JP2008303856A - エンジン構造およびエンジンにおける熱変形制御方法 - Google Patents

エンジン構造およびエンジンにおける熱変形制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリンダブロックとシリンダヘッドとの熱膨張量の差に起因する熱変形(山形変形)を抑制することができ、エンジン全高の増大やエンジンの振動にともなう機関バルブについての動作不具合を招くことなく、エンジンにおけるフリクション増大の原因となる、カムジャーナルやクランクジャーナルの同軸度の悪化や、シリンダボアの円筒度の悪化を低減することができるエンジン構造を提供すること。
【解決手段】エンジン1において、シリンダブロック2におけるクランクシャフト4(軸心線のみ図示)の軸方向の両端部分に、シリンダブロック2における他の部分よりも高温に制御される高温制御部11(破線領域A1参照)を有し、シリンダブロック2が、その熱変形時に、ヘッド取付面7が全体的にクランクシャフト4の軸方向について凹状となる方向に変形する構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダブロックとこれに取り付けられるシリンダヘッドとを備えるエンジンについてのエンジン構造、およびエンジンにおける熱変形制御方法に関する。
一般に、自動車エンジン等のエンジン(内燃機関)には、次のような構成を備えるものがある。すなわち、例えば図8に示すように、エンジン101において、クランクシャフト104を回転可能に支持するシリンダブロック102と、このシリンダブロック102に取り付けられるシリンダヘッド103とが備えられる。シリンダヘッド103は、シリンダブロック102に対してヘッドボルト等が用いられて固定される。シリンダヘッド103には、カムシャフト105が回転可能に支持される。カムシャフト105は、クランクシャフト104の回転を機関バルブ(吸・排気バルブ)を開閉させるための動弁機構に伝達する。なお、図8はエンジンの一般的な構成およびそれにおける熱変形を示す模式説明図である。
このような構成を備えるエンジン101においては、その実働時(運転時)において、シリンダヘッド103の温度がシリンダブロック102の温度よりも高くなることから、両者が同じ材料(例えばアルミニウム等)で構成される場合等、それぞれの熱膨張量に差が発生する。具体的には、次のとおりである。
すなわち、前記のような構成を備えるエンジン101においては、シリンダブロック102に、クランクシャフト104と連結されるピストンを摺動可能に内装する円筒状の孔部であるシリンダボア106が形成される。シリンダボア106に内装されるピストンの上方(シリンダヘッド103側)には、ピストンを往復摺動させるための爆発が行われる燃焼室が形成される。このピストンの往復摺動により、クランクシャフト104が回転する。このような燃焼室が形成される位置等の関係から、シリンダブロック102に対してシリンダヘッド103側の温度が高くなる。
シリンダヘッド103は、エンジン101の実働時において前記燃焼室での爆発によって発生する熱が、冷却水が循環させられることにより冷される構造となっている。そして、シリンダヘッド103においては、冷却損失や燃費等が考慮された上でのできるだけ高い熱効率の実現や、強度確保等の観点から、例えば、燃焼室部分で約200℃前後となるように温度調節(温度制御)される。この場合、シリンダヘッド103全体の平均温度は135℃程度となる。
一方、シリンダブロック102においては、潤滑油の消費抑制(蒸発による消失防止)や、潤滑性の確保等の観点から、例えば、全体的に100℃強となるように温度調節される。なお、シリンダブロック102は、シリンダヘッド103と同様、冷却水が循環させられることにより冷される構造を有している。
このように、エンジン101においては、その実働時において、シリンダヘッド103の温度がシリンダブロック102の温度よりも高くなり、それぞれの熱膨張量に差が発生する。こうしたシリンダブロック102とシリンダヘッド103との間における熱膨張量の差は、エンジン101の全体が山形となるような変形(以下「山形変形」という。)を生じさせる。
エンジン101における山形変形は、エンジン101が、例えば図8に示すような、一列に並んだ状態となる四個のシリンダボア106を有する直列四気筒エンジン等のように、シリンダブロック102およびシリンダヘッド103の長手方向が、その支持するクランクシャフト104およびカムシャフト105の軸方向となる構成の場合、主として次のような変形となる。すなわち、図8において二点鎖線101aで示すように、シリンダブロック102およびシリンダヘッド103が、その長手方向(クランクシャフト104およびカムシャフト105の軸方向)において上側(シリンダブロック102に対するシリンダヘッド103側)に凸となるように反り返るような変形である。
このようにエンジン101の実働時において生じる山形変形は、クランクシャフト104については矢印X1で、カムシャフト105については矢印X2で示すように、各シャフト104・105に対して、各シャフト104・105がエンジン101における山形変形に沿うように湾曲するような力を作用させることとなる(カムシャフト105については図5における二点鎖線105a参照)。クランクシャフト104およびカムシャフト105が山形変形による影響を受けることは、クランクシャフト104におけるクランクジャーナル、およびカムシャフト105におけるカムジャーナルの同軸度の悪化を招く。なお、こうした山形変形による影響は、山形変形についての変形量がシリンダブロック102と比べて大きくなるシリンダヘッド103に支持されるカムシャフト105の方が、クランクシャフト104よりも大きく受けることとなる。
また、同じくエンジン101における山形変形は、シリンダブロック102において所定の真円度を有するように形成される円筒状のシリンダボア106について、その円筒度(真円度)の悪化を招く。
このようなカムジャーナルおよびクランクジャーナルの同軸度の悪化や、シリンダボア106についての円筒度の悪化は、各部におけるフリクション増大や偏摩耗の原因となる。
そこで、前述のようなエンジンにおける熱変形(山形変形)にともなう問題を解決するための技術として、例えば特許文献1に示されているものがある。特許文献1には、カムシャフトを支持する複数の軸受部が一体結合されるとともに、その軸受部が結合された部材が、弾性部材を介してシリンダヘッドに支持される構成が示されている。
確かに、本構成においては、エンジンの実働時に生じるシリンダヘッドの凸形状となる熱変形が、弾性部材によって吸収されて軸受部に伝わることが防がれ、カムシャフトの軸受部における偏摩耗等が防止されると考えられる。
しかし、特許文献1に示されている構成では、次のような問題が生じる場合がある。
すなわち、カムシャフトを支持する軸受部が結合された部材のシリンダヘッドに対する支持に際し、弾性部材が介在するため、その分、エンジン全高が増大するという問題がある。
また、カムシャフトの軸受部全体が弾性部材を介して支持される構成であるため、カムシャフトの位置が、エンジンの振動の影響を受けてしまうこととなる。このため、バルブタイミング(機関バルブの開閉タイミング)の不安定性の増大や、バルブリフト量(機関バルブのバルブ開度)の誤差の発生等の、機関バルブについての動作不具合が生じるという問題がある。
特開昭58−59306号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、シリンダブロックとシリンダヘッドとの熱膨張量の差に起因する熱変形(山形変形)を抑制することができ、エンジン全高の増大やエンジンの振動にともなう機関バルブについての動作不具合を招くことなく、エンジンにおけるフリクション増大の原因となる、カムジャーナルやクランクジャーナルの同軸度の悪化や、シリンダボアの円筒度の悪化を低減することができるエンジン構造およびエンジンにおける熱変形制御方法を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、クランクシャフトを支持するシリンダブロックと、前記クランクシャフトと軸方向を同じくするカムシャフトを支持するシリンダヘッドとを備え、前記シリンダヘッドが、前記シリンダブロックが有するシリンダヘッド取付面に対して固定されることにより前記シリンダブロックに取り付けられるエンジン構造であって、前記シリンダブロックにおける前記クランクシャフトの軸方向の両端部分に、該シリンダブロックにおける他の部分よりも高温に制御される高温制御部を有し、前記シリンダブロックが、その熱変形時に、前記シリンダヘッド取付面が全体的に前記クランクシャフトの軸方向について凹状となる方向に変形するものである。
請求項2においては、請求項1に記載のエンジン構造において、前記シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分に、該シリンダヘッドにおける他の部分よりも高温に制御される高温制御部を有し、前記シリンダヘッドが、その熱変形時に、前記シリンダヘッド取付面に対する接合面が全体的に前記カムシャフトの軸方向について凸状となる方向に変形するものである。
請求項3においては、請求項1または請求項2に記載のエンジン構造において、前記高温制御部を前記他の部分よりも高温に制御することは、前記高温制御部においてシリンダブロックまたは前記シリンダヘッドが有するウォータジャケットの流路面積を大きく形成することにより行われるものである。
