JP2008508188A5 - - Google Patents

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VAP−1阻害剤活性を有するチアゾール誘導体
本発明は、血管接着タンパク質−1阻害剤として有用な化合物またはその医薬上許容され得る塩;当該化合物またはその塩を活性成分として含む医薬組成物;血管接着タンパク質−1関連疾患、特に黄斑浮腫の予防または治療方法;当該化合物、その塩または組成物の使用などに関する。
血管接着タンパク質−1(以下でVAP−1と省略する)は、ヒト血漿中に豊富に存在するアミンオキシダーゼ(セミカルバジド感受性アミンオキシダーゼ、SSAO)であり、炎症部位の血管内皮および血管平滑筋中で顕著に発現の増加を示す。VAP−1の生理的な役割は最近までには解明されていないが、VAP−1遺伝子が1998年にクローン化され、また、VAP−1は、炎症性サイトカインによる発現の制御下で、接着分子としてリンパ球およびNK細胞のローリングおよびマイグレーションを制御する膜タンパク質であることが報告されている。基質となるアミンは未知であるが、生体内の任意の部位で生成したメチルアミンであると考えられる。分子中のアミンオキシダーゼ活性に起因して生じる過酸化水素およびアルデヒドが接着活性の重要な因子であることもまた知られている。
最近の報告は、血漿中のVAP−1酵素活性がI型またはII型のいずれの糖尿病患者においても増加し、この増加は網膜症合併症に罹患している糖尿病患者において特に顕著であることを実証している(Diabetologia, 42 (1999) 233-237およびDiabetic Medicine,
16 (1999) 514-521)。
さらに、VAP−1は以下の疾患と関連することが報告されている:
(1)肝硬変、本態性固定性高血圧(essential stabilized hypertension)、糖尿病、
関節症(特開昭61−239891号公報および米国特許第4,888,283号明細書を参照);
(2)(糖尿病、動脈硬化および高血圧における)内皮損傷、糖尿病および尿毒症に関連する心血管疾患、通風および関節炎に関連する疼痛、(糖尿病患者における)網膜症(国際公開第93/23023号パンフレットを参照);
(3)(結合組織の)炎症性疾患または症状(関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬関節炎および骨関節炎または変形性関節疾患、ライター症候群、シェーグレン症候群、ベーチェット症候群、再発性多発性軟骨炎、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、全身性硬化、好酸球性筋膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発性筋痛、脈管炎、一過性の関節炎、結節性多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、混合結合組織疾患および若年性関節リウマチ);消化管の炎症性疾患または症状[クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(痙攣性結腸)、肝臓の線維症、口腔粘膜の炎症(口内炎)および再発性アフタ口内炎];中枢神経系の炎症性疾患または症状(多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血性卒中に関連する虚血再灌流障害);肺炎症性疾患または症状(喘息、成人呼吸促迫症候群、慢性閉塞性肺疾患);(慢性の)皮膚の炎症性疾患または症状(乾癬、アレルギー性病変、扁平苔癬、薔薇色粃糠疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、毛孔性紅色粃糠疹);微小血管および大血管の疾患(動脈硬化、血管性網膜症、網膜症、腎症、ネフローゼ症候群および神経障害(多発性神経障害、単神経障害および自律神経障害)、足潰瘍、関節の問題および感染リスクの増加)を含む、炭水化物代謝に関連する疾患(糖尿病および糖尿病由来の合併症);脂肪細胞の分化もしくは機能または平滑筋細胞の機能の異常に関連する疾患(動脈硬化および肥満);血管疾患[アテローム性動脈硬化、非アテローム性動脈硬化、心筋梗塞および末梢動脈閉塞を含む虚血性心疾患、レイノー病およびレ
イノー現象、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)];慢性関節炎;炎症性腸疾患;皮膚病(国際公開第02/02090号パンフレット、国際公開第02/02541号パンフレットおよび米国特許出願公開第2002/0173521号公報を参照);
(4)糖尿病(国際公開第02/38152号パンフレットを参照);
(5)SSAO媒介合併症[糖尿病(インスリン依存性糖尿病(IDDM)および非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))および血管合併症(心臓発作、狭心症、卒中、切断、失明および腎不全)](国際公開第02/38153パンフレットを参照);ならびに(6)肝炎、移植、など。
現在の状況下では、上記疾患の薬物での治療または予防が必要とされている。
加えて、黄斑浮腫は、広範な病因から生じる一般的な眼の異常であり、周中心窩毛細血管および視神経乳頭の血液網膜関門の完全性の混乱により特徴付けられる。黄斑浮腫には糖尿病性のものおよび非糖尿病性のものが存在することが知られている。糖尿病合併症としての黄斑浮腫は、糖尿病性網膜症のいずれの段階でも起こり得る疾患状態であり、血管新生が開始する前に発生し、深刻な視覚障害を引き起こす。黄斑領域は、網膜中で高度に発達した部分であり、視力の制御に重要な役割を担っている。黄斑領域が一旦浮腫に罹患すると、その変化がいかに穏やかであろうと重篤な視力の低下を引き起こし、治療しないで放置しておくと、浮腫は黄斑組織の不可逆的な変化を引き起こす。また、浮腫は網膜症の進行を助長すると考えられている。
現在のところ、黄斑浮腫に対しては、対症療法としてレーザービーム光凝固術および硝子体の外科手術が試みられている。しかしながら、黄斑領域へのレーザー照射は容易ではなく、また、不必要なレーザー治療は、副作用(例えば、炎症を引き起こすことにより浮腫が進行する可能性)を生じ得る。硝子体の外科手術は、70%の黄斑浮腫に効果があると考えられているが、患者の肉体的および経済的負担が大きく、再発率も高い。これらの治療方法は、黄斑浮腫の初期の段階、特に、視覚の低下が比較的小さい段階では、通常は用いられない。従って、当該疾患の早期の段階から比較的容易に適用できる薬物治療もまた望まれているのが現状である。
本発明者らは、VAP−1関連疾患の薬物治療の課題について鋭意検討した結果、VAP−1阻害剤が当該疾患、特に黄斑浮腫の予防または治療に有用であることを見出し、本発明を完成した。従って、本発明は以下の通りである。
[1]式(I)、(II)、(III)または(IV):
Figure 2008508188
(式中、
は、アルキルカルボニルであり;
は、結合または低級アルキレンであり;
は、結合、低級アルキレン、−CH−CO−、−CH−CH−CO−、−CH
−CH−CO−CH−または−NH−CH−CH−であり;かつ
−NH、−NH(低級アルキル)または低級アルキルである;
但し、
がエチレンであるとき、Yは、C−Cアルキレン、−CH−CO−、−CH−CH−CO−、−CH−CH−CO−CH−または−NH−CH−CH−であり、
が結合であるとき、Yは、結合、メチレン、C−Cアルキレン、−CH−CO−、−CH−CH−CO−、−CH−CH−CO−CH−または−NH−CH−CH−であり、かつ
がアセチルであり、Xがエチレンであり、Yがエチレンであり、かつZ
−NHであるとき、Yは、フェニル基のオルトまたはメタ位に結合している);
Figure 2008508188
(式中、
は、アルキルカルボニルであり;
は、
Figure 2008508188
(式中、Rは、(低級アルキル)スルホニル、アミノスルホニルまたはジ(低級アルキル)アミノスルホニルであり)、
Figure 2008508188
(式中、Rは、モノ−またはジ−(低級アルキル)アミノであり)、
Figure 2008508188
(式中、Rは低級アルキルであり、かつRは、(低級アルキル)スルホニル、ジ(低級アルキル)アミノカルボニル、アルキルカルボニルまたはニトロである)、または
−CH=CH−CO−ジ(低級アルキル)アミノであり;
は、結合または低級アルキレンであり;
は、結合、低級アルキレン、−CH−CO−または−NH−CO−CH−であり
;かつ
は、−NHである;
但し、
がアセチルであり、Xがエチレンであり、Yが結合であり、かつZが−NHであるとき、Rは、3−(メタンスルホニル)ベンジル、4−(メタンスルホニル)ベンジル、4−(エタンスルホニル)ベンジルおよび2−(ジメチルアミノカルボニル)ピロリジン−1−イルメチルではない);
Figure 2008508188
(式中、
は、アルキルカルボニルであり;
は、
Figure 2008508188
であり;
は、低級アルキレンであり;かつ
は、低級アルキレンである);
Figure 2008508188
(式中、
は、アルキルカルボニルであり;かつ
は、低級アルキレンである);
の化合物[以下、(I)、(II)、(III)または(IV)、あるいはVAP−1阻害剤と呼ぶことがある]、またはその医薬上許容され得る塩。
[2]Rがアセチルである、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩。
[3]Zが−NHである、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩。
[4]化合物が、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミ
ド、
N−{4−[4−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}ブチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド、
(3R)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド、
(3S)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド、
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンズアミド、または
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−ニトロベンズアミド
である、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩。
[5]医薬として用いるための、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩。
[6]活性成分として、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩を含む医薬組成物。
[7]VAP−1阻害剤としての医薬を製造するための、[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩の使用。
[8]化合物が、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[4−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}ブチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド、
(3R)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド、
(3S)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド、
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンズアミド、または
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−ニトロベンズアミド、
またはその医薬上許容され得る塩である、[7]の使用。
[9]VAP−1関連疾患の予防または治療用の医薬を製造するための、[1]の化合物
またはその医薬上許容され得る塩の使用。
[10]前記VAP−1関連疾患が、肝硬変、本態性固定性高血圧、糖尿病、関節症、(糖尿病、動脈硬化および高血圧における)内皮損傷、糖尿病および尿毒症に関連する心血管疾患、通風および関節炎に関連する疼痛、(糖尿病患者における)網膜症、(結合組織の)炎症性疾患または症状(関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬関節炎および骨関節炎または変形性関節疾患、ライター症候群、シェーグレン症候群、ベーチェット症候群、再発性多発性軟骨炎、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、全身性硬化、好酸球性筋膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発性筋痛、脈管炎、一過性の関節炎、結節性多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、混合結合組織疾患および若年性関節リウマチ)、消化管の炎症性疾患または症状[クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(痙攣性結腸)、肝臓の線維症、口腔粘膜の炎症(口内炎)および再発性アフタ口内炎]、中枢神経系の炎症性疾患または症状(多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血性卒中に関連する虚血再灌流障害)、肺炎症性疾患または症状(喘息、成人呼吸促迫症候群、慢性閉塞性肺疾患)、(慢性の)皮膚の炎症性疾患または症状(乾癬、アレルギー性病変、扁平苔癬、薔薇色粃糠疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、毛孔性紅色粃糠疹)、微小血管および大血管の疾患(動脈硬化、血管性網膜症、網膜症、腎症、ネフローゼ症候群および神経障害(多発性神経障害、単神経障害および自律神経障害)、足潰瘍、関節の問題および感染リスクの増加)を含む、炭水化物代謝に関連する疾患(糖尿病および糖尿病由来の合併症)、脂肪細胞の分化もしくは機能または平滑筋細胞の機能の異常に関連する疾患(動脈硬化および肥満)、血管疾患[アテローム性動脈硬化、非アテローム性動脈硬化、心筋梗塞および末梢動脈閉塞を含む虚血性心疾患、レイノー病およびレイノー現象、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)]、慢性関節炎、炎症性腸疾患、皮膚病、糖尿病、SSAO媒介合併症[糖尿病(インスリン依存性糖尿病(IDDM)および非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))および血管合併症(心臓発作、狭心症、卒中、切断、失明および腎不全)]、黄斑浮腫(例えば、糖尿病性および非糖尿病性黄斑浮腫)、肝炎および移植からなる群から選択される、[9]の使用。
[11]前記VAP−1関連疾患が黄斑浮腫である、[10]の使用。
[12]前記黄斑浮腫が糖尿病性黄斑浮腫である、[11]の使用。
[13]前記黄斑浮腫が非糖尿病性黄斑浮腫である、[11]の使用。
[14][1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩を含むVAP−1阻害剤。
[15]黄斑浮腫を予防または治療するための方法であって、VAP−1阻害剤を、それを必要とする被検体に、当該被検体の黄斑浮腫を治療するのに十分な量で投与することを含む方法。
[16]VAP−1阻害剤が、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
N−{4−[4−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}ブチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド、
(3R)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,
N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド、
(3S)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド、
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンズアミド、または
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−ニトロベンズアミド、
またはその医薬上許容され得る塩である、[15]の方法。
[17]VAP−1関連疾患を予防または治療するための方法であって、有効量の[1]の化合物またはその医薬上許容され得る塩を哺乳動物に投与することを含む方法。
[18]前記VAP−1関連疾患が、肝硬変、本態性固定性高血圧、糖尿病、関節症、(糖尿病、動脈硬化および高血圧における)内皮損傷、糖尿病および尿毒症に関連する心血管疾患、通風および関節炎に関連する疼痛、(糖尿病患者における)網膜症、(結合組織の)炎症性疾患または症状(関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬関節炎および骨関節炎または変形性関節疾患、ライター症候群、シェーグレン症候群、ベーチェット症候群、再発性多発性軟骨炎、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、全身性硬化、好酸球性筋膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発性筋痛、脈管炎、一過性の関節炎、結節性多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、混合結合組織疾患および若年性関節リウマチ)、消化管の炎症性疾患または症状[クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(痙攣性結腸)、肝臓の線維症、口腔粘膜の炎症(口内炎)および再発性アフタ口内炎]、中枢神経系の炎症性疾患または症状(多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血性卒中に関連する虚血再灌流障害)、肺炎症性疾患または症状(喘息、成人呼吸促迫症候群、慢性閉塞性肺疾患)、(慢性の)皮膚の炎症性疾患または症状(乾癬、アレルギー性病変、扁平苔癬、薔薇色粃糠疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、毛孔性紅色粃糠疹)、微小血管および大血管の疾患(動脈硬化、血管性網膜症、網膜症、腎症、ネフローゼ症候群および神経障害(多発性神経障害、単神経障害および自律神経障害)、足潰瘍、関節の問題および感染リスクの増加)を含む、炭水化物代謝に関連する疾患(糖尿病および糖尿病由来の合併症)、脂肪細胞の分化もしくは機能または平滑筋細胞の機能の異常に関連する疾患(動脈硬化および肥満)、血管疾患[アテローム性動脈硬化、非アテローム性動脈硬化、心筋梗塞および末梢動脈閉塞を含む虚血性心疾患、レイノー病およびレイノー現象、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)]、慢性関節炎、炎症性腸疾患、皮膚病、糖尿病、SSAO媒介合併症[糖尿病(インスリン依存性糖尿病(IDDM)および非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))および血管合併症(心臓発作、狭心症、卒中、切断、失明および腎不全)]、黄斑浮腫(例えば、糖尿病性および非糖尿病性黄斑浮腫)、肝炎および移植からなる群から選択される、[17]の方法。
[19]前記VAP−1関連疾患が黄斑浮腫である、[18]の方法。
[20]前記黄斑浮腫が糖尿病性黄斑浮腫である、[19]の方法。
[21]前記黄斑浮腫が非糖尿病性黄斑浮腫である、[19]の方法。
発明の詳細な説明
本発明は、血管接着タンパク質−1(VAP−1;セミカルバジド感受性アミンオキシ
ダーゼ(SSAO)または銅含有アミンオキシダーゼともいう)の阻害剤が、VAP−1関連疾患、特に黄斑浮腫などの治療または改善に有効であるという発見に基づく。従って、本発明は、VAP−1阻害剤として有用な化合物(I)、(II)、(III)および(IV)、並びにその医薬上許容され得る塩、医薬組成物、VAP−1関連疾患の予防または治療方法などを提供する。
本明細書の上記および以下の記載において、本発明の範囲に含まれるべき種々の定義の適切な例および説明を、以下に詳細に説明する。
適切な「ハロゲン」として、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が挙げられる。
用語「低級」は、特に断りのない限り、1〜6個、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する基を意味するように用いられる。
適切な「低級アルキル」として、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル(すなわち、C−Cアルキル)、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、tert−ペンチルおよびヘキシルが挙げられ、より好適なものはC−Cアルキルである。
適切な「低級アルキレン」として、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキレン(すなわち、C1−アルキレン)、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、プロピレン、エチリデンおよびプロピリデンが挙げられ、より好適なものはC−Cアルキレンであり、さらに好適なものはC−Cアルキレンである。
適切な「アルキルカルボニル」として、アルキル部分が1〜6個の炭素原子を有する[すなわち、アルキル部分が上記「低級アルキル」のC−Cアルキルである]アルキルカルボニル、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルおよびヘプタノイルが挙げられ、より好適なものはC−Cアルキル−カルボニルである。
適切な「−NH(低級アルキル)」として、上記定義の「低級アルキル」で置換されたアミノ基(すなわち、C−Cアルキルアミノ)、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、ペンチルアミノ、tert−ペンチルアミノ、ヘキシルアミノなどが挙げられる。
適切な「モノ−またはジ−(低級アルキル)アミノ」として、1または2個の上記定義の「低級アルキル」で置換されたアミノ基(すなわち、モノ−またはジ−(C−Cアルキル)アミノ)、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、ペンチルアミノ、tert−ペンチルアミノ、ヘキシルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジ(sec−ブチル)アミノ、ジ(tert−ブチル)アミノ、ジペンチルアミノ、ジ(tert−ペンチル)アミノ、ジヘキシルアミノなどが挙げられる。低級アルキルは、同一または異なってもよい。
適切な「(低級アルキル)スルホニル」として、上記定義の「低級アルキル」を有するスルホニル基(すなわち、(C−Cアルキル)スルホニル)、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホ
ニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、tert−ペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニルなどが挙げられる。
適切な「ジ(低級アルキル)アミノスルホニル」として、上記定義の「ジ(低級アルキル)アミノ」を有するスルホニル基(すなわち、ジ(C−Cアルキル)アミノスルホニル)、例えば、ジメチルアミノスルホニル、ジエチルアミノスルホニル、ジプロピルアミノスルホニル、ジイソプロピルアミノスルホニル、ジブチルアミノスルホニル、ジイソブチルアミノスルホニル、ジ(sec−ブチル)アミノスルホニル、ジ(tert−ブチル)アミノスルホニル、ジペンチルアミノスルホニル、ジ(tert−ペンチル)アミノスルホニル、ジヘキシルアミノスルホニルなどが挙げられる。低級アルキルは、同一または異なってもよい。
適切な「ジ(低級アルキル)アミノカルボニル」として、上記定義の「ジ(低級アルキル)アミノ」を有するカルボニル基(すなわち、ジ(C−Cアルキル)アミノカルボニル)、例えば、ジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、ジプロピルアミノカルボニル、ジイソプロピルアミノカルボニル、ジブチルアミノカルボニル、ジイソブチルアミノカルボニル、ジ(sec−ブチル)アミノカルボニル、ジ(tert−ブチル)アミノカルボニル、ジペンチルアミノカルボニル、ジ(tert−ペンチル)アミノカルボニル、ジヘキシルアミノカルボニルなどが挙げられる。低級アルキルは、同一または異なってもよい。
適切な「−CH=CH−CO−ジ(低級アルキル)アミノ」として、上記定義の「ジ(低級アルキル)アミノ」を有するカルボニルビニル基(すなわち、−CH=CH−CO−ジ(C−Cアルキル)アミノ)、例えば、(E)または(Z)の、ジメチルアミノカルボニルビニル、ジエチルアミノカルボニルビニル、ジプロピルアミノカルボニルビニル、ジイソプロピルアミノカルボニルビニル、ジブチルアミノカルボニルビニル、ジイソブチルアミノカルボニルビニル、ジ(sec−ブチル)アミノカルボニルビニル、ジ(tert−ブチル)アミノカルボニルビニル、ジペンチルアミノカルボニルビニル、ジ(tert−ペンチル)アミノカルボニルビニル、ジヘキシルアミノカルボニルビニルなどが挙げられる。低級アルキルは、同一または異なってもよい。
化合物(I)において、Xは、チアゾリル基の4−または5−位に結合し得る。
化合物(I)において、Yは、フェニル基のオルト、メタまたはパラ位に結合し得る。
化合物(I)において、Xがエチレンであるとき、Yは、C−Cアルキレン、−CH−CO−、−CH−CH−CO−、−CH−CH−CO−CH−または−NH−CH−CH−であり、Xが結合であるとき、Yは、結合、メチレン、C−Cアルキレン、−CH−CO−、−CH−CH−CO−、−CH−CH−CO−CH−または−NH−CH−CH−であり、かつRがアセチルであり、Xがエチレンであり、Yがエチレンであり、かつZが−NHであるとき、Yはフェニル基のオルトまたはメタ位に結合している。
化合物(II)において、Yは、フェニル基のオルト、メタまたはパラ位に結合し得る。
フェニル上のRの置換位置は、特に限定されない。
ピロリジニル上の−CORの置換位置は、特に限定されない。
フェニル上のRの置換位置は、特に限定されない。
化合物(II)において、Rがアセチルであり、Xがエチレンであり、Yが結合であり、かつZが−NHであるとき、Rは、3−(メタンスルホニル)ベンジル、4−(メタンスルホニル)ベンジル、4−(エタンスルホニル)ベンジルおよび2−(ジメチルアミノカルボニル)−ピロリジン−1−イルメチルではない。
化合物(III)において、Xは、チアゾリル基の4−または5−位に結合し得る。
化合物(III)において、Yは、フェニル基のオルト、メタまたはパラ位でに結合し得る。
化合物(IV)において、Xは、チアゾリル基の4−または5−位に結合し得る。
化合物(I)、(II)、(III)または(IV)において、アミノ(すなわち−NH)、イミノ(すなわち=NHまたは−NH−)等におけるどんな窒素原子も、当業者に公知の方法、例えば、John WileyおよびSonsにより刊行されたProtective Groups in Organic Synthesis (1980) に記載の方法などに従って保護されてもよい。
化合物(I)、(II)、(III)または(IV)が構造中に不斉炭素原子を有する場合、化合物(I)、(II)、(III)または(IV)は全ての立体異性体を包含すると当業者は理解するであろう。
化合物(I)、(II)、(III)または(IV)が、構造中に二重結合(すなわち、>C=C<)を有する場合、化合物(I)、(II)、(III)または(IV)はEまたはZ異性体およびその混合物を包含すると当業者は理解するであろう。
「血管接着タンパク質−1(VAP−1)関連疾患」は、肝硬変、本態性固定性高血圧、糖尿病、関節症、(糖尿病、動脈硬化および高血圧における)内皮損傷、糖尿病および尿毒症に関連する心血管疾患、通風および関節炎に関連する疼痛、(糖尿病患者における)網膜症、(結合組織の)炎症性疾患または症状(関節リウマチ、強直性脊椎炎、乾癬関節炎および骨関節炎または変形性関節疾患、ライター症候群、シェーグレン症候群、ベーチェット症候群、再発性多発性軟骨炎、全身性エリテマトーデス、円板状エリテマトーデス、全身性硬化、好酸球性筋膜炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、リウマチ性多発性筋痛、脈管炎、一過性の関節炎、結節性多発性動脈炎、ウェゲナー肉芽腫症、混合結合組織疾患および若年性関節リウマチ)、消化管の炎症性疾患または症状[クローン病、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群(痙攣性結腸)、肝臓の線維症、口腔粘膜の炎症(口内炎)および再発性アフタ口内炎]、中枢神経系の炎症性疾患または症状(多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血性卒中に関連する虚血再灌流障害)、肺炎症性疾患または症状(喘息、成人呼吸促迫症候群、慢性閉塞性肺疾患)、(慢性の)皮膚の炎症性疾患または症状(乾癬、アレルギー性病変、扁平苔癬、薔薇色粃糠疹、接触性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、毛孔性紅色粃糠疹)、微小血管および大血管の疾患(動脈硬化、血管性網膜症、網膜症、腎症、ネフローゼ症候群および神経障害(多発性神経障害、単神経障害および自律神経障害)、足潰瘍、関節の問題および感染リスクの増加)を含む、炭水化物代謝に関連する疾患(糖尿病および糖尿病由来の合併症)、脂肪細胞の分化もしくは機能または平滑筋細胞の機能の異常に関連する疾患(動脈硬化および肥満)、血管疾患[アテローム性動脈硬化、非アテローム性動脈硬化、心筋梗塞および末梢動脈閉塞を含む虚血性心疾患、レイノー病およびレイノー現象、閉塞性血栓性血管炎(バージャー病)]、慢性関節炎、炎症性腸疾患、
皮膚病、糖尿病、SSAO媒介合併症[糖尿病(インスリン依存性糖尿病(IDDM)および非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))および血管合併症(心臓発作、狭心症、卒中、切断、失明および腎不全)]、黄斑浮腫(例えば、糖尿病性および非糖尿病性黄斑浮腫)、肝炎、移植などからなる群から選択される疾患を含む。
「血管接着タンパク質−1(VAP−1)関連疾患を予防または治療すること」および「血管接着タンパク質−1(VAP−1)関連疾患の予防または治療」、特に「黄斑浮腫を予防または治療すること」および「黄斑浮腫の予防または治療」は、VAP−1阻害作用を有する化合物(すなわち、VAP−1阻害剤)を、上記VAP−1関連疾患、特に黄斑浮腫の治療目的(予防(prophylaxis)、改善、予防(prevention)および治癒を含み
