本明細書において開示されているデジタル光ネットワークは、本質的に非同期であり、ネットワーク内の信号再生ノード等の中間ノードにおけるOEO変換の幅広い使用によって、3R処理と同様に、例えば信号再増幅(IR)、信号再形成(2R)および信号リタイミング(3R)に加えて、例えば、FEC符号化、復号化、および再符号化等であるがこれらに限定されない「3R」機能性、すなわち伝送機能障害を訂正するための任意の電子信号リコンディショニングを提供する。上記の米国特許出願第10/267,212号を参照のこと。これらの事項(すなわち、非同期動作および信号リコンディション)の両方において、このネットワークアーキテクチャは、一般にITU−T OTNアーキテクチャにおいて具現化されているキーアーキテクチャ原理、および特に階層化しているG.709標準に対し、部分的に反するものである。本発明の用途を理解するためには、現在提案されているG.709プロトコル草案において説明されているように、デジタルラッピングを理解することが重要である。ITU−T勧告草案G.709は、現行のパケット(ATM、IPおよびイーサネット(登録商標))ならびにTDM(SONETおよびSDH)ブロードバンドサービスを、透過的にできるだけ短い物理的スタックを介して、すべてのクライアントサービスに強化された増幅およびネットワーキング機能性を提供しながら、単一のネットワークに収束することを意図した光トランスポートネットワーク(OTN)アーキテクチャを提供することを目的とする、より大きな国際標準化の努力の一部である。OTNペイロードフレームの背景詳細の一部がいくつかの図の説明において提供されているが、「ITU−TG.709 Interface for Optical Transport Network(OTN)」(www.itu.int/ITU−T)においてさらなる詳細が提供され、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
OTNアーキテクチャの主な狙いは、パケットベースのデータおよびレガシートラフィックの多重サービストランスポートを可能にすることである。デジタルラッパーオーバーヘッド構造は、各光チャネル波長の管理およびモニタリングを調整する。したがって、ラッパーオーバーヘッド(OH)は、クライアント信号を構成するOTNフレームのOH部分のいくつかのオーバーヘッドセクションにおいてOHを追加することで、クライアント信号情報を管理および制御することを可能にする。SONETのように、G.709におけるOTNアーキテクチャは、ネットワークを通じたトランスポート機能がデジタルドメインにおいて同期であることを想定している。G.709ネットワークノードの侵入において受信したフレームは、ノード脱出においてそれらの元の同一フレーム速度で再伝送されることを想定している。ネットワークとクライアント信号との間の速度適応は、クライアント支流インターフェイスの端子ノード等、ネットワークエッジにおいてのみ実行される。OTNのキーコンセプトは、光チャネル(OCh)を含む光トランスポートモジュール(OTM)、およびオーバーヘッド(OH)情報の3つのセットを備えるデジタルラッパーフレーム構造である。
この説明ではまず、クライアント信号が、例えば、光増幅(OA)ノードおよび信号再生(3R)ノード等の中間ノードを含み得る光パスまたはリンク内の2つの端子ノードまたはノード(STE)G.709ネットワーキングの部分を示す図1を参照する。G.709プロトコルにおける3R中間ノード間の光リンク内のスパンは、例えば端子ノード(STE)間が光データユニット(ODU)と称される等、光チャネルトランスポートユニット(OTU)およびエンドツーエンドリンクと称される。OTUは、スパンまたはホップごとに生成され、一方ODUは、図1に示すようにクライアント信号の侵入および脱出地点において生成される。したがって、単一のODUパス内にはいくつかのOTUパス(図1には3つ示す)がある場合がある。
次に図2を参照する。OTNの目的は、レガシートラフィックに加えてパケットベースのデータの多重サービストランスポートを可能にすることである。OTNデジタルラッパーは、各光チャネル信号の煩わしくない管理およびモニタリングに対応している。ラップされたオーバーヘッド(OH)はしたがって、クライアント信号情報を管理および制御することを可能にする。OTM−n構造は、単一の光スパン上のn個の光チャネルをサポートする。3R再生ならびにOTUκフレームおよびオーバーヘッドの終了等のサービスは、各端で提供され得る。これは、各位置におけるOTMインターフェイスの監督および保守を可能にする。図2に示すように、光トランスポートモジュール(OTM)において、クライアント信号のトランスポート内に関連オーバーヘッドとともにいくつかの層を配備することを通じてOTN管理性能が実現される。さらに詳細に言うと、これらの層は、クライアントユニットまたは層、光チャネルペイロードユニットまたは(OPUk)、および光チャネルデータユニットまたは層(ODUk)を関連オーバーヘッド(OH)とともに含む。ODUkは、さらに、前方誤り訂正(FEC)コーディングセクションを含む。
したがって、OTNフレームは、オーバーヘッド(OH)セクション、ペイロードセクションおよびFECセクションからなり、ペイロードにおけるn個の記号誤りの訂正を可能にするリードソロモンRS(255,239)であってよい。図2に示すように、各フレームのOHセクションおよびFECセクションは、光トランスポートユニット(OTU)に追加される。次いでこれは、各光チャネルに関して、OTN用の追加の信号管理機能性を扱うために、追加のOHが追加されなくてはならないよう、各チャネル信号(OCh)へ搬送される。光多重化セクション(OMS)および光伝送セクション(OTS)は、追加のOHを使用してOCh(OTUk)と統合される。
したがって、G.709プロトコルはOTN光チャネル(OCh)層を利用し、これによってSTM−N、IP、ATMおよびイーサネット(登録商標)信号がいくつかのフレームにデジタルにマッピング(ラップ)され、固定ビットレートに適合され、次いでデジタルに多重化されることを可能にする。次いでOChは、チャネル波長である光チャネルキャリア(OCC)へマッピングされる。G.709プロトコルは、「λ」および「マルチλ」信号用に標準クライアント独立の帯域内オーバーヘッドを定め、ネットワークまたはノード要素(NE)間において帯域外で搬送される分離した「関連のない」または「チャネル外」信号を定義している。
OCh(またはOCC)は、光トランスポートシステムにおける光チャネルグループ(OCG)または帯域等の光多重化セクション(OMS)を作成するために、まとめて光学的に多重化することができる。OMSは、任意の光監督チャネル(OSC)とともに、光伝送セクション(OTS)を構成する光ファイバケーブルのスパン上でトランスポートすることができる。OTMオーバーヘッド信号(OOS)は、OSCによってOTS上を搬送され、OTS、OMSおよびOCh(すなわち、関連のない)オーバーヘッドならびに全般管理通信を含有する。
OCh内において、クライアントデジタル信号はまずOChペイロードユニット(OPUκ)フレーム内で「ラップ」される。OPUκフレーミングレベルは、固定ビットレートκにクライアント信号の速度適応を提供し、ここでκ=1、2または3で、これはそれぞれ〜2.5、〜10または〜40Gbps(厳密には、それぞれ2.66Gbps、10.7Gbpsおよび43Gbps)である。OPUκ(OPU−OH)に関連するオーバーヘッドは、最終適応層装置のためにペイロードタイプを識別し、パス端間にその他のクライアント固有適応機能を提供する。そのオーバーヘッドを含むフレームXのOPUκはパリティチェックされ、結果として生じたBIP−8値はフレームX+2用のOTUまたはODUオーバーヘッド(OH)に挿入される。
OPUκフレームは、次にOChデータユニット(ODUκ)フレーム内においてその関連オーバーヘッド(ODU−OH)で「ラップ」される。ODUκはパス−層接続モニタリング機能を提供し、ODU−OHはOChをサポートするための保守および動作機能のための情報を含む。ODUκOHは、エンドツーエンドODUκパスモニタリング(PM)および6段階のタンデム接続(TCM)のために設けられた部分からなり、入れ子または重複されていてよい。ODUκパスOHは、ODUκフレームがアセンブルおよび逆アセンブルされる地点で終了する。TCM OHは、それぞれソースにおいて挿入され、タンデム接続のシンクにおいて終了する。
デジタルODUκフレームは次いでFEC符号化され、OChトランスポートユニット(OTUκ)フレームにおいてラップされる。OTUκ層は、光チャネル接続上でのトランスポートのためにODUを調節する。また、誤り検出および訂正、ならびにセクション層接続モニタリング機能も提供する。既に述べたように、OTUκオーバーヘッドはリードソロモンRS(255,239)前方誤り訂正(FEC)コードも含む。十分なビットタイミングコンテンツを保証するため、フレームアライメント信号(FASおよびMFAS)を除き、OTUκフレーム全体にスクランブルがかけられている。
前述の議論に関連して具体例を挙げると、4つのSTS48信号(2.5Gbps)のデジタルラッパーは、OTU1フレームにマッピングされる。次に、10Gbpsトランスポートについては、4つのOTU1フレームがOTU2フレームにマッピングされる。G.709フォーマットにおいては、OTUkフレームのそれぞれについて2つの異なるOH層が必要である。一方、STS192信号(10Gbps)は、OTU2フレームに直接マッピングされる。
次に、G.7−709フレーム構造をより詳細に示す図3を参照する。フレームの先頭のオーバーヘッド(OH)は、OTUセクションオーバーヘッド、ODUセクションオーバーヘッドおよびOPUセクションオーバーヘッドからなる。前2つのセクションについても本明細書で論じるが、本出願に関連して特に興味深いのはOPUセクションオーバーヘッドである。10G固定ビットレート信号(CBR10G)用のクライアント固有OPUオーバーヘッドは、例えば、3つのジャスティフィケーション制御(JC)バイト、負のジャスティフィケーション機会(NJO)バイト、および将来の国際標準化(RES)のために保存された3バイトから構成されてよい。これらのマッピング用のOPUペイロードは、列17(行4)のペイロードセクションに埋め込まれたオーバーヘッドの1バイト追加、正のジャスティフィケーション機会(PJO)バイト、を含む、4×3808バイト(4行×3808列)を備える。非同期およびビット同期マップングプロセスは、デマッピングプロセスにおいて用いられるJC、NJOおよびPJOバイトを生成する。したがって、ジャスティフィケーション制御(JC)信号は、列16の行1、2および3、ビット7および8に位置してよく、列16行4のNJOおよび列17行4のPJOという2つのジャスティフィケーション機会バイトを制御するために使用される。JCバイトはジャスティフィケーション制御のための2ビットおよび将来の国際標準化のために保存された6ビットからなる。列16において、行4は、ネットワーク要素(NE)がデジタルにラップされた信号周波数または回線速度を測定するためにクライアント信号ペイロードタイプを識別できるよう、ペイロードタイプ(PT)を含むペイロード構造識別子(PSI)である。
留意すべきは、G.709フレーム構造は、列1−16×4行(列17行4PJOバイト)を備えるフレームオーバーヘッド(OH)、列18−3824(4行に対し1行につき3808バイトを表す)を備えるクライアント信号ペイロード、および列3825−3840×4行を備えるFECコーディングという3つの主なセクションに分割されることである。フレーム内のデータは、各フレームについて行1から行4へ行ごとに論理回路によって連続的に送信され読み出される。したがって、ペイロードの各行の間に挟まっているのはFECコーディング+フレームOHである、すなわち、FECおよびOHはクライアントペイロードとともにインターリーブされる。この観点から、FECおよびOHはフレーム内およびそれに沿って「粗」分布しているといえる。
当然のことながら、フレームOH内のバイトの特定の位置は、要件がOTN標準に細部にわたって従っているのでない限り、個別のOHセクション内の別の位置へ移転できないという意味では固定されていない。したがって、OHバイトは、OH内の位置を読み出す論理回路が特定のまたは専用OHデータ用の宛先位置についての知識を有する限り、設計者によってOH内の別の場所またはペイロード(PL)内にさえ置き換えられてよい。
既に述べたように、標準G.709デジタルラッパーにおいて、ペイロード信号は同期マッピングおよび非同期マッピングという2つの手法でデジタルラッパーへマッピングすることができる。同期マッピングの場合、デジタルにラップされた信号周波数は、着信ペイロード信号周波数+固定オーバーヘッド率(F−OHR)と完全に等しい。着信ペイロード信号周波数がわずかに変動した場合、デジタルにラップされた信号周波数は当該変動を追跡するであろう。非同期マッピングの場合、デジタルにラップされた信号周波数は、ペイロードエンベロープ周波数+固定オーバーヘッド率(F−OHR)と等しい。ペイロードエンベロープ周波数は、ラッパーによって生成され、着信ペイロード信号に周波数ロックされない。ペイロードエンベロープと着信ペイロード信号との間の周波数誤差は、ジャスティフィケーション制御(JC)情報を使用するジャスティフィケーション機構によって調整される。
次に、本発明に従って修正されたデジタルラッパーフレームを示す図4を参照する。G.709フレーム構造は、本明細書においては特に周波数ジャスティフィケーションバイトに関連して修正される。追加のPJO−Mバイトと同様にさらなるNJO−Nバイトが追加され、図4に示すようなペイロードの列15行4に配置される。NおよびMは任意の整数であってよいが、ここではNは2に等しいとして示されている。当該技術分野の当業者の間では、該当するジャスティフィケーションバイトはその他の位置に置くものであるため、ジャスティフィケーションバイトのためのこの特定のスキームは絶対的なものではないことに留意すべきである。ペイロードレート(例えば、OC192において9.953Gbps等)と効果的なペイロードレートと称したもの(例えば、OC192において9.957Gbps等)との間の周波数誤差を補正するためにさらなるジャスティフィケーションバイトが追加され、これは本明細書において説明する発明の一部である。効果的なペイロードレートについては、後でさらに述べる。PJOの数MおよびNJOの数Nは、実際のペイロードレートと効果的なペイロードレートとの間の周波数誤差に必要な補正を表すために十分な数のバイトであり、そのうち後者は効果的なペイロードタイプ、すなわち、9.953Gbpsのクライアントペイロード信号のクロック速度と9.957Gbpsの効果的なペイロード信号との間のOC192の誤差の大きさに依存している。これらの誤差クロックはいずれも標準内で±20ppm変動し得るため、ジャスティフィケーションバイトにおけるこの誤差の大きさは、フレームからフレームへ変化し得るこの周波数誤差を示す。これについては後でさらに述べる。
図5に示すように、本発明の回線側デジタルラッパーフレームと図3に示すタイプの回線側デジタルラッパーフレーム(G.709のODUデジタルラッパーフレーム)との間の重要な相違点は、図3においては、既に述べたように、256バイトのFECコーディングはペイロードの個別の行1−4のそれぞれの端に分布していることである。一方、本発明の回線側フレーム構造においては、FECコーディングおよび必要ならばOHも、ペイロードエンベロープの各行に沿って分布している。したがって、ペイロードは、複数のペイロードグループに分割される。各ペイロードグループは所定バイト(列)幅のものである。各ペイロードグループにおいて、クライアント信号ペイロードは、これも所定のバイト幅を有するFEC−OHと同様に、フレームペイロードを作っている各ペイロードグループについてすべてが同じであるバイト幅を持つ所定のバイト幅である。次いで論理回路は、各ペイロードグループ内の各クライアント信号ペイロードおよび各FEC−OHの開始および停止地点を把握している各ペイロードフレームを読み出すことができる。ペイロードバイトの読み出しにおいて、例えば、FEC−OHバイトは、ペイロードの読み出しに従って容易にスキップすることができる。任意のフレームペイロード内にあるペイロードグループの数は、1からいくつかの該当するグループまで変動し得る。上限は、例えばペイロード内の該当するグループの周波数が論理回路に過負荷をかけ得る点である。ペイロード内におけるそのようなさらなるおよび「より細かい」(説明中、先に述べた「粗」と比較して)FECコードの分布の理由は後で明らかになるが、最短回路待ち時間にして低コストで論理回路を調整およびレンダリングするために、ペイロードがFEC−OHセクションをスキップしてフレームを読み出すべき場合と言えば十分である。換言すると、ペイロードエンベロープ全体にわたるスタッフバイトに加えて、必要ならばFEC、オーバーヘッド(OH)のより細かい配備は、バッファの待ち時間はスタッフバイト分布に対応して少なくなるため、論理回路にいてはバッファのサイズをより小さくできるということである。
