−4−イル)メチル](トリフェニル)ホスホニウムクロライド(700mg)およびジメチルホルムアミド(2.5ml)を混合し、続いて、カリウムtert−ブトキシド(185mg)を0℃にて懸濁液に加えた。反応混合物を0℃にて15分間攪拌し、ジメチルホルムアミド(2.5ml)中の(5−ホルミル−2−チエニル)酢酸メチル(263mg)を、0℃にて混合物に加えた。反応混合物を25℃にて2時間攪拌して、水を混合物に加えた。混合物を酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下エバポレートして、粗製の褐色油状物を得た。粗製の褐色油状物を展開液としてクロロホルム/メタノール(30:120:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製
して、{5−[(E)−2−(2−アセチルアミノメチルチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}酢酸メチルおよび{5−[(Z)−2−(2−アセチルアミノメチルチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}酢酸メチルの混合物(E:Z=5:1)(323mg)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.88 (3Hx1/6, s), 1.91 (3Hx5/6, s), 3.64 (3Hx1/6, s),
3.66 (3Hx5/6, s), 3.89 (2Hx1/6, s), 3.93 (2Hx5/6, s), 4.41-4.63 (2H, m), 6.34 (1Hx1/6, d, J=12.5Hz), 6.67 (1Hx1/6, d, J=12.5Hz), 6.79-7.61 (3H+2Hx5/6, m), 8.61-8.85 (1H, m).
MS: 337.1 (M+H)+
工程4
窒素雰囲気下、{5−[(E)−2−(2−アセチルアミノメチルチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}酢酸メチルおよび{5−[(Z)−2−(2−アセチルアミノメチルチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}酢酸メチルの混合物(E:Z=5:1;323mg)、メタノール(2ml)、テトラヒドロフラン(1ml)および10%パラジウム炭素(305mg)を順次混合した。水素雰囲気下(4気圧)、混合物を25℃にて11時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を展開液としてクロロホルム/メタノール(10:010:1)を用いてシリカ
ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、{5−[2−(2−アセチルアミノメチルチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}酢酸メチル(222mg)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 2.07 (3H, s), 3.05-3.22 (4H, m), 3.72 (3H, s), 3.76 (2H, s), 4.72 (2H, d, J=5.5Hz), 6.36 (1H, brs), 6.62 (1H, d, J=3.3Hz), 6.72 (1H, d,
J=3.3Hz), 6.85 (1H, s).
MS: 339.1 (M+H)+
工程5
2−{5−[2−(2−アセチルアミノメチルチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドを、この製造例の工程4の化合物から、製造例4の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.89 (3H, s), 2.92-3.01 (2H, m), 3.03-3.14 (2H, m), 3.5 (2H, s), 4.48 (2H, d, J=4.8Hz), 6.61 (1H, d, J=3.3Hz), 6.63 (1H, d, J=3.6Hz),
6.57 (2H, brs), 7.21 (1H, s), 7.79 (2H, brs), 8.71 (1H, brs).
