JP2008500090A - カテーテルデバイス - Google Patents

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Abstract

人体内部に挿入するのに適合したインナーチューブと、人体外部において前記インナーチューブにスライド可能に且つ隙間なく係合するように構成されたアウターチューブと、前記インナーチューブが少なくとも200mm繰り出しできるように、その先端から100mm未満のところにある前記インナーチューブに押し込み力を加えるのに適合した押進機構とを備えた、カテーテル駆動システム。

Description

関連出願
本出願は、2004年5月27日に出願の10/856,338の番号を有する「カテーテルデバイス」を発明の名称とする米国出願の一部継続出願であり、また、2003年11月25日に出願のPCT/IL03/00995の番号を有する「カテーテルデバイス」を発明の名称とするPCT出願の一部継続出願であり、また、2002年11月25日に出願の10/303,064の番号を有する「カテーテルおよびカテーテルの使用方法」を発明の名称とする米国出願の一部継続出願である。また、本出願は、2004年5月27日に出願のPCT/IL2004/000456の番号を有する「インフレーションチューブを用いたステントの位置決め」を発明の名称とするPCT出願の一部継続出願である。これらの出願の全ての開示は、参照によりここに包含される。
本発明は、カテーテルを誘導するための装置および方法に関する。
血管は様々な病気に侵されることがあり、とりわけ、血管の内腔に異物が形成されて血管を狭窄又は詰まらせる動脈硬化に侵されることがある。塞栓もまた血管を詰まらせる原因となる。狭窄を治療するための一般的な方法は、先端にバルーンを備えたカテーテルを血管の詰まり部分に挿入して当該のバルーンを膨張させ、可能であればその箇所にステントを留置して血管を広げた状態にする方法である。
幾つかの実施では、ガイドワイヤが狭窄箇所に進められてから、当該のガイドワイヤ伝いにカテーテルが押し込まれる。カテーテルが軟質性を有するものであれば屈曲部分を通り抜け易く、人体外部からカテーテル先端に押し込み力を伝達させるのは難しいかもしれない。カテーテルが硬質性を有するものであれば屈曲部分を通り抜け難くなる。何れの場合でも、押し込み力を過度に加えると血管を損傷させることがある。
当技術において提案される一つの解決手段は、基端側が硬質で先端側が軟質な、その長手方向に沿って硬さのレベルが変わっていくカテーテルを提供することである。
結腸鏡検査に関しては、米国出願6,485,409号が、その開示を参照によりここに包含するものであり、気圧又は液体圧によって前方に移動する結腸鏡を提案している。この解決手段は、例えばサイズの問題および血液に接触するであろう面の形状からすると、心臓動脈又は脳動脈のような、その径が著しく狭い血管に用いるカテーテルには明らかに適していない。
本発明の幾つかの実施形態の一側面は、先端近傍を押し込まれることによって前方に移動する内部チューブを有するカテーテル駆動機構に関する。本発明の例示的な実施形態では、内部チューブは別のチューブと結合し且つ当該の別のチューブに対してスライドするが、この別のチューブは完全に人体外部にある。本発明の例示的な実施形態では、結合は流体結合であり、流体は、別のチューブに対して内部チューブを繰り出して人体内部に入れるために用いられる。代替的な実施形態では、押し棒又は硬質な要素、選択的にはカテーテルの一部が用いられる。選択的には、内部チューブが人体外部で保持されており、例えばカートリッジ内部又は(例えば膨張を防止するための)保護チューブ内に収容される。選択的には、チューブは省スペースのため折り重ねられる。
本発明の例示的な実施形態では、インナーチューブは、成人の冠動脈の血管を通り抜けるに適した柔軟性と径を有し、その長さが例えば100mm、200mm、又は300mmである。他の実施形態では、インナーチューブは、脳血管を通り抜けるに適した柔軟性と径を有し、その長さが例えば200mm、300mm、400mm又は500mmである。
本発明の例示的な実施形態では、ガイドシースは、人体内部にあるインナーチューブの少なくとも一部を通すために用いられるが、このガイドシースは、インナーチューブに直接は流体結合されていない。
本発明の幾つかの実施形態の一側面は、水力で前方移動するカテーテルチューブであって、その先端部分の径が基端部分の径よりも細い、一様でない径を有するカテーテルチューブに関する。選択的には、一様でない径を採用することによって、カテーテルチューブの基端に近い部分ほどより硬くすることができる。選択的には、一様でない径を採用することによって、チューブ内部に作用する流体抵抗を低減させることができる。選択的には、一様でない径を採用することによって、より細い形状のカテーテルを備え、より屈曲することができ及び/又は狭窄部位を乗り越えることを可能とする。選択的には、チューブ自体の硬さがその長手方向に沿って比較的均一である。
本発明の幾つかの実施形態の一側面は、作動流体圧が上昇することによって密閉作用が強まっていく、水力式カテーテルの流体シールに関する。選択的には、シールは移動チューブとハブとの間にある。選択的には、移動チューブはバルーンインフレーションチューブである。選択的には、移動チューブはカテーテルチューブである。選択的には、シールは、一方向の相対運動に対する抵抗がより低くなるように方向性がある。
本発明の例示的な実施形態では、本発明に係るカテーテル駆動システムは、迅速に結合する及び/又は結合しない機構を含み、例えばネジ式コネクタおよび摩擦を利用したコネクタを含む。
本発明の幾つかの実施形態の広い側面は、水力機構を介してカテーテル先端近傍に力が加えられるカテーテル前進機構に関する。本発明の例示的な実施形態では、力を加えることによって、カテーテル先端が(例えば先端から離れた)当該の力が加えられるカテーテル基部の少なくとも一部を引っ張る。本発明の他の例示的な実施形態では、加えられた力は、人体外部に伸びて且つ動かないカテーテルの第二の部分に対してカテーテルの一部を押し、人体内部の十分に内側にある点から掛かり始める。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、人体内部に、インナーチューブと、当該インナーチューブの少なくとも一部を覆うアウターチューブの、少なくとも二本のチューブを備える。本発明の例示的な実施形態では、カテーテルの先端部は、アウターチューブ部の外にインナーチューブ部を引っ張る。
代替的な実施形態では、先端部が、カテーテルのインナーチューブ部伝いにアウターチューブ部を引っ張る。アウターチューブが引っ張られる実施形態では、移動カテーテル本体の大部分が、閉鎖している血管(又は選択的な送り出しシース)に触れても良い。インナーチューブが引っ張られる実施形態では、シース及び/又は閉鎖している血管に通常触れる動作部分の長さがより短くなる。
本発明の例示的な実施形態では、力は、人体外部から選択的に加えられる流体圧を用いて加えられる。選択的には、スライド式の流体シールは、アウターチューブとインナーチューブとの間に備えられる。流体は、例えばインナーチューブ内、又はインナーチューブとアウターチューブとの間に供給されても良い。選択的には、同じ流体源および流体路が前方移動とバルーン膨張のために用いられる。選択的には、バルブは、圧力を低下させて、流体による圧力が高くなり過ぎることを防止するために備えられる。
選択的には、流体圧に加えて、固体力学要素の力が前方移動のために用いられても良い。例えばスタイレットがインナーチューブに挿入されて先端部に向けて進められても良い。選択的には、このようなスタイレットは、先端部を振動させて及び/又は穿刺するのに用いられる。
選択的には、ガイドワイヤは、カテーテルを支持して動かすために備えられる。幾つかの実施形態ではガイドワイヤは流体路を通されて、他の実施形態ではガイドワイヤは流体路に挿通されない。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルの繰り出し部分は柔らかすぎるため、閉塞した冠動脈にガイドワイヤ伝いに人体外部から確実には押し入れられない。しかしながら、僅かな隙間からの押し込み、及び/又は人体内部での引っ張りに対応するのに十分な硬さを有する。選択的には、繰り出し機構によって、径の比較的細いカテーテルを用いることが可能となる。
本発明の例示的な実施形態では、先端部に極めて近い箇所、例えばカテーテルのバルーンの先端部分、又はバルーンの基端部分から例えば0〜15mm等の5cm未満、70mm未満、30mm未満、或いは10mm未満のところで力が加えられる。他の実施形態では、更なるオフセットが、カテーテル先端と力が加えられる箇所との間、例えば40cm未満又は30cm未満のところで加えられる。本発明の例示的な実施形態では、力点のオフセットは、比較的硬質なカテーテル部分が作動領域近傍(例えば大動脈)に届き、そこから、比較的軟質な部分を(例えば閉塞された冠動脈に向かって)押し込むことができるように最小化される。
選択的には、カテーテルは、その先端部が過度に繰り出すのを防止する停止部を含む。代替的又は選択的には、カテーテルは、二本のチューブの相対運動を(付加的かつ選択的に)阻害する係止部を人体外部に備え、そうでなければ、このような運動を規制するリミッタ、例えば運動量を規制するリミッタ及び/又は運動速度を規制するリミッタを設置したものである。
本発明の例示的な実施形態では、停止用ワイヤは、移動チューブに取り付けられて且つカテーテルベース外部に伸びており、ワイヤに接触して選択的に可動するブレーキ部を含む。一例によれば、ブレーキ部とカテーテルベースとの距離は許容繰り出し量によって決まる。選択的には、ブレーキは、低速の動作よりも突然の動作に抵抗力を加える加速ブレーキである。
本発明の幾つかの実施形態の一側面は、バルーンカテーテルとガイドカテーテルとの間に流れる流体を密閉できるようにシールが取り付けられるバルーンカテーテルに関し、選択的には、ガイドカテーテルが標準的なガイドカテーテルから何れの変更も加えられることなく製造される。選択的には、流体は、バルーンカテーテルを前方に移動させるため、バルーンカテーテルとガイドカテーテルとの間に供給される。選択的には、シールは適応性があり、ガイドカテーテル内径にバルーンカテーテルを密閉することができる。
本発明の幾つかの実施形態の一側面は、カテーテル用の、機械的に動作するバルブに関する。本発明の例示的な実施形態では、カテーテルのルーメンを伝って流体圧が加えられ、第一の箇所及び/又は第二の箇所に流体による圧力を加えられるか否かがバルブによって選択される。一例によれば、流体は、第一の箇所でバルーンを拡張し、第二の箇所でカテーテル先端を前方移動させる力を加える。
種々のバルブ構造が提供されても良い。本発明の例示的な実施形態では、ワイヤは、バルーンのルーメンから遮蔽要素を取り外すのに引っ張られる。引っ張られていないとき、遮蔽要素は、前方に加わる力に抗するベースとなる。代替的又は追加的には、ワイヤは、圧力が加わるルーメンに開口部が一致するように遮蔽要素を回すため、回転する。
本発明の幾つかの実施形態の一側面は、その先端が前方移動することによって伸張するカテーテルに関する。この伸張部分は、人体外部にある蛇腹構造のチューブ部分に対応したものであり、例えば軸方向に折り重ねられた形態、螺旋状に巻かれた形態、又は折り重ねられたアコーディオン状のものがある。本発明の例示的な実施形態では、チューブ部は、血液に触れるのに適合している。代替的又は追加的には、チューブ部は、バルーンを拡張するためのルーメンとして機能する。
本発明の例示的な実施形態によれば、
軸を有する細長い本体と、前記軸に沿ったルーメンと、ルーメンおよび本体の先端にある前側端部に連通した、一端にある近位開口部と、
力点に加えられる力であって、先端方向に前記前側端部を押し込む力を加えるのに適合した、前記ルーメン内の細長い作動液柱とを備えた、血管に用いるカテーテルが提供される。選択的には、前記力点は、前記近位開口部よりも前記前側端部に近い。代替的又は追加的には、前記近位開口部は、カテーテル使用時に人体外部にあるのに適合したものとなっている。
本発明の例示的な実施形態では、前記カテーテルは、前記液体材料が前記血管に流れ出ないように構成される。本発明の例示的な実施形態では、前記作動液柱は、人体外部から前方に進められるのに適合している。
本発明の例示的な実施形態では、前記本体は、前記前側端部から前記本体外部に繰り出す蛇腹状チューブを備え、前記押し込み力が蛇腹状チューブを繰り出す。
本発明の例示的な実施形態では、前記前側端部は、前記カテーテル部分を前方に引っ張り、カテーテルの径の少なくとも5倍の全長を有し、その全長とは、前記前側端部に押し込み力が加えられるときに当該前側端部によって引っ張られる部分である。
本発明の例示的な実施形態では、前記本体は、少なくとも部分的に軸方向に覆い重なる第一のインナーチューブおよび第二のアウターチューブを備え、前記押し込み力が一方のチューブを他方のチューブに対して繰り出す。選択的には、押し込み力が前記前側端部に加えられるとき、前記前側端部が前記一方のチューブの少なくとも一部分を引っ張る。選択的には、カテーテルを使用するとき、前記引っ張られる部分は柔らかすぎるため、人体内部に500mmを越える長さを確実には押し入れることができない。
本発明の例示的な実施形態では、押し込み力が前記前側端部に加えられると、当該前側端部が前記チューブ以外のチューブ伝いに引っ張る。
本発明の例示的な実施形態では、前記一方のチューブの少なくとも一部分は、カテーテル使用時に人体外部で保持されるのに適合しており、当該カテーテルのカテーテルベース外部に繰り出す。
本発明の例示的な実施形態では、軸方向に寸法が短い形態において、前記一方のチューブの少なくとも一部分は、カテーテル使用時に人体外部で保持されるのに適合している。
本発明の例示的な実施形態では、前記押し込み力が加えられると、前記インナーチューブが繰り出す。
本発明の例示的な実施形態では、前記押し込み力が加えられると、前記アウターチューブが繰り出す。
本発明の例示的な実施形態では、前記押し込み力が加えられると、前記インナーチューブおよび前記アウターチューブの一方だけが実質的に繰り出す。
本発明の例示的な実施形態では、前記流体柱が前記二本のチューブ間を押し進められる。
本発明の例示的な実施形態では、前記流体柱がインナーチューブ内で押し進められる。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、前記前側端部に取り付けられた器具を備える。選択的には、前記器具は、前記前側端部に取り付けられたバルーンを備える。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、前記バルーンを膨張させるためのルーメンを有する別個のチューブを備える。代替的又は追加的には、前記バルーンは、金属製のインフレーションチューブに取り付けられる。代替的には、前記インナーチューブは、前記バルーンを膨張させるためのルーメンとして機能する。選択的には、前記インナーチューブは、前記流体柱用のルーメンでなく、前記バルーンを膨張させるためのルーメンとして機能する。
本発明の例示的な実施形態では、前記バルーンは、前記流体柱を押し進めるルーメンを介して膨張する。選択的には、前記バルーンは、前記カテーテルを繰り出すときの圧力よりも高い圧力を用いて膨張する。代替的又は追加的には、カテーテルは、前記バルーンに液体を選択的に流し込ませるため、当該のバルーンにバルブを備える。選択的には、前記バルブは感圧バルブである。代替的には、前記バルブは外部で作動するバルブである。選択的には、前記バルブは、加圧下で流体を当該のバルーンに流し込むため、ポートから前記バルーンに遮蔽部が引っ込められる停止バルブである。代替的には、前記バルブは、前記バルーンに対してポートを選択的に密閉又は開放するため、一方の形態からもう一方の形態に遮蔽部が回転される、少なくとも2つの形態を有する回転式の停止バルブである。
