JP2008511317A - Ace阻害乳漿加水分解物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、抗高血圧作用を有する化合物に関する。より特には、本発明は、乳漿タンパク質からACE(アンギオテンシン1−転化酵素)阻害ペプチドを遊離することに関する。本発明は、アンギオテンシン転化酵素(ACE)阻害活性を有するタンパク質加水分解物を酵素的に生産するための方法であって、第1反応工程において広域スペクトルエンドプロテアーゼでベータ−ラクトグロブリン(BLG)含有基質を処理すること、引き続き第2反応工程においてプロリン特異的エンドプロテアーゼで処理することによって特徴付けられる方法を提供する。本発明はまた、そのような方法に従い得られうるACE阻害加水分解物及び該加水分解物を使用する方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、抗高血圧作用を有する化合物に関する。より特には、本発明は、乳漿タンパク質からACE(アンギオテンシン1−転化酵素)阻害ペプチドを遊離することに関する。
高血圧(Hypertension又はhigh blood pressure)は、心臓疾患及び血管疾患の展開のための重要な危険因子であり、それらは西洋世界における主死因である。世界において5人の大人のうちの1人が高血圧を患っていると推測される。収縮期血圧が平均140 mm Hg以上にある場合、及び/又は拡張期血圧が平均90 mm Hg以上にある場合、我々は高血圧という。一般に、より低い値が、妊婦に適用される。子供は、通常120/70 mm Hg未満である血圧を有する。高血圧は、動脈の老化を加速し、かつ心臓に対する負担を増加させる。動脈が古いほど、それが損傷されるという可能性がより大きい。高血圧は有機体の全ての動脈を損傷し、それは心臓発作、脳卒中又は腎臓の損傷をもたらしうる。これを回避するために、高血圧は医薬品で治療される必要がある。慣用的に、高血圧は、抗高血圧薬を投与することによって及び食習慣とライフスタイルとを調節することによって予防される。ACEは、血圧を維持する際に重要な役割を果たす。人体では、ACEは、アンギオテンシン1からのアンギオテンシンIIの形成をもたらす。血液中のアンギオテンシンIIの量の増加は、なかんずく下記の効果を有する;(1)血管の狭窄(血管収縮)及び関連する高血圧;(2)副腎皮質からのアルドステロン及び神経性下垂体からのバソプレッシン(抗利尿ホルモン=ADH)の遊離;これら2つのホルモンは、腎臓により多くの水を保持させ、従って血液量が増加する;及び(3)口渇の感じの増加、従ってより多くの水が飲まれる。
ACEのブロッキング及び血液中のアンギオテンシンIIの量の増加の予防は、高血圧患者における血圧の減少をもたらす。それ故に、ACE阻害剤が、医薬品において高血圧の制御に重要である。しかしながら、市場にある合成のACE阻害剤を有する多くの医薬品の欠点は、それらが好ましくない副作用、例えば乾性咳をしばしば有するということである。
文献では、過去10年で、乳タンパク質に潜在的に取り込まれた生体活性ペプチドが、定期的に書かれた。すべての種類の加水分解物が、酵素の助けにより又はイン シチュー(in situ)で発酵工程(チーズ、ヨーグルト)を介してのいずれかで乳タンパク質から製造され、その中でこれら生体活性ペプチドが示された。これら生体活性ペプチドの最も重要な特性の1つは、ACE反応の阻害を介した血圧減少である。(タンパク質加水分解物としての又は発酵を介してイン シチューで形成されたのいずれかの)ACE阻害ペプチドは、魅力的な「天然の」抗高血圧化合物である。
特別のペプチドが、高血圧の予防及び治療において非常に有効であることが見つけられる。ACE阻害ペプチドがどの構造的特徴を満たさなければならないかは正確に知られていないが、証明されたACE阻害を既に有しているペプチド間でいくつかの類似点がある。これらは、C-末端側上で疎水性アミノ酸を有する一般に短いペプチド(2〜4のアミノ酸)である。また、ペプチド上に末端に、通常C−末端に存在するアミノ酸プロリンが、しばしば述べられる。