請求項4においては、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジン構造において、前記シリンダブロックは、前記クランクシャフトの軸方向視で該クランクシャフトの軸心位置を中心とする略V字状に配設されるとともに前記シリンダヘッド取付面が設けられる一対のバンクを有するものであり、前記両バンクが有するシリンダヘッド取付面それぞれに取り付けられる前記両シリンダヘッド間に、前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が遠ざかる変形に対する引張抵抗を作用させる引張抵抗部と、前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の両端部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が近付く変形に対する押圧抵抗を作用させる押圧抵抗部とのうち、少なくともいずれかを有する変形抵抗部材が介装されるものである。
請求項5においては、クランクシャフトを支持するシリンダブロックと、前記クランクシャフトと軸方向を同じくするカムシャフトを支持するシリンダヘッドとを備え、前記シリンダブロックが、前記クランクシャフトの軸方向視で該クランクシャフトの軸心位置を中心とする略V字状に配設されるとともにシリンダヘッド取付面が設けられる一対のバンクを有するものであり、前記シリンダヘッドが、前記シリンダヘッド取付面に対して固定されることにより前記シリンダブロックに取り付けられるエンジン構造であって、前記両バンクが有するシリンダヘッド取付面それぞれに取り付けられる前記両シリンダヘッド間に、前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が遠ざかる変形に対する引張抵抗を作用させる引張抵抗部と、前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の両端部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が近付く変形に対する押圧抵抗を作用させる押圧抵抗部とのうち、少なくともいずれかを有する変形抵抗部材が介装されるものである。
請求項6においては、請求項4または請求項5に記載のエンジン構造において、前記引張抵抗部と前記押圧抵抗部とが、前記引張抵抗と前記押圧抵抗とが互いに作用し合う状態で、一体に連結されるものである。
請求項7においては、請求項4〜6のいずれか一項に記載のエンジン構造において、前記引張抵抗部および前記押圧抵抗部は、前記両シリンダヘッド間に介装された状態で、前記両シリンダヘッドに対して、前記引張抵抗部については引張予荷重を、前記押圧抵抗部については押圧予荷重を、それぞれ作用させた状態となるものである。
請求項8においては、クランクシャフトを支持するシリンダブロックと、前記クランクシャフトと軸方向を同じくするカムシャフトを支持するシリンダヘッドとを備え、前記シリンダヘッドが、前記シリンダブロックが有するシリンダヘッド取付面に対して固定されることにより前記シリンダブロックに取り付けられるエンジンにおける熱変形制御方法であって、前記シリンダブロックが、その熱変形時に、前記シリンダヘッド取付面が全体的に前記クランクシャフトの軸方向について凹状となる方向に変形するように、前記シリンダブロックにおける前記クランクシャフトの軸方向の両端部分を、前記シリンダブロックにおける他の部分よりも高温に制御するものである。
請求項9においては、請求項8に記載のエンジンにおける熱変形制御方法において、前記シリンダヘッドが、その熱変形時に、前記シリンダヘッド取付面に対する接合面が全体的に前記カムシャフトの軸方向について凸状となる方向に変形するように、前記シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分を、前記シリンダヘッドにおける他の部分よりも高温に制御するものである。
請求項10においては、請求項8または請求項9に記載のエンジンにおける熱変形制御方法において、前記他の部分よりも高温に制御することを、前記シリンダブロックまたは前記シリンダヘッドが有するウォータジャケットの流路面積を大きく形成することにより行うものである。
請求項11においては、請求項8〜10のいずれか一項に記載のエンジンにおける熱変形制御方法において、前記シリンダブロックは、前記クランクシャフトの軸方向視で該クランクシャフトの軸心位置を中心とする略V字状に配設されるとともに前記シリンダヘッド取付面が設けられる一対のバンクを有するものであり、前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が遠ざかる変形に対する引張抵抗を作用させること、および前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の両端部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が近付く変形に対する押圧抵抗を作用させることのうち、少なくともいずれかを行うものである。
請求項12においては、クランクシャフトを支持するシリンダブロックと、前記クランクシャフトと軸方向を同じくするカムシャフトを支持するシリンダヘッドとを備え、前記シリンダブロックが、前記クランクシャフトの軸方向視で該クランクシャフトの軸心位置を中心とする略V字状に配設されるとともにシリンダヘッド取付面が設けられる一対のバンクを有するものであり、前記シリンダヘッドが、前記シリンダヘッド取付面に対して固定されることにより前記シリンダブロックに取り付けられるエンジンにおける熱変形制御方法であって、前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が遠ざかる変形に対する引張抵抗を作用させること、および前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の両端部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が近付く変形に対する押圧抵抗を作用させることのうち、少なくともいずれかを行うものである。
請求項13においては、請求項11または請求項12に記載のエンジンにおける熱変形制御方法において、前記引張抵抗と前記押圧抵抗とを互いに作用し合う状態とするものである。
請求項14においては、請求項11〜13に記載のエンジンにおける熱変形制御方法において、前記両シリンダヘッドに対して、前記引張抵抗についての引張予荷重を、前記押圧抵抗についての押圧予荷重を、それぞれ作用させるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、シリンダブロックとシリンダヘッドとの熱膨張量の差に起因する熱変形(山形変形)を抑制することができ、エンジン全高の増大やエンジンの振動にともなう機関バルブについての動作不具合を招くことなく、エンジンにおけるフリクション増大の原因となる、カムジャーナルやクランクジャーナルの同軸度の悪化や、シリンダボアの円筒度の悪化を低減することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明は、例えば自動車に搭載されるエンジン等において、エンジンにおける部分的な温度(エンジン全体における温度分布)を制御することにより、あるいはエンジンにおける熱変形自体に対して抵抗を付与することにより、エンジンの実働時に生じる熱変形を抑制するものである。
本発明の第一実施形態について、図1および図2を用いて説明する。図1は本発明の第一実施形態に係るエンジンの構成および熱変形を示す模式図、図2は同じく実働時の状態を示す模式図である。
本実施形態では、エンジンにおける部分的な温度(エンジン全体における温度分布)を制御することにより、シリンダブロックとシリンダヘッドとの熱膨張量の差に起因する熱変形(山形変形)を抑制する。
本実施形態に係るエンジン1は、図1に示すように、クランクシャフト4(軸心線のみ図示)を回転可能に支持するシリンダブロック2と、クランクシャフト4と軸方向を同じくするカムシャフト5(軸心線のみ図示)を回転可能に支持するシリンダヘッド3とを備える。シリンダヘッド3は、シリンダブロック2が有するシリンダヘッド取付面(以下「ヘッド取付面」という。)7に対して固定されることによりシリンダブロック2に取り付けられる。シリンダブロック2およびシリンダヘッド3は、いずれもアルミニウムを材料として構成される。
本実施形態のエンジン1は、自動車等に搭載される直列四気筒のエンジンであり、一列に並んだ状態となる四個のシリンダボア6を有する。シリンダボア6は、ピストンを摺動可能に内装する円筒状の孔部である。シリンダボア6に内装されるピストンの上方(シリンダヘッド3側)には、ピストンを往復摺動させるための爆発が行われる燃焼室が形成される。このピストンの往復摺動により、クランクシャフト4が回転する。クランクシャフト4の回転は、カムシャフト5により、機関バルブ(吸・排気バルブ)を開閉させるための動弁機構に伝達される。
また、エンジン1において、シリンダヘッド3のヘッド取付面7に対する固定に際しては、複数のヘッドボルト8が用いられる。つまり、ヘッドボルト8は、シリンダヘッド3に形成されるボルト孔を貫通(図1において上下方向に貫通)するとともに、シリンダブロック2においてヘッド取付面7に開口するボルト穴に螺挿される。これにより、シリンダヘッド3が、ヘッド取付面7(シリンダブロック2)に対して締結固定される。
ここで、シリンダヘッド3は、そのシリンダブロック2に取り付けられた状態で、ヘッド取付面7に対して接触した状態となる接合面9を有する。つまり、シリンダヘッド3のシリンダブロック2に対する取付けに際しては、シリンダブロック2のヘッド取付面7とシリンダヘッド3の接合面9とが互いに対する合わせ面(あたり面)となる。