本発明の例示的な実施形態では、前記バルーンインフレーションチューブは、カテーテル使用時に人体外部で保持されるのに適合している。選択的には、前記チューブは軸方向に蛇腹状態で収容される。
本発明の例示的な実施形態では、前記チューブは、少なくとも50mm繰り出すのに適合している。
本発明の例示的な実施形態では、前記一方のチューブは、少なくとも150mm繰り出すのに適合している。
本発明の例示的な実施形態では、前記一方のチューブは、少なくとも250mm繰り出すのに適合している。
本発明の例示的な実施形態では、前記一方のチューブは、500mm以上繰り出さないのに適合している。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、二本のチューブ間の相対運動が所定の距離を超えないようにする、少なくとも一つの停止部を備える。
本発明の例示的な実施形態では、前記少なくとも一つの停止部の少なくとも一つは前記人体外部にある。
本発明の例示的な実施形態では、前記少なくとも一つの停止部の少なくとも一つは前記流体に触れない。
本発明の例示的な実施形態では、前記少なくとも一つの停止部は、前記カテーテル外部に繰り出すワイヤと、前記ワイヤに取り付けられた少なくとも一つの可動ブレーキ部とを備える。
本発明の例示的な実施形態では、前記停止部は、係合時に自身を通過する流体の流れを遮蔽する。
本発明の例示的な実施形態では、前記停止部は、係合時に自身を通過する流体の流れを遮蔽しない。
本発明の例示的な実施形態では、前記停止部は、繰り出しチューブの基端から50mm以内のところに位置する。
本発明の例示的な実施形態では、前記停止部は、繰り出しチューブの基端から少なくとも50mm離れたところに位置する。
本発明の例示的な実施形態では、前記チューブが完全に繰り出される場合、前記停止部は、繰り出さないチューブの先端に位置する。
本発明の例示的な実施形態では、前記チューブが完全に繰り出される場合、前記停止部は、繰り出さないチューブの先端から50mm未満の間隔を空けた位置にある。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、軸方向に間隔を空けて配置された複数の停止部を備える。
本発明の例示的な実施形態では、前記停止部は、軸方向に5mm未満の長さを有するエレメントである。代替的には、前記停止部は、軸方向に5mmを越える長さを有するエレメントである。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、前記チューブ間に少なくとも一つのシールを備える。選択的には、前記少なくとも一つのシールは、特定のアウターチューブ内径に適合している。代替的には、前記少なくとも一つのシールは、アウターチューブ内径に適合している。
選択的には、前記少なくとも一つのシールは、軸方向に間隔を空けて配置された複数の停止部を備える。代替的には、前記少なくとも一つのシールは、一つのシールだけを備える。
本発明の例示的な実施形態では、前記少なくとも一つのシールは、前記一方のチューブが繰り出しし過ぎるのを阻害する停止部として機能する。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、繰り出しステップ幅が所定距離を超えるのを阻害する繰り出しリミッタを備える。選択的には、前記所定の繰り出しステップ幅の制限がユーザによって設定可能である。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、前記アウターチューブに前記インナーチューブを選択的に係止するように構成された、動きを阻む係止部を備える。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、前記本体に前記アウターチューブを選択的に連結するように構成された係止部を備える。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、一定の液体圧を超える前記作動流体圧を低減するように構成された圧力バルブを備える。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、前記一方のチューブの繰り出しを制御するように構成されたコントローラを備える。選択的には、前記コントローラは、制御量毎に前記チューブを繰り出すのに適合している。代替的又は追加的には、前記コントローラは、達成されるべき前記液体の圧力レベルを設定することにより、前記チューブの繰り出しに適合する。代替的又は追加的には、前記コントローラは、前記カテーテルを前方に移動させるのに適合している。代替的又は追加的には、前記コントローラは、前記カテーテルの係止とバルーン部の膨張とを同時に行うのに適合している。代替的又は追加的には、前記コントローラは、前記カテーテルに対して前記チューブを後方に移動させるのに適合している。選択的には、前記コントローラは、前記後方移動と前記カテーテルの前方移動とを同時に行うのに適合している。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、前記チューブを覆うガイドシースを備える。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、ガイドワイヤを備え、当該ガイドワイヤを支持して動かすのに適合している。選択的には、前記カテーテルは、その使用時において、前記ガイドワイヤが人体外部に向けて前記インナーチューブを挿通するように構成される。代替的には、前記カテーテルは、その使用時において、前記ガイドワイヤが人体外部に向けて前記インナーチューブと前記アウターチューブとの間を挿通するように構成される。代替的には、前記カテーテルは、その使用時において、前記ガイドワイヤが人体外部に向けて前記アウターチューブの外側を挿通するように構成される。代替的又は追加的には、前記カテーテルは、その使用時において、前記ガイドワイヤが人体外部に向けてガイドシースの外側を通過するように構成される。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは前記前側端部にバルーンを備える。選択的には、前記ガイドワイヤは前記バルーンのインフレーションルーメンを挿通している。代替的には、前記ガイドワイヤは、隣接する前記バルーンから抜け出る、基端側の出口穴を有する。選択的には、前記バルーンは、前記ガイドワイヤが抜け出る肉厚のベースを有する。
本発明の例示的な実施形態では、前記出口穴は、前記バルーンから20mmも離れていない位置にある。
本発明の例示的な実施形態では、前記ガイドワイヤは、前記バルーンのインフレーションルーメンの内部を挿通している。
本発明の例示的な実施形態では、前記ガイドワイヤは、前記繰り出さないチューブの最先端部分から離れたところで、前記カテーテルを前記繰り出しチューブから出す。
本発明の例示的な実施形態では、前記ガイドワイヤは、前記繰り出さないチューブの最先端部分近傍で、前記カテーテルを前記繰り出しチューブから出す。
本発明の例示的な実施形態では、前記ガイドワイヤは、二本のチューブの間にあるシールを挿通している。
本発明の例示的な実施形態では、前記ガイドワイヤは、前記カテーテルにある前記流体柱の液体路を通過している。
本発明の例示的な実施形態では、前記ガイドワイヤは、前記カテーテルにある前記流体柱の液体路の外側のみを通過している。
本発明の例示的な実施形態では、前記インナーチューブは、流体制御のために製造されたものでない標準的なバルーンカテーテルを備え、前記液体が前記アウターチューブと前記標準的なバルーンカテーテルとの間を流れていく。
本発明の例示的な実施形態では、前記インナーチューブは、調整可能なシールが取り付けられた標準的なバルーンカテーテルを備え、前記液体が前記アウターチューブと前記標準的なバルーンカテーテルとの間を流れていく。選択的には、アウターチューブはガイドカテーテルである。
本発明の例示的な実施形態では、前記アウターチューブは3mm未満の外径を有する。
本発明の例示的な実施形態では、前記アウターチューブは2mm未満の外径を有する。
本発明の例示的な実施形態では、前記アウターチューブは1mm未満の外径を有する。
本発明の例示的な実施形態では、前記インナーチューブは1.5mm未満の外径を有する。
本発明の例示的な実施形態では、前記インナーチューブは0.5mm未満の外径を有する。
本発明の例示的な実施形態では、前記力点は、前記カテーテルの最先端部分から500mm未満のところにある。
本発明の例示的な実施形態では、前記力点は、前記カテーテルの最先端部分から350mm未満のところにある。
本発明の例示的な実施形態では、前記力点は、前記カテーテルの最先端部分から70mm未満のところにある。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、前記力点と前記前側端部との間にオフセット要素を備え、前記力点が前記力を前記流体柱から前記前側端部に向かって伝える。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、前記前側端部に第二の力を加えるのに適合したプッシュワイヤを備える。選択的には、前記プッシュワイヤは、前記力点と略同軸位置で前記第二の力を加える。代替的又は追加的には、カテーテルは、前記ワイヤを微少に前方移動させることができるように構成されたコントローラを備え、血管の狭窄部位を通すのに適している。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、その使用時に人体外部に留まるのに適合したベースハブを備える。選択的には、前記ベースハブは、液体圧のためのポートを1つだけ有する。代替的には、前記ベースハブは、液体圧のためのポートを複数有する。選択的には、前記ポートの少なくとも1つは、前記ポート内部の流体が5気圧以上であるときに閉塞した状態であることに適合したカバーを有する。
本発明の例示的な実施形態では、前記ベースハブは、圧力放出バルブを備える。代替的又は追加的には、前記ベースハブは、ガイドワイヤのためのポートを備える。代替的又は追加的には、前記ベースハブは、バルブ調整ワイヤのためのポートを備える。代替的又は追加的には、前記ベースハブは、繰り出し規制ワイヤのためのポートを備える。選択的には、前記ポートは、前記ベースが上記の所定の圧力バルブで加圧されるときに前記ワイヤを係止するように構成される。
本発明の例示的な実施形態では、前記ベースハブは、流体圧が結合されるであろう、カテーテルの複数のルーメンを選択するように構成されたセレクタを備える。
本発明の例示的な実施形態では、前記ハブベースは、開閉部を介してカテーテルのルーメンにユーザが選択可能に到達するのに適した閉塞可能な開口部を備える。選択的には、前記開口部は、手動で速やかに開口するのに適合している。
本発明の例示的な実施形態では、前記ハブベースは、その内部に収容したカテーテル部の長さの80%未満の長さを有するカテーテル収容部を含む。
また、本発明の例示的な実施形態によれば、
カテーテル使用時に人体外部に留まるのに適合したベース部と、
ルーメンおよび先端を有し且つ前記ベース部に収容される蛇腹部を含む細長い本体と、
前記本体の前記先端近傍の箇所に力を加えるのに適合した液体柱と、
を備えた、繰り出し可能なカテーテルが提供される。選択的には、前記蛇腹部は折り重ねられた形態で収容される。代替的又は追加的には、前記蛇腹部は、軸方向にひだがつけられた形態で収容される。代替的又は追加的には、前記蛇腹部は、コイル状の形態で収容される。代替的又は追加的には、前記蛇腹部は、その一部が裏返るように軸方向に折り重ねられた形態で収容される。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、蛇腹状でない状態で外部に出る前記本体の外にアウターチューブを備える。代替的又は追加的には、カテーテルは、前記蛇腹部の内側に第二の蛇腹状チューブを備える。選択的には、前記第二の蛇腹状チューブは、バルーンインフレーションチューブである。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、前記蛇腹部を蛇腹状でない状態にするための送りノズルを備える。
本発明の例示的な実施形態によれば、
流体路を規定するルーメンを有した細長い本体と、
前記流体によって動作し且つ前記細長い本体の先端部分に配置される器具と、
前記器具に流体を選択的に伝搬するのに適合した、前記先端部分にある流体バルブ、前記バルブに連結し、当該バルブを制御するために前記本体の外側に繰り出す機械式アクチュエータと、
を備えた、機械的に動作する流体バルブを有するカテーテルが提供される。選択的には、前記器具は、流体インフレーションバルーンを備える。代替的又は追加的には、前記カテーテルは、前記流体によって先端側に繰り出される先端部分を有するのに適合している。
本発明の例示的な実施形態では、前記アクチュエータは前記バルブを回転させる。代替的には、前記アクチュエータは前記バルブの遮蔽部分を後退させる。選択的には、前記アクチュエータは、最も後退したときの位置において前記バルブの遮蔽部分が前記ルーメンから前記器具に流体を流すことができるように、当該の遮蔽部分を後退させる。
また、本発明の例示的な実施形態によれば、
繰り出し可能なカテーテルを人体の血管に挿入すること、
少なくとも50mmの距離にまで目標領域に到達するためカテーテルの先端部分を繰り出すこと、
を含む、カテーテル搬送器具を配置する方法が提供される。選択的には、この方法は、前記繰り出された部分の先端で前記器具を動作させることを含む。選択的には、前記繰り出すことは、前記カテーテル内部に流体圧を加えることによって繰り出すことを含む。
本発明の例示的な実施形態では、前記器具はバルーンを備える。
本発明の例示的な実施形態では、挿入することは、ガイドワイヤ伝いに挿入することを含む。
本発明の例示的な実施形態では、挿入することは、ガイドカテーテル/シースを通って挿入することを含む。
本発明の例示的な実施形態では、上記方法は、前記繰り出すことに次いで、前記カテーテルを前方移動させることを含む。
また、本発明の例示的な実施形態によれば、
水圧源にカテーテルを取り付けること、
少なくとも50mmまでカテーテルの先端部分を繰り出すために前記水圧を上昇させること、
を含むカテーテル検査方法が提供される。
また、本発明の例示的な実施形態によれば、
人体内部に挿入するのに適合したインナーチューブと、
人体外部において前記インナーチューブにスライド可能に且つ隙間なく係合するように構成されたアウターチューブと、
前記インナーチューブが少なくとも200mm繰り出しできるように、その先端から100mm未満のところにある前記インナーチューブに押し込み力を加えるのに適合した押進機構と、
を備えたカテーテル駆動システムが提供される。
選択的には、前記インナーチューブが少なくとも500mm繰り出し可能である。
本発明の例示的な実施形態では、前記押進機構が水力機構を備える。
本発明の例示的な実施形態では、前記押進機構が前記先端部近傍に力を直接加える固体部を備える。
本発明の例示的な実施形態では、前記インナーチューブが前記アウターチューブの外側に取り付けられる。
本発明の例示的な実施形態では、前記インナーチューブが前記アウターチューブに取り付けられる。選択的には、カテーテル駆動システムは、前記インナーチューブと前記アウターチューブとの間に流体シールを備える。選択的には、作動流体の圧力を上昇させることによって前記流体シールによる密閉作用が強まる。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテル駆動システムは、前記インナーチューブの内側に流体インフレーションチャンネルを備える。選択的には、前記流体インフレーションチャンネルが前記アウターチューブを通ってその外部に繰り出す。選択的には、カテーテル駆動システムは、前記アウターチューブと前記流体インフレーションチャンネルとの間の流体漏出を防ぐのに適合したポートを前記アウターチューブに備える。選択的には、前記ポートは、前記アウターチューブ内で作動流体圧が上昇したときにより強固に密閉するバルブを含む。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテル駆動システムは、前記アウターチューブをシースに取り付けるための迅速な取付機構を備える。
