JP2008300477A - 信号伝達方法、露光装置の診断方法、装置及び露光装置 - Google Patents

信号伝達方法、露光装置の診断方法、装置及び露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】露光装置における配線の数を減らす。
【解決手段】ウエハWを露光して所定のパターンを形成する露光装置100は、複数のセンサからの信号を振動波に変換して装置本体BDに伝播させる信号伝達装置61と、信号伝達装置61から離れた位置で、ボディBDを介して伝達された前記振動波を検出する加速度センサ60とを備えている。これにより、配線をすることなく、センサからの信号を加速度センサに伝達することができるため、配線の数を大幅に減らすことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号伝達方法、露光装置の診断方法、装置及び露光装置に係り、更に詳しくは、センサからの信号を伝達する信号伝達方法、該信号伝達方法を利用して露光装置の一部を構成する構造物の異常を診断する診断方法、前記信号伝達方法又は診断方法の実施に好適な装置、前記信号伝達方法の実施に好適な露光装置に関する。
半導体素子(集積回路等)、液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが、主として用いられている。
ところで、半導体素子等は、次第に高集積化し、これに伴ってデバイスルール(実用最小線幅)が微細化している。このデバイスルールの微細化に伴い、半導体素子などの製造装置である露光装置にも、解像力の向上と共に、いわゆる重ね合わせ精度の向上が要請されるようになってきた。
重ね合わせ精度の向上の1つの要因として、例えばスキャナの場合、レチクルを保持するレチクルステージとウエハ等の基板を保持する基板ステージとの同期精度の向上が挙げられる。この同期精度の向上のためには、レチクルステージ、基板ステージそれぞれの位置制御精度の向上とともに、例えば投影光学系などに対する除振性能の向上も重要である。このため、投影光学系に対する外部からの振動を絶縁する除振装置(アクティブ防振装置など)が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、スキャナなどの露光装置には、各種のアクチュエータやセンサ類が多数組み込まれており、これらに対する電力の供給及び/又はこれらと制御装置との間の電気的な接続のために多数の配線が用いられている。また、レチクルステージ及び基板ステージには、真空吸引力を利用してレチクル等を保持するバキュームチャック(ホルダ)が設けられ、ホルダを各ステージに対して真空吸着によって固定することも行われている。このため、真空配管系が各ステージに接続されている。さらに、発熱部である投影光学系やリニアモータ等のアクチュエータの冷却が冷媒を用いて行われている。このため、冷媒の供給のための冷却配管系が、各発熱部に接続されている。
このように、露光装置では、多くの配線や、配管が各部に接続されており、これらの配線・配管類が原因で、重ね合わせ精度を思うように向上させることができないというのが現状である。すなわち、各ステージなどの可動部では、配管・配線類に作用する張力がその可動部の位置制御性を低下させる要因となる。また、露光が行われる露光装置本体は、温度、圧力等が高精度に管理されたチャンバ内に収容されているが、装置の大型化を防止するために、チャンバの内容積は極力小さくなるように設定されている。このため、露光装置本体とチャンバとの隙間は非常に狭く、この狭い隙間に上述の配線・配管類が配置される結果、チャンバそのものの振動、あるいはチャンバを介して伝達される防振されていない部材の振動が、除振台に支持されている本体フレームに伝わり、本体フレームに保持されている投影光学系の振動要因となることがあった。
本発明は、第1の観点からすると、センサからの信号を伝達する信号伝達方法であって、所定周波数の搬送波信号を発生し、前記センサからの信号を用いて前記搬送波に変調を加えた変調信号を生成する工程と;前記変調信号を構造物に取付けられた電気−機械変換部に与えて振動波を発生させる工程と;を含む信号伝達方法である。
これによれば、センサからの信号を構造物を介して伝達することができるため、配線の数を減らすことが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、物体を露光して所定のパターンを形成する露光装置の診断方法であって、所定周波数の高周波信号を、露光装置本体の少なくとも一部を構成する構造物に取付けられた電気−機械変換部に与えて振動波を発生させる工程と;前記構造物を介して伝達された前記振動波を、前記電気−機械変換部から離れた位置でピックアップを用いて検出する工程と;を含む露光装置の診断方法である。
ここで、構造物とは、電気−機械変換部が取付けられた物の他、その物に接続された物をも含む。
これによれば、通常運転中に露光装置本体などで発生する振動の周波数とは確実に区別可能な高周波の振動波を用いているため、露光装置の運転中に何らの支障なく、露光装置の診断を行うことが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、物体を露光して所定のパターンを形成する露光装置であって、少なくとも一部に構造物を含む装置本体と;前記構造物に取付けられ、所定周波数の高周波信号の入力により振動波を発生する電気−機械変換部と;前記構造物を介して伝達された前記振動波を、前記電気−機械変換部から離れた位置で検出するピックアップと;を備える露光装置である。
ここで、構造物とは、電気−機械変換部が取付けられた物の他、その物に接続された物をも含む。
これによれば、通常運転中に装置本体などで発生する振動の周波数とは確実に区別可能な高周波の振動波を用いているため、露光装置の運転中に何らの支障なく、構造物を介して伝達された、電気−機械変換部で発生した振動波を検出することが可能となる。
本発明は、第4の観点からすると、少なくとも一部に構造物を含む装置本体と;少なくとも1つのセンサと;前記センサからの信号を振動波に変換して前記構造物に伝播する変換部と;前記変換部から離れた位置で、前記構造物を介して伝達された前記振動波を検出するピックアップと;を備える装置である。
