JP2008304334A - 分注装置及び自動分析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】試薬や洗剤等を含む液体を希釈して希釈液体を調整する調整作業に煩わされることのない分注装置及び自動分析装置を提供すること。
【解決手段】シリンジポンプに洗浄水を吸引し、吸引した洗浄水を排出させることにより、シリンジポンプと配管によって接続された分注プローブから液体を分注する分注装置及び自動分析装置。分注装置7の分注プローブは、配管72に接続され、液体を分注する小径プローブ7bが、洗浄水を吐出する大径プローブ7c内に配置された二重構造からなり、小径プローブが吐出した液体を大径プローブが吐出する洗浄水によって所定濃度の希釈液体とする。
【選択図】 図2
【解決手段】シリンジポンプに洗浄水を吸引し、吸引した洗浄水を排出させることにより、シリンジポンプと配管によって接続された分注プローブから液体を分注する分注装置及び自動分析装置。分注装置7の分注プローブは、配管72に接続され、液体を分注する小径プローブ7bが、洗浄水を吐出する大径プローブ7c内に配置された二重構造からなり、小径プローブが吐出した液体を大径プローブが吐出する洗浄水によって所定濃度の希釈液体とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、分注装置及び自動分析装置に関するものである。
従来、血液や体液等の生体試料を分析する自動分析装置は、分注装置を用いて検体や試薬等の液体試料を反応容器に分注しており、洗浄水を充填した分注配管に接続した分注プローブによって検体や試薬を分注している(例えば、特許文献1参照)。
ところで、自動分析装置は、近年、試薬や洗剤等を濃縮した形態でユーザーに提供する濃縮試薬や洗剤原液等が一部で使用されている。これら濃縮試薬等、例えば、濃縮試薬は、使用する際にユーザー側で所定マニュアルの下に希釈する必要があり、希釈作業が煩雑で、ユーザーの作業上の負担が大きいという問題があった。また、洗剤原液を使用する場合も、自動分析装置に搭載した希釈機構によって洗剤原液を希釈しており、希釈液体を調整する調整作業が煩わしいという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、試薬や洗剤等を含む液体を希釈して希釈液体を調整する調整作業に煩わされることのない分注装置及び自動分析装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の分注装置は、シリンジポンプに洗浄水を吸引し、吸引した前記洗浄水を排出させることにより、前記シリンジポンプと配管によって接続された分注プローブから液体を分注する分注装置であって、前記分注プローブは、前記配管に接続され、前記液体を分注する小径プローブが、前記洗浄水を吐出する大径プローブ内に配置された二重構造からなり、前記小径プローブが吐出した前記液体を前記大径プローブが吐出する洗浄水によって所定濃度の希釈液体とすることを特徴とする。
また、本発明の分注装置は、上記の発明において、前記小径プローブと前記大径プローブは、プローブ軸に沿って互いに相対移動自在であることを特徴とする。
また、本発明の分注装置は、上記の発明において、前記小径プローブと前記大径プローブは、歯車機構によって相対移動されることを特徴とする。
また、本発明の分注装置は、上記の発明において、前記配管は、前記大径プローブに前記洗浄水を供給する大径配管がプローブ切替弁を介して接続されていることを特徴とする。
また、本発明の分注装置は、上記の発明において、前記大径配管は、前記大径プローブが吸引した廃液を廃棄する廃棄機構が切替弁を介して接続されていることを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の自動分析装置は、検体と試薬とを攪拌して反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記反応液を分析する自動分析装置であって、液体の配置部と、前記分注装置とを備え、前記小径プローブによって前記液体を分注すると共に、前記小径プローブが吐出した前記液体を前記大径プローブが吐出する洗浄水によって所定濃度の希釈液体とすることを特徴とする。
また、本発明の自動分析装置は、上記の発明において、前記小径分注ポンプによる前記液体の吐出量及び前記大径分注ポンプによる前記洗浄水の吐出量を制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