本発明の例示的な実施形態では、前記インナーチューブが、前記人体内部の血液に触れるように構成された単一のチューブを備える。
本発明の例示的な実施形態では、前記インナーチューブが一様でない径を有する。
本発明の例示的な実施形態では、前記インナーチューブがその先端にバルーンを有する。選択的には、前記バルーンはステントが取り付けられたものである。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテル駆動システムは、インフレーションチャンネルを備える。選択的には、前記インフレーションチャンネルが、蛇腹状でない状態で前記アウターチューブ外部で保持されるように構成される。代替的又は追加的には、前記インフレーションチャンネルが保護シースに収容される。代替的又は追加的には、前記インフレーションチャンネルが金属製である。
また、本発明の例示的な実施形態によれば、
(a)人体内部にインナーチューブを挿入すること、
(b)人体外部においてアウターチューブに対して前記インナーチューブをスライドさせること、
(c)前記スライドすることを実現するために、前記インナーチューブの先端近傍に力を加えること、
を含む、カテーテルを人体内部に誘導する方法が提供される。選択的には、前記アウターチューブ内部の作動流体の圧力上昇によって前記力が加えられる。
本発明の例示的な実施形態では、方法は、冠状血管に前記インナーチューブを誘導することを含む。
本発明の例示的な実施形態では、方法は、神経脈管系に前記インナーチューブを誘導することを含む。
本発明の例示的な実施形態では、前記インナーチューブが、血液に触れ且つカテーテルと機械的に連結した、人体内部にある唯一のチューブである。
本発明の例示的で非限定的な実施形態は、図面を参照することによって以下に説明されるものである。異なる図面において同一の要素は、同一又は同様の参照番号が付される。
<概説>
図1は、本発明の例示的な実施形態に係る、使用時における、例示的なカテーテルシステム100の概略図である。心臓102は、狭窄部位106(例えば動脈硬化巣や古いステントが原因となるもの等、又は塞栓のような他の種類の病変組織)のある冠状血管104を含む。カテーテルシステム100は、ガイドカテーテル/シース112内にその少なくとも一部分があるカテーテル110を支持して動かすガイドワイヤ108を含む。カテーテル110は先端111を有し、バルーン114及び/又はステント116を選択的に含む。本発明の例示的な実施形態では、カテーテル110の先端部118は、以下に説明されるように、当該先端部118又はその近傍に加えられる力によってシース112から前方に移動することができる。コントロールシステム120は、この前方移動を制御するために選択的に用いられる。係止部122は、シース112に対してカテーテル110を係止し、及び/又はシース112及び/又はそれ以外の部分のカテーテル110に対する先端部118の動きを係止するために選択的に備えられる。
なお、図面が冠状血管に誘導されている状態を示す一方で、同様のシステムが、脳又は他の器官にある血管に誘導するために用いられても良い。また、狭窄部位以外の血管(又は非血管)の異常が治療されても良く、例えば腫瘍に対する放射線治療がある。
以下に説明されるように、幾つかの実施形態では、ガイドカテーテル112及び/又はガイドワイヤ108が省かれる。代替的又は追加的には、幾つかの実施形態では、図1に示されるものから(例えば周りを取り囲む)相対的な配置が変えられる。
<動くアウターチューブを有する例示的なカテーテル>
図2は、本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテル200の側断面図である。カテーテル200は、アウターチューブ202、およびルーメン206を有するインナーチューブ204を備える。アウターチューブ202は、付加的なバルーン218によってその先端228で密閉されており、以下により詳細に説明される。
使用時には、例えばシリンジ等の圧力源208がルーメン206に流体を注入するのに用いられる。液体が用いられると、これにより、ルーメン206に連通した、アウターチューブ202のルーメン207内の圧力が上昇する。スライド式の流体シール214は、アウターチューブ202、インナーチューブ204間に備えられている。このため、アウターチューブ202自体がシリンダ本体のピストンとして動作する。ルーメン207の内圧が上昇すると、インナーチューブ204(ピストン)とアウターチューブ202(シリンダ)が相対運動する。本発明の例示的な実施形態では、アウターチューブ202は、より自由に動くことができるものであり、方向212にバルーン218を進めることによって移動して、方向210にルーメン207内部を流体が流れることによっても移動する。なお、圧力が上昇すると、アウターチューブ202の先端、カテーテル200自体の先端近傍に力が加わる。例えばバルーン218の先端232と末端228との距離230は、30mm以下であり得、例えば20mm又は10mm以下である。選択的には、先端232が内側に向けて反転された、反転形状のバルーンが用いられる。
選択的には、シール214は、例えばシームレスなリングとして、インナーチューブ204の外側に選択的に形成されたガスケットを備えている。代替的には、アウターチューブ202およびインナーチューブ204は、(少なくとも、許容された相対的な前方移動量に対しては)滑りばめであり、特別なシールを必要とするものではない。インナーチューブボリューム216がある場合、そこに潤滑剤が供給されても良い。選択的には、この潤滑剤はシールとして作用する。本発明の例示的な実施形態では、潤滑剤は、水に触れた時に膨張して、それによって密閉を行う、当技術分野で周知の親水性の材料を含み、水に触れた時に油脂性となる材料も含む。本発明の代替的な実施形態では、ボリューム216は、流体を漏出するための管として機能する。代替的又は追加的には、シール214は漏出性のあるシールであり、例えば潤滑剤として作用する流体をボリューム216内に確保し、及び/又はルーメン207の圧力が高くなるのを防止する圧力弁として作用する。アウターチューブ202は、選択的には、実質的に拡張しないものであり、例えば20気圧で1%も延びない。選択的には、アウターチューブ202、インナーチューブ204の一方又は両方が作動環境下で軸方向に延びないように構成されている。一例によれば、一以上の縦材のファイバ(例えばプラスティックや金属のワイヤ)がチューブに埋め込まれ、そのチューブに抗張力を加える。一例によれば、周方向に等間隔に配置された三又は四本のワイヤが採用される。
本発明の代替的な実施形態では、シール214は実際には備えられない。その代わりとして、端部228への力が、ボリューム216を経由する流体の流入率と流出率に応じたものとなっている。一般には、ボリューム216における摩擦および境界効果によって流体の流出は抑えられる。ルーメン206内のこういった効果は、圧力上昇によって弱められ、これにより、流入と流出の均整がとれなくなることがある。この割合は、例えば圧力源208による圧力上昇又は減少によって制御されても良い。これによりバルーンを前方に移動させる力をより精細に制御することが可能となり、例えば不注意による損傷を防止したり、屈曲部分及び/又は狭窄部位を通過できるようになったりする。
本発明の例示的な実施形態では、バルーン218はカテーテル200の先端に備えられている。別個のインフレーションルーメン220(例えばチューブ)が、アウターチューブ202およびインナーチューブ204の内側に選択的に備えられ、別個の圧力源222によって選択的に膨張される。バルーン218を膨張させて流体を供給する方法に関する例示的な変形例を、カテーテルの他の実施形態の中で以下に説明する。本発明の他の実施形態では、バルーンの代わりに或いはバルーンに加えて異なる器具が備えられ、チューブ220は、例えば膨張用でなくワイヤ及び/又は材料を運び進めるために用いられても良い。本発明の例示的な実施形態では、チューブ220は、金属製で柔軟性のあるチューブであり、捻れを起こり難くし及び/又は押し込み易さを高めるものであっても良い。
ガイドワイヤ108は、選択的には、例えばバルーン218内にある専用チューブ(不図示)を通過して、出口穴224に挿通される。例えば周知のバルーン設計を採用するための他のオプションを用いても良い。このような幾つかのオプションおよび新しいオプションを他の実施形態において以下に説明する。
一以上の放射線不透過性のマーカが選択的に備えられ、これには、例えばカテーテル200の先端近傍、シール214、及び/又は端部228に備えられるマーカ226がある。これらのマーカは、例えば以下に説明されるように、様々な処置の段階でカテーテル200を位置決めするため、及び/又はカテーテルの繰り出し量を推定するために利用されても良い。
シース112(図1)は示されていないが備えられても良い。選択的には、シースは、シール214近傍にまで達するものとする。ガイドワイヤ108は、選択的にはシース壁部とカテーテル200のアウターチューブ202との間のシース内の空間に沿って配置される。
選択的には、シール214は、例えば熱を加えてインナーチューブ204をラッパ状に広げたことによって形成される。この構成によれば、流体圧が上昇したときに、当該の圧力上昇がアウターチューブ202に対してラッパ状の部分をより強く押すように働きかけてその気密性が高まる。
<例示的なプロセス>
図3は、本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテル200の例示的な配置プロセスのフローチャート300を示す図である。以下に記載されるように、本発明のカテーテルは他のプロセスでも同様に用いられ得る。
302では、選択的には、カテーテルを誘導する場所に関して決定が成される。幾つかのケースでは、例えばルーメン222を用いて診断中に造影剤を注入する場合、正確な目標領域が事前に分かっていなくても良い。他のケースでは、特定の狭窄部位106がバルーン及び/又はステントによって治療されることになる。
304では、ポートは、人体内部の目標領域に到達するために用いられる進入路によっては大動脈又は大静脈(例えば大腿動脈)の方に通じる。
306では、ガイドカテーテル/シース112がポートを介して選択的に挿入される。冠動脈の一例では、シースは、大動脈まで或いは主冠動脈までにも挿入されて良い。
308では、ガイドワイヤ108は、選択的にはシース112を介して狭窄部位106に向けて前方に進められる。当技術分野で周知の、ガイドワイヤを誘導して進めるための種々の手法が用いられても良い。本発明の幾つかの実施形態では、例えばカテーテルを誘導する周知の技術として二本のガイドワイヤが用いられる。最初に太いガイドワイヤが用いられ、次いで細いガイドワイヤが用いられる。
310では、カテーテル200は、(備えられていれば)ガイドワイヤ108を伝い、(備えられていれば)シース112を通って、狭窄部位106から一定距離以内にまで進められる。この距離は、種々の要因に依存するものであっても良い。例えば標準的な方法は、シース112の先端周辺まで進めるものであっても良い。代替的又は追加的には、カテーテル200は、奥に進む限界まで押し進められても良い。代替的又は追加的には、カテーテル200は、狭窄部位106からの距離が繰り出し可能な距離内になるまで進められても良い。
312では、圧力源208は、ルーメン207の内圧を高めるために動作し、アウターチューブ202とバルーン218を前方に進める。本発明の例示的な実施形態では、カテーテル200の先端近傍で前方に向かう力が加えられるとき、その力の殆どは、カテーテル200の一部を壁部に突き立てる方向でなく、ガイドワイヤ108伝いにカテーテルを前方移動させる方向に向くと考えられる。選択的には、必要であればルーメン207に破裂圧力を加えて狭窄部位106を乗り越え易くする。以下に記載されるように、選択的には、インナーチューブ204に対するアウターチューブ202の動きを規制することによってバルーンが前方に進み過ぎないようにする。
314では、ガイドワイヤ108は、選択的に引っ込められる。幾つかの実施形態では、ガイドワイヤ108は容易に取り外される。他の実施形態では、ガイドワイヤ108は、診断の最後まで留置される。
316では、バルーン218は選択的には(例えば圧力源222を用いて)膨張され、選択的には(具備する場合には)ステント116を留置する。バルーン拡張およびステント留置の代わりに、或いはそれらに加えて、他の処置が採用されても良い。本発明の例示的な実施形態では、バルーン218を膨張させる前に係止部122でロックを掛けて、当該の膨張時にバルーン218が動かないようにする。選択的には、バルーン218を膨張させる前に、イメージング技術(例えば透視診断法、CTイメージング、及び/又はMRイメージング)を用いてバルーン218の位置が確認される。
318では、バルーン218は、ステント116に対して後退させられるように選択的に萎ませられる。
320では、カテーテル200、シース112、及び/又はガイドワイヤ108が後退される。この後退は、インナーチューブ204に対してアウターチューブ202を後退させるため、圧力源208で圧力を低下させることを含む。代替的な実施形態では、カテーテル200は単純に引き戻される。
322では、カテーテル200は、選択的には、例えばインナーチューブ204に対してアウターチューブ202を再び前進させることによって元の位置に復帰する。
<プロセスの変形例>
当技術分野で周知の、カテーテルを前方に進める多くの手法がある。カテーテル200は、利用されるそれらの多くの手法、選択的には、カテーテルを前方に繰り出すための、本発明の幾つかの実施形態で採用することができる適切な改良と共に用いられても良い。
カテーテルを前進させる代替的な手法の一例によれば、本発明に係るガイドワイヤとカテーテルは、一対のものとして前方に進められる。ガイドワイヤが微少な距離進められると、カテーテルが奥に押し込まれて及び/又はその微少な距離分だけ前方に繰り出される。
カテーテルを前進させる代替的な手法の他の例によれば、カテーテル200はガイドワイヤなしで前方に進められ、選択的にはその先端部が軟質である。
カテーテルを前進させる代替的な手法の他の例によれば、シース112が備えられておらず、カテーテル200はガイドワイヤ伝いに進められる。この手法の潜在的な欠点は、カテーテル200が前方に繰り出される度に、血管壁部に沿ってアウターチューブ202が長さ方向に大きく引っ張られる点である。例えば大腿動脈又は他の幾つかの中間点に進入してから始動する、繰り出し機構を用いても良い。代替的には、カテーテル200は、それ自体が繰り出される前に、容易であれば可能な限り押し込まれる。シースが備えられている場合、例えば冠動脈系への進入箇所以外のポイント、例えば大動脈弓の前、或いは一又は二の冠状動脈枝の後にカテーテルを繰り出し始めても良い。
カテーテルを前進させる代替的な手法の他の例によれば、カテーテル200は、比較的少しずつ前方に進むために用いられる。この手法では、端部228が繰り出され、次いでインナーチューブ204が進められる。選択的には、端部228は、血管に対して同じ位置に留まるように、インナーチューブ204が前方移動する期間は後方に移動する。選択的には、この手法は、アウターチューブ202を、インナーチューブ204用の細く硬いガイドワイヤとして用いる。
カテーテルを前進させる代替的な手法の他の例によれば、カテーテル200は可能な限り繰り出されてバルーン218が正確な位置となるように後退される。代替的には、一旦正確な位置に到達すれば、カテーテル200は、バルーン218が正確な位置に留まるように、同時に及び/又は少しずつ引き戻され且つ繰り出される。この方法は、バルーン拡張時にバルーン218を動かすことなく繰り出し終えるまで、同じルーメンをカテーテル200の繰り出しとバルーン218の拡張に用いる(以下に説明される)カテーテル設計に有用である。他の実施形態ではこのような動きを防ぐため、位置止め部材が用いられる。
