JP2008501700A - 第VIIa因子阻害剤 - Google Patents
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Abstract
Description
血栓症は、凝固カスケードとして知られる生化学的事象の複雑な連続から生じる。凝固において引き金となる事象は、循環中で見出されるセリンプロテアーゼ第VIIa因子(FVIIa)の組織因子(TF)、損傷又は炎症後に血管表面上に見出される受容体、への結合である。一旦TFに結合すると、第VIIa因子は、セリンプロテアーゼ第Xa因子の生成を触媒し、これは続いてカスケード中の最後のプロテアーゼ、トロンビンを生成する。
1つの側面において、本発明は以下の式I:
X1、X2、X3、及びX4は、独立して、−N−または−CR4であり、ここで、R4は、水素、アルキルまたはハロであるが、但し、X1、X2、X3及びX4の3つ以下は−N−であり;
R1は、水素、アルキル、ハロ、カルボキシまたはアミノカルボニルであり;
R2は、水素、アルキル、またはハロであり;
R3は、ジカルボキシアルキルアミノカルボニルアルキルまたはジカルボキシアルキルアミノカルボニルシクロアルキルであり;
Rxは、水素、アルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、またはニトロであり;
Ryは、水素、アルキル、またはハロであり;
Rzは、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルオキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノアルキルオキシ、カルボキシアルキルオキシ、アミノカルボニルアルキルオキシ、ハロアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、カルバミミドイル、ヒドロキシ−カルバミミドイル、アルコキシカルバミミドイル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノアルキル、アルコキシスルホニルアミノ、アルコキシスルホニルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、オキソヘテロシクロアルキル、オキソヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ウレイド、アルキルウレイド、ジアルキルウレイド、ウレイドアルキル、アルキルウレイドアルキル、ジアルキルウレイドアルキル、チオウレイド、チオウレイドアルキル、−COR12(式中、R12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである。)、−(アルキレン)−COR12(式中、R12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである。)、−CONR14R15(式中、R14は、水素またはアルキルであり、かつR15は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−CONR16R17(式中、R16は水素、アルキルまたはヒドロキシアルキルであり、かつR17は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−NR18R19(式中、R18は水素またはアルキルであり、かつR19は水素、アルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−NR20R21(式中、R20は水素、アルキル、又はヒドロキシアルキルであり、かつR21は水素、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−SO2NR22R23(式中、R22は水素またはアルキルであり、かつR23は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、或いはR22及びR23はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−(アルキレン)−SO2NR24R25(式中、R24は水素またはアルキルであり、かつR25は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR24とR25はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−NR26SO2R27R28(式中、R26及びR27は独立して水素またはアルキルであり、かつR28は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR27とR28はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−(アルキレン)−NR29SO2NR30R31(式中、R29とR30は独立して水素またはアルキルであり、かつR31は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いは、R30とR31はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、CONH-(アルキレン)−NR32R33(式中、R32は水素またはアルキルであり、かつR33はアルキルである。)、またはアラルキルであり;そして、
R13は、水素、ヒドロキシ、(C1-10)アルコキシ、−C(O)R35(式中、R35はアルキル、アリール、ハロアルキルまたはシアノアルキルである。)、または−C(O)OR36(式中、R36はアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アシル、アリール、又はハロアルキルである。)}
により表される化合物またはその互変異性体;或いは医薬として許容可能なその塩を対象とするが、但し、式Iの化合物は、(RS)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6、2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッド;(RS)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]−2−メチルプロピオニルアミノ}サクシニックアシッド;及び(RS)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−ウレイドメチルビフェニル−3−イル]−2−メチルプロピオニルアミノ}サクシニックアシッドまたは医薬として許容可能なその塩ではない。化合物の名前はAutoNomバージョン2.2を用いて作製した。
(i)以下の式:
R1、R2、R13、Rx、Ry、Rz、X1〜X4は、発明の要約において定義したとおりである。}
の化合物またはその好適に保護された誘導体、とそのカルボキシ基が場合により保護されたジカルボキシアルキルアミノを反応させ;
(ii)場合により、任意の保護基を除去し;
(iii)場合により、R1、R2、R13、Rx、Ry、及びRz基の任意のものを修飾し;
(iv)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を酸付加塩に転換し;
(v)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を遊離塩基に転換し;
(vi)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を互変異性体に転換する;
を含む。
(i)以下の式:
(ii)場合により、任意の保護されたカルボキシ基を脱保護し;
(iii)場合により、ステップ(i)または(ii)からの生成物を酸付加塩に転換し;
(iv)場合により、ステップ(i)または(ii)からの生成物を遊離塩基に転換し;
(v)場合により、ステップ(i)または(ii)からの生成物を互変異性体に転換し;
場合により任意の保護されたカルボキシ基を脱保護する、
を含む。
