JP2008501700A - 第VIIa因子阻害剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、第VIIa因子、第IXa因子、第Xa因子、第XIa因子、特に第VIIa因子の新規阻害剤、これらの阻害剤を含む医薬組成物、及び血栓塞栓性障害、癌または関節リューマチ炎を治療または予防するためのこれらの阻害剤の使用方法に関する。これらの阻害剤の製造方法も開示される。

Description

本発明は、新規な第VIIa因子阻害剤、これらの阻害剤を含む医薬組成物、及び第VIIa因子によって仲介される障害を治療又は予防するためのこれらの阻害剤の使用方法に関する。これらの阻害剤の製造方法も開示される。
技術水準
血栓症は、凝固カスケードとして知られる生化学的事象の複雑な連続から生じる。凝固において引き金となる事象は、循環中で見出されるセリンプロテアーゼ第VIIa因子(FVIIa)の組織因子(TF)、損傷又は炎症後に血管表面上に見出される受容体、への結合である。一旦TFに結合すると、第VIIa因子は、セリンプロテアーゼ第Xa因子の生成を触媒し、これは続いてカスケード中の最後のプロテアーゼ、トロンビンを生成する。
血栓症の臨床所見は、心臓の主要な血管(冠血管)において発生する急性の心筋梗塞(AMIまたは心臓発作)及び不安定狭心症(UA)から下部末端における血栓形成であってしばしば臀部及びひざの整形外科手術並びに一般的な腹部の手術及び麻痺の後に起こる深部静脈血栓症(DVT)にまでわたる。DVTの形成は、下部末端で形成した血栓の一部分が切断されて肺に移動し、そこで血流を遮断する、肺塞栓症(PE)の発生のリスクファクターである。予測不可能なPEの発生は、しばしば致死的な結果に導く。血栓症は、微小血栓の形成が血管系全体に発生して全身性化することもできる。播種性血管内凝固症候群(DIC)として知られるこの状態は、エボラなどの一定のウイルス性疾患、一定の癌、敗血症、及びリューマチ関節炎の結果となりうる。重篤なDICは、多臓器不全、出血及び死に至るかもしれない血栓形成反応の過剰な活性化による凝固因子の劇的な減少に導きうる。
脳の血管における血栓の形成又は塞栓形成は、虚血性脳卒中を引き起こす主要な事象である。脳卒中に導くトリガー因子は、心臓から脳へ向かう主要動脈(頚動脈)中の血栓形成がその後におこる、心房の細動又は異常なリズム及びアテローム性動脈硬化である。毎年、600,000人超が米国において脳卒中にかかる。これらの脳卒中の犠牲者の3分の2が何らかの身体障害を有し、そして3分の1は永久的な重篤の身体障害を有する。したがって、様々な血栓症状態の治療のための抗血栓剤が必要とされている。本発明は、このそして関連する必要性を満たすものである。
発明の要約
1つの側面において、本発明は以下の式I:
Figure 2008501700
{式中、
X1、X2、X3、及びX4は、独立して、−N−または−CR4であり、ここで、R4は、水素、アルキルまたはハロであるが、但し、X1、X2、X3及びX4の3つ以下は−N−であり;
R1は、水素、アルキル、ハロ、カルボキシまたはアミノカルボニルであり;
R2は、水素、アルキル、またはハロであり;
R3は、ジカルボキシアルキルアミノカルボニルアルキルまたはジカルボキシアルキルアミノカルボニルシクロアルキルであり;
Rxは、水素、アルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、またはニトロであり;
Ryは、水素、アルキル、またはハロであり;
Rzは、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルオキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノアルキルオキシ、カルボキシアルキルオキシ、アミノカルボニルアルキルオキシ、ハロアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、カルバミミドイル、ヒドロキシ−カルバミミドイル、アルコキシカルバミミドイル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノアルキル、アルコキシスルホニルアミノ、アルコキシスルホニルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、オキソヘテロシクロアルキル、オキソヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ウレイド、アルキルウレイド、ジアルキルウレイド、ウレイドアルキル、アルキルウレイドアルキル、ジアルキルウレイドアルキル、チオウレイド、チオウレイドアルキル、−COR12(式中、R12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである。)、−(アルキレン)−COR12(式中、R12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである。)、−CONR14R15(式中、R14は、水素またはアルキルであり、かつR15は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−CONR16R17(式中、R16は水素、アルキルまたはヒドロキシアルキルであり、かつR17は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−NR18R19(式中、R18は水素またはアルキルであり、かつR19は水素、アルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−NR20R21(式中、R20は水素、アルキル、又はヒドロキシアルキルであり、かつR21は水素、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−SO2NR22R23(式中、R22は水素またはアルキルであり、かつR23は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、或いはR22及びR23はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−(アルキレン)−SO2NR24R25(式中、R24は水素またはアルキルであり、かつR25は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR24とR25はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−NR26SO2R27R28(式中、R26及びR27は独立して水素またはアルキルであり、かつR28は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR27とR28はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−(アルキレン)−NR29SO2NR30R31(式中、R29とR30は独立して水素またはアルキルであり、かつR31は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いは、R30とR31はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、CONH-(アルキレン)−NR32R33(式中、R32は水素またはアルキルであり、かつR33はアルキルである。)、またはアラルキルであり;そして、
R13は、水素、ヒドロキシ、(C1-10)アルコキシ、−C(O)R35(式中、R35はアルキル、アリール、ハロアルキルまたはシアノアルキルである。)、または−C(O)OR36(式中、R36はアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アシル、アリール、又はハロアルキルである。)}
により表される化合物またはその互変異性体;或いは医薬として許容可能なその塩を対象とするが、但し、式Iの化合物は、(RS)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6、2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッド;(RS)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]−2−メチルプロピオニルアミノ}サクシニックアシッド;及び(RS)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−ウレイドメチルビフェニル−3−イル]−2−メチルプロピオニルアミノ}サクシニックアシッドまたは医薬として許容可能なその塩ではない。化合物の名前はAutoNomバージョン2.2を用いて作製した。
第2の側面において、本発明は、医薬として許容可能な担体及び治療的有効量の式Iの化合物または医薬として許容可能なその塩を含む、医薬組成物を対象とする。
第3の側面において、本発明は、動物における第VIIa因子、第IXa因子、第Xa因子及び/又は第XIa因子、好ましくは第VIIa因子により仲介される病気の治療方法を対象とし、該方法は、前記動物に式Iの化合物またはその互変異性体或いは医薬として許容可能なその塩の治療的有効量を投与することを含む。好ましくは、該障害は、血栓塞栓性障害または癌またはリューマチ関節炎であり、より好ましくは、血栓塞栓性障害、さらにより好ましくは、該障害は深部静脈血栓症である。好ましくは、本発明の化合物は、予防的に投与される。
第4の側面において、本発明は、動物における血栓塞栓性障害の治療方法であって、該動物に、治療的有効量の式Iの化合物またはその互変異性体或いは医薬として許容可能なその塩を、トロンビン阻害剤、第IXa因子阻害剤、第Xa因子阻害剤、アスピリン(Aspirin)(登録商標)、及びプラビックス(Plavix)(登録商標)から成る群から独立して選ばれる他の抗凝固剤とともに投与することを含む方法を対象とする。
第5の側面において、本発明は、(保存された血液製剤及びサンプルなどの)生物学的サンプルの凝固を阻害する方法であって、式Iの化合物またはその互変異性体、或いは医薬として許容可能なその塩を投与することを含む方法を対象とする。
第6の側面において、本発明は、医薬の製造における、式Iの化合物またはその互変異性体、或いは医薬として許容可能なその塩の使用を対象とする。該医薬は、動物における血栓塞栓性障害または癌またはリューマチ関節炎の治療に有用である。好ましくは、該障害は、深部静脈血栓症などの血栓塞栓性障害である。
第7の側面において、本発明は、以下の式(II):
Figure 2008501700
の中間体を対象とし、ここで、PG1は、好適な酸素保護基であり、かつ、PG2は、好適なアミノ保護基である。好ましくは、PG1は、アルキル又はアラルキルであり、より好ましくはベンジルである。好ましくは、PG2は、アルキルであり、より好ましくはtert-ブチルである。
第8の側面においては、本発明は、式Iの化合物の製造方法を対象とし、ここで、R3はジカルボキシアルキルアミノカルボニルアルキルであり、該方法は以下のステップ:
(i)以下の式:
Figure 2008501700
{式中、
R1、R2、R13、Rx、Ry、Rz、X1〜X4は、発明の要約において定義したとおりである。}
の化合物またはその好適に保護された誘導体、とそのカルボキシ基が場合により保護されたジカルボキシアルキルアミノを反応させ;
(ii)場合により、任意の保護基を除去し;
(iii)場合により、R1、R2、R13、Rx、Ry、及びRz基の任意のものを修飾し;
(iv)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を酸付加塩に転換し;
(v)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を遊離塩基に転換し;
(vi)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を互変異性体に転換する;
を含む。
第9の側面において、本発明は、以下の式Ib又はIc:
Figure 2008501700
の化合物の製造方法を対象とし、該方法は、以下のステップ:
(i)以下の式:
Figure 2008501700
の化合物を、(R)または(S)アスパラギン酸とそれぞれ反応させ、ここで、上記カルボキシ基は場合により保護され;
(ii)場合により、任意の保護されたカルボキシ基を脱保護し;
(iii)場合により、ステップ(i)または(ii)からの生成物を酸付加塩に転換し;
(iv)場合により、ステップ(i)または(ii)からの生成物を遊離塩基に転換し;
(v)場合により、ステップ(i)または(ii)からの生成物を互変異性体に転換し;
場合により任意の保護されたカルボキシ基を脱保護する、
を含む。
好ましくは、カルボキシ基は、ベンジル基で保護され、かつ製造される化合物はIbである。
第10の側面において、本発明は、以下の式(II):
Figure 2008501700
{式中、
PG1は好適な酸素保護基であり、かつPG2は好適なアミノ保護基である。}
の化合物の製造方法を対象とし、該方法は、以下のステップ:
(i)以下の式(III):
Figure 2008501700
{式中、
PG1及びPG2は、上記で定義されたとおりであり、かつXはハロである。}
の化合物を、1当量の式RLiまたはRMgX1の有機金属物質と反応させて−SO2NHPG2基を脱プロトン化し、ここで、Rはアルキルまたはアリールであり、かつX1はハロであり;
(ii)上記ステップ(i)で生成された化合物を、1当量の式RLiまたはRMgX1、ここで、Rはアルキルまたはアリールである、の有機金属物質と金属交換し;
(iii)上記ステップ(ii)で生成された化合物をホウ酸トリアルキルで処理して、式(II)の化合物を得る、
を含む。
好ましくは、上記ステップ(i)においてメチルマグネシウムブロミドが使用され;i−プロピルマグネシウムブロミドが上記ステップ(ii)において使用され、そしてホウ酸トリアルキルは、ホウ酸トリメチルである。好ましくは、上記式(III)において、PG1はベンジルであり、PG2はtert−ブチルであり、かつXはヨードである。
発明の詳細な説明
定義
本明細書及び請求項において使用される以下の用語は、特記されるかまたは化合物を命名するのに使用されない限り、以下に定義する意味を有することを意図される。
「アルキル」は、メチル、エチル、プロピル、2−プロピル、(すべての異性体を含む)ブチル、(すべての異性体を含む)ペンチルなどの、1〜6個の炭素原子の直鎖飽和の一価炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素原子の分岐鎖飽和の一価炭化水素ラジカルを意味する。
「アルキレン」は、メチレン、エチレン、プロピレン、1−メチルプロピレン、2−メチルプロピレン、ブチレン、ペンチレンなどの、1〜6個の炭素原子の直鎖飽和の二価炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素原子の分岐鎖飽和の二価炭化水素ラジカルを意味する。
「アルキルチオ」は、メチルチオ、エチルチオ、(すべての異性体を含む)プロピルチオ、(すべての異性体を含む)ブチルチオなどの、ラジカル−SRを意味し、ここで、Rは上記で定義されたアルキルである。
「アミノ」は、−NH2、メチルアミノエチル、1,3−ジアミノプロピル、アセチルアミノプロピルなどのラジカル、−NRR'を意味し、ここで、R及びR'は、独立して水素、アルキル、または−CORaであり、ここでRaはアルキルである。
「アルキルアミノ」は、メチルアミノ、エチルアミノ、(すべての異性体を含む)プロピルアミノなどのラジカル、−NHRであり、ここで、Rは上記で定義したアルキルである。
「アシル」は、アセチル、トリフルオロアセチル、ヒドロキシメチルカルボニルなどのラジカル、−COR'を意味し、ここで、R'は本明細書中で定義したアルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、またはアルコキシアルキルである。
「アミノスルホニル」または「スルファモイル」は、ラジカル−SO2NH2を意味する。
「アルキルアミノスルホニル」は、メチルアミノスルホニル、エチルアミノスルホニルなどのラジカル、−SO2NHRを意味し、ここで、Rは上記で定義したアルキルである。
「アルキルスルホニル」は、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−またはイソ−プロピルスルホニルなどのラジカル、−SO2Rを意味し、ここで、Rは上記で定義したアルキルである。
「アルキルスルホニルアルキル」は、メチルスルホニルメチル、エチルスルホニルメチル、n−またはイソ−プロピルスルホニルエチルなどのラジカル、−(アルキレン)−SO2Rを意味し、ここで、Rは上記で定義したアルキルである。
「アルキルスルホニルアミノ」は、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、n−またはイソ−プロピルスルホニルアミノなどのラジカル、-NHSO2Rを意味し、ここで、Rは上記で定義したアルキルである。
「アルキルスルホニルアミノアルキル」は、メチルスルホニルアミノメチル、エチルスルホニルアミノメチル、n−またはイソ−プロピルスルホニルアミノエチルなどのラジカル、−(アルキレン)−NHSO2Rを意味し、ここで、Rは上記で定義したアルキルである。
「アルコキシスルホニルアミノ」は、メトキシスルホニルアミノ、エトキシスルホニルアミノなどのラジカル、−NHSO2Rを意味し、ここで、Rは本明細書中で定義するアルコキシである。
「アルコキシスルホニルアミノアルキル」は、メトキシスルホニルアミノメチル、エトキシスルホニルアミノメチルなどのラジカル、−(アルキレン)−NHSO2Rを意味し、ここで、Rは本明細書中で定義するアルコキシである。
