JP2008298710A - 腐食環境センサおよびセンサシステム - Google Patents

腐食環境センサおよびセンサシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 構成部材として貴金属を用いることなく簡易かつ安価に製造でき、精度の良い腐食情報を取得できる腐食環境センサおよびセンサシステムを提供する。
【解決手段】 この腐食環境センサ1は、成分、組成、または表面処理状態等の種類の違いによりイオン化傾向が互いに異なる2種類の金属電極6,7を有する。これら2種類の金属電極6,7は、一部が互いに直接に接触して重なった重なり部2aとされ、残り部分がイオン化傾向の大きい方の金属電極7のみからなる非重なり部2bとされ、両金属電極6,7間の電極接触部8が被検出環境下に晒される検出電極組2とされる。この検出電極組2の前記非重なり部2bに音波を送信し、上記非重なり部2bの接触腐食による欠損部分を通過した音波の強さを検出する音波センサ3を設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、風力発電所などの設備内機器の設置場所の環境モニタ、輸送機器などの周囲環境のモニタ、鉄道・船舶などに搭載される輸送用コンテナや車両用台車の設置場所の環境モニタなどに利用される腐食環境センサ、およびその腐食環境センサを用いたセンサシテムに関する。
この種の腐食環境センサの従来例として、金属表面に局部腐食が生じるのに伴い電流が流れることで、局部腐食点の周囲に形成される微小な電位勾配を、測定用電極を走査させて計測するようにしたものがある(特許文献1)。また、検査対象の金属物品と同じ金属材料からなる金属プローブに対して、超音波信号または無線周波数信号を発信し、この発信信号に応答して金属プローブから反射してくる反射信号と、前記発信信号とを比較することにより、金属プローブの腐食形態を検出するようにしたもの(特許文献2)などが知られている。
特公平6−100569号公報 特表2004−522948号公報
しかし、上記した構成の腐食環境センサを含めて、従来の腐食環境センサでは、以下に挙げる問題点がある。
・ 電気化学的検査方法を用いるため、腐食形態により誤差が生じやすい。
・ 比較的金属材料を多く用いるため、コスト高となる。
・ イオン化傾向の低い金や銀などの貴金属を構成部材として用いることが多く、コスト高となる。
・ 単純な構造で腐食情報を取得できるものがほとんどない。
この発明の目的は、構成部材として貴金属を用いることなく簡易かつ安価に製造でき、精度のよい腐食情報を取得できる腐食環境センサおよびセンサシステムを提供することである。
この発明の腐食環境センサは、成分、組成、または表面処理状態等の種類の違いによりイオン化傾向が互いに異なる2種類の金属電極を有し、一部が、上記2種類の金属電極が互いに直接に接触して重なった重なり部とされ、残り部分がイオン化傾向の大きい方の金属電極のみからなる非重なり部とされ、両金属電極間の電極接触部が被検出環境下に晒される検出電極組と、この検出電極組の前記非重なり部に音波を送信し上記非重なり部の接触腐食による欠損部分を通過した音波の強さを検出する音波センサを設けたことを特徴とする。
音波センサの送信部から検出電極組の非重なり部に向けて一定強度の音波が発射されるが、検出電極組で腐食が進行していない状態では、発射された音波のほとんどが金属電極により反射され、音波センサの受信部にはほとんど届かない。検出電極組の電極接触部に水分が付着すると、接触腐食によりイオン化傾向の大きい金属電極が溶け出してその表面が腐食し、あるいは金属電極が欠損する。このとき、音波センサの送信部から発射される音波は金属電極の欠損部分を通過して音波センサの受信部に達する。この音波センサの受信部が受信する音波の強度から、検出電極組の電極接触部での腐食の状態を検出する。
この腐食環境センサによると、構成部材としてイオン化傾向が低い金や銀などの貴金属を用いることなく簡易かつ安価に製造でき、精度の良い腐食情報を取得できる。
この発明において、上記2種類の金属電極のうち、少なくとも1種類の金属電極は、この腐食環境センサと同じ場所に保管した仕掛品、半製品、製品、またはこれらを保管している設備で用いられている金属と同じ金属としても良い。
