JP2008307569A - 非消耗電極型自動溶接装置 - Google Patents

非消耗電極型自動溶接装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の非消耗電極型溶接装置では、溶加材供給量に対する溶接電流値や溶接材質や溶加材の径や非消耗電極と溶加材間の距離や非消耗電極と被溶接物間の距離の関係は作業者が実験的にあるいは経験則的に決定して溶接を行っており、そのため、容易かつ安定的に溶接品質を高品位に保つことは難しかった。
【解決手段】指令された溶接電流値に基づいて、溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して溶接制御と溶加材送給を行い、さらには、指令された溶接電流値に基づいて、溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの参照電圧を選択してその参照電圧と実際の溶接アーク電圧を一定に保持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して溶接を行う非消耗電極型自動溶接装置に関するものである。
非消耗電極型溶接(TIG溶接)は、熱によって消耗しにくいタングステン電極を用いてアークを発生させ、そのアーク周辺にアルゴンやヘリウムなどの不活性ガスを流して溶接する方法である。そして、アークが安定しており、ステンレス鋼やアルミニウム合金などの溶接に用いられる。非消耗電極型溶接では溶接指令条件として溶接電流指令値が指定され、溶接機は溶接電流を一定にするように定電流制御を行う。そして、被溶接物における溶着量を得るために、アークによって溶融した被溶接物の溶融池に棒状の溶加材を供給しながら溶接を行うものであるが、この溶加材の供給量を調整することにより溶着量を制御することができる。なお、溶加材供給量が多ければ溶加材の溶け不足が発生し、溶加材供給量が少なければ均一なビードが得られない。
溶加材の供給については、手溶接の場合は作業者が棒状の溶加材を手に持ち、直接アーク部分に溶加材を供給するものである。また、自動溶接装置の場合は、モータなどで構成される溶加材供給装置を用いて溶加材供給を自動的に行うものであるが、溶加材供給量を作業者が入力して溶加材供給が行われる。なお、溶加材は一定の供給量で送給する必要があるが、溶接制御におけるリアルタイムな溶接電流出力フィードバックや溶接電圧出力フィードバックとは直接の因果関係はなく、すなわち、溶接電流や溶接電圧が多少変動しても一定の供給量で溶加材が供給される。また、作業者が入力する溶加材供給量は、多くの場合、実際に溶接した後の溶接ビードを観察し、実験的にあるいは経験則的に決定されるのが一般的である。
また、通常、非消耗電極型溶接においては、溶接電圧が非消耗電極の先端と被溶接物の表面との間隔にほぼ比例することを利用して、非消耗電極の先端と被溶接物の表面間の間隔を一定にするように、被溶接物の表面に対して垂直方向にトーチを移動させて溶接電圧を一定に保持する自動電圧制御が行われている。また、非消耗電極と被溶接物間にアークを発生させるために、一般に高周波火花が使用される。このため、非消耗電極の先端と被溶接物の表面との間隔が小さくなるように非消耗電極が取り付けられた溶接トーチの位置を調整し、高周波火花による非消耗電極の先端と被溶接物間の絶縁破壊に引き続いて、容易にアーク発生するようにしなければならない。溶接電圧を一定に保持する際の目標となる電圧値は、通常作業者が入力指定するか、溶接開始時、あるいは、溶接中の溶接電圧をサンプリングして目標値とすることが多い。作業者が入力指定する場合には、一度溶接を行って溶接電圧を計測し、次にその計測した溶接電圧を目標値として入力する。
従来の溶接装置では、溶接の初期条件設定信号およびこの初期条件に基づいて行われた溶接施工により得られる現象信号(実際の溶接電圧、溶接電流等)を記憶手段に記憶しておく。そして、次に溶接を開始するときには、まず記憶手段から初期条件設定信号を読み出し、それを基準に溶接を始め、所定の時間経過後、記憶手段から現象信号を読み出し、これを直接溶接条件信号としてそれに一致するように制御する技術がある。そして、実際に溶接を施工し、溶接出力をフィードバック制御で安定化しておき、そのときの条件設定信号を記憶手段に記憶し、以後の溶接に関しては、この記憶した条件設定信号を再生して溶接条件設定手段の信号と置換し、これを目標値として溶接施工の制御を行うものがある。さらに、必要に応じて、溶接装置に装着されている溶接現象値を表示する計測器へ上記記憶手段の信号を切り替え印加して、溶接通電しなくても設定が適正であることを確認できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の自動電圧制御については、溶接トーチを駆動する駆動機構に切り替えスイッチ回路を設け、溶接開始時においては、非消耗電極先端と被溶接物表面との間隔を高周波火花およびアークの発生が容易となる小さい間隔に調整し、アーク発生後にアークが安定した後はアーク長を大にして円滑にアーク長制御に移し、また、一時的に溶接電圧制御を中断して非消耗電極位置制御に移してアーク長を積極的に変化させてアーク熱またはアークの広がりを変化させて溶接条件の変化に応じた制御を行い、溶接終了時の溶接電圧制御からトーチ位置制御への復帰時においては、非消耗電極の先端が溶接物の表面に接触する恐れが無いよう大きな間隔にする機構を有するものがある(例えば、特許文献2参照)。
特公昭63−19268号公報 特公昭61−53150号公報