これによれば、配線をすることなく、センサからの信号をピックアップに伝達することができるため、配線の数を減らすことが可能となる。
本発明は、第5の観点からすると、物体を露光して所定のパターンを形成する露光装置であって、少なくとも一部に構造物を含む装置本体と;少なくとも1つのセンサと;前記センサからの信号を振動波に変換して前記構造物に伝播させる変換部と;前記変換部から離れた位置で、前記構造物を介して伝達された前記振動波を検出するピックアップと;を備える露光装置である。
これによれば、配線をすることなく、センサからの信号をピックアップに伝達することができるため、配線の数を減らすことが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。
図1には、一実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、すなわちいわゆるスキャナである。後述するように本実施形態では、投影光学系PLが設けられており、以下においては、この投影光学系PLの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、これに直交する面内でレチクルとウエハとが相対走査される方向をY軸方向、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
露光装置100は、照明光(露光光)ILによりレチクルRを照明する照明系、レチクルRを保持するレチクルステージRST、投影ユニットPU、ウエハステージ装置、レチクルステージRST及び投影ユニットPUなどが搭載されたボディBD、及びこれらの制御系等を備えている。
前記照明系は、光源(不図示)と、第1照明ユニットILU1及び第2照明ユニットILU2を有する照明光学系IOPとを含む。
光源として、一例として、ArFエキシマレーザ(発振波長193nm)、又はKrFエキシマレーザ(発振波長248nm)などのレーザ光源が使用されている。
第1照明ユニットILU1は、例えば光軸調整用の光学系(ビームマッチングユニット)をその一部に含む送光光学系(不図示)を介して、床下のユーティリティスペース内に配置される不図示の光源と光学的に接続される。
第2照明ユニットILU2は、例えばビームスプリッタ、光量センサ、レチクルブラインド系、及びリレー光学系(ミラー及び結像レンズ系を含む)など(いずれも不図示)を有している。第2照明ユニットILU2のハウジングの入射端が、第1照明ユニットILU1のハウジングの射出端の上面に物理的に固定されている。また、この第2照明ユニットILU2のハウジングは、後述する第2コラム上に固定された不図示の支持部材によっても支持されている。
従って、露光装置100では、光源からの照明光(露光光)ILが送光光学系によって照明光学系IOPに導かれ、照明光ILが照明光学系IOPによってレチクルR上に均一な照度分布で照射されると共に、レチクルR上にはレチクルブラインド系の開口の像が結像される。この場合、レチクルR上での照明光ILの照射領域(照明領域)は、レチクルブラインド系によって規定され、本実施形態では非走査方向であるX軸方向に細長い形状となる。
レチクルステージRSTは、後述する第2コラムの天板を構成するレチクルベース36上に、その底面に設けられた不図示のエアベアリングなどによって、例えば数μm程度のクリアランスを介して非接触で支持されている。レチクルベース36としては、本実施形態では、ステンレスに比べて比剛性(剛性/密度)が高い素材、例えば鋳鉄又はセラミックスを素材とするものが用いられている。
レチクルステージRSTは、ここでは、リニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系12(図1では不図示、図2参照)により、XY平面内で2次元的に(X軸方向、Y軸方向及びθz方向に)微動可能であるとともに、レチクルベース36上を所定の走査方向(ここでは、図1における紙面左右方向であるY軸方向)に指定された走査速度で駆動可能となっている。レチクルステージRST上に、回路パターン等が形成されたレチクルRが、不図示の吸着機構、例えばバキュームチャックによって真空吸着されている。なお、レチクルステージRSTは、周知の粗微動構造としても良く、その構造は本実施形態(図1)に限定されるものではない。
レチクルステージRSTの位置XY平面(移動面)内の情報は、レチクルステージRSTの端部に固定された移動鏡21(実際には、X軸方向に直交する反射面を有するX移動鏡と、Y軸方向に直交する反射面を有するY移動鏡とが設けられている)を介して、レチクル干渉計システム22によって、例えば0.5nm程度の分解能で計測される。レチクル干渉計システム22は、実際には、図2に示されるように、レチクルX干渉計22X及びレチクルY干渉計22Yを含む。レチクルX干渉計22Xは、投影ユニットPUの側面に固定されたX固定鏡の反射面を基準とするX移動鏡の反射面の位置情報をレチクルステージRSTのX位置として計測する。同様に、レチクルY干渉計22Yは、投影ユニットPUの側面に固定されたY固定鏡の反射面を基準とするY移動鏡の反射面の位置情報をレチクルステージRSTのY位置として計測する。このように、移動鏡、固定鏡、及び干渉計は、実際にはそれぞれX軸用とY軸用とがあるが、図1では、これらが代表して、移動鏡21、固定鏡24、レチクル干渉計システム22として図示されている。
ここで、例えばレチクルY干渉計22Yは、測長軸を2軸有する2軸干渉計であり、レチクルY干渉計22Yの出力信号に基づいて、レチクルステージRSTのθz回転も計測可能である。レチクルX干渉計22X及びレチクルY干渉計22Yの出力信号は、主制御装置20(図2参照)に供給される。そして、主制御装置20は、レチクルX干渉計22X及びレチクルY干渉計22Yの出力信号に基づいて、レチクルステージ駆動系12を制御することで、レチクルステージRSTのXY面内の位置(及び速度)を制御する。
ボディBDは、クリーンルームの床面F上に設置されたフレームキャスタ上に設けられた第1コラムBD1と、第1コラムBD1の上に固定された第2コラムBD2とを備えている。
前記フレームキャスタは、床面F上に水平に置かれたベースプレートBSと、該ベースプレートBS上に固定された複数本、例えば3本(又は4本)の脚部39(但し、図1における紙面奥側の脚部は図示省略)とを備えている。
