JP2008503801A - 輸送冷凍記録機器からのデータ抽出 - Google Patents

Abstract

輸送冷凍システムのデータ記録装置における制御装置からの生データが携帯型電子媒体に選択的にダウンロードされ、この携帯型電子媒体は、制御装置にこの選択的なデータを携帯型電子媒体にダウンロードさせ、また、パーソナルコンピュータ内の特別なソフトウェアなしでさらに業界標準グラフィカルユーザインターフェースの手順が使用可能な形態で当該データをパーソナルコンピュータにさらにダウンロードすることが可能となる形式で当該データを記憶するのに必要なソフトウェアを収容している。

Description

本発明は一般に、輸送冷凍データ記録機器に関し、より詳細には、当該機器から選択された記録データを抽出する方法および装置に関する。

輸送冷凍システムを制御および監視する際は、温度や湿度など様々なシステム状態、ならびにある種のイベントの発生時間および日付を連続的に監視するシステムを維持することが重要である。上記のデータは、データ記録デバイス内のセンサデータログおよびイベントデータログに記録され、システムを制御し、冷凍車内に収容されている商品の状態を監視する際に役立つ可能性がある履歴を提供するのに使用される。

典型的には、データ記録装置内のデータは、技術者によって処理のためにコンピュータへと転送される。この処理を行う方法の１つは、シリアルデータ通信を使用して、ラップトップコンピュータまたはデータ抽出用カスタムコンピュータをデータ記録装置に接続することによるものであった。この方法は低速かつ不便であり、また、受信側のＩＢＭ−ＰＣ互換コンピュータがデータ記録装置からデータを読み出すために、高度な専用ソフトウェアを必要としていた。多くの異なるタイプのＰＣおよびオペレーティングシステムが存在する故に、サポートおよび保守が困難であった。

別の手法は、データ記録装置の制御装置からパーソナルコンピュータ（ＰＣ）カードに妥当な形式でデータを書き込むことであった。この手法には２つの問題が存在した。第１に、制御装置にデータをカードに書き込ませるアプリケーションコードが、制御装置内に収容されていた。したがって、データ抽出コードに変更が加えられた場合は、アプリケーションコードのアップグレードが必要となっていたが、これは不便で費用の掛かるものであった。第２に、上述したＩＢＭ−ＰＣ互換コンピュータ用の専用ソフトウェアを必要としなければならないという問題が依然として存在した。

当業界の直面している別の問題は、現行の手法を用いた場合に、個々のＰＣカードに対して行われ得るデータ抽出の数が非常に制限されていることである。すなわち、単一のＰＣカードを使用していくつかの異なる輸送冷凍ユニットから記録データをダウンロードすることが望まれている。現行システムは、「全てのデータ」のダウンロードしか可能にしておらず、単一のカード上では、非常に制限された数のダウンロードしかできない。

簡潔にいうと、本発明の一態様によれば、携帯型電子媒体カード（ＰＣカード）の内部には、輸送冷凍制御装置に選択データをカードにダウンロードさせるために、当該制御装置と通信するアプリケーションソフトウェアが組み込まれている。このようにすれば、カード内のソフトウェアをアップグレードすることによってソフトウェアを容易にアップグレードすることができ、制御装置内のソフトウェアは、修正する必要がない。

本発明の別の態様によれば、ＰＣカードにダウンロードされる記録データは、後に特別なＰＣソフトウェアを必要とせずに業界標準グラフィカルユーザインターフェースの手順を使用して記録データをＰＣに移動できるように、ＰＣカードをコンピュータに接続することが可能となる形式で記憶される。

本発明の別の態様によれば、現在必要とされているように制御装置から「全てのデータ」をダウンロードするのではなく、より多くの個々の輸送冷凍ユニットからの選択的なデータを単一のカードにダウンロードできるように、全てのデータの内の選択的な部分をダウンロードすることが可能である。さらに、このデータダウンロード手順は、シリアルデータ通信に掛かっていた時間の数分の一の時間で達成できる。

以下で説明する各図面には好ましい一実施形態を示すが、当該実施形態には本発明の真の趣旨および範囲を逸脱することなく他の様々な修正、代替構造を用いることができる。

ここで図１を参照すると、輸送冷凍システム１１が概略的に示されているが、輸送冷凍システム１１は、それ自体の内容物を保存するために車両内の温度範囲を維持するように設計されたトラック、トレーラ、冷凍コンテナなど、様々なタイプのものであってよい。このようなシステムは、直列流関係（ｓｅｒｉａｌ ｆｌｏｗ ｒｅｌａｔｉｏｎｓｈｉｐ）にある圧縮機と、凝縮器と、膨張機と、蒸発器と、を含む閉回路冷凍システムを含む。