このような構成を備える本実施形態のエンジン1は、シリンダブロック2におけるクランクシャフト4の軸方向(図1において左右方向、以下「クランク軸方向」という。)の両端部分に、シリンダブロック2における他の部分よりも高温に制御される高温制御部11を有する(破線領域A1参照)。
そして、エンジン1においては、シリンダブロック2が、その熱変形時に、ヘッド取付面7が全体的にクランク軸方向について凹状となる方向に変形する。つまり、シリンダブロック2に設けられる高温制御部11は、エンジン1の実働時に生じるシリンダブロック2の熱変形に、ヘッド取付面7が全体的にクランクシャフト4の軸方向について凹状となる方向の変形が含まれるように、シリンダブロック2における他の部分に対して高温に制御される部分である。
すなわち、前記のとおりアルミニウムを材料として構成されるシリンダブロック2においては、エンジン1の実働時において熱膨張による変形(熱変形)が生じる。かかる熱変形は、温度が高くなるほど大きくなる。このため、シリンダブロック2におけるクランク軸方向の両端部分に高温制御部11が設けられることにより、その部分の熱変形についての変形量(熱膨張量)が、シリンダブロック2における他の部分のそれよりも大きくなる。つまり、シリンダブロック2の熱変形時においては、クランク軸方向の両端部分以外の部分、即ちシリンダブロック2におけるクランク軸方向の中間部分に対して、高温制御部11が設けられるクランク軸方向の両端部分の熱膨張量が大きくなる。
これにより、ヘッド取付面7は、クランク軸方向について、その両端部分が他の部分(中間部分)に対してシリンダヘッド3側に曲がるように湾曲することとなる。結果として、シリンダブロック2が熱変形することにより、ヘッド取付面7が全体的にクランク軸方向について凹状となる方向の変形が生じる(図1中、矢印B1参照)。
したがって、シリンダブロック2に設けられる高温制御部11には、シリンダブロック2におけるクランク軸方向の両端部分であって、少なくともヘッド取付面7側の部分が含まれる。
シリンダブロック2に設けられる高温制御部11について、その部分がシリンダブロック2における他の部分よりも高温とされる制御に用いられる方法は、特に限定されるものではない。つまり、シリンダブロック2が部分的に高温とされること(シリンダブロック2において他の部分に対して高温となる部分が設けられること)は、一般的な技術によって達成することができる。具体的には、例えば次のような方法が挙げられる。
すなわち、シリンダブロック2が部分的に高温とされるに際して用いられる方法としては、シリンダブロック2が元々有する冷却手段による冷却についての冷却効率を部分的に下げる(冷却手段に対する熱伝達性が部分的に低下させる)ことにより、シリンダブロック2を部分的に温度上昇させる方法と、シリンダブロック2を部分的に加熱することにより、シリンダブロック2を部分的に温度上昇させる方法とがある。
前者の方法としては、シリンダブロック2が、その一般的な構成として有する冷却手段としてのウォータジャケットによる冷却についての冷却効率を部分的に下げる(ウォータジャケットに対する熱伝達性を部分的に低下させる)方法がある。ウォータジャケットによる冷却についての冷却効率を部分的に下げることは、シリンダブロック2において、例えばウォータジャケットを形成する壁部等が部分的に肉厚とされたり、ウォータジャケットからの熱伝達経路において存在する壁面(例えばシリンダボア6の周囲に設けられるウォータジャケットを形成する壁面等)に対する断熱塗装や同熱伝達経路における断熱材の介装が施されたりすることにより実現できる。
また、後者の方法としては、シリンダブロック2において、その高温とする部分にヒータ等の熱源を内蔵することにより、シリンダブロック2を部分的に加熱する方法がある。
以上のように、本実施形態においては、エンジン1における熱変形制御方法として、シリンダブロック2が、その熱変形時に、ヘッド取付面7が全体的にクランク軸方向について凹状となる方向に変形するように、シリンダブロック2におけるクランク軸方向の両端部分が、シリンダブロック2における他の部分よりも高温に制御される。
言い換えると、シリンダブロック2におけるクランク軸方向の両端部分が、シリンダブロック2の熱変形にヘッド取付面7が全体的にクランク軸方向について凹状となる方向の変形が含まれるように、シリンダブロック2における他の部分よりも高温に制御される。
このように、エンジン1における部分的な温度(エンジン1全体における温度分布)を制御することにより、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との熱膨張量の差に起因する熱変形(山形変形)を抑制することができ、エンジン1の全高の増大やエンジン1の振動にともなう機関バルブについての動作不具合を招くことなく、エンジン1におけるフリクション増大の原因となる、カムジャーナルやクランクジャーナルの同軸度の悪化や、シリンダボア6の円筒度の悪化を低減することができる。
すなわち、エンジン1においては、その実働時において、シリンダヘッド3の温度がシリンダブロック2の温度よりも高くなることにより生じる互いの熱膨張量の差に起因して、エンジン1の全体が山形となるような変形(山形変形)が生じる。
本実施形態のエンジン1における山形変形は、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3が、その長手方向(クランク軸方向、カム軸方向)において上側(シリンダブロック2に対するシリンダヘッド3側)に凸となるように反り返るような変形(山反り変形)となる。
こうしたエンジン1における山形変形には、シリンダブロック2よりも温度が高くなるシリンダヘッド3が熱変形(熱膨張)することが比較的大きく影響する。
つまり、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とは、前述したようにヘッドボルト8によって締結されることで互いに対する合わせ面であるヘッド取付面7と接合面9とを介して接合された状態となる。言い換えると、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とは、互いの合わせ面を介して一体に連結された状態となる。このため、エンジン1において山形変形が生じるに際しては、熱膨張量がシリンダブロック2よりも大きくなるシリンダヘッド3の熱変形は、互いの合わせ面(におけるヘッドボルト8による締結部)を介してシリンダブロック2に伝達される。そして、エンジン1の山形変形におけるシリンダブロック2の熱変形については、前記のとおり互いの合わせ面を介して伝達されるシリンダヘッド3の熱変形による影響が大きくなる。
そこで、本実施形態のエンジン1のように、シリンダブロック2において高温制御部11が設けられることで、シリンダヘッド3に対する合わせ面となるヘッド取付面7が、全体的にクランク軸方向について凹状となる方向に変形しようとすることにより、このシリンダブロック2の変形と、エンジン1の山形変形に際して生じるシリンダヘッド3の山反り変形とが相殺される。結果として、エンジン1における山形変形が抑制される。
そして、シリンダブロック2において高温制御部11を設けるための、シリンダブロック2についての部分的な温度制御に際しては、カムシャフト5の軸受構造等を変更する必要が生じない。このため、エンジン1の全高の増大や機関バルブについての動作不具合をともなうこともない。
このように、エンジン1における山形変形が抑制されることで、クランクシャフト4におけるクランクジャーナルやカムシャフト5におけるカムジャーナルの同軸度の悪化や、シリンダボア6の円筒度の悪化を低減することができる。特に、エンジン1の山形変形に際しての変形量が大きくなるシリンダヘッド3に支持されるカムシャフト5について生じるカムジャーナルの同軸度の悪化を、効果的に低減することができる。
これにより、エンジン1において、出力の制限や燃費の低下等を招くフリクションロスの低減が図れる。
また、本実施形態のエンジン1は、シリンダヘッド3におけるカムシャフト5の軸方向(図1において左右方向、以下「カム軸方向」という。)の中央部分に、シリンダヘッド3における他の部分よりも高温に制御される高温制御部12を有する(破線領域A2参照)。
そして、エンジン1においては、シリンダヘッド3が、その熱変形時に、ヘッド取付面7に対する接合面9が全体的にカム軸方向について凸状となる方向に変形する。つまり、シリンダヘッド3に設けられる高温制御部12は、エンジン1の実働時に生じるシリンダヘッド3の熱変形に、ヘッド取付面7に対する接合面9が全体的にカム軸方向について凸状となる方向の変形が含まれるように、シリンダヘッド3における他の部分に対して高温に制御される部分である。
すなわち、前記のとおりアルミニウムを材料として構成されるシリンダヘッド3においては、エンジン1の実働時において熱膨張による変形(熱変形)が生じる。かかる熱変形は、温度が高くなるほど大きくなる。このため、シリンダヘッド3におけるカム軸方向の中央部分に高温制御部12が設けられることにより、その部分の熱変形についての変形量(熱膨張量)が、シリンダヘッド3における他の部分のそれよりも大きくなる。つまり、シリンダヘッド3の熱変形時においては、カム軸方向の中央部分以外の部分、即ちシリンダヘッド3におけるカム軸方向の両側部分に対して、高温制御部12が設けられるカム軸方向の中央部分の熱膨張量が大きくなる。