「アルコキシ」は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、または2−プロポキシ、n−、イソ−若しくはtert-ブトキシなどのラジカル、−ORを意味し、ここで、Rは上記で定義したアルキルである。
「アルコキシカルボニル」は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどのラジカル、−COORを意味し、ここで、Rは上記で定義したアルキルである。
「アルコキシカルボニルアルキル」は、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチルなどのラジカル、−(アルキレン)−COORを意味し、ここで、Rは上記で定義したアルキルである。
「アルコキシアルキル」は、2−メトキシエチル、1−、2−、または3−メトキシプロピル、2−エトキシエチルなどの、少なくとも1個の上記で定義したアルコキシ基、好ましくは1または2個のアルコキシ基で置換された、1〜6個の炭素原子の直鎖一価の炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素の分岐鎖一価の炭化水素ラジカルを意味する。
「アミノアルキル」は、アミノメチル、メチルアミノエチル、1,3−ジアミノプロピル、アセチルアミノプロピルなどの、少なくとも1個、好ましくは1または2個の−NRR'、ここで、R及びR'は独立して水素、アルキル、または−CORaであり、ここでRaはアルキルである、により置換された、1〜6個の炭素原子の直鎖一価の炭化水素ラジカルまたは3〜6個の分岐鎖一価の炭化水素ラジカルを意味する。
「アミノカルボニルアルキル」は、アミノカルボニルメチル、メチルアミノカルボニルメチル、アセチルアミノカルボニルプロピルなどの、1または2個の−CONRR'、ここでR及びR'は独立して水素、アルキル、または−CORaであり、ここで、Raはアルキルである、により置換された、1〜6個の炭素原子の直鎖一価の炭化水素ラジカル又は3〜6個の炭素の分岐鎖一価の炭化水素ラジカルを意味する。
「アルコキシアルキルオキシ」は、2−メトキシエチルオキシ、1−、2−又は3−メトキシプロピルオキシ、2−エトキシエチルオキシなどのラジカル-ORを意味し、ここで、Rは上記で定義したアルコキシアルキルである。
「アミノアルキルオキシ」は、2−アミノエチルオキシ、1−、2−又は3−メチルアミノプロピルオキシなどのラジカル、−ORを意味し、ここで、Rは上記で定義したアミノアルキルである。
「アミノカルボニル」又は「カルバモイル」は、ラジカル-CONH2を意味する。
「アミノカルボニルアルキルオキシ」は、2−アミノカルボニルエチルオキシ、アミノカルボニルメチルオキシなどのラジカル、−O−(アルキレン)−CONRR”を意味し、ここで、RおよびR’は、独立して水素又は上記で定義したアルキルである。
「アルキルウレイド」は、メチルウレイドメチルなどのラジカル、−NRCONHR’を意味し、ここで、Rは水素又はアルキルであり、かつ、R’はアルキルである。
「アルキルウレイドアルキル」は、メチルウレイドメチルなどのラジカル、−(アルキレン)−NRCONHR’を意味し、ここで、Rは水素またはアルキルであり、かつR’はアルキルである。
「アリール」は、6〜12個の環原子の一価の一環式又は二環式芳香族炭化水素ラジカルであり、そして場合により、独立して1つ以上、好ましくは1、2又は3個の、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロ、ニトロ、−COR(式中、Rはアルキルである)、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、カルボキシ又は−COOR置換基、ここで、Rはアルキルであり、から選ばれる置換基で置換されている。代表的な例は、これらに限定されないが、フェニル、ビフェニル、1−ナフチル、及び2−ナフチル及びそれらの誘導体を意味する。
「アリールスルホニル」は、フェニルスルホニルなどのラジカル、−SO2Rを意味し、ここで、Rは上記で定義したアリールである。
「アラルキル」は、ベンジル、フェニルエチル、3−(3−クロロフェニル)−2−メチルペンチルなどのラジカル、−(アルキレン)−Rを意味し、ここで、Rは上記で定義したアリール基である。
「アルコキシカルバミミドイル」は、メトキシカルバミミドイルなどのラジカル、−C(=NH)NHORまたは−C(=NOR)NH2を意味し、ここで、Rは上記で定義したアルキルである。
「シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチルなど、好ましくはシクロプロピルである、3〜6個の炭素原子の環状の飽和一価炭化水素ラジカルを意味する。
「カルボキシアルキル」は、カルボキシメチル、カルボキシエチル、1−、2−または3−カルボキシプロピルなどのラジカル、−(アルキレン)−COOHを意味する。
「カルボキシアルキルオキシ」は、カルボキシメチルオキシ、カルボキシエチルオキシなどのラジカル、−O−(アルキレン)−COOHを意味する。
「カルバミミドイル」は、ラジカル、−C(=NH)NH2、またはその保護された誘導体を意味する。
「シアノアルキル」は、シアノメチル、シアノエチル、シアノプロピルなどのラジカル、−(アルキレン)−CNを意味する。
「ジカルボキシアルキルアミノカルボニルアルキル」は、−CH2CONHCH(COOH)(CH2COOH)、−CH2CONHCH(CH2COOH)2、−C(CH32−CONHCH(COOH)(CH2COOH)、−C(CH3)2-CONHCH(CH2COOH)2などのラジカル、−(アルキレン)−CONHRを意味し、ここで、Rは2つのカルボキシ基で置換された本明細書中で定義したアルキルである。
「ジカルボキシアルキルアミノ」は、ラジカル、−NHRを意味し、ここで、Rは2つのカルボキシ基で置換された本明細書中で定義されたアルキルである。
「ジカルボキシアルキルアミノカルボニルシクロアルキル」は、以下の式:
Figure 2008501700
{式中、
nは1〜4であり、かつRは2つのカルボキシ基で置換された本明細書中で定義されたアルキルである。}
により表されるラジカルを意味する。
「ジアルキルアミノ」は、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、(すべての異性体を含む)メチルプロピルアミノなどのラジカル、−NRR'を意味し、ここで、R及びR'は独立して上記で定義したアルキルである。
「ジアルキルアミノスルホニル」は、ジメチルアミノスルホニル、メチルエチルアミノ−スルホニルなどのラジカル、−SO2NRR'を意味し、ここで、R及びR'は独立して上記で定義したアルキルである。
「ジアルキルウレイド」は、ジメチルウレイドなどのラジカル、−NRCONR'R"を意味し、ここで、Rは水素またはアルキルであり、かつR'及びR"は独立してアルキルである。
「ジアルキルウレイドアルキル」は、ジメチルウレイドメチルなどのラジカル、−(アルキレン)−NRCONR'R"を意味し、ここで、Rは水素またはアルキルであり、かつR'及びR"は独立してアルキルである。
「グアニジノアルキル」は、グアニジノメチル、N'-メチルアミノエチル、2−(N',N',N",N"−テトラメチル−グアニジノ)−エチルなどの、少なくとも1個、好ましくは1又は2個の−NRC(NRR')NRR'、ここでR及びR'は独立して水素、アルキル、またはCORaであり、ここでRaはアルキルである、により置換された、1〜6個の炭素原子の直鎖一価の炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素の分岐鎖一価の炭化水素ラジカルを意味する。
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨード、好ましくはフルオロまたはクロロを意味する。
「ハロアルキル」は、−CH2Cl、−CF3、−CHF2などの、異なるハロゲンで置換されたものを含む、1以上のハロゲン原子、好ましくは1〜3個のハロゲン原子、好ましくはフッ素または塩素で置換されたアルキルを意味する。
「ハロアルコキシ」は、OCH2Cl、OCF3、−OCHF2などのラジカル、−ORを意味し、ここでRは上記で定義したハロアルキルである。
「ヒドロキシアルキル」は、1〜5個のヒドロキシ基で置換された、1〜6個の炭素原子の直鎖一価の炭化水素ラジカルまたは3〜6個の炭素の分岐鎖一価の炭化水素ラジカルを意味し、但し、2つのヒドロキシ基が存在する場合には、それらは同じ炭素原子上にはない。代表例は、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシブチル、3,4−ジヒドロキシブチル、及び2−(ヒドロキシメチル)−3−ヒドロキシプロピル、好ましくは2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル及び1−(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチルを含むがこれらに限られない。
「ヒドロキシアルキルオキシ」は、2−ヒドロキシエチルオキシ、3−ヒドロキシプロピルオキシなどのラジカル、−ORを意味し、ここで、Rは上記で定義したヒドロキシアルキルである。
「ヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニル」は、−CONH-(CH2)2−O−(CH22OHなどのラジカル、−CONH−(アルキレン)−O−(アルキレン)OHを意味し、ここで、アルキレンは上記で定義したとおりである。
「ヘテロシクロアルキル」は、3〜8個の環原子の飽和または不飽和の一価環状基を意味し、ここで、1または2個の環原子がN、O、またはS(O)nから選ばれるヘテロ原子であり、ここで、nは0〜2の整数であり、残りの環原子はCである。ヘテロシクロアルキル環は、場合により1つ以上の置換基、好ましくは1または2個の置換基で置換され、該置換基は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、3,5,6−トリヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−テトラヒドロピラン−3−イル、4,5−ジヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−6−(4,5,6−トリヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−ピラン−3−イルオキシ)−テトラヒドロ−ピラン−3−イル、ヘテロアラルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノアルキル、グアニジノアルキル、ハロ、シアノ、カルボキシ、−COOR(式中、Rは上記で定義したアルキルである。)、または−CONRaRb(式中、Ra及びRbは独立して水素またはアルキルである)、或いはその保護された誘導体、から独立して選らばれることができる。より特別には、ヘテロシクロアルキルという用語は、ピロリジン、ピペリジン、モルホリノ、ピペラジン、テトラヒドロピラニル、及びチオモルホリンを含むが、これらに限定されない。
「ヘテロシクロアルキルカルボニル」は、ラジカル、−CORを意味し、ここでRは上記で定義したヘテロシクロアルキルである。より特別には、ヘテロシクロアルキルカルボニルという用語は、1−ピロリジノカルボニル、1−ピペリジノカルボニル、4−モルホリノカルボニル、1−ピペラジノカルボニル、2−テトラヒドロピラニルカルボニル及び4−チオモルホリノカルボニル及びそれらの誘導体を含むが、これらに限定されない。
「ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル」は、ラジカル、−(アルキレン)−CORを意味し、ここで、Rは上記で定義したヘテロシクロアルキルである。より特別には、ヘテロシクロアルキルカルボニルという用語は、1−ピロリジノカルボニルメチル、1−ピペリジノカルボニルメチル、4−モルホリノカルボニルエチル、1−ピペラジノカルボニルメチル、及びそれらの誘導体を含むが、これらに限定されない。
「ヘテロシクロアルキルアルキル」は、ラジカル、−(アルキレン)−Rを意味し、ここで、Rは上記で定義したヘテロシクロアルキルである。より特別には、ヘテロシクロアルキルアルキルという用語は、1−イルメチル、ピペリジン−1−イルメチル、2−モルホリン−1−イルエチル、ピペラジン−1−イルエチル、及びそれらの誘導体を含むが、これらに限定されない。
「ヘテロシクロアルキルアルキルアミノカルボニル」は、ラジカル、−CONH−(アルキレン)−Rを意味し、ここでRは上記で定義したヘテロシクロアルキルである。より特別には、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノ−カルボニルという用語は、1−ピロリジノエチル−アミノカルボニル、1−ピペリジノエチル−アミノカルボニル、4−モルホリノエチルカルボニル、1−ピペラジノエチルアミノカルボニル、及び4−チオモルホリノプロピルアミノカルボニル及びそれらの誘導体を含むが、これらに限定されない。
ヘテロアリール」は、N、OまたはSから選ばれる1以上、好ましくは1または2個の環へテロ原子を含み、残りの環原子は炭素である、5〜10個の環原子の一価の単環式または二環式芳香族ラジカルを意味する。ヘテロアリール環は、場合により、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アミノアルキル、グアニジノアルキル、ハロ、窒素、シアノ、アミノ、アルキル、又はジアルキルアミノ、ヒドロキシ、カルボキシ、又は−COOR、ここでRは上記で定義したアルキルである、から選ばれる、1つ以上、好ましくは1または2個の置換基で置換されている。より特別には、ヘテロアリールという用語は、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、フラニル、インドリル、キノリル、ピラジン、ピリミジン、ピラジジン、オキサゾール、イソオキサゾリル、ベンズオキサゾール、キノリン、イソキノリン、ベンゾピラニル、及びチアゾリルを含むが、これらに限定されない。
「ヘテロアリールスルホニル」は、ピリジルスルホニル、フラニルスルホニルなどの、ラジカル、−SO2Rを意味し、ここで、Rは上記で定義されたヘテロアリールである。
「ヘテロアラルキル」は、ピリジルメチル、フラニルメチル、インドリルメチル、ピリミジニルメチルなどのラジカル、−(アルキレン)−Rを意味し、ここで、Rは上記で定義したヘテロアリールである。
「ヘテロシクロアミノ」は、3〜8個の環原子の飽和または不飽和の一価環状基を意味し、ここで、1または2個の環原子はN、O、またはS(O)nから選択されるヘテロ原子であり、ここで、nは0〜2の整数であり、残りの環原子はCであるが、但し、ヘテロ原子の少なくとも1つは窒素であり、かつ1又は2個の環原子は場合によりカルボニル基により置換される。ヘテロシクロアミノ環は、場合により、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノアルキル、グアニジノアルキル、ハロ、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ハロアルキル、ハロ、シアノ、カルボキシ、−CONRaRb(式中、Ra及びRbは独立して水素又はアルキルである)又は、−COOR、ここでRは上記で定義したアルキルである、から独立して選ばれる、置換基、好ましくは1又は2個の置換基で置換されている。より特別には、ヘテロシクロアミノという用語は、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ及びチオモルホリノ並びにそれらの誘導体を含むが、これらに限定されない。
「ヒドロキシカルバミミドイル」は、ラジカル、−C(=NH)NHOH又は−C(=NOH)NH2を意味する。本発明は式Iの化合物のプロドラッグも含む。プロドラッグという用語は、共有結合で結合された担体であって、該プロドラッグが哺乳動物対象に投与された場合に、式Iの活性成分を放出することのできるものを表すことを意図される。活性成分の放出はインビボで起こる。これらの技術は、一般に、所与の化合物の適切な官能基を修飾する。しかしながら、これらの修飾された官能基は、日常的な操作又はインビボにおいて、元の官能基を再生する。式Iの化合物のプロドラッグは、ヒドロキシ、カルバミミドイル、グアニジノ、アミノ、カルボキシル、又は類似の基が修飾された化合物を含む。プロドラッグの例は、式Iの化合物中のヒドロキシ官能基の(酢酸エステル、蟻酸エステル、及び安息香酸エステル誘導体などの)エステル、(N,N-ジメチルアミノカルボニルなどの)カーバーメートなどを含むが、これらに限定されない。式Iの化合物のプロドラッグも本発明の範囲内にある。
本発明は、式Iの化合物の誘導体及び保護された誘導体も含む。例えば、式Iの化合物が酸化可能な窒素原子を含む場合(例えば、式Iの化合物がピリジン、アミノ、アルキルアミノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、又はジアルキルアミノ基を含む場合)、窒素原子は本分野で周知の技術によってN-オキシドに転換されることができる。
式Iの化合物が、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボニル、チオールなどの基又は窒素原子を含む任意の基を含む場合にも、これらの基は好適な保護基で保護されることができる。好適な保護基の包括的なリストは、その開示が全体として本明細書中に参考文献として援用されている、T.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, Inc. 1999中に見出されることができる。式Iの化合物の保護された誘導体は、本分野で周知の方法によって調製可能である。
