JP2008305753A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成で、シール性の高い燃料電池、長期耐久性に優れたシール構造を有する燃料電池、電気的短絡を防止できる燃料電池の提供。
【解決手段】
燃料電池10では、第1シール部52とカソード側プレート42またはアノード側プレート44との間には、第2シール部54が、第1シール部52とカソード側プレート42またはアノード側プレート44とに当接するように設けられている。燃料電池10の運転が開始され、動作温度(本実施例では80℃)となると、第2シール部54が軟化状態となり、第1シール部52のシールリップ部は、燃料電池10の締結力により、軟化状態となった第2シール部54の中に入り込んだ状態となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気化学反応に供される反応ガスの漏洩を防止するシール部を備えた燃料電池に関する。
燃料電池では、電解質膜と電極からなる電解質膜・電極接合体に反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)を供給して、電気化学反応により発電を行う。このような発電を効率的かつ安全に行うためには、反応ガスの十分なシール性を確保することが必要となる。
電解質膜・電極接合体の両側に反応ガスの流路となるガス拡散層を配し、さらにその両側をセパレータで挟持し、締結するタイプの燃料電池においては、例えば、以下のようにしてシール性が確保される。電解質膜・電極接合体の外周に、ゴム状弾性体など所定の弾性を有する弾性シール部材を電解質膜・電極接合体と一体構造に形成する。弾性シール部材は、その両表面に凸状のシールリップ部を有しており、当該シールリップ部は、燃料電池の積層方向の締結力によりセパレータと圧接し、その面圧によりシール性を確保する。かかるシール構造を有する燃料電池として、例えば、下記特許文献1の技術が知られている。
特開2006−228590号公報
しかしながら、かかる構造のシール構造を有する燃料電池においては、製造精度の問題や燃料電池の使用時に受ける外的衝撃などにより、僅かでもうねりやそりなどが生じた場合には、上述のシールリップ部とセパレータとの間に微少な隙間が生じ、反応ガスの漏洩対策が必要であった。また、シールリップ部が燃料電池の締結力を集中的に受けるために、シールリップ部は劣化や摩耗を生じやすく、シール部材の頻繁な取り替えが必要になることもあった。
また、かかる構造の燃料電池においては、例えば、燃料電池の使用時に外的衝撃などを受け、シール部材とセパレータとの間にズレが生じることがある。このような場合、セパレータの端部において、両セパレータの間にシール部材が存在しない箇所が存在することとなる。このような箇所では、両セパレータには締結力が作用しているため、セパレータの端部同士が歪曲、接触することで、電気的な短絡を生じることも懸念され、耐衝撃性の向上に複雑な構造が必要であった。
上述の問題を踏まえ、本発明が解決しようとする課題は、簡単な構成で、シール性の高い燃料電池を提供することである。また、長期耐久性に優れたシール構造を有する燃料電池を提供することである。さらに、簡単な構成で、電気的短絡を防止できる燃料電池を提供することである。
上記課題の少なくともひとつを解決する本発明の燃料電池は、
電気化学反応に供される反応ガスの漏洩を防止するシール部を備えた燃料電池であって、
前記シール部は、
第1のシール部と、
前記燃料電池の動作温度において前記第1のシール部よりも柔軟性の高い柔軟性部材を用い、前記第1のシール部と前記燃料電池の所定の部材との間に介挿された第2のシール部と
を備えたことを要旨とする。
かかる構成の燃料電池は、第1のシール部と燃料電池の所定の部材との間に、燃料電池の動作温度において第1のシール部よりも柔軟性の高い第2のシール部を介挿する。したがって、燃料電池の所定の部材にうねりやそりがあっても、柔軟性の高い第2のシール部がそれに追随できるので、シール性を改善することができる。なお、上述の動作温度とは、各種燃料電池の定常運転時の動作温度をいい、例えば、固形高分子形燃料電池では70〜120℃程度、水素分離膜型の固体酸化物形燃料電池では200〜600℃程度である。