得る)で、被検体に投与することを意図する。本明細書で用いる「被検体」は、本発明におけるVAP−1阻害剤の投与対象を意味し、具体的には、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ブタ、イヌ、ネコ、ウマ、ウシなど、特にヒト)などの種々の動物である。
該治療方法は、VAP−1阻害剤を、VAP−1関連疾患、特に黄斑浮腫を治療するのに十分な量で投与することを含む。本発明の方法には、いかなるVAP−1阻害剤でも、安全で効能がある限り、用いることができる。本明細書中では、「VAP−1阻害剤」は、化合物(I)、(II)、(III)または(IV)を含めたそのような化合物/医薬を意味するのに用いられ、その作用機序の任意および全ての時点でVAP−1の酵素活性を阻害する全ての化合物を包含することを意図する。
例えば、本発明で用いられるVAP−1阻害剤として、フルオロアリルアミン誘導体、セミカルバジド誘導体、ヒドラジド誘導体、ヒドラジノ誘導体、1,3,4−オキサジアジン誘導体、4−アルキル−5−アルコキシカルボニル−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン誘導体、2,6−ジエトキシベンジルアミン、2,6−ジ(n−プロポキシ)ベンジルアミン、2,6−ジイソプロポキシベンジルアミン、2,6−ジ(n−ブトキシ)ベンジルアミン、2,6−ビス(メトキシメトキシ)ベンジルアミン、2,6−ビス(メトキシメチル)ベンジルアミン、2,6−ジエチルベンジルアミン、2,6−ジ−n−プロピルベンジルアミン、2,6−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンジルアミンなどがさらに挙げられる。
上記化合物は、以下の様に例示することができる。
1)国際公開第93/23023パンフレットに記載の、フルオロアリルアミン誘導体、セミカルバジド誘導体およびヒドラジド誘導体、
2)国際公開第02/02090パンフレットに記載のヒドラジノ誘導体、
3)国際公開第02/02541パンフレットに記載の1,3,4−オキサジアジン誘導体、
4)国際公開第02/38153パンフレットに記載の4−アルキル−5−アルコキシカルボニル−4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン誘導体、
5)米国特許第4888283号明細書に記載の、2,6−ジエトキシベンジルアミン、2,6−ジ(n−プロポキシ)ベンジルアミン、2,6−ジイソプロポキシベンジルアミン、2,6−ジ(n−ブトキシ)ベンジルアミン、2,6−ビス(メトキシメトキシ)ベンジルアミン、2,6−ビス(メトキシメチル)ベンジルアミン、2,6−ジエチルベンジルアミン、2,6−ジ−n−プロピルベンジルアミンおよび2,6−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンジルアミン。
本発明の記述において例示された化合物、国際公開第93/23023号パンフレットでSSAO阻害剤として例示された化合物(例えば、Lylesらにより記載された化合物(Biochem. Pharmacol. 36:2847, 1987))、および米国特許第4650907号明細書、米
国特許第4916151号明細書、米国特許第4943593号明細書、米国特許第49
65288号明細書、米国特許第5021456号明細書、米国特許第5059714号明細書、米国特許第4699928号明細書、欧州特許出願第295604号公報、欧州特許出願第224924号公報および欧州特許出願第168013号公報で例示された化合物もまたVAP−1阻害剤に包含される。
上記化合物の中でも、好ましくは、化合物(I)、(II)、(III)および(IV)であり、より好ましくは、
N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(製造例3)、
N−{4−[4−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}ブチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(製造例7)、
2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド(製造例9)、
(3R)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド(製造例12)、
(3S)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド(製造例14)、
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンズアミド(製造例16)、および
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−ニトロベンズアミド(製造例19)、並びに
その誘導体である。
用語「誘導体」は、元の化合物から誘導されるすべての化合物を含むことを意味する。
本発明において、VAP−1阻害剤は、プロドラッグとして被検体に投与することができる。用語「プロドラッグ」は、投与被検体の体内でVAP−1阻害剤に変換する全ての化合物を包含することを意味する。当該プロドラッグは、VAP−1阻害剤の医薬上許容され得るどんなプロドラッグであってもよい。
さらに、VAP−1阻害剤は、医薬上許容され得る塩として投与被検体に投与することもできる。
本発明のVAP−1阻害剤の医薬上許容され得る塩は、非毒性であり、無機または有機塩基との塩[例、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩など)、アンモニウム塩、およびアミン塩(例、トリエチルアミン塩、N−ベンジル−N−メチルアミン塩など)]などで例示される医薬上許容され得る通常の塩である。
また、VAP−1阻害剤の医薬上許容され得る塩として、医薬上許容され得る酸付加塩が挙げられる。医薬上許容され得る酸付加塩の例として、鉱酸(例、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸および硫酸)から誘導される塩、および有機酸(例、酒石酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸およびアリールスルホン酸(例、p−トルエンスルホン酸))から誘導される塩が挙げられる。
式(I)、(II)、(III)または(IV)で表されるVAP−1阻害剤の医薬上許容され得る塩としては、医薬上許容され得る酸付加塩、例えば、塩酸塩およびヨウ化水素酸塩、特に(モノ−、ジ−またはトリ−)塩酸塩が好ましい。
化合物(I)、(II)、(III)および(IV)を除くVAP−1阻害剤のいくつかは、市販のものであってもよいし、または公知の参考文献に基づいて製造することもできる。
また、化合物(I)、(II)、(III)および(IV)は、以下の製造方法、参考例、製造例、その類似方法および当業界で公知の有機合成方法によって合成することができる。
VAP−1阻害剤またはその医薬上許容され得る塩は、本発明の方法に従って、任意の適切な経路により投与することができる。適切な投与経路には、経口投与または注射投与などの全身投与、局所投与、眼周囲投与(例、テノン嚢下投与)、結膜下投与、眼内投与、網膜下投与、脈絡膜上投与(suprachoroidal)および眼球後投与が挙げられる。VAP−1阻害剤が投与される様式は、VAP−1関連疾患の治療が予防的または治療的のいずれかであるかにある程度依存する。
VAP−1阻害剤は、好ましくは、哺乳動物、特にヒトなどの被検体が、VAP−1関連疾患のリスクを有する(予防的処置)、あるいはVAP−1関連疾患を発症し始めた(治療的処置)と判断された後にできるだけ速やかに投与される。処置は、用いられる個々のVAP−1阻害剤、投与されるVAP−1阻害剤の量、投与の経路、そしてもしあれば認識されるVAP−1関連疾患の原因と程度にある程度依存するであろう。
当業者は、本発明の方法において有用なVAP−1阻害剤の適切な投与方法が利用できるということを理解するであろう。特定のVAP−1阻害剤を投与するのに1つ以上の経路を用いることができるが、ある経路は、別の経路よりもより迅速でより効果的な反応を提供し得る。従って、記載された投与の経路は単なる例示であり、決して限定するものではない。
本発明によれば、ヒトを含む動物、特にヒトなどの投与被検体に投与されるVAP−1阻害剤の用量は、適当な期間にわたって被検体に所望の効果を及ぼすのに十分であるべきである。当業者は、用量は、用いられる個々のVAP−1阻害剤の強さ、被検体の、年齢、種、症状または疾患の状態および体重、ならびにVAP−1関連疾患の程度を含む種々の要因に依存することを理解するであろう。投与量の規模は、投与経路、投与のタイミングおよび投薬回数;個々のVAP−1阻害剤の投与に伴う任意の有害な副作用の存在、性質および程度;および所望の生理作用によっても決められるであろう。当業者は、種々の症状または疾患の状態は、複数回の投与を必要とする長期の治療を必要とし得ることを理解するであろう。
適切な用量および投与計画は、当業者に公知の通常の範囲で見出される技術により決定し得る。一般的には、治療は、化合物の最適用量よりも少ない用量から開始する。その後、この状況下で最適な効果が得られるまで、用量を少しずつ増加させる。
一般に、VAP−1阻害剤は、約1μg/kg/日〜約300mg/kg/日の用量、好ましくは、約0.1mg/kg/日〜約10mg/kg/日の用量で、1日当たり単回投与もしくは2〜4回の投与でまたは持続的に投与可能である。
本発明の方法で用いるための医薬組成物は、好ましくは、「医薬上許容され得る担体」、および活性成分として、VAP−1関連疾患、特に黄斑浮腫を予防的または治療的に処置するのに十分な量のVAP−1阻害剤を含む。担体は、通常用いられる任意のものであってよく、これは物理化学的な検討事項(例、溶解度、および当該化合物に対する反応性の欠如)および投与の経路によってのみ限定される。
VAP−1阻害剤は、所望するVAP−1阻害効果を得るために種々のやり方で投与され得る。VAP−1阻害剤は、単独であるいは医薬上許容され得る担体または賦形剤といっしょに投与することができ、その特性や性質は、選択された阻害剤の溶解度および化学的特性、選択された投与経路、および標準的な薬務によって決定される。VAP−1阻害剤は、固体剤形(例、カプセル、錠剤、散剤)または液体形態(例、溶液または懸濁液)で経口投与され得る。当該阻害剤はまた、無菌溶液または懸濁液の形態で非経口的に注射され得る。固体経口剤形は、通常の賦形剤(例、ラクトース、スクロース、ステアリン酸マグネシウム、樹脂、および同類の材料)を含み得る。液体経口剤形は、種々の芳香剤、着色剤、保存剤、安定化剤、可溶化剤または懸濁剤を含み得る。非経口製剤は、無菌の水性または非水性の溶液または懸濁液であり、特定の種々の保存剤、安定化剤、緩衝化剤、可溶化剤または懸濁化剤を含み得る。必要に応じて、生理食塩水またはグルコースなどの添加剤を添加して、溶液を等張性にしてもよい。
本発明の方法はまた、他の医薬上活性な化合物を同時投与することを含むことができる。「同時投与」は、上述のVAP−1阻害剤の投与の前に、同時に(例えば、同一の製剤中または別の製剤中でVAP−1阻害剤と組み合わせて)またはVAP−1阻害剤の投与後に投与することを意味する。例えば、コルチコステロイド、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾンもしくはトリアムシノロンアセチニドまたは非コルチコステロイド抗炎症性化合物(例、イブプロフェンまたはフルビプロフェン)を同時投与することができる。同様に、ビタミン類およびミネラル類(例、亜鉛)、抗酸化剤(例、カロテノイド(例、キサントフィルカロテノイド様ゼアキサンチンまたはルテイン))ならびに微量栄養素を同時投与することができる。
さらに、本発明のVAP−1阻害剤は、VAP−1関連疾患の治療剤または予防剤などの医薬の製造に有用である。
化合物(I)、(II)、(III)および(IV)は、以下の製造方法によって合成される。
製造方法
化合物(I)、(II)、(III)および(IV)は、以下の方法によって製造されるが、当該方法には限定されない。当業者に公知の通常の方法に従ってこれらの方法を改変できると、当業者は理解するであろう。
方法A:化合物(I)ないし(IV)の合成
Figure 2008508188
(式中、
およびRは、上記で定義した通りであり;
は、ハロゲン(例えば、塩素、臭素、ヨウ素)などの脱離基であり;
Tは、アルキルカルボニルオキシ(低級アルキル)(例えば、アセチルオキシメチル)(当該アルキルカルボニルおよび低級アルキルは、上記で定義した通りである)、
Figure 2008508188
(式中、R、X、X、X、X、Y、Y、Y、ZおよびZは、上記で定義した通りである)であり;かつ
は、−OH、ハロゲン(例えば、塩素、臭素、ヨウ素)、−O−アルキルカルボニル(例えば、−O−アセチルなど)(当該アルキルカルボニルは上記で定義した通りである)などの脱離基である。)
チアゾール部分の形成
化合物(1)を化合物(2)またはその塩と反応させて、化合物(3)を得る。
化合物(2)の適切な塩は、化合物(I)、(II)、(III)または(IV)について例示したものと同じであってもよい。
化合物(1)および(2)またはその塩は、市販のものであってもよいし、または当業者に公知の方法に従って製造することもできる。
反応は、通常、エタノール、アセトン、ジクロロメタン、酢酸などの通常の溶媒、および反応に悪影響を及ぼさない他の有機溶媒、またはそれらの混合物中で行われる。
反応温度は重要ではなく、反応は、冷却下ないし加熱下で行うことができる。
このようにして得られた化合物(3)は、濃縮、減圧下での濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の分離または精製手段により単離または精製することができ、また、化合物(I)、(II)、(III)または(IV)について例示した塩と同様の塩に変換することができる。
アシル化
化合物(3)またはその塩を化合物(4)と反応させて、化合物(5)を得る。Rがアルキルカルボニル基であるので、この反応はアシル化である。
本発明においては、通常のアシル化方法を採用することができる。
化合物(4)は、市販のものであってもよいし、または当業者に公知の方法に従って製造することもできる。
反応は、通常、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノールなどの通常の溶媒、および反応に悪影響を及ぼさない他の有機溶媒、またはそれらの混合物中で行われる。
また、この反応は、4−ジメチルアミノピリジン、ピリジンなどなどの通常の塩基の存在下で行うことが好ましい。また、液体塩基も溶媒として用いることができる。
反応温度は重要ではなく、反応は、冷却下ないし加熱下で行うことができる。
このようにして得られた化合物(5)は、濃縮、減圧下での濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の分離または精製手段により単離または精製することができ、また、化合物(I)、(II)、(III)または(IV)について例示した塩と同様の塩に変換することができる。
アシル化は、予め化合物(1)に適用してもよい。
化合物(1)、(2)、(3)または(5)の窒素原子は、必要に応じて、John WileyおよびSonsにより刊行されたProtective Groups in Organic Synthesis (1980) に記載の方法などの当業者に公知の方法に従って、保護または脱保護してもよい。
方法B:X、X、XおよびXが、エチレン(すなわち、−CH−CH−)などの低級アルキレンである化合物(I)ないし(IV)の合成、例えば、
Figure 2008508188
(式中、
およびRは、上記で定義した通りであり;
は、ハロゲン(例えば、塩素、臭素、ヨウ素)、および/または、ハロゲノトリフェニルホスフィニル(例えば、BrPhP−)などの脱離基であり;かつ
Uは、カルボキシ(低級アルキル)フェニル(例えば、カルボキシメチルフェニル)、
Figure 2008508188
(式中、R、Y、Y、Y、ZおよびZは、上記で定義した通りである)である)
オレフィン化合物の形成
化合物(6)またはその塩を化合物(7)またはその塩と反応させて、オレフィン化合物(8)を得る。
化合物(6)および(7)の適切な塩は、化合物(I)、(II)、(III)または(IV)について例示したものと同じであってもよい。
化合物(6)および(7)またはその塩は、市販のものであってもよいし、または当業者に公知の方法に従って製造することもできる。
反応は、通常、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンなどの通常の溶媒、および反応に悪影響を及ぼさない他の有機溶媒、またはそれらの混合物中で行われる。
また、反応は通常、トリフェニルホスフィン、および/またはカリウムtert−ブトキシド、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの通常の塩基の存在下で行うことができる。
反応温度は重要ではなく、反応は、冷却下ないし加熱下で行うことができる。
このようにして得られた化合物(8)は、濃縮、減圧下での濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の分離または精製手段により単離または精製することができ、また、化合物(I)、(II)、(III)または(IV)について例示した塩と同様の塩に変換することができる。
還元
化合物(8)またはその塩を通常の方法に従って還元して、化合物(9)を得る。
通常の還元として、水素化、接触水素化などが挙げられる。
なかでも、接触水素化が好ましい。
接触水素化は、パラジウムカーボン、好ましくは10%パラジウムカーボンなどの触媒の存在下で行われる。
接触水素化は、通常、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、酢酸エチルなどの通常の溶媒、および反応に悪影響を及ぼさない他の有機溶媒、またはそれらの混合物中で行われる。
また、接触水素化は、酢酸、塩酸などの通常の酸の存在下で行うことが好ましい。液体の酸も溶媒として用いることができる。
反応温度は重要ではなく、反応は、冷却下ないし加熱下で行うことができる。
このようにして得られた化合物(9)は、濃縮、減圧下での濃縮、溶媒抽出、結晶化、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の分離または精製手段により単離または精製することができ、また、化合物(I)、(II)、(III)または(IV)につい
て例示した塩と同様の塩に変換することができる。
従って、化合物(11)またはその塩は、上記と同様の方法で化合物(10)またはその塩から製造することができる。化合物(10)および(11)の適切な塩は、化合物(I)、(II)、(III)または(IV)について例示したものと同じであってもよい。
Figure 2008508188
(式中、R、RおよびUは、上記で定義した通りである)
適切な「低級アルケニレン」として、2ないし6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルケニレン(ここで、二重結合の位置および数は特に限定されない)、例えば、−CH=CH−、−CH−CH=CH−、−CH−CH=CH−CH−、−CH−CH−CH=CH−、−CH=CH−CH=CH−、−CH=CH−CH−CH−CH−、−CH=CH−CH=CH−CH−CH−および−CH=CH−CH=CH−CH=CH−などが挙げられる。
化合物(6)、(7)、(8)、(9)、(10)または(11)の窒素原子は、必要に応じて、John WileyおよびSonsにより刊行されたProtective Groups in Organic Synthesis (1980) に記載の方法などの当業者に公知の方法に従って、保護または脱保護されてもよい。
本発明を、以下の参考例、製造例および実施例によって、より詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1:N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドの合成
工程1
Figure 2008508188
エタノール(25ml)中の、酢酸3−クロロ−2−オキソプロピル(5g)およびチオ尿素(2.5g)の混合物を、4時間還流した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、得られた結晶状の沈殿物を濾取し、エタノール(20ml)で洗浄して、酢酸(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)メチル塩酸塩(3.5g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.07(3H, s), 4.92(2H, s), 6.87(1H, s).
MS: 173(M+H)+
工程2
Figure 2008508188
ジクロロメタン(560ml)中の、酢酸(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)メチル塩酸塩(56g)およびピリジン(45g)の混合物に、塩化アセチル(23g)を5℃にて30分かけて加え、反応混合物を同じ温度で10分攪拌した。反応混合物を水(500ml)に注ぎ、クロロホルム(1L)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣の固体をイソプロピルエーテルで濾取して、酢酸(2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル)メチル(47g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 2.12(3H, s), 2.29(3H, s), 5.08(2H, s), 6.93(1H, s).
MS: 215(M+H)+
工程3
Figure 2008508188
メタノール(640ml)中の、酢酸(2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル)メチル(46g)および炭酸カリウム(30g)の混合物を周囲温度にて3時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をクロロホルムで希釈し、不溶物を濾別した。得られた溶液をメタノール/クロロホルム(1/99)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた固体をイソプロピルエーテルで濾取して、N−(4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(35g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12(3H, s), 4.44(2H, d, J=5.0Hz), 5.20(1H, t, J=5.0Hz), 6.88(1H, s), 12.02(1H, brs).
MS: 173(M+H)+
工程4
Figure 2008508188
N−(4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(2.8g)をメタノール(10ml)とクロロホルム(200ml)に溶解した。続いて、窒素雰囲気下、溶液に酸化マンガン(IV)(28.3g)を加えた。反応混合物を室温にて7時間攪拌し、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、得られた固体をエチルエーテルで洗浄して、N−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(2.01g)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 195.5-199℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.17(3H, s), 8.28(1H, s), 9.79(1H, s), 12.47(1H, brs)
.
工程5
Figure 2008508188
1−(ブロモメチル)−4−ニトロベンゼン(1.9g)、トリフェニルホスフィン(2.31g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)を窒素雰囲気下で混合し、反応混合物を室温にて2.5時間攪拌した。続いて、カリウムtert−ブトキシド(1.19g)およびN−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(1.5g)を加え、混合物を室温にて14時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を1N−塩酸、水および飽和食塩溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をn−ヘキサン/酢酸エチル(1:1)
1:2)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにて精製し、エチルエーテル中で粉砕して、N−{4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(1.59g)を黄色固体として得た。
mp. 155-157℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.13(3H, s), 6.64(1H, d, J=12.5Hz), 6.71(1H, d, J=12.5Hz), 7.18(1H, s), 7.79(2H, d, J=9.0Hz), 8.17(2H, d, J=9.0Hz), 12.02(1H, brs).
MS: 290(M+H)+
工程6
Figure 2008508188
メタノール(25ml)、テトラヒドロフラン(25ml)および酢酸(18ml)中の、N−{4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(2g)と10%パラジウムカーボン(400mg)の混合物を4気圧の水素雰囲気下、周囲温度にて5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、有機溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和食塩溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をn−ヘキサン/酢酸エチル(1:2)酢酸エチルを溶出液として用いてシリカゲルフ
ラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、エチルアルコール/エチルエーテル中で粉砕して、N−(4−(2−(4−アミノフェニル)エチル)−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(539.6mg)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 102.5-104℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.75(4H, brs), 4.82(2H, s), 6.46(2H, d, J=8.5Hz), 6.69(1H, s), 6.83(2H, d, J=8.5Hz), 12.07(1H, brs).
MS: 262(M+H)+
工程7
Figure 2008508188
N−(4−(2−(4−アミノフェニル)エチル)−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(26g)のエタノール(500ml)の懸濁液に4N−塩化水素−酢酸エチル(25ml)およびシアナミド(6.3g)を加え、混合物を26時間還流した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、酢酸エチル(500ml)と飽和炭酸水素ナトリウム溶液(500ml)の混合物に注いだ。得られた沈殿を濾取し、水(300ml)およびエタノール(300ml)で洗浄して、N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]−アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(18g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.10(3H, s), 2.85(4H, s), 6.79(1H, s), 6.83(2H, d, J=7Hz), 7.10(2H, d, J=7Hz).
MS: 304(M+H)+
製造例1:N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[3−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドの合成
工程1
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF、150ml)中の、3−(メチルチオ)安息香酸(15g)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(8.7g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(3.71g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(4.07g)の混合物を周囲温度にて13時間攪拌した。反応混合物を飽和NaHCOに注ぎ、酢酸エチル(AcOEt,2回)で抽出した。合わせた有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮して、N−メトキシ−N−メチル−3−(メチルチオ)ベンズアミド(18.3g)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 2.50(3H, s), 3.36(3H, s), 3.56(3H, s), 7.28-7.45(3H, m), 7.54(1H, s).
MS: 212(M+H)+
工程2
N−メトキシ−N−メチル−3−(メチルチオ)ベンズアミド(18g)の乾燥テトラヒドロフラン(THF、360ml)の攪拌溶液に、N雰囲気下、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBALH,170ml)を−78℃にて40分かけて滴下した。反応混合物を室温にて2.5時間攪拌し、続いて0℃にてメタノールで反応を停止した。混合物にAcOEtおよび1N−HClを加え、混合物を抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。N雰囲気下、室温にて残渣の油状物(12.9g)、(トリフェニルホスホラニリデン)酢酸メチル(28.5g)およびTHF(260ml)を混合し、反応混合物を2時間還流した。溶媒を減圧下にて留去し、残渣をAcOEtに懸濁した。固体を濾別し、濾液を減圧濃縮した。残渣をn−ヘキサン/AcOEt(3:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、(2E)−3−[3−(メチルチオ)フェニル]アクリル酸メチル(14.4g)を無色の蝋状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.51(3H, s), 3.81(3H, s), 6.44(1H, d, J=16.0Hz), 7.24-7.32(3H, m), 7.38(1H, m), 7.65(1H, d, J=16.0Hz).
