JP2008300263A - イオン注入装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部にイオン源となるプラズマ1を発生させるプラズマ室10と、プラズマ室に近接しプラズマからイオンビーム2を引き出す引出電極20と、プラズマ室内に引出電極に対向して位置し引出電極によって引き出されたイオンビームのビーム軸と直交する断面形状を可変制御する可変スリット装置30とを備える。
【選択図】図1
Description
また、複数の熱陰極を用いる場合、個々の熱陰極の加熱用電力を制御し、おのおのの熱陰極に対応する場所のプラズマ密度の制御を行い、所望のプラズマ密度分布が得られるようにしたものもある(従来例2)。
あるいは、発生したプラズマを磁場で閉じ込める形式の場合、閉じ込め磁場を形成する永久磁石の位置を調整したり、電磁石の励磁を調整することにより、プラズマ分布を制御したりするものがある(従来例3)。
また、別な試みとして、イオン源から引き出されたイオンビームを可変式のスリットを用いて調整する試みがある(従来例4)。
そのため、この発明は、図10に示すように、真空中に設けた基板53にイオン源51からのイオンビーム54を一方向へスキャンして基板にイオン注入する装置において、基板53の前方に、イオンビーム54が基板の面内へ入射する領域を可変制御する入射領域制御スリット58を設けたものである。入射領域制御スリット58は一定開口面積のスリットと該スリットの開口面積を減縮制御するシャッターとで構成される。
そのため、この発明のイオン注入装置は、図11に示すように、所望のイオン種を含み基板61の短辺幅よりも幅の広いシート状のイオンビーム62を発生するイオン源と、イオンビーム62をそのシート面に直交する方向に曲げて所望のイオン種を選別して導出する質量分離マグネット63と、質量分離マグネット63と協働して所望のイオン種を選別して通過させる分離スリット64と、分離スリット64を通過したイオンビーム62の照射領域内で、基板61をイオンビーム62のシート面に実質的に直交する方向に往復駆動する基板駆動装置65とを備えたものである。
そのため、この発明は、図12に示すように、イオンを生成するイオン源から所望のイオン種を引き出し、所望のエネルギーに加速又は減速し、イオンを走査器により基板の注入面にイオンを走査して注入するイオン注入装置において、基板の下流側に配置され、イオンビームの電流値を計測するファラデーカップ70と、基板とファラデーカップ70との間に配置され、イオンビームBの走査方向と同一方向に移動可能で、かつ、単一のスリット71を有する遮蔽板72とを具備したイオンビーム分布測定装置73を備えたものである。
該プラズマ室に近接し、前記プラズマからイオンビームを引き出す引出電極と、
前記プラズマ室内に前記引出電極に対向して位置し、引出電極によって引き出されたイオンビームのビーム軸と直交する断面形状を可変制御する可変スリット装置とを備えた、ことを特徴とするイオン注入装置が提供される。
該プラズマ電極は、前記引出電極と平行に位置しており、
前記可変スリット装置は、プラズマ電極のプラズマ室側ないし引出電極側に位置し、プラズマ電極を通過するイオンビームの断面形状を制御する。
該プラズマ電極は、前記引出電極と平行に位置しており、
前記可変スリット装置は、プラズマ電極のプラズマ室側ないし引出電極側に位置し、プラズマ電極を通過するイオンビームの断面形状を制御する、構成であってもよい。
前記処理基板をイオンビームに直交する走査方向に移動する基板走査装置とを備え、
前記可変スリット装置は、前記開口形状の走査方向の間隔を可変制御するようになっている。
前記遮蔽板は、走査方向に直交する方向で互いに部分的に重なるように配列されている。
プラズマ電極14は、多数の開口を有する平面状の電極板を有している。プラズマ1の原料ガスとして、例えばPH3,B2H6,H2などを用いる。
この構成により、プラズマ室10は、イオン源となるプラズマ1を内部に発生させることができる。
この構成により、プラズマ室10で発生したプラズマ1からプラズマ電極14と引出電極20の開口を通してイオンビーム2を処理基板3に向けて引き出すことができる。
この例において、可変スリット装置30は、プラズマ電極14のプラズマ室側に位置し、プラズマ電極14を通過するイオンビーム2の断面形状を制御するようになっている。また、プラズマ電極14と引出電極20の間に配置しても同じ制御効果が得られる。
減速電極24は、加速電極22に近接して引出電極側に位置する。減速電極24の機能は後述する。
イオンビーム測定装置28は、イオンビーム2のビーム強度を計測し、ビーム計測信号4として出力する。
この図において、可変スリット装置30は、複数の遮蔽板32、複数の直動アクチュエータ34及びコントローラ36を備える。
遮蔽板32は、プラズマ室10内の温度(例えば約500℃)に耐えるように、耐熱金属(例えばモリブデン)、グラファイト、セラミックス等で構成するのがよい。
この構成により、可変スリット装置30により、プラズマ室10の開口形状の走査方向間隔を可変制御することができる。
この図に示すように、各々の遮蔽板32に取り付けられたアクチュエータを動作させ、遮蔽板32で構成されるスリット間隔を調整することができる。
例えば、イオンビーム2を引き出し、ファラデーカップなどのイオンビーム測定装置28によって、各位置におけるイオンビーム電流Iを測定し、イオンビーム電流の多いところに対応したスリット間隔を狭くするように調整すれば、均一なビーム電流となるイオンビームが得られる。
この例は、プラズマ電極14と加速電極22の電位差が100kVの場合を示している。
これに対し、加速電極22の電位は、この例ではプラズマ電極14より100kVも低く、この大きな電位差により、引出電極20で引き出されたイオンビーム2は処理基板3に向けて加速され、高速(高エネルギー状態)で、処理基板3に衝突し、P,B.Hなどのイオンを処理基板3にイオン注入する。
減速電極24の電位は、加速電極22よりも低く設定され、イオン注入の際に発生した電子が上流側に逆流するのを防止している。