これにより、接合面9は、カム軸方向について、その中央部分が他の部分(両側部分)に対してシリンダブロック2側に曲がるように湾曲することとなる。結果として、シリンダヘッド3が熱変形することにより、接合面9が全体的にカム軸方向について凸状となる方向の変形が生じる(図1中、矢印B1参照)。
したがって、シリンダヘッド3に設けられる高温制御部12には、シリンダヘッド3におけるカム軸方向の中央部分であって、少なくとも接合面9側の部分が含まれる。
シリンダヘッド3に設けられる高温制御部12について、その部分がシリンダヘッド3における他の部分よりも高温とされる制御に用いられる方法は、特に限定されるものではない。つまり、シリンダヘッド3が部分的に高温とされること(シリンダヘッド3において他の部分に対して高温となる部分が設けられること)は、前述したシリンダブロック2に設けられる高温制御部11の場合と同様に、一般的な技術によって達成することができる。
具体的には、前述したシリンダブロック2に設けられる高温制御部11の場合と同様、シリンダヘッド3が、その一般的な構成として有する冷却手段としてのウォータジャケットによる冷却についての冷却効率を部分的に下げる(ウォータジャケットに対する熱伝達性を部分的に低下させる)方法等が用いられる。
以上のように、本実施形態においては、エンジン1における熱変形制御方法として、シリンダヘッド3が、その熱変形時に、ヘッド取付面7に対する接合面9が全体的にカム軸方向について凸状となる方向に変形するように、シリンダヘッド3におけるカム軸方向の中央部分が、シリンダヘッド3における他の部分よりも高温に制御される。
言い換えると、シリンダヘッド3におけるカム軸方向の中央部分が、シリンダヘッド3の熱変形にヘッド取付面7に対する接合面9が全体的にカム軸方向について凸状となる方向の変形が含まれるように、シリンダヘッド3における他の部分よりも高温に制御される。
このように、シリンダブロック2の高温制御部11に加え、シリンダヘッド3についても高温制御部12を設けることで、エンジン1における部分的な温度(エンジン1全体における温度分布)を制御することにより、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との熱膨張量の差に起因する熱変形(山形変形)を、より効果的に抑制することができる。
すなわち、シリンダブロック2においては、高温制御部11が設けられることにより、ヘッド取付面7が、全体的にクランク軸方向について凹状となる方向に変形しようとする。一方、シリンダヘッド3においては、高温制御部12が設けられることにより、接合面9が、全体的にカム軸方向について凸状となる方向に変形しようとする。したがって、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とは、互いの合わせ面においてクランク軸方向(カム軸方向と同じ方向、以下単に「軸方向」ともいう。)について互いに噛み合う状態(嵌り合う状態)となるように変形しようとする。これは、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とが、水平方向(図1において左右方向、軸方向)において互いにずれ難い状態となるように変形することとなる。
このように、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とが互いの合わせ面において噛み合う状態となるような変形は、エンジン1における山形変形に対して相殺する方向に作用する。
つまり、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との合わせ面においては、軸方向について、シリンダヘッド3はその接合面9が凸状となるように変形しようとするのに対し、シリンダブロック2はそのヘッド取付面7が凹状となるように変形しようとする。これにより、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3は、軸方向について、互いの合わせ面においてシリンダブロック2がシリンダヘッド3を覆い込む状態となるように変形しようとすることとなる。このような変形は、熱膨張量がシリンダブロック2よりも大きくなるシリンダヘッド3の山反り変形に対し、それをシリンダブロック2が押さえ込もうとする(拘束する)ように作用する。つまりは、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3のそれぞれにおいて高温制御部11・12が設けられることにより生じる熱変形は、エンジン1における山形変形に対してそれを相殺する方向に作用する。
このように、高温制御部11・12が設けられることにより生じるシリンダブロック2およびシリンダヘッド3双方の熱変形は、エンジン1における山形変形を抑制する方向に作用する。
結果として、エンジン1の実働時において、図2に示すように、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との互いの合わせ面において、ヘッド取付面7および接合面9がフラットな状態となるような(フラットな状態に近付くような)作用が得られる。つまり、エンジン1の実働時においては、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3双方の熱変形について、山形変形と、高温制御部11・12が設けられることにより生じる変形とが相殺され、現象としては、ヘッド取付面7および接合面9がほぼフラットな状態となる。
これにより、カムジャーナルやクランクジャーナルの同軸度の悪化や、シリンダボア6の円筒度の悪化を、より効果的に低減することができる。
また、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3それぞれに設けられる高温制御部11・12について、その部分がシリンダブロック2またはシリンダヘッド3における他の部分よりも高温とされる制御に用いられる方法としては、次のような方法が用いられることが好ましい。
すなわち、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3それぞれに設けられる高温制御部11・12を、シリンダブロック2またはシリンダヘッド3における他の部分よりも高温に制御することは、各高温制御部11・12においてシリンダブロック2またはシリンダヘッド3が有するウォータジャケットの流路面積を大きく形成することにより行われることが好ましい。
前述したように、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3においては、その一般的な構成として、冷却手段としてのウォータジャケットが設けられる。ウォータジャケットは、冷却水を循環させるための通路として機能するものであり、その内部には冷却水が流通する。
そして、ウォータジャケットによる冷却性については、ウォータジャケット内を流通する冷却水の流速が大きく影響する。つまり、ウォータジャケットによる冷却性は、その内部にて流通する冷却水の流速が速くなるほど高くなり、同流速が遅くなるほど低くなる。また、ウォータジャケットにおいて単位時間あたりに流れる冷却水の流量は、エンジン1において、例えば冷却水を循環させるために備えられるポンプの容量等により定まる。したがって、ウォータジャケットの流路面積(断面積)の大きさの調整により、ウォータジャケットにおける冷却水の流速の調整が可能となる。つまり、ウォータジャケットにおける冷却水の流速は、ウォータジャケットの流路面積が小さくなるほど速くなり、同流路面積が大きくなるほど遅くなる。
そこで、シリンダブロック2に設けられる高温制御部11については、シリンダブロック2が有するウォータジャケットにおいて、高温制御部11に対応する部分に対して与える冷却作用が大きくなる部分の流路面積が、他の部分に対して部分的に大きく形成される。これにより、高温制御部11についてのシリンダブロック2における他の部分よりも高温に制御されること(以下「高温制御」という。)が行われる。同様に、シリンダヘッド3に設けられる高温制御部12については、シリンダヘッド3が有するウォータジャケットにおいて、高温制御部12に対応する部分に対して与える冷却作用が大きくなる部分の流路面積が、他の部分に対して部分的に大きく形成される。これにより、高温制御部12についてのシリンダヘッド3における高温制御が行われる。
シリンダブロック2およびシリンダヘッド3が有するウォータジャケットについて、その流路面積を部分的に大きく形成する方法としては、例えば次のような方法が用いられる。
まずは、ウォータジャケット用の中子(以下単に「中子」という。)の形状を調整する方法がある。すなわち、一般に、シリンダブロック2やシリンダヘッド3の製造に際しては、鋳造が行われる。このシリンダブロック2やシリンダヘッド3の鋳造に際し、鋳型において複数の型等により形成されるキャビティ内に、鋳物砂等が固められて成形される崩壊性の中子が配置される。そして、鋳造後のシリンダブロックにおいて、中子が破壊されて排出除去されることで生じる空間によりウォータジャケットが形成される。そこで、その中子が、所定の部分について部分的に大きく形成されることにより、中子によって形成されるウォータジャケットの流路面積が部分的に大きく形成される。
また、ウォータジャケットに対して直接加工を施す方法がある。すなわち、鋳造後の、ウォータジャケットが形成されたシリンダブロック2やシリンダヘッド3に対して、切削加工等の加工が施されることにより、ウォータジャケットの流路面積が部分的に大きく形成される。
