JP2008300401A - Cmp用研磨液及びこれを用いた基体の研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 CMP法で金属膜の埋め込み配線を形成させる際に、高平坦化はもとより、ディッシング及びエロージョンを抑制できるCMP用研磨液及びこれを用いた基体(基板)の研磨方法を提供する。
【解決手段】 砥粒、金属の酸化剤、金属酸化物溶解剤、金属防食剤及び水を含有する研磨液において、金属防食剤がイミダゾール骨格を有する化合物とトリアゾール骨格を有する化合物の両方を含有してなるCMP用研磨液及び半導体集積回路における導体埋め込み配線を形成させる基体の研磨方法において、研磨定盤の研磨布上に上記のCMP用研磨液を供給しながら、研磨される金属とその下のバリア金属膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で、研磨定盤と基体を相対的に動かすことによって金属とその下のバリア金属膜を連続して研磨することを特徴とする基体の研磨方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 砥粒、金属の酸化剤、金属酸化物溶解剤、金属防食剤及び水を含有する研磨液において、金属防食剤がイミダゾール骨格を有する化合物とトリアゾール骨格を有する化合物の両方を含有してなるCMP用研磨液及び半導体集積回路における導体埋め込み配線を形成させる基体の研磨方法において、研磨定盤の研磨布上に上記のCMP用研磨液を供給しながら、研磨される金属とその下のバリア金属膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で、研磨定盤と基体を相対的に動かすことによって金属とその下のバリア金属膜を連続して研磨することを特徴とする基体の研磨方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、化学機械研磨(以下、CMPという)用研磨液及びこれを用いた基体(基板)の研磨方法に関する。さらに詳しくは、あらかじめ溝を形成した基体(基板)上に導体膜を堆積し、上記溝に導体を埋め込む半導体デバイスの配線工程で用いる導体用研磨液と、この導体用研磨液を用いた基体の研磨方法とに関する。
近年、半導体集積回路(LSI)の高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。CMP法もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線形成において頻繁に利用される技術である(例えば、特許文献1参照)。
CMP法を用いた埋め込み配線の形成について説明する。あらかじめ溝を形成してある酸化膜などの絶縁膜上全体に、窒化チタンなどのバリア金属膜を堆積し、さらに、バリア金属膜上全体に溝を埋め込むように、タングステン等の配線用金属膜を堆積する。
次に、溝部以外の不要な配線用金薄膜及びその下のバリア金属膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する。
この配線形成方法をダマシン法と呼ぶ。ダマシン法は、例えば、特許文献2に開示されている。
この配線形成方法をダマシン法と呼ぶ。ダマシン法は、例えば、特許文献2に開示されている。
金属のCMPの一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッド表面を金属用研磨液で浸し、基体の金属膜を形成した面を押し付けて、その裏面から所定の圧力(研磨圧力又は研磨荷重)を加えた状態で研磨定盤を回し、研磨液と金属膜の凸部との機械的摩擦によって凸部の金属膜を除去するものである。
CMPに用いられる金属用研磨液は、一般には酸化剤及び固体砥粒からなっており必要に応じて、さらに金属酸化物溶解剤、金属防食剤が添加される。
まず酸化によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を固体砥粒によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられている。
凹部の金属表面の酸化層は研磨パッドにあまり触れず、固体砥粒による削り取りの効果が及ばないので、CMPの進行とともに凸部の金属層が除去されて基体表面は平坦化される(非特許文献1参照)。
まず酸化によって金属膜表面を酸化し、その酸化層を固体砥粒によって削り取るのが基本的なメカニズムと考えられている。
凹部の金属表面の酸化層は研磨パッドにあまり触れず、固体砥粒による削り取りの効果が及ばないので、CMPの進行とともに凸部の金属層が除去されて基体表面は平坦化される(非特許文献1参照)。
CMPによる研磨速度を高める方法として金属酸化物溶解剤を添加することが有効とされている。
固体砥粒によって削り取られた金属酸化物の粒を研磨液に溶解させてしまうと固体砥粒による削り取りの効果が増すためと説明されている。
固体砥粒によって削り取られた金属酸化物の粒を研磨液に溶解させてしまうと固体砥粒による削り取りの効果が増すためと説明されている。
但し、凹部の金属膜表面の酸化層も溶解(エッチング)されて金属膜表面が露出すると、酸化剤によって金属膜表面がさらに酸化され、これが繰り返されると凹部の金属膜のエッチングが進行してしまい、平坦化効果が損なわれる。これを防ぐためにさらに金属防食剤を配合することも行われている。
従来のCMP用研磨液を用いてCMP法で埋め込み配線を形成させる場合、埋め込まれた金属配線の表面中央部分が等方的に腐食されて皿の様に窪む現象(以下、ディッシングという)が発生する、高密度配線部の絶縁膜が目減りする減少(以下、エロージョンという)が発生する問題が起こり易い。
また、先に述べたような、CMP用研磨液に金属酸化物溶解剤及び金属防食剤を添加する場合には、両剤のバランスを取ることは必ずしも容易ではない。