この例において、遮蔽板32は、隣接して配置された矩形平板32aと、隣接する矩形平板32aに両端部が回転可能のピン結合された短冊平板32bとからなる。
この構成により、開口10aの開口形状の走査方向の両端部に短冊平板32bが互いに部分的に重なるように位置し、その間に隙間ができないようになっている。
直動アクチュエータ34は、例えば直動シリンダであり、この例では矩形平板32aを走査方向(図で左右)に独立に移動するようになっている。
この例において、遮蔽板32は、隣接して配置され互いに部分的に重なる矩形平板33aと、隣接する矩形平板33aを連結し可撓性のある平板33bとからなる。可撓性平板33bは、薄い耐熱金属平板の積層体であるのがよい。
なお、直動アクチュエータ34は、図5と同様であり、この図では省略している。
この構成により、開口10aの走査方向両端部に矩形平板33aが互いに部分的に重なるように位置し、その間に隙間ができないようになっている。
この例において、本発明における可変スリット装置は、回転式スリット装置である。すなわちスリット板37の形状をイオンビーム2の歪みに応じて設計し、スリット板37を保持しているシャフト38の回転角を自在に変化させることにより、開口部面積の補正を行うことが可能である。
この図において、(A)は開度ゼロ、(B)は開度40%、(C)は開度80%を示している。
質量分離型イオン注入装置では、所望のイオンビームを得るために偏向電磁石などを用いてイオンビームを偏向させているが、このときにビーム形状の歪みが発生して、基板に照射されるイオンビームの均一性が損なわれる場合がある。
これを防止するために、イオンビームの軌道を修正あるいは補正するために、修正用電磁石や、静電界あるいは交番電界をかける電極などを用いている。 本発明は、基板に照射されるイオンビームの歪みに応じて、イオン源部でスリット形状を調整することにより、容易に歪みを補正することが可能である。
3 処理基板、4 ビーム計測信号、
10 プラズマ室、10a 開口、
11 フィラメント、12 カソード電極、
14 プラズマ電極、20 引出電極、
22 加速電極(接地電極)、24 減速電極、
26 基板走査装置、28 イオンビーム測定装置、
30 可変スリット装置、32 遮蔽板、
32a 矩形平板、32b 短冊平板、
33a 矩形平板、33b 可撓性平板、
34 直動アクチュエータ、36 コントローラ、
37 スリット板、38 シャフト
Claims (6)
- 内部にイオン源となるプラズマを発生させるプラズマ室と、
該プラズマ室に近接し、前記プラズマからイオンビームを引き出す引出電極と、
前記プラズマ室内に前記引出電極に対向して位置し、引出電極によって引き出されたイオンビームのビーム軸と直交する断面形状を可変制御する可変スリット装置とを備えた、ことを特徴とするイオン注入装置。 - 前記プラズマ室は、熱電子を放出するフィラメントを有するカソード電極と、該カソード電極との間の放電によりプラズマを発生させるアノード電極、プラズマからイオンを引き出すときの境界を定めるプラズマ電極とを有し、
該プラズマ電極は、前記引出電極と平行に位置しており、
前記可変スリット装置は、プラズマ電極のプラズマ室側ないし引出電極側に位置し、プラズマ電極を通過するイオンビームの断面形状を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載のイオン注入装置。 - 前記プラズマ室は、高周波を用いてプラズマを発生させる高周波装置と、プラズマからイオンを引き出すときの境界を定めるプラズマ電極とを有し、
該プラズマ電極は、前記引出電極と平行に位置しており、
前記可変スリット装置は、プラズマ電極のプラズマ室側ないし引出電極側に位置し、プラズマ電極を通過するイオンビームの断面形状を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載のイオン注入装置。 - 前記引出電極で引き出されたイオンビームを処理基板に向けて加速する加速電極と、
前記処理基板をイオンビームに直交する走査方向に移動する基板走査装置とを備え、
前記可変スリット装置は、前記開口形状の走査方向の間隔を可変制御するようになっている、ことを特徴とする請求項1に記載のイオン注入装置。 - 前記可変スリット装置は、前記開口形状の走査方向の両端部に位置する複数の遮蔽板と、該各遮蔽板を走査方向に独立に移動する複数の直動アクチュエータとからなり、
前記遮蔽板は、走査方向に直交する方向で互いに部分的に重なるように配列されている、ことを特徴とする請求項4に記載のイオン注入装置。 - 加速されたイオンビーム中の所望のイオンのみ注入基板に照射されるように1つないし複数の電磁石をふくむ磁石を用いてイオンビーム軌道を偏向させ、所望のイオンからなるイオンビームを基板に照射可能とし、基板に照射するイオンビームに直交する走査装置を設ける、ことを特徴とする請求項1に記載のイオン注入装置。
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JP2010153053A (ja) * | 2008-12-24 | 2010-07-08 | Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd | イオン源 |
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JPH0528956A (ja) * | 1991-07-20 | 1993-02-05 | Nissin High Voltage Co Ltd | イオン注入装置 |
JPH09129150A (ja) * | 1995-10-30 | 1997-05-16 | Nissin Electric Co Ltd | イオン源 |
JP2001332207A (ja) * | 2000-05-25 | 2001-11-30 | Toshiba Corp | イオンドーピング装置 |
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