以上のように、本実施形態においては、エンジン1における熱変形制御方法として、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3における高温制御は、シリンダブロック2またはシリンダヘッド3が有するウォータジャケットの流路面積が大きく形成されることにより行われる。
このように、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3が有するウォータジャケットの流路面積が大きく形成されることで、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3における高温制御が行われることで、シリンダブロック2やシリンダヘッド3において他の部分よりも高温部分となる高温制御部11・12を設けるにあたり、既存の構成を利用することができ、高温制御を容易に達成することができる。
具体的には、例えば前述したように、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3が有することとなるウォータジャケットの形成に際して崩壊性の中子が用いられる場合は、その中子の強度面等から、ウォータジャケットの流路面積が小さくされるために中子が部分的に小さく形成されることは困難をともなうが、逆に、流路面積が大きく形成されるために中子が部分的に大きく形成されることは容易に達成することができる。
次に、本発明の第二実施形態について、図3〜図7を用いて説明する。図3は本発明の第二実施形態に係るエンジンの構成を示す正面模式図、図4は同じく平面模式図、図5は本発明の第二実施形態に係るエンジンの他の構成を示す平面模式図、図6は本発明の第二実施形態に係るエンジンの構成を示す側面模式図、図7はV型エンジンにおける熱変形を示す平面模式図である。なお、第一実施形態と重複する部分については、適宜その説明を省略する。
本実施形態では、エンジンにおける熱変形自体に対して抵抗を付与することにより、V型エンジンにおけるシリンダヘッドの熱変形を抑制する。
本実施形態に係るエンジン21は、図3および図4に示すように、クランクシャフト24(図3では軸心点、図4では軸心線のみ図示)を回転可能に支持するシリンダブロック22と、クランクシャフト24と軸方向を同じくするカムシャフト(図示略)を支持するシリンダヘッド23とを備える。シリンダブロック22は、クランクシャフト24の軸方向視(図3参照)でクランクシャフト24の軸心位置を中心とする略V字状に配設されるとともにヘッド取付面27が設けられる一対のバンク30・30を有する。シリンダヘッド23は、ヘッド取付面27に対して固定されることによりシリンダブロック22に取り付けられる。シリンダブロック22およびシリンダヘッド23は、いずれもアルミニウムを材料として構成される。
本実施形態のエンジン21は、いわゆるV型エンジンであり、そのシリンダブロック22は、V型を構成するそれぞれの方向(斜め上方)に延出されるバンク30・30を有する。また、各バンク30は、シリンダボア(図示略)を有する。エンジン21が、例えばV型六気筒エンジンである場合、各バンク30は、一列に並んだ状態で配設される三個のシリンダボアを有することとなる。各バンク30において、シリンダボアに内装されるピストンの上方(シリンダヘッド23側)には、ピストンを往復摺動させるための爆発が行われる燃焼室が形成される。このピストンの往復摺動により、クランクシャフト24が回転する。クランクシャフト24の回転は、前記カムシャフトにより、機関バルブ(吸・排気バルブ)を開閉させるための動弁機構に伝達される。
また、エンジン21において、シリンダヘッド23のヘッド取付面27に対する固定に際しては、複数のヘッドボルト(図示略)が用いられる。つまり、ヘッドボルトは、シリンダヘッド23に形成されるボルト孔を貫通するとともに、シリンダブロック22においてヘッド取付面27に開口するボルト穴に螺挿される。これにより、シリンダヘッド23が、ヘッド取付面27(シリンダブロック22)に対して締結固定される。
ここで、シリンダヘッド23は、そのシリンダブロック22に取り付けられた状態で、ヘッド取付面27に対して接触した状態となる接合面29を有する。つまり、シリンダヘッド23のシリンダブロック22に対する取付けに際しては、シリンダブロック22のヘッド取付面27とシリンダヘッド23の接合面29とが互いに対する合わせ面(あたり面)となる。
このような構成を備える本実施形態のエンジン21においては、両バンク30・30が有するヘッド取付面27それぞれに取り付けられる両シリンダヘッド23間に、変形抵抗部材40が介装される。
変形抵抗部材40は、本実施形態のエンジン21のようなV型エンジンにおいて、その実働時に生じるシリンダヘッド23の熱変形に対して抵抗を作用させるものである。
V型エンジンであるエンジン21において、その実働時に生じる熱変形について、図7を用いて説明する。なお、ここでは、本実施形態のエンジン21と同符号を用いて説明する。
V型エンジンにおいては、その一般的な構成として、前述したように、シリンダブロック22が、略V字状に配設される一対のバンク30・30を有し、各バンク30のヘッド取付面27に、シリンダヘッド23が取り付けられる構成となっている(図7(a)参照)。かかる構成においては、両バンク30・30に取り付けられるシリンダヘッド23の内側(両シリンダヘッド23が対向する側)が、エンジン21における吸気側となり、両バンク30・30に取り付けられるシリンダヘッド23の外側(両シリンダヘッド23における吸気側と反対側)が、エンジン21における排気側となる(図7(b)参照)。
すなわち、吸気側となる両シリンダヘッド23の対向する内側には、インテークマニホールドが取り付けられる。インテークマニホールドは、各シリンダヘッド23内において前記燃焼室と連通するように形成される吸気ポートと連通する。一方、排気側となる各シリンダヘッド23の外側には、エキゾーストマニホールドが取り付けられる。エキゾーストマニホールドは、各シリンダヘッド23内において前記燃焼室と連通するように形成される排気ポートと連通する。
そして、エンジン21においては、図示せぬ吸気機構から吸入された外部の空気が、インテークマニホールドおよび吸気ポートを介して各燃焼室に吸入される。ここで、シリンダヘッド23においては、各燃焼室に対応して吸気バルブが設けられており、この吸気バルブの開閉により、吸気ポートと燃焼室とが連通・遮断される。また、吸気ポートには、吸気バルブが開いたときに燃焼室内に向けて燃料を噴射する燃焼噴射弁が設けられている。したがって、エンジン21における吸気行程では、吸気ポートから燃焼室内へ吸入される外部の空気と、燃料噴射弁から燃焼室内へ噴射される燃料とが混ざり合って混合ガスとなり、この混合ガスが燃焼室へ吸入される。燃焼室内に吸入された混合ガスは、点火された後、排気ポートおよびエキゾーストマニホールドを介して、図示せぬ排気機構から外部に排出される。ここで、シリンダヘッド23においては、各燃焼室に対応して排気バルブが設けられており、この排気バルブの開閉により、排気ポートと燃焼室とが連通・遮断される。
このように、両バンク30・30に取り付けられるシリンダヘッド23の対向する内側が吸気側となり、各シリンダヘッド23の外側が排気側となる構成のV型エンジンであるエンジン21においては、その実働時に生じる熱変形に、次のような変形が含まれる。
すなわち、図7(c)に示すように、両バンク30・30に取り付けられる両シリンダヘッド23間において、そのクランクシャフト24の軸方向(図7(c)において上下方向、以下「クランク軸方向」という。)の中間部分が互いに遠ざかるとともに(矢印C1参照)、その逆にクランク軸方向の両端部分が近付く(矢印C2参照)ような変形である。つまり、図7(c)に示すように、エンジン21の平面視において、各シリンダヘッド23が、外側に凸となるように湾曲するような変形である(矢印C3参照)。
このようにV型エンジンにおいてその実働時に生じる熱変形は、シリンダヘッド23における対向する内側が吸気側となり、各シリンダヘッド23の外側が排気側となることに起因する。
すなわち、前述したように、吸気側となるシリンダヘッド23の内側においては、インテークマニホールドを介して外部の空気が燃焼室に吸入される一方、排気側となるシリンダヘッド23の外側においては、エキゾーストマニホールドを介して点火された後の混合ガス(排気)が燃焼室から排出される。エンジン21の運転にともない排気側から排出される排気は、吸気側から吸入される空気よりも高温となる。このため、各シリンダヘッド23においては、排気側となる外側の部分の方が、吸気側となる内側の部分に対して温度が高くなり、熱膨張量が大きくなる。
このように、各シリンダヘッド23において、排気側となる外側の部分の方が吸気側となる内側の部分よりも熱膨張によって長く伸びることが、前記のとおり両シリンダヘッド23間で生じる、クランク軸方向の中間部分が互いに遠ざかるとともにクランク軸方向の両端部分が近付くような変形の原因となる。
そこで、このようなV型エンジンであるエンジン21の実働時に生じる熱変形に対して抵抗を付与するため、両シリンダヘッド23間に、変形抵抗部材40が設けられる。
変形抵抗部材40は、図4に示すように、引張抵抗部41と、押圧抵抗部42とを有する。
引張抵抗部41は、シリンダヘッド23の熱変形によりこのシリンダヘッド23における前記カムシャフトの軸方向(クランク軸方向と同じ方向、以下「カム軸方向」という。)の中央部分において生じる両シリンダヘッド23同士が遠ざかる変形に対する引張抵抗を作用させる。
引張抵抗部41は、両シリンダヘッド23間においてカム軸方向の略中央部分に設けられ、一対のネジ部材43と、これらネジ部材43を連結するとともに支持する連結支持部材44とを有する。