PG1は好適な酸素保護基であり、かつPG2は好適なアミノ保護基である。}
の化合物の製造方法を対象とし、該方法は、以下のステップ:
(i)以下の式(III):
PG1及びPG2は、上記で定義されたとおりであり、かつXはハロである。}
の化合物を、1当量の式RLiまたはRMgX1の有機金属物質と反応させて−SO2NHPG2基を脱プロトン化し、ここで、Rはアルキルまたはアリールであり、かつX1はハロであり;
(ii)上記ステップ(i)で生成された化合物を、1当量の式RLiまたはRMgX1、ここで、Rはアルキルまたはアリールである、の有機金属物質と金属交換し;
(iii)上記ステップ(ii)で生成された化合物をホウ酸トリアルキルで処理して、式(II)の化合物を得る、
を含む。
定義
本明細書及び請求項において使用される以下の用語は、特記されるかまたは化合物を命名するのに使用されない限り、以下に定義する意味を有することを意図される。
nは1〜4であり、かつRは2つのカルボキシ基で置換された本明細書中で定義されたアルキルである。}
により表されるラジカルを意味する。
親化合物中に存在する酸性のプロトンが、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、またはアルミニウムイオンなどの金属イオンで置換されているか、或いはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなどの有機塩基と配位するいずれかの場合に生成される塩を含む。医薬として許容可能な塩が無毒性であることは理解される。好適な医薬として許容可能な塩に関するさらなる情報は、参考文献として本明細書中に援用されている、Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985中に見出されることができる。
(1)病気を予防すること、すなわち、病気に対して曝露されるか又は病気に罹らせられるかもしれないが、まだその病気の症状を経験していないか又は表していない哺乳動物において、病気の臨床症状が発生しないようにすること;
(2)病気を抑制すること、すなわち、病気又はその臨床症状の発生を停止させるかまたは低下させること;或いは
(3)病気を軽減すること、すなわち、病気又はその臨床症状を後退させること;
を含む。
本発明の最も広い定義が発明の要約中に示される一方、一定の式Iの化合物が好ましい。例えば:
(I)1つの好ましい化合物群は、以下の式Ia:
R3、R13及びRzは発明の要約において定義したとおりである。}
によって表される。
Rzがハロ、ヒドロキシアルキル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノアルキル、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル、オキソヘテロシクロアルキル、カルボキシアルキル、オキソヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアラルキル、ウレイド、アルキルウレイド、ジアルキルウレイド、ウレイドアルキル、アルキルウレイドアルキル、ジアルキルウレイドアルキル、チオウレイド、チオウレイドアルキル、−COR12(式中、R12は、アルキル、ヒドロキシアルキル、又はハロアルキルである。)、−(アルキレン)−COR12(式中、R12はアルキル又はハロアルキルである。)、−CONR14R15(式中、R14は水素又はアルキルであり、かつR15は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−CONR16R17(式中、R16は水素又はアルキルであり、かつR17は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリ−ル、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−NR18R19(式中、R18は水素またはアルキルであり、かつR19は水素、アルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−NR20R21(式中、R20は水素又はアルキルであり、R21は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−SO2NR22R23(式中、R22及びR23は独立してアルキルである。)、−NR26SO2NR27R28(式中、R26及びR27は独立して又はアルキルであり、かつR28は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR27とR28はそれらが結合する窒素と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、又はー(アルキレン)−NR29SO2NR30R31(式中、R29及びR30は独立して水素又はアルキルであり、かつR31は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR30とR31はそれらが結合する窒素と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)であるもの;或いは
その両親媒性イオン又は医薬として許容可能な塩である。
本発明の化合物は、以下に示す反応スキームに示された方法によって作られることができる。
本発明の化合物は、第VIIa、第IXa、第Xa、及び第XIa因子、特に、第VIIa因子を阻害し、そしてしたがって、哺乳動物における血栓塞栓性障害の治療又は予防のための抗凝固剤として有用である。
本発明の化合物が第VIIa因子及び第Xa因子を阻害する能力は、以下の生物学的アッセイの実験例1および2に記載のインビトロ及びインビボのアッセイにおいて試験されることができる。
一般に、本発明の化合物は、類似の用途に役立つ作用物質の任意の許容された投与様式によって治療的有効量で投与されるであろう。本発明の化合物すなわち、活性成分、の実際の量は、治療される病気の重篤度、対象の年齢及び相対的健康状態、使用される化合物の力価、投与経路及び形態、並びに他の因子などの多数の因子に依存する。
ステップ1
オーバーヘッドスターラー、冷却器、熱電対、及び加熱用マントルを取付けた12Lの丸底フラスコに、メチル4−ヒドロキシフェニルアセテート(302g、1.82モル)及びアセトニトリル(3L)を加えた。反応混合物を、固体が溶解するまで攪拌し、そしてトリエチルアミン(1015mL、737g、7.28モル)を加えた。そして、無水塩化マグネシウム(346g、3.63モル)を5分間にわたって分けて加え、内部温度が約55℃に増加した。反応混合物を還流温度(内部温度:68℃)まで1時間加熱し、いくらかの懸濁した白色固体を含む茶色の溶液を生じた。パラホルムアルデヒド(382g、12.7モル、Aldrichカタログ番号44、124−4)を加え、そしてHPLC-UV分析でメチル4−ヒドロキシフェニルアセテートの消費が95%超を示すまで16〜24時間加熱を続けた。反応混合物をジエチルエーテル(3L)で希釈し、1N HCl水溶液(3L)を加えて、マグネシウム塩を溶解した。層分離し、有機相を1N HCl水溶液、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機物を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、(3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル(308g;87.3%)を琥珀色のオイルとして得た。
