JP2008505179A - 水晶体再生の増進におけるヒアルロン酸 - Google Patents

水晶体再生の増進におけるヒアルロン酸 Download PDF

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Abstract

本発明は、組織工学による光学系のナノテクノロジーに関し、より具体的には、眼組織の再生、および例えば水晶体障害のような眼の異常を処置するための関連する方法に関する。

Description

本発明は、組織工学による光学系のナノテクノロジーに関し、より具体的には、眼組織の再生、および例えば水晶体障害のような眼の異常を処置するための関連する方法に関する。
再生および修復は治癒応答の基本的特徴である。再生能力(すなわち損傷した組織を類似するタイプの健常細胞で置き換える能力)は組織ごとに異なり、角膜上皮および結膜には再生能力を認めることができる。眼および眼の周囲における治癒応答は、再生ではなく、主として組織修復機序によって起こる(すなわち損傷した組織が新たに生成した線維性結合組織で置き換えられる)が、天然水晶体の再生が可能であることを示唆するデータはかなり存在する。理想的には、再生水晶体(適度に柔軟な生体適合性ポリマーレンズを伴うかまたは伴わない)は、透明性、タンパク質含量、組織構造、焦点調節力および調節能力を含む天然水晶体の特性を全て持つだろう。最適には、随意に、視力矯正機能を、改善的に視力を増進する関連機序と組み合わせて、後から付け加えて含めることができるだろう。
眼内レンズ(IOL)の移植を伴う嚢外白内障摘出術は、白内障を処置する方法として現在最も一般的な方法である。この措置は理想的であるとは言えない。なぜなら現在の合成眼内レンズはあまり調節能力をもたず、後嚢の続発性混濁が頻発するからである。多焦点レンズまたは調節性眼内レンズ(IOL)の眼内移植は、白内障患者における遠見視力および近見視力の必要性に対処しようとするものであるが、後嚢混濁および異常光視症(visual dysphotopsia)の発症を合併する。後嚢混濁(PCO)は前水晶体上皮細胞移動および筋芽細胞形質転換に続発し、後嚢のしわおよび視覚歪曲の一因となる。
理想的には、再生天然水晶体が適切な生分解性材料に取って代わることができるのであれば、改修された水晶体は正常な若い水晶体と同じまたは類似する天然の焦点調節力を持ち、調節能力を持つことになるだろう。あるいは、天然に再生する水晶体上皮細胞を、適度に柔軟な生体適合性ポリマーレンズの周りに規則正しく組織化された様式で成長するように導くことができるのであれば、その結果生じる二レンズ系(bilenticular system)は調節能力を持つかもしれない。他のさらなる矯正および増進は当業者の理解しうる範囲にあり、それらは本教示の範囲に包含される。
ヒアルロン酸はさまざまな体組織における創傷治癒に有益であることが示されている。ウサギでは、ヒアルロン酸が、Healon(登録商標)眼科用粘弾性デバイス(ophthalmic viscoelastic device:OVD)(オランダ・フローニンゲンのPHARMACIA ABから入手可能)の形態で、天然水晶体および白内障水晶体の水晶体乳化術(すなわち、白内障を除去するために超音波振とうを使って白内障を粉砕し破壊する白内障の外科措置)および潅流/吸引ならびに前嚢の封鎖後に、水晶体嚢を満たすために使用された。しかし、Healon(登録商標)OVDは、通常、術後約1週間までに再吸収され、この時、再生中の水晶体細胞は、さまざまな発生段階にある。その上、時間が経つにつれて、再生水晶体は、最初期水晶体線維が異なる速度で再生するので、星状混濁の形態をした異常な核を持つようになった。
したがって、当技術分野では、透明性、タンパク質含量、組織構造、焦点調節力、調節能力、配置、外形および構造を含む天然水晶体の特性を全て有するであろう再生水晶体(適度に柔軟な生体適合性ポリマーレンズを伴うもの、または伴わないもの)が必要とされている。さらに当技術分野では、生体適合性ポリマーレンズを伴う、または伴わない、透明な天然水晶体の再生も必要とされている(前者は小児科患者における白内障の処置に滴用することができ、後者は成人白内障に適し、真の調節および老視の矯正をもたらしうる)。さらにまた、水晶体乳化術および潅流/吸引後の水晶体細胞の増殖および分化を改善することも必要とされている。さらに、当技術分野では、例えば後嚢混濁のような関連合併症を伴わずに、眼疾患を処置および/または視覚障害を矯正することが必要とされている。
<詳細な説明>
本発明は、天然水晶体は、嚢内水晶体および/または白内障摘出後に、制御されたまたは増進された有機的細胞再生または生物学的再生をすることができるという思想に基づいている。さまざまな実施形態において、本発明は、透明性、タンパク質含量、組織構造、焦点調節力および調節能力を含む天然水晶体の特性に類似する特性を持つ再生水晶体を生成させるための方法を提供する。ある実施形態では、再生している天然水晶体組織を、適度に柔軟で生体適合性のポリマーレンズの周囲に、より自然な様式またはより規則正しい様式で成長するように導くことができる。その結果得られるこの実施形態の二レンズ系は、天然水晶体に類似する透明性、焦点調節力および調節能力を持つ。さらに、もう一つの側面として、焦点レーザー光水晶体凝固を使って、過剰な粘弾性物質を除去し、そして/または再生水晶体および/または二レンズ水晶体(bilenticular lens)の構造および透明性を改変することにより、水晶体組織を操作することもできる。
図3に、ヒト水晶体、および皮質15に生成する水晶体線維の肉眼的形態を図示する。図3には、水晶体の嚢10、核20、小帯70、前極30、赤道50および光軸40も図示されている。これらの再生水晶体線維は上皮細胞として生じ、リボン状無核水晶体構成要素に伸長する。これらの水晶体構成要素の横断面は六角形である。図4に、六角形の横断面を持つ水晶体線維80の拡大図を図示する。
CocteauおよびLeroy D'Etoille(1827)によって初めて記載されて以来、後発白内障形成の一因となる残存水晶体上皮細胞は、ウサギにおいて嚢内水晶体摘出後に水晶体嚢の完全性を回復させると、より正常に再生し分化することが示されてきた。水晶体線維の分化は、胎生学的発生に類似する過程をたどり、前嚢および後嚢に沿った細胞増殖、次に後部上皮細胞の伸長、線維核の前方移動、続いて赤道帯における分化を伴うことが示されている。再生水晶体は、胎児水晶体または正常水晶体に類似する比率で、全ての主要クリスタリン(アルファ、ベータ、およびガンマ)を含有することが示されている。これらの初期研究では、再生は術後2〜3週間で早くも認められ、再生水晶体組織による嚢の充填は術後7〜10週間で見られる(A.Gwonら「Restoration of Lens Capsule Integrity Enhances Lens Regeneration in New Zealand Albino Rabbits(水晶体嚢の完全性の回復はニュージーランド白色種ウサギにおける水晶体再生を増進する)」ARVO,フロリダ州サラソタ(1992年5月))。また、コンカナバリンA誘発性白内障の嚢内摘出後に水晶体再生が起こることも示されている。