ネジ部材43は、ネジ部43aと頭部43bとを有する。ネジ部材43は、そのネジ部43aが、シリンダヘッド23の内側から螺挿されることにより、シリンダヘッド23に対して連結固定された状態となる。ネジ部材43のシリンダヘッド23に対する螺挿に際しては、頭部43bが回転操作部となる。
ネジ部材43のシリンダヘッド23に対する螺挿方向は、図4に示すエンジン21の平面視でクランク軸方向に対して略垂直方向であって、略水平方向(図3における略左右方向)となる。また、ネジ部材43は、シリンダヘッド23に対してそのクランク軸方向の略中央部に螺挿される。したがって、一対のネジ部材43は、それぞれシリンダヘッド23に螺挿された状態で、互いの頭部43b側が対向する状態となる。
連結支持部材44は、一対のネジ部材43をそれぞれ支持する支持部44aと、これら支持部44aを連結する連結部44bとを有する。本実施形態では、連結支持部材44は、一対の支持部44aとこれらを連結する連結部44bとにより、図4に示すエンジン21の平面視で略矩形状の枠体として構成される。すなわち、連結支持部材44において、一対のネジ部材43を支持する一対の支持部44aは、両シリンダヘッド23間において、クランク軸方向に対して略垂直方向に所定の間隔を隔てた状態で、クランク軸方向に対して平行方向に配される板状あるいは柱状(棒状)の部分である。これら支持部44aのクランク軸方向両端部において、支持部44aと同様に板状あるいは柱状(棒状)の部分である連結部44bが、クランク軸方向に対して略垂直方向に配される。
このように、平面視で略矩形状の枠体として構成される連結支持部材44に対し、ネジ部材43は、内側から支持部44aを貫通した状態でこの支持部44aに支持された状態となる。つまり、支持部44aは、ネジ部材43のネジ部43aを貫通させる孔部44cを有し、この孔部44cを介してネジ部材43がシリンダヘッド23に螺挿される。したがって、一対のネジ部材43について、前記のとおり対向する状態となる互いの頭部43bは、連結支持部材44の内側(枠内)に位置することとなる。そして、支持部44aは、ネジ部材43がシリンダヘッド23に螺挿された状態で、その頭部43bが接した状態となる支持面44dを有する。
このような構成の引張抵抗部41においては、一対のネジ部材43が、両シリンダヘッド23に対して螺挿されるとともに、その頭部43bが支持部44aの支持面44dに接した状態となることで、両シリンダヘッド23同士が遠ざかる変形に対して引張抵抗を作用させる状態となる。つまり、両シリンダヘッド23同士が遠ざかる変形が生じることによって、一方のネジ部材43がその螺挿されたシリンダヘッド23により引っ張られる力が、連結支持部材44を介して、他方のネジ部材43に対して、その螺挿されたシリンダヘッド23の変形によって引っ張られる力の方向と反対方向の力として作用する状態となる。言い換えると、両シリンダヘッド23間に引張抵抗部41が設けられることにより、両シリンダヘッド23において互いに遠ざかる変形をする部分となるカム軸方向の中央部分が、その変形に対して互いに拘束し合う状態(引っ張り合う状態)となる。
なお、本実施形態においては、引張抵抗部41が、一対のネジ部材43を有する構成であるが、これに限定されず、引張抵抗部41が、複数対のネジ部材43を有する構成であってもよい。また、本実施形態の引張抵抗部41においては、連結支持部材44が、平面視で略矩形状の枠体として構成されるものであるが、これに限定されない。つまり、連結支持部材44としては、ネジ部材43を連結するとともに支持することができるとともに、その連結支持する一対のネジ部材43に対して、両シリンダヘッド23同士が遠ざかる変形が生じた際に、互いに引っ張る力を伝達することができる構成であればよい。
さらに、本実施形態の引張抵抗部41は、一対のネジ部材43とこれらを連結支持する連結支持部材44とを有する構成であるが、これに限定されない。つまり、引張抵抗部41としては、両シリンダヘッド23間において生じる、遠ざかる変形に対して、一方のシリンダヘッド23が他方のシリンダヘッド23から遠ざかろうとする変形により生じる力が、他方のシリンダヘッド23が一方のシリンダヘッド23から遠ざかろうとする変形に対する抗力(抵抗)として伝達される構成であればよい。つまりは、引張抵抗部41は、両シリンダヘッド23がそのカム軸方向の中央部分において互いに遠ざかる方向に変形しようとすることにより、その中央部分同士が引っ張り合うこととなる力(抵抗)を作用させることができる構成であればよい。
押圧抵抗部42は、シリンダヘッド23の熱変形によりこのシリンダヘッド23におけるカム軸方向の両端部分において生じる両シリンダヘッド23同士が近付く変形に対する押圧抵抗を作用させる。
押圧抵抗部42は、両シリンダヘッド23間においてカム軸方向の両端部分に設けられ、横架部材45を有する。
横架部材45は、図4に示すエンジン21の平面視でクランク軸方向に対して略垂直方向に配される板状あるいは柱状(棒状)の部材である。横架部材45は、その両端部に、シリンダヘッド23と接触する押圧面45aを有する。
このような構成の押圧抵抗部42においては、横架部材45の押圧面45aが両シリンダヘッド23に対してその対向する内側からに接触した状態となることで、両シリンダヘッド23同士が近付く変形に対して押圧抵抗を作用させる状態となる。つまり、両シリンダヘッド23同士が近付く変形が生じることによって、横架部材45が押圧面45aを介して両シリンダヘッド23から押圧される力の反作用として、横架部材45から両シリンダヘッド23に対して押圧する力が作用する状態となる。言い換えると、両シリンダヘッド23間に押圧抵抗部42が設けられることにより、両シリンダヘッド23において互いに近付く変形をする部分となるカム軸方向の両端部分が、その変形に対して互いに拘束し合う状態(押圧し合う状態)となる。
なお、本実施形態の押圧抵抗部42は、板状あるいは柱状の横架部材45を有する構成であるが、これに限定されない。つまり、押圧抵抗部42としては、両シリンダヘッド23間において生じる、近付く変形に対して、一方のシリンダヘッド23が他方のシリンダヘッド23に近付こうとする変形により生じる力が、他方のシリンダヘッド23が一方のシリンダヘッド23に近付こうとする変形に対する抗力(抵抗)として伝達される構成であればよい。つまりは、押圧抵抗部42は、両シリンダヘッド23がそのカム軸方向の両端部分において互いに近付く方向に変形しようとすることにより、その両端部分同士が押圧し合うこととなる力(抵抗)を作用させることができる構成であればよい。
以上のように、本実施形態においては、エンジン21における熱変形制御方法として、シリンダヘッド23の熱変形によりこのシリンダヘッド23におけるカム軸方向の中央部分において生じる両シリンダヘッド23同士が遠ざかる変形に対する引張抵抗を作用させること、およびシリンダヘッド23の熱変形によりこのシリンダヘッド23におけるカム軸方向の両端部分において生じる両シリンダヘッド23同士が近付く変形に対する押圧抵抗を作用させることが行われる。
このように、両シリンダヘッド23同士が遠ざかる変形に対しては引張抵抗を、両シリンダヘッド23同士が近付く変形に対しては押圧抵抗を、それぞれ作用させることで、エンジン21における熱変形自体に対して抵抗を付与することにより、V型エンジンであるエンジン21におけるシリンダヘッド23の熱変形を抑制することができる。これにより、エンジン21におけるフリクション増大の原因となる、カムジャーナルやクランクジャーナルの同軸度の悪化や、シリンダボアの円筒度の悪化を低減することができる。
特に、V型エンジン特有の熱変形として生じる、各シリンダヘッド23が外側に凸となるように湾曲するような熱変形(図7(c)参照)を抑制することができるので、そのシリンダヘッド23に支持されるカムシャフトについて生じるカムジャーナルの同軸度の悪化を効果的に低減することができる。
すなわち、V型エンジン特有の熱変形について、両シリンダヘッド23のカム軸方向の中央部分同士が遠ざかる変形は、変形抵抗部材40の引張抵抗部41によって抑制され、両シリンダヘッド23のカム軸方向の両端部分同士が近付く変形は、変形抵抗部材40の押圧抵抗部42によって抑制される。結果として、V型エンジンであるエンジン21の実働時において、シリンダヘッド23の外側に凸となるように湾曲するような熱変形が抑制される。これにより、エンジン21においてシリンダヘッド23の熱変形によって生じるカムジャーナルの同軸度の悪化を効果的に低減することができる。
また、本実施形態のエンジン21においては、両シリンダヘッド23間に設けられる引張抵抗部41と押圧抵抗部42とが、引張抵抗部41による引張抵抗と押圧抵抗部42による押圧抵抗とが互いに作用し合う状態で、一体に連結されることが好ましい。
本実施形態では、引張抵抗部41と押圧抵抗部42とは、変形抵抗部材40において連結部46により一体に連結されている(図4参照)。
連結部46は、図4に示すように、引張抵抗部41と押圧抵抗部42との間に架設される連結部材47を有する。連結部材47は、板状あるいは柱状(棒状)の部材であり、本実施形態では、引張抵抗部41と各押圧抵抗部42との間にそれぞれ二箇所設けられる。また、連結部材47は、その一端側が、引張抵抗部41における連結支持部材44の連結部44bのクランク軸方向に対して垂直方向の端部に接続され、他端側が、押圧抵抗部42の横架部材45のクランク軸方向に対して垂直方向の端部に接続される。
このような構成の連結部46により、引張抵抗部41と押圧抵抗部42とが一体に連結される。