この構成の場合、腐食環境センサの、知りたい周囲環境を正しく反映した検出結果を得ることができる。
この発明において、上記2種類の金属のうち、イオン化傾向が大きい金属電極が2枚以上配置され、その2枚以上のイオン化傾向の大きい金属電極同士のうちで、1枚以上の金属電極が他の金属電極と厚さが異なるものとしても良い。
このように、イオン化傾向の大きい金属電極として厚さの異なる複数枚の金属電極を用いることにより、腐食環境の程度が段階的に検出できて、より詳細な腐食環境の情報を取得することができる。
この発明において、上記2種類の金属電極のうち、イオン化傾向が小さい金属電極が2枚以上配置されていても良い。この構成の場合、1つの検出電極組が複数の非重なり部を有するものとなるので、1つの腐食環境センサで広い範囲にわたって腐食環境の情報を取得することができる。
この発明において、前記音波センサを構成する音波の送信部および受信部を、それぞれ2個以上設けても良い。
一つの検出電極組が複数の非重なり部を有する腐食環境センサの場合、各非重なり部に対して個別の送信部および受信部を設けることにより、より詳細な腐食情報を得ることができる。
この発明において、前記2個以上の送信部、および2個以上の受信部は、それぞれ送信方向および受信方向が角度可変であっても良い。
一つの検出電極組が複数の非重なり部を有する腐食環境センサの場合、各非重なり部に対して個別の送信部および受信部を設けると共に、それらの送信部および受信部の送信方向および受信方向を角度可変とすると、各非重なり部に対して対応する送信部および受信部を検出に最適な送信方向および受信方向に調整できる。そのため、精度の良い腐食検出を行うことができる。
この発明の腐食環境センサシステムは、この発明の上記いずれかの構成の腐食環境センサを備えた腐食環境センサシステムであって、前記受信部で検出した測定値、またはこの測定値を演算して得られた物理量である腐食に関する情報を保存する記憶装置と、この記憶装置に保存した上記腐食に関する情報を読み出し可能とする手段を有することを特徴とする。
この構成によると、腐食環境センサが設置されている場所の環境状態を、高精度で信頼性高く検出でき、検出された腐食環境情報を記憶手段で記録できる。
この発明において、上記記憶装置に記憶された腐食に関する情報を、有線または無線により、この腐食環境センサシステムは別の装置と送受信する情報送受信手段を有するものとしても良い。
この構成によると、製品の段階や、倉庫など輸送・保管の段階での環境を前記腐食環境センサでモニタし、さらに、情報送受信手段の送受信で得られる他の検出装置(温度,湿度)や表示装置からの情報を加味して、このセンサシステムが設置されている場所の環境状態を判定することにより、高精度で信頼性の高い腐食環境検出を行なうことができる。
この発明の腐食環境センサは、成分、組成、または表面処理状態等の種類の違いによりイオン化傾向が互いに異なる2種類の金属電極を有し、一部が、上記2種類の金属電極が互いに直接に接触して重なった重なり部とされ、残り部分がイオン化傾向の大きい方の金属電極のみからなる非重なり部とされ、両金属電極間の電極接触部が被検出環境下に晒される検出電極組と、この検出電極組の前記非重なり部に音波を送信し上記非重なり部の接触腐食による欠損部分を通過した音波の強さを検出する音波センサを設けたため、構成部材として貴金属を用いることなく簡易かつ安価に製造でき、精度の良い腐食情報を取得できる。
この発明の腐食環境センサシステムは、この発明の腐食環境センサを備えた腐食環境センサシステムであって、前記受信部で検出した測定値、またはこの測定値を演算して得られた物理量である腐食に関する情報を保存する記憶装置と、この記憶装置に保存した上記腐食に関する情報を読み出し可能とする手段を有するものとしたため、腐食環境センサが設置されている場所の環境状態を、高精度で信頼性高く検出でき、検出された腐食環境情報を記憶手段で記録できる。
この発明の一実施形態を図1ないし図4と共に説明する。図1はこの実施形態の概略構成図を示す。この腐食環境センサ1は、成分、組成等の種類が互いに異なる2種類の金属電極6,7の組合せからなる検出電極組2と、送信部9および受信部10を有する音波センサ3と、この音波センサ3の前記受信部10で受信される音波の強度から前記検出電極組2における腐食を検出する腐食検出回路4と、この腐食検出回路4の出力を設定情報と比較して腐食の状況を判定する腐食判定回路5とを備える。
