JP2008307748A - リボン状ゴムの貼付装置、ゴム部材の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】リボン状ゴムを回転する支持体に貼り付けて積層し所定形状のゴム部材を形成する際に、貼り付けるリボン状ゴムに蛇行が生じるのを抑制し、その貼付精度を向上させる。
【解決手段】リボン状ゴム9を成型ドラム2に貼り付ける貼付装置10の、リボン状ゴム9の断面形状を特定する一対のローラ11、12の内、リボン状ゴム9を保持して回転する成型ドラム2に貼り付ける一方のローラ11の外周面に、周方向に延びる凹溝を設け、ローラ11、12間を通過するリボン状ゴム9を所定の断面形状に形成すると同時に、リボン状ゴム9にローラ11の凹溝を転写する。これにより、リボン状ゴム9の表面の一部を凹溝内に入り込ませてリボン状ゴム9のローラ軸方向の移動を規制し、成型ドラム2へ貼り付けるリボン状ゴム9を確実にローラ11上に保持して蛇行が生じるのを抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リボン状ゴムを回転する支持体に貼り付けて積層し、ゴム部材を形成するリボン状ゴムの貼付装置、ゴム部材の製造装置及び製造方法に関し、特に、貼り付けるリボン状ゴムが蛇行するのを抑制して貼付精度を向上させたリボン状ゴムの貼付装置、及び、この貼付装置を備えたゴム部材の製造装置及びゴム部材の製造方法に関する。
ゴム部材、例えば空気入りタイヤは、一般に、ゴム被覆コード等の補強部材やゴム部材であるトレッドやサイドウォール等、複数のタイヤ構成部材から構成され、これら各部材を組み合わせて未加硫のグリーンタイヤ(生タイヤ)を成型し、加硫成型して製造される。従来、このグリーンタイヤの製造装置として、成型ドラム等の回転する支持体の外面に未加硫のリボン状ゴムを貼付装置により螺旋状に巻回して積層し、所定の断面形状に成型するタイヤ成型装置が知られている(特許文献1参照)。
図5は、この従来のタイヤ成型装置の概略構成を模式的に示す側面図である。
タイヤ成型装置80は、図示のように、トロイダル状又は円筒状の軸線回りに回転可能な支持体(成型ドラム)81と、所定の断面形状のリボン状ゴム(長尺なゴム部材)88を連続して押出成形する押出機等のゴム供給装置82とを備える。また、このタイヤ成型装置80は、成型ドラム81とゴム供給装置82との間に配置された、リボン状ゴム88の断面形状を特定する一対のローラ91、92等からなるリボン状ゴム88の貼付装置90と、回転自在な円盤状のステッチャーロール83と、ステッチャーロール83を成型ドラム81の外面に押し付ける駆動手段84とを備える。
このタイヤ成型装置80によりグリーンタイヤを成型するときは、成型ドラム81を回転駆動手段(図示せず)により回転させるとともに、ゴム供給装置82のヘッド部82Bに取り付けた口金82Cからリボン状ゴム88を混練・押出して貼付装置90に供給する。このリボン状ゴム88を貼付装置90(一対のローラ91、92)で成型ドラム81の外面に貼り付けつつ、回転するステッチャーロール83の外周面で押圧する。これにより、リボン状ゴム88同士や、リボン状ゴム88とその内周側に巻き付けられた他のタイヤ構成部材とを圧着し、リボン状ゴム88を、その一部を重ねながら螺旋状に巻回して1層又は複数層積層してトレッド等のゴム部材を所定の断面形状に形成し、他のタイヤ構成部材と組み合わせてグリーンタイヤを成型する。
図6は、特許文献に記載されたものではないが、このような従来のリボン状ゴム88の貼付装置90付近を拡大して示す側面図であり、図7は、図6のK−K矢視断面図である。