そして、変形抵抗部材40においては、引張抵抗部41と押圧抵抗部42とが連結部46によって連結された状態で、引張抵抗部41による引張抵抗と押圧抵抗部42による押圧抵抗とが互いに作用し合う状態となる。この引張抵抗と押圧抵抗とが互いに作用し合う状態とは、次のような状態をいう。
すなわち、引張抵抗部41において両シリンダヘッド23のカム軸方向中央部分同士が互いに引っ張り合うことと、押圧抵抗部42において両シリンダヘッド23のカム軸方向両端部分同士が押圧し合うこととが、連結部46を介して作用し合う状態となる。つまり、引張抵抗部41によって、両シリンダヘッド23のカム軸方向中央部分同士が互いに遠ざかる方向の変位が規制されること(引っ張られること)が、押圧抵抗部42において、前記遠ざかる方向と反対方向である両シリンダヘッド23のカム軸方向両端部分同士が互いに近付く方向の変位が規制されること(押圧されること)となる。逆に、押圧抵抗部42によって、両シリンダヘッド23のカム軸方向両端部分同士が互いに近付く方向の変位が規制されること(押圧されること)が、引張抵抗部41において、前記近付く方向と反対方向である両シリンダヘッド23のカム軸方向中央部分同士が互いに遠ざかる方向の変位が規制されること(引っ張られること)となる。言い換えると、シリンダヘッド23のカム軸方向中央部分が引っ張られることと、シリンダヘッド23のカム軸方向両端部分が押圧されることとが、互いに拘束し合う状態となる。
このように、変形抵抗部材40において引張抵抗部41による引張抵抗と押圧抵抗部42による押圧抵抗とが互いに作用し合う状態は、一体に連結された状態の引張抵抗部41と押圧抵抗部42とを有する変形抵抗部材40が、シリンダヘッド23に対して、引張抵抗部41のネジ部材43の螺挿部分(引張抵抗部41の連結部分)以外に、押圧抵抗部42における押圧面45aのみで接した状態となることで実現される。
本実施形態では、前述したように、連結部46によって引張抵抗部41と押圧抵抗部42とが一体に連結された状態の変形抵抗部材40において、図4に示すエンジン21の平面視で、クランク軸方向に対して垂直方向(図4における左右方向)の両側にて、クランク軸方向(図4における上下方向)の両側の連結部材47と支持部44aとで、内側に凸となる略アーチ状が形成されている。これにより、変形抵抗部材40が、シリンダヘッド23に対して、引張抵抗部41のネジ部材43の螺挿部分以外に、押圧抵抗部42における押圧面45aのみで接した状態となっている。
したがって、引張抵抗部41と押圧抵抗部42とを連結する連結部46は、次のような構成を備えるものであれば、本実施形態の構成に限定されない。すなわち、連結部46は、変形抵抗部材40が、前記のとおりシリンダヘッド23に対して、引張抵抗部41のネジ部材43の螺挿部分以外に、押圧抵抗部42における押圧面45aのみで接した状態となるように、引張抵抗部41と押圧抵抗部42とを連結する。また、連結部46は、少なくとも引張抵抗部41による引張抵抗と押圧抵抗部42による押圧抵抗とが互いに作用し合う状態となる程度の剛性を有する。
以上のように、本実施形態においては、エンジン21における熱変形制御方法として、引張抵抗部41による引張抵抗と押圧抵抗部42による押圧抵抗とが互いに作用し合う状態とされる。
このように、引張抵抗部41と押圧抵抗部42とが、引張抵抗と押圧抵抗とが互いに作用し合う状態で、一体に連結されることにより、V型エンジンであるエンジン21の実働時において、シリンダヘッド23の外側に凸となるように湾曲するような熱変形を効果的に抑制することができる。
また、引張抵抗部41と押圧抵抗部42とが一体となることから、両シリンダヘッド23間に対する引張抵抗部41および押圧抵抗部42の介装に際し、作業性の向上が図れる。また、両シリンダヘッド23間に対する引張抵抗部41および押圧抵抗部42の介装に際し、シリンダヘッド23に対する固定を、引張抵抗部41のシリンダヘッド23に対する連結(本実施形態ではネジ部材43の螺挿)によって行うこととができるので、構造の簡略化が図れる。
また、本実施形態では、両シリンダヘッド23間に介装される変形抵抗部材40は、引張抵抗部41と押圧抵抗部42との両方を備えるが、いずれか一方のみを備える構成であってもよい。つまり、両シリンダヘッド23間に介装される変形抵抗部材は、引張抵抗部41と押圧抵抗部42とのうち、少なくともいずれかを有する構成であればよい。
すなわち、本実施形態のエンジン21においては、図5(a)に示すように、両シリンダヘッド23間に、引張抵抗部41のみを有する(押圧抵抗部42を有しない)変形抵抗部材40aが介装される構成や、同図(b)に示すように、両シリンダヘッド23間に、押圧抵抗部42のみを有する(引張抵抗部41を有しない)変形抵抗部材40bが介装される構成であってもよい。
図5(a)に示す、引張抵抗部41のみを有する変形抵抗部材40aが介装される構成においては、シリンダヘッド23におけるカム軸方向の中央部分において生じる両シリンダヘッド23同士が遠ざかる変形が抑制される。また、図5(b)に示す、押圧抵抗部42のみを有する変形抵抗部材40bが介装される構成においては、シリンダヘッド23におけるカム軸方向の両端部分において生じる両シリンダヘッド23同士が近付く変形が抑制される。
なお、図5においては、本実施形態のエンジン21および変形抵抗部材40について対応する部分については同一の符号を付している。
また、本実施形態のエンジン21においは、引張抵抗部41および押圧抵抗部42は、両シリンダヘッド23間に介装された状態で、両シリンダヘッド23に対して、引張抵抗部41については引張予荷重を、押圧抵抗部42については押圧予荷重を、それぞれ作用させた状態となることが好ましい。
すなわち、引張抵抗部41について引張予荷重を作用させた状態とは、引張抵抗部41が両シリンダヘッド23間に介装されるに際し、予め両シリンダヘッド23に対して引張抵抗を作用させた状態をいう。つまり、前記引張予荷重を作用させた状態とは、熱変形していない状態の両シリンダヘッド23に対して引張り力を作用させた状態をいう。
したがって、本実施形態においては、引張抵抗部41において、一対のネジ部材43がシリンダヘッド23に対して螺挿されことにより、それぞれの頭部43bが、連結支持部材44の支持面44dに対して圧接した状態が、引張抵抗部41について引張予荷重を作用させた状態となる。かかる状態となるように、引張抵抗部41について、連結支持部材44のクランク軸方向に対して垂直方向の寸法や、ネジ部材43のネジ部43aの長さ等が設定される。
また、押圧抵抗部42について押圧予荷重を作用させた状態とは、押圧抵抗部42が両シリンダヘッド23間に介装されるに際し、予め両シリンダヘッド23に対して押圧抵抗を作用させた状態をいう。つまり、前記押圧予荷重を作用させた状態とは、熱変形していない状態の両シリンダヘッド23に対して押圧力を作用させた状態をいう。
したがって、本実施形態においては、押圧抵抗部42において、横架部材45の押圧面45aが、両シリンダヘッド23に対して圧接した状態が、押圧抵抗部42について押圧予荷重を作用させた状態となる。つまり本実施形態の場合、横架部材45が、両シリンダヘッド23間において圧入された状態となる。かかる状態となるように、押圧抵抗部42について、横架部材45のクランク軸方向に対して垂直方向の寸法等が設定される。
以上のように、本実施形態では、エンジン21における熱変形制御方法として、両シリンダヘッド23に対して、前記引張抵抗についての引張予荷重を、前記押圧抵抗についての押圧予荷重を、それぞれ作用させる。
このように、引張抵抗部41については引張予荷重を、押圧抵抗部42については押圧予荷重を、それぞれ作用させた状態とすることにより、エンジン21の実働時における所定の条件の時(例えば、エンジン21の運転負荷が燃費に最も影響の大きい運転負荷となる時)に、エンジン21においてフリクションが生じる部分を最適状態(例えば、カムジャーナルの同軸度が最も良い状態)に近付けることが可能となる。
すなわち、引張抵抗部41における引張予荷重や押圧抵抗部42における押圧予荷重について、その大きさを調整することにより、両シリンダヘッド23の中央部分同士が遠ざかる変形に対する逆変形や、両シリンダヘッド23の両端部分同士が近付く変形に対する逆変形を予め付与することが可能となる。つまり、引張抵抗部41における引張予荷重や押圧抵抗部42における押圧予荷重の大きさ(逆変形の大きさ)を調整することで、前記のとおりエンジン21の実働時における所定の条件の時に、エンジン21においてフリクションが生じる部分を最適状態に近付けることが可能となる。
なお、V型エンジンである本実施形態のエンジン21においても、第一実施形態のエンジン1と同様に、高温制御部が設けられることで、その効果が得られる。
すなわち、図6に示すように、エンジン21は、第一実施形態のエンジン1と同様に、シリンダブロック22におけるクランク軸方向(図6において左右方向)の両端部分に、シリンダブロック22における他の部分よりも高温に制御される高温制御部31を有する(破線領域D1参照)。そして、エンジン21においては、シリンダブロック22が、その熱変形時に、ヘッド取付面27が全体的にクランク軸方向について凹状となる方向に変形する。これにより、第一実施形態と同様の効果が得られる。
また、エンジン21は、第一実施形態のエンジン1と同様に、シリンダヘッド23におけるカム軸方向(図6において左右方向)の中央部分に、シリンダヘッド23における他の部分よりも高温に制御される高温制御部32を有する(破線領域D2参照)。そして、エンジン21においては、シリンダヘッド23が、その熱変形時に、ヘッド取付面27に対する接合面29が全体的にカム軸方向について凸状となる方向に変形する。これにより、第一実施形態と同様の効果が得られる。