工程3
雰囲気下、(2E)−3−[3−(メチルチオ)フェニル]アクリル酸メチル(14g)、メタノール(MeOH,140ml)、酢酸(AcOH,70ml)、続いて、10%パラジウムカーボン(6.72g)を混合した。反応混合物をH雰囲気下(4気圧)、室温にて9時間攪拌し、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をn−ヘキサン/AcOEt(3:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、3−[3−(メチルチオ)フェニル]プロパン酸メチル(12.5g)を無色の油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.48(3H, s), 2.62(2H, t, J=8.0Hz), 2.92(2H, t, J=8.0Hz), 3.68(3H, s), 6.94-7.00(1H, m), 7.07-7.14(2H, m), 7.15-7.24(1H, m).
工程4
28%ナトリウムメトキシド−メタノール(10.8ml)を、3−[3−(メチルチオ)フェニル]プロパン酸メチル(11.8g)およびシュウ酸ジエチル(15.2ml)の混合物に0℃にて攪拌しながら滴下し、反応混合物を減圧下65℃で2時間攪拌した。15%HSO水(90ml)を混合物に加え、13時間還流した。室温まで冷却後、混合物をAcOEtで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣の油状物をEtOH(50ml)に溶解し、濃HSO(0.5ml)を溶液に滴下して、反応混合物を6時間還流した。室温まで冷却後、EtOHを減圧下にて留去し、AcOEtおよび水を残渣に加え、混合物を抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をn−ヘキサン/AcOEt(6:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、4−[3−(メチルチオ)フェニル]−2−オキソブタン酸エチル(6.9g)を淡黄色の油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.36(3H, t, J=7.5Hz), 2.48(3H, s), 2.92(2H, t, J=7.0Hz), 3.17(2H, t, J=7.0Hz), 4.32(2H, q, J=7.5Hz), 6.94-7.01(1H, m), 7.05-7.13(2H, m), 7.17-7.26(1H, m).
工程5
臭化銅(II)(18.1g)のAcOEt(140ml)懸濁液に、4−[3−(メチルチオ)フェニル]−2−オキソブタン酸エチル(6.8g)のCHCl(70ml)溶液を加えた。反応混合物を10.5時間還流し、室温まで冷却し、短く充填したシリカゲルでAcOEt/n−ヘキサン(1:1)で溶出して濾過した。溶媒を減圧下にて留去して、3−ブロモ−4−[3−(メチルチオ)フェニル]−2−オキソブタン酸エチル(8.6g)を淡褐色の油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.38(3H, t, J=7.5Hz), 1.47(3H, s), 3.21(1H, d d, J=14.5, 7.5Hz), 3.50(1H, d d, J=14.5, 7.5Hz), 4.36(2H, q, J=7.5Hz), 5.21(1H, t, J=7.5Hz), 6.98-7.05(1H, m), 7.11-7.29(3H, m).
工程6
3−ブロモ−4−[3−(メチルチオ)フェニル]−2−オキソブタン酸エチル(8.5g)をEtOH(85ml)に溶解し、続いて、チオ尿素(3.91g)を溶液に加えた。N雰囲気下、反応混合物を2.5時間還流した。冷却した反応混合物を、減圧下エバポレートした。残渣に飽和NaHCOおよび水を加え、混合物をAcOEtで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をCHCl/AcOEt(1:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、2−アミノ−5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−1,
3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(7.1g)を褐色の油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.25(3H, t, J=7.0Hz), 2.45(3H, s), 4.21(2H, q, J=7.0Hz), 4.30(2H, s), 6.96 - 7.29(4H, m).
MS: 309(M+H)+
工程7
雰囲気下、2−アミノ−5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(7g)をCHCl(100ml)に溶解した。続いて、0℃にてピリジン(3.85ml)およびAcCl(1.78ml)を溶液に滴下し、反応混合物を室温にて1.5時間攪拌した。沈殿物を減圧下で濾過して、2−(アセチルアミノ)−5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(4.77g)を無色の固体として得た。
mp. 187.5-188.5 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.28(3H, t, J=7.0Hz), 2.09(3H, s), 2.45(3H, s), 4.28(2H, q, J=7.0Hz), 4.45(2H, s), 7.00 - 7.23(3H, m), 7.26(1H, t, J=7.5Hz), 12.43(1H, s).
MS: 351(M+H)+
工程8
2−(アセチルアミノ)−5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(7.3g)をTHF(100ml)に懸濁し、続いて0℃にて水素化ホウ素リチウム(907mg)を分割して溶液に加えた。反応混合物を10時間還流し、NaSO・10HOを混合物に加え、室温にて2時間攪拌した。懸濁液を減圧下で濾過し、濾液を減圧濃縮し、CHCl/MeOH(10:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。固体をエチルエーテルで洗浄して、N−{4−(ヒドロキシメチル)−5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(5.1g)を無色の固体として得た。
mp. 140-141.5 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.08(3H, s), 2.44(3H, s), 4.08(2H, s), 4.48(2H, d, J=5.5Hz), 5.08(1H, t, J=5.5Hz), 5.08(1H, t, J=5.5Hz), 6.99-7.19(3H, m)、11.94(1H, s).
MS: 309(M+H)+
工程9
N−{4−(ヒドロキシメチル)−5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(5g)をMeOH(5ml)およびCHCl(50ml)に溶解した。続いて、N雰囲気下にて酸化マンガン(IV)(14.1g)を溶液に加えた。反応混合物を室温にて20時間攪拌し、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣の油状物をエチルエーテルで固体化させて、N−{4−ホルミル−5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(4.46g)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 148-149.5 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12(3H, s), 2.45(3H, s), 4.50(2H, s), 6.99-7.25(3H, m), 7.27(1H, t, J=7.5Hz), 10.04(1H, s), 12.35(1H, brs).
MS: 307(M+H)+
工程10
雰囲気下、1−(ブロモメチル)−4−ニトロベンゼン(959mg)、トリフェニルホスフィン(1.16g)およびDMF(12ml)を混合した。反応混合物を室温にて2.5時間攪拌した。続いて、0℃にてカリウムtert−ブトキシド(586mg
)およびN−{4−ホルミル−5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(800mg)を混合物に加え、混合物を室温にて15時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、AcOEtで抽出した。有機層を1N−HCl、水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をCHCl/AcOEt(1:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−{5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−4−[(E)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドおよびN−{5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドの混合物(E:Z=1:2)(1.08g)を黄色のアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.08(3H×2/3, s), 2.12(3H×1/3, s), 2.44(3H, s), 4.06(2H×2/3, s), 4.32(2H×1/3, s), 6.73(1H×2/3, d, J=12.5Hz), 6.87(1H×2/3, d, J=12.5Hz), 6.97-8.27(26/3H, m), 11.87(1H×2/3, s), 12.19(1H×1/3, s).
MS: 426(M+H)+
工程11
ペルオキシ一硫酸カリウム(1.55g)を水(2.5ml)およびTHF(8ml)に懸濁し、続いて、THF(2ml)中の、N−{5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−4−[(E)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドおよびN−{5−[3−(メチルチオ)ベンジル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドの混合物(E:Z=1:2)(1.07g)を、0℃にて懸濁液に滴下した。反応混合物を室温にて1時間攪拌し、続いて水を懸濁液に加え、混合物をAcOEt(2回)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮して、N−{5−[3−(メチルスルホニル)ベンジル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(940.7mg)を褐色のアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.08(3H, s), 3.18(3H, s), 4.24(2H, s), 6.73(1H, d, J=12.5Hz), 6.87(1H, d, J=12.5Hz), 6.84-7.44(8H, m)、11.92(1H, s).
MS: 458(M+H)+
工程12
N−{5−[3−(メチルスルホニル)ベンジル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(1g)、10%パラジウムカーボン(656mg)、MeOH(10ml)、THF(10ml)およびAcOH(1ml)を混合した。反応混合物を4気圧のH雰囲気下、室温にて2時間攪拌し、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、CHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−{4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−5−[3−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(479.5mg)を黄色のアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.08(3H, s), 2.59-2.86(4H, m), 3.18(3H, s), 4.02(2H, s), 4.84(2H, brs), 6.46(2H, d, J=8.5Hz), 6.78(2H, d, J=8.5Hz), 7.25-7.88(4H, m)、12.03(1H, s).
MS: 430(M+H)+
工程13
雰囲気下、N−{4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−5−[3−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(470mg)、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボ
キサミジン(340mg)およびTHF(5ml)を混合した。反応混合物を室温にて18時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣をCHCl/AcOEt(1:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、({[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[3−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(502.9mg)を黄色のアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.39(9H, s), 1.51(9H, s), 2.09(3H, s), 2.85(4H, s), 3.18(3H, s), 4.06(2H, s), 7.13(2H, d, J=8.0Hz), 7.37-7.45(1H, m)、7.41(2H, d, J=8.0Hz), 7.56(1H, t, J=8.0Hz), 7.74-7.80(2H, m), 9.94(1H, s), 11.44(1H, s), 12.05(1H, s).
MS: 672(M+H)+
工程14
雰囲気下、({[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[3−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(480mg)、4N−HCl−1,4−ジオキサン溶液(8ml)およびMeOH(2ml)を混合し、反応混合物を室温にて14時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を水およびAcOEtに溶解し、混合物を飽和NaHCOで塩基性(pH=8)とした。沈殿物を減圧下で集め、固体をCHCNで洗浄して、N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[3−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(157.1mg)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 212-213.5 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.08(3H, s), 2.67-2.91(4H, m), 3.19(3H, s), 4.08(2H, s), 6.80(2H, d, J=8.0Hz), 7.04(2H, d, J=8.0Hz), 7.42(1H, d, J=8.0Hz), 7.57(1H, t, J=8.0Hz), 7.77(1H, s), 7.79(1H, d, J=8.0Hz).
MS: 472(M+H)+
製造例2:N−{4−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
4−アセチル安息香酸エチル(10g)をAcOH(80ml)に溶解し、続いて90%ピリジニウムトリブロマイド(22.2g)およびAcOH中の33%臭化水素酸(30ml)を0℃にて溶液に加えた。反応混合物を室温にて1時間攪拌し、氷水に注いだ。沈殿物を減圧下で集めて、4−(ブロモアセチル)安息香酸エチル(15.1g)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 67-68.5 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.34(3H, t, J=7.0Hz), 4.36(2H, q, J=7.0Hz), 5.00(2H, s), 8.09(2H, d, J=9.0Hz), 8.14(2H, d, J=9.0Hz).
工程2
雰囲気下、4−(ブロモアセチル)安息香酸エチル(15g)、トリフェニルホスフィン(14.5g)、CHCN(200ml)およびピリジン(0.1ml)を混合した。反応混合物を室温にて5時間攪拌し、溶媒を減圧下にて留去した。残渣のアモルファスをTHF/エチルエーテルで固体化して、{2−[4−(エトキシカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}(トリフェニル)ホスホニウムブロマイド(22.7g)を無色の固体として得た。
mp. 201-202.5 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.35(3H, t, J=7.0Hz), 4.37(2H,q, J=7.0Hz), 6.31(2H, d, J=13.0Hz), 7.70-7.96(15H, m), 8.14(2H, d, J=8.5Hz), 8.22(2H, d, J=8.5Hz).
工程3
NaCO(5.96g)を、分液漏斗中の{2−[4−(エトキシカルボニル)フェニル]−2−オキソエチル}(トリフェニル)ホスホニウムブロマイド(15g)、ベンゼン(140ml)および水(140ml)に加え、混合物を固体が溶解するまで(約30分)振った。水層を分離し、ベンゼンにて抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。ベンゼン(110ml)、続いて4−(メチルチオ)ベンズアルデヒド(4.71g)を加え、溶液を22時間加熱還流した。室温まで冷却後、混合物を減圧濃縮した。残渣をn−ヘキサン/AcOEt(3:1)を溶出液として用いたシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、n−ヘキサン中で粉砕して、4−{(2E)−3−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−プロペノイル}安息香酸エチル(5g)を黄色固体として得た。
mp. 115-115.5 ℃
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.43(3H, t, J=7.5Hz), 2.53(3H, s), 4.42(2H,q, J=7.5Hz),
7.26(2H, d, J=8.5Hz), 7.46(1H, d, J=15.5Hz), 7.57(2H, d, J=8.5Hz), 7.79(1H, d, J=15.5Hz), 8.04(2H, d, J=8.5Hz), 8.17(2H, d, J=8.5Hz).
MS: 327(M+H)+
工程4
4−{3−[4−(メチルスルホニル)フェニル]プロパノイル}安息香酸エチルを、製造例2の工程3の化合物から、製造例1の工程11と同様の方法で製造した。
mp. 118-119.5 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.34(3H, t, J=7.0Hz), 3.06(2H, t, J=7.5Hz), 3.19(3H, s), 3.51(2H, t, J=7.5Hz), 4.35(2H, q, J=7.0Hz), 7.58(2H, d, J=8.5Hz), 7.84(2H, d, J=8.5Hz), 8.06(2H, d, J=8.5Hz), 8.12(2H, d, J=8.5Hz).
MS: 361(M+H)+
工程5
4−{2−ブロモ−3−[4−(メチルスルホニル)フェニル]プロパノイル}安息香酸エチルを、製造例2の工程4の化合物から、製造例1の工程5と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d 6 ), δ(ppm): 1.34(3H, t, J=7.0Hz), 3.21(3H, s), 3.38(1H, dd, J=14.5, 9.0Hz), 3.70(1H, dd, J=14.5, 5.0Hz), 4.36(2H, q, J=7.0Hz), 6.06(1H,dd, J=9.0,
5.0Hz), 7.58(2H, d, J=8.5Hz), 7.90(2H, d, J=8.5Hz), 8.10(2H, d, J=8.5Hz), 8.22(2H, d, J=8.5Hz).
MS: 439(M+H)+
工程6
4−{2−アミノ−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}安息香酸エチルを、製造例2の工程5の化合物から、製造例1の工程6と同様の方法で製造した。
Mp. 205.5-207 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.32(3H, t, J=7.0Hz), 3.20(3H, s), 4.26(2H, s), 4.31(2H, q, J=7.0Hz), 7.03(2H, s), 7.47(2H, d, J=8.0Hz), 7.69(2H, d, J=8.5Hz), 7.88(2H, d, J=8.0Hz), 7.97(2H, d, J=8.5Hz).
MS: 417(M+H)+
工程7
4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}安息香酸エチルを、製造例2の工程6の化合物から、製造例1の工程と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.31(3H, t, J=7.0Hz), 2.13(3H, s), 3.20(3H, s), 4.33(2H, q, J=7.0Hz), 4.42(2H, s), 7.49(2H, d, J=8.0Hz), 7.77(2H, d, J=8.0Hz), 7.88(2H, d, J=8.0Hz), 8.03(2H, d, J=8.0Hz), 12.28(1H, s).
MS: 459(M+H)+
工程8
N−{4−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドを、製造例2の工程7の化合物から、製造例1の工程8と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12(3H, s), 3.12(3H, s), 4.35(2H, s), 4.53(2H, d, J=5.5Hz), 5.22(1H, t, J=5.5Hz), 7.38(2H, d, J=8.5Hz), 7.46(2H, d, J=8.5Hz), 7.56(2H, d, J=8.5Hz), 7.87(2H, d, J=8.5Hz), 12.20(1H, s).
MS: 417(M+H)+
工程9
雰囲気下、N−{4−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(1.25g)、CHCl(12ml)、CHCN(12ml)およびデス−マーチンペルヨージナン(1.91g)を0℃にて混合した。反応混合物を
室温にて1時間攪拌し、CHCl中に希釈した。有機溶液を飽和NaHCO、水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥して、減圧濃縮した。残渣をCHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−{4−(4−ホルミルフェニル)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(1.99g)を褐色の油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.14(3H, s), 3.20(3H, s), 4.45(2H, s), 7.49(2H, d, J=8.0Hz), 7.85(2H, d, J=8.5Hz), 7.88(2H, d, J=8.0Hz), 7.99(2H, d, J=8.5Hz), 10.04(1H, s), 12.28(1H, s).
MS: 415(M+H)+
工程10
雰囲気下、N−{4−(4−ホルミルフェニル)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(1.99g)、(トリフェニル−ホスホラニリデン)酢酸メチル(3.21g)およびTHF(20ml)を室温にて混合し、混合物を1時間還流した。溶媒を減圧留去し、残渣の固体をAcOEtで洗浄して、(2E)−3−(4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}フェニル)アクリル酸メチル(779.3mg)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 217-218.5 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.13(3H, s), 3.20(3H, s), 3.73(3H, s), 4.41(2H, s), 6.67(1H, d, J=16.0Hz), 7.48(2H, d, J=8.0Hz), 7.65(2H, d, J=8.5Hz), 7.69(1H, d, J=16.0Hz), 7.80(2H, d, J=8.5Hz), 7.88(2H, d, J=8.0Hz), 12.23(1H, s).
MS: 471(M+H)
工程11
雰囲気下、(2E)−3−(4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}フェニル)アクリル酸メチル
(2.3g)、10%パラジウムカーボン(1.96g)、メタノール(23ml)、THF(23ml)およびAcOH(2.3ml)を混合した。H雰囲気下(4気圧)、反応混合物を室温にて7時間攪拌し、混合物をセライト濾過した。濾液を減圧濃縮して、3−(4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}フェニル)プロパン酸メチル(1.28g)を無色の固体として得た。
mp. 129-131 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12(3H, s), 2.66(2H, t, J=7.0Hz), 2.88(2H, t, J=7.0Hz), 3.20(3H, s), 3.58(3H, s), 4.35(2H, s), 7.29(2H, d, J=8.0Hz), 7.46(2H, d, J=8.0Hz), 7.52(2H, d, J=8.0Hz), 7.88(2H, d, J=8.0Hz), 12.17(1H, s).
MS: 473(M+H)
工程12
3−(4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}フェニル)プロパン酸メチル(1.01g)、1N−NaOH(5.34ml)および1,4−ジオキサン(10ml)を0℃にて混合し、反応混合物を室温にて1時間攪拌した。有機溶媒を減圧留去し、残渣の水溶液をAcOEtで洗浄し、水層を1N−HClで酸性とした。沈殿物を減圧下にて濾別して、3−(4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}フェニル)プロパン酸(800.5mg)を無色の固体として得た。
mp. 208.5-210 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12(3H, s), 2.55(2H, t, J=7.5Hz), 2.85(2H, t, J=7.5Hz), 3.20(3H, s), 4.35(2H, s), 7.30(2H, d, J=8.5Hz), 7.46(2H, d, J=8.5Hz), 7.51(2H, d, J=8.5Hz), 7.87(2H, d, J=8.5Hz), 12.16(1H, brs), 12.18(1H, s).
MS: 459(M+H)
工程13
雰囲気下、3−(4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}フェニル)プロパン酸(400mg)、EtN(0.182ml)およびt−BuOH(8ml)を混合した。ジフェニルホスホリルアジド(0.226ml)を室温にて溶液に滴下し、反応混合物を10時間還流して、室温まで冷却した。混合物をAcOEtで希釈し、有機溶液を1N−HCl、水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をCHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いてNHシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、[2−(4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}フェニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル(168.3mg)を無色のアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.36(9H, s), 2.12(3H, s), 2.72(2H, m), 3.15(2H, m), 3.20(3H, s), 4.35(2H, s), 6.88(1H, t, J=5.5Hz), 7.26(2H, d, J=8.5Hz), 7.46(2H, d,
J=8.5Hz), 7.52(2H, d, J=8.5Hz), 7.88(2H, d, J=8.5Hz), 12.17(1H, s).
MS: 530(M+H)
工程14
雰囲気下、[2−(4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}フェニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル(146.5mg)、4N−HCl−1,4−ジオキサン溶液(3ml)およびMeOH(1ml)を混合した。反応混合物を室温にて2時間攪拌し、減圧濃縮した。N雰囲気下にて、残渣、(1H−ピラゾール−1−イルメチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(85.8mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.0964ml)、THF(3ml)およびDMF(1ml)を混合し、反応混合物を室温
にて2時間攪拌して、減圧濃縮した。残渣をCHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、([2−(4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}フェニル)エチルアミノ]メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(118.8mg)を無色のアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.39(9H, s), 1.44(9H, s), 2.12(3H, s), 2.85(2H, m), 3.33(3H, s), 3.56(2H, m), 4.35(2H, s), 7.31(2H, d, J=8.0Hz), 7.46(2H, d, J=8.0Hz), 7.54(2H, d, J=8.0Hz), 7.87(2H, d, J=8.0Hz), 8.36(1H, t, J=5.5Hz), 11.49(1H, s), 12.17(1H, s).
MS: 672(M+H)
工程15
雰囲気下、({2−(4−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニ
ル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}フェニル)エチルアミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(144.7mg)、MeOH(1ml)およ
び4N−HCl−1,4−ジオキサン溶液(3ml)を混合した。反応混合物を室温にて19時間攪拌し、溶媒を減圧留去した。残渣をAcOEtで洗浄して、N−{4−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]−5−[4−(メチルス
ルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩(67.3mg)を淡褐色のアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.13(3H, s), 2.76-2.90(2H, m), 3.21(3H, s), 3.32-3.49(2H, m), 4.36(2H, s), 7.35(2H, d, J=8.0Hz), 7.46(2H, d, J=8.0Hz), 7.54(2H, d, J=8.0Hz), 7.68(1H, t, J=5.5Hz), 7.88(2H, d, J=8.0Hz), 12.18(1H, s).
MS: 472(M+H) フリー体
製造例3:N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
臭化銅(II)(9.75g)のAcOEt(150ml)の懸濁液に、2−オキソ−4−フェニルブタン酸エチル(3g)のCHCl(75ml)の溶液を加えた。反応混合物を23時間還流し、室温まで冷却して、短く充填したシリカゲルでAcOEt/n−ヘキサン(1:1)で溶出して濾過した。溶媒を減圧留去して、3−ブロモ−2−オキソ−4−フェニルブタン酸エチル(4.2g)を黄色の液体として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.37(3H, t, J=7.0Hz), 3.25(1H, dd, J=14.5, 7.5Hz), 3.54(1H, dd, J=14.5, 7.5Hz), 4.35(2H, q, J=7.0Hz), 5.27(1H, d, J=7.5Hz), 7.18-7.41(5H, m).
工程2
EtOH(110ml)に3−ブロモ−2−オキソ−4−フェニルブタン酸エチル(5.8g)を溶解し、続いてチオ尿素(3.1g)を溶液に加え、N雰囲気下、反応混合物を2時間還流した。冷却した反応混合物を減圧下エバポレートした。残渣の固体を飽和NaHCOおよび水に懸濁(pH=8)し、固体を濾取し、CHCl/MeOH(10:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、2−アミノ−5−ベンジル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(808.2mg)を黄色の蝋状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.25(3H, t, J=7.0Hz), 4.21(2H,q, J=7.0Hz), 4.33(2H, s), 7.02(2H, s), 7.11-7.39(5H, m).
MS: 263(M+H)+
工程3
ピリジン(21ml)に2−アミノ−5−ベンジル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(2.1g)を溶解し、続いて、N雰囲気下、0℃にて塩化アセチル(1.71ml)を溶液に滴下した。反応混合物を室温にて2.5時間攪拌した。0℃にて溶液に水を加え、沈殿物を減圧下で濾別した。固体をジエチルエーテルで洗浄して、2−(アセチルアミノ)−5−ベンジル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(1.92g)を褐色の固体として得た。
mp. 178-180 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.28(3H, t, J=7.0Hz), 2.09(3H, s), 4.28(2H, q, J=7.0Hz), 4.48(2H, s), 7.19-7.39(5H, m), 12.41(1H, s).
MS: 305(M+H)+
工程4
THF(20ml)に2−(アセチルアミノ)−5−ベンジル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(1.0g)を溶解し、続いて0℃にて水素化ホウ素リチウム(124mg)を溶液に分割して加えた。反応混合物を4.5時間還流し、MeOHで反応を停止した。混合物を減圧濃縮し、CHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。残渣のアモルファス状物質をMeOH(1ml)およびCHCl(8ml)に溶解し、続いて、N雰囲気下、酸化マンガン(IV)(1.26g)を溶液に加えた。反応混合物を室温にて12時間攪拌し、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣をCHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−(5−ベンジル−4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(251mg)を淡黄色の固体として得た。
mp. 191-192.5 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12(3H, s), 4.53(2H, s), 7.19-7.40(5H, m), 10.04(1H, s), 12.34(1H, s).