本明細書で議論するように、手術時にコラーゲンパッチの挿入によって水晶体嚢の完全性を回復すると、ウサギでもネコでも、再生水晶体の成長速度および外形/構造が強化された(実施例2)。再生水晶体は球状だった。したがって再生水晶体は、良好な構造および透明性を有する正常な皮質を持つ。核は、不規則な成長パターンおよび最初期水晶体線維の誤整列に関係する星状混濁を含有していた。以前の研究では、水晶体/白内障除去後に嚢を満たすためにさまざまな粘弾性剤が使用されていた。ヒアルロン酸は、Healon(登録商標)OVDの形態で、今までにいくらか成功を収めてきた。しかし、ヒアルロン酸は、市販されているHealon(登録商標)OVDの形態では、生物分解が速すぎ(ヒアルロン酸は術後約1週間までには再吸収される)、最初期水晶体線維が異なる速度で再生するので、再生水晶体は、星状混濁の形態をした異常な核を持つ。
さらに最近になって、本発明者らが実証したとおり、高粘度ヒアルロン酸が、ダッチベルト有色ウサギにおける嚢内水晶体抽出後に、再生する水晶体線維の増殖および分化にとって内部足場となり、良好な初期水晶体線維の整列および分化をもたらした。この再生水晶体は、正常な球状の外形を持ち、水晶体構造は透明であって、球状残存粘弾性物質の周囲に正常な水晶体線維整列を伴う。また、Qスイッチネオジム:YAG(Nd:Yag)レーザーによる焦点光凝固で処置した1眼において、ヒアルロン酸の部分的除去が達成されたことを、本発明者は実証した。組織学的検査では、水晶体構造は正常であって、前部水晶体上皮の単層を持ち、水晶体分化が赤道領域で起こっており、正常な水晶体線維構造を持っていた。中心には、残留ヒアルロン酸が、楕円形の均質な青みを帯びた塊のように見える。
天然に再生する水晶体組織と適合する適度に柔軟なポリマーレンズの移植によって二レンズ系を作り出すという思想は、Acuvue(登録商標)コンタクトレンズ(エタフィルコンA,58%H2O:フロリダ州ジャクソンビルのJohnson & Johnson Vision Care, Inc.から入手可能)を、ウサギ眼における水晶体内移植用に改変した研究により、以前に提案されたことがある。1眼で正常な再生が認められたが、結果に一貫性がなく、大半の再生水晶体の核は、不規則な成長パターンおよび最初期水晶体線維の誤整列に関係する星状混濁を含有していた。
哺乳動物の水晶体は、他の外胚葉組織と同様に、適正な環境を与えられると、自分自身を再生することができる(A.Gwonら「Induction of de novo Synthesis of Crystalline Lenses in Aphakic Rabbits(無水晶体ウサギにおける水晶体の新規合成の誘導)」Exp Eve Res., 49:913-926 (1989))。1781年以降、研究者は、両生類の水晶体が、眼内容物の部分的除去後または水晶体切除術後に再生されうることを知っている。水晶体は角膜上皮または虹彩上皮から再生される。再生は神経網膜に関係する因子に依存する。新しい水晶体の発生は、正常両生類水晶体の発生とは多少異なる。正常両生類水晶体分化では、まずガンマ・クリスタリンが現われ、次にベータ・クリスタリンが現われ、最後にアルファ・クリスタリンが現われる。両生類水晶体が虹彩上皮から再生される場合は、アルファおよびベータ・クリスタリンがガンマ・クリスタリンの前に現われる。
水晶体を再生させる能力は高等脊椎動物では失われたように見える。しかし鳥類および哺乳類の水晶体上皮細胞は培養により成長させることができる。コンフルエントな単層(ニワトリ水晶体上皮の初代培養)は、レントイド体(lentoid body)と呼ばれる細長い細胞の塊を形成する。ニワトリでは、アルファ、ベータ、およびデルタ・クリスタリン、ならびに主要固有膜タンパク質(main intrinsic membrane protein)(MIP26)が、これらのレントイド体内の細胞によって産生される。しかし、これらの水晶体タンパク質の相対的比率は、正常ニワトリ水晶体中に存在するものとは似ていない。ウサギ水晶体上皮細胞の長期培養(調整培地における初代培養)により、アルファ・クリスタリン・プロモーターを含有する比較的安定な細胞株がもたらされている。これらの細胞株はアルファ・クリスタリンのAサブユニットおよびBサブユニットを合成する。ベータ-ガンマ・クリスタリンファミリーは、これらのウサギ上皮細胞によって合成されない。
培養ヒト上皮細胞では差次的クリスタリン合成が観察される。ヒト胎児水晶体上皮細胞の培養物は、アルファ-クリスタリンのB鎖と、ベータ-Bpの一つを、どちらも発現させる。ヒト細胞株は、走触性表面で成長させた場合には、その上皮細胞性を維持するが、非走触性表面ではレントイド体を形成する。これらのレントイド体はガンマ-クリスタリンを発現させる。
嚢内水晶体乳化術および後房水晶体乳化術ならびに水晶体前嚢除去後の吸引が白内障の治療として出現したことに伴い、手術後に、水晶体嚢のうち、眼に残っている部分で、自発的成長が観察されるようになった。本発明の特定の実施形態は、嚢内水晶体乳化術後の水晶体嚢における自発的成長に関する本発明者の研究に基づく。
外胚葉に起源を持つ組織の自発的再生の過程における進行ステップは、皮膚表皮および角膜上皮の領域について詳しく記載されている。もう一つの外胚葉派生物である水晶体は、再生することが1827年にウサギで報告されている。しかしこの領域における研究は、ゆっくりとしか進まなかった。水晶体再生過程は、無傷の水晶体前嚢および水晶体後嚢に依存することを、研究者は見いだした。水晶体嚢内容物の摘出後は、術後2週間で初めて再生する水晶体組織が認められ、それは、嚢の周辺部で始まり、若いウサギほど急速に起こる。
1842年に、Valentinは、再生ウサギ水晶体を顕微鏡レベルで初めて記載し、特徴的な円形または多面体形の水晶体細胞の存在を実証した(G.Valentin「Mikroscopische Untersuchung zweier wiedererzeugter Krystallinsen des Kaninchens(ウサギの2つの再生水晶体の顕微鏡的研究)」Ztschr S. Rat. Med., 1, 227-37 (1842))。Valentinは、最初は液状である芽細胞塊が嚢内に流出し、それが次に水晶体細胞および水晶体線維へと発生していくことによって、再生が起こると提案した。1960年には、Stewartが、水晶体排出後の嚢内に胚組織を移植すると、新しい水晶体線維が成熟水晶体に特有の同心的パターンで整列されることを示した。Stewartは水晶体分化が赤道で起こることも実証した(D.S.Stewart「Further Observations on Degenerated Crystalline Lenses in Rabbits, with Special Reference to Their Refractive Qualities(ウサギにおける変性水晶体に関するさらなる観察,特にそれらの屈折性に関して)」Trans Ophthalmol Soc UK, 80:357 (1960))。
この過程が(残留水晶体線維からではなく)残存水晶体上皮細胞から発生することを立証するために、本発明者は、ウサギにおける初期水晶体再成長の時期に、初期術後期間中の組織学的所見を検討した。