<コントローラロジック>
図1を再び参照すると、コントローラ120は、カテーテル200の動き及び/又は繰り出しを制御するために用いられるものであり、様々なタイプ及び/又は機能が有しても良い。選択的には、コントローラ120は手動で操作される。代替的には、例えばロボットのように遠隔操作される。幾つかの実施形態では、幾つかのコントロールロジックがカテーテルの他の部分、例えば移動するチューブに対して配信される。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテル200は容量を一定に保つ手法を用いて前方に進められ、それによるとコントローラ120は、作動流体を一定量増やしてルーメン207の容量を一定量増加させ、それによってアウターチューブ202を一定距離繰り出す。
本発明の代替的な実施形態では、例えばシール214が漏出性のものである場合、力を利用する手法が採用される。この手法では、コントローラ120は、アウターチューブ202を繰り出すために例えば徐々に又は瞬間的に力を加えるのに用いられる。所望の繰り出し量(又は応答時間に収まるためその直前)に一旦達すると、力の付与が止められる。選択的には、力/位置を組み合わせた繰り出し手法が採用され、アウターチューブ202とインナーチューブ204の各々に停止部を連結させることによって最大限の進み量(又はステップ幅)が定まる。力はアウターチューブ202を繰り出し又は後退させるために加えられ、それと共に全体の繰り出し量(又は後退量)が停止部間の距離に制限される。以下、このような例示的なコントローラを図4Cに示す。
なお、本発明の幾つかの実施形態では、カテーテルを進めるために必要な力は、カテーテルが既に挿入されている屈曲部分の数と鋭角度合いに応じて増加する。
選択的には停止部が備えられ、それは、例えば以下に説明されるような一又は両方のチューブに備えられたリップ部であり、アウターチューブ202が一定量(例えばリップ部が当接する状態)を超えて前方に進むのを防止するものである。
選択的には、コントローラ120は、例えば作動流体の量を減少させる又は負圧を与えることによってインナーチューブ204側にアウターチューブ202を後退させるのにも用いられる。
種々の電源が用いられても良い。例えばプッシュ型シリンジ又はその本体部分にねじ込まれるピストン付きのシリンジが用いられても良い。代替的なマニュアル的な実施形態では、チューブ周りを回転する把持部が、作動流体をチューブ伝いに押し進めることによってチューブの内圧を高めるのに用いられる。代替的な実施形態では、電動ポンプ又は流体或いは圧力源が用いられる。選択的には、力は、人体外部から非水力で(例えばスタイレットのような硬い物体を用いて)加えられて本体内部の流体で満たされた空間を伝わり、ここに説明される、水圧による繰り出しを与える。
選択的には、コントローラ120は、繰り出し量を表示して、例えばアウターチューブ202に形成されたマーキングをそのウィンドウに表示する。代替的には、繰り出し量が光学エンコーダを用いて測定されても良い。選択的には、例えば後退期間中、所定量の圧力又は力に対する繰り出し量を学習して用いるようにしても良く、最後の進み量と同じ量だけ後退する。代替的又は追加的には、術者が繰り出しステップを要求し、このような繰り出しステップが決定されると一旦加圧を停止する閉ループ制御を行うため、繰り出しの経過が記録される。本発明の例示的な実施形態では、コントローラは、メモリ付きのマイクロコントローラチップを備えている。選択的には、このようなメモリは、カテーテルの繰り出し機構の静摩擦値および動摩擦値を学習及び/又は蓄積するのに用いられ、それらは例えば製造時又は使用時のキャリブレーションプロセスにおいて測定される。
コントローラ120は、繰り出しのための他のタイプのセンサ、例えば繰り出すチューブ上にあるマーキングを読み取る光学エンコーダを選択的に含む。代替的な実施形態では、X線イメージングを用いて相対位置が視認できるように、一以上の放射線不透過性のマーカが、繰り出すチューブ及び/又は繰り出さないチューブに付されている。
コントローラ120は、他のタイプのセンサ、例えば漏れセンサおよび作動流体圧センサを選択的に含む。選択的には、例えばデジタルゲージ等の高精度な圧力計が用いられる。漏出は、段階的な圧力損失として現れても良い。
本発明の例示的な実施形態では、コントローラ120及び/又はカテーテル200は制限手段を含む。一例によれば、1ステップ当たりの最大の進み量が制限される。代替的又は追加的には、コントローラ120は、ガイドワイヤ108、シース112、インナーチューブ204、およびアウターチューブ202のうち2以上を係止することができる。例えば特定の実施形態に応じて、何れかの組が係止可能となる。他の例によれば、最大圧力のリミッタが備えられ、例えば過度の圧力を減少させるため、バルブが人体外部に備えられても良い。最大圧力は選択的に設定可能である。代替的には、排水弁は、ルーメン206からボリューム216にまで形成されても良い。
選択的には、コントローラ120は、例えばインナーチューブ204を動かすことによってカテーテル200全体を前進又は後退させることもできる。選択的には、コントローラ120は、上述のクローリング方法が実現できるように、アウターチューブ202とインナーチューブ204の動きに同時性を持たせることができ、例えばインナーチューブ204が前方に進められると共にアウターチューブ202が後方に進められる。なお、この種の同時性は、把持部の回転によってアウターチューブ202を前進させると共にルーメン206の容積及び/又は圧力を減少させる機械式コントローラで達成することもできる。
多くの例示は液状の作動流体を説明しているが、食塩水や他の適切な材料、例えば生体適合性材料や減摩剤等を採用しても良い。選択的には抗凝血剤が流体に混ぜられる。治療された領域に流体が漏出すると考えられる実施形態では、種々の治療用薬品が作動流体に混ぜられても良い。選択的には、放射線不透過性成分が流体に混ぜられる。本発明の幾つかの実施形態では、二酸化炭素のようなガス状の作動流体が用いられる。なお、ボリューム216は、このようなガスを何れの体内組織にも触れることなく外に出すための安全経路を備えたものであり得る。
<材料と構造>
本発明の例示的な実施形態に係るカテーテルは、例えばポリエチレン、ナイロン、PBX、テフロン、および他のプラスティック、ゴム、乳剤等の、当技術分野で周知のカテーテル構造を含む種々の材料で製造されても良い。種々のコーティング、例えばシリコンコーティング、親水性コーティング、疎水性コーティング等が選択的に施される。選択的には、囲いのあるチューブ、繰り出さないチューブの摩擦を低減するため、および、血流及び/又は血管壁部との摩擦或いは他の負の相互作用を低減するために、同一コーティングが繰り出すチューブに対して適用される。
本発明の特定の実施形態では、カテーテル又は少なくともその繰り出し部は、人体外部からカテーテルを押し入れるのに有用な材料よりも軟質な材料で製造される。例えばカテーテル又は繰り出し部は、例えばJ&J Cordis E95、J&J Cordis 「Aqua」 (例えばT3)、又はBoston Scientific 「Maverick」等の標準的なカテーテルの最も軟質な部分(例えばバルーンに近接する最先端部分)と同じくらい軟質であっても良い。多くの場合、幾つかの弾性体が有用である。一例によれば、カテーテルは柔らかすぎて、例えば冠動脈系又は脳システム等のような直線部分又は回旋状部分に対して、人体内部に30cm又は50cm以上は実際上は確実には押し入れることができない。脳向けのものでは、その繰り出し部が、冠動脈向けのものよりも長く、軟質で、細い径を有するものであって良い。
カテーテルの繰り出し部分の例示的な外径は、2mmや、1.5mm、1mm、0.7mm、0.5mm、更に細い径、中間の径、或いは更に太い径である。非繰り出し部分は、例えば3mm未満、又は2mm未満、更に細い径、中間の径、或いは更に太い径を有するものであり得る。
本発明の幾つかの実施形態では、金属製チューブは、例えばバルーン用のインフレーションルーメンとして採用され、選択的には、ねじれ抵抗、押し込み易さ、(例えば当技術分野で周知の振動手段を用いて)異物を軽く叩く及び/又は振動させる作用を提供する。
動かないチューブ(例えばアウターチューブ)は、大動脈(又は他の主要な管)に留置されるものである場合、繰り出しチューブ(例えばインナーチューブ)よりも硬質性を有するものであっても良い。選択的には、このような硬質性チューブは、ガイドカテーテルとして機能し、別個のガイドカテーテルを省くことができる程度の硬さを有するものであっても良い。このような実施形態では、ガイドカテーテルとバルーン搬送部分は、選択的には、当該のバルーン搬送部分だけが前方移動する場所までガイドワイヤ伝いに共に進む。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテルは、より細径化されたものであり得、例えば0.4mm、0.3mm、或いは更に細い外径を有する。
「チューブ(tube)」という用語を使用しているが、断面形状が非円形のものも採用して良い。加えて、同心円状のチューブが一般に説明されるが、これは発明に必要とされる特徴でなく、チューブは非同心円状のものであっても良い。
本発明の例示的な実施形態では、大きな力がカテーテルの先端に加えられることがある。例えばa5フランスカテーテル(a 5 French catheter)では、その先端に160グラム以上の加重が掛かる。選択的には、それよりも小さい例えば140グラム又は100グラムまでの荷重が掛かる。代替的には、それよりも大きな例えば200グラム以上の荷重が掛かる。これらの力は、カテーテルをより細径化させるために低減させて良く、例えばカテーテル寸法の一次又は二次関数となる。選択的には、加えられる力は、カテーテル断面と加圧値との積のかなりの割合(例えば20%、30%、50%、或いはそれよりも高い割合)となる。当然のことながら、これは、例えばカテーテルの水理断面(hydraulic cross-section)およびカテーテル内での圧力損失に依存するものであっても良い。選択的には、得られる力は高い上昇率を有する。
<移動するインナーチューブを有するカテーテル>
図4Aおよび4Bは、インナーチューブ404がアウターチューブ402に対して繰り出すカテーテル400を示す。バルーン418は、インナーチューブ404の先端に備えられている。インナーチューブ404のルーメン406がバルーン418の膨張に適合したものであると共に、二本のチューブ間のボリューム416がインナーチューブ404およびバルーン418を前方移動させる流体柱を有するようになっている。ボリューム416に作動流体を供給することによる想定される利点の1つは、アウターチューブ402とインナーチューブ404との間の摩擦を低減することである。
二本のチューブ間のシールは(例えば以下に説明されるように)軸上に短いものである一方で、本発明の例示的な実施形態では、比較的長いシーリングチューブ414が用いられる。シーリングチューブ414は、例えば10mm、20mm、40mm、80mm、200mm、或いはそれよりも長いものであり得る。長いチューブを用いることによる潜在的な利点の1つは、インナー及び/又はアウターチューブとの接触があまり堅固でなくても(例えば境界効果に基づいて)漏出を抑制又は防止することが可能である点である。
選択的には、シーリングチューブ414には複数の作用がある。選択的な作用の1つである密閉は、(例えばここに説明される他のシールのようにその部分が極めて短いものであっても)チューブの一部分によって付与されても良い。他の選択的な機能は捻れの防止/軽減である。選択的には、シーリングチューブ414は細くて硬さを有するように製造される。他の選択的な作用である繰り出し力は次に説明されるものである。他の実施形態では例えば以下に説明されるように、作動流体は、インナーチューブ404内部にあり実質的に漏出しない。選択的には、作動流体は、例えば透視診断法等のイメージングを用いて漏出を視認できるように造影剤を含む。
選択的には、シーリングチューブ414の先端は、インナーチューブ404上に形成された一以上の突起部450に接触する。流体柱がシーリングチューブ414の基端部に達すると、シーリングチューブ414は、当該基端部に加わる力を突起部450に伝え、それによってインナーチューブ404を前方移動させる。これによって、より先端側の位置に力を加えることが選択的に可能となる。選択的には、シーリングチューブ414の少なくとも一部は、アウターチューブ402をより前に繰り出し可能である。図4Aは、繰り出し状態のカテーテル400の形態を示し、図4Bは、繰り出していない状態のカテーテル400の形態を示す。選択的には、シーリングチューブ414は、アウターチューブ402とインナーチューブ404の一方が取り付けられる。
本発明の例示的な実施形態では、カテーテル400には最大繰り出し量があり、例えば冠動脈用では300mm、脳用では500mm、又は異物を越えて前方移動するためのものでは50mmである。選択的には、この最大繰り出し量は、アウターチューブ402上の停止部448とインナーチューブ404の停止部449の少なくとも一対の停止部によって規制される。なお、インナーチューブ404が繰り出されるものの場合、これらの停止部は、インナーチューブ404の基端に備えられていなくても、通常インナーチューブ404の先端近傍に備えられている。多数の停止部が備えられている場合、流体圧は、インナーチューブ404上の複数箇所で押し込み力を加えるものであっても良い。示されている実施形態では、互いに当接する状態にある停止部は、液体の更なる流れを妨げない。この設計の潜在的な利点の1つは、真空状態にすることによって後方移動を可能とすることである。他の潜在的な利点は、これにより、繰り出し部端部近傍にまで最大限の力を加えることが可能な点である。代替的な実施形態では、停止部もまた密閉を行う。選択的には、遮蔽手段をなくすことによってボリューム416が誤って遮蔽されることがなくなり、停止部を大きくすることができる。代替的又は追加的には、停止部はチューブ間のスペーサとして機能する。多数のスペーサは、停止機能がないものであっても、チューブ用の間隔を開けることができる。選択的には、これは、各接触点での摩擦を低減させる。選択的には、インナーチューブ404の最も基端側の停止部は、より径を太くするため、インナーチューブ404の端部(又は中央部分)を例えば熱を加え及び/又は湾曲させてラッパ状とすることによって製作されている。
本発明の例示的な実施形態では、多数の停止部が、チューブの相対的な繰り出しを多くの箇所で停止できるように軸方向に間隔を空けて配置されている。若干のオーバーシュート量は、例えばカテーテル又は繰り出されたチューブを引き戻すことによって補正される。選択的には、中間の停止部は確実に停止させるものでなく、例えば十分な、選択的に既知の力によって乗り越えられるであろう。代替的又は追加的には、チューブを相対的に回転させると、一方の停止部が他方の停止部までスライドできるようになっている。代替的又は追加的には、停止部はカテーテルのベース部440に設置されており、適切な機構をアウターチューブの拡張又はインナーチューブの圧縮に用いることができるため、当該の停止部は、隣接する停止部までスライドする。本発明の代替的な実施形態では、停止部448は、ベース部440の一部として備えられ、例えば軸方向に調整されても良い。以下、図4Cに例示的な停止部の設計を示す。
多数の停止部の潜在的な利点は、術者が繰り出し量を所定量ずつ変えることができることであり、例えばある停止部又は所定数の停止部に対して前方或いは後方に移動させることができる。例えば停止部直前まで繰り出されると、カテーテル400自体は停止部間の距離だけ前に進み、インナーチューブ404が停止部直後まで後方移動して、人体内部の同位置にバルーン418が留まる。他の例によれば、停止部は、隣接する停止部で繰り出しを停止させることにより、狭窄部位又は他の異物を乗り越えるため高圧が加えられたときにオーバーシュート効果が起こらないようにするために用いられ得る。
