JP2008310903A - 補正値設定装置及び補正値設定方法 - Google Patents

補正値設定装置及び補正値設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、球面収差補正値及びレンズ位置補正値を良好に設定する。
【解決手段】本発明は、球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せを変更しながら光ディスクにレーザ光を照射して得られる信号に基づき球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第1の指標値を算出し、また当該信号に対する波形等化処理以降に生成されるデータに基づき球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第2の指標値を算出して、球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せ毎の第1及び第2の指標値に基づき、球面収差及び対物レンズの位置の補正用に球面収差補正値及びレンズ位置補正値を設定する。よって第1及び第2の指標値特性を有する第1及び第2の指標値に基づき、設定可能な球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せを制限でき、球面収差補正値及びレンズ位置補正値を良好に設定できる。
【選択図】図5

Description

本発明は補正値設定装置及び差補正値設定方法に関し、例えば光ディスクに対しデータを記録再生する記録再生装置に適用して好適なものである。
従来の記録再生装置は、例えば光ディスクに対するデータの記録再生にPRML(Partial Response Maximum Likelihood )方式と呼ばれるパーシャルレスポンス等化処理とビタビ復号のような最尤復号処理とを組み合せたデータ処理を利用していた。かかる構成の記録再生装置は、サンプリング位相のずれやトラックオフセット等の調整の際、光ディスクのデータ記録面にテスト用記録ビット列を書き込み、そのデータ記録面に書き込んだテスト用記録ビット列をアナログの読出信号として読み出してPRML回路に送出する。そして記録再生装置は、PRML回路において読出信号に基づきパーシャルレスポンス等化処理及び最尤復号処理を順次実行することにより、2値の復調データとしてテスト用記録ビット列を生成する。
この際、記録再生装置は、PRML回路によって得られる記録系列と再生系列との同期を取り、最尤復号処理においてユークリッド距離が最小である記録系列に相当する再生系列パスの尤度の差を求めると共に、当該求めた尤度の差を選別して標準偏差を求める。そして記録再生装置は、このようにして求めた尤度の差の標準偏差を評価値として、当該標準偏差が最小となるようにサンプリング位相のずれやトラックオフセット等を調整していた(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−21651号公報(第1頁、第2頁)
ところで、かかる構成の記録再生装置では、データ記録時やデータ再生時、光ピックアップにおいてレーザダイオードから発射させたレーザ光を対物レンズで集光させて光ディスクのデータ記録面に照射している。この場合、記録再生装置では、光ピックアップにおいて対物レンズがアクチュエータにより、レーザ光の光軸に沿って光ディスクのデータ記録面に接近する方向(以下、これを接近方向と呼ぶ)及びこれとは逆のデータ記録面から離間する方向(以下、これを離間方向と呼ぶ)に移動可能に保持されている。
そして記録再生装置では、光ディスクのデータ記録面にレーザ光を照射している間、そのデータ記録面でレーザ光が反射して得られる反射光に基づき対物レンズが、良好なデータ書込性能やデータ読出性能を得るようにデータ記録面に対しレーザ光を照射させる(例えば、データ記録面にレーザ光の焦点を合せるような)所望位置から接近方向及び離間方向の何れにどの程度ずれているかを示すフォーカスエラー信号を生成している。これにより記録再生装置は、フォーカスエラー信号に基づいてアクチュエータを駆動制御することにより、対物レンズをレーザ光の光軸に沿って接近方向及び離間方向へ適宜移動させ、かくして対物レンズを所望位置に位置させるようにしていた。
ただし記録再生装置では、光ピックアップの組立精度(例えば、光学部品の配置位置の調整誤差)や当該光ピックアップを構成する各種部品の成形精度等に起因して、フォーカスエラー信号に誤差が生じている場合がある。すなわち、記録再生装置では、フォーカスエラー信号に基づき、対物レンズを所望位置に位置させたつもりでも、実際には対物レンズが所望位置からずれて位置し、その結果、良好なデータ書込性能やデータ読出性能を得難い場合がある。
このため記録再生装置は、対物レンズの位置(以下、これをレンズ位置と呼ぶ)を補正するためのレンズ位置補正信号(以下、これをフォーカスバイアスと呼ぶ)のレンズ位置補正値(以下、これをバイアス値と呼ぶ)を設定する。そして記録再生装置は、データ記録時やデータ再生時、フォーカスエラー信号に対してフォーカスバイアスを加算し、その加算結果に基づいてアクチュエータを駆動制御する。これにより記録再生装置は、フォーカスバイアスによってフォーカスエラー信号の誤差を相殺してレンズ位置を補正し、かくして対物レンズを所望位置に位置させるようにして光ディスクのデータ記録面にレーザ光を照射している。
また記録再生装置では、光ピックアップにおいて球面で構成された対物レンズによりレーザ光を集光させていることにより、そのレーザ光に球面収差が生じる場合がある。ここで球面収差は、レーザ光(すなわち、平行光)を対物レンズに入射させたとき、光軸に近い光線の焦点位置に比べて、光軸から離れた対物レンズの周辺部分に入射した光線の焦点位置が対物レンズに近い方向へずれることにより、レーザ光のスポットが点には結像せずに広がって円形に結像するような収差である。そして記録再生装置では、レーザ光に球面収差が生じていると、スポットが点には結像せずに広がっていることで、良好なデータ書込性能やデータ読出性能を得難い場合がある。特にデータが高密度記録される光ディスクを用いる場合、データ記録面に形成されるカバー層の厚みの誤差や、当該データ記録面の多層構造のデータ記録層に対応するために球面収差の補正を行うことが必要とされることが知られている。
このため記録再生装置では、光ピックアップにおいてレーザ光の光路に、例えば球面収差補正レンズを介挿し、その球面収差補正レンズをアクチュエータにより光軸に沿って移動可能に保持している。そして記録再生装置では、レーザ光に生じる球面収差を補正するための球面収差補正信号の球面収差補正値(以下、これを収差補正値と呼ぶ)を設定する。これにより記録再生装置は、データ記録時やデータ再生時、その球面収差補正信号に基づき光ピックアップにおいて球面収差補正レンズを光軸に沿って所望位置まで移動させ、かくしてレーザ光に生じる球面収差を補正していた。
ところでレンズ位置の補正と球面収差の補正とは、共に光ディスクのデータ記録面に対するレーザ光の照射状態を調整するためのものであり互いに相関がある。このため記録再生装置では、例えば立上時に、これらフォーカスバイアスのバイアス値と、球面収差補正信号の収差補正値とを別々に設定するのではなく、組み合せて設定している。
また最近では、かかる構成の記録再生装置において、上述したようなPRMLのデータ処理を元に得られる評価値を用いてバイアス値及び収差補正値を設定することが提案されている。ここでPRMLのデータ処理は、例えば光ディスクの記録密度が比較的高い場合に、読出信号に対し符号間干渉が起こっても、その符号間干渉の影響を低減させて誤り率の低い復調データを得るような処理手法を取り入れている。
すなわち、PRMLのデータ処理では、例えば光ディスクのタンジェンシャル方向(すなわち、光ディスクの接線方向)へレーザ光のスポットが伸びるように変形した場合に生じる符号間の位相差については、これを補正したうえで良好なデータ品質の復調データを得ることができる。しかしながらPRMLのデータ処理では、光ディスクのラジアル方向(すなわち、光ディスクの半径方向)へレーザ光のスポットが伸びるように変形した場合に生じるクロストーク等については補正し難く、復調データのデータ品質が低下する場合がある。
このためPRMLのデータ処理を元に得られる、バイアス値及び収差補正値の組み合せ(以下、このような個々の組み合せのバイアス値及び収差補正値同士を補正値対と呼ぶ)に対する評価値については、例えば図1に示すように横軸に収差補正値をとり、縦軸にバイアス値をとって、全ての補正値対に対する評価値のうち所定の等間隔毎の評価値同士を結んだ等高線として表現すると、あたかも複数の同心円状の当該等高線が所定の一方向に細長く伸びると共に、当該一方向とは直交する他方向では幅を狭くするように縮むような特性を有している。
この場合、かかる評価値の特性において例えば、最も内側の等高線が描く範囲(以下、これを高評価値範囲と呼ぶ)内には、レンズ位置及び球面収差の補正に用いられた場合に良好なデータ書込性能やデータ読出性能を発揮させ得るような比較的高い評価値の複数の補正値対が位置(すなわち、補正値対としてのバイアス値及び収差補正値の組み合せを2次元座標として捉えた場合の当該補正値対に対する2次元平面上での位置である)している。また、かかる評価値の特性において隣接する等高線間の帯状の範囲内には、外側の範囲ほどデータ書込性能やデータ読出性能を低下させるような低い評価値の補正値対が位置している。
このため記録再生装置では、補正値対を適宜変更してレンズ位置及び球面収差を試しに補正してみながら、当該補正値対に対する評価値を算出する。そして記録再生装置では、その評価値に基づき、上述の高評価値範囲内に位置するような例えば最も高い評価値が得られた補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する。
ところが記録再生装置では、評価値を算出する際の演算精度により当該評価値に誤差が生じている場合がある。そして記録再生装置では、このように評価値に対し誤差が生じていると、かかる評価値に基づき、例えば高評価値範囲内に位置するような複数の補正値対の中でも、当該高評価値範囲内において一方向に沿った一端又は他端の境界付近に位置するような補正値対HC1又はHC2を、レンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する場合がある。
このような場合、記録再生装置では、その補正値対HC1及びHC2としてのバイアス値により、対物レンズをその可動範囲の限界近くまで移動させてレンズ位置を補正することになる。このため記録再生装置では、レンズ位置の補正に対し、このような補正値対HC1及びHC2を用いると、例えば光ディスクが面振れした状態で回転したときに、対物レンズの位置を調整しきれずに、データ記録面に対しレーザ光の焦点を追従させるようなサーボ性能や、データ書込性能及びデータ読出性能が著しく低下する場合がある。
また記録再生装置では、実際に光ディスクに対しデータを読み書きするときに、装置内部の温度変化に起因して光ピックアップの光学部品の距離が変化したり光ディスクが面振れした状態で回転等して、光ディスクのデータ記録面からレーザ光の焦点がずれたり(すなわち、離れたり)当該レーザ光が円形に結像すると、見かけ上、その補正値対HC1又はHC2に近い位置(すなわち、バイアス値及び収差補正値の組み合せを2次元座標として捉えたときの2次元平面上での位置関係である)で、かつ比較的低い評価値の他の補正値対(すなわち、高評価値範囲の外側に位置する補正値対)によってレンズ位置及び球面収差を補正しているような状態になり、データ書込性能やデータ読出性能が著しく低下する場合がある。従って記録再生装置では、PRMLのデータ処理を元に得られた評価値を利用しても、レンズ位置及び球面収差の補正用に補正値対を良好に設定し得るとは言い難い問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、球面収差補正値及びレンズ位置補正値を良好に設定し得る補正値設定装置及び補正値設定方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、光ディスクのデータ記録面に対物レンズを介して集光させて照射されるレーザ光に生じる球面収差を補正するための球面収差補正値と、レーザ光を集光させる対物レンズの位置を補正するためのレンズ位置補正値とを設定する際に、球面収差及び対物レンズの位置を補正するための球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せを順次変更しながら球面収差及び対物レンズの位置が試補正される毎に、光ディスクのデータ記録面に対し対物レンズを介して集光させたレーザ光が照射されて得られる信号に基づき、球面収差及び対物レンズの位置の試補正に対する球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第1の指標値を算出し、信号に対する波形等化処理以降に生成されるデータに基づき、球面収差及び対物レンズの位置の試補正に対する球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第2の指標値を算出して、球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せ毎に算出した第1及び第2の指標値に基づき、1つの組み合せの球面収差補正値及びレンズ位置補正値を球面収差及び対物レンズの位置の補正に用いるように設定するようにした。
従って本発明では、波形等化処理の前段で生成される信号と当該波形等化処理以降に生成されるデータとに基づき、互いに異なる第1及び第2の指標値特性を有する第1及び第2の指標値を得て、これら第1及び第2の指標値に基づき、設定可能な球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せを制限することができる。
本発明によれば、光ディスクのデータ記録面に対物レンズを介して集光させて照射されるレーザ光に生じる球面収差を補正するための球面収差補正値と、レーザ光を集光させる対物レンズの位置を補正するためのレンズ位置補正値とを設定する際に、球面収差及び対物レンズの位置を補正するための球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せを順次変更しながら球面収差及び対物レンズの位置が試補正される毎に、光ディスクのデータ記録面に対し対物レンズを介して集光させたレーザ光が照射されて得られる信号に基づき、球面収差及び対物レンズの位置の試補正に対する球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第1の指標値を算出し、信号に対する波形等化処理以降に生成されるデータに基づき、球面収差及び対物レンズの位置の試補正に対する球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第2の指標値を算出して、球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せ毎に算出した第1及び第2の指標値に基づき、1つの組み合せの球面収差補正値及びレンズ位置補正値を球面収差及び対物レンズの位置の補正に用いるように設定するようにしたことにより、波形等化処理の前段で生成される信号と当該波形等化処理以降に生成されるデータとに基づいて互いに異なる第1及び第2の指標値特性を有する第1及び第2の指標値を得て、これら第1及び第2の指標値に基づき、設定可能な球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せを制限することができ、かくして球面収差補正値及びレンズ位置補正値を良好に設定し得る補正値設定装置及び補正値設定方法を実現することができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