また、先に述べたような、CMP用研磨液に金属酸化物溶解剤及び金属防食剤を添加する場合には、両剤のバランスを取ることは必ずしも容易ではない。
本発明は、CMP法で金属膜の埋め込み配線を形成させる際に、高平坦化はもとより、ディッシング及びエロージョンを抑制できるCMP用研磨液及びこれを用いた基体(基板)の研磨方法を提供するものである。
上記課題を達成するために、本発明者らは、種々検討していたところ、砥粒、金属の酸化剤、金属酸化物溶解剤の他に、金属防食剤として、イミダゾール骨格を有する化合物とトリアゾール骨格を有する化合物の両方を含むCMP研磨液で、タングステン又はタングステン合金を研磨すると、ディッシングやエロージョンの発生が抑制されることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、砥粒、金属の酸化剤、金属酸化物溶解剤、金属防食剤及び水を含有する研磨液において、金属防食剤がイミダゾール骨格を有する化合物とトリアゾール骨格を有する化合物の両方を含有してなるCMP用研磨液に関する。
また、本発明は、イミダゾール骨格を有する化合物が、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−(イソプロピル)イミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールから選ばれる少なくとも1種の化合物であり、トリアゾール骨格を有する化合物が、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾールから選ばれる少なくとも1種の化合物である上記のCMP用研磨液に関する。
また、本発明は、金属の酸化剤が、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれる少なくとも1種以上の化合物である上記のCMP用研磨液に関する。
また、本発明は、金属酸化物溶解剤が、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸から選ばれる少なくとも1種以上の化合物である上記のCMP用研磨液に関する。
また、本発明は、金属酸化物溶解剤が、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸から選ばれる少なくとも1種以上の化合物である上記のCMP用研磨液に関する。
また、本発明は、半導体集積回路における導体埋め込み配線を形成させる基体の研磨方法において、研磨定盤の研磨布上に上記のCMP用研磨液を供給しながら、研磨される金属とその下のバリア金属膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で、研磨定盤と基体を相対的に動かすことによって金属とその下のバリア金属膜を連続して研磨することを特徴とする基体の研磨方法に関する。
また、本発明は、研磨される金属が、タングステン、タングステン合金、タングステンの酸化物、タングステン合金の酸化物から選ばれる少なくとも1種以上を含む金属である請求項5記載の基体の研磨方法に関する。
さらに、本発明は、研磨される金属のバリア金属膜が、チタン、窒化チタン、チタン合金、その他のチタン化合物、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル化合物から選ばれる少なくとも1種以上を含むバリア金属である上記の基体の研磨方法に関する。
さらに、本発明は、研磨される金属のバリア金属膜が、チタン、窒化チタン、チタン合金、その他のチタン化合物、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル化合物から選ばれる少なくとも1種以上を含むバリア金属である上記の基体の研磨方法に関する。
本発明によれば、CMP法で金属膜の埋め込み配線(パターン)を形成させる際に、高平坦化はもとより、ディッシング及びエロージョンを抑制することができる。
以下に、発明を実施するための最良の形態について詳しく説明する。
本発明で、削り取られる導体は、タングステン又はタングステン合金の少なくとも1種以上の金属層を有する堆積膜からなる金属膜である。
本発明で、削り取られる導体は、タングステン又はタングステン合金の少なくとも1種以上の金属層を有する堆積膜からなる金属膜である。
また、本発明で、削りとられる導体の下のバリア金属膜は、チタン、窒化チタン、チタン合金、その他のチタン化合物、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金又はその他のタンタル化合物の少なくとも1種以上の金属膜を有する積層膜からなる金属膜である。
本発明において、CMP用研磨液に用いる砥粒としては、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、炭化珪素等の無機物砥粒、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリ塩化ビニル等の有機物砥粒のいずれも使えるが、研磨液中での分散安定性が良く、CMPにより発生する研磨傷(スクラッチ)の発生数が少ない点で、平均粒径が100nm以下のコロイダルシリカが好ましい。コロイダルシリカはシリコンアルコキシドの加水分解又は珪酸ナトリウムのイオン交換により製造できる。
また、研磨液中における砥粒の濃度は、研磨液の総量100gに対して、0.01g〜10gが好ましく、0.05g〜5gの範囲がより好ましい。0.01g未満では砥粒を含まない場合の研磨速度と差がなく、10gを超えると研磨速度は飽和し、それ以上加えても余り意味がない。