MS: 366.24 (M+H)+
製造例31:N−{4−[2−(5−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−2−チエニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
N−{4−[(E)−2−(5−ニトロ−2−チエニル)ビニル]チアゾール−2−イル}アセトアミドを、5−ニトロ−チオフェン−2−カルバルデヒドから、製造例21の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.16 (3H, s), 7.31 (1H, d, J=15.4Hz), 7.36 (1H, d, J=15.4Hz), 7.39 (1H, d, J=4Hz), 7.39 (1H, s), 8.1 (1H, d, J=4.4Hz), 12.27 (1H, s).MS: 296.0 (M+H)+, 318.1 (M+Na)+
工程2
窒素雰囲気下、N−{4−[(E)−2−(5−ニトロ−2−チエニル)ビニル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(300mg)、ジメチルホルムアミド(20ml)、メタノール(2ml)、酢酸エチル(1ml)および10%パラジウム炭素(50%wet)(108mg)を混合した。水素雰囲気下(4気圧)、混合物を25℃にて24時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過して、濾液を減圧濃縮した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、得られた沈殿物を濾取して、黒色固体を得た。黒色固体をクロロホルム/メタノール(10:1)に溶解し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、エバポレートして、粗製のN−{4−[(E)−2−(5−アミノ−2−チエニル)ビニル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(114mg、MS:266.12(M+H)+)を褐色アモルファスとして得た。テトラヒドロフラン(0.1ml)中の粗製のN−{4−[(E)−2−(5−アミノ−2−チエニル)ビニル]チアゾール−2−イル}アセトアミド(114mg)に、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(236mg)を加え、混合物を25℃にて14時間攪拌した。揮発物を留去し、残渣を展開液としてクロロホルム/メタノール(10:010:2
)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、((E)−{5−[(E)−2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニルアミノ}−メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(67.4mg、MS:508.34(M+H)+)を赤色固体として得た。窒素雰囲気下、((E)−{5−[(E)−2−(2−アセチルアミノ−チアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニルアミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(67.4mg)、メタノール(1ml)、テトラヒドロフラン(1ml)および10%パラジウム炭素(50%wet、68mg)を混合して、水素雰囲気下(4気圧)、混合物を25℃にて24時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過して、濾液を減圧濃縮した。残渣を展開液としてクロロホルム/酢酸エチル(1:1)を用いて分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製して、((E)−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニルアミノ}メチリデン)−ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(7.7mg)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.53 (18H, s), 2.26 (3H, s), 2.92-3.14 (4H, m), 4.83 (1H, brs), 6.47 (1H, d, J=4Hz), 6.5 (1H, d, J=3.7Hz), 6.55 (1H, s), 10.69 (1H, brs), 11.43 (1H, s).
MS: 510.37 (M+H)+
工程3
N−{4−[2−(5−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−2−チエニル)エチル]チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩を、この製造例の工程2の化合物から、製造例2の工程5と同様の方法で製造した。
1H-NMR (CD3OD), δ(ppm): 2.28 (3H, s), 3.06 (2H, t, J=7.3Hz), 3.2 (2H, t, J=7.5H
z), 6.76 (1H, d, J=3.7Hz), 6.83 (1H, d, J=3.6Hz), 6.89 (1H, s).
MS: 310.14 (M+H)+フリー体
製造例32:4−{2−[5−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−2−オキソエチル)−2−チエニル]エチル}−N,N−ジメチル−チアゾール−2−カルボキサミドの合成
工程1
4−クロロメチルチアゾール−2−カルボン酸エチル(1.386g)のエタノール(10ml)溶液に、1N水酸化ナトリウム水溶液(10ml)を加えて、混合物を25℃にて30分間攪拌した。反応混合物のpHを1N塩酸で1に調整して、混合物を酢酸エチル(30mlx3)で抽出した。抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートして、4−クロロメチルチアゾール−2−カルボン酸(1.197g)を褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 4.9 (2H, s), 8.11 (1H, s), 14.14 (1H, brs).
MS: 178.02 (M+H)+, 180.00 (M+2+Na)+
工程2
この製造例の工程1の化合物(322.5mg)のジクロロメタン(6.5ml)溶液に、0℃にてジメチルアミン塩酸塩(148.1mg)、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾチアゾール(HOBt、245.4mg)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDCI、332μl)を加えて、混合物を20℃にて2時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(10ml)で希釈し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下エバポレートして、粗製の褐色油状物を得た。粗製の油状物を展開液としてクロロホルム/酢酸エチル(10:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、4−クロロメチル−N,N−ジメチルチアゾール−2−カルボキサミド(313.9mg)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 3.16 (3H, s), 3.6 (3H, s), 4.71 (2H, s), 7.49 (1H, s).
MS: 205.1 (M+H)+
工程3
[(2−ジメチルアミノカルボニルチアゾール−4−イル)メチル](トリフェニル)ホスホニウムクロライドを、この製造例の工程2の化合物から、製造例3の工程1と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.89 (3H, s), 2.94 (3H, s), 5.47 (2H, d, J=15.1Hz), 7.62-7.96 (16H, m).