マグネティックスターラー、熱電対、及び氷浴を取付けた2Lの丸底フラスコに、(3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル(308g;1.59モル)及びN,N−ジメチルホルムアミド(1L)を加えた。反応混合物を攪拌し、−5℃〜5℃まで冷却した。DMF(1.5〜2L)中、N-ブロモサクシニミド(311g、1.75モル)を、内部温度を5及び10℃の間に保つような速度で滴下して加えた。添加完了後、反応混合物を室温まで放置して温め、完了をHPLC分析でモニターした。反応時間は約4時間であった。反応混合物を酢酸イソプロピル(3L)で希釈し、そして得られた溶液を水で抽出してDMFを除去した。有機相を濃縮して、赤みがかった固体を得て、これを熱イソプロパノール(400mL)に溶解し、そして攪拌しながら放冷した。得られたオフホワイトの結晶性生成物を濾過し、冷IPA(−20℃;400mL)で洗浄してメチル(3−ブロモ−5−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(368g、84.7%)をオフホワイトの結晶として得た。
ステップ1
オーバーヘッドスターラー、温度計、還流冷却器、及びN2ラインを取付けた3つ首、3Lの丸底フラスコに、(4−ヒドロキシフェニル)−酢酸メチルエステル(Aldrich; 166.2g、1.00モル)及びアセトニトリル(1000mL)を入れた。トリエチルアミン(121.4g、1.20モル、1.2当量)を攪拌溶液に一度に加え、そして、15分間にわたって塩化マグネシウム(98%w/w;115.2g、1.10モル、1.1当量)を分けて加えた。反応混合物を20分間攪拌し、そして1時間、75℃に加熱すると、その間に塩化マグネシウムが溶解した。パラホルムアルデヒド(プリルとして95%w/w;Aldrich#44、124−4;63.2g、2.00モル、2.00当量)を30分間にわたって分けて加えた。2時間、80℃に加熱した後、反応が未完成であることがわかり、したがって、さらなるパラホルムアルデヒド(6.00g、0.20モル、0.2当量)を分けて加えた。2時間後、反応混合物をインサイチュで(Tint≦70℃;約30〜40Torr)もとの体積の約1/3まで濃縮し、そして、室温に放冷した。水(500mL)を数分間にわたって加え、そして黄色の濃いスラリーを生成した。約30℃まで戻して、濃リン酸(85%w/w;230.7g、2.00モル)を分けて加え、そして混合物を激しく攪拌した。ほとんどの固体が溶解し、そして冷却後(Tint約20℃)、酢酸イソプロピル(500mL)を一度に加えた。すべての固体が溶解するまで、混合物を激しく攪拌し、そしてきれいに層分離した。溶液を分離漏斗に移し、そして水層を分離した。有機相を水および濃リン酸(115g、1.00モル)の混合物で洗浄し、メチル3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニエルアセテート及びメチル4−ヒドロキシフェニルアセテートの混合物を含む有機相を分離し、そして次のステップにおいて使用した。
メチル3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニエルアセテート及びメチル4−ヒドロキシフェニルアセテートの混合物を含む溶液(約900mLの全体積、500mLの酢酸イソプロピル及び約300mLのアセトニトリルを含む)を元の反応容器に戻し、そしてアセトニトリル(900mL)を加えた。反応物を攪拌し、そして60℃に加熱し、水(175mL)に溶解した亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3;Aldrich#24、397−3、58.5%SO2;109.4g、1.00モル)の混合物を攪拌反応物に一度に加え、そして加熱を続けた。5分以内に、白色沈殿が生成した。16時間後、反応混合物を放置して徐々に5℃のTint約まで冷却させた。沈殿を集め、そして濾過ケーキを冷1:1アセトニトリル−酢酸イソプロピルで洗浄し、そして乾燥させて、4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシスルホメチル)フェニル]酢酸メチルエステル(208g、70%)を得た。
4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシスルホメチル)フェニル]酢酸メチルエステル(205.2g、0.688モル)を室温で水(2L)に溶解し、そして攪拌した。濃リン酸(400mL)を一度に加え、そして混合物は数分以内に濁った。反応混合物をジクロロメタンで抽出し、そして併合した抽出物を濃縮してメチル(3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(112g、58%)を得て、これを上記の方法A、ステップ2に記載のとおりに標題化合物に転換した。
1,4−ジオキサン(600mL)中の4−アミノ−3−ニトロベンゾニトリル(63.3g、388ミリモル)及び無水エタノール(600mL)の混合物を氷水浴中で0〜5℃まで冷却し、そしてガス状HClで1.5時間処理した。反応混合物をきつく密封し、そして18時間攪拌しながら室温まで温めた。そして、フラスコを注意深く開封し、そして濁った溶液が得られるまで、反応混合物を無水ジエチルエーテル(約2.4L)で希釈した。そして、清澄な溶液を生じるのに必要な最少量の無水エタノールを加え、得られた溶液を、4−アミノ−3−ニトロ−ベンズイミド酸エチルエステルの結晶が観察されるまで攪拌した。そして、エーテルを注意深く添加して結晶化過程を完了させ、懸濁液を約30分間静置した。結晶を濾過し、そして無水ジエチルエーテルで洗浄し、アスピレーター真空下で乾燥させた。結晶を真空乾燥して、4−アミノ−3−ニトロ−ベンズイミド酸エチルエステルハイドロクロライド(84.6g)をオフホワイトの結晶として得た。
4−アミノ−3−ニトロ−ベンズイミド酸エチルエステルハイドロクロライド(84.5g、344ミリモル)を無水エタノール(750mL)中に懸濁し、そして0℃に冷却した。そして、その溶液にアンモニアを2時間通した。フラスコをきつく密封し、そして18時間にわたって攪拌しながら、室温まで温めた。生成物をジエチルエーテルで結晶化し、得られた固体を濾過し、洗浄し、乾燥させて、4−アミノ−3−ニトロベンズアミジンモノハイドロクロライド(70.7g)をオフホワイトの粉末として得た。
メタノール(200mL)中の4−アミノ−3−ニトロベンズアミジンモノハイドロクロライド(15g、69ミリモル)及びパールマン触媒(Pd(OH)2、1.0g、7.12ミリモル)を50psiの水素雰囲気下で1.5時間振とうした。懸濁液をセライトを通して濾過し、そしてろ液を無水ジエチルエーテル(400mL)に滴下して加え、褐色の固体として3,4−ジアミノベンズアミジンモノハイドロクロライドを沈殿させた。
ジクロロメタン(2.3L)中の2−ヨードアニソール(221.2g、966ミリモル)溶液を0℃に冷却し、そして15分間攪拌しながらクロロスルホン酸(64.5mL、112.6g、966ミリモル)を滴下して加えた。反応混合物を3時間にわたって放置して10℃まであたためた。溶液に窒素ガスをとおし、出口で水酸化ナトリウム水溶液を通してあわ立て、反応中に生成したガス状塩化水素を洗い落とした。反応物のアリコートをHPLCで分析し、これは、2−ヨードアニソールが消費されたことを示した。反応混合物を5塩化リン(217.8g、1.045モル)で処理し、そして室温で2時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、ほとんどの揮発性成分を除去し、そして100℃の浴温度で濃縮して、反応中に生成したPOCl3を除去した。得られた油状残渣をCH2Cl2(2.8L)に溶解し、そして、pHを7付近に維持するために固体炭酸水素ナトリウムを加えながら、この溶液を水(3L)とともに攪拌した。層分離し、有機層を0℃に冷却し、そして内部温度を10℃以下に維持するような速度で、tert-ブチルアミン(230mL、160g)を加えた。反応混合物を一夜放置して、周囲温度まであたため、そして5%水酸化ナトリウムで洗浄した。有機層を真空中で濃縮し、N-tert-ブチル−3−ヨード−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(340g)をオフホワイトの固体として得た。