貼付装置90は、図6に示すように、成型ドラム81の表面近傍に所定の距離を隔てて配置された下ローラ91と、下ローラ91の上方に対向して配置された上ローラ92とを備え、上ローラ92に対して下ローラ91の直径をより大きく形成している。各ローラ91、92は、軸方向を互いに平行に、かつ外周面間に所定寸法の隙間を開けて設けられ、それぞれ回転駆動手段(図示せず)により互いに逆方向に回転(図では下ローラ91は反時計方向に、上ローラ92は時計方向に回転)駆動される。
これら各ローラ91、92の隙間部の近傍(ゴム入口側)には、ゴム供給装置82の口金82C(ゴム吐出口)が配置されており、口金82Cから供給されるリボン状ゴム88を互いに逆方向に回転するローラ91、92間に通過させ、それらの外周面(圧延面)で圧延して所定の断面形状に連続して形成する。その後、貼付装置90は、回転する下ローラ91の外周面にリボン状ゴム88を保持して成型ドラム81まで導き、下ローラ91と逆方向(図では時計方向)に回転する成型ドラム81の外面にリボン状ゴム88を連続して貼り付ける。
ここで、下ローラ91は、上ローラ92よりも大径に形成されているため、リボン状ゴム88との接触面積も大きくなり、粘着性を有するリボン状ゴム88が上ローラ92よりも貼り付きやすくなっている。加えて、この貼付装置90では、図7に示すように、下ローラ91の外周面の断面形状を所定の曲率で湾曲する凸形状に形成するとともに、対向する上ローラ92の外周面を下ローラ91の外周面形状に対応して湾曲する断面凹形状(図示せず)に形成し、リボン状ゴム88を厚さ方向に圧延して断面湾曲形状に成形する。これにより、ローラ91、92間を通過したリボン状ゴム88に、その弾性により幅方向に作用する収縮力で上ローラ92から剥離する力と、下ローラ91の外周面を把持するような力を作用させ、下ローラ91にリボン状ゴム88をより確実に保持するようになっている。
以上説明したように、このタイヤ成型装置80によれば、リボン状ゴム88の巻回数や重なり量等の積層態様を変化させることで各種断面形状のゴム部材を形成できるため、ゴム部材毎にゴム供給装置82や口金82C等を準備する必要がなく、装置80全体を小型化できるとともに、多品種少量生産にも柔軟に対応することができる。しかしながら、この従来のタイヤ成型装置80では、貼付装置90(下ローラ91)のリボン状ゴム88を保持する力がなお充分でなく、リボン状ゴム88が下ローラ91上でローラ軸方向に移動して蛇行することがある。
図8は、貼付装置90の下ローラ91を図6のT方向から見た模式図である。
この貼付装置90では、上記したように、下ローラ91の外周面を断面凸形状にする等してリボン状ゴム88の保持力を高めているが、その外周面は平滑に形成されているため、図示のように、上ローラ92からの拘束を解かれたリボン状ゴム88が下ローラ92上で滑る等して横方向にずれ、成型ドラム81への貼付前に蛇行が生じることがある。このような蛇行が生じた場合には、成型ドラム81に貼り付けられるリボン状ゴム88も当然蛇行し、その結果、リボン状ゴム88の貼付位置や、その積層状態等の貼付精度が低下して、成型後のゴム部材(ここでは各タイヤ構成部材及びグリーンタイヤ)の形状や品質が悪化する恐れがある。
特開2004−216603号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、リボン状ゴムを回転する支持体に貼り付けて積層し所定形状のゴム部材を形成する際に、貼り付けるリボン状ゴムに蛇行が生じるのを抑制し、その貼付精度を向上させることである。