第1コラムBD1は、複数本の脚部39それぞれの上端に個別に固定された複数、例えば3つ(又は4つ)の第1の除振装置34によって、ほぼ水平に支持された鏡筒定盤(メインフレーム)38を備えている。本実施形態では、鏡筒定盤38として、鋳鉄製のものが用いられている。
鏡筒定盤38上には、3つの加速度センサ60(但し、図1における紙面奥側の加速度センサは図示省略)が、3つの第1の除振装置34それぞれの近傍に固定されている。各加速度センサ60は、それぞれZ軸方向とXY面内の所定の一軸方向とに関して第1コラムBD1の振動を検出することができる。3つの加速度センサ60の出力信号は、主制御装置20内部の加速度情報処理装置70(図7参照)にそれぞれ供給される。図2には、複数の加速度情報処理装置70が、加速度情報処理装置群(70)として図示されている。主制御装置20は、鏡筒定盤38上の3つの加速度センサ60の出力に基づいて第1コラムBD1(ボディBD)の6自由度方向の振動情報を検出することができる。
第1の除振装置34としては、エアマウントとボイスコイルモータなどのアクチュエータとを備えるアクティブ除振装置が用いられている。この場合、各第1の除振装置34は、Z軸方向及びXY面内の所定の一軸方向に関して、第1コラムBD1を駆動するようになっており、3つの第1の除振装置34によって、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、θx方向、θy方向及びθz方向の6自由度方向について、第1コラムBDの位置・姿勢を制御することが可能である。3つの第1の除振装置34をそれぞれ構成する複数のアクチュエータが、前述のボディBDの6自由度の振動情報に基づいて、主制御装置20によって制御される。図2には、この複数のアクチュエータを含む多数のアクチュエータが、アクチュエータ群200として示されている。このように、本実施形態では、3つの加速度センサ60と、3つの第1の除振装置34とによって、ボディBDの6自由度方向の位置・姿勢を制御するアクティブ防振装置が構成されている。このアクティブ防振装置によって、レチクルベース36、脚41、及び鏡筒定盤38を含む構造物、すなわちボディBDは、3つの第1の除振装置34を介して外部からの振動が絶縁されている。
なお、3つの第1の除振装置34のうち、少なくとも1つとして、Z軸方向にのみ第1コラムBD1を駆動する除振装置を用いても良い。この場合には、3つの加速度センサ60と、3つの第1の除振装置34とによって、水平面内以外の3自由度方向を含む少なくとも3自由度方向に関して第1コラムBDの位置・姿勢を制御するアクティブ防振装置が構成される。
鏡筒定盤38には、そのほぼ中央部に不図示の円形開口が形成され、この円形開口内に投影ユニットPUが上方から挿入され、その外周部に設けられたフランジFLGを介して保持されている。投影ユニットPUは、円筒状でその外周部の下端部近傍にフランジFLGが設けられた鏡筒40と、該鏡筒40に保持された複数の光学素子を含む投影光学系PL(これについては、後述する)とを含む。鏡筒40及びフランジFLGは、セラミックスに比べて比剛性の高い素材、例えば鋳鉄又はインバーなどから成るものが用いられている。
鏡筒定盤38の上面には、投影ユニットPUを取り囲む位置に、複数本、例えば3本の脚41(但し、図1における紙面奥側の脚は図示省略)の一端(下端)が固定されている。これらの脚41それぞれの他端(上端)面は、ほぼ同一の水平面上にあり、これらの脚41それぞれの上端面に前述のレチクルベース36の下面が固定されている。すなわち、レチクルベース36とこれを支持する複数本の脚41とによって第2コラムBD2が構成されている。レチクルベース36には、その中央部に照明光ILの通路となる開口36aが形成されている。脚41として、例えば鋳鉄製のものが用いられている。
前記ウエハステージ装置は、ベースプレートBS上に配置された複数(例えば3つ又は4つ)の第2の除振装置42によってほぼ水平に支持されたステージベース14、該ステージベース14の上面の上方に配置されたウエハステージWST、該ウエハステージWSTを駆動するウエハステージ駆動系44(図1では不図示、図2参照)等を備えている。
ステージベース14は、定盤とも呼ばれる、セラミックス又は鋳鉄製の板状部材からなり、その上面は平坦度が非常に高く仕上げられ、ウエハステージWSTの移動の際のガイド面とされている。
ステージベース14上には、3つの加速度センサ60(但し、図1では、そのうちの1つのみ図示)が、3つの第2の除振装置42それぞれの近傍に固定されている。各加速度センサ60は、それぞれZ軸方向とXY面内の所定の一軸方向とに関してステージベース14の振動を検出することができる。3つの加速度センサ60の出力信号は、後述する加速度情報処理装置70をそれぞれ介して主制御装置20に供給される(図2参照)。主制御装置20は、ステージベース14上の3つの加速度センサ60の出力に基づいて加速度情報処理装置70で検出される、ステージベース14上の振動情報(後述するゆれ情報)に基づいて、ステージベース14の6自由度方向の振動情報を検出することができる。
各第2の除振装置42は、第1の除振装置34と同様に構成され、3つの第2の除振装置42をそれぞれ構成する複数のアクチュエータが、主制御装置20によって制御される。従って、3つの加速度センサ60と、3つの第2の除振装置42とによって、ステージベース14の6自由度方向の位置・姿勢を制御するアクティブ防振装置が構成されている。この場合においても、3つの第2の除振装置42のうち、少なくとも1つとして、Z軸方向にのみを駆動する除振装置を用いることで、3つの加速度センサ60と、3つの第1の除振装置42とによって、水平面内以外の3自由度方向を含む少なくとも3自由度方向に関してステージベース14の位置・姿勢を制御するアクティブ防振装置を構成しても良い。
前記ウエハステージWSTは、リニアモータ、ボイスコイルモータ等を含むウエハステージ駆動系44によって、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向、θx方向、θy方向及びθz方向の6自由度方向に駆動される。
