JP2008304169A - 空調制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度制御系と湿度制御系との干渉による無駄なエネルギーの消費を低減する。
【解決手段】温度制御系11,21,23と湿度制御系12,22,24とを有する空調制御装置であって、温度設定値に対する許容値α及び湿度設定値に対する許容値βが設定され、室温が室温設定値±α以内であり、かつ、室内湿度が湿度設定値±β以内であるとき、前記湿度制御系に対して湿度制御の停止指令を送出する判定部25,26と、室温が室温設定値±αを逸脱したとき、または前記室内湿度が湿度設定値±βを逸脱したとき、前記湿度制御系に対して湿度制御停止の解除指令を送出し湿度制御を再開させる湿度制御停止解除部27とを設けた構成である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、無駄なエネルギーの消費を低減する空調制御装置に関する。
人体の温熱感に影響を及ぼす因子には、室温、室内湿度、平均輻射温度、活動量、着衣量、気流速度などがある。しかし、通常事務所ビル内の人の居る場所での気流速度は、0.1m/s以下であるので、温熱感への影響がほとんどない。着衣量は夏や冬等の季節では固定であり、活動量は事務用ビルやデパート等のようにビル用途で決まる。また、平均輻射温度は、窓側以外ではほぼ室温に追従する。
従って、各影響因子について検討すると、室温を除けば、湿度が人の快適性に大きく影響することになる。
しかし、多くの事務所ビル等の空調制御は、ほとんどが室温制御のみであって、湿度については何ら考慮されていないのが実情である。なぜならば、冷房時に湿度も制御しようとした場合、一般の空調機では冷却コイル、加熱コイルの順に配置し、冷却コイルにて過冷却による減湿を行うことから、室温を調整するために加熱コイルにて空気の再熱サイクル過程が必要となり、結果として温度制御だけの場合に較べて非常に大きなエネルギーを消費する為である。
そこで、最近、以上のような問題を解決するために、空調機に冷温水コイルの他、直膨コイルを付加し、温湿度制御における室温調整の再加熱時に生じる余分なエネルギーの消費を抑制する空調制御装置が提案されている。
この空調機は、図6に示すように、外気を導入して冷媒により冷却あるいは加熱する直膨コイル51と、この直膨コイル51で冷却あるいは加熱された外気と室内からのリターン空気とを混合させて混合空気を生成するためのダンパ52,管53,54等からなる混合機構と、この生成された混合空気を、冷水または温水により冷却または加温して室内への給気温度を調節する冷温水コイル55とを備えたものである。56は凝縮器、57はコンプレッサ、58はダンパ、59は弁、60は給気ファンである(特許文献1)。
特開2006−292300号公報(図1参照)
ところで、前述した特許文献に示す空調機の空調制御装置は、冷温水コイル55に導入する冷水または温水の流量を可変して温度制御を行い、また、直膨コイル51に導入する冷媒の流量を可変して湿度制御を行っていることから、温度制御と湿度制御がそれぞれ独立に省エネ制御を行っている。
しかし、特許文献に示す空調機の空調制御装置は、温度制御系と湿度制御系が完全に独立したものでなく、次に述べるように温度制御系と湿度制御系が相互に干渉する関係にある。例えば図7に示すように、室温設定値26.0℃、湿度設定値50.0(%)のもとに、室内の温度・湿度を良好に制御している時、室温が外乱によって室温設定値より多少降下した場合、絶対湿度は変化しないが、飽和水蒸気量が小さくなるので、相対湿度(%)=絶対湿度(g)/飽和水蒸気量(g)の式に基づき、相対湿度が湿度設定値よりも高くなる。
図8は同じく温度制御系と湿度制御系との干渉を説明する図であって、室温設定値26.0℃、湿度設定値40.0(%)に対し、室温が−0.5℃降下した場合、相対湿度が1.2(%)高くなる。
従って、湿度制御系としては、以上のように室温が外乱によって室温設定値よりも降下したとき、相対湿度が湿度設定値よりも高くなるので、湿度を下げる方向,つまり直膨コイル51への冷媒流量を制御して空気の除湿(過冷却)を行うことになる。その結果、給気温度が下がり、それに伴って室内温度がさらに下降するように働く。逆に室温が外乱によって上昇した場合、図7及び図8に示すように相対湿度が低くなる。