請求項1の発明は、対向して配置された一対のローラを備え、該一対のローラ間にリボン状ゴムを通過させて所定の断面形状に形成するとともに、該ローラ間を通過したリボン状ゴムを一方の前記ローラで保持して回転する支持体の外面に貼り付けて積層し、ゴム部材を形成するリボン状ゴムの貼付装置であって、前記一方のローラは、前記リボン状ゴムと接する外面に凹溝を有し、前記ローラ間を通過するリボン状ゴムに前記凹溝を転写することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載されたリボン状ゴムの貼付装置において、前記凹溝は、前記一方のローラの周方向に沿って形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載されたリボン状ゴムの貼付装置において、前記凹溝は、断面V字状に形成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載されたリボン状ゴムの貼付装置において、前記一方のローラは、他方の前記ローラよりも前記リボン状ゴムの接触面における直径が大きいことを特徴とする。
請求項5の発明は、リボン状ゴムを積層してゴム部材を製造するゴム部材の製造装置であって、前記リボン状ゴムの供給装置と、前記リボン状ゴムを外面に巻回して積層する回転可能な支持体と、前記供給装置から供給される前記リボン状ゴムを前記支持体の外面に貼り付ける請求項1ないし4のいずれかに記載されたリボン状ゴムの貼付装置と、を備えたことを特徴とする。
請求項6の発明は、リボン状ゴムを対向して配置された一対のローラにより回転する支持体の外面に貼り付けて積層しゴム部材を製造するゴム部材の製造方法であって、前記一対のローラ間に前記リボン状ゴムを供給する工程と、該供給されたリボン状ゴムを前記一対のローラ間を通過させて所定の断面形状に形成する工程と、該ローラ間を通過するリボン状ゴムに一方の前記ローラの外面に形成された凹溝を転写する工程と、前記一方のローラの外面に前記ローラ間を通過したリボン状ゴムを保持して前記支持体への貼り付け位置まで案内する工程と、該案内されたリボン状ゴムの他方の前記ローラにより形成された面を前記回転する支持体の外面に貼り付ける工程と、前記リボン状ゴムを前記支持体の外面に巻回して積層し前記ゴム部材を形成する工程と、を有することを特徴とする。
(作用)
本発明では、リボン状ゴムの断面形状を特定する一対のローラの内、リボン状ゴムを保持して回転する支持体の外面に貼り付ける一方のローラの外面に凹溝を設け、ローラ間を通過するリボン状ゴムを所定の断面形状に形成するとともに、リボン状ゴムに一方のローラ外面の凹溝を転写する。これにより、リボン状ゴムの表面の一部が凹溝内に入り込んでリボン状ゴムのローラ軸方向の移動が規制され、支持体へ貼り付けるリボン状ゴムを確実にローラ上に保持して蛇行が生じるのを抑制する。
本発明によれば、リボン状ゴムを回転する支持体に貼り付けて積層し所定形状のゴム部材を形成する際に、貼り付けるリボン状ゴムに蛇行が生じるのを抑制でき、その貼付精度を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のゴム部材の製造装置は、リボン状ゴムを回転する支持体の外面に貼付装置により貼り付けながら巻回して積層し、所定形状のゴム部材を形成するためのものであり、以下では、図5に示す従来のタイヤ成型装置80と同様に、ゴム部材であるタイヤ構成部材を形成してグリーンタイヤを成型するタイヤ成型装置を例に採り説明する。
図1は、本実施形態のタイヤ成型装置におけるリボン状ゴムの貼付装置付近を拡大して示す側面図である。
このタイヤ成型装置1は、図示のように、軸線回りに回転可能な成型ドラム2と、リボン状ゴム9を供給するゴム供給装置3(図では先端部のみ示す)と、それらの間に配置された一対のローラ11、12等からなるリボン状ゴム9の貼付装置10と、成型ドラム2に貼り付けられたリボン状ゴム9をステッチングするステッチャーユニット4と、を備えている。