MS: 261(M+H)+
工程5
N−{5−ベンジル−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドを、製造例3の工程4の化合物から、製造例1の工程10と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.06, 2.13(3H, s), 4.03, 4.18(2H, s), 6.69(1H, s), 7.17-7.35(6H, m), 7.40、7.54(2H, dx2, J=8.9Hz), 7.99, 8.20(2H, dx2, J=8.9Hz), 9.97, 10.19(1H, sx2).
MS: 380(M+H)+
工程6
N−{5−ベンジル−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドのクロロホルム溶液に、氷冷下、クロロスルホン酸を滴下した。これを室温にて15時間攪拌し、続いてロータリーエバポレートして量を減らした。溶液に飽和NaHCO水溶液を加えた。混合物をTHFで抽出し、有機層をMgSOで乾燥し、濃縮して、4−({2−(アセチルアミノ)−4−[(E)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)ベンゼンスルホニルクロライドを粗製の油状物として得た。これをさらに精製することなしに次の反応に用いた。
MS: 478(M+H)+
工程7
4−({2−(アセチルアミノ)−4−[(E)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)ベンゼンスルホニルクロライド(170mg)のTHF(5ml)溶液に、5℃にて水酸化アンモニウム(28%、1.5ml)を加え、混合物を25℃で12時間攪拌した。反応を飽和塩化アンモニウム水溶液で停止し、混合物を酢酸エチルで抽出し、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、橙色の粉末を得た。m/z 459(M+H)
得られた橙色の粉末をMeOHおよびAcOH(1ml)に溶解し、溶液に10%Pd/C(50%wet)を加え、混合物を水素下、25℃にて15時間攪拌し、セライト濾過した。濾液を0.1N−NaOH水に加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をクロロホルムおよびメタノール(20:1)を溶出液として用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、N−{4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−5−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(33mg)を白色粉末として得た。1H-NMR (200MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.88(3H, s), 3.65-2.76(4H, m), 3.93(2H, s), 4.84(2H, s), 6.46(2H, d, J=8.3Hz), 6.78(2H, d, J=8.3Hz), 7.22(2H, d, J=8.3Hz), 7.28(2H, s), 7.72(2H, d, J=8.3Hz), 12.00(1H, s).
MS: 431(M+H)+
工程8
((Z)−{[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例3の工程7の化合物から、製造例1の工程13と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.39(9H, s), 1.50(9H, s), 2.08(3H, s), 2.85(4H,br), 4.00(2H, s), 7.15(2H, d), 7.30(2H, d), 7.43(2H, d), 7.72(2H, d)、9.95(1H, s), 11.44(1H, s), 12.03(1H, s).
MS: 673(M+H)+
工程9
表題化合物を、製造例3の工程8で得られた化合物から、製造例1の工程14と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.95(3H, s), 2.86(4H, s), 3.99(2H, s), 7.14(2H, d, J=8.5Hz), 7.25(2H, d, J=8.5Hz), 7.27-7.35(8H, m), 7.74(2H, d, J=8.5Hz), 10.30(1H, s), 12.03(1H, s).
MS: 473(M+H)+
製造例4:N−(4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−{4−[(ジメチルアミノ)スルホニル]ベンジル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
4−({2−(アセチルアミノ)−4−[(E)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)ベンゼンスルホニルクロライド(435mg)のTHF(10ml)溶液にジメチルアミン(50%溶液、400μl)を25℃にて加え、混合物を25℃にて12時間攪拌した。塩化アンモニウム水溶液で反応を停止した。混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物をMgSOで乾燥し、濾過して、減圧濃縮して、橙色の粉末を得た。
得られた橙色の粉末をDMF、MeOHおよびAcOH(それぞれ10ml、5mlおよび2ml)に溶解した。この溶液に、10%Pd/C(50%wet、200mg)
を加え、3気圧の水素下にて混合物を1時間攪拌し、続いてセライト濾過した。濾液を0.1N−NaOH水溶液に加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過して、減圧濃縮した。残渣をクロロホルムおよびメタノール(20:1)を溶出液として用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、N−(4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−5−{4−[(ジメチルアミノ)スルホニル]ベンジル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(200mg)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.08(3H, s), 2.56(4H, s), 3.36(6H, s), 3.99(2H, s), 4.84(2H, s), 6.45(2H, d), 6.75(2H, d), 7.27(2H, d), 7.64(2H, d), 12.03(1H, s).
MS: 459(M+H)+
工程2
[(Z)−({4−[2−(2−(アセチルアミノ)−5−{4−[(ジメチルアミノ)スルホニル]ベンジル}−1,3−チアゾール−4−イル)エチル]フェニル}アミノ)メチリデン]ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例4の工程1の化合物から、製造例1の工程13と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.38(9H, s), 1.50(9H, s), 2.08(3H, s), 2.54(6H, s), 2.84(4H, s), 4.02(2H, s), 7.10(2H, d, J=8.4Hz), 7.27(2H, d, J=8.4Hz), 7.43(2H, d,
J=8.4Hz), 7.61(2H, d, J=8.4Hz), 9.99(1H, s), 11.45(1H, s).
工程3
表題化合物を、製造例4の工程2の化合物から、製造例1の工程14と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.09(3H, s), 2.57(6H, s), 2.84(4H, s), 4.08(2H, s), 7.12(2H, d, J=8.4Hz), 7.23(2H, d, J=8.4Hz), 7.40(2H, d, J=8.0Hz), 7.42(4H, br, J=8.0Hz), 8.02(2H, d, J=8.0Hz), 9.86(1H, s), 12.05(1H, s).
MS: 501(M+H)+
製造例5:N−{4−[4−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−3−オキソブチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
3−フェニルプロパン酸エチル(8g)のCH2Cl2(25ml)溶液に塩化ブロモアセチル(6.0ml)を加えた。この溶液を、−5℃下に保った。溶液に塩化アルミニウム(16.2g)を15分かけて加え、塩化アルミニウムの添加後、これを0℃にて30分間攪拌した。続いて、反応混合物を1時間還流した。さらに、反応混合物を氷水に注ぎ、CHClで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、緑色の液体の3−[4−(ブロモアセチル)フェニル]プロパン酸エチルを得た。これをさらに精製することなしに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.23(3H, t, J=7.2Hz), 2.65(2H, t, J=7.6Hz), 3.02(2H, t, J=7.6Hz), 4.13(2H, q, J=7.2Hz), 4.43(2H, s), 7.43(2H, d, J=8.1Hz), 7.92(2H, d, J=8.1Hz).
工程2
3−[4−(ブロモアセチル)フェニル]プロパン酸エチル(13g)をエタノール(EtOH,70ml)に溶解し、溶液にチオ尿素(4.8g)を加え、混合物を3時間還流し、続いてロータリーエバポレートをして量を減らした。得られた濃縮溶液を水に注ぎ、混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、3−[4−(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)フェニル]プロパン酸エチルを淡黄色の油状物として得た。これをさらに精製することなしに次の反応に用いた。
MS: m/z 277(M+H)+
工程3
3−[4−(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)フェニル]プロパン酸エチル(12.4g)のCHCl(100ml)溶液に、25℃にて塩化アセチル(3.82ml)およびピリジン(5.8ml)を加え、これを25℃にて12時間攪拌し、続いて減圧濃縮した。残渣をCHClに溶解し、これをNaHCO水溶液および塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、褐色の固体を得た。得られた褐色の固体をメタノール(80ml)およびTHF(50ml)に溶解し、この溶液に1N−NaOH(50ml)を加え、混合物を25℃にて12時間攪拌し、濃縮して量を減らした。水溶液に1N−HCl溶液を加えて、無色の沈殿物を得た。これを濾取し、水で洗浄して、3−{4−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]フェニル}プロパン酸(12.1g)を無色の固体として得た。1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.15(3H, s), 2.52(2H, t, J=7.5Hz), 2.83(2H, t, J=7.5Hz), 7.27(2H, d, J=8.1Hz), 7.52(1H, s), 7.78(2H, d, J=8.1Hz), 12.24(1H, s).
MS: 291(M+H)+
工程4
3−{4−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]フェニル}プロパン酸(3g)のCHCl(30ml)溶液に5℃にて塩化オキザリル(1.35ml)を滴下した。5分後、3滴のDMFを加え、これを25℃にて1時間攪拌した。続いて、溶媒および試薬を留去し、残渣をTHF(30ml)に溶解した。得られた酸塩化物の氷冷溶液に、イソシアノ酢酸エチル(2.82ml)および1,8−ジアザビシクロ[4.5.0]ウンデカ−7−エン(DBU、4.64ml)のTHF(30ml)溶液を加えた。これを、25℃にて2日間攪拌した。これを、0.1N−HCl水で停止し、酢酸エチルで抽出して、抽出物をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をCHClおよびMeOH(5/1)を溶出液として用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、5−(2−{4−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]フェニル}エチル)−1,3−オキサゾール−4−カルボン酸エチル(2.25g)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.26(3H, t, J=7.1Hz), 2.15(3H, s), 2.96(2H, t, J=7.4Hz), 3.33(2H, t, J=7.4Hz), 4.22(2H,q, J=7.1Hz), 7.21(2H, d, J=8.2Hz), 7.54(1H, s), 7.78(2H, d)、8.37(1H, s), 12.20(1H, s).
MS: 386(M+H)+
工程5
5−(2−{4−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]フェニル}エチル)−1,3−オキサゾール−4−カルボン酸エチル(2.14g)のMeOH(5ml)溶液に濃HCl(10ml)を加え、これを80℃にて8時間攪拌した。続いて、これを減圧濃縮して、1−アミノ−4−[4−(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)フェニル]−2−ブタノン二塩酸塩を粗製の固体として得た。これをさらに精製することなしに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.93(4H, m), 3.95(2H, m), 7.02(1H, s), 7.33(2H, d, J=8.4Hz), 7.63(2H, d, J=8.4Hz), 8.21(3H, br), 8.77(2H, br).
工程6
1−アミノ−4−[4−(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)フェニル]−2−ブタノン二塩酸塩(1.8g)の塩化メチレン(20ml)およびDMF(20ml)溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA、3.3ml)およびジ−tert−ブチルジカルボネート(1.29g)を加えた。反応液を室温にて12時間攪拌し、溶液に水を加え、混合物をCHClで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過しおよび濃縮した。得られた油状物をピリジン(20ml)に溶解し、これに氷冷下にて、塩化アセチル(0.57ml)を加えた。これを25℃にて2時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、有機層を酢酸エチルで抽出し、MgSOで乾燥した。溶媒を減圧留去して、得られた黄色の油状物をヘキサンおよびAcOEt(10/1)を溶出液として用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、(4−{4−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]フェニル}−2−オキソブチル)カルバミン酸tert−ブチル(0.3g)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.38(9H, s), 2.15(3H, s), 2.76(4H, br), 3.76(2H, d, J=5.8Hz), 7.07(1H, t), 7.25(2H, d, J=8.2Hz), 7.53(1H, s), 7.78(2H, d), 12.22(1H, s).
MS: m/z 404(M+H)+
工程7
(4−{4−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]フェニル}−2−オキソブチル)カルバミン酸tert−ブチル(260mg)を4N−HCl−ジオキサンで室温にて2時間処理した。続いて、溶媒を減圧留去した。残渣をイソプロピルエーテル(IPE)中で粉砕して、N−{4−[4−(4−アミノ−3−オキソブチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩(218mg)を無色の粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.16(3H, s), 2.89(4H, d x2), 3.81(2H, m), 7.28(2H, d,
J=8.2Hz), 7.54(1H, s), 7.80(2H, d, J=8.2Hz), 8.10(3H, br)、12.23(1H, br).
MS: 304(M+H)+
工程8
{(E)−[(4−{4−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]フェニル}−2−オキソブチル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例5の工程7の化合物から、製造例1の工程13と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.38(9H, s), 1.43(9H, s), 2.15(3H, s), 2.84(4H, s), 4.24(2H, d, J=4.8Hz), 7.27(2H, d, J=8.2Hz), 7.52(1H, s), 7.79(2H, d), 8.72(1H, br), 10.15(1H, s), 11.43(1H, s), 12.22(1H, s).
MS: 546(M+H)+
工程9
表題化合物を、製造例5の工程8の化合物から、製造例1の工程14と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.16(3H, s), 2.73-2.94(4H, m), 3.38(2H, m), 6.53(1H, br), 7.26(2H, d, J=8.0Hz), 7.32(2H, s), 7.54(1H, s), 7.80(2H, d, J=8.0Hz), 11.50(1H, s), 12.05(1H, s), 12.21(1H, s).
MS: m/z 346(M+H) フリー体
製造例6:N−(4−{2−[4−(3−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}プロピル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
N−[4−(クロロメチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(23.6g)のトルエン(200ml)およびアセトニトリル(80ml)溶液に25℃にてトリフェニルホスフィン(35.7g)を加え、混合物を130℃で12時間攪拌した。得られた沈殿を濾取し、IPEで洗浄して、{[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾ
ール−4−イル]メチル}(トリフェニル)ホスホニウムクロライド(35.7g)を無色の粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 5.25(2H, d, J=15.3Hz), 6.86(1H, d, J=3.8Hz), 7.68-7.92(15H, m), 12.06(1H, s).
工程2
(2E)−3−(4−ホルミルフェニル)アクリル酸メチルを、ベンゼン−1,4−ジカルボアルデヒドから、製造例2の工程10と同様の方法で製造した。
1H-NMR (200MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 3.75(3H, s), 6.83(1H, d, J=16.1Hz), 7.74(1H, d, J=16.1Hz), 7.95(4H, s), 10.03(1H, s).
工程3
(2E)−3−(4−{(E)−2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]ビニル}フェニル)アクリル酸メチルを、製造例6の工程1の化合物および製造例6の工程2の化合物から、製造例2の工程3と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.15(3H, s), 3.73(3H, s), 6.66(1H, d, J=16.0Hz), 7.24(1H, d, J=14.5Hz), 7.55-7.78(2H, m), 7.95(4H, s), 12.20(1H, br).
MS: 329(M+H)+
工程4
3−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)プロパン酸メチルを、製造例6の工程3の化合物から、製造例2の工程11と同様の方法で製造した。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 2.24(3H, s), 2.61(2H, t, J=7.8Hz), 2.92(2H, t, J=7.8Hz), 2.94(4H, s), 3.67(3H, s), 6.49(1H, s), 7.09(4H, s).
MS: 333(M+H)+
工程5
3−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)プロパン酸メチル(1.0g)をTHF(20ml)に溶解し、リチウムテトラヒドロボレート(1.07g)を分割して5℃にて加えた。反応混合物を4時間還流し、NaSOを加え、混合物を12時間攪拌した。沈殿物を濾過によって除去し、有機溶媒を減圧留去した。残渣をヘキサンおよび酢酸エチル(3:2−1:1)を溶出液として用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、N−(4−{2−[4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(200mg)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.87(2H, m), 2.24(3H, s), 2.68(2H, t, J=7.5Hz), 2.94(4H, s), 3.68(2H, t, J=7.5Hz), 6.50(1H, s), 7.10(4H, s).
MS: 305(M+H)+
工程6
N−(4−{2−[4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(180mg)のTHF(5ml)溶液に、0℃にてトリフェニルホスフィン(233mg)およびCBr(294mg)を加え、これを25℃にて1時間攪拌し、水に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過して、減圧濃縮した。残渣をヘキサンおよび酢酸エチル(1/2)を溶出液として用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、N−(4−{2−[4−(3−ブロモプロピル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(217.2mg)を無色の粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.02(2H, m), 2.11(3H, s), 2.66(2H, t, J=7.5Hz), 2.87(
4H, br), 3.49(2H, t, J=7.5Hz), 6.73(1H, s), 7.11(4H, s), 12.08(1H, s).
MS: 367, 369(M+H)+
工程7
N−(4−{2−[4−(3−ブロモプロピル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(175mg)のDMF(5ml)溶液に25℃にてフタルイミドカリウムを加えた。混合物を50℃にて2.5時間攪拌し、水に注ぎ、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をヘキサンおよび酢酸エチル(1:1)を溶出液として用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、N−[4−(2−{4−[3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)プロピル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(174.1mg)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.95(2H, m), 2.11(3H, s), 2.57(2H, t, J=7.1Hz), 2.82(4H, s), 3.59(2H, t, J=6.9Hz), 6.71(1H, s), 7.08(4H, s), 7.83(3H, s).
MS: 434(M+H)+
工程8
雰囲気下、N−[4−(2−{4−[3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)プロピル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(87.1mg)、ヒドラジン一水和物(0.174ml)およびMeCN(2ml)を混合した。反応混合物を50℃にて1時間攪拌した。室温まで冷却後、混合物をCHClで希釈し、沈殿物を濾別した。濾液を減圧濃縮し、残渣をCHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いてNHシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−(4−{2−[4−(3−アミノプロピル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(50mg)を無色の油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.61(1H, m), 2.11(3H, s), 2.56(2H, m), 2.87(4H, s), 3.32(2H, m), 6.72(1H, s), 7.09(4H, s).
MS: 304(M+H)+
工程9
((Z)−{[3−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)プロピル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例6の工程8の化合物から、製造例1の工程13と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.38(9H, s), 1.47(9H, s), 1.79(2H, br), 2.11(3H, s), 2.55(2H, br), 2.86(4H, s), 3.26(2H, br), 6.72(1H, s), 7.11(4H, s), 8.30(1H, br),
11.45(1H, s), 12.10(1H, s).
MS: 546(M+H)+
工程10
表題化合物を、製造例6の工程9の化合物から、製造例1の工程14と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.74(2H, m), 2.11(3H, s), 2.58(2H, t, J=7.1Hz), 2.87(4H,s x2), 3.09(2H, m), 6.73(1H, s), 7.12(4H, s), 7.21(4H, br), 7.87(1H, br), 12.10(1H, s).
MS: 346(M+H)+
製造例7:N−{4−[4−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}ブチル)フェ
ニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
4−フェニル−1−ブタノール(15g)のCHCl(150ml)溶液に0℃にて塩化ピバロイル(14.2ml)およびジイソプロピルエチルアミン(26.1ml)を加えた。混合物を25℃にて2時間攪拌し、水に注ぎ、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をヘキサンおよび酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、ピバル酸4−フェニルブチル(21g)を淡黄色の油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.19(9H, s), 1.63-1.74(4H, m), 2.64(2H, m), 4.06(2H, m), 7.15-7.33(5H, m).
MS: m/z 235(M+H)+
工程2
ピバル酸4−[4−(2−ブロモアセチル)フェニル]ブチルを、製造例7の工程1の化合物から、製造例5の工程1と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.16(9H, s), 1.68-1.79(4H, m), 2.72(2H, t, J=7.1Hz), 4.08(2H, t, J=5.9Hz), 4.43(2H, s), 7.30(2H, d, J=8.0Hz), 7.92(2H, d, J=8.0Hz)
MS: 355.357(M+H)+
工程3
ピバル酸4−[4−(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)フェニル]ブチルを、製造例7の工程2の化合物から、製造例5の工程2と同様の方法で製造した。
MS: 333(M+H)+
工程4
ピバル酸4−{4−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]フェニル}ブチルを、製造例7の工程3の化合物から、製造例1の工程7と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.19(9H, s), 1.69(4H, m), 2.67(2H,br), 4.08(2H, br), 7.23(2H, d, J=8.0Hz), 7.72(2H, d, J=8.0Hz), 10.8(1H, br).
MS: m/z 375(M+H)
工程5
ピバル酸4−{4−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]フェニル}ブチル(1.5g)のMeOH(10ml)溶液に、氷冷下MeOH中のナトリウムメトキシド(28%、0.89ml)を加え、これを45℃にて12時間攪拌した。有機溶媒を留去して量を減らし、5℃にて残渣に1N−HCl(10ml)を加えた。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をIPE中で粉砕して、N−{4−[4−(4−ヒドロキシブチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドを白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.37-1.68(4H, m), 2.15(9H, s), 2.59(2H, t, J=7.4Hz), 3.41(2H, t, J=6.3Hz), 3.81(1H, br), 7.24(2H, d, J=8.0Hz), 7.79(1H, d, J=8.0Hz), 12.22(1H, s).
MS: m/z 291(M+H)
工程6
N−{4−[4−(4−ブロモブチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドを、製造例7の工程5の化合物から、製造例6の工程6と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.63-1.89(4H, m), 2.15(3H, s), 2.62(2H, t, J=7.2Hz), 3.56(2H, t, J=6.4Hz), 7.25(2H, d, J=8.0Hz), 7.80(2H, d, J=8.0Hz), 12.22(1H, s).
MS: 353, 355(M+H)+
工程7
N−(4−{4−[4−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ブチル]フェニル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミドを、製造例7の工程6の化合物から、製造例6の工程7と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.62(4H, br), 2.15(3H, s), 2.62(2H, br), 3.60(2H, br), 7.27(2H, d), 7.51(1H, s), 7.77(2H, d), 7.82-7.89(4H, m), 12.22(1H, s).
MS: m/z 420(M+H)
工程8
N−{4−[4−(4−アミノブチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドを、製造例7の工程7の化合物から、製造例6の工程8と同様の方法で製造した。
MS: m/z 290(M+H)
工程9
{(E)−[(4−{4−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]フェニル}ブチル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例7の工程8の化合物から、製造例1の工程13と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.37(9H, s), 1.47(9H, s), 1.56(4H, m), 2.15(3H, s), 2.62(2H, m), 3.30(2H, m), 7.25(2H,d), 7.51(1H, s), 7.29(2H,d), 8.30(1H, t, J=1.2Hz), 11.49(1H, s), 12.21(1H, s).
MS: m/z 532(M+H)
工程10
表題化合物を、製造例7の工程9の化合物から、製造例1の工程14と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.13-1.20(4H, m), 2.16(3H, s), 2.62(2H, t, J=7.2Hz), 3.14(2H, m), 7.23(2H, d, J=8.0Hz), 7.53(1H, s), 7.68(2H, m), 7.80(2H, d, J=8.0Hz), 12.23(1H, s).
MS: m/z 332(M+H) フリー体
製造例8:N−(4−{2−[3−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
水素化アルミニウムリチウムの乾燥テトラヒドロフラン(50ml)懸濁液に、氷冷下、テトラヒドロフラン(100ml)中の(3−ブロモフェニル)酢酸(10g)を加え、混合物を2時間還流した。冷却後、反応混合物に水およびロシェル塩水を加えた。混合物をさらに30分攪拌し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して、2−(3−ブロモフェニル)エタノール得た。この化合物は、さらに精製することなしに次の反応に用いた。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.66(1H, brs), 2.84(2H, dd, J=6.5, 14Hz), 3.85(2H, dt, J=6.5, 2.6Hz), 7.13-7.39(4H, m).
工程2
2−(3−ブロモフェニル)エタノール(7g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1
00ml)溶液に、25℃にてtert−ブチルジメチルシリルクロライド(5.77g)およびイミダゾール(2.84g)を加え、混合物を25℃にて12時間攪拌した。反応混合物を水(500ml)に注ぎ、酢酸エチル(100mlx2)で抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をn−ヘキサンおよび酢酸エチルの混合溶媒を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、[2−(3−ブロモフェニル)エトキシ](tert−ブチル)ジメチルシランを無色の油状物として得た。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3), δ(ppm): 0.01(6H, s), 0.88(9H, s), 2.81(2H, dt, J=6.5, 9.5Hz), 3.81(2H, dt, J=3.0, 6.5Hz), 7.14-7.39(5H, brs).
工程3
[2−(3−ブロモフェニル)エトキシ](tert−ブチル)ジメチルシラン(2.45g)のTHF(25ml)溶液に、n−ブチルリチウム(1.57M−ヘキサン溶液、5.58ml)を−75℃にて加え、混合物を同じ温度で1時間攪拌した。続いて、同じ温度でDMF(1.69ml)を加え、混合物を2時間攪拌した。塩化アンモニウム水で反応を停止し、室温まで昇温した。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過して、減圧濃縮した。残渣をヘキサンおよび酢酸エチル(20/1−10/1)を用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−ベンズアルデヒド(0.8g)を無色の油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 0.01(6H, s), 0.85(9H, s), 2.89(2H, t, J=6.6Hz), 3.83(2H, t, J=6.6Hz), 7.44-7.58(2H, m), 7.71-7.74(2H, m), 10.00(1H, s).