本発明の分注装置は、配管に接続され、液体を分注する小径プローブが、洗浄水を吐出する大径プローブ内に配置された二重構造からなり、小径プローブが吐出した液体を大径プローブが吐出する洗浄水によって所定濃度の希釈液体とし、本発明の自動分析装置は、前記分注装置を備えているので、自動分析装置にセットした反応容器内で直接希釈液体を作ることができる。このため、本発明の分注装置及び自動分析装置は、ユーザーが試薬や洗剤等を含む液体を希釈して希釈液体を調整する調整作業に煩わされることがないという効果を奏する。
(実施の形態1)
以下、本発明の攪拌装置及び自動分析装置にかかる実施の形態1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、実施の形態1の分注装置を備えた実施の形態1の自動分析装置を示す概略構成図である。図2は、実施の形態1の分注装置の概略構成を示すブロック図である。
以下、本発明の攪拌装置及び自動分析装置にかかる実施の形態1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、実施の形態1の分注装置を備えた実施の形態1の自動分析装置を示す概略構成図である。図2は、実施の形態1の分注装置の概略構成を示すブロック図である。
自動分析装置1は、図1に示すように、第1試薬テーブル2、第2試薬テーブル3、反応テーブル5、第1試薬分注装置7、第2試薬分注装置9、検体容器移送部11、攪拌部13、測光部14、洗浄部15及び制御部17を備えている。
第1試薬テーブル2及び第2試薬テーブル3は、それぞれ構造が同一であるので、第1試薬テーブル2について説明し、第2試薬テーブル3については、対応する構成要素に対応する符号を使用する。
第1試薬テーブル2は、図1に示すように、駆動手段に回転されて保持した第1試薬の濃縮試薬容器2bと複数の試薬容器2aとを周方向に搬送する。このとき、第1試薬テーブル2は、外周に第1読取部2cが配置されている。第1読取部2cは、濃縮試薬容器2bと複数の試薬容器2aに添付されたバーコードラベル等の情報記録媒体の情報を読み取る。
濃縮試薬容器2bは、濃縮試薬を保持した容器であり、第1試薬テーブル2に設置されている。ここで、濃縮試薬容器2bは、第1試薬分注装置7の大径プローブ7cの移動軌跡上であれば、第1試薬テーブル2以外の場所に設置してもよく、濃縮試薬容器3bも第2試薬分注装置9の大径プローブ9cの移動軌跡上であれば、第2試薬テーブル3以外の場所に設置してもよい。
反応テーブル5は、図1に示すように、複数の反応容器6が周方向に沿って配列され、試薬テーブル2,3の駆動手段とは異なる駆動手段によって正転或いは逆転されて反応容器6を搬送する。反応テーブル5は、例えば、一周期で時計方向に(1周−1反応容器)/4回転し、四周期で(1周−1反応容器)回転する。
反応容器6は、四角筒形状の容量が数nL〜数十μLと微量なキュベットであり、測光部14が出射する分析光に含まれる光の80%以上を透過する透明素材、例えば、耐熱ガラスを含むガラス,環状オレフィンやポリスチレン等の合成樹脂が使用される。反応容器6は、反応テーブル5の近傍に設けた第1試薬分注装置7や第2試薬分注装置9によって第1試薬テーブル2や第2試薬テーブル3の試薬容器2a,3aから試薬が分注され、或いは濃縮試薬容器2b,3bから濃縮試薬が分注された後、希釈用の洗浄水が吐出される。
ここで、第1試薬分注装置7及び第2試薬分注装置9は、それぞれ構造が同一であるので、第1試薬分注装置7について説明し、第2試薬分注装置9については、対応する構成要素に対応する符号を使用する。
第1試薬分注装置7は、図1及び図2に示すように、水平面内を矢印方向に回動されると共に、上下方向に昇降されるアーム7a、試薬と濃縮試薬を分注する小径プローブ7b及び洗浄水を吐出する大径プローブ7cを有し、洗浄水によって小径プローブ7bを洗浄する洗浄槽8がプローブ7b,7cの移動軌跡上に配置されている。洗浄槽8は、小径プローブ7bから吐出させて小径プローブ7bの内側を洗浄した洗浄水を廃棄すると共に、槽内に噴出する洗浄水によって小径プローブ7bの外側を洗浄する。
ここで、小径プローブ7b及び大径プローブ7cは、図2に示すように、大径プローブ7c内に小径プローブ7bが配置された二重構造に構成され、互いにプローブ軸に沿って小径プローブ7bが大径プローブ7cに対して上下方向に相対移動自在に組み付けられている。このとき、図2は、試薬又は濃縮試薬を分注するため、小径プローブ7bが大径プローブ7cに対して最下方に移動され、切替弁71,74,76,82が切り替えられた状態を示している。
