JP2008309599A - 情報出力装置および情報出力方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】同時に表示する施設を絞り込むことができるようにする。
【解決手段】情報出力装置100は、地点情報を取得する。地点情報とは、複数の出力対象候補施設における施設に関する関連情報である。情報出力装置100は、取得した施設の関連情報に基づき、複数の出力対象候補施設の中に関連性のある施設が存在するか否かを判断し、関連性がある施設と判断された複数の施設の中から、少なくとも一つを代表施設として選択し、関連性があると判断された複数の施設のうち、少なくとも代表施設を含む一部の施設を出力対象施設として出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報出力装置および情報出力方法に関する。
従来、地図を表示可能な情報表示装置において、施設の名称等の情報は、地図と共に当該施設の位置に対応づけて表示されている。また、情報表示装置は、特定の施設や地点などがユーザによって検索することができ、情報表示装置が備えるディスプレイに、入力された検索条件による検索結果を表示している。検索条件は、所望の施設の電話番号、住所、名称等による検索ほか、ある地点を基点とし、その地点の周辺にある施設を検索する周辺検索や、ジャンル検索等がある。そして、それぞれ入力された検索条件に該当する施設が検索され、該当する施設が検索結果としてディスプレイに表示される。
検索結果の表示に関して、地図上の地点に当該施設を示す画像や名称等が表示されたり、施設の詳細情報が表示されたりすることで、ユーザは検索結果を認識することが出来る。また、検索結果に複数の施設が含まれる場合にも、検索条件に該当する施設が一覧表示されたり、地図上にそれぞれの施設を示す画像や名称がそれぞれ表示されたりすることで、ユーザは検索結果を認識することが出来る。
特に、検索結果に多数の施設が含まれる場合、施設数に伴い表示される情報量も増加することになる。表示される施設が増加しても視認性を下げないための工夫として、目的地に関連した施設を優先して表示するように制御するものがある(特許文献1)。
また、特許文献1は、各施設がチェーン店IDにより管理されており、同一のチェーン店であるか否か区別可能である。そして、検索された施設がチェーン店である場合は、当該施設のチェーン店IDと等しいチェーン店IDの施設を優先して表示する。
特開2005−17043号公報
同一のチェーン店の施設において提供されるサービスは、一般にほぼ同じである可能性が高いため、同一のチェーン店に加盟する施設毎に、立寄地や目的地に設定するか否かを判断することは少なく、実際は、ユーザによって、チェーン店のある施設が立寄地や目的地に設定しないと判断された場合、同一のチェーン店に加盟する施設全てに対しても、立寄地や目的地に設定しないと判断されたものに等しい。そのため、特許文献1のように検索された施設がチェーン店である場合に、当該施設のチェーン店IDと等しいチェーン店IDの施設を優先して表示するようにしたとしても、同一のチェーン店に加盟する施設が複数表示されることで、ユーザにとって不要な情報が多く表示されてしまうため、視認性が低下してしまい、視認性を下げないための工夫としては不十分であるという問題が一例として挙げられる。
また、同一のチェーン店の施設が優先的に表示された場合、特に表示可能な施設の数に制限があると、同一のチェーン店、すなわち特定のチェーン店の施設のみ表示される可能性があり、表示される施設に偏りが生じてしまうという問題が一例として挙げられる。
本発明が解決しようとする課題には、ユーザに提示する施設情報の情報量を不要に増加させることなく視認性を高め、さらにユーザにとって有益となる施設情報を提示することが可能な情報出力装置を提供することを一つの目的とする。
請求項1に記載の発明は、情報出力装置であって、複数の出力対象候補施設における当該施設に関連する情報(以下関連情報と称する)を取得する取得手段と、前記施設の関連情報に基づき、前記複数の出力対象候補施設の中に関連性のある施設が存在するか否かを判断する判断手段と、前記関連性があると判断された複数の施設の中から、少なくとも一つを代表施設として選択する選択手段と、関連性があると判断された前記複数の施設のうち、少なくとも前記代表施設を含む一部の施設を出力対象施設として出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、情報出力方法であって、複数の出力対象候補施設における当該施設に関連する情報(以下関連情報と称する)を取得する取得工程と、前記施設の関連情報に基づき、前記複数の出力対象候補施設の中に関連性のある施設が存在するか否かを判断する判断工程と、関連性があると判断された複数の施設の中から、少なくとも一つを代表施設として選択する選択工程と、関連性があると判断された前記複数の施設のうち、少なくとも前記代表施設を含む一部の施設を出力対象施設として出力する出力工程と、を備えることを特徴とする。
この発明の実施の形態にかかる情報出力装置100の機能的構成について説明する。図1は、実施の形態にかかる情報出力装置100の機能的構成の一例を示すブロック図である。図1において、情報出力装置100は、制御部101と、記憶部102と、入力部103とを備える。更に、制御部101は、地点情報取得部104と、判断部105と、選択部105と、出力部106と、を備える。尚、入力部103は任意に備えることを可能とする。
まず、制御部101は、記憶部102に記録される各種プログラムを実行することで、情報出力装置100の全体の制御を司る。
記憶部102は、地図情報を記録する。地図情報には、少なくとも施設情報が含まれる。施設情報とは、施設に関する情報であって、施設の名称や位置情報等が含まれるほか、カテゴリ、施設間関連情報、属性、住所等が一例として挙げられる。また、地図情報には、施設情報のほかに、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)を表す背景データや、道路の形状を表す道路形状データ等が含まれてもよい。
施設の名称は、施設につけられた固有の名称であり、位置情報は、施設の場所が特定可能な情報であって、経緯度情報が一例として挙げられる。施設情報は、その他にも、例えば、住所、電話番号、施設間関連性情報、施設を示す画像データ、ジャンル等を含んでもよい。施設間関連性情報とは、それぞれの施設の関連性を示す情報であって、例えば、当該施設がチェーン店であるか否かを示す情報、または、チェーン店毎に識別可能な情報等が一例として挙げられる。チェーン店の店舗形態としては、直営店とフランチャイズ店とに分類することが可能であり、これら直営店とフランチャイズ店とが識別可能に記録される施設間関連性情報であってもよい。
入力部103は、任意に備えることが可能であって、ユーザにより指定される検索条件の入力を受け付ける。検索条件とは、例えば、所望の施設の名称や、カテゴリ、都道府県等が一例として挙げられる。入力部103より検索条件の入力が受け付けられた場合には、地点情報取得部104は、検索条件に該当する施設や任意の地点の地点情報のみを記憶部102から取得するようにしてもよい。
また、入力部103は、ユーザからの入力のほか、ネットワーク等を介して取得される情報の入力を受け付けてもよいし、例えば、情報出力装置100が移動体に取り付けられる場合には、移動体の現在位置に関する情報を入力部103により受け付けるようにしてもよい。尚、移動体とは、車両や、自転車などの他、人であってもよい。
地点情報取得部104は、記憶部102に記録された地図情報から、施設の地点情報を取得する。施設は、後述する出力部107によって出力されうる施設(以下、出力対象候補施設と称する。)である。たとえば、入力部103により受け付けた、カテゴリ、都道府県等のユーザによる検索条件によって絞り込まれた複数の施設が出力対象候補施設の一例として挙げられる。取得する地点情報は、施設の名称、施設の位置情報等で構成される施設に関連する情報である。尚、地点情報取得部104は、必ずしも検索条件に該当する全ての施設の地点情報を取得する必要はない。例えば、地点情報取得部104は、ある地点を基点とし、その地点から所定の範囲内にある施設を対象として、記憶部102から地点情報を取得するようにしてもよい。また、ある地点から所定の範囲内にある施設であって、かつ検索条件にも該当する施設を対象として、記憶部102から地点情報を取得するようにしてもよい。
判断部105は、地点情報取得部104によって取得された地点情報をもとに、複数の施設において関連性があるか否かを判断する。例えば、施設間関連性情報をもとに、それぞれの施設がチェーン店であるか否か、または同一のチェーン店であるか否かの判断を行う。
地点情報取得部104により、施設間関連性情報が取得されない場合(例えば、記憶部102に施設間関連性情報が記録されていない場合や、記憶部102に施設間関連性情報が記録されているものの、取得した地点情報に施設間関連性情報が含まれない場合等)、施設の名称や、施設を示す画像データ等をもとに判断してもよい。例えば、判断部105は、施設の名称が一部共通し(例えば、チェーン店名)、他の部分が異なる(例えば、店舗名)場合、それら施設の関連性があると判断する。更に、共通する名称に対応付けて、施設間関連性情報にかわる情報を新たに生成するようにし、その情報により判断するようにしてもよい。
選択部106は、判断部105により関連性があると判断された複数の施設(以下、関連施設と称して説明する)のうち、少なくとも一つの施設を選択し代表施設とする。代表施設を絞り込む代表施設条件は、入力部103より入力を受け付けてもよいし、記憶部102に予め記憶されているものでもよい。