次に、本明細書においては以後iDTFトランスポートフレームと称される、クライアント側トランスポートフレームにマッピングされる様々な既知の、および標準クライアント信号フォーマットの例を説明する以下の表1を参照する。表1は、とりわけ、すべてのマッピングされたクライアント信号に適用される所定および同一のフレーム速度でのクライアント側フレームへのクライアント信号マッピングを完了するために、NJO/PLOジャスティフィケーションのための追加のマッピング要件に加えて、個別のクライアント信号フォーマットを表すNSB1およびNSB2のスタッフバイトの固定設定も示す。したがって、表1では、ジャスティフィケーションバイトNJO/PJOは、効果的なペイロードレートと実際のクライアント信号ペイロードレートとの間の周波数オフセットを調節し、ここで表1のNSB1およびNSB2の値は、スキップされた、または、効果的なペイロードエンベロープサイズと実際のクライアント信号エンベロープサイズとの間の誤差をペイロードタイプに従って調節するために各クライアント信号ペイロードフレームに分布されることが必要なスタッフバイトの数を提供することがわかる。したがって、表1は、NSB1およびNSB2を介して、各ペイロードフレームにおいてスタッフィングされる必要があるスタッフバイト(「未使用」または「ダミー」ペイロードバイトとも称される場合がある)の数に関する値を示す。したがって、効果的なペイロードエンベロープサイズを実現するための各フレーム内のスタッフバイトはすべての信号タイプ、プロトコルまたはフォーマットについて同じであることが理解されるであろう。この効果的なペイロードフレームは、2つのフレームフォーマットに配置されデジタルにラップされたクライアント信号のトランスポートに関連する本発明のアーキテクチャにおいて利用される2つの異なるフレームフォーマットのうちの1つである。クライアント信号は、第1のフレームフォーマットにラップされ、次いで、終端ノードまたはネットワーク要素のクライアントまたは顧客側から、ラップされたクライアント信号が光媒体におけるトランスポート用の第2のより速いフレームフォーマットへさらにデジタルにラップされる、同じノードまたは要素の回線またはキャリア側へトランスポートされる。信号トランスポートの回線側の速い方のフレームフォーマットはDTFフレームフォーマットと称され、信号トランスポートのクライアント側の遅い方のフレームフォーマットはiDTFと称される。「DTF」はデジタルトランスポートフレームを意味し、「iDTF」は内部デジタルトランスポートを意味する。「内部」は、クライアント側および同じネットワーク要素の回線側から手前で分離されているネットワーク要素バックプレーンに関連するネットワークまたはシステムトランシーバ内を示す。しかしながら、特許請求の範囲に加え本明細書において用いられる場合、「DTF」への言及は、回線側トランスポートフレームまたは「DTFフレーム」、もしくは「DTFトランスポートフレーム」とも総称され、一般的な回線側フレームフォーマットおよび信号速度を有する。「iDTF」への言及は、クライアント側トランスポートフレームまたは「iDTF」フレーム、もしくは「iDTFトランスポートフレーム」またはクライアント側フレームフォーマットおよび信号速度とも総称される。「DTFフレーム」または「DTFトランスポートフレーム」という用語は、それらが事実上「デジタルトランスポートフレーム」または「デジタルトランスポートフレームトランスポートフレーム」を意味する(「iDTFフレーム」または「iDTFトランスポートフレーム」についても同じことがいえる)という点においていくぶん冗長であるが、本明細書を読んでいる人々と同様に、当業者であれば、クライアント側トランスポートフレームの例は「iDTF」であり、回線側トランスポートフレームの例は「DTF」であることを理解するであろう。
これらのタイプのフォーマットの例は、概して特定のフォーマットを持つが、本開示に例示されているiDTFおよびDTF用の特定のフォーマット以外にも、その他任意の多数の構成を有することが容易にできる。例えば、本開示において後に例示するような、異なるフレームまたは信号速度を有してよい。また、フレームコンテンツ、フレームの行の数、オーバーヘッド(OH)に利用されるスペース、ペイロードまたはFECは、本明細書において開示されているDTFおよびiDTF用に指定された特定のフレームフォーマットに本発明が限定されないように、異なる場合がある。本発明のより重要な側面は、内部デジタルラッピングフレームフォーマットが、クライアント信号フォーマットまたはタイプ(例えば、OC48、OC192、10GE LAN Phy、10Gファイバチャネル等)に応じてクライアント側フレームフォーマットに固定スタッフバイトの挿入を含むことである。したがって、用いられる特定のクライアント信号フォーマットに応じて、これらのクライアント側フレームの結果として起こる回線速度が、N個のクライアント側フレームの後に、ネットワーク内においてノードからノードへのトランスポートのために単一の回線側フレームへともにインターリーブ(標準では、SONETおよびG.709、N=4等)されるように、所定の数のスタッフバイトがデジタルにラップされたクライアント信号に挿入される。クライアント側フレーム速度および結果として回線側フレーム速度は常に同一となる、すなわち、N個のクライアント側フレームが回線側フレーム、すなわち回線側フレームフォーマットからラップされておらず、その結果、取り出されたクライアント側信号からスタッフバイトが除去され、クライアントクロック速度が新たに生成されてクライアントヘッド側またはクライアント支流に提供されるまで、DTFフレームは常に同じ回線速度でネットワーク間をトランスポートされるであろう。したがって、N個のクライアント側フレームは、常に同一のフレームサイズであり、その後、組み合わせられるかインターリーブされて、任意の2つのネットワークノードまたはその他任意の距離地点間の回線速度が常に同じ回線速度となるように、その他すべての回線側フレームのように同じサイズの回線側フレームを形成する。
表1−iDTFフレームへのクライアント信号マッピング(一部、小数点以下第3位まで四捨五入)。
次に、本発明による、別の修正されたデジタルラッパーフレームを示す図6を参照する。図5は、G.709の修正されたODUデジタルラッパーフレームである回線側デジタルラッパーフレームまたはDTFフレームに関し、ここでフレーム構造はノード要素(NE)間で利用されることに留意すべきである。一方、図6においては、G.709の修正されたOPUデジタルラッパーフレームであるクライアント側デジタルラッパーフレームまたはiDTFフレームであり、クライアントモジュール内のクライアントまたは支流側において利用され、本明細書のアーキテクチャにおいては支流アクセスモジュールまたはTAMとも称される。また、クライアント側フレームは、異なるGbit速度の信号を有するクライアント信号をリマッピングするために、iDTFおよびDTFフレームの同じセットが配備された中間ネットワーク要素(NE)のバックプレーンにおいて用いられる。端末または中間ノードのバックプレーンおよび内部動作において、クライアント信号は2.5Gbpsで扱われる、すなわち、信号がより速い速度の場合の最小信号速度は、最小信号速度に分けて考えられる、すなわち、10Gbps信号は4つの2.5Gbps信号に四等分される。したがって例えば、10Gbit信号は基本的に4つのクライアント信号フレームまたはiDTFフレームに四等分され、これらの4つのフレームは、4つのフレーマから新しいクロックドメインへ、同じクロック速度でクロックアウトされる。2.5Gbit信号の場合、該当する4つの信号は4つのiDTFフレームにして新しいクロックドメインへラップされる。10Gbit信号用のこれら四等分されたフレームされた信号がクライアント側TAM(支流アダプタモジュール)からクライアント側へ、またN個の該当するフレームがDTFフレームに形成されるDLM(デジタル回線モジュール)内へ進む場合、それらはいくつかの信号の中の位相においてわずかな誤差である場合があることに留意すべきである。10Gbit信号に関するこの問題は、4つのフレーマが、このイベントのためのマスターフレーマとして機能するフレーマの1つによって出力において同時にトリガーされるようにロックされる本発明の新規の特徴によって回避される。マスターフレーマ循環バッファ、例えばFIFOが、1つのジャスティフィケーションイベントのためにトリガーされる等、その出力ポインタ位置を変更するようにトリガーされると必ず、その他3つのフレーマも、すなわち4つすべてのフレーマが同じイベントのためにトリガーされる。したがって、より大きなGbit速度信号または10Gbps信号が四等分される場合、いずれにしても、4つのフレーマは常に同じ手法で処理され、フレーム(すなわち、iDTFフレーム)のジャスティフィケーションは常にロックされた後、単純なバイトマクシングまたはデマクシングが行われる。フレーマのグループ内の1つのフレーマFIFOは、多分割または四等分されたすべての信号セクションに適用されるジャスティフィケーションを決定するために用いられる。したがって、この配置において、回線側フレーミング(例えば、DTFフレーマおよびFEC符号化)に備えた多分割または四等分された信号セクションの次のインターリーブは、正確に実現することができる。結果として、IC論理回路内の同じフレーマを、例えば2.5Gbitおよび10Gbit信号の両方等、複数の速度のクライアント信号に用いることができる。このフレーマロッキングスキームは、例えば2.5Gbit信号等の最低Gbit速度信号には、これらの信号が信号セクションではなく4つの独立した信号であるため、用いられないこと、および、トランスポートの末端または遠端にあるそれらの間に位相誤差があるのは適切ではないことに留意すべきである。
図6において、3803バイトのペイロードエンベロープは、各グループがペイロードセクションおよびスタッフバイト(スキップされたバイト、またはダミーバイトとも称される)セクションを有するN個のペイロードグループに分割される。ペイロードグループについては図6Aでさらに詳しく説明する。各ペイロードセクションに追加されるスタッフバイトの数はクライアント信号ペイロードタイプから測定され、表1に示すルックアップテーブルにおいて参照されるように、ノードのASICチップ内の論理回路に関連するソフトウェアまたはファームウェア内に提供される。表1には、公称スタッフバイト(NSB)と称されるものを扱う2つの列があり、NBSにはNBS1およびNBS2の2つのタイプがある。表1におけるこれらの特定の列において、NBS1はフレームのN−1ペイロードグループにおいて提供されるスタッフバイトの数を説明し、NSB2は、基本的に同じフレームのペイロードエンベロープにスタッフィングされる全スタッフバイトの残りを備える、最後のペイロードグループNにおいて提供されるスタッフバイトの数を説明する。したがって、N−1グループに関して、これらのペイロードグループは同じ数のスタッフバイト(N−1ペイロードグループにつきNSB1値)を有し、一方、最後のNペイロードグループは、ペイロードグループがその他のN−1ペイロードグループにおけるスタッフバイトの総数(NSB1)より多い、または少ない場合がある、残りのスタッフバイト(NSB2値)を有するであろう。場合によっては、スタッフバイトを持つ唯一のグループとなってもよい。例えば、OC192に関して、ペイロードが1行につき3808バイトであり、OC192の効果的なペイロードバイトは1行につき3660バイトであって、148バイトの誤差はクライアント側フレームにおいて必要なスタッフバイトの合計である。したがって、スタッフバイトによる効果的なペイロードレートは9.957Gbpsであり、これは通常9.953GbpsのOC192ペイロードレートより高い。表1からわかるように、OC192に関して、N−1ペイロードグループのNSB1は8バイトであり、NペイロードグループのNSB2は28バイトである。OC192に関して、Nは16と等しいため、最初の15個のペイロードグループにおいてはペイロードグループ1−15のそれぞれのスタッフバイトセクションに8バイトがスタッフィングされ(スタッフバイトの合計は8×15または120に等しい)、最後のグループNについては、N=16ペイロードグループであり、この最後のNペイロードグループには28バイトがスタッフィングされ、スタッフバイトの合計は148バイト(120+28)、すなわち、既に述べたOC192のスタッフバイトの総数と等しくなる。
スタッフバイトはiDTFフレーム内に置かれ、そのためこれらのフレームは、クライアント信号のビット速度がどのようなものであるかにかかわらず、すべてが同じフレーム速度を有することに留意されたい。結果として、すべてのデジタルにラップされたクライアント信号は、最低ビット速度のN個の独立した信号であっても、多分割されたより速い速度の信号であっても、すべて同じフレーム速度を有する。これらの同一ビット速度iDTFフレームのうちN個は、DTFフレームのフレーム速度も常に同じになるように、スーパーフレームまたはDTFフレームに置かれる。結果として、トランスポートのための回線速度は、クライアント信号フォーマットが、標準タイプまたは独自(非標準)タイプ等、どのようなものであるかにかかわらず、常に同じである。上記の例において、当該回線速度は約11.2Gbpsである。したがって、この技術の利用によって、信号トランスポートは、単一の不変値のフレーム速度をその都度レンダリングするためにスタッフバイトを用いるiDTFフレームのそれぞれにおいて、任意の種類のフォーマットまたはプロトコルをサポートすることができる。クライアント信号フォーマットのそれぞれのタイプに必要なスタッフバイトの数の値は、各信号フォーマットについて2つの値NSB1およびNSB2を有する表に記載されている。NSB1+NSB2の値は、結果として生じる単一の不変フレーム速度を実現する目的で単一の所定フレームサイズを維持するために各iDTFフレームにおいて必要なスタッフバイトの数である。NSB1値は整数値Xであり、X×nは第1のNSB1値である。NSB2値は、任意の残り値Yである。そこで、あるクライアント信号スタッフバイト要件(SBR)のためのアルゴリズムは、以下の通りである。
SBR=X×n+Y (1)
ここで、Xは整数値であり、nはNSB1値を実現するための当該整数値の倍数であり、YはNSB2値である。G.709にはOTU1フレーム速度の4つの異なる任意の時間速度をサポートするフォーマットが定められていないことを読者が理解することが重要である。OTU1フレーム速度はすべて同一でなくてはならない。OTU2はOTU1速度のちょうど4倍でなくてはならないため、OTU1フレーム速度は同じ周波数でなくてはならない。同じ速度でない場合、OTU2にマクシングされることができない。したがって、異なるフレーム速度を有する、異なる信号フォーマットに対応するため、異なる水晶ローカルクロックが、異なる信号フォーマットのフレーム速度を満たすこと、または、極めて正確なクロック分割器を有することが必要である。このアーキテクチャにおいて、任意の信号フォーマットのiDTFフレーム速度がフレームペイロードエンベロープにおけるスタッフバイトの配置と常に同じか同一であるため、唯一、該当する極めて正確なクロック速度が必要とされる。
そこでつまり、本発明のスキームは基本的に、任意の信号フォーマットまたはプロトコルを、同じ固定iDTFフレーム速度の各場合において実現するiDTFペイロードエンベロープにマッピングする。この固定iDTFフレーム速度は、所定のDTFフレーム速度に適合させられる。4つのiDTFフレームは次いでDTFフレームにマッピングされる。したがって、4つのフレームがSTS48信号等の独立した信号であるか四等分されたSTS信号であるかを判定するために、1つの単純なフラグが配備され、4つの異なるSTS48信号の場合に四等分されたSTS192信号またはフレーマが同じタイムドメインにロックされていない場合については、4つのフレーマが同じジャスティフィケーションならびにNSB1およびNSB2値が同じタイムドメインにロックされているか否かを判定する。ここでの主な利点は、異なる帯域幅信号(例えば、OC48とOC192)は、追加コストなしで同じシステムおよび回路論理を使用してトランスポートすることができることである。