N-tert-ブチル3−ヨード−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(335g、907ミリモル)をジクロロメタン(3L)に溶解し、そして得られた溶液を内部温度−20℃まで冷却した。溶液を、ジエチルエーテル(308mL、925ミリモル)中、3.0Mメチルマグネシウムブロミド溶液を0.5時間にわたって滴下して処理し、フラスコの内部温度を−20±5℃に維持した。反応混合物を、2.5時間、−20±5℃で攪拌し、そして、ジエチルエーテル(511mL、1.09モル)中のイソプロピルマブネシウムブロミドの2.13M溶液を約−35℃で加えた。得られた溶液を−35±5℃で1.5時間攪拌した。反応混合物を0℃まで温め、追加のジエチルエーテル中イソプロピルマグネシウムブロミド(86.0mL、183ミリモル)を加えた。反応混合物を0℃で2時間攪拌し、そしてさらなるアリコートのジエチルエーテル中イソプロピルマグネシウムブロミド(25.0mL;53.3ミリモル)を加えた。反応混合物をTHF(175mL)中、ホウ酸トリメチル(320mL、2.90モル)で一度に処理した結果、温度が27℃に上がった。反応混合物をこの温度で4時間攪拌し、水(1.3L)中に注ぎ、そして溶液がpH2になるまで85%リン酸を加えた。層分離し、有機相を1.5N NaOH水溶液(2L)、続いて1%NaOH水溶液(2L)で洗浄した。併合した水相をリン酸でpH2に酸性化し、そして得られた酸性溶液を9:1のジクロロメタン/THF溶液(2L、続いて1L)で抽出した。有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して約250gの白色固体を得て、これをエタノール(1L)に溶解した。溶液を水で希釈して全体積4Lとし、得られた溶液を室温で一夜攪拌した。得られた結晶固体を濾過し、そして高度の真空下で一夜乾燥させて、N-tert-ブチル4−メトキシ−5−(ベンゼン−スルホンアミド)−3−ボロン酸(221g)を白色固体として得て、これは(およそ)二水和物であった。ろ液を9:1のジクロロメタン/THF溶液で抽出し、抽出物を蒸発させた。粗固体(23g)を水/エタノールの3:1溶液(500mL)から再結晶化して、さらなる生成物19gを白色固体として得た。
5Lの丸底フラスコに、メチル(3−ブロモ−5−ホルミル−4−ヒドロキシ−フェニル)アセテート(上記の参考例Aにおいて調製した、210g、769ミリモル)、ジクロロメタン(2L)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(161mL、119g、923ミリモル)を加えた。ジクロロメタン(500mL)中、2−メトキシエトキシメチルクロライド(MEM クロライド、TCI Americaから入手した;106mL;923ミリモル)の溶液を2時間にわたって、添加漏斗を介して滴下して加えた。反応物を周囲温度で一夜攪拌しておき、その後、HPLC分析は反応が完了したことを示した。反応混合物を0.5N HCl水溶液(1L)で希釈し、溶液を周囲温度で0.25時間攪拌しておき、そして層分離した。有機相を追加の0.5N HCl水溶液で洗浄し、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液(1L)で洗浄した。有機相を真空中で濃縮してオイルを得て、これを静置すると後に固体化した。固体は酢酸エチル及びヘキサンから結晶化することができ、メチル[3−ブロモ−5−ホルミル−4−(2−メトキシエトキシメトキシ)フェニル]−アセテート(237g)を無色の固体として得た。
機械的スターラー、加熱用マントル、及び還流冷却器を取付けた12Lの丸底フラスコにメチル[3−ブロモ−5−ホルミル−4−(2−メトキシエトキシメトキシ)フェニル]−アセテート(215g、595ミリモル)、N-tert−ブチル4−メトキシ−5−(ベンゼンスルホンアミド)−3−ボロン酸(184.5g、643ミリモル)、N,N−ジイソプロピルアミン(275mL、1.79モル)、及びTHF(4L)を加えた。溶液を攪拌し、真空下で脱気し、窒素雰囲気下に置いた。PdCl2(dppf)・ジクロロメタン錯体(4.86g、5.95ミリモル)を一度に加え、溶液を16時間、70℃に加熱した。反応混合物を室温まで放冷し、そして濃縮してほとんどのTHF(3.5L)を除去した。残渣を酢酸エチル(4L)で希釈し、そして水(3.0L)中の炭酸カリウム5%溶液、続いて塩水(2.0L)で洗浄した。DARCO-60チャコール(8g)を有機相に加え、得られた懸濁液を室温で4時間攪拌した。溶液を硫酸ナトリウム(200g)上で乾燥させ、有機層をセライト(300g)、シリカゲル(300g)、及びセライト(300g)の層で覆った焼結漏斗を通して濾過した。濾過ケーキを95:5のジクロロメタン/メタノール(1L)で洗浄し、そして得られた溶液を真空中で濃縮して、粗メチル(5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−2’−メトキシ−6−メトキシエトキシメトキシビフェニル−3−イル)アセテートを、メタノール(約12g)が混入したオイルとして得て、これをさらに精製せずに次のステップに渡した。
ステップ1
1Lの丸底フラスコに、2−ヨードフェノール(50g)及びニトロメタン(250mL)を加え、反応混合物を0℃に冷却した。発煙硫酸(42mL、30%SO3)を滴下して加え、反応混合物を放置して室温まで温めた。2時間後、反応が終了し、水中(400mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(200mL)で洗浄した。有機物を水(300mL)で逆抽出し、オイルとなるまで濃縮し、もとの水層と併合した。水層を5M 水酸化ナトリウム水溶液(300mL)で中和し、そして2Lの丸底フラスコに移した。そして、水酸化ナトリウムペレット(11g)、エタノール(150mL)、及びベンジルブロミド(50mL)を添加し、そして反応混合物を油浴温度82℃に加熱し、そして16時間攪拌した。反応完了後、エタノールを減圧蒸留によって除去し、これにより溶液から生成物を沈殿させた。そして、生成物を濾過し、高度の真空下で乾燥させて、4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸(61g、収率70%)を得た。
2Lの丸底フラスコに、4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸(49.87g)及びジクロロメタン(1000mL)を加えた。懸濁液を攪拌し、5塩化リン(53g)を加えて反応物を溶液とした。反応混合物を40℃で1時間加熱後、水酸化ナトリウム水溶液(20%を400mL)をゆっくりと加え、そして水層がpH7となるまで攪拌を続けた。有機層を分離し、そして50%飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(125mL)とともに30分間攪拌した(pH10)。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、2Lの丸底フラスコにデカントし、tert-ブチルアミン(34mL)を加えた。16時間後、反応混合物を、5%水酸化ナトリウム水溶液でpH13〜14に塩基性化した。有機層を分離し、そして固体となるまで濃縮し、これを次に50℃で酢酸イソプロピル中にスラリー化し、冷却し、そして濾過して、4−ベンジルオキシ−N−tert−ブチル−3−ヨード−ベンゼンスルホンアミド(46g、収率80%)を2回で得た。
1Lの丸底フラスコに、4−ベンジルオキシ−N−tert−ブチル−3−ヨード−ベンゼンスルホンアミド(32g)及びジクロロメタン(320mL)を加え、反応混合物を攪拌し、−20〜−25℃に冷却した。メチルマグネシウムブロミド(24.4mL、エーテル中3M)を滴下して加えた。反応混合物を2時間攪拌し、そして−35〜−40℃に冷却した。イロプロピルマグネシウムブロミド(54mL、エーテル中2.13M)を滴下して加えた。そして、テトラヒドロフラン(17mL)及びホウ酸トリメチル(6mL)を加えて、白色固体を沈殿させ、そして、反応混合物の内部温度を0℃に上げた。反応混合物を放置して室温まで温め、12時間後にリン酸(500mLの水中の1Mを250mL)を加えた。有機層を分離し、そして2.5%の水酸化ナトリウム水溶液(500mL)で塩基性化して、生成物のいくらかを沈殿させた。いくらかの沈殿固体と水層を濃縮リン酸でpH2まで酸性化し、そしてジクロロメタン中10%のテトラヒドロフランで抽出した。固体は有機層にともなっており、これを濃縮して白色固体とし、次に1Lの水中に30分間スラリー化した。固体を濾過し、高度の真空下で乾燥させて、4−ベンジルオキシ−N−tert−ブチル−3−ボロン酸−ベンゼンスルホンアミド(23g、収率88%)を得た。
