JP2008310659A - 状態監視装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラントの常用機器または非常用機器に対して状態監視データを簡易且つ確実に取得して、これらの機器の状態監視保全を実施できること。
【解決手段】機器の振動、温度等を含むデータをセンサ11が測定し、この測定されたデータをデータ処理手段12が処理し、この処理データを一時格納手段13が一時的に保存し、データ処理手段12にて処理されたデータをデータ保存時期判定手段14が判定条件21と比較して、保存すべきデータの期間を判定し、一時格納手段13に保存されたデータのうち、上記保存すべきデータの期間内のデータを生データ格納手段15に保存し、この生データ格納手段に保存されたデータに基づき、データ後処理手段16及び診断手段18が、監視対象機器に異常や劣化が発生しているか否かの判定を行うものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラントに設置された機器の状態監視保全を実施するための状態監視装置及び方法に関する。
現在の原子力発電所の保全では、大部分の機器に対して、予防保全として決められた周期で機器の分解点検を行う時間計画保全(TBM)が行われており、また、この分解点検のほとんどが、プラントの定期検査中に行われている。
TBMでは、分解点検の周期を本来の機器寿命に対して非常に短く設定せざるをえないので、オーバーメンテナンスとなり保守費用が増大するという問題と、機器の劣化状態にかかわらず分解点検が行われるため、劣化が生じていない機器に対しても分解・組み立てが実施され、この過程で故障が発生する、いわゆるいじり壊しが生じ易いという問題がある。また、多くの作業が数ヶ月の定期検査中に集中して行われるため、工程が錯綜してトラブルが発生しやすく、定検工程を短縮することができないため、プラント稼動率の改善が難しいという問題もある。
近年、これらの問題を改善するため、石油化学等の他産業や米国の原子力発電プラントで実績のある信頼性重視保全(RCM)と状態監視保全(CBM)の導入を含む保全方式の最適化が試みられている。
CBMは、振動や温度等の機器の劣化状態を表すデータを定期的に監視することにより、分解点検時期を決定する方法であり、上述のいじり壊しによる故障の防止や、機器の運用中に発生する突発的な故障を早期に発見することに効果がある。例えば、モータやポンプ等の回転機に対して振動データを元にしたCBMを行う場合、運転中の振動を1〜2ヶ月の等間隔で定期的に測定し、単にその大きさだけではなく、前回との変化傾向やスペクトルのパターンを評価し、異常の有無や異常発生の部位及び種類を判断し、測定結果が異常と判定された場合に、機器の分解点検等の対策を実施する。
従って、CBMのために行う振動測定は、機器の試運転等で従来から行われている、受け入れ基準適合判定のために行う振動測定(振幅の測定のみ)とは、全く次元の異なるものである。また、精密な測定を行うため、振幅の測定のみを行うための振動測定器よりも高度な仕様の測定器が要求され、データの測定と評価にも高度な知識と技能が要求される。
このため、国内の原子力発電所においても、原子力安全等に直接影響しない非重要機器に対してCBMを適用する動きが広がってきており、対象機器は増加していく傾向にある。これに対して、機器の故障がプラント運転継続に直接影響するような重要機器については、CBMの適用はほとんど広がっていないのが現状である。しかしながら、プラント全体の信頼性向上のためには、このような重要機器に対してもCBMが導入されるべきであり、今後導入の動きが広まるものと予想される。
例えば、原子力発電プラントに備えられている、事故時に炉心に冷却水を注入するための非常用炉心冷却システム(ECCS)等の非常用機器は、通常は事故に備えて起動可能状態を維持しており、この起動可能状態を確認するために、1ヶ月に一度のサーベランス試験が行われる。このサーベランス試験では、通常、ポンプの流量及び揚程が測定され、原子力発電所で制定されている保安規定の判定基準と比較し、事故発生時に、当該ポンプが炉心に冷却水を注入するために十分な性能を満足していることが確認される。この判定基準を満足しない場合には、規制当局へ報告し、バックアップ系の運転確認やプラントの停止が要求されることになる。
ところが、これまでの経験から、ポンプに異常が発生し進展した場合、ポンプの流量や揚程よりも、振動や軸受温度のほうが先に変化する場合が多いことが判明している。即ち、流量と揚程のみを測定するのではなく、ポンプやモータの軸受の振動や温度を測定し監視すれば、異常の発生や進展をより早期に検知でき、保安規定への抵触を未然に防止でき、プラントの信頼性向上に効果がある。
また、上述のような保安規定にかかわる機器以外の常用機器についても事情は同じであり、ポンプやモータの軸受の振動や温度等を測定し監視すれば、異常の発生や進展をより早期に検知でき、予備機に切り替える等の対策をとることで、プラントの信頼性向上に効果がある。
以上のような振動測定は、非常用機器についてはサーベランス運転の際に、常用機器については決められた周期で、振動を測定し評価する技能や知識を持った担当者が、振動計等のセンサを設置して行えばよく、そのための測定技術自体は一般的なものであり、実施するための技術的な問題は特に存在しない。また、専用の測定装置を常時設置することも可能である。