代表施設条件は、関連施設のうちの施設と所定の地点との距離(以下、地点距離と称して説明する)が一番短い施設を代表施設にすることが一例として挙げられる。例えば、当該地点を移動体の現在位置としてもよく、入力部103より移動体の現在位置の情報の入力を受け付け、移動体の現在位置と関連施設との距離が一番短い施設を代表施設に選択することが出来る。また、入力部103より任意の地点の入力を受け付けてもよい。尚、当該地点と関連施設との距離は、図示しない算出部により、当該地点の位置座標と当該関連施設の位置座標とから直線距離を算出することが一例として挙げられる。
また、関連施設のうちの施設と当該地点との距離が一番短い施設を代表施設にする代表施設条件に関して、当該地点と関連施設との距離は、直線距離に限ることなく、移動可能な経路における道のり距離であってもよい。
また、代表施設は一つである必要はなく、例えば、地点距離が短い施設を優先して複数の代表施設を選択する代表施設条件としてもよいし、有料道路の出口に最も近い施設と駅に最も近い施設とを代表施設条件としてもよい。このように、代表施設条件を変えることで、代表施設の数を可変するようにしてもよい。
また、入力部2より移動体の走行方位に関する情報の入力を受け付け、選択部106は、移動体の走行方位を取得する。例えば、移動体に取り付けられたGPS受信機(Global Positioning System)により、複数のGPS衛星から、測位用データを含む電波を受信する。測位用データは、経緯度情報等から移動体の絶対的な位置を検出するために用いられる。そして、GPS衛星の速度と移動体の速度に伴い、GPS衛星の電波はドップラー効果を受けることから、ドップラー周波数を測定することで、相対的に移動体の速度ベクトルが算出され、移動体の走行方位が得られる。
そして、選択部106は、当該走行方位における移動体の現在位置に対して、関連施設の施設が位置する方位(以下、地点方位と称して説明する)と、移動体の走行方位との差が小さい施設を優先して、少なくとも一つの施設を代表施設として選択する。例えば、走行方位を示す線分と、移動体の現在位置座標と関連施設の位置座標を直線的に結ぶ線分との交点の成す角度が所定の角度未満である施設を選択することが一例として挙げられる。
また、関連施設毎に、移動体の現在位置からの距離を所定タイミング毎に、記憶部102に記憶する。尚、関連施設の施設と移動体の現在位置との距離は、前述の地点距離における「所定の地点」を「移動体の現在位置」に置き換えた距離に対応する。そして、選択部106は、移動体の現在位置の変位に伴い変化する各関連施設との距離を比較して、その距離が短くなる施設を優先して代表施設に選択する。例えば、記憶された距離において最新の距離とその直前に記憶された距離とを比較し、距離が短くなっている施設を優先すると共に、最新の距離が一番短いものを優先することで、現在の移動体の移動に適した代表施設を選択することが出来る。
出力部107は、出力対象候補施設のうち、関連施設における出力対象施設を決定し、決定された出力対象施設を出力する。決定される出力対象施設とは、出力対象候補施設のうち、少なくとも代表施設として選択された施設を含む一部の施設である。尚、代表施設として選択された複数の施設の一部を含むものであってもよいし、全ての代表施設を含むものであってもよい。また、関連施設がないと判断された施設も合わせて出力するようにしてもよい。出力形式としては、例えば、情報出力装置100に接続される、図示しない外部機器の表示部に表示するための表示制御信号が出力される。表示部は、例えば、液晶パネル、プラズマディスプレイ等の表示画面によって表示する。
また、関連施設において、少なくとも代表施設として選択された施設を含む一部の施設を出力するほかに、代表施設として選択された施設のみを出力するようにしてもよい。つまり、出力部107は、関連施設の全てを出力することを抑制する。
つぎに、図2を用いて、情報出力装置100の情報出力処理手順について説明する。図2は、実施の形態にかかる情報出力装置の情報出力処理手順の一例を示すフローチャートである。
図2のフローチャートにおいて、まず、情報出力装置100における制御部101は、入力部103に検索条件が入力されたか否かを判断し(ステップS201)、入力されていない場合は、入力されるまで待機し(ステップS201:Noのループ)、入力部103に検索条件が入力された場合(ステップS201:Yes)には、地点情報取得部を制御して、地図情報が記録された記録部から、検索条件によって絞り込まれた複数の出力対象候補施設の地点情報を取得する(ステップS202)。そして、取得された複数の出力対象候補施設の地点情報に基づき、判断部105を制御して、複数の出力対象候補施設間において一施設と関連性がある施設が存在するか否か判断する(ステップS203)。一施設と関連性がある施設が存在する場合(ステップS203:Yes)、関連施設のうち少なくとも一つの施設を、選択部106を制御することにより代表施設として選択する(ステップS204)。そして、出力部107を制御することにより、一関連施設のうちいずれの施設を出力対象施設とするかを決定する(ステップS205)。決定される出力対象施設は、関連施設の一部であって、少なくとも代表施設を含む。そして、判断部105を制御することにより、ステップS201において取得した検索条件により絞り込まれた出力対象候補施設の全ての施設の関連性の判断を行ったか否かを判断する(ステップS206)。一方、ステップS203において、出力対象候補施設の一施設と関連性のある施設が存在しない場合(ステップS203:No)、ステップS206において、出力対象候補施設の全ての施設の関連性の判断が完了したかを判断する。
ステップS206において、出力対象候補施設の全ての施設の関連性が判断されていないと判断された場合(ステップS206:No)、ステップS203へ戻り、ステップS201において取得した検索条件により絞り込まれた出力対象候補施設のうち、関連性の判断が完了していない施設について、関連性の判断を行なう。
ステップS206において、出力対象候補施設の全ての施設の関連性が判断された場合(ステップS206:Yes)、出力部107を制御することにより、ステップS205において決定された出力対象施設を出力し(ステップS207)、一連の処理を終了する。
図2のフローチャートにおけるステップS201の検索条件が入力されることで、検索条件によって絞り込まれた複数の出力対象候補施設の地点情報を取得し(ステップS202)ているが、必ずしも検索条件による取得が必須ではない。例えば、ステップS202により取得する地点情報の対象(地点)を特定することが出来る情報を得られることで、ステップS201が省略可能である。尚、対象(地点)を特定することが出来る情報は、全ての地点を対象とする情報であってもよい。
以上説明したように、本実施の形態にかかる情報出力装置100によれば、関連施設においては、そのうちの少なくとも一つを選択し代表施設として出力する。従って、関連性のある施設が重複して出力されることを抑制出来る。そして、出力される施設の数が抑制されるため、情報出力装置への処理の負担が軽減される。
また、関連施設において、少なくとも代表施設を含む一部の施設を出力する。従って、出力される施設の数が抑制されるため、情報出力装置への処理の負担が軽減される。
本実施の形態にかかる情報出力装置100によれば、所定の地点から関連施設までの距離が短い施設を優先して代表施設として選択する。当該代表施設を含む施設が出力対象施設として出力されることで、所定の地点からの距離が短い施設が出力されるため、例えば、所定の地点から当該代表施設へ移動する場合には、出力されなかった他の施設へ移動する場合に比べて、短い移動時間で移動することが出来る。また、当該所定の地点を移動体の現在位置とすることで、情報出力装置100が取り付けられた移動体の現在位置から関連施設までの距離が短い施設を優先して代表施設を選択する。当該代表施設を含む施設が出力対象施設として出力されることで、移動体の現在位置からの距離が短い施設が出力されるため、例えば、移動体が当該代表施設へ移動する場合には、出力されなかった他の施設へ移動する場合に比べて、短い移動時間で移動することが出来る。
また、本実施の形態にかかる情報出力装置100によれば、所定の地点と関連施設間において、移動可能な経路の道のり距離が一番短い施設、または、道のり距離が短い施設を優先して代表施設とし、当該代表施設を含む施設が出力対象施設として出力されることで、関連施設のうち移動距離が一番短い施設、または、出力されなかった他の施設に比べて移動距離が短い施設を認識することが出来る。
本実施の形態にかかる情報出力装置100によれば、入力部103によって受け付けた代表施設条件や、または、記憶部106に記憶されている代表施設条件を用いることで、所望の関連施設を代表施設として設定することが出来る。従って、当該代表施設を含む施設が出力対象施設として出力されることで、不要な施設が出力されることを抑制することが出来ると共に、ユーザの所望の施設が出力される。従って、ユーザにとって、有益となる施設情報を提示することが出来ると共に、出力される情報量が抑制されるため視認性を高めることが出来る。
また、本実施の形態にかかる情報出力装置100によれば、代表施設条件を変えることで、代表施設として選択される施設が異なる。ユーザにとってより有益な施設の情報を提供することが出来る。
本実施の形態にかかる情報出力装置100によれば、検索条件より絞り込まれた複数の出力対象候補施設のうち、関連性のある複数の施設が存在するか否かを判断し、関連性のある複数の施設が存在すると判断された施設の中から、代表施設を選択する。従って、ユーザの所望の施設の中から代表施設が選択されるため、ユーザにとってより有効な施設の情報が出力される。
本実施の形態にかかる情報出力装置100によれば、情報出力装置100が取り付けられた移動体の移動に伴い、移動体の現在位置から関連施設までの距離が短くなっている施設を優先して代表施設を選択する。従って、移動体の現在位置から最も近いが既に通過している施設は出力されず、移動体の移動に伴って近づいている施設が出力されるため、出力された何れかの施設へ向かう場合に、移動体の無理な方向転換を必要としない。そのため、容易に代表施設へ向かうことが出来る。