流体ポート442は、(例えば上述したようにコントローラ120又はシリンジを用いて)圧力が掛かっている状態で流体を注入するために選択的に備えられる。同じポートが、選択的には、インナーチューブ404にポート442を選択的に連通させることによってバルーン418を膨張させるようになっている。本発明の代替的な実施形態では、バルーン418が一旦位置決めされると、ベース部440が開放して、第二又は同一の圧力源がインナーチューブ404の基端に取り付けられる。選択的には、アウターチューブ402とインナーチューブ404は、ベース部440を外す前に係止される。代替的又は追加的には、停止部448および449は嵌合して、一旦前に進めたインナーチューブ404が後退するのを防止するように設計されても良い。ベース部440には様々な長さのものがあっても良い。例えばインナーチューブ404が折り曲がらない場合、ベース部440は、例えば20mm、30mm、或いは40cmの長さを有するものであっても良い。折り曲げられたチューブが(例えば以下に説明されるように)用いられる場合、その部分はより短くても良く、例えば20cm未満である。
選択的には、シース112は上述したように備えられる。選択的には、シース係止部446は、シースベース444にアウターチューブ402を係止して、シース112とカテーテル400とが相対運動するのを防止するために備えられる。幾つかの実施形態では、例えばこのような係止部が備えられない場合、インナーチューブ404は、繰り出しというよりも本体から飛び出し或いは離れてしまうかもしれない。シースベース444を係止することによって、これを選択的に防止する。
当技術分野で周知の種々の機構が、アウターチューブ402とシース112との間を密閉するために用いられても良く、例えば締りばめ、ゴム製のガスケット、およびバルブがある。
示される実施形態によれば、バルーン418は肉厚のベース452を備えており、当該ベースには、ガイドワイヤ108が挿通されるガイドワイヤポート224が形成されている。これにより、迅速型/交換型のガイドワイヤを使用することが可能となる。ガイドワイヤポート224とバルーン418の基端との距離は、実施形態毎に変わり得るものであり、例えば100mm又は50mm、可能であれば僅か10mm、或いは略0mmである。この距離は0mmより長くても良く、例えば5mm又は10mmよりも長い。本発明の他の実施形態では、ガイドワイヤ108は、バルーン218のインフレーションルーメンを挿通される。
示される実施形態によれば、ガイドワイヤ108はシース112の外側に載置される。以下に説明される他の実施形態では、これを変えることができ、例えばガイドワイヤはシースの内側又は外側、カテーテル200の内側又は外側、作動流体及び/又は膨張流体に触れ、或いは触れず、シースベース444及び/又はカテーテルベース440に挿通され、若しくは挿通されなくても良い。
異物を乗り越えるようにカテーテル400を繰り出したときにはオーバーシュートする可能性があり、当該の異物を乗り越える高い圧力が加わると、それを直ぐに乗り越えて一気に長い距離繰り出されることになる。本発明の例示的な実施形態では、インナーチューブ404とベース部440の内側との摩擦により、このようなオーバーシュートが低減する。選択的には、このような摩擦は制御可能である。代替的又は追加的には、最大繰り出し量を制限するため、仮の停止部が設置されても良い。
ポート442に注入される各流量に応じて所定量繰り出す、ボリュームに基づいた繰り出し機構を選択的に採用しても良く、これによればオーバーシュートの問題が無くなる。これは、カテーテル400が漏出量を低減させる場合に選択的に備えられる。選択的には、弾性膜又はチャンバがベース部440に備えられ、流体が注入されると繰り出しがない場合であっても圧力を上昇させることが可能になる。選択的には、圧力放出バルブが、(漏出を起こし得る)圧力を越えないようにするため、ベース部440に備えられる。選択的には、このバルブの放出圧は、術者により設定可能である。代替的又は追加的には、バルブは、圧力が高くなり過ぎたときにアウターチューブ402からインナーチューブ404に流体が抜け出ることができるように、インナーチューブ404に形成されている。選択的には、カテーテル400自体の弾性が、圧力上昇を可能とするために利用される。
<ワイヤ停止部>
図4Cは、本発明の例示的な実施形態に係るワイヤ停止機構を示す図である。ワイヤ460は、インナーチューブ404の後部に取り付けられており、例えばポート466に挿通されてハブベース440の外側に伸びている。インナーチューブ404は、繰り出し中、ワイヤ460をその繰り出し方向に引っ張る。このような繰り出しを制御するため、選択的なブレーキ部464がワイヤ460に備えられている。一例によれば、バネ470とパッド468に取り付けられたスクリュ472は、パッド468とワイヤ460との摩擦を定めるために互いに作用し合う。最大の設定では、ブレーキ部464とポート466との距離が、最大繰り出し量を定め得る。選択的には、一以上の微小なブレーキ(不図示)、例えばケーブル上の隆起が用いられ、このような隆起がポート466に達すると、ワイヤ460を優先的に停止させる。他の例によれば、ブレーキ464は加速ブレーキであり、当該ブレーキ464を挿通するワイヤ460が速く動き過ぎてしまうことを防止する。多くの加速ブレーキは当技術分野で周知であり、例えばワイヤ460用の、ブレーキ464にある非直線的な穴を利用したものである。
本発明の例示的な実施形態では、バルブ466は、示される設計を有し、内部のハブの圧力が上昇するとポートがワイヤ460とより強固に係合して漏出を減少させることができる。
このようなワイヤ停止部は、本発明の他の実施形態に適用しても良い。一方で、インナーチューブ404のより先端側の部分、可能であれば幾つかの実施形態ではバルーン418(又はそれと等価的なもの)のベースにワイヤを取り付けることが有用であっても良い。
<微小なシールの変形例>
図5Aおよび5Bは、シーリングチューブ414を微小なシール514に置換した以外にはカテーテル400と同一構成のカテーテル500を示す図である。シール514は、カテーテル500のインナーチューブ504又はアウターチューブ502に取り付けられている。図5の参照番号は、図4の参照番号に100を足した以外には図4のものと同一である。この図面および他の図面において、同一機能を有する同一部品は下2桁が同一であり、このような要素については通常は再度説明しないものとする。
なお、微小なシールを使用することにより、先端方向に力を作用させるためのシーリングチューブ414を用いる必要がなくなる。
図5Cは、シール514の例示的なシール設計の詳細を示す図である。この設計において、シール514は、インナーチューブ504に取り付けられたベース部568、およびそれよりも細長くて柔軟な部分564を備える。選択的には、部分564は、有効径を変化させるのに十分な柔軟性を有し、様々な径のアウターチューブ402にフィット可能である。選択的には、この種のシールは、ガイドカテーテルにバルーンカテーテルを密閉して、当該のガイドカテーテルをアウターチューブとして利用する。
本発明の例示的な実施形態では、シール514は、前方の突起部又は接着点560と後方の突起部及び/又は接着点562との間に取り付けられる。また、取り付け易くするために接着層(或いは用いられるヒートシール)があっても良い。
本発明の例示的な実施形態では、シール514は、その制限用の先端域566でアウターチューブ502に接触する。これにより、摩擦が低減することがあり得る。
示される実施形態によれば、シール514は、ボリューム516内部の流体圧が上昇するにつれて、先端域566、アウターチューブ502間の接触力を増加させるように設計されている。選択的には、同じタイプのシールが、逆方向に関して、カテーテルシステム内への血液の進入を防止するために用いられる。
他のシール設計が同様に用いられても良く、例えば一又は両方のチューブの隆起、Oリング、チューブの微小な部分、及び/又は磁性流体がある。
<例示的なハブ設計>
図5Dは、本発明の例示的な実施形態に係る例示的なハブ設計を示す図である。ハブ540は、本体582と後部584を備えている。本発明の例示的な実施形態では、本体582は、接着層580によってアウターチューブ502に取り付けられている。後部584は、選択的には、インナーチューブ504の繰り出しを視認できるように透明部材である。
後部584は、簡単な接続部を用いて本体582に選択的に取り付けられ、例えばスナップ式の接続部586又はハーフターンロックコネクション(half-turn and lock connection)がある。Oリングが接続部を密閉するのに選択的に有用である。
アウターチューブ502が前方に進められると、後部584が取り外されて、バルーン518を膨張させるためにインナーチューブ504が膨らませられる。本発明の例示的な実施形態では、キャップ592は、インナーチューブ504の基端590に備えられている。選択的には、このキャップはスクリュ式キャップである。代替的には、それはスナップ式キャップである。なお、本発明の幾つかの実施形態において操作中には、通常、バブベース540の内圧をインナーチューブ504の内圧よりも高くして、キャップ592が確実に外れないようにするべきである。この設計によれば、ポート542からの流体が、インナーチューブ502を全側面から囲み得る。なお、バブベース540の全てにおいて圧力が同じになるように、通常、キャップ592周辺には流体を流動させるのに十分なスペースがある。
<液体中の第二のシールとガイドワイヤの変形例>
図6は、幾つかの特徴を有し、その何れか1つを適用することができるカテーテル600を示す図である。図6に示される第一の特徴は、アウターチューブ602がその先端に停止部648を含み且つシール614に係合することである。シール614は、(例えば図4の停止部449のように)インナーチューブ用の停止部としても機能する。選択的には、これは、標準的なバルーンカテーテルを用いてインナーチューブ604として機能できるようにし、それに対するシール614の取り付けを必要とするだけである。選択的には、停止部648は、漏出量を減少させるための第二のシール又はバックアップとして機能する。
この設計の潜在的な利点は、シール614とカテーテル600の先端部分に対する力点が、最大の繰り出し量分、バルーン先端618から移ることである。
図6に示される他の特徴は、バルーン618のガイドワイヤポート624がシール614の基端側にあることである。これにより、ガイドワイヤ108は、二本のチューブ間のボリューム616伝いに配置され、カテーテルのベース640の出口ポート650を挿通されて選択的に外部に出される。選択的には、特定のチューブが、ガイドワイヤを支持するために備えられ、当該ガイドワイヤを作動流体に触れさせないようにする。代替的又は追加的には、狭いルーメン(不図示)は、チューブ604内のガイドワイヤ108のために備えられ、流体の漏出が極めて少なくなる、或いはなくなる程度に狭められたものとなっている。
本発明の代替的な実施形態では、ポート624がシール614の先端側にあり、開口部(不図示)がシール614にガイドワイヤ108を挿通するために備えられている。代替的には、上述したように、バルーン618近傍にポートが備えられても良い。インナーチューブ604を膨張させるための取り外し可能なキャップ651が示されている。選択的には、インナーチューブ604は、萎まないようにするため、バルーン膨張前にも一部分が流体で満たされる。代替的には、このような萎みは、カテーテルを挿入した際の捻れおよび屈曲による、チューブ間のスペースの閉塞を防止する点で有用である。
<カテーテル先端近傍に加わる様々な力>
図7は、アウターチューブ702の停止部748がインナーチューブ704に接触しない、図6のカテーテルシステムと類似したカテーテルシステム700を示す図である。その代わりに、シール714は、インナーチューブ704とアウターチューブ702との間のボリューム716に隣接するルーメンを有する拡張部715を含む。拡張部715は、停止部748を越えてスライドするのに適合している。この手段によれば、液体柱は、バルーン718(或いは望ましくはその直前)に実質的に届く。選択的には、示されるように、停止部748は、シール714の基端部分と係合して停止させるのに適合している。
この設計の潜在的な利点は、アウターチューブ702、インナーチューブ704間のシールが2つの接触面(停止部748とシール714)に形成されると共に、これは、選択的には繰り出し中の殆ど接触しておらず、可能な限り摩擦が低減される。停止部748との接触がない場合であっても、シール714によって幾分かは選択的に密閉される。代替的には、停止部748は拡張部715に接触して、拡張部715を選択的に密閉する。選択的には、示されるように、シール714の先端部分は、インナーチューブ704が後方移動するのを防止するラチェット機構を含み、一旦完全に繰り出される。代替的には、示される設計は、アウターチューブ702端部からシール714をオフセットするのに用いられる。代替的又は追加的には、オフセットされている突起部(例えば停止部748近傍で5mm)がアウターチューブ702の内側に備えられる。
本発明の代替的な実施形態では、ガイドワイヤ108は、シール714自体に備えられたポートに挿通される。
<単一の流体用ルーメンカテーテル>
図8Aは、本発明の例示的な実施形態に係る、繰り出しおよびバルーン膨張兼用の単一のルーメンを備えたカテーテルシステム800を示す図である。カテーテル800は、アウターチューブ802、およびルーメン806を有するインナーチューブ804を備えている。カテーテル800を繰り出すための作動流体は、カテーテル400と異なり、ルーメン806内にある。流体ポート842からカテーテル800のベース部840に液体が注入されると、インナーチューブ804および付属バルーン818が繰り出される。示される実施形態によれば、ルーメン806は、バルーン818の先端に遮蔽されることなく連通し、前方への推進力を与える。チューブ間のボリューム816には潤滑剤が選択的に供給される。代替的又は追加的には、一方又は両方のチューブに低摩擦コーティングが施され、例えばシリコンコーティング、又は親水性コーティング、米国ボストンサイエンティフィックによる「ロータグライド」等がある。代替的又は追加的には、インナーチューブの停止部849からボリューム816に漏出する作動液体がある。アウターチューブの停止部848は、選択的には、このような血流への漏出を遮蔽するためのシールとして機能する。
選択的には、アウターチューブ802、インナーチューブ804間の停止部は、作動流体が血液に流れ出る、及び/又は血液が作動流体に流れ込むのを防止するように作用する。選択的には、カテーテルのベースに最も近接したシールが、作動流体を(例えばシール514の設計を採用して内側に向かうように)密閉し、カテーテルの先端に最も近接したシールが、血液を(例えばシール514の設計を採用して外側に向かうようにして)流れ込まないようにする。
本発明の例示的な実施形態では、バルーン818は、最小の膨張圧力が繰り出しのための圧力よりも高いバルーンを用いて膨らませられる。一例によれば、4又は2バール未満の圧力が繰り出しのために用いられ、少なくとも10又は15バールの圧力がバルーン818を膨張させるのに用いられる。他の実施形態では、例えば屈曲部分が多い場合、例えば前方移動のための圧力は10又は15気圧まで上がり、バルーン用の圧力は15〜20気圧まで上がり得る。他の実施形態では、前方移動がより容易であり、例えば2気圧での圧力が前方移動に適すると共に、4気圧以上の圧力がバルーンを膨張させるのに適する。選択的には、作動流体が高くて膨張に適した圧力にならないよう、圧力放出バルブ850がベース840に備えられる。バルーン818が一旦膨張されると、例えばバルブが調整、解除、又は取り外されても良い。代替的又は追加的には、選択的な圧力バルブ852がルーメン806とバルーン818との間に備えられ、圧力が高くなったときだけ開放される。代替的には、以下に説明されるように手動のバルブが適用される。