当業者には、NSB1およびNSB2値によるスタッフバイトは、クライアントペイロード以外に、信号オーバーヘッドまたはFECバイト等、信号フレームのその他のセクションにおいてスタッフィングされ得ることが理解されるであろう。しかしながら、オーバーヘッドセクションは概して信号内において同じままであり、ペイロードセクションは異なるペイロードタイプに従ってサイズが変化するため、所定のクライアント側またはiDTFフレームサイズを実現するにはフレームのペイロードセクション内にスタッフバイトを置くことが好ましい。このようにしてフレーム速度およびフレームサイズを固定することにより、追加のオーバーヘッドは異なるフレーム速度を示す必要がなく、回線側フレームおよび処理モジュールは、特に回線側では、信号ペイロードのサイズまたはそのタイプに全く依存しないため、あらゆる場合においてすべて同じであってよい。
したがって、換言すると、所定の数のペイロード列バイトは、バイトスタッフィングを介して各ペイロードエンベロープから取り出され、それによってクライアント信号ペイロードに利用可能なペイロードエンベロープサイズを低減し、そのようにして除去されたバイト数はクライアント信号ペイロードタイプに基づく。ペイロードエンベロープにおいて該当するバイトをスタッフバイトとして指定することによって、実際にペイロードから除去された該当するバイトの数に達する。次いで、クライアント信号ペイロードはN個のペイロードグループに分割され、ここで該当する各グループはペイロードセクションおよびスタッフバイトセクションを有する。そのようなリコンディションされたペイロードエンベロープを、効果的なペイロードエンベロープとも称する。
上記の説明から、ある一定のペイロードタイプに対する効果的なペイロードレートは、バイトスタッフィングのため、特定のクライアント信号ペイロードレートよりも常に高くなることを理解すべきである。これらのスタッフバイトは、クライアント側フレームからのペイロード読み出し中、論理回路によって無視される。したがって、クライアント信号ペイロードレートと効果的なペイロードレートとの間では、周波数または速度において常に誤差がある。この周波数誤差は、図4に示すペイロードフレーム内のNJO−NおよびPJO−Mバイトを介して追跡記録される。表1のOC192の例として、このPJO正の調整誤差は、バイトPJO−1からPJO−Mによって代表される、ppmで〜409.206の速度オフセットとして示されることがわかる。また、ペイロードグループの幅は、各ペイロードグループのペイロードセクションには何バイトが含まれるか、およびスタッフバイトセクションには何バイトが含まれるかのいずれかまたは両方によって変動する場合があり、これは、表1より、OC192(3660バイト)、10GE(3790バイト)およびOC48(3660バイト)等に関して、効果的なペイロードタイプに依存することを理解すべきである。
ここで、クライアント信号速度は任意の着信クライアント信号についてPTバイトオーバーヘッド(図4列15行1参照)から容易に識別され得るため、効果的なペイロードサイズおよび速度がなぜ必要であるかに関しての問題が認識され得る。次いで信号はノードを通じて実際のペイロードレートでクロックすることができる。しかしながら、開示されているネットワークアーキテクチャの最重要点は、ネットワークのすべての回線側(すなわち、ネットワーク要素およびノード間の信号パス伝播)を同じ周波数または回線速度で操作することである。異なるプロトコルおよび標準についていかなるクライアント信号タイプまたはペイロードタイプにもそれを行うために、オーバーヘッド率(OHR)はG.709標準の場合のように固定されたままではありえない。したがって、本発明は、常に所定および固定の周波数または速度のままの回線速度で回線側からクライアント側へ受信されたクライアント信号ペイロードタイプに従って変化する変動オーバーヘッド率(V−OHR)を提供する。
このアーキテクチャのデジタルラッパーフレーム構造の典型的な例として、回線側(DTF)信号速度は11.1Gbpsであってよく、クライアント側(iDTF)信号速度は2.612Gbpsであってよい。DTFフレームは4行16列のオーバーヘッド(OH)、3808列のペイロードおよび256列のFECから構成されてよい。クライアント側またはiDTFフレームは、4行16列またはバイトのオーバーヘッド(OH)、380バイトのペイロード、および16バイトの固定スタッフバイトで構成されてよく、トランスポートのためにN行がインターリーブされるこのフォーマットの場合、4行を含む。iDTFフレームのフレーム速度は、1つのDRFフレームへの4つのiDTFフレームの多重化またはインターリーブが一定の回線速度となるように、1つのDTFフレームのフレーム速度の4分の1である。FECオーバーヘッドはスタッフバイトより大きい場合があるため大きさに誤差がある場合もあるが、これらのフレーム(4つのiDTFフレームおよび1つのDTFフレーム)に関連するフレーム速度は同一である。しかしながら、OHの16バイトまたは列は、DTFフレームにおいてインターリーブされた4つのiDTFフレームにおいて繰り返されていることに気付くことが重要である。
そのため、基本的に4つのiDTFフレームが1つのDTFフレームにインターリーブされる。DTFフレームを形成するためのこのインターリーブ動作において、固定スタッフバイトは取り除かれ、FECがその場所に挿入される。具体例として、DTFフレーム速度は指定された11.1Gbpsであってよく、2.612GbpsのiDTFフレーム速度の4倍より速く(すなわち、10.448Gbpsより速い)、OCl92の標準速度、つまり10Gbpsより速い。これは、固定スタッフバイトの場所に挿入されたFECのバイト数が16個の固定スタッフバイトより多いためである。換言すると、より速い速度の11.1GbpsはFECコーディングの量における変形に対応するためのものである。10Ge等、オーバーヘッドの列またはバイトをさらに多く有するその他の基準のオーバーヘッドに対応するためにより大きいこともある。しかしながら、11.1GbpsのDTF回線速度はNEからNEで変化せず、FECバイトまたは固定スタッフバイトのいずれかに対応することができることを認識すべきである。当然ながら、将来においてFECバイトがさらに必要となった場合には回線速度が変更することもあり得るが、目的は1つのネットワークノードまたは要素から次までで同じ回線速度を維持することである。将来、回線速度を全く変更せずにNEからNEまで同じ回線速度を維持することが望ましいであろう。これは、例えば、単一のDTFフレームに多重化される際にiDTFフレームOHの一部を落とすことによって実現できる。OHは実質的にフレームからフレームまで大きな変化なく各iDTFフレーム内において繰り返されるため、当該オーバーヘッドの一部は、用いられるFEC符号化のタイプまたは種類の変化によって引き起こされ得たもの等のFECコードのさらなる調整に長い時間がかかるため、削除される場合がある。
既に述べたように、本発明のクライアント側および回線側フレームは、具体的に、それぞれ相互ノード要素デジタルトランスポートフレームまたはiDTF、およびデジタル転送フレームまたはDTFと称される。これらの独自フレームは、例えばクライアント侵入のクライアント側または支流側からの転送が、ノード要素(NE)の回線側をポイントすることを可能にする。ノード要素(NE)は、例えば、ネットワーク内のトランスミッタノード、ネットワーク内のレシーバノード、ネットワークの追加/ドロップ中間ノード、ネットワークの多元接続中間ノード、またはネットワークの利得ノードにあってよい。これらの独自フォーマットにおいては、非同期マッピングも異なるように扱われる。10Gbpsクライアント信号のカプセル化されたペイロードエンベロープレートは、10.36Gbps±20ppmである。20ppm周波数オフセットは、ローカル基準発振器によって測定される。DTF信号速度は、11.1Gbps±20ppmである。周波数オフセットはペイロードエンベロープレートオフセットを追跡する。ペイロード信号は、例えば10.36Gbps等の固定ペイロードエンベロープレートを下回る限り、異なるビット速度を有することができる。固定ペイロードエンベロープとペイロード信号との間の公称周波数誤差は、iDTFラッパーにおいて固定スタッフバイトによって扱われる。例えば、ペイロードタイプがOC192である場合、ペイロードエンベロープには3808バイトごとに148の固定スタッフバイトがある。効果的なペイロードエンベロープレートは、(3808−148)/3808*10.36=9.957353Gbpsである。この効果的なペイロードエンベロープレートと9.95328Gbpsの公称OC192信号速度との間の周波数誤差速度オフセットは409.206ppmであり、ジャスティフィケーション機構によって調整される。実際のOC192ペイロード信号の±20ppm周波数オフセットもジャスティフィケーション機構によって調整され、最大NJO、最小PJOおよび最大PJOの値を、上記表1に示す。
別の場合において、ペイロードタイプが10GbE LAN PHYである場合、公称10GbE速度は10.3125Gbpsである。ペイロードエンベロープには、3808バイトごとに16の固定スタッフバイトがある。効果的なペイロードエンベロープレートは(3808−16)/3803*10.36=10.316471Gbpsである。この効果的なペイロードエンベロープレートと公称10GbE信号速度と間の周波数誤差または速度オフセットは385.0ppmであり、ジャスティフィケーション機構によって調整される。実際の10GbEペイロード信号の±100ppm周波数オフセットもジャスティフィケーション機構によって調整される。ペイロードエンベロープレートおよびDTF信号速度は、クライアントペイロード信号タイプにかかわらず一定のままである。
この非同期マッピングアプローチの主な利点は、デジタルにラップされたクライアント信号が再生される光トランスポートまたは伝送ネットワークにおいて中間ノード内のPLL回路および水晶クロックの必要性をなくすことである。ペイロード信号は、新しい基準クロックドメインへ非同期にリマッピングされてよい。この新しいクロックドメインは、OEO REGENノード(組み込まれる米国公開特許003/0099018A1号を参照)等、ネットワークの中間の再生ノードにおいてローカルに生成され、前の伝送パスまたは光スパンからジッタ蓄積されることがない。そのノードまたはその他の該当する部位において信号再生(OEO REGEN)があるようなアーキテクチャが用いられた場合、ジッタ蓄積の問題が常に生じる。これは、データのフレームが「浮動」し、わずかに異なる速度で受信される場合があるためである。過去においては、この問題は、これらの部位すべてにおいて信号を浄化するために高価なPLLクロック回路を用いることによって解決された。これは高価なだけでなく、トランスポートされる、異なる信号速度がある場合には、異なる信号速度に正確なクロックを生成するための異なる水晶クロックがなくてはならない。しかしながら、このアーキテクチャにおいて、例えば表1に示す様々な信号フォーマットを表すもの等、NSB1およびNSB2値の形態のスタッフバイト値は、異なる周波数または回線速度、もしくは異なる種類のペイロードをカバーするために用いられる。したがって、DLM側は高価なPLLクロックを必要とせず、TAMまたはクライアント受信側はマスター水晶クロックが分割されたクロックである複数のクロック信号のための1つの水晶クロックを必要とする。このアプローチは、ジッタ蓄積の問題をなくし、より安価なクロックコンポーネントに加えてより少ない電子コンポーネントの使用を可能にする。より速い速度の信号については、四等分等、セクションに分けることができ、信号セクションはクライアント信号フレーマを通じて送信され、いかなるフレームジャスティフィケーション問題もジャスティフィケーション蓄積問題もなくした所定の固定回線速度で回線側信号にインターリーブする直前に同じクロック速度でクロックアウトされる。一方、同期にマッピングされた信号の場合、音のクロックドメインで再生されなくてはならず、再生ノードにおけるジッタ蓄積を制御するために高価なPLL回路が必要である。
同期マッピングの場合、PLL回路は、デジタルにラップされた信号が動くまさにその周波数で動かなくてはならない。従来の非同期マッピングの場合、ローカル基準クロックも各ペイロードタイプに従ってデジタルにラップされた信号の公称周波数で動かなくてはならない。ペイロードタイプが変更されると、PLLまたはローカル基準発振器の周波数は変更されなくてはならない。ペイロードタイプが変更された場合には、レシーバのクロックおよびデータの回復(CDR)回路も異なるデータ速度にロックを試みなくてはならない。これは、同じシステム内で複数のペイロードタイプをサポートする必要がある場合に、ハードウェアおよびソフトウェア設計を複雑にする。
ここで、効果的なペイロードレートまたはEPRの測定に関するさらなる議論を検討する。効果的なペイロードエンベロープは、例えば11.1Gbps対10Gbps等、一定のより速い回線速度または周波数で動作することによって固定されるペイロードエンベロープサイズよりも小さい。回線周波数における帯域幅は、より小さなペイロードを有するOC192等のペイロードタイプを搬送するには大きすぎる。OC192クライアント信号の場合、表1からわかるように、効果的なペイロードサイズは1フレームにつき3660列である。そのため、回線速度と比較してより低いペイロードサイズおよび対応するより低い効果的なペイロードレートを実現するために、スタッフバイトは図6に描写するようなペイロードフレームに挿入される。図6に関連して既に示したように、各スタッフバイトのセクションはペイロードに沿って分配され、そのように分配されるスタッフバイトの量は、例えばOC48、OC192または10GE等、クライアント信号ペイロードタイプに依存する。この意味において、ペイロードに沿って分配されるスタッフバイトセクションのサイズは1つのペイロードタイプから別のペイロードタイプへ変動し、ペイロードタイプの論理回路読み出しは、フレーム列カウンタを使用して、ペイロードグループが開始する場所と終了する場所との間の各ペイロードグループにおいてペイロードセクションがどこにあるかを、当然ながらクライアント信号ペイロードタイプに応じて把握するようにプログラムされている。効果的なペイロードエンベロープを備えるペイロードグループのこれらのスタッフバイトセクションは、ペイロードフレームを読み出す際、論理回路によって無視される。効果的なペイロード速度と実際のクライアント信号ペイロード速度との間の誤差は、ジャスティフィケーションバイト(PJO−M)によって追跡記録され、ここでMは整数である。利用されるPJO−Mの数は、効果的なペイロードレートと実際のクライアント信号ペイロードレートとの間の誤差の大きさに依存する。例として、異なる効果的なペイロードレートの生成において柔軟性を有するために、NJO−NはN=−1であってよく、PJO−MはM=30以上であってよい。
効果的なペイロードレート(EPR)は、変動オーバーヘッド率(V−OHR)を超える固定回線速度(LR)に等しい、つまり、
EPR= LR (2)
OHR
OHRは、以下のように測定され得る。
OHR= クライアントフレームサイズ
クライアントペイロードサイズ−ペイロードオフセットサイズ (3)
効果的なペイロードクロックは論理回路およびローカル基準クロックを介して派生し、水晶発振器を必要とせず、かつ水晶発振器ではない。中間ノードにおいて、ペイロードタイプは、PTバイト(図4、列5、行1)を介して着信クライアント信号ペイロードタイプからおよび表1から派生し、オフセットサイズ(NSB1およびNSB2)に加えてクライアントペイロードサイズも効果的なペイロードレートと同様に派生し得る。クライアント信号はノード要素(NE)において回線速度で受信され、ジャスティフィケーションバイト(PJO−M)を介してOHから派生したクライアントペイロードレートを介しノードを通じてクロックされ、これは同じく表1の効果的なペイロードレートと既知である実際のペイロードレート(κ)との間の周波数誤差である、つまり、
クライアントペイロードレート=効果的なペイロードレート+周波数ジャスティフィケーション(PJO−M) (4)