日本の会社 カルピス株式会社は、発酵を介してACE阻害ペプチドを得た。これらは通常、アミノ酸プロリンの存在及び高いACE阻害活性によって特徴付けられる小さなペプチドである。発酵によって得られる活性ペプチドは主に、それらの構造においてプロリンを有する配列、すなわちVal-Pro-Pro又はIle-Pro-Proからなる(Nakamura, Y.等(1996年)、J. Dairy Sci. 第78巻; 第777-783頁)。抗高血圧性活性を有する他のペプチドが、なかんずく、農畜産業、雪印乳業株式会社、Symbicom AB及び日清製粉株式会社[文献10-17]において記載されている。
多くの会社が最近、他の特性と組み合わせて、ACE阻害活性を有する加水分解物及び/又は発酵製品を市場に出した。従って、国際公開WO01/85984号パンフレット(Davisco)は、ブタトリプシンを含む種々のタイプの産業上入手可能なプロテアーゼの助けを借りて、乳漿タンパク質からACE阻害ペプチドを遊離するための方法を記載する。ところで、該パンフレットでは、タンパク質濃縮物が開始物資として採用されないが、精製された乳漿タンパク質製品、乳漿タンパク質単離物が採用される。その上、トリプシンの作用を通じて得られた1つの加水分解物が、ラットへの経口投与後に抗高血圧効果を有することが見つけられた。この加水分解物は、約6%の加水分解の程度(%DH)を有し、及び製品分野BIOZATE内で市場に出されている(www.daviscofoods.com)。加水分解の程度は、タンパク質のペプチド結合がどの程度まで酵素加水分解反応の結果として加水分解されたか示す。50の%DHは、特定の酵素がその酵素に利用可能なペプチド結合の50%を加水分解したことを示す。さらに、そのようなタイプの加水分解物のための追加の特性が、国際公開WO 03/063778号パンフレットに記載され、そこではACE阻害に加えて、ペプチド混合物がまた、コレステロール(低密度リポタンパク質)を低下させる効果を有するといわれている。
Valioの国際公開WO 01/32906号パンフレットは、抗高血圧効果を有するペプチドを遊離するために、乳酸菌の助けを借りてカゼインを発酵することを記載する。この手段によって生産された製品は、名称Evolusの下で発酵製品として市場に出された。この製品はまた、追加の特性(すなわち、これらのペプチドの影響下でミネラルの吸収を増加する又は高める)を有するといわれている。これらのペプチドはまた、カルピスの製品と類似して、高濃度のVal-Pro-Pro又はIle-Pro-Proペプチドによって特徴付けられる。
活性ペプチド/加水分解物が十分なACE阻害活性を有することは測定可能な血圧減少のために重要であることは明らかである。ACE阻害剤、例えばペプチド又は加水分解物のACE阻害活性は通常、IC50値として表される。この値は、ACE活性を50%だげ減少するために必要なペプチド/加水分解物の濃度を示す。ACE阻害剤のIC50値が低いほど、ACE阻害活性が強い。ACE阻害剤のIC50値が低いほど、ACE阻害活性がより強い。
本発明の目的は、強いACE阻害活性を有する加水分解物を提供することである。
この目的のために、本発明は、アンギオテンシン転化酵素(ACE)阻害活性を有するタンパク質加水分解物を酵素的に生産するための方法であって、第1反応工程において広域スペクトルエンドプロテアーゼでベータ−ラクトグロブリン(本明細書では以下BLG)含有基質を処理すること、引き続き第2反応工程においてプロリン特異的エンドプロテアーゼで処理することを含む方法を提供する。そのような方法は、ACE阻害活性を有する既知の加水分解物と比較して、少なくとも3倍低いIC50値を有するタンパク質加水分解物を与える(表1を参照)。第1反応工程において、プロリン特異的プロテアーゼのための基質として利用可能なプロリンを含むペプチドを作るために、タンパク質基質が加水分解のかなり高い程度(通常、約10〜約15%)まで加水分解され、従って第2反応工程においてC末端プロリン残基を有するペプチドが形成される。
広域スペクトルプロテアーゼでの第1の加水分解工程、そしてBLG富化タンパク質基質に適用されるプロリン特異的プロテアーゼでの第2の加水分解工程を有する本発明に従う2段階加水分解工程は、以前に記載されていない。ACE阻害ペプチドの起源としてBLG又はBLG富化乳漿タンパク質濃縮物の使用が知られているが、これにおいて、プロリン特異的プロテアーゼは以前に使用されていなかった。Abubakar等は、7つの種々の酵素、トリプシン、プロテイナーゼK、アクチナーゼ-E、サーモリシン、パパイン、ペプシン及びキモトリプシンで調製された乳漿タンパク質加水分解物のACE阻害活性を決定した。