胚における水晶体線維分化は、有糸分裂活性の喪失、著しい細胞伸長、クリスタリンと呼ばれる水晶体特異タンパク質の集中的な合成、および細胞核の喪失を伴うことが示されている。胚発生の場合と同様に、水晶体再生も前嚢および後嚢に沿った細胞増殖(1〜7日目)によって進行し、続いて後部上皮細胞の伸長および前方への核の移動(1ヶ月)が起こる。2ヶ月目には、水晶体分化が赤道帯で起こり、細胞の漸進的伸長、核の前方移動、および最終的な核の喪失を伴う。嚢に働く機械的な力は水晶体線維分化に重要な役割を果たしうる。嚢内水晶体摘出後のニュージーランド白色種(NZA)ウサギにおける再生過程は、水晶体の胚発生において見られる段階をたどるようである(A.E.Gwonら「A Histologic Study of Lens Regeneration in Aphakic Rabbits(無水晶体ウサギにおける水晶体再生の組織学的研究)」Investigative Ophthalmology & Visual Science, 31(3): 540-547 (1990))。
眼内レンズ(IOL)移植を伴う嚢外白内障摘出は、白内障の処置に選択される措置である。この手術後に起こる視力低下の原因として最も多いのは、後嚢の遅発的混濁である。この混濁は、前水晶体上皮細胞移動および筋芽細胞形質転換に続発して起こり、後嚢のしわおよび線維化の一因となり、視覚歪曲をもたらす。IOL移植は混濁の発生を遅らせる傾向がある。
前嚢および後嚢を比較的無傷のままにしておくと、NZAウサギの水晶体嚢内容物の嚢内水晶体乳化術および潅流/吸引後に、水晶体再生が自発的に起こりうることは、以前の研究によって示されている。本発明者は、水晶体の嚢内水晶体乳化術および潅流/吸引後のNZAウサギにおいて、水晶体再生の成長曲線が年齢によって異なることを実証した。本発明者は、水晶体再生が、若い動物ほど有意に速いことを見いだした(A.Gwonら「Lens Regeneration in Juvenile and Adult Rabbits Measured by Image Analysis(画像解析によって測定した幼若ウサギおよび成体ウサギにおける水晶体再生)」Investigative Ophthalmology & Visual Science, 33(7):2279-2283 (1992))。若い動物における水晶体再生は術後2週間で早くも起こり、約3ヶ月の時点で、嚢は、新たに再生した水晶体物質により、最大充填容量に達した。これに対して、成体動物における水晶体再生は術後5週間まで観察されず、6ヶ月後でもまだ起こっていた。同様のパターンがヒトでも生じる。IOL移植を伴う嚢外白内障摘出後の後嚢混濁は、成人よりも小児の方が頻繁に、かつはるかに速い速度で起こる。
図1に、老ウサギ(第1群)、若ウサギ(第2群)、および嚢の低真空吸引を施した若ウサギ(第3群)における水晶体再成長速度のデジタル画像解析グラフを図示する。図1に図解するように、老ウサギにおける初期水晶体再成長速度は、若ウサギの場合よりもはるかに遅かった。
報告された後嚢混濁(後発白内障)の発生率には、患者の年齢、追跡期間、ならびにIOLの有無およびタイプに依存して、大きなばらつきがある。小児の場合、後嚢混濁の発生率はほぼ100%であるのに対して、成人の場合、報告された発生率は、術後2〜3年で、15%からほぼ50%まで、さまざまである。後嚢混濁は、嚢中に残存する水晶体細胞の増殖および移動ならびに非水晶体起源を持つ細胞の成長の産物である。
もう一つの研究において、本発明者は、コンカナバリンAの硝子体内注入によって誘発される後嚢下白内障の嚢内摘出後に、水晶体再生が起こることを示した(A.Gwonら「Lens Regeneration in New Zealand Albino Rabbits After Cataract Extraction(白内障摘出後のニュージーランド白色種ウサギにおける水晶体再生)」Investigative Ophthalmology & Visual Science, 34(6): 2124-2129 (1993))。再生水晶体の重量は、正常水晶体摘出後に再生される水晶体より軽かった。白内障群の再生水晶体は透明度が対照正常水晶体群に似ていた。再生水晶体はかなりの透光性を持つが、嚢の異なる部分で再成長の速度に異常があるために、これらの水晶体は光学的に透明ではなく、不規則な構造が存在する。その上、これらの水晶体はさまざまな空胞化度を持ち、一部の領域は混濁している。細隙灯生体顕微鏡検査では、正常水晶体群と白内障水晶体群との間で、再生水晶体の構造および透明度に相違は認められなかった(図示せず)。しかし再生水晶体は、より小さいことが確認された。
多くの研究において、NZAウサギで嚢内水晶体摘出後に再生させた水晶体は、不規則な外形を持ち、主にドーナツ状だった。新たに形成された水晶体は、前嚢切開部位において水晶体成長が無く、それが後嚢に付着する結果として、不規則な外形を持つ。これらの再生水晶体は、新たに形成された線維の不規則な整列(これは、初期術後期間に水晶体嚢のしわまたは折り畳みゾーンで起こる不規則な細胞増殖が一因となりうる)ゆえに、一定しない透明度を持っていた。再生水晶体の透明度およびそれらの治療的有用性を改善するために、胚環境を模倣する試みが研究者によって行なわれ、少しは成功を収めている。
前嚢切開部を封鎖し前嚢の連続性を回復するための適切な機序が有益であるかもしれないということが、本発明者には明らかになった。水晶体に働く物理的な力は、この組織における細胞増殖の速度および分裂細胞の分布に影響を及ぼしうる。そこで本発明者は、前嚢切開部をコラーゲンパッチで封鎖し、かつ嚢を空気、ヒアルロン酸ナトリウム(Healon(登録商標)OVD)、またはパーフルオロプロパンガスで満たすことにより、水晶体嚢の完全性の回復による水晶体再生の増進を、NZAウサギで検討した(A.Gwonら「Restoring Lens Capsule Integrity Enhances Lens Regeneration in New Zealand Albino Rabbits and Cats(水晶体嚢の完全性を回復することによってニュージーランド白色種ウサギおよびネコにおける水晶体再生が増進される)」J Cataract Refract Surg., 19: 735-746 (1993))。
本発明者は、フィブリン封鎖剤、イガイ接着タンパク質、およびシアノアクリレートを使って、前嚢切開部を封鎖しようとした。本発明者は、嚢を封鎖し、その連続性を回復するために、手術時にコラーゲンパッチを挿入することにより、水晶体嚢の完全性を回復し、よって再生水晶体の外形および構造を改善することができた(実施例2)。次に本発明者は、前嚢と後嚢の付着を防止し、かつ嚢の張り詰めた状態および外形を維持するために、嚢を空気、ヒアルロン酸ナトリウム(Healon(登録商標)OVD)、またはパーフルオロプロパンガスで満たした(実施例3)。