化合物の「医薬として許容可能な塩」は、医薬として許容可能であり、そして親化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。かかる塩は、以下の:塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸;または酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)−安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、グルコヘプトン酸、4,4’−メチレンビス−(3−ヒドロキシ−2−エン−1−カルボン酸)、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、3級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトン酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などの有機酸により生成される酸付加塩;或いは
親化合物中に存在する酸性のプロトンが、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、またはアルミニウムイオンなどの金属イオンで置換されているか、或いはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N−メチルグルカミンなどの有機塩基と配位するいずれかの場合に生成される塩を含む。医薬として許容可能な塩が無毒性であることは理解される。好適な医薬として許容可能な塩に関するさらなる情報は、参考文献として本明細書中に援用されている、Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985中に見出されることができる。
本発明の化合物は、不斉中心を有することができる。非対称的に置換された原子を含む本発明の化合物は、光学活性体又はラセミ体として単離されることができる。物質の分割などによって光学活性体を調製する方法は本分野で周知である。本明細書中に記載された化合物には、オレフィン、C=C二重結合などの多くの立体異性体が存在可能であり、本発明の化合物のかかるすべての安定な異性体は、本発明において考慮される。本発明の化合物のシス及びトランス異性体が記載され、そして異性体混合物として又は分離された異性体として単離されることができる。特定の立体化学又は異性体が特別に示されない限り、(式Iの化合物をあらわす)構造のすべてのキラル、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ体及びすべての立体異性体が意図される。
式Iの一定の化合物は互変異性体平衡で存在する。互変異性体として存在する式Iの化合物は、1つの可能な互変異性体として、本出願中で命名され、図示され又はそうでなければ記述される。しかしながら、すべての可能な互変異性体は、かかる名前、図解及び記述によって包含され、本発明の範囲内にあることを意図される。例えば、式Iの化合物において、−C(=NR13)NH2基は、C(=NH)NHR13基に互変異性化することができる。さらに、本明細書中で使用される用語アルキルは、わずかな実施例が記載されているにもかかわらず、上記アルキル基のすべての可能な異性体を含む。さらに、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルなどの環状基が置換される場合、わずかな実施例しか記載されていないにもかかわらず、それらは位置異性体を含む。
溶液のpHに依存して、アミン部分などの塩基性基及びカルボン酸部分などの酸性部分を含む一定の化合物は、遊離のアミン又は遊離のカルボン酸又はその中でアミンがプロトン化されてアンモニウムイオンを形成し、そしてカルボン酸が脱プロトン化されたカルボン酸イオンを形成する両親媒性イオンとして存在することができる。すべてのかかる両親媒性イオンは、本発明の範囲に含まれる。
「オキソヘテロシクロアルキル」は、その中の1又は2個の環原子がN、O又はS(O)nから選ばれるヘテロ原子である、3〜8個の環原子の飽和または不飽和の一価環状基を意味し、ここで、nは0〜2の整数であり、残りの環原子はCであり、ここで、炭素原子の1又は2個はオキソ(C=O)基で置換されている。オキソヘテロシクロアルキル環は、場合により、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、グアニジノアルキル、アルコキシ、シアノ、カルボキシ又は−COOR、ここでRは上記で定義したアルキルである、から独立して選ばれる、1つ以上置換基、好ましくは1又は2個の置換基で置換されていることができる。より特別には、ヘテロシクロアルキルという用語は、2又は3−オキソピロリジン−1−イル、2、3又は4−オキソピペリジノ、3−オキソモルホリノ、2−オキソ−ピペラジノ、2−オキソテトラヒドロピラニル、3−オキソチオモルホリノ、2−イミダゾリドン及びそれらの誘導体を含むがこれらに限定されない。
「オキソヘテロシクロアルキルアルキル」は、ラジカル、−(アルキレン)−Rを意味し、ここで、Rは上記で定義したオキソヘテロシクロアルキルアルキル基である。より特別には、オキソヘテロシクロアルキルアルキルという用語は、2又は3−オキソピロリジン−1−イル−(メチル、エチル、又はプロピル)、2、3、又は4−オキソピペリジン−1−イル−(メチル、エチル、又はプロピル)、3−オキソモルホリン4−イル−(メチル、エチル、又はプロピル)、2−オキソピペラジン−1−イル−(メチル、エチル、又はプロピル)、2−オキソテトラヒドロ−ピラン−3−イル−(メチル、エチル、又はプロピル)、3−オキソチオモルホリン−4−イル−(メチル、エチル、又はプロピル)、2−イミダゾリドン−1−イル−(メチル、エチル、又はプロピル)、及びそれらの誘導体を含むが、これらに限定されない。
「任意の」又は「場合により」は、その後に記載される事象又は状況が起こってもよいが起こる必要はないことを意味し、そして該記載は、その事象又は状況が起こる場合および起こらない場合を含む。例えば、「場合によりアルキル基で1または2置換されたヘテロシクロアルキル基」は、該アルキルが存在してもよいがその必要はないことを意味し、そして該記載はヘテロシクロアルキル基がアルキル基で1又は2置換される状況及びヘテロシクロアルキル基がアルキル基で置換されない状況を含む。
「医薬として許容可能な担体又は賦形剤」は、一般的に安全、無毒性、かつ、生物学的にもまたその他でも望ましくないものでなく、かつ、獣医学的並びにヒトの医薬としての使用が許容可能な医薬組成物の調製に有用な担体又は賦形剤を含む。本明細書及び請求項において使用される「医薬として許容可能な担体/賦形剤」は、かかる賦形剤を1つ及び2つ以上含む両方の場合がある。
病気の「治療すること」又は「治療」は、以下の:
(1)病気を予防すること、すなわち、病気に対して曝露されるか又は病気に罹らせられるかもしれないが、まだその病気の症状を経験していないか又は表していない哺乳動物において、病気の臨床症状が発生しないようにすること;
(2)病気を抑制すること、すなわち、病気又はその臨床症状の発生を停止させるかまたは低下させること;或いは
(3)病気を軽減すること、すなわち、病気又はその臨床症状を後退させること;
を含む。
「治療的有効量」は、病気の治療のために哺乳動物に投与された場合、病気のかかる治療を行うのに十分な本発明の化合物の量を意味する。「治療的有効量」は、化合物、病気及びその重篤度並びに治療される哺乳動物の年齢、体重等によって変化するであろう。
「チオウレイド」は、ラジカル、−NRC(S)NR'R"を意味し、ここで、R、R'及びR"は独立して水素又はアルキルである。
「チオウレイドアルキル」は、ラジカル、−(アルキレン)−NRC(S)NR'R"を意味し、ここで、アルキレンは上記で定義したとおりである。代表的な例は、チオウレイドメチル、チオウレイドエチルなどを含むが、これらに限定されない。
「ウレイド」は、ラジカル、−NHCONH2を意味する。
「ウレイドアルキル」は、ラジカル−(アルキレン)−NHCONH2を意味し、ここで、アルキレンは上記で定義したとおりである。代表的な例は、ウレイドメチル、ウレイドエチルなどを含むがこれらに限定されない。
R1、R2及びRyが水素であり;X1が−N−であり、X2、X3、及びX4が炭素である、本発明の代表的な化合物を以下の表Iに開示する。
Figure 2008501700
好ましい実施態様
本発明の最も広い定義が発明の要約中に示される一方、一定の式Iの化合物が好ましい。例えば:
(I)1つの好ましい化合物群は、以下の式Ia:
Figure 2008501700
{式中、
R3、R13及びRzは発明の要約において定義したとおりである。}
によって表される。
上記の群Ia内で、好ましい化合物群は、R3がジカルボキシアルキルアミノカルボニルアルキル、好ましくは、−CH2CONHR又は−C(CH3)2CONHRであり、ここで、Rはジカルボキシアルキル、より好ましくは1,2−ジカルボキシエチル又は1,3−ジカルボキシプロプ−2−イル、さらにより好ましくは(R)−1,2−ジカルボキシエチル又は(S)−1,2−ジカルボキシエチルであるものである。
上記の好ましい群及びその中に含まれるより好ましい群の中で、さらにより好ましい化合物群は、式中:
Rzがハロ、ヒドロキシアルキル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノアルキル、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル、オキソヘテロシクロアルキル、カルボキシアルキル、オキソヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアラルキル、ウレイド、アルキルウレイド、ジアルキルウレイド、ウレイドアルキル、アルキルウレイドアルキル、ジアルキルウレイドアルキル、チオウレイド、チオウレイドアルキル、−COR12(式中、R12は、アルキル、ヒドロキシアルキル、又はハロアルキルである。)、−(アルキレン)−COR12(式中、R12はアルキル又はハロアルキルである。)、−CONR14R15(式中、R14は水素又はアルキルであり、かつR15は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−CONR16R17(式中、R16は水素又はアルキルであり、かつR17は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アリ−ル、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−NR18R19(式中、R18は水素またはアルキルであり、かつR19は水素、アルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−NR20R21(式中、R20は水素又はアルキルであり、R21は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−SO2NR22R23(式中、R22及びR23は独立してアルキルである。)、−NR26SO2NR27R28(式中、R26及びR27は独立して又はアルキルであり、かつR28は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR27とR28はそれらが結合する窒素と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、又はー(アルキレン)−NR29SO2NR30R31(式中、R29及びR30は独立して水素又はアルキルであり、かつR31は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR30とR31はそれらが結合する窒素と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)であるもの;或いは
その両親媒性イオン又は医薬として許容可能な塩である。
好ましくは、Rzは、アミノスルホニル、アルキルスルホニルアミノアルキル、ハロ、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル、ウレイド、ウレイドアルキル、アルキルウレイドアルキル、ジアルキルウレイドアルキル、−CONR14R15(式中、R14は水素又はアルキルであり、かつR15は水素又はアルキルである。)、−(アルキレン)−CONR16R17(式中、R16は水素又はアルキルであり、かつR17は水素、アルキル又はヒドロキシアルキルである。)、或いは−(アルキレン)−NR20R21(式中、R20は水素又はアルキルであり、かつR21は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル又はアシルである。)である。
より好ましくは、Rzは、フルオロ、アミノスルホニル、ウレイドメチル、tert-ブチルウレイドメチル、3,3−ジメチルウレイドメチル、アミノメチル、ピペラジン−1−イルカルボニル−メチル、カルボキシメチル、ヒドロキシメチルカルボニルアミノメチル、アミノカルボニル、アセチルアミノメチル、アミノカルボニルメチル、メチルアミノカルボニルメチル、ジメチルアミノカルボニルメチル、2−ヒドロキシエチルアミノカルボニルメチル、モルホリン−4−イル−カルボニルメチル、メトキシカルボニルアミノメチル、R又はS又はRS−1−ヒドロキシエチルカルボニル−アミノメチル、ヒドロキシメチル、又はメチルスルホニルアミノメチルである。
上記の好ましい群及びより好ましい群及びその中に含まれるさらにより好ましい群内で、特別に好ましい化合物群は、式中、R13が水素、ヒドロキシ、メトキシ、又はエトキシカルボニルであり、より好ましくは水素であるものである。
最も好ましくは、式Iの化合物は、以下の式Ib又はIc:
Figure 2008501700
により表されるもの、或いはその両親媒性イオン又は医薬として許容可能な塩である。
式Iの化合物のさらに他の好ましい群は、以下の部分:
Figure 2008501700
が、3‘−アセチルフェニル、3’−ヒドロキシフェニル、2‘−ヒドロキシフェニル、3’−アミノカルボニルフェニル、3‘−シアノフェニル、5’−フルオロ−2‘−ヒドロキシフェニル、5’−クロロ−2‘−ヒドロキシフェニル、2’−ヒドロキシ−メチルフェニル、2‘−ヒドロキシフェニル、5’−カルボキシ−2‘−ヒドロキシフェニル、2’,5‘−ジヒドロキシフェニル、5’−シアノ−2‘−メトキシフェニル、5’−アミノカルボニル−2‘−メトキシフェニル、2’,6‘−ジヒドロキシフェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−ニトロフェニル、2’−シアノフェニル、3‘−ヒドロキシメチルフェニル、5’−シアノ−2‘−ヒドロキシ−フェニル、5’−アミノカルボニル−2‘−ヒドロキシフェニル、2’,6‘−ジヒドロキシフェニル、5’−アミノメチル−2‘−ヒドロキシフェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−ウレイドメチルフェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−イミダゾール−2−イルフェニル、5’−アミノ−2‘−ヒドロキシフェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−ウレイドフェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−(2−モルホリン−4−イルエチル)アミノカルボニル−フェニル、3’−ブロモ−2‘−ヒドロキシ−5’−ヒドロキシメチルフェニル、5‘−(2−シアノエチル)−2’−ヒドロキシフェニル、3‘−ブロモ−5’−カルボキシメチル−2‘−ヒドロキシフェニル、5’−(2−カルボキシエチル)−2‘−ヒドロキシフェニル、5’−アミノカルボニルメチル−2‘−ヒドロキシフェニル、3’,5‘−ジクロロ−2’−ヒドロキシフェニル、2‘−ヒドロキシ−5’−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルアミノカルボニル]フェニル、5‘−ジメチルアミノスルホニルアミノ−2’−ヒドロキシ−フェニル、3‘−ブロモ−5’−クロロ−2‘−ヒドロキシ−フェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)フェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)フェニル、5’−カルバミミドイル−2‘−ヒドロキシフェニル、5’−(2−ジメチルアミノエチルアミノカルボニル)−2‘−ヒドロキシフェニル、又は5’−アミノカルボニル−2‘−ヒドロキシフェニルであるものである。好ましくは、2’−ヒドロキシフェニル、5‘−フルオロ−2’−ヒドロキシフェニル、5‘−クロロ−2−ヒドロキシフェニル、2’−ヒドロキシメチルフェニル、2‘−ヒドロキシフェニル、5’−カルボキシ−2‘−ヒドロキシ−フェニル、2’,5‘−ジヒドロキシフェニル、2’,6‘−ジヒドキロシ−フェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−ニトロフェニル、5’−シアノ−2‘−ヒドロキシフェニル、5’−アミノカルボニル−2‘−ヒドロキシフェニル、2’,6‘−ジヒドロキシフェニル、5’−アミノメチル−2‘−ヒドロキシフェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−ウレイドメチルフェニル、2’−ヒドロキシ−5’−イミダゾール−2−イルフェニル、5’−アミノ−2’−ヒドロキシフェニル、2’−ヒドロキシ−5’−ウレイド−フェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−(2−モルホリン−4‐イルエチル)アミノカルボニル−フェニル、3’−ブロモ−2‘−ヒドロキシ−5’−ヒドロキシメチルフェニル、5‘−(2−シアノエチル)−2’−ヒドロキシフェニル、3‘−ブロモ−5’−カルボキシメチル−2‘−ヒドロキシフェニル、5’−(2−カルボキシエチル)−2‘−ヒドロキシフェニル、5’−アミノカルボニルメチル−2‘−ヒドロキシフェニル、3’,5‘−ジクロロ−2’−ヒドロキシフェニル、2‘−ヒドロキシ−5’−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルアミノカルボニル]フェニル、5‘−ジメチルアミノスルホニルアミノ−2’−ヒドロキシ−フェニル、3‘−ブロモ−5’−クロロ−2‘−ヒドロキシフェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−(4−メチルピペラジン−1−イルカルボニル)フェニル、2’−ヒドロキシ−5‘−(4−メチルピペラジン−1−イルメチル)フェニル、5’−カルバミミドイル−2’−ヒドロキシフェニル、5’−メチルアミノカルボニルメチル−2’−ヒドロキシフェニル、5’−(2−ジメチルアミノエチルアミノカルボニル)−2‘−ヒドロキシフェニル、又は5’−アミノカルボニル−2’−ヒドロキシフェニルである。より好ましくは、2’,6’−ジヒドロキシフェニル、5’−フルオロ−2’−ヒドロキシフェニル、3’−アミノスルホニルフェニル、5’−アミノカルボニル−2’−ヒドロキシフェニル、5’−アミノカルボニルメチル−2’−ヒドロキシフェニル、5’−メチルアミノカルボニルメチル−2’−ヒドロキシフェニル、5’−ヒドロキシメチル−2’−ヒドロキシフェニル、5’−アセチルアミノメチル−2’−ヒドロキシフェニル、2’−ヒドロキシ−5’−ウレイドフェニル;2’−ヒドロキシ−5’−ウレイドメチルフェニル、2’−ヒドロキシ−5’−N−メチルウレイドメチル−フェニル、2’−ヒドロキシ−5’−N,N−ジメチルウレイドメチルフェニル、または5’−メチルスルホニルアミノ−2’−ヒドロキシフェニルである。