ステップ1
3つ首の3L丸底フラスコにオーバーヘッドスターラー、温度計、N2ライン、250mLの等圧滴下漏斗、および(水酸化ナトリウム溶液への)気体出口処理装置(gas-exit scrubber))を取り付けた。フラスコにN2を流し、そして商業的に入手可能な2−ヨードフェノール(Alfa Aesar; 201.95、0.918モル)および無水ジクロロメタン(920mL)を入れた。穏やかなN2流を反応上部空間中に確立し、反応容器を塩水−氷浴に浸して−5℃に冷却した。滴下漏斗に無水ジクロロメタン(175mL)、そしてクロロスルホン酸(Aldrich; 106.96g、0.918モル、1.00当量)をいれ、そして得られた混合物をテフロン(登録商標)ロッドで攪拌した。クロロスルホン酸の希釈溶液をおよそ90分間にわたって反応混合物に滴下して加えた。添加中に濃いピンクのスラリーが形成した。添加完了の30分後、氷浴を除去し、そして反応混合物を周囲温度で攪拌しておいた。2時間後、反応容器を冷水浴に浸し、そして数分間にわたって水(500mL)を反応混合物に加えた。得られた混合物を、落ちついた後に二相性/均一となるまで激しく攪拌した。水とともに混合物を分離漏斗に移し、そしてジクロロメタンで抽出した。4−ヒドロキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸を含む水層を次のステップのためにもとの容器に戻した。
4−ヒドロキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸の水溶液を激しく攪拌しながら、ここへ水酸化ナトリウム(ペレット、110g、2.75モル、3.00当量)を分けて加えた。添加完了の10〜15分後、得られた白色の懸濁液にイソプロピルアルコール(150mL)を加えた。滴下漏斗にベンジルブロミド(Aldrich;164.9g、0.964モル、1.05当量)を入れ、そして約5分間にわたって反応混合物に加え、そして反応混合物を80℃≦Tint≦84℃となるまで温めた。約25分後、さらに反応が進行しないことを判定し、そしてしたがって追加の水酸化ナトリウム(3.67g、91.8ミリモル、0.1当量)そしてベンジルブロミド(15.7g、91.8ミリモル、0.1当量)を反応混合物に加えて、均一な溶液を得た。最初のベンジルブロミドの添加の70分後、加熱を停止し、油浴中で攪拌しながらゆっくりと反応物を冷却した。7.5時間で、反応混合物は、茶色の液体中に細かい反射する沈殿のある懸濁液となった。反応混合物を3:1の水−硫酸(約70mLが必要であった)を用いてpH13からpH7.5と8の間まで酸性化した。反応混合物を約5℃までゆっくりと冷却し、そしてその温度で約1時間攪拌した。ろ過によってワックス状の白色のプラークを集め、ジクロロメタンで洗浄し、そして高度の真空下(凍結乾燥機、100〜200mTorr)で約24時間乾燥させて、4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸ナトリウムを明るい白色の結晶性固体として得た(267.7g、71%)。
3つ首の3L丸底フラスコにオーバーヘッドスターラー、還流冷却器(水酸化ナトリウム処理溶液へのガス出口つき)、およびN2ラインをつけた等圧滴下漏斗を取り付けた。フラスコにN2を流し、そして4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸ナトリウム(234g、0.568モル)、ジクロロメタン(1.15L)、および触媒量のジメチルホルムアミド(910mg、11.7モル、2.1モル%)を入れた。穏やかな窒素流下で白色の懸濁液を攪拌し、そして40〜45℃に設定した油浴中で加熱した。そして、3〜5分間にわたって塩化オキサリル(90.1g、0.710モル、1.25当量)を加えた。2.5時間後、冷水浴中で25℃まで反応物を冷却し、そして約5分間にわたって水(60mL)を滴下して加えて反応停止した。さらなる水(450mL)を一度に加え、そして反応混合物を5〜10分間、激しく攪拌した。有機層を分離し、そして水のpHがpH4〜5になるまで水で洗浄した。得られた、4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホニル塩化物のジクロロメタン溶液を次のステップで使用した。
3つ首の3L丸底フラスコにオーバーヘッドスターラー、温度計、および等圧滴下漏斗を取り付け、4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホニル塩化物の溶液を入れた。冷水浴(Tint=22℃)にフラスコを浸し、そしてtert-ブチルアミン(90.1g、0.710モル、2.1当量)を滴下して加えた(Tintは変化せず)。得られた反応混合物を周囲温度の水浴中で一夜攪拌した。17時間後、反応混合物が完成し、そして有機層を分離し、そしてそのもとの体積の約1/3(約500mL)に濃縮し、このとき生成物は沈殿を始めた。固体が再溶解するまで、反応混合物を35〜40℃に大気圧で温めた。そして、穏やかに攪拌しながら溶液を室温まで冷却させた。2日以内に白色沈殿が形成した。ヘキサン(1.5L)をゆっくりと加えながら、懸濁液を激しく攪拌し、そして、一夜攪拌し、そして氷浴中で1〜2時間冷却した。沈殿をろ過によって集め、そしてヘキサンで洗浄し、乾燥して、最初は吸引して、4−ベンジルオキシ−N-tert−ブチル−3−ヨード−ベンゼンスルホンアミド(238、94%)を得た。
3つ首の2L丸底フラスコにオーバーヘッドスターラー、温度計、等圧滴下漏斗及びN2ラインを取り付けた。フラスコにN2を流し、そして4−ベンジルオキシ−N-tert−ブチル−3−ヨード−ベンゼンスルホンアミド(198.6g、0.446モル)およびジクロロメタン(600mL)を入れた。白色懸濁液を穏やかなN2流下で攪拌し、そして氷水浴(0℃≦Tint≦5℃)中で冷却した。滴下漏斗にメチルマグネシウムブロミド(Aldrich;ジエチルエーテル中3.0M、167g、約171mL、0.513モル、1.15当量)をいれ、これを、Tintを5℃未満に維持するような速度で懸濁液に滴下して加え(冷却用の浴への塩の添加が必要)、約1/3加える以内で無色の均一な混合物を得た。添加が完了後、滴下漏斗にイソプロピルマグネシウムブロミド(Boulder Scientific;ジエチルエーテル中2.13M;250mL、0.533モル、1.2当量)を加え、これは、Tintが5℃未満となるような速度で反応混合物に滴下して加えた。添加が完了後、反応混合物を15〜20分間攪拌した。滴下漏斗を除去し、そしてセプタムおよびカニューレに取り替え、反応混合物を2時間にわたって、ホウ酸トリメチル(106.6g、1.03モル、2.30当量)溶液およびテトラヒドロフラン(600mL)を入れた3つ首の3L丸底フラスコに移し、そして氷−水浴をもちいて(Tintが5℃未満で)窒素雰囲気下に維持した。添加が完了後、溶液を5℃未満で30分間攪拌しておき、そして分離漏斗に移して等体積の2:1の水:燐酸溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液に酢酸エチルを加え、併合した有機層を濃縮して、4−ベンジルオキシ−N−tert−ブチル−3−ボロン酸−ベンゼンスルホンアミド(129g、80%)を得た。
(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッドの合成
ステップ1