Mayerは、この過程が嚢の周辺部で始まり、前部切開部位に向かって中心方向に進行することを示した(Mayer「Uber die reproduktion der Krystallinse(水晶体の再生について)」Journal der Chirurgie und Augenheilkunde (Berlin, von Graefe und Walther) 17:524 (1832))。Textorは、水晶体再生が無傷の前嚢および後嚢に依存し、その形状は嚢の損傷およびそれがどのように瘢痕化したかによって決まることを見いだした(R.L.Randolph「The Regeneration of the Crystalline Lens: An Experimental Study(水晶体の再生:実験的研究)」John Hopkins Hospital Reports, 9:237 (1900))。SikharulidzeおよびStewartは、細胞溶解胎児組織の挿入によって、再生水晶体の速度および質が改善され、「正常水晶体に似た光学密度」が得られることを実証した(T.A.Sikharuldze「Exchange of Crystallin Lens in Rabbits by Embryonic Skin Ectoderm(胚性皮膚外胚葉によるウサギにおける水晶体の交換)」Bull Acad Sci Georg S.S.R., 14:337 (1956);D.S. Stewart「Further Observations on Degenerated Crystalline Lenses in Rabbits, with Special Reference to Their Refractive Qualities(ウサギにおける変性水晶体に関するさらなる観察,特にそれらの屈折性に関して)」Trans Ophthalmol Soc UK, 80:357 (1960))。水晶体線維の分化は赤道帯で起こり、アルファ、ベータ、およびガンマ・クリスタリンが、胎児水晶体または正常水晶体と類似する比率で産生される。本発明のさまざまな実施形態は、当技術分野におけるこれら過去の知見を再確認し、水晶体嚢の完全性を回復することによって、水晶体の再生を増進できることを実証する。
空の嚢を粘弾性材(Healon(登録商標)OVD)のみ、空気、またはパーフルオロプロパンガスで満たすことにより、本発明者は、嚢の張力を維持し、嚢の折り畳みおよび付着を防止して、再生水晶体に、より球状に近い外形をもたらすことができた。瘢痕形成を起こさずに治癒する胎児創傷は、ヒアルロン酸に富む細胞外マトリックスを持つ。Healon(登録商標)OVDだけを与えた群では、一部の例で起こった後嚢への前嚢切開部位の瘢痕化により、再成長に一貫性がなかったことから、認められた効果の増強を説明するには、ヒアルロン酸だけでは不十分であることが示された。空気群では再成長がはるかに速く、より規則的であったのに対して、パーフルオロプロパンガスでは、前嚢の瘢痕化が増え、水晶体再生が遅延した(その再吸収時間が長いため)。さらに、水晶体再成長は、周辺部から、嚢を満たす物質を取り囲む前嚢および後嚢の両方に沿って進行したが、それが圧力の増加ならびに細胞の伸長および分化の増進を引き起こしたのかもしれない(A.Gwonら「Restoring Lens Capsule Integrity Enhances Lens Regeneration in New Zealand Albino Rabbits and Cats(水晶体嚢の完全性を回復することによってニュージーランド白色種ウサギおよびネコにおける水晶体再生が増進される)」J Cataract Refract Surg., 19: 735-746 (1993))。
上述のように、水晶体再生は、水晶体嚢の完全性の回復に依存することが示されている。水晶体嚢を水晶体線維が分化するための外部足場とすることにより、再生水晶体は正常な皮質を持っていたが、核は、不規則な成長パターンおよび最初期水晶体線維の誤整列に関係する星状混濁を含んでいた。そこで本発明者は、ウサギにおける水晶体再生時に水晶体嚢における増殖を同期させるための内部足場として、高粘度ヒアルロン酸を評価した(実施例5)。本発明者の研究は、嚢内水晶体摘出後の水晶体線維の増殖および分化にとって、高粘度ヒアルロン酸が内部足場となることを明らかにした。さらにまた、この研究は、水晶体の増殖および分化の増進に対して高粘度ヒアルロン酸組成物が持つ有益な効果も実証した。水晶体再生に対して有益な効果を持つ高粘度ヒアルロン酸の組成物は、先行技術の限界を取り除くものである。例えば本発明者は、実施例4および実施例5で、水晶体再生の増進を実証した。本発明者は、水晶体再生を増進するためにヒアルロン酸をRestylane(登録商標)またはPerlane(登録商標)の形態で使用しうることを実証した(実施例4)。
図5に、水晶体嚢におけるPerlane(登録商標)の蜂巣状の外見を図示し、図6にPerlane(登録商標)に隣接する再生水晶体構造の透明性を図示する(本発明の一実施形態による)。また、図7および図8には、本発明の一実施形態に従ってRestylane(登録商標)によって増進された初期水晶体成長の蜂巣状の外見を図示する。図5および図7を比較するとわかるように、Restylane(登録商標)はPerlane(登録商標)よりも大きい蜂巣パターンを水晶体嚢内に作る。
過去の研究で、水晶体組織の焦点レーザー光切除は、水晶体嚢を破壊せずに行なうことができる比較的安全で非侵襲的な措置であることが示されている(A.Gwonら「Focal Laser Photophacoablation of Normal and Cataractous Lenses in Rabbits: Preliminary Report(ウサギにおける正常水晶体および白内障水晶体の焦点レーザー光水晶体切除:予備報告)」J Cararact Refract Surg., 21:282-286 (1995))。本発明者の最新の研究では、焦点光凝固により、残留ヒアルロン酸が限定的に除去された。実施例5で議論する本発明者の発見は、水晶体障害の処置における水晶体内装置/治療薬およびその生体内改変の有用性を裏付けている。
さらにまた、本発明者は、嚢内水晶体摘出および水晶体嚢回復(水晶体内ディスクレンズの移植を伴う場合および伴わない場合)の再生水晶体物質の透明性を定量的に解析した(A.Gwon「Intralenticular Implant Study in Pigmented Rabbits: Opacity Lensmeter Assessment(有色ウサギにおける水晶体内移植研究:Opacity Lensmeter評価)」J Cataract Refract Surg., 25, 268-277)。本発明者は、半透過性合成レンズを移植することにより、水晶体上皮細胞のために内部足場を提供しようと試みた(実施例6)。透明性は決して最適ではなかったが、水晶体上皮の増殖および分化は、水晶体内移植片の周囲で起こった。嚢内水晶体摘出後に水晶体嚢中に水晶体内ディスクレンズを挿入した場合、主に後部再生水晶体組織が低い光学的品質を示した。特定の理論に束縛されることは望まないが、水晶体内レンズが、後部水晶体線維の正常な代謝に必要な因子を遮断したか、あるいはその背後に毒性物質の蓄積を許したのだろうと想像される。
本発明は、水晶体細胞の増殖および分化を改善するために、例えば再生水晶体の配置、外形および構造を改善するために、水晶体嚢内でヒアルロン酸および/またはコラーゲン生成物を使用することによる水晶体再生の増進に関する。
本発明の一実施形態では、天然水晶体および白内障水晶体の水晶体乳化術および潅流/吸引ならびに前嚢の封鎖に続いて起こる水晶体の再生を増進するための嚢充填に、ヒアルロン酸などの粘弾性物質を使用することができる。水晶体細胞の増殖および分化を改善するために、さまざまな量、分子量、濃度、および/または形態のヒアルロン酸生成物を使用することができる。例えば、水晶体細胞の増殖および分化を改善するために、0.01〜3ccという量のヒアルロン酸を使って水晶体嚢を満たすことができる。