但し、機器の状態監視を行うための閾値(診断判定値)は、同機種の機器においても、振動特性等に個体差があるため、規格基準等のみで機械的に決定することは難しい。そこで、機器を監視するための閾値を効率的に設定する方法の一例が、特許文献1に記載されている。
特開2006−244334号公報
しかしながら、一般的に、非常用機器に対する上述のサーベランス試験は、当直の運転員により実施されるため、状態監視のデータを採取するためには、振動等のデータを測定し評価する技能知識を持った担当者が、運転員とは別に必要である。
更に、このサーベランス試験は、一度の運転時間が30分〜1時間程度以下と短いため、確実にデータを取得するためには、実施時刻より前に現場に入って準備等を行い、起動を待たなければならず、測定担当者の負荷が大きくなる。また、運転員が実施する他のプラント運転操作との兼ね合いで、サーベランス試験は夜中や早朝未明に実施されることが多く、実施時刻に合わせて、測定担当者に深夜や早朝の勤務を命じなければならない。このように、データを取得するための担当者の負担が大きい。
これらの測定担当者の労力と負担に関する問題は、センサ及びデータ記録装置を常時設置し、自動でデータを取得すれば解決可能であるが、この場合、センサの必要数が膨大になり、センサを設置するための購入費や信号ケーブル敷設工事費等のコストや、信頼性確保のための定期校正等の維持管理の問題が大きくなる。特に原子力発電所の場合、ケーブルを追加敷設するための工事は手続きや設計が面倒であり、費用もかかる。ケーブルを敷設する代わりに無線センサを適用する場合、工事にかかる労力は低減されるが、無線センサで使用される電波が、原子力発電所特有のセンサ類に雑音等の影響を与えないことを事前に確認することが必要となり、これにもコストと労力が必要となる。
また、上述のような自動でデータを取得する場合には、データの精度に関わる以下の問題も発生することになる。つまり、状態監視のために機器データを評価する場合、例えば、機器の劣化の程度を判定するために、振動データの長期的な変化傾向を精密に監視する必要があるが、この場合には、毎回の測定において、機器の状態が揃っていることが望ましい。振動データ、温度データ等の状態監視データは、常用機器の如く、機器が定常状態で長期間運転される場合には特に変化せず、安定しており、いつデータを取得しても問題はない。ところが、間歇的に短時間運転される非常用機器の場合には、運転開始直後と停止直前では振動データも温度データも異なっているため、どのタイミングでデータを取得し保存するかが長期的な監視を行ううえで問題となる。
そこで、自動でデータ採取を行う場合、定期的にデータを保存するかあるいは決められた時刻にデータを保存するためのタイマーや、データを観測しながらデータの値がある一定値を超えたときにデータを保存するトリガーの適用が、一般的に採用されることになる。しかしながら、タイマーは、時刻か周期でしかデータ取得のタイミングを指定できないため、大雑把な設定しかできない。また、トリガーにおいても、現状の技術では、機器が停止状態から起動したときのデータ変化が大きいため、定常状態になったことを判定するような精密な条件設定は不可能である。
以上のことから、ECCSポンプ等のように間歇運転される非常用機器に対して、状態監視データを簡易且つ確実に取得可能な技術が望まれる。
常用機器、例えば給水ポンプや復水ポンプのような重要な常用機器については、常時運転されているため、間歇運転される非常用機器と比較して運転時間が約1000倍程度となり、劣化が生じやすい。従って、劣化の徴候をより早期に検知するためには、状態監視データを取得する周期をより短くすることが望ましい。このため、センサを購入する費用とセンサを管理するための労力をやむをえないものと判断すれば、状態監視のためのセンサを常設化することは簡単な解決法となる。しかしながら、常用機器は、プラントの運転状態により吐出圧力、吐出流量、回転数が変化しており、この運転状態が変化したときに状態監視データを測定することが重要である。このため、上述の如く間歇運転を行う非常用機器と同様に、データ取得のタイミングを判断する問題が生ずる。また、大量のセンサを現場に設置することになるため、信号ケーブル敷設工事の物量も膨大となり、ケーブルが不要の仮設センサを用いる場合でも、センサへの電源供給の問題が発生する。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、プラントの常用機器または非常用機器に対して状態監視データを簡易且つ確実に取得して、これらの機器の状態監視保全を実施できる状態監視装置及び方法を提供することにある。