MS: 431.2 (M-Cl-)+
工程4
{5−[(E)−2−(2−ジメチルアミノカルボニルチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}酢酸メチルを、この製造例の工程3の化合物から、製造例30の工程3と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 3.06 (3H, s), 3.48 (3Hx1/8, s), 3.56 (3Hx7/8, s), 3.63 (3Hx1/8, s), 3.66 (3Hx7/8, s), 3.89 (2Hx1/8, s), 3.94 (2Hx7/8, s), 6.46 (1Hx1/8, d, J=12.8Hz), 6.77 (1Hx1/8, d, J=12.4Hz), 6.87 (1Hx1/8, d, J=3.6Hz), 6.91 (1Hx7/8, d, J=3.6Hz), 6.96 (1Hx7/8, d, J=15.7Hz), 7.12 (1Hx7/8, d, J=3.7Hz), 7.18 (1Hx1/8, d, J=3.6Hz), 7.49 (1Hx7/8, d, J=15.7Hz), 7.88 (1Hx7/8, s), 7.95 (1Hx1/8,
s).
MS: 337.1 (M+H)+, 359.0 (M+Na)+
工程5
窒素雰囲気下、{5−[(E)−2−(2−ジメチルアミノカルボニルチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}酢酸メチルおよび{5−[(Z)−2−(2−ジメチルアミノカルボニルチアゾール−4−イル)ビニル]−2−チエニル}酢酸メチルの混合物(E:Z=7:1)(378.2g)、メタノール(2ml)および10%パラジウム炭素(305mg)を混合した。水素雰囲気下(4気圧)、混合物を25℃にて8時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過して、濾液を減圧濃縮した。残渣を展開液としてクロロホルム/酢酸エチル(10:1)を用いて分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製して、{5−[2−(2−ジメチルアミノカルボニルチアゾール−4−イル)エチル]−2−チエニル}酢酸メチル(242.9mg)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 3.03 (3H, s), 3.05-3.21 (4H, m), 3.48 (3H, s), 3.62 (3H, s), 3.82 (2H, s), 6.68 (1H, d, J=3.3Hz), 6.73 (1H, d, J=3.3Hz), 7.6 (1H, s).MS: 339.1 (M+H)+, 361.1 (M+Na)+
工程6
4−{2−[5−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−2−オキソエチル)−2−チエニル]エチル}−N,N−ジメチルチアゾール−2−カルボキサミドを、この製造例の工程5の化合物から、製造例4の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.99-3.18 (7H, m), 3.48 (3H, s), 3.49 (2H, s), 6.56 (2H, brs), 6.61 (2H, s), 7.6 (1H, s), 7.79 (2H, brs).
MS: 366.1 (M+H)+
製造例33:2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドの合成
工程1
(2E)−3−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)アクリル酸メチルを、参考例の工程4の化合物から、製造例1の工程1と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.15 (3H, s), 3.71 (3Hx1/4, s), 3.72 (3Hx3/4, s), 6.02 (1Hx1/4, d, J=12.4Hz), 6.44 (1Hx3/4, d, J=15.4Hz), 6.87 (1Hx1/4, d, J=12.8Hz),
7.57 (1Hx3/4, d, J=15.4Hz), 7.66 (1Hx3/4, s), 7.94 (1Hx1/4, s), 12.24 (1H, brs).
MS: 227.2 (M+H)+, 249.2 (M+Na)+
工程2
3−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)プロパン酸メチルを、この製造例の工程1の化合物から、製造例1の工程3と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.59-2.73 (2H, m), 2.78-2.92 (2H, m), 3.59 (3H, s), 6.77 (1H, s), 12.03 (1H, s).
MS: 229.1 (M+H)+, 251.2 (M+Na)+
工程3
3−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)プロパン酸を、この製造例の工程2の化合物から、製造例1の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.57 (2H, t, J=7.3Hz), 2.82 (2H, t, J=7.5Hz), 6.75 (1H, s), 12.05 (2H, brs).