この群において、より好ましい化合物の群は、R1及びR2が水素であり、X1が窒素であり、X2〜X4が炭素であり、かつ、R3がジカルボキシアミノカルボニルアルキル、好ましくはCH2CONHRまたは−C(CH32CONHR、ここでRが1,2−ジカルボキシエチルまたは1,3−ジカルボキシプロプ−2−イルであり、さらにより好ましくは(R)−1,2−ジカルボキシエチルである。
(III)さらに他の好ましい式Iの化合物群は、以下の部分:
Figure 2008501700
が以下の式:
Figure 2008501700
であるものであり、ここで、Rzは、フルオロ、アミノスルホニル、ウレイドメチル、−CH2NHCONCH3、−CH2NHCONHC(CH3)3、N,N-ジメチルウレイドメチル、アミノメチル、ピペラジン−1−イルカルボニルメチル、カルボキシメチル、−CH2NHCOCH2OH、アミノカルボニル、アセチルアミノメチル、アミノカルボニルメチル、メチルアミノカルボニルメチル、ジメチルアミノカルボニルメチル、2−ヒドロキシエチルアミノカルボニルメチル、モルホリン−4−イルカルボニルメチル、メトキシカルボニルアミノメチル、ヒドロキシメチル、またはメチルスルホニルアミノメチルである。
上記の好ましい実施態様への言及は、特記しないかぎり、特別なそして好ましい群のすべての組み合わせを含むことを意味する。
一般的な合成スキーム
本発明の化合物は、以下に示す反応スキームに示された方法によって作られることができる。
これらの化合物の調製に使用される出発物質及び試薬は、Aldrich Chemical Co.,(Milwaukee, Wis.)、Bachem(Torrance, Calif.)、またはSigma(St. Louis, Mo.)などの商業的供給者から入手可能であるか或いは、或いはFieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis, Volumes 1-17(John Wiley and Sons, 1991);Rodd's Chemistry of Carbon Compounds, Volumes 1-5 and Supplemental(Elsevier Science Publishers, 1989);Organic Reactions, Volumes 1-40(John Wiley and Sons, 1991)、March's Advanced Organic Chemistry, (John Wiley and Sons, 4th Edition)及びLarock's Comprehesive Organic Transformations(VCH Publishers Inc., 1989)などの参考文献中に記載された手順にしたがって、当業者に知られた方法により調製される。これらのスキームは、単に本発明の化合物が合成可能ないくつかの方法を例示するものであり、これらのスキームに対する様々な改変が可能であり、そしてこの開示を参照した当業者に示唆されるであろう。
反応の出発物質及び中間体は、所望により、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどを含むがこれらに限られない、慣用の技術を用いて単離されそして精製されることができる。かかる物質は、物理定数表及びスペクトルデータを含む慣用の手段を用いて特徴づけされることができる。
反対の意味に特定されない限り、本明細書に記載の反応は、大気圧で約−78℃〜約150℃の温度範囲、より好ましくは約0℃〜約125℃、そして最も好ましくはおよそ室温(又は周囲温度)、例えば約20℃、で起こる。
式Iの化合物、式中、X1は−N−であり、R13は水素であり、R3はジカルボキシアルキルアミノカルボニルアルキルであり、かつX2、X3、X4、R1、R2、Rx、Ry及びRzが発明の要約において定義したとおりである、は、以下のスキームIに記載したとおりに調製されることができる。
Figure 2008501700
式Iのフェノール誘導体(式中、Rは水素またはヒドロキシ保護基、好ましくはヒドロキシであり、かつR'はアルキルである。)のホルミル化は、式2の化合物を提供する。ホルミル化反応は、塩化マグネシウム及びトリエチルアミンなどの有機塩基の存在下など、そしてアセトニトリルなどの好適な有機溶媒中などで実施される。ジメチルホルムアミドなどの好適な有機溶媒中でのN-ブロモサクシニミド、N-ヨードサクシニミドなどの好適なハロゲン化剤による2のハロゲン化は、Xがハロである式3の化合物を提供する。
式1の化合物は、商業的に入手可能であるかまたはそれらは本分野で周知の方法によって調製可能である。例えば、メチル4−ヒドロキシフェニル−アセテートは商業的に入手可能である。
アルキル、メチルオキシエトキシメチル、ベンジル、などの好適なヒドロキシ保護基による、3(式中、Rは水素である)中のヒドロキシ基の保護は、式4の化合物を提供する。他の好適なヒドロキシ保護基の包括的なリストは、その開示が全体として、本明細書中に参考文献として援用されている、T.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, Inc. 1999中に見出されることができる。好ましいヒドロキシ保護基は、2−メトキシエトキシメチル及びベンジルである。反応は典型的には、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下、かつジクロロメタン、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲン化有機溶媒中で実施される。
式5(式中、Rx、Ry及びRzが発明の要約中で定義したとおりであるかまたはその保護された誘導体である)のボロン酸化合物による5の処理は、式6のビフェニル化合物を提供する。反応はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどのパラジウム触媒の存在下、かつトルエン又はジメトキシエタンなどの好適な有機溶媒及び水性炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの塩基中で実施される。或いは、反応はテトラヒドロフランなどの好適な有機溶媒中、ジイソプロピルアミンの存在下でPdCl2(dppf).CH2Cl2錯体存在下で実施可能である。式5の化合物は、商業的に入手可能であるか、または本分野で周知の方法によって調製可能である。例えば、5−フルオロ−2−メトキシボロン酸は、商業的に入手可能である。他のものは、式Ph-(Rx,Ry、Rz)X、ここで、Xはハロであり、かつRx、Ry及びRzは発明の要約において定義したとおりである、のハロゲン化ベンゼンを、n−ブチルリチウムなどの有機金属試薬で処理して、有機金属種を生成し、これをホウ酸トリメチルで処理して、対応するボロン酸を提供することによって調製される。式Ph-(Rx,Ry、Rz)Xのハロゲン化ベンゼンは、商業的に入手可能であるかまたは本分野で周知の方法によって調製されることができる。たとえば、2−ブロモ−4−フルオロフェノールは、商業的に入手可能である。1−(3−ブロモ−4−メトキシエトキシメトキシベンジル)−3−tert−ブチルウレアは、3−ブロモ−4−ヒドロキシベンゾニトリルを、ジイソプロピルアミンなど塩基の存在下で、塩化メトキシエトキシメチルで処理し、続いて、得られた3−ブロモ−4−メチルエトキシメトキシ)ベンゾニトリルを、ジボランなどの好適な還元剤で還元して3−ブロモ−4−メトキシエトキシメトキシベンジルアミンとすることによって調製されることができる。tert-ブチルイソシアネートによる3−ブロモ−4−メトキシエトキシメトキシベンジルアミンの処理により所望の化合物が提供される。1−(3−ブロモ−4−メトキシエトキシメトキシベンジル)−3−tert−ブチルウレアは、酸性の加水分解反応条件下でtert-ブチル基を除去することによって1−(3−ブロモ−4−メトキシエトキシメトキシベンジル)ウレアに転換される。
ベンゾキノン、空気酸化又はFeCl3及びO2などの好適な酸化剤の存在下かつメタノール、エタノールなどの好適な有機溶媒の存在下における、式7の1,2−ジアミノ化合物と6の縮合は、式8の化合物を提供し、これは塩基性の加水分解反応条件下でR'基を除去したのち、式9の化合物を提供する。或いは、反応は、イソプロパノールなどのアルコール溶媒中のメタ亜硫酸ナトリウム水溶液を使用し、かつ酸素の存在下で実施される。
9とジカルボキシ保護されたジカルボキシアルキルアミノとの反応は、ジカルボキシ保護された式Iの化合物を提供し、これはジカルボキシ保護基を除去後に式I、式中、X1は−N−である、の化合物を提供する。アミノ化反応は、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス−ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP(登録商標))、O-ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N',N'−テトラメチル−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドハイドロクロライド(EDC)、又は1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、などの好適なカップリング剤の存在下、場合により1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、N-メチルモルホリンなどの塩基の存在下で実施される。反応は、典型的には、20〜30℃、好ましくは約25℃で実施され、そして完結するのに2〜24時間必要である。好適な反応溶媒は、N,N-ジメチルホルムアミドなどの不活性有機溶媒である。
式(I)の化合物の他の調製方法は、その開示が全体として、本明細書中に参考文献として援用されている、2003年6月19日に出願公開第20030114457A1号として公開された、Hu, Huiyongらの米国特許出願に開示されている。
式I、式中、X1は−CH−であり、R13は水素であり、R3はジカルボキシアルキルアミノカルボニエルアルキルであり、X2、X3、X4、R1、R2、Rx、Ry及びRzは発明の要約において定義されたとおりである、の化合物は、以下のスキームIIに記載されたとおりに調製可能である。
Figure 2008501700
好適なヒドロキシ保護基による、式7の化合物中のヒドロキシ基の保護は、式11の化合物を提供する。好適なヒドロキシ保護基の包括的なリストは、その開示が全体として、本明細書中に参考文献として援用されている、T.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, Inc. 1999中に見出されることができる。好ましいヒドロキシ保護基は、2−メトキシエトキシメチルである。反応は典型的には、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下、かつジクロロメタン、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲン化有機溶媒中で実施される。
Muller, S.: Liepold, B.; Roth G. J.;Bestmann H. J. Synlett 1996, 6, 521-522に記載の改変手順を用いる11のエチニル化は、式12のエチニルビフェニル化合物を提供する。
Sakamoto, T; Kondo, Y.; Iwashita, S.; Nagano, T.;Yamanaka, H. Chem. Pharm. Bull. 1988, 36, 1305に記載の反応条件を用いる、式12の化合物と式13、式中、PG1はメチルスルホニル、tert-ブトキシカルボニル、トリフルオロアセチルなどの好適な窒素保護基であり、かつXはハロである、のシアノ化合物との反応は、式14(式中、X1、X2、X3及びX4は炭素であり、かつPG1は水素でない)中のアミノ基の5−シアノ−2−(ビフェニル−3−イル)−1H−インドール化合物を提供する。脱保護ステップにおいて使用する反応条件は、窒素保護基の性質に依存する。例えば、保護基がメチルスルホニルである場合、それは、塩基性加水分解反応条件下で除去される。好適な塩基は、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などである。反応は、メタノール、エタノールなどのアルコール溶媒中で実施される。保護基がtert-ブトキシカルボニルである場合、それは酸性の加水分解反応条件下で除去される。式13の化合物は、商業的に入手可能であるかまたはそれらは本分野で周知の方法によって調製可能である。
15中のヒドロキシ保護基が除去されて、5−シアノ−2−(2−ヒドロキシビフェニル−3−イル)−1H−インドール16を提供する。脱保護反応に使用される反応条件は、ヒドロキシ保護基の性質に依存する。例えば、保護基が2−メトキシエトキシメチルである場合、それは、好適なアルコール溶媒中で16を非水性反応条件下、酸で処理することによって除去される。
次に、先ず、メタホール、エタノールなどの無水アルコール溶媒中で16を塩化水素で処理し、次に得られた(5−メトキシカルボニミドイル)−2−(2−ヒドロキシビフェニル−3−イル)−1H−インドール17を、メタノール、エタノールなどのアルコール溶媒中で炭酸アンモニウムなどの無機塩基で処理するか又は過剰のアンモニアで処理して、式18の(5−カルバミミドイル)−2−(2−ヒドロキシビフェニル−3−イル)−1H−インドールを得て、これを上記のスキームIに記載の通りに式Iの化合物に転換することによって、式16中のシアノ基をカルバミミドイル基に転換する。
式Iの化合物は、式Iの他の化合物に転換されることができる。例えば、臭化水素酸などの好適な脱アルキル化剤によるアルコキシ基の加水分解によって、式I、式中、Rxはアルコキシである、の化合物は、対応する式I、式中、Rxはヒドロキシである、の化合物に転換可能である。式I、式中、Rzはシアノである、の化合物は、加水分解反応条件下で、対応する式I、式中、Rzはアミノカルボニルである、に転換可能である。シアノ基は、還元されてアミノメチル基となることもでき、これはイソシアネートまたはチオシアネートで処理されて対応する式I、式中、Rzはそれぞれ、ウレイドメチルまたはチオウレイドメチルである、の化合物を生じることもできる。本分野で周知の条件下、ヒドロキシルアミンまたはアルコキシアミンと反応させることによって、式I、式中、R13は水素である、の化合物は、対応する式I、式中、R13はヒドロキシまたはアルコキシである、の化合物に転換可能である。
用途
本発明の化合物は、第VIIa、第IXa、第Xa、及び第XIa因子、特に、第VIIa因子を阻害し、そしてしたがって、哺乳動物における血栓塞栓性障害の治療又は予防のための抗凝固剤として有用である。
言及される特別な病気は、(DVTなどの)静脈血栓症及び肺塞栓症、(心筋梗塞、不安定狭心症、血栓に基づく脳卒中及び末梢動脈血栓症などの)動脈血栓症、及び通常心房細動の間の心房に由来するか又は貫壁性心筋梗塞症後の左心室に由来するか或いはうっ血性心不全により引き起こされる、全身性の塞栓症の治療的及び/又は予防的処置;血栓溶解、経皮経管的血管形成術(PTA)及び心臓バイパス手術後の再狭窄(すなわち、血栓症)の予防;一般的に顕微手術及び血管手術後の再血栓形成の予防を含む。