工程4
N−(4−{(E)−2−[3−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−フェニル]ビニル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミドを、製造例8の工程3の化合物から、製造例2の工程3と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 0.00(6H, s), 0.87(9H, s), 2.22(3H, s), 2.83(2H, t)、3.82(2H, t), 6.84-7.34(7H, m)、10.10(1H, br).
MS: 403(M+H)+
工程5
N−(4−{(E)−2−[3−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)フェニル]ビニル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(920mg)のTHF(10ml)溶液にフッ化テトラブチルアンモニウム(1M−THF溶液、4.6ml)を0℃にて加え、これを25℃にて2時間攪拌し、水に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、N−(4−{(E)−2−[3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]ビニル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(660mg)を粗製の油状物として得た。これをさらに精製することなしに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.22(3H, s), 2.89(2H, t, J=6.5Hz), 3.25(1H, m), 3.89(2H, t, J=6.5Hz), 6.84-7.72(7H, m), 10.00(1H, br).
MS: 289(M+H)+
工程6
N−(4−{2−[3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミドを、製造例8の工程5の化合物から、製造例2の工程11と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.24(3H, s), 2.84(2H, t, J=6.4Hz), 2.95(4H, s), 3.85(2H, t, J=6.4Hz), 6.50(1H, s), 7.01-7.07(3H, m), 7.18-7.22(1H, m).
MS: 291(M+H)+
工程7
雰囲気下、0℃にてN−(4−{2−[3−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(300mg)、メタンスルホニルクロライド(0.12ml)、ジイソプロピルエチルアミン(0.54ml)およびCHCl(7ml)を混合した。反応混合物を室温にて1時間攪拌し、沈殿物を濾別して、濾液を減圧濃縮した。残渣をDMFに溶解し、N雰囲気下、DMF(5ml)と合わせたフタルイミドカリウム(287mg)を加え、反応混合物を50℃にて3時間攪拌した。室温まで冷却後、反応混合物にAcOEtおよび1N−HClを加えた。有機層を水、飽和NaHCOおよび食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(2/3)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、N−[4−(2−{3−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(433.6mg)を白色粉末として得た。1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.31(3H, s), 2.85-2.99(6H, m), 3.89(2H, dd, J=7.8, 6.2Hz), 6.46(1H, s), 6.97-7.17(4H, m), 7.72(2H, m)、7.82(2H, m).
MS: 420(M+H)+
工程8
N−(4−{2−[3−(2−アミノエチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミドを、製造例8の工程7の化合物から、製造例6の工程8と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.61(2H, m), 2.75(2H, m), 2.88(4H, s), 6.72(1H, s), 6.99-7.21(4H, m).
MS: 290(M+H)+
工程9
((Z)−{[2−(3−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)エチル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例8の工程8の化合物から、製造例1の工程13と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.46(9H, s), 1.50(9H, s), 2.27(3H, s), 2.84(2H, t, J=7.0Hz), 2.95(4H, s), 3.66(2H, dd, J=7.0, 6.0Hz), 5.63(1H, dd, J=5.0, 1.5Hz), 6.47(1H, s), 6.98-7.05(3H, m), 7.15-7.23(1H, m), 8.39(1H, br), 11.50(1H,br).
MS: 532(M+H)+
工程10
表題化合物を、製造例8の工程9の化合物から、製造例1の工程14と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12(3H, s), 2.75(2H, t, J=7.3Hz), 2.94(4H, br), 3.35(2H, dt, J=7.3, 6.2Hz), 6.74(1H, s), 7.04-7.25(8H, m), 7.70(1H, t, J=5.4Hz), 12.09(1H,br).
MS: m/z 332(M+H) フリー体
製造例9:2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドの合成
工程1
エタノール(25ml)中の、酢酸3−クロロ−2−オキソプロピル(5g)およびチ
オ尿素(2.5g)の混合物を4時間還流した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、得られた結晶状の沈殿物を濾取し、エタノール(20ml)で洗浄して、酢酸(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)メチル塩酸塩(3.5g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.07(3H, s), 4.92(2H, s), 6.87(1H, s).
MS: 173(M+H)+
工程2
ジクロロメタン(560ml)中の、酢酸(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)メチル塩酸塩(56g)およびピリジン(45g)の混合物に、5℃にて塩化アセチル(23g)を30分かけて加え、反応混合物を同じ温度で10分攪拌した。反応混合物を水(500ml)に注ぎ、クロロホルム(1L)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣の固体をイソプロピルエーテルで濾取し、酢酸(2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル)メチル(47g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 2.12(3H, s), 2.29(3H, s), 5.08(2H, s), 6.93(1H, s).
MS: 215(M+H)+
工程3
メタノール(640ml)中の、酢酸(2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル)メチル(46g)および炭酸カリウム(30g)を周囲温度にて3時間攪拌し、反応混合物を減圧濃縮した。残渣をクロロホルムで希釈し、不溶物を濾別した。得られた溶液をメタノール/クロロホルム(1/99)を用いシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、得られた固体をイソプロピルエーテルで濾取し、N−(4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(35g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12(3H, s), 4.44(2H, d, J=5.0Hz), 5.20(1H, t, J=5.0Hz), 6.88(1H, s), 12.02(1H, brs).
MS: 173(M+H)+
工程4
N−(4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(2.8g)をメタノール(10ml)およびクロロホルム(200ml)に溶解し、続いて、窒素雰囲気下、酸化マンガン(IV)(28.3g)を溶液に加えた。反応混合物を室温にて7時間攪拌し、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮した。得られた固体をエチルエーテルで洗浄して、N−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(2.01g)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 195.5-199℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.17(3H, s), 8.28(1H, s), 9.79(1H, s), 12.47(1H, brs).
工程5
[4−(ブロモメチル)フェニル]酢酸(5.0g)のトルエン(50ml)溶液に25℃にてトリフェニルホスフィン(5.8g)加え、これを5時間還流した。室温まで冷却後、得られた無色の沈殿物を濾取し、IPEで洗浄して、[4−(カルボキシメチル)−ベンジル](トリフェニル)ホスホニウムブロマイド(10.7g)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 3.52(2H, s), 5.13(2H, d, J=15.6Hz), 6.90(2H, dd, J=8.1, 2.3Hz), 7.11(2H, d, J=8.1Hz), 7.58-7.91(15H, m).
MS: 411(M+H)+
工程6
[4−(カルボキシメチル)ベンジル](トリフェニル)ホスホニウムブロマイド(19.1g)のDMF(180ml)溶液に、氷冷下、カリウムtert−ブトキシド(11.9g)を加え、これを5℃にて30分間攪拌した。この溶液に、DMF(18ml)中のN−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(6.0g)を加え、これを25℃にて3時間攪拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。水層を1N−HClで酸性(pH4−5)として、無色の沈殿物を得た。沈殿物を濾取して、(4−{(E)−2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]ビニル}フェニル)酢酸および(4−{(Z)−2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]ビニル}フェニル)酢酸(10g)の混合物を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12, 2.14(3x5/6, 3x1/6H, s), 3.52, 3.54(2x5/6, 2x1/6H, s), 6.46(5/6H, d, J=12.7Hz), 6.54(5/6H, d, J=12.7Hz), 6.95(1H, s), 7.11-7.49(4+1/6H, m), 12.09(1H, br).
MS: 303(M+H)+
工程7
(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)酢酸を、製造例9の工程6の化合物から、製造例2の工程11と同様の方法で製造した。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.88(4H, s), 3.50(2H, s), 6.74(1H, s), 7.14(4H, s), 12.08(1H, s).
MS: m/z 305(M+H)
工程8
(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)酢酸(2.0g)のDMF(15ml)溶液にN,N’−カルボニルジイミダゾール(1.6g)を加えた。混合物を50℃にて2時間攪拌し、混合物に25℃にて、グアニジン塩酸塩(3.1g)およびナトリウムメトキシド(28%MeOH溶液、6.4ml)のDMF(5ml)溶液を加えた。反応混合物を25℃にて12時間攪拌し、有機溶媒を留去して量を減らし、残渣を水に注いだ。混合物に1N−HClを加えてpHを8に調整し、混合物を酢酸エチルにて抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をCHClおよびMeOH(10/1)を溶出液として用いたシリカゲル(アミンでコートされた)カラムクロマトグラフィーで精製して、2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド(1.4g)を無色の粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.10(3H, s), 2.86(4H, m), 3.34(2H, s), 6.74(1H, s), 7.08(2H, d, J=8.1Hz), 7.12(2H, d, J=8.1Hz), 12.22(1H, br).
MS: m/z 346(M+H)
製造例10:N−[4−(2−{4−[(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩の合成
工程1
エタノール(25ml)中の、酢酸3−クロロ−2−オキソプロピル(5g)およびチオ尿素(2.5g)の混合物を4時間還流した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、得られた結晶状の沈殿物を濾取し、エタノール(20ml)で洗浄して、酢酸(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)メチル塩酸塩(3.5g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.07(3H, s), 4.92(2H, s), 6.87(1H, s).
MS: 173(M+H)+
工程2
ジクロロメタン(560ml)中の、酢酸(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)メチル塩酸塩(56g)およびピリジン(45g)の混合物に、5℃にて30分かけて塩化アセチル(23g)を加え、反応混合物を同じ温度で10分攪拌した。反応混合物を水(500ml)に注ぎ、クロロホルム(1L)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣の固体をイソプロピルエーテルで濾取して、酢酸(2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル)メチル(47g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 2.12(3H, s), 2.29(3H, s), 5.08(2H, s), 6.93(1H, s).
MS: 215(M+H)+
工程3
メタノール(640ml)中の、酢酸(2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル)メチル(46g)および炭酸カリウム(30g)の混合物を、周囲温度にて3時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮した。残渣をクロロホルムで希釈し、不溶物を濾別した。得られた溶液をメタノール/クロロホルム(1/99)を用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた固体をイソプロピルエーテルで濾取して、N−(4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(35g)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12(3H, s), 4.44(2H, d, J=5.0Hz), 5.20(1H, t, J=5.0Hz), 6.88(1H, s), 12.02(1H, brs).
MS: 173(M+H)+
工程4
N−(4−(ヒドロキシメチル)−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(2.8g)をメタノール(10ml)およびクロロホルム(200ml)に溶解し、続いて、窒素雰囲気下で酸化マンガン(IV)(28.3g)を溶液に加えた。反応混合物を室温にて7時間攪拌し、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮した。得られた固体をエチルエーテルで洗浄して、N−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(2.01g)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 195.5-199℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.17(3H, s), 8.28(1H, s), 9.79(1H, s), 12.47(1H, brs).
工程5
窒素雰囲気下、1−(ブロモメチル)−4−ニトロベンゼン(1.9g)、トリフェニルホスフィン(2.31g)およびN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)を混合した。反応混合物を室温にて2.5時間攪拌した。続いて、カリウムtert−ブトキシド(1.19g)およびN−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(1.5g)を加え、混合物を室温にて14時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を1N−塩酸、水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をn−ヘキサン/酢酸エチル(1:1)(1:2)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフ
ィーで精製し、エチルエーテル中で粉砕して、N−{4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(1.59g)を黄色固体として得た。
mp. 155-157℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.13(3H, s), 6.64(1H, d, J=12.5Hz), 6.71(1H, d, J=12.5Hz), 7.18(1H, s), 7.79(2H, d, J=9.0Hz), 8.17(2H, d, J=9.0Hz), 12.02(1H, brs).
MS: 290(M+H)+
工程6
メタノール(25ml)、テトラヒドロフラン(25ml)および酢酸(18ml)中の、N−{4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(2g)および10%パラジウムカーボン(400mg)の混合物を、4気圧の水素下、周囲温度にて5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、有機溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をn−ヘキサン/酢酸エチル(1:2)酢酸エチルを溶出液として用いてシ
リカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、エチルアルコール/エチルエーテル中で粉砕して、N−{4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(539.6mg)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 102.5-104℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.75(4H, brs), 4.82(2H, s), 6.46(2H, d, J=8.5Hz), 6.69(1H, s), 6.83(2H, d, J=8.5Hz), 12.07(1H, brs).
MS: 262(M+H)+
工程7
N−{4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(100mg)のトルエンの懸濁液に、(2−ブロモエチル)カルバミン酸tert−ブチル(87.5mg)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(52m
l)を加え、混合物を80℃にて24時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水(10ml)を加えて、有機層を分離し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、{2−[(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)アミノ]エチル}カルバミン酸tert−ブチル(41.0mg)を淡褐色のアモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.45(9H, s), 2.23(3H, s), 2.86(4H, s), 3.15-3.28(2H, m), 3.15-3.47(2H, m), 4.64-5.02(1H, brs), 6.49(1H, s), 6.52(2H, d, J=8.0Hz), 6.95(2H, d, J=8.0Hz), 9.22-10.10(1H, brs).
MS: 405.2(M+H)+, 427.3(M+Na)+
工程8
雰囲気下、{2−[(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)アミノ]エチル}カルバミン酸tert−ブチル(50.7mg)および4N−HCl−ジオキサン(2ml)を混合した。反応混合物を20℃にて1時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣をAcOEtで固体化して、N−[4−(2−{4−[(2−アミノエチル)アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩(28.9mg)を淡褐色の固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.81(4H, s), 2.92-3.05(2H, m), 3.29(2H, t, J=6.2Hz), 6.67(2H, d, J=7.7Hz), 7.01(2H, d, J=8.1Hz), 7.87-8.24(3H, brs), 12.08(1H, s).
MS: 305.2(M+H)+, 327.2(M+Na)+ フリー体
工程9
雰囲気下、N−[4−(2−{4−[(2−アミノエチル)アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド二塩酸塩(20.3mg)、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(16.7mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(28.1μl)、THF(0.5ml)およびDMF(0.1ml)を混合し、混合物を15℃にて14時間攪拌し
た。揮発性物質を留去し、残渣をMeOH(0.5ml)に溶解した。反応混合物を20℃にて3時間攪拌し、続いてAcOEt(20ml)を加えて、混合物を水および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮して、粗製の黄色油状物(26.9mg)を得た。粗製の油状物をクロロホルム/メタノール(20:1)を溶出液として用いて分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製して、[(Z)−({2−[(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)アミノ]エチル}アミノ)メチリデン]ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(23.8mg)を淡黄色の油状物として得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.48(9H, s), 1.52(9H, s), 2.22(3H, s), 2.75 - 3.01(4H, m), 3.20 - 3.38(2H, m), 3.55 - 3.76(2H, m), 4.15 - 4.68(1H, brs), 6.51(1H, s), 6.55(2H, d, J=8.4Hz ), 6.97(2H, d, J=8.4Hz), 8.56(1H, t, J=5.5Hz), 9.91 -
10.46(1H, brs), 11.46(1H, s).
MS: 547.28(M+H)+
工程10
表題化合物を、製造例10の工程9の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.81(4H, s), 3.15 - 3.23(2H, m),
3.28 - 3.38(2H, m), 6.6 - 6.75(3H, m), 7(2H, d, J=8Hz ), 7.17(4H, brs), 7.62(1H, t, J=5.1Hz), 12.07(1H, s).
MS: 347.2(M+H)+ フリー体
製造例11:N−[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]−2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
3−(4−メルカプトフェニル)プロパン酸(5g)、KCO(11.4g)およびDMF(30ml)を混合し、N雰囲気下、0℃にてヨウ化メタン(5.12ml)を混合物に滴下した。反応混合物を室温にて13時間攪拌し、氷水に注ぎ、混合物をAcOEtで抽出した。有機層を水(2回)および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮して、3−[4−(メチルチオ)フェニル]プロパン酸メチル(4.19g)を淡黄色の油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 2.47(3H, s), 2.61(2H, t, J=8.0Hz), 2.91(2H, t, J=8.0Hz), 3.67(3H, s), 7.12(2H, d, J=8.5Hz), 7.20(2H, d, J=8.5Hz).
工程2
28%ナトリウムメトキシド−メタノール(3.67ml)を、0℃にて攪拌しながら3−[4−(メチルチオ)フェニル]プロパン酸メチル(4g)およびシュウ酸ジエチル(5.17ml)の混合物に滴下した。反応混合物を減圧下にて、65℃にて30分間攪拌した。15%HSO水(35ml)を混合物に加え、混合物を15時間還流した。室温まで冷却後、混合物をAcOEtで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣の油状物をEtOH(20ml)に溶解し、濃HSO(0.4ml)を溶液に滴下した。反応混合物を2時間還流し、室温まで冷却後、EtOHを減圧留去した。AcOEtおよび水を残渣に加え、混合物を抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をn−ヘキサン/AcOEt(6:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、4−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−オキソブタン酸エチル(2.43g)を黄色の液体として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.35(3H, t, J=7.0Hz), 2.46(3H, s), 2.92(2H, t, J=7.0Hz), 3.16(2H, t, J=7.0Hz), 4.31(2H, q, J=7.0Hz), 7.13(2H, d, J=8.5Hz), 7.20(2H, d, J=8.5Hz).
工程3
臭化銅(II)(6.11g)のAcOEt(110ml)懸濁液に、4−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−オキソブタン酸エチル(2.3g)のCHCl(55ml)の溶液を加えた。反応混合物を17時間還流し、室温まで冷却し、短く充填したシリカゲルでAcOEt/n−ヘキサン(1:1)で溶出して濾過した。溶媒を減圧留去して、3−ブロモ−4−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−オキソブタン酸エチル(2.56g)を黄色の油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.37(3H, t, J=7.0Hz), 2.47(3H, s), 3.20(1H, dd, J=14.5, 7.5Hz), 3.49(1H, dd, J=14.5, 7.5Hz), 4.35(2H, q, J=7.0Hz), 5.22(1H, d, J=7.5Hz), 7.17(2H, d, J=8.5Hz), 7.20(2H, d, J=8.5Hz).
工程4
3−ブロモ−4−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−オキソブタン酸エチル(2.4g)をEtOH(40ml)に溶解し、続いてチオ尿素(1.1g)を溶液に加えた。反応混合物をN雰囲気下にて1時間還流した。冷却した反応混合物を減圧下でエバポレートし、残渣に飽和NaHCOおよび水を加えて、混合物をAcOEtで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をCHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、2−アミノ−5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(2.01g)を黄色のアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.25(3H, t, J=7.0Hz), 2.44(3H, s), 4.20(2H, q, J=7.0Hz), 4.28(2H, s), 7.02(2H, s), 7.19(4H, s).
MS: 309(M+H)+
工程5
2−アミノ−5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(1.9g)をCHCl(38ml)およびピリジン(1.05ml)に溶解し、続いてN雰囲気下、0℃にて塩化アセチル(0.482ml)を溶液に滴下した。反応混合物を室温にて1時間攪拌した。有機溶液を1N−HCl、水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣の固体をIPEで洗浄して、2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(2.01g)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 205-206 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.28(3H, t, J=7.0Hz), 2.09(3H, s), 2.45(3H, s), 4.27(2H,q, J=7.0Hz), 4.43(2H, s), 7.22(4H, s), 12.41(1H, s).
MS: 351(M+H)+
工程6
2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(1.0g)をTHF(20ml)に溶解し、続いて0℃にて水素化ホウ素リチウム(124mg)を溶液に分割して加えた。反応混合物を4.5時間還流し、反応をメタノールで停止した。混合物を減圧濃縮し、CHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製した。残渣のオフホワイトの固体(548.5mg)をMeOH(2ml)およびCHCl(20ml)に溶解し、続いて、N 雰囲気下、酸化マンガン(IV)(2.48g)を溶液に加え、反応混合物を室温にて12時間攪拌し、セライト濾過して、濾液を減圧濃縮した。残渣をCHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシ
ュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−{4−ホルミル−5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(500.1mg)を黄色の蝋状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.12(3H, s), 2.45(3H, s), 4.48(2H, s), 7.23(4H, s), 10.03(1H, s), 12.33(1H, s).
MS: 307(M+H)+
工程7
雰囲気下、1−(ブロモメチル)−4−ニトロベンゼン(564mg)、トリフェニルホスフィン(685mg)およびDMF(9ml)を混合し、反応混合物を室温にて2時間攪拌した。続いて、カリウムtert−ブトキシド(345mg)およびN−{4−ホルミル−5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(470.5mg)を混合物に加え、混合物を室温にて2時間攪拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、AcOEtで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥して、減圧濃縮した。残渣をCHCl/AcOEt(1:1)を溶出液として用いたシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−{5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−4−[(E)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドおよびN−{5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドの混合物(E:Z=1:2)(671mg)を黄色のアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.08(3Hx2/3, s), 2.12(3Hx1/3, s), 2.44(3H, s), 4.04(2Hx2/3, s), 4.30(2Hx1/3, s), 6.71(1Hx2/3, d, J=12.5Hz), 6.84(1Hx2/3, d, J=12.5Hz), 7.18(4Hx2/3, s), 7.23(4Hx1/3, s), 7.24(1Hx1/3, d, J=15.5Hz), 7.40(1Hx1/3, d, J=15.5Hz), 7.65(2Hx2/3, d, J=9.0Hz), 7.92(2Hx1/3, d, J=9.0Hz), 8.12(2Hx2/3, d, J=9.0Hz), 8.22(2Hx1/3, d, J=9.0Hz), 11.85(1Hx2/3, brs), 12.16(1Hx1/3, brs).
MS: 426(M+H)+
工程8
ペルオキシ一硫酸カリウム(1.41g)を水(4ml)およびTHF(4ml)に懸濁し、続いてTHF(9ml)中の、N−{5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−4−[(E)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドおよびN−{5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドの混合物(E:Z=1:2)(650mg)を懸濁液に0℃にて滴下した。反応混合物を室温にて1時間攪拌し、続いて、水を懸濁液に加えた。混合物をAcOEtで抽出し、有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥して、減圧濃縮して、N−{5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−4−[(E)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドおよびN−{5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドの混合物(E:Z=1:2)(693.3mg)を黄色のアモルファスとして得た。
Z : E=2 : 1
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.09(3Hx2/3, s), 2.13(3Hx1/3, s), 3.18(3H, s), 4.24(2Hx2/3, s), 4.49(2Hx1/3, s), 6.73(1Hx2/3, d, J=12.5Hz), 6.86(1Hx2/3, d, J=12.5Hz), 7.33(1Hx1/3, d, J=15.5Hz), 7.41-7.97(5/3H, m), 7.48(2Hx2/3, d, J=9.0Hz), 7.55(2Hx1/3, d, J=9.0Hz), 7.65(2Hx2/3, d, J=9.0Hz), 7.85(2Hx2/3, d, J=9.0Hz), 8.14(2Hx2/3, d, J=9.0Hz), 8.22(2Hx1/3, d, J=9.0Hz), 11.90(1Hx2/3, s), 12.22(1Hx1/3, s).
MS: 458(M+H)+
工程9
N−{5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−4−[(E)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドおよびN−{5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドの混合物(E:Z=1:2)(380mg)、10%パラジウムカーボン(380mg)、MeOH(3.5ml)、THF(3.5ml)およびAcOH(0.5ml)を混合し、反応混合物を3気圧のH下、室温にて3時間攪拌し、セライト濾過した。濾液を減圧濃縮し、残渣に1N−NaOHを加えて、混合物をAcOEtで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をCHCl/MeOH(30:1→10:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、N−{4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(161.8mg)をオフホワイトのアモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 2.08(3H, s), 2.58-2.87(4H, m), 3.18(3H, s), 3.98(2H, s), 4.85(2H, s), 6.46(2H, d, J=8.5Hz), 6.77(2H, d, J=8.5Hz), 7.27(2H, d, J=8.5Hz), 7.82(2H, d, J=8.5Hz), 12.02(1H, s).