そこで、従来、制御系間の干渉を防ぐための技術としては、コントローラと干渉特性のあるプロセスとの間に非干渉要素を介在させ、干渉特性を打ち消すような手段が講じられている。このような制御系は、非干渉制御系(non-interacting control system)と呼ぶ。
図9は温度制御系と湿度制御系の間の相互干渉を取り除くために補償要素を付加した非干渉制御系の構成図である。
すなわち、非干渉制御系は、室温・室内湿度コントローラ61,62と干渉特性をもつプロセス63を含む室温プロセス64,干渉特性をもつプロセス65を含む湿度プロセス66との間に、補償要素からなる非干渉化補償要素67を挿入し、入力される温度設定値及び湿度設定値に対し、室温・室内湿度コントローラ61、62の出力側の非干渉化補償要素67により、プロセス63,65の干渉特性を打ち消すように作用させている。
なお、室温プロセス64は冷温水コイルなどに相当する。湿度プロセス66は直膨コイルなどに相当する。
図10は図9に示す非干渉制御系をプロセス伝達関数で等価的に表した図である。同図において、Gc12(s),Gc21(s)は非干渉化補償要素であり、G11(s),G21(s),G12(s),G22(s)はプロセス伝達関数で表している。
この非干渉制御系では、プロセス伝達関数G11(s),G21(s),G12(s),G22(s)による相互干渉の影響を打ち消すためには、非干渉化補償要素Gc12(s),Gc21(s)としては下記式の成立が必須条件となる。
Gc12(s)=G12(s)/G22(s)
Gc21(s)=G21(s)/G11(s)
しかし、上式から明らかなように、補償要素Gc12(s),Gc21(s)を決定するためには、計算式の右辺となるプロセス伝達関数G11(s),G21(s),G12(s),G22(s)を正確に同定しなければならない。そのためには、長時間にわたってテスト信号を印加し、プロセスの入出力波形を解析することによってプロセス伝達関数を同定する必要があるが、正確に同定するのが非常に難しい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、温度制御系と湿度制御系との相互干渉を取り除くことにより、相互干渉による余分なエネルギーの消費をなくし、確実な温度及び湿度の独立制御を実現する空調制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、室温が温度設定値になるように室温の制御を実行する温度制御系と、室内湿度が湿度設定値になるように室内湿度を制御する湿度制御系とを有する空調制御装置であって、温度設定値に対する許容値α及び湿度設定値に対する許容値βが設定され、室温が室温設定値±α以内であり、かつ、室内湿度が湿度設定値±β以内であるとき、前記湿度制御系に対して湿度制御の停止指令を送出する判定手段と、前記室温が室温設定値±αを逸脱したとき、または前記室内湿度が湿度設定値±βを逸脱したとき、前記湿度制御系に対して湿度制御停止の解除指令を送出し湿度制御を再開させる湿度制御停止解除手段とを備えた構成である。
また、本発明は、上記構成に新たに、予め定めた固定の許容値ではなく、湿り空気の状態値求める計算プログラムを用いて、前記温度設定値、前記湿度設定値及び前記温度設定値に対する許容値αから前記許容値βを決定する湿度許容値決定手段を設け、この決定された当該許容値βを前記判定手段に設定するものである。
本発明によれば、温度制御系と湿度制御系との相互干渉を取り除くことにより、相互干渉による余分なエネルギーの消費をなくすことができ、完全な温度・湿度の独立制御を実現することができる。
本発明に係る空調制御装置の実施の形態を説明するに先立ち、空調制御装置を適用する空調機の一例について図1を参照して説明する。
この空調機は、外部から導入される外気を、膨張弁1にて流量調整される冷媒により冷却あるいは加熱する直膨コイル2と、室内(空調ゾーン)3からダンパ4を通ってくるリターン空気の一部を、冷温水流量調整弁5にて流量調整される中央熱源からの冷水あるいは温水により冷却又は加温して室内3への給気温度を制御する冷温水コイル6とを備え、これら直膨コイル2及び冷温水コイル6で温度・湿度制御された空気を給気ファン7によって室内3に給気する。