図2において、1は本発明を適用した記録再生装置を示す。かかる記録再生装置1は、内部に光ディスク2を装填し得るようになされている。そして記録再生装置1には、内部に装填された光ディスク2のデータ記録面と対向するように光ピックアップ3が設けられている。また光ピックアップ3は、スレッド機構部4により光ディスク2の半径方向(以下、これをディスク半径方向と呼ぶ)へ移動可能に保持されている。
記録再生装置1は、例えば相変化方式でデータを記録可能な光ディスク2に対してデータを記録し、また当該記録したデータを再生し得るようになされている。この記録再生装置1においてデータの記録再生に用いられる光ディスク2は、データ記録面に例えば予め一定の線速度で一定の周波数となるようにウォブリング(すなわち、蛇行)されたグルーブ(すなわち、案内溝)が形成され、そのグルーブ(及びグルーブ間のランド)がデータ記録用のトラックになる。また光ディスク2は、グルーブのウォブリングに対しADIP(Address In Pre Groove )と呼ばれるデータ記録面内のアドレス情報(以下、これをディスクアドレス情報と呼ぶ)が埋め込まれている。
かかる記録再生装置1において例えばマイクロコンピュータでなるシステムコントローラ5は、外部のAV(Audio Visual)システムAVS1から与えられる書込命令(すなわち、ライトコマンド)や読出命令(すなわち、リードコマンド)等の各種命令に応じて装置全体を統括制御すると共に、各種処理を実行する。これによりシステムコントローラ5は、記録再生装置1に光ディスク2が装填された状態で電源オン命令が入力され起動したときや、起動完了後の動作可能な状態(すなわち、電源オン状態)で記録再生装置1に対し光ディスク2が装填(又は、交換)されると、立上モードになる。
この際、サーボ回路6は、システムコントローラ5の制御のもと、スレッド機構部4を駆動して光ピックアップ3を光ディスク2の例えば最内周と対向する位置まで移動させる。またスピンドル駆動回路7は、システムコントローラ5の制御のもと、スピンドルモータ8を駆動することにより光ディスク2を一定速度で回転させる。さらにレーザドライバ9は、光ディスク2が回転すると、システムコントローラ5の制御のもと、レーザ光を連続的に発射させるためのレーザ制御信号を生成し、これを光ピックアップ3に送出する。
光ピックアップ3は、レーザドライバ9からレーザ制御信号が与えられると、そのレーザ制御信号に基づきレーザダイオードからレーザ光を連続的に発射させ、当該発射させたレーザ光を対物レンズで集光させて光ディスク2のデータ記録面に照射する。また光ピックアップ3は、光ディスク2のデータ記録面でレーザ光が反射して得られる反射光を例えば複数の受光素子によって受光して光電変換する。これにより光ピックアップ3は、これら複数の受光素子により、それぞれ受光した反射光の光量に応じた電流値の信号(以下、これを光電信号と呼ぶ)を生成してマトリクス回路10に送出する。
マトリクス回路10は、光ピックアップ3から複数の受光素子によって生成された光電信号が与えられると、これら光電信号をそれぞれ電圧値に変換した後、選択的に用いてマトリクス演算処理や増幅処理等を実行する。これによりマトリクス回路10は、これら光電信号に基づき、光ディスク2のデータ記録面に対しレーザ光の焦点がどの程度合っているかを示すフォーカスエラー信号を生成する。
またマトリクス回路10は、これら光電信号に基づき、光ディスク2のデータ記録面のトラックに対しレーザ光の照射位置がどの程度合っているかを示すトラッキングエラー信号を生成する。そしてマトリクス回路10は、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号をサーボ回路6に送出する。
ところでサーボ回路6は、このときシステムコントローラ5の制御のもと、光ディスク2のデータ記録面にレーザ光の焦点を合せるような対物レンズの所望位置を探索するためのフォーカス探索信号を生成して、これを光ピックアップ3に送出する。これによりサーボ回路6は、光ピックアップ3においてフォーカス探索信号により対物レンズを光軸に沿って、例えば光ディスク2のデータ記録面に徐々に近づけるように移動させながら、その際にマトリクス回路10から与えられるフォーカスエラー信号に基づき、当該データ記録面にレーザ光の焦点を合せるようなフォーカス引込動作を行う。
そしてサーボ回路6は、このようなフォーカス引込動作が完了すると、引き続きマトリクス回路10から与えられるフォーカスエラー信号に基づきフォーカス制御信号を生成し、これを光ピックアップ3に送出する。これによりサーボ回路6は、フォーカス制御信号により光ピックアップ3において対物レンズを光軸に沿って光ディスク2のデータ記録面に接近させる(すなわち、近づける)方向(以下、これを接近方向と呼ぶ)及びこれとは逆のデータ記録面から離間させる(すなわち、引き離す)方向(以下、これを離間方向と呼ぶ)へ適宜移動させて光ディスク2のデータ記録面にレーザ光の焦点を合せ続けるようにする。このようにしてサーボ回路6は、光ディスク2のデータ記録面にレーザ光を照射させている間、光ピックアップ3及びマトリクス回路10と共にフォーカスサーボループを形成し、かくして光ディスク2のデータ記録面に対しレーザ光の焦点を追従させる。
またサーボ回路6は、システムコントローラ5の制御のもと、光ディスク2のデータ記録面においてトラックにレーザ光の照射位置を合せるためのトラック探索信号を生成して、これを光ピックアップ3に送出する。これによりサーボ回路6は、光ピックアップ3においてトラック探索信号により例えば対物レンズをディスク半径方向へ徐々に移動させながら、その際にマトリクス回路10から与えられるトラッキングエラー信号に基づき、当該データ記録面のトラックにレーザ光の照射位置を合せるようにレーザ光のトラック引込動作を行う。
そしてサーボ回路6は、このようなレーザ光のトラック引込動作が完了すると、引き続きマトリクス回路10から与えられるトラッキングエラー信号に基づきトラッキング制御信号を生成し、これを光ピックアップ3に送出する。これによりサーボ回路6は、トラッキング制御信号により光ピックアップ3において対物レンズをディスク半径方向に適宜移動させて光ディスク2のトラックにレーザ光を照射させ続けるようにする。このようにしてサーボ回路6は、光ディスク2のデータ記録面にレーザ光を照射させている間、光ピックアップ3及びマトリクス回路10と共にトラッキングサーボループも形成し、かくして光ディスク2のトラックに対しレーザ光の照射位置を追従させる。
さらにマトリクス回路10は、フォーカス引込動作及びトラック引込動作が完了すると、光ピックアップ3から与えられる複数の光電信号をそれぞれ電圧値に変換した後、選択的に用いてマトリクス演算処理や増幅処理等を実行する。これによりマトリクス回路10は、これら光電信号に基づきフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号と共に、光ディスク2に形成されたグルーブのウォブリングの振幅を示すウォブル信号も生成する。そしてマトリクス回路10は、そのウォブル信号をウォブル回路11に送出する。
ウォブル回路11は、マトリクス回路10から与えられたウォブル信号を復調して、ディスクアドレス情報を検出するためのストリームデータを生成し、これをアドレス生成回路12に送出する。そしてアドレス生成回路12は、ウォブル回路11から与えられたストリームデータをデコード処理し、その結果得られたディスクアドレス情報をシステムコントローラ5に送出する。これによりシステムコントローラ5は、アドレス生成回路12から与えられるディスクアドレス情報に従い、光ディスク2のデータ記録面においてレーザ光の照射位置を検出することができる。
ところでシステムコントローラ5は、立上モードにおいて光ディスク2のデータ記録面におけるレーザ光の照射位置をディスクアドレス情報として検出し得る状態となった後、例えばAVシステムAVS1から書込命令が与えられると、記録モードへ移行する。この際、マトリクス回路10は、ウォブル信号をウォブル回路11と共にアドレス生成回路12にも送出する。
この場合、アドレス生成回路12は、上述したようにディスクアドレス情報を生成しながら、マトリクス回路10から与えられるウォブル信号を用いたPLL(Phased Lock Loop)処理を実行することにより、グルーブのウォブリングの周波数に同期した記録処理用の動作クロック(以下、これを記録動作クロックと呼ぶ)を生成する。そしてアドレス生成回路12は、かかる記録動作クロックを各部に供給する。
これによりスピンドル駆動回路7は、例えばアドレス生成回路12から与えられる記録動作クロックをもとに、現在のスピンドルモータ8の回転速度を検出する。またスピンドル駆動回路7は、その回転速度を、予め設定された例えば、光ディスク2を線速度一定(Constant Linear Velocity)で回転させるための規準速度と比較するようにして、スピンドルモータ8の回転速度が基準速度にどの程度合っているかを示すスピンドルエラー信号を生成する。
そしてスピンドル駆動回路7は、かかるスピンドルエラー信号に基づきスピンドル制御信号を生成し、これをスピンドルモータ8に送出する。これによりスピンドル駆動回路7は、スピンドル制御信号によりスピンドルモータ8を回転駆動させ、かくして光ディスク2を線速度一定で回転させる。
この状態でシステムコントローラ5は、AVシステムAVS1によりデータの書込開始位置のアドレス情報が指定されると、このときアドレス生成回路12から与えられたディスクアドレス情報(すなわち、その時点における光ディスク2のデータ記録面へのレーザ光の照射位置)を書込開始位置のアドレス情報と比較するようにして適宜、シーク指示信号を生成する。そしてシステムコントローラ5は、かかるシーク指示信号をサーボ回路6に送出する。
サーボ回路6は、システムコントローラ5からシーク指示信号が与えられると、トラッキングサーボループを一時的に解除する。そしてサーボ回路6は、シーク指示信号に基づきシーク制御信号を生成し、これをスレッド機構部4に送出する。これによりサーボ回路6は、シーク制御信号によりスレッド機構部4を駆動して光ピックアップ3をディスク半径方向へ複数のトラックを飛び越すようにシークさせる。
因みにシステムコントローラ5は、光ピックアップ3をディスク半径方向へシークさせると、トラックジャンプ指示信号を生成し、これをサーボ回路6に送出する。そしてサーボ回路6は、システムコントローラ5からトラックジャンプ指示信号が与えられると、トラッキングサーボループを解除したまま、そのトラックジャンプ指示信号に基づきジャンプ制御信号を生成し、これをスレッド機構部4に送出する。
これによりサーボ回路6は、ジャンプ制御信号によりスレッド機構部4を駆動して光ピックアップ3をディスク半径方向へ僅かに移動させ、かくして光ディスク2においてデータの書込開始位置を含むトラックにレーザ光の照射位置を引き込むようにする。なおサーボ回路6は、データの書込開始位置を含むトラックに対するレーザ光の照射位置の引き込みが完了すると、再びトラッキングサーボループを形成する。
このようにしてシステムコントローラ5は、光ディスク2のデータ記録面においてデータの書込開始位置を含むトラックにレーザ光を照射した状態で、AVシステムAVS1から記録対象のデータが与えられると、これをエンコーダ/デコーダ13に取り込む。エンコーダ/デコーダ13は、このときアドレス生成回路12から与えられている記録動作クロックに同期して動作する。
そしてエンコーダ/デコーダ13は、AVシステムAVS1から与えられた記録対象のデータを、内部のバッファに格納しながら、当該バッファに格納した記録対象のデータについて単位ブロック毎に誤り訂正符号(Error Correcting Code )の付加やインタリーブ、サブコードの付加等のエンコード処理を施し、その結果得られた単位ブロックのエンコードデータを順次、リーダ/ライタ回路14に送出する。
リーダ/ライタ14は、PRML方式に従ってデータ処理するように構成されている。そしてリーダ/ライタ回路14は、このときアドレス生成回路12から与えられている記録動作クロックに同期して動作している。この状態でリーダ/ライタ回路14は、エンコーダ/デコーダ13から与えられたエンコードデータに変調処理を施し、その結果得られた変調データに、光ディスク2における記録層の特性、レーザ光のレーザスポット形状及び光ディスク2の線速度等に応じたレーザ光の最適な書込用出力の微調整や波形調整等の書込補償処理を施してレーザ制御信号を生成して、これをレーザドライバ9に送出する。
レーザドライバ9は、リーダ/ライタ回路14から与えられたレーザ制御信号を光ピックアップ3に送出する。光ピックアップ3は、レーザドライバ9から与えられたレーザ制御信号に基づきレーザダイオードからレーザ光を間欠的に発射させ、当該発射させたレーザ光を対物レンズで集光させて光ディスク2のデータ記録面に照射する。これにより光ピックアップ3は、光ディスク2のデータ記録面に対しレーザ光の照射部分にピット(すなわち、フェイズチェンジマーク)を形成する。このようにしてシステムコントローラ5は、光ディスク2のデータ記録面に対しピットとして記録対象のデータを記録することができる。
因みに光ピックアップ3は、レーザ光の出力監視用の受光素子(以下、これを特に監視用受光素子と呼ぶ)を有している。このため光ピックアップ3は、光ディスク2のデータ記録面でレーザ光が反射して得られる反射光の一部を監視用受光素子によって受光して光電変換する。これにより光ピックアップ3は、レーザ光の出力監視用の信号(以下、これを出力監視用信号と呼ぶ)を生成してレーザドライバ9に送出する。
そしてレーザドライバ9は、APC(Auto Power Control)回路を有している。このためレーザドライバ9は、光ピックアップ3のレーザダイオードを制御しながら、その光ピックアップ3から与えられた出力監視用信号をAPC回路に取り込む。これによりレーザドライバ9は、APC回路により出力監視用信号に基づきレーザ光の出力を監視するようにしてレーザ制御信号の値を適宜調整し、かくしてレーザ光の出力を周囲の温度の変化等によらずに一定の書込用出力となるように制御する。
またサーボ回路6は、光ディスク2のデータ記録面にデータを記録している間、例えばトラッキングエラー信号の低域成分として得られるスレッドエラー信号に基づきスレッド制御信号を生成し、これをスレッド機構部4に送出する。これによりサーボ回路6は、スレッド制御信号によりスレッド機構部4を駆動して光ピックアップ3をディスク半径方向へ徐々に移動させる。このようにしてサーボ回路6は、光ディスク2のデータ記録面に対しトラックに沿って記録対象のデータを記録させ得るようになされている。
一方、システムコントローラ5は、立上モードにおいて光ディスク2のデータ記録面におけるレーザ光の照射位置をディスクアドレス情報として検出し得る状態になった後、例えばAVシステムAVS1から読出命令が与えられると、再生モードへ移行する。この際、システムコントローラ5は、AVシステムAVS1によりデータの読出開始位置のアドレス情報が指定されると、このときアドレス生成回路12から与えられたディスクアドレス情報(すなわち、その時点における光ディスク2のデータ記録面へのレーザ光の照射位置)を読出開始位置のアドレス情報と比較するようにして適宜、シーク指示信号を生成する。
システムコントローラ5は、シーク指示信号を生成すると、上述した記録モード時と同様にサーボ回路6を介して光ピックアップ3をシークさせる。またシステムコントローラ5は、このとき上述と同様にサーボ回路6を介して適宜、光ディスク2においてデータの読出開始位置を含むトラックにレーザ光の照射位置を引き込むようにする。