MS: 430(M+H)+
工程10
DMF(1ml)中の、N−{4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(73.3mg)、[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]酢酸(29.9mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(25.4mg)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(34.3mg)の混合物を室温にて7時間攪拌した。反応混合物を飽和NaHCOに注ぎ、AcOEtで抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をCHCl/MeOH(20:1)を溶出液として用いて分取シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、(2−{[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]アミノ}−2−オキソエチル)カルバミン酸tert−ブチル(75mg)をオフホワイトの固体として得た。
工程11
雰囲気下、(2−{[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]アミノ}−2−オキソエチル)カルバミン酸tert−ブチル(61.2mg)および4N−HCl−1,4−ジオキサン溶液(1ml)を混合した。反応混合物を室温にて1時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣をAcOEtで固体化して、N−[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]−2−アミノアセトアミド塩酸塩(56.2mg)をオフホワイトの固体として得た。
工程12
雰囲気下、N−[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]−2−アミノアセトアミド塩酸塩(30mg)、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(17.8mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(20.0μl)、THF(0.5ml)およびDMF(0.1ml)を混合した。反応混合物を15℃にて14時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣をクロロホルム/メタノール(20:1)を溶出液として用いて分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精
製して、{(Z)−[(2−{[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]アミノ}−2−オキソエチル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(17.3mg)を無色の固体として得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.50(18H, s), 2.24(3H, s), 2.74 - 2.94(4H, m), 3.05(3H, s), 3.85(2H, s), 4.21(2H, d, J=5.7Hz), 6.9(2H, d, J=8.3Hz), 7.08(2H, d,
J=8.3Hz), 7.35(2H, d, J=8.4Hz), 7.75(2H, d, J=8.2Hz), 8.99(1H, t, J=5.5Hz), 9.32 - 9.48(1H, brs), 9.53(1H, s), 11.35(1H, s).
MS: 729.29(M+H)+
工程13
表題化合物を、製造例11の工程12の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.09(3H, s), 2.84(4Hx3/4, s), 2.88(4Hx1/4, s), 3.17(3Hx3/4, s), 3.19(3Hx1/4, s), 3.98 - 4.07(4H, m), 7.02 - 7.64(11H, m), 7.78(2Hx3/4, d, J=8.4Hz), 7.84(2Hx1/4, d, J=8.4Hz), 10.18(1H, s), 12.05(1H, s).
MS: 529.2(M+H)+ フリー体
製造例12:(3R)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド二塩酸塩の合成
工程1
N−{4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(293mg)の酢酸(1.8ml)溶液に、(3R)−3−ピロリジンカルボン酸メチル塩酸塩(201mg)およびパラホルムアルデヒド(36.5mg)を加え、混合物を100℃(浴温)にて2時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を飽和NaHCO水でpH=9に調整し、AcOEtで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、エバポレートして、(3R)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−3−ピロリジンカルボン酸メチル(402.2mg)を橙色の泡状物として得た。これを粗製のまま次の反応に用いた。
MS: 431.18(M+H)+
工程2
雰囲気下、(3R)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−3−ピロリジンカルボン酸メチル(400mg)、MeOH(7ml)、THF(7ml)、続いて10%Pd/C(50%wet)(810mg)を混合した。混合物をH雰囲気下(3気圧)で15℃にて10分間攪拌し、反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮して、黄色の泡状物(367.1mg、101.3%、MS:403.20(M+H))を得た。
黄色の泡状物(367.1mg)のTHF(4.5ml)溶液に、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(419mg)を加え、混合物を15℃にて62時間攪拌した。揮発性物質を留去し、残渣(895.9mg)をCHCl:AcOEt(100:0−100:2)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、(3R)−1−[(2−(アセチルアミノ)−4−{2−[4−({(Z)−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ][(tert−ブトキシカルボニル)イミノ]メチル}−アミノ)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−3−ピロリジンカルボン酸メチル(2
37.8mg)を淡黄色の泡状物として得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.5(9H, s), 1.53(9H, s), 1.98 - 2.14(2H, m), 2.22(3H, s), 2.39 - 2.76(3H, m), 2.78 - 3.11(6H, m), 3.55(2H, s), 3.68(3H, s), 7.07(2H, d, J=8.5Hz), 7.45(2H, d, J=8.5Hz), 9.06(1H, brs), 10.24(1H, s), 11.64(1H, s).
MS: 645.3(M+H)+, 667.3(M+Na)+
工程3
(3R)−1−[(2−(アセチルアミノ)−4−{2−[4−({(Z)−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ][(tert−ブトキシカルボニル)イミノ]メチル}アミノ)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−3−ピロリジンカルボン酸メチル(232.2mg)、1N-NaOH(0.9ml)およびジオ
キサン(3ml)を0℃にて混合し、混合物を20℃にて2時間攪拌した。混合物に1N−HCl(0.9ml)を加え、溶媒を減圧留去した。残渣にCHClを加え、不溶の塩を濾過によって除去し、濾液を減圧濃縮して、(3R)−1−[(2−(アセチルアミノ)−4−{2−[4−({(Z)−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−[(tert−ブトキシカルボニル)イミノ]メチル}アミノ)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−3−ピロリジンカルボン酸(175.5mg)を白色の固体として得た。これを粗製のまま次の反応に用いた。
MS: 631.29(M+H)+
工程4
(3R)−1−[(2−(アセチルアミノ)−4−{2−[4−({(Z)−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ][(tert−ブトキシカルボニル)イミノ]メチル}アミノ)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−3−ピロリジンカルボン酸(60mg)のジクロロメタン(0.5ml)溶液に、メチルアミン塩酸塩(10.1mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt、19.3mg)および1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI、52.118μl)を加え、続いて混合物を20℃にて14時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(4mL)で希釈し、水で洗浄した。有機層をケイソウ土で乾燥し、減圧(vaccum)の下にてエバポレートして、粗製の黄色油状物を得た。粗製の油状物をクロロホルム/メタノール(15:1)を溶出液として用いて分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製し、{(Z)−[(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−5−({(3R)−3−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−1−ピロリジニル}メチル)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(45.4mg)を白色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.5(9H, s), 1.54(9H, s), 1.96 - 2.11(2H, m), 2.22(3H, s), 2.31 - 2.42(1H, m), 2.44 - 2.53(1H, m), 2.82 - 2.92(5H, m), 2.94(3H, s), 3.01(3H, s), 3.01 - 3.08(1H, m), 3.15 - 3.27(1H, m), 3.57(2H, s), 7.08(2H, d, J=8.4Hz), 7.46(2H, d, J=8.4Hz), 8.88(1H, brs), 10.24(1H, s), 11.63(1H, s).
MS: 659.3(M+H)+, 680.3(M+Na)+
工程5
表題化合物を、製造例12の工程4の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.72 - 3.74(20H, m), 4.42 - 4.57(2H, m), 7.12
- 7.18(2H, m), 7.27 - 7.35(2H, m), 7.43(4H, brs), 9.91(1Hx3/5, m), 9.97(1Hx2/5, m), 10.26(1Hx2/5, m), 11.01(1Hx3/5, m), 12.32(1Hx3/5, m), 12.34(1Hx2/5, m).
MS: 458.4(M+H)+, 480.2(M+Na)+ フリー体
製造例13:(3R)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−3−ピロリジンカルボキサミド二塩酸塩の合成
工程1
{(Z)−[(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−5−({(3R)−3−[(メチルアミノ)カルボニル]−1−ピロリジニル}メチル)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例12の工程3の化合物から、製造例12の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.5(9H, s), 1.54(9H, s), 1.88 - 1.99(1H, m), 2.09 - 2.21(1H, m), 2.24(3H, s), 2.25 - 2.37(2H, m), 2.78(3H, d, J=4.7Hz), 2.79 - 2.37(7H, m), 3.52(1H, d, J=13.9Hz), 3.58(1H, d, J=14.2Hz), 6.75(1H, d, J=4.4Hz),
7.06(2H, d, J=8.4Hz), 7.45(2H, d, J=8.4Hz), 8.91(1H, brs), 10.24(1H, s), 11.63(1H, s).
MS: 644.2(M+H)+, 666.3(M+Na)+
工程2
表題化合物を、製造例13の工程1の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.79 - 3.74(17H, m)、4.41 - 4.57(2H, m), 7.11
- 7.18(2H, m), 7.27 - 7.35(2H, m), 7.42(4H, brs), 8.13 - 8.25(1H, m), 9.88(1Hx2/3, s), 9.95(1Hx1/3, s), 10.34(1Hx1/3, brs), 10.99(1Hx2/3, brs), 12.32(1Hx2/3, s), 12.33(1Hx1/3, s).
MS: 444.2(M+H)+, 466.1(M+Na)+ フリー体
製造例14:(3S)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド二塩酸塩の合成
工程1
(3S)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−3−ピロリジンカルボン酸メチルを、N−{4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドから、製造例12の工程1と同様の方法で製造した。
MS: 431.16(M+H)+
工程2
(3S)−1−[(2−(アセチルアミノ)−4−{2−[4−({(Z)−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ][(tert−ブトキシカルボニル)イミノ]メチル}−アミノ)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−3−ピロリジンカルボン酸メチルを、製造例14の工程1の化合物から、製造例12の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.5(9H, s), 1.53(9H, s), 1.99 - 2.14(2H, m)、2.22(3H, s), 2.38 - 2.75(3H, m), 2.79 - 3.07(6H, m), 3.53(2H, s), 3.68(3H, s), 7.07(2H, d, J=8.5Hz), 7.46(2H, d, J=8.5Hz), 9.51(1H, brs), 10.24(1H, s), 11.64(1H, s).
MS: 645.3(M+H)+, 667.3(M+Na)+
工程3
(3S)−1−[(2−(アセチルアミノ)−4−{2−[4−({(Z)−[(te
rt−ブトキシカルボニル)アミノ][(tert−ブトキシカルボニル)イミノ]メチル}アミノ)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−3−ピロリジンカルボン酸を、製造例14の工程2の化合物から、製造例12の工程3と同様の方法で製造した。
MS: 631.29(M+H)+
工程4
{(Z)−[(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−5−({(3S)−3−[(ジメチルアミノ)カルボニル]−1−ピロリジニル}メチル)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例14の工程3の化合物から、製造例12の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.5(9H, s), 1.54(9H, s), 1.96 - 2.12(2H, m), 2.22(3H, s), 2.31 - 2.41(1H, m), 2.44 - 2.52(1H, m), 2.82 - 2.92(5H, m), 2.94(3H, s), 3.01(3H, s), 3.01 - 3.08(1H, m), 3.15 - 3.27(1H, m), 3.57(2H, s), 7.08(2H, d, J=8.4Hz), 7.46(2H, d, J=8.8Hz), 8.87(1H, brs), 10.24(1H, s), 11.63(1H, s).
MS: 658.3(M+H)+, 680.3(M+Na)+
工程5
表題化合物を、製造例14の工程4の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.74 - 3.73(20H, m)、4.42 - 4.58(2H, m), 7.12
- 7.19(2H, m), 7.27 - 7.35(2H, m), 7.42(4H, brs), 9.87(1Hx4/7, s), 9.93(1Hx3/7,
s), 10.22(1Hx3/7, brs), 10.94(1Hx4/7, brs), 12.32(1Hx4/7, s), 12.34(1Hx3/7, s).MS: 458.4(M+H)+, 480.2(M+Na)+ フリー体
製造例15:(3S)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−3−ピロリジンカルボキサミド二塩酸塩の合成
工程1
{(Z)−[(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−5−({(3S)−3−[(メチルアミノ)カルボニル]−1−ピロリジニル}メチル)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例14の工程3の化合物から、製造例12の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.5(9H, s), 1.54(9H, s), 1.88 - 1.99(1H, m)、2.09 - 2.21(1H, m), 2.24(3H, s), 2.26 - 2.37(2H, m), 2.76 - 2.94(10H, m), 3.52(1H,
d, J=13.9Hz), 3.58(1H, d, J=13.9Hz), 6.76(1H, d, J=4.4Hz), 7.06(2H, d, J=8.4Hz), 7.45(2H, d, J=8.4Hz), 8.91(1H, brs), 10.25(1H, s), 11.64(1H, s).
MS: 644.3(M+H)+, 666.3(M+Na)+
工程2
表題化合物を、製造例15の工程1の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.79 - 3.76(17H, m), 4.41 - 4.57(2H, m), 7.11
- 7.18(2H, m), 7.27 - 7.35(2H, m), 7.43(4H, brs), 8.1 - 8.3(1H, m), 9.9(1Hx2/3,
s), 9.98(1Hx1/3, s), 10.37(1Hx1/3, brs), 11.04(1Hx2/3, brs), 12.32(1Hx2/3, s),
12.33(1Hx1/3, s).
MS: 444.2(M+H)+, 467.2(M+Na)+ フリー体
製造例16:N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)
メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンズアミド塩酸塩の合成
工程1
N−{4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(1.0g)の酢酸(10ml)溶液に、N−メチルアミン塩酸塩(2.33g)およびパラホルムアルデヒド(124mg)を加え、混合物を100℃(浴温)にて1時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を飽和NaHCO水でpH=9に調整し、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、エバポレートして、N−{5−[(メチルアミノ)メチル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(0.92g)を橙色の泡状物として得た。これを粗製のまま次の反応に用いた。
MS: 333.29(M+H)+
工程2
N−{5−[(メチルアミノ)メチル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(100mg)のジクロロメタン(1ml)溶液に、4−(メチルスルホニル)安息香酸(60.2mg)、HOBt(61mg)およびEDCI HCl(86.5mg)を加え、続いて混合物を20℃にて3時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(4ml)で希釈し、水で洗浄した。有機層をケイソウ土で乾燥し、減圧(vaccum)下にてエバポレートして、粗製の黄色油状物(144.3mg、93.2%)を得た。粗製の油状物をクロロホルム/メタノール(15:1)を溶出液として用いて分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製して、N−({2−(アセチルアミノ)−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンズアミド(144.3mg)を得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 2.11(3H, s), 3.00(3H, s), 3.08(3H, s), 4.79(2H,
s), 6.53 - 6.99(2H, m), 7.3 - 8.28(8H, m), 10.06(1H, brs).
MS: 537.1(M+Na)+
工程3
雰囲気下、N−({2−(アセチルアミノ)−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンズアミド(131.9mg)、MeOH(3.5ml)、THF(3.5ml)、AcOH(0.5ml)続いて10%Pd/C(50%wet)(256mg)を混合した。混合物をH雰囲気下(3気圧)、20℃にて30分間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を飽和NaHCO水でpH=9に調整し、混合物をクロロホルムで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮して、N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンズアミドを無色の油状物として得た。これを粗製のまま次の反応に用いた。MS: 487.15(M+H)+
工程4
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンズアミド(103.6mg)のTHF(0.2ml)溶液に、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(99.1mg)を加えて、混合物を20℃にて14時間攪拌した。揮発性物質を留去し、残渣をクロロホルム/メタノール(15:1)を溶出液として用いて分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで
精製して、{(E)−[(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−5−({メチル[4−(メチルスルホニル)ベンゾイル]アミノ}メチル)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(52.8mg)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.48(9H, s), 1.53(9H, s), 2.25(3H, s), 2.55 - 3.02(7H, m), 3.06(3H, s), 4.2(2Hx2/7、 brs), 4.61(2Hx5/7, brs), 6.85 - 6.99(2Hx2/7, m), 7.09(2Hx5/7, d, J=7.3Hz), 7.37 - 7.51(2H, m), 7.53 - 7.7(2H, m), 7.99(2H,
d, J=7.7Hz), 8.96(1H, s), 10.24(1H, s), 11.62(1H, s).
MS: 729.24(M+H)+
工程5
表題化合物を、製造例16の工程4の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.13(3H, s), 2.7 - 2.85(3H, m), 2.94(4H, s), 3.26(3H, s), 4.4(2Hx1/4, s), 4.63(2Hx3/4, s), 7.14(2H+2Hx1/4, d, J=8.1Hz), 7.27(2Hx3/4, d, J=8Hz), 7.34(4H, brs), 7.62(2H, d, J=8Hz), 7.99(2H, d, J=8Hz), 9.68(1H, s), 12.13(1H, s).
MS: 529.2(M+H)+, 551.2(M+Na)+ フリー体
製造例17:N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N’,N’−トリメチルテレフタルアミド塩酸塩の合成
工程1
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N’,N’−トリメチルテレフタルアミドを、製造例16の工程1の化合物から、製造例16の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 2.14(3H, s), 2.97(3H, s), 3.00(3H, s), 3.12(3H, s), 4.75(2H, brs), 6.55 - 6.97(2H, m), 7.3 - 8.29(8H, m), 10.17(1H, bs).
MS: 508.0(M+H)+, 530.2(M+Na)+
工程2
N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N’,N’−トリメチルテレフタルアミドを、製造例17の工程1の化合物から、製造例16の工程3と同様の方法で製造した。
MS: 480.22(M+H)+
工程3
[(Z)−({4−[2−(2−(アセチルアミノ)−5−{[{4−[(ジメチルアミノ)カルボニル]ベンゾイル}(メチル)アミノ]メチル}−1,3−チアゾール−4−イル)エチル]フェニル}アミノ)メチリデン]ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例17の工程2の化合物から、製造例16の工程4と同様の方法で製造した。1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.49(9H, s), 1.53(9H, s), 2.27(3H, s), 2.6 - 2.88(4H, m), 2.95(6H, s), 3.12(3H, s), 4.16 - 4.68(2H, m), 6.89 - 7.18(2H, m), 7.44(6H, s), 10.27(1H, s), 11.62(1H, s).
MS: 722.3(M+H)+, 744.2(M+Na)+
工程4
表題化合物を、製造例17の工程3の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で
製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.13(3H, s), 2.76(3H, s), 2.84 - 3.06(10H, m), 4.34 - 4.7(2H, m), 7.03 - 7.56(12H, m), 9.76(1H, s), 12.12(1H, s).
MS: 522.24(M+H)+ フリー体
製造例18:4−アセチル−N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)−エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチルベンズアミド塩酸塩の合成
工程1
4−アセチル−N−({2−(アセチルアミノ)−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチルベンズアミドを、製造例16の工程1の化合物から、製造例16の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 2.16(3H, s), 2.63(3H, s), 2.89(3H, s), 4.78(2H,
brs), 6.58 - 6.98(2H, m), 7.32 - 8.32(8H, m), 10.03(1H, brs).
MS: 479.2(M+H)+, 501.1(M+Na)+
工程2
4−アセチル−N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチルベンズアミドを、製造例18の工程1の化合物から、製造例16の工程3と同様の方法で製造した。
MS: 451.17(M+H)+
工程3
[(E)−({4−[2−(2−(アセチルアミノ)−5−{[(4−アセチルベンゾイル)(メチル)アミノ]メチル}−1,3−チアゾール−4−イル)エチル]フェニル}アミノ)メチリデン]ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例18の工程2の化合物から、製造例16の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.49(9H, s), 1.53(9H, s), 2.22(3H, s), 2.62(3H,
s), 2.64 - 3.12(7H, m), 4.05 - 4.77(2H, m), 6.77 - 7.18(2H, m), 7.31 - 7.65(4H,
m), 7.98(2H, d, J=8.0Hz), 10.23(1H, s), 11.62(1H, s).
MS: 693.1(M+H)+, 715.3(M+Na)+
工程4
表題化合物を、製造例18の工程3の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, CD3OD), δ(ppm): 2.29(3H, s), 2.62(3H, s), 2.86(3H, s), 2.96 - 3.18(4H, m), 4.44 - 4.65(2H, m), 7.02 - 8.19(9H, m).
MS: 493.17(M+H)+ フリー体
製造例19:N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−ニトロベンズアミド塩酸塩の合成
工程1
N−{5−[(メチルアミノ)メチル]−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(100mg)のジクロロメタン(1.5ml)溶液に、0℃にてN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.177ml)およびトリフルオロ酢酸無水物(0.127ml)を加え、混合物を同じ温度で2時間攪拌した。反応混合物に飽和NaHCO水(30ml)を加え、混合物をジクロロメ
タン(30mLx3)で抽出し、抽出物を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮して、N−({2−(アセチルアミノ)−4−[(Z)−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−2,2,2−トルフルオロ−N−メチルアセトアミド(160.4mg)を淡い黄色の泡状物として得た。これを粗製のまま次の反応に用いた。
MS: 429.06(M+H)+
工程2
[(E)−({4−[2−(2−(アセチルアミノ)−5−{[メチル(トルフルオロアセチル)アミノ]メチル}−1,3−チアゾール−4−イル)エチル]フェニル}アミノ)メチリデン]ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例19の工程1の化合物から、製造例12の工程2と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.5(9H, s), 1.53(9H, s), 2.26 - 2.32(3H, m)、2.82 - 3.11(7H, m), 4.33 - 4.42(2H, m), 6.97 - 7.13(2H, m), 7.41 - 7.51(2H, m), 10.3(1H, brs), 11.63(1H, brs).
MS: 643.2(M+H)+
工程3
[(E)−({4−[2−(2−(アセチルアミノ)−5−{[メチル(トルフルオロアセチル)アミノ]メチル}−1,3−チアゾール−4−イル)エチル]フェニル}アミノ)メチリデン]ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(26.4mg)のメタノール(0.5ml)溶液に、0℃にて10%KCO水(0.25ml)を加え、続いて、混合物を20℃にて1.5時間攪拌した。反応混合物を減圧下でエバポレートし、食塩水(50ml)を加え、混合物をCHCl(10mLx3)で抽出し、抽出物をMgSOで乾燥し、濃縮して、((E)−{[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[(メチルアミノ)メチル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(20.5mg)を淡黄色の泡状物として得た。これを粗製のまま次の反応に用いた。
MS: 547.3(M+H)+
工程4
((E)−{[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[(メチルアミノ)メチル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(20mg)のジクロロメタン(0.5ml)溶液に、4−ニトロ安息香酸(6.11mg)、HOBt(7.42mg)およびEDCI HCl(10.5mg)を加え、続いて混合物を20℃にて3時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(4ml)で希釈し、溶液を水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、減圧(vaccum)下にてエバポレートして、粗製の黄色油状物を得た。粗製の油状物をクロロホルム/メタノール(15:1)を溶出液として用いた分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製し、PTLC(0.5mmx2、CHCl:MeOH=15:1続いてCHCl:AcOEt=1:1)にて精製して、[(E)−({4−[2−(2−(アセチルアミノ)−5−{[メチル(4−ニトロベンゾイル)アミノ]メチル}−1,3−チアゾール−4−イル)エチル]フェニル}アミノ)メチリデン]ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(14.3mg)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.4 - 1.62(18H, m), 2.18 - 2.3(3H, m), 2.54 - 3.1(7H, m), 3.97 - 4.75(2H, m), 6.68 - 8.37(8H, m), 10.23(1H, brs), 11.62(1H, brs).
MS: 696.27(M+H)+
工程5
表題化合物を、製造例19の工程4の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.13(3H, s), 2.69 - 3.04(7H, m), 4.63(2H, s),
7.14(2H, d, J=8Hz), 7.27(2H, d, J=8.4Hz), 7.31(4H, s), 7.63(2H, d, J=8.4Hz), 8.29(2H, d, J=8.4Hz), 9.63(1H, s), 12.12(1H, s).
MS: 496.1(M+H) フリー体
製造例20:(2E)−3−{2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}−N,N−ジメチルアクリルアミド塩酸塩の合成
工程1
4−クロロ−3−オキソブタン酸エチル(35g)をジクロロメタン(70ml)に溶解し、続いて窒素雰囲気下、ジクロロメタン(20ml)中のスルフリルクロライド(17.1ml)を0℃にて15分かけて溶液に滴下した。反応混合物を室温にて3時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣の油状物、N’−((E)−エタノイル)カルバムイミドチオ酸(25.1g)およびアセトン(600ml)を混合した。反応混合物を2.5時間還流し、室温まで冷却後、混合物を減圧濃縮した。残渣の固体を水およびイソプロピルエーテルで洗浄して、2−(アセチルアミノ)−4−(クロロメチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(21.2g)を淡黄色の固体として得た。
mp. 164-165 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.30(3H, t, J=7.0Hz), 2.19(3H, s), 4.29(2H, q, J=7.0Hz), 5.00(2H, s), 12.72(1H, s).