酵素特異性は、生じた加水分解物のACE阻害活性に対して大きな影響を有することが見つけられ、及び生物活性は、乳漿における4つの支配的なタンパク質(BLG;アルファ−ラクトグロブリン、ALA;血清アルブミン、BSA;及び免疫グロブリン;Ig)に由来することを見つけられた(Abubakar等 1996年, Tokohu J. Agric. Res., 第47巻(1-2):第1-8頁)。Abubakar等のより最近の研究は9つのペプチド配列の識別を記載し、そのうちのBLGトリペプチド(f78-80;Ile-Pro-Ala)は、高血圧ラットにおいて最強の高血圧活性を示した(Abubakar等 1998年, J. Dairy Sc., 第12巻:第3131-3138頁)。Mullally等は、トリプシンで得られたウシBLGの加水分解物からペプチド(f142-148)を単離した。このペプチドは、43μmol/LのIC50値を有する(Mullally等 1997年 FEBS Letters, 第402巻:第99-101頁)。また、BLGを富化された乳漿タンパク質単離物の加水分解物が調製され、そしてそれらのACE阻害活性について試験された。国際公開WO 01/85984号パンフレット(Davisco International Foods, Inc)は、種々の商業的な乳漿タンパク質濃縮物に適用されたブタトリプシン又は細菌プロテアーゼによってACE阻害加水分解物を製造することを記載する。本明細書で、イオン交換クロマトグラフィーによって得られた標準の乳漿タンパク質単離物(94%タンパク質)(BiPRO, Davisco Foods International、ル・シュウール、ミネソタ州)から得られた加水分解物と、BLGを富化された乳漿タンパク質単離物とのACE阻害活性間で比較が行われた。該精製された標準の単離物から得られた加水分解物は、BLGを富化された単離物から得られた加水分解物(530-900μg/ml)よりも低いIC50値(290〜450μg/ml)を有することが見つけられた。BLGからのペプチド(f142-148)(それは本研究において参照として使用された)が、最低のIC50値(40μg/ml)を有する故に、これは驚くべきことであった。従って、本発明のように、国際公開WO 01/85984号パンフレットは、BLGを富化された乳漿タンパク質濃縮物からACE阻害加水分解物を製造することを記載する。しかしながら、国際公開WO 01/85984号パンフレットでは、該製造は(トリプシンでの又は細菌のプロテアーゼでのいずれかの)一つの単一加水分解工程を含み、一方本発明に従う方法は、広域スペクトルプロテアーゼ、引き続きプロリン特異的プロテアーゼでの2段階加水分解工程によって特徴付けられる。さらに、本発明に従う加水分解物のACE阻害活性は、既知の乳漿タンパク質濃縮物(の加水分解物)のそれよりもはるかに高いことがわかる(下記表3を参照)。
本発明に従う方法におけるプロリン特異的エンドプロテアーゼ(PSE)でのBLGの加水分解は比較的低いIC50値を有する加水分解物を与えるという本発見は、非常に驚くことである。本明細書の上記で述べられたように、特定の強力なACE阻害トリペプチド(例えばVal-Pro-Pro又はIle-Pro-Pro)が、高い濃度の(末端)プロリン残基を含む。しかしながら、BLG由来の既知のACE阻害ペプチド(表2を参照)のいずれもC-末端プロリン残基を含んでおらず、ほんのわずかのペプチド(f(32-40);f(78-80);f(142-146)及びf(142-148))が内部プロリン残基を含む。さらに、BLGにおける総タンパク質量は、例えばカゼイン((乳酸)発酵によってACE阻害ペプチドの形成のためにはるかに使用される乳タンパク質)(11%)と比較して相対的に低い(5%)。従って、PSEの作用下で、末端のプロリン残基を有する比較的わずかのペプチドしか作成されない。それ故に、BLGからACE阻害ペプチドを遊離するために、プロリン特異的エンドプロテアーゼを使用することは明らかでない。カゼインがプロリンのより高い量を含むという事実にもかかわらず、本発明はいま、本発明に従う2段階処理後、BLGベースの加水分解物がカゼイン加水分解物よりもより高いACE阻害活性を有することを示す(表1を参照)。当業者は、一般に末端にプロリンを含むペプチドでなく、末端プロリンを有する特定の特異的なアミノ酸配列がACE阻害活性の決定因であることをこれから結論付けることができた。