しかし、従来の非消耗電極型溶接装置では、溶加材供給量に対する溶接電流値や溶接材質や溶加材の径や非消耗電極と溶加材間の距離や非消耗電極と被溶接物間の距離の関係は作業者が実験的にあるいは経験則的に決定して溶接を行っており、そのため、容易かつ安定的に溶接品質を高品位に保つことは難しかった。
また、従来の非消耗電極型溶接装置において、非消耗電極の先端と被溶接物の表面間の間隔を一定にするように被溶接物の表面に対して垂直方向に溶接トーチを移動させて溶接電圧を一定に保持する自動電圧制御を行う場合、目標となる電圧値は通常、作業者が実験的にあるいは経験則的に決定しており、そのため、容易かつ安定的に非消耗電極の先端と被溶接物の表面間の間隔を一定に保つことは難しかった。
本発明は、溶接電流値に基づいて、溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して溶接制御と溶加材送給を行う自動溶接装置を提供し、また、溶接電流値に基づいて、溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの参照電圧値を選択してその参照電圧値と実際の溶接アーク電圧値を一定に保持する非消耗電極型自動溶接装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の自動溶接装置は、非消耗電極を備えた溶接トーチと、溶接対象物に溶加材を送給する溶加材送給部と、前記非消耗電極と前記溶接対象物との間に電力を供給する電源部と、溶接を行う溶接電流値を入力するための溶接電流値入力部と、少なくとも溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた溶接条件を複数記憶する溶接条件記憶部と、前記溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて前記溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択する制御部を備え、前記制御部は前記溶接電流値入力部により入力された溶接電流値と選択した溶接条件の溶加材送給量に基づいて前記電源部と前記溶加材送給部を制御して溶接を行うものである。
そして、この構成により、制御部は溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して電源部と溶加材送給部を制御して溶接を行う。
また、本発明の自動溶接装置は、上記に加えて、溶接条件記憶部に記憶する少なくとも溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた溶接条件は、少なくとも溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた表または少なくとも溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた一次以上の数式からなるものである。
そして、この構成により、入力された溶接電流値に基づいて溶加材送給量を選定することができる。
また、本発明の自動溶接装置は、上記に加えて、溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して導き出した溶加材送給量を表示する表示部と、溶加材送給量を入力するための溶加材送給量入力部を備え、任意の溶加材送給量を入力できるものである。
そして、この構成により、作業者は表示部に表示された溶加材供給量を目安として、任意の溶加材送給量を入力できる。
また、本発明の自動溶接装置は、上記に加えて、溶接トーチを移動させるアクチュエータと、前記溶接トーチに設けられた非消耗電極と溶接対象物との間の電圧を検出する電圧検出部とを備え、溶接条件記憶部には少なくとも溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けた溶接条件が複数記憶されており、前記溶接条件記憶部に記憶する少なくとも溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けた溶接条件は、少なくとも溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けた表または少なくとも溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けた一次以上の数式からなり、制御部は、溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて前記溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して参照溶接電圧値を導き出し、前記電圧検出部が検出する電圧と導き出した参照溶接電圧値とが等しくなるように前記アクチュエータを制御しながら溶接を行うものである。
そして、この構成により、制御部は、電圧検出部が検出する電圧値と、溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して導き出した参照電圧値とが等しくなるように前記アクチュエータを制御しながら溶接を行うことにより、作業者が目標となる電圧値を入力指定せずとも、また、溶接開始時あるいは溶接中の溶接電圧をサンプリングせずとも、溶接材質、溶加材の径、電極と溶加材間の距離、電極と被溶接物間の距離などに応じた参照電圧値を目標として非消耗電極と被溶接物との間の電圧、すなわち、溶接トーチと被溶接物との間の距離を制御できる。