また、かかる構成の燃料電池において、柔軟性部材は、燃料電池の動作温度よりも低いガラス転移点を有し、燃料電池の動作温度よりも高い融点を有する熱可塑性樹脂を含むものとしてもよい。このような構成とすれば、第2のシール部は、燃料電池の動作時に発生する熱を利用して軟化状態となり、確実なシール性を確保することができる。
また、かかる構成の燃料電池において、柔軟性部材は、常温よりも高いガラス転移点を有する熱可塑性樹脂を含むものとしてもよい。このような構成とすれば、常温下では軟化しない熱可塑性樹脂を含むので、燃料電池の製造時などにおいて第2のシール部のハンドリング性を良くすることができる。なお、上述の常温とは、燃料電池を動作させない状態の大気温度に依存する温度であり、例えば、−20〜40℃をいう。
また、かかる構成の燃料電池において、第1のシール部は、燃料電池の所定の部材に向けて突出するシールリップ部を有し、第2のシール部は、燃料電池の動作温度において、シールリップ部よりも広い範囲で第1のシール部と当接するものとしてもよい。このような構成とすれば、柔軟性の高い第2のシール部によりシール性を確保しながら、第1のシール部のシールリップ部にかかる燃料電池の締結圧力を軽減させるので、シールリップ部の劣化や摩耗が生じにくくなり、長期耐久性を向上させることができる。
また、かかる構成の燃料電池において、柔軟性部材は、絶縁性を有するものとしてもよい。このような構成とすれば、燃料電池が衝撃を受けるなどして、第1のシール部と燃料電池の所定の部材との間にズレが生じ、燃料電池の締結力により所定の部材に歪曲が生じても、絶縁性を有する第2のシール部が、所定の部材同士が直接接触することを防止するので、簡単な構成で電気的な短絡を防止することができる。
本発明の実施例について説明する。
(1)燃料電池10の概略構成:
図1は、本発明の実施例としての燃料電池10の概略構成を示す説明図である。本実施例の燃料電池10は、固形高分子形の燃料電池であり、動作温度は80℃である。かかる燃料電池10は、電解質膜・電極接合体20の両側を、ガス拡散層30、セパレータ40が挟持して形成される積層体アセンブリを複数積層して構成される。図1には、その積層される一部分について、積層方向の断面を示している。
電解質膜・電極接合体20は、燃料電池の電気化学反応が行われる部位であり、アノード電極層22、電解質膜23、カソード電極層24により構成される。電解質膜23は、固体高分子材料により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。本実施例においては、フッ素系樹脂を用いた。
アノード電極層22及びカソード電極層24は、導電性を有する担体上に触媒を担持させることによって形成される。本実施例においては、白金触媒を担持したカーボン粒子と、電解質膜23を構成する電解質と同一材質の電解質とを用いて電極ペーストを作製し、この電極ペーストを、電解質膜23に塗布し、乾燥・固着させたものを用いた。
ガス拡散層30は、電解質膜・電極接合体20での電気化学反応に供される反応ガス(水素を含有する燃料ガスあるいは酸素を含有する酸化ガス)の流路になると共に、集電を行なうものである。ガス拡散層30は、一般的に、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンナノチューブなどによって形成することができる。本実施例においては、カーボンクロスを用いた。
セパレータ40は、反応ガスの流路となるガス拡散層30の壁面を成す部位である。本実施例のセパレータ40は、カソード側プレート42と中間プレート43とアノード側プレート44とを一体化した3層セパレータとした。かかるセパレータ40は、燃料電池の運転温度を調節するための冷却水流路46をその内部に備えている。材質には、ステンレス鋼を用いたが、ガス不透過な導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、焼成カーボンなどであってもよい。なお、セパレータは、上述の3層セパレータに限られるものではなく、例えば、2層からなるセパレータや、表面に凹凸を有するセパレータなど、種々のセパレータを用いることができることは言うまでもない。