好ましくは、本発明に従う方法はタンパク質の混合物からなる基質上で使用され、その基質のうちの少なくとも25%がBLGであり、例えば30%又は35%BLG、好ましくは少なくとも40%BLG、例えば45%、50%又は55%、より好ましくは少なくとも60%BLG、例えば65%又は70%である。また、(精製された)BLGが基質として使用されうる。しかしながら、より精製されたタンパク質基質が出発原料として使用される場合に、ACE阻害加水分解物の生産費用がより高いであろうことは言うまでもない。
ベータ-ラクトグロブリンを富化された乳漿タンパク質濃縮物は、本発明に従う方法において魅力的な出発原料である。BLGを富化されたWPCは、特定の条件を適用することによってWPCから他の乳漿タンパク質(主としてALA、BSA及びIg)沈殿物を作ることにより得られうる。脱塩、温度及びpHの特定の組み合わせが個々のタンパク質を変性し、その後それらは凝集し、そして遠心的に又は膜濾過を介して分離されうる。
乳漿は、生産工程に入る乳の全容積の80〜90%を構成し、及び元の乳の栄養素、例えばタンパク質、ラクトース、ビタミン及びミネラルの約50%を含む。過去に、乳漿はいつもチーズ産業の廃棄物と考えられてきたが、チーズ乳漿の放出は大きな環境問題を引き起こす。しかしながら、最近、その抽出のために乳漿を使用することの興味が大きい。なぜならば、該タンパク質は良い機能性特性を有するからである。乳漿の0.55%だけがタンパク質から成る。乾燥物質ベースでは、これは10%である。乳漿タンパク質は異種混合物であり、そのうちの主なタンパク質は、β-ラクトグロブリン(50%)、ラクトグロブリン(ALA;20%)、血清アルブミン(BSA;5%)及び免疫グロブリン(Ig;12%)である。乳漿の乾燥物質量を少なくともおよそ50〜60%に増加させることができるために、乳漿は濃縮されるか或いは乾燥される。乳漿タンパク質濃縮物(WPC)が、限外ろ過によって分画し、そして乳漿を濃縮することによって作られる。さらなる濃縮が起きるので、種々のレベルのタンパク質が乳漿タンパク質濃縮物において生じる。工業的に生成されたWPCは、カテゴリー、低タンパク質WPC(25〜40%の間のタンパク質量)、中間タンパク質WPC(45〜60%の間のタンパク質量)及び高タンパク質WPC(60〜80%の間のタンパク質量)に分類される。WPCのタンパク質量がより高いほど、より多くのBLGが、ACE阻害ペプチドに対する加水分解のために濃縮物において利用可能である。乳漿タンパク質がBLGのおよそ50%から成る故に、高タンパク質WPCは、本発明に従う方法においてそのようなWPCの使用のために十分である30〜40%の間のBLG含む。しかしながら、低タンパク質及び中間タンパク質WPCのBLG量はしばしばあまりにも低い。それ故に、約55〜60%又はそれより低いタンパク質の量を有するWPCのために、BLGについて富化することが必要である。適切な商業的WPCは、BDIからのDomovictus 535(35%タンパク質、そのうちの85%がBLG);BDIからのHiprotal 880(80%タンパク質、そのうちの50〜55% がBLG)、及びHiprotal 580 (80%タンパク質、そのうちの80〜85%が BLG)を含む(全ては、Borculo Domo Ingredients (BDI)、ズウォレ、オランダから入手可能である)。
本発明に従う方法における第1反応工程において広域スペクトルエンドプロテアーゼとして、種々のタイプのエンドプロテアーゼが使用されうる。適切なエンドプロテアーゼは、動物、野菜又は微生物の起源である。微生物の広域スペクトルエンドプロテアーゼが比較的妥当な価格でしばしば容易に商業的に入手可能である故に、微生物の広域スペクトルエンドプロテアーゼが好ましい。化学的に又は遺伝的に変性された変異プロテアーゼが、同様に適切でありうる。広域スペクトルプロテアーゼは、セリンプロテアーゼ又はメタロプロテアーゼ、好ましくはアルカリ微生物プロテアーゼでありうる。アルカリプロテアーゼの例は、スブチリシン(subtilisin)(EC3.4.21.62)、特にバチルス属、例えば、スブチリシン・ノボ(subtilisin Novo)、スブチリシン・カールスベルグ(subtilisin Carlsberg)、スブチリシン309(subtilisin 309)、スブチリシン147(subtilisin 147)及びスブチリシン168(subtilisin 168)からのアルカリプロテアーゼ(国際公開WO 89/06279号パンフレットに記載されている)及びキモトリプシン(EC3.4.21.1)からのアルカリプロテアーゼであり、それらは好ましくは、疎水性アミノ酸(例えば、Tyr、Trp、Phe及びLeu)のC末端側上のペプチド結合を加水分解する。