さらなる適応症は、細菌、多発外傷、中毒症、または他の任意のメカニズムによって引き起こされる播種性血管内凝固の治療的及び/または予防的処置;血管移植片、血管ステント、血管カテーテル、機械的及び生物学的な人口弁または任意の他の医療装置などの体内の異物表面と血液が接触した場合の抗凝固処置;並び心肺装置を用いる冠血管手術または血液透析の間などに体外の医療装置と血液が接触する場合の抗凝固処置;特発性及び成人呼吸窮迫症候群、放射線照射または化学療法後の肺線維症、敗血症ショック、敗血症、浮腫、冠動脈疾患及び動脈硬化巣の形成などの急性または慢性の動脈硬化症を含むがこれらに限られない炎症反応、大脳動脈疾患、脳梗塞、脳血栓症、脳塞栓症、末梢動脈疾患、虚血、(不安定狭心症を含む)狭心症、再灌流傷害、経皮経管的血管形成術(PTA)及び冠動脈バイパス手術後の再狭窄の治療的及び/又は予防的処置を含む。
本発明の化合物は、癌またはリューマチ関節炎の治療にも使用可能である。
試験
本発明の化合物が第VIIa因子及び第Xa因子を阻害する能力は、以下の生物学的アッセイの実験例1および2に記載のインビトロ及びインビボのアッセイにおいて試験されることができる。
医薬組成物の投与
一般に、本発明の化合物は、類似の用途に役立つ作用物質の任意の許容された投与様式によって治療的有効量で投与されるであろう。本発明の化合物すなわち、活性成分、の実際の量は、治療される病気の重篤度、対象の年齢及び相対的健康状態、使用される化合物の力価、投与経路及び形態、並びに他の因子などの多数の因子に依存する。
本発明の化合物の治療的有効量は、受容者の体重1キログラム、1日当たり、およそ0.01〜50mg;好ましくは、約0.1〜20mg/kg/日;より好ましくは、約0.25mg/kg/日〜10mg/kg/日である。したがって、70kgの人への投与には、用量は、最も好ましくは一日あたり約7mg〜1.4gである。
一般に、本発明の化合物は、以下の投与経路:経口、全身性(例えば、経皮的、鼻腔内、又は坐剤による)、或いは腸管外(例えば、筋肉内、静脈内または皮下)の任意のものによって、医薬組成物として投与される。好ましい投与方法は、苦痛の程度によって調節可能な便利な毎日投与計画を用いる経口または腸管外投与である。経口組成物は、錠剤、ピル、カプセル、半固体、散剤、徐放性製剤、溶液、懸濁液、エリキシル、エアロゾル、または任意の他の適切な組成物の形態をとることができる。
製剤の選択は、(例えば、経口投与のためには、錠剤、ピルまたはカプセルの形態の製剤が好ましい)薬物投与様式及び薬物物質のバイオアベイラビリティーなどの様々な因子に依存する。最近、表面積を増加させること、すなわち粒子サイズを小さくすること、によってバイオアベイラビリティーが増加可能であるという原理に基づいて、特に、低いバイオアベイラビリティーを示す薬物のための医薬製剤が開発された。例えば、米国特許第4,107,288号は、活性物質がマクロ分子の架橋マトリックス上に支持されている、10〜1000nmのサイズ範囲の粒子を含む医薬製剤を記載する。米国特許第5,145,684号は、薬物物質が表面改質剤の存在下でナノ粒子(平均粒子サイズ400nm)に微粉砕され、そして液体媒体中に分散されて、著しく高いバイオアベイラビリティーを示す医薬製剤を生じる、医薬製剤の製造方法を記載する。
一般に、組成物は、少なくとも1つの医薬として許容可能な賦形剤とともに本発明の化合物を含む。許容可能な賦形剤は、無毒性であり、投与を助け、そして本発明の化合物の治療的利益に悪影響を及ぼさない。かかる賦形剤は、任意の固体、液体、半固体またはエアロゾル組成物の場合には、当業者が一般的に利用可能なガス状賦形剤であることができる。
固体医薬賦形剤は、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、シュークロース、ゼラチン、麦芽、コメ、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルクなどを含む。液体及び半固体賦形剤は、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノール及び石油、ピーナツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油などの動物、植物または合成由来の多様なオイルから選ばれることができる。特に注射用溶液のために好ましい液体担体は、水、食塩水、水性デキストロース及びグリコールなどを含む。
圧縮ガスは、本発明の化合物をエアロゾル形態に分散させるのに使用されることができる。この目的のために好適な不活性ガスは、窒素、二酸化炭素などである。
他の好適な医薬賦形剤及びそれらの製剤は、E.W. Martin編のRemington's Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Company, 18th ed. 1990)に記載されている。
製剤中の化合物の量は、当業者によって採用される全範囲内で変動可能である。典型的には、製剤は、重量パーセント(wt%)に基づいて全製剤中の約0.01〜99.99重量パーセントの本発明の化合物を残りの1つ以上の好適な医薬賦形剤とのバランスで含む。好ましくは、化合物は、約1〜80重量%のレベルで存在する。本発明の化合物を含む代表的な医薬製剤を以下に記載する。
本発明の化合物は、単独で、又は本発明の他の化合物とともに、又は1つ以上の他の活性成分とともに投与されることができる。例えば、本発明の化合物は、トロンビン阻害剤、第IXa因子及び第Xa因子阻害剤から成る群から独立して選ばれる他の抗凝固剤とともに投与されることができる。好ましくは、トロンビン阻害剤は、イノガトラン(Inogatran(登録商標))、メラガトラン(Melagatran(登録商標))又はそれらのプロドラッグであって、これらは、その開示が全体として本明細書中に参考文献として援用されているPCT国際特許出願公開第WO94/29336号及び同第WO97/23499号中に開示されている。本発明の併用製品中で使用されることのできる第Xa因子阻害剤は、Current Opinion in Therapeutic Patents, 1993, 1173-1179、並びに
Figure 2008501700
Figure 2008501700
中に記載されたものを含み、これらのすべての文献の特別なそして一般的な開示は、参考文献として本明細書中に援用されている。
第Xa因子阻害剤は、そのすべての文献の特別なそして一般的な開示が参考文献として本明細書中に援用されている、国際特許出願第WO96/10022号、同第WO97/28129号、同第WO97/29104号、同第WO98/21188号、同第99/06371号、同第WO99/57099号、同第WO99/57112号、同第WO00/47573号、同第WO00/78749号、同第99/09027号及び同第WO99/57113号中に開示されたもの、ならびに4−{4−[4−(5−クロロインドール−2−イルスルホニル)ピペラジン−1−カルボニル]フェニル}−ピリジン−1−オキシド及び医薬として許容可能なその塩も含む。好ましい第Xa因子阻害剤は、アンチスタチン、マダニ抗凝固タンパク質、並びにSQ-311及びSQ-315として知られるもの(国際特許出願第WO98/57951号を参照のこと);SN-292(国際特許出願第WO98/28282号を参照のこと);SN-429及びSN-116(国際特許出願第WO98/28269号を参照のこと);RPR-208707(国際特許出願第WO98/25611号の実施例48を参照のこと);XU-817(国際特許出願第WO98/01428号を参照のこと);SF-324及びSF-303(国際特許出願第WO97/23212号を参照のこと);YM60828(国際特許出願第WO96/16940号の実施例75を参照のこと);FACTOREX(米国特許第5,783,421号を参照のこと);SF-324(ヨーロッパ特許出願第EP874629号を参照のこと);DX9065A(ヨーロッパ特許出願第EP540051号の実施例39を参照のこと);1−(4−カルバミミドイルベンジル)−4−(6−クロロナフタレン−2−イルスルホニル)−ピペラジン−2−オン(日本国特許第JP12204081号の実施例2を参照のこと);M55555(国際特許出願第WO99/33805号の実施例39を参照のこと);DPC423(1−(3−カルバミミドイルフェニル)−2−(2’−アミノスルホニル[1,1’−ビフェニル]−4−イルアミノカルボニル)−4−ブロモピロール、国際特許出願第WO98/28269号を参照のこと);3−(3,5−ジフルオロ−6−[3−(4,5−ジヒドロ−1−メチル−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−4−[2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ]−ピリジン−2−イルオキシ)−4−ヒドロキシ−ベンズアミジン(国際特許出願第WO00/31068号を参照のこと);ZK-807834(国際特許出願第WO7/29067号を参照のこと);1,4−ジアザ−4−(6−クロロナフタレン−2−イルスルホニル)−6−(メトキシメチル)−7−オキサ−1’−(ピリジン−4−イル)−スピロ[ビシクロ−[4−3.0]−ノナン−8,4’−ピペリジン]−2−オン(国際特許出願第WO01/02397号を参照のこと);(S)−1−(4−アミノキナゾリン−7−イルメチル)−4−[2−(5−クロロチエン−2−イルオキシ)−アセチル]−3−メトキシ−メチルピペラジン−2−オン(国際特許出願第WO00/32590号を参照のこと);3−(2−[4−(2−アミノスルホニル−フェニル)ベンゾイルフェノキシ)−ベンズアミジン(国際特許出願第WO01/19788号を参照のこと);及び4−(2−[4−(5−クロロインドール−2−イル−スルホニル)−2−(ピロリジン−1−イル−カルボニルメチル)−ピペラジン−1−イル−カルボニル]−チアゾール−5−イル)ピリジンNオキシド(日本国特許出願第JP12143623号を参照のこと);そして、国際特許出願第WO98/21188号の実施例7、同第WO99/57113号の実施例3及び6、同第WO00/78747号の実施例6、米国特許第6,080,767号の実施例188、211及び167;国際特許出願第WO99/33805号の実施例40、54及び55;同第WO01/05784号の実施例5、6、8、9、10、11、12、13、15、16及び17;同第WO01/12600号の実施例6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、22、23、25、26、28、29、30、31、32、33、34、38、39、40、41、42及び43並びに同第WO00/35886号の実施例802及び877の化合物を含む。併用療法において使用可能な他の抗凝固剤は、全体として本明細書中に参考文献として援用されている、以下の:
Figure 2008501700
中に開示されたものである。
メラガトラン及び(プロドラッグを含む)その誘導体を投与するのに使用するための好適な製剤は、例えば、なかでも、その開示が参考文献として本明細書中に援用されている、国際特許出願第WO94/29336号、同第WO96/14084号、同第WO96/16671号、同第WO97/23499号、同第WO97/39770号、同第WO97/45138号、同第WO98/16252号、同第WO99/27912号、同第WO99/27913号、同第WO00/12043号及び同第WO00/13671号に記載されたものである。
同様に、第Xa因子阻害剤及び(プロドラッグを含む)その誘導体の投与において使用される好適な製剤は、例えば、その開示が参考文献として本明細書中に援用されている、本明細書中で先に示した第Xa因子阻害剤に関する従来技術の文献中に記載されたように、文献中に記載されている。その他、好適な製剤、そして特にメラガトラン/誘導体及び第Xa因子阻害剤/誘導体の両方を含む併用製剤の調製は、日常的な技術を用いて当業者によって非発明的に達成されることができる。各製剤中のメラガトラン、第Xa因子阻害剤、又はどちらかの誘導体の量は、状態の重篤度及び治療される患者、並びに使用される化合物に依存するが、当業者によって非発明的に決定されることができる。
哺乳動物、特にヒト、の患者の治療的及び/又は予防的処置におけるメラガトラン、第Xa因子阻害剤及びどちらかの誘導体の好適な用量は、医療従事者又は他の当業者によって日常的に決定されることができ、その中の開示が参考文献として本明細書中に援用されている、本明細書中で先に示した、メラガトラン(又はプロドラッグを含むその誘導体)及び第Xa因子阻害剤に関する従来技術の文献中で検討されている各用量を含む。
すべての溶媒及び試薬はAldrichから購入し、そして注記した箇所を除き受領したままで使用した。すべての反応及び生成物は、ダイオードアレイ検出器及びPhenomenex Prodigy 5μODS-3 100Aカラム、150mm×3.0mmID(Phenomenex カタログ番号00D4096-Y0)を取付けたAgilent HP1100システムを使用するHPLCを用いて分析した。クロマトグラフィーは、40℃のカラム温度で行い、そして化合物の検出は、214及び254nmの両方で実施した。酸性緩衝液としてのTFAとアセトニトリル−水の移動相系を用い、典型的には、5〜10分の勾配を使用する、勾配溶離を採用した。反応生成物及び試薬の水分含量を、EM-Science model V-200 AQUASTAR、Karl Fischer滴定装置を用いて測定した。Robertson Microlit Laboratories, Inc., Madison, NJによって、燃焼分析を行った。
参考例A
メチル(3−ブロモ−5−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)アセテートの合成
Figure 2008501700
方法A
ステップ1
オーバーヘッドスターラー、冷却器、熱電対、及び加熱用マントルを取付けた12Lの丸底フラスコに、メチル4−ヒドロキシフェニルアセテート(302g、1.82モル)及びアセトニトリル(3L)を加えた。反応混合物を、固体が溶解するまで攪拌し、そしてトリエチルアミン(1015mL、737g、7.28モル)を加えた。そして、無水塩化マグネシウム(346g、3.63モル)を5分間にわたって分けて加え、内部温度が約55℃に増加した。反応混合物を還流温度(内部温度:68℃)まで1時間加熱し、いくらかの懸濁した白色固体を含む茶色の溶液を生じた。パラホルムアルデヒド(382g、12.7モル、Aldrichカタログ番号44、124−4)を加え、そしてHPLC-UV分析でメチル4−ヒドロキシフェニルアセテートの消費が95%超を示すまで16〜24時間加熱を続けた。反応混合物をジエチルエーテル(3L)で希釈し、1N HCl水溶液(3L)を加えて、マグネシウム塩を溶解した。層分離し、有機相を1N HCl水溶液、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有機物を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、(3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル(308g;87.3%)を琥珀色のオイルとして得た。
ステップ2
マグネティックスターラー、熱電対、及び氷浴を取付けた2Lの丸底フラスコに、(3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル(308g;1.59モル)及びN,N−ジメチルホルムアミド(1L)を加えた。反応混合物を攪拌し、−5℃〜5℃まで冷却した。DMF(1.5〜2L)中、N-ブロモサクシニミド(311g、1.75モル)を、内部温度を5及び10℃の間に保つような速度で滴下して加えた。添加完了後、反応混合物を室温まで放置して温め、完了をHPLC分析でモニターした。反応時間は約4時間であった。反応混合物を酢酸イソプロピル(3L)で希釈し、そして得られた溶液を水で抽出してDMFを除去した。有機相を濃縮して、赤みがかった固体を得て、これを熱イソプロパノール(400mL)に溶解し、そして攪拌しながら放冷した。得られたオフホワイトの結晶性生成物を濾過し、冷IPA(−20℃;400mL)で洗浄してメチル(3−ブロモ−5−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(368g、84.7%)をオフホワイトの結晶として得た。
方法B:メチル(3−ブロモ−5−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)アセテートの他の合成方法
ステップ1
オーバーヘッドスターラー、温度計、還流冷却器、及びN2ラインを取付けた3つ首、3Lの丸底フラスコに、(4−ヒドロキシフェニル)−酢酸メチルエステル(Aldrich; 166.2g、1.00モル)及びアセトニトリル(1000mL)を入れた。トリエチルアミン(121.4g、1.20モル、1.2当量)を攪拌溶液に一度に加え、そして、15分間にわたって塩化マグネシウム(98%w/w;115.2g、1.10モル、1.1当量)を分けて加えた。反応混合物を20分間攪拌し、そして1時間、75℃に加熱すると、その間に塩化マグネシウムが溶解した。パラホルムアルデヒド(プリルとして95%w/w;Aldrich#44、124−4;63.2g、2.00モル、2.00当量)を30分間にわたって分けて加えた。2時間、80℃に加熱した後、反応が未完成であることがわかり、したがって、さらなるパラホルムアルデヒド(6.00g、0.20モル、0.2当量)を分けて加えた。2時間後、反応混合物をインサイチュで(Tint≦70℃;約30〜40Torr)もとの体積の約1/3まで濃縮し、そして、室温に放冷した。水(500mL)を数分間にわたって加え、そして黄色の濃いスラリーを生成した。約30℃まで戻して、濃リン酸(85%w/w;230.7g、2.00モル)を分けて加え、そして混合物を激しく攪拌した。ほとんどの固体が溶解し、そして冷却後(Tint約20℃)、酢酸イソプロピル(500mL)を一度に加えた。すべての固体が溶解するまで、混合物を激しく攪拌し、そしてきれいに層分離した。溶液を分離漏斗に移し、そして水層を分離した。有機相を水および濃リン酸(115g、1.00モル)の混合物で洗浄し、メチル3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニエルアセテート及びメチル4−ヒドロキシフェニルアセテートの混合物を含む有機相を分離し、そして次のステップにおいて使用した。