また、本発明の自動溶接装置は、上記に加えて、溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して導き出した参照溶接電圧値を表示する表示部と、参照溶接電圧値を入力するための参照溶接電圧値入力部を備え、制御部は入力された参照溶接電圧値と電圧検出部が検出する検出電圧値とが等しくなるようにアクチュエータを制御しながら溶接を行うものである。
そして、この構成により、作業者は表示部に表示された参照電圧値を目安として、非消耗電極と被溶接物との間の溶接電圧を一定に制御する際の目標電圧値を入力でき、入力された目標電圧値と実際の溶接アーク電圧とが同じになるように、非消耗電極と被溶接物との間の電圧、すなわち、溶接トーチと被溶接物との間の距離を制御できる。
以上のように、本発明は、溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた溶接条件を複数記憶して溶接電流値により溶加材送給量を選定可能としたので、溶加材送給量の選定が容易にでき、利便性が高まるとともに溶接性を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1から図5を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1おいて、1は後述するアクチュエータ23の制御等を行う制御装置である。11は溶接を行うための溶接電流値を作業者が入力するための溶接電流値入力部であり、キー、ダイアル、タッチパネルなどの汎用的な入力装置で構成される。12は少なくとも溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた溶接条件を複数記憶する溶接条件記憶部であり、メモリICなどの半導体部品で構成される。13は溶接トーチ19に取り付けられた非消耗電極と溶接対象物である被溶接物20との間の電圧を検出する電圧検出部であり、電圧計測用センサなどで構成される。14は非消耗電極と溶接対象物との間に電力を供給する電源部であり、サイリスタ式位相制御やインバータ式電力制御により溶接電流を制御する。15は後述する制御部18により複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して導き出された溶加材送給量を表示し、または、複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して導き出された参照電圧値を表示する表示部であり、7セグ表示LEDや汎用液晶表示装置などで構成される。16は溶加材送給量を作業者が入力するための溶加材送給量入力部であり、キー、ダイアル、タッチパネルなどの汎用的な入力装置で構成される。17は溶接電圧値を作業者が入力するための溶接電圧値入力部であり、キー、ダイアル、タッチパネルなどの汎用的な入力装置で構成される。18は溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して電源部14や後述する溶加材送給部22やアクチュエータ23等を制御する制御部であり、CPUなどの半導体部品で構成される。19は非消耗電極を備えた溶接トーチである。20は被溶接物である。21は溶着量を調整するための溶加材である。22は溶接箇所に溶加材を送給する溶加材送給部であり、ガイドローラ付きの送給モータで構成される。23は溶接トーチを保持して溶接トーチを移動させるアクチュエータである。アクチュエータの例としては、多関節の産業用ロボット等が挙げられる。
以上のように構成された自動溶接装置について、その動作例を説明する。作業者が、溶接を行うための溶接電流値を溶接電流値入力部11を用いて例えば200Aと入力する。このとき、溶接材質、溶加材の径、非消耗電極と溶加材間の距離、電極と被溶接物間の距離などはあらかじめ作業者により設定されている。溶接条件記憶部12には、溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた溶接条件が記憶されている。図2に記憶されているデータの例を示す。図2の例では溶接電流値と溶加材供給量の関係は1次以上の近似式で記憶されており、例えば溶接材質が鉄、溶加材の径が0.9mm、非消耗電極と溶加材間の距離が1.0mm、非消耗電極と被溶接物間の距離が3.0mmの場合の溶接電流値と溶加材供給量が示されている。なお、溶接条件記憶部12には、様々な材質やワイヤ径等に対応できるように、このような近似式を複数記憶している。図2において、例えば、溶接電流値が200Aの場合の溶加材供給量は4.0m/minとなる。また、図3の例では溶接電流値と溶加材供給量の関係はテーブル(表)で記憶されており、溶接電流値が200Aの場合の溶加材供給量は4.0m/minとなる。このように制御部18は入力された溶接電流値を基に溶接条件記憶部12に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択するとともに、溶接電流が200Aとなるように電源部14を制御し、さらに溶加材供給量が4.0m/minとなるように溶加材供給部22を制御する。
以上のように、本実施の形態によれば、制御部18は入力された溶接電流値を基に溶加材供給量を決定し、電源部14および溶加材供給部22を制御することにより、従来では溶加材供給量は実験により、あるいは経験則で作業者が決定していたものに対し、本実施の形態では、作業者が指定した溶接電流値に基づいて、溶接材質、溶加材の径、電極と溶加材間の距離、電極と被溶接物間の距離などに応じた溶加材送給量を導き出し、溶接制御および溶加材送給量を制御することにより、理想的な溶加材供給量で溶加材を供給して最良の溶接を行うことができる。
