JP2008303481A - 繊維構造物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久撥水性および防融性に優れた繊維構造物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】放射線照射処理された繊維構造物であって、かつ撥水処理されていることを特徴とする繊維構造物。
【選択図】なし
【解決手段】放射線照射処理された繊維構造物であって、かつ撥水処理されていることを特徴とする繊維構造物。
【選択図】なし
Description
本発明は、耐久撥水性および防融性に優れた繊維構造物およびその製造方法に関するものである。
合成繊維は優れた物理的特性や化学的特性を有しており、一般衣料用、産業資材用として広範に渡って使用されている。合成繊維の付加価値を高めるために様々な仕上げ加工の方法が研究されており、優れた機能を付与できる方法が見出されているが、耐久性が悪いために活用されていないことも少なくない。
撥水加工に関しても一般にポリアミド繊維はポリエステル繊維等に比べ、フッ素系撥水剤との親和性に乏しく耐久撥水性が十分に発揮されなかった。また、耐久撥水性を示すポリアミド繊維を得る技術が提案されているが(例えば、特許文献1参照)、この方法では、タンニン酸による前処理と2段階からなる撥水加工が必要であり、タンニン酸による着色等の問題があった。
また、防融性を付与した合成繊維として親水性と防融性を合わせ付与することができる加工方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法は、ポリシロキサン誘導体を付与した後に低温プラズマ処理を施し、しかる後に親水性樹脂を付与することで防融性を付与した合成繊維布帛を得ているが、耐久性が不十分であり改善が必要であった。
特開平8−199476号公報
特開平9−143884号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決しようとするものであり、耐久撥水性および防融性を改善した繊維構造物およびその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、次の手段を採用するものである。
(1) 放射線照射処理により架橋された繊維構造物であって、架橋構造を有する部分が繊維構造物中30〜95重量%であることを特徴とする繊維構造物。
(2) 該繊維構造物に撥水処理がされていることを特徴とする上記(1)記載の繊維構造物。
(3) 該繊維構造物に撥水性樹脂が付着していることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の繊維構造物。
(4) 該繊維構造物がポリアミド繊維からなることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の繊維構造物。
(5) 該繊維構造物の洗濯20回後におけるJIS L1092(1998)に規定のブンデスマン法に従って測定された耐久撥水性が3級以上であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の繊維構造物。
(6) 防融性テストの穴あき面積が1/8以下であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の繊維構造物。
(7) 繊維構造物に対し、放射線照射処理することを特徴とする繊維構造物の製造方法。
(8) 該放射線が電子線であり、線量が450〜900kGyであることを特徴とする上記(7)に記載の繊維構造物の製造方法。
(9) 放射線照射処理後に撥水処理することを特徴とする上記(7)または(8)に記載の繊維構造物の製造方法。
(1) 放射線照射処理により架橋された繊維構造物であって、架橋構造を有する部分が繊維構造物中30〜95重量%であることを特徴とする繊維構造物。
(2) 該繊維構造物に撥水処理がされていることを特徴とする上記(1)記載の繊維構造物。
(3) 該繊維構造物に撥水性樹脂が付着していることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の繊維構造物。
(4) 該繊維構造物がポリアミド繊維からなることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の繊維構造物。
(5) 該繊維構造物の洗濯20回後におけるJIS L1092(1998)に規定のブンデスマン法に従って測定された耐久撥水性が3級以上であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の繊維構造物。