このセパレータ40と、後述する第1シール部52には、貫通孔が設けられている。この貫通孔は、連通して酸化ガス供給マニホールド62、酸化ガス排出マニホールド64を形成している。図示するとおり、酸化ガス供給マニホールド62に供給された酸化ガスとしての空気は、セパレータ40の内部を通って、ガス拡散層30に供給され、カソード電極層24での燃料電池反応に供される。そして、その排ガス(カソード排ガス)は、ガス拡散層30からセパレータ40の内部を経由して、酸化ガス排出マニホールド64へと排出される。なお、説明は省略するが、燃料ガスや冷却水についても、図示していない他の断面においてセパレータ40及び第1シール部52に形成されたマニホールドを通じて、アノード電極層22または冷却水流路46に供給され、排出される。
また、各々のセパレータ40の間であって、電解質膜・電極接合体20及びガス拡散層30の外周部には、反応ガス流路におけるシール性を確保するためのシール構造体が設けられている。このシール構造体は、第1シール部52、第2シール部54、第3シール部56からなる。なお、この第1シール部52及び第2シール部54は、特許請求の範囲に記述した第1のシール部及び第2のシール部にそれぞれ対応している。
第3シール部56は、ガス拡散層30を流れる酸化ガスまたは燃料ガスをシールするための部材であり、ガス拡散層30と電極接合体20とセパレータ40と第1シール部52とに当接するように形成されている。第3シール部56には、弾性を有する種々の部材を用いることができる。本実施例においては、低硬度の熱可塑性樹脂に軟化剤を添加した部材を用いた。
第1シール部52は、酸化ガス供給マニホールド62及び酸化ガス排出マニホールド64を流れる酸化ガスとしての空気をシールするためのシール部材であり、電解質膜・電極接合体20の端部と一体化されている。勿論、図示しない断面においては、燃料ガスをシールする役割も担っている。この第1シール部52の両面には、凸状のシールリップ部が設けられている。このように凸状のシールリップ部を設けるのは、燃料電池10の締結力を狭い面積で受けることで、シール性を高めるためである。
第1シール部52は、本実施例においては、燃料電池10の動作温度(本実施例においては80℃)において軟化状態とならない部材で構成している。柔軟性の高い材質で構成すると、燃料電池10の締結力によりセパレータ40が歪曲するため、所定の硬度が必要となるからである。また、耐水素性や耐水性を備えた部材を用いることが望ましい。本実施例においては、フッ素ゴムを用いたが、これに限られるものではなく、EPD系ゴム、シリコンゴムなど、種々の材質を用いることができる。なお、以後、説明の便により、第1シール部52のうち、酸化ガス供給マニホールド62及び酸化ガス排出マニホールド64よりも外側(電解質膜・電極接合体20と反対方向)に位置する部分を「第1シール部52a」、酸化ガス供給マニホールド62及び酸化ガス排出マニホールド64よりも内側(電解質膜・電極接合体20の方向)に位置する部分を「第1シール部52b」と呼ぶこととする。
第2シール部は、第1シール部52のシール機能をより確実にするためのシール部材であり、第1シール部52のシールリップ部とセパレータ40との間に、両者に当接して設けられている。本実施例においては、第2シール部54の設置範囲は、第1シール部52のシールリップ部の断面積よりも広い範囲としている。
この第2シール部54には、燃料電池10の動作温度において、第1シール部52よりも柔軟性の高い柔軟性部材が用いられる。この第2シール部54は、望ましくは、燃料電池10の動作温度よりも低いガラス転移点を有し、燃料電池10の動作温度よりも高い融点を有する熱可塑性樹脂である。このような熱可塑性樹脂を用いることにより、燃料電池10の運転により生じる熱を利用して、動作温度において軟化状態にすることができる。また、さらに望ましくは、常温よりも高いガラス転移点を有する熱可塑性樹脂である。このような熱可塑性樹脂を用いることにより、燃料電池10の製造時において、第2シール部54は軟化しないため、ハンドリング性を良くすることができる。また、第2シール部54は、絶縁性を有することが望ましい。なお、上述の常温とは、燃料電池10を動作させない状態の大気温度に依存する温度であり、例えば、−20〜40℃をいう。
第2シール部54には、本実施例においては、ガラス転移点が約37℃、融点が約187℃であるナイロン11を用いたが、これに限られるものではない。燃料電池10の動作温度と、熱可塑性樹脂のガラス転移点及び融点との関係を考慮して、汎用樹脂、汎用エンジニアリング樹脂、スーパーエンジニアリング樹脂など、種々の熱可塑性樹脂の中から適宜選択すればよい。また、本実施例においては、単一の材質からなる熱可塑性樹脂を用いたが、これに限るものではなく、上述の条件を満たす熱可塑性樹脂を含む複合材料であってもよい。もとより、熱可塑性樹脂に限らず、低硬度のゴム、粘土など、第1シール部52よりも柔軟性の高い柔軟性部材であればよい。