このため、大径プローブ7cは、図3に示すように、小径プローブ7bの揺れを規制するゴム等の弾性体からなる揺止め部材7dが小径プローブ7bとの間に配置されている。ここで、揺止め部材7dは、図4に示すように、大径プローブ7cに取り付けられるリング部7eの内側に小径プローブ7bの外面に当接する当接片7fが周方向に等間隔で設けられている。また、大径プローブ7cは、図5に示すように、小径プローブ7bとの間を液密、かつ、上下動自在にシールするOリング7hが止め部材7jによって上端にねじ止めされている。
そして、第1試薬分注装置7は、アーム7a、小径プローブ7b及び大径プローブ7cの他に、図2に示すように、大径分注ポンプ73、小径分注ポンプ75、洗浄水ポンプ78及び歯車機構80を備えている。
大径分注ポンプ73は、図2に示すように、小径プローブ7bと洗浄水タンク79とを接続する配管72に切替弁74を介して設けられている。大径分注ポンプ73は、プローブ切替弁71を切り替えることによって濃縮試薬を希釈する洗浄水を大径プローブ7cへ圧送するシリンジポンプである。小径分注ポンプ75は、大径分注ポンプ73に隣接した配管72に切替弁76を介して設けられている。小径分注ポンプ75は、プローブ切替弁71を切り替えることによって濃縮試薬や試薬を分注した小径プローブ7b内を洗浄する洗浄水を小径プローブ7bへ圧送するシリンジポンプである。
ここで、配管72は、切替弁74と歯車機構80との間にプローブ切替弁71が設けられ、プローブ切替弁71と大径プローブ7cとの間が配管81によって接続されている。
洗浄水ポンプ78は、図2に示すように、洗浄水タンク79に貯留された脱気した洗浄水を配管72へ圧送する。このとき、電磁弁77は、制御部17からの制御信号によって、吸い上げた洗浄水を配管72内に圧送する場合には「開」に切り替えられ、小径分注ポンプ75によって小径プローブ7bから濃縮試薬や洗浄水を吐出する場合、又は大径分注ポンプ73によって大径プローブ7cから洗浄水を吐出する場合には「閉」に切り替えられる。
歯車機構80は、小径プローブ7bを大径プローブ7cに対してプローブ軸に沿って上下方向へ相対移動させる移動手段であり、図2に示すように、小径プローブ7b上方の配管72に設けたラック80aと、ラック80aと噛合し、モータの回転軸に取り付けられたピニオン80bとを有している。ここで、図6は、大径分注ポンプ73を駆動して大径プローブ7cから洗浄水を吐出するため、小径プローブ7bを大径プローブ7cに対して最上方に移動し、各切替弁71,74,76,82を切り替えた状態を示している。
検体容器移送部11は、図1に示すように、複数のラック11aを矢印方向に沿って移送する移送手段であり、ラック11aを歩進させながら移送する。ラック11aは、検体を収容した複数の検体容器11bを保持している。ここで、検体容器11bは、検体容器移送部11によって移送されるラック11aの歩進が停止するごとに、水平方向に回動すると共に、上下方向に昇降する駆動アーム12aと、駆動アーム12aに支持されたプローブ12bとを有する検体分注装置12によって検体が各反応容器6へ分注される。このため、検体分注装置12は、洗浄水によってプローブ12bを洗浄する洗浄槽を有している。
攪拌部13は、図1に示すように、反応テーブル5外周の第2試薬分注装置9近傍に配置され、反応容器6に分注された検体と試薬とを含む液体試料を攪拌する。攪拌部13は、例えば、表面弾性波素子によって液体試料を非接触で攪拌する攪拌装置や、攪拌棒によって液体試料を攪拌する攪拌装置が使用される。
測光部14は、図1に示すように、反応テーブル5外周の攪拌部13と洗浄部15との間に配置され、試薬と検体とが反応した反応容器6内の反応液を分析するための分析光を出射する。測光部14は、反応容器6内の反応液を透過した分析光の光量に関する光信号を制御部17へ出力する。
洗浄部15は、図1に示すように、反応テーブル5外周の検体分注装置12近傍に配置され、洗剤原液と洗浄水とを分注して希釈洗剤による洗浄が終了した反応容器6を洗浄する。洗浄部15は、図7に示すように、希釈洗剤の洗剤ノズル対15A,15B、4対の洗浄ノズル対15C〜15Fと、吸引ノズル15Gと、空気ノズル15Hを有し、これらは保持部材15Jに保持されて一体に上下動する。
