JP2008305917A - 放熱シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導性及び厚み精度に優れた放熱シートが得られ、製造時のシート物性の変化を抑制することも可能な放熱シートの製造方法を提供する。
【解決手段】グラファイトシート13及びゴムシート12が粘着剤層14を介して繰り返し積層された積層体を得る工程(I)と、上記工程(I)で得られた積層体をグラファイトシート13のシート面に対して略垂直方向にウォータージェット切断機を使用して切断する工程(II)とを含み、上記積層体におけるグラファイトシート13は、グラファイト結晶のa−b面とグラファイトシート13のシート面とが略平行である放熱シート11の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、放熱シートの製造方法に関する。
近年、プラズマディスプレイ、トランジスター、コンデンサー、パーソナルコンピュータ等の電気機器や電子部品に用いられるIC及びCPU等から発生する熱によって部品の動作が不安定になる等の問題が生じている。このため、電子部品等の発熱体とヒートシンクやヒートパイプ等の放熱体の間に放熱シートを設けることで、熱の拡散が行われている。
このような放熱シートとして、マトリックス樹脂に熱伝導性フィラーを添加したものが従来から提案され、マトリックス樹脂に熱伝導性の球状マグネシアを適宜、粒状アルミナと組み合わせた組成物からなる放熱シート、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム等の熱伝導性フィラーを用いた放熱シート、酸化アルミニウムや酸化チタン等の酸化物粒子、窒化ホウ素等の窒化物粒子、炭化珪素等の炭化物粒子、銅、アルミニウム等の金属粒子を用いた熱伝導性シート等が開示されている。しかし、熱伝導率が低いため、高い放熱効果を望むことはできない。
また、特許文献1には、グラファイト結晶のa−b面に対して平行であるグラファイトシートを複数枚積層した積層体を、グラファイトシートのシート面に対して垂直方向にワイヤソー等で切断する放熱シートの製造する方法が開示されている。しかし、ここでは、ウォータージェット切断機を使用して切断することは記載されていない。また、熱伝導性やシートの厚み精度が低下する等の問題も生じる。
特開2006−303240号公報
本発明は、上記現状に鑑み、熱伝導性及び厚み精度に優れた放熱シートが得られ、製造時のシート物性の変化を抑制することも可能な放熱シートの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、グラファイトシート及びゴムシートが粘着剤層を介して繰り返し積層された積層体を得る工程(I)と、上記工程(I)で得られた積層体をグラファイトシートのシート面に対して略垂直方向にウォータージェット切断機を使用して切断する工程(II)とを含み、上記積層体におけるグラファイトシートは、グラファイト結晶のa−b面とグラファイトシートのシート面とが略平行であることを特徴とする放熱シートの製造方法である。
上記製造方法は、得られる放熱シートの厚みが0.3〜1.5mmであることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の放熱シートの製造方法は、グラファイトシート(グラファイト結晶のa−b面とグラファイトシートのシート面とが略平行)及びゴムシートを粘着剤層を介して繰り返し積層した積層体を、ウォータージェット切断機を使用して切断する方法(切断方向:グラファイトシートのシート面に対して略垂直方向)である。ウォータージェット切断機を使用しているため、切断時において、ゴムの伸び、粘着剤の付着、発熱を抑制することができる。そしてその結果、熱伝導性及び厚み精度に優れた放熱シートを得ることが可能となる。また、切断面でのシート物性の変化を抑制できる。
以下、本発明の放熱シートの製造方法を図1〜3を用いて具体的に説明する。
本発明の製造方法では、先ず、グラファイトシート及びゴムシートが粘着剤層を介して繰り返し積層された積層体を得る工程(I)が行われる。
図1は、工程(I)で得られた積層体1の概略図の一例であり、ゴムシート2、粘着剤層4、グラファイトシート3、粘着剤層4がこの順に繰り返し積層された積層体1が示されている。
上記工程(I)で使用されるグラファイトシート3としては特に限定されず、例えば、天然黒鉛を原料とするナチュラルグラファイトシート、人造黒鉛を原料とする人造グラファイトシート、天然黒鉛と人造黒鉛との両方を原料とするハイブリッドグラファイトシート等を挙げることができる。各グラファイトシート3は、同一のものであっても、異なるものであってもよい。