ステップ2
メチル3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニエルアセテート及びメチル4−ヒドロキシフェニルアセテートの混合物を含む溶液(約900mLの全体積、500mLの酢酸イソプロピル及び約300mLのアセトニトリルを含む)を元の反応容器に戻し、そしてアセトニトリル(900mL)を加えた。反応物を攪拌し、そして60℃に加熱し、水(175mL)に溶解した亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3;Aldrich#24、397−3、58.5%SO2;109.4g、1.00モル)の混合物を攪拌反応物に一度に加え、そして加熱を続けた。5分以内に、白色沈殿が生成した。16時間後、反応混合物を放置して徐々に5℃のTint約まで冷却させた。沈殿を集め、そして濾過ケーキを冷1:1アセトニトリル−酢酸イソプロピルで洗浄し、そして乾燥させて、4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシスルホメチル)フェニル]酢酸メチルエステル(208g、70%)を得た。
ステップ3
4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシスルホメチル)フェニル]酢酸メチルエステル(205.2g、0.688モル)を室温で水(2L)に溶解し、そして攪拌した。濃リン酸(400mL)を一度に加え、そして混合物は数分以内に濁った。反応混合物をジクロロメタンで抽出し、そして併合した抽出物を濃縮してメチル(3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(112g、58%)を得て、これを上記の方法A、ステップ2に記載のとおりに標題化合物に転換した。
参考例B
3,4−ジアミノベンズアミジンモノハイドロクロライドの合成
Figure 2008501700
ステップ1
1,4−ジオキサン(600mL)中の4−アミノ−3−ニトロベンゾニトリル(63.3g、388ミリモル)及び無水エタノール(600mL)の混合物を氷水浴中で0〜5℃まで冷却し、そしてガス状HClで1.5時間処理した。反応混合物をきつく密封し、そして18時間攪拌しながら室温まで温めた。そして、フラスコを注意深く開封し、そして濁った溶液が得られるまで、反応混合物を無水ジエチルエーテル(約2.4L)で希釈した。そして、清澄な溶液を生じるのに必要な最少量の無水エタノールを加え、得られた溶液を、4−アミノ−3−ニトロ−ベンズイミド酸エチルエステルの結晶が観察されるまで攪拌した。そして、エーテルを注意深く添加して結晶化過程を完了させ、懸濁液を約30分間静置した。結晶を濾過し、そして無水ジエチルエーテルで洗浄し、アスピレーター真空下で乾燥させた。結晶を真空乾燥して、4−アミノ−3−ニトロ−ベンズイミド酸エチルエステルハイドロクロライド(84.6g)をオフホワイトの結晶として得た。
ステップ2
4−アミノ−3−ニトロ−ベンズイミド酸エチルエステルハイドロクロライド(84.5g、344ミリモル)を無水エタノール(750mL)中に懸濁し、そして0℃に冷却した。そして、その溶液にアンモニアを2時間通した。フラスコをきつく密封し、そして18時間にわたって攪拌しながら、室温まで温めた。生成物をジエチルエーテルで結晶化し、得られた固体を濾過し、洗浄し、乾燥させて、4−アミノ−3−ニトロベンズアミジンモノハイドロクロライド(70.7g)をオフホワイトの粉末として得た。
ステップ3
メタノール(200mL)中の4−アミノ−3−ニトロベンズアミジンモノハイドロクロライド(15g、69ミリモル)及びパールマン触媒(Pd(OH)2、1.0g、7.12ミリモル)を50psiの水素雰囲気下で1.5時間振とうした。懸濁液をセライトを通して濾過し、そしてろ液を無水ジエチルエーテル(400mL)に滴下して加え、褐色の固体として3,4−ジアミノベンズアミジンモノハイドロクロライドを沈殿させた。
参考例C
N-tert−ブチル4−メトキシ−5−(ベンゼンスルホンアミド)−3−ボロン酸の合成
Figure 2008501700
ステップ1
ジクロロメタン(2.3L)中の2−ヨードアニソール(221.2g、966ミリモル)溶液を0℃に冷却し、そして15分間攪拌しながらクロロスルホン酸(64.5mL、112.6g、966ミリモル)を滴下して加えた。反応混合物を3時間にわたって放置して10℃まであたためた。溶液に窒素ガスをとおし、出口で水酸化ナトリウム水溶液を通してあわ立て、反応中に生成したガス状塩化水素を洗い落とした。反応物のアリコートをHPLCで分析し、これは、2−ヨードアニソールが消費されたことを示した。反応混合物を5塩化リン(217.8g、1.045モル)で処理し、そして室温で2時間攪拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、ほとんどの揮発性成分を除去し、そして100℃の浴温度で濃縮して、反応中に生成したPOCl3を除去した。得られた油状残渣をCH2Cl2(2.8L)に溶解し、そして、pHを7付近に維持するために固体炭酸水素ナトリウムを加えながら、この溶液を水(3L)とともに攪拌した。層分離し、有機層を0℃に冷却し、そして内部温度を10℃以下に維持するような速度で、tert-ブチルアミン(230mL、160g)を加えた。反応混合物を一夜放置して、周囲温度まであたため、そして5%水酸化ナトリウムで洗浄した。有機層を真空中で濃縮し、N-tert-ブチル−3−ヨード−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(340g)をオフホワイトの固体として得た。
ステップ2
N-tert-ブチル3−ヨード−4−メトキシベンゼンスルホンアミド(335g、907ミリモル)をジクロロメタン(3L)に溶解し、そして得られた溶液を内部温度−20℃まで冷却した。溶液を、ジエチルエーテル(308mL、925ミリモル)中、3.0Mメチルマグネシウムブロミド溶液を0.5時間にわたって滴下して処理し、フラスコの内部温度を−20±5℃に維持した。反応混合物を、2.5時間、−20±5℃で攪拌し、そして、ジエチルエーテル(511mL、1.09モル)中のイソプロピルマブネシウムブロミドの2.13M溶液を約−35℃で加えた。得られた溶液を−35±5℃で1.5時間攪拌した。反応混合物を0℃まで温め、追加のジエチルエーテル中イソプロピルマグネシウムブロミド(86.0mL、183ミリモル)を加えた。反応混合物を0℃で2時間攪拌し、そしてさらなるアリコートのジエチルエーテル中イソプロピルマグネシウムブロミド(25.0mL;53.3ミリモル)を加えた。反応混合物をTHF(175mL)中、ホウ酸トリメチル(320mL、2.90モル)で一度に処理した結果、温度が27℃に上がった。反応混合物をこの温度で4時間攪拌し、水(1.3L)中に注ぎ、そして溶液がpH2になるまで85%リン酸を加えた。層分離し、有機相を1.5N NaOH水溶液(2L)、続いて1%NaOH水溶液(2L)で洗浄した。併合した水相をリン酸でpH2に酸性化し、そして得られた酸性溶液を9:1のジクロロメタン/THF溶液(2L、続いて1L)で抽出した。有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、真空中で濃縮して約250gの白色固体を得て、これをエタノール(1L)に溶解した。溶液を水で希釈して全体積4Lとし、得られた溶液を室温で一夜攪拌した。得られた結晶固体を濾過し、そして高度の真空下で一夜乾燥させて、N-tert-ブチル4−メトキシ−5−(ベンゼン−スルホンアミド)−3−ボロン酸(221g)を白色固体として得て、これは(およそ)二水和物であった。ろ液を9:1のジクロロメタン/THF溶液で抽出し、抽出物を蒸発させた。粗固体(23g)を水/エタノールの3:1溶液(500mL)から再結晶化して、さらなる生成物19gを白色固体として得た。
参考例D
メチル(5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−2’−メトキシ−6−メトキシエトキシメトキシビフェニル−3−イル)アセテートの合成
Figure 2008501700
ステップ1
5Lの丸底フラスコに、メチル(3−ブロモ−5−ホルミル−4−ヒドロキシ−フェニル)アセテート(上記の参考例Aにおいて調製した、210g、769ミリモル)、ジクロロメタン(2L)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(161mL、119g、923ミリモル)を加えた。ジクロロメタン(500mL)中、2−メトキシエトキシメチルクロライド(MEM クロライド、TCI Americaから入手した;106mL;923ミリモル)の溶液を2時間にわたって、添加漏斗を介して滴下して加えた。反応物を周囲温度で一夜攪拌しておき、その後、HPLC分析は反応が完了したことを示した。反応混合物を0.5N HCl水溶液(1L)で希釈し、溶液を周囲温度で0.25時間攪拌しておき、そして層分離した。有機相を追加の0.5N HCl水溶液で洗浄し、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液(1L)で洗浄した。有機相を真空中で濃縮してオイルを得て、これを静置すると後に固体化した。固体は酢酸エチル及びヘキサンから結晶化することができ、メチル[3−ブロモ−5−ホルミル−4−(2−メトキシエトキシメトキシ)フェニル]−アセテート(237g)を無色の固体として得た。
ステップ2
機械的スターラー、加熱用マントル、及び還流冷却器を取付けた12Lの丸底フラスコにメチル[3−ブロモ−5−ホルミル−4−(2−メトキシエトキシメトキシ)フェニル]−アセテート(215g、595ミリモル)、N-tert−ブチル4−メトキシ−5−(ベンゼンスルホンアミド)−3−ボロン酸(184.5g、643ミリモル)、N,N−ジイソプロピルアミン(275mL、1.79モル)、及びTHF(4L)を加えた。溶液を攪拌し、真空下で脱気し、窒素雰囲気下に置いた。PdCl2(dppf)・ジクロロメタン錯体(4.86g、5.95ミリモル)を一度に加え、溶液を16時間、70℃に加熱した。反応混合物を室温まで放冷し、そして濃縮してほとんどのTHF(3.5L)を除去した。残渣を酢酸エチル(4L)で希釈し、そして水(3.0L)中の炭酸カリウム5%溶液、続いて塩水(2.0L)で洗浄した。DARCO-60チャコール(8g)を有機相に加え、得られた懸濁液を室温で4時間攪拌した。溶液を硫酸ナトリウム(200g)上で乾燥させ、有機層をセライト(300g)、シリカゲル(300g)、及びセライト(300g)の層で覆った焼結漏斗を通して濾過した。濾過ケーキを95:5のジクロロメタン/メタノール(1L)で洗浄し、そして得られた溶液を真空中で濃縮して、粗メチル(5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−2’−メトキシ−6−メトキシエトキシメトキシビフェニル−3−イル)アセテートを、メタノール(約12g)が混入したオイルとして得て、これをさらに精製せずに次のステップに渡した。
参考例E
4−ベンジルオキシ−N-tert−ブチル−3−ボロン酸−ベンゼンスルホンアミドの合成
Figure 2008501700
方法A
ステップ1
1Lの丸底フラスコに、2−ヨードフェノール(50g)及びニトロメタン(250mL)を加え、反応混合物を0℃に冷却した。発煙硫酸(42mL、30%SO3)を滴下して加え、反応混合物を放置して室温まで温めた。2時間後、反応が終了し、水中(400mL)に注ぎ、そして酢酸エチル(200mL)で洗浄した。有機物を水(300mL)で逆抽出し、オイルとなるまで濃縮し、もとの水層と併合した。水層を5M 水酸化ナトリウム水溶液(300mL)で中和し、そして2Lの丸底フラスコに移した。そして、水酸化ナトリウムペレット(11g)、エタノール(150mL)、及びベンジルブロミド(50mL)を添加し、そして反応混合物を油浴温度82℃に加熱し、そして16時間攪拌した。反応完了後、エタノールを減圧蒸留によって除去し、これにより溶液から生成物を沈殿させた。そして、生成物を濾過し、高度の真空下で乾燥させて、4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸(61g、収率70%)を得た。
ステップ2
2Lの丸底フラスコに、4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸(49.87g)及びジクロロメタン(1000mL)を加えた。懸濁液を攪拌し、5塩化リン(53g)を加えて反応物を溶液とした。反応混合物を40℃で1時間加熱後、水酸化ナトリウム水溶液(20%を400mL)をゆっくりと加え、そして水層がpH7となるまで攪拌を続けた。有機層を分離し、そして50%飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(125mL)とともに30分間攪拌した(pH10)。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、2Lの丸底フラスコにデカントし、tert-ブチルアミン(34mL)を加えた。16時間後、反応混合物を、5%水酸化ナトリウム水溶液でpH13〜14に塩基性化した。有機層を分離し、そして固体となるまで濃縮し、これを次に50℃で酢酸イソプロピル中にスラリー化し、冷却し、そして濾過して、4−ベンジルオキシ−N−tert−ブチル−3−ヨード−ベンゼンスルホンアミド(46g、収率80%)を2回で得た。
ステップ3
1Lの丸底フラスコに、4−ベンジルオキシ−N−tert−ブチル−3−ヨード−ベンゼンスルホンアミド(32g)及びジクロロメタン(320mL)を加え、反応混合物を攪拌し、−20〜−25℃に冷却した。メチルマグネシウムブロミド(24.4mL、エーテル中3M)を滴下して加えた。反応混合物を2時間攪拌し、そして−35〜−40℃に冷却した。イロプロピルマグネシウムブロミド(54mL、エーテル中2.13M)を滴下して加えた。そして、テトラヒドロフラン(17mL)及びホウ酸トリメチル(6mL)を加えて、白色固体を沈殿させ、そして、反応混合物の内部温度を0℃に上げた。反応混合物を放置して室温まで温め、12時間後にリン酸(500mLの水中の1Mを250mL)を加えた。有機層を分離し、そして2.5%の水酸化ナトリウム水溶液(500mL)で塩基性化して、生成物のいくらかを沈殿させた。いくらかの沈殿固体と水層を濃縮リン酸でpH2まで酸性化し、そしてジクロロメタン中10%のテトラヒドロフランで抽出した。固体は有機層にともなっており、これを濃縮して白色固体とし、次に1Lの水中に30分間スラリー化した。固体を濾過し、高度の真空下で乾燥させて、4−ベンジルオキシ−N−tert−ブチル−3−ボロン酸−ベンゼンスルホンアミド(23g、収率88%)を得た。
方法B:標題化合物の他の合成方法
ステップ1
3つ首の3L丸底フラスコにオーバーヘッドスターラー、温度計、N2ライン、250mLの等圧滴下漏斗、および(水酸化ナトリウム溶液への)気体出口処理装置(gas-exit scrubber))を取り付けた。フラスコにN2を流し、そして商業的に入手可能な2−ヨードフェノール(Alfa Aesar; 201.95、0.918モル)および無水ジクロロメタン(920mL)を入れた。穏やかなN2流を反応上部空間中に確立し、反応容器を塩水−氷浴に浸して−5℃に冷却した。滴下漏斗に無水ジクロロメタン(175mL)、そしてクロロスルホン酸(Aldrich; 106.96g、0.918モル、1.00当量)をいれ、そして得られた混合物をテフロン(登録商標)ロッドで攪拌した。クロロスルホン酸の希釈溶液をおよそ90分間にわたって反応混合物に滴下して加えた。添加中に濃いピンクのスラリーが形成した。添加完了の30分後、氷浴を除去し、そして反応混合物を周囲温度で攪拌しておいた。2時間後、反応容器を冷水浴に浸し、そして数分間にわたって水(500mL)を反応混合物に加えた。得られた混合物を、落ちついた後に二相性/均一となるまで激しく攪拌した。水とともに混合物を分離漏斗に移し、そしてジクロロメタンで抽出した。4−ヒドロキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸を含む水層を次のステップのためにもとの容器に戻した。
ステップ2
4−ヒドロキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸の水溶液を激しく攪拌しながら、ここへ水酸化ナトリウム(ペレット、110g、2.75モル、3.00当量)を分けて加えた。添加完了の10〜15分後、得られた白色の懸濁液にイソプロピルアルコール(150mL)を加えた。滴下漏斗にベンジルブロミド(Aldrich;164.9g、0.964モル、1.05当量)を入れ、そして約5分間にわたって反応混合物に加え、そして反応混合物を80℃≦Tint≦84℃となるまで温めた。約25分後、さらに反応が進行しないことを判定し、そしてしたがって追加の水酸化ナトリウム(3.67g、91.8ミリモル、0.1当量)そしてベンジルブロミド(15.7g、91.8ミリモル、0.1当量)を反応混合物に加えて、均一な溶液を得た。最初のベンジルブロミドの添加の70分後、加熱を停止し、油浴中で攪拌しながらゆっくりと反応物を冷却した。7.5時間で、反応混合物は、茶色の液体中に細かい反射する沈殿のある懸濁液となった。反応混合物を3:1の水−硫酸(約70mLが必要であった)を用いてpH13からpH7.5と8の間まで酸性化した。反応混合物を約5℃までゆっくりと冷却し、そしてその温度で約1時間攪拌した。ろ過によってワックス状の白色のプラークを集め、ジクロロメタンで洗浄し、そして高度の真空下(凍結乾燥機、100〜200mTorr)で約24時間乾燥させて、4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸ナトリウムを明るい白色の結晶性固体として得た(267.7g、71%)。