(6) 防融性テストの穴あき面積が1/8以下であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の繊維構造物。
(7) 繊維構造物に対し、放射線照射処理することを特徴とする繊維構造物の製造方法。
(8) 該放射線が電子線であり、線量が450〜900kGyであることを特徴とする上記(7)に記載の繊維構造物の製造方法。
(9) 放射線照射処理後に撥水処理することを特徴とする上記(7)または(8)に記載の繊維構造物の製造方法。
本発明によれば、耐久撥水性および防融性に優れた繊維構造物を得ることができる。本発明のかかる効果は、特にポリアミド系繊維構造物の耐久撥水性および防融性を高める上で顕著である。
本発明者らは、前記課題、すなわち優れた耐久撥水性や防融性を有する繊維構造物およびその製造方法を得るために鋭意検討した結果、放射線照射処理を行い架橋させることによって、かかる課題を解決することを究明したものである。
すなわち、本発明は繊維構造物に放射線を照射することによって、繊維構造物表面を架橋し、それにより防融性が得られることを特徴とする。さらに、本発明は繊維構造物に放射線を照射し、繊維構造物表面を架橋することによって撥水加工を行った際に耐久撥水性を示す繊維構造物が得られることも特徴とする。
本発明においては、架橋によって繊維構造物の融点が高くなるために防融性が得られ、また、繊維表面と撥水樹脂との親和性が向上するために耐久撥水性が得られると推定している。
本発明の架橋構造の存在程度は、繊維構造物を構成するポリマを、該ポリマの良溶媒により溶解してみれば架橋部分は溶媒に不溶であり、この不溶成分の重量から判断できる。例えば、ナイロンの場合は蟻酸、ポリエステルの場合はフェノールと四塩化エタン混合溶媒に溶解すれば、該ポリマのうち架橋部分は完全に溶解せずに不溶物として確認できる。
かかる架橋構造を有する部分の量は、繊維構造物全重量に対して好ましくは30〜95重量%、さらに好ましくは45〜80重量%であることが、本発明の上述目的の上から良い。
本発明においては、放射線照射処理により架橋された繊維構造物に対し、撥水処理をした場合、その撥水性能の耐久性に優れる。撥水処理としては、撥水性樹脂をコーティング等により繊維構造物に付着させる処理や、繊維構造物を構成する繊維主鎖に撥水基を付与する処理、繊維構造物に微細な凹凸を形成させる処理等が挙げられる。
撥水性樹脂としては、シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤、パラフィン系撥水剤等、通常の撥水剤を用いることができるが、耐久性の面からフッ素系撥水剤が好ましい。また、耐久性向上の面から撥水剤にメラミン樹脂、多官能ブロックイソシアネート基含有ウレタン樹脂、エチレンカーボネート等を併用添加しても良い。
撥水性樹脂を付与する方法としては特に限定することはなく、公知の方法で付与すればよいが、実用的にはパディング法が好ましい。パディング法等による処理剤の付与後、乾燥、熱処理を行う。乾燥は100〜150℃、熱処理は160〜190℃で行うことが好ましい。
撥水性樹脂を繊維構造物に付着した結果、JIS L0217「繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法」(1995)の付表1の103に20回洗濯した場合における、JIS L1092「繊維製品の防水性試験方法」(1998)のブンデスマン法に準じて行った耐久撥水性として、3級以上のものを得ることができる。ブンデスマン法での3級以上とは規定された時間の経過後に布帛上に落ちた水滴が玉状になるレベルであり、本発明の耐久撥水性が3級以上の繊維構造物は非常に優れた耐久撥水性を有しているといえる。
また、本発明の繊維構造物は放射線照射処理されることにより、次の測定方法による防融性テストの穴あき面積を1/8以下とすることができる。
防融性テストは、大栄科学精器製作所製「NM−1型防融試験機」のコテ先部(約320℃)に5秒間接触させ、穴あきの程度を等級区分し、その程度を示すものである。
防融性テストは、大栄科学精器製作所製「NM−1型防融試験機」のコテ先部(約320℃)に5秒間接触させ、穴あきの程度を等級区分し、その程度を示すものである。
5級:穴あき面積 0
4級:穴あき面積 1/8
3級:穴あき面積 1/4
2級:穴あき面積 1/2
1級:穴あき面積 1