スターラーバーを入れた12Lの丸底フラスコに、メチル(5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−2’−メトキシ−6−メトキシエトキシメトキシビフェニル−3−イル)アセテート(324.3g)、メタノール(5.2L)をいれ、続いて、濃HCl水溶液(0.29L)を滴下して加えて、フラスコの内部温度を25℃未満に保った。反応混合物を室温で一夜攪拌しておき、それまでに生成物が溶液から沈殿した。反応混合物を−20℃に冷却し、濾過し、得られた固体を、予め−25℃に冷却しておいた追加のメタノール(750mL)で洗浄した。オフホワイトの固体を真空チャンバー中で乾燥して、メチル[5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−6−ヒドロキシ−2’−メトキシ)ビフェニル−3−イル]アセテート(205g)を得た。
機械的スターラー及び加熱用マントルを取付けた12Lの丸底フラスコにメチル[5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−6−ヒドロキシ−2’−メトキシ)ビフェニル−3−イル]アセテート(200.8g、461ミリモル)、イロプロパノール(2.3L)及び水(0.21L)に溶解したメタ亜硫酸ナトリウム(106.4g、553ミリモル)の溶液を加えた。得られた懸濁液を2.5時間、60℃に加熱した。3,4−ジアミノベンズアミジンモノハイドロクロライド(115.2g、617ミリモル)を加え、空気流をフラスコ中に循環するようにした。0.25時間後に、溶液はオレンジ色に変わり、そして均一になった。1時間後、反応が70%完了したことがHPLCによって示されたが、生成物が沈殿する完了までは約18時間を要した。反応混合物を室温まで冷却して濾過した。固体をイソプロパノール(1L)で洗浄し、そして真空チャンバー内で乾燥させて、メチル[5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6−ヒドロキシ−2’−メトキシビフェニル−3−イル]−アセテート(264g)をマスタード色の固体として得た。
3Lの丸底フラスコに、メチル[5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6−ヒドロキシ−2’−メトキシビフェニル−3−イル]−アセテート(49.9g、82.9ミリモル)及びトリフルオロ酢酸(770mL)を加えた。反応混合物を室温で1.5時間攪拌し、そして真空中で濃縮した。メタノール(1L)をゲル様の残渣に加え、そして溶液を再び濃縮し、そして高度の真空中で一夜乾燥させた。乾燥した、固体生成物を、Dean-Starkトラップ、攪拌棒及び窒素の入り口を取付けた3Lの3つ首丸底フラスコに移した。フラスコに窒素を流し、そして塩酸ピリジン(412g、3.57モル)及びトルエン(100mL)を加えた。反応混合物を還流しながら加熱し、残りの水をピリジン塩及び溶媒から除去した。溶液を150℃に温めて、塩酸ピリジンを融解し、その後、温度を0.5時間にわたって180℃に高めた。1.5時間後、溶液を、固体化して室温に達するまで、陽圧の窒素下で冷却した。水(3L)を加え、そして溶液を室温で一夜攪拌した。反応混合物を濾過し、固体を水(200mL)及びイソプロパノール(100mL)で洗浄した。固体を真空チャンバー中で一夜乾燥して、約4%のスルホン酸が混入した、[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(38.15g)を得た。
無水エーテル(200mL)中のピリジン(69.0g、70.4mL、0.87モル)を、塩の沈殿が完了するまで、ジオキサン(250mL、1.0モル)中の4M HClで処理した。過剰の溶媒を蒸発によって除去し、トルエン(500mL)を加えた。反応混合物をDean-Starkトラップで2〜3時間還流した。冷却後、トルエンをできるだけ完全に蒸発させ、固体ピリジン・HClが入ったフラスコを180〜185℃に加熱した油浴に浸して、融解させた。乾燥チューブにつなぎながら、融解したピリジン・HClを180〜185℃に30〜60分間加熱した。次に、ゆっくりと攪拌しながら、融解した塩を(メチル[5’−N-tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6−ヒドロキシ−2’−メトキシビフェニル−3−イル]アセテートのTFA処理により得られた)メチル[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6−ヒドロキシ−2’−メトキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(25.0g、29.4ミリモル)で処理した。熱溶液を、反応がHPLC分析によって完了するまで、60〜90分間攪拌しながら、加熱した。冷却後、固体混合物を水(800mL)に溶解し、一夜攪拌した。得られた固体を濾過し、そして真空中で乾燥させて、約1〜2%のスルホン酸不純物を含む、[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(13〜14g)を得た。
磁力で攪拌した、0℃のN,N−ジメチルアセトアミド(125mL)中の[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(14.0g、27.1ミリモル)溶液に、N-メチルモルホリン(5.95mL、54.2ミリモル)、EDC(5.71g、29.8ミリモル)及びHOBt(4.00g、29.8ミリモル)を加えた。反応混合物を0℃で0.5時間攪拌した。DMA(25mL)中のH−Asp-(OBn)−OBn・HCl(10.4g、29.8ミリモル)の溶液を反応混合物に加え、そして得られた溶液を周囲温度で12時間攪拌した。溶液を高度の真空中で濃縮し、水浴温度を50℃未満に維持して、ほとんどのDMAを除去した。残りのオイルをアセトニトリル(150mL)に懸濁し、反応混合物を周囲温度で0.5時間攪拌し、その後、生成物が溶液から沈殿した。固体を濾過によって除き、そしてアセトニトリルで洗浄した。固体を、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(150mL)に懸濁し、室温で0.5時間攪拌し、そして濾過した。得られた固体を10mMのHCl水溶液(150mL)に懸濁し、室温で0.5時間攪拌した。懸濁液を濾過し、乾燥させて、ジベンジル(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシネート(18g)を得て、これは、分析用HPLCで80〜90%純度であった。粗ジベンジル(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシネートをさらに精製することなく、直接次のステップに供した。
粗ジベンジル(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシネート(18g)を、ソニケーションしながら、1:1の酢酸及び水混合物(800mL)に溶解した。この溶液に、カーボン上の水酸化パラジウム(パールマン触媒、50重量%の水を含む乾燥重量に基づいて20重量%のPd;7.0g)を加えた。反応混合物を30psiまで水素で加圧し、そして懸濁液をParr装置上で10時間振とうした。触媒を濾過によって除き、そして溶媒を真空中で除去した。粗(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッドを、調製用逆相HPLCで精製して、(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッド(7.2g)を得た。
ステップ1