MS: 263(M+H)+
工程2:2−(アセチルアミノ)−4−[(E)−2−(4−ニトロフェニル)エテニル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル
2−(アセチルアミノ)−4−(クロロメチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(1.0g、3.81mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)の攪拌溶液に、室温にてトリフェニルホスフィン(1.2g、4.57mmol)を加え、得られた混合物を65℃にて5時間攪拌した。混合物に、5℃にてカリウムtert−ブトキシド(555mg、4.95mmol)を加え、得られた混合物を5℃にて30分攪拌した。5℃にてp−ニトロベンズアルデヒド(805mg、5.33mmol)を加え、室温にて1時間攪拌後、反応を水で反応を停止した。混合物を濾過して、表題化合物(1.0g、72.7%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.40(3H, t, J=7.2Hz), 2.33(3H, s), 4.38(2H, q, J=7.2Hz), 7.59(1H, d, J=16.0Hz), 7.70(2H, d, J=8.8Hz), 8.18(1H, d, J=16.0Hz), 8.22(2H, d, J=8.8Hz), 8.90(1H, m).
工程3
2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチルを、製造例20の工程2の化合物から、製造例10の工程6と同様の方法で製造した。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.35(3H, t, J=7.0Hz), 2.27(3H, s), 2.84(2H, m), 3.28(2H, m), 3.56(2H, m), 4.31(2H, q, J=7.0Hz), 6.61(2H, d, J=8.3Hz), 7.01(2H, d, J=8.3Hz), 9.12(1H, m).
工程4
窒素雰囲気下、2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(310mg)をテトラヒドロフラン(6
ml)に溶解した。続いて、ジ−tert−ブチルジカーボネート(223mg)のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を室温にて加え、反応混合物を2時間還流した。室温まで冷却後、混合物を減圧濃縮した。残渣の固体をエチルエーテルで洗浄して、2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル}−エチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(370.7mg)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 213-214 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.26(3H, t, J=7.0Hz), 1.46(9H, s), 2.17(3H, s), 2.85(2H, t, J=7.5Hz), 3.23(2H, t, J=7.5Hz), 4.22(2H,q, J=7.0Hz), 7.04(2H, d, J=8.5Hz), 7.33(2H, d, J=8.5Hz), 9.23(1H, brs), 12.55(1H, brs).
MS: 434(M+H)+
工程5
2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸エチル(3g)、1N−水酸化ナトリウム水溶液(17.3ml)およびエタノール(30ml)を混合し、混合物を5時間還流した。室温まで冷却後、有機溶媒を減圧留去した。水層を1N−塩酸で酸性(pH=4)にし、酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣の固体をピリジン(45ml)に溶解し、窒素雰囲気下にて塩化アセチル(1.48ml)を溶液に0℃で滴下した。反応混合物を室温にて13時間攪拌し、ピリジンを減圧留去した。水を残渣に加え、混合物を1N−塩酸で酸性にした。沈殿物を減圧下にて集めた。固体を水およびエチルエーテルで洗浄して、2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)−アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸(2.23g)をオフホワイトの固体として得た。
mp. 237-238 ℃
1H-NMR (DMSO-d6), δ(ppm): 1.46(9H, s), 2.16(3H, s), 2.85(2H, m), 3.23(2H, m), 7.04(2H, d, J=8.5Hz), 7.33(2H, d, J=8.5Hz), 9.24(1H, s), 12.46(1H, s).
MS: 404(M-H)+
工程6
2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−カルボン酸のCHCl(3ml)およびDMF(3ml)溶液に、N,O−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(118mg)、EDCI(0.509ml)およびHOBt(188mg)を加え、続いて混合物を周囲温度にて3日間攪拌した。反応混合物をAcOEt(50ml)で希釈し、水(50mLx3)で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、減圧(vaccum)下にてエバポレートした。残渣をIPE中で粉砕し、濾取して、{4−[2−(2−(アセチルアミノ)−5−{[メトキシ(メチル)アミノ]−カルボニル}−1,3−チアゾール−4−イル)エチル]フェニル}カルバミン酸tert−ブチル(366mg)を淡黄色の固体として得た。
1H-NMR (CDCl3), δ(ppm): 1.46(9H, s), 2.15(3H, s), 2.74-2.93(2H, m), 3.12-3.29(2H, m), 3.22(3H, s), 3.59(3H, s), 7.05(2H, d, J=8.5Hz), 7.33(2H, d, J=8.5Hz), 9.21(1H, s), 12.34(1H, s).
MS: 471.1(M+Na)+
工程7
製造例20の工程6で得た化合物(3.93g)のTHF(80ml)溶液に、水素化アルミニウムリチウム(499mg)を5−10℃(氷冷下)にて、ゆっくり(15分かけて)加え、混合物を5℃にて1時間攪拌した。氷冷下にてゆっくりと30mLの酒石酸
ナトリウムカリウム水溶液(1M)を加え、混合物を室温にてさらに0.5時間攪拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層をMgSOで乾燥し、減圧濃縮して、淡黄色の油状物を得た。この油状物をIPEおよびEtOAc中で粉砕して、(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−5−ホルミル−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)カルバミン酸tert−ブチル(2.67g)を淡黄色の粉末として得た。
1H-NMR (200MHz, DMSO-d 6 ), δ(ppm): 1.46(9H, s), 2.19(3H, s), 2.90(2H, t, J=7.3Hz), 3.22(2H, t, J=7.3Hz), 7.01(2H, d, J=8.5Hz), 7.32(2H, d, J=8.5Hz), 9.22(1H, s), 9.77(1H, s), 12.68(1H, s).
MS: 390(M+H)+
工程8
(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−5−ホルミル−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)カルバミン酸tert−ブチル(500mg)のCHCl(10ml)懸濁液に、20℃にて(カルボエトキシメチレン)トリフェニル−ホスホラン(894mg)を加え、混合物を1時間攪拌した。反応混合物に食塩水を加え、混合物をCHClで抽出し、MgSOで乾燥し、濃縮した。残渣をSiO−カラムクロマトグラフィー(トルエン:AcOEt=1:1)で精製して、(2E)−3−[2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−イル]アクリル酸エチルおよび(2Z)−3−[2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−イル]アクリル酸エチルの混合物(495.9mg)を淡黄色の固体として得た。
工程9
(2E)−3−[2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−イル]アクリル酸エチルおよび(2Z)−3−[2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−イル]アクリル酸エチルの混合物(290mg)を、SiO−カラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=100:0−100:2)で精製して、(2E)−3−[2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−イル]アクリル酸エチル(118.6mg)を白色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d 6 ), δ(ppm): 1.22(3H, t, J=7.1Hz), 1.46(9H, s), 2.16(3H, s), 2.84(2H, t, J=7.3Hz), 2.97(2H, t, J=7.3Hz), 4.13(2H,q, J=7.1Hz), 5.88(1H, d, J=15.4Hz), 7.01(2H, d, J=8.4Hz), 7.32(2H, d, J=8.4Hz), 7.55(1H, d, J=15.4Hz), 9.22(1H, s), 12.45(1H, s).
MS: 457.67(M+H)+
工程10
(2E)−3−[2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−イル]アクリル酸エチル(53.8mg)およびトルフルオロ酢酸(TFA、2ml)を0℃にて混合し、反応混合物を25℃にて30分攪拌し、減圧濃縮した。残渣にAcOEt(20ml)、THF(1ml)および飽和NaHCO水溶液(20ml)を加え、有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートして、粗製の(2E)−3−[2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−アミノフェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−イル]アクリル酸エチルを黄色油状物として得た(46.2mg、MS:360.14(M+H))。
雰囲気下、粗製の(2E)−3−[2−(アセチルアミノ)−4−(2−{4−
アミノフェニル}エチル)−1,3−チアゾール−5−イル]アクリル酸エチル(46.2mg)、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(54.5mg)およびTHF(0.5ml)を混合し、反応混合物を20℃にて17時間攪拌して、続いて減圧濃縮した。残渣をクロロホルム/メタノール(20:1)を溶出液として用いて分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製して、(2E)−3−(2−(アセチルアミノ)−4−{2−[4−({(Z)−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−[(tert−ブトキシカルボニル)イミノ]メチル}アミノ)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−5−イル)アクリル酸エチル(65.6mg)を得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.32(3H, t, J=7.3Hz), 1.49(9H, s), 1.53(9H, s),
2.23(3H, s), 2.8 - 3.13(4H, m)、4.24(2H,q, J=7.2Hz), 6.03(1H, d, J=15.6Hz), 7.09(2H, d, J=8.5Hz), 7.43(2H, d, J=8.5Hz), 7.65(1H, d, J=15.6Hz), 9.99 - 10.56(1H,
brs), 11.64(1H, s).
MS: 602.2(M+H)+, 624.2(M+Na)+
工程11
(2E)−3−(2−(アセチルアミノ)−4−{2−[4−({(Z)−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ][(tert−ブトキシカルボニル)イミノ]メチル}アミノ)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−5−イル)アクリル酸エチル(65.4mg)、1N-NaOH(0.543ml)およびジオキサン(1ml)を0℃に
て混合し、混合物を60℃にて2時間攪拌した。混合物を1N−HClでpH=2に調整し、有機溶媒を減圧留去した。残渣の水溶液をAcOEt:THF(10:1)で抽出した。有機層を水および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮して、粗製の(2E)−3−(2−(アセチルアミノ)−4−{2−[4−({(Z)−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−[(tert−ブトキシカルボニル)イミノ]メチル}アミノ)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−5−イル)アクリル酸を黄色固体として得た。これを粗製のまま次の反応に用いた。
MS: 574.19(M+H)+
工程12
((Z)−{[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[(1E)−3−(ジメチルアミノ)−3−オキソ−1−プロペン−1−イル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例20の工程11の化合物から、製造例12の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.5(9H, s), 1.53(9H, s), 2.26(3H, s), 2.85 - 3.21(10H, m), 6.49(1H, d, J=14.6Hz), 7.11(2H, d, J=8.4Hz), 7.45(2H, d, J=8.4Hz), 7.71(1H, d, J=15Hz), 9.15(1H, brs), 10.25(1H, s), 11.63(1H, s).
MS: 601.0(M+H)+, 623.2(M+Na)+
工程13
表題化合物を、製造例20の工程12の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.17(3H, s), 2.85 - 3.03(7H, m), 3.08(3H, s),
6.56(1H, d, J=15Hz), 7.14(2H, d, J=8.4Hz), 7.25(2H, d, J=8.4Hz), 7.35(4H, s), 7.39(1H, d, J=15Hz), 9.71(1H, s), 12.36(1H, s).
MS: 401.2(M+H)+, 423.3(M+Na)+ フリー体
製造例21:N−{4−[2−(2−アミノ−1H−ベンズイミダゾール−7−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミドの合成
工程1
THF(10ml)中のNaBH(678mg)に、N下、0℃にて15分かけてTHF(4ml)中の2,3−ジニトロ安息香酸(2g)を滴下し、続いて三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体(3.23ml)を30分かけて滴下した。反応混合物を20℃にて2時間攪拌し、続いて1N−HCl(40ml)で反応を停止し、混合物を酢酸エチル(20mLx3)で抽出した。合わせた有機層を水および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、濾過し、エバポレートをして、2,3−ジニトロベンジルアルコール(2.52g)を黄色固体として得て、粗製のまま次の反応に用いた。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 4.81(2H, s), 7.73(1H, t, J=8Hz), 8.02(1H, d, J=8Hz), 8.09(1H, d, J=8Hz).
工程2
粗製の2,3−ジニトロベンジルアルコール(2.52g)を48%臭化水素酸(66ml)にゆっくり加え、混合物を90℃にて6時間攪拌した。反応混合物を20℃まで冷却し、水(60ml)で希釈して、tert−ブチルメチルエーテル(40mLx3)で抽出した。合わせた有機層を水およびNaHCO水溶液で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、エバポレートして、1−ブロモメチル−2,3−ジニトロベンゼン(2.34g)を黄色固体として得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3) δ(ppm): 4.48(2H, s), 7.71(1H, t, J=8Hz), 7.9(1H, dd, J=1.3, 8Hz), 8.14(1H, dd, J=1.5, 8Hz).
工程3
1−ブロモメチル−2,3−ジニトロベンゼン(2.29g)のアセトン(60g)溶液にトリフェニルホスフィン(2.31g)を加え、混合物を3時間還流した(浴温=70℃)。反応混合物を20℃まで冷却し、得られた沈殿物を濾取し、ジエチルエーテルで洗浄して、(2,3−ジニトロベンジル)トリフェニル−ホスホニウムブロマイドを黄色固体として得た。
1H-NMR (200MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 5.29(2H, d, J=15Hz), 7.47 - 8.01(17H, m), 8.3(1H, d, J=8Hz).
MS: 443.2(M-Br-)+
工程4
雰囲気下、(2,3−ジニトロベンジル)トリフェニルホスホニウムブロマイド(615mg)およびDMF(2ml)を混合し、続いて0℃にてカリウムtert−ブトキシド(145mg)を懸濁液に加えた。反応混合物を0℃にて10分攪拌し、0℃にてN−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(200mg)を混合物に加えた。反応混合物を20℃にて2時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(50ml)を加え、混合物を水(20mLx3)および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートして、粗製の褐色油状物(750mg)を得た。粗製の油状物をCHCl/AcOEt(1:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−{4−[(Z)−2−(2,3−ジニトロフェニル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(135.6mg)を橙色の泡状物として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.09(3H, s), 6.45(1H, d, J=12.2Hz), 6.83(1H, d, J=12.3Hz), 7.12(1H, s), 7.79(1H, dd, J=8, 8Hz), 7.89(1H, d, J=7.5Hz), 8.27(1H, dd, J=1, 8.1Hz), 11.8(1H, s).
MS: 335.0(M+H)+, 357.1(M+Na)+
工程5
N−{4−[2−(2,3−ジアミノフェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−
イル}アセトアミドを、製造例21の工程4の化合物から、製造例16の工程3と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.7 - 2.86(4H, m), 4.18(2H, s), 4.41(2H, s), 6.28 - 6.36(2H, m), 6.41(1H, dd, J=2.2, 7Hz), 6.77(1H, s), 12.07(1H, s).
MS: 277.09(M+H)+
工程6
N−{4−[2−(2,3−ジアミノフェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(21.6mg)のMeOH(0.2ml)懸濁液に臭化シアン(12.4mg)を加え、続いて混合物を20℃にて14時間攪拌した。反応混合物に1N-NaOH水(0.117ml)を加え、混合物を減圧濃縮した。残渣に、CHCl:MeOH=10:1(10ml)を加え、不溶物を濾過によって除去し、濾液をクロロホルム/メタノール(10:1)を溶出液として用いて分取NH−シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製して、固体(16.4mg)を得た。固体をCHClで洗浄して、N−{4−[2−(2−アミノ−1H−ベンズイミダゾール−7−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(15.4mg)をオフホワイトの固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.85 - 3(2H, m), 3 - 3.15(2H, m), 5.81 - 6.21(2H, m), 6.59 - 6.85(3H, m), 6.9 - 6.98(1H, m), 10.56 - 10.96(1H, m), 12.07(1H, s).
MS: 302.2(M+H)+, 324.1(M+Na)+
製造例22:N−{4−[3−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)プロピル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
メタノール(2ml)、テトラヒドロフラン(2ml)および酢酸(0.3ml)中の、N−{4−[3−(4−ニトロフェニル)プロピル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(100mg)および10%パラジウムカーボン(50%wet)(98.2mg)を3気圧の水素雰囲気下、20℃にて5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解した。有機溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して、N−{4−[3−(4−アミノフェニル)プロピル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(94.3mg)を淡黄色の油状物として得て、粗製のまま次の反応に用いた。
MS: 276.21(M+H)+
工程2
{(Z)−[(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}フェニル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例22の工程1の化合物から、製造例16の工程と同様の方法で製造した。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.5(9H, s), 1.53(9H, s), 1.86 - 2.07(2H, m), 2.22(3H, s), 2.62(2H, t, J=8Hz), 2.66(2H, t, J=8Hz), 6.53(1H, s), 7.12(2H, d, J=8.4Hz), 7.48(2H, d, J=8.4Hz), 10.26(1H, s), 11.64(1H, s).
MS: 518.2(M+H)+, 540.3(M+Na)+
工程3
表題化合物を、製造例22の工程2の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.86 - 1.98(2H, m), 2.11(3H, s), 2.57 - 2.65(4H, m), 6.75(1H, s), 7.15(2H, d, J=8.3Hz), 7.27(2H, d, J=8.3Hz), 7.41(4H, s), 9.82(1H, s), 12.03(1H, s).
MS: 318.3(M+H)+ フリー体
製造例23:N−(4−{3−[4−({[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}メチル)フェニル]プロピル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド塩酸塩の合成
工程1
4−(4−オキソペンチル)安息香酸メチル(6.395g)のMeOH(64ml)溶液に、Br(1.35ml)を加え、混合物を20℃にて2時間で攪拌した。反応混合物に、チオ尿素(2.21g)およびKCO(10g)を加え、混合物を50℃にて2時間攪拌し、続いて20℃まで冷却し、CHCl(256ml)を加えた。得られた沈殿物を濾過によって除去した。濾液をエバポレートし、残渣にCHCl(200ml)を加え、不溶物を濾過によって除去し、濾液を減圧下でエバポレートして、粗製の褐色油状物を得た。粗製の油状物を、CHCl/MeOH(100:0−100:2)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、4−[3−(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)プロピル]安息香酸メチル(1.68g)を褐色油状物として得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.89 - 2.09(2H, m), 2.57(2H, t, J=7.6Hz), 2.71(2H, t, J=7.6Hz), 3.9(3H, s), 5.19(2H, brs), 6.08(1H, s), 7.26(2H, d, J=8.2Hz), 7.95(2H, d, J=8.2Hz).
MS: 277.14(M+H)+
工程2
雰囲気下、4−[3−(2−アミノ−1,3−チアゾール−4−イル)プロピル]安息香酸メチル(1.68g)をCHCl(16.8ml)に溶解し、続いて0℃にてピリジン(1.57ml)およびAcCl(0.692ml)を溶液に滴下した。反応混合物を20℃にて30分攪拌した。有機溶液を1N−HCl、水および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮して、粗製の褐色油状物(2.52g、130%)を得た。粗製の油状物をCHCl/MeOH(100:0−100:2)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}安息香酸メチル(1.974g)を淡黄色の固体として得た。
1H-NMR (200MHz、CDCl3), δ(ppm): 1.92 - 2.11(2H, m), 2.27(3H, s), 2.68(2H, t, J=7.3Hz), 2.71(2H, t, J=7.3Hz), 3.91(3H, s), 6.52(1H, s), 7.25(2H, d, J=8Hz), 7.96(2H, d, J=8Hz).
MS: 319.11(M+H)+
工程3
雰囲気下、4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}安息香酸メチル(1.968g)の乾燥THF(40ml)溶液に、水素化ジイブチルアルミニウム(1.0Mトルエン溶液)(18.5ml)を−78℃にて10分かけて滴下した。反応混合物を-78℃にて10分
、20℃にて2時間攪拌し、続いてメタノールで反応を停止した。1N−HClを反応混合物に加え、AcOEtで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮して、粗製の黄色油状物(1.36g)を得た。粗製の油状物をCHCl/AcOEt(100:0−1:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−(4−{3−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]プロピル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(523mg)を黄色固体として
得た。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.99(2H, quintet、J=7.7Hz), 2.13(3H, s), 2.65(4H, t, J=7.5Hz), 4.66(2H, s), 6.54(1H, s), 7.15(2H, d, J=8Hz), 7.27(2H, d, J=8Hz).
MS: 291.3(M+H)+, 313.1(M+Na)+
工程4
雰囲気下、N−(4−{3−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]プロピル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(100mg)、CHCl(1ml)およびDMF(1ml)を混合し、続いてEtN(60.0μl)およびメタンスルホニルクロライド(30.7μl)を0℃にて懸濁液に加えた。反応混合物を20℃にて16時間攪拌した。混合物にCHClおよび水を加え、有機層を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧濃縮して、粗製のN−(4−{3−[4−(クロロメチル)フェニル]プロピル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミドを油状物(MS:309.03(M+H))として得た。DMF(1ml)中の粗製のN−(4−{3−[4−(クロロメチル)フェニル]プロピル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミドに、フタルイミドカリウム塩(63.7mg)を加え、混合物を50℃にて7時間攪拌した。続いて、水を反応混合物に加え、混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、エバポレートして、粗製のN−[4−(3−{4−[(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)メチル]フェニル}プロピル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(147.7mg)を得て、粗製のまま次の反応に用いた。
1H-NMR (200MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.84 - 2.06(2H, m), 2.25(3H, s), 2.62(2H, t, J=7.5Hz), 2.66(2H, t, J=7.5Hz), 4.81(2H, s), 6.51(1H, s), 7.12(2H, d, J=8Hz), 7.35(2H, d, J=8Hz), 7.63 - 7.93(4H, m).
MS: 420.2(M+H)+, 442.1(M+Na)+
工程5
N−[4−(3−{4−[(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)メチル]フェニル}プロピル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(140mg)のアセトニトリル(1.4ml)溶液に、ヒドラジン一水和物(162μl)を加え、混合物を50℃にて30分攪拌した。揮発性物質を、留去し、混合物にクロロホルム(1ml)を加え、不溶物を濾過によって除去して、N−(4−{3−[4−(アミノメチル)フェニル]プロピル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(103.4mg)を粗製の淡黄色の泡状物として得て、粗製のまま次の反応に用いた。
MS: 290.10(M+H)+
工程6
{(Z)−[(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}ベンジル)アミノ]メチリデン}ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチルを、製造例23の工程5の化合物から、製造例16の工程4と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.48(9H, s), 1.52(9H, s), 1.97 - 2.07(2H, m), 2.3(3H, s), 2.59 - 2.74(4H, m), 4.6(2H, d, J=5.1Hz), 6.55(1H, s), 7.16(2H, d, J=8.4Hz), 7.23(2H, d, J=8Hz), 8.56(1H, s), 10.23(1H, brs), 11.54(1H, s).
MS: 532.3(M+H)+
工程7
表題化合物を、製造例23の工程6の化合物から、製造例2の工程15と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.85 - 1.95(2H, m), 2.11(3H, s), 2.54 - 2.63(
4H, m), 4.34(2H, d, J=6.2Hz), 6.75(1H, s), 7.22(4H, s), 7.32(4H, brs), 8.08(1H, t, J=5.9Hz), 12.04(1H, s).
MS: 332.2(M+H)+ フリー体
製造例24:N−(4−{3−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]プロピル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミドの合成
工程1
雰囲気下、N−(4−{3−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]プロピル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(423mg)のクロロホルム(10ml)およびMeOH(0.6ml)溶液に、20℃にてMnO(3.80g)を加え、混合物を2日間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液をエバポレートして、N−{4−[3−(4−ホルミルフェニル)プロピル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(409.4mg)を淡黄色の固体として得て、粗製のまま次の反応に用いた。MS: 289.04(M+H)+
工程2
N−{4−[3−(4−ホルミルフェニル)プロピル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(409.4mg)のクロロホルム(8ml)の懸濁液に、20℃にて(カルボエトキシメチレン)トリフェニルホスホラン(989mg)を加え、混合物を1時間攪拌した。反応混合物をエバポレートし、残渣をヘキサン/酢酸エチル(1:1−1:2)を溶出液として用いシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、(2E)−3−(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}フェニル)アクリル酸エチル(463.9mg)を淡黄色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.26(3H, t, J=7.1Hz), 1.87 - 1.98(2H, m), 2.11(3H, s), 2.54 - 2.68(4H, m), 4.18(2H, q, J=7.1Hz), 6.58(1H, d, J=15.7Hz), 6.76(1H, s), 7.25(2H, d, J=8Hz), 7.58 - 7.68(3H, m), 12.04(1H, s).
MS: 359.2(M+H)+
工程3
雰囲気下、(2E)−3−(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}フェニル)アクリル酸エチル(100mg)、MeOH(2ml)、THF(2ml)、続いて10%Pd/C(50%wet)(97.6mg)を混合し、H雰囲気下(3気圧)、混合物を20℃で1時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮して、3−(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}フェニル)プロパン酸エチル(109.8mg)を無色の油状物として得て、粗製のまま次の反応に用いた。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.14(3H, t, J=7.1Hz), 1.83 - 1.95(2H, m), 2.1(3H, s), 2.52 - 2.62(6H, m), 2.76 - 2.84(2H, m), 4.03(2H, q, J=7.1Hz), 6.74(1H, s), 7.09(2H, d, J=8.4Hz), 7.13(2H, d, J=8Hz), 12.03(1H, s).