直膨コイル2には、冷媒を圧縮するコンプレッサ8と、凝縮された冷媒を凝縮する凝縮器9と、凝縮された冷媒を膨張させるように流量調整する膨張弁1とが直列に接続され、
いわゆる冷媒サイクルに構成されている。
冷媒サイクルとしては、直膨コイル2から導入される冷媒がコンプレッサ8により圧縮されて高温、高圧のガス状態となり、凝縮器9に導入される。凝縮器9では、高温、高圧状態となった冷媒ガスが冷温水コイル6からの還り冷水により冷却され、直膨コイル2に導入される。この凝縮器9と直膨コイル2との間には膨張弁1が設けられ、ここで流量調整しつつ冷却された冷媒を膨張させた状態で直膨コイル2に導く。その結果、直膨コイル2内では導入された冷媒ガスが急激に低圧・低温度に降下され、外部から導入された外気を冷却する。10はダンパである。
なお、室内3には、温度センサ11及び湿度センサ12が設置され、これらセンサ11,12で測定された室温及び湿度が後記する室温制御及び室内湿度制御に利用される。
以下、本発明に係る空調制御装置の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図2は本発明に係る空調制御装置の実施の形態1を示す構成図である。
本発明に係る空調制御装置20は、予め入力設定される室温設定値及び湿度設定値を記憶する温度設定部21及び湿度設定部22と、室温制御ブロック部23及び室内湿度制御ブロック部24と、室内3の室温状態及び湿度状態を判定する室温判定部25及び湿度判定部26と、湿度制御停止解除部27とで構成されている。
温度設定部21及び湿度設定部22は、例えば領域分けして1つのデータ設定部に室温設定値と室内湿度設定値とを設定する構成であってもよい。
室温制御ブロック部23は、温度設定部21に記憶される室温設定値と温度センサ11で測定される室温との偏差値に基づき、PI(P:比例、I:積分)またはPID(D:微分)演算等を実行する制御アルゴリズムを用いて、室温が室温設定値となるように流量調整弁5を介して中央熱源から室温プロセス28を構成する冷温水コイル6に導入される冷水または温水の流量を制御する機能を持っている。ここで、室温プロセス28とは、室内温度を制御する冷温水コイル6及び温度制御に関連する構成要素,例えば流量調整弁5を含んだプロセスを総称する。
室内湿度制御ブロック部24は、湿度設定部22に記憶される湿度設定値と湿度センサ12で測定される室内湿度との偏差値に基づき、PI(P:比例、I:積分)またはPID(D:微分)演算等を実行する制御アルゴリズムを用いて、室内湿度が湿度設定値となるように膨張弁1を介して室内湿度プロセス29を構成する直膨コイル2に導入される冷媒の流量を制御する機能を持っている。ここで、室内湿度プロセス29とは、室内湿度を制御する直膨コイル2を含む冷媒サイクルの構成要素を総称するプロセスである。
室温判定部25は、予め±α(許容値)が設定され、温度センサ11で測定された室温と温度設定部21に記憶される室温設定値±αとを比較し、温度センサ11で測定された室温が室温設定値±α以内にあるとき、室温良状態とする判定データを湿度判定部26に通知する。また、室温が室温設定値±αを逸脱したとき、室温不良状態とする判定データを湿度制御停止解除部27に通知する機能をもっている。
湿度判定部26は、予め±β(許容値)が設定され、湿度センサ12で測定された室内湿度と湿度設定値±βとを比較し、湿度センサ12で測定された室内湿度が湿度設定値±β以内に有り、かつ、室温判定部25から室温良状態とする判定データを受けているとき、室内湿度制御ブロック部24に対して湿度制御停止指令を送出する。
室内湿度制御ブロック部24は、湿度判定部26から湿度制御停止指令を受けると、湿度制御を停止する。
湿度制御停止解除部27は、室温・室内湿度とも良状態にあるとき、室内湿度制御ブロック部24が前述した湿度制御停止指令に従って湿度制御を停止するが、室温判定部25または湿度判定部26から室温や室内湿度が良好な状態に無いとする判定データを受けたとき、室内湿度制御ブロック部24に対して湿度制御停止の解除指令を送出する。