本発明において、上記グラファイトシート3は、グラファイト結晶のa−b面とグラファイトシート3のシート面5とが略平行となっているものである。グラファイト結晶の基本的な構造は、六角網目状に結ばれた炭素原子のつくる基底面が規則正しく積み重なった層状構造であり、積み重なった方向がc軸、六角網目状に結ばれた炭素原子のつくる基底面の広がる方向がa−b面である。
グラファイトシート3のシート面5とは、グラファイトシート3の表面及び裏面を意味する。即ち、シート面5は、積層体1を構成する各グラファイトシート3の表面及び裏面であり、図1の積層体1では、例えば、最上層から3層目のグラファイトシート3のシート面5が挙げられる。本発明では、グラファイトシート3におけるシート面5の面方向とグラファイト結晶のa−b面とが略平行となっている(グラファイトシート面に沿ってa−b面が存在する)。
上記グラファイトシート3は、厚みが0.025〜0.2mmであることが好ましく、0.025〜0.1mmであることがより好ましい。0.025mm未満であると、強度が弱く、破壊され易くなるおそれがある。0.2mmを超えると、柔軟性が低下し、放熱シートの発熱体への密着性が低下するため、熱伝導率が低下するおそれがある。
上記工程(I)で使用されるゴムシート2は、ゴム材料を用いて得られるシートであれば特に限定されない。
上記ゴム材料としては、ポリウレタン、シリコーンゴム、エチレン−α−オレフィンエラストマー、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等のエラストマーを用いることができる。各ゴムシート2は、同一のものであっても、異なるものであってもよい。
なかでも、ポリウレタン、エチレン−α−オレフィンエラストマー、シリコーンゴムが好ましい。この場合、軟質化が容易で機械強度を高めることができる。また、熱伝導性及び厚み精度に優れた放熱シートを得ることができる。更に、製造時のシート物性変化を抑制できる。シリコーンゴムを用いると、耐熱性に優れたものとなる。
上記ポリウレタンとしては、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させることにより得られるものを挙げることができ、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られたプレポリマーに対して、更に架橋剤を反応させる方法等によって得ることができる。
上記ポリオールとしては特に限定されず、例えば、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等のポリエーテルポリオール;ポリカーボネートジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレンアジペートエステル、ポリエチレンブチレンアジペートエステル、ポリブチレンアジペートエステル、カプロラクトンエステルジオール等のポリエステルポリオール等を挙げることができる。
上記ポリイソシアネートとしては特に限定されず、従来公知のものを使用することができ、例えば、脂肪族イソシアネート、脂環族イソシアネート、芳香族イソシアネート等を挙げることができる。上記脂肪族イソシアネートとしては、例えば、炭素数6〜10の脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。具体例としては、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。また、ヘキサメチレンジイソシアネートやイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ビウレット体、アダクト体の変性体等を挙げることができる。上記脂環族イソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)等の脂環族ジイソシアネート等を挙げることができる。上記芳香族イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、カルボジイミド変性のMDI等を挙げることができる。
上記架橋剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の低分子ジオール;エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン等のジアミン等を挙げることができる。
上記ポリウレタンとして、ひまし油変性ポリオールとポリイソシアネートとを反応させることにより得られるものを使用した場合、低硬度で柔軟性に富み、機械強度に優れるとともに、高熱伝導性を得ることが可能となる。