なお、ウエハステージWSTとして、上記6自由度ステージに代えて、例えばリニアモータ等によりXY平面内で駆動されるウエハステージ本体と、該ウエハステージ本体上でボイスコイルモータなどにより少なくともZ軸方向、θx方向、及びθy方向の3自由度方向に微小駆動されるウエハテーブルとを備えたものを採用しても良い。
ウエハステージWST上には、不図示のウエハホルダを介してウエハWが載置され、例えば真空吸着(又は静電吸着)などによって固定されている。
ウエハステージWSTの位置情報は、ウエハステージWST上に固定された移動鏡17(実際には、X軸方向に直交する反射面を有するX移動鏡と、Y軸方向に直交する反射面を有するY移動鏡とが設けられている)を介して、ウエハ干渉計システム46によって、例えば0.5nm程度の分解能で計測される。ウエハ干渉計システム46は、実際には、図2に示されるように、ウエハX干渉計46X及びウエハY干渉計46Yを含む。
ウエハX干渉計46Xは、投影光学系PLの光軸を通るX軸に平行な測長軸を有し、鏡筒40の側面に固定されたX固定鏡の反射面を基準とするX移動鏡の反射面の位置情報をウエハステージWSTのX位置として計測する。ウエハY干渉計46Yは、投影光学系PLの光軸を通るY軸に平行な測長軸を有し、鏡筒40の側面に固定されたY固定鏡の反射面を基準とするY移動鏡の反射面の位置情報をウエハステージWSTのY位置として計測する。このように、移動鏡、固定鏡、及び干渉計は、実際にはそれぞれX軸用とY軸用とがあるが、図1では、これらが代表して、移動鏡17、固定鏡18、ウエハ干渉計システム46として図示されている。
ここで、ウエハX干渉計46X及びウエハY干渉計46Yは、共に測長軸を多数有する多軸干渉計であり、これらの干渉計46X,46Yの計測値に基づいて、ウエハステージWSTの回転(θz方向、θy方向及びθx方向の回転)も計測可能である。ウエハX干渉計46X及びウエハY干渉計46Yの出力信号は、いずれも主制御装置20に供給される。主制御装置20は、ウエハX干渉計46X及びウエハY干渉計46Yの出力信号に基づいて、ウエハステージ駆動系44を制御する。
本実施形態の露光装置100では、不図示ではあるが、例えば特開平6−283403号公報(対応する米国特許第5,448,332号明細書)等に開示されるものと同様の照射系と受光系とから成る斜入射方式の多点焦点位置検出系が設けられている。この多点焦点位置検出系により、ウエハW表面のZ軸方向の位置情報(面位置情報)が複数の検出点で検出され、この検出信号に基づいて、主制御装置20は、ウエハステージWSTを制御して、いわゆるフォーカスレベリング制御を行うようになっている。
投影光学系PLとしては、例えばZ軸方向の共通の光軸AXを有する複数のレンズ(レンズエレメント)から成る屈折光学系が用いられている。この投影光学系PLは、例えば両側テレセントリックで所定の投影倍率(例えば1/4倍又は1/5倍)を有する。このため、照明系からの照明光ILによって照明領域が照明されると、投影光学系PLの第1面(物体面)とパターン面がほぼ一致して配置されるレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のレチクルの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が、その第2面(像面)側に配置される、表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上の前記照明領域に共役な領域(露光領域)に形成される。
そして、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとの同期駆動によって、照明領域(照明光IL)に対してレチクルRを走査方向(Y軸方向)に相対移動するとともに、露光領域(照明光IL)に対してウエハWを走査方向に相対移動することで、ウエハW上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にレチクルのパターンが転写される。すなわち、本実施形態では照明系、レチクルR及び投影光学系PLによってウエハW上にパターンが生成され、照明光ILによるウエハW上の感応層(レジスト層)の露光によってウエハW上にそのパターンが形成される。
図2には、露光装置100の制御系の構成が示されている。制御系は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リード・オンリ・メモリ)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)等から成るいわゆるマイクロコンピュータ(又はワークステーション)を含み、装置全体を統括して制御する主制御装置20を中心として構成されている(図2参照)。
上述のようにして構成された露光装置100では、照明系からのレチクルRへの照明光ILの照射を開始し、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとをY軸方向に同期して移動(同期走査)する走査露光動作によって、ウエハW上の1つのショット領域にレチクルRのパターン像を転写する。この走査露光動作では、主制御装置20が、レチクルステージ駆動系とウエハステージ駆動系とを用いて、レチクルステージRSTとウエハステージWSTの駆動を制御する。その後、主制御装置20は、照明光ILの照射を停止して、ウエハステージWSTを介してウエハWをXY面内でステップ移動する動作と、上記の走査露光動作とを繰り返す。このようにして、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハW上の複数のショット領域にレチクルRのパターン像が転写される。
ところで、露光装置100には、リミットセンサ、温度センサ、流量計、圧力センサ、リニアスケール、及び光電センサなどの複数のセンサがそれぞれ所定位置に配置されている。例えば、ステージRST、WSTその他の可動部には、可動域を制限するリミットスイッチ(リミットセンサ)が少なくとも2箇所に設けられている。また、投影ユニットPU及びリニアモータその他の各アクチュエータなどの各発熱部には、冷却用の配管が設けられ、この配管には、流量計及び温度センサなどが設けられている。また、エアベアリングには、加圧空気が供給されるが、この供給系の一部には、圧力センサが設けられている。また、各バキュームチャックには、真空配管が接続されるが、この真空配管にも圧力センサが設けられる。その他、投影光学系PLの一部のレンズはアクチュエータによって可動なレンズであるが、このレンズの位置を計測するのに比較的応答が遅いリニアスケールが用いられている。また、前述の多点焦点位置検出系、及びその他の計測装置の受光系には受光素子(光電センサ)が設けられている。