またシステムコントローラ5は、このときレーザ光に対する読出用出力の値を指示する。よってレーザドライバ9は、システムコントローラ5の指示に応じて、レーザ光を読出用出力で連続的に発射させるためのレーザ制御信号を生成し、これを光ピックアップ3に送出する。
これにより光ピックアップ3は、レーザドライバ9から与えられたレーザ制御信号に基づきレーザダイオードからレーザ光を読出用出力で連続的に発射させ、当該発射させたレーザ光を対物レンズで集光させて光ディスク2のデータ記録面に照射する。また光ピックアップ3は、光ディスク2のデータ記録面でレーザ光が反射して得られる反射光を複数の受光素子によって受光して光電変換し、これにより光電信号を生成してマトリクス回路10に送出する。
マトリクス回路10は、光ピックアップ3から複数の光電信号が与えられると、これら光電信号をそれぞれ電圧値に変換した後、選択的に用いてマトリクス演算処理や増幅処理等を実行する。これによりマトリクス回路10は、これら光電信号に基づきフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号及びウォブル信号と共に、光ディスク2のデータ記録面に記録されているデータに相当するアナログの高周波信号(以下、これをRF信号と呼ぶ)も生成する。そしてマトリクス回路10は、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号をサーボ回路6に送出し、かつウォブル信号をウォブル回路11に送出すると共に、RF信号をリーダ/ライタ回路14に送出する。
リーダ/ライタ回路14は、このときRF信号を用いたPLL処理を実行することにより、再生処理用の動作クロック(以下、これを再生動作クロックと呼ぶ)を生成する。そしてリーダ/ライタ回路14は、かかる再生動作クロックを各部に供給する。またリーダ/ライタ回路14は、マトリクス回路10から与えられたアナログのRF信号をアナログ/デジタル変換した後、PRML方式に準じて、パーシャルレスポンス等化処理や最尤復号処理を順次施し、その結果得られた2値の復調データをエンコーダ/デコーダ13に送出する。
エンコーダ/デコーダ13は、このときリーダ/ライタ回路14から与えられている再生動作クロックに同期して動作する。そしてエンコーダ/デコーダ13は、リーダ/ライタ回路14から与えられた復調データに対し単位ブロック毎に、誤り検出訂正処理やデインタリーブ等のデコード処理を施して再生対象のデータを生成し、当該生成したデータを内部のバッファに格納する。
またエンコーダ/デコーダ13は、AVシステムAVS1の指示に応じて、バッファに対し所定単位ブロック分のデータを格納する毎に、当該バッファから所定単位ブロック分のデータを読み出してAVシステムAVS1に転送する。このようにしてシステムコントローラ5は、光ディスク2のデータ記録面に記録していたデータを再生してAVシステムAVS1に転送することができる。
因みにスピンドル駆動回路7は、この際、例えばリーダ/ライタ回路14から与えられる再生動作クロックをもとに、現在のスピンドルモータ8の回転速度を検出する。またスピンドル駆動回路7は、その回転速度を、光ディスク2を線速度一定で回転させるための規準速度と比較するようにしてスピンドルエラー信号を生成する。
そしてスピンドル駆動回路7は、かかるスピンドルエラー信号に基づきスピンドル制御信号を生成し、これをスピンドルモータ8に送出する。これによりスピンドル駆動回路7は、スピンドル制御信号によりスピンドルモータ8を回転駆動させ、かくして光ディスク2を線速度一定で回転させる。
また光ピックアップ3は、再生モード時にも光ディスク2のデータ記録面でレーザ光が反射して得られる反射光の一部を監視用受光素子によって受光して光電変換し、その結果得られた出力監視用信号をレーザドライバ9に送出する。そしてレーザドライバ9は、レーザダイオードを制御しながら、光ピックアップ3から与えられた出力監視用信号をAPC回路に取り込む。これによりレーザドライバ9は、APC回路により出力監視用信号に基づきレーザ光の出力を監視するようにしてレーザ制御信号の値を適宜調整し、かくしてレーザ光の出力を周囲の温度の変化等によらずに一定の読出用出力となるように制御する。
さらにサーボ回路6は、この際にもスレッド制御信号を生成し、これをスレッド機構部4に送出して駆動することにより、光ピックアップ3をディスク半径方向へ徐々に移動させる。このようにしてサーボ回路6は、光ディスク2のデータ記録面からトラックに沿って再生対象のデータを読み出させることができるようになされている。
次いで、図3を用いて光ピックアップ3の構成について説明する。かかる光ピックアップ3は、レーザダイオード20を有し、レーザドライバ9から与えられるレーザ制御信号をレーザダイオード20に取り込んでいる。そして光ピックアップ3は、レーザダイオード20からレーザ制御信号に応じて発射したレーザ光L1を、コリメータレンズ21に通して平行光にした後、ビームスプリッタ22及び球面収差補正レンズ群23に順次通し、さらに対物レンズ24で集光させて光ディスク2のデータ記録面に照射させる。
また光ピックアップ3は、光ディスク2のデータ記録面でレーザ光L1が反射して得られる反射光L2を、対物レンズ24及び球面収差補正レンズ群23に順次通してビームスプリッタ22で反射させた後、コリメータレンズ25で集光して受光部26に設けられた複数の受光素子で受光する。そして光ピックアップ3は、受光部26の複数の受光素子で反射光L2を光電変換し、その結果得られる光電信号をマトリクス回路10に送出している。
ここで球面収差補正レンズ群23は、可動レンズ23A及び固定レンズ23Bを有している。また可動レンズ23Aは、アクチュエータ27により光軸に沿って接近方向及び離間方向へ移動可能に保持されている。そして球面収差補正レンズ群23は、アクチュエータ27により可動レンズ23Aが光軸に沿って接近方向及び離間方向へ適宜移動すると、これに応じてレーザ光L1の波面をデフォーカスして対物レンズ24の物点を調整することができ、その結果、レーザ光L1に生じる球面収差を補正し得るようになされている。
また対物レンズ24は、2軸アクチュエータ28により光軸方向及びディスク半径方向へ移動可能に保持されている。そして対物レンズ24は、2軸アクチュエータ28により光軸に沿って接近方向及び離間方向へ適宜移動すると、これに応じて光ディスク2のデータ記録面にレーザ光L1の焦点を合せることができる。さらに対物レンズ24は、2軸アクチュエータ28によりディスク半径方向へ適宜移動すると、これに応じて光ディスク2のデータ記録面においてトラックへレーザ光L1の照射位置を合せることができる。
次いで、図4を用いて上述したサーボ回路6の内部構成について説明する。かかるサーボ回路6は、内部にDSP(Digital Signal Processor)30が設けられている。サーボ回路6は、マトリクス回路10からアナログのフォーカスエラー信号が与えられると、DSP30の前段で、そのフォーカスエラー信号を、アナログ/デジタル変換器31を介してデジタルのフォーカスエラーデータとして当該DSP30に送出する。
DSP30は、内部にバイアス保持部32が設けられている。そしてDSP30は、バイアス保持部32対し、対物レンズ24の位置(以下、これをレンズ位置と呼ぶ)を補正するための所定のレンズ位置補正値(以下、これをバイアス値と呼ぶ)のレンズ位置補正データ(以下、これをフォーカスバイアスと呼ぶ)を保持している。この状態でDSP30は、フォーカスエラーデータを、加算器33を取り込むと共に、この際にバイアス保持部32からフォーカスバイアスを読み出して加算器33に送出する。よってDSP30は、加算器33においてフォーカスエラーデータにフォーカスバイアスを加算してフォーカスサーボ演算部34に送出する。これによりDSP30は、フォーカスサーボ演算部34において、フォーカスバイアスを加算したフォーカスエラーデータを用い位相補償等のフィルタリングやループゲイン処理等の所定の演算を行い、フォーカス制御データを生成する。
サーボ回路6は、DSP30においてデジタルのフォーカス制御データが生成されると、当該DSP30の後段で、そのフォーカス制御データを、デジタル/アナログ変換器35を介してアナログのフォーカス制御信号としてフォーカスドライバ36に送出する。そしてサーボ回路6は、フォーカスドライバ36からフォーカス制御信号を光ピックアップ3の2軸アクチュエータ28(この場合はフォーカスコイル)に送出して駆動する。これによりサーボ回路6は、対物レンズ24(図2)の位置を補正しながら当該対物レンズ24を光軸に沿って接近方向及び離間方向へ適宜移動させ、かくして光ディスク2のデータ記録面にレーザ光L1の焦点を追従させる。
またサーボ回路6は、マトリクス回路10からアナログのトラッキングエラー信号が与えられると、DSP30の前段で、そのトラッキングエラー信号を、アナログ/デジタル変換器37を介してデジタルのトラッキングエラーデータとして当該DSP30に送出する。DSP30は、トラッキングエラーデータをトラッキングサーボ演算部38に取り込む。そしてDSP30は、トラッキングサーボ演算部38においてトラッキングエラーデータを用い位相補償等のフィルタリングやループゲイン処理等の所定の演算を行ってトラッキング制御データを生成する。
サーボ回路6は、DSP30においてデジタルのトラッキング制御データが生成されると、当該DSP30の後段で、そのトラッキング制御データを、デジタル/アナログ変換器39を介してアナログのトラッキング制御信号としてトラッキングドライバ40に送出する。これによりサーボ回路6は、トラッキングドライバ40からトラッキング制御信号を光ピックアップ3の2軸アクチュエータ28(この場合はトラッキングコイル)に送出して駆動する。このようにしてサーボ回路6は、対物レンズ24をディスク半径方向へ移動させ、かくして光ディスク2のデータ記録面においてトラックにレーザ光L1の照射位置を追従させる。
さらにDSP30には、内部に収差補正データ保持部41が設けられている。そしてDSP30は、収差補正データ保持部41に対し、レーザ光L1に生じる球面収差を補正するための所定の球面収差補正値(以下、これを収差補正値と呼ぶ)の球面収差補正データを保持している。この状態でDSP30は、光ディスク2のデータ記録面にレーザ光L1が照射されている間、収差補正データ保持部41から球面収差補正データを読み出す。
そしてサーボ回路6は、DSP30において収差補正データ保持部41から球面収差補正データが読み出されると、当該DSP30の後段において、その球面収差補正データを、デジタル/アナログ変換器42を介してアナログの球面収差補正信号として収差補正ドライバ43に送出する。これによりサーボ回路6は、収差補正ドライバ43から球面収差補正信号を光ピックアップ3のアクチュエータ27に送出して駆動する。このようにしてサーボ回路6は、球面収差補正レンズ群23の可動レンズ23Aを光軸に沿って接近方向又は離間方向へ所定量移動させ、かくしてレーザ光L1に生じる球面収差を補正する。
ところでシステムコントローラ5は、立上モードにおいて光ディスク2のデータ記録面におけるレーザ光L1の照射位置をディスクアドレス情報として検出し得る状態になると、フォーカスバイアスのバイアス値と球面収差補正データの収差補正値とを設定する補正値設定処理を実行する。この場合、システムコントローラ5は、サーボ回路6を介してスレッド機構部4を駆動制御して光ピックアップ3をディスク半径方向へ適宜移動させる。そしてシステムコントローラ5は、例えば光ディスク2のデータ記録面において予めテスト用データの記録されているトラックに対し連続的にレーザ光L1を照射させる。
またシステムコントローラ5は、マトリクス回路10に対し、RF信号を生成するように制御する。これにより光ピックアップ3は、光ディスク2のデータ記録面においてテスト用データが記録されているトラックにレーザ光L1を照射しながら得られる反射光L2を複数の受光素子で受光して光電変化し、その結果得られる光電信号をマトリクス回路10に送出する。
よってマトリクス回路10は、光ピックアップ3から与えられた複数の光電信号に基づきフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号及びウォブル信号と共にアナログのRF信号も生成する。そしてマトリクス回路10は、そのRF信号をリーダ/ライタ回路14に送出する。リーダ/ライタ回路14は、マトリクス回路10から与えられたRF信号を用いてPLL処理を実行することにより再生動作クロックを生成する。よってリーダ/ライタ回路14は、その再生動作クロックに同期して動作する。
また図5に示すように、リーダ/ライタ回路14は、その再生処理系において、マトリクス回路10から与えられるRF信号をアナログ等化器50に対しても取り込んでいる。そしてリーダ/ライタ回路14においてアナログ等化器50は、マトリクス回路10から与えられたRF信号に対し、例えば高域成分を強調するような補正処理を施し、その結果得られたアナログの読出信号をアナログ/デジタル変換器51を介してデジタルの読出データに変換して、これをPRMLに準じたデータ処理を実行するPRML処理部52の波形等化器53に送出する。
波形等化器53は、アナログ等化器50からアナログ/デジタル変換器51を介して与えられた読出データに対し、予め選定されたパーシャルレスポンスのクラスに応じた多値データへの等化を行うパーシャルレスポンス等化処理を施し、その結果得られた多値の波形等化データをビタビ復号器54に送出する。
ビタビ復号器54は、波形等化器53から波形等化データが与えられると、その波形等化データを用いてビタビ復号処理(すなわち、最尤復号処理)を実行する。これによりビタビ復号器54は、再生動作クロックの周期毎に、波形等化データの値と、復調データの候補とされる複数のデータの値との差の自乗(すなわち、ユークリッド距離)を算出すると共に、各パス(すなわち、候補とされる複数のデータが順次遷移して生成される複数のデータ列)に沿って、その自乗和(確からしさを表す量であるメトリック)を算出する。そしてビタビ復号器54は、各パスのうち自乗和が最小となる(すなわち、最も確からしい)パスのデータ列を復調データとして選択するようにして、多値の波形等化データを元に2値の復調データを生成する。
このようにしてシステムコントローラ5は、光ディスク2のデータ記録面からテスト用データを読み出している状態で、多数の組み合せのバイアス値及び収差補正値(以下、このような個々の組み合せのバイアス値及び収差補正値同士を補正値対と呼ぶ)のうち幾つかの補正値対を任意に選択する。またシステムコントローラ5は、任意に選択した補正値対を示すフォーカスバイアス及び球面収差補正データを順次サーボ回路6に送出してDSP30のバイアス保持部32にフォーカスバイアスを保持させると共に、収差補正データ保持部41に球面収差補正データを保持させる。
よってサーボ回路6は、DSP30においてシステムコントローラ5の制御のもとバイアス保持部32から順次バイアス値の異なるフォーカスバイアスを読み出して加算器33に取り込み、そのフォーカスバイアスをフォーカスエラーデータに加算して、その加算結果に基づきフォーカス制御データを生成する。そしてサーボ回路6は、そのフォーカス制御データをフォーカス制御信号として光ピックアップ3の2軸アクチュエータ28に送出して駆動する。
またサーボ回路6は、DSP30においてシステムコントローラ5の制御のもと収差補正データ保持部41から順次収差補正値の異なる球面収差補正データを読み出す。そしてサーボ回路6は、その読み出した球面収差補正データを球面収差補正信号として光ピックアップ3のアクチュエータ27に送出して駆動する。このようにしてシステムコントローラ5は、任意に選択した補正値対を順次用いてレンズ位置及び球面収差を試しに補正する(以下、このように試しに補正することを試補正と呼ぶ)毎に、レンズ位置及び球面収差の試補正に対する、これら種々の補正値対の評価の指標を表す指標値を算出する。