本発明において、CMP用研磨液に用いる金属の酸化剤としては、過酸化水素(H2O2)、硝酸、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水等があり、その中でも過酸化水素が好ましい。基体が集積回路用素子を含むシリコン基板である場合は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物などによる汚染を避けるため、不揮発成分を含まない酸化剤が好ましい。
また、オゾン水は組成の時間変化が激しいので注意を要する。なお、適用対象の基体が半導体素子を含まないガラス基板である場合は不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
本発明における金属の酸化剤の配合量は、CMP用研磨液の総量100gに対して、0.03〜20gとすることが好ましく、0.03〜18gとすることがより好ましく、0.03〜15gとすることが特に好ましい。
配合量が、0.03g未満では、金属の酸化が不十分でCMP速度が低くなる傾向がり、20gを超えると、研磨面に荒れが生じる傾向がある。
配合量が、0.03g未満では、金属の酸化が不十分でCMP速度が低くなる傾向がり、20gを超えると、研磨面に荒れが生じる傾向がある。
本発明において、研磨液に用いる金属酸化物溶解剤としては、水溶性のものであれば特に制限はないが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコ−ル酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、3−ニトロフタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等の有機酸、これらの有機酸エステル及びこれら有機酸のアンモニウム塩などが挙げられる。
また塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸、これら無機酸のアンモニウム塩類、例えば、過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム等、クロム酸等が挙げられる。これらの中では、実用的なCMP速度を維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるという点でギ酸、マロン酸、フタル酸、3−ニトロフタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸が、タングステン、タングステン合金及びタングステン又はタングステン合金の酸化物から選ばれた少なくとも1種の金属層を含む堆積膜に対して好適である。これらは1種類単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
本発明における金属酸化物溶解剤成分の配合量は、CMP用研磨液の総量100gに対して0.001〜10gとすることが好ましく、0.01〜8gとすることがより好ましく、0.02〜5gとすることが特に好ましい。この配合量が0.001g未満になると研磨カスが増加する傾向があり、10gを超えると、エッチングの抑制が困難となる傾向がある。
本発明になるCMP用研磨液に用いる金属防食剤には、イミダゾール骨格を有する化合物とトリアゾール骨格を有する化合物の両方を含有する。
このうち、イミダゾール骨格を有する化合物としては、特に制限はないが、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−(イソプロピル)イミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール又は2−エチル−4−メチルイミダゾールが挙げられる。これらは、1種類単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
このうち、イミダゾール骨格を有する化合物としては、特に制限はないが、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−(イソプロピル)イミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール又は2−エチル−4−メチルイミダゾールが挙げられる。これらは、1種類単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
また、トリアゾール骨格を有する化合物としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾール、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾールメチルルエステル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾールブチルエステル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾールオクチルエステル、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、[1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル][1,2,4−トリアゾリル−1−メチル][2−エチルヘキシル]アミン、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸等が挙げられる。これらは、1種類単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
本発明になるCMP用研磨液に用いる金属防食剤の配合量は、研磨液の総量100gに対して0.001〜10gとすることが好ましく、0.01〜8gとすることがより好ましく、0.02〜5gとすることが特に好ましい。
この配合量が0.001未満では、エッチングの抑制が困難となる傾向があり、10gを超えると研磨速度が低くなってしまう傾向がある。