ステップ3
3つ首の3L丸底フラスコにオーバーヘッドスターラー、還流冷却器(水酸化ナトリウム処理溶液へのガス出口つき)、およびN2ラインをつけた等圧滴下漏斗を取り付けた。フラスコにN2を流し、そして4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホン酸ナトリウム(234g、0.568モル)、ジクロロメタン(1.15L)、および触媒量のジメチルホルムアミド(910mg、11.7モル、2.1モル%)を入れた。穏やかな窒素流下で白色の懸濁液を攪拌し、そして40〜45℃に設定した油浴中で加熱した。そして、3〜5分間にわたって塩化オキサリル(90.1g、0.710モル、1.25当量)を加えた。2.5時間後、冷水浴中で25℃まで反応物を冷却し、そして約5分間にわたって水(60mL)を滴下して加えて反応停止した。さらなる水(450mL)を一度に加え、そして反応混合物を5〜10分間、激しく攪拌した。有機層を分離し、そして水のpHがpH4〜5になるまで水で洗浄した。得られた、4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホニル塩化物のジクロロメタン溶液を次のステップで使用した。
ステップ4
3つ首の3L丸底フラスコにオーバーヘッドスターラー、温度計、および等圧滴下漏斗を取り付け、4−ベンジルオキシ−3−ヨード−ベンゼンスルホニル塩化物の溶液を入れた。冷水浴(Tint=22℃)にフラスコを浸し、そしてtert-ブチルアミン(90.1g、0.710モル、2.1当量)を滴下して加えた(Tintは変化せず)。得られた反応混合物を周囲温度の水浴中で一夜攪拌した。17時間後、反応混合物が完成し、そして有機層を分離し、そしてそのもとの体積の約1/3(約500mL)に濃縮し、このとき生成物は沈殿を始めた。固体が再溶解するまで、反応混合物を35〜40℃に大気圧で温めた。そして、穏やかに攪拌しながら溶液を室温まで冷却させた。2日以内に白色沈殿が形成した。ヘキサン(1.5L)をゆっくりと加えながら、懸濁液を激しく攪拌し、そして、一夜攪拌し、そして氷浴中で1〜2時間冷却した。沈殿をろ過によって集め、そしてヘキサンで洗浄し、乾燥して、最初は吸引して、4−ベンジルオキシ−N-tert−ブチル−3−ヨード−ベンゼンスルホンアミド(238、94%)を得た。
ステップ5
3つ首の2L丸底フラスコにオーバーヘッドスターラー、温度計、等圧滴下漏斗及びN2ラインを取り付けた。フラスコにN2を流し、そして4−ベンジルオキシ−N-tert−ブチル−3−ヨード−ベンゼンスルホンアミド(198.6g、0.446モル)およびジクロロメタン(600mL)を入れた。白色懸濁液を穏やかなN2流下で攪拌し、そして氷水浴(0℃≦Tint≦5℃)中で冷却した。滴下漏斗にメチルマグネシウムブロミド(Aldrich;ジエチルエーテル中3.0M、167g、約171mL、0.513モル、1.15当量)をいれ、これを、Tintを5℃未満に維持するような速度で懸濁液に滴下して加え(冷却用の浴への塩の添加が必要)、約1/3加える以内で無色の均一な混合物を得た。添加が完了後、滴下漏斗にイソプロピルマグネシウムブロミド(Boulder Scientific;ジエチルエーテル中2.13M;250mL、0.533モル、1.2当量)を加え、これは、Tintが5℃未満となるような速度で反応混合物に滴下して加えた。添加が完了後、反応混合物を15〜20分間攪拌した。滴下漏斗を除去し、そしてセプタムおよびカニューレに取り替え、反応混合物を2時間にわたって、ホウ酸トリメチル(106.6g、1.03モル、2.30当量)溶液およびテトラヒドロフラン(600mL)を入れた3つ首の3L丸底フラスコに移し、そして氷−水浴をもちいて(Tintが5℃未満で)窒素雰囲気下に維持した。添加が完了後、溶液を5℃未満で30分間攪拌しておき、そして分離漏斗に移して等体積の2:1の水:燐酸溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液に酢酸エチルを加え、併合した有機層を濃縮して、4−ベンジルオキシ−N−tert−ブチル−3−ボロン酸−ベンゼンスルホンアミド(129g、80%)を得た。
参考例F
(4−ベンジルオキシ−3−ブロモ−5−ホルミル−フェニル)酢酸メチルエステルの合成
Figure 2008501700
テフロン(登録商標)攪拌バーを入れ、還流冷却器を取付けた、250mLの丸底フラスコに、メチル(3−ブロモ−5−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(23.3g、85.3ミリモル、上記の参考例Aに記載の通りに調製した)、ジクロロメタン(100mL)、ベンジルブロミド(15.32g、10.64mL、89.59ミリモル)、及びN-エチルジイソプロピルアミン(11.6g、15.6mL、89.5ミリモル)を加えた。反応混合物を還流温度で14時間加熱し、そして室温まで放冷した。ジクロロメタン(100mL)を加え、そして有機層を分離し、200mLの3%NaOH水溶液で洗浄した。有機層を濃縮して、(4−ベンジルオキシ−3−ブロモ−5−ホルミル−フェニル)酢酸メチルエステルをオイルとして得た(30.65g)。
実施例1
(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッドの合成
Figure 2008501700
方法A:
ステップ1
スターラーバーを入れた12Lの丸底フラスコに、メチル(5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−2’−メトキシ−6−メトキシエトキシメトキシビフェニル−3−イル)アセテート(324.3g)、メタノール(5.2L)をいれ、続いて、濃HCl水溶液(0.29L)を滴下して加えて、フラスコの内部温度を25℃未満に保った。反応混合物を室温で一夜攪拌しておき、それまでに生成物が溶液から沈殿した。反応混合物を−20℃に冷却し、濾過し、得られた固体を、予め−25℃に冷却しておいた追加のメタノール(750mL)で洗浄した。オフホワイトの固体を真空チャンバー中で乾燥して、メチル[5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−6−ヒドロキシ−2’−メトキシ)ビフェニル−3−イル]アセテート(205g)を得た。
ステップ2
機械的スターラー及び加熱用マントルを取付けた12Lの丸底フラスコにメチル[5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−6−ヒドロキシ−2’−メトキシ)ビフェニル−3−イル]アセテート(200.8g、461ミリモル)、イロプロパノール(2.3L)及び水(0.21L)に溶解したメタ亜硫酸ナトリウム(106.4g、553ミリモル)の溶液を加えた。得られた懸濁液を2.5時間、60℃に加熱した。3,4−ジアミノベンズアミジンモノハイドロクロライド(115.2g、617ミリモル)を加え、空気流をフラスコ中に循環するようにした。0.25時間後に、溶液はオレンジ色に変わり、そして均一になった。1時間後、反応が70%完了したことがHPLCによって示されたが、生成物が沈殿する完了までは約18時間を要した。反応混合物を室温まで冷却して濾過した。固体をイソプロパノール(1L)で洗浄し、そして真空チャンバー内で乾燥させて、メチル[5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6−ヒドロキシ−2’−メトキシビフェニル−3−イル]−アセテート(264g)をマスタード色の固体として得た。
ステップ3
3Lの丸底フラスコに、メチル[5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6−ヒドロキシ−2’−メトキシビフェニル−3−イル]−アセテート(49.9g、82.9ミリモル)及びトリフルオロ酢酸(770mL)を加えた。反応混合物を室温で1.5時間攪拌し、そして真空中で濃縮した。メタノール(1L)をゲル様の残渣に加え、そして溶液を再び濃縮し、そして高度の真空中で一夜乾燥させた。乾燥した、固体生成物を、Dean-Starkトラップ、攪拌棒及び窒素の入り口を取付けた3Lの3つ首丸底フラスコに移した。フラスコに窒素を流し、そして塩酸ピリジン(412g、3.57モル)及びトルエン(100mL)を加えた。反応混合物を還流しながら加熱し、残りの水をピリジン塩及び溶媒から除去した。溶液を150℃に温めて、塩酸ピリジンを融解し、その後、温度を0.5時間にわたって180℃に高めた。1.5時間後、溶液を、固体化して室温に達するまで、陽圧の窒素下で冷却した。水(3L)を加え、そして溶液を室温で一夜攪拌した。反応混合物を濾過し、固体を水(200mL)及びイソプロパノール(100mL)で洗浄した。固体を真空チャンバー中で一夜乾燥して、約4%のスルホン酸が混入した、[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(38.15g)を得た。
[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸の他の合成方法
無水エーテル(200mL)中のピリジン(69.0g、70.4mL、0.87モル)を、塩の沈殿が完了するまで、ジオキサン(250mL、1.0モル)中の4M HClで処理した。過剰の溶媒を蒸発によって除去し、トルエン(500mL)を加えた。反応混合物をDean-Starkトラップで2〜3時間還流した。冷却後、トルエンをできるだけ完全に蒸発させ、固体ピリジン・HClが入ったフラスコを180〜185℃に加熱した油浴に浸して、融解させた。乾燥チューブにつなぎながら、融解したピリジン・HClを180〜185℃に30〜60分間加熱した。次に、ゆっくりと攪拌しながら、融解した塩を(メチル[5’−N-tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6−ヒドロキシ−2’−メトキシビフェニル−3−イル]アセテートのTFA処理により得られた)メチル[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6−ヒドロキシ−2’−メトキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(25.0g、29.4ミリモル)で処理した。熱溶液を、反応がHPLC分析によって完了するまで、60〜90分間攪拌しながら、加熱した。冷却後、固体混合物を水(800mL)に溶解し、一夜攪拌した。得られた固体を濾過し、そして真空中で乾燥させて、約1〜2%のスルホン酸不純物を含む、[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(13〜14g)を得た。
ステップ4
磁力で攪拌した、0℃のN,N−ジメチルアセトアミド(125mL)中の[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(14.0g、27.1ミリモル)溶液に、N-メチルモルホリン(5.95mL、54.2ミリモル)、EDC(5.71g、29.8ミリモル)及びHOBt(4.00g、29.8ミリモル)を加えた。反応混合物を0℃で0.5時間攪拌した。DMA(25mL)中のH−Asp-(OBn)−OBn・HCl(10.4g、29.8ミリモル)の溶液を反応混合物に加え、そして得られた溶液を周囲温度で12時間攪拌した。溶液を高度の真空中で濃縮し、水浴温度を50℃未満に維持して、ほとんどのDMAを除去した。残りのオイルをアセトニトリル(150mL)に懸濁し、反応混合物を周囲温度で0.5時間攪拌し、その後、生成物が溶液から沈殿した。固体を濾過によって除き、そしてアセトニトリルで洗浄した。固体を、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(150mL)に懸濁し、室温で0.5時間攪拌し、そして濾過した。得られた固体を10mMのHCl水溶液(150mL)に懸濁し、室温で0.5時間攪拌した。懸濁液を濾過し、乾燥させて、ジベンジル(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシネート(18g)を得て、これは、分析用HPLCで80〜90%純度であった。粗ジベンジル(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシネートをさらに精製することなく、直接次のステップに供した。
ステップ5
粗ジベンジル(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシネート(18g)を、ソニケーションしながら、1:1の酢酸及び水混合物(800mL)に溶解した。この溶液に、カーボン上の水酸化パラジウム(パールマン触媒、50重量%の水を含む乾燥重量に基づいて20重量%のPd;7.0g)を加えた。反応混合物を30psiまで水素で加圧し、そして懸濁液をParr装置上で10時間振とうした。触媒を濾過によって除き、そして溶媒を真空中で除去した。粗(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッドを、調製用逆相HPLCで精製して、(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッド(7.2g)を得た。
方法B:[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸の他の合成方法
ステップ1
マグネティックスターラーバー及び窒素還流冷却器を取付けた1Lの丸底フラスコに、粗(4−ベンジルオキシ−3−ブロモ−5−ホルミル−フェニル)酢酸メチルエステル(19.36g、53.31ミリモル)、テトラヒドロフラン(400mL)、ジイソプロピルアミン(16.7g、23.2mL、165.1ミリモル)及び4−ベンジルオキシ−N−tert−ブチル−3−ボロン酸−ベンゼンスルホンアミド(21.74g、59.7ミリモル)を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下におき、そしてジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(0.68g、0.832ミリモル)を加えた。反応混合物を還流温度で16時間加熱し、その時点でHPLCにより完了した。溶液を固体まで濃縮し、そしてメチルtert−ブチルエーテル(500mL)を加えて、固体を溶解した。溶液を3%冷水酸化ナトリウム水溶液で2回洗浄した(500mL)。有機層をセライト(200g)及びシリカゲル(100g)のプラグを通して濾過した。セライトを1:1のメチルtert−ブチルエーテル及び酢酸エチルの混合物(400mL)で洗浄した。ろ液を濃縮して、(6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−ビフェニル−3−イル)−酢酸メチルエステル(32g)をオイルとして得て、これをさらに精製することなく、次のステップに直接供した。
ステップ2
スターラーバーを入れた、250mLの丸底フラスコに、粗(6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−ビフェニル−3−イル)−酢酸メチルエステル(5.00g、8.31ミリモル)、メタノール(50mL)及び水(5mL)を加えた。反応混合物を60℃に温め、メタ亜硫酸ナトリウム(1.58g、8.31ミリモル)を加え、そして反応混合物を60℃で2.5時間攪拌した。3,4−ジアミノベンズアミジンハイドロクロライド(1.80g、9.64ミリモル)を一度に加え、そして破濃混合物を60℃に一夜加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、250mLの(3:1)酢酸イソプロピル:イソプロパノール溶液を加え、水(50mL)を続いて加えた。有機層を分離し、セライトを通してろ過し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮して、[6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾリル−2−イル)−ビフェニル−3−イル]−酢酸メチルエステルハイドロクロライド(5.8g、91%)を薄い茶色の固体として得た。
ステップ2の他の方法
スターラーバー及び還流冷却器を取付けた500mLの丸底フラスコに、粗(6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−ホルミル−ビフェニル−3−イル)−酢酸メチルエステル(20g、33.23ミリモル)、及び3,4−ジアミノベンズアミジン(7.44g、39.88ミリモル)、PdCl2(MeCN)2(100mg、Sterm Chemicals)を加え、続いて9:1のイソプロパノール:水混合物(200mL)及び水(30mL)中のメタ亜硫酸ナトリウム(6.3g、33.2ミリモル)溶液を加えた。反応混合物を油浴を用いて還流温度まで加熱し、還流冷却器の上部は大気に開放しておいた。溶液を還流温度まで一夜加熱し、その時点でHPLCにより反応が完了した。この溶液に、Darco(5g)を加え、溶液を熱いままセライト(100g)を通して濾過した。セライトをイソプロパノール(100mL)で洗浄し、得られた溶液を酢酸エチル(300mL)及び塩水(70mL)で抽出した。有機層を濃縮して、[6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾリル−2−イル)−ビフェニル−3−イル]−酢酸メチルエステルハイドロクロライドを非結晶性固体として得て、これをさらに精製することなく、次のステップに供した。