上記ひまし油変性ポリオールは、ひまし油又はひまし油誘導体からなる広義のものを意味する。
上記ひまし油変性ポリオールとしては、例えば、ひまし油、脱水ひまし油、これらの変性物;ひまし油脂肪酸であるリシノール酸と、低分子ポリオール(分子量60〜500)、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールとのエステル交換又はエステル化により得られるポリオール等を挙げることができる。上記ひまし油変性ポリオールとしては、他に、部分脱水ひまし油、部分アシル化ひまし油(部分アセチル化ひまし油等)、ひまし油のアルキレンオキシド付加物、ひまし油のエポキシ化物、ひまし油のハロゲン化物、ビスフェノール類アルキレンオキサイド付加物のひまし油脂肪酸モノ又はジエステル、ダイマー酸とひまし油変性ポリオールとのエステル化物、重合ひまし油のエステル交換反応物とカプロラクトンとの反応物、ひまし油脂肪酸の2量体以上の縮合体又はその縮合体と多価アルコールとのエステル等も挙げることができる。また、水添ひまし油等のひまし油又はひまし油誘導体の水素添加物も用いることができる。
上記ひまし油変性ポリオールと反応させるポリイソシアネートとしては特に限定されず、例えば、上述したものと同様のものを使用することができる。
上記エチレン−α−オレフィンエラストマーとしては、エチレン−プロピレン−ジエン系ゴム(EPDM)、エチレン−プロピレンコポリマー(EPM)、エチレン−ブテンコポリマー(EBM)、エチレン−オクテンコポリマー(EOM)、これらのハロゲン置換物等を挙げることができる。なかでも、EPDMが好ましい。
上記ゴムシート2は、弾性率が0.4〜5.4MPaであることが好ましい。上記範囲内の弾性率を有すると、得られる放熱シートを発熱体及び放熱体に対して良好に接触させることができるため、高熱伝導性を得ることができる。また、優れた厚み精度を得ることもでき、製造時のシート物性の変化を抑制することもできる。上記弾性率は、JIS K6251に規定された加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方により測定されたゴムの弾性率である。
上記ゴムシート2は、厚みが0.1〜1.0mmであることが好ましく、0.1〜0.5mmであることがより好ましい。0.1mm未満であると、積層方向の柔軟性が低下し、放熱シートの発熱体への密着性が低下するため、熱伝導率が低下するおそれがある。1.0mmを超えると、接触面でのグラファイトの占める面積比が低下し、高い熱伝導率を確保できないおそれがある。
上記ゴムシート2の製造方法としては特に限定されず、従来公知のシート成形方法を用いて製造することができる。例えば、ゴム(マトリックスエラストマー)が液状材料を混合し反応硬化させて得られる場合(ポリウレタン等)は、液状材料に必要に応じて添加剤を添加し、撹拌混合して分散させ、混合液をシート形成型に注入し、加熱硬化させ、硬化後脱型することにより好適に製造できる。
また、上記方法以外に、押出成形、ロール、カレンダー加工等の方法を用いて製造することもできる。
上記工程(I)で使用される粘着剤層4は、グラファイトシート3とゴムシート2との接着が可能であるものであれば特に限定されず、従来公知のものを適用できる。例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、不織布等の支持体の両面に、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤等の粘着剤を設けた両面粘着シートを粘着剤層4として使用することができる。なお、粘着剤層4は、支持体を有しないものであってもよい。また、粘着剤層4は、シリコーン系接着剤等の公知の接着剤を塗布することによって得られるものであってもよい。各粘着剤層4は、同一のものであっても、異なるものであってもよい。
上記工程(I)で積層体1を得る方法としては、従来公知の積層方法を用いて行うことができ、例えば、ゴムシート2、粘着剤層4、グラファイトシート3、粘着剤層4の順に繰り返し積層し、圧着させる方法等により製造することができる。このような方法によって、図1に示した積層体1を製造することができる。
本発明の製造方法では、上記工程(I)の後、上記工程(I)で得られた積層体をグラファイトシートのシート面に対して略垂直方向にウォータージェット切断機を使用して切断する工程(II)が行われる。図2は、本発明の製造方法(上記工程(II)の後)により得られる放熱シート11の概略図の一例である。図2の放熱シート11は、ゴムシート12、粘着剤層14、グラファイトシート13、粘着剤層14がこの順に配置された放熱シート11のシート面15を有し、厚み16を有するシートである。図3は、図2の放熱シート11のシート面15の表面の拡大図の一例であり、シート面15の表面における凹凸(ゴムシート12、グラファイトシート13、粘着剤層14の凹凸)を示している。