次に、以上のように構成された空調制御装置の動作について説明する。
室温制御ブロック部23は、所定周期ごとに温度センサ11で測定される室温を取り込み、この取り込んだ室温と温度設定部21に記憶される室温設定値との偏差値に基づき、PIまたはPID演算等を実行し、室温が室温設定値に近づくような操作信号を取得する。そして、この取得された操作信号を用いて流量調整弁5を操作し、中央熱源から冷温水コイル6に導入される冷水または温水の流量を調整し、室温が最適な状態になるように制御する。
一方、室内湿度制御ブロック部24は、室温判定部25及び湿度判定部26の判定結果に応じて、適宜選択的に湿度制御停止又は湿度制御停止解除に伴う本来の湿度制御を実行する。
すなわち、室温判定部25は、所定の周期ごとに温度センサ11で測定された室温を取り込み、この取り込んだ室温が、
室温設定値−α≦室温≦室温設定値+αなる関係にあるとき、…… (1)
室内3の室温が良状態にあると判定し、室温良状態とする判定データを湿度判定部26に送出する。
ここで、湿度判定部26は、室温判定部25から室温良状態とする判定データを受け、かつ、湿度センサ12で測定された室内湿度を取り込み、この取り込んだ室内湿度が、
湿度設定値−β≦湿度≦湿度設定値+βなる関係にあれば、…… (2)
室内3の温度及び湿度とも良好であると判定し、湿度判定部26から湿度制御停止指令を室内湿度制御ブロック部24に送出する。
室内湿度制御ブロック部24は、湿度制御停止指令を受けると、例えばフラグ「0」をセットし、室内湿度の制御を停止する。
しかし、室温判定部25にて室温が、室温設定値−α≦室温≦室温設定値+αなる関係に無いとき、または湿度判定部26にて室内湿度が、湿度設定値−β≦湿度≦湿度設定値+βなる関係に無いとき、室内3の室温、室内湿度が良好な状態に無いと判定し、湿度制御停止解除部27が湿度制御停止の解除指令を室内湿度制御ブロック部24に送出する。
室内湿度制御ブロック部24は、湿度制御の停止解除指令を受けると、例えばフラグ「0」をクリアし、フラグ「1」をセットし、湿度制御停止を解除し、湿度制御を実行する。
すなわち、室内湿度制御ブロック部24は、湿度制御停止解除部27から湿度制御の停止解除指令を受けると、所定周期ごとに湿度センサ12で測定される室内湿度を取り込み、この取り込んだ室内湿度と湿度設定部22に記憶される湿度設定値との偏差値に基づき、PIまたはPID演算等を実行し、室内湿度が湿度温設定値に近づくような操作信号を取得する。そして、この取得した操作信号を用いて膨張弁1を操作し、直膨コイル2に導入される冷媒の流量調整を実施し、室内湿度を制御する。
従って、以上のような実施の形態によれば、測定値と設定値±許容値α,βとを比較結果に基づき、室温及び室内湿度が何れも良好な状態にあるとき、室内の湿度制御のみを停止するので、プロセス伝達関数を同定する必要が無く、温度制御系と湿度制御系との間に相互干渉を取り除くことができ、余分なエネルギーを消費せずに良好な温度・湿度を保持できる。
また、室温及び室内湿度の何れか一方が良好な状態に無いとき、室内湿度の制御を再開し、直膨コイル2の導入冷媒を操作し始めるので、良好な室温及び室内湿度の状態に移行させることができる。
なお、上記実施の形態においては、室温判定部25及び湿度判定部26が前記(1)式及び(2)式に従って室温及び室内湿度の良状態及び不良状態を判定し、特に不良状態と判定されたときには湿度制御停止の解除指令を出力する。
しかし、湿度制御停止を解除する際、ハンチング現象を起す場合が有り得る。
そこで、判定しきい値となる温度設定値±α、湿度設定値±βにハンチング防止処置を講ずることも可能である。具体的には、室温が室温設定値±(α+Δα)以内でないとき、または湿度が湿度設定値±(β+Δβ)以内でないときのみ、湿度制御停止の解除指令を出力する構成としてもよい。
(実施の形態2)
図3は本発明に係る空調制御装置の実施の形態2を示す構成図である。なお、この空調制御装置は、実施の形態1とほぼ同様であるので、同一または等価な部分には図2と同一の符号を付し、その詳しい説明は図2の説明に譲る。
この空調制御装置において、特に異なるところは、新たに湿度許容値β決定部30を設けることにより、予め定めた固定の許容値βとすることなく、温度設定値、湿度設定値及び許容値αに応じて任意にβ値を決定し、湿度判定部26に設定する構成である。