選択的には、例えば以下に説明されるように、例えばバルーン818が異物を乗り越えて前方に進み易くするため、押し込みワイヤ又は振動ワイヤがルーメン806に挿通される。これは、バブル850の開口部に選択的に挿通される。
本発明の例示的な実施形態では、バルーン818が膨張するとき、アウターチューブ802とインナーチューブ804が互いに係合する。一つの実施形態では、インナーチューブ804はその端部に向かって容易に前方に移動され、次いで(又は同時に)必要ならばカテーテル全体が後方に移動されて、バルーン818が狭窄部位106に対して正確な位置に置かれる。選択的には、図4Cに説明されるような引っ張りワイヤがこのような係合のために用いられる。
示される実施形態によれば、ガイドワイヤ108は、バルーン818のベースにあるガイドワイヤポート22を挿通してバルーン818から外部に出され、カテーテル800の外側に伸びている。示される実施形態によれば、外付けホルダ854が備えられており、ガイドワイヤ108を配置するためのパス856を有している。
<コイルバネ収容部>
図8Bは、別個のバルーンインフレーションチューブ860を備えた、図8Aの変形例を示す図である。このチューブは、選択的には、収容部862内で螺旋状に巻き上げられている。円錐状のガイド開口部868は、インフレーションチューブ860のコイル部864がインナーチューブ804まで引っ張られるような直線形状となり易くするために選択的に備えられている。インフレーションチューブ860の基端側は、バルーン膨張ポート866に選択的に取り付けられる。
選択的には、インフレーションチューブ860は、カテーテルの繰り出しをできる限り阻害せず、及び/又は当該インフレーションチューブ860の圧力によってバルーン818が膨張するのを防止するため、継続的に引き抜かれる。代替的には、インフレーションチューブ860に供給される流体があり、例えば収容部862を留め易くしたり、当該インフレーションチューブ860が捻れたり堆積したりするのを防止したりする。なお、本発明の幾つかの実施形態では、例えば図4において、インターチューブとアウターチューブとの間を確実に密閉するため、インナーチューブ(404)に多少の流体を供給することが望ましく、インナーチューブ404を萎ませることによって解決することがあり得る。
<外部収容部>
図8Cは、インフレーションチューブ860がカテーテルの外に伸びるように保持された変形例を示す図である。インフレーションチューブ860は、例えば開口部870を挿通してベース840から外側に伸び、外部流体ポート872を有する。このよう場合、インフレーションチューブ860は、図4Cで説明されるような停止機構として選択的に機能する。この実施形態および他の実施形態では、チューブ部は、シーリングを補助するのに選択的に用いられる。例えばチューブ861は、ベース部840内部にあるインフレーションチューブ860を取り囲んで作動流体からポート870を密閉するのを補助し、及び/又はポート870によってインフレーションチューブ860が潰れるのを防止し得る。チューブ861と860は選択的に圧入で固定され、シーリング機能を備える。選択的には、適切な密閉剤又はコーティングによって密閉機能が強められる。
選択的には、この実施形態又は他の実施形態では、チューブ861のようなチューブがカテーテルハブとアウターチューブとの間を密閉するのに用いられる。
<蛇腹状ルーメン>
図9Aは、本発明の例示的な実施形態に係る、インナーチューブ904が人体外部で蛇腹状となっているカテーテルシステム900を示す図である。例えば図8Aで説明されるように、インナーチューブ904には単一のルーメン906を適用することができる。人体外部で蛇腹形状とすることによって、人体内部で可能な又は望ましい蛇腹形状とした場合と比べて、径の大きな収容部を採用することが可能となる。なお、一方で、本発明の幾つかの実施形態では、太い管は、カテーテルを細径化するための収容域を備えるため、人体外部にあるものとして扱われても良い。
示される実施形態によれば、インナーチューブ904のセクション950は軸方向に蛇腹状となっており、アコーディオンの折り重ね部分と同様の形状を有する。セクション950は、人体外部、例えばストレージチューブ952内に選択的に収容される。選択的には、アウターチューブ902は例えば1mの長さを有し、その内部に、蛇腹状態でないインナーチューブ904のうちの対応するセクション954がある。送りノズル956は、アウターチューブ902又はシース(不図示)内部に蛇腹部950を選択的に送る。
図9Cは、アコーディオン形状が軸方向に伸びたときに、(バルーンで見付けられるような)ひだが所定の曲線上に選択的に形成される、セクション950の例示的な設計を示す図である。これらのひだは、ノズル956を通過して引っ張られるセクション950の周方向に形成される。選択的には、抗張力を有する材料のリングが、セクション950(及び/又は以下に説明される他のアコーディオン状チューブ)に備えられ、望ましくないポイントで繰り出ししないようにする。セクション950は、選択的には、インナーチューブ904を膨張させることによって、軸方向に分離する、伸張する領域を複数有する形状となる。
図9Aに戻って参照すると、インナーチューブ又はワイヤ958は、ノズル956を形成し易く、及び/又はそのようなひだを折り重ねるために選択的に備えられる。選択的には、チューブ958にある一以上の穴960からは、ひだを外側に押し出す流体が供給される。
使用時において、流体圧は、カテーテル900のベース部940にある流体ポート942からの流体によって上昇する。増加する流量によって、カテーテル900のバルーン部918が押されて、ノズル956の外および前方にセクション950の幾つかが引き出される。
選択的には、ワイヤ943は、バルーン918が前方移動するのを選択的に停止し、及び/又は前方移動することなく膨張可能になるために備えられる。選択的には、ワイヤ943がカテーテル900の軸周辺に取り付けられていない場合、加圧と、ワイヤ943による前方移動の防止の複合的効果によってバルーン943の先端が回転し、当該効果を誘導に利用するようにしても良い。また、本発明の他の実施形態類では、類似機構を採用しても良い。
図9Bは、上昇した圧力(例えばバルーンの膨張圧力)によってワイヤ943を係止する、例示的なセルフシール型バルブであるポート947の構成を示す図である。示される設計によれば、ポート947の円錐状のセクション945が、(ベース940内に形成されたような部分の)ポート947によって締め付けられる。セクション945は、圧力上昇するに従ってより強固に締め付けられる。円錐形状によってワイヤ943への圧力が上昇し、円錐形状がより内側に押されるにつれて摩擦も高くなる。選択的には、ポート947は速い応答性を有する。代替的には、応答性が遅くても良い。一旦動作すると、ポート947は、手作業で押し込められるによって選択的に開放される。
<二つの蛇腹状ルーメン>
図10は、本発明の例示的な実施形態に係る、図9Aのカテーテルシステムに類似したカテーテルシステム1000を示す図である。カテーテルシステム1000は、別個のチューブ1060がカテーテルシステム1000のバルーン部1018を膨張させるために備えられている点で異なる。示される実施形態によれば、チューブ1060もまたアコーディオンのように折り重ねられたものである。しかしながらチューブ1060は、異なる状態で収容されたものであっても良く、例えばカテーテル1000のベース1040の外部で巻かれた、又は折り重ねられた、或いは伸張されたものであっても良い。図9Aに示されるような送りノズルが選択的に備えられる。
本発明の例示的な実施形態では、ベース1040は、バルーン1018を膨張させるための部品、およびそのインナーチューブ1004を繰り出すための部品の二つの部品を含む。代替的には、示されるように、単一のポート1042が採用され、チューブ1060又はインナーチューブ1004に選択的に取り付けることができる。例示的な方法では、ポート1042が、回転部1062に搭載され、中心軸から外れた位置にあるルーメン1064を含む。ベース1040は、それぞれ異なる角度位置で中心から外れた、アウターチューブ1002に取り付けられたルーメン1066と、チューブ1060に取り付けられたルーメン1068の2つのルーメンを含む。セクション1062を回転させることによって、ルーメン1066、1068の一方又は他方とルーメン1064とが選択的に位置合わせされ、これにより流体圧が選択的に上昇させることになる。
<軸方向に折り重ねられるルーメン>
図11は、本発明の例示的な実施形態に係る、軸方向に折り重ねられることによって形成された単一のルーメンを有するカテーテルシステム1100を示す図である。インナーチューブ1104の折り畳み部1150は、人体外部にある収容チューブ(又は他の形状のもの)1152に収容されている。流体圧が流体ポート1142を介して加えられると、カテーテル1100のバルーン部1118が前方に押されて、その後方にインナーチューブ1104が引っ張られる。これにより、セクション1150の一部が広がって先端側に送られる。図9Aに示されるように、アウターチューブ及び/又は送りノズルが選択的に備えられる。選択的には、少なくともセクション1150がテーパ状であり、折り重ね易くなっている。
<蛇腹状バルーンチューブ>
図12は、本発明の例示的な実施形態に係る、別個のチューブ1260がカテーテル1200のバルーン部1218(不図示)のために備えられた、カテーテルシステム1200の後部を示す図である。
この後部は、例えば図6乃至8、10および11のものに対して、バルーン1218を膨張させるために別個のチューブが備えられる、ここに説明される多くのカテーテル設計と共に採用されても良い。カテーテルシステム1000の場合、例えばバルーンチューブ1260は、収容チューブ1052の基端側にある収容部1252内に畳み込まれても良い。送りノズル1256はチューブ1260を送るために選択的に備えられる。類似設計(又はここに説明される他の収容設計)が、これら又は他の実施形態においてインナーチューブのために採用されても良い。なお、別個のバルーンインフレーションチューブが、図面に示されていなくても、種々の実施形態に付加されても良い。
チューブ1260は、ルーメン1206よりも遙かに細い径を有するように示されているが、同様の径であっても良く、或いは(例えば図6又は図4に示すカテーテル600のチューブ604のように)インナーチューブとして機能するものであっても良い。チューブ1260は、ひだ状に折り重ねられるように示されているが、それ以外にも例えば螺旋状に巻かれたり折り重ねられたりしても良い(例えば図8Bおよび8C)。使用時には流体圧がポート1242を介して加えられて、バルーン1218が前方に移動するときに、その移動方向沿いにチューブ1260を引っ張って収容部1252を外に出す。選択的には、別個の流体ポート1264がチューブ1260のために備えられる。
選択的には、収容部1252は、その圧力(例えば隣接するノズル1256)がチューブ1260の送り込みを停止してカテーテルができる限り繰り出さないように柔軟性を有する。
代替的又は追加的には、作動流体圧を上昇させるため、収容部1252は、絞り込むことができ或いはスクイーズボトルに取り付けられる。
<単一のチューブ設計>
図17は、本発明の例示的な実施形態に係る、人体外部にあるチューブ間を相対運動するカテーテル駆動システム1700を示す図である。人体外部での相対運動の潜在的な利点は、径の細いカテーテルを備えることができる点である。他の選択的な利点は、漏出を人体外部に制限できる点である。
バルーン1718(又は他の器具及び/又はステント)はチューブ1704の端部に搭載されている。別個のインフレーションルーメン1760が、バルーン1718のために選択的に備えられる。ここに記載されるように、インフレーションルーメンは、少なくとも数ミリメートルの微少な距離、バルーン1718を引く及び/又は押すため、選択的にはバルーン1718及び/又はステントを正確に位置決めするために十分な硬さを有するもの(例えば金属製のハイポチューブ)であっても良い。
カテーテル駆動システム1700の動作のメカニズムは以下に通りである。例えばポート1742を介して作動流体が注入されることにより、ハブ1740を流体で満たし及び/又は流体圧を高くすることができる。ポート1742は、ハブ1740の後部1783に選択的に形成され、後部1783に選択的に直交する。チューブ1704は、ハブ1740の本体1782に当接して密閉する、ラッパ状のリム1784を選択的に端部とする。流体圧が上昇すると、それによる力が作動流体中を伝わる。インナーチューブ1704を相対的な繰り出すと、上昇した圧力が低下し得る。バルーン1718での加圧は、通常、この繰り出し運動と同じ方向に作用する。上昇した圧力もまたリム1784を選択的に押して、インナーチューブ1704を幾分か前方に移動させる。選択的には、ラッパ状のリム1784又はその接触部分が軟質材料で形成され、例えば作動流体の漏れをシールするシリコンがある。リム1784への圧力が上昇すると、本体1782に接する部分の接触圧力が選択的に上昇する。
選択的には、本体1782は300mmの長さを有し、インナーチューブ1704を300mmまで繰り出すことを可能とする。なお、他の長さを有したものであっても良い。
選択的には、シース1702は、例えばインナーチューブ1704を目標位置近傍に(例えば大動脈を経由して冠動脈に)誘導するために備えられる。選択的には、結合素子1794が、ハブ1740にシース1702を結合する。選択的には、速やかに着脱するための連結部1792が備えられる。例えば当技術分野で周知のファストアタッチメントメカニズム(fast attachment mechanism)を採用しても良い。選択的には、結合素子1794は、作動流体を漏出させるバルブ(不図示)を含む。選択的には、結合素子1794は、例えばチューブ突起部(例えばリム)1788と干渉することにより、インナーチューブ1704が過度に繰り出しするのを防止する、一以上の停止部(例えばインナーリム1790)を含む。
本発明の例示的な実施形態では、バルーンインフレーションチューブ1760は、開口部1782を挿通してハブ1740の外側に伸びている。例示によれば、ファストコネクトのインフレーションチューブのバルブ1772が、チューブ1760の端部に備えられる。
選択的には、円錐状バルブ1780は、開口部1782を介してハブ1740から作動流体が漏出するのを防止する。本発明の例示的な実施形態では、バルブは軟質材料で形成されており、例えば作動流体圧が上昇すると閉塞して密閉するように作用するシリコンがある。選択的には、バルブは、チューブ1760の後方移動よりも繰り出しに対して抵抗が低い。
本発明の例示的な実施形態では、ガイドワイヤ1708が備えられる。ここに説明される方法、特に、ガイドワイヤの取り付けおよび制御するための種々の方法および装置を説明する、以下の米国特許であり、その開示が参照によりここに包含される、US5,555,893、US4,748,982、US5,549,553、US5,690,642、US5,531,690、US5,135,535、US4,762,129、US4,411,055に加えて、バルーン1718に取り付けられたガイドワイヤに関する当技術分野で周知の何れか1つの方法を採用しても良い。一例によれば、ガイドワイヤ1708は、インフレーションチューブ1760のルーメンに挿通される。
例えばシース1702を誘導するために用いる種々の誘導方法も実際に用いても良い。
選択的には、インナーチューブ1704とインフレーションチューブ1760の両チューブの代わりとして、単一のチューブだけが備えられる。ここに説明されるバルブは、(仮にある場合、)バルーンを選択的に膨張させるのに用いられても良い。代替的又は追加的には、インフレーションチューブ1760又はインナーチューブ1704は、金属製のハイポチューブのような比較的弾性のある材料で形成されても良く、例えばより正確な位置決めのためにバルーン1718を押し込む及び/又は引き戻すのに用いられる。