本実施の形態にかかる情報出力装置100によれば、情報出力装置100が取り付けられた移動体の走行方位を取得し、当該走行方位における現在位置に対して、関連施設の施設が位置する方位と、移動体の走行方位との差が小さい施設を優先して代表施設を選択し、当該代表施設を含む施設が出力対象施設として出力される。従って、例えば、移動体が代表施設へ移動する場合には、移動体の走行方位と大きく異なる施設ではないため、無理な方向転換や走行方位を大きく変えることなく、容易に代表施設へ向かうことが出来る。
以下に、本発明の実施例について説明する。実施例では、車両に搭載されるナビゲーション装置によって、情報出力装置100を実施した場合の一例について説明する。
図3を用いて、実施例にかかるナビゲーション装置300のハードウェア構成について説明する。図3は、実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3において、ナビゲーション装置は、車両などの移動体に搭載されており、CPU301と、メモリ302と、記録媒体303と、記録媒体のドライブ304と、入力I/F(インターフェース)305と、入力部306と、音声I/F307と、スピーカ308と、映像I/F309と、ディスプレイ310と、通信I/F311と、センサ312と、GPS受信機313と、を備えている。また、各構成301〜313はバス314によってそれぞれ接続されている。
まず、CPU301は、ナビゲーション装置300の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROMやRAM、HD(ハードディスク)から構成され、ROMには、ブートプログラム、通信プログラム、経路探索プログラム、目的地点検索プログラムなどの各種プログラムが記録され、RAMには、CPU301のワークエリアとして使用される。また、HDには、例えば、地図情報や音楽データといった各種コンテンツデータ等のデータが記録される。
記録媒体303は、地図情報等の情報が記録されている。記録媒体303としては、例えば、光ディスク、MO、メモリーカード、HDやFD(フレキシブルディスク)を用いることが出来る。尚、記録媒体303は、着脱自在な記録媒体とすることができる。
記録媒体303に記録される情報の一例として、経路探索、経路誘導などに用いる地図情報が挙げられる。地図情報は、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)を表す背景データと、道路の形状を現す道路形状データと、施設の名称や、位置情報などの施設情報と有しており、ディスプレイ310の表示画面において2次元または3次元に描写される。例えば、後述するGPS受信機313によって取得される、ナビゲーション装置300が取り付けられる移動体の現在位置を示す現在位置マークと、地図情報とが重ねて表示されることとなる。
また、施設情報は、施設の名称、施設の位置情報等で構成される施設に関連する情報である。名称は、施設につけられた固有の名称であり、位置情報は、施設の場所が特定可能な情報であって、経緯度情報が一例として挙げられる。施設に関連する情報としては、その他にも、例えば、カテゴリ、施設間関連性情報、属性、住所、電話番号、施設を示す画像データ等の情報が含まれる。
施設の名称は、施設の固有の名称であって、例えば、チェーン店の場合は、店舗名を含むようにしてもよいし、店舗名を別に扱ってもよい。カテゴリとは、複数の施設に関連付けられる情報である。例えば、施設の種別であって、施設のサービス等によって複数の施設を分類する項目が一例として挙げられる。例えば、飲食店、洋食、ファミリーレストラン、カーショップ、ガソリンスタンド、コンビニ、美術館等が一例として挙げられる。施設間関連性情報とは、詳細は後述するが、各施設間における関連性を示す情報であって、例えば、当該施設がチェーン店であるか否かを示す情報、または、チェーン店毎に識別可能な情報等である。また、必ずしもチェーン店である必要はなく、例えば、所定のグループに属するとされた複数の施設のそれぞれに、同一のグループの施設であることを示す情報を施設間関連情報としてもよい。所定のグループは、例えばユーザによって自由に設定可能であってもよい。属性とは、例えば、駐車場有無、駐車可能台数、ドライブスルー有無、定休日、営業時間等の施設に関する詳細な情報である。
ドライブ304は、CPU301の制御に従って、記録媒体303に記録されたデータの読み取り/書き込みを制御する。
入力インターフェース305は、入力部306に接続される。入力部306は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。
音声I/F307は、音声出力用のスピーカ308に接続される。例えば、メモリ302や記録媒体303等に記録された音楽や音声などの情報を、スピーカ308から出力する。また、図示しないマイクに受音された音声は、音声I/F307内でA/D変換される。
映像I/F309は、ディスプレイ310と接続される。映像I/F309は、例えば、ディスプレイ310全体の制御を行なうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ310を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ310には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ310は、例えば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することが出来る。
通信I/F311は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置300とCPU301のインターフェースとして機能する。通信I/F314は、更に、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU301とのインターフェースとしても機能する。
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F314は、例えば、FMチューナなどによって構成される。
センサ312は、車速センサや加速度センサ、角速度センサ等を含み、車両位置の位置や挙動を判断することが可能な情報を出力する。センサ312の出力値は、CPU301による移動体の現在位置の算出や、速度や方位の変化量の測定等に用いられる。
GPS受信機313は、複数のGPS衛星から、測位用データを含む電波を受信する。CPU301による車両の現在位置の算出に際して利用される。現在位置を示す情報は、例えば経緯度、高度などの、地図情報上の一点を特定する情報である。
図1に示した情報出力装置100が備える記憶部102、入力部103、制御部101と、制御部101が備える地点情報取得部104、判断部105、選択部106、出力部107、は、図3に示したナビゲーション装置300におけるメモリ302、記録媒体303、入力部306などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU301が所定のプログラムを実行し、ナビゲーション装置300における各部を制御することによってその機能を実現する。
すなわち、本実施例のナビゲーション装置300は、ナビゲーション装置300における記録媒体としてのメモリ302に記録されている目的地点検索プログラムを実行することにより、図1に示した情報出力装置100が備える機能を、図2に示した情報出力処理手順で実行することができる。
次に、メモリ302や記録媒体303に記録される地図情報の施設情報の詳細について図4を用いて説明する。図4は、施設情報のデータベースの一例を示したものである。施設情報400には、地点ID、経緯度、カテゴリ、チェーン店情報、名称、店舗名、属性が含まれる。
地点IDは、各施設を識別するために付与された情報である。経緯度は、各施設の位置を示す経緯度である。カテゴリは、施設の種別を示す情報であり、図4にしめす「飲食」のほか、「ガソリンスタンド」、「美術館」等が一例として挙げられる。チェーン店情報は、各チェーン店を識別可能にするための情報である。属性は、駐車場やドライブスルーがあることを示す等、施設の詳細な情報である。その他、施設がセルフ式のガソリンスタンドである場合には、当該施設の属性に「セルフ」と設定するなど、任意に属性を設定することができる。
地点IDが1の施設に着目すると、経緯度が(N35.39.17E139.44.40)であり、北緯35度39分17秒、東経139度44分40秒に位置することを示す。カテゴリより、当該施設が飲食店であることが認識できる。チェーン店情報は、「0001」であり、当該施設がチェーン店であることが認識できる。
チェーン店情報を管理するテーブルを、別途、図5に示す。図5は、各チェーン店情報にそれぞれが示すチェーン店名が対応づけられて記録されている。例えば、チェーン店情報「0001」のチェーン店名は「ファミリーレストランA」であり、チェーン店情報「0002」のチェーン店名は「ファミリーレストランB」である。また、チェーン店毎に、チェーン店を示す画像(例えば、チェーン店のロゴマーク)をそれぞれ対応づけて記録してもよい。
図4に戻り、地点IDが1の施設の名称は「ファミリーレストランA」であり、店舗名は「P店」となっている。当該施設はチェーン店であり、チェーン店名と施設の名称が同一であるが、施設の名称が異なる施設であっても同一のチェーン店と扱ってもよい。例えば、経営側が同一であるが施設の名称が異なるような、姉妹店の場合もチェーン店として扱い、同一のチェーン店情報を付与することが出来る。つまり、ある特定のグループに属する(加盟している)施設は、全て同一のチェーン店情報が記録される。