すなわち、アナログ等化器50は、種々の補正値対によりレンズ位置及び球面収差が順次試補正される毎に、システムコントローラ5の制御のもと、読出信号をアナログ/デジタル変換器51を介して読出データとし第1の指標値算出器55に対しても送出している。第1の指標値算出器55は、アナログ等化器50からアナログ/デジタル変換器51を介して読出データが与えられると、その読出データに対し時間軸に沿って生じている変動成分(以下、これをジッタと呼ぶ)を測定する。
ここで読出データに生じるジッタは、その読出データが表現する情報の遷移の時間的なずれを表す物理量である。因みに読出データが表現する情報は、光ディスク2のデータ記録面に例えばピットとして形成された情報である。そしてジッタは、光ディスク2のデータ記録面に対しレーザ光L1の焦点が点に結像するようにして照射されピットを的確に捉えられるほど、値が小さくなる。またジッタは、光ディスク2のデータ記録面からレーザ光L1の焦点がずれ、又は円形に結像するようにして照射されピットを捉え難くなるほど、値が大きくなる。
すなわち、ジッタは、補正値対が最適化されるほど、値が小さくなるように変化する。このためジッタは、補正値対に対する評価の指標として、十分に利用可能なものである。そして第1の指標値算出器55は、読出データに生じているジッタを測定すると、例えば当該測定したジッタの値の逆数を第1の指標値として算出する。これにより第1の指標値算出器55は、値が大きいほど、補正値対に対する評価が高いことを示す第1の指標値をシステムコントローラ5に送出する。
またPRML処理部52内の波形等化器53は、種々の補正値対によりレンズ位置及び球面収差が順次試補正される毎に、システムコントローラ5の制御のもと、再生動作クロック周期毎の波形等化データの値を第2の指標値算出器56に送出している。第2の指標値算出器56は、例えば予め上述のテスト用データや基準となるパーシャルレスポンス波形を示す波形データを保持している。そして第2の指標値算出器56は、そのテスト用データ及び波形データに基づき目標データを生成する。また第2の指標値算出器56は、波形等化器53から与えられた再生動作クロック周期毎の波形等化データの値と目標データとの差である等化誤差を順次算出して足し合わせる。
さらに第2の指標値算出器56は、このようにして足し合わせた等化誤差を自乗し、その自乗結果をさらに等化誤差のサンプル数分足し合わせることにより、エラーベクトル上に射影してノイズの分散に比例する値を得て、その値の逆数を取ることによりPRSNR(Partial Response Signal to Noise Ratio)と呼ばれる、波形等化データ用のデータ品質評価指標値を算出する。この場合、かかるデータ品質評価指標値は、値が高くなるほど、データ品質が高くなることを示している。
すなわち、データ品質評価指標値は、光ディスク2のデータ記録面に対しレーザ光L1の焦点が点に結像するようにして照射されピットを的確に捉えられるほど、波形等化データに生じるノイズが低減されデータ品質が高くなることにより、値が大きくなる。またデータ品質評価指標値は、光ディスク2のデータ記録面に対しレーザ光L1の焦点がずれ、又は円形に結像するようにして照射されてピットを捉え難くなるほど、波形等化データに生じるノイズが増大してデータ品質が低くなることにより、値が小さくなる。
このようにデータ品質評価指標値は、補正値対が最適化されるほど、値が大きくなるように変化する。このためデータ品質評価指標値は、補正値対に対する評価の指標として、十分に利用可能なものである。従って第2の指標値算出器56は、データ品質評価指標値を算出すると、これを第2の指標値としてシステムコントローラ5に送出する。
このようにしてシステムコントローラ5は、第1の指標値算出器55により、PRML処理部52の前段で得られる読出データを用いて、種々の補正値対に対する評価の指標を表す第1の指標値を算出している。またシステムコントローラ5は、第2の指標値算出器56により、PRML処理部52のデータ処理をもとに得られる波形等化データも用いて、種々の補正値対に対する評価の指標を表す第2の指標値も算出している。
ここで読出データについては、PRML処理部52によるデータ処理のような高い補正能力を有するデータ処理によって生成されているわけではない。このため読出データを元に得られる第1の指標値については、例えば図6に示すように横軸に収差補正値をとり、縦軸にバイアス値をとって、全ての補正値対に対する第1の指標値のうち所定の等間隔毎の第1の指標値同士を結んだ等高線として表現すると、あたかも複数の同心円状の当該等高線が縦軸に沿って僅かに伸びるように歪んだような特性を有している。
この場合、かかる第1の指標値の特性(以下、これを第1の指標値特性と呼ぶ)では、内側の等高線ほど、高い第1の指標値同士を結んだものとなっている。そして第1の指標値特性において最も内側の等高線の範囲(以下、これを第1の範囲と呼ぶ)AR1内には、レンズ位置及び球面収差の補正に用いられた場合に良好なデータ書込性能やデータ読出性能を発揮させ得るような比較的高い第1の指標値が得られた複数の補正値対が位置(すなわち、補正値対としてのバイアス値及び収差補正値の組み合せを2次元座標として捉えた場合の当該補正値対に対する2次元平面上での位置である)する。また第1の指標値特性において隣接する等高線間の帯状の範囲内には、外側の範囲内ほどデータ書込性能やデータ読出性能を低下させるような低い第1の指標値が得られた補正値対が位置する。
これに対して波形等化データについては、PRML処理部52により高い補正能力を有するデータ処理によって生成されている。このため従来の図1について上述した評価値の特性と同様に、波形等化データを元にして得られる第2の指標値については、例えば図7に示すように横軸に収差補正値をとり、縦軸にバイアス値をとって、全ての補正値対に対する第2の指標値のうち所定の等間隔毎の第2の指標値同士を結んだ等高線として表現すると、あたかも複数の同心円状の当該等高線が所定の一方向に細長く伸び、当該一方向と直交する他方向では縮んで幅を狭くするように歪んだような特性を有している。
この場合、かかる第2の指標値の特性(以下、これを第2の指標値特性と呼ぶ)は、第1の指標値特性とは異なるものの、内側の等高線ほど、高い第2の指標値同士を結んだものとなっている。そして第2の指標値特性においても、最も内側の等高線の範囲(以下、これを第2の範囲と呼ぶ)AR2内にはレンズ位置及び球面収差の補正に用いられた場合に良好なデータ書込性能やデータ読出性能を発揮させ得るような比較的高い第2の指標値が得られた複数の補正値対が位置する。また、第2の指標値特性において隣接する等高線間の帯状の範囲内には、外側の範囲内ほどデータ書込性能やデータ読出性能を低下させるような低い第2の指標値が得られた補正値対が位置する。
さらに第2の指標値特性においては、第1の指標値特性と個々の補正値対の位置を合せて対比させると、第2の範囲AR2の中央部分に、第1の指標値特性における第1の範囲AR1のほとんどが重なるような特性を示している。よって第2の指標値特性において第2の範囲AR2の中央部分には、第2の指標値と共に第1の指標値も比較的高い複数の補正値対が位置する。よってシステムコントローラ5は、このような第1及び第2の指標値を利用して、レンズ位置及び球面収差の補正に最適な補正値対を探索している。
因みに、レンズ位置の補正に利用するバイアス値及び球面収差の補正に利用する収差補正値は、それぞれ任意に可変し得るようになされている。このためバイアス値及び収差補正値の組み合せとしての補正値対については、バイアス値及び収差補正値の何れか一方は異なり、かつ他方は同一であるものや、バイアス値及び収差補正値が両方とも異なるものがある。
そして補正値対については、バイアス値及び収差補正値の組み合せを2次元座標として捉えて2次元平面上の位置としてみると、バイアス値及び収差補正値の何れか一方のみが僅かに異なる補正値対同士や、バイアス値及び収差補正値が両方とも僅かに異なる補正値対同士は、互いに近くに位置している。よって以下には、バイアス値及び収差補正値の何れか一方のみが僅かに異なる補正値対同士や、バイアス値及び収差補正値が両方とも僅かに異なる補正値対同士をまとめて、2次元平面上で見た場合の位置関係をもとに、近くに位置すると言う表現で説明する。
ところでバイアス値及び収差補正値の組み合せは、多数存在している。このためシステムコントローラ5は、補正値設定処理において、バイアス値及び収差補正値の全ての組み合せによって、実際にレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、その都度、第1及び第2の指標値を算出するのでは多大な処理時間が必要になる。すなわち、システムコントローラ5は、レンズ位置及び球面収差を補正するための補正値対を迅速には設定し難くなる。
ただし、このような第1及び第2の指標値特性は、光学系や回路の構成に依存している。すなわち光学系や回路の構成が同一の記録再生装置1同士であれば、同一種別の光ディスク2が装填される条件のもと、読出データを元にほぼ同等な第1の指標値特性を有する第1の指標値を得ることができる。また光学系や回路の構成が同一の記録再生装置1同士であれば、同一種別の光ディスク2が装填される条件のもと、波形等化データを元にほぼ同等な第2の指標値特性を有する第2の指標値も得ることができる。
このためシステムコントローラ5は、例えば、光学系や回路の構成が同一の他の記録再生装置1においてシミュレーションされた第1及び第2の指標値特性を利用することで、補正値設定処理においては、全ての補正値対に対する第1及び第2の指標値を算出するのではなく、また第1及び第2の指標値特性も特には求めずに、レンズ位置及び収差補正値の補正に用いる補正値対を設定している。すなわち、システムコントローラ5は、事前にシミュレーションされた第1の指標値特性をもとに、第1の指標値の算出に用いる補正値対として、比較的高い第1の指標値が得られる可能性の高い幾つかのものが予め選定されている。
従ってシステムコントローラ5は、全ての補正値対の中から、事前に選定されていた幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を順次試補正しながら、第1の指標値を算出する。このようにしてシステムコントローラ5は、比較的高い第1の指標値が実際に得られる補正値対を探索するようにしている。
またシステムコントローラ5は、第2の指標値を算出する場合も同様に、事前にシミュレーションされた第2の指標値特性をもとに、第2の指標値の算出に用いる補正値対として、比較的高い第2の指標値が得られる可能性の高い幾つかのものが予め選定されている。従ってシステムコントローラ5は、全ての補正値対の中から、事前に選定されていた幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を順次試補正しながら、第2の指標値を算出する。このようにしてシステムコントローラ5は、比較的高い第2の指標値が実際に得られる補正値対を探索するようにしている。これによりシステムコントローラ5は、比較的低い第1及び第2の指標値が得られるような補正値対を無駄に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正して、補正値設定処理に要する時間が長くなることを防止している。
そしてシステムコントローラ5は、このように補正値対に対する第1及び第2の指標値を算出すると、その第1及び第2の指標値を用いて、レンズ位置及び球面収差の補正に用いる1つの補正値対を選定し、当該選定した1つの補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する。ただし、補正値対の設定手法については、例えば4種類の第1乃至第4の設定手法がある。そしてシステムコントローラ5が実行する補正値設定処理に対しては、第1乃至第4の設定手法のうち何れか1つが適用されているものの、以下には、これら第1乃至第4の設定手法について順番に説明する。
まず、システムコントローラ5は、第1の設定手法が適用された補正値設定処理を実行する場合、図8及び図9に示すように、比較的高い第1の指標値と共に比較的高い第2の指標値も得られる可能性が高い幾つかの補正値対HC10を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、第1及び第2の指標値を算出する。そしてシステムコントローラ5は、第1の指標値を変数Xとし、かつ第2の指標値を変数Yとして、(1)式
f(X,Y)=X×Y ……(1)
で表されるように、個々の補正値対HC10に対する第1及び第2の指標値同士を乗算して、レンズ位置及び球面収差の試補正に対する補正値対HC10(すなわち、バイアス値及び収差補正値の組み合せ)の評価を表す評価値を算出する。そしてシステムコントローラ5は、これら複数の評価値に基づき、試補正には使用していなかった他の多数の補正値対のうち、試補正に用いた補正値対HC10の近くに位置する補正値対に対する評価値を補間して生成する。
この場合、種々の補正値対に対する評価値については、例えば図10に示すように横軸に収差補正値をとり、縦軸にバイアス値をとって、全ての補正値対に対する評価値のうち所定の等間隔毎の評価値同士を結んだ等高線として表現すると、第1の指標値特性及び第1の指標値特性を合成したように、あたかも複数の同心円状の当該等高線が所定方向(すなわち、上述した一方向と縦軸の方向との間の所定方向)には僅かに伸び、当該所定方向と直交する方向では僅かに縮んで幅を狭くするように歪んだような特性を有している。
因みに、かかる評価値の特性(以下、これを評価値特性と呼ぶ)は、第1及び第2の指標値特性とは異なるものの、内側の等高線ほど、高い評価値同士を結んだものとなっている。そして評価値特性において最も内側の等高線が描く範囲(以下、これを第3の範囲と呼ぶ)AR3内には、比較的高い評価値が得られた複数の補正値対が位置している。また評価値特性において隣接する等高線間の帯状の範囲には、外側の範囲内ほど低い評価値の得られた補正値対が位置している。
システムコントローラ5は、このようにして複数の補正値対に対する評価値を得ると、この評価値をもとに最適な補正値対を探索する。よって以下には、かかる探索の手法について説明する。ただし以下には、説明の便宜上、上述の2次元平面上の評価値特性を用いて、かかる探索の手法を説明する。
すなわち、図11に示すように、システムコントローラ5は、これら複数の評価値を得た補正値対のうち最も高い評価値を得た補正値対を選定する。そしてシステムコントローラ5は、その最も高い評価値を得た補正値対を中心位置CP1としたマージン想定範囲MAを設定する。
ここで記録再生装置1では、例えば、最も高い評価値の補正値対によりレンズ位置及び球面収差を補正するように設定しても、実際に光ディスク2に対しデータを読み書きしたときに、装置内部の温度変化に起因して光ピックアップ3の光学部品の距離が変化したり光ディスク2が面振れした状態で回転等すると、光ディスク2のデータ記録面からレーザ光L1の焦点がずれたり(すなわち、離れたり)当該レーザ光L1が円形に結像する場合がある。このような場合、記録再生装置1では、見かけ上、最も高い評価値の補正値対の近くに位置する他の補正値対によりレンズ位置及び球面収差を補正しているような状態になり、データ読取性能及びデータ書込性能が低下(すなわち、読出データや波形等化データ等のデータ品質の劣化でもある)する。