洗剤ノズル対15A,15Bは、希釈洗剤を反応容器6に吐出する吐出ノズル15aと、吐出ノズル15aよりも長い吸引ノズル15bとを有している。洗浄ノズル対15C〜15Fは、構成が同一であり、例えば、洗浄ノズル対15Cは、洗浄水を反応容器6に吐出する吐出ノズル15aと、吸引ノズル15bとを有している。吸引ノズル15Gは、洗浄水を吸引し、洗浄ノズル対15Fが反応容器6に吐出した洗浄水を排出する吸引ノズル15bを有している。空気ノズル15Hは、洗浄ノズル対15E〜15Fから吐出した洗浄水による洗浄(すすぎ)が終了した反応容器6に乾燥空気を吐出して乾燥させる。
ここで、洗剤ノズル対15A,15B及び洗浄ノズル対15C〜15Fは、それぞれ2本の独立したチューブを有するチューブ対15Kが接続されている。各チューブ対15Kは、一方のチューブによって吐出用の洗浄水を供給し、他方のチューブによって反応容器6から吸引した洗浄水を排出する。また、吸引ノズル15Gは、反応容器6から吸引した洗浄水を排出するチューブ15cが接続され、空気ノズル15Hは、乾燥空気を供給するチューブ15dが接続されている。
制御部17は、例えば、マイクロコンピュータ等が使用され、図1に示すように自動分析装置1と接続され、自動分析装置1の各構成部の作動を制御すると共に、測光部14が出力した光信号に基づく反応液の吸光度から検体の成分濃度等を分析する。また、制御部17は、キーボード等の入力部18から入力される分析指令に基づいて自動分析装置1の各構成部の作動を制御しながら分析動作を実行させると共に、分析結果や警告情報の他、入力部18から入力される表示指令に基づく各種情報等をディスプレイパネル等の表示部19に表示する。更に、制御部17は、分析項目によって決まる濃縮試薬の希釈倍率に従って小径分注ポンプ75や大径分注ポンプ73の駆動を制御することにより、濃縮試薬や希釈用洗浄水の吐出量を制御する。同様に、自動分析装置1が洗剤原液を使用する場合には、制御部17は、分析項目によって決まる洗剤原液の希釈倍率に従って小径分注ポンプ75や大径分注ポンプ73の駆動を制御する。
以上のように構成される自動分析装置1は、制御部17の制御の下に作動し、回転する反応テーブル5によって周方向に沿って搬送されてくる複数の反応容器6に検体分注装置12によってラック11aに保持された複数の検体容器11bから検体が順次分注される。検体が順次分注された反応容器6は、試薬分注機構6,7が試薬容器2a,3aから順次試薬を分注し、或いは濃縮試薬容器2b,3bから濃縮試薬を分注した後、希釈用の洗浄水を吐出して希釈試薬とされる。
このようにして、試薬と検体が分注された反応容器6は、反応テーブル5が停止する都度、攪拌部13によって順次攪拌されて試薬と検体とが反応し、反応テーブル5が再び回転したときに測光部14を通過する。このとき、反応容器6内の試薬と検体とが反応した反応液は、測光部14で測光され、制御部17によって成分濃度等が分析される。そして、反応液の測光が終了した反応容器6は、洗浄部15に移送されて洗浄された後、再度検体の分析に使用される。
このとき、本発明の分注装置、例えば、第1試薬分注装置7は、大径プローブ7c内に小径プローブ7bが配置された二重構造からなり、小径プローブ7bが大径プローブ7cに対してプローブ軸に沿った上下方向に相対移動自在に組み付けられている。このため、濃縮試薬容器2bから反応容器6に分注した濃縮試薬を洗浄水によって希釈して所定濃度の希釈試薬とする際、第1試薬分注装置7は、制御部17の制御の下に以下のように使用される。
先ず、第1試薬分注装置7は、図2に示すように、小径プローブ7bが大径プローブ7cに対して最下方に移動された状態でアーム7aを大径プローブ7c及び小径プローブ7bと共に回動させ、大径プローブ7cを濃縮試薬容器2bの直上で停止させる。
次に、第1試薬分注装置7は、アーム7aを所定位置まで下降させ、小径プローブ7bの下端を濃縮試薬容器2b内へ挿入する。次いで、第1試薬分注装置7は、小径分注ポンプ75に洗浄水を吸引する。これにより、配管72内の洗浄水が、図8に矢印で示すように移動し、濃縮試薬が濃縮試薬容器2bから小径プローブ7bに所定量吸引される。このとき、小径プローブ7bは、洗浄水との間に空気層を介して濃縮試薬を吸引する。
そして、第1試薬分注装置7は、アーム7aを大径プローブ7c及び小径プローブ7bと共に上昇させた後、アーム7aを回動して小径プローブ7bを分注対象の反応容器6の直上で停止させる。次に、第1試薬分注装置7は、アーム7aを所定位置まで下降させた後、小径分注ポンプ75から洗浄水を排出する。これにより、配管72内の洗浄水が、図9に矢印で示すように移動し、吸引した濃縮試薬Rcが小径プローブ7bから反応容器6に分注される。