そして、地点IDが1の施設の属性には、「駐車場」が記録されており、当該施設には駐車場があることが認識出来る。
また、地点IDが5の施設に着目すると、チェーン店情報が記録されていないが、これは、当該施設がチェーン店ではないことを示している。このようなチェーン店ではない施設に関して、図5に示すチェーン店管理情報において、例えばチェーン店情報を「9999」とし、チェーン店名を「NULL」とすることで、チェーン店ではない施設をまとめて管理してもよい。
実施例にかかるナビゲーション装置300において、地図情報はメモリ302または記録媒体303に記録されているが、例えば、CPU301によって、通信I/F311を介して外部のデータベースにアクセスさせ、施設情報を含む地図情報を取得させ、取得した地図情報をメモリ302または記録媒体303に記録させるようにしてもよい。また、実施例にかかるナビゲーション装置300は車両に取り付けられ使用されることから、車両の現在位置から所定範囲内における地図情報のみを対象として、地図情報を取得するようにしてもよい。
次に、図6を用いて、実施例にかかるナビゲーション装置300が行なう情報出力処理の一例について説明する。図6は、実施例にかかるナビゲーション装置300の情報出力処理の一例を示すフローチャートである。尚、本実施例では、本発明にかかる施設を検索した検索結果を出力する処理について説明する。
図6のフローチャートにおいて、まず、CPU301は、入力部306に施設の検索指示が入力されたか否かを判断し(ステップS601)、入力されていない場合は入力されるまで待機し(ステップS601:No)、入力部306に施設の検索指示が入力されたた場合(ステップS601:Yes)には、入力された検索条件によって施設を絞り込み、絞り込まれた施設を出力対象候補施設とする(ステップS602)。CPU301は、検索の結果得られた出力対象候補施設に、複数の施設が含まれるか否かを判断し(ステップS603)、検索条件によって絞り込まれた施設がない、または、施設が一つである場合は(ステップS603:No)、出力対象候補施設を出力対象施設としてディスプレイ310等へ出力し(ステップS609)、一連の処理を終了する。尚、ステップS603において、判断される条件は、適宜設定可能な条件である。
一方、出力対象候補施設に少なくとも2以上の施設が含まれる場合は(ステップS603:Yes)、出力対象候補施設の各施設の地点情報を取得する(ステップS604)。地点情報は、例えば、メモリ302や記録媒体303等に記録される図4に示す施設情報から得ることが出来る。或いは、ステップS602における絞り込みの際に、既に取得された地点情報を用いてもよい。
出力対象候補施設である各施設の地点情報をもとに、出力対象候補施設の一施設と同一のチェーン店であるか施設があるか否かを判断する(ステップS605)。当該一施設の選出は任意であるが、例えば、チェーン店情報を有する施設を優先して選出するようにしてもよい。また、チェーン店情報がない施設、つまり、チェーン店ではない施設は、ステップS605の処理を省略してもよい。同一のチェーン店であるか否かの判断は、例えば、ステップS604において取得された地点情報(施設の名称、施設間関連性情報、施設を示す画像データ等)より判断される。
施設の名称による判断は、例えば、施設の名称が「AZコンビニ川越店」と「AZコンビニ池袋店」なる施設があったときに、名称における一部「AZコンビニ」が共通し、他の部分「川越店」、「池袋店」が異なる店舗名であることから、これら施設が同一のチェーン店であることを判断することが出来る。更に、共通する名称である「AZコンビニ」をチェーン店名として、他の施設がチェーン店であるかを判断する際に、他の施設と共通する部分の名称(「AZコンビニ」)を用いてもよい。
また、施設の名称によりチェーン店であると判断された場合に、共通する名称毎にチェーン店IDを付与し管理することで、他のチェーン店との区別をするようにしてもよい。
施設間関連性情報による判断は、例えば、同一のチェーン店を識別可能なチェーン店情報、または、チェーン店であるか否かを示すチェーン店情報等を用いて行なわれる。
また、施設を示す画像データによる判断は、当該施設を示す画像データと一致する他の施設は、同一のチェーン店であると判断してもよい。
ステップS605により、一施設と同一のチェーン店である施設があるか否かの判断を行なった結果、同一のチェーン店である施設があると判断された場合(ステップS605:Yes)、出力対象候補施設のうち当該チェーン店に属する施設、つまり関連施設のうち、少なくとも一つの施設を代表施設として選択する(ステップS606)。尚、代表施設は、代表施設条件によって選択する施設が決定される。
そして、関連施設の中から、出力対象施設として出力する施設を決定する(ステップS607)。決定される出力対象施設は、関連施設の一部でありかつ少なくとも代表施設を含む。
そして、出力対象候補施設における全ての施設において、同一のチェーン店があるか否かの判断が完了したか否かを判断する(ステップS608)。
一方、ステップS605により、同一のチェーン店がないと判断された場合(ステップS605:No)、出力対象候補施設の全ての施設において、同一のチェーン店があるかの判断をしたか否か判断する(ステップS608)。
出力対象候補施設における全ての施設において、同一のチェーン店があるか否か判断が完了していない場合は(ステップS608:No)、ステップS605に戻り、ステップS605からステップS608を繰り返す。
一方、ステップS608により、出力対象候補施設における全ての施設において、同一のチェーン店があるか否か判断が完了した場合は(ステップS608:Yes)、ステップS607で決定された出力対象施設を検索結果として出力し(ステップS609)、一連の処理を終了する。
尚、本実施例において、ステップS603による複数の施設が含まれるか否かに基づき、その後の処理を異ならせるのではなく、ステップS603を削除し、検索がされたときには、必ずステップS604以降の処理を実行させるようにしてもよい。
また、ステップS609によりディスプレイ310等に出力された検索結果をもとに、ユーザが入力部306を介して目的地や立寄地等を設定することが出来る。
ステップS605において、施設の名称を比較し、関連性があるか否かを判断することによって、関連性があるか否かを判断するための情報を別途設ける必要がなく、情報量の増加を抑制することが出来る。
本実施例にかかるナビゲーション装置300によれば、同一のチェーン店毎に識別可能に設定されるチェーン店情報をもとに、複数の施設が同一のチェーン店であるか否かが判断され、同一のチェーン店であると判断された施設のうち、少なくとも代表施設として選択された施設を含む一部の施設が出力される。従って、同一のチェーン店の施設が必要以上に多く出力されることを抑制することが出来、視認性が低下することを抑制できる。
また、出力される施設が、同一のチェーン店の施設に偏ることを回避することが出来ると共に、同一のチェーン店である施設を、ユーザが何度も確認する余分な手間を低減することが出来る。さらに、出力された出力対象施設の中から行き先を設定することができるため、候補となる施設の数を抑制した上で、行き先を設定することが出来るため、施設の選択を容易に行なうことが出来る。
図6を用いて、実施例にかかるナビゲーション装置300における、施設や目的地の検索処理の検索結果を表示する情報出力処理について説明したが、実施形態にかかる情報出力処理は、入力された検索条件にかかる検索結果の出力に関する処理に限定されるものではない。従って、ステップS601及びS602を省略し、任意の複数の施設を出力対象候補施設とすることが出来る。例えば、ナビゲーション装置300のディスプレイ310に表示する地図の縮尺において、所定の地点の周辺に存在する施設であって、当該縮尺において表示される施設を出力対象候補施設とし、表示する対象となる施設を決定する処理としてしてもよい。図6を用いて、当フローチャートにおいて変更となるステップについて具体的に説明する。
CPU301は、ディスプレイ310に地図を表示しているか否かを判断(ステップS601)し、表示していない場合は、地図が表示されるまで待機するか、または、表示対象となる施設が決定するまで待機し(ステップS601:No)、地図が表示されている場合は(ステップS601:Yes)、表示されている縮尺において表示対象である施設を出力対象候補施設として抽出し(ステップS602)、抽出された出力対象候補施設の施設が複数であるか否かを判断する(ステップS603)。抽出された施設の数が複数の場合は(ステップS603:Yes)、前述のステップS604へ、抽出された施設の数が1または、施設が抽出されなかった場合、つまり表示される施設がない場合は(ステップS603:No)、前述のステップS609を実行する。尚、以下の処理は前述の説明と同様であるため、省略する。
以上に述べた、ナビゲーション装置300における情報出力処理によると、同一のチェーン店毎に識別可能に設定されるチェーン店情報をもとに、出力対象候補施設のうち一施設と同一のチェーン店の施設があるか否かが判断され、同一のチェーン店であると判断された施設のうち、少なくとも一つを代表施設として選択し、同一のチェーン店であると判断された施設のうち、少なくとも代表施設を含む一部の施設が出力対象施設として出力される。従って、同一のチェーン店の施設が重複して出力されることを抑制することが出来、視認性が低下することを抑制できる。出力対象施設の数を減らすことが出来るため、情報出力装置の処理の負担が軽減される。
また、異なるチェーン店毎に出力代表施設の絞込みが行なわれるため、出力対象施設として出力する施設の数に上限がある場合に、出力対象施設として出力される施設が同一のチェーン店である施設に偏ることが回避される。また、同一のチェーン店である施設を、ユーザが何度も確認するといった手間を低減することが出来る。