湿度許容値β決定部30には、空気線図を作成する時などに用いられている、湿り空気状態値計算プログラムがCPUに格納されている。因みに空気線図の例として図4に湿り空気h−x線図を示したが、これは空気調和設備に関する最も基本的な資料のひとつである。当該湿り空気状態値計算プログラムを用いて、室温設定値、湿度設定値及び前述した許容値αとに基づき、室内湿度に関する許容値βを決定する。
因みに、状態値βは、室温設定値の許容値α=0.5℃、室温設定値=26℃、湿度設定値(相対湿度)=50%とすると、図7からβ=1.5となる。
また、状態値βは、室温設定値の許容値α=0.5℃、室温設定値=26℃、湿度設定値(相対湿度)=40%とすると、図8からβ=1.2となる。
なお、図7及び図8は前述した空気の状態値を求めるために使用される湿り空気状態値計算プログラムを用いて求めたものである。すなわち、各図の真中の行は、湿り空気状態値計算プログラムを用いて、室温設定値、湿度設定値(相対湿度)から絶対湿度を計算した。また、各図の上下の行は、湿り空気状態値計算プログラムを用いて、その絶対湿度(室内3の絶対湿度は短時間に変化しない)と室温設定値±αとから相対湿度を計算し求めた例である。
従って、以上のような実施の形態によれば、実施の形態1の構成に新たに、湿度許容値β決定部30を設け、空気線図を描く際に用いられる元の物理計算式に基づく湿り空気状態値計算プログラムを使い、室温設定値、湿度設定値及び許容値αを取り込んで許容値βを随時決定し、湿度判定部26に設定するので、室温設定値、湿度設定値及び許容値αに応じて最適な許容値βを用いて、室内3が良好な状態に有るか否を正確に判定することができる。
(実施の形態3)
図5は本発明に係る空調制御装置の実施の形態3を示す構成図である。なお、この空調制御装置は、実施の形態1とほぼ同様であるので、同一または等価な部分には図2と同一の符号を付し、その詳しい説明は図2の説明に譲る。
この空調制御装置において、特に異なるところは、新たに設定値変化有無判断部31を設けることにある。空調制御装置は、常時は室温判定部25及び湿度判定部26による室温及び室内湿度の良状態でないとする判定データに従って室内湿度制御ブロック部24に対して湿度制御停止の解除指令を送出し、湿度制御を再開させる構成である。
しかし、この実施の形態では、設定値変化有無判断部31は、室温設定値を取り込み、当該室温設定値が変化したとき、この変化時点からN1時間(例えば10分)の間、強制的に室内湿度制御ブロック部24に対して湿度制御指令を送出する。室内湿度制御ブロック部24は湿度制御指令に基づいて湿度制御を実行する。
このとき、室内湿度制御ブロック部24としては、湿度制御指令を受けたとき、既に湿度制御中であれば、変化時点から所定時間N1の間、湿度制御を継続させ、また既に室内湿度制御停止中であれば、同様に変化時点から所定時間N1の間、室内湿度制御を再開し湿度制御を実行する。
なお、設定値変化有無判断部31は、室温設定値の変化有無を判断し、室温設定値変化有りのときに湿度制御指令を送出したが、例えば湿度設定値を取り込み、当該湿度設定値が変化したとき、この変化時点からN2時間(例えばN1>N2)の間、強制的に室内湿度制御ブロック部24に対して湿度制御指令を送出し、湿度制御を実行させる構成であってもよい。
この実施の形態によれば、室温設定値または湿度設定値が変化したとき、室内3の状態が落ち着く迄の間、湿度制御を実行させることにより、設定値変化時に迅速に最適な室内状態に移行させることができる。
なお、本実施の形態は、実施の形態1に適用した例について説明したが、実施の形態2についても同様に適用できることは言うまでもない。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
例えば従来周知の技術である人間の温熱感覚の快適性指標(PMVや標準有効温度など)を用いて温度設定値及び湿度設定値を決定し、これら温度設定値及び湿度設定値を満たす各室内の室温及び室内湿度の組を求める手段と、これら組の中から一定周期ごとに外気温度や空調負荷を考慮した省エネとなる温度及び湿度の値を選択する手段とを備え、この選択された温度及び湿度の値を温度設定値及び湿度設定値として用いてもよい。