次いで、第1試薬分注装置7は、アーム7aを上昇させた後、アーム7aを回動して小径プローブ7bを洗浄槽8の直上で停止させる。その後、第1試薬分注装置7は、アーム7aを所定位置まで下降させた後、小径分注ポンプ75から洗浄水を排出する。これにより、配管72内の洗浄水が、図10に矢印で示すように移動し、小径プローブ7bから洗浄水Wが吐出される。この結果、濃縮試薬Rcを反応容器6に分注した小径プローブ7bは、内側が洗浄水によって洗浄される。このとき、小径プローブ7bは、洗浄槽8内に噴出する洗浄水によって外側が洗浄される。これにより、小径プローブ7bは、内外に付着した濃縮試薬Rcが洗浄水によって洗浄される。
次に、第1試薬分注装置7は、アーム7aを上昇させると共に、歯車機構80によって小径プローブ7bを大径プローブ7cに対して上昇させる。このとき、第1試薬分注装置7は、図6に示したように、小径プローブ7bの下端を配管81よりも上方へ移動させると共に、切替弁74及びプローブ切替弁71を切り替える。次いで、第1試薬分注装置7は、アーム7aを水平方向に回動し、小径プローブ7bを分注対象の反応容器6の直上で停止させる。その後、第1試薬分注装置7は、大径分注ポンプ73を駆動し、図11に矢印で示すように洗浄水を配管72から配管81へと移動させ、大径プローブ7cから洗浄水Wを反応容器6に吐出する。
これにより、反応容器6は、先に分注された濃縮試薬Rcが洗浄水Wによって所定倍率の希釈試薬に希釈される。このとき、例えば、アルブミンの分析試薬の場合には濃縮試薬を4倍に希釈し、総タンパク質の分析試薬の場合には濃縮試薬を3倍に希釈する。
このように、第1試薬分注装置7は、濃縮試薬容器2bを自動分析装置1にセットすれば、分注作動の過程で直接反応容器6内に希釈試薬を調整する。このため、本発明の分注装置及び自動分析装置は、ユーザーが試薬の希釈作業に煩わされることがないという効果を奏する。
ここで、第1試薬分注装置7は、上述した濃縮試薬を希釈試薬に希釈するのと並行して試薬容器2aから試薬を分注することもできる。
(実施の形態2)
次に、本発明の攪拌装置及び自動分析装置にかかる実施の形態2について、図面を参照しつつ詳細に説明する。実施の形態1の分注装置は、濃縮試薬を希釈して希釈試薬としたのに対し、実施の形態2の分注装置は、試薬を分注する機能と洗剤原液を希釈して希釈洗剤とする機能とを有しており、反応容器内の廃液である反応液を廃棄する廃棄機構を備えている。図12は、実施の形態2の自動分析装置を示す概略構成図である。図13は、実施の形態2の分注装置の概略構成を示すブロック図である。
次に、本発明の攪拌装置及び自動分析装置にかかる実施の形態2について、図面を参照しつつ詳細に説明する。実施の形態1の分注装置は、濃縮試薬を希釈して希釈試薬としたのに対し、実施の形態2の分注装置は、試薬を分注する機能と洗剤原液を希釈して希釈洗剤とする機能とを有しており、反応容器内の廃液である反応液を廃棄する廃棄機構を備えている。図12は、実施の形態2の自動分析装置を示す概略構成図である。図13は、実施の形態2の分注装置の概略構成を示すブロック図である。
ここで、実施の形態2の自動分析装置は、試薬分注装置の構成が異なるだけで実施の形態1の自動分析装置と構成が同一であり、実施の形態2の試薬分注装置は、廃棄機構を備えていることを除いて実施の形態1の試薬分注装置と構成が同一である。従って、実施の形態2の試薬分注装置及び自動分析装置は、実施の形態1の試薬分注装置及び自動分析装置と同一の構成部分には同一の符号を付している。
実施の形態2の自動分析装置20は、図12に示すように、第1試薬テーブル2及び第2試薬テーブル3に第1試薬の濃縮試薬容器2b及び第2試薬の濃縮試薬容器3bに代えて反応容器6を洗浄する洗剤の希釈前の原液を保持した洗剤原液容器4が設置されている。
一方、実施の形態2の第1試薬分注装置7及び第2試薬分注装置9、例えば、第1試薬分注装置7は、図13に示すように、配管81に設けた切替弁82を介して廃棄機構85が設けられている。廃棄機構85は、反応容器6洗浄後の希釈洗剤を廃棄する機構であり、廃液タンク86と真空ポンプ88を有している。
廃液タンク86は、図13に示すように、一端が切替弁82に接続された配管83の他端に設けられている。真空ポンプ88は、一端が廃液タンク86に接続された排気管87の他端に設けられ、排気管87の中間に設けた液体トラップ89内を負圧に保持している。廃棄機構85は、廃液タンク86と真空ポンプ88との間に液体トラップ89を設けたことによって、真空ポンプ88が液体を吸い込むことを回避することができ、長期に亘って高い信頼性の下に使用することができる。