更に、ナビゲーション装置300における情報出力処理によると、施設の名称を比較し、関連性があるか否かを判断する。従って、関連性があるか否かを判断するための情報を別途設ける必要がなく、ナビゲーション装置300が記憶する情報量の増加を抑制することが出来る。
図6を用いて実施例にかかるナビゲーション装置300が行なう情報出力処理の一例について説明したが、同一のチェーン店の施設のうち、少なくとも代表施設を含む一部の施設に絞込む処理を行なうか否かを決定する設定情報について説明する。設定情報について、図7及び図8を用いて説明する。
図7は、実施例にかかるナビゲーション装置300における、メモリ302や記録媒体303に記録される設定情報の一例である。同図に示すように、設定情報700には、後述するチェーン店に対応した絞込み表示を行なうか否かを示すチェーン店対応表示のほかに、例えば、表示する施設の必須条件が含まれる。
図8に、設定情報700の設定画面800を示す。図8は、実施例にかかるナビゲーション装置300のディスプレイ310に表示される設定画面800の一例である。設定画面800では、チェーン店対応表示及び必須条件についてそれぞれ設定可能となっている。チェーン点対応表示の入力欄810は、「あり」または「なし」のフラグ値のいずれかを選択可能となっており、図8では「あり」が選択されている。必須条件の入力欄820は、「なし」、「駐車場」、または「ドライブスルー」のフラグ値のいずれかを選択可能となっており、図8では「駐車場」が選択されている。
チェーン店対応表示が「あり」に設定されている場合は、本実施例にかかる情報出力処理を行い、同一のチェーン店の施設のうち、少なくとも代表施設を含む一部の施設を出力対象施設として出力する。
チェーン店対応表示が「なし」に設定されている場合は、出力対象候補施設の絞込みを行なわない。つまり、図6の情報出力処理のステップS602において、入力された検索条件によって絞り込まれた施設を、絞り込まれた出力対象候補施設を出力対象施設とし、当該出力対象施設を入力された検索条件の検索結果として出力する(ステップS609)。
従って、図6のステップS603による、出力対象候補施設が複数か否かの判断にかえて、チェーン店対応表示が「あり」か否かを判断し、チェーン店対応表示が「あり」のときはステップS604へ進み、チェーン店対応表示が「なし」のときは、ステップS609をそれぞれ実行する。
チェーン店対応表示は、「あり」または「なし」のいずれかのみの選択となっているが、ある所定条件において「あり」としてもよい。例えば、経路探索後の経路案内中において「あり」と設定し、経路案内をしていない場合には「なし」と設定してもよい。
必須条件は、チェーン店対応表示の設定に関わらず、必ず考慮される条件である。或いは、チェーン店対応表示が「あり」である場合に、チェーン店であると判断された施設のうち、代表施設を選択する場合において、必ず考慮される条件であってもよい。
必須条件が、チェーン店対応表示の設定に関わらず必ず考慮される条件である場合は、例えば、図6のステップS602の検索時に考慮する。一方、チェーン店対応表示が「あり」のとき、代表施設の選択時に必ず考慮される条件である場合は、例えば、図6のステップS606の代表施設の選択時に考慮する。
図8では、必須条件の選択肢は、「なし」、「駐車場」、「ドライブスルー」であるが、その他、例えば施設情報における属性を任意に設定することが可能である。また、必須条件は、施設のカテゴリ毎に設定を変えられるようにしてもよい。例えば、カテゴリが飲食である施設は、「駐車場」または「なし」のいずれかを設定し、カテゴリがコンビニである施設は、「駐車場」、「トイレ」、「なし」のいずれかを設定し、カテゴリがガソリンスタンドである施設は、「セルフ」、「なし」のいずれかを設定するようにしてもよい。
入力画面800は、ナビゲーション装置300を構成する入力部306により入力されるが、入力部306としては、リモートコントローラや、タッチパネルにより入力されることが一例として挙げられる。そして、入力部306より入力された設定に基づき、図7に示す設定情報700が、メモリ302や記録媒体303に記録される。或いは、予め設定情報700がメモリ302や記録媒体303に登録されていてもよい。
また、本実施形態のナビゲーション装置100は、必須条件を設定することで、同一のチェーン店の施設のうち、必須条件を満たす施設から代表施設が選択される。これにより、代表施設は、ユーザの所望する施設が表示される。
以上のように、チェーン店対応表示や必須条件の設定に関する設定情報700を設けることによって、代表施設として選択される施設が、所望の条件に合致する施設に限定することができ、ユーザの所望の施設を必ず出力することが出来る。
次に、設定情報700のチェーン店対応表示が「あり」と設定されている場合に、同一のチェーン店であると判断された施設のうち、少なくとも一つの施設を代表施設として選択する代表施設条件について説明する。尚、代表施設条件は、実施例にかかるナビゲーション装置300が有するメモリ302や記録媒体303に記録されていてもよいし、入力部306より入力された代表施設条件を、メモリ302や記録媒体303に記録してもよい。
代表施設条件は、下記のものが一例として挙げられる。
1)所定の地点から施設までの距離が短い施設を優先して選択
2)移動体の走行方位と、移動体の現在位置を基点とした各施設の方位とのずれが小さい施設を優先して選択
3)移動体の現在位置の変位に伴い、移動体の現在位置から施設までの距離が短くなる施設を優先して選択
代表施設条件は、例えば、図6におけるステップS606「代表施設を選択する」際に用いられる条件である。上述したそれぞれの代表施設条件について、以下に説明する。
1)所定の地点から施設までの距離が短い施設を優先して選択
この代表施設条件1)によると、同一のチェーン店と判断された施設のそれぞれにおいて、ある地点を基点とし、当該地点から各施設までの距離を算出し(以下、地点距離とする)、地点距離が短い施設を優先して代表施設に選択する。尚、ある地点とは、移動体の現在位置やユーザにより任意に指定された地点等、自由に設定可能な地点である。例えば、入力部306より入力される任意の地点である。また、移動体の現在位置は、例えば、実施例にかかるナビゲーション装置300が有するセンサ312、GPS受信機313等により取得される信号より算出される。
図9を用いて、代表施設条件1)を用いた場合の、代表施設の選択処理を説明する。図9は、例えば、図6の「代表施設を選択する」ステップS606の具体的な処理の一例を示すフローチャートである。つまり、図9の代表施設の選択処理において対象となる施設は、すでに同一のチェーン店であると判断された複数の施設である。従って、図9の代表施設の選択処理は、図6による情報出力処理に限定されず、特定のグループに属する施設、例えば、同一のチェーン店である施設であればよい。
図9のフローチャートにおいて、まず、基点となる地点の位置を取得し(ステップS901)、地点距離(当該地点から一施設までの距離)を算出する(ステップS902)。全ての施設における地点距離を算出したか否かを判断し(ステップS903)、全ての施設における地点距離が算出されるまで、ステップS902を繰り返す(ステップS903:No)。全ての施設における地点距離が算出された場合(ステップS903:Yes)、地点距離が短い施設を優先して代表施設として選択し(ステップS904)、一連の処理を終了する。
上述した図9のフローチャートのステップS902により算出される地点距離とは、基点となる地点から施設を結ぶ直線距離であってもよいし、または移動体により移動可能な道のり距離であってもよい。尚、道のり距離は、例えば、地図情報に含まれる道路形状データから算出できる。
また、ステップS904において、代表施設として選択される施設の数は、任意に設定可能であり、代表施設条件に含ませてもよい。例えば、代表施設条件1)に関しては、所定の地点から施設までの距離が短い施設を優先して3つ選択する。また、ステップS904では、地点距離が最短である施設を代表施設として選択してもよい。
上述した図9のフローチャートのステップS902における、地点距離の算出手法としては、例えば、基点となる地点の経緯度と、施設の経緯度とから算出することが出来る。
尚、基点となる地点を移動体の現在位置とした場合、移動体の現在位置の変位に伴い地点距離が変化する。この場合は、移動体の移動に伴って地点距離を算出し、代表施設を選択する。例えば、移動体が所定距離だけ移動する毎に、地点距離を算出するようにしてもよい。
移動体の現在位置の取得は、例えば、実施例にかかるナビゲーション装置300のセンサ312やGPS受信機313により取得する。GPS受信機313より受信される電波に含まれる測位用データより現在位置が算出される。
また、基点となる地点は一箇所の例を挙げて説明したが、複数箇所としてもよい。その場合、基点毎に施設に対する地点距離を算出し、基点毎に最短の地点距離である施設を代表施設に選択する。従って、基点の数の増減に伴って、代表施設として選択される施設の数も増減する。
また、例えば、地点距離に応じて、近距離、中距離、遠距離等の複数のグループにわけ、グループ毎に代表施設を選択するようにしてもよい。
以上のように、代表施設条件を、地点距離が短い施設を優先して代表施設を選択する、とすることによって、所定の地点から選択された代表施設へ移動する場合には、代表施設ではない他の施設に比べて、短い移動時間で移動することが出来る。
また、移動体が移動可能な経路の道のり距離を地点距離とし、地点距離が一番短い施設を代表施設にすることによって、代表施設へ移動する場合には、移動距離が短い施設を認識することが出来る。
以上のことから、代表施設条件1)によって、地点距離の長さに基づいて代表施設を選択することが出来る。