MS: 215.11 (M+H)+
工程4
3−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)プロパン酸(0.649g)のジメチルホルムアミド(8.5ml)溶液に、3−ヒドラジノ−3−オキソプロパン酸エチル(0.664g)、HOBt(0.614g)およびEDCI−HCl(0.871g)を加えて、混合物を25℃にて18時間攪拌した。反応混合物を水(65ml)に注ぎ、クロロホルム(30mlx3)で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートして、粗製の淡黄色固体を得た。粗製の淡黄色固体を展開液としてクロロホルム/メタノール(20:020:1)を用いてNH−シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ
ーで精製して、3−{2−[3−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)プロパノイル]ヒドラジノ}−3−オキソプロパン酸エチル(465.7mg)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.18 (3H, t, J=7.1Hz), 2.11 (3H, s), 2.44-2.52 (2H, m), 2.83 (2H, t, J=7.7Hz), 3.28 (2H, s), 4.08 (2H, q, J=7.1Hz), 6.77 (1H, s), 10.05 (2H, brs), 12.01 (1H, brs).
MS: 365.2 (M+Na)+
工程5
3−{2−[3−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)プロパノイル]ヒドラジノ}−3−オキソプロパン酸エチル(46.3mg)のトルエン(0.5ml)懸濁液にオキシ塩化リン(0.189ml)を加えて、混合物を100℃にて2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、エバポレートした。残渣を展開液としてクロロホルム/メタノール(20:0
20:1)を用いてNH−シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル}酢酸エチル(19.5mg)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.31 (3H, t, J=7.1Hz), 2.25 (3H, s), 3.1-3.26 (4H, m), 3.97 (2H, s), 4.25 (2H, q, J=7.2Hz), 6.61 (1H, s).
MS: 325.1 (M+H)+, 347.2 (M+Na)+
工程6
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドを、この製造例の工程5の化合物から、製造例4の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 3.02 (2H, t, J=7.5Hz), 3.16 (2H, t, J=7.3Hz), 3.71 (2H, s), 6.68 (2H, brs), 6.82 (1H, s), 7.74 (2H, brs), 12.05 (1H, brs).
MS: 338.20 (M+H)+
製造例34:2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドの合成
工程1
3−{2−[3−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)プロパノイル]ヒドラジノ}−3−オキソプロパン酸エチル(220mg)のテトラヒドロフラン(8ml)懸濁液に25℃にて、五硫化リン(428mg)を加えた。反応混合物を同一温度にて6時間攪拌した。続いて、不溶物を濾過により除き、濾液をエバポレートして、無色油状物(328.4mg)を得た。残渣を展開液としてクロロホルム/メタノール(20:0
20:1)を用いてNH−シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−1,3,4−チア
ジアゾール−2−イル}酢酸エチル(76.6mg)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.2 (3H, t, J=7.1Hz), 2.12 (3H, s), 3.05 (2H, t, J=7.3Hz), 3.45 (2H, t, J=7.3Hz), 4.13 (2H, q, J=7.1Hz), 4.24 (2H, s), 6.83 (1H, s), 12.1 (1H, s).
MS: 341.19 (M+H)+
工程2
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−1,3,4−チアジアゾール−2−イル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドを、この製造例の工程1の化合物から、製造例4の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12 (3H, s), 3.04 (2H, t, J=7.5Hz), 3.39 (2H, t, J=7.5Hz), 3.89 (2H, s), 6.68 (2H, brs), 6.83 (1H, s), 7.78 (2H, brs), 12.06 (1H, brs).
MS: 354.16 (M+H)+
製造例35:2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピロール−2−イル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドの合成
工程1
(1−メチル−1H−ピロール−2−イル)酢酸メチル(5g)のジメチルホルムアミド(65ml)溶液に、塩化オキザリル(3.42ml)を0℃にて10分かけて滴下した。30分間攪拌後、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150ml)および1N水酸化ナトリウム溶液(150ml)を加え、続いて混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートして、粗製の油状物を得た。粗製の油状物を展開液としてヘキサン/酢酸エチル(2:1)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、(5−ホルミル−1−メチル−1H−ピロール−2−イル)酢酸メチル(4.674g)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 3.69 (2H, s), 3.74 (3H, s), 3.91 (3H, s), 6.17 (1H, d, J=4Hz), 6.87 (1H, d, J=4Hz), 9.5 (1H, s).