本発明で用いられる繊維構造物としては、天然繊維や合成繊維などを、限定することなく用いることができる。合成繊維としてはポリアミド繊維やポリエステル繊維等が挙げられるが、なかでもポリアミド繊維が好ましく用いられる。ポリアミド繊維としては、例えばナイロン4、ナイロン6、ナイロン7、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66等、ポリエステル繊維としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート等が挙げられるが、特に限定されるものではない。繊維構造物の形態としては糸、わた状のものや織物、編物、不織布などの布帛を用いることができ、数種の繊維を混紡、混繊、交編、交織した糸状、布帛状のものを用いることもできる。さらにはこれらの繊維製品が挙げられるが、特に限定されるものではない。
4級:穴あき面積 1/8
3級:穴あき面積 1/4
2級:穴あき面積 1/2
1級:穴あき面積 1
本発明で用いられる繊維構造物としては、天然繊維や合成繊維などを、限定することなく用いることができる。合成繊維としてはポリアミド繊維やポリエステル繊維等が挙げられるが、なかでもポリアミド繊維が好ましく用いられる。ポリアミド繊維としては、例えばナイロン4、ナイロン6、ナイロン7、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66等、ポリエステル繊維としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート等が挙げられるが、特に限定されるものではない。繊維構造物の形態としては糸、わた状のものや織物、編物、不織布などの布帛を用いることができ、数種の繊維を混紡、混繊、交編、交織した糸状、布帛状のものを用いることもできる。さらにはこれらの繊維製品が挙げられるが、特に限定されるものではない。
本発明の放射線照射に使用される放射線としては、α線、β線、γ線、X線、電子線、中性子線など各種の電離性放射線を使用することができるが特に限定されるものではない。これらの電離性放射線のうち、作業性、経済性あるいは架橋度の調節などの面から電子線が好ましく用いられる。かかる電子線の照射線量としては、好ましくは450〜900kGy、さらに好ましくは600〜900kGyである。450kGy未満の場合は架橋効果が小さすぎ、900kGyを越えると繊維構造物が収縮したり、黄変したりして支障をきたす傾向がある。
さらに、放射線照射処理後に、撥水処理を施すことにより、耐久性に優れた撥水性を付与することができる。
本発明により得られた繊維構造物は、防融性に優れるため、敷物、寝具類、車両用シート、一般衣料等、タバコの火などに対する防融性が要求される繊維構造物に好ましく用いられる。また、撥水処理されたものは優れた耐久撥水性を有するため、敷物、一般衣料等として好適に用いられる。
以下、実施例により、本発明の繊維構造物について詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。実施例中の品質評価は、次の方法で実施した。
<洗濯方法>
JIS L0217「繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法」(1995)の付表1の103に規定されているように家庭用電気洗濯機に、浴比1:30となるように40±2℃の水を入れ、弱アルカリ性合成洗剤を添加して溶解し、強条件で5分洗濯した。次いで排水・脱水し、2分間水洗・脱水後、再び2分間水洗・脱水した。この工程を1回としてこれを20回繰り返した後、つり干しし、評価に用いた。
<洗濯方法>
JIS L0217「繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法」(1995)の付表1の103に規定されているように家庭用電気洗濯機に、浴比1:30となるように40±2℃の水を入れ、弱アルカリ性合成洗剤を添加して溶解し、強条件で5分洗濯した。次いで排水・脱水し、2分間水洗・脱水後、再び2分間水洗・脱水した。この工程を1回としてこれを20回繰り返した後、つり干しし、評価に用いた。
<撥水性>
撥水加工を行った布帛に対してJIS L1092「繊維製品の防水性試験方法」(1998)に記載されるブンデスマン法に準じた評価を行った。ブンデスマン法はシャワー部と試験部とから構成されるブンデスマン雨試験装置を用い、シャワー部では約300個の水滴発生ノズルから約0.07mlの水滴を発生させ、人工雨を1.5mの高さから試験部へ降雨させ、試験片を取り付けた試験部は、試験片の裏側を往復回転運動する十字型ステンレス鋼製の摩擦子で摩耗させ、所定の時間を降雨させた後、試験片の表面の湿潤状態を評価する方法で、実際の降雨に対する撥水性を評価する方法である。評価は洗濯前のサンプルと洗濯20回後のサンプルについて行い、試験片表面の湿潤状態について5段階で等級区分した。