ただし記録再生装置1では、このようにデータ読取性能及びデータ書込性能が低下しても、その低下が許容範囲内であると、光ディスク2のデータ記録面に対するデータの読み書きをそのまま継続することができる。言い換えると、このことは、レンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する補正値対の周囲に対し、光ディスク2のデータ記録面からレーザ光L1の焦点がずれる等したときに見かけ上、その補正値対に替わってレンズ位置及び球面収差を補正するような他の補正値対として、データ読出性能及びデータ書込性能の低下を許容範囲内に収めることができるような比較的高い評価値が得られた(例えば、評価値特性における第3の範囲AR3内に位置するような)補正値対が位置していることを意味している。このためマージン想定範囲MAとは、レンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する補正値対の周囲に対し、光ディスク2のデータ記録面からレーザ光L1の焦点がずれる等しても、データ読出性能及びデータ書込性能の低下を許容範囲内に保つことができるような他の複数の補正値対を位置させ得ると想定される範囲である。
そして、かかるマージン想定範囲MAは、例えば2次元平面上に展開した場合に横軸及び縦軸と平行な一辺及び他辺を有する四角形でなり、当該横軸と平行な一辺の長さと縦軸と平行な他辺とがそれぞれ任意に選定されている。またシステムコントローラ5は、このとき評価値特性を示す2次元平面上で、そのマージン想定範囲MAを移動させる第1の方向DFを設定する。さらにシステムコントローラ5は、かかる評価値特性を示す2次元平面上でマージン想定範囲MAを第1の方向DFに沿って前後へ移動させる第1の移動範囲MFも合せて設定する。
ここで2次元平面上においてマージン想定範囲MAを移動させる第1の方向DFは、例えば、評価値特性において、等高線の範囲が僅かに伸びている方向に相当する。また2次元平面上でマージン想定範囲MAを第1の方向DFに沿って前後へ移動させる第1の移動範囲MFは、例えば、評価値特性の第3の範囲AR3において、当該第3の範囲AR3が僅かに伸びている方向の長さに相当する。
因みに、上述のように光学系や回路の構成が同一の記録再生装置1同士であれば、同一の種別の光ディスク2が装填される条件のもと、ほぼ同等な第1の指標値特性やほぼ同等な第2の指標値特性を得ることができる。このため光学系や回路の構成が同一の記録再生装置1同士であれば、第1及び第2の指標値特性を元にほぼ同等な評価値特性も得ることができる。よって、このようなマージン想定範囲MAの一辺及び他辺の長さ、第1の方向DF及び第1の移動範囲MFについては、予めシミュレーションした評価値特性をもとにして、選定しておくことができる。
すなわち、システムコントローラ5は、評価値をもとに最適な補正値対を探索する際、評価値特性のシミュレーション結果をもとにした事前の選定に従いマージン想定範囲MAの一辺及び他辺の長さ、第1の方向DF及び第1の移動範囲MFを設定することができる。なおシステムコントローラ5は、このような評価値特性のシミュレーション結果を利用しなくても、評価値を算出したときに評価値特性を解析し、その解析結果をもとに、マージン想定範囲MAの一辺及び他辺の長さ、第1の方向DF及び第1の移動範囲MFを設定することもできる。
このようにしてシステムコントローラ5は、2次元平面上で、最も高い評価値が得られた補正値対を中心位置CP1としたマージン想定範囲MAと共に、第1の方向DF及び第1の移動範囲MFを設定すると、当該マージン想定範囲MAを第1の方向DFに沿って第1の移動範囲MF内において所定の移動間隔で順次移動させながら、その都度、マージン想定範囲MAの枠上の4隅の点及び4辺それぞれの中間点の計8点(すなわち、図中の黒三角で示す点)において補正値対の評価値を検出する。
またシステムコントローラ5は、このようにマージン想定範囲MAを順次移動させながら枠上の8点において補正値対の評価値を検出する毎に、当該検出した8つの評価値のうち最も低い評価値を代表値として保持する。そしてシステムコントローラ5は、マージン想定範囲MAの第1の方向DFに沿った移動が完了した時点に、その保持していた代表値(すなわち、評価値)の中で最も高い代表値を検出すると共に、その最も高い代表値を検出したときのマージン想定範囲MAの位置を特定する。
さらに図12に示すように、システムコントローラ5は、このようにして最も高い代表値を検出したときのマージン想定範囲MAの位置を特定すると、当該特定した位置でのマージン想定範囲MAの中心位置CP2を基点として、評価値特性を示す2次元平面上で、そのマージン想定範囲MAを移動させる第2の方向DSを設定する。またシステムコントローラ5は、かかる評価値特性を示す2次元平面上でマージン想定範囲MAを第2の方向DSに沿って前後へ移動させる第2の移動範囲MSも合せて設定する。
ここで2次元平面上においてマージン想定範囲MAを移動させる第2の方向DSは、例えば、評価値特性において等高線の範囲が僅かに縮んでいる方向に相当する。また2次元平面上でマージン想定範囲MAを第2の方向DSに沿って前後へ移動させる第2の移動範囲MSは、例えば、評価値特性の第3の範囲AR3において、当該第3の範囲AR3が僅かに縮んでいる方向の長さに相当する。
因みに、システムコントローラ5は、第2の方向DS及び第2の移動範囲MSについても、上述と同様に評価値特性のシミュレーション結果をもとにして設定することができる。なおシステムコントローラ5は、評価値特性のシミュレーション結果を利用せずに、評価値を算出したときに評価値特性を解析し、その解析結果をもとに、第2の方向DS及び第2の移動範囲MSを設定することもできる。
このようにしてシステムコントローラ5は、評価値特性を示す2次元平面上で第2の方向DS及び第2の移動範囲MSを設定すると、最も高い代表値を検出したときと同じ位置のマージン想定範囲MAを、第2の方向DSに沿って第2の移動範囲MS内において所定の移動間隔で順次移動させながら、その都度、上述と同様にマージン想定範囲MAの枠上の8点(すなわち、図中の黒三角で示す点)において補正値対の評価値を検出する。
そしてシステムコントローラ5は、このようにマージン想定範囲MAを第2の方向DSに沿って順次移動させながら枠上の8点において補正値対の評価値を検出する毎に、当該検出した8つの評価値のうち最も低い評価値を代表値として保持する。その結果、システムコントローラ5は、マージン想定範囲MAの第2の方向DSに沿った移動が完了した時点に、その保持していた代表値(すなわち、評価値)の中で最も高い代表値を検出すると共に、その最も高い代表値を検出したときのマージン想定範囲MAの位置を特定する。
さらに図13に示すように、システムコントローラ5は、このようにして最も高い代表値を検出したときのマージン想定範囲MAの位置を特定すると、当該特定した位置でのマージン想定範囲MAの中心位置CP3の補正値対を、この後、記録モードや再生モードにおいてレンズ位置及び球面収差を補正するために用いる補正値対(すなわち、バイアス値及び収差補正値)に設定する。このようにしてシステムコントローラ5は、最適な補正値対を探索してレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する。
そしてシステムコントローラ5は、このように第1の設定手法が適用された補正値設定処理を実行した場合、レンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定した1つの補正値対に周囲に対し、光ディスク2のデータ記録面からレーザ光L1の焦点がずれる等してデータ読出性能及びデータ書込性能が低下しても、その低下を許容範囲内に保つことができる他の補正値対を位置させることができる。すなわち、システムコントローラ5は、その設定した補正値対によりレンズ位置及び球面収差を補正している状態で、光ディスク2のデータ記録面からレーザ光L1の焦点がずれる等してデータ読出性能及びデータ書込性能が低下して、見かけ上、レンズ位置及び球面収差の補正に用いられ補正値対が変更されても、その低下を許容範囲内に保つことができる。
次いで、システムコントローラ5は、第2の設定手法が適用された補正値設定処理を実行する場合、図14に示すように、比較的高い第1の指標値の得られる可能性が高い(すなわち、第1の指標値特性における第1の範囲AR1内に位置するような)幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を順次試補正しながら、これら補正値対毎の第1の指標値を算出する。またシステムコントローラ5は、この際にレンズ位置及び球面収差の試補正に用いた補正値対のうち、予め選定された所定の第1の閾値以上の第1の指標値が得られた全ての補正値対HC11を、レンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する可能性のある設定候補として選定する。
因みに第1の閾値は、第1の指標値特性における所定の第1の範囲AR1の境界(すなち、等高線)を規定する第1の指標値(すなわち、図6について上述した第1の指標値特性において等高線を結ぶための所定の等間隔毎の第1の指標値のうち最も高い第1の指標値)をもとにして、当該第1の範囲AR1の外側に位置する補正値対は除き、第1の範囲AR1内に位置する補正値対HC11を設定候補として選定し得るような所望の値に適宜選定されている。
そして図15に示すように、システムコントローラ5は、設定候補として選定した全ての補正値対HC11を順次用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら設定候補の補正値対HC11毎の第2の指標値を算出する。またシステムコントローラ5は、設定候補の補正値対HC11のうち、最も高い第2の指標値が得られた1つの補正値対HC12を、実際にレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する。
このようにしてシステムコントローラ5は、第2の設定手法が適用された補正値設定処理を実行した場合、第1の指標値特性における第1の範囲AR1内に位置するような複数の補正値対HC11を設定候補として選定する。そしてシステムコントローラ5は、その設定候補としての補正値対HC11の中から、最も高い第2の指標値が得られた1つの補正値対HC12を選定して、当該選定した補正値対HC12をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定している。すなわち、システムコントローラ5は、多数の補正値対の中で、第1の指標値特性における比較的狭い第1の範囲AR1内に位置するような幾つかの補正値対HC11を絞り込んで設定候補とし、その設定候補の中から、さらに第2の指標値特性における第2の範囲AR2内に位置するような設定候補を絞り込むようにして、最も高い第2の指標値の補正値対HC12を選定している。
従ってシステムコントローラ5は、多数の補正値対の中から、第1指標値特性における比較的狭い第1の範囲AR1と、第2の指標値特性における第2の範囲AR2の中央部分とが重なる部分に位置する何れか1つの補正値対HC12をレンズ位置及び球面収差の補正用として選定して設定し得るようになされている。よってシステムコントローラ5は、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内の一方向に沿った一端寄りや他端寄り(すなわち、一端や他端の境界付近)に位置するような補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定することを回避することができる。
次いで、システムコントローラ5は、第3の設定手法が適用された補正値設定処理を実行する場合、図16に示すように、比較的高い第2の指標値の得られる可能性が高い(すなわち、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内に位置するような)幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら補正値対毎の第2の指標値を算出する。またシステムコントローラ5は、この際にレンズ位置及び球面収差の試補正に用いた補正値対のうち、予め選定された所定の第2の閾値以上の第2の指標値が得られた全ての補正値対HC13を、実際にレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する可能性のある設定候補として選定する。
因みに第2の閾値は、第2の指標値特性における所定の第2の範囲AR2の境界(すなわち、等高線)を規定する第2の指標値(すなわち、図7について上述した第2の指標値特性において等高線を結ぶための所定の等間隔毎の第2の指標値のうち最も高い第2の指標値)をもとにして、当該第2の範囲AR2の外側に位置するような補正値対は除き、第2の範囲AR2内に位置する補正値対HC13を設定候補として選定し得るような所望の値に適宜選定されている。よってシステムコントローラ5は、例えば、第2の指標値を算出する際の演算精度により当該第2の指標値に誤差が生じているような場合でも、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内の一方向に沿った一端寄りや他端寄り(すなわち、一端や他端の境界付近)に位置する補正値対HC13のみを偏って設定候補とするのではなく、当該第2の範囲AR2の中央部分に位置する補正値対HC13も設定候補として選定し得るようになされている。
そして図17に示すように、システムコントローラ5は、設定候補として選定した全ての補正値対HC13を順次用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら設定候補の補正値対HC13毎の第1の指標値を算出する。またシステムコントローラ5は、設定候補の補正値対HC13のうち、最も高い第1の指標値が得られた1つの補正値対HC14をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する。
このようにしてシステムコントローラ5は、第3の設定手法が適用された補正値設定処理を実行した場合、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内に位置するような複数の補正値対HC13を設定候補として選定する。そしてシステムコントローラ5は、その設定候補としての補正値対HC13の中から、最も高い第1の指標値が得られた1つの補正値対HC14を選定して、当該選定した補正値対HC14をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定している。すなわち、システムコントローラ5は、多数の補正値対の中で、第2の指標値特性における比較的広い第2の範囲AR2内に位置するような幾つかの補正値対HC13を絞り込んで設定候補とし、その設定候補の中から、さらに第1の指標値特性における第1の範囲AR1内に位置するような設定候補を絞り込むようにして、最も高い第1の指標値の補正値対HC14を選定している。
従ってシステムコントローラ5は、上述したように第2の設定手法が適用された補正値設定処理を実行する場合と同様に、多数の補正値対の中から、第2の指標値特性における第2の範囲AR2の中央部分と、第1指標値特性の比較的狭い第1の範囲AR1とが重なる部分に位置する何れか1つの補正値対HC14をレンズ位置及び球面収差の補正用として選定して設定し得るようになされている。よってシステムコントローラ5は、例えば、第2の指標値を算出する際の演算精度により当該第2の指標値に誤差が生じているような場合でも、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内の一方向に沿った一端寄りや他端寄り(すなわち、一端や他端の境界付近)に位置する補正値対HC13をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定することを回避することができる。