このような冷凍システムは、温度や湿度など車両内の状態を示す様々なパラメータを連続的に検出するいくつかのセンサを含む。検出データは、データ記録装置１２を用いて関連する時間および日付と共にデータログに記録される。さらに、データ記録装置１２はイベントデータログを用いて、警告状態や制御モード変更などある種の動作イベントの発生の日付および時間を記録する。この記録データは、システムを制御しその性能を監視するためにオペレータ／技術者によって使用される生データと見なされる。

データ記録装置１２によって記録された生データは、表示装置１４を有する制御装置１３に記憶され、この表示装置１４には記録データが選択的に表示可能である。特定のデータまたはデータセットの選択は、制御装置１３に接続されているキーパッド１６を用いて達成される。

制御装置１３に記録された生データは、車両の所有者または運転者が任意の時点でキーパッド１６を操作することによって、表示装置１４上で選択的に閲覧可能である。しかしながら、技術者がデータを分析してシステムの性能を判定するために、３０日間／６０日間／９０日間のようなより長い期間にわたるデータの分析を行うには、パーソナルコンピュータを使用してデータを定期的にダウンロードし、当該データを分析することが必要である。このことは、制御装置１３から生データを抽出するために制御装置１３に挿入可能な携帯型電子媒体１７を用いて達成される。次いで、携帯型電子媒体１７は、技術者が後に分析用のデータを選択的に表示することが可能となるバスアーキテクチャを用いて、パーソナルコンピュータ１８に相互接続可能である。

一般的な手法は、いくつかの輸送冷凍システムユニットの１つまたは複数のサイトを技術者が移動することであり、この手法では、それらのシステムの各制御装置から記録データをダウンロードするために、単一の携帯型電子媒体１７が各制御装置に挿入可能である。このため、技術者が制御装置から個々の対象データを選択し、当該選択データを制御装置から迅速に抽出するのが可能となることが重要である。また、技術者が携帯型電子媒体１７からパーソナルコンピュータ１８に当該データを迅速にダウンロードすることができることも重要である。

本発明の好ましい一実施形態によれば、制御装置１３からデータを選択し抽出し、当該データを特定の形式で携帯型電子媒体１７に記憶し、当該データを有用な形態および形式でパーソナルコンピュータ１８にダウンロード可能とするソフトウェアが全て、携帯型電子媒体１７内に収容され、携帯型電子媒体１７は、説明上ＰＣカード１７ａと呼ばれるが、ＰＣカード１７ａは、上記の各目的で使用可能な携帯型電子媒体の一形態である。

図２に示すように、ＰＣカード１７ａは、制御装置１３とのインターフェースをとるものであり、それ自体のインストール済みソフトウェアは、ブロック１５に概略的に示されている。ＰＣカード１７ａは、マイクロソフト社（Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ）から公に入手可能な形式のＦＡＴファイルシステム形式でフォーマットされる。

インストール済みソフトウェア１５は、番号１、２、３で示される３つの別々の機能を実施するように設計されている。これらの３つの各機能はそれぞれ、機能ブロック１９、２１、２２でさらに定義される。インストール済みソフトウェア１５は、制御装置１３から選択された記録データを抽出するために、表示装置１４やキーパッド１６の活動など、制御装置１３内で発生する他の活動を管理するよう制御装置１３とのインターフェースをとる。機能ブロック２１で、インストール済みソフトウェア１５は、抽出された生データを独自形式に変換し、その過程で生データが有効であることを保証し、データの有効性を検証する。機能ブロック２２で、インストール済みソフトウェア１５は、抽出されたデータをＰＣカード１７ａにインストールするために、当該ＰＣカードおよびＦＡＴファイルシステムとのインターフェースをとる一方で、当該データがＦＡＴファイルとの互換性を有するように当該ＰＣカードに保存されることを保証する。

次に図３を参照すると、データ記録装置からデータを抽出する過程で実施される各ステップが示されている。ブロック２３で、ユーザは、インストール済みソフトウェアを収容したＰＣカード１７ａを制御装置カードスロットに挿入する。ブロック２４で、ＰＣカード１７ａ上にあるインストール済みソフトウェア１５は、表示装置１４を使用して使用可能な選択肢をユーザに示すことによって実行を開始する。次いで、ユーザは、制御装置１３から何日分のレコードが抽出されるべきかを選択することができる。例えば、可能な選択は典型的には、「３０日」、「６０日」、「９０日」、または「全て」を含む。

ブロック２６で、ユーザは、当該ユニットのキーパッド１６のアップ／ダウン矢印を使用して使用可能な選択肢をスクロールすることにより、様々な選択肢から選択することができる。所望の選択を実行するために、ユーザは、キーパッド１６上の「入力」を押す。