成型ドラム2は、成型するグリーンタイヤの形状に対応したトロイダル状又は略円筒状の外面を有し、電動モータ等からなる回転駆動手段(図示せず)により軸線回りに回転し、外面にタイヤ構成部材やリボン状ゴム9を巻回する。
ゴム供給装置3は、所定の断面形状の未加硫のリボン状ゴム9を貼付装置10に連続して供給するためのものであり、本実施形態では押出機によりリボン状ゴム9を連続的に押出成形する。また、その押出ヘッドの口金3Cの開口部(ゴム吐出口)を、成形するリボン状ゴム9の厚さが貼付装置10の一対のローラ11、12間の隙間寸法よりも厚くなるように形成し、この口金3Cをローラ11、12間の隙間部近傍(ゴム入口側)に配置して、口金3Cの開口部からリボン状ゴム9をローラ11、12間の隙間に向かって供給する。なお、ゴム供給装置としては、一対のロール間でゴム材料を圧延して所定の断面形状に形成するカレンダー装置等の、他のゴム成形装置を使用してもよい。
貼付装置10は、リボン状ゴム9の断面形状を特定する一対の下ローラ11及び上ローラ12を備え、一方のローラ(ここでは下ローラ11)を成型ドラム2の表面近傍に所定の距離を隔てて配置して、リボン状ゴム9を成型ドラム2に貼り付ける貼付ローラとし、他方の上ローラ12を下ローラ11の上方に対向して配置している。これら各ローラ11、12は、回転可能な円盤状をなし、軸方向を互いに平行に、かつ外周面間に所定寸法の隙間を開けて設けられ、それぞれ回転駆動手段(図示せず)により互いに逆方向に回転(図では下ローラ11は反時計方向に、上ローラ12は時計方向に回転)駆動される。また、本実施形態の貼付装置10では、リボン状ゴム9の貼り付けを行う下ローラ11のリボン状ゴム9の接触面(ここでは外周面)における直径を、上ローラ12のそれよりも大きくし、かつ上下ローラ11、12のリボン状ゴム9と接する外周面を異なる形状に形成している。
図2は、この貼付装置10の上下ローラ11、12を径方向から見た正面図であり、図3は、図1のF−F矢視断面図である。
下ローラ11は、図2、3に示すように、外周面11Bの断面形状がローラ径方向外側方向に所定の曲率で湾曲する凸形状(円弧形状)に形成されるとともに、外周面11Bのリボン状ゴム9と接する部分に凹溝11Cを有する。ここでは、下ローラ11には、外周面11Bの略中央部に、ローラ周方向に沿って1周する1本の凹溝11Cが、その溝底方向に向かって徐々に溝幅を縮小させて断面V字状(V字状及びそれに類する形状を含む)に形成されている。一方、上ローラ12の外周面12Bは、図2に示すように、対向する下ローラ11の外周面11Bに対応して、ローラ径方向内側方向に所定の曲率で湾曲する断面凹形状(円弧形状)に形成されているが、下ローラ11と異なり、その表面に凹凸等を有さず、平滑な曲面に形成されている。
従って、ゴム供給装置3から供給されるリボン状ゴム9は、互いに逆方向に回転する一対のローラ11、12間の隙間13(図2参照)を通過するときに、各外周面(圧延面)11B、12Bにより厚さ方向に圧延されて断面湾曲形状(図3参照)に形成される。同時に、リボン状ゴム9に下ローラ11の凹溝11Cを転写し、下ローラ11に接するリボン状ゴム9の表面の一部を凹溝11C内に入り込ませる。これにより、下ローラ11側のリボン状ゴム9の略中央部に、凹溝11Cに対応して、その長手方向に連続して延びる断面三角形状の凸条9Bを1本形成する。その後、この貼付装置10では、ローラ11、12間を通過したリボン状ゴム9を、回転する下ローラ11で保持して成型ドラム2への貼り付け位置まで案内し、リボン状ゴム9の上ローラ12により形成された平滑面9C(図3参照)を成型ドラム2側に貼り付ける。