具体例として再度表1を参照すると、OC194は約9.953Gbpsのクライアント信号速度および10.36Gbpsのカプセル化されたペイロード速度を有する。選択した回線速度は一定であり、11.1Gbpsである、すなわち、約9.957Gbpsの効果的な信号速度、9.953Gbpsの公称クライアント信号速度より速い。V−OHRは、11.1bpsの固定回線速度を維持するために、可変でなくてはならない。効果的なペイロードレートは、結果として起こる、回線速度が一定であるOHRを判定する。そのため、例として、上記の式(3)によると、OC192のクライアントフレームサイズは4080であり、OC192のクライアントペイロードサイズは3808であり、ペイロードオフセットサイズは表1から、Nが16に等しいとした場合、(NSBl+NSB2)または((N−I)×8+28)または(15×8+28)であり、148に等しい。OC192の効果的なペイロードサイズは3660バイト(表1参照)であり、これは3808のクライアントペイロードサイズから148のオフセットを引いたものである。したがって、OHRは4080を3660で割ったもの、つまり約1.115である。
要するに、効果的なペイロードレートは、9.953Gbpsのペイロードクロックが、クライアント信号の異なるタイプごとに表1にも示されている、ある一定の回線速度および周波数ジャスティフィケーションバイトを100万分の1(ppm)で分けて把握しているネットワークノードにおいて派生することができる機構であることを理解すべきである。効果的なペイロードサイズはより小さい数である(または効果的なペイロードレートはより速い速度である)ため、スタッフバイトは3808バイトのOC192クライアントペイロードに沿って分配される。上記の例においてNが16に等しいとした場合、図6においてわかるように、N−1までの各ペイロードグループは、238ペイロードバイトおよび8スタッフバイト(NSB1)で合計246ペイロードグループバイトを含有するであろう。ペイロード番号16である最後のNペイロードグループの場合、このペイロードグループは、238ペイロードバイトおよび28スタッフバイト(NSB2)で合計266バイトを含有するであろう。
当業者には、クライアント信号ペイロード内に分配された多すぎるペイロードグループは、このアーキテクチャの利用において援助というよりむしろ負担となり得るため、NはN=1から始まり当然ながら道理にかなった任意の数字であってよいことが理解されるであろう。あるいは、ペイロードグループは、論理回路がそのカウンタを通じて、フレームペイロード内の各ペイロードバイトセクションがどこで開始し終了するか、および、付随するスタッフバイトセクションが各ペイロードグループに関連してどこで開始し終了するかについてのバイトポジションまたは位置の知識を有する限り、一様でない不均一なサイズであってもよい。さらに、フレームペイロードに沿ってのフレームペイロードグループの配布は、ここでも同様に、論理回路がそのカウンタを通じて、フレームペイロード内の各ペイロードバイトセクションがどこで開始し終了するか、および、付随するスタッフバイトセクションが各ペイロードグループに関連してどこで開始し終了するかについてのバイトポジションまたは位置の知識を有する限り、不均一であってよい。明らかに、論理回路および回路カウンタの観点から最も容易なアプローチは、フレームペイロードエンベロープに沿ってペイロードグループを均一に分配させることである。
ここで、中間リンクノードまたはネットワーク要素(NE)10の高レベルな代表例を概略的に示す図7を参照する。単純化するために、西から東へのペイロードトラフィックのみを示している。しかしながら、通常の状況において、クライアントペイロードトラフィックは双方向性である。図7に示すように、ノード10は、光ドメインから電気ドメインへの変換のため回線側11からクライアント信号を受信するためのデジタル回線モジュール(DLM)12と、ASIC論理15Aを介して回線クロック速度下で回線側クライアント信号が回復される、クロックおよびデータ回復回路16とを含む。また、クライアント信号の正しい電気表現を取り出すために、FEC復号化が適用される。この場合、ASICチップ15Aは、クライアントペイロードエンベロープの回復において使用するために、クライアント信号の回線側(DTF)フレーム(図5)においてFECおよびOHの複合化を提供する。回復した回線側フレームは、ASICチップ17Aを介して信号が受信および処理される信号処理ユニット20Aへ進み、その他の処理コンポーネントの中でも特に、ペイロード信号クライアント側(iDTF)フレームを回復し、表1に示す信号フォーマットに関連するもの等、元のクライアントペイロードクロックを回復するために効果的なペイロードレート、および、効果的なペイロードレートとクライアント信号ペイロードレートとの間の周波数誤差を回復するためのクライアント信号ジャスティフィケーションバイトPJO−Mを生成する。また、回線速度はクライアント信号ペイロードレートより速いため、回線速度からクライアントペイロードレートへのクライアント信号の変換において循環バッファを用いなくてはならない。該当するバッファは、例えば、FIFOまたは遅延線であってよい。この目的でFIFO22Aの配備をここに示す。処理ユニット20Aは、効果的なペイロードレート(EPR)を通じてペイロードクロック速度が派生するローカル基準クロック21と、既に説明したようなルックアップテーブルの配備とを含んでもよい。
図7に示すように、データはより速い回線速度でFIFO22Aにクロックされ、より遅いクライアントペイロードレート(PL速度)でクロックアウトされる。ノード要素10は追加/ドロップノードとして示されており、回復したクライアント信号はその適切なペイロードレートで回線26を介してクライアント支流18に向けられることができ、また、この実施例においては、回線19を介してクライアント信号速度でクライアント端末へ転送するための支流アクセスモジュール(TAM)に含まれてもよい。ノード要素10は、プロセッサユニット20Bにクライアント信号のパススルーも提供し、ここでクライアント信号は、20Cにおいて再生(3R)された後、例えばFIFO22Bを通じて例えば2.5Gbps等のより低いバックプレーン信号速度から例えば11.1Gbps等のより高い回線速度へクロックされ、クライアントペイロードは効果的なペイロードエンベロープ(図6)を実現するためにASIC論理17Bを介してペイロードグループおよびスタッフバイトとともにリアセンブルされ、その後、ペイロードが必要なFEC符号化およびOHを含むように、ASIC論理15Bを介して回線側エンベロープ(図5)が生成されるDLM14に渡される。次いで、DLM14は、より速い回線速度で電気ドメインから光ドメインへのクライアント信号の変換を提供し、東出力回線13において送出される。同様に、クライアント支流18からのクライアント信号は回線26を介して処理ユニット20Bによって受信されることができ、適切なクライアント側信号フレーム(iDTF)、次いで適切な回線側信号フレーム(DTF)が論理17Bおよび15B、ならびにルックアップ表1の特定のクライアント信号ペイロードエンベロープ用のデータを介して作成される。
既に述べたように、既になされたことに関する本発明の重要な特徴は、信号伝送ネットワークにおける一定のより高いまたは早い回線速度は、クライアント信号ペイロードレートおよびノード要素のDLMの侵入側における出力クロック速度と無関係であることである。ノード要素のDLMの侵入側における出力クロック速度は、ローカル基準クロック21を用い、ノード要素の侵入をバックプレーン動作速度にする特定のクライアント信号ペイロードタイプに従って実際のペイロードレートに変更されるであろう。ノード要素のDLMの脱出側においては、逆の速度変化に遭遇するであろう。
本開示における光伝送ネットワークの非同期ネットワーク運用は、その他のタイプのクライアント信号プロトコルをトランスポートするためにも利用され得る。OC192以外に追加の例を表1に提供する。例えば、ノード要素10における、図4〜6の修正されたG.709フレーム構造へのマッピングまたはリマッピングによる場合のある、非同期方式の10GEプロトコルデータである。この非同期マッピングまたはデマッピングは、水晶発振器を持つ位相ロックループ(PLL)コントローラ等、これらのノード要素(NE)内の通常は必要であり高価なクロッキング装置の削除を可能にし、それによって光伝送ネットワーク、オペレーティングシステム、およびそれらのノード要素(NE)の製造におけるコスト全体を大幅に削減する。
OC192ペイロードの場合のように、イーサネット(登録商標)ペイロードもこのアーキテクチャに従って調整されるため、図4に示すように、PJO−Mバイトは列17および18さらに行4等、クライアントペイロードに及び、これはイーサネット(登録商標)ペイロードエンベロープの列17から列3824のクライアントペイロードの一部であることに留意すべきである。本明細書のスキームはクライアントペイロードに及ぶ機会バイトを含むが、このアーキテクチャのアプローチがクライアントペイロードへのPJO−M延長に必ずしも限定されないよう、イーサネット(登録商標)ペイロードフレーム内のスタッフまたはスキップされたバイトのための考えられるその他の構成が当業者によって容易に解明可能である。
次に、端子または中間ノード要素(NE)間にあるもの等、ノード要素を示す図8を参照する。これらのノードにおいて、信号再生ならびにFEC復号化および再符号化は各OTUパスの終点で行われる。一部の光増幅器(OA)ノードはリンクパスに含まれる場合があるが、ほとんどの部分は、いかなるOTUパスでも、中間ノードにおいて信号再生があるだけでなく信号誤り訂正もある。このアーキテクチャは、主に本質的に非同期である光伝送ネットワークとして動作するネットワークにおけるシステムコストを削減しながら、各ノードにおける信号誤り訂正と各ノード要素における信号再生の両方を提供する。
図8において、デジタル回線モジュール(DLM)は、電気ドメイン内においてパラレルデータとして通過した後、光ドメインにおいてシリアル光データを受信および送信するために回線側に示されている。トランスミッタ光集積回路(TxPIC)チップ32は、多重化された光チャネル信号を光出力として回線側光媒体へ伝送することを提供し、レシーバ光集積回路(RxPIC)チップ34は、多重化された光チャネル信号を回線側光媒体から受信することを提供する。単純化するために、各PICについて2つの信号チャネルしか示していない。しかしながら、例えばTxPICチップ32に集積された10個の光トランスミッタ信号チャネルおよびRxPICチップ34に集積された10個のレシーバ信号チャネル等、概して2つを超える光チャネルが各PICに存在している。TxPICチップ32およびRxPICチップ34はそれぞれ、電気チャネル信号を光チャネル信号に(EO変換)、光チャネル信号を電気チャネル信号に(OE変換)変換する。DLM内のトランスミッタ(TX)モジュールは、1つ以上のトランスミッタ光集積回路(TxPIC)チップ32を含んでよく、DLM内のレシーバ(RX)モジュールは1つ以上のレシーバ光集積回路(RxPIC)チップ34を含んでよい。したがって、例えば、40チャネル結合出力を提供するための4つの該当するPICチップ等、1つを超える10チャネルTxPICチップ32がある場合がある。それぞれのチップからの多重化された出力は、ともに多重化またはインターリーブされる場合がある。これらのPICチップに関する詳細は、米国特許公開US2003/0095737A1、US2004/009573A1、US2004/0033004A1、US2003/0095736A1、およびUS2003/0081878A1において見ることができ、これらは譲受人の所有する特許出願に基づくものであり、参照することにより本明細書に組み込まれる。したがって、デジタル回線モジュールつまりDLMは、その結果、1つ以上のTxPICおよびRxPICチップを含有するTXおよびRXモジュールにおいてチャネル信号帯域をホストする。DLMのTXおよびRXモジュールの一部であるこれらのPICチップを操作するための、関連の制御および安定化回路については図8に示していない。さらに進める前に、チップ32および34上の機能コンポーネントが分離され、1つには、波長可変の光個別コンポーネントまたは装置が、少なくとも部分的に、現在のように主に光トランスポートまたは伝送設備において使用されている場合にも本発明が実践され得るように、本発明の実践はPICチップ32および34の利用に基づいたものではないことが認識されるであろう。
RxPICから受信したシリアル光データ信号は、例えばSFI−4.2FEC SerDes回路等の1:N SerDes回路36によって受信された差動信号である。図8に示す2つの1:N FEC SerDes36および38は、Optical Internetworking Forum(OIF)によって定義される標準インターフェイスを含み、これは16ビット低電圧差動伝送(LVDS)インターフェイスである。SerDes36および38の機能は、より高い電気信号トランスポート待ち時間およびより速い信号処理を可能にすることに加え、より容易な信号ハンドリングのためにクロスポイントスイッチ42を介して電気チャネル信号を複数の並列セグメントに非直列化することである。例として、回線側のRxPICチップ34からの着信電気チャネル信号は10Gbps信号であってよく、図8において1:4として示されるように、並列側のSerDes出力において4つの2.5Gbps信号に非直列化される。
図8に示す2つのSerDes36および38は、バックプレーンコネクタ44を通じてその他の回線側、デジタル回線モジュールつまりDLMに、および、完全なデータプレーン接続性を持つミッドプレーンコネクタ46を通じてTAM48に接続されている、クロススイッチ42に接続される。図7に関連して既に説明したように、TAM48は、クライアント設備または装置にインターフェイスで接続され、必要に応じてクライアント受信用のクライアント信号に独自の符号化を適用する。各TAM48は、2つ以上の2.5Gbpsチャネルまたは2つ以上の10Gbpsチャネル等、複数のチャネルを扱うように設計することができる。これについては後でさらに説明する。クロスポイントスイッチ42は、各チャネルにおいて、複数のデータ通路を持つ複数のチャネルをサポートする必要がある。クロスポイントスイッチ42は、完全にノンブロッキングである。RxPICチップ34からの回線側トラフィックは、これも主に図10に示されているように1つのDLMから別のDLMへ通過することができ、ここでクライアントトラフィックには別の光ネットワークへの信号脱出が設けられている。このトラフィックは、波長交換または変換を介して、異なる信号チャネルにマッピングされることもできる。また、回線側トラフィックは、支流追加/ドロップ機能性のためのTAM48上の任意のポートに向けられてもよい。クライアント支流インターフェイスにおいて、クライアントの元の信号周波数は、クライアントのデータ信号がクライアントの設備への接続に適切な信号速度となるよう、デジタルにラップされた信号フォーマットから抽出される。この場合、TAMインターフェイスが、既に説明したように、このアーキテクチャにおいて水晶クロックを持つさらに高価なPLL回路が必要となる唯一の位置である水晶発振器を持つ適切なPLL回路を含むよう、正確なクロッキングが必要である。
図8に示す回線側における3R再生機能は、2つのSFI−4FEC SerDes36および38によって実行される。RxPICチップ34は、アナログ信号受信波形を提供する。アナログ波形のピークツーピーク振幅は、RxPICモジュール内の自動利得制御(AGC)増幅器によってある一定のレベルに固定されている。SFI−4FEC SerDes36および38は、受信したアナログ波形を飽和デジタル波形に変換する内蔵型制限増幅器(LA)を有する。
図9は、本発明で用いられ得るSFI−4FEC SerDesのブロック回路図である。レシーバフロントエンドは、PCBトレースによって誘発された周波数依存損失を補正することができる等化性能を有してよい。これはSerDes36および38がRXモジュール内のRxPICチップ34から少し離れている場合に有用な特徴である。図9は、このアーキテクチャの特徴を含む図8におけるSFI−4.2FEC SerDes36および38のコンテンツのさらに詳細なブロック図を表す。これらの特徴は、図8に示すように、SerDesにおけるFECの配備、ならびに、SerDes36および38に提供される自走クロック40の使用を通じた第1のクロッキング速度から第2のクロッキング速度へのオーバーヘッド(OH)およびペイロードのマッピングおよびデマッピング(リマッピング)である。SerDesにおいて自走クロック用のローカル基準クロックを使用するアプローチは、チャネル信号タイミングのマッピングおよびデマッピングがない限り効果がない。これは、信号パスに沿ってクロッキング速度が変化することによってクライアントトラフィックもペイロードも損失しないこと保証するために機構が配備されなくてはならないよう、内部クロックは同じ周波数では動かないためである。