MS: 182.2 (M+H)+
工程2
{5−[(E)−2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)ビニル]−1−メチル−1H−ピロール−2−イル}酢酸メチルを、この製造例の工程1の化合物から、製造例1の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.14 (3H, s), 3.48 (3H, s), 3.63 (3H, s), 3.76 (2H, s), 5.96 (1H, d, J=3.6Hz), 6.39 (1H, d, J=3.7Hz), 6.8 (1H, d, J=15.8Hz), 7 (1H, s), 7.15 (1H, d, J=15.7Hz), 12.16 (1H, brs).
MS: 320.2 (M+H)+, 342.1 (M+Na)+
工程3
{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピロール−2−イル}酢酸メチルを、この製造例の工程2の化合物から、製造例1の工程3と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.84 (4H, s), 3.35 (3H, s), 3.61 (3H, s), 3.66 (2H, s), 5.71 (1H, d, J=3.3Hz), 5.77 (1H, d, J=3.7Hz), 6.81 (1H, s), 12.07 (1H, s).
MS: 322.1 (M+H)+, 344.2 (M+Na)+
工程4
2−{5−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]−1−メチル−1H−ピロール−2−イル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドを、この製造例の工程3の化合物から、製造例4の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11 (3H, s), 2.83 (4H, s), 3.37 (2H, s), 3.39 (3H, s), 5.64 (1H, d, J=3.6Hz), 5.65 (1H, d, J=3.6Hz), 6.56 (2H, brs), 6.81 (1H, s), 7.75 (2H, brs), 12.03 (1H, brs).
MS: 349.07 (M+H)+
製造例36:2−{2−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]チアゾール−5−イル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドの合成
2−{2−[2−(2−アセチルアミノチアゾール−4−イル)エチル]チアゾール−5−イル}−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドを、製造例34と同様の方法で製造した。
VAP−1阻害剤として有用な本発明の化合物を、以下の表に列挙する。表中の番号は、それぞれ上記の製造例の番号に対応する。
Figure 2008512346
Figure 2008512346
Figure 2008512346
Figure 2008512346
実施例
ヒト血漿でのVAP−1酵素(SSAO)活性に対する当該化合物の阻害効果。
ヒト血漿でのVAP−1酵素(SSAO)活性を、人工基質として14C−ベンジルアミンを用いて放射化学−酵素アッセイによって測定した。血漿から調製した酵素懸濁液を、96ウェルマイクロプレート中で、本発明化合物または対照化合物(参考例)とともに、室温で30分プレインキュベートした。次いで、酵素懸濁液を、最終体積50mLで、
14C−ベンジルアミン(最終濃度2x10−5mol/l)とともに、37℃で1時間インキュベートした。酵素反応を、2mol/l(50μl)クエン酸を加えて終了させた。酸化産物を、200μlトルエンシンチレーター中に直接抽出し、その放射活性をシンチレーション分光計で測定した。阻害活性はIC50(μmol/l)値で表した。
表1に示すように、対照化合物と比較して、本発明化合物は、ヒト血漿のSSAOの酵素活性を阻害した。
Figure 2008512346
本発明は、VAP−1阻害剤として有用な式(I):U−V−W−X−Y−Z (I)
(式中、各記号は上記に定義した通りである)の化合物またはその医薬上許容される塩、並びに医薬組成物、VAP−1関連疾患、特に、糖尿病性黄斑浮腫や非糖尿病性黄斑浮腫などの黄斑浮腫の予防または治療方法であって、VAP−1関連疾患をわずらっている患者を治療するのに十分な量のVAP−1阻害剤を、それを必要とする当該患者に投与することを含む方法、などを提供する。
本出願は、オーストラリアに出願した仮特許出願No.2004905183を基礎としており、その内容は、全て引用することにより本明細書に含まれるものである。
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