次いで、システムコントローラ5は、第4の設定手法が適用された補正値設定処理を実行する場合、図18に示すように、比較的高い第1の指標値の得られる可能性が高い(すなわち、第1の指標値特性における第1の範囲AR1内に位置するような)幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら補正値対毎の第1の指標値を算出する。そしてシステムコントローラ5は、この際にレンズ位置及び球面収差の試補正に用いた全ての補正値対のうち最も高い第1の指標値が得られた1つの補正値対を第1の設定利用補正値対HC15として選定する。
また図19に示すように、システムコントローラ5は、比較的高い第2の指標値の得られる可能性が高い(すなわち、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内に位置するような)幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら補正値対毎の第2の指標値を算出する。そしてシステムコントローラ5は、この際にレンズ位置及び球面収差の試補正に用いた全ての補正値対のうち最も高い第2の指標値が得られた1つの補正値対を第2の設定利用補正値対HC16として選定する。
さらに図20に示すように、システムコントローラ5は、第1の設定利用補正値対HC15としてのバイアス値及び収差補正値を2次元座標として捉えると共に、第2の設定利用補正値対HC16としてのバイアス値及び収差補正値も2次元座標として捉える。そしてシステムコントローラ5は、2次元座標として捉えた第1の設定利用補正値対HC15と、同様に2次元座標として捉えた第2の設定利用補正値対HC16とを用いて、レンズ位置及び球面収差の補正用の1つの補正値対HC17を、(2)式
HC17=αHC15+βHC16 ……(2)
(α≧0 β≧0 α+β=1)
で表されるように、第1の設定利用補正値対HC15(すなわち、一方の2次元座標)から第2の設定利用補正値対HC16(すなわち、他方の2次元座標)までの間の仮想線KL上の所望位置の2次元座標で表される1つの組み合せのバイアス値及び収差補正値として算出する。そしてシステムコントローラ5は、このようにして算出した1つの補正値対HC17をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する。
因みに(2)式の係数α及びβは、読出データに生じているジッタ(すなわち、第1の指標値の元になる)の測定誤差や第2の指標値を算出する際の演算精度等に応じて適宜選定されている。よってシステムコントローラ5は、係数α及びβに応じて、第1の設定利用補正値対HC15及び第2の設定利用補正値対HC16間の例えば中間に位置する補正値対HC17をレンズ位置及び球面収差の補正用として算出することができる。
またシステムコントローラ5は、例えば、第2の指標値を算出する際の演算精度により当該第2の指標値に誤差が生じているために、最も高い第2の指標値が得られた第2の設定利用補正値対HC16が第2の指標値特性における第2の範囲AR2内の一方向に沿った一端寄りや他端寄り(すなわち、一端や他端の境界付近)に位置するような傾向にあっても、係数α及びβに応じて、第1の設定利用補正値対HC15及び第2の設定利用補正値対HC16間で当該第1の設定利用補正値対HC15寄り(すなわち、第2の指標値特性における第2の範囲AR2の中央部分寄り)に位置する補正値対HC17をレンズ位置及び球面収差の補正用として算出することができる。
このようにしてシステムコントローラ5は、第4の設定手法が適用された補正値設定処理を実行した場合、第1の指標値特性における第1の範囲AR1内に位置するような1つの第1の設定利用補正値対HC15と、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内に位置するような1つの第2の設定利用補正値対HC116との間で補正値対HC17を選定してレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定している。
これによりシステムコントローラ5は、最も高い第2の指標値が得られた第2の設定利用補正値対HC16が第2の指標値特性における第2の範囲AR2内の一方向に沿った一端寄りや他端寄りに位置するような傾向にあっても、第1の設定利用補正値対HC15の位置に応じて当該第2の指標値特性における第2の範囲AR2内で極力中央部分に位置するような補正値対HC17をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定することができる。すなわち、システムコントローラ5は、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内の一方向に沿った一端寄りや他端寄りに位置するような補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定することを極力回避することができる。
次いで、図21に示すフローチャートを用いて、第1の設定手法が適用された第1の補正値設定処理手順RT1について説明する。システムコントローラ5は、立上モードにおいて光ディスク2のデータ記録面におけるレーザ光L1の照射位置をディスクアドレス情報として検出し得る状態になると、図21に示す第1の補正値設定処理手順RT1を開始する。そしてシステムコントローラ5は、かかる第1の補正値設定処理手順RT1を開始すると、ステップSP1において比較的高い第1の指標値と共に比較的高い第2の指標値も得られる可能性が高い幾つかの補正値対HC10を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、第1及び第2の指標値を算出して、次のステップSP2に移る。
ステップSP2においてシステムコントローラ5は、個々の補正値対HC10に対する第1及び第2の指標値同士を乗算して、レンズ位置及び球面収差の試補正に対する補正値対HC10の評価を表す評価値を算出して、次のステップSP3に移る。ステップSP3においてシステムコントローラ5は、図11乃至図13について上述したように、その評価値を用いて最適な補正値対を探索して、次のステップSP4に移る。これによりステップSP4においてシステムコントローラ5は、その探索した最適な補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定した後、次のステップSP5に移り、かかる第1の補正値設定処理手順RT1を終了する。
次いで、図22に示すフローチャートを用いて、第2の設定手法が適用された第2の補正値設定処理手順RT2について説明する。システムコントローラ5は、立上モードにおいて光ディスク2のデータ記録面におけるレーザ光L1の照射位置をディスクアドレス情報として検出し得る状態になると、図22に示す第2の補正値設定処理手順RT2を開始する。そしてシステムコントローラ5は、かかる第2の補正値設定処理手順RT2を開始すると、ステップSP11において比較的高い第1の指標値の得られる可能性が高い(すなわち、第1の指標値特性における第1の範囲AR1内に位置するような)幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら補正値対毎の第1の指標値を算出して、次のステップSP12に移る。
ステップSP12においてシステムコントローラ5は、レンズ位置及び球面収差の試補正に用いた補正値対のうち第1の閾値以上の第1の指標値が得られた全ての補正値対HC11を設定候補として選定して、次のステップSP13に移る。ステップSP13においてシステムコントローラ5は、設定候補として選定した全ての補正値対HC11を順次用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら設定候補の補正値対HC11毎の第1の指標値を算出して、次のステップSP14に移る。そしてステップSP14においてシステムコントローラ5は、設定候補の補正値対HC11のうち最も高い第2の指標値が得られた1つの補正値対HC12をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定した後、次のステップSP15に移り、かかる第2の補正値設定処理手順RT2を終了する。
次いで、図23に示すフローチャートを用いて、第3の設定手法が適用された第3の補正値設定処理手順RT3について説明する。システムコントローラ5は、立上モードにおいて光ディスク2のデータ記録面におけるレーザ光L1の照射位置をディスクアドレス情報として検出し得る状態になると、図23に示す第3の補正値設定処理手順RT3を開始する。そしてシステムコントローラ5は、かかる第3の補正値設定処理手順RT3を開始すると、ステップSP21において比較的高い第2の指標値の得られる可能性が高い(すなわち、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内に位置するような)幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら補正値対毎の第2の指標値を算出して、次のステップSP22に移る。
ステップSP22においてシステムコントローラ5は、レンズ位置及び球面収差の試補正に用いた補正値対のうち第2の閾値以上の第2の指標値が得られた全ての補正値対HC13を設定候補として選定して、次のステップSP23に移る。ステップSP23においてシステムコントローラ5は、設定候補として選定した全ての補正値対HC13を順次用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら設定候補の補正値対HC13毎の第1の指標値を算出して、次のステップSP24に移る。そしてステップSP24においてシステムコントローラ5は、設定候補の補正値対HC13のうち最も高い第1の指標値が得られた1つの補正値対HC14をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定した後、次のステップSP25に移り、かかる第3の補正値設定処理手順RT3を終了する。
次いで、図24に示すフローチャートを用いて、第4の設定手法が適用された第4の補正値設定処理手順RT4について説明する。システムコントローラ5は、立上モードにおいて光ディスク2のデータ記録面におけるレーザ光L1の照射位置をディスクアドレス情報として検出し得る状態になると、図24に示す第4の補正値設定処理手順RT4を開始する。そしてシステムコントローラ5は、かかる第4の補正値設定処理手順RT4を開始すると、ステップSP31において比較的高い第1の指標値の得られる可能性が高い(すなわち、第1の指標値特性における第1の範囲AR1内に位置するような)幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら補正値対毎の第1の指標値を算出して、次のステップSP32に移る。
ステップSP32においてシステムコントローラ5は、レンズ位置及び球面収差の試補正に用いた全ての補正値対のうち最も高い第1の指標値が得られた1つの補正値対を第1の設定利用補正値対HC15として選定して、次のステップSP33に移る。ステップSP33においてシステムコントローラ5は、比較的高い第2の指標値の得られる可能性が高い(すなわち、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内に位置するような)幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、これら補正値対毎の第2の指標値を算出して、次のステップSP34に移る。ステップSP34においてシステムコントローラ5は、レンズ位置及び球面収差の試補正に用いた全ての補正値対のうち最も高い第2の指標値が得られた1つの補正値対を第2の設定利用補正値対HC16として選定して、次のステップSP35に移る。
ステップSP35においてシステムコントローラ5は、第1の設定利用補正値対HC15から第2の設定利用補正値対HC16までの間の仮想線KL上の所望位置の補正値対HC17を算出して、次のステップSP36に移る。そしてステップSP36においてシステムコントローラ5は、その算出した1つの補正値対HC17をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定した後、次のステップSP37に移り、かかる第4の補正値設定処理手順RT4を終了する。
以上の構成において、記録再生装置1は、立上モード時、比較的高い第1の指標値や比較的高い第2の指標値が得られる可能性が高い幾つかの補正値対を選択的に用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、PRML処理部52の波形等化器53の前段で生成される読出データをもとにして、レンズ位置及び球面収差の試補正に対する補正値対の評価の指標を表す第1の指標値を算出する。また記録再生装置1は、この際に波形等化器53によって生成される波形等化データをもとにして、レンズ位置及び球面収差の試補正に対する補正値対の評価の指標を表し、かつ第1の指標値とは特性の異なる第2の指標値も算出する。
記録再生装置1は、このようにして算出した第1及び第2の指標値に基づき、当該第1の指標値が比較的高く、かつ第2の指標値も比較的高い1つの補正値対を選定する。そして記録再生装置1は、このようにして選定した補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定する。
従って記録再生装置1では、波形等化器53の前段で生成される読出データと当該波形等化器53により生成される波形等化データとに基づいて互いに異なる第1及び第2の指標値特性を有する第1及び第2の指標値を得て、これら第1及び第2の指標値に基づき、設定可能な補正値対を制限することができる。
以上の構成によれば、記録再生装置1は、補正値対を順次変更しながらレンズ位置及び球面収差を試補正する毎に、波形等化器53の前段で生成される読出データに基づき、補正値対の評価の指標を表す第1の指標値を算出し、その波形等化器53により生成される波形等化データに基づき補正値対の評価の指標を表す第2の指標値を算出して、これら補正値対毎に算出した第1及び第2の指標値に基づき、1つの補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定するようにした。これにより記録再生装置1は、互いに異なる第1及び第2の指標値特性を有する第1及び第2の指標値に基づき、設定可能な補正値対を制限することができる。よって記録再生装置1は、補正値対を良好に設定することができる。
また記録再生装置1は、上述した第1の設定手法が適用された補正値設定処理を実行した場合、補正値対毎に算出された第1及び第2の指標値を変数として当該補正値対毎の評価を表す評価値を算出し、その評価値と共にマージン想定範囲MAを利用して最適な補正値対を探索するようにして、当該探索した補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定するようにした。従って記録再生装置1は、光ディスク2のデータ記録面からレーザ光L1の焦点がずれる等してデータ読出性能及びデータ書込性能が低下しても、その低下を許容範囲内に保つことができる他の補正値対が周囲に位置している1つの補正値対を、実際にレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定することができる。よって記録再生装置1は、その補正値対によりレンズ位置及び球面収差を補正している状態で、光ディスク2のデータ記録面からレーザ光L1の焦点がずれる等してデータ読出性能及びデータ書込性能が低下して、見かけ上、レンズ位置及び球面収差の補正に用いられ補正値対が変更されても、その低下を許容範囲内に保つことができる。