この配合量が0.001未満では、エッチングの抑制が困難となる傾向があり、10gを超えると研磨速度が低くなってしまう傾向がある。
本発明になるCMP用研磨液には、必要に応じて水溶性高分子を含有させてもよい。この水溶性高分子は、重量平均分子量が500以上であれば特に制限はなく、例えば、アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロース、寒天、カードラン、プルラン等の多糖類;ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アミノポリアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩、ポリグリオキシル酸等のポリカルボン酸、ポリカルボン酸エステル及びそれらの塩;ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクロレイン等のビニル系ポリマーなどが挙げられる。
但し、適用する基体が半導体集積回路用シリコン基板などの場合はアルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくないため、酸又はそのアンモニウム塩が望ましい。基体がガラス基板等である場合はその限りではない。その中でもペクチン酸、寒天、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン、それらのエステルやアンモニウム塩が好ましい。
これらの水溶性高分子は、金属の表面を保護する保護膜形成効果を有し、含有する金属防食剤の作用と併せて、ディッシングの抑制等の平坦化特性を向上させるものである。
本発明になるCMP用研磨液で用いる水溶性高分子の配合量は、CMP用研磨液の総量100gに対して0〜1gとすることが好ましく、0.003g〜0.5gとすることがより好ましく、0.01g〜0.1gとすることが特に好ましい。水溶性高分子の配合量が1gを超えると研磨速度が低下傾向となる。
本発明になるCMP用研磨液で用いる水溶性高分子の配合量は、CMP用研磨液の総量100gに対して0〜1gとすることが好ましく、0.003g〜0.5gとすることがより好ましく、0.01g〜0.1gとすることが特に好ましい。水溶性高分子の配合量が1gを超えると研磨速度が低下傾向となる。
本発明になるCMP用研磨液には、上述した材料のほかに、界面活性剤、ビクトリアピュアブルーなどの染料、フタロシアニングリーンなどの顔料等の着色剤を含有させてもよい。
本発明に適用する金属としては、タングステン、タングステン合金、タングステンの酸化物、タングステン合金の酸化物から選ばれた少なくとも1種以上を含む金属であり、公知のスパッタ法、メッキ法等により成膜された金属膜に適用される。
本発明に適用するバリア金属としては、チタン、窒化チタン、チタン合金、その他のチタン化合物、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル化合物から選ばれた少なくとも1種以上のバリア金属を含む積層膜である。
本発明になる基体の研磨方法は、研磨定盤の研磨布上に前記のCMP用研磨液を供給しながら、導体の堆積膜とその下のバリア金属膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で、研磨定盤と基板を相対的に動かすことによって導体の堆積膜とその下のバリア金属膜を連続して研磨する研磨方法である。
研磨する装置としては、半導体基板を保持するホルダと研磨布(パッド)を貼り付けた(回転数が変更可能なモータなどを取り付けてある)定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。
研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。
研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200min−1以下の低回転が好ましい。
研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200min−1以下の低回転が好ましい。
被研磨膜を有する半導体基板の研磨布への押し付け圧力は、1〜100KPaであることが好ましく、CMP速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、5〜50KPaであることがより好ましい。
研磨している間、研磨布には金属用研磨液をポンプなどで連続的に供給する。
この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
研磨終了後の半導体基板は、流水中でよく洗浄後、スピンドライ等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
この供給量に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
研磨終了後の半導体基板は、流水中でよく洗浄後、スピンドライ等を用いて半導体基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
以下、実施例により本発明を説明する。なお、本発明はこれらの実施例により制限するものではない。
(研磨液1作製方法)
表1に示す配合割合で研磨液1を作製した。
(研磨液1作製方法)
表1に示す配合割合で研磨液1を作製した。
(研磨液作製方法)
表2に示す配合割合で実施例1〜4及び比較例1〜4で用いる研磨液を作製した。
表2に示す配合割合で実施例1〜4及び比較例1〜4で用いる研磨液を作製した。
(研磨条件)
基体:配線溝深さ0.5μm/バリア金属:窒化チタン膜厚30nm/タングステン膜厚1.0μmのパターン付き基板
研磨パッド:〔IC1010(ロデール社製)〕
研磨圧力:41.4KPa(第1研磨)