もう一つの実施形態では、水晶体再生を増進するために、ヒアルロン酸化合物をRestylane(登録商標)、Perlane(登録商標)または類似の製剤の形態で約20mg/mlの濃度で使用して、嚢を満たすことができる(実施例4)。有効濃度の範囲では、ヒアルロン酸化合物は概してゲル組成物またはそれに似た粘度を持つ組成物の形態をとるだろう。ヒアルロン酸化合物の有効濃度には、手術の約2週間後に生物分解または溶解するものが含まれる。例えば、ある実施形態では、有効濃度のヒアルロン酸化合物が術後2〜8週間の間に溶解する。というのも、この特性を持つ化合物は水晶体再生を増進すると考えられるからである。特に有効な濃度のヒアルロン酸化合物は、術後約2〜3週間で生物分解または溶解しうる。
最適な水晶体再生が起こるためには、嚢を満たすために使用されるヒアルロン酸化合物が、水晶体再生を増進するのに十分な時間がヒアルロン酸化合物に与えられないほど急速に生物分解してはならない。本発明に従って使用されるヒアルロン酸または粘性物質は、正常な水晶体構造および縫合形成が可能なように、最初期水晶体線維がある程度整列するまでは、望ましい外形を保つべき、または足場を提供するべきである。ヒアルロン酸化合物が生物分解する前に嚢内に留まるべき時間は動物の年齢に依存する。なぜなら、水晶体再成長速度は年齢と共に変化するからである(図1)。例えば、老ウサギにおける初期水晶体再成長速度は若ウサギの場合よりも遅いので(図1)、年老いたウサギの嚢を満たすために使用するヒアルロン酸化合物は、若いウサギに使用するために製剤化されるヒアルロン酸化合物よりも遅い速度で生物分解するように製剤化することができる。これと同じ思想は、他の動物、例えばヒトにも当てはまる。より遅い速度で生物分解するヒアルロン酸化合物については、以下に詳述する焦点レーザー光凝固によって、および当技術分野で公知の他の方法によって、ヒアルロン酸を水晶体嚢から除去することができる。
本発明では、水晶体細胞の増殖および分化のための内部足場を提供することによって水晶体再生を増進するために、ヒアルロン酸を使用する。本発明の代替的実施形態において、さまざまな高粘度ヒアルロン酸組成物、グリコサミノグリカン(GAG)、および/またはその製剤を使用しうることは、当業者にはすぐに理解されるだろう。例えば、適切なヒアルロン酸組成物として、以下の組成物を挙げることができるが、これらに限定されるわけではない:Restylane(登録商標)、Perlane(登録商標)、Healon(登録商標)OVDの異なる製剤、および/または高粘度ヒアルロン酸形態を含む組成物、例えば米国特許第6,537,795号、第6,090,596号、第4,764,360号、第6,086,597号、第6,368,585号、および第5,681,825号、米国特許出願公開第2002/0018898号(出願番号第09/855,923号)、ならびに欧州特許出願0760863 B1(これらの文献はいずれも、参照により、完全に記載されたかのように、その全文が本明細書に組み入れられる)に記載されているもの。本発明の代替的実施形態では、上述したヒアルロン酸化合物および/またはGAGのいずれかの任意の異なる製剤または類似組成物、例えばより高いまたはより低い分子量を持つヒアルロン酸形態、異なる濃度のヒアルロン酸形態、上述した組成物の二つ以上の組み合わせ、そして/または上述したヒアルロン酸組成物のいずれかと他の適切な薬剤との組み合わせなど(ただしこれらに限定されるわけではない)を、使用することができる。さらにまた、本発明組成物が、ヒアルロン酸化合物の他に、この種の薬学的組成物中に一般に配合される従来の担体、添加剤、保存剤、抗生物質、治療剤などを、いくつでも含みうることは、当業者にはすぐに理解されるとおりである。そのような追加要素は、例えば本発明化合物の安全性および/または効力を増大させうる。
代替的実施形態では、本発明に従って水晶体細胞の増殖および分化を増進するために、他の媒質を個別にまたは組み合わせて使用することができる。例えば、羊水、体外受精培地、成長因子類(例えばBD MATRIGEL(商標)基底膜マトリックスおよび高濃度BD MATRIGEL(商標)基底膜マトリックス)、および/または細胞の成長および増殖を増進もしくは制御することができる他の物質は、当業者にはすぐに理解されるだろう。
本発明のさらなる実施形態には、水晶体乳化術を本発明のヒアルロン酸の使用(すなわち有効量の粘弾性物質(例えば本発明のヒアルロン酸化合物)で嚢を満たすこと)と併用して白内障および他の眼疾患を処置するための方法が含まれる。
本発明のもう一つの実施形態では、一つまたは複数のコラーゲンパッチで前嚢切開部を封鎖することによって、水晶体再生が増進される。コラーゲンパッチの挿入は、眼疾患を処置および/または視覚障害を矯正するための処置(例えば嚢内水晶体摘出手術)を行なう際に、達成することができる。嚢内水晶体摘出手術時に前嚢切開部を封鎖しその連続性を回復するために一つまたは複数のコラーゲンパッチを挿入することによって、水晶体嚢の完全性が回復し、それによって再生水晶体の外形および構造が改善される。さまざまなコラーゲンパッチを使用しうること、および嚢切開の封鎖が本発明のさまざまな実施形態に関連してさまざまな領域で行なわれうることは、当業者には理解されるだろう。例えば、ウシIV型コラーゲンから構成されるコラーゲンパッチまたは24時間コラーゲンシールド(24 hour collagen shield;Chiron Ophthalmics)を、本発明の一実施形態に従って使用することができる。また、コラーゲンパッチを使って、前嚢切開部だけでなく、水晶体嚢の任意の開口部を封鎖することができる。さらにまた、代替的実施形態では、水晶体再生をさらに増進するために、挿入型コラーゲンパッチに加えて、または挿入型コラーゲンパッチに代えて、注入可能なコラーゲンを使用してもよい。
さらなる実施形態では、水晶体線維細胞の増殖および分化のための内部足場として、コラーゲンを使用することができる。例えば、0.3%リドカインを含む精製ウシ真皮の25%または50%食塩水懸濁液(カリフォルニア州サンタバーバラのINAMED CorporationからZyderm I(登録商標)およびZyderm II(登録商標)という商標で入手することができる)、3.5%および6.5%の濃度で溶液に懸濁された単分子ウシコラーゲン(オランダ・ブレダのRofil Medical InternationalからResoplast(登録商標)という商標で入手することができる)、中性pH緩衝液に懸濁された主に無傷のコラーゲン線維および他のマトリックスタンパク質からなるヒトコラーゲン調製物(マサチューセッツ州ベバリーのCollagenesis CorporationからDermalogen(登録商標)という商標で入手することができる)、および/または組織バンク由来の皮膚から加工された無細胞ヒト真皮移植片(カリフォルニア州パロアルトのLifeCell CorporationからAlloderm(登録商標)という商標で入手することができる)など、コラーゲンに基づくさまざまな生成物を使用することができる。水晶体嚢は、主にIV型コラーゲンおよびグリコサミノグリカンから構成される基底膜構造物である。これは水晶体上皮細胞分化のための外部足場として作用する。コラーゲンは、正常な上皮細胞の増殖および分化にとって有利であることが示されており、本発明ではこれが嚢における水晶体細胞分化のための内部足場として機能しうる。