このように、第1試薬分注装置7は、大径プローブ7c内に小径プローブ7bが配置された二重構造からなると共に、小径プローブ7bが大径プローブ7cに対してプローブ軸に沿った上下方向に相対移動自在に組み付けられ、廃棄機構85を備えている。このため、反応液の測光が終了した反応容器6を所定濃度の希釈洗剤によって洗浄する際、第1試薬分注装置7は、制御部17の制御の下に以下のように使用される。
先ず、第1試薬分注装置7は、歯車機構80によって小径プローブ7bを大径プローブ7cに対して図13に示す位置から上昇させ、図14に示すように、小径プローブ7bの下端を配管81よりも上方へ移動させる。次に、第1試薬分注装置7は、アーム7aを大径プローブ7c及び小径プローブ7bと共に回動させ、大径プローブ7cを洗浄対象の反応容器6の直上で停止させる。
次いで、第1試薬分注装置7は、アーム7aを所定位置まで下降させ、大径プローブ7cの下端を反応容器6内へ挿入する。その後、第1試薬分注装置7は、プローブ切替弁71,切替弁82を図15に示すように切り替え、測光が終了した反応容器6内の反応液Lrを負圧によって吸引し、管路83を通って廃液タンク86へ廃棄する。
このとき反応液Lrは、負圧によって廃液タンク86へ吸引され、図15に矢印で示すように、配管81及び配管83を流れる。ここで、大径プローブ7cは、小径プローブ7bの下端が配管81よりも上方へ移動しているので、反応液が小径プローブ7bに阻害されることなく円滑に廃液タンク86へ流れる。
次に、第1試薬分注装置7は、アーム7aを上昇させた後、アーム7aを回動して大径プローブ7cを洗浄槽8の直上へ移動させる。次いで、第1試薬分注装置7は、アーム7aを所定位置まで下降させた後、切替弁74,82を図15に示す状態から図16に示す状態に切り替える。
そして、第1試薬分注装置7は、大径分注ポンプ73を駆動し、大径分注ポンプ73が排出した洗浄水を、図16に矢印で示すように配管72から配管81へと移動させ、大径プローブ7cから洗浄水Wを吐出する。これにより、大径プローブ7cは、吐出する洗浄水によって内側が洗浄されると共に、槽内に噴出する洗浄水によって外側が洗浄される。
その後、第1試薬分注装置7は、歯車機構80によって小径プローブ7bを大径プローブ7cに対して下降させ、図17に示すように、小径プローブ7bを大径プローブ7cの下端から突出させる。次に、第1試薬分注装置7は、アーム7aを大径プローブ7c及び小径プローブ7bと共に回動し第1試薬テーブル2の洗剤原液容器4の直上で停止させると共に、プローブ切替弁71,切替弁74を図17に示すように切り替える。
次いで、第1試薬分注装置7は、アーム7aを所定位置まで下降させ、小径プローブ7bの下端を洗剤原液容器4内の洗剤原液中に所定量挿入させる。その後、第1試薬分注装置7は、小径分注ポンプ75に洗浄水を吸引する。これにより、配管72内の洗浄水が、図18に矢印で示すように移動し、洗剤原液容器4内の洗剤原液が小径プローブ7b内に所定量吸引される。このとき、小径プローブ7bは、洗浄水との間に空気層を介して洗剤原液を吸引する。
そして、第1試薬分注装置7は、アーム7aを大径プローブ7c及び小径プローブ7bと共に上昇させた後、アーム7aを水平方向に回動して小径プローブ7bを洗浄対象の反応容器6の直上で停止させる。次に、第1試薬分注装置7は、アーム7aを所定位置まで下降させた後、小径分注ポンプ75から洗浄水を排出する。これにより、配管72内の洗浄水が、図19に矢印で示すように移動し、小径プローブ7bが吸引した洗剤原液Dcが反応容器6に吐出される。
次いで、第1試薬分注装置7は、アーム7aを上昇させた後、アーム7aを回動して小径プローブ7bを洗浄槽8の直上で停止させる。その後、第1試薬分注装置7は、アーム7aを所定位置まで下降させた後、小径分注ポンプ75から洗浄水を排出する。これにより、配管72内の洗浄水が、図20に矢印で示すように移動し、小径プローブ7bから洗浄水Wが吐出される。この結果、洗剤原液を反応容器6に分注した小径プローブ7bは、内側が洗浄水によって洗浄される。このとき、小径プローブ7bは、洗浄槽8内に噴出する洗浄水によって外側が洗浄される。これにより、小径プローブ7bは、内外に付着した洗剤原液が洗浄水によって洗浄される。
その後、第1試薬分注装置7は、アーム7aを所定位置まで上昇させると共に、歯車機構80によって小径プローブ7bを大径プローブ7cに対して上昇させる。このとき、第1試薬分注装置7は、図16に示したように、小径プローブ7bの下端を配管81よりも上方へ移動させると共に、切替弁74及びプローブ切替弁71を切り替える。次に、第1試薬分注装置7は、アーム7aを水平方向に回動し、小径プローブ7bを分注対象の反応容器6の直上で停止させる。