上記工程(II)は、図1の積層体1を、積層体1を構成するグラファイトシート3のシート面5に対して略垂直方向6(積層体1の切断方向6)に、ウォータージェット切断機を使用して切断する工程である。これにより、図2に示した放熱シート11を得ることができる。
上記工程(II)の切断工程は、刃物や熱を使用しないウォータージェット切断機による工程である。即ち、刃物を用いた切断方法に比較して、超高圧水を用いた高速切断方法であることから、切断時にゴムシートが伸ばされる現象が緩和される(切断によるゴムシートの伸びが少ない)。よって、本発明では、図3のシート面15の表面において、グラファイトシート13とゴムシート14の凹凸の差17を小さくすることが可能である。
放熱シートのシート面15とは、放熱シート11の表面及び裏面を意味する。放熱シート11では、使用時において、一方のシート面が発熱体に接して発熱体から熱を受け取る受熱面として機能し、他方のシート面が放熱体に接して放熱体へ熱を渡す放熱面として機能する。また、放熱シート11のグラファイトシート3は、シートの厚み方向にa−b面(熱伝導率が高い)が配置されている。従って、凹凸の差17が小さい切断面が平滑な放熱シート11を発熱体と放熱体との間に使用した場合に、シート面15の表面に露出しているグラファイトシート13を発熱体や放熱体に良好に接触させることが可能であるため、高い熱伝導性を発揮させることができる。
また、超高圧水による切断であるため、ワイヤを用いた切断のような切断時に粘着剤が付着する不具合も防止できる。更に、シートの切断面の破損、放熱シートの破損等の不具合も防止することもできる。
また、ウォータージェット切断機による切断であるため、得られた放熱シート11は厚み精度(図2の厚み16)が優れている。よって、放熱シート11の製造時の寸法誤差を低減することが可能となる。
更に、ウォータージェット切断機による切断は、レーザー切断機等のような熱による切断方法ではないため、切断面において、各シートの物性の変化を抑制することができる。また、このため、製品による熱伝導特性の誤差も低減できる。
上記ウォータージェット切断機は、超高圧ジェット水(ウォータージェット)による切断加工を行う切断機である。この切断機では、超高圧水を小径ノズルから噴射し、高速ジェット(噴流)の運動エネルギーを利用して切断が行われる。上記ウォータージェット切断機としては、超高圧水のみを噴射して切断加工を行うアクアジェット切断、超高圧水に研磨材を混入させた切断加工を行うアブレッシブジェット切断を利用した切断機を使用することができる。
上記アブレッシブジェット切断に使用する研磨材としては特に限定されず、公知の物を使用することができ、例えば、α−Fe、ThO、ZrO、SnO、CeO、SiO、Al、ZnO等の酸化物;SiC、多結晶ダイヤモンド粒子等を挙げることができる。
本発明では、市販されているウォータージェット切断機を特に限定されることなく使用することができ、例えば、渋谷工業社製ウォータージェット切断加工機、超高圧水切断装置「アクアジェットカッタ」、「アブレシブジェットカッタ」(スギノマシン社製)、辰巳鍜工社製ウォータージェット加工機等を使用することができる。
上記工程(II)において、超高圧ジェット水の噴射圧力は、200〜500MPaであることが好ましく、300〜400MPaであることがより好ましい。これにより、所望の特性を有する放熱シートを得ることができる。
上記工程(II)により得られた放熱シート11は、シートの厚みが0.3〜1.5mmであることが好ましい。即ち、図2における厚み16が上記範囲であることが好ましい。これにより、所望の性能を得ることができる。0.3mm未満であると、切断時の衝撃で構造が破壊されるおそれがある。1.5mmを超えると、伝熱の効果が低下するおそれがある。0.3〜1.0mmであることがより好ましい。
上記工程(II)により得られた放熱シート11は、高熱伝導性フィラーを含むものであってもよい。
上記高熱伝導性フィラーとしては、従来から用いられている各種の材料を用いることができ、例えば、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、二酸化珪素、二酸化チタン、マイカ、チタン酸カリウム、酸化鉄、タルク等の酸化物粒子、窒化ホウ素、窒化珪素、窒化アルミニウム等の窒化物粒子、炭化珪素等の炭化物粒子、銅、アルミニウム等の金属粒子等を挙げることができる。また、硬化剤、加工助剤、特性改良剤等、従来から用いられている添加剤を適宜配合してもよい。これらの成分は、従来公知の方法を用いてゴムシート中に配合することができる。