さらに記録再生装置1は、第2の設定手法が適用された補正値設定処理を実行した場合、第1の指標値特性を有する第1の指標値に基づき補正値対の設定候補を選定し、当該選定した設定候補の中から第2の指標値特性を有する第2の指標値に基づき1つの補正値対を選定してレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定するようにした。従って記録再生装置1は、多数の補正値対の中から、第1指標値特性における比較的狭い第1の範囲AR1と、第2の指標値特性における比較的広い第2の範囲AR2の中央部分とが重なる部分に位置する何れか1つの補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正用として選定して設定することができる。よって記録再生装置1は、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内の一方向に沿った一端寄りや他端寄りに位置するような補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定することを回避することができる。
さらに記録再生装置1は、第3の設定手法が適用された補正値設定処理を実行した場合、第2の指標値特性を有する第2の指標値に基づき補正値対の設定候補を選定し、当該選定した設定候補の中から第1の指標値特性を有する第1の指標値に基づき1つの補正値対を選定してレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定するようにした。従って記録再生装置1は、多数の補正値対の中から、第2の指標値特性における比較的広い第2の範囲AR2の中央部分と、第1指標値特性における比較的狭い第1の範囲AR1とが重なる部分に位置する何れか1つの補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正用として選定して設定することができる。よって記録再生装置1は、例えば、第2の指標値を算出する際の演算精度により当該第2の指標値に誤差が生じているような場合でも、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内の一方向に沿った一端寄りや他端寄りに位置する補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定することを極力回避することができる。
さらに記録再生装置1は、第4の設定手法が適用された補正値設定処理を実行した場合、第1の指標値に基づき1つの補正値対を第1の設定利用補正値対として選定すると共に、第2の指標値に基づき1つの補正値対を第2の設定利用補正値対として選定し、当該選定した第1及び第2の設定利用補正値対をそれぞれ2次元座標として、当該第1の設定利用補正値から第2の設定利用補正値までの間の仮想線KL上の任意位置の2次元座標を1つの補正値対として選定してレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定するようにした。従って記録再生装置1は、最も高い第2の指標値が得られた第2の設定利用補正値対が第2の指標値特性における第2の範囲AR2内の一方向に沿った一端寄りや他端寄りに位置するような傾向にあっても、第1の設定利用補正値対の位置に応じて当該第2の指標値特性における第2の範囲AR2内で極力中央部分に位置するような補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定することができる。
なお上述の実施の形態においては、第1の設定手法が適用された補正値設定処理において、試補正に使用した個々の補正値対に対する第1及び第2の指標値を乗算して評価値を算出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、試補正に使用した個々の補正値対に対する第1及び第2の指標値を変数として用いる加算、減算及び除算等の種々の演算手法により評価値を算出するようにしても良い。
また上述の実施の形態においては、第1の設定手法が適用された補正値設定処理において、試補正に使用した個々の補正値対に対する第1及び第2の指標値を乗算して評価値を算出した後、当該算出した評価値と共にマージン想定範囲MAを利用して補正値対を探索するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、試補正に使用した個々の補正値対に対する第1及び第2の指標値を変数として用いる乗算、加算、減算及び除算の何れかの演算により評価値を算出し、当該算出した評価値の中で最も高い評価値が得られた1つの補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第1の設定手法が適用された補正値設定処理において、試補正に使用した個々の補正値対に対する第1及び第2の指標値同士を乗算して評価値を算出し、当該算出した複数の評価値に基づき、試補正には使用していなかった他の多数の補正値対のうち試補正に用いた補正値対の近くに位置する補正値対についても評価値を補間して生成した後、補正値対を探索するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、試補正に使用した個々の補正値対に対する第1及び第2の指標値同士を乗算して評価値を算出した後、補正値対を探索しながら、その算出した評価値に基づき、適宜、探索に必要な他の評価値(すなわち、マージン想定範囲の8点の補正値対に対する評価値)を補間して生成するようにしても良い。かかる構成によれば、補正値対の探索に使用する評価値の算出数を低減することができる。
さらに上述の実施の形態においては、第1の設定手法が適用された補正値設定処理において、マージン想定範囲の枠上の4隅の点及び4辺それぞれの中間点の計8点において補正値対の評価値を検出しながら、補正値対を探索するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばマージン想定範囲の枠上の4隅の点、又は4辺それぞれの中間点のように、計4点において補正値対の評価値を検出しながら、補正値対を探索するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第1の設定手法が適用された補正値設定処理において、試補正に使用した個々の補正値対に対する第1及び第2の指標値同士を乗算して評価値を算出したときに、これら複数の評価値に基づき、試補正には使用していなかった他の多数の補正値対のうち試補正に用いた補正値対の近くに位置する補正値対についても評価値を補間して生成した後、補正値対を探索するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、予め選定された例えば任意の9点(すなわち、2次元座標として捉えた9点)のような複数の補正値対に対する第1及び第2の指標値同士を乗算して評価値を算出すると共に、当該算出した複数の評価値に基づき、2次元平面上の他の全ての補正値対の評価値を近似し、これら算出した評価値及び近似した評価値を用いて補正値対を探察するようにしても良い。
かかる構成によれば、補正値対を用いる試補正の回数(すなわち、予め選定された9点のような補正値対を用いた9回の試補正)が少ない分、補正値設定処理に要する時間を短縮することができる。また、かかる構成の場合、2次元平面上の全ての補正値対の評価値を得ることにより、これら全ての補正値対の評価値、又は特定の範囲内の補正値対の評価値を比較するようにして最適な補正値対を探索することもできる。さらに、かかる構成の場合、2次元平面上の全ての補正値対の評価値を得ることにより、マージン想定範囲に対する移動範囲内での移動間隔を極力短くするようにして、より多くの補正値対の中から最適な補正値対を探索し、又は1方向へのみマージン想定範囲を移動させるようにして最適な補正値対を探索することもできる。
さらに上述の実施の形態においては、第2の設定手法が適用された補正値設定処理において、種々の補正値対に対する第1の指標値を算出した後、これら第1の指標値を第1の閾値と比較して当該第1の閾値以上の第1の指標値が得られた全ての補正値対を設定対象とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の補正値対に対する第1の指標値を算出した後、これら第1の指標値を第1の閾値と比較して当該第1の閾値以上の第1の指標値が得られた全ての補正値対を設定対象とすると共に、補正値対を2次元座標として捉えて設定対象により囲まれる範囲内の全ての補正値対もさらに設定対象とするようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第2の設定手法が適用された補正値設定処理において、種々の補正値対に対する第1の指標値を算出した後、これら第1の指標値を第1の閾値と比較して当該第1の閾値以上の第1の指標値が得られた全ての補正値対を設定対象とし、その設定対象の補正値対を用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら第2の指標値を算出して、最も高い第2の指標値が得られた補正値対を選定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、幾つかの補正値対を順次用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、その際に補正値対毎の第1及び第2の指標値の両方を算出した後、当該算出した第1及び第2の指標値のうち、一方の第1の指標値を第1の閾値と比較して当該第1の閾値以上の第1の指標値が得られた全ての補正値対を設定対象とし、その設定対象の補正値対の中で、最も高い第2の指標値が得られた補正値対を選定するようにしても良い。かかる構成によれば、1つの補正値対を第1の指標値を算出するために用いてレンズ位置及び球面収差を試補正した後、第2の指標値を算出するために再び用いてレンズ位置及び球面収差を試補正することなく、1つの補正値対を1度のみ用いてレズ位置及び球面収差を試補正しながら第1及び第2の指標値を算出することにより、レンズ位置及び球面収差の試補正の回数を減らして補正値設定処理に要する時間を大幅に短縮することができる。
さらに上述の実施の形態においては、第3の設定手法が適用された補正値設定処理において、種々の補正値対に対する第2の指標値を算出した後、これら第2の指標値を第2の閾値と比較して当該第2の閾値以上の第2の指標値が得られた全ての補正値対を設定対象とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第2の指標値特性における第2の範囲AR2内の中央部分に位置すると想定される幾つかの補正値対に対する第2の指標値のみを算出した後、これら第2の指標値を第2の閾値と比較して当該第2の閾値以上の第2の指標値が得られた全ての補正値対を設定対象とするようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第3の設定手法が適用された補正値設定処理において、種々の補正値対に対する第2の指標値を算出した後、これら第2の指標値を第2の閾値と比較して当該第2の閾値以上の第2の指標値が得られた全ての補正値対を設定対象とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、種々の補正値対に対する第2の指標値を算出した後、これら第2の指標値を第2の閾値と比較して当該第2の閾値以上の第2の指標値が得られた全ての補正値対を設定対象とすると共に、補正値対を2次元座標として捉えて設定対象により囲まれる範囲内の全ての補正値対もさらに設定対象とするようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、第3の設定手法が適用された補正値設定処理において、種々の補正値対に対する第2の指標値を算出した後、これら第2の指標値を第2の閾値と比較して当該第2の閾値以上の第2の指標値が得られた全ての補正値対を設定対象とし、その設定対象の補正値対を用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら第1の指標値を算出して、最も高い第1の指標値が得られた補正値対を選定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、幾つかの補正値対を順次用いてレンズ位置及び球面収差を試補正しながら、その際に補正値対毎の第1及び第2の指標値の両方を算出した後、当該算出した第1及び第2の指標値のうち、一方の第2の指標値を第2の閾値と比較して当該第2の閾値以上の第2の指標値が得られた全ての補正値対を設定対象とし、その設定対象の補正値対の中で、最も高い第1の指標値が得られた補正値対を選定するようにしても良い。かかる構成によれば、1つの補正値対を第2の指標値を算出するために用いてレンズ位置及び球面収差を試補正した後、第1の指標値を算出するために再び用いてレンズ位置及び球面収差を試補正することなく、1つの補正値対を1度のみ用いてレズ位置及び球面収差を試補正しながら第1及び第2の指標値を算出することにより、レンズ位置及び球面収差の試補正の回数を減らして補正値設定処理に要する時間を大幅に短縮することができる。
さらに上述の実施の形態においては、値が大きいほど、補正値対に対する評価が高いことを示す第1及び第2の指標値を算出し、当該算出した第1及び第2の指標値に基づき、1つの補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、値が小さいほど、補正値対に対する評価が高いことを示す第1及び第2の指標値を算出し、当該算出した第1及び第2の指標値に基づき、1つの補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定するようにしても良いし、値が大きいほど、補正値対に対する評価が高いことを示す一方の第1又は第2の指標値と、値が小さいほど、補正値対に対する評価が高いことを示す他方の第1又は第2の指標値とを算出し、当該算出した第1及び第2の指標値に基づき、1つの補正値対をレンズ位置及び球面収差の補正に用いるように設定するようにしても良い。
さらに上述の実施の形態においては、本発明による補正値設定装置を、図1乃至図24について上述した記録再生装置1に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光ディスクに対しデータを記録し、又はデータを再生可能なパーソナルコンピュータ(すなわち、パーソナルコンピュータ内部に設けられた光ディスクのドライブ装置)やゲーム機器、カーナビゲーション装置、テレビジョン受像機等の情報処理装置、DVD(Digital Versatile Disc)やBlu−ray Disc等の光ディスクからデータを再生する再生装置等のように、この他種々の構成の補正値設定装置に広く適用することができる。
さらに上述の実施の形態においては、球面収差及び対物レンズの位置を補正するための球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せを順次変更する変更部として、図1乃至図24について上述したシステムコントローラ5を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、球面収差及び対物レンズの位置を補正するための球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せを順次変更するハードウェア構成の変更回路のように、この他種々の変更部を広く適用することができる。