なお、TIG溶接においては、溶接対象物の状態等により溶接に適した溶加材供給量は種々異なり、適した溶加材供給量を選定することは困難であり、特に、TIG溶接の経験が浅い場合には非常に困難であるが、本実施の形態のように溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた溶接条件を複数記憶して溶接電流値により溶加材送給量を選定可能としたので、溶加材送給量の選定が容易にでき、利便性が高まるとともに溶接性を向上させることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態において、実施の形態1と同様の箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。実施の形態1と異なるのは、選択された溶加材供給量を表示部15に表示し、また、溶加材供給量入力部16を用いて溶加材送給量を入力可能とした点である。
作業者が溶接を行うための溶接電流値を溶接電流値入力部11を用いて例えば200Aと入力する。このとき、溶接材質、溶加材の径、電極と溶加材間の距離、電極と被溶接物間の距離などはあらかじめ設定されている。溶接条件記憶部12には溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた溶接条件が記憶されている。溶接電流値から溶加材送給量を選択する方法は実施の形態1の方法と同様である。選択された溶加材供給量は表示部15に表示される。作業者は表示部15に表示された溶加材供給量を目安として、任意の溶加材送給量を溶加材供給量入力部16を用いて入力する。制御部18は入力された溶加材供給量となるように溶加材送給部22を制御する。
以上のように、本実施の形態によれば、溶接電流値に基づいて選択された溶加材供給量を表示し、また、作業者が溶加材供給量を入力できるようにしたことにより、作業者は目安となる溶加材送給量を知ることができるとともに、さらに実際に溶接しながら溶着量の具合を観察し、理想的な溶加材供給量で溶加材を供給して最良の溶接を行うことができる。
(実施の形態3)
本実施の形態において、実施の形態1と同様の箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。実施の形態1と異なる点は、少なくとも溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けて溶接条件として記憶し、溶接電流値により参照溶接電圧値を選定し、この参照電圧と検出した溶接電圧が等しくなるように制御部18によりアクチュエータ23を制御して非消耗電極の先端と溶接対象物の表面との距離を所定の距離にするようにした点である。
作業者が溶接を行うための溶接電流値を溶接電流値入力部11を用いて例えば200Aと入力する。このとき、溶接材質、溶加材の径、非消耗電極と溶加材間の距離、非消耗電極と被溶接物間の距離などはあらかじめ設定されている。溶接条件記憶部12には少なくとも溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けた溶接条件が記憶されている。図4に記憶データの例を示す。図4の例では溶接電流値と参照溶接電圧値の関係は1次以上の近似式で記憶されており、例えば、溶接材質が鉄、溶加材の径が0.9mm、電極と溶加材間の距離が1.0mm、非消耗電極と被溶接物間の距離が3.0mmの場合の溶接電流値と参照溶接電圧値の関係が示されている。溶接電流値が200Aの場合の参照溶接電圧値は16.0Vとなる。また、図5の例では、溶接電流値と参照溶接電圧値の関係がテーブル(表)で記憶されており、溶接電流値が200Aの場合の参照溶接電圧値は16.0Vとなる。このように制御部18は入力された溶接電流値を基に溶接条件記憶部12に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して参照溶接電圧値を導き出すとともに、電圧検出部13で計測された溶接電圧値と、溶接条件記憶部12から導き出した参照溶接電圧値16.0Vとが一致するように、溶接トーチ19を取り付けたアクチュエータ23を動作させる。
以上のように、本実施の形態によれば、制御部18は入力された溶接電流値を基に参照溶接電圧値を決定し、溶接トーチ19を取り付けたアクチュエータ23を制御して動作させることにより、従来では作業者が入力指定するか、溶接開始時あるいは、溶接中の溶接電圧をサンプリングして目標値とするか、あるいは、一度溶接を行って溶接電圧を計測し、次にその計測した溶接電圧を目標値としていたものを、作業者が指定した溶接電流に基づいて、溶接材質、溶加材の径、電極と溶加材間の距離、電極と被溶接物間の距離などに応じた参照電圧値を導き出し、溶接制御およびアクチュエータを制御することにより、溶接電圧を一定に保持することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態において実施の形態3と同様の箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。実施の形態3と異なるのは、溶接電流値から選択された参照溶接電圧値を表示するとともに、作業者が目標電圧値を入力できるようにした点である。これにより作業者は目安となる参照溶接電圧値を知ることができるとともに、さらに実際に溶接しながら自動電圧制御の具合を観察し、理想的な溶接電圧で最良の溶接を行うことができる。