引き続き図9を参照すると、例えば11.1Gbps等の回線側速度下の着信チャネル信号は、固定ビットレート11.1Gbpsクロックを回復し、表1を介して効果的なペイロードレートを測定するために、37においてクロックおよびデータ回復(CDR)を受ける。続いてFECデコーダ39においてFEC復号化が行われる。FEC訂正後のクライアント信号は次いで、クライアントペイロードがiDTFフレーム構造へ非同期にマッピングされることを可能にする信号へマッピングされ、これは、クライアントペイロード信号と効果的なペイロードレートとの間の周波数において誤差があることを意味する。効果的なペイロードレートは、オーバーヘッドを実行するための追加の帯域幅を提供するために、ペイロード信号よりも高い速度または周波数である。しかしながら、該当する自走クロックスキームを配備する際に、特にペイロードデータにおいて、例えば2つの異なる信号の回線側DTFデジタルラッパーフレームとクライアント側iDTFデジタルラッパーフレームとの間のアンダーフローおよびオーバーフローがデータ損失なく調整することができる機構を提供することが必要となるよう、これら2つの信号の周波数は絶えず変動する。この機構は、後でさらに詳細に説明する図10に例示されている。したがって、何が起こっているかというと、図5に示すようなDTFフレームが、異なるクロック速度の信号のマッピングおよびデマッピングが既に説明したような様式で実現できるようにiDTFフレームにデインターリーブされているのである。各ノード要素における侵入でのラッピングおよび脱出でのデラッピングはすべての位相ノイズまたはジッタをなくし(該当のジッタの信号周波数を超過する部分だけではない)、光リンク内のノード要素(NE)、特に中間ノードにおいて、精密でコストのかかるPPL回路および水晶発振器の必要性をなくすことを可能にし、光リンク内の各ノード要素において正確により低いスループットデータ誤りでFEC符号化および復号化することを可能にし、かつクライアント信号の再生を実現する。これはすべて、異なるタイプおよびフォーマットのクライアント信号のトランスポートを扱うための、各ノード要素における2つの水晶発振器およびPLL回路に関するあらゆる検討または要件をなくすことによって実現される。
図9に示すように、回線速度または周波数のRefClk AおよびペイロードレートのRefClk Bという2つの基準クロックがあり、いずれも既に説明した様式で効果的なペイロードレート識別の援助により、ローカルCLK40(図8)から開発されたものである。したがって、回線側のFEC SerDesに着信するラップされたクライアント信号用の第1の速いクロッキング速度(例えば、11.1Gbps)および並列側のFEC SerDesから並列に出てくるラップされたクライアント信号用第2の遅いクロッキング速度(例えば、2.5Gbps)がある。あるいは、これらの2つの基準クロックは実質的に同じ周波数であってもよく、同じ周波数であればさらに効果的となり得る。クロック回復およびFEC復号化を使って、信号は非同期デマッパー41においてそのオーバーヘッドをデマップされ、非同期マッパー45においてクライアント側フレーム(iDTF)フォーマットでリラップされる。この処理は、43におけるパフォーマンスモニタリング(PM)を含む。信号をペイロードレートまたは周波数にリマッピングした後、信号は、当該技術分野では既知であるように、SFI−4.2Tx回路47において非直列化を受ける。本明細書の説明図において、信号は、さらに処理するために、例えば2.5Gbpsの速度で4つの分離した並列信号に分けられることが示されている。
回線側への発信信号のための反対方向において、並列側からの信号はSFI−4.2Rx回路49において直列化され、そこから非同期デマッパー50においてオーバーヘッドおよびペイロードリラッピングを受け、その後、52に介在パフォーマンスモニタリング(PM)を持つ非同期マッパー54において回線側DTFフォーマットへリラッピングされる。新しくリラップされた信号は次いでFECエンコーダ56およびクロックにおいて、例えば11.1Gbpsの回線速度でTxPICにFEC符号化される。クロッキング速度11.1Gbpsは、例えば、ノード用の単一ベース基準クロックとしてローカル基準クロック40(図8)を用いて周波数を回線側速度に乗じるためのクロック乗算ユニット(CMU)58の使用を通じて実現される。
G.709信号プロトコルは、既に説明したように非同期で動作することができるが、リタイミングアプリケーションのために設計されていない、すなわち、第2のタイムドメインを通過するように1つのタイムドメイン内のペイロード信号を扱うことに適合していないことに留意することが重要である。特に、G.709OHプロトコルは信号周波数の変化のために設計されていない。図10は、G.709プロトコルが、特にそのペイロードを持つOPUオーバーヘッドおよび光チャネルデータユニット(ODU)オーバーヘッドにおいて、同期動作を最良に調整するよう設計されているため、図9のマッパーおよびデマッパー内において、信号周波数の変化がノード要素におけるCLK40をベースとした自走クロックの配備によって調整される機構を開示している。
図10は、図9のマッパー/デマッパーの一部のみを示し、本明細書においてはFIFO60として例示されている、FEC SerDesの着信および発信信号周波数要件の誤差を調整するための循環バッファを用いる非同期動作に関する。さらに、図10は、実際には例えば、回線側から、PIC34および36、FEC SerDes36および38、クロスポイントスイッチ42、ならびにバックプレーンコネクタ44を通じて、図8に示すような別のDLMへのチャネル信号パスであるバックツーバックDLMスキームを示す。
図10において、個別のDLMモジュールのCPU69は、そのソフトウェアは表1のデータも含むソフトウェアプログラムの管理の下、信号処理ユニット61を操作する。該当するソフトウェアは、追加のまたは変更されたクライアント信号ペイロードタイプを表す表1の情報を含むために頻繁に更新することができる。ユニット61は、ASICチップの形態で電子処理回路を含む。東西の回線側から、本明細書の代表例ではRxPICチップ34、CDR回路37ならびにFECユニット36および38を含むDLMのRXユニット62において光信号が受信される。次いで信号はRX OHプロセッサ64によって受信され、そこで信号は、既に説明したように、回線側フレーム構造またはDTFフレームから元の回線速度信号タイミングから異なる信号タイミング(クライアント信号ペイロードレート)を有するクライアント側ペイロードフレーム構造またはiDTFフレームへリマップされる。これらのタイミングの誤差は、例えば調節可能なポインタを持つ64バイトまたは256バイトFIFO回路であり得る循環バッファ60Aおよび60Bを使用することによって調整される。あるいは、バッファ60は例えば遅延線であってよい。ここで、スタッフバイトはクライアント信号ペイロードから除去される。バッファは、RX OHプロセッサ64の受信側(回線側)対TX OHプロセッサ66の60Bバッファの反対側(クライアント側)におけるクライアント信号のタイミング誤差を追跡記録する手法を提供し、ここでクロッキング速度は、特定のクライアント信号のペイロードレート、またはノード要素における信号処理システムのバックプレーン速度、例えば2.5Gbps等になる。ペイロードバイトの反復はRX OHプロセッサ64により書き込み(W)ポインタ63によってバッファに書き込まれ、一方、同じペイロードバイトの反復はTX OHプロセッサ66により読み出し(R)ポインタ65を介して読み出される。このとき、チャネル信号は異なるタイムドメイン、すなわちペイロードレートタイムドメインにあり、この場合は同じ構成を有する別のDLMへの配布のためにクロスポイントスイッチ(XP)68に提供された際にデシリアライゼーション(直列から並列)および信号処理を介してさらに処理される。第2のDLMにおいて、チャネル信号はRX OHプロセッサ70に渡されてペイロードバイトがリマップ、すなわちスタッフバイトでリスタッフィングされ、FIFO60Bにおいてバッファされ、次いでTX OHプロセッサ72において、例えば11.1Gbpsの回線速度で回線ハンドリングするための効果的なペイロードエンベロープに変換される。次いで回線速度信号は、電気ドメインからファイバ伝送リンクにおけるトランスポート用の光ドメインへの変換のためにTXユニット74に渡される。
既に述べたように、さらに重要な特徴は、図5に示すように、回線側フレームおよびクライアント側フレーム内のクライアント信号ペイロードを通じてFEC符号化を配布することは、スタッフバイトに加えて配布されたFECがそれぞれFIFO回路60の回路論理によって無視される場合があるため、より容量の小さいFIFO60Aおよび60Bの使用を可能にするという利点を有することである。
非同期処理は、TXモジュール74におけるTxPICチップを介してバックツーバックDLMのそれぞれから信号伝送するためのデマッピングおよびマッピングの場合も同じである。したがって、図10のバックツーバックDLMは、上記の特許公開US2003/0099018A1に説明されているように、電気および光ドメイン両方の間の光−電気−光(OEO)信号再生器、つまりOEO REGENを表し、ネットワークを通じた回線側速度がより高い周波数速度に固定されたままでいられるように、電気ドメイン信号用の2つの異なるタイミングドメインを提供する。この接続において、図10のプロセッサ64、66、72、および77のそれぞれは、ローカルCLK40をベースとした自身の自走クロックを有してよく、または特定の信号タイムドメイン内の自走クロックを共有してもよい。
異なるクロッキング周波数間に非同期タイミングを提供するための循環バッファの使用において、場合によっては、特定のバッファの書き込み(W)または読み出し(R)ポインタは互いに追い越すことができることを認識すべきである。侵入クロック速度が脱出クロック速度よりも速い場合、書き込み(W)ポインタは読み出しポインタを周期的に「重ね」て、結果としてバッファオーバーフロー状態を引き起こす。こうなると、受信したがまだ伝送されていないクライアント信号データは上書きされ、結果としてすべての信号フレームにおけるデータ損失および整列されたコンポジット信号におけるメッセージ不正を引き起こす。脱出クロック速度が侵入クロック速度よりも速い場合、読み出し(R)ポインタは書き込みポインタを「重ね」て、結果としてバッファアンダーフロー状態を引き起こす。こうなると、受信して既に伝送されたデータは次いで再伝送され、結果としてすべてのフレーム信号のおよび配列されたコンポジット信号におけるメッセージ不正を引き起こす。これらの状況において、バッファ内のオーバーヘッドシーケンスの1回の反復は無視され、バッファはオーバーヘッドシーケンスの新しい反復において動作するように設定される。これは、OHデータがほとんど常に同じOHデータの複数繰り返される反復を備えるため、すなわち、修正されたクライアント側エンベロープ(iDTF OH)および修正された回線側エンベロープ(DTF OH)内のこのOHデータが、オーバーヘッドの1回以上の反復がオーバーヘッドおよびそれに付随するクライアントペイロード内における非同期交換において有害な結果をもたらさないように極めてゆっくり変化するため、読み出し側TX OHプロセッサにとっては重要性も損失もない。
上記の議論を参照すると、満たされるべき2つの要件がある。第1の要件は、すべてのフレーム信号における時折の複製または欠落バイトが悪影響を及ぼさないように、回線側フレーム信号はRXユニットによって集積または「デバウンス」されなければならないことである。特に、単一のデータ値に基づいてアラームをトリガーする信号に注意を払うべきであり、ここでオーバーフローは偽陰性検出を引き起こす場合があり、アンダーフローは偽陽性検出を引き起こす場合がある。第2の要件は、RXユニットが、配列されたメッセージ内のTX側におけるバッファオーバーフローおよびアンダーフロー状態によるメッセージコンテンツの周期的なマングリングを扱うことができることである。
したがって、クライアント信号設備に対し、本明細書において開示されている光トランスポートまたは伝送ネットワークの外部に、このアーキテクチャの信号デジタルラッピングおよびデラッピングは完全に透過的なものとして現われるであろう。非同期マッピングサービスを提供することにより、クライアント信号は時系列で見られ、これが複雑なネットワーク同期スキームの必要性をなくす。SONET追加/ドロップモジュールは、例えば、クライアント信号のためのSONETセクションおよび回線側端末機能を提供し、クライアント信号と直接的に相互接続されているように見えるであろう。
そこで要するに、各ノード要素内において、図10に示すように、着信OCh信号はRXユニット62において受信され終了される。OChは、デジタルラッパーフレームを搬送する電気信号に変換される。回線側またはDTFフレームおよびそれらのオーバーヘッド信号は、侵入DLMにおいて終了される。回線側またはDTFフレームにおいて検出された訂正可能なビット誤りは、FEC復号化を介して回復される。その後クライアント側またはiDTFフレームが生成され、バックプレーン68を通過する。脱出DLMは内部フレームを処理し、FEC符号化を含む新しい回線側(DTF)フレームを生成し、新しいOCh信号が生成され終了されるTXユニット74に電気信号を渡す。
したがって、図10のRXおよびTXユニット62および74において、図9のFEC/SerDes回路のそれぞれは、侵入および脱出DLMがそうであるように、互いに対して非同期である。結果として、3つの独立した(プレシオクロナス)タイミングドメインがあり、そのうち2つは該当するOEO REGEN(光−電気−光再生器)部位を信号が通過するタイミングが同一である。
ここで、例えば、OC3、OC12、OC40、OC48(STS48)、STM16、OC192(STS192)、STM64、2xGigE、10GigE LAN Phy、10Gファイバチャネル等(であるがこれらに限定されない)、複数の異なる信号フォーマットにも対応する回線側モジュールおよびクライアントまたは支流側モジュールという観点で開示されている、デジタル光ネットワークアプローチの機能性についての中間概要をまとめる。このアーキテクチャにおいて用いられる信号トランスポートフォーマットは、公知の信号フォーマットを有するか独自の信号フォーマットを有するかにかかわらず、いかなるクライアント信号も、回線側トランスポート基板への変更を除いて、レガシーまたはインストールされたネットワークの再設計またはアップグレードの必要性なしに、デジタル光ネットワークによってトランスポートすることができるという意味において普遍的である。本発明のデジタルトランスポートシステムの普遍的性質は、イーサネット(登録商標)を含むパケットトラフィック等、WDMトラフィックまたはデータ指向トラフィックに加えてTDMトラフィックにも対応することができる。アーキテクチャの固有のアプローチは、例えば2.5Gbit信号または10Gbit信号等のクライアント信号フレームを、本明細書においてはデジタルトランスポートフレームまたはDTEと称されている回線側信号トランスポートのための汎用トランスポートフレームへカプセル化またはマッピングすることを含むデジタルハイアラーキを必要とする。DTFは、クライアントペイロード信号のエンベロープまたはキャリアとして機能し、かつ、デジタル光ネットワークアーキテクチャが信号スイッチング、管理、および3R機能性等の追加機能を実行することを可能にする。さらに、DTFトランスポートフレームは、上記に例示したような異なるフォーマットを持つ、異なる信号速度を有する、異なるクライアント信号フォーマットに同時に対応することができる。DTFトランスポートフレームは、現在知られている、または将来開発されるような任意のクライアント信号と比較して普遍的であるため、実装されるデジタル光ネットワークは、将来の、または新生のクライアント信号フォーマットおよび/もしくはサービス要件に対応することができる。重要なことに、後の議論においてさらに例示するように、DTFフレームの回線速度は、終端ノードから任意の中間ネットワーク要素およびその他の終端ノードまでの回線側速度が同じままであるよう、普遍的にネットワーク内のどこでも同じである。