また、第1反応工程において、2以上のエンドプロテアーゼの混合物が使用されうる。適切な商業的に入手可能なプロテアーゼは、Alcalase(商標)、Savinase(商標)、Primase(商標)、Everlase(商標)、Esperase(商標)及びKannase(商標)(Novozymes A/S)、Maxatase(商標)、Maxacal(商標)、Maxapem(商標)、Properase(商標)、Purafect(商標)、Purafect OXP(商標)、FN2(商標)、及びFN3(商標)(Genencor International Inc.)、Corolase(商標)及びVeron(商標)(AB Enzymes)を含む。好ましくは、第1反応工程において、酵素Alcalaseが使用される。本発明の更なる実施態様では、広域スペクトルプロテアーゼとして、アスパルテートプロテアーゼが使用される。PSEのように、この酵素は酸性pH至適を有し、それはpHが第一工程後に調整される必要がないという有利点を有する。任意的に、アスパルテートプロテアーゼが、一つの工程の加水分解においてPSEとともに同時に使用される。しかしながら、その場合、広域スペクトルプロテアーゼはまたPSE酵素を加水分解しうるという事実が考慮に入れられるべきである。第1反応工程の間は、様々な因子、例えば使用される酵素及び/又は基質に依存する。好ましくは、少なくとも8%、より好ましくは少なくとも10%、例えば12%又は15%の加水分解の程度が到達されるまで加水分解が起きる。述べられたほとんどの広域スペクトルプロテアーゼについて、その酵素のために適した条件(pH、温度、塩濃度など)下で、そのような加水分解の程度が数時間で到達されうることは真実である。
第1のインキュベーション工程後、使用される広域スペクトルエンドプロテアーゼは好ましくは、PSEが第2反応工程における広域スペクトルプロテアーゼによって加水分解される可能性を妨ぐために不活性化される。酵素不活性化のための方法は当業者に知られており、例えば熱処理又は酵素活性を阻害しうる化合物の使用である。
第2反応工程が、プロリン特異的エンドペプチターゼ(PSE; EC 3.4.21.26)で行なわれる。本発明の方法において使用するために適切なPSEは、例えばアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のプロリン特異的エンドプロテアーゼ(例えば、それは名称 EndoProの下で市場において知られている酵素)であり、及びそれは国際公開WO 02/45524号パンフレットにおいて記載されている。更なる実施態様では、第2反応工程において、フラボバクテリウム・メニンゴセプチカム(Flavobacterium meningosepticum)のプロリン特異的エンドプロテアーゼが使用される。
さらに、本発明は、本明細書に上記された方法で得られうるアンギオテンシン転化酵素(ACE)阻害活性を有するタンパク質加水分解物を提供する。この加水分解物は、強いACE阻害活性によって特徴付けられ(表3を参照)及びそれ故に、哺乳動物、例えばヒトにおいてACE活性を阻害することの有利点を用いて使用されうる。加水分解物はまた、獣医用途(例えば、猫又は犬における)のために適している。ACEの阻害がイン ビボ(in vivo)で抗高血圧効果を有する故に、ACE阻害加水分解物が高血圧の治療のために使用されうる。本発明に従う加水分解物は、種々の製品、例えば液体製品及び乾燥製品に処理されうる。所望であれば、下流処理が、例えば限外ろ過(UF)処理の形で行われる。該酵素は、該ペプチドよりもはるかに大きな分子量を有し、及びUFによってACE阻害ペプチドから分離されうる。UF工程の追加の有利点は、酵素によって分解されなかったタンパク質基質がまた生物学的に活性な加水分解物から分離されうることである。
経口摂取後に、本発明に従う加水分解物のペプチドが、完全な又は事実上完全な形において胃内に達し、引き続き血流内に取り込まれると仮定される。本発明に従う方法の第1反応工程における広域スペクトルのプロテアーゼは、腸壁における刷子縁プロテアーゼよりもより広い基質特異性を有し、従って本発明に従う加水分解物は経口摂取後にさらに加水分解されないか或いはほとんど加水分解されないだろう。