図2に断面図で示すように、検出電極組2を構成する2種類の金属電極6,7は互いに直接に接触して、ボルトなどの固定手段11,12で固定される。これら2種類の金属電極6,7として、ここでは互いにイオン化傾向の異なる金属が用いられ、いずれも板状とされている。すなわち、例えば第1の種類の金属電極6として鉄が、第2の種類の金属電極7として鉄よりもイオン化傾向の大きい亜鉛が用いられる。第1の種類の金属電極6は、第2の種類の金属電極7の片面の両端部に2つに分けて重ねられ、第2の種類の金属電極7の片面の中央部には第1の種類の金属電極6が重ねられない。つまり、この場合の検出電極組2は、両金属電極6,7が互いに直接に接触して重なった両端位置の重なり部2a,2aと、イオン化傾向の大きい第2の種類の金属電極7のみからなる中央位置の非重なり部2bとを有するものとされる。なお、ここで言う種類が互いに異なる金属電極6,7とは、異種の金属だけでなく、同種の金属であっても表面処理状態や不純物添加物などによってイオン化傾向が異なるものも含まれる。このように構成された検出電極組2において、両金属電極6,7間の電極接触部8が被検出環境下に晒される。ボルトなどの固定手段11,12による両金属電極6,7の固定箇所の電極間隙間などには、シール材などの防水性材料を配置して、水分の浸入によりその固定箇所に腐食反応が集中するのを防止するのが好ましい。
音波センサ3の送信部9と受信部10は、それらの送信面と受信面が前記検出電極組2の非重なり部2bを挟んで互いに対向するように配置される。腐食検出回路4は、音波センサ3の送信部9から一定強度の音波が発射されるように送信部9を駆動する送信回路13と、音波センサ3の受信部9を駆動し、受信部9が受信する音波を電気信号に変換して出力する受信回路14とを有し、受信回路14で受信される受信音波の強度から前記検出電極組2における電極接触部8での腐食を検出する。
次に、上記腐食環境センサ1の動作を説明する。図3(A)に示すように、音波センサ3の送信部9から検出電極組2の非重なり部2bに向けて一定強度I0の音波が発射される。検出電極組2で腐食が進行していない状態では、発射された音波のほとんどが金属電極7により反射され、音波センサ3の受信部10にはほとんど届かず、受信部10が受信する音波の強度Iは0となる。
検出電極組2の電極接触部9に水分が付着すると、接触腐食によりイオン化傾向の大きい第2の種類の金属電極7が溶け出す。これにより、金属電極7の表面が腐食し、あるいは図3(B)のように金属電極7が欠損する。このとき、音波センサ3の送信部9から発射される音波は金属電極7の欠損部分を通過して音波センサ3の受信部10に達する。音波センサ3の受信部10が受信する音波の強度I(=β)は、腐食検出回路4の受信回路14において電気信号として出力される。すなわち、腐食検出回路4では、受信回路14の出力を腐食信号として検出する。図4には、腐食検出回路4が検出する受信音波強度Iの時間経過に伴う変化をグラフで示している(なお、同グラフにおいて、受信音波強度Iは、検出電極組2の音波通過率と考えることができる)。その音波通過率Iの変化から、腐食判定回路5(図1)は腐食が発生したと判定する。また,図4のように、音波通過率Iが予め設定したしきい値Ithを上回ったとき、腐食判定回路5は腐食環境が悪化したと判定する。
この腐食環境センサ1によると、2種類の金属電極6,7のイオン化傾向が互いに異なっていれば良く、それらの金属電極6,7として、特にイオン化傾向が低い金や銀などの貴金属を用いることが不要である。そのため、簡易かつ安価に製造でき、精度の良い腐食情報を取得できる。
この腐食環境センサ1を例えば任意の機械に配置して、機械の周囲の腐食環境をモニタする場合、前記2種類の金属電極6,7のうち、少なくとも1種類の金属電極には、前記機械、この機械を構成する部品、この腐食環境センサ1と同じ場所に保管した仕掛品、半製品、製品、またはこれらを保管している設備のいずれかで用いられている金属を用いるのが望ましい。この場合、腐食環境センサ1の周囲環境を正しく反映した検出結果を得ることができる。