ブロック２７で、ＰＣカード１７ａ内のインストール済みソフトウェア１５は、制御装置１３にそれ自体の記録データ内の全てのレコードを走査させて、選択された選択肢の範囲内のレコードを見つけさせる。例えば、ユーザが３０日を選択した場合は、ソフトウェアは、過去３０日間のレコードを全て走査する。抽出対象の全てのレコードが特定されると、制御装置のＩＤ番号が検索され、これが抽出対象のデータレコードを収容しているファイルネットワーク名を作成するのに使用される。

ブロック２８で、インストール済みソフトウェア１５は、制御装置１３に選択された選択肢の範囲内にあるレコードの合計サイズを計算させ、当該サイズをＰＣカード１７ａ内の使用可能な空間と比較させる。この検査は、抽出対象のレコードがＰＣカード１７ａに収まることを保証するために実施される。使用可能な空間が十分にある場合は、インストール済みソフトウェア１５は、制御装置１３に選択されたレコードを抽出させる。次いでブロック２９で、抽出された生データを含む選択されたレコードが、上述の独自形式に変換される。インストール済みソフトウェア１５がＰＣカード１７ａおよびＦＡＴファイルシステムとのインターフェースをとる機能ボックス２２では、ブロック３１およびブロック３２で、ＦＡＴ ＰＣファイルシステムが開かれ、ＦＡＴ ＰＣファイルシステム内の使用可能な空間が判定される。ブロック３２に示されるように、ＦＡＴ ＰＣファイルシステム内のファイル名が作成され、ブロック３４に示されるように、独自形式にされたデータは、新しいファイルとしてＦＡＴ ＰＣファイルシステムに記憶される。

したがって、ブロック２４〜３２に示される各ステップは、ＰＣカード１７ａ内にインストールされたソフトウェア１６によって、様々な機能を実施する制御装置１３を用いて実現されることが分かるであろう。

次いで、ＰＣカード１７ａは、ＩＢＭ−ＰＣにインストールすることができ、ＰＣカード内の記憶データは、当該ＰＣのオペレータによって分析のために検索、使用可能である。

本発明は、ＰＣカードと共に使用する観点から説明してきたが、他のタイプの携帯型電子媒体、例えばＵＳＢドライブなどを使用できることは理解されるはずである。

本発明は、添付の図面に示される好ましい諸実施形態および諸代替実施形態を参照しながら具体的に示し、説明してきたが、これらの実施形態には添付の特許請求の範囲に規定される本発明の真の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な変更および詳細が追加できることが、当業者には理解されるであろう。

本発明の一実施形態に従って提供されるダウンロード機能を有する輸送冷凍システムのデータ記録システムに関する概略図。 本発明の一実施形態によるＰＣカードおよびそれ自体に組み込まれている機能ソフトウェアに関する概略図。 本発明の一実施形態に従って記録データをダウンロードする方法を示す流れ図。

Claims (8)

1. 輸送冷凍システムのデータ記録装置から記録データを抽出する方法であって、
   前記データ記録装置を作動させ、前記データ記録装置からの記録データを記憶する制御装置を提供するステップと、
   前記制御装置およびコンピュータに電子的に接続可能な携帯型電子媒体を提供するステップと、
   前記携帯型電子媒体にアプリケーションソフトウェアをインストールするステップと、
   前記制御装置に該制御装置からデータをダウンロードさせるために、前記適用可能ソフトウェアの一部分を該制御装置にアップロードするステップと、
   前記記録データ内のある対象データを選択するステップと、
   前記制御装置にアップロードされた前記ソフトウェアの一部分を使用して、前記制御装置に前記選択データを前記携帯型電子媒体にダウンロードさせ、前記選択データを前記携帯型電子媒体に記憶するステップと、
   を含むことを特徴とする方法。
2. 前記制御装置と動作可能に接続されたキーパッドを含み、さらに、ある対象データを選択する前記ステップは、前記キーパッドを用いて達成されることを特徴とする請求項１記載の方法。
3. 選択データを前記携帯型電子媒体にダウンロードし記憶する前記ステップは、ファイルアロケーションテーブル（ＦＡＴ）形式で達成されることを特徴とする請求項１記載の方法。
4. 前記携帯型電子媒体は、パーソナルコンピュータカードを含むことを特徴とする請求項１記載の方法。
5. 前記パーソナルコンピュータカードは、パーソナルコンピュータメモリ国際協会（ＰＣＭＣＩＡ）規格に従って標準化されることを特徴とする請求項４記載の方法。
6. 前記携帯型電子媒体は、ＵＳＢドライブであることを特徴とする請求項１記載の方法。
7. 前記携帯型電子媒体をパーソナルコンピュータと相互接続し、前記選択データを前記コンピュータにダウンロードする追加的なステップを含むことを特徴とする請求項１記載の方法。
8. ダウンロードされる前記選択データは、前記コンピュータ内に特別なソフトウェアを備えることなく、前記選択データが前記コンピュータによってドラッグアンドドロップ手順を用いてさらに選択可能となる形式であることを特徴とする請求項７記載の方法。

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