MS: 361.3(M+H)+
工程4
3−(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}フェニル)プロパン酸エチル(95.8mg)のジオキサン(958μl)溶液に、0℃にて1N−NaOH(664.394μl)を加え、続いて混合物を20℃にて30分攪拌し、揮発性物質を減圧下にて留去した。残渣を水(20ml)に溶解し、AcOEt(20ml)で洗浄した。水層をpH=2に調整し、得られた沈殿物を濾取して、3−(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}フェニル)プロパン酸(79.3mg)を白色の固体として得た。
1H-NMR (200MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.77 - 2(2H, m), 2.1(3H, s), 2.43 - 2.65(6H, m), 2.78(2H, t, J=7.3Hz), 6.75(1H, s), 7.09(2H, d, J=8.5Hz), 7.14(2H, d, J=8.5Hz), 12.03(2H, s).
MS: 333.3(M+H)+, 355.1(M+Na)+
工程5
[2−(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}フェニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルを、製造例24の工程4の化合物から、製造例2の工程13と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.36(9H, s), 1.84 - 1.95(2H, m), 2.10(3H, s),
2.53 - 2.69(6H, m), 3.06 - 3.15(2H, m), 6.74(1H, s), 6.86(1H, t, J=5.7Hz), 7.1(4H, s), 12.02(1H, s).
MS: 404.2(M+H)+, 426.2(M+Na)+
工程6
雰囲気下、[2−(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}フェニル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル(36.9mg)および4N−HCl−ジオキサン(1ml)を混合し、反応混合物を25℃にて4時間攪拌した。揮発性物質を減圧下にて留去し、白色固体を得た。DMF(0.9ml)中の固体に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(60.524μl)およびN,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(85.136mg)を加え、混合物を25℃にて48時間攪拌した。揮発性物質を留去し、残渣をクロロホルム/酢酸エチル(2:1)を溶出液として用いて分取シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製して、((Z)−{[2−(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}フェニル)エチル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(44.6mg)を無色の油状物として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3), δ(ppm): 1.47(9H, s), 1.5(9H, s), 1.93 - 2.04(2H, m)、2.25(3H, s), 2.56 - 2.71(4H, m)、2.84(2H, t, J=7.3Hz), 3.6 - 3.7(2H, m)、6.53(1H, s), 7.1(2H, d, J=8.4Hz), 7.13(2H, d, J=8.4Hz), 8.33 - 8.42(1H, m)、11.47(1H, brs).
MS: 546.46(M+H)+
工程7
((Z)−{[2−(4−{3−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]プロピル}フェニル)エチル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(39.1mg)および4N−HCl−ジオキサン(2ml)をN雰囲気下にて混合した。反応混合物を20℃にて14時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を水に溶解し、飽和NaHCO3水にてpH=9に調整し、AcOEt:THF=1:1で抽出した。抽出物をMgSOで乾燥し、エバポレートして、無色の油状物(25mg)を得た。油状物をクロロホルム/メタノール(4:1)を溶出液として用いて分取NH−シリカゲル薄層クロマトグラフィーで精製して、N−(4−{3−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]プロピル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(7.7mg)を無色の油状物として得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3:CD3OD=1:1), δ(ppm): 1.98(2H, quintet, J=7.6Hz), 2.23(3H, s), 2.57 - 2.73(4H, m), 2.86(2H, t, J=7.1Hz), 3.41(2H, t, J=7.1Hz), 6.55(1H, s),
7.15(4H, s).
MS: 346.38(M+H)+
製造例25:N−(4−{2−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミドの合成
雰囲気下、((Z)−{[2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)エチル]アミノ}メチリデン)ビスカルバミン酸ジ−tert−ブチル(443.1mg)および4N−HCl−1,4−ジオキサン溶液(10ml)を混合し、反応混合物を20℃にて14時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣を水に溶解し、溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて塩基性(pH=9)とした。沈殿物を減圧下にて濾過して、N−(4−{2−[4−(2−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(667.7mg)を白色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.02(3H, brs), 2.64 - 2.96(6H, m), 3.13 - 3.5(2H, m), 6.55(1H, brs), 7.14(4H, s), 8.32(4H, brs).
MS: 332.2(M+H)+
製造例26:3−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)−N−[アミノ(イミノ)メチル]プロパンアミドの合成
工程1
3−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)プロパン酸メチル(2.73g)のジオキサン(27ml)溶液に、0℃にて1N−NaOH(22.5ml)を加え、続いて混合物を20℃にて30分間攪拌した。揮発性物質を減圧留去し、残渣を水(20ml)に溶解し、AcOEt(20ml)で洗浄した。水層をpH=2に調整し、得られた沈殿物を濾取して、3−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)プロパン酸(2.672g)を白色の固体として得た。
1H-NMR (200MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.43 - 2.56(2H, m), 2.77(2H, t, J=7.8Hz), 2.87(4H, s), 6.73(1H, s), 7.11(4H, s), 12.09(2H, s).
MS: 319.09(M+H)+
工程2
3−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)プロパン酸(100mg)のDMF(2ml)溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール(56mg)を加え、混合物を50℃にて2時間攪拌した。混合物に20℃にて、グアニジン塩酸塩(150mg)、DMF(1ml)および28%ナトリウムメトキシド−メタノール(0.307ml)の混合物を加えた。反応混合物を20℃にて15時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣を水に溶解し、溶液を1N−HClにてpH=8に調整し、沈殿物を集めた。固体を水、CHCNおよびAcOEtで洗浄して、3−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)−N−[アミノ(イミノ)メチル]プロパンアミド(101.3mg)を白色結晶として得た。
1H-NMR (200MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.36(2H, t, J=7.8Hz), 2.76(2H, t, J=8Hz), 2.86(4H, s), 6.73(1H, s), 6.95(4H, brs), 7.08(4H, s), 11.99(1H, brs).
MS: 360.3(M+H)+
製造例27:N−[4−(2−{4−[2−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルアミノ)エチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミドの合成
工程1
フタルイミドカリウム塩(46.2g)のN,N−ジメチルホルムアミド(300ml)溶液に、60℃にて4−(2−ブロモエチル)ベンズアルデヒド(40.92g)のN
,N−ジメチルホルムアミド(50ml)溶液を滴下し、混合物を2時間攪拌した。反応混合物を20℃まで冷却し、続いて水(1.5L)に注いだ。得られた沈殿物を濾取して、黄色固体を得た。固体をクロロホルム(250ml)に溶解し、不溶物を濾過によって除去し、濾液を減圧濃縮した。残渣をジエチルエーテルで洗浄し、濾取して、4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]ベンズアルデヒド(19.65g)をオフホワイトの固体として得た。
1H-NMR (200MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 3.04(2H, t, J=7Hz), 3.88(2H, t, J=7Hz), 7.44(2H, d, J=8.5Hz), 7.75 - 7.89(6H, m), 9.94(1H, s).
MS: 280.1(M+H)+
工程2
雰囲気下、{[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]メチル}(トリフェニル)ホスホニウムクロライド(46.9mg)およびDMF(190ml)を混合し、続いて懸濁液に0℃にてカリウムtert−ブトキシド(12.8g)を加えた。反応混合物を0℃にて15分攪拌し、4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]ベンズアルデヒド(19.28g)を0℃にて混合物に加えた。反応混合物を20℃にて2時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、得られた沈殿物を濾取して、粗製の褐色固体を得た。褐色固体をCH CN:IPE=1:1、続いてCH CNで洗浄して、N−[4−((E)−2−{4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]フェニル}ビニル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(24.88g)をベージュ色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.15(3H, s), 2.94(2H, t, J=7.1Hz), 3.83(2H, t, J=7.1Hz), 7.12(1H, d, J=15.8Hz), 7.14(1H, d, J=15.8Hz), 7.16(1H, s), 7.19(2H, d, J=8Hz), 7.44(2H, d, J=8.4Hz), 7.8 - 7.88(4H, m), 12.22(1H, s).
MS: 418.1(M+H)+
工程3
雰囲気下、N−[4−((E)−2−{4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]フェニル}ビニル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(24.88g)、DMF(800ml)、MeOH(80ml)、AcOH(8ml)、続いて10%Pd/C(50%wet)(24.4g)を混合した。混合物をH雰囲気下(4気圧)、20℃にて16時間攪拌した。反応時間中、触媒を4時間ごとに取替えた。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をIPE(200ml)で洗浄し、CHCl/AcOEt(1:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、目的化合物を含んだ分画を合わせ、減圧濃縮した。残渣をIPE(200ml)で洗浄し、濾取して、N−[4−(2−{4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(17.86g)をオフホワイトの固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.78 - 2.92(6H, m), 3.79(2H, t, J=7.3Hz), 6.66(1H, s), 7.08(2H, d, J=8.9Hz), 7.1(2H, d, J=8.8Hz), 7.79 - 7.89(4H, m), 12.08(1H, s).
MS: 420.2(M+H)+, 442.1(M+Na)+
工程4
N−[4−(2−{4−[2−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)エチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(2.06g)のアセトニトリル(20ml)溶液に、ヒドラジン一水和物(2.38ml)を加え、混合物を50℃にて2時間攪拌した。揮発性物質を留去し、混合
物にクロロホルム(10ml)を加え、不溶物を濾過によって除去して、粗製の淡黄色の泡状物(1.49g、104.8%)を得た。粗製の油状物をCHCl/MeOH(10:0−10:2)を溶出液として用いて、NH−シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−(4−{2−[4−(2−アミノエチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(1.1304g)を淡黄色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.58(2H, t, J=7.3Hz), 2.72(2H, t, J=7.1Hz), 2.81 - 2.94(4H, m), 6.73(1H, s), 7.08(2H, d, J=8.4Hz), 7.11(2H, d, J=8.4Hz).
MS: 290.2(M+H)+
工程5
雰囲気下、N−(4−{2−[4−(2−アミノエチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(150mg)、2−(メチルチオ)−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−1−カルボン酸エチル(117.1mg)、AcOH(0.6ml)およびEtOH(3ml)を混合して、混合物を24時間還流した。20℃まで冷却後、反応混合物をAcOEtで希釈した。溶液を飽和NaHCO水溶液を用いて塩基性にした。得られた沈殿物を濾取して、N−[4−(2−{4−[2−(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イルアミノ)エチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(111mg)を白色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.76(2H, t, J=7.5Hz), 2.81 - 2.94(4H, m), 3.37(2H, t, J=7.1Hz), 3.12 - 3.82(4H, m), 6.71(1H, s), 7.12(2H, d, J=8.4Hz), 7.15(2H, d, J=8.4Hz), 9.84(1H, brs).
MS: 358.3(M+H)+
製造例28:N−[4−(2−{4−[2−(エタンイミドイルアミノ)エチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミドの合成
N−(4−{2−[4−(2−アミノエチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(100mg)、エタンイミドチオ酸メチルヨウ化水素酸塩(150.0mg)およびMeOH(2ml)を混合し、混合物を20℃にて3時間攪拌した。揮発性物質を減圧留去し、残渣をCHCl/MeOH(5:0−5:1)を溶出液として用いて、NH−シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、白色の泡状物として得た。泡状物をIPE中で粉砕して、N−[4−(2−{4−[2−(エタンイミドイルアミノ)エチル]−フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(97.4mg)を白色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 1.83(3H, s), 2.09(3H, s), 2.72(2H, t, J=7.5Hz), 2.8 - 2.93(4H, m), 3.18(2H, t, J=7.5Hz), 6.69(1H, s), 7.11(2H, d, J=8.4Hz), 7.13(2H, d, J=8.4Hz).
MS: 331.3(M+H)+
製造例29:N−[4−(2−{4−[2−(4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イルアミノ)エチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミドの合成
雰囲気下、N−(4−{2−[4−(2−アミノエチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(100mg)、2−(メチルチオ)−4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール(92.1mg)、濃HCl(0.04ml)および2−メトキシエタノール(1.5ml)を混合し、混合物を120℃にて24時間攪拌した。20℃まで冷却後、反応混合物を水(0.5ml)に溶解し、溶液をKCO水に
てpH=10に調整し、得られた沈殿物を濾取して、N−[4−(2−{4−[2−(4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イルアミノ)エチル]フェニル}エチル)−1,3−チアゾール−2−イル]アセトアミド(111.47mg)をベージュ色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.73(2H, t, J=7.5Hz), 2.82 - 2.93(4H, m), 3.21(2H, t, J=7.1Hz), 3.31(2H, t, J=7.5Hz), 3.82(2H, t, J=7.3Hz), 6.73(1H, s), 7.09(2H, d, J=8.8Hz), 7.12(2H, d, J=8.8Hz).
MS: 375.2(M+H)+
製造例30:N−(4−{2−[4−(2−{[イミノ(メチルアミノ)メチル]アミノ}エチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミドの合成
工程1
雰囲気下、N−(4−{2−[4−(2−アミノエチル)フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(200mg)をアセトン(2.8ml)に溶解し、続いて0℃にてイソチオシアン酸ベンゾイルエステル(93.2μl)を溶液に滴下した。反応混合物を20℃にて1時間攪拌し、混合物に水を加え、沈殿物を減圧下にて濾過して、粗製の黄色固体(237.9mg、76%)を得た。粗製の固体をCHCl/MeOH(100:0−100:2)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、N−({[2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)エチル]アミノ}カルボノチオイル)ベンズアミド(152.8mg)を淡黄色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz、DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.81 - 2.96(6H, m), 3.82(2H, q, J=6.7Hz), 6.72(1H, s), 7.15(2H, d, J=8Hz), 7.19(2H, d, J=8Hz), 7.51(2H, t, J=7.7Hz), 7.63(1H, t, J=7.5Hz), 7.91(2H, d, J=7.7Hz), 10.93(1H, t, J=5.3Hz), 11.34(1H, s), 12.09(1H, s).
MS: 453.3(M+H)+, 475.1(M+Na)+
工程2
N−({[2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)エチル]アミノ}カルボノチオイル)ベンズアミド(140mg)のEtOH(1.5ml)懸濁液に、0℃にて6N−NaOH水(154.7μl)を滴下した。反応混合物を20℃にて2時間攪拌し、0℃にて1N−HClで中和した。沈殿物を濾取して、N−{4−[2−(4−{2−[(アミノカルボノチオイル)アミノ]エチル}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(98.6mg)を淡黄色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.11(3H, s), 2.68 - 2.79(2H, m), 2.82 - 2.95(4H, m), 3.12 - 3.65(2H, m), 6.74(1H, s), 6.96(2H, brs), 7.14(4H, s), 7.46 - 7.71(1H, m), 12.08(1H, s).
MS: 349.1(M+H)+, 371.2(M+Na)+
工程3
N−{4−[2−(4−{2−[(アミノカルボノチオイル)アミノ]エチル}フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(50mg)のMeOH(0.5ml)溶液に、ヨウ化メタン(10.72μl)を加え、混合物を5時間還流した。揮発性物質を留去して、残渣をAcOEtで固体化した。得られた沈殿物を濾取して、N−[2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)エチル]イミドチオカルバミン酸メチル塩酸塩(71.2mg)を無色の油状物として得た。
MS: 363.27(M+H)+ フリー体
工程4
N−[2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)エチル]イミドチオカルバミン酸メチル塩酸塩(71.2mg)および2MメチルアミンのTHF溶液(726μl)を、N雰囲気下、0℃にて混合した。反応混合物を20℃にて24時間攪拌した。揮発性物質を留去して、残渣を水およびMeOHに溶解し,溶液を飽和NaHCO水でpH=8に調整した。MeOHを留去して、続いて水およびAcOEtを加えた。得られた沈殿物を濾取して、N−(4−{2−[4−(2−{[イミノ(メチルアミノ)メチル]アミノ}エチル)−フェニル]エチル}−1,3−チアゾール−2−イル)アセトアミド(42.8mg)を白色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.02(3H, s), 2.64 - 2.79(5H, m), 2.79 - 2.92(4H, m), 3.32(2H, t, J=7.7Hz), 6.53(1H, s), 7.13(4H, s), 8.86(3H,bs).
MS: 346.3(M+H)+
製造例31:2−[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミドの合成
工程1
[4−(カルボキシメチル)ベンジル](トリフェニル)ホスホニウムブロマイド(1.76g)のDMF(30ml)溶液にカリウムtert−ブトキシド(1.10g)を0℃にて加え、混合物を同じ温度で30分攪拌した。溶液にN−{4−ホルミル−5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド(1.00g)(製造例11の工程6で製造)を加え、混合物を20℃にて3時間攪拌した。反応混合物を氷冷0.1N−HClに注ぎ、得られた沈殿物を濾取した。得られた粉末を1N−NaOH(40ml)に溶解し、AcOEtで洗浄した。水層を濃塩酸でpH=3に調整し、得られた沈殿物を濾取して、[4−((E)−2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}ビニル)フェニル]酢酸および[4−((Z)−2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルチオ)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}ビニル)フェニル]酢酸の混合物(E:Z=1:2)(1.18g)を黄色の粉末として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.07(3Hx2/3, s), 2.11(3Hx1/3, s), 2.43(3Hx2/3, s), 2.43(3Hx1/3, s), 3.54(2Hx2/3, s), 3.58(2Hx1/3, s), 3.89(2Hx2/3, s), 4.23(2Hx1/3, s), 6.53(1Hx2/3, d, J=12.4Hz), 6.63(1Hx2/3, d, J=12.4Hz), 7.08(2Hx2/3, d,
J=8.4Hz), 7.16(2Hx2/3, d, J=8Hz), 7.17(2Hx2/3, d, J=8.4Hz), 7.22(4Hx1/3, s), 7.23(1Hx1/3, d, J=15.4Hz), 7.26(2Hx1/3, d, J=8.1Hz), 7.26(2Hx2/3, d, J=8.1Hz), 7.38(1Hx1/3, d, J=15.7Hz), 7.56(2Hx1/3, d, J=8Hz), 11.98(1Hx2/3, s), 12.11(1Hx1/3, s), 12.41(1H, brs).
MS: 439.0(M+H)+, 461.0(M+Na)+
工程2
[4−((E)−2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}ビニル)フェニル]酢酸および[4−((Z)−2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}ビニル)フェニル]酢酸を、製造例31の工程1の合物から、製造例1の工程11と同様の方法で製造した。
1H-NMR (400MHz、DMSO-d6), δ(ppm): 2.08(3Hx2/5, s), 2.12(3Hx3/5, s), 3.18(3H, s), 3.54(2Hx2/5, s), 3.58(2Hx3/5, s), 4.09(2Hx2/5, s), 4.42(2Hx3/5, s), 6.54(1Hx2/5, d, J=12.4Hz), 6.64(1Hx2/5, d, J=12.4Hz), 7.15(2Hx2/5, d, J=8Hz), 7.25(1Hx3/5,
d, J=14.3Hz), 7.26(2Hx2/5+2Hx3/5, d, J=8Hz), 7.41(2Hx2/5, d, J=8.4Hz), 7.42(1Hx3/5, d, J=15.7Hz), 7.54(2Hx3/5, d, J=8.4Hz), 7.58(2Hx3/5, d, J=8Hz), 7.83(2Hx2/5
, d, J=8.4Hz), 7.87(2Hx3/5, d, J=8Hz), 12.04(1Hx2/5, s), 12.17(1Hx3/5, s), 12.4(1H, s).
MS: 471.1(M+H)+, 493.0(M+Na)+
工程3
雰囲気下、[4−((E)−2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}ビニル)フェニル]酢酸および[4−((Z)−2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}ビニル)フェニル]酢酸の混合物(1.010g)、MeOH(15ml)、THF(60ml)、続いて10%Pd/C(50%wet)(1.01g)を混合した。H雰囲気下(4気圧)、混合物を20℃にて12時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液にN雰囲気下にて、10%Pd/C(1.01g)を加えた。H雰囲気下(4気圧)、混合物を20℃にて12時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をEtOで洗浄し、濾取して、[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]酢酸(532.8mg)をオフホワイトの固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.08(3H, s), 2.85(4H, s), 3.18(3H, s), 3.52(2H, s), 4.01(2H, s), 7.08(2H, d, J=8Hz), 7.15(2H, d, J=8Hz), 7.32(2H, d, J=8.4Hz), 7.81(2H, d, J=8.4Hz), 12.06(2H, brs).
MS: 473.2(M+H)+, 495.1(M+Na)+
工程4
[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]酢酸(100mg)のDMF(1ml)溶液に、1,1’−カルボニルジイミダゾール(37.7mg)を加え、混合物を50℃にて2時間攪拌した。混合物に、グアニジン塩酸塩(101.1mg)および28%ナトリウムメトキシド−メタノール(0.216ml)の混合物を25℃にて加え、反応混合物を25℃にて15時間攪拌し、減圧濃縮した。残渣を水に溶解し、溶液を1N−HClでpH=8に調整し、AcOEt/MeOHで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、エバポレートした。残渣をCHCl/MeOH(20:0−20:1)を溶出液として用いてシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、ジエチルエーテル中で粉砕して、2−[4−(2−{2−(アセチルアミノ)−5−[4−(メチルスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−4−イル}エチル)フェニル]−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド(49.2mg)を淡黄色の固体として得た。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6), δ(ppm): 2.07(3H, s), 2.83(4H, s), 3.18(3H, s), 3.36(2H, s), 4(2H, s), 6.57(2H, brs), 7.03(2H, d, J=8Hz), 7.12(2H, d, J=8Hz), 7.3(2H, d, J=8Hz), 7.81(2H, d, J=8Hz), 7.82(2H, brs), 12.03(1H, brs).
MS: 514.2(M+H)+
VAP−1阻害剤として有用な本発明の化合物を、以下の表に列挙する。
Figure 2008508188
Figure 2008508188
Figure 2008508188
Figure 2008508188
実施例1
ヒトでのVAP−1酵素(SSAO)活性に対する当該化合物の阻害効果。
ヒト血漿でのVAP−1酵素(SSAO)活性を、人工基質として14C−ベンジルアミンを用いて放射化学−酵素アッセイによって測定した。血漿から調製した酵素懸濁液を、96ウェルマイクロプレート中で、対照化合物(参考例1)とともに、室温で30分プレインキュベートした。次いで、酵素懸濁液を、最終体積50mLで、14C−ベンジル
アミン(最終濃度2x10−5mol/l)とともに、37℃で1時間インキュベートした。酵素反応を、2mol/l(50μl)クエン酸を加えて終了させた。酸化産物を、200μlトルエンシンチレーター中に直接抽出し、その放射活性をシンチレーション分光計で測定した。阻害活性はIC50(μmol/l)値で表した。
表1に示すように、対照化合物と比較して、試験化合物(すなわち、当該化合物)は、ヒト血漿のSSAOの酵素活性を阻害した。
Figure 2008508188
本発明は、VAP−1阻害剤として有用な、式(I)、(II)、(III)または(IV)の化合物またはその医薬上許容され得る塩、医薬組成物、VAP−1関連疾患、特に、糖尿病性黄斑浮腫や非糖尿病性黄斑浮腫などの黄斑浮腫の予防または治療方法であって、VAP−1関連疾患をわずらっている患者を治療するのに十分な量のVAP−1阻害剤を、それを必要とする患者に投与することを含む方法、などを提供する。
本出願は、オーストラリアに出願した仮特許出願No.2004904196を基礎としており、その内容は、全て引用することにより本明細書に含まれるものである。

Claims (1)

  1. 化合物が、
    N−{4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}フェニル)エチル]−5−[4−(アミノスルホニル)ベンジル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
    N−{4−[4−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}ブチル)フェニル]−1,3−チアゾール−2−イル}アセトアミド、
    2−(4−{2−[2−(アセチルアミノ)−1,3−チアゾール−4−イル]エチル}フェニル)−N−[アミノ(イミノ)メチル]アセトアミド、
    (3R)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド、
    (3S)−1−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンカルボキサミド、
    N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−(メチルスルホニル)ベンズアミド、または
    N−({2−(アセチルアミノ)−4−[2−(4−{[アミノ(イミノ)メチル]アミノ}−フェニル)エチル]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−N−メチル−4−ニトロベンズアミド
    またはその医薬上許容され得る塩である、請求項7の使用。
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