そして、各センサからの情報を振動によって伝達する信号伝達装置61が複数設けられている。図1では、レチクルベース36、鏡筒40及びステージベース14に、信号伝達装置61がそれぞれ設けられている。なお、これら以外の位置に信号伝達装置61が設けられても良い。
信号伝達装置61としては、センサの特性に応じて、2種類の信号伝達装置(61A、61B)が用いられる(図3、図4参照)。
信号伝達装置61Aは、例えばリミットセンサのように、センサ出力の変化が単純な場合に用いられ、一例として図3に示されるように、搬送波生成回路61a、変調回路61b、駆動回路61c、診断信号生成回路61d、及びピエゾ素子61eなどを有している。なお、ここでは、n個のセンサ(センサA1、センサA2、……、センサAn)が接続されているものとする。
搬送波生成回路61aは、周波数が5KHz以上30KHz未満の搬送波を生成する。ここでは、センサ出力が重畳される1種類の搬送波が生成される。この搬送波の周波数(振動数)の周波数帯は、ボディBDの固有振動数、ステージベース14の固有振動数などと、大きく異なる。
変調回路61bは、搬送波生成回路61aからの搬送波を各センサの出力信号に応じて変調し変調信号を生成する。ここでは、搬送波を時間的にn個の領域に分割し、i番目の領域をセンサAi(i=1〜n)の出力信号に応じて順次変調する。従って、各センサの出力信号はいわゆるシリアルデータとなり、変調回路61bからは1つの変調信号が出力される。なお、変調方式は、限定されるものではなく、例えば、AM変調、FM変調、あるいは位相変調などのいずれの方式であっても良い。
診断信号生成回路61dは、5KHz以上30KHz未満で搬送波と異なる周波数の診断信号を生成する。
駆動回路61cは、変調回路61bからの変調信号に応じてピエゾ素子61eを駆動する駆動信号を生成する。また、駆動回路61cは、診断信号生成回路61dからの診断信号に応じてピエゾ素子61eを駆動する駆動信号を生成する。これらの駆動信号は、所定のタイミングで個別に出力される。
ピエゾ素子61eは、駆動回路61cからの駆動信号に応じて振動する。これにより、振動波が発生し、信号伝達装置61Aが取付けられている構造物(第1コラムBD1、鏡筒40、及びステージベース14など)の内部を伝播される。
信号伝達装置61Bは、例えばリニアスケールなどのように、センサの出力信号が短い周期で変化する場合に用いられ、一例として図4に示されるように、搬送波生成回路61a’、変調回路61b’、駆動回路61c’、診断信号生成回路61d、及びピエゾ素子61eなどを有している。なお、ここでは、m個のセンサ(センサB1、センサB2、……、センサBm)が接続されているものとする。
搬送波生成回路61a’は、周波数が5KHz以上30KHz未満の搬送波を生成する。ここでは、各センサに対応して互いに周波数が異なるm個(f1、f2、……、fm)の搬送波が生成される。
変調回路61b’は、搬送波生成回路61a’からの各搬送波を対応するセンサの出力に応じてそれぞれ変調し変調信号を生成する。従って、各センサの出力信号はいわゆるパラレルデータとなり、変調回路61b’からはm個の変調信号が出力される(図5参照)。図5には、3つの周波数に対応する変調信号y1、y2、y3が示されている。この3つの変調信号では、元となる搬送波の周波数は、y3が最も低く、y2が中間で、y1が最も高い。
駆動回路61c’は、変調回路61b’からの各変調信号に応じてピエゾ素子61eを駆動する駆動信号を生成する。ここでは、m個の変調信号が重畳されて、駆動信号が生成される(図6参照)。この図6は、図5の3つの変調信号y1、y2、y3が重畳された駆動信号を示す。また、駆動回路61c’は、診断信号生成回路61dからの診断信号に応じてピエゾ素子61eを駆動する駆動信号を生成する。これらの駆動信号は、所定のタイミングで個別に出力される。
なお、搬送波及び診断信号の周波数は、予め設定されており、信号伝達装置毎に異なっている。また、搬送波と診断信号は、互いに異なる周波数帯が割り当てられている。従って、振動波の周波数によってセンサを特定することが可能である。また、振動波の周波数によってセンサ情報であるか診断情報であるかを判別することが可能である。
また、リミットセンサ、温度センサ、流量計、圧力センサ、リニアスケール、及び光電センサの応答周波数は、5KHzよりも低い。
また、露光装置100には、前述の如く、複数の加速度センサ60が所定位置に配置されている。本実施形態では、各加速度センサ60をピックアップとして用い、信号伝達装置61による振動波を検出する。例えば、レチクルベース36に設けられている信号伝達装置61による振動波は、レチクルベース36、脚41、及び鏡筒定盤38を介して、鏡筒定盤38に取付けられている3つの加速度センサ60で検出される(図1の太線矢印参照)。また、投影ユニットPUの鏡筒40に設けられている信号伝達装置61による振動波は、鏡筒40及び鏡筒定盤38を介して、鏡筒定盤38に取付けられている3つの加速度センサ60で検出される(図1の太線矢印参照)。また、ステージベース14の側面に設けられている信号伝達装置61による振動波は、ステージベース14の上面に取付けられている加速度センサ60で検出される。各加速度センサ60の出力信号は、主制御装置20に供給される。
主制御装置20は、各加速度センサ60の出力信号を個別に解析する複数の加速度情報処理装置70を有している。各加速度情報処理装置70は、図7に示されるように、ローパスフィルタ70a、2つのバンドパスフィルタ70b,70c、ゆれ検出装置70d、センサデータ検出装置70e、及び診断データ検出装置70fを備えている。
ローパスフィルタ70aは、加速度センサ60の出力信号に含まれる、信号伝達装置61による振動波の周波数よりも小さな周波数(例えば、100Hz)をカットオフ周波数とするローパスフィルタである。