ステップ3
50mLの丸底フラスコに、[6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾリル−2−イル)−ビフェニル−3−イル]−酢酸メチルエステルハイドロクロライド(0.500g、0.651ミリモル)及び氷酢酸(2.5mL)を加えた。12N HCl(水溶液)(2.5mL)を加え、反応混合物を50℃に加熱した。14時間後、反応混合物を水(100mL)に加え、溶液を真空中で5mLに濃縮して、沈殿を得た。沈殿を濾過によって除去し、水および2.8当量のHCl(93%)を含む、[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(365mg)を得て、これを上記のように標題化合物に転換した。
ステップ3の他の方法
1Lの丸底フラスコに、粗[6,2’−ビスベンジルオキシ−5’−N−tert−ブチルスルファモイル−5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾリル−2−イル)−ビフェニル−3−イル]−酢酸メチルエステルハイドロクロライド(22.0g、28.65ミリモル)及び氷酢酸(400mL)を加えた。この溶液に、12N HCl(水溶液)(400mL)を加え、反応混合物を55℃に加熱し、そしてHPLCにより、14時間後に反応は95%超完了した。この溶液に、Darco(2g)を加えた。溶液をさらに1時間55℃で攪拌し、溶液をセライトを通して濾過して、チャコールを除いた。溶液を減圧下で濃縮して固体とし、これを1N HCl(600mL)及びアセトニトリル(200mL)で処理した。加熱して固体を溶解し、そのときにDarco(6g)を加えた。溶液を70℃で1時間攪拌し、熱いままこれをセライトを通して濾過した。溶液を室温まで放冷し、そして沈殿を濾過して、[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイル−ビフェニル−3−イル]−酢酸(9.85g、66%)を得た。
実施例2
(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッド両親媒性イオンの合成
精製し、凍結乾燥した(S)−2−{2−[5−(5−カルバミミドイル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)−6,2’−ジヒドロキシ−5’−スルファモイルビフェニル−3−イル]アセチルアミノ}サクシニックアシッド(11g)粉末を130mLの2M HCl(水溶液)に懸濁し、そして60℃に加温した。THF(80mL)をこの懸濁液に加え、そして化合物が完全に溶解するまで、その温度で攪拌した(溶液のpHを約2.0に維持した)。この溶液を熱いまま濾過し、そして、種晶を加えた後、24時間室温でゆっくりと攪拌した。結晶性物質(5.2g)を室温で濾過し、洗液が中性(pH7)になるまで水で洗浄した。元素分析及び塩素含量分析により、塩素対イオンがないことが明らかとなり、これは該物質が両親媒イオン性であることを示している。
Figure 2008501700
生物学的実施例
実験例1
インビトロの第VIIa因子阻害剤アッセイ
(NaCl、150mM(pH7.4);CaCl2、5mM;Tween-20、0.05%;Dade Innovin tissue factor[Dade Behring, Newark, DE, USA];EDTA, 1.5mM;及びジメチルスルホキシド、10%を含む)アッセイ媒体中のヒト第VIIa因子(典型的には7nMで供給される)及び被験化合物(可変の濃度で存在する)の混合物を室温で30分間インキュベーションした。次に、基質[500μMの(Centerchem, Norwalk, CT, USAからの)CH3SO2-D-Cha-But-Arg-pNA]を添加して反応を開始した。色素生産性基質の加水分解は、5分間、405nmにおいて分光測定で追跡した。速度論的分析プログラム(Batch Ki; Bio Kin, Ltd., Pullman, WA)によって反応曲線から計算した初速度の測定値をみかけの阻害定数(みかけのKi値)を決定するために使用した。
上記のアッセイによって試験した本発明の化合物は、第VIIa因子の阻害を示した。
実験例2
インビトロの第Xa因子阻害剤アッセイ
(トリス、50mM(pH7.4);NaCl、150mM;CaCl2、5mM;Tween-20、0.05%;EDTA、1mM;及びジメチルスルホキシド、10%を含む)アッセイ媒体中の(Haematologic Technologies, Essex Junction, VT, USAからの)ヒト第Xa因子(典型的には3nMで供給される)及び(可変濃度の)被験化合物の混合物を、室温で30分間インキュベートした。次に、基質[(Centerchem, Norwalk, CT, USAからの)500μMのCH3CO2-D-Cha-Gly-Arg-pNA]を加えて反応を開始した。色素生産性基質の加水分解は、5分間、405nmにおいて分光測定で追跡した。標準的な数学的モデルを用いて酵素反応曲線からみかけの阻害定数(みかけのKi値)を計算した。
上記のアッセイによって試験した本発明の化合物は、第Xa因子の阻害を示した。
実験例3
薬物動態アッセイ
出荷前にヘパリン/食塩水/PVP栓を満たした静脈カテーテルを予め埋め込んだラットをCharles Riverから購入した。3匹のラットを各試験のために選択し、体重測定し、そして尾静脈注射によって被験化合物を注射した。残りの被験化合物を後の分析のためにとっておき、−70℃で保存した。
血液サンプル(各0.25mL)を120時間にわたって特定の回数、留置カテーテルから集めた。各採取の直後に生理食塩水をカテーテルに流し、そして8、24及び48時間の採取のあとにはヘパリン添加生理食塩水で満たした。カテーテルが失敗したときには、適切な時にイソフルラン麻酔下で後方の眼窩洞を介して血液サンプルを集めた。
血液サンプルを0.5mLのMicrotainer(登録商標)チューブ(リチウムヘパリン)にいれ、穏やかに振って氷上に保存した。サンプルを冷却遠心分離機中、2400rpmで10分間遠心分離した。各チューブからの血漿サンプル(0.1mL)を0.5mLのUnisonポリプロピレンバイアル(Sun-500210)移し、LC/MS-MSによる後の分析のために−70℃未満で保存した。
実験例4
インビトロの血液凝固アッセイ…aPTT及びPT
血液凝固アッセイである、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPPT)及びプロトロンビン時間(PT)をHougie, C. Hematology (Williams, W.J., Beutler, B., Erslev, A. J., and Lichtman, M.A., Eds.)、pp.1766-1770(1990), McGraw-Hill, New Yorkに記載の手順に基づいて実施した。
すなわち、正常なヒトクエン酸添加血漿を用いてアッセイを行い、製造者の指示(Medical Laboratory Automation-Pleasantville, New York)にしたがって血液凝固測定器(Electra 800)において37℃で実施した。阻害剤を含むサンプルについての血液凝固時間を収集する直前に、血漿で機器をキャリブレーションした。aPTT及びPTを二倍にする濃度を、改変されたHillの方程式に阻害剤濃度応答曲線を当てはめることによって計算した。
医薬組成物の実施例
以下は、本発明の化合物を含む、代表的な医薬製剤である。
Figure 2008501700
Figure 2008501700
Figure 2008501700
Figure 2008501700
水を除く上記の成分はすべて、併合し、そして攪拌しながら60〜70℃に加熱した。十分量の60℃の水を激しく攪拌しながら加えて、成分を乳化し、そして水を加えて100gとした。
Figure 2008501700
Figure 2008501700
上記の発明は、明確性及び理解のために、例解及び例示のためにいくらか詳細に記載された。当業者には、添付の請求項の範囲内で変更及び改変が行われ得ることが明らかであろう。したがって、以上の記載が例示を意図するものであり、制限的でないことは理解されるべきである。したがって、本発明の範囲は、以上の記載を参照せずに決定されてはならず、以下の添付の請求項とともにかかる請求項が権利付与された等価な範囲全体とともに参照されて決定されなければならない。

Claims (7)

  1. 以下の式I
    Figure 2008501700
    {式中、
    X1、X2、X3、及びX4は、独立して、−N−または−CR4であり、ここで、R4は、水素、アルキルまたはハロであるが、但し、X1、X2、X3及びX4の3つ以下は−N−であり;
    R1は、水素、アルキル、ハロ、カルボキシまたはアミノカルボニルであり;
    R2は、水素、アルキル、またはハロであり;
    R3は、ジカルボキシアルキルアミノカルボニルアルキルまたはジカルボキシアルキルアミノカルボニルシクロアルキルであり;
    Rxは、水素、アルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、またはニトロであり;
    Ryは、水素、アルキル、またはハロであり;
    Rzは、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルオキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノアルキルオキシ、カルボキシアルキルオキシ、アミノカルボニルアルキルオキシ、ハロアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、カルバミミドイル、ヒドロキシ−カルバミミドイル、アルコキシカルバミミドイル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノアルキル、アルコキシスルホニルアミノ、アルコキシスルホニルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、オキソヘテロシクロアルキル、オキソヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ウレイド、アルキルウレイド、ジアルキルウレイド、ウレイドアルキル、アルキルウレイドアルキル、ジアルキルウレイドアルキル、チオウレイド、チオウレイドアルキル、−COR12(式中、R12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである。)、−(アルキレン)−COR12(式中、R12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである。)、−CONR14R15(式中、R14は、水素またはアルキルであり、かつR15は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−CONR16R17(式中、R16は水素、アルキルまたはヒドロキシアルキルであり、かつR17は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−NR18R19(式中、R18は水素またはアルキルであり、かつR19は水素、アルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−(アルキレン)−NR20R21(式中、R20は水素、アルキル、又はヒドロキシアルキルであり、かつR21は水素、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルである。)、−SO2NR22R23(式中、R22は水素またはアルキルであり、かつR23は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、或いはR22及びR23はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−(アルキレン)−SO2NR24R25(式中、R24は水素またはアルキルであり、かつR25は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR24とR25はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−NR26SO2R27R28(式中、R26及びR27は独立して水素またはアルキルであり、かつR28は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いはR27とR28はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、−(アルキレン)−NR29SO2NR30R31(式中、R29とR30は独立して水素またはアルキルであり、かつR31は水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、又はヘテロアラルキルであるか、或いは、R30とR31はそれらが結合する窒素原子と一緒になってヘテロシクロアミノを形成する。)、CONH-(アルキレン)−NR32R33(式中、R32は水素またはアルキルであり、かつR33はアルキルである。)、またはアラルキルであり;そして、
    R13は、水素、ヒドロキシ、(C1-10)アルコキシ、−C(O)R35(式中、R35はアルキル、アリール、ハロアルキルまたはシアノアルキルである。)、または−C(O)OR36(式中、R36はアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アシル、アリール、又はハロアルキルである。)}
    により表される化合物、またはその互変異性体、或いは医薬として許容可能なその塩。
  2. 以下の式Ib:
    Figure 2008501700
    により表される化合物、またはその互変異性体、或いは医薬として許容可能なその塩。
  3. 以下の式Ic:
    Figure 2008501700
    により表される化合物、またはその互変異性体、或いは医薬として許容可能なその塩。
  4. 以下の式(II)
    Figure 2008501700
    {式中、
    PG1は好適な酸素保護基であり、かつ
    PG2は好適なアミノ保護基である。}
    により表される、中間体。
  5. R3はジカルボキシアルキルアミノカルボニルアルキルである、式Iの化合物の製造方法であって、以下のステップ:
    (i)以下の式:
    Figure 2008501700
    {式中、
    R1、R2、R13、Rx、Ry、Rz、X1〜X4は、発明の要約において定義したとおりである。}
    の化合物またはその好適に保護された誘導体、とそのカルボキシ基が場合により保護されたジカルボキシアルキルアミノを反応させ;
    (ii)場合により、任意の保護されたカルボキシ基を脱保護し;
    (iii)場合により、R1、R2、R13、Rx、Ry、及びRz基の任意のものを修飾し;
    (iv)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を酸付加塩に転換し;
    (v)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を遊離塩基に転換し;
    (vi)場合により、ステップ(ii)または(iii)からの生成物を互変異性体に転換し;そして
    (vii)場合により任意の保護されたカルボキシ基を脱保護する、
    を含む、前記方法。
  6. 式IbまたはIcの化合物の製造方法であって、以下のステップ:
    (i)以下の式:
    Figure 2008501700
    の化合物を、(R)または(S)アスパラギン酸とそれぞれ反応させ、ここで、上記カルボキシ基は場合により保護され;
    (ii)場合により、任意の保護されたカルボキシ基を脱保護し;
    (iii)場合により、ステップ(i)または(ii)からの生成物を酸付加塩に転換し;
    (iv)場合により、ステップ(i)または(ii)からの生成物を遊離塩基に転換し;
    (v)場合により、ステップ(i)または(ii)からの生成物を互変異性体に転換し;
    (vi)場合により任意の保護されたカルボキシ基を脱保護する、
    を含む、前記方法。
  7. 以下の式(II):
    Figure 2008501700
    {式中、
    PG1は好適な酸素保護基であり、かつ
    PG2は好適なアミノ保護基である。}
    により表される中間体の製造方法であって、以下のステップ:
    (i)以下の式(III):
    Figure 2008501700
    {式中、
    PG1及びPG2は、上記で定義されたとおりであり、かつXはハロである。}
    の化合物を、1当量の式RLiまたはRMgX1の有機金属物質と反応させて−SO2NHPG2基を脱プロトン化し、ここで、Rはアルキルまたはアリールであり、かつX1はハロであり;
    (ii)上記ステップ(i)で生成された化合物を、1当量の式RLiまたはRMgX1、ここで、Rはアルキルまたはアリールである、の有機金属物質と金属交換し;
    (iii)上記ステップ(ii)で生成された化合物をホウ酸トリアルキルで処理して、式(II)の化合物を得る、
    を含む、前記方法。
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