ネットワークアーキテクチャに精通している者には既知であるように、本世代および次世代のWDMネットワークシステムは一般にTDMトラフィックをサポートする指向のものである。2.5Gbitおよび10Gbit等の異なる信号フォーマットの実装は、これらの異なるフォーマットのトランスポートは特にトランスポートされる信号フォーマット用に設計されているという意味において制限的である。いくつかのアプローチは、異なる信号フォーマットの、最適とはいえないスペクトル利用を産出し、異なる光工学技術規則の検討を必要とする、自然な波長光信号への直接的なマッピングをサポートする。また、非同期インターフェイスを利用する場合、3R機能性を実行するための中間スパン信号再生の光学技術は複雑になり、ネットワークシステムの信号範囲が増加すれば、これはますます重要になってくる。
その他のネットワークアプローチは、信号トランスポートの前に、より低い速度の信号インターフェイスまたは部分(例えば、2.5Gbit)の、10Gbit波長信号へのTDMマクシングを提供する。一般的なアプローチは、4xOC48/STN16信号部分をOC192/SYM64に多重化することである。しかしながら、このアプローチには、信号透過性およびトランスポートされた信号をグルーミングするための能力が欠けている。
同期SONETフォーマットにおいて、4つのOC48(2.5Gbps)フレームを1つのOC192(10GbpsフレームまたはOTUフレーム)に多重化するという、同様の多重化アプローチがある。しかしながら、OC48フレームをOC192フレームに多重化するために、結合されるフレームはすべて整列される必要があり、フレーム速度は同一である必要がある。例えばSTS48プロトコルには±4.6ppm等、100万分の1で計測される場合にいくらかの余地が許されているが、必要なのはフレーマを制御するためのローカルクロックである。フレーマは、実際には信号のマッパーおよびデマッパーである。本アーキテクチャの場合、あるタイムドメイン内のクライアント側信号または該当する信号の部分のそれぞれは、ペイロードをマッピングするためのFIFOを使用して、新しいクロックドメインを有するクライアント側フレームにマッピングされる。フレーマの配列はASIC ICチップ内にあり、N個の信号がクライアント側フレームまたはiDTFフレームにマッピングすることができるよう、単一ペイロードを、1つのタイムドメインから、すべて同じタイムドメイン内に新しいクライアント側信号フォーマットでN個の並列信号を形成するためにローカルクロックを介して生成された別のタイムドメインへ、マッピングおよびデマッピングするためのものである。特に、個別のクレーマは個別のiDTFフレームを復号化し、信号ペイロードを個別のFIFO内に置く。したがって、それぞれ読み出し/書き込みポインタを持ついくつかのFIFOがあり、ここで書き込みポインタは、わずかに異なる信号速度であり得るクライアント支流から生じるクライアント信号を調整するために、その他のFIFO書き込みポインタと無関係である。信号のオーバーヘッド(OH)はクロックドメインの反対側にコピーされ、このオーバーヘッドは新しいクライアント側フレームにもマッピングされる。FIFOの使用において、FIFOは入力ポインタおよび出力ポインタを有する。ペイロード信号がFIFOから読み出される際、出力ポインタはすべてのN個のフレーマまたはiDTFフレームについて同じである新しいタイムドメイン速度でFIFOから信号データを読み出す。換言すると、クライアント信号は新しいまたは共通のクロックドメイン内において新しいフォーマットにラップされ、それらのフレーム境界は整列されるであろう。クライアントドメインからiDTFフレームへのリマッピングにおいて、いくつかのフレーム内のオーバーヘッドの一部は損失する場合があるが、これはクライアント信号オーバーヘッドではなく、このオーバーヘッドの一部の損失が取るに足りないものであるように時間をかけてゆっくり変化するクライアント側フレームフォーマットのオーバーヘッドである。いくつかのリタイミングされた信号は、次いでバイトインタリーバを介し、ラウンドロビン方式バイトインターリーブされる、すなわち、信号データのバイトが、各フレーマから順次連続して取り出される。インターリーブされた信号はその後、そのフレーマが結合信号オーバーヘッドの少数のバイトを修正するために機能し、FECコードをインターリーブされた信号挿入するFECエンコーダを含む、DTFフレーマに提供される。FEC符号化は、信号ペイロードおよびそのオーバーヘッドの両方の符号化を含む。FECエンコーダは、分離したDTFフレーマからのダウンストリームであってよく、ここでフレーマがFECバイトを信号内のゼロ地点に残し、FECエンコーダがFECバイトを信号の適切な位置に挿入する。いずれの場合も、IC回路論理は、信号タイミングおよびインターリーブされたiDTFベースのDTFフレームへのFECコードの挿入のポイントを把握している。
上記を参照すると、クライアント側フレームが着信クライアント信号と比較して低いフレーム速度を有する場合、クライアント側フレーム用のオーバーヘッドはドロップされる場合がある。しかし、上述したように、オーバーヘッドは時間をかけてゆっくり変化し、かつ基本的に各フレーム間で同じとなるため、これは有害ではない。クライアント側フレームが着信クライアント信号と比較して速い速度を有する場合、オーバーヘッドは単に複製することができる。したがって、新しいタイムドメインへのクライアント信号のラッピングにおいてクライアント側オーバーヘッドの一部は損失される場合があるが、クライアント信号の信号ペイロードはFIFO読み出し/書き込みポインタの変化にかかわらず損失されることがなく、常に末端または遠端、すなわちその最終目的地点へトランスポートされるであろう。
また、既に述べたように、G.709フォーマットにおいて、1つのSTS48信号がOTU1フレームにマッピングされ、その後4つのOTU1フレームが1つのOTU2フレームにマッピングされるデジタルラッパーが作成され、これはおよそ10Gbitまたは約10.7Gbitであり、OTU2フレームはリンクまたはスパン上でトランスポートされる。また、G.709フォーマットにおいて、STS192信号はOTU2フレームへ直接的にマッピングされる。しかしながら、G.709フレーマフォーマットは、スタッフバイト配備を通じたクライアント信号ペイロードレートと無関係に、1つのSTS48信号をすべて同じサイズのOTU1フレームへマッピングすること、その後複数の該当するOTU1フレームを1つのOTU2フレームへマッピングすることをサポートしていない。G.709プロセスは、異なるGbit速度信号のための異なる論理を使用するとより複雑であり、多分割(10Gbps信号の四等分等)はサポートされておらず、フレームロッキングは思いついた概念ではない。本アーキテクチャは、1つのセットがSTS192信号をN個の第1のiDTFフレームにマッピングするために第1のフレーマを利用し、そこから、N個のiDTFフレームが第2のフレーマにおいて1つのDTFフレームにマッピングされ、もう1つのセットが4つのSTS48信号を4つのiDTFフレームにマッピングするために第1のフレームを利用し、そこから、N個のiDTFフレームが第2のフレーマにおいて1つのDTFフレームにマッピングされる、フレーマの2つの異なるセットという点においてこのアーキテクチャと異なる。したがって、STS192 10Gbit信号は、2.5Gbit信号に加えてすべての10Gbit信号が、iDTFフォーマット内で2.5Gbpsで動作している4つの並列パスに沿ってノード要素のバックプレーンインターフェイスにおいて動作しているよう、4つの2.5bit部分に四等分される。四等分された10Gbit信号の場合、信号は、バックプレーンからSTS192信号へ、またそこからOC192信号へリアセンブルされる。したがって、ASIC ICチップは、STS48信号またはSTS192信号上で動作するための同じフレーマのセットを配備することができる。
また、本アーキテクチャの別の特質は、G.709フォーマットと比較して、iDTF/DTFフレームスキーム内の1つのオーバーヘッドのみが必要である点、すなわち、オーバーヘッドの第2の層がOTU2フレームのために作成されるG.709フォーマットの場合のように複数のiDTFフレームをともにマクシングまたはインターリーブする際、iDTFフレーム用の1層のオーバーヘッドが必要であり、オーバーヘッドの第2層はDTFフレーム内に配備されないという点である。
上記の米国特許出願第10/267,212号および公開US2003/0099018A1からわかるように、本アーキテクチャの汎用トランスポートフレームアプローチは、新しい中間ノード要素を最初から設計する必要なく、ネットワークのどこでもOEO REGENの扱いやすい母集団を可能にする。
デジタルハイアラーキは、上記で説明した汎用信号トランスポートフレームつまりDTFを含む以外にも、クライアント信号をカプセル化し、これらがともにN個の該当するフレームのグループとしてその後ネットワーク内におけるトランスポートのためにDTFトランスポートフレームへデジタルにラップされる、複数の多重化またはインターリーブされた内部デジタルトランスポートフレームつまりiDTFを含む。したがって、単一のDTFエンベロープにラップされるN個のiDTFフレームがある。本説明において、Nは4に等しいものとして選ばれる(しかし、その他任意の整数であってよい)が、既に説明したように、これが4つのOTU1フレームから単一のOTU2フレームへのデジタルラッピングを通じてG.709において用いられるのと同じスケーリングファクタであるためである。本明細書のアーキテクチャの重要な特徴は、クライアントペイロードタイプまたは速度にかかわらず、信号受け渡し、パフォーマンスモニタリング、および信号グルーミングを可能にする、2層のデジタルトランスポートハイアラーキである。回線側モジュールまたはデジタル回線モジュール(DLM)は、ネットワーク内のどこであっても、例えば10.8Gbps、11Gbpsまたは11.1Gbps等、実質的に同じクロック速度で動く汎用DTFトランスポートフレームをサポートし、高利得FECが添付されている。クライアントまたは支流信号と直接的に関連するiDTFトランスポートフレームは、支流アダプタモジュールまたはTAMとも称されるクライアント側モジュール内にある。特に、クライアント側モジュール内のN個のiDTFトランスポートフレーマは、より低いGbit速度公共信号フォーマットであってよく、当該フォーマットは、より低いGbit速度信号フォーマットをとってもよいし、パーティションまたは多分割(例えば、四等分)されたより高いGbit信号速度を当該より低いGbit速度信号フォーマットへ非同期に非直列化して、その後それらを回線側モジュールのDTFフレーマに渡してもよい。前述のより低いGbit速度信号の例は、iDTFへ直接的にマッピングされるSTS48、STNl6および2xGigE多重化信号等の、2.5Gbitタイプを備えるクライアント信号であるが、クライアント10Gbit信号は4つの並列通路に非直列化されるか、またはパーティションで区切られ、その後回線側モジュール内のDTFフレームに渡される。現在のWDMまたはDWDMネットワークシステムとは異なり、このクライアント信号カプセル化非同期多重化/逆多重化および汎用回線側トランスポート速度は、デジタル光ネットワークの任意の距離にわたって完全なクライアント信号透過性を提供する。
最後に、iDTFフレーム等の同じフレームサイズを有するクライアント信号をラップおよびデラップするためにデジタルフレーマが用いられるという事実は、DTFフレーム等の回線側フレームを介してそれらの同じ回線速度でのトランスポートを可能にするだけでなく、ノード要素を再設計または再構成する、もしくは新しい回線側DLMコンポーネントをネットワーク要素に追加する必要なく、新しい独自のまたは異なる標準クライアント信号フォーマットまたはプロトコルを満たすために、回線側モジュールまたはTAMが終端ノード要素またはおよび追加/ドロップ中間ノード要素のクライアント側へ容易に挿入することができる「プラグアンドプレイ」種のアーキテクチャにも道を開く。新しい容量を扱うために新しいDLMコンポーネントを追加する必要がある場合、これらのDLMコンポーネントはノード要素への追加として追加されてもよい。しかしながら、それらの追加は、新しいTAMコンポーネントがノード要素に追加される場合に常に必要なわけではない。これは、新しいOEO REGENネットワーク要素が増幅器のバイパスの代わり、または増幅器のバイパスとしてインストールされる場合に光増幅器ノード要素の交換を伴わない限り、中間ノード要素を再設計または再構成する必要なく、ノード要素に近接して生じたクライアント信号要求を満たすために新しいTAMがノード要素に挿入され得る中間ノード要素に特定のユーティリティである。
上述したように、該当するノード要素内に置かれている本発明の汎用デジタルラッパーフレームは、いかなる現行のまたは独自のクライアント信号フォーマットも扱うことができる。これについては、クライアント信号の伝送または受信用のデジタル光ネットワーク端末ネットワーク要素(NE)の一般的なアーキテクチャを示す図11に関連してさらに具体的に説明する。図8の説明図のアーキテクチャと実質的に同様であり、当該図に示されるように複数のTAM48にインターフェイスで接続されているのに加え、2つのDLMがバックプレーンを介してバックツーバックに接続されている。ノードのクライアント側は、クライアント設備80(1)〜80(N)から同じまたは異なる信号フォーマットまたはプロトコルでクライアント信号を受信するTAM82(1)〜82(N)を含む。各TAM82は、図14および15に関連して後に説明するように、1つの信号フォーマットまたは複数の信号フォーマットを受信するよう構成されてよい。各TAM82は回路基板モジュールであり、該当するモジュールのグループは異なるクライアント信号フォーマットを受信するように設計される。例えば、TAM基板82は、10GE LAN Phy、OC192または10Gファイバチャネル等、特定のプロトコルの2.5Gbitまたは10Gbit信号を扱うように設計されてよい。したがって、クライアントの信号フォーマット要件に応じて、クライアントのそれらの信号を扱うために特定のTAM82がインストールされる。したがってTAM82は、顧客の必要性を満たすために、クライアントによって採用された、当該クライアント専用の独自信号フォーマットを含む信号フォーマットに基づいてインベントリから選択されたプラグイン基板モジュールまたは「プラグアンドプレイ」モジュールのように機能する。
再度図11を参照すると、回線側は、同じ設計かつDTFフレーマを収容するデジタル回線モジュールつまりDLM84(1)〜(84(N)を含む。DTFフレーマは、各DTFフレームがNiDTFフレームをデジタルにラップまたはカプセル化するDTFフレームを利用する。回線スピードまたは速度がすべてのDLM84と比較して同一となるように、クライアント信号は同一のiDTFフレーム内でラップされ、DTFフレームはすべて同じ長さであるため、DLM84は実質的にすべて同じであってよい。図11に示すように、異なる信号フォーマットまたはプロトコルの同じまたは異なるクライアント信号のいくつかのTAM82は、クライアント側のいくつかの異なる信号タイプのTAM82を介して接続されることができ、それらの異なるTAM82はユニバーサルDLM84に接続される。したがって、この接続において、クライアント側iDTFフレームは、TAMが同じ信号速度(例えば、複数の2.5Gb信号)を扱っていても異なる信号速度(例えば、1つ以上の2.5Gb信号および1つ以上の10Gb信号)を扱っていてもすべて同じサイズであるため、1つのDLMが1つを超えるTAMを扱うことが可能である。概して既に参照したように、DLM84は、信号帯域多重化/逆多重化モジュールつまりBMM86と通信を行っている光トランスミッタおよび光レシーバを含む。BMM86は、光リンク88上での伝送のために、WDM信号であるDLM84からの信号の帯域を光学的に結合する。同様に、リンク88から受信した、まとめられた光信号は、BMM86を介して分離した信号帯に逆多重化され、信号/帯域が異なる波長チャネル信号を備える複数の信号に逆多重化される、DLM84に連結される。
ここで、図11に関連して、デジタル光ネットワーク内のその他のノードまたはネットワーク要素に加えて、端末ネットワークは一連のクライアント側基板および回線側基板モジュールで構成されていることが容易にわかるはずである。また、異なるクライアント側基板は、公共信号プロトコルであっても独自信号プロトコルであっても、クラインアント信号フォーマットに適合するクライアント(顧客)設備を持つインターフェイスの配備のために容易に選択することができる。該当の選択されたクライアント側は、1つ以上の汎用回線側基板(DLM内)とともに配備されることができ、これらはすべて同じ回線速度を有し、かつスタッフバイト位置を持つiDTFトランスポートフレームを有するクライアント側フレーミングによって可能となったものであり、iDTFトランスポートフレームが実質的にすべて同じペイロードサイズとなるように、該当するNセットのフレーム全体のスタッフバイトの総数はクライアント信号ペイロードタイプおよび信号速度に依存する。