バンドパスフィルタ70bは、加速度センサ60の出力信号に含まれる、信号伝達装置61における搬送波の周波数帯よりも低い周波数の信号及び高い周波数の信号をカットするフィルタである。
バンドパスフィルタ70cは、加速度センサ60の出力信号に含まれる、信号伝達装置61における診断信号の周波数帯よりも低い周波数の信号及び高い周波数の信号をカットするフィルタである。
ゆれ検出装置70dは、ローパスフィルタ70aを介した信号に基づいて、信号伝達装置61が設けられ、加速度センサ60が取付けられた構造物、例えば第1コラムBD1、ステージベース14などのゆれ情報を抽出する。主制御装置20は、さらにこのゆれ情報に基づいて、対応する駆動系(アクチュエータ)を制御する。
センサデータ検出装置70eは、図8に示されるように、復調回路70e1及びデータ抽出回路70e2を有している。復調回路70e1は、バンドパスフィルタ70bを介した信号を復調する(図9参照)。この図9は、前述の図6の駆動信号に対応する、バンドパスフィルタ70bを介した信号を復調した結果を示す。
復調回路70e1は、振動波が信号伝達装置61Aで発生されているときは、所定の周期でサンプリングを行い、サンプリングデータ毎に復調処理を行う。また、復調回路70e1は、振動波が信号伝達装置61Bで発生されているときは、例えばフーリエ変換を行い、周波数毎の信号強度を求める(図9参照)。
データ抽出回路70e2は、復調された信号からセンサデータを抽出する。ここでは、データ抽出回路70e2は、振動波が信号伝達装置61Aで発生されているときは、i番目の復調信号からセンサAiのセンサデータを順次抽出する。また、データ抽出回路70e2は、振動波が信号伝達装置61Bで発生されているときは、周波数fjの信号強度からセンサBj(j=1〜m)のセンサデータをそれぞれ抽出する。主制御装置20は、さらに各センサデータに応じて所定の処理を行う。
診断データ検出装置70fは、図10に示されるように、比較回路70f1及びメモリ70f2を有している。比較回路70f1は、バンドパスフィルタ70cを介した信号とメモリ70f2に格納されているモデル信号とを比較し、比較結果(例えば、差分情報)を出力する。主制御装置20は、さらにこの比較結果に基づいて、異常の有無を判別し、異常のときにはその内容(例えば、減衰特性、振動又はノイズなどによる異常音、音響ノイズ、ボルトのゆるみなど)を特定するとともに、互いに異なる位置に配置されている複数の信号伝達装置61による上記比較結果を用いて異常個所を特定する。そして、主制御装置20は、異常内容及び異常個所に応じて所定の処理を行う。例えば、主制御装置20は、異常内容及び異常個所を表示装置300に表示する、あるいはネットワーク400を介して外部に通知する(図2参照)。なお、露光処理中に、バンドパスフィルタ70cを介した信号を露光処理前のバンドパスフィルタ70cを介した信号と比較しても良い。これにより、露光処理に伴う異常(例えば、異常接触など)を検知することができる。
以上説明したように、本実施形態の露光装置100によると、周波数が5KHz以上30KHz未満の搬送波を生成する搬送波生成回路(61a又は61a’)、センサ(Ai(i=1〜n)又はBj(j=1〜m))からの信号に応じて搬送波を変調する変調回路(61b又は61b’)、変調信号に応じて駆動信号を生成する駆動回路(61c又は61c’)、及び駆動信号に応じて振動するピエゾ素子(電気−機械変換素子)61eを含む信号伝達装置61(61A又は61B)と、該信号伝達装置から離れた位置で、信号伝達装置の少なくともピエゾ素子が固定された構造物(ボディBD、鏡筒40、あるいはステージベース14など)を介して伝達された振動波を検出する加速度センサ60と、を備えている。これにより、配線をすることなく、センサからの信号を加速度センサに伝達することができ、チャンバ内での配線の数を大幅に減らすことができる。その結果、投影ユニットPUの振動を低減させることが可能となる。
また、信号伝達装置61は、診断信号生成回路を有し、周波数が5KHz以上30KHz未満の診断信号に対応した振動波を所定のタイミングで発生している。通常運転中に発生する、ボディBDなどの振動の周波数は、数100Hz程度であるから、この振動と診断信号に対応した振動波とは、周波数による切り分けを確実に行うことができる。従って、主制御装置20は、露光装置100の運転中に何らの支障なく、加速度センサ60を介した上記の診断信号に対応した振動波に基づいて、上記構造物の異常の有無及び異常個所を診断することが可能となる。
なお、上記実施形態では、加速度センサを用いて振動波を検出する場合について説明したが、これに限らず、その他のピックアップ、例えばマイクロフォンを用いて、振動波(例えば音波)を検出することとしても良い。また、上記実施形態では、電気−機械変換素子の一種であるピエゾ素子61eを用いて、変調信号等の電気信号を機械振動に変換する場合について説明したが電気−機械変換素子に限らず、例えばボイスコイルモータなどを、ピエゾ素子61eに代わりに、電気−機械変換部として用いることも可能である。
また、上記実施形態では、信号伝達装置61が、変調信号の振動波及び診断信号の振動波の両方を発生する場合について説明したが、設置される位置、あるいは設置される構造物によっては、変調信号の振動波及び診断信号の振動波のいずれかのみを発生する信号伝達装置であっても良い。
また、上記実施形態では、診断信号が診断信号生成回路61dで生成される場合について説明したが、これに限らず、搬送波生成回路61aで生成されても良い。
なお、上記実施形態では、ボディBDと、ステージベース14とに、信号伝達装置61及び加速度センサ60が取付けられた場合について説明したが、これに限らず、除振装置(防振装置)を介して外部からの振動が絶縁されている他の構造物に、信号伝達装置61及び加速度センサ60をさらに設けても良い。また、上記実施形態では、アクティブな除振装置を用いて、信号伝達装置61及び加速度センサ60が取付けられた構造物の除振がなされる場合について説明したが、パッシブな除振装置を用いて構造物に対する外部からの振動を絶縁することとしても勿論良い。
また、これまでの説明では、特に、言及しなかったが、上記実施形態において、各加速度センサ60から主制御装置20に対する信号の伝達は、有線回線及び無線回線のいずれを介して行っても良い。