さまざまなコラーゲンタイプを本発明に従って使用しうることは、当業者には理解されるだろう。例えば、本発明に従って使用されるコラーゲンパッチおよびコラーゲンに基づく他の生成物はウシ、ヒトまたは合成供給源に由来することができ、IV型コラーゲンを含み、GAGに基づく化合物またはコポリマーを含み、そして/または米国特許出願公開第2004/0048796号(出願番号第10/397,867号)(この文献は、参照により、完全に記載されたかのように、その全文が本明細書に組み入れられる)に記載の羊膜によって産生されるコラーゲンを含む。
もう一つの実施形態では、焦点レーザー光水晶体凝固を使って過剰の粘弾性物質を除去し、そして/または再生レンズおよび/または二レンズ水晶体の構造および透明性を改変することにより、水晶体組織を操作することができる。米国特許第6,322,556号および米国特許出願公開第2002/0103478号(出願番号第09/953,121号)(これらの文献はどちらも、参照により、完全に記載されたかのように、その全文が本明細書に組み入れられる)に記載されているように、レーザー光水晶体切除(レーザー光切除)は、眼組織(例えば水晶体組織)を部分的に除去して、周囲の組織領域には実質的な損傷を引き起こさずに、視覚異常を矯正するため、および視覚を損なう他の眼の異常を処置するために用いられている。本発明では、本発明によるヒアルロン酸の使用と組み合わせて、再生水晶体中の残留高粘度物質または残留粘弾性物質を除去するために、レーザー光水晶体切除を使用することができる。
本発明に従って使用することができる適切な形態のヒアルロン酸、例えばRestylane(登録商標)およびPerlane(登録商標)は、身体または水晶体によってすぐには再吸収されない架橋型のヒアルロン酸を含有しうる。再生水晶体中の架橋型ヒアルロン酸の除去を助けるために、焦点レーザー光凝固を行なって、残留ヒアルロン酸の一部を除去することができる。例えば、ある実施形態では、焦点レーザー光凝固は、Qスイッチネオジム:YAG(Nd:Yag)レーザーを使って、複数の処置回数で行なうことができる。代替的実施形態では、本発明に従ってネオジム:YLF(Nd:YLF)レーザーを使用することができる。さらなる実施形態では、本発明に従ってフェムト秒レーザーで焦点レーザー光凝固を行なうことができる。
本発明の一実施形態では、周囲の組織領域に実質的な損傷を引き起こさずに粘性物質を光切除するのに有効なエネルギー量でパルスレーザービームを粘性物質に導くことにより、水晶体嚢中の残留粘性物質のレーザー光切除を行なうことができる。レーザーは、まず粘性物質の前面より下にある焦点に導かれ(または集束され)、粘性物質を切除するために、そのような焦点が粘性物質の前面に向かって動かされる。前面とは、粘性物質が残留している水晶体嚢を基準とする。本発明の代替的実施形態は、隣接する健常組織によるレーザー副産物の吸収を促進するために、粘性物質前面の表面の光切除を開始した後、焦点を内側に前面から離れるように移動させることを含む。別の実施形態では、粘性物質の複数部分を光切除することができる。レーザー光切除法の上述した変形はいずれも、所望する量の粘性物質が除去されるまで、複数回行なうことができる。
米国特許第6,322,556号および米国特許出願公開第2002/0103478号(出願番号第09/953,121号(これらの文献はどちらも、参照により、完全に記載されたかのように、本明細書に組み入れられる)には、さまざまなレーザータイプ、レーザー特徴、およびさまざまなレーザー光水晶体切除方法が記載されており、それらは本発明に従って使用することができる。また、他のさまざまなレーザーおよび他のさまざまなレーザー光水晶体切除方法も、本発明の代替的実施形態に従って使用しうることは、当業者にはすぐに理解されるだろう。
本発明で使用されるレーザーはさまざまな特徴を持ちうる。例えば使用されるレーザーは、以下の特徴のいずれかまたは全てを持つことができる:可視および赤外(IR)スペクトルに動作周波数;約1〜約1000ヘルツの範囲の繰返し数;約1フェムト秒〜約1ミリ秒の範囲のパルス幅;約1ナノジュール〜約50ミリジュールの範囲のパルス当たりエネルギーレベル;約1ミクロン〜約100ミクロンの焦点スポットサイズ(直径);付帯的作用がほとんどない約1〜約200ミクロンに限定された有効域。ある実施形態では、レーザーが以下の特徴を持ちうる:約1053ナノメートル(nm)の動作周波数;毎秒約1000パルスの繰返し;約60ピコ秒のパルス幅;約60〜140マイクロジュールのパルス当たりエネルギーレベル、約20ミクロンの焦点スポットサイズ(直径)、および約50ミクロンに限定された有効域。
眼疾患を処置しそして/または視覚障害を矯正するための方法に向けられる本発明の実施形態では、水晶体再生を増進することが患者に対して有益な効果を持つ(例えば疾患を改善する、その合併症の重症度を低下させる、その症状発現を防ぐ、その再発を防ぐ、単にその悪化を防ぐ、または上記のいずれかを達成するための治療的努力(たとえそのような治療的努力が最終的には不成功に終わるとしても))ような任意の疾患を処置するために、これらの方法を使用することができる。本発明の方法は、水晶体組織の喪失もしくは損傷による影響を受ける任意の疾患を処置するために、または水晶体組織の除去もしくは改変を含む医学的措置を必要とする眼の異常もしくは障害を処置するために使用することができる。
<実施例>
本明細書に記載する実施例は、水晶体再生の増進に関連して、本発明のさまざまな側面を示す。そのような用途は、水晶体細胞を再生させることが有益な効果を持つ疾患を処置する際には、特に有利でありうる。そのような疾患は、例えば白内障を包含する。しかし上述したように、本発明には、本明細書に例示する用途以外にも用途があり、以下の実施例は決して、本発明が医学分野で応用されうる範囲を線引きしようとするものではない。
動物の準備
2〜3mmの破嚢部を通した水晶体乳化術および水晶体の潅流/吸引による嚢内水晶体摘出を、ウサギで行なった。水晶体の除去に続いて、高粘度ヒアルロン酸を嚢内に注入し、コラーゲンパッチを破嚢部の内側に入れ、嚢内の気泡で嚢切開部に押しつけた。手術後に動物を細隙灯生体顕微鏡検査で追跡した。安楽死後に眼を摘出し、パラフィン包埋し、一般組織検査用にHEスライドを調製した。
水晶体嚢へのコラーゲンパッチの挿入
本発明者は、前嚢切開部を封鎖し、再生水晶体の外形および構造を改善するために、嚢内水晶体摘出手術時にコラーゲンパッチを挿入することによって、水晶体嚢の完全性を回復させた。水晶体再生は早くも術後1〜2週間で初めて認められた。再生水晶体は2週間の時点で嚢の約50%を満たし、5週間までに100%を満たした。その後の成長は前後方向に起こった。水晶体厚は1ヶ月につき0.3mmずつ増加した。再生水晶体は球状であり、正常な皮質構造および核混濁を持っていた。嚢内水晶体摘出後にコラーゲンパッチで水晶体嚢の完全性を回復することにより、再生水晶体の外形、構造、および成長速度が増進された。2匹のネコでも、水晶体再生が起こることが示された。
空気、ヒアルロン酸ナトリウム、またはパーフルオロプロパンによる嚢包の充填