作業者が溶接を行うための溶接電流値を溶接電流値入力部11を用いて例えば200Aと入力する。このとき、溶接材質、溶加材の径、電極と溶加材間の距離、電極と被溶接物間の距離などはあらかじめ設定されている。溶接条件記憶部12には溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けた溶接条件が記憶されている。溶接電流値から参照溶接電圧値を選択する方法は、実施の形態3に記載の方法と同様である。選択された参照溶接電圧値は表示部15に表示される。作業者は表示部15に表示された参照溶接電圧値を目安として、目標の溶接電圧値を、溶接電圧値入力部17を用いて入力する。制御部18は、溶接中、電圧検出部13で計測された溶接電圧値と、溶接電圧入力部17により入力された目標電圧値とが一致するように、溶接トーチ19を取り付けたアクチュエータ23を動作させる。
本発明の自動溶接装置は、作業者が指定した溶接電流に基づいて、溶接材質、溶加材の径、電極と溶加材間の距離、電極と被溶接物間の距離などに応じた溶加材送給量を導き出し、溶接制御および溶加材送給量を制御することにより、理想的な溶加材供給量で溶加材を供給して最良の溶接を行うことができるとともに、溶接電圧を一定にする自動電圧制御においては、作業者が指定した溶接電流に基づいて自動電圧制御の目標となる参照電圧値を導き出し、導き出した参照電圧値を目標として非消耗電極と被溶接物との間の溶接電圧、すなわち、非消耗電極と被溶接物との間の距離を制御でき、複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して溶接する非消耗電極型溶接装置等として産業上有用である。
本発明の実施の形態1から4における基本構成図 本発明の実施の形態1における近似式の例を示す図 本発明の実施の形態1におけるテーブルの例を示す図 本発明の実施の形態3における近似式の例を示す図 本発明の実施の形態3におけるテーブルの例を示す図
符号の説明
1 制御装置
11 溶接電流値入力部
12 溶接条件記憶部
13 電圧検出部
14 電源部
15 表示部
16 溶加材送給量入力部
17 溶接電圧値入力部
18 制御部
19 溶接トーチ
20 被溶接物
21 溶加材
22 溶加材送給部
23 アクチュエータ

Claims (5)

  1. 非消耗電極を備えた溶接トーチと、
    溶接対象物に溶加材を送給する溶加材送給部と、
    前記非消耗電極と前記溶接対象物との間に電力を供給する電源部と、
    溶接を行う溶接電流値を入力するための溶接電流値入力部と、
    少なくとも溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた溶接条件を複数記憶する溶接条件記憶部と、
    前記溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて前記溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択する制御部を備え、
    前記制御部は前記溶接電流値入力部により入力された溶接電流値と選択した溶接条件の溶加材送給量に基づいて前記電源部と前記溶加材送給部を制御して溶接を行う非消耗電極型自動溶接装置。
  2. 溶接条件記憶部に記憶する少なくとも溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた溶接条件は、少なくとも溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた表または少なくとも溶接電流値と溶加材送給量とを対応付けた一次以上の数式からなる請求項1記載の非消耗電極型自動溶接装置。
  3. 溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して導き出した溶加材送給量を表示する表示部と、溶加材送給量を入力するための溶加材送給量入力部を備え、任意の溶加材送給量を入力できる請求項2に記載の非消耗電極型自動溶接装置。
  4. 溶接トーチを移動させるアクチュエータと、
    前記溶接トーチに設けられた非消耗電極と溶接対象物との間の電圧を検出する電圧検出部とを備え、
    溶接条件記憶部には少なくとも溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けた溶接条件が複数記憶されており、
    前記溶接条件記憶部に記憶する少なくとも溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けた溶接条件は、少なくとも溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けた表または少なくとも溶接電流値と参照溶接電圧値とを対応付けた一次以上の数式からなり、
    制御部は、溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて前記溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して参照溶接電圧値を導き出し、前記電圧検出部が検出する電圧と導き出した参照溶接電圧値とが等しくなるように前記アクチュエータを制御しながら溶接を行う請求項1から3のいずれか1項に記載の非消耗電極型自動溶接装置。
  5. 溶接電流値入力部により入力された溶接電流値に基づいて溶接条件記憶部に記憶された複数の溶接条件の中から1つの溶接条件を選択して導き出した参照溶接電圧値を表示する表示部と、
    参照溶接電圧値を入力するための参照溶接電圧値入力部を備え、
    制御部は入力された参照溶接電圧値と電圧検出部が検出する検出電圧値とが等しくなるようにアクチュエータを制御しながら溶接を行う請求項4記載の非消耗電極型自動溶接装置。
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