次に、デジタル光ネットワークにおける中間ノード要素のアーキテクチャを示す図12を参照する。このノード要素は、例えば、クライアント信号の再増幅、信号再生(OEO REGEN)、3R信号ケアまたは信号グルーミング用のものであってよい。図12からわかるように、図11のアーキテクチャは、クライアント設備93(1)〜93(N)がクライアント側の対応するクライアント側TAM92(1)〜92(N)に連結されており、次いでこれらのTAMは、西向き回線95との接続のために帯域マルチプレクサモジュールつまりBMM94を介して、または東向き回線97との接続のために帯域マルチプレクサモジュールつまりBMM96を介して、回線側DLM90(1)〜90(N)に連結されているという点で図12に持ち越される。したがって、DLM90は、93に示された適切なクライアント設備への支流分配のために、それらが接続されたTAM92を介して通過信号または追加/ドロップ信号を扱うことができる。
次に、WDM信号のまとめられたグループをまとめるため、およびばらすための、2つの西BMM106Aおよび106Bならびに2つの東BMM107Aおよび107Bを備え、そのDTF汎用フレームフォーマットにおいて信号が受信され送信されるバックツーバックDLM102および104、103および105に連結された、デジタル光ネットワークのための交差接続および追加/ドロップノード要素100を示す図13を参照する。111に示されているような、対応するBMM106および107からの波長信号の追加のWDM信号帯域を扱うための追加のDLMペアがDLMペア102および104、103および105に並列で連結されてよいことに留意すべきである。また、この実施例では、図12の実施例と同様に、DLM84、102、103、104および105内に、3R機能性および信号グルーミング等の追加の機能性が含まれてよい。したがって、本出願においてここでは詳細に示していないが、これらのDLMは、信号第2トランスポートまたはiDTFフレーム、信号第1トランスポートまたはDTFフレームから取り出すための、かつ、3R機能性のためにクライアント信号をフレームする第1のトランスポートフレームからリアセンブルされ、その後iDTF、次いでDTFフレームフォーマットにおいてリラップされる、対応するTAMをさらに含んでよい。この処理は、後に議論する図14および15に示され説明されているものと同様の装置を含むであろう。
図13のノード要素において、BMMグループ106A、107AおよびBMMグループ106B、107Bは互いに異なるトラフィックネットワークシステムであり、トラフィックが該当する1つのシステムからその他のシステムへ転送されることが必要な場合がある。既に述べたように、該当する交差接続において、トラフィック要求に応じてより多数の該当するDLMをインストールすることができる。これらのDLMのそれぞれと接続されているのは、DLM103および104のために示されているが、該当するトラフィックを交差接続するための複数のクライアント信号交差接続回線106Xである。また、各場合のクライアント側支流またはTAM108(1)...108(N)は、109(1)...109(N)に示されているような顧客またはクライアントの設備に接続される。留意すべきは、同じ信号フォーマットを有する1つを超えるクライアント信号が単一のTAM108によって受信されるよう、各TAM108に対して1つを超えるクライアント接続があることである。したがって、例えば、単一のTAM108(1)は、STS48フォーマット等、1タイプの信号フォーマットを受信するように設計されてよく、別のTAM108(N)は、STS192フォーマット等、別のタイプの信号フォーマットを受信するように設計されてよく、そのいずれも、iDTFトランスポートフレームを実現するためにスタッフバイトラッパーを用いてクライアント側との間でラッピングまたはデラッピングするためのものである。既に述べたように、これらのTAM基板は、任意の標準またはクライアント信号フォーマットを送信または受信すること、もしくは信号をiDTFトランスポートフレームフォーマットでそれぞれラッピングまたはデラッピングすることができる。また、図13に示すように、1つのネットワークシステム由来の信号が同じ中間ノード要素における別のネットワークシステムによって転送または受信するよう、異なるシステム内の少なくとも2つの該当するDLM103および103が回線106を介して互いに交差接続される。
次に、該当するノード要素のクライアント側から回線側への光信号の伝送に関する端子ノード要素110のさらに詳細な説明図である図14を参照する。図示するように、ノード要素110において、単純化するために伝送側のみが示されている。受信側は図15に示し、次に論じる。図14において、光回線113(1)...113(N)を介して帯域マルチプレクサモジュールつまりBMM114に連結された複数のTAM/DLMユニット112(1)...112(N)を示す。前の実施例において示したように、光ユニット112からの多重化された出力信号は、光リンク115におけるトランスポート用の多重化された信号の帯域のように、BMM114において光学的に多重化またはインターリーブされる。1つのTAM/DLMユニット112(N)の詳細は、複数のTAM116Aおよび116Bを説明するものであり、ここでクライアント信号は、光信号として受信された場合、TAMユニット116Aおよび116BにそれぞれOEコンバータ119Aおよび119Bを備えるOEコンバータ118によって電気信号にOE変換される。クライアント信号が電気信号として受信されることもでき、この場合、OE変換の必要がなく、したがって、任意の信号処理の後にそれらの個別のフレーム120Aまたは120Bに送信され、TAM116AはN/n Gbit信号(例えば、10Gbitの四等分された信号(10/4))の受信に適応され、一方、TAM116Bはn×N Gbit信号(例えば、n×2.5Gbit信号)の受信に適応されるという、この点に留意すべきである。読者のために便宜を図って、破線110Aおよび110Bは、いずれかのタイプの信号速度のクライアント信号の、クライアント側フレームフォーマットまたはiDTFフレームへのデジタルラッピング用の境界をマークしていることに留意されたい。換言すると、これらの境界の間に、クライアント信号はスタッフバイトを適切に設け、iDTFトランスポートフレームフォーマットにデジタルにラップされる。このフォーマッティングは、10G TAM116A内のフレーマ120Aおよびn×2.5G TAM116B内のフレーマ120Bによって行われ、これらは、本明細書において示すように、フレーマ120Aに関してはiDTFフレームに四等分された10Gbit信号、フレーマ120Bに関してはiDTFトランスポートフレーム独立化された2.5Gbit信号である。高速(10Gbps)信号は、スイッチファブリック123への4つの通路接続に沿って伝播するために4つのパーティションで区切られた信号セクションに四等分され、一方、低速すなわち2.5Gbps信号はフレーマ124、FECエンコーダ126およびEOコンバータ127を介して個別に処理されることに留意すべきである。フレーマ120は、シリアライザ/デシリアライザASICチップの一部であってよく、概してそうである。ラップまたはマッピングされた信号はその後DLM122の一部としてスイッチファブリック123に受信され、ここでiDTFフレームは既に説明したような様式でフレーマ124(1)...124(N)を介して回線トランスポート側またはDTFトランスポートフレームへデジタルにラップまたはマッピングされる。次に、既に説明したような様式でFECエンコーダ126(1)...126(N)においてDTFフレームにFEC符号化が追加される。次いで、これらの電気信号は、EOコンバータ127において示されるように、トランスポートのため、対応する光信号にEO変換される。該当する変換は個別半導体または電気光学素子を介して実現できるが、現在の光ネットワーク業界において従来から知られ使用されているように、複数の信号チャネルを有するモノリシックTxPIC128がこのEO変換に用いられるとして示されている。チップ128は、上記の米国特許出願公開US2004/009573A1において開示されており、各チャネルがレーザー光源139(L)およびモジュレータ(M)を含むN個の集積信号チャネルを備え、その出力はアレイ導波路格子(AWG)等の集積光結合器134に連結され、ここで光学的に変調された信号λ1〜λnは、結合または多重化され、その後、多重化される際に、回線113(N)を介してBMM114に接続される。新しい、および増加の一途をたどるクライアント信号接続された顧客のトラフィック要求を満たすために、DLM122のスイッチファブリック123との接続用のさらなるTAM119がネットワーク要素110に追加され得ることを繰り返し述べたい。
次に、本発明による、該当するノード要素の回線側からクライアント側への光信号の受信に関連する端子ノード要素140のより詳細な説明図である図15を参照する。ノード要素140において、図示するように、送信側については図14に関連して既に論じたため、単純化するために受信側のみ示している。図15において、まとめられたWDM信号は光リンク145で受信され、BMM144によってばらされ、多重化された光信号のばらされたWDM信号グループは、それぞれ光回線143(10...143(N)を介して個別のDLM/TAMユニット142(1)...142(N)によって受信され、まず個別のDLM154に提供される。信号はまずDLM154内のOEコンバータ127によってOE変換され、ここで受信された信号は、N個の光信号λ1〜λnに分配または逆多重化するための分配器144を有するRxPIC158において受信され、その後、一連のオンチップ光検出器153を介して電気的に変換される。チップ152の詳細は、上述の米国特許出願公開US2004/0033004A1において開示されている。チップ152は、検出された電流信号の電圧信号への変換用回路および集積チップ部分が155に示されている信号増幅等の、チップ集積電気信号処理を含んでよい。電気的に変換された信号は、次いで156(1)...156(N)においてFED復号化され、その後、クライアント側またはDTFフレームからフレーマ154(1)...154(N)を介してクライアント側またはiDTFフレームへのデマッピングを受ける。ここで、電気的に表された信号はn×NGbit信号(例えば、2.5Gbit信号)または四等分されたN/nGbit信号(10Gbit信号)であり、場合によっては、スイッチファブリック153を通じてそれぞれTAM146A(10Gbit)および146B(2.5Gbit)内の適切なフレーマ150Aまたは150Bに渡される。フレーマ150において、信号はクライアント側またはiDTFフレームからデマッピングされ、元のクライアント信号にリアセンブルされ、その後ここで、クライアント設備によるシームレスな受信のために、EOコンバータ149Aおよび149Bを介して光ドメインに変換される。フレーマ150は、シリアライザ/デシリアライザASICチップの一部であってよく、概してそうである。クライアント側またはiDTFフレームは、破線140Aと140Bとの間、すなわち、フレーマ150と154との中間点の大部分の処理中であることがわかる。すべての信号が、例えば2.5Gbpsであり得る最低iDTFフレーム速度となるのはこの段階である。この場合、四等分された高速ビット速度(10Gbit)信号はフレーマ150Aにおいて4つのパーティションで区切られた信号セクションから完全な信号にリアセンブルされ、一方、分離された低速(2.5Gbit)信号は光ドメインへの変換のためにEOコンバータ149Bに単独で提示されることに留意されたい。これらの信号のタイミングまたはリタイミングは、特に四等分された高速(例えば、10Git)信号をリアセンブルする際に問題であるフレームジッタに関する問題となる場合があることが知られている。この問題は後の議論において取り上げる。
次に、クライアント信号ペイロードを1つのタイムドメインから別のタイムドメインへ非同期クロッキングするための、DLMおよびTAMアーキテクチャを説明したシステムアーキテクチャにおけるタイムドメイン間のタイミングについてさらに直接的に扱っている図16〜21を参照する。図16は、非同期タイミングアーキテクチャの回線側またはDLM伝送側をより詳細に示す。DLM160は、信号チャネル161(1)...161(4)上において、顧客システムインターフェイスまたはTAMから、4つのクライアント信号または多分割クライアント信号を、iDTFフレーマからのそれらのiDTFトランスポートフレームフォーマットで受信し、iDTFオーバーヘッドプロセッサ162(1)...162(4)に提供され、ここでそのiDTFフレームオーバーヘッドは、その中で信号が既にデジタルにラップされたiDTFフレームに関連して定義される。これらのデジタルにラップされた信号は、個別のクロックCLKtl、CLKt2、CLKt3、およびCLKt4のクロックドメイン内にあってよい。次いで、iDTFフレーム信号は個別のクロック速度でそれぞれデマッパー/マッパー164(1)...164(4)に提供され、ここでN個のiDTFトランスポートフレームは単一のDTFトランスポートフレームにデジタルにラップされ、新しいクロックt5にリタイムされるが、これは4つすべてのデマッパー/マッパー164について同じである。一般に、ユニット162および164は、まとめてDTFフレーマと称される場合がある。これら4つの信号チャネルは、分離および独立した自身の信号速度を有してよく、そのためそれらのクロック速度はオーバーヘッドから抽出される。それらの異なるタイミング速度は、異なる回復したクロックCLKtl、CLKt2、CLKt3、およびCLKt4によって表され、これらのクロックは、デマッパー/マッパー164において、回復したクロックに基づいて単一のノード基準クロック(図8に示すクロック40等)から提供されてよく、ここで信号ペイロードは、iDTFフレームラップされた信号のように、それらのタイムドメイン(t1、t2、t3、およびt4)からDTFトランスポートフレームフォーマット内の第2の共通タイムドメイン(t5)へリタイミングされる。したがって、t5クロックは信号ペイロードをDTFトランスポートフレームにリマップするために使用される。FIFO等、デマッパー/マッパーバッファの援助により、クライアント信号は、既に説明したように、例えば回線速度11.1Gbps等、汎用回線周波数または速度を有する新しいタイムドメインにリフレームされる。形成された4つのDTFフレームは、次いで、インターリーバ166においてバイトインターリーブされ、その後、DTFフレームオーバーヘッドはDTF OHプロセッサ168によって挿入され、続いて、インターリーブされたDTFフレームのFECセクションにおいて、FECエンコーダ169を介し、FEC符号化および挿入が行われる。
DLM伝送側フレーマの重要な特徴は、4つのデマッパー/マッパー164がロッカー167を介して十分なジャスティフィケーション要件にロックすることができることである。例えば、4つのチャネルが4つの独立したクライアント信号を備える場合、4つのユニット164をロックする必要はなく、信号は、それらの個別のクロックCLKt1、CLKt2、CLKt3およびCLKt4から同じt5クロックにタイミングされる。しかしながら、ジャスティフィケーション問題は、チャネル161上の4つの信号が、パーティションで区切られた10Gbit信号等の四等分されたクライアント信号である際に生じる。この場合、ロッカー167フラグは、すべてのユニット164を、デマッパー/マッパー164(1)等のユニットの1つのジャスティフィケーション要件にロックするために起動または設定され、それによってすべてのチャネルのタイミングが同一になり、部分信号は信号伝送の遠位受信端において適切にリアセンブルすることができる。