コラーゲンパッチを挿入した後、本発明者は、次に、前嚢と後嚢の付着を防ぎ、嚢の張り詰めた状態および外形を維持するために、嚢を空気、ヒアルロン酸ナトリウム(Healon(登録商標)OVD)、またはパーフルオロプロパンガスで満たした。1ヶ月および2ヶ月時点における水晶体厚測定値は、満たされた嚢が水晶体再成長を含むと共に、おそらくは平衡塩類溶液(BSS)、Healon(登録商標)OVD、房水およびコラーゲン分解産物ならびに傷ついた水晶体上皮細胞の混合物を含むことを表す。4ヶ月から12ヶ月まで、水晶体厚は徐々に増加したが、増加量は次第に小さくなった。
コラーゲンパッチは溶解前に最長2週間にわたって前嚢切開部を閉塞し、嚢切開部位に線状の瘢痕をもたらした。嚢は膨張し、Healon(登録商標)OVD群、空気群、およびパーフルオロプロパン群でそれぞれ1週間、5週間、および8週間にわたって、表面にしわを作ることなく張り詰めた状態を保った。
水晶体再成長は、Healon(登録商標)OVD群、空気群、およびパーフルオロプロパン群で、それぞれ1週間、2週間、および3週間で早くも認められた。再成長は嚢の周辺部から前嚢および後嚢に沿って中心に向かって進行し、Healon(登録商標)OVD/房水を飲み込んだ。水晶体再成長は、より完全になり、空気群およびパーフルオロプロパン群では水晶体の全体的外形が球状だった。時間と共に、最初期線維が次第に中心に詰まった状態になり、星状の核混濁をもたらした。どの群でも、新しい皮質線維は透光性があって正常に似た外観を持ち、核混濁は空気群が最も小さく、パーフルオロプロパン群が最も大きかった。
Restylane(登録商標)およびPerlane(登録商標)の形態の20mg/mlのヒアルロン酸による嚢の充填
20mg/mlのヒアルロン酸(Restylane(登録商標)およびPerlane(登録商標)の形態)は、水晶体再生を増進し、新しい水晶体細胞は残留したヒアルロン酸の周囲に正常な配置で分化することが示された(図5〜8)。水晶体細胞増殖の最初の徴候は、術後2週間で早くも認められ、7週間で、中心に残留したヒアルロン酸の周囲に完全に成長した。新たに形成された水晶体は、中心の残留Restylane(登録商標)またはPerlane(登録商標)の周辺にあって、正常な透明性および外形を持っていた。嚢が水晶体線維の分化にとって外部足場として作用したのに対して、ヒアルロン酸は水晶体線維分化にとって内部足場として作用するようだった。Restylane(登録商標)およびPerlane(登録商標)は、最も内側の再生水晶体線維が、最も外側の皮質水晶体線維と共に、楕円形または球状の外形を持つ水晶体を形成するように、水晶体線維の整列を促進することが示された。
水晶体線維の増殖および分化のための内部足場としてのヒアルロン酸の評価
本発明者は、ウサギにおける水晶体再生時に水晶体嚢における増殖を同期させるための内部足場として、高粘度ヒアルロン酸を評価した。2〜3mmの破嚢部を通した水晶体の嚢内水晶体摘出を、4匹のダッチベルト有色ウサギ(8週齢、体重2kg)の8眼で行なった。Healon(登録商標)OVDを嚢内に注入した。コラーゲンパッチを破嚢部の内側に入れ、嚢内の気泡で嚢切開部に押しつけた。手術後に動物を細隙灯生体顕微鏡検査で評価した。安楽死後に眼を摘出し、パラフィン包埋し、HEスライドを調製した。1眼では、残留ヒアルロン酸の一部を除去するために、Nd:YAGレーザーで焦点レーザー光凝固を行なった。
3眼では、コラーゲンパッチが滑り、嚢切開部の閉鎖が不完全だった。5眼では、水晶体細胞増殖が術後2週間で認められ、7週間で中心の粘弾性塊の周囲に完全な水晶体成長が認められた。再生水晶体は正常な球状の外形、良好な透明性、および残存粘弾性物質の周囲に線維が正常に整列した水晶体構造を持っていた。組織検査により、前水晶体上皮の単層、赤道領域での水晶体分化、および正常な水晶体線維形態を持つ正常な水晶体構造が明らかになった。中心には残留ヒアルロン酸が楕円形の均質な青みを帯びた塊として見えた。焦点光凝固処理した眼では、ヒアルロン酸の部分的除去が認められた。
高粘度ヒアルロン酸は、ダッチベルト有色ウサギにおける嚢内水晶体摘出後の水晶体線維の増殖および分化にとって内部足場になった。焦点光凝固では残留ヒアルロン酸が限定的に除去された。これらのデータは、水晶体障害の処置における水晶体内装置/治療物質およびその生体内改変の有用性を裏付けている。
Opacity Lensmeter評価
再生水晶体物質の透明性を定量的に分析した。2〜3mmの破嚢部を通した嚢内水晶体摘出を、ニュージーランド/ダッチベルト有色ウサギで行なった。試験群ではAcuvue(登録商標)またはSurvue(登録商標)使い捨てコンタクトレンズをHealon(登録商標)OVDの助けを借りて両眼に水晶体内移植し、対照群では両眼の嚢をHealon(登録商標)OVDのみで膨張させ、人工水晶体はどちらも眼にも移植しなかった。24時間コラーゲンシールド(Chiron Ophthalmics)を、水晶体除去後に2.5〜3.5mmの範囲にある前嚢切開直径の約2〜3倍になるように、徒手的に切断した。このコラーゲンパッチをHealon(登録商標)OVDで被覆し、試験眼でも対照眼でも、嚢に挿入した。嚢を膨張させ、コラーゲンパッチを前嚢切開部の背後に維持するために、空気を注入した。手術後に細隙灯生体顕微鏡検査で動物を評価した。Interzeag Opacity Lensmeter 701(OLM)を使って水晶体混濁を定量化した。安楽死後に、眼を光学顕微鏡検査によって調べ、パラフィン包埋し、HEスライドを調製し、電子顕微鏡検査用に準備をした。
平均OLM結果は1、2、3および4週間の時点で、どちらの群でも似ていた。1ヶ月後には、初期不規則再生水晶体線維の漸進的中心密集化に伴いOLM測定値が増加し、この値は水晶体内移植群の方が対照群より高かった。再生水晶体混濁は、ディスクレンズの前方よりも水晶体内レンズの後方にある組織の方が著しかった。
初期術後期間では、20未満のOLMスコアが一般に、十分な水晶体再生組織が嚢を満たす前の透明な媒質を反映した。時間の経過と共に、最初期の不完全に整列した再生水晶体線維は、次第に中央に、より一層密集した状態になり、密な星状核混濁をもたらすと共に、OLMスコアを増加させた。
また、肉眼的検査では、比較的正常な(均一なサイズおよび外形の)線維が水晶体内移植片の周囲に成長するように見えた。しかし、線維の配置の詳しい走査型電子顕微鏡検査では、線維端が重なり合って正常な縫合を形成するということがなかった(図2A)。これらの線維は象限にグループ分けされなかった。これらの線維の末端はさまざまな方向に鋭く湾曲していた。その結果、2本を超える前枝および後枝を持つ錯綜した縫合パターンが生成した。それでもなお、線維は、明確に、同心的な殻および放射状の細胞カラム中に配置された。また、線維はその長さ方向に沿って均一な六角形であり、その長さ方向に沿って配列された典型的側面嵌合を特徴とした(図2B)。
上記の説明では本発明の特定の実施形態に言及したが、その精神から逸脱することなくいくつかの変更を加えうることは、当業者には明らかなはずである。本願特許請求の範囲は、本発明の真の精神および範囲に包含されるであろうそのような変更を包含するものとする。したがって、ここに開示した実施形態は、あらゆる点で、例示であり、限定ではないとみなされるべきであり、本発明の範囲は上述の説明によってではなく、本願特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味および等価な範囲に含まれることになる改変は全て、特許請求の範囲に包含されるものとする。