ステッチャーユニット4(図1参照)は、成型ドラム2に貼り付けられたリボン状ゴム9の成型ドラム2の回転による移動方向下流側に配置され、回転自在に支持された円盤状のステッチャーロール4Aと、ステッチャーロール4Aを成型ドラム2の外面に押し付けるピストン・シリンダ機構等の駆動手段4B(図1では先端のみ示す)とを有する。リボン状ゴム9の貼り付け時には、ステッチャーユニット4は、駆動手段4Bを駆動してステッチャーロール4Aの外周面をリボン状ゴム9の表面(下ローラ11により凸条9Bが形成された面)(図3参照)に押し付け、リボン状ゴム9を成型ドラム2側に向かって押圧してステッチングする。
以上に加えて、このタイヤ成型装置1は、装置全体の制御を行う制御装置5(図1参照)と、ゴム供給装置3や貼付装置10、ステッチャーユニット4等を成型ドラム2の外面に沿って連動して移動させる移動手段(図示せず)、及び各部に設けられた回転又は移動位置検出手段等の各種センサ(図示せず)等、通常のタイヤ成型装置が備える他の公知の手段を備えている。
制御装置5は、例えば、各種のデータ処理や解析、演算等を行うマイクロプロセッサ(MPU)等の演算手段5Aや、各種プログラムを格納したROM、処理のための一時的なデータの保存等を行うRAM等の記憶手段5Bを備えたマイクロコンピュータ5C、及び外部機器との接続のためのインターフェース5D等を有する。この制御装置5は、インターフェース5Dを介して上記した装置の各部やセンサ等に接続され、それらとの間で各種情報を送受信してタイヤ成型装置1全体の制御を行い、所定の成型プログラムに基づいて、装置各部を連動して作動させて、リボン状ゴム9の貼り付け作業やグリーンタイヤの成型手順を実行させる。
このように構成されるタイヤ成型装置1によりグリーンタイヤを成型するときは、ゴム供給装置3(図1参照)で原料ゴムを混連して口金3Cから所定の断面形状の未加硫のリボン状ゴム9を押出し、貼付装置10の一対のローラ11、12間の隙間にリボン状ゴム9を供給する。貼付装置10は、一対のローラ11、12を互いに逆方向に回転させて、供給されたリボン状ゴム9を、ローラ11、12間の隙間13(図2参照)を通過させ、それらの外周面(圧延面)11B、12Bで圧延して所定の断面形状(ここでは湾曲形状)に連続して形成する。同時に、ローラ11、12間を通過するリボン状ゴム9に下ローラ11の外面に形成された凹溝11C(図3参照)を転写し、リボン状ゴム9の略中央に凸条9Bを形成する。
その後、貼付装置10は、回転する下ローラ11の外周面11Bにリボン状ゴム9を保持して成型ドラム2への貼り付け位置まで案内し、リボン状ゴム9を回転する成型ドラム2の外面に連続して貼り付ける。タイヤ成型装置1は、この成型ドラム2に貼り付けられたリボン状ゴム9を、ステッチャーロール4Aの外周面で押圧してステッチングし、リボン状ゴム9同士や、リボン状ゴム9とその内周側に巻き付けられた他のタイヤ構成部材とを圧着する。このリボン状ゴム9の貼り付けを、ゴム供給装置3、貼付装置10、及びステッチャーユニット4等を連動して成型ドラム2の外面に沿って移動させる等して連続的に行い、リボン状ゴム9を成型ドラム2に、その一部を重ねながら螺旋状に巻回し、1層又は複数層積層して所定形状のゴム部材を形成する。これにより、例えばトレッドやサイドウォール等のタイヤ構成部材を所定の断面形状に形成し、他のタイヤ構成部材と組み合わせる等してグリーンタイヤを成型する。