次いで、第1試薬分注装置7は、大径分注ポンプ73を駆動し、図21に矢印で示すように配管72及び配管81内の洗浄水を移動させ、洗剤原液が分注された反応容器6に大径プローブ7cから希釈用の洗浄水Wを吐出する。これにより、反応容器6は、所定倍率に希釈された希釈洗剤で満たされ、第1試薬分注装置7による洗剤原液と洗浄水の分注動作が終了する。このとき、反応容器6に吐出する洗浄水の量は、分析項目によって決まっている洗剤原液の希釈倍率に基づき、制御部17が大径分注ポンプ73の作動を制御することによって制御される。例えば、一般的な分析項目では、洗剤原液を50〜100倍に希釈する。
このようにして希釈洗剤が満たされた反応容器6は、反応テーブル5の回転によって洗浄部15へ搬送される間に希釈洗剤によって洗浄され、洗浄部15において洗浄水による洗浄が行われる。
このように、実施の形態2の自動分析装置20は、試薬分注装置7,9の大径プローブの移動軌跡上に洗剤原液容器4を配置しておけば、試薬分注装置7,9が分注作動の過程で直接反応容器6内に希釈洗剤を調整するので、ユーザーが希釈洗剤の調整作業に煩わされることがないという効果を奏する。
特に、実施の形態2の分注装置によれば、洗浄対象の反応容器6は、第1試薬分注装置7によって希釈洗剤が満たされる。このため、実施の形態2の分注装置を使用すると、自動分析装置20は、洗剤原液及び希釈洗剤のタンク、希釈洗剤の配管及び希釈洗剤を調整する希釈機構等が不要となるので、装置の小型化が容易になる。しかも、自動分析装置20の洗浄部15は、図22に示すように、希釈洗剤用の洗剤ノズル対15A,15B及びこれらのノズルに接続したチューブ対15Kも不要となるという利点がある。
なお、上述の実施の形態の分注装置は、濃縮試薬を分注して希釈試薬とする試薬分注装置や試薬と洗剤原液とを分注する試薬分注装置について説明したが、検体と洗剤原液とを分注する検体分注装置や、分注した濃縮試薬を希釈して希釈試薬とすると共に、分注した洗剤原液を希釈して希釈洗剤とする試薬分注装置として使用することも可能である。また、検体と洗剤原液とを分注する検体分注装置の場合、検体を所望の倍率に希釈して希釈検体として使用することも可能である。
また、本発明の自動分析装置は、第1試薬テーブル2と第2試薬テーブル3の2つの試薬テーブルを有するものについて説明したが、試薬テーブルは1つであってもよい。更に、本発明の自動分析装置は、1つの自動分析装置をユニットとして複数ユニット備えたものであってもよい。
1 自動分析装置
2 第1試薬テーブル
3 第2試薬テーブル
4 洗剤原液容器
5 反応テーブル
6 反応容器
7 第1試薬分注装置
7b 小径プローブ
7c 大径プローブ
7d 揺止め部材
8 洗浄槽
71 プローブ切替弁
72 配管
73 大径分注ポンプ
74,76 切替弁
75 小径分注ポンプ
77 電磁弁
78 洗浄水ポンプ
79 洗浄水タンク
80 歯車機構
81,83 配管
82 切替弁
85 廃棄機構
86 廃液タンク
87 排気管
88 真空ポンプ
89 液体トラップ
9 第2試薬分注装置
10 洗浄槽
11 検体容器移送部
12 検体分注装置
13 攪拌部
14 測光部
15 洗浄部
15C〜15F 洗浄ノズル対
15G 吸引ノズル
15H 空気ノズル
15J 保持部材
15K チューブ対
17 制御部
18 入力部
19 表示部
2 第1試薬テーブル
3 第2試薬テーブル
4 洗剤原液容器
5 反応テーブル
6 反応容器
7 第1試薬分注装置
7b 小径プローブ
7c 大径プローブ
7d 揺止め部材
8 洗浄槽
71 プローブ切替弁
72 配管
73 大径分注ポンプ
74,76 切替弁
75 小径分注ポンプ
77 電磁弁
78 洗浄水ポンプ
79 洗浄水タンク
80 歯車機構
81,83 配管
82 切替弁
85 廃棄機構
86 廃液タンク
87 排気管
88 真空ポンプ
89 液体トラップ
9 第2試薬分注装置
10 洗浄槽
11 検体容器移送部
12 検体分注装置
13 攪拌部
14 測光部
15 洗浄部
15C〜15F 洗浄ノズル対
15G 吸引ノズル
15H 空気ノズル
15J 保持部材
15K チューブ対
17 制御部
18 入力部
19 表示部
Claims (7)
- シリンジポンプに洗浄水を吸引し、吸引した前記洗浄水を排出させることにより、前記シリンジポンプと配管によって接続された分注プローブから液体を分注する分注装置であって、
前記分注プローブは、前記配管に接続され、前記液体を分注する小径プローブが、前記洗浄水を吐出する大径プローブ内に配置された二重構造からなり、