本発明の第一実施形態に係るエンジンの構成および熱変形を示す模式図。 同じく実働時の状態を示す模式図。 本発明の第二実施形態に係るエンジンの構成を示す正面模式図。 同じく平面模式図。 本発明の第二実施形態に係るエンジンの他の構成を示す平面模式図。 本発明の第二実施形態に係るエンジンの構成を示す側面模式図。 V型エンジンにおける熱変形を示す平面模式図。 エンジンの一般的な構成およびそれにおける熱変形を示す模式説明図。
符号の説明
1 エンジン
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 クランクシャフト
5 カムシャフト
7 ヘッド取付面(シリンダヘッド取付面)
11 高温制御部
12 高温制御部
21 エンジン
22 シリンダブロック
23 シリンダヘッド
24 クランクシャフト
27 ヘッド取付面(シリンダヘッド取付面)
30 バンク
40 変形抵抗部材
41 引張抵抗部
42 押圧抵抗部
46 連結部

Claims (14)

  1. クランクシャフトを支持するシリンダブロックと、前記クランクシャフトと軸方向を同じくするカムシャフトを支持するシリンダヘッドとを備え、前記シリンダヘッドが、前記シリンダブロックが有するシリンダヘッド取付面に対して固定されることにより前記シリンダブロックに取り付けられるエンジン構造であって、
    前記シリンダブロックにおける前記クランクシャフトの軸方向の両端部分に、該シリンダブロックにおける他の部分よりも高温に制御される高温制御部を有し、
    前記シリンダブロックが、その熱変形時に、前記シリンダヘッド取付面が全体的に前記クランクシャフトの軸方向について凹状となる方向に変形することを特徴とするエンジン構造。
  2. 前記シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分に、該シリンダヘッドにおける他の部分よりも高温に制御される高温制御部を有し、
    前記シリンダヘッドが、その熱変形時に、前記シリンダヘッド取付面に対する接合面が全体的に前記カムシャフトの軸方向について凸状となる方向に変形することを特徴とする請求項1に記載のエンジン構造。
  3. 前記高温制御部を前記他の部分よりも高温に制御することは、前記高温制御部においてシリンダブロックまたは前記シリンダヘッドが有するウォータジャケットの流路面積を大きく形成することにより行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジン構造。
  4. 前記シリンダブロックは、前記クランクシャフトの軸方向視で該クランクシャフトの軸心位置を中心とする略V字状に配設されるとともに前記シリンダヘッド取付面が設けられる一対のバンクを有するものであり、
    前記両バンクが有するシリンダヘッド取付面それぞれに取り付けられる前記両シリンダヘッド間に、
    前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が遠ざかる変形に対する引張抵抗を作用させる引張抵抗部と、前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の両端部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が近付く変形に対する押圧抵抗を作用させる押圧抵抗部とのうち、少なくともいずれかを有する変形抵抗部材が介装されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジン構造。
  5. クランクシャフトを支持するシリンダブロックと、前記クランクシャフトと軸方向を同じくするカムシャフトを支持するシリンダヘッドとを備え、前記シリンダブロックが、前記クランクシャフトの軸方向視で該クランクシャフトの軸心位置を中心とする略V字状に配設されるとともにシリンダヘッド取付面が設けられる一対のバンクを有するものであり、前記シリンダヘッドが、前記シリンダヘッド取付面に対して固定されることにより前記シリンダブロックに取り付けられるエンジン構造であって、
    前記両バンクが有するシリンダヘッド取付面それぞれに取り付けられる前記両シリンダヘッド間に、
    前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が遠ざかる変形に対する引張抵抗を作用させる引張抵抗部と、前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の両端部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が近付く変形に対する押圧抵抗を作用させる押圧抵抗部とのうち、少なくともいずれかを有する変形抵抗部材が介装されることを特徴とするエンジン構造。
  6. 前記引張抵抗部と前記押圧抵抗部とが、前記引張抵抗と前記押圧抵抗とが互いに作用し合う状態で、一体に連結されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のエンジン構造。
  7. 前記引張抵抗部および前記押圧抵抗部は、前記両シリンダヘッド間に介装された状態で、前記両シリンダヘッドに対して、前記引張抵抗部については引張予荷重を、前記押圧抵抗部については押圧予荷重を、それぞれ作用させた状態となることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載のエンジン構造。
  8. クランクシャフトを支持するシリンダブロックと、前記クランクシャフトと軸方向を同じくするカムシャフトを支持するシリンダヘッドとを備え、前記シリンダヘッドが、前記シリンダブロックが有するシリンダヘッド取付面に対して固定されることにより前記シリンダブロックに取り付けられるエンジンにおける熱変形制御方法であって、
    前記シリンダブロックが、その熱変形時に、前記シリンダヘッド取付面が全体的に前記クランクシャフトの軸方向について凹状となる方向に変形するように、前記シリンダブロックにおける前記クランクシャフトの軸方向の両端部分を、前記シリンダブロックにおける他の部分よりも高温に制御することを特徴とするエンジンにおける熱変形制御方法。
  9. 前記シリンダヘッドが、その熱変形時に、前記シリンダヘッド取付面に対する接合面が全体的に前記カムシャフトの軸方向について凸状となる方向に変形するように、前記シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分を、前記シリンダヘッドにおける他の部分よりも高温に制御することを特徴とする請求項8に記載のエンジンにおける熱変形制御方法。
  10. 前記他の部分よりも高温に制御することを、前記シリンダブロックまたは前記シリンダヘッドが有するウォータジャケットの流路面積を大きく形成することにより行うことを特徴とする請求項8または請求項9に記載のエンジンにおける熱変形制御方法。
  11. 前記シリンダブロックは、前記クランクシャフトの軸方向視で該クランクシャフトの軸心位置を中心とする略V字状に配設されるとともに前記シリンダヘッド取付面が設けられる一対のバンクを有するものであり、
    前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が遠ざかる変形に対する引張抵抗を作用させること、および前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の両端部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が近付く変形に対する押圧抵抗を作用させることのうち、少なくともいずれかを行うことを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載のエンジンにおける熱変形制御方法。
  12. クランクシャフトを支持するシリンダブロックと、前記クランクシャフトと軸方向を同じくするカムシャフトを支持するシリンダヘッドとを備え、前記シリンダブロックが、前記クランクシャフトの軸方向視で該クランクシャフトの軸心位置を中心とする略V字状に配設されるとともにシリンダヘッド取付面が設けられる一対のバンクを有するものであり、前記シリンダヘッドが、前記シリンダヘッド取付面に対して固定されることにより前記シリンダブロックに取り付けられるエンジンにおける熱変形制御方法であって、
    前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の中央部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が遠ざかる変形に対する引張抵抗を作用させること、および前記シリンダヘッドの熱変形により該シリンダヘッドにおける前記カムシャフトの軸方向の両端部分において生じる前記両シリンダヘッド同士が近付く変形に対する押圧抵抗を作用させることのうち、少なくともいずれかを行うことを特徴とするエンジンにおける熱変形制御方法。
  13. 前記引張抵抗と前記押圧抵抗とを互いに作用し合う状態とすることを特徴とする請求項11または請求項12に記載のエンジンにおける熱変形制御方法。
  14. 前記両シリンダヘッドに対して、前記引張抵抗についての引張予荷重を、前記押圧抵抗についての押圧予荷重を、それぞれ作用させることを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載のエンジンにおける熱変形制御方法。
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