このとき、本実施形態のタイヤ成型装置1(貼付装置10)では、リボン状ゴム9の貼り付け機能を有する下ローラ11を、上ローラ12よりも大径に形成し、下ローラ11とリボン状ゴム9との接触面積を相対的に大きくしたため、粘着性を有するリボン状ゴム9が下ローラ11に、より貼り付きやすくなり、下ローラ11の有するリボン状ゴム9の保持力を高めることができる。また、下ローラ11の外周面11Bを断面凸形状(円弧形状)に形成し、かつ対向する上ローラ12の外周面12Bを断面凹形状(円弧形状)に形成し、リボン状ゴム9をローラ11、12間で厚さ方向に圧延して断面湾曲形状に形成する。その結果、ローラ11、12間を通過したリボン状ゴム9に、その弾性により幅方向に作用する収縮力で上ローラ12から剥離する力と、下ローラ11の外周面11Bを把持するような力を作用させることができ、下ローラ11にリボン状ゴム9をより確実に保持することができる。
加えて、この貼付装置10では、ローラ11、12間を通過するリボン状ゴム9に下ローラ11の凹溝11Cを転写し、リボン状ゴム9の表面の一部を凹溝11C内に入り込ませて凸条9Bを形成するため、下ローラ11とリボン状ゴム9の接触面積をより大きくすることができる。同時に、リボン状ゴム9の凸条9Bが下ローラ11の凹溝11Cにより係止されるため、下ローラ11のリボン状ゴム9の保持力を更に向上できるとともに、下ローラ11上のリボン状ゴム9がローラ軸方向に移動(横滑り)するのを規制することができる。その結果、上ローラ12からの拘束を解かれたリボン状ゴム9を下ローラ11上に確実に保持して、リボン状ゴム9に蛇行(横ずれ)が生じるのを抑制することができる。
従って、本実施形態によれば、リボン状ゴム9の貼付位置や、その積層状態等の貼付精度を向上させることができ、成型後のゴム部材(ここでは各タイヤ構成部材及びグリーンタイヤ)の形状や品質の向上を図ることもできる。また、成型ドラム2への貼り付け直後のリボン状ゴム9の表面には凸条9Bが存在するが、このタイヤ成型装置1では、貼り付け後のリボン状ゴム9の表面をステッチャーロール4Aにより押圧してステッチングし、凸条9Bを押し潰すため、その表面状態が悪化するのを防止することができる。同時に、この貼付装置10では、上ローラ12により形成されたリボン状ゴム9の平滑面9C(図3参照)を成型ドラム2側への貼付面にするため、積層したリボン状ゴム9間にエア入り等の欠陥が生じるのを抑制することができる。
ここで、上記したようにゴム供給装置3から貼付装置10へは、一対のローラ11、12間の間隔(隙間寸法)よりも厚いリボン状ゴム9を供給するため、ローラ11、12間を通過するリボン状ゴム9を、ローラ11、12の外周面(圧延面)11B、12Bにより厚さ方向に確実に圧延することができる。その結果、リボン状ゴム9への凹溝11Cの転写も確実に行うことができるが、このとき、リボン状ゴム9の表面部分を完全に凹溝11C内の溝底まで入り込ませる必要はなく、リボン状ゴム9の表面が、少なくとも凹溝11C(溝壁)の外周面11B側の入口部分に掛かる程度まで入り込んでいれば、上記したリボン状ゴム9を保持及び係止する効果を得ることができる。従って、本発明において「リボン状ゴムに凹溝を転写する」という場合には、リボン状ゴム9に対して、凹溝11Cの形状を完全に写すことに加えて、少なくとも凹溝11Cのリボン状ゴム9側の入口部分の形状を写すような場合も含む。
また、以上の実施形態では、リボン状ゴム9を積層してグリーンタイヤのタイヤ構成部材(ゴム部材)を形成する場合を例に採り説明したが、このタイヤ構成部材は、リボン状ゴム9を、成型ドラム2に巻回した他のタイヤ構成部材上に直接積層して形成してもよく、又は、リボン状ゴム9を成型ドラム2の外面に積層して形成した後、成型ドラム2から取り外して他の成型ドラム上のタイヤ構成部材等の外面に貼り合わせてもよい。従って、リボン状ゴム9を貼り付けて積層する成型ドラムの外面には、成型ドラムの外面の他に、既に成型ドラム上に形成した他のタイヤ構成部材(成型途中のタイヤ)の外面も含む。