撥水加工を行った布帛に対してJIS L1092「繊維製品の防水性試験方法」(1998)に記載されるブンデスマン法に準じた評価を行った。ブンデスマン法はシャワー部と試験部とから構成されるブンデスマン雨試験装置を用い、シャワー部では約300個の水滴発生ノズルから約0.07mlの水滴を発生させ、人工雨を1.5mの高さから試験部へ降雨させ、試験片を取り付けた試験部は、試験片の裏側を往復回転運動する十字型ステンレス鋼製の摩擦子で摩耗させ、所定の時間を降雨させた後、試験片の表面の湿潤状態を評価する方法で、実際の降雨に対する撥水性を評価する方法である。評価は洗濯前のサンプルと洗濯20回後のサンプルについて行い、試験片表面の湿潤状態について5段階で等級区分した。
<防融性>
大栄科学精器製作所製「NM−1型防融試験機」のコテ先部(約320℃)に5秒間接触させ穴あきの程度を等級区分した。
大栄科学精器製作所製「NM−1型防融試験機」のコテ先部(約320℃)に5秒間接触させ穴あきの程度を等級区分した。
5級:穴あき面積 0
4級:穴あき面積 1/8
3級:穴あき面積 1/4
2級:穴あき面積 1/2
1級:穴あき面積 1
試験は1水準につき2回行ない、2回の平均を取った。
(実施例1〜3)
経糸、緯糸ともに78d−68fのナイロン6繊維を用いて経糸密度120本/2.54cm、緯糸密度88本/2.54cmの平織物を製織し、常法により精練、乾燥、中間セットした。次いでこの平織物に電子線照射装置(NHVコーポレーション製)を用いて、加速電圧300kVで照射を行い、防融性を評価した。電子線照射条件と結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1〜3で用いた布帛と同様の平織物に電子線照射処理を行わないこと以外は同様の処理を行い、防融性を評価した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように本発明によって防融性に優れた繊維構造物を得ることができる。
(実施例4〜6)
経糸、緯糸ともに78d−68fのナイロン6繊維を用いて経糸密度120本/2.54cm、緯糸密度88本/2.54cmの平織物を製織し、常法により精練、乾燥、中間セットした。次いでこの平織物に電子線照射装置(NHVコーポレーション製)を用いて、加速電圧300kVで照射を行い、さらに得られた布帛に下記の撥水加工を行い撥水性を評価した。電子線照射条件と結果を表2に示す。
<撥水加工>
下記の組成の樹脂液を調整し、これに該布帛を浸漬し、マングルロールにて絞り率60%で搾液後、130℃で2分間乾燥し、170℃で1分間熱処理した。
4級:穴あき面積 1/8
3級:穴あき面積 1/4
2級:穴あき面積 1/2
1級:穴あき面積 1
試験は1水準につき2回行ない、2回の平均を取った。
(実施例1〜3)
経糸、緯糸ともに78d−68fのナイロン6繊維を用いて経糸密度120本/2.54cm、緯糸密度88本/2.54cmの平織物を製織し、常法により精練、乾燥、中間セットした。次いでこの平織物に電子線照射装置(NHVコーポレーション製)を用いて、加速電圧300kVで照射を行い、防融性を評価した。電子線照射条件と結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1〜3で用いた布帛と同様の平織物に電子線照射処理を行わないこと以外は同様の処理を行い、防融性を評価した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように本発明によって防融性に優れた繊維構造物を得ることができる。
(実施例4〜6)
経糸、緯糸ともに78d−68fのナイロン6繊維を用いて経糸密度120本/2.54cm、緯糸密度88本/2.54cmの平織物を製織し、常法により精練、乾燥、中間セットした。次いでこの平織物に電子線照射装置(NHVコーポレーション製)を用いて、加速電圧300kVで照射を行い、さらに得られた布帛に下記の撥水加工を行い撥水性を評価した。電子線照射条件と結果を表2に示す。
<撥水加工>
下記の組成の樹脂液を調整し、これに該布帛を浸漬し、マングルロールにて絞り率60%で搾液後、130℃で2分間乾燥し、170℃で1分間熱処理した。
樹脂液は、"アサヒガード"(登録商標)GS−10(明成化学社製、フッ素系化合物)を90g/リットル、 "スミテックスレジン"(登録商標)M−3(住友化学社製、メラミン樹脂、80%濃度品)を5g/リットル、"アクセレレーター"(登録商標)ACX(住友化学社製、メラミン樹脂触媒)を2g/リットル、イソプロピルアルコールを30g/リットルとした。
(比較例2)
実施例4〜6で用いた布帛と同様の平織物に電子線照射処理を行わないこと以外は同様の処理を行い、撥水性を評価した。結果を表2に示す。