2)移動体の走行方位と、移動体の現在位置を基点とした各施設の方位とのずれが小さい施設を優先して選択
この代表施設条件2)によると、同一のチェーン店と判断された施設のそれぞれにおいて、移動体の現在位置を基点としたときの施設の方位を算出し(以下、地点方位とする)、当該地点方位と移動体の走行方位とを比較し、地点方位と走行方位との差が小さい施設を優先して代表施設として選択する。
まず、移動体の走行方位の算出について説明する。実施例にかかるナビゲーション装置300が有するGPS受信機313により、複数のGPS衛星から、測位用データを含む電波を受信する。測位用データは、経緯度情報等から移動体の絶対的な位置を検出するために用いられる。そして、GPS衛星の速度と移動体の速度に伴い、GPS衛星の電波はドップラー効果を受けることから、ドップラー周波数を測定することで、相対的に移動体の速度ベクトルが算出され、移動体の走行方位が算出される。
または、実施例にかかるナビゲーション装置300が有するメモリ302や記録媒体313に、移動体の現在位置を継続して記憶(以下、現在位置履歴情報とする)し、現在位置履歴情報から、最新の経緯度とそれ以前の経緯度とを読み出し、移動体の走行方位を算出する。または、最新の経緯度からn個分の経緯度を日時順に現在位置履歴情報から読み出し、i番目(i=1〜n−1)の経緯度から、i+1番目の経緯度へのベクトルを算出し、算出したベクトルの総和を求めて、走行方位を求めるようにしてもよい。
次に、地点方位は、移動体の現在位置と、各施設とのそれぞれの経緯度から算出される。尚、現在位置から目的地への方位を算出する手法が周知技術であり(例えば特許3036696号に開示されている)、周知技術を応用することで、本実施例における地点方位を算出できる。
以上のように算出された、走行方位と各施設の地点方位との比較について、図10を用いて説明する。図10は、現在位置を中心、横方向に東西、縦方向に南北とし、算出された走行方位や地点方位をそれぞれの方向に対して、現在位置と施設の位置とを結ぶ線分で示した図である。仮に、走行方位が北東であって、施設1の地点方位が北北東、施設2の地点方位が東南東であった場合、走行方位と施設2の地点方位の差α2よりも、走行方位と施設1の地点方位の差α1の方が小さいことから、施設1を代表施設として選択する。尚、走行方位と地点方位との差の絶対値で比較することが一例として挙げられる。また、説明のため、各方位を簡易に示したが、より詳細な方位を算出するようにしてもよい。
図11を用いて、代表施設条件2)を用いた場合の、代表施設の選択処理を説明する。代表施設条件1)と同様に、図6の「代表施設を選択する」ステップS606の具体的な処理の一例を示すフローチャートである。また、図11の代表施設の選択処理において対象となる施設は、特定のグループに属する施設、例えば、同一のチェーン店である施設であればよい。
図11のフローチャートにおいて、まず、CPU301は、GPS受信機313を制御して移動体の現在位置を取得し(ステップS1101)、現在位置が変化するまで、つまり、移動体が移動するまでステップS1101を繰り返す(ステップS1102:No)。移動体の現在位置に変化があると判断された場合(ステップS1102:Yes)、移動体の走行方位を算出し(ステップS1103)、一施設における地点方位を算出する(ステップS1104)。そして、全ての施設の地点方位が算出されるまでステップS1104を繰り返す(ステップS1105:No)。全ての施設の地点方位が算出されると(ステップS1105:Yes)、走行方位−θ<地点方位<走行方位+θである地点方位の施設があるか判断し(ステップS1106)、走行方位に対して±θの範囲内にある地点方位の施設がないと判断された場合(ステップS1106:No)、一連の処理を終了する。一方、走行方位に対して±θの範囲内にある地点方位の施設があると判断された場合(ステップS1106:Yes)、走行方位に対して±θの範囲内にある地点方位の施設を優先して、代表施設を選択し(ステップS1107)、ステップS1101へ戻る。
尚、上述した図11のフローチャートのステップS1102の現在位置に変化があるか否かの判断において、変化があると判断する閾値を設けるようにしてもよい。例えば、所定距離内の変化であれば変化したと判断せず、所定距離を超える変化であれば現在位置が変化したと判断するようにしてもよい。
また、図11のフローチャートのステップS1107において、代表施設として選択される施設は、例えば、地点方位と走行方位との差が小さい施設を優先して代表施設として選択しているが、地点方位と走行方位との差が最小の施設のみを代表施設としてもよい。つまり、代表施設として選択される施設の数は、任意に設定可能であり、代表施設条件に含ませてもよい。
また、ステップS1105により全ての施設の地点方位が算出されたら、ステップS1106による走行方位に対して±θの範囲内にある施設の有無の判断をせずに、ステップS1107によって、地点方位と走行方位との差が小さい施設を優先して代表施設として選択してよい。つまり、走行方位に対して±θの範囲内にあるか否かに関わらず、地点方位と走行方位との差が小さい施設を優先して代表施設として選択する。この場合における、図11のフローチャートの終了条件としては、例えば、ステップS1102において、移動体の現在位置が変化ないと判断されたときに、一連の処理を終了するようにしてもよい。
以上のように、代表施設条件を、地点方位と走行方位との差が小さい施設を優先して代表施設として選択する、とすることによって、当該代表施設へ行く場合に、走行方位を大きく変えることなく、つまり、無理な方向転換をせずに施設へ移動することが出来る。
また、走行方位に対して所定の範囲内にある施設を優先して代表施設として選択しているため、所定の範囲外にある施設が出力されることを抑制することができる。従って、出力される施設の数を抑制することが出来るため、視認性を高めることが出来る。
以上のことから、代表施設条件2)によって、地点方位と走行方位との差に基づいて代表施設を選択することが出来る。
3)移動体の現在位置の変位に伴い、移動体の現在位置から施設までの距離が短くなる施設を優先して選択
この代表施設条件3)によると、同一のチェーン店と判断された施設のそれぞれにおいて、移動体の現在位置から各施設までの距離を算出し(以下、地点距離とする)、移動体の現在位置の変位に伴って地点距離を算出する。移動体の現在位置の変位に伴い、地点距離が短くなっている施設を代表施設として選択する。
既に説明した代表施設条件1)と違う点としては、地点距離を継続して算出し、算出された地点距離の変化の増減に応じて代表施設を選択することである。
図12を用いて、代表施設条件3)を用いた場合の、代表施設の選択処理を説明する。代表施設条件1)と同様に、図6の「代表施設を選択する」ステップS606の具体的な処理の一例を示すフローチャートである。また、図12の代表施設の選択処理において対象となる施設は、特定のグループに属する施設、例えば、同一のチェーン店である施設であればよい。
図12のフローチャートにおいて、まず、CPU301は、GPS受信機313を制御して移動体の現在位置を取得し(ステップS1201)、現在位置が変化するまでステップS1201を繰り返す(ステップS1202:No)。移動体の現在位置に変化があると判断された場合(ステップS1202:Yes)、一施設の地点距離を算出する(ステップS1203)。全ての施設の地点距離が算出されるまでステップS1203を繰り返す(ステップS1204:No)。全ての施設の地点距離が算出されると(ステップS1204:Yes)、実施例にかかるナビゲーション装置300が有するメモリ302や記録媒体303に、算出した地点距離を施設毎に記憶する(ステップS1205)。尚、地点距離の記憶については、後述する。
そして、各施設における記憶された少なくとも2つの地点距離を比較し(ステップS1206)、現在位置の変位に伴い地点距離が短くなった施設があるか判断し(ステップS1207)、地点距離が短くなった施設があると判断された場合(ステップS1207:Yes)、地点距離が短くなった施設を優先して代表施設を選択し(ステップS1208)、ステップS1201へ戻る。一方、地点距離が短くなった施設がないと判断された場合は(ステップS1207:No)、一連の処理を終了する。
上述した図12のフローチャートのステップS1202による、現在位置に変化があるか否かの判断は、代表施設条件2)と同様に、閾値を設けるようにしてもよい。
また、ステップ1206において、各施設における地点距離の変化の増減を判断しているが、地点距離の記憶の処理(ステップS1201乃至ステップS1205)と、代表施設の選択処理(ステップS1206乃至ステップS1208)とを別に行なうようにしてもよい。例えば、各施設の地点距離の記憶の処理は、ステップ1205において地点距離が記憶されると、ステップS1201へ戻り、ステップS1201乃至ステップS1205を繰り返す。一方、代表施設の選択処理は、例えば、所定時間毎にステップS1206を実行するようにし、各施設の地点距離が短くなった施設を優先して代表施設を選択すると、一連の処理を終了する。
また、図12のフローチャートのステップS1208において、代表施設として選択される施設は、例えば、地点距離が短くなった施設を優先して代表施設として選択しているが、その中でも最も地点距離の短い施設のみを代表施設として選択してもよいし、地点距離の短い施設を優先して代表施設として複数選択してもよい。つまり、代表施設として選択される施設の数は、任意に設定可能であり、代表施設条件に含ませてもよい。