任意的に、加水分解物は他のACE阻害剤と組み合わせて使用されうる。本発明の更なる観点では、ACE阻害加水分解物は、例えば高血圧のための遺伝傾向を有するヒトにおいて高血圧を予防するために又は副作用として高血圧を生じる薬品が使用される場合に、予防的に使用される。
高血圧で有効であることに加えて、ACE阻害剤はまた、心不全に有効であると分かる。それ故に、本発明に従う方法で得られうるACE阻害加水分解物はまた、例えば再発を予防するために心臓発作後に心臓問題に使用されうる。
従って、本発明は、哺乳動物におけるACE活性を阻害するための処置方法であって、ACE活性を阻害するために十分な量において及び投与間隔で、本発明の方法に従い得られたACE阻害加水分解物を投与する、好ましくは経口投与することを含む処置方法を提供する。
本発明のさらに他の観点は、哺乳動物における高血圧の症状を減少するための処置方法であって、高血圧の症状を抑制するために十分な量において及び投与間隔で、本発明に従う加水分解物を投与する、好ましくは経口投与することを含む処置方法に関する。
本発明はまた、本発明に従うACE阻害加水分解物を含む組成物を提供する。ACE阻害/抗高血圧活性を有するそのような組成物は例えば、医薬組成物又は食品若しくはし好品である。ACE阻害組成物は、固体又は液体の形を有しうる。それは例えば、粉末又は錠剤である。好ましくは、本発明に従うACE阻害組成物は、液体製品、例えば液状乳製品、フルーツジュース、又はなかんずく高血圧を予防し又は治療するために使用されうる飲用可能な製品の他のタイプを有する。
最後に、本発明は、心臓疾患及び血管疾患を(予防的に)治療し又は予防するための医薬品の調製のために本発明に従う組成物を使用する方法に関する。特に、調製されるべき医薬品は、哺乳動物におけるACE活性を阻害するための医薬品;血圧を下げるための医薬品;及び/又は高血圧の発生のための(予防的な)医薬品である。
実験の部
1.ACE阻害のイン ビトロ(in vitro)測定
ペプチド又は他の製品(例えば加水分解物)のACE阻害活性のイン ビトロ測定が、以下のように行なわれた:
・製品が、ホウ酸塩、塩化ナトリウムからなる測定バッファー(pH 8.3)中に溶解される。
・測定に使用される基質は、SigmaからのHippuryl-His-Leuである(H1635)。
・ACE酵素がまた、Sigmaから得られる(A6778)。
マイクロキュベット(microcuvette)において、該基質が、ACE酵素とともに38℃でインキュベーションされ、そして活性が260 nmで分光測光的に測定される。試験されるべきペプチド又は加水分解物の存在下において、この活性の阻害が測定され、そして酵素の活性を50%だけ減少させるために必要とされる製品の要求された量として表された。この阻害は、測定されるべく製品の4つの種々の濃度について決定される。
2段階加水分解工程によって、ACE阻害ペプチドが乳及び乳漿タンパク質から遊離される。第1工程では、タンパク質が、Alcalase(Novozymes)、バチルス・リケンフォルミス(Bacillus lichenformis)の広域スペクトルエンドプロテアーゼとともに加水分解された。この目的のために、2.5 gのタンパク質が50 ml水中に溶解された。pHが、4M NaOHで8.0に設定された。反応混合物が、60℃の温度で振とう水浴中におかれ、その後Alcalase(125μlの純粋な酵素)が添加された。インキュベーションが4時間行われた。
インキュベーション時間の終わりに、pHが4M HClで5.0にされた。次に、該広域スペクトルエンドプロテアーゼが、95℃で5分のインキュベーションによって不活性化された。この後、該反応混合物は、プロリン特異的エンドプロテアーゼ(PSE;エンドプロリル加水分解酵素ともいう)(EndoPro(DSM)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)のプロリル加水分解酵素)で第2反応工程のために準備された。
タンパク質のグラム当たりの1Uの酵素/基質比を得るために、556μl EndoProが該反応混合物に添加された。次に、インキュベーションが、振とう水浴において50℃で行われた。t=0、60、180、360、及び1440分で、200μlサンプルが得られ、それは10倍に希釈されそして95℃で5分間不活性化された。次に、該得られた加水分解物のIC50が決定された。結果が、表1に示される。この実施例において試験された基質は、