なお、本実施形態では、外周面11Bが断面円弧形状(凸形状)の下ローラ11に断面V字状の1本の凹溝11Cを形成したが、下ローラ11は他の断面形状に形成してもよく、凹溝11Cも、形成の容易性の観点から断面V字状に形成するのが好ましいが、他の断面形状に形成してもよい。
図4は、下ローラ11の他の例を示すローラ径方向から見た正面図である。
図4A、B、Cは、上記した下ローラ11と同様に、外周面11Bが断面円弧形状の下ローラ11の例であり、それぞれ凹溝11Cの態様を変化させている。一方、図4D、E、Fは、上記した凹溝11Cと同様に、断面V字状の凹溝11Cを有する下ローラ11の例であるが、それぞれ外周面11Bの断面形状を変化させている。
即ち、下ローラ11には、ローラ周方向に延びる断面円弧状の凹溝11C(図4A参照)又は断面矩形状の凹溝11C(図4B参照)を1本、外周面11Bの略中央部に形成してもよく、複数本(図4Cでは3本)の凹溝11Cを、外周面11Bのリボン状ゴム9と接する部分に、ローラ軸方向に離間させて形成してもよい。このように、凹溝11Cは、断面V字状以外であっても、リボン状ゴム9への転写が可能な他の断面形状であればよい。また、凹溝11Cの形成位置も、外周面11Bの略中央部以外に、下ローラ11のリボン状ゴム9と接する外面であれば他の位置に形成してもよく、そのような範囲内であれば、凹溝11Cを1本以上形成してもよい。
一方、下ローラ11の外周面11Bの断面形状は、円弧形状以外に、平坦形状(図4D参照)や、円弧状の両縁部11Eを有する平坦形状(図4E参照)、又は外周面11Bの両縁部にローラ径方向外側に向かって突出する断面三角形状の凸壁11Fを有する平坦形状(図4F参照)等、他の形状に形成してもよい。このような他の断面形状であっても、外周面11Bのリボン状ゴム9と接する位置(図では略中央部)に凹溝11Cを形成することで、下ローラ11のリボン状ゴム9の保持力、及びローラ軸方向の移動に対する規制力を向上させることができ、リボン状ゴム9に蛇行が生じるのを抑制することができる。
また、以上の各実施形態では、凹溝11Cをローラ周方向に沿って連続して延びる形状に形成したが、凹溝11Cは、ローラ周方向に蛇行又は屈曲しながら延びる形状に形成してもよく、ローラ周方向に沿って連なる不連続な複数の凹溝11Cから構成してもよい。同様に、ローラ軸方向に延びる複数の凹溝11Cをローラ周方向に所定の間隔で配置し、或いは、ローラ周方向に対して傾斜して延びる複数の凹溝11Cを所定の間隔で配置する等、長手方向の長さが短い凹溝11Cを、外周面11Bのリボン状ゴム9と接する位置に複数形成してもよい。
以上、グリーンタイヤを成型するタイヤ成型装置1を例に採り説明したが、本発明は、リボン状ゴムを回転する支持体の外面に貼り付けながら巻回・積層し、所定形状のゴム部材を形成する他のリボン状ゴムの貼付装置やゴム部材の製造装置(方法)に適用することができる。従って、リボン状ゴムを貼付・積層する支持体には、上記した成型ドラム2以外に、例えば更正タイヤにおける台タイヤや、ゴム部材を積層して形成する他のドラム、又はドラム上に形成した他のゴム部材(形成途中のゴム部材)等、それぞれのゴム部材の形成時に使用され、リボン状ゴムが巻回される他の支持体を含む。また、リボン状ゴムも、本実施形態の断面湾曲形状以外に、例えば断面略矩形状や三日月形状、三角形状等、それぞれのゴム部材の形成に合わせて成形したものを用いればよく、従って、リボン状ゴムは、その断面形状を問わず長尺なゴム部材のことをいう。
本実施形態のタイヤ成型装置におけるリボン状ゴムの貼付装置付近を拡大して示す側面図である。 本実施形態の貼付装置の上下ローラを径方向から見た正面図である。 図1のF−F矢視断面図である。 他の下ローラの例を示すローラ径方向から見た正面図である。 従来のタイヤ成型装置の概略構成を模式的に示す側面図である。 従来のリボン状ゴムの貼付装置付近を拡大して示す側面図である。 図6のK−K矢視断面図である。 図6のT方向から見た貼付装置の下ローラの模式図である。