前記小径プローブが吐出した前記液体を前記大径プローブが吐出する洗浄水によって所定濃度の希釈液体とすることを特徴とする分注装置。 - 前記小径プローブと前記大径プローブは、プローブ軸に沿って互いに相対移動自在であることを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
- 前記小径プローブと前記大径プローブは、歯車機構によって相対移動されることを特徴とする請求項2に記載の分注装置。
- 前記配管は、前記大径プローブに前記洗浄水を供給する大径配管がプローブ切替弁を介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
- 前記大径配管は、前記大径プローブが吸引した廃液を廃棄する廃棄機構が切替弁を介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
- 検体と試薬とを攪拌して反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記反応液を分析する自動分析装置であって、
液体の配置部と、
請求項1〜4のいずれか一つに記載の分注装置とを備え、
前記小径プローブによって前記液体を分注すると共に、前記小径プローブが吐出した前記液体を前記大径プローブが吐出する洗浄水によって所定濃度の希釈液体とすることを特徴とする自動分析装置。 - 前記小径分注ポンプによる前記液体の吐出量及び前記大径分注ポンプによる前記洗浄水の吐出量を制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載の自動分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007152023A JP2008304334A (ja) | 2007-06-07 | 2007-06-07 | 分注装置及び自動分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007152023A JP2008304334A (ja) | 2007-06-07 | 2007-06-07 | 分注装置及び自動分析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008304334A true JP2008304334A (ja) | 2008-12-18 |
Family
ID=40233189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007152023A Withdrawn JP2008304334A (ja) | 2007-06-07 | 2007-06-07 | 分注装置及び自動分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008304334A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103293051A (zh) * | 2013-05-22 | 2013-09-11 | 深圳市希莱恒医用电子有限公司 | 一种用于全自动特定蛋白测试的混匀装置 |
CN106198111A (zh) * | 2016-08-18 | 2016-12-07 | 南京诺尔曼生物技术有限公司 | 一种在线样品采集存储装置 |
CN115932310A (zh) * | 2022-12-27 | 2023-04-07 | 山东中鸿特检生物科技有限公司 | 可拆卸样本位以及化学发光免疫分析装置 |
WO2023145194A1 (ja) * | 2022-01-31 | 2023-08-03 | 株式会社日立ハイテク | 自動分析装置 |
-
2007
- 2007-06-07 JP JP2007152023A patent/JP2008304334A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103293051A (zh) * | 2013-05-22 | 2013-09-11 | 深圳市希莱恒医用电子有限公司 | 一种用于全自动特定蛋白测试的混匀装置 |
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A711 | Notification of change in applicant |
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