1.Domovictus 535(BDI);およそ35%のタンパク質を有するWPCであり、そのうちのおよそ85%がBLGである。
2.Hiprotal 580 (BDI);80%のタンパク質を有するWPCであり、そのうちの80%がBLGである。
3.カゼイン(Sigma)
4.Hiprotal 880 (BDI);80%のタンパク質を有するWPCであり、そのうちの50%がBLGである。
5.ベータ-ラクトグロブリン(Sigma)
6.アルファ-ラクトアルブミン(Sigma)
Figure 2008511317
広域スペクトルプロテアーゼでの第1の加水分解工程後、該加水分解物は、表1の列t=0において示されるように、20.1μg/ml(Hiprotal 580)から64.2μg/ml(カゼイン)までに亘るIC50値を有する。60分間のプロリン特異的エンドプロテアーゼ(PSE)での次の処置は、15μg/ml未満のIC50値を得るために、Hiprotal 580、Hiprotal 880及びBLGについて十分であると分かる。PSEでの3時間インキュベーションはIC50値の更なる減少を生じ、一方Hiprotal 580加水分解物(Hydrohiprotal 980ともいわれる)について、7.6μg/mlの非常に低い値が得られる。プロリン特異的プロテアーゼでの6時間(t=360分)までのインキュベーション期間の延長は多くのタンパク質基質についてのIC50値の更なる(小さな)減少を生じ、一方ほとんどの基質について、IC50値が24時間のインキュベーション(t=1440分)後に再び増加を示す。従って、最適なインキュベーション期間があることが分かり、それは高度な加水分解で、ちょうど形成されたACE阻害活性を有するペプチドが低いACE阻害活性を有するペプチドにさらに分解されるという事実によって説明されうる。
表1における結果は、2段階工程に従うBLG富化タンパク質基質(Domovictus 535、Hiprotal 580、Hiprotal 880及びBLG)から調製された加水分解物が、これまで乳漿タンパク質について観察されたよりも約3倍低いアンギオテンシン−1−転化酵素(ACE)阻害活性を有することを示す。プロリンのより高い量にもかかわらず、カゼイン基質(11%プロリン)はBLG富化基質(5%プロリン)に基づく加水分解物よりも2段階工程酵素処理後により低いACE阻害活性を生じることが表1の結果からさらに分かる。明らかに、末端プロリンを有する特定の特異的な配列がACE阻害活性の決定因であり、及び末端プロリンを含むペプチドだけでない。
Figure 2008511317
この実施例では、本発明に従う加水分解物のイン ビトロ(in vitro)ACE阻害活性(Hiprotal 580がAlcalaseで20時間処理され、引き続きプロリン特異的エンドプロテアーゼで3時間加水分解された)が、下記商業的に入手可能な加水分解物(それらのうちの幾つかは抗高血圧効果を有する)のACE阻害活性と比較された。
・加水分解物 DMV (子供の食品における使用のための標準のタンパク質)
・CE90ACE (ACEを阻害すると疑われているDMV製品;www.dmv-international.comを参照)
・加水分解物DI 3065 (Arla) (79.8%タンパク質)
・加水分解物LE 80 BM (DMV) (81.7%タンパク質)
・加水分解物E 90 STL (DMV) (83.5%タンパク質)
・加水分解物CE90 CPP (DMV) (87.0%タンパク質)
存在するタンパク質の量は、種々の製品についておよそ80〜90%の間にある。ACE阻害活性の測定の前に、製品の200〜250 mgが、20 mlのインキュベーションバッファー中に溶解された。該製品が完全に溶解した後、該溶液が、インキュベーションバッファーで40倍に希釈された。この希釈液が、ACE阻害活性を決定するために使用された。結果が表3に示される。
Figure 2008511317
いくつかの商業的な製品(DMV、Arla、Davisco)のIC50値が標準の乳タンパク質加水分解物のそれと同じ範囲である(30-40μg/ml)ことが得られた結果から分かる。驚いたことに、本発明に従うBLGを富化された加水分解物のIC50値は約5倍低く(およそ7μg/ml)、従って、該活性が他の標準の乳漿タンパク質加水分解物よりも5倍高い。