図5は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、図1の腐食環境センサ1において、音波センサ1の送信部9および受信部10を自在継手等の角度調整手段15,16を介して基台17に設置することにより、送信部9の送信面および受信部10の受信面の検出電極組2における非重なり部2bに対する角度、つまり送信方向および受信方向の角度を可変としたものである。なお、同図では、腐食検出回路4および腐食判定回路5は省略している。その他の構成は図1の実施形態の場合と同様である。
このように、送信部9の送信面および受信部10の受信面の角度を可変とすると、設置の初期段階において、検出電極組2における非重なり部2bを通過する音波の強さが最大になるように送信部9および受信部10の角度調整を行なうことができるので、高い信号対雑音比が得られ、精度の良い腐食検出を行なうことができる。
図6は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、図1の腐食環境センサ1において、検出電極組2における第2の種類の金属電極(イオン化傾向の大きい金属電極)7を、互いに厚さが異なる複数枚の金属電極7A,7B,7Cに置き換えると共に、これら各金属電極7A,7B,7Cに対応させて複数組の音波センサ3A,3B,3Cを設けたものである。検出電極組2における第1の種類の金属電極(イオン化傾向の小さい金属電極)6は、前記各金属電極7A,7B,7Cに対して共通に用いられる。
また、音波センサ3Aの送信部9Aおよび受信部10Aは、それらの送信面および受信面が金属電極7Aの中央位置(非重なり部)2bAを挟んで対向するように配置される。音波センサ3Bの送信部9Bおよび受信部10Bは、それらの送信面および受信面が金属電極7Bの中央位置(非重なり部)2bBを挟んで対向するように配置される。音波センサ3Cの送信部9Cおよび受信部10Cは、それらの送信面および受信面が金属電極7Cの中央位置(非重なり部)2bCを挟んで対向するように配置される。これら各音波センサ3A,3B,3Cに対して、個別に腐食検出回路4A,4B,4Cが設けられ、これら各腐食検出回路4A,4B,4Cの検出信号から腐食状況を判定する1つの腐食判定回路5が設けられている。その他の構成は、図1の実施形態の場合と同様である。
このように、イオン化傾向の大きい金属電極として厚さの異なる複数枚の金属電極7A,7B,7Cを用いることにより、より詳細な腐食環境の情報を取得することができる。 この実施形態において、各音波センサ3A〜3Cの送信部9A〜9Cおよび受信部10A〜10Cは、図5に示した実施形態の場合のように、角度調整手段15,16でそれぞれ送信方向および受信方向を角度調整できるようにするのが望ましい。このように、角度調整可能とすると、各音波センサ3A〜3の送信方向および受信方向が検出電極組2における対応する非重なり部2bA〜2bCに合うように調整でき、より正確な腐食検出が可能となる。
図7は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、図1の腐食環境センサ1において、イオン化傾向の小さい金属電極(第1の種類の金属電極)6を、イオン化傾向の大きい金属電極(第2の種類の金属電極)7に対して、その長手方向に2枚以上配置することで、検出電極組2に複数の非重なり部2bを設けると共に、これら各非重なり部2bに対応させて複数組の音波センサ3A,3B…3Fを設けたものである。これら各音波センサ3A,3B…3Fに対して、個別に腐食検出回路4A,4B…4Fが設けられ、これら各腐食検出回路4A,4B…4Fの検出信号から腐食状況を判定する1つの腐食判定回路5が設けられている。図示しないが、この場合も、各音波センサ3A〜3Fの送信部9A〜9Fおよび受信部10A〜10Fは、図5に示した実施形態の場合のように、角度調整手段15,16でそれぞれ送信方向および受信方向を角度調整できるようにするのが望ましい。その他の構成は、図1の実施形態の場合と同様である。
このように、検出電極組2の非重なり部2bを多数設けることにより、1つの腐食環境センサ1で広い範囲にわたって腐食環境の情報を段階的に取得することができる。