本発明に係る状態監視装置は、プラントに設置された機器の状態監視保全を実施するための状態監視装置において、機器の振動、温度等を含むデータを測定するセンサと、このセンサにより測定されたデータに対して増幅、A/D変換、FFT等の処理を行うデータ処理手段と、このデータ処理手段により処理されたデータを一時的に保存する一時格納手段と、前記データ処理手段により処理されたデータを判定条件と比較して、保存すべきデータの期間を判定し、前記一時格納手段に対してデータ保存指令を発するデータ保存時期判定手段と、このデータ保存時期判定手段によりデータ保存指令が発生したときに、前記一時格納手段に保存されたデータのうち、前記データ保存時期判定手段にて判定された保存すべきデータの期間内のデータを保存する生データ格納手段と、この生データ格納手段に保存されたデータに対して、処理プログラムにより、機器の異常を判定するために必要な指標を、後処理データとして算出するデータ後処理手段と、このデータ後処理手段により処理された後処理データを保存する後処理結果格納手段と、この後処理結果格納手段に保存された後処理データに対して、診断プログラムにより診断判定値との比較等の診断処理を行い、監視対象の機器に異常が発生しているか否かの判定を行う診断手段と、この診断手段による診断結果を保存する診断結果格納手段と、前記センサ、データ処理手段、データ保存時期判定手段、データ後処理手段、診断手段へ電力を供給する電源手段と、を有して構成されたことを特徴とするものである。
また、本発明に係る状態監視方法は、プラントに設置された機器の状態監視保全を実施するための状態監視方法において、機器の振動、温度等を含むデータをセンサが測定し、この測定されたデータをデータ処理手段が処理し、この処理データを一時格納手段が一時的に保存し、前記データ処理手段にて処理されたデータをデータ保存時期判定手段が判定条件と比較して、保存すべきデータの期間を判定し、前記一時格納手段に保存されたデータのうち、前記データ保存時期判定手段にて判定された保存すべきデータの期間内のデータを生データ格納手段が保存し、この生データ格納手段に保存されたデータに基づき、監視対象の機器に異常が発生しているか否かの判定を行うことを特徴とするものである。
本発明に係る状態監視装置及び方法によれば、プラントの常用機器または非常用機器に対して状態監視に必要なデータを簡易且つ確実に取得して、これらの機器の状態監視保全を実施することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づき説明する。
[A]第1の実施の形態(図1〜図6)
図1は、本発明に係る状態監視装置の第1の実施の形態を示す系統図である。この図1に示す状態監視装置10は、発電所等のプラントに設置された機器の状態監視保全を実施するためのものであり、センサ11、データ処理手段12、一時格納手段13、データ保存時期判定手段14、生データ格納手段15、データ後処理手段16、後処理結果格納手段17、診断手段18、診断結果格納手段19及び電源手段20を有して構成される。
この状態監視装置10において、機器の状態監視保全を実施するために必要なデータ、即ち状態監視データの一例を、図2〜図4に示す。図2は、状態監視データとしての振動原波形を示すグラフである。
この図2に示すように、機器が起動するまでに観測される振動Aは、他の機器の動作によるバックグラウンドの振動や計器のノイズであり、振幅は非常に小さい。機器が起動すると当然に振動Bが発生し、図のようになる。この状態で見られる振動Bは、機器の特徴を反映したものになる。サーベランス等でしか運転されない機器は待機状態が非常に長く、数時間〜数週間に及び、運転時間は数分〜数時間程度である。
このことをわかりやすくするために、グラフの横軸を時間単位にし、縦軸を振幅の実効値にしたものを図3に示す。この図3に示す振動振幅Cは、機器の待機中には上述のとおり0または無視できる状態が続き、起動した瞬間に一時的に大きくなる。(グラフ作成の都合上、起動時の振動振幅は長く見えるが、数秒間である。)機器の起動後、運転時間の経過に伴い、軸受や潤滑油等の温度上昇による各部のなじみによって、振動振幅Cは徐々に一定値に落ち着くこととなる。この振動振幅Cは、機器を停止すると待機中と同様の状態に戻る。
また、状態監視保全において、振動と同様に状態監視データとなる温度について図4に示す。この温度Dも、図3の振動振幅Cと類似の挙動を示すが、振動振幅Cが機器の停止と略同時に0になるのと異なり、温度は、機器停止後に周囲の室温レベルまでゆっくり低下する。
図1に示すセンサ11は、機器の振動、温度、回転パルス、流量・圧力などのプロセス量、騒音、音声等のように、状態監視データを含むデータを測定する。つまり、センサ11としては、監視対象となる機器の状態監視に必要な、即ち機器に故障が発生した場合に現れるデータの変化を測定できるセンサが一つまたは複数準備される。例えば、回転機の場合には、一般的に、必要な周波数帯域において加速度、速度、変位を測定可能な振動センサ、振動が軸の回転に同期しているかどうかを判定するための位相計、軸受部の温度測定が可能な温度センサ、異常に伴う騒音や異音を収集するための音声マイクや騒音計、吐出流量や揚程を測定するための流量計、圧力計等である。これらのセンサ類は一般的に使用されているものでかまわない。
このように、センサ11の設置に際しては、目的とする機器の状態監視に必要な状態監視データを取得するセンサ以外に、例えば流量計や圧力計のように、データ保存時期判定手段14で用いられる信号を取得するためのセンサも必要に応じて設置される。
データ処理手段12は、センサ11にて測定されたデータに対して増幅、A/D変換、周波数解析(例えば高速フーリエ変換(FFT))などの処理を行うものである。また、一時格納手段13は、データ処理手段12により処理されたデータを一時的に保存するものである。