また、上記実施形態において、照明光ILとして、例えばDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良い。投影光学系は屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
なお、上記実施形態では、本発明に係るレーザ装置がステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置に適用された場合について説明したが、これに限らず、静止露光型、例えばステップ・アンド・リピート方式あるいはステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置は勿論、プロキシミティー方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも適用できる。この他、例えば国際公開第99/49504号パンフレットなどに開示される、投影光学系とウエハとの間に液体(例えば純水など)が満たされる液浸型露光装置などにも本発明を適用することができる。さらに、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞をウエハ上に形成することによって、ウエハ上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許第6,611,316号)に開示されているように、2つのレチクルパターンを投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回の走査露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
なお、上記実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスク(レチクル)を用いたが、このレチクルに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスクとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。
なお、これまでは、基板上にパターンを形成する露光装置について説明したが、露光装置に限らず、例えば、特開2004−130312号公報などに開示される,インクジェットヘッド群と同様のインクジェット式の機能性液体付与装置を備えた素子製造装置を用いてもパターンの形成は可能である。上記公開公報に開示されるインクジェットヘッド群は、所定の機能性液体(金属含有液体、感光材料など)をノズル(吐出口)から吐出して基板(例えばPET、ガラス、シリコン、紙など)に付与するインクジェットヘッドを複数有している。このインクジェットヘッド群のような機能性液体付与装置を用意して、パターンの生成に用いることとすれば良い。この機能性液体付与装置を備えた素子製造装置では、基板を固定して、機能性液体付与装置を走査方向にスキャンしても良いし、基板と機能性液体付与装置とを相互に逆向きに走査しても良い。
従って、上述のような素子製造装置において機能性液体付与装置(パターン形成装置)の少なくとも一部が、素子製造装置の装置本体の一部を構成する構造物に搭載される場合、上記実施形態と同様に、少なくとも1つのセンサからの信号を振動波に変換して前記構造物に伝播する信号伝達装置(変換部)と、該変換部から離れた位置で、前記構造物を介して伝達された前記振動波を検出するピックアップとを備えることとすることができる。かかる場合においても、配線をすることなく、センサからの信号をピックアップに伝達することができるため、配線の数を減らすことが可能となる。
なお、上記信号伝達装置は、少なくとも1つのセンサを有し、本体が構造物を含む露光装置以外の装置、例えば、計測装置などに使用することも可能である。この場合に、信号伝達装置から離れた位置に振動波を検出するピックアップを設けることにより、配線の数を減らすことが可能となる。
以上説明したように、本発明の信号伝達方法は、センサからの信号を伝達するのに適している。また、本発明の露光装置の診断方法は、露光装置の診断を行うのに適している。また、本発明の装置は、センサからの信号を配線を用いることなく、ピックアップに伝達するのに適している。本発明の露光装置は、物体上にパターンを形成するのに適している。
一実施形態に係る露光装置の構成を概略的に示す図である。 図1の露光装置の制御系を示すブロック図である。 信号伝達装置の構成の一例を示すブロック図である。 信号伝達装置の構成の他の一例を示すブロック図である。 搬送波の変調を説明するための図であって、変調信号の一例を示す図である。 重畳された変調信号の一例を示す図である。 加速度情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 図7におけるセンサデータ検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 センサデータ検出装置で復調された信号の一例を示す図である。 図7における診断データ検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
符号の説明
14…ステージベース、34…第1の除振装置、38…鏡筒定盤、39…脚部、42…第2の除振装置、60…加速度センサ、61,61A,61B…信号伝達装置、61e…ピエゾ素子、100…露光装置、W…ウエハ、BD…ボディ、BS…ベースプレート、RST…レチクルステージ、WST…ウエハステージ、20…主制御装置、A1〜An…センサ、B1〜Bm…センサ、PL…投影光学系。

Claims (32)

  1. センサからの信号を伝達する信号伝達方法であって、
    所定周波数の搬送波信号を発生し、前記センサからの信号を用いて前記搬送波に変調を加えた変調信号を生成する工程と;
    前記変調信号を構造物に取付けられた電気−機械変換部に与えて振動波を発生させる工程と;を含む信号伝達方法。
  2. 前記構造物を介して伝達された前記振動波を、前記センサから離れて前記構造物に取付けられたピックアップで検出し、その検出信号を復調して前記センサの信号を抽出する工程をさらに含む請求項1に記載の信号伝達方法。