図1は、本発明の一実施形態による老ウサギ(第1群)、若ウサギ(第2群)、および嚢の低真空吸引を施した若ウサギ(第3群)における水晶体再成長速度のデジタル画像解析グラフである。 図2Aおよび図2Bは、本発明の一実施形態による水晶体内移植片周囲に形成された線維の代表的走査型電子顕微鏡写真である。 図3(先行技術)は、本発明の一実施形態による皮質内に生じる水晶体線維の肉眼的形態の図解である。 図4(先行技術)は、本発明の一実施形態による図3に示した水晶体線維の図解である。 図5は、本発明の一実施形態による水晶体嚢におけるPerlane(登録商標)の蜂巣状の外見を表す。 図6は、本発明の一実施形態によるPerlane(登録商標)に隣接する再生水晶体構造の透明性を表す。 図7は、本発明の一実施形態によるRestylane(登録商標)によって増進された初期水晶体成長の蜂巣状の外見を表す。 図8は、本発明の一実施形態によるRestylane(登録商標)によって増進された初期水晶体成長の蜂巣状の外見を表す。
符号の説明
10:水晶体嚢、15:皮質、20:核、30:前極、40光軸、50:赤道、70:小帯、80:水晶体線維。

Claims (27)

  1. 哺乳動物における水晶体細胞の再生を増進するための方法であって、
    ヒアルロン酸化合物を含む組成物を用意すること、および
    前記哺乳動物の水晶体嚢を前記組成物で満たすこと
    を含み、前記ヒアルロン酸化合物が、前記水晶体嚢に入れられてから少なくとも2週間経過後に生物分解または溶解するように製剤化される方法。
  2. 少なくとも一つのコラーゲンパッチを前記水晶体嚢に挿入することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記組成物がRestylane(登録商標)、Perlane(登録商標)、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ヒアルロン酸化合物が前記組成物中に少なくとも約20mg/mlの濃度で存在する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記組成物がゲルである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記水晶体嚢にコラーゲンを注入することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. コラーゲンに基づく生成物を前記水晶体嚢に挿入することをさらに含み、前記コラーゲンに基づく生成物がZyderm(登録商標)、Resoplast(登録商標)、Dermalogen(登録商標)およびAlloderm(登録商標)からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記少なくとも一つのコラーゲンパッチの前記挿入に先だって、前記水晶体嚢内の水晶体に水晶体乳化術を施すことをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  9. 前記ヒアルロン酸化合物が、前記水晶体嚢に入れられてから8週間経過時までに実質上完全に溶解するように製剤化される、請求項1に記載の方法。
  10. 哺乳動物における眼症状を処置するための方法であって、
    ヒアルロン酸化合物を含む組成物を用意すること、および
    前記哺乳動物における水晶体細胞の再生を増進し、それによって前記眼症状を処置するために、前記哺乳動物の水晶体嚢を前記組成物で満たすこと
    を含み、前記ヒアルロン酸化合物が、前記水晶体嚢に入れられてから少なくとも2週間経過後に溶解するように製剤化される方法。
  11. 少なくとも一つのコラーゲンパッチを前記水晶体嚢に挿入することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記組成物がRestylane(登録商標)、Perlane(登録商標)、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項10に記載の方法。
  13. 前記ヒアルロン酸化合物が前記組成物中に少なくとも約20mg/mlの濃度で存在する、請求項10に記載の方法。
  14. 前記組成物がゲルである、請求項10に記載の方法。
  15. 前記水晶体嚢にコラーゲンを注入することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  16. コラーゲンに基づく生成物を前記水晶体嚢に挿入することをさらに含み、前記コラーゲンに基づく生成物がZyderm(登録商標)、Resoplast(登録商標)、Dermalogen(登録商標)およびAlloderm(登録商標)からなる群より選択される、請求項10に記載の方法。
  17. 前記少なくとも一つのコラーゲンパッチの前記挿入に先だって、前記水晶体嚢内の水晶体に水晶体乳化術を施すことをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  18. 前記ヒアルロン酸化合物が、前記水晶体嚢に入れられてから8週間経過時までに実質上完全に生物分解または溶解するように製剤化される、請求項10に記載の方法。
  19. 前記ヒアルロン酸化合物が、正常な水晶体構造および縫合形成が可能になるように最初期水晶体線維がある程度整列する時点までに、実質上完全に生物分解または溶解するように製剤化される、請求項10に記載の方法。
  20. 前記眼症状が白内障である、請求項10に記載の方法。
  21. 哺乳動物における水晶体細胞の再生を増進するための方法であって、
    羊水、体外受精培地、またはその両方を含む組成物を用意すること、および
    前記哺乳動物の水晶体嚢を前記組成物で満たすこと
    を含む方法。
  22. 少なくとも一つのコラーゲンパッチを前記水晶体嚢に挿入することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記水晶体嚢にコラーゲンを注入することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
  24. コラーゲンに基づく生成物を前記水晶体嚢に挿入することをさらに含み、前記コラーゲンに基づく生成物がZyderm(登録商標)、Resoplast(登録商標)、Dermalogen(登録商標)およびAlloderm(登録商標)からなる群より選択される、請求項21に記載の方法。
  25. 前記少なくとも一つのコラーゲンパッチの前記挿入に先だって、前記水晶体嚢内の水晶体に水晶体乳化術を施すことをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  26. 光を屈折させるための機能的に作動可能な再生水晶体手段へと成長するのに有効な、六角形パターンに配置された複数のリボン状無核構成要素を含む、新規な高度組織構造組成物。
  27. 嚢内に置かれた六角形マトリックス内に配列されたアルファ、ベータ、およびガンマ・クリスタリンを組み合わせて含み、機能的な光屈折性水晶体がそこから成長し続けて、使用者における視力の回復を可能にする、再生組成物。
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