マグネティックスターラーバー及び窒素還流冷却器を取付けた1Lの丸底フラスコに、粗(4−ベンジルオキシ−3−ブロモ−5−ホルミル−フェニル)酢酸メチルエステル(19.36g、53.31ミリモル)、テトラヒドロフラン(400mL)、ジイソプロピルアミン(16.7g、23.2mL、165.1ミリモル)及び4−ベンジルオキシ−N−tert−ブチル−3−ボロン酸−ベンゼンスルホンアミド(21.74g、59.7ミリモル)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下におき、そしてジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(0.68g、0.832ミリモル)を加えた。反応混合物を還流温度で16時間加熱し、その時点でHPLCにより完了した。溶液を固体まで濃縮し、そしてメチルtert−ブチルエーテル(500mL)を加えて、固体を溶解した。溶液を3%冷水酸化ナトリウム水溶液で2回洗浄した(500mL)。有機層をセライト(200g)及びシリカゲル(100g)のプラグを通して濾過した。セライトを1:1のメチルtert−ブチルエーテル及び酢酸エチルの混合物(400mL)で洗浄した。ろ液を濃縮して、(6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−ビフェニル−3−イル)−酢酸メチルエステル(32g)をオイルとして得て、これをさらに精製することなく、次のステップに直接供した。
スターラーバーを入れた、250mLの丸底フラスコに、粗(6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−ビフェニル−3−イル)−酢酸メチルエステル(5.00g、8.31ミリモル)、メタノール(50mL)及び水(5mL)を加えた。反応混合物を60℃に温め、メタ亜硫酸ナトリウム(1.58g、8.31ミリモル)を加え、そして反応混合物を60℃で2.5時間攪拌した。3,4−ジアミノベンズアミジンハイドロクロライド(1.80g、9.64ミリモル)を一度に加え、そして破濃混合物を60℃に一夜加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、250mLの(3:1)酢酸イソプロピル:イソプロパノール溶液を加え、水(50mL)を続いて加えた。有機層を分離し、セライトを通してろ過し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮して、[6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾリル−2−イル)−ビフェニル−3−イル]−酢酸メチルエステルハイドロクロライド(5.8g、91%)を薄い茶色の固体として得た。
スターラーバー及び還流冷却器を取付けた500mLの丸底フラスコに、粗(6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−ビフェニル−3−イル)−酢酸メチルエステル(20g、33.23ミリモル)、及び3,4−ジアミノベンズアミジン(7.44g、39.88ミリモル)、PdCl2(MeCN)2(100mg、Sterm Chemicals)を加え、続いて9:1のイソプロパノール:水混合物(200mL)及び水(30mL)中のメタ亜硫酸ナトリウム(6.3g、33.2ミリモル)溶液を加えた。反応混合物を油浴を用いて還流温度まで加熱し、還流冷却器の上部は大気に開放しておいた。溶液を還流温度まで一夜加熱し、その時点でHPLCにより反応が完了した。この溶液に、Darco(5g)を加え、溶液を熱いままセライト(100g)を通して濾過した。セライトをイソプロパノール(100mL)で洗浄し、得られた溶液を酢酸エチル(300mL)及び塩水(70mL)で抽出した。有機層を濃縮して、[6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾリル−2−イル)−ビフェニル−3−イル]−酢酸メチルエステルハイドロクロライドを非結晶性固体として得て、これをさらに精製することなく、次のステップに供した。
50mLの丸底フラスコに、[6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾリル−2−イル)−ビフェニル−3−イル]−酢酸メチルエステルハイドロクロライド(0.500g、0.651ミリモル)及び氷酢酸(2.5mL)を加えた。12N HCl(水溶液)(2.5mL)を加え、反応混合物を50℃に加熱した。14時間後、反応混合物を水(100mL)に加え、溶液を真空中で5mLに濃縮して、沈殿を得た。沈殿を濾過によって除去し、水および2.8当量のHCl(93%)を含む、[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(365mg)を得て、これを上記のように標題化合物に転換した。
1Lの丸底フラスコに、粗[6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾリル−2−イル)−ビフェニル−3−イル]−酢酸メチルエステルハイドロクロライド(22.0g、28.65ミリモル)及び氷酢酸(400mL)を加えた。この溶液に、12N HCl(水溶液)(400mL)を加え、反応混合物を55℃に加熱し、そしてHPLCにより、14時間後に反応は95%超完了した。この溶液に、Darco(2g)を加えた。溶液をさらに1時間55℃で攪拌し、溶液をセライトを通して濾過して、チャコールを除いた。溶液を減圧下で濃縮して固体とし、これを1N HCl(600mL)及びアセトニトリル(200mL)で処理した。加熱して固体を溶解し、そのときにDarco(6g)を加えた。溶液を70℃で1時間攪拌し、熱いままこれをセライトを通して濾過した。溶液を室温まで放冷し、そして沈殿を濾過して、[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(9.85g、66%)を得た。
(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッド両親媒性イオンの合成
精製し、凍結乾燥した(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッド(11g)粉末を130mLの2M HCl(水溶液)に懸濁し、そして60℃に加温した。THF(80mL)をこの懸濁液に加え、そして化合物が完全に溶解するまで、その温度で攪拌した(溶液のpHを約2.0に維持した)。この溶液を熱いまま濾過し、そして、種晶を加えた後、24時間室温でゆっくりと攪拌した。結晶性物質(5.2g)を室温で濾過し、洗液が中性(pH7)になるまで水で洗浄した。元素分析及び塩素含量分析により、塩素対イオンがないことが明らかとなり、これは該物質が両親媒イオン性であることを示している。
実験例1
インビトロの第VIIa因子阻害剤アッセイ
(NaCl、150mM(pH7.4);CaCl2、5mM;Tween-20、0.05%;Dade Innovin tissue factor[Dade Behring, Newark, DE, USA];EDTA, 1.5mM;及びジメチルスルホキシド、10%を含む)アッセイ媒体中のヒト第VIIa因子(典型的には7nMで供給される)及び被験化合物(可変の濃度で存在する)の混合物を室温で30分間インキュベーションした。次に、基質[500μMの(Centerchem, Norwalk, CT, USAからの)CH3SO2-D-Cha-But-Arg-pNA]を添加して反応を開始した。色素生産性基質の加水分解は、5分間、405nmにおいて分光測定で追跡した。速度論的分析プログラム(Batch Ki; Bio Kin, Ltd., Pullman, WA)によって反応曲線から計算した初速度の測定値をみかけの阻害定数(みかけのKi値)を決定するために使用した。
インビトロの第Xa因子阻害剤アッセイ
(トリス、50mM(pH7.4);NaCl、150mM;CaCl2、5mM;Tween-20、0.05%;EDTA、1mM;及びジメチルスルホキシド、10%を含む)アッセイ媒体中の(Haematologic Technologies, Essex Junction, VT, USAからの)ヒト第Xa因子(典型的には3nMで供給される)及び(可変濃度の)被験化合物の混合物を、室温で30分間インキュベートした。次に、基質[(Centerchem, Norwalk, CT, USAからの)500μMのCH3CO2-D-Cha-Gly-Arg-pNA]を加えて反応を開始した。色素生産性基質の加水分解は、5分間、405nmにおいて分光測定で追跡した。標準的な数学的モデルを用いて酵素反応曲線からみかけの阻害定数(みかけのKi値)を計算した。
薬物動態アッセイ