本発明の放熱シートの製造方法によると、熱伝導性及び厚み精度に優れた放熱シートを得ることができる。また、製造時にシート物性の変化を抑制することもできる。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」、「%」は特に断りのない限り「質量部」、「質量%」を意味する。
実施例1
図1に示すように、縦横約50mm、厚さ約0.1mm、面内方向熱伝導率600W/mKのグラファイトシートと縦横約50mm、厚さ約0.4mmのゴムシート(EPDM
からなるゴムシート、弾性率1.7MPa)を用い、グラファイトシートの両面にシリコーン系接着剤を約0.5mmの厚さで塗布して、グラファイトシート17枚、ゴムシート18枚を交互に重ねた。その上下方向(グラファイトシートのシート面に対して略垂直方向)から加圧して接着させ、厚さ約10mmの積層体を得た(積層体におけるグラファイトシートはグラファイト結晶のa−b面とグラファイトシートのシート面とが略平行)。この積層体をウォータージェット切断機により、圧力350MPa、送り速度25mm/min、アブレシブ方式(研磨剤:アルマンダイカストガーネット(FeAL(SiO))で切断して図2で示される厚さ1mmの積層体シート(放熱シート)を得た。
なお、切断において、粘着剤が付着したり、切断途中で放熱シートが破損することはなかった。
比較例1
実施例1と同様の積層体をダイヤモンド・CBNワイヤによりワイヤー周速2000m/min、ワイヤー張力147N、送り速度25mm/minで切断し、厚さ1mmの積層体シート(放熱シート)を得た。
なお、切断時において、ワイヤに粘着剤が付着し、切断途中で放熱シートが破損した。
評価
〔シート面の凹凸〕
実施例、比較例で得られた放熱シートのシート面の凹凸を測定した。具体的には、図3における凹凸の差17を測定した。結果を表1に示した。
〔厚み精度〕
実施例、比較例で得られた放熱シートの厚み精度(厚み1mm)を測定した。結果を表1に示した。
〔熱伝導率〕
実施例、比較例で得られた放熱シートの熱伝導率について、熱伝導度測定機(カトーテック社製サーモラボ2)による定常熱伝導測定法で測定した。結果を表1に示した。
(測定条件)
ウォーターボックス中に室温下の水を流し、ボックス上に5×5cmのサンプルを乗せ、更に試料上の、BTボックスの熱板を試料にあてて乗せる。定常に達した後、BTボックスの熱流損失(W)をパネルメーターで読みとる。
定常状態における熱流損失(W)は、以下の式で表すことができることから、熱伝導率が求められる。
W=K×(A・ΔT/D)
W:定常状態における熱流損失
D:試料厚み
ΔT:試料温度差
A:BT熱板面積
K:熱伝導率
Figure 2008305917
表1から、実施例1で得られた放熱シートは、比較例1に比べて、シート面の凹凸が少なく、厚み精度も優れていた。更に、実施例の放熱シートは、高い熱伝導率を示すものであった。一方、比較例1で得られたシートは、シート面の凹凸が大きく、厚み精度も劣っていた。また、熱伝導率も低かった。
本発明の放熱シートは、電気機器や電子部品に用いられるIC及びCPU等の発熱体の放熱のために好適に使用することができる。
本発明の製造方法の工程(I)で得られた積層体の概略図である。 本発明の製造方法により得られる放熱シートの概略図である。 図2の放熱シートのシート面の拡大図で、ゴムシート、グラファイトシート、粘着剤層の凹凸状態を示した概略図である。
符号の説明
1 積層体
2、12 ゴムシート
3、13 グラファイトシート
4、14 粘着剤層
5 グラファイトシートのシート面
6 積層体の切断方向(グラファイトシートのシート面に対して略垂直方向)
11 放熱シート
15 放熱シートのシート面
16 放熱シートの厚み
17 放熱シートのシート面におけるグラファイトシートとゴムシートの凹凸の差

Claims (2)

  1. グラファイトシート及びゴムシートが粘着剤層を介して繰り返し積層された積層体を得る工程(I)と、
    前記工程(I)で得られた積層体をグラファイトシートのシート面に対して略垂直方向にウォータージェット切断機を使用して切断する工程(II)とを含み、
    前記積層体におけるグラファイトシートは、グラファイト結晶のa−b面とグラファイトシートのシート面とが略平行である
    ことを特徴とする放熱シートの製造方法。
  2. 得られる放熱シートの厚みが0.3〜1.5mmである請求項1記載の放熱シートの製造方法。
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