符号の説明
1・・・タイヤ成型装置、2・・・成型ドラム、3・・・ゴム供給装置、3C・・・口金、4・・・ステッチャーユニット、4A・・・ステッチャーロール、5・・・制御装置、9・・・リボン状ゴム、9B・・・凸条、9C・・・平滑面、10・・・貼付装置、11・・・下ローラ、11B・・・外周面、11C・・・凹溝、12・・・上ローラ、12B・・・外周面、13・・・隙間。

Claims (6)

  1. 対向して配置された一対のローラを備え、該一対のローラ間にリボン状ゴムを通過させて所定の断面形状に形成するとともに、該ローラ間を通過したリボン状ゴムを一方の前記ローラで保持して回転する支持体の外面に貼り付けて積層し、ゴム部材を形成するリボン状ゴムの貼付装置であって、
    前記一方のローラは、前記リボン状ゴムと接する外面に凹溝を有し、前記ローラ間を通過するリボン状ゴムに前記凹溝を転写することを特徴とするリボン状ゴムの貼付装置。
  2. 請求項1に記載されたリボン状ゴムの貼付装置において、
    前記凹溝は、前記一方のローラの周方向に沿って形成されていることを特徴とするリボン状ゴムの貼付装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたリボン状ゴムの貼付装置において、
    前記凹溝は、断面V字状に形成されていることを特徴とするリボン状ゴムの貼付装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載されたリボン状ゴムの貼付装置において、
    前記一方のローラは、他方の前記ローラよりも前記リボン状ゴムの接触面における直径が大きいことを特徴とするリボン状ゴムの貼付装置。
  5. リボン状ゴムを積層してゴム部材を製造するゴム部材の製造装置であって、
    前記リボン状ゴムの供給装置と、
    前記リボン状ゴムを外面に巻回して積層する回転可能な支持体と、
    前記供給装置から供給される前記リボン状ゴムを前記支持体の外面に貼り付ける請求項1ないし4のいずれかに記載されたリボン状ゴムの貼付装置と、
    を備えたことを特徴とするゴム部材の製造装置。
  6. リボン状ゴムを対向して配置された一対のローラにより回転する支持体の外面に貼り付けて積層しゴム部材を製造するゴム部材の製造方法であって、
    前記一対のローラ間に前記リボン状ゴムを供給する工程と、
    該供給されたリボン状ゴムを前記一対のローラ間を通過させて所定の断面形状に形成する工程と、
    該ローラ間を通過するリボン状ゴムに一方の前記ローラの外面に形成された凹溝を転写する工程と、
    前記一方のローラの外面に前記ローラ間を通過したリボン状ゴムを保持して前記支持体への貼り付け位置まで案内する工程と、
    該案内されたリボン状ゴムの他方の前記ローラにより形成された面を前記回転する支持体の外面に貼り付ける工程と、
    前記リボン状ゴムを前記支持体の外面に巻回して積層し前記ゴム部材を形成する工程と、
    を有することを特徴とするゴム部材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016007733A (ja) * 2014-06-23 2016-01-18 住友ゴム工業株式会社 バンドプライ形成方法、及びバンドプライ形成装置

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