図12のフローチャートのステップS1205において、各施設における地点距離の記憶について、図13を用いて説明する。図13は、実施例にかかるナビゲーション装置300のメモリ302や記録媒体303などに記憶される地点距離履歴情報1300であり、施設毎に算出された地点距離を記憶する。図13の地点距離履歴情報1300には、地点ID、算出日時、地点距離、現在位置が含まれる。尚、図13に示す地点距離履歴情報1300は、一例であって、これに限定されない。例えば、施設に対応付けられて地点距離を記憶し、当該地点距離を時系列に認識することが可能な状態であれば、算出日時を含まなくてもよい。
地点IDは、施設を識別する情報であり、例えば、図4に示す施設情報400より得られる。算出日時は、例えば、実施例にかかるナビゲーション装置300のGPS受信機313により受信された電波に含まれるGPS時刻より、地点距離が算出された際の時刻が取得される。地点距離は、例えば、図12におけるステップS1203により算出された地点距離である。現在位置は、地点距離を算出する上で用いられた位置であり、例えば図12におけるステップS1201により取得された移動体の現在位置である。尚、図13の地点距離履歴情報1300は、地点ID:1のみ記載されているが、対象となる施設の情報を管理することが可能であって、その他の施設の情報も記憶される。
これらの情報が記憶された地点距離履歴情報1300をもとに、移動体の現在位置の変位に伴い地点距離が短くなったか否かを判断する。例えば、ある地点距離と、それ以前に算出された地点距離とを比較し、地点距離が短くなっているか否かが判断される。例えば、算出日時の最新のものから2つの地点距離を比較し、地点距離が短くなったか否かが判断される。
図13の地点距離履歴情報1300によると、地点ID:1において、算出日時が2007年1月1日9時45分20秒のときの地点距離は800.4mであり、それ以前の算出日時である2007年1月1日9時45分15秒のときの地点距離は855.9mである。従って、移動体の移動に伴い、地点距離は短くなっていることから、移動体が地点ID:1に近づいていることになる。
以上のように、代表施設条件を、地点距離が短くなっている施設を優先して代表施設を選択する、とすることによって、移動体の移動に伴い近づいている施設が出力されるため、当該代表施設へ行く場合には、移動体の無理な方向転換をせずに移動することが出来る。そのため、容易に代表施設へ移動することが出来る。
以上のことから、代表施設条件3)によって、地点距離の変化の増減に基づいて代表施設を選択することが出来る。
以上に、代表施設条件1)乃至3)について説明したが、代表施設を選択する際に、必ずしも各代表施設条件の一つに基づいて代表施設を決定する必要はない。つまり、代表施設を決定する際に、複数の代表施設条件を用いて、それぞれの代表施設条件に該当する施設を全て代表施設として選択してもよい。
以上に、実施例にかかるナビゲーション装置300が行なう情報出力処理において用いる、設定情報700や代表施設条件について説明をした。次に、設定情報700におけるチェーン店対応表示の設定により、ディスプレイ310に表示される表示画面の一例について、図14及び図15を用いて説明する。
図14は、設定情報700のチェーン店対応表示が「なし」に設定されている場合の表示画面の一例であり、図14(a)は、移動体の現在位置の周辺にある飲食店を検索した際の検索結果を、リストとして一覧表示した表示画面である。図14(b)は、図14(a)と同様に、移動体の現在位置の周辺地図と共に、各施設の位置に対応付けて検索結果を表示する表示画面である。
図14(a)において、表示画面1400aは、実施例にかかるナビゲーション装置300のディスプレイ310に表示され、移動体の現在位置の周辺に存在する4店舗のファミリーレストランA1410aと1店舗のファミリーレストランB1420aとが、検索結果として表示されている。図14(a)は、検索結果として表示画面1400aに表示可能な5店舗において、施設の名称、店舗名、移動体の現在位置から施設までの距離を一覧表示した表示画面1400aの一例であり、移動体の現在位置から各施設までの距離が短い順にソートされている。
ファミリーレストランAのP店は、移動体の現在位置からの地点距離が0.4kmであり、移動体の現在位置から最も近くに位置する。また、ファミリーレストランAのQ店は、移動体の現在位置からの地点距離が1.5kmであり、移動体の現在位置からは2番目に近い位置にある。また、表示画面1400aに表示される次候補が選択されることで、ファミリーレストランAのT店の次に移動体の現在位置に近い施設の一覧表示がなされる。
図14(b)において、表示画面1400bは、実施例にかかるナビゲーション装置300のディスプレイ310に表示され、移動体の現在位置の周辺地図と共に、移動体の現在位置の周辺に存在する8店舗のファミリーレストランA1410bと、1店舗のファミリーレストランB1420bと、1店舗のファミリーレストランCと、1店舗のファミリーレストランDと、1店舗のファミリーレストランEとが、各施設の位置に対応付けて検索結果として表示されている。各施設の表示は、例えば、各施設を示す画像データ等を用いて表示される。当該画像データは、図4に示す施設情報400において、施設毎に記録された画像データを用いてもよいし、図5に示すチェーン店情報を管理するテーブルにおいて、チェーン店毎に記録された画像データを用いてもよい。また、画像データである必要はなく、施設が認識可能な形態で表示されていればよい。
図14(b)は、図14(a)と同じ検索による検索結果を、表示形態を変えて表示画面1400bに出力したものであり、表示画面1400bに表示可能な範囲の地図上に存在する各施設がそれぞれ表示されている。表示画面1400bに表示される地図の縮尺や表示される位置に応じて、表示される施設が増減する。
表示画面1400a及び1400bに共通することは、移動体の現在位置の周辺(所定範囲内)に存在する全てのファミリーレストランA1410a、1410bが検索結果として得られる点であり、同一のチェーン店に加盟する店舗が複数表示される。
それに対して、図15は、設定情報700のチェーン店対応表示が「あり」に設定されている場合の表示画面の一例であり、図14と同様に、移動体の現在位置の周辺にある飲食店を検索した際の検索結果を表示する。図15(a)は、移動体の現在位置の周辺にある飲食店を検索した際の検索結果を、リストとして一覧表示した表示画面の一例である。図15(b)は、図15(a)と同様に、移動体の現在位置の周辺地図と共に、各施設の位置に対応付けて検索結果が表示された表示画面の一例である。
図15(a)において、表示画面1500aは、実施例にかかるナビゲーション装置300のディスプレイ310に表示され、移動体の現在位置の周辺に存在する1店舗のファミリーレストランA1510aと、1店舗のファミリーレストランBと、1店舗のファミリーレストランCと、1店舗のファミリーレストランDと、1店舗のファミリーレストランEとが、検索結果として表示されている。図15(a)は、一検索結果として表示画面1500aに表示可能な5店舗において、施設の名称、店舗名、移動体の現在位置から施設までの距離等を一覧表示した表示画面1500aの一例であり、移動体の現在位置から各施設までの距離が短い順にソートされている。ファミリーレストランAのP店は、移動体の現在位置からの地点距離が0.4kmであり、移動体の現在位置から最も近くに位置する。また、ファミリーレストランBのS店は、移動体の現在位置からの地点距離が1.8kmである。また、表示画面1500aの右下に表示される次候補が選択されることで、ファミリーレストランEのW店の次に移動体の現在位置に近い施設の一覧表示がなされる。
図14(a)と図15(a)とを比較すると、図14(a)は表示画面1400aに表示可能な5店舗のうち、ファミリーレストランAが4店舗含まれているのに対し、図15(a)は表示画面1500aに表示可能な5店舗のうち、ファミリーレストランAは1店舗のみであり、その他に表示されている施設も同様に1店舗のみの表示となっている。
チェーン店対応表示が「あり」に設定されることで、同一のチェーン店であると判断されたファミリーレストランAの各店舗のうち、代表施設条件をもとに少なくとも一つの店舗が代表施設として選択され、少なくとも代表施設を含む一部の施設が出力される。つまり、例えば、代表施設条件を、地点距離(移動体の現在位置からの距離)が最も短い施設を代表施設として選択するとした場合、ファミリーレストランAであるP店、Q店、R店、T店等の店舗の中から、地点距離の最も短い施設であるP店を代表施設として選択し、ファミリーレストランAの施設のうち、選択されたP店を少なくとも含む一部の施設を検索結果として出力する。
尚、図15(a)は、ファミリーレストランAは代表施設であるP店のみが表示されているが、代表施設ではない他の店舗を更に表示するようにしてもよい。例えば、ファミリーレストランAの店舗のうち、P店及びQ店が代表施設として選択された場合において、出力される店舗の例としては、代表施設であるP店と、代表施設ではないR店及びT店を出力する。あるチェーン店の施設のうち出力される店舗は、当該チェーン店の施設であると判断された施設のうちの一部であって、かつ、少なくとも代表施設が含まれていればよい。
このように、同一のチェーン店と判断された施設においては、少なくとも代表施設を含む一部の施設を結果として出力することで、検索結果を一覧表示した場合に、同一のチェーン店が重複して表示されることを抑制することが出来る。また、検索結果の視認性が高まるとともに、複雑な操作が解消される。
また、図15(b)において、表示画面1500bは、実施例にかかるナビゲーション装置300のディスプレイ310に表示され、移動体の現在位置の周辺地図と共に、移動体の現在位置の周辺に存在するファミリーレストランA1510b、ファミリーレストランB、ファミリーレストランC、ファミリーレストランD、ファミリーレストランEとが、それぞれ1店舗ずつ、各施設の位置に対応付けて検索結果として表示されている。