27.6KPa(第2研磨)
基体と研磨定盤との相対速度:100m/min
基体:配線溝深さ0.5μm/バリア金属:窒化チタン膜厚30nm/タングステン膜厚1.0μmのパターン付き基板
研磨パッド:〔IC1010(ロデール社製)〕
研磨圧力:41.4KPa(第1研磨)
27.6KPa(第2研磨)
基体と研磨定盤との相対速度:100m/min
(研磨品評価項目)
ディッシング量:二酸化シリコン中に深さ0.5μmの溝を形成して、公知のスパッタ法によってバリア金属として厚さ30nmの窒化チタン膜を形成し、同様にスパッタ法により配線金属であるタングステン膜を1.0μm形成して公知の熱処理によって埋め込んだシリコン基板を用いて研磨を行い、触針式段差計で配線金属部幅100μm及び絶縁膜部幅100μmが交互に並んだストライプ状パターン部の表面形状から、絶縁膜部に対する配線金属部の膜減り量を求めた。
ディッシング量:二酸化シリコン中に深さ0.5μmの溝を形成して、公知のスパッタ法によってバリア金属として厚さ30nmの窒化チタン膜を形成し、同様にスパッタ法により配線金属であるタングステン膜を1.0μm形成して公知の熱処理によって埋め込んだシリコン基板を用いて研磨を行い、触針式段差計で配線金属部幅100μm及び絶縁膜部幅100μmが交互に並んだストライプ状パターン部の表面形状から、絶縁膜部に対する配線金属部の膜減り量を求めた。
エロージョン量:上記ディッシング量評価用基体に形成された、配線金属部幅45μm及び絶縁膜部幅5μmが交互に並んだ総幅2.5mmのストライプ状パターン部の表面形状を触針式段差計により測定し、ストライプ状パターン周辺の絶縁膜フィールド部に対するパターン中央付近の絶縁膜部の膜減り量を求めた。
(基体の研磨及び結果)
予備試験として、初めに表1に示す研磨液1を用いて、予備の基体をタングステンの下地の層が一部露出するまで研磨した。研磨時間は340秒であった。
そこで、次に、本試験用の基体を研磨液1を用いて306秒(予備試験における340秒の90%)研磨を行い、続いて表2に示す研磨液を用いて残りのタングステンを完全に除去するまで研磨した。
実施例1〜4及び比較例1〜4のCMPによる研磨時間、ディッシング量及びエロージョン量を表3に示す。
予備試験として、初めに表1に示す研磨液1を用いて、予備の基体をタングステンの下地の層が一部露出するまで研磨した。研磨時間は340秒であった。
そこで、次に、本試験用の基体を研磨液1を用いて306秒(予備試験における340秒の90%)研磨を行い、続いて表2に示す研磨液を用いて残りのタングステンを完全に除去するまで研磨した。
実施例1〜4及び比較例1〜4のCMPによる研磨時間、ディッシング量及びエロージョン量を表3に示す。
表3に示されるように、比較例1〜4では、実施例1〜4に比較してディッシング及びエロージョンが大きくなっており、また研磨時間が長くなっていることが明らかである。
これに対し実施例1〜4では、比較例1〜4に比較してディッシング及びエロージョンが小さく、また研磨時間が短くなっていることが明らかである。
これに対し実施例1〜4では、比較例1〜4に比較してディッシング及びエロージョンが小さく、また研磨時間が短くなっていることが明らかである。
本発明により得られるCMP用研磨液は、生産性が高く、ディッシング及びエロージョンが小さいため、微細化、薄膜化、寸法精度、電気特性に優れ、信頼性の高い半導体デバイス及び機器に好適である。
Claims (7)
- 砥粒、金属の酸化剤、金属酸化物溶解剤、金属防食剤及び水を含有する研磨液において、金属防食剤がイミダゾール骨格を有する化合物とトリアゾール骨格を有する化合物の両方を含有してなるCMP用研磨液。
- イミダゾール骨格を有する化合物が、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−(イソプロピル)イミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールから選ばれる少なくとも1種の化合物であり、トリアゾール骨格を有する化合物が、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾールから選ばれる少なくとも1種以上の化合物である請求項1記載のCMP用研磨液。
- 金属の酸化剤が、過酸化水素、硝酸、過ヨウ素酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸及びオゾン水から選ばれる少なくとも1種以上の化合物である請求項1又は2記載のCMP用研磨液。
- 金属酸化物溶解剤が、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩及び硫酸から選ばれる少なくとも1種以上の化合物である請求項1〜3のいずれか記載のCMP用研磨液。
- 半導体集積回路における導体埋め込み配線を形成させる基体の研磨方法において、研磨定盤の研磨布上に請求項1〜4のいずれか記載のCMP用研磨液を供給しながら、研磨される金属とその下のバリア金属膜を有する基板を研磨布に押圧した状態で、研磨定盤と基体を相対的に動かすことによって金属とその下のバリア金属膜を連続して研磨することを特徴とする基体の研磨方法。
- 研磨される金属が、タングステン、タングステン合金、タングステンの酸化物、タングステン合金の酸化物から選ばれる少なくとも1種以上を含む金属である請求項5記載の基体の研磨方法。
- 研磨される金属のバリア金属膜が、チタン、窒化チタン、チタン合金、その他のチタン化合物、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金、その他のタンタル化合物から選ばれる少なくとも1種以上を含むバリア金属である請求項5又は6記載の基体の研磨方法。
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