代替的な実施形態では、インナーチューブ1704は、アウターチューブ1702の外側に取り付けられている。チューブ間のシールは、インナーチューブ及び/又はアウターチューブ上に選択的に取り付けられる。インナーチューブ1704の径は、例えば操作性向上のため先端位置で選択的に細くされる。
図18は、本発明の例示的な実施形態に係る、代替的なカテーテル駆動システム1800を示す図である。
カテーテル駆動システム1800では、流体注入口184が、ハブの後部1884でなく本体1882に選択的に形成される。選択的には、後部1884はネジ及び/又は接着剤によって取り付けられ、速やかに組立/分解されるように選択的に脱着可能となっている。
結合素子1794の代わりとして、本発明の例示的な実施形態では、バルブ1894が選択的に備えられる。選択的には、このバルブは、通常、作動流体の漏出を防止する。一方で、このような漏出による流体は、選択的にはシース1802に達しない。
本発明の例示的な実施形態では、バルブ1894は、ハブに取り付けられるベースを有する円錐状ノズルと、インナーチューブ1804に強固に係合する開口先端部とを有する形状である。
図19は、インフレーションチューブ1960(又は細長く且つ移動する他の構造体)がハブ1940の後部を形成するブロック1972にある開口部1970に挿通された、代替的な駆動システム密閉機構を示す図である。本発明の例示的な実施形態では、ブロック1972は、接着剤、ネジ、及び/又は摩擦によってハブ1940に取り付けられる。選択的には、リング1974は、開口部1970に取り付けられており、比較的軟質な材料で形成され、開口部1970からの作動流体の漏出を防止するシールとして機能する。選択的には、別個の軟質なリングを用いると、チューブ1960の摩擦が低減する。また、作動流体の注入口は、斜めに向いたポートと共に示される。
図20は、ハブ2040の後部2042(又は他の部分)に形成された開口部2070から作動流体が実質的に漏出しないように、ドーナツ型の単一のリング2074がインフレーションチューブ2060とハブ2040との間を密閉するために用いられる、代替的な駆動システム密閉機構を示す図である。選択的には、作動流体の圧力が上昇すると、リングが歪んでより高い圧力が掛かり、インフレーションチューブ2060周りがより強固に密閉される。例示によれば、ハブ2040は一般的に管形状であり、ハブの内径と実質的に同一の外径を有するリング2074を備える。ハブの後部2042は、選択的に取り外し可能であり、例えばネジ及び/又は摩擦によって取り付けられる。選択的には、これにより、ハブの速やかに組立及び/又は分解が可能となる。
選択的には、術者が例えばリング2074周りのハブを圧縮してその密閉性を高めることができるように、ハブ240は、少なくともその一部が圧搾可能となるような材料で形成される。
図21は、ハブ2140の後部2142(又は他の部分)に形成された開口部2170から作動流体が実質的に漏出しないように、凸状ワッシャ2174がインフレーションチューブ2160とハブ2140との間を密閉するために用いられる、代替的な駆動システム密閉機構を示す図である。選択的には、作動流体の圧力が上昇すると、ワッシャが歪んでより高い圧力が掛かり、その開口部2175の径がより小さくなってインナーチューブ2160をより強固に密閉する。同様に、ワッシャの外縁は、より高い圧力を選択的に掛けてハブ2140をより強固に密閉する。例示によれば、ハブ2140は一般的に管形状であり、ハブの内径と実質的に同一の外径を有するワッシャ2174を備える。この実施形態および他の実施形態では、ワッシャおよび他のシールは、シールになるように弾性を有するものであっても良く、例えばワッシャの自然状態よりも小さい形状に変形させられる。
図22は、例示的なカテーテル駆動システム2200を示す図である。インナーチューブ2204は、その先端にバルーン2210が取り付けられており、選択的には、ガイドワイヤ2218に支持されて動くように設計されている。インナーチューブ2204は、スライド式のシール2286によってアウターチューブ2202に結合される。選択的には、示されるように、アウターチューブ2202は人体内部の十分に離れた場所に達する。代替的には、例えば上述したように、アウターチューブ2202は、その大部分が人体外部にある(例えば体内には700mm未満、500mm未満、或いは300mm未満)。選択的には、アウターチューブ2202はガイドシースとして機能する。
シール2280は、インフレーションチューブ2260が繰り出して通過するハブ部2240にある開口部2282を選択的に密閉する。ハブ2240にある流体ルーメン2242は、インナーチューブ2204を繰り出すための圧力及び/又は作動流体を選択的に供給する。ガイドワイヤ2208は、ハブ2240の密閉されたポート2210を選択的に挿通される。
本発明の例示的な実施形態では、インフレーションルーメン2260は、アウターシース2214に覆われている。選択的には、停止部2220は、インフレーションルーメン2260、更にはバルーン2218及び/又はインナーチューブ2204の繰り出しを選択的に停止させるのに用いられ得る。
図23は、径の異なる2つの部分を有するインナーチューブ2304を示す図である。基端部分2310が大きな径を有し、先端部分2312がそれよりも小さな径を有する。他の実施形態では、径の異なる部分が例えば3又は4つ備えられる。選択的には、インナーチューブ2304の長さの少なくとも20%又は30%及び/又は少なくとも100mm又は200mmは、径が連続的に変化する部分である。本発明の例示的な実施形態では、直前の100mm、200mm、300mm、又はそれよりも微少な長さ、或いは中間の長さ、若しくはより長い長さが小径部分になる。選択的には、この小径は、3mm未満、2mm未満、1mm未満、又は中間値、或いはより小さな値である。選択的には、この小径部分の径は、50%未満、40%未満、30%未満、又はより小さな割合、或いは中間の割合のものである。
本発明の例示的な実施形態では、小径部分は、狭窄部位及び/又は曲がりくねった血管に挿入するのに用いられる。選択的には、大径部分は、例えばそれらの組織、サイズ、及び/又はそこに流れる流体のため、より硬いものとなっている。選択的には、硬くなるにつれて押し込み易くなる。
選択的には、大径部分では、流体の流れに対する抵抗がより低くなる。
選択的には、径が変わる部分は、前方移動(又は後方移動)するための力をインナーチューブに加える部分であり、選択的には、幾つかのタイプの屈曲部分及び/又は異物を乗り越え易くする。
本発明の例示的な実施形態では、径の変わらないチューブは、例えば人体内部に少なくともその一部分がある場合、(例えばその先端から押されることなく)手作業で前方に移動される。従って、例えばインナーチューブは、100mm、200mm、又は300mm、予め繰り出された状態であっても良い。
<機械力の付与>
図13は、本発明の例示的な実施形態に係る、バルーン部1318を選択的に膨張させるため、機械的に動作するバルブ1370が備えられた単一のルーメン1306を有するカテーテルシステム1300を示す図である。インナーチューブ1304のルーメン1306の流体圧上昇によって当該インナーチューブ1304がアウターチューブ1302に対して前方移動する点で、カテーテル1300は、概してカテーテル800(図8A)と類似する。
図8Aに示される実施形態と異なるが、バルブ1370は、バルーン1318に流体が誤って流入するのを防止するために備えられる。示される実施形態によれば、バルブ1370のガスケット部1372は、バルーン1318のポート1374に流体が流入するのを選択的に防止する。選択的には、ポート1374は、バルーン1318のベースにある開口部であり、ガスケット部1372の前方への動きを規制するためのリミッタ1380として機能する。インナーチューブ1304の前方移動が一旦完了すると、ガスケット部1372に取り付けられたワイヤ1376が後方に引き戻され、ポート1374が開放される。ガスケット部1372は、リミッタ1380に選択的に取り付けられ(不図示)、例えばガスケット部1372の後方移動を制限する。
バルブが開放されているとき、ルーメン1306の流体圧が上昇することによってバルーン1318が拡張される。インナーチューブ1304は、選択的には、アウターチューブ1302に対して完全に前方移動され又は係止され、例えば図4Cに示されるように、セクション外部にあるブレーキに結合し、又は別個の停止用ワイヤを備えることにより、更に繰り出さないようにされる。後方移動用リミッタ1378は、ガスケット部1372が後方に移動し過ぎないように選択的に備えられる。
選択的には、ガスケット部1372が後方移動用リミッタ1378に達したとき、ルーメン1306内の流体の更なる流れは、遮蔽されて及び/又はバルーン1318を後方移動させるのに用いられても良い。代替的には、このような流れを止めないように、ガスケット部1372が柔軟なものであっても良く、或いは停止部が開口部を備えたものであっても良い。選択的には、これは、インナーチューブ1304及び/又はカテーテル1300を後方に移動させる時に有用であり、ルーメン1306からの流体がバルーン1318に流入して再び膨張するのを防止する。
選択的には、ワイヤ1376は、例えば異物又は僅かな隙間を通り抜けてバルーン1318及び/又はインナーチューブ1304を引き戻すため、リミッタ1380に接した状態で後方に移動される。選択的には、ワイヤ1376は、カテーテル1300のベース部1340にあるワイヤポート1382を挿通された状態で備えられる。例えば図4Cのポート設計が採用されても良く、流体圧の上昇によってシールの密閉度が高められる。
なお、この設計のバルブ1370は、ワイヤ1376が意図的に操作されない限り、流体圧が上昇すると閉塞してバルーンを更に膨張させない点で自動的に機能する。
インナーチューブ1304を前方に移動させて異物(例えば血管内の狭窄又は狭窄部位106)に達すると、突発的な衝撃圧力が掛かり得る。バルブ1370の自動的な遮蔽は、バルーン1318が誤って膨張するのを選択的に防止する。
代替的又は追加的には、ワイヤ1376は、バルーン1318に力を加えるために用いられ、異物を越えて前方に移動し易くし、或いは微少な距離(例えば10mm)又は長い距離(例えば100mm)バルーン1318を前方移動させるために用いられる。代替的又は追加的には、ワイヤ1376は、例えば異物を乗り越え易くするため、バルーン1318を振動させるのに用いられる。従って、ワイヤ1376は、カテーテル1300の前方部分に機械力を加えるのに用いられる。選択的には、バルーン1318は、押されて乗り越えられる狭窄部分を広げ易くするため僅かに膨張される。
本発明の幾つかの実施形態では、ワイヤ1376は、インナーチューブ1304を繰り出すために用いられ、或いはルーメン1306の流体柱の代わりに一本のチューブだけがある場合にはカテーテル1300を繰り出すために用いられる。
選択的には、ワイヤ1376は屈曲して通り抜けをする(例えばバルーン1318の向きを変える)ために用いられる。
<代替的なバックリミッタ>
図14Aおよび14Bは、本発明の例示的な実施形態に係る、異なる設計のバックリミッタ1478をバルブ1470内に有する、カテーテル1300に類似したカテーテルシステム1400を示す図である。図14Aはより概略的な図であると共に、図14Bは、図14Aのカテーテルの特定の実装を示す概略拡大図である。
図13の後方移動用リミッタ1378と異なり、バックリミッタ1478は、溝穴部分の径がガスケット1472の径よりも大きく、溝穴がない部分の径がガスケット1472の径よりも小さくなるように、その内周側に溝穴が形成された環状リングである。従って、ガスケット1472が引き戻されてバックリミッタ1478に接触しても、流体はバックリミッタ1478を通過して流れることができる。選択的には、バックリミッタ1478でのインナーチューブ1404のルーメン1406の径は、ガスケット1472の径よりも大きくなるように拡張されている。
代替的な実施形態では、ガスケット1472の後部1488は溝穴状および円錐状に形成され、単純な形状のリングがバックリミッタ1478のために用いられても良い。この実施形態では、バックリミッタ1478のある領域において、ガスケット1472の最大径は、インナーチューブ1402の内径よりも小さい。ポート1474がルーメン1406の径よりも小さい場合、ガスケット1472は、選択的には、ルーメン1406よりも実質的に小さい径を有する。
なお、バルブ1470のワイヤ1476を引き戻す又は保持することにより、バルーン1418を膨張させると共にインナーチューブ1404を前方に移動させないようにすることができる。
なお、ここに説明されるようなバルブが他の目的に用いられても良く、例えば人体内部の血液及び/又は血圧を選択的にサンプリングすること、或いは薬品又は造影剤の注入することを可能にする。このような流体は、通常であればバルーン1418を押進するのに用いられるであろうルーメンを経由して(この実施形態又は他の実施形態において)流入又は流出可能である。
図14Bは、カテーテル1400の実装を示す概略的な拡大側断面図である。これは、バックリミッタ1478が軸方向に細長い溝穴1479を有する細長いチューブである実装を示す。
<回転式バルブ>
図15Aおよび15Bは、本発明の例示的な実施形態に係る、回転式バルブ1570が設計された、図13のカテーテルシステムと類似するカテーテルシステム1500を示す図である。また、図15Aは概略図を示し、図15Bは概略的な拡大実装図を示す。
カテーテル1500では、開口部1592がバルーンポート1574に選択的に一致するように、ガスケット1572がワイヤ1576によって任意の両軸に選択的に回転される。選択的には、ガスケット1572は弓状溝部1594に据え付けられて、その後退方向に動かないようにされる。選択的には、弓状溝部1594はバルーンポート1574に隣接していない。選択的には、回転式停止部1596は、例えば略軸方向に弓状溝部1594を越えて繰り出すペグであり、その開口状態を識別できるように及び/又はその使用法を単純化するために、ガスケット1572に備えられる。例えば時計回りに最大限に回転させるとバルブが開放しようとして(或いはバルブが開放して)、反時計回りに最大限に回転させるとバルブが閉じるであろう。代替的又は追加的には、溝部1598は、ガスケット1572に形成されており、円弧の一部分だけを繰り出してバルブ1570の非動作部分に連結したペグ又は弓状部分1599に支持されて動く。
<インナーおよびアウターチューブの動き>
ここに説明される実施形態では、インナーチューブとアウターチューブの両方に動きが加えられる。インナーチューブが動くことの潜在的な利点は、内包するチューブ/本体のルーメンとの摩擦を低減させること、径を細くすること、バルーンの膨張および繰り出しのためにインナーチューブを使用することを含む。アウターチューブが動くことの潜在的な利点は、先端での力が大きくなること、漏出に対する密閉をより強固することを含む。十分に理解できるように、ここに示される設計は、インナーチューブ又はアウターチューブの動きが変えられるものであっても良い。
同様に、インナーチューブ内部又はチューブ間に作動流体を有する変形例には利点および欠点がある。一つの考慮すべき事項は密閉についてである。他の事項はカテーテル先端からの力が作用する距離である。他の事項は有効な水理断面である。
なお、シールからの流体の漏出には(又はシールが備えられていない場合)、バルブを開放する圧力として作用する利点があっても良く、過度の圧力が掛かるのを防止する。幾つかの実装では、高い圧力によって可制御性が低下することがあり、場合によっては動きを止めたり突発的に動かしたりする。漏出によってそれらの圧力が低下され、意図せずに低下させた場合も可制御性が高くなる。他の実施形態では、このような漏出は、場合によっては薬品を含む作動流体を所望の領域に供給するのに用いられる。なお、塩分を含む流体の漏出は、殆どの場合は生理的問題でない。
<外側のインフレーションチューブ>