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Claims (16)

  1. アンギオテンシン転化酵素(ACE)阻害活性を有するタンパク質加水分解物を酵素的に生産するための方法であって、第1反応工程において広域スペクトルエンドプロテアーゼでベータ−ラクトグロブリン(BLG)含有基質を処理すること、引き続き第2反応工程においてプロリン特異的エンドプロテアーゼで処理することによって特徴付けられる方法。
  2. 前記基質が、乳漿タンパク質濃縮物(WPC)、好ましくはベータ−ラクトグロブリン(BLG)を富化されたWPCであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記基質が、少なくとも25%、好ましくは少なくとも35%、より好ましくは少なくとも60%のBLGを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 広域スペクトルエンドプロテアーゼが、セリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ又はアスパルテートプロテアーゼであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 広域スペクトルエンドプロテアーゼが、微生物プロテアーゼ、好ましくはバチルス・リケンフォルミス(Bacillus lichenformis)又はバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)から単離されたプロテアーゼであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. プロリン特異的エンドプロテアーゼが、プロリン特異的エンドプロテアーゼ(PSE; EC 3.4.21.26)であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 第1反応工程が、約10〜約15%の加水分解の程度が到達されるまで行なわれる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 第2反応工程が、少なくとも0.5時間、好ましくは少なくとも1時間、より好ましくは少なくとも2時間、最も好ましくは少なくとも3時間の間行なわれる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 第2反応工程が、多くとも24時間、好ましくは多くとも16時間、より好ましくは多くとも10時間の間行なわれる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. アンギオテンシン転化酵素(ACE)阻害活性を有するタンパク質加水分解物であって、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法に従って得られうるタンパク質加水分解物。
  11. 請求項10に記載の加水分解物を含む組成物、好ましくは医薬組成物又は食品若しくはし好食料。
  12. 前記組成物が、液体製品、例えば乳製品若しくはフルーツジュース、又は固形製品、例えば粉末である、請求項11に記載の組成物。
  13. 哺乳動物、好ましくはヒト、より好ましくは高血圧又は高血圧の増加された危険を有するヒトにおけるACE活性を阻害するために請求項11又は12に記載の組成物を使用する方法。
  14. 哺乳動物におけるACE活性を阻害するための処置方法であって、ACE活性を阻害するために十分な量において及び投与間隔で、請求項11又は12に記載の組成物を投与する、好ましくは経口投与することを含む処置方法。
  15. 哺乳動物における高血圧の症状を減少するための処置方法であって、高血圧の症状を抑制するために十分な量において及び投与間隔で、請求項11又は12に記載の組成物を投与する、好ましくは経口投与することを含む処置方法。
  16. 哺乳動物におけるACE活性を阻害するための、血圧を下げるための及び/又は高血圧の発生を予防するための医薬品の調製のために請求項11又は12に記載の組成物を使用する方法。
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