(実施例7、8)
経糸に56d−18fのポリエステル繊維、緯糸に84d−36fのポリエステル繊維を用いて経糸密度103本/2.54cm、緯糸密度79本/2.54cmの平織物を製織し、常法により精練、乾燥、中間セットした。次いでこの平織物に実施例5、6と同様の電子線照射、撥水加工を行い、撥水性を評価した。結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例4〜6で用いた布帛と同様の平織物に電子線照射処理を行わないこと以外は同様の処理を行い、撥水性を評価した。結果を表2に示す。
(実施例7、8)
経糸に56d−18fのポリエステル繊維、緯糸に84d−36fのポリエステル繊維を用いて経糸密度103本/2.54cm、緯糸密度79本/2.54cmの平織物を製織し、常法により精練、乾燥、中間セットした。次いでこの平織物に実施例5、6と同様の電子線照射、撥水加工を行い、撥水性を評価した。結果を表2に示す。
(比較例3)
実施例7、8で用いた布帛と同じ平織物を用い、該布帛に電子線照射処理を行わないこと以外は同様の処理を行い、撥水性を評価した。結果を表2に示す。
実施例7、8で用いた布帛と同じ平織物を用い、該布帛に電子線照射処理を行わないこと以外は同様の処理を行い、撥水性を評価した。結果を表2に示す。
表2から明らかなように、本発明によって耐久撥水性に優れた繊維構造物を得ることができた。
本発明によれば、耐久撥水性および防融性を改善した繊維構造物が得られ、撥水性および防融性が要求される一般衣料用、産業資材用として広範に渡って利用することができる。
Claims (9)
- 放射線照射処理により架橋された繊維構造物であって、架橋構造を有する部分が繊維構造物中30〜95重量%であることを特徴とする繊維構造物。
- 該繊維構造物に撥水処理がされていることを特徴とする請求項1記載の繊維構造物。
- 該繊維構造物に撥水性樹脂が付着していることを特徴とする請求項1または2に記載の繊維構造物。
- 該繊維構造物がポリアミド繊維からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の繊維構造物。
- 該繊維構造物の洗濯20回後におけるJIS L1092(1998)に規定のブンデスマン法に従って測定された耐久撥水性が3級以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の繊維構造物。
- 防融性テストの穴あき面積が1/8以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の繊維構造物。
- 繊維構造物に対し、放射線照射処理することを特徴とする繊維構造物の製造方法。
- 該放射線が電子線であり、線量が450〜900kGyであることを特徴とする請求項7に記載の繊維構造物の製造方法。
- 放射線照射処理後に撥水処理することを特徴とする請求項7または8に記載の繊維構造物の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007150039A JP2008303481A (ja) | 2007-06-06 | 2007-06-06 | 繊維構造物およびその製造方法 |
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JP2007150039A Pending JP2008303481A (ja) | 2007-06-06 | 2007-06-06 | 繊維構造物およびその製造方法 |
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JP (1) | JP2008303481A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011137253A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Toray Ind Inc | 繊維構造物およびその製造方法、ならびにそれを用いて構成される被服 |
-
2007
- 2007-06-06 JP JP2007150039A patent/JP2008303481A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011137253A (ja) * | 2009-12-28 | 2011-07-14 | Toray Ind Inc | 繊維構造物およびその製造方法、ならびにそれを用いて構成される被服 |
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