図16は、バルーンインフレーションチューブ1605がインナーチューブ1604の外部にある、カテーテルシステムを示す図である。使用時には、ポート1642を介してベース1640に圧力が加えられて、アウターチューブ1602に対してインナーチューブ1604が前方に移動する。前方への移動が一旦完了すると、インナーチューブ1604は取り外されて、インフレーションチューブ1605がバルーン1618を膨張させるために用いられる。
<器具>
先の説明は、カテーテルを使用するために備えられた器具としてバルーンに焦点を当てている。バルーンに加えて又はバルーンの代わりに他の器具が備えられ得る。一例によれば、ルーメンは、造影剤又は薬品のような他の流体を供給するために用いられる。代替的又は追加的には、バルーンは、このような薬品を供給するため滲出性を有するバルーンとなっている。代替的又は追加的には、バルーンは、放射性治療を施すために用いられる。
代替的又は追加的には、例えば動脈瘤治療コイル、バスケット、(例えばワイヤ用のルーメンを使用する)ラジオ波焼灼療法、ドリル、鉗子、(例えば中隔欠損のための)閉鎖デバイス等の他の器具が備えられる。本発明の例示的な実施形態では、コイルは、ルーメン内で上昇した圧力によってルーメンの外に押し出される。他の例によれば、ルーメン内の引っ張りワイヤが、バスケットを配置するために用いられる。従って、本発明の幾つかの実施形態では、作動流体は、流体を伝搬するために用いられるバルーン及び/又はチューブを前方に移動させるために用いられ、器具を作動させている状態で2つの役割を果たし得ることが理解できる。
<検査>
選択的には、一つ以上の以下の検査が、幾つか又は全てのカテーテルに対して製造中又は製造後に実施される。
(a)(例えば力及び/又は容量に応じた)動作の解析結果がばらついていないかどうかを判断
(b)漏れ検出
(c)カテーテル伝いの一以上の箇所での摩擦力(静摩擦及び/又は動摩擦)の測定
選択的には、幾つかの検査が使用前に人体外部で実施され、例えばカテーテルの動作確認(例えば繰り出し検査)、漏れのチェック、及び/又は医師によるカテーテルの習熟等が実施される。
カテーテルに流体が満たされている状態で、ハブが持ち上げられてバルーンが下になり、流体がカテーテル内に滴下させる最初のステップが、選択的に実行される。選択的には、気泡を減らすために振動させることが採用される。選択的には、カテーテルは真空状態で保管される。
上述のカテーテルシステムがあらゆるタイプの血管に向いていることを一般的に説明しているが、特定の改良例がある種の管に望ましいことがあり得ることを十分に理解されたい。例えば異なる冠状血管は異なる径を有し、大動脈からの距離も異なるため、それぞれ異なるカテーテル長さ、硬さ、径が推奨される。
寸法は、特定の場合に対する例示的な寸法にだけなるように加えられる。本文に記載された正確な寸法は、用途、血管の種類(例えば動脈、静脈、異種移植片、人工血管)、折り返し部分の数、主要な血管からの治療領域の距離、器具の種類、及び/又は入り組んだ血管の径(例えば1mm、2mm、3mm、5mm、大動脈のサイズ)に応じて変わっても良い。
用語「チューブ」および他の幾何学形状のものが説明され、一般に用いられていると共に、幾つかの実施形態において、このチューブが完全な形状又は円状の断面を必ずしも有する必要のないことを十分に理解されたい。
カテーテルを前方移動繰り出す上述の方法が、ステップの順番および使用する器具の種類の変更を含む多くの点で変わっても良いことが十分に理解されるであろう。加えて、多様性のある種々の特徴、方法と装置の両方が説明されている。幾つかの実施形態では、主たる方法が説明されているが、その方法を実行するために適合した装置もまた、本発明の範囲に含まれるべきものとして考慮される。異なる特徴が様々な形態で組み合わせられることを十分に理解されたい。とりわけ、特定の実施形態で先に示された全ての特徴が本発明の類似の実施形態の各々に必要とされることはない。例えば以下の特徴、シールのタイプ、停止部のタイプ、オフセット、作動流体の場所、バルーンルーメンの収容力、圧力に基づく制御、コントローラおよびバルブの増設が、種々の実施形態で適用可能である。更には、上述した特徴の組み合わせもまた、様々な実施形態に対して本発明の幾つかの実施形態の範囲に含まれるべきものとして考慮される。本発明の範囲には、治療に適した医療機器のセットを含む手術用の道具一式も含まれ、例えば処置に基づいた1本又は数本のカテーテルがある。幾つかの実施形態では、上述した、通常滅菌されている一以上の装置が梱包され、及び/又は、装置寸法及び/又は装置を使用すべき状況が記載された使用説明書が添付されて販売される。先導部分とされている箇所は、誘導を補助する役割を担っており、当該先頭部分の記載に限定されるものと解釈されるべきではない。用語「備える(comprise)」、「含む(include)」、「有する(have)」、およびこれらの同意語は、特許請求の範囲で用いられるとき、「含むが必ずしも限定されない」を意味する。
本発明がここまで説明した事項によって限定されないことは当業者によって十分に理解されるであろう。より正確には、本発明の範囲は、特許請求の範囲によってだけ限定される。
本発明の例示的な実施形態に係る、使用時における例示的なカテーテルシステムの概略図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテル前進システムの側断面図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテルシステムの使用方法のフローチャートである。 本発明の例示的な実施形態に係る、インナーチューブがアウターチューブに対して繰り出すカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、インナーチューブがアウターチューブに対して繰り出すカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテル用の停止機構を示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、微小なシールを採用した、図4Aおよび4Bのカテーテルシステムの変形例を示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、微小なシールを採用した、図4Aおよび4Bのカテーテルシステムの変形例を示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、図5Aのカテーテル部の拡大図であり、シールを示したものである。 本発明の例示的な実施形態に係る、図5Aのカテーテルのハブ部の拡大図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、作動流体に触れるガイドワイヤを有するカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、繰り出されるシールを採用した、引き出される前方部分を有する、図6のカテーテルシステムの変形例を示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、単一のルーメンが繰り出しおよびバルーン膨張に用いられるカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、バルーンルーメン供給方式を示す、図8Aのカテーテルの変形例を示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、バルーンルーメン供給方式を示す、図8Aのカテーテルの変形例を示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、インナーチューブが人体外部で蛇腹状となっているカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、図9Aのカテーテルのハブベースの変形例を示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、ひだ状チューブの上面図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、別個のチューブがカテーテルシステムのバルーン部を膨張させるために備えられる点を除いて、図9Aのカテーテルシステムと類似のカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、単一のルーメンが軸方向に折り重ねられて蛇腹状とされたカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、別個のチューブがカテーテルのバルーン部のために備えられるカテーテルシステムの後部を示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、バルーン部を選択的に膨張させるため、機械的に動作するバルブが備えられる、単一のルーメンを有したカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、異なる設計のバックリミッタを有する、図13のカテーテルシステムに類似したカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、異なる設計のバックリミッタを有する、図13のカテーテルシステムに類似したカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、異なる設計のバルブを有する、図13のカテーテルシステムに類似したカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、異なる設計のバルブを有する、図13のカテーテルシステムに類似したカテーテルシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、バルーンインフレーションチューブが外部にあるカテーテルを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテル送り出しシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテル送り出しシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテル送り出しシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテル駆動のための密閉システムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテル駆動のための密閉システムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、カテーテル送り出しシステムを示す図である。 本発明の例示的な実施形態に係る、一様でない径を有するカテーテルを示す図である。
符号の説明
2200 カテーテル駆動システム
2202 アウターチューブ
2204 インナーチューブ
2208 ガイドワイヤ
2210 ポート
2214 アウターシース
2218 バルーン
2220 停止部
2240 ハブ
2242 流体ルーメン
2260 インフレーションルーメン
2280 シール
2282 開口部
2286 シール

Claims (26)

  1. 人体内部に挿入するのに適合したインナーチューブと、
    人体外部において前記インナーチューブにスライド可能に且つ隙間なく係合するように構成されたアウターチューブと、
    前記インナーチューブが少なくとも200mm繰り出しできるように、その先端から100mm未満のところにある前記インナーチューブに押し込み力を加えるのに適合した押進機構と、を備えた、カテーテル駆動システム。
  2. 前記インナーチューブが少なくとも500mm繰り出し可能である、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  3. 前記押進機構が水力機構を備えた、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  4. 前記押進機構が前記先端部近傍に力を直接加える固体部を備えた、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  5. 前記インナーチューブが前記アウターチューブの外側に取り付けられる、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  6. 前記インナーチューブが前記アウターチューブに取り付けられる、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  7. 前記インナーチューブと前記アウターチューブとの間に流体シールを備えた、請求項6に記載のカテーテル駆動システム。
  8. 作動流体の圧力を上昇させることによって前記流体シールによる密閉作用が強まる、請求項7に記載のカテーテル駆動システム。
  9. 前記インナーチューブの内側に流体インフレーションチャンネルを備えた、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  10. 前記流体インフレーションチャンネルが前記アウターチューブを通って外部に繰り出す、請求項9に記載のカテーテル駆動システム。
  11. 前記アウターチューブと前記流体インフレーションチャンネルとの間の流体漏出を防ぐのに適合したポートを前記アウターチューブに備えた、請求項10に記載のカテーテル駆動システム。
  12. 前記ポートは、前記アウターチューブ内で作動流体圧が上昇したときにより強固に密閉するバルブを含む、請求項11に記載のカテーテル駆動システム。
  13. 前記アウターチューブをシースに取り付けるための迅速な取付機構を備えた、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  14. 前記インナーチューブが、前記人体内部の血液に触れるように構成された単一のチューブを備えた、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  15. 前記インナーチューブが一様でない径を有した、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  16. 前記インナーチューブがその先端にバルーンを有する、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  17. 前記バルーンはステントが取り付けられたものである、請求項16に記載のカテーテル駆動システム。
  18. インフレーションチャンネルを備える、請求項1に記載のカテーテル駆動システム。
  19. 前記インフレーションチャンネルが、蛇腹状でない状態で前記アウターチューブ外部で保持されるように構成される、請求項18に記載のカテーテル駆動システム。
  20. 前記インフレーションチャンネルが保護シースに収容される、請求項18に記載のカテーテル駆動システム。
  21. 前記インフレーションチャンネルが金属製である、請求項18に記載のカテーテル駆動システム。
  22. (a)人体内部にインナーチューブを挿入すること、
    (b)人体外部においてアウターチューブに対して前記インナーチューブをスライドさせること、
    (c)前記スライドすることを実現するために、前記インナーチューブの先端近傍に力を加えること、を含む、カテーテルを人体内部に誘導する方法。
  23. 前記アウターチューブ内部の作動流体の圧力上昇によって前記力が加えられる、請求項22に記載の方法。
  24. 冠状血管に前記インナーチューブを誘導すること、を含む、請求項22に記載の方法。
  25. 神経脈管系に前記インナーチューブを誘導すること、を含む、請求項22に記載の方法。
  26. 前記インナーチューブが、血液に触れ且つカテーテルと機械的に連結した、人体内部にある唯一のチューブである、請求項22に記載の方法。
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