図17は、タイミングアーキテクチャの回線側またはDLM受信側のさらに詳細な図である。リンクへの着信信号はDLM170によって受信され、まずFECデコーダ178においてFEC復号化され、続いてDTF OHプロセッサ179においてDTFオーバーヘッドの一定部分の除去が行われる。この後、4つのDTFフレーム信号のデインターリーブまたは信号パーティションが行われ、これは次に個別のデマッパー/マッパーユニット174(1)...174(4)へ送信される。t5クロックは伝送側(図16)においてローカルに生成されるため、ユニット174はクロックt6と称する回復したクロックを有し、そのためこれらのt6クロックはt5クロックと異なる場合がある。t7クロックは、4つのユニット174からの出力をクロックアウトするための、このDLM170におけるローカル基準クロックである。デマッパー/マッパーユニット174において、デマッパーはユニットFIFOを通じて翻訳される信号ペイロードを抽出し、新しいiDTFフレーム内のt7クロックへリマッピングされる。再度述べるが、iDTFフレームフォーマットはこのアーキテクチャのノード要素内にあるインターフェイスフォーマットであることを理解すべきである。iDTFフレームはその後、システムインターフェイスチャネル171(1)...171(4)上にクライアント信号を提供するために、iDTF OHプロセッサ172(1)...172(4)において処理される。ここでも、デインターリーバ176においてデインターリーブされた信号がクライアント多分割信号である場合、信号が集積された際のジャスティフィケーションがすべて同じになるように、受信したフラグを介し、ユニット174において、ユニット174のうち1つのジャスティフィケーションに対するそれらの動作をロックするために、ロッカー177が利用される。
次に、受信方向における10GbitモードTAM動作の具体例を示す図18を参照する。TAM180において、iDTFフレームされたデータは対応するTAMから4つのチャネル181(1)...181(4)上で、スタッフバイトチェックおよびパリティチェックとともにiDTFオーバーヘッドの一部を抽出するiDTF OHプロセッサ182(1)...182(4)に提供される。iDTFフレームオーバーヘッドの一部は残る。デマッパー184(1)...184(4)において、スタッフバイトは除去され、ペイロードクロックt10が抽出される。このt10クロックは、10Gbitモードまたは2.5Gbitモードに対する一部のクロック訂正と基本的に同じである。次に、iDTFフレームからペイロードが抽出され、t10クロック速度でFIFOバッファに挿入され、既に説明した様式のクライアント信号ペイロードエンベロープであるt11クロック速度でバッファから除去される。t11クロックは、ネットワークアーキテクチャにおいて必要な唯一の該当する水晶クロックである精密なPLL回路クロックによって生成される。また、この実施例はTAM180において10Gbitモードであるため、ロッカー187は、ジッタジャスティフィケーションバイト(PJO−M)がクライアント10Gbit信号の四等分されたすべての部分に適用されるよう、4つすべてのデマッパーをともに同一のジャスティフィケーションに設定またはロックするために、フラグを受信する。クライアント信号ペイロードエンベロープレートクロックt11にリタイミングされたクライアント信号は、信号が生じた伝送端末ネットワーク要素の遠位端において生じた際に、クライアントペイロードをリアセンブルするため、インターリーバ186においてデインターリーブされる。次に、リアセンブルされた信号は、ペイロードにおいてあらゆる手順誤りを測定するためにクライアントPMまたはペイロードモニタ188によってチェックされ、その後、信号はクライアント設備へ送信される。
次に、DLMの回線側フレーマへ転送するための、クライアント10Gbitモード信号の伝送の準備用のTAM200を備える図19を参照する。図19において、10Gbitモードクライアント信号は、概して光ドメインフォーマットであり得るチャネル209で受信される。信号は、信号誤りをチェックするためにクライアントPMまたはパフォーマンスモニタ208において扱われる。次いで信号は4つの通路またはチャネルに分割またはバイトデインターリーブされ、N個の通路があるため本明細書においてはこれを四等分されるとも称する。この場合、次に、マッパー204(1)...204(4)の各チャネルペイロードは、iDTFフレームにラップまたはロードされ、PLL回路を必要とすることなく単一のローカル基準クロックt9にマッピングされる。また、表1に関連して既に論じたような様式で、必要な数のスタッフバイトがペイロードに追加される。信号ペイロードレートが遅くなると、異なるクライアント信号について同じiDTFフレームサイズを実現するために、追加しなければならないスタッフバイトが増えることに留意すべきである。例えば10Gbitモード信号よりも2.5gbit信号等、より多くのスタッフバイトがあるのはこのためである。したがって、t9クロックはすべての信号チャネルについて同じであり、4つのチャネルが同じ信号タイミングを有するよう、ロッカー207は、すべてのマッパー204に適用されるジャスティフィケーションを同じジャスティフィケーションバイトにロックさせるようにそのフラグを設定する。N個のiDTFフレーム(ここではN=4とするが、別の整数であってもよい)が単一のDTFフレームに繰り返し挿入およびインターリーブされる際に、光伝送ネットワークにおけるそれぞれのネットワーク要素間で同じ汎用回線速度となるよう、マッパー204においてスタッフバイトが追加されてチャネル信号をすべて同じ長さにする。また、t8クロックはクライアント信号のペイロードクロックであり、信号タイプに応じて、この受信したクロックは互いに異なる場合があることに留意すべきである。この場合、例えば、この受信されたクロックは図17のt7クロックであってよい。iDTFペイロードフレームへの信号マッピングの後、iDTF OHプロセッサ202(1)...202(4)においてiDTFフレームオーバーヘッドが追加され、4つのチャネルまたは通路210(1)...201(4)を介して対応するDLMへ送信される。
次に、対応するDLMから発するiDTFフレームフォーマットの2.5Gbitモードクライアント信号の回復のための、受信方向におけるTAM190を示す図20を参照する。4つのチャネル191は、本明細書においてはクロックCLKt10−1、CLKt10−2、CLKt10−3およびCLKt10−4として示される、異なる基準クロックを有する4つの異なるDLMからのクライアント信号を含有することができることに留意すべきである。iDTFトランスポートフレームの4つの通路191(1)...191(4)は、次いで4つのiDTF OHプロセッサ192(1)...192(4)へ渡され、ここでiDTFオーバーヘッドの部分はフレームから除去され、その後2.5信号ペイロードがデマッパー194(1)...194(4)において受信され、ここでt10−1、t10−2、t10−3およびt10−4で表されるような信号からクロック回復が実現される。これらのクロックは、対応するDLMにおいて生成され、それぞれ信号から回復される。t10クロックは、2.5Gbitモードおよび10Gbitモードについて同一であってよい。クライアントペイロードは、デマッパー194を介してiDTFから抽出される。4つの独立した2.5Gbit信号または例えば2.1Gbps等のその他の独自の信号速度があるため、t10クロックは異なるクロック速度であってもよい。これら4つの信号はその後、クロック速度t11−1、t11−2、t11−3およびt11−4でデマッパー194からそれらのFIFOバッファを介してクロックアウトされるが、クロック速度は全く同じではあり得ないため、これらはすべて異なるクロック速度である。ここでも、このクロックはPLL回路を持つ精密なクロックであり、実クライアント信号クロックを得るためのジャスティフィケーションバイトの使用を含む本発明のアーキテクチャにおいて唯一必要とされるものである。信号はその後クライアントペイロードレートでクライアントPM回路198(1)...198(4)へ渡され、ここで誤りおよびそこからクライアントの設備をチェックするためにパフォーマンスモニタリングが実現される。このシナリオにおいて、4つの独立した2.56Gb信号があるため、ロッカー197にはフラグが適用されないことに留意されたい。
次に、4つのチャネル211(1)...211(4)においてクライアント設備から4つの異なるクライアント信号を受信し、信号誤りをチェックするためにクライアントPMまたはパフォーマンスモニタ212(1)...212(4)へ渡されるための、伝送方向におけるTAM210を備える図21を参照する。次いで、4つの独立した信号はマッパー214(1)..214(4)へ渡され、ここでクライアント信号クロックt8−1、t8−2、t8−3およびt8−4が回復される。2.5Gbpsの独立したクライアント信号があるため、これらの個別のクロック速度はすべて、わずかに異なるクロック速度であってよい。その後、信号ペイロードはiDTFフレームでラップされ、スタッフバイトは表1にあるNSB1およびNSB2値を介して該当する各フレームへ適切に追加され、そのためマッパーFIFOバッファの出力におけるクロック速度は同じフレームクロック速度t9となり、これは基準クロック40のような単純なローカル基準クロックである。iDTFラップされた信号は、次にiDTF OHプロセッサ216(1)...216(4)においてiDTFオーバーヘッドを提供され、その後、1つ以上の対応するDLMに渡される。このシナリオにおいて、4つの独立した2.56Gb信号があるため、ロッカー217にはフラグが適用されないことに留意されたい。
当業者であれば、TAM180、190、202および210は分離したクライアント信号アクセスモジュールとして供給され、設備製造業者のインベントリからの「オフザシェルフ」モジュールとして、異なるクライアント信号ペイロードおよび速度を有する、異なるクライアント信号を扱うために使用され得ることが理解されるであろう。該当するTAMは、例えば2.3Gbps等、非標準または独自ペイロードタイプを有する新しいクライアント信号用に製作されることができ、ここで、該当する各新しいTAMモジュールに関連して、新しいペイロードタイプとの適合を提供するためのローカルクロック速度の変更に加え、新しいクライアント信号ペイロードタイプのスタッフバイト要件を満たすために、NSBlおよびNSB2の新しい値が上記の表1に追加される。そのためアーキテクチャは、信号のビット速度が、例えば2.5Gbitモードおよび10Gbitモードについてそれぞれ2.59Gbpsまたは10.36Gbps等、ペイロードエンベロープレートを下回る限り、ほとんどTAM修正を行うことなくあらゆる周波数を迅速な様式で容易にサポートすることができる。
受信方向における10Gbitモードおよび2.5Gbitモードの信号処理は、図18および20に関連して説明したように、図19および21に関連して説明したような伝送方向におけるものと同様に、これらのモードのそれぞれについて利用される同じASICチップ回路内にあってよいことを理解すべきである。
最終概要として、本発明の前述の開示を読み理解する中で、当業者には、本発明の様々な特徴のうち、本発明の2つの主要な特徴は(1)ネットワーク要素(NE)と端子要素との間にあるすべての信号のトランスポート用の単一のチャネル速度、および(2)各フレームサイズを所定値と等しくレンダリングするためにスタッフバイトを使用して異なるクライアント信号の異なるペイロードをN個のクライアント側トランスポートフレームへデジタルにラッピングし、次いでN個のフレームはネットワークにおけるトランスポートのために回線側フレームにラップされること、であることが認識されるであろう。N個のクライアント側トランスポートフレーマは、最低信号ペイロードレートを有してよく、N個のクライアント信号または多分割されたクライアント信号を、より高いペイロードビット速度を有する信号用のN個の部分またはパーティションにデジタルにラップするために配備される。多分割信号の場合、N個のフレーマはともにロックされ、クライアント信号はセクションに分けられているため、すべてのフレーマにおいてフレーマの1つによってジャスティフィケーションが課される。この場合、N個のフレーマのフレーム速度は、N×最低信号ペイロードレートが基本的にセクションに分けられた信号ペイロードレートの信号速度となるよう、最低信号ペイロードレートであってよい。しかしながら、最低信号速度の独立したクライアント信号は、わずかに異なるフレーム速度または全く異なるフレーム速度のいずれかで個別に動作することができるため、ジャスティフィケーションのためにロックされる。したがって、各Nフレーマには個別のジャスティフィケーションが課される。上述の基本的な例は、フレーマジャスティフィケーションがロックされていないデジタルラッピングのために4つの独立した2.5Gbps信号、および、フレーマが1つの元のクライアント信号の一部を含有するためにフレーマジャスティフィケーションがロックされている4つのフレーマのために4つのサブセクションに分けられた(四等分された)10Gbps信号を受け入れる、4つのフレーマである。10Gbit信号の場合等のジャスティフィケーションのための多重フレーマロッキングの場合、1つのクライアント側フレーム(iDTFフレーム)のためのジャスティフィケーションは、セクションに分けられた信号部分がフレーマFIFOを介してすべて同じクロック速度にクロックされる場合、その他のクライアント側フレームのそれぞれについて同一である。そうでない場合、元のクライアント信号を提供するために分離した部分を後に再結合できるよう、各セクションに分けられた信号部分について個別のジャスティフィケーションのために追加のオーバーヘッドが必要となるであろう。処理するオーバーヘッドが増えると、オーバーヘッドおよびジャスティフィケーションを処理するためにより多くの回路論理が必要となる。本発明のロッキングスキームを配備することにより、セクションに分けられた信号部分は常に整列され、したがって、当該追加のオーバーヘッドは要求されない、または必要ではない。各フレーマに適用されるジャスティフィケーションを実現するための多重フレーマノンロッキングの場合、4つの独立した信号はFIFOを使用して同じクロックドメインへマッピングすることができる。しかしながら、独立した信号用のものである信号フレームは必ずしもすべて同じクロック速度を有するわけではないため、ジャスティフィケーションバイトはすべて異なってよい。いくつかの信号の中のフレーマ間での任意の相対遅延または待ち時間は、ネットワークスパンに沿って一部のポイントにおいて信号はいずれにせよ独自に分離されていくため、実質的でなく、関係がない。
いくつかの特定の実施例と併せて本発明を説明したが、当業者には、本出願において説明されている結果および利点を実現することを意図された機能を実行するための前述の説明を踏まえて、さらに多くの代替、修正、および変形が容易に想像され、明らかになること、ならびに、該当する修正および変形は本発明の範囲内であるとみなされることが明らかである。一例として、さらに複雑でコストがかかるが、G.709標準の場合のように回線側フレームに追加層オーバーヘッドを追加することは開示されているアーキテクチャの範囲内であり、そのため、10Gbit信号は、OTU2フレームへのラッピングと同じ様式で、伝送の遠位端においてこれらの信号フレームを再同期するためにオーバーヘッドの新しい層を使用してクライアント側フレームへデジタルにラップすることができる。これは、これらの信号がセクションに分けられることを必要とすることなく、かつ、信号ジャスティフィケーションのために複数のフレーマをともにロッキングし、その後バイトインターリーブを行うというコンセプトを配備することなく行われる。また、開示されているアーキテクチャの原理は、電気通信ネットワークの電気ドメイン内でのみトランスポートされ、光電気通信ネットワークにおいて利用される電気−光(EO)および光−電気(OE)交換タイプ内ではされない、電気通信信号のトランスポートにも適用できることが認識されるであろう。したがって、本明細書において説明した発明は、該当するすべての代替、修正、用途、および変形を、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内に含まれ得るものとして包含することを意図している。また、当業者であれば、説明したすべてのパラメータ、寸法、材料および構成は例示的意味であり、具体的には本発明が適用される、または用いられる特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。また、2つ以上の特徴、システム、装置、材料および/または方法の任意の組み合わせは、それらの組み合わせが相互に矛盾していない場合、本発明の範囲に含まれる。「備える」「含む」「保有する」「有する」「包含する」等の単語を含む暫定的な単語または語句は、制約のないものとして、すなわち、「を含むがこれらに限定されない」ことを意味するものとして解釈すべきものである。