また、第2シール部54は、本実施例においては、セパレータ40上に、0.1mm程度の厚みでスクリーン印刷により塗布することで形成した。このように、第2シール部54を薄い層として形成することで、第2シール部54が軟化しても、燃料電池10の締結力によりセパレータ40の歪曲を抑制することができる。勿論、第2シール部54は、所定の厚みの樹脂シート等を接着剤等により接着するものであってもよい。
(2)燃料電池10のシール性に関する効果:
燃料電池10のシール性に関する効果について、図2を用いて説明する。図2(a)は、比較例として作成した燃料電池における反応ガスのシール構造を示す説明図である。この燃料電池は、第1シール部52bとカソード側プレート42またはアノード側プレート44との間に、第2シール部54を備えていない。すなわち、第1シール部52bのシールリップ部がカソード側プレート42またはアノード側プレート44と直接的に当接している。
かかる構成の燃料電池では、カソード側プレート42またはアノード側プレート44にうねりやそりなどが生じた場合や、第1シール部52bのシールリップ部が長期使用により劣化した場合などには、第1シール部52と、カソード側プレート42またはアノード側プレート44との間に微少な隙間が生じ、十分なシール性が確保できないことがある。また、第1シール部52bのシールリップ部は、燃料電池10の締結力を集中的に受けることとなるので、シールリップ部は劣化や摩耗を生じやすく、時間経過と共にシール性が低下しやすいという問題がある。
一方、図2(b)は、図1に示した本実施例の燃料電池10の第1シール部52bの周辺部分を拡大して示した説明図である。この例では、上述の通り、第1シール部52bと、カソード側プレート42またはアノード側プレート44との間には、第2シール部54が、第1シール部52bと、カソード側プレート42またはアノード側プレート44とに当接するように設けられている。なお、図1に示した第1シール部52aの周辺部については、第1シール部52bと同様の構成であるため、説明を省略する。
かかる構成の燃料電池10において、燃料電池10の運転が開始され、動作温度(本実施例では80℃)となると、そのガラス転移点が約37℃である第2シール部54が軟化状態となる。一方、第1シール部52bについては、上述の通り、動作温度では軟化状態とはならない。したがって、図2(c)に示すように、第1シール部52bのシールリップ部は、燃料電池10の締結力により、軟化状態となった第2シール部54の中に入り込んだ状態となる。このとき、第2シール部54は、図2(c)に図示するように、第1シール部52bのシールリップ部以外の範囲についても、第1シール部52bと当接することがより望ましい。
かかる構成の燃料電池10では、第1シール部52bとカソード側プレート42またはアノード側プレート44との間に介挿された第2シール部54が、燃料電池10の運転により発生する熱を利用して軟化状態となる。したがって、第1シール部52b、カソード側プレート42、アノード側プレート44にうねり、そり、凹凸などがある場合であっても、軟化状態となった第2シール部54が、それに追随してシール性を確保することができる。
また、かかる燃料電池10では、第2シール部54は、第1シール部52bのシールリップ部以外の範囲についても、第1シール部52bと当接する。第2シール部54は軟化状態にあるので、第2シール部54と第1シール部52b、第2シール部54とカソード側プレート42またはアノード側プレート44とは、十分な密着性が得られる。しがたって、図2(a)に示した比較例と比べて、小さな締結力でシール性を確保することができる。また、同じ締結力であっても、第2シール部54と第1シール部52bとが当接する部分で締結力を受けることとなるので、図2(a)の場合と比べて、当接面積が増加した分、単位面積あたりが受ける締結力が減少することとなる。以上のことから、第1シール部52bのシールリップ部にかかる締結圧力が減少するので、長期使用においても第1シール部52bのシールリップ部の劣化や摩耗を低減させ、耐久性を向上させることができる。