図14(b)と図15(b)とを比較すると、図14(b)は、表示画面1400bに表示される地図の縮尺において、ファミリーレストランA1410bが8店舗と、ファミリーレストランB1420b、ファミリーレストランC、ファミリーレストランD、ファミリーレストランEのそれぞれが1店舗ずつ、それぞれ表示されており、チェーン店対応表示を「あり」と設定することで、結果として、ファミリーレストランAの8店舗のうち、7店舗が非表示となっている。つまり、同一のチェーン店であると判断されたファミリーレストランAの施設のうち、代表施設条件をもとに代表施設が選択され、少なくとも代表施設を含む一部の施設が出力される。
図15(b)は、代表施設条件を、地点距離(移動体の現在位置からの距離)が最も短い施設を代表施設として選択するとした場合に、ファミリーレストランAである店舗の中から、地点距離の最も短い施設である1510bを代表施設として選択し、ファミリーレストランAの施設のうち、選択された1510bを少なくとも含む一部の施設を検索結果として出力した表示画面である。
尚、図15(b)では、ファミリーレストランAの施設において、地点距離が最も短い施設を代表施設として選択した場合に出力される表示画面の一例であるが、図15(a)と同様に、代表施設ではない他の店舗を更に表示してもよい。あるチェーン店の施設のうち出力される店舗は、当該チェーン店の施設であると判断された施設のうちの一部であって、かつ、少なくとも代表施設が含まれていればよい。
図15(b)は、同一のチェーン店である施設のうち、少なくとも代表施設を含む一部の施設を表示させることで、表示画面1500bの視認性を高め、ユーザの使い勝手を向上することができる。特に、施設が密集している地点の地図を表示する場合において、数多くの施設が同一の画面に表示されることを抑制することが出来、視認性を高めることが出来る。
また、図15(b)は、地図表示の縮尺が広域である場合に、特に数多くの施設が表示される可能性があるが、同一のチェーン店である施設のうち、少なくとも代表施設を含む一部の施設を表示することで、表示画面1500bの視認性を高めることができる。
このように、同一のチェーン店と判断された施設においては、少なくとも代表施設を含む一部の施設を出力することで、移動体の現在位置の周辺地図と共に、各施設の位置に対応付けて検索結果表示した場合に、同一のチェーン店が重複して表示されることを抑制することが出来る。表示画面1500bに多くの施設が表示されることを抑制出来るため、検索結果の視認性が高まると共に、ナビゲーション装置300にとって検索結果を表示する処理における負担が軽減される。
尚、図15では、地点距離が最も短い施設を代表施設として選択するという代表施設条件を用いた説明をしたが、これに限定されず、任意に設定された代表施設条件に基づいて代表施設が選択される。
また、図14(b)及び図15(b)において、表示される施設の画像データを、当該施設がチェーン店であれば、図5のチェーン店情報を管理するテーブルより取得し、一方当該施設がチェーン店でなければ、図4の施設情報より取得するようにしてもよい。
また、同一のチェーン店に加盟する施設では一般にほぼ同じサービスが提供されていることが多いことから、図15(a)、(b)は、同一のチェーン店の施設のうち、少なくとも代表施設として選択された施設を含む一部の施設を表示することで、異なるサービスを提供する施設を、同時により多くまたはより効率的に閲覧することができる。したがって、ユーザの意思決定の選択肢を幅広く提供することが可能となり、ユーザの使い勝手を向上することができる。
図14及び図15を用いて、実施例にかかるナビゲーション装置300が行なう情報出力処理において、チェーン店対応表示の設定により、表示される表示画面についてそれぞれ説明をした。
尚、実施の形態にかかるナビゲーション装置300は、移動体に搭載されるナビゲーション装置であるものとしたが、これに限らず、携帯電話等の携帯可能な情報端末機器に適用することも出来る。例えば、GPS受信機を備える携帯電話において、代表施設を出力することで、歩行者のナビゲーション装置として機能させることもできる。また、携帯機器に限らず、パーソナルコンピュータ等に適用することも出来る。
尚、本実施例で説明した情報出力処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することが出来る。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
情報出力装置の機能的構成の一例を示す図である。 情報出力処理手順の一例を示すフローチャートである。 実施例にかかるナビゲーション装置の構成の一例を示す図である。 施設情報のデータベースの一例を示す図である。 チェーン店情報を管理するテーブルの一例を示す図である。 実施例にかかるナビゲーション装置の情報出力処理の一例を示すフローチャートである。 設定情報の一例を示す図である。 設定情報の設定画面の一例を示す図である。 代表施設条件1)における選択処理の一例を示すフローチャートである。 代表施設条件2)における走行方位、地点方位との比較の一例を示す図である。 代表施設条件2)における選択処理の一例を示すフローチャートである。 代表施設条件3)における選択処理の一例を示すフローチャートである。 地点距離履歴情報を示す図である。 チェーン店対応表示「なし」の場合の表示画面の一例を示す図である。 チェーン店対応表示「あり」の場合の表示画面の一例を示す図である。
符号の説明
101 制御部
102 記憶部
103 入力部
104 地点情報取得部
105 判断部
106 選択部
107 出力部

Claims (11)

  1. 複数の出力対象候補施設における当該施設に関連する情報(以下関連情報と称する)を取得する取得手段と、
    前記施設の関連情報に基づき、前記複数の出力対象候補施設の中に関連性のある施設が存在するか否かを判断する判断手段と、
    前記関連性があると判断された複数の施設の中から、少なくとも一つを代表施設として選択する選択手段と、
    関連性があると判断された前記複数の施設のうち、少なくとも前記代表施設を含む一部の施設を出力対象施設として出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする情報出力装置。
  2. 前記複数の出力対象候補施設は、同時に出力されうる複数の施設であることを特徴とする請求項1に記載の情報出力装置。
  3. 前記選択手段は、前記関連性のある複数の施設のうち所定の地点との距離が短い施設を優先して前記代表施設として選択することを特徴とする請求項1に記載の情報出力装置。
  4. 請求項1又は2に記載の情報出力装置は、更に、入力手段を備え、
    前記入力手段は、前記代表施設を選択する選択条件の入力を受け付け、
    前記選択手段は、前記選択条件に合致する前記代表施設を選択することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報出力装置。
  5. 前記関連情報は、同一のチェーン店毎に識別可能に設定されるチェーン店情報を含み、
    前記判断手段は、前記施設の前記チェーン店情報に基づいて、前記複数の出力対象候補施設の中に同一のチェーン店である複数の施設が存在するか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の情報出力装置。
  6. 前記判断手段は、前記施設の名称の一部が一致するか否かにより、前記複数の出力対象候補施設の中に同一のチェーン店である複数の施設が存在するか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至4に記載の情報出力装置。
  7. 前記入力手段は、前記地点情報から構成される検索条件の入力を受け付け、
    前記地図情報取得手段は、前記検索条件に該当する前記施設の前記地点情報を取得することを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一に記載の情報出力装置。
  8. 請求項3に記載の情報出力装置は移動体に取り付けられ、
    前記入力手段は、前記移動体の現在位置の情報の入力を受け付け、
    前記選択手段は、前記関連性のある複数の施設のうち前記現在位置との距離が短い施設を優先して前記代表施設として選択することを特徴とする請求項3に記載の情報出力装置。
  9. 請求項7に記載の情報出力装置は、更に、記憶手段を備え、
    前記記憶手段は、移動体の現在位置と前記関連性のある複数の施設の各々との距離を記憶し、
    前記選択手段は、前記移動体の現在位置の変位に伴い前記記憶手段に記憶された距離が短くなる施設を優先して代表施設に選択する
    ことを特徴とする請求項7に記載の情報出力装置。
  10. 請求項3に記載の情報出力装置は移動体に取り付けられ、
    前記入力手段は、前記移動体の現在位置の情報の入力を受け付け、
    前記選択手段は、前記移動体の現在位置の情報より前記移動体の走行方位を取得し、前記走行方位と、移動体の現在位置を基点とした前記関連性のある複数の施設の各々までの方位と、の差が小さい施設を優先して前記代表施設として選択する
    ことを特徴とする請求項3に記載の情報出力装置。
  11. 複数の出力対象候補施設における当該施設に関連する情報(以下関連情報と称する)を取得する取得工程と、
    前記施設の関連情報に基づき、前記複数の出力対象候補施設の中に関連性のある施設が存在するか否かを判断する判断工程と、
    関連性があると判断された複数の施設の中から、少なくとも一つを代表施設として選択する選択工程と、
    関連性があると判断された前記複数の施設のうち、少なくとも前記代表施設を含む一部の施設を出力対象施設として出力する出力工程と、
    を備えることを特徴とする情報出力方法。
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