データ保存時期判定手段14は、データ処理手段12にて処理されたデータをリアルタイムで判定条件14と比較して、保存すべきデータの期間を判定し、一時格納手段13に対してデータ保存指令22を発信する。このデータ保存指令22が発信されたときに、一時格納手段13は、自身に一時的に保存したデータのうち、データ保存時期判定手段14により判定された保存すべきデータの期間内のデータ(状態監視データ)を生データ格納手段15に保存する。
上記判定条件21は、機器の起動時や運転状態の変化により発生するデータの変化を検知するための第1閾値と、機器の起動や運転状態の変化からの経過時間に関する第2閾値と、機器の運転状態が定常状態になったことにより発生するデータの変化を検知するための第3閾値とを備える。データ保存時期判定手段14は、これらの少なくとも一つの閾値と入力されたデータと比較して、保存すべきデータの期間を判定する。
例えば、ポンプの振動を監視する場合、ポンプ起動の瞬間に第1閾値を超える衝撃的な振動が発生し、この衝撃的振動発生からの経過時間が第2閾値以上に達したこと、または/及び、振動の振幅が第3閾値を満たす一定値に収束したことを条件として、その後の振動データが、一時格納手段13から生データ格納手段15に移される。これにより、機器の異常判定に使用される適切なデータが生データ格納手段15に保存されることになる。
また、例えば、モータの外表面温度を監視する場合には、この外表面温度の変化率を監視し、外表面温度の変化率が第3閾値以下になったときに、その後の温度データが、一時格納手段13から生データ格納手段15に移される。これにより、機器の異常判定に使用される適切なデータが生データ格納手段15に保存されることになる。
更に、上述の例と組み合わせて、機器の停止によるデータの挙動、例えば振動の振幅が一瞬で0まで低下したことや、上昇していた温度が低下に転じたことを条件として、その挙動の一定時間前のデータを保存することで、データ保存の失敗が防止される。
また、以上は、データ保存時期判定手段14が、状態監視データに基づき保存すべきデータの期間を決定する例であったが、監視対象機器の健全性とは関係のないデータを、保存すべきデータの期間を判定するために別途収集し、このデータの変化により保存すべきデータの期間を決定してもよい。例えば、ポンプの起動を判断するためにポンプの吐出流量、吐出圧力を用いてもよく、また、電源手段20における発電手段28(後述)からの電力変化を用いてもよい。
上述のデータ保存時期判定手段14で用いられる判定条件21は、監視対象の機器に応じて、媒体23を用いて状態監視装置10の外部から書き換え可能に設けられる。この媒体23は、フロッピーディスクやメモリーカードなどの記録媒体、またはパーソナルコンピュータである。また、生データ格納手段15に保存されたデータ(状態監視データ)は、媒体25に保存されて回収、即ち外部に出力される。この媒体25は、フロッピーディスクやメモリーカードなどの記録媒体またはプリンタである。
データ後処理手段16は、生データ格納手段15に保存されたデータ(状態監視データ)に対して、処理プログラム24により、機器の異常や劣化を判定するために必要な指標を後処理データとして算出する。上記処理プログラム24は、次数分析処理、ベクトル分析処理、波高率算出処理、歪度算出処理、尖り度算出処理、システムパラメータ固定処理などを実行するプログラムである。この算出された後処理データは、後処理結果格納手段17に保存される。
例えば、特定の日時に測定されたポンプの振動データを周波数解析して得られたスペクトル(図5参照)に対して、データ後処理手段16は次数分析処理を実行して、ポンプの回転数の1/2に対応する周波数の振動成分1/2N、ポンプの回転数に対応する周波数の振動成分N、ポンプの回転数の2倍、3倍、…に対応する周波数の振動成分2N、3N、…、ポンプの羽根枚数に関する振動成分ZN、これらの振動成分の総和である振動の実効値OAをそれぞれ算出する。これら1/2N、N、2N、3N…、ZN及びOAが、機器(ポンプ)の異常や劣化を判定するための指標である。異なった複数の日時に測定されたポンプの振動データのスペクトルから、上述と同様にして振動成分1/2N、N、2N等を算出する。これらをグラフ化したものが図6に示すグラフである。この図6では横軸が時間、縦軸が振幅を示す。
また、例えばモータの外表面温度データに対して、データ後処理手段16は、システムパラメータ同定処理を実行して、機器(モータ)の異常や劣化を判定するための指標である時定数を算出する。
状態監視保全では、機器の長期的な劣化傾向を判定することも目的であるため、データ後処理手段16(図1)が実行する後処理の結果には、データが取得された時刻が付加されなければならない。こうすることにより、事後にまとめて数回分以上の後処理結果を時系列表示等することが可能となり、機器の長期的な劣化傾向を判定するための評価が可能となる。
上述のデータ後処理手段16で用いられる処理プログラム24は、監視対象機器に応じて、媒体23を用いて状態監視装置10の外部から書き換え可能に設けられる。また、後処理結果格納手段17に保存された後処理データは、媒体25に保存されて回収、即ち外部に出力される。