また、各実施の形態は可能な限り組合せて実施することが可能であり、その場合には組合せによって効果が得られるものである。
本発明に係る空調制御装置を適用する空調機の一例を示す構成図。 本発明に係る空調制御装置の実施の形態1を説明する構成図。 本発明に係る空調制御装置の実施の形態2を説明する構成図。 空気調和設備に関する基本的な資料として用いられている湿り空気h−x線図。 本発明に係る空調制御装置の実施の形態3を説明する構成図。 従来の空調機の一例を示す構成図。 湿り空気状態値計算プログラムを用いて、室温設定値、湿度設定値(相対湿度)から絶対湿度等を求めた計算結果図。 湿り空気状態値計算プログラムを用いて、室温設定値、湿度設定値(相対湿度)から絶対湿度等を求めた別の計算結果図。 温度制御系と湿度制御系の間の相互干渉を取り除くために補償要素を付加した非干渉制御系の構成図。 図9に示す非干渉制御系をプロセス伝達関数で等価的に表した図。
符号の説明
1…膨張弁、2…直膨コイル、3…室内(空調ゾーン)、5…冷温水流量調整弁、6…冷温水コイル、7…給気ファン、11…温度センサ、12…湿度センサ、20…空調制御装置、21…温度設定部、22…湿度設定部、23…室温制御ブロック部、24…室内湿度制御ブロック部、25…室温判定部、26…湿度判定部、27…湿度制御停止解除部、28…室温プロセス、29…室内湿度プロセス、30…湿度許容値β決定部、31…設定値変化有無判断部。

Claims (5)

  1. 室温が温度設定値になるように室温の制御を実行する温度制御系と、室内湿度が湿度設定値になるように室内湿度を制御する湿度制御系とを有する空調制御装置において、
    温度設定値に対する許容値α及び湿度設定値に対する許容値βが設定され、室温が室温設定値±α以内であり、かつ、室内湿度が湿度設定値±β以内であるとき、前記湿度制御系に対して湿度制御の停止指令を送出する判定手段と、
    前記室温が室温設定値±αを逸脱したとき、または前記室内湿度が湿度設定値±βを逸脱したとき、前記湿度制御系に対して湿度制御停止の解除指令を送出し湿度制御を再開させる湿度制御停止解除手段とを備えたことを特徴とする空調制御装置。
  2. 請求項1に記載の空調制御装置において、
    前記判定手段は、湿度制御停止を解除する際、ハンチング現象を防止するため、前記室温が室温設定値±(α+Δα)を逸脱したとき、または前記室内湿度が湿度設定値±(β+Δβ)を逸脱したとき、前記湿度制御停止解除手段を介して前記湿度制御系に対して湿度制御停止の解除指令を送出することを特徴とする空調制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の空調制御装置において、
    前記湿度設定値に対する許容値βは、予め定めた固定の許容値ではなく、湿り空気の状態値求める計算プログラムを用いて、前記温度設定値、前記湿度設定値及び前記温度設定値に対する許容値αから前記許容値βを決定する湿度許容値決定手段を設け、
    この決定された当該許容値βを前記判定手段に設定することを特徴とする空調制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の空調制御装置において、
    前記温度設定値の変化有無を判断する設定値変化有無判断手段を設け、
    この設定値変化有無判断手段が温度設定値変化有りと判断したとき、変化時点から所定時間N1の間、前記湿度制御系に対して湿度制御指令を送出し、強制的に湿度制御を実行させることを特徴とする空調制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の空調制御装置において、
    前記湿度設定値の変化有無を判断する設定値変化有無判断手段を設け、
    この設定値変化有無判断手段が湿度設定値変化有りと判断したとき、変化時点から所定時間N2の間、前記湿度制御系に対して湿度制御指令を送出し、強制的に湿度制御を実行させることを特徴とする空調制御装置。
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