  3. 前記ピックアップは、加速度センサである請求項2に記載の信号伝達方法。
  4. 前記構造物は、ステンレスに比べて比剛性が高い素材からなる請求項1〜3のいずれか一項に記載の信号伝達方法。
  5. 前記構造物は、除振装置を介して外部からの振動が絶縁されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の信号伝達方法。
  6. 前記除振装置は、前記構造物の水平面内以外の3自由度方向を含む少なくとも3自由度方向の位置・姿勢を制御するアクティブ防振装置である請求項5に記載の信号伝達方法。
  7. 前記所定周波数は、5KHz以上30KHz未満である請求項1〜6のいずれか一項に記載の信号伝達方法。
  8. 前記センサは、前記所定周波数より低い応答周波数のセンサである請求項1〜7いずれか一項に記載の信号伝達方法。
  9. 前記センサは、リミットセンサ、温度センサ、流量計、圧力センサ、リニアスケール、光電センサのいずれかである請求項8に記載の信号伝達方法。
  10. 物体を露光して所定のパターンを形成する露光装置の診断方法であって、
    所定周波数の高周波信号を、露光装置本体の少なくとも一部を構成する構造物に取付けられた電気−機械変換部に与えて振動波を発生させる工程と;
    前記構造物を介して伝達された前記振動波を、前記電気−機械変換部から離れた位置でピックアップを用いて検出する工程と;を含む露光装置の診断方法。
  11. 前記ピックアップの検出信号と、予め用意したモデル信号とに基づいて、前記構造物の異常の有無を診断する工程をさらに含む請求項10に記載の露光装置の診断方法。
  12. 前記構造物の異なる位置に複数のピックアップを取付ける工程をさらに含み、
    前記診断する工程では、前記複数のピックアップの検出信号と、前記モデル信号とに基づいて、前記構造物の異常の有無及び異常個所を特定する請求項11に記載の露光装置の診断方法。
  13. 物体を露光して所定のパターンを形成する露光装置であって、
    少なくとも一部に構造物を含む装置本体と;
    前記構造物に取付けられ、所定周波数の高周波信号の入力により振動波を発生する電気−機械変換部と;
    前記構造物を介して伝達された前記振動波を、前記電気−機械変換部から離れた位置で検出するピックアップと;を備える露光装置。
  14. 前記ピックアップの検出信号と、予め用意したモデル信号とに基づいて、前記構造物の異常の有無を診断する診断装置をさらに備える請求項13に記載の露光装置。
  15. 前記構造物の異なる位置に複数の前記ピックアップが取付けられ、
    前記診断装置は、前記複数のピックアップの検出信号と、前記モデル信号とに基づいて、前記構造物の異常の有無に加え、異常個所をも特定する請求項14に記載の露光装置。
  16. 少なくとも一部に構造物を含む装置本体と;
    少なくとも1つのセンサと;
    前記センサからの信号を振動波に変換して前記構造物に伝播する変換部と;
    前記変換部から離れた位置で、前記構造物を介して伝達された前記振動波を検出するピックアップと;を備える装置。
  17. 前記構造物に少なくとも一部が搭載され、所定のパターンを物体上に形成するパターン形成装置を更に備える請求項16に記載の装置。
  18. 物体を露光して所定のパターンを形成する露光装置であって、
    少なくとも一部に構造物を含む装置本体と;
    少なくとも1つのセンサと;
    前記センサからの信号を振動波に変換して前記構造物に伝播させる変換部と;
    前記変換部から離れた位置で、前記構造物を介して伝達された前記振動波を検出するピックアップと;を備える露光装置。
  19. 前記構造物は、ステンレスに比べて比剛性が高い素材からなる請求項18に記載の露光装置。
  20. 前記構造物に対する外部からの振動を絶縁する除振装置をさらに備える請求項18又は19に記載の露光装置。
  21. 前記除振装置は、前記構造物の水平面内以外の3自由度方向を含む少なくとも3自由度方向の位置・姿勢を制御するアクティブ除振装置である請求項20に記載の露光装置。
  22. 前記構造物上に搭載された駆動部をさらに備える請求項18〜21のいずれか一項に記載の露光装置。
  23. 前記物体上にパターン像を生成する光学系をさらに備え、
    前記構造物は、前記光学系を支持する本体フレームを含む請求項18〜22のいずれか一項に記載の露光装置。
  24. 前記センサは、5KHzより低い応答周波数のセンサである請求項18〜23のいずれか一項に記載の露光装置。
  25. 前記少なくとも1つのセンサは、リミットセンサ、温度センサ、流量計、圧力センサ、リニアスケール、光電センサの少なくとも1つを含む請求項18〜24のいずれか一項に記載の露光装置。
  26. 前記少なくとも1つのセンサは、複数のセンサを含み、
    前記変換部は、前記複数のセンサからの信号を順次振動波に変換して前記構造物に伝播させる請求項18〜25のいずれか一項に記載の露光装置。
  27. 前記少なくとも1つのセンサは、複数のセンサを含み、
    前記変換部は、前記複数のセンサからの信号を異なる周波数成分を含む振動波に変換する請求項18〜25のいずれか一項に記載の露光装置。
  28. 前記変換部は、前記センサに接続され、該センサからの信号を用いて所定周波数の搬送波信号を変調した信号を生成する信号発生器と、前記信号発生器から入力された信号に応じた振動波を発生する電気−機械変換部とを含む請求項26又は27に記載の露光装置。
  29. 前記ピックアップの検出信号を復調して前記各センサの信号を抽出する制御装置をさらに備える請求項28に記載の露光装置。
  30. 前記信号発生器は、所定のタイミングで特定周波数のトレーニング信号を含む信号を発生し、
    前記制御装置では、前記ピックアップの検出信号に基づいて、前記構造物の異常の有無を診断する請求項29に記載の露光装置。
  31. 前記ピックアップから無線回線を介して前記制御装置に信号が送信される請求項30に記載の露光装置。
  32. 前記ピックアップは、加速度センサである請求項18〜31のいずれか一項に記載の露光装置。
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