診断手段18は、後処理結果格納手段17に保存された後処理データに対して、診断プログラム26により診断判定値との比較等を実行して診断処理を行い、監視対象の機器に異常や劣化が発生しているか否かの判定を行う。この診断手段18による診断結果は、診断結果格納手段19に保存される。
上記診断判定値は、例えば、図6に示す振動成分1/2Nの上判定値αと下判定値β、振動の実効値OAの上判定値γと下判定値δである。診断手段18は、例えば振動成分1/2Nが、この振動成分1/2Nの上下の判定値α、βの範囲外となったとき、または振動の実効値OAが、この振動の実効値OAの上下の判定値γ、δの範囲外となったときに、機器の異常や劣化が発生したと判定する。診断判定値は、振動成分N、2N、…、ZN等に対しても上述と同様に設定され、機器異常等の判定に使用される。
上述の診断手段18で用いられる診断プログラム26は、監視対象の機器に応じて、媒体23を用いて、状態監視装置10の外部から書き換え可能に設けられる。また、診断結果格納手段19に保存された診断結果である診断データは、媒体25に保存されて回収、即ち外部に出力される。
電源手段20は、センサ11、データ処理手段12、データ保存時期判定手段14、データ後処理手段16及び診断手段18等、電力を必要とする部分へ電力を供給するものであり、内蔵バッテリ27及び発電手段28を有してなる。内蔵バッテリ27は、状態監視装置10における上述の電力を必要とする部分へ通常時に電力を供給するものである。発電手段28は、内蔵バッテリ27のバックアップとして機能するものであり、監視対象機器が有するエネルギーを電力に変換するものであって、具体的には非接触ダイナモが好ましい。
この発電手段28は、例えば監視対象の回転機の軸に取り付けられる。これにより、回転機が運転されている限り、即ち監視の必要がある限り、発電手段28から電力を供給することが可能となる。この場合、発電手段28が回転機に取り付けられたことによる抵抗は、回転機の軸出力に比較して無視できるものとする。また、回転機の回転数が変化すれば発電手段28にて発生する電力が変化するため、この電力変化をデータ保存時期判定手段14の判定条件21のひとつとして、保存すべきデータの期間を判定するために利用することも可能である。
以上のように構成されたことから、本実施の形態によれば次の効果(1)〜(5)を奏する。
(1)データ保存時期判定手段14は、センサ11にて測定されてデータ処理手段12にて処理されたデータを用いて、保存すべきデータの期間を判定し、データ処理手段12にて処理されて一時格納手段13に一時的に保存されたデータのうち、上記保存すべきデータの期間内のデータを生データ格納手段15に保存させる。このことから、機器の状態監視保全を実施するために必要なデータを、適切なタイミングで生データ格納手段15に保存できる。そして、この生データ格納手段に保存されたデータを用いて、データ後処理手段16及び診断手段18が、監視対象の機器に異常や劣化が発生しているか否かの判定を行う。これらの結果、プラントの常用機器または非常用機器に対して状態監視に必要なデータを簡易且つ確実に取得して、これらの機器の状態監視保全を実施することができる。
(2)機器の振動、温度等を含むデータをセンサ11が測定し、この測定されたデータをデータ処理手段12が処理し、このデータを一時格納手段13が一時的に保存する。そして、データ処理手段12にて処理されたデータを、データ保存時期判定手段14が判定条件21と比較して、保存すべきデータの期間を判定し、一時格納手段13に保存されたデータのうち、上記保存すべきデータの期間内のデータを生データ格納手段15が保存する。この生データ格納手段15に保存されたデータに基づき、データ後処理手段16及び診断手段18が、監視対象の機器に異常や劣化が発生しているか否かの判定を行う。従って、状態監視データの取得と機器の診断を自動で確実に実施できるので、状態監視保全を行う担当者の負担を軽減でき、機器の状態監視保全を容易に実施できる。
(3)データ保存時期判定手段14、データ後処理手段16、診断手段18にてそれぞれ用いられる判定条件21、処理プログラム24、診断プログラム26が、媒体23を用いて状態監視装置10の外部から書き換え可能に構成されたので、監視対象の機器毎に、これらの判定条件21、処理プログラム24、診断プログラム26を変更して設定することができる。
(4)電源手段20のバックアップ用の発電手段28が、監視対象機器が有するエネルギーを電力に変換する、例えば非接触ダイナモであることから、最小限の電源ケーブルで足り、複雑な配線作業を回避できる。
(5)生データ格納手段15、後処理結果格納手段17、診断結果格納手段19にそれぞれ保存されたデータが、媒体25を用いて状態監視装置10の外部に回収されることから、新たな通信ケーブルの敷設や無線LANなどの設備の設置が不要となる。このため、状態監視装置10の現場への適用を容易化できる。
[B]第2の実施の形態(図7)