なお、燃料電池10の運転が停止し、温度が低下すると、熱可塑性樹脂を用いた第2シール部54は硬化状態となるが、燃料電池10を運転して温度が上昇する度に軟化状態に戻る。したがって、燃料電池10を使用している段階において、カソード側プレート42またはアノード側プレート44のうねりやそりが生じたり、第1シール部52bのシールリップ部の劣化や摩耗が生じたりしても、その状態に対応することができる。
(3)燃料電池10の短絡防止に関する効果:
燃料電池10の短絡防止に関する効果について、図3を用いて説明する。図3(a)は、比較例として作成した、第2シール部54を備えていない燃料電池のカソード側プレート42及びアノード側プレート44の先端部を示している。図示するように、この燃料電池が外的衝撃を受けるなどして、第1シール部52aが内側(電解質膜・電極接合体20の方向)にずれてしまうと、カソード側プレート42とアノード側プレート44との間には、第1シール部52aが存在しない部分が生じる。このとき、カソード側プレート42及びアノード側プレート44には、燃料電池の締結力が作用しているため、この作用力が大きいと、カソード側プレート42とアノード側プレート44は互いの方向に歪曲し、その先端部で接触することとなる。このように、カソード側プレート42とアノード側プレート44とが接触すると電気的短絡が起こる。
一方、図3(b)は、図1に示した本実施例の燃料電池10の第1シール部52aの周辺部分を拡大して示している。この場合、図3(a)と同様に、第1シール部52aが内側にずれて、燃料電池10の締結力によりカソード側プレート42及びアノード側プレート44が互いの方向に歪曲しても、その内側に設けられた第2シール部54同士が接触することとなる。したがって、第2シール部54を絶縁部材で構成すれば、簡単な構成で電気的短絡を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした形態に限られるものではなく、本発明の要旨を脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、実施例に示した固形高分子形燃料電池に限るものではない。第2シール部54のガラス転移点及び融点と燃料電池の運転温度との整合性に配慮すれば、種々の形式の燃料電池として構成することができる。
実施例としての本発明の燃料電池の概略構成を示す説明図である。 シール部の詳細構成を示す説明図である。 セパレータの歪曲による電気的短絡を防止するための説明図である。
符号の説明
10…燃料電池
20…電解質膜・電極接合体
22…アノード電極層
23…電解質膜
24…カソード電極層
30…ガス拡散層
40…セパレータ
42…カソード側プレート
43…中間プレート
44…アノード側プレート
46…冷却水流路
52,52a,52b…第1シール部
54…第2シール部
56…第3シール部
62…酸化ガス供給マニホールド
64…酸化ガス排出マニホールド

Claims (5)

  1. 電気化学反応に供される反応ガスの漏洩を防止するシール部を備えた燃料電池であって、
    前記シール部は、
    第1のシール部と、
    前記燃料電池の動作温度において前記第1のシール部よりも柔軟性の高い柔軟性部材を用い、前記第1のシール部と前記燃料電池の所定の部材との間に介挿された第2のシール部と
    を備えた燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記柔軟性部材は、前記燃料電池の動作温度よりも低いガラス転移点を有し、前記燃料電池の動作温度よりも高い融点を有する熱可塑性樹脂を含む
    燃料電池。
  3. 前記柔軟性部材は、常温よりも高いガラス転移点を有する熱可塑性樹脂を含む請求項2記載の燃料電池。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか記載の燃料電池であって、
    前記第1のシール部は、前記燃料電池の所定の部材に向けて突出するシールリップ部を有し、
    前記第2のシール部は、前記燃料電池の動作温度において、前記シールリップ部よりも広い範囲で前記第1のシール部と当接する
    燃料電池。
  5. 前記柔軟性部材は、絶縁性を有する請求項1ないし請求項4のいずれか記載の燃料電池。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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