出荷前にヘパリン/食塩水/PVP栓を満たした静脈カテーテルを予め埋め込んだラットをCharles Riverから購入した。3匹のラットを各試験のために選択し、体重測定し、そして尾静脈注射によって被験化合物を注射した。残りの被験化合物を後の分析のためにとっておき、−70℃で保存した。
インビトロの血液凝固アッセイ…aPTT及びPT
血液凝固アッセイである、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPPT)及びプロトロンビン時間(PT)をHougie, C. Hematology (Williams, W.J., Beutler, B., Erslev, A. J., and Lichtman, M.A., Eds.)、pp.1766-1770(1990), McGraw-Hill, New Yorkに記載の手順に基づいて実施した。
以下は、本発明の化合物を含む、代表的な医薬製剤である。
Claims (7)
- 以下の式I
X1、X2、X3、及びX4は、独立して、−N−または−CR4であり、ここで、R4は、水素、アルキルまたはハロであるが、但し、X1、X2、X3及びX4の3つ以下は−N−であり;
R1は、水素、アルキル、ハロ、カルボキシまたはアミノカルボニルであり;
R2は、水素、アルキル、またはハロであり;
R3は、ジカルボキシアルキルアミノカルボニルアルキルまたはジカルボキシアルキルアミノカルボニルシクロアルキルであり;
Rxは、水素、アルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、またはニトロであり;
Ryは、水素、アルキル、またはハロであり;
Rzは、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルオキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノアルキルオキシ、カルボキシアルキルオキシ、アミノカルボニルアルキルオキシ、ハロアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、カルバミミドイル、ヒドロキシ−カルバミミドイル、アルコキシカルバミミドイル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノアルキル、アルコキシスルホニルアミノ、アルコキシスルホニルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、オキソヘテロシクロアルキル、オキソヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ウレイド、アルキルウレイド、ジアルキルウレイド、ウレイドアルキル、アルキルウレイドアルキル、ジアルキルウレイドアルキル、チオウレイド、チオウレイドアルキル、−COR12(式中、R12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである。)、−(アルキレン)−COR12(式中、R12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである。)、−CONR14R15(式中、R14は、水素またはアルキルであり、かつR15は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−CONR16R17(式中、R16は水素、アルキルまたはヒドロキシアルキルであり、かつR17は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−NR18R19(式中、R18は水素またはアルキルであり、かつR19は水素、アルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−NR20R21(式中、R20は水素、アルキル、又はヒドロキシアルキルであり、かつR21は水素、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−SO2NR22R23(式中、R22は水素またはアルキルであり、かつR23は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、或いはR22及びR23はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−(アルキレン)−SO2NR24R25(式中、R24は水素またはアルキルであり、かつR25は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR24とR25はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−NR26SO2R27R28(式中、R26及びR27は独立して水素またはアルキルであり、かつR28は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR27とR28はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−(アルキレン)−NR29SO2NR30R31(式中、R29とR30は独立して水素またはアルキルであり、かつR31は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いは、R30とR31はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、CONH-(アルキレン)−NR32R33(式中、R32は水素またはアルキルであり、かつR33はアルキルである。)、またはアラルキルであり;そして、
R13は、水素、ヒドロキシ、(C1-10)アルコキシ、−C(O)R35(式中、R35はアルキル、アリール、ハロアルキルまたはシアノアルキルである。)、または−C(O)OR36(式中、R36はアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アシル、アリール、又はハロアルキルである。)}
により表される化合物、またはその互変異性体、或いは医薬として許容可能なその塩。 - R3はジカルボキシアルキルアミノカルボニルアルキルである、式Iの化合物の製造方法であって、以下のステップ:
(i)以下の式:
R1、R2、R13、Rx、Ry、Rz、X1〜X4は、発明の要約において定義したとおりである。}
の化合物またはその好適に保護された誘導体、とそのカルボキシ基が場合により保護されたジカルボキシアルキルアミノを反応させ;
(ii)場合により、任意の保護されたカルボキシ基を脱保護し;
(iii)場合により、R1、R2、R13、Rx、Ry、及びRz基の任意のものを修飾し;
(iv)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を酸付加塩に転換し;
(v)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を遊離塩基に転換し;
(vi)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を互変異性体に転換し;そして
(vii)場合により任意の保護されたカルボキシ基を脱保護する、
を含む、前記方法。 - 以下の式(II):
PG1は好適な酸素保護基であり、かつ
PG2は好適なアミノ保護基である。}
により表される中間体の製造方法であって、以下のステップ:
(i)以下の式(III):
PG1及びPG2は、上記で定義されたとおりであり、かつXはハロである。}
の化合物を、1当量の式RLiまたはRMgX1の有機金属物質と反応させて−SO2NHPG2基を脱プロトン化し、ここで、Rはアルキルまたはアリールであり、かつX1はハロであり;
(ii)上記ステップ(i)で生成された化合物を、1当量の式RLiまたはRMgX1、ここで、Rはアルキルまたはアリールである、の有機金属物質と金属交換し;
(iii)上記ステップ(ii)で生成された化合物をホウ酸トリアルキルで処理して、式(II)の化合物を得る、
を含む、前記方法。
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