図7は、本発明に係る状態監視装置の第2の実施の形態を示す系統図である。この第2の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同様な部分は、同一の符号を付して説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の状態監視装置30が前記第1の実施の形態の状態監視装置10と異なる点は、データ処理手段12へ入力される模擬信号33を自己診断信号として定期的に発生する自己診断信号発生手段31と、生データ格納手段15、後処理結果格納手段17、診断結果格納手段19の少なくとも一つ(本実施の形態ではこれらの全て)に接続された自己診断判定手段32とを有して、状態監視装置30の健全性を診断する点と、警報手段34を備えた点である。
自己診断判定手段32は、自己診断信号発生手段31からの模擬信号33が、センサ11からのデータに代えてデータ処理手段12にて処理され、それ以降の処理がデータ保存時期判定手段14、後処理データ処理手段16及び診断手段18にて順次実施されたときに、生データ格納手段15、後処理結果格納手段17、診断結果格納手段19の少なくとも一つ(本実施の形態ではこれらの格納手段15、17及び19の全て)に保存されたデータと自己診断判定基準とを比較して、状態監視装置30の健全性を診断する。つまり、自己診断判定手段32は、模擬信号33を用いた場合に生データ格納手段15、後処理結果格納手段17及び診断結果格納手段19に保存されたデータと上記自己診断判定基準とが一致したときに、状態監視装置30の健全性が確保されていると判定して診断する。
ここで、上記自己診断判定基準は、データ保存時期判定手段14、データ後処理手段16及び診断手段18が正常である場合に、これらが模擬信号33を処理したときに出力されることが期待される結果である。この自己診断判定基準は、具体的には、模擬信号33の発生時刻、模擬信号33を周波数解析した結果であるスペクトル、模擬信号33の振幅、歪度、尖り度などである。
自己診断判定手段32は、例えば、振幅が徐々に増加する正弦波などを模擬信号33としたとき、振幅が判定条件21の第1閾値よりも大きくなってから、この判定条件21の第2閾値で定められた経過時間を経過した後の模擬信号データが、データ保存時期判定手段14の作用によって、生データ格納手段15に確実に保存されているか否かを判断することにより、データ保存時期判定手段14、一時格納手段13及び生データ格納手段15などの健全性を診断する。
自己診断判定手段32が用いる上記自己診断判定基準は、データ保存時期判定手段14、データ後処理手段16、診断手段18のそれぞれに設定される条件、即ち判定条件21、処理プログラム24、診断プログラム26に適合したものが設定される。これにより、この自己診断判定基準を用いて、自己診断判定手段32は、データ保存時期判定手段14、データ後処理手段16、診断手段18を備えた状態監視装置30の健全性を適切に診断することが可能となる。
また、定期的に出力される模擬信号33のデータを、生データ格納手段15、後処理結果格納手段17、診断結果格納手段19のそれぞれにおいて、正規のデータとは別の領域に保存するようにしてもよい。例えば生データ格納手段15において、模擬信号33のデータが正規のデータとは別の領域に定期的に存在することを確認することによって、この生データ格納手段15におけるデータ保存に関する機能の健全性を判定することが可能となる。
警報手段34は診断手段18に接続される。この警報手段34は、監視対象の機器に異常や劣化が発生したと診断手段18にて判定されたときに、状態監視装置30の外部に警報のみを出力するものである。この警報手段34は、赤色灯など視覚的な警報表示であってもよく、またはPHSなど既存の通信手段を用いるものでもよい。
従って、本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態の効果(1)〜(5)と同様な効果を奏するほか、次の効果(6)及び(7)を奏する。
(6)自己診断判定手段32は、自己診断信号発生手段31から定期的に出力される模擬信号33がデータ処理手段12にて処理され、それ以降の処理がデータ保存時期判定手段14、データ後処理手段16、診断手段18にて実施されたときに、生データ格納手段15、後処理結果格納手段17、診断結果格納手段19にそれぞれ保存されたデータと自己診断判定基準とを比較することによって、これらのデータ保存時期判定手段14、データ後処理手段16、診断手段18を含む状態監視装置30の健全性を診断する。このことから、常用機器を常時監視するために現場に長期間設置される状態監視装置30の健全性を、定期的に確認し維持することができる。また、非常用機器を監視するために現場に長期間設置される状態監視装置30に対しても、同様にして、その健全性を定期的に確認し維持することができる。
(7)診断手段18にて監視対象機器の異常や劣化が判定されたときに、警報手段34が視覚な警報表示や既存の通信手段を用いて警報のみを表示することから、警報を、その内容を含めて出力するために新たな通信手段や通信ケーブルを設置する必要がなく、状態監視装置30の現場への適用を容易化できる。尚、警報の内容に関しては、媒体25を用いて外部に出力される。
[C]第3の実施の形態(図8)
図8は、本発明に係る状態監視装置の第3の実施の形態を示す系統図である。この第3の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同様な部分は、同一の符号を付して説明を簡略化し、または省略する。