さらに上述の実施の形態においては、変更部により球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せが順次変更されて球面収差及び対物レンズの位置が試補正される毎に、光ディスクのデータ記録面に対し対物レンズを介して集光させたレーザ光が照射されて得られる信号に基づき、球面収差及び対物レンズの位置の試補正に対する球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第1の指標値を算出する第1の指標値算出部として、図1乃至図24について上述した、読出データに生じているジッタをもとに第1の指標値を算出する第1の指標値算出器55を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光ディスクのデータ記録面に対し対物レンズを介して集光させたレーザ光が照射されて得られる信号としての、RF信号やウォブル信号、トラッキングエラー信号等の振幅値に基づいて第1の指標値を算出する第1の指標値算出器のように、この他種々の構成の第1の指標値算出部を広く適用することができる。
さらに上述の実施の形態においては、変更部により球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せが順次変更されて球面収差及び対物レンズの位置が試補正される毎に、信号に対する波形等化処理以降に生成されるデータに基づき、球面収差及び対物レンズの位置の試補正に対する球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第2の指標値を算出する第2の指標値算出部として、図1乃至図24について上述した、波形等化データをもとに第2の指標値を算出する第2の指標値算出器56を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、テスト用データに替えてビタビ復号器54によって生成される復調データを波形等化データと共に用いてデータ品質評価指標値(PRSNR)を第2の指標値として算出する第2の指標値算出器や、PRMLの誤差指標であるMLSA(Maximum Likelihood Sequence Amplitude )を算出する第2の指標値算出器、PRMLのデータ処理に含まれる最尤復号において記録系列と再生系列との同期を取るようにして、ユークリッド距離が最小である記録系列に相当する再生系列パスの尤度の差を求めると共に、その尤度の差を選別して標準偏差を第2の指標値として算出する第2の指標値算出器等のように、この他種々の構成の第2の指標値算出部を広く適用することができる。
因みに図5との対応部分に同一符号を付した図25に示すように、このような種々の構成の第2の指標値算出器の中でも、ビタビ復号器54において復調データの生成途中に生成される種々のデータを用いて第2の指標値を算出するような第2の指標値算出器60については、波形等化器53の出力段にではなく、ビタビ復号器54に接続することにより、かかる第2の指標値を算出することができる。
さらに上述の実施の形態においては、第1及び第2の指標値算出部により球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せ毎に算出された第1及び第2の指標値に基づき、1つの組み合せの球面収差補正値及びレンズ位置補正値を球面収差及び対物レンズの位置の補正に用いるように設定する設定部として、図1乃至図24について上述したシステムコントローラ5を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第1及び第2の指標値算出部により球面収差補正値及びレンズ位置補正値の組み合せ毎に算出された第1及び第2の指標値に基づき、1つの組み合せの球面収差補正値及びレンズ位置補正値を球面収差及び対物レンズの位置の補正に用いるように設定するハードウェア構成の設定回路のように、この他種々の構成の設定部を広く適用することができる。
ところで上述の実施の形態においては、システムコントローラ5が変更部や設定部として機能する場合、内部のメモリに予め記憶された補正値設定プログラムのような各種プログラムに従って各種処理を実行するが、記録再生装置1においては、補正値設定プログラムが格納されたプログラム格納媒体をインストールするようにしても良い。そして補正値設定プログラムを記録再生装置1にインストールして実行可能な状態にするためのプログラム格納媒体としては、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory )、DVD等のパッケージメディアのみならず、各種プログラムが一時的もしくは永続的に格納される半導体メモリや磁気ディスク等で実現しても良い。また、これらプログラム格納媒体に補正値設定プログラムを格納する手段としては、ローカルエリアネットワークやインターネット、デジタル衛星放送等の有線及び無線通信媒体を利用しても良く、ルータやモデム等の各種通信インタフェースを介して格納するようにしても良い。
本発明は、光ディスクからデータを再生する再生装置や光ディスクに対しデータを記録再生する記録再生装置に利用することができる。
PRMLのデータ処理を元に得られる評価値の説明に供する略線図である。 本発明による記録再生装置の回路構成の一実施の形態を示すブロック図である。 光ピックアップの構成を示すブロック図である。 サーボ回路の構成を示すブロック図である。 リーダ/ライタ回路の構成を示すブロック図である。 第1の指標値特性の説明に供する略線図である。 第2の指標値特性の説明に供する略線図である。 第1の設定手法が適用された補正値設定処理における第1の指標値の算出の説明に供する略線図である。 第1の設定手法が適用された補正値設定処理における第2の指標値の算出の説明に供する略線図である。 評価値特性の説明に供する略線図である。 最適なバイアス値及び収差補正値の探索(1)の説明に供する略線図である。 最適なバイアス値及び収差補正値の探索(2)の説明に供する略線図である。 第1の設定手法が適用された補正値設定処理におけるバイアス値及び収差補正値の設定の説明に供する略線図である。 第2の設定手法が適用された補正値設定処理における設定候補の選定の説明に供する略線図である。 第2の設定手法が適用された補正値設定処理におけるバイアス値及び収差補正値の設定の説明に供する略線図である。 第3の設定手法が適用された補正値設定処理における設定候補の選定の説明に供する略線図である。 第3の設定手法が適用された補正値設定処理におけるバイアス値及び収差補正値の設定の説明に供する略線図である。 最も高い第1の指標値が得られるバイアス値及び収差補正値の検出の説明に供する略線図である。 最も高い第2の指標値が得られるバイアス値及び収差補正値の検出の説明に供する略線図である。 第4の設定手法が適用された補正値設定処理におけるバイアス値及び収差補正値の設定の説明に供する略線図である。 第1の補正値設定処理手順を示すフローチャートである。 第2の補正値設定処理手順を示すフローチャートである。 第3の補正値設定処理手順を示すフローチャートである。 第4の補正値設定処理手順を示すフローチャートである。 他の実施の形態によるリーダ/ライタ回路の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1……記録再生装置、2……光ディスク、3……光ピックアップ、5……システムコントローラ、6……サーボ回路、10……マトリクス回路、11……ウォブル回路、14……リーダ/ライタ回路、23……球面収差補正レンズ群、24……対物レンズ、50……アナログ等化器、52……PRML処理部、53……波形等化器、54……ビタビ復号器、55……第1の指標値算出器、56、60……第2の指標値算出器、AR1……第1の範囲、AR2……第2の範囲、AR3……第3の範囲、HC10乃至HC17……補正値対、KL……仮想線、L1……レーザ光、L2……反射光、RT1……第1の補正値設定処理手順、RT2……第2の補正値設定処理手順、RT3……第3の補正値設定処理手順、RT4……第4の補正値設定処理手順。

Claims (6)

  1. 光ディスクのデータ記録面に対物レンズを介して集光させて照射されるレーザ光に生じる球面収差を補正するための球面収差補正値と、上記レーザ光を集光させる上記対物レンズの位置を補正するためのレンズ位置補正値とを設定する補正値設定装置であって、
    上記球面収差及び上記対物レンズの位置を補正するための上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せを順次変更する変更部と、
    上記変更部により上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せが順次変更されて上記球面収差及び上記対物レンズの位置が試補正される毎に、上記光ディスクの上記データ記録面に対し上記対物レンズを介して集光させた上記レーザ光が照射されて得られる信号に基づき、上記球面収差及び上記対物レンズの位置の試補正に対する上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第1の指標値を算出する第1の指標値算出部と、
    上記変更部により上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せが順次変更されて上記球面収差及び上記対物レンズの位置が試補正される毎に、上記信号に対する波形等化処理以降に生成されるデータに基づき、上記球面収差及び上記対物レンズの位置の試補正に対する上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第2の指標値を算出する第2の指標値算出部と、
    上記第1及び第2の指標値算出部により上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せ毎に算出された上記第1及び第2の指標値に基づき、1つの組み合せの上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値を上記球面収差及び上記対物レンズの位置の補正に用いるように設定する設定部と
    を具えることを特徴とする補正値設定装置。
  2. 上記設定部は、
    上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せ毎に算出された上記第1及び第2の指標値を変数として所定の演算を実行することにより、当該球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せ毎の評価を表す評価値を算出し、当該算出した評価値に基づき、1つの組み合せの上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値を上記球面収差及び上記対物レンズの位置の補正に用いるように設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の補正値設定装置。
  3. 上記設定部は、
    上記第1の指標値に基づき、上記球面収差及び上記対物レンズの位置の補正に対する設定候補としての上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せを選定し、当該設定候補として選定した上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せの中から、上記第2の指標値に基づき1つの組み合せの上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値を選定して上記球面収差及び上記対物レンズの位置の補正に用いるように設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の補正値設定装置。
  4. 上記設定部は、
    上記第2の指標値に基づき、上記球面収差及び上記対物レンズの位置の補正に対する設定候補としての上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せを選定し、当該設定候補として選定した上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せの中から、上記第1の指標値に基づき1つの組み合せの上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値を選定して上記球面収差及び上記対物レンズの位置の補正に用いるように設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の補正値設定装置。
  5. 上記設定部は、
    上記第1の指標値に基づき1つの組み合せの上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値を選定すると共に、上記第2の指標値に基づき1つの組み合せの上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値を選定し、当該選定した一方及び他方の上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せをそれぞれ2次元座標として、一方の当該2次元座標から他方の上記2次元座標までの間の仮想線上の任意位置の2次元座標を1つの組み合せの上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値として選定して上記球面収差及び上記対物レンズの位置の補正に用いるように設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の補正値設定装置。
  6. 光ディスクのデータ記録面に対物レンズを介して集光させて照射されるレーザ光に生じる球面収差を補正するための球面収差補正値と、上記レーザ光を集光させる上記対物レンズの位置を補正するためのレンズ位置補正値とを設定する補正値設定方法であって、
    上記球面収差及び上記対物レンズの位置を補正するための上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せを順次変更しながら上記球面収差及び上記対物レンズの位置が試補正される毎に、上記光ディスクの上記データ記録面に対し上記対物レンズを介して集光させた上記レーザ光が照射されて得られる信号に基づき、上記球面収差及び上記対物レンズの位置の試補正に対する上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第1の指標値を算出し、上記信号に対する波形等化処理以降に生成されるデータに基づき、上記球面収差及び上記対物レンズの位置の試補正に対する上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せの評価の指標を表す第2の指標値を算出する指標値算出ステップと、
    上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値の組み合せ毎に算出した上記第1及び第2の指標値に基づき、1つの組み合せの上記球面収差補正値及び上記レンズ位置補正値を上記球面収差及び上記対物レンズの位置の補正に用いるように設定する設定ステップと
    を具えることを特徴とする補正値設定方法。
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