本実施の形態の状態監視装置40が前記第1の実施の形態の状態監視装置10と異なる点は、診断手段18において診断プログラム26と共に用いられる診断判定値を調整する診断判定値調整手段41が設置された点である。
この診断判定値調整手段41は、初期に設定した診断判定値を、データ処理手段12から入力された最新のデータを用いて、監視対象機器に対応して調整し、カスタマイズするものである。診断判定値の初期値は、ISOなどの規格基準により設定されるものであるが、この規格基準は、監視対象の機器の個体差故に、全ての機器に必ずしも適用できるものとはいえないため、診断判定値のカスタマイズが必要となる。
この診断判定値調整手段41は、前述の特許文献1に記載のようにして新たな診断判定値を求める。例えば、監視対象機器の分解点検後の定常状態になった後に取得されたデータP1から求めた標準偏差σiが、過去に取得されたデータP2から求めた標準偏差σ1に正数Mを乗算した値より小さく(下記式(1))、且つ、データP1から求めた平均値AiとデータP2から求めた平均値A1との差の絶対値が、標準偏差σ1に正数Nを乗算した値より小さい(下記式(2))場合に、データP1から求めた標準偏差σiと平均値Aiとを用いて、新たな診断判定値を演算する。
[数1]
σi<M×σ1 …(1)
|Ai−A1|<N×σ1 …(2)
従って、本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態の効果(1)〜(5)と同様な効果を奏するほか、次の効果(8)を奏する。
(8)診断判定値調整手段41が、データ処理手段12から入力された最新のデータに基づいて、診断手段18にて診断プログラム26と共に用いられる診断判定値を調整することから、手動では煩雑なこの調整作業を、現場において適切なタイミングで自動に実施することができる。
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図1に示す状態監視装置10におけるデータ処理手段12、一時格納手段13、データ保存時期判定手段14、生データ格納手段15、データ後処理手段16、後処理結果格納手段17、診断手段18及び診断結果格納手段19を、または、これらの各手段に自己診断信号発生手段31、自己診断判定手段32及び警報手段34を加えた状態監視装置30の一部を、または、状態監視装置10の上記各手段に診断判定値調整手段41を加えた状態監視装置40の一部を、図9に示すFPGA(Field Programmable Gate Array)42にて構成してもよい。このFPGA42は、現場で論理情報(プログラム)を書き込み可能なワンチップデバイスであるため、状態監視装置10、30、40を小型化できると共に、監視対象機器毎に実施する、例えば判定条件21、処理プログラム24、診断プログラム26の現場での書き換え作業を容易化できる。尚、図9中の符号43は、センサ11とFPGA42との間に介在するインターフェイスとしての端子台43である。
本発明に係る状態監視装置の第1の実施の形態を示す系統図。 図1のセンサにて測定された状態監視データとしての振動原波形を示すグラフ。 図2の振動原波形から求めた、状態監視データとしての振幅実効値の変化を示すグラフ。 図1のセンサにて測定された状態監視データとしての温度の変化を示すグラフ。 図1のデータ処理手段が振動データを周波数解析処理して得たスペクトルを示すグラフ。 図1のデータ後処理手段が振動データのスペクトルに対して次数分析処理により得た振動成分等の変化を示すグラフ。 本発明に係る状態監視装置の第2の実施の形態を示す系統図。 本発明に係る状態監視装置の第3の実施の形態を示す系統図。 本発明に係る状態監視装置の変形形態を示す概略系統図。
符号の説明
10 状態監視装置
11 センサ
12 データ処理手段
13 一時格納手段
14 データ保存時期判定手段
15 生データ格納手段
16 データ後処理手段
17 後処理結果格納手段
18 診断手段
19 診断結果格納手段
20 電源手段
21 判定条件
22 データ保存指令
23 媒体
24 処理プログラム
25 媒体
26 診断プログラム
27 内蔵バッテリ
28 発電手段
30 状態監視装置
31 自己診断信号発生手段
32 自己診断判定手段
33 模擬信号
34 警報手段
40 状態監視装置
41 診断判定値調整手段
42 FPGA

Claims (13)

  1. プラントに設置された機器の状態監視保全を実施するための状態監視装置において、
    機器の振動、温度等を含むデータを測定するセンサと、
    このセンサにより測定されたデータに対して増幅、A/D変換、FFT等の処理を行うデータ処理手段と、
    このデータ処理手段により処理されたデータを一時的に保存する一時格納手段と、
    前記データ処理手段により処理されたデータを判定条件と比較して、保存すべきデータの期間を判定し、前記一時格納手段に対してデータ保存指令を発するデータ保存時期判定手段と、
    このデータ保存時期判定手段によりデータ保存指令が発生したときに、前記一時格納手段に保存されたデータのうち、前記データ保存時期判定手段にて判定された保存すべきデータの期間内のデータを保存する生データ格納手段と、
    この生データ格納手段に保存されたデータに対して、処理プログラムにより、機器の異常を判定するために必要な指標を、後処理データとして算出するデータ後処理手段と、
    このデータ後処理手段により処理された後処理データを保存する後処理結果格納手段と、
    この後処理結果格納手段に保存された後処理データに対して、診断プログラムにより診断判定値との比較等の診断処理を行い、監視対象の機器に異常が発生しているか否かの判定を行う診断手段と、
    この診断手段による診断結果を保存する診断結果格納手段と、
    前記センサ、データ処理手段、データ保存時期判定手段、データ後処理手段、診断手段へ電力を供給する電源手段と、を有して構成されたことを特徴とする状態監視装置。
  2. 前記データ保存時期判定手段は、機器の起動時や運転状態の変化により発生するデータの変化を検知するための閾値と、機器の起動や運転状態の変化からの経過時間に関する閾値と、運転状態が定常状態になったことにより発生するデータの変化を検知するための閾値とを判定条件として備え、これらの少なくとも一つの閾値と入力されたデータとを比較して、保存すべきデータの期間を判定することを特徴とする請求項1に記載の状態監視装置。
  3. 前記データ保存時期判定手段、前記データ後処理手段、前記診断手段にてそれぞれ用いられる判定条件、処理プログラム、診断プログラムは、媒体を用いて装置外部から書き換え可能に構成されたことを特徴とする請求項1に記載の状態監視装置。
  4. 前記電源手段は、内蔵バッテリと、監視対象の機器が有するエネルギーを電力に変換する発電手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の状態監視装置。
  5. 前記電源手段における発電手段は非接触ダイナモであり、この発電手段にて発生する電力の変化がデータ保存時期判定手段に入力されて、保存すべきデータの期間を判定するために利用されることを特徴とする請求項4に記載の状態監視装置。
  6. 前記生データ格納手段、後処理結果格納手段、診断結果格納手段の少なくとも一つに保存されたデータは、媒体を用いて外部に出力されることを特徴とする請求項1に記載の状態監視装置。
  7. 前記データ処理手段へ入力される模擬信号を自己診断信号として発生する自己診断信号発生手段と、生データ格納手段、後処理結果格納手段、診断結果格納手段の少なくとも一つに接続された自己診断判定手段とを有し、
    この自己診断判定手段は、前記自己診断信号発生手段からの模擬信号がセンサからのデータに代えてデータ処理手段にて処理され、それ以降の処理が実施されたときに生データ格納手段、後処理結果格納手段、診断結果格納手段の少なくとも一つに保存されたデータと、データ保存時期判定手段、データ後処理手段、診断手段が正常である場合に、これらの手段が模擬信号を処理したときに出力されることが期待される結果としての自己診断判定基準とを比較して、装置の健全性を診断し判定することを特徴とする請求項1に記載の状態監視装置。
  8. 前記自己診断判定手段が用いる自己診断判定基準は、データ保存時期判定手段、データ後処理手段、診断手段のそれぞれに設定される条件に適合して設定されることを特徴とする請求項7に記載の状態監視装置。
  9. 前記自己診断判定手段が用いる自己診断判定基準は、模擬信号の発生時刻、模擬信号を周波数解析した結果であるスペクトル、模擬信号の振幅、歪度、尖り度等であることを特徴とする請求項7に記載の状態監視装置。
  10. 前記診断手段には警報手段が接続され、この警報手段は、監視対象の機器に異常が発生したときに外部に警報を出力するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載の状態監視装置。
  11. 前記診断手段にて用いられる診断判定値を、データ処理手段から入力された最新のデータに基づいて調整する診断判定値調整手段が設置されたことを特徴とする請求項1に記載の状態監視装置。
  12. 前記データ処理手段、一時格納手段、データ保存時期判定手段、生データ格納手段、データ後処理手段、後処理結果格納手段、診断手段、診断結果格納手段を含む手段がFPGAにて構成されたことを特徴とする請求項1に記載の状態監視装置。
  13. プラントに設置された機器の状態監視保全を実施するための状態監視方法において、
    機器の振動、温度等を含むデータをセンサが測定し、この測定されたデータをデータ処理手段が処理し、この処理データを一時格納手段が一時的に保存し、
    前記データ処理手段にて処理されたデータをデータ保存時期判定手段が判定条件と比較して、保存すべきデータの期間を判定し、
    前記一時格納手段に保存されたデータのうち、前記データ保存時期判定手段にて判定された保存すべきデータの期間内のデータを生データ格納手段が保存し、
    この生データ格納手段に保存されたデータに基づき、監視対象の機器に異常が発生しているか否かの判定を行うことを特徴とする状態監視方法。
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