図8には、図1の実施形態の腐食環境センサ1を用いたセンサシステムの一構成例を示している。このセンサシステムでは、腐食環境センサ1の構成部品である腐食判定回路5が、演算手段18、記憶装置19、送受信回路20,電源回路21を備え、演算手段18は腐食判定回路5の本来の機能と、図1の実施形態における腐食検出回路4の機能を担う。腐食判定回路5は、記憶装置19に予め記録された信号パターンにより、音波センサ3の送信部9に一定の電流を流し、検出電極組2の非重なり部2bに向け発射する音波の強度を一定にする。音波センサ3の受信部10の出力を受けて、演算手段18が上記した腐食検出・判定の処理を行う。受信部10の出力や、演算手段18で演算された物理量または判定結果は、記憶装置19に保存される。また、得られた情報は送受信手段22により監視システムなどへ送信される。なお、電源回路21は、腐食判定回路5の外部に設けても良いし、内部にバッテリなどの電源を設けても良い。音波センサ3における送信部9および受信部10の検出電極組2に対する角度は、電気的な制御で可変調整できる構成としても良い。
このセンサシステムでは、製品の段階や、倉庫など輸送・保管の段階での環境をモニタできると共に、送受信手段22で得られる他の検出装置(温度,湿度)や表示装置からの情報を加味して、このセンサシステムが設置されている場所の環境状態を判定することにより、高精度で信頼性の高い腐食環境検出を行うことができる。
図9には、センサシステムの他の構成例を示している。このセンサシステムでは、図8の腐食判定回路5において、演算手段18および記憶装置19を省略した構成の回路ユニット51を音波センサ3の送信部9に接続すると共に、同様の構成の別の回路ユニット52を音波センサ3の受信部10に接続したものである。送信部9に接続された回路ユニット51では、遠隔の監視システムなどから送信されてくる指令を送受信手段22で受信し、送信部9を駆動する。受信部10に接続された回路ユニット52では、受信部10の出力である受信音波の強度情報を、送受信手段22から前記監視システムに送信する。このシステムでは、回路ユニット52から送信されてくる受信音波強度の情報に基づき、センサシステムが設置されている場所の腐食環境状態を前記監視システムで判定することになる。
図10は、図8のセンサシステムと外部との間でのデータ転送構成の一例を示す。このデータ転送構成例は無線で送受信する例であり、腐食判定回路5で扱われたデータは送受信手段22から例えば電波23により送受信端末24に送信され、また、電波23により送信された送受信端末24のデータが送受信手段22で受信される。
図11は、図8のセンサシステムと外部との間でのデータ転送構成の他の例を示す。このデータ転送構成例は有線で送受信する例であり、腐食判定回路5で扱われたデータは有線25および通信網26を経て送受信端末24に送信され、また送受信端末24より送信されたデータが有線25および通信網26を経て送受信手段22で受信される。
図10や図11のようなデータ転送構成で前記センサシステムと送受信端末24とを接続することにより、風力発電所などの設備内機器の設置場所に対する環境検出モニタ、輸送機器などの周囲環境モニタ、鉄道・船舶などの輸送用コンテナや輸送車両用荷台などの設置場所に対する環境モニタなどのように、遠隔地に設定された測定対象や移動手段を備えている測定対象に対しても、容易にデータ収集が可能となる。
また、内部電源(例えばバッテリ)や無線送受信装置(例えば無線タグ装置)を備えることにより、風力発電所などの設備内機器のように、有線での接続が困難な移動部を備えている製品や部品に対しても、データ収集が可能となる。
この発明の一実施形態に係る腐食環境センサの斜視図とその回路系のブロック図とを組み合わせて示す構成説明図である。 同腐食センサにおける検出電極組の断面図である。 同腐食環境センサの動作説明図である。 同腐食環境センサにおける腐食検出回路が検出する音波通過率の経時変化を示すグラフである。 この発明の他の実施形態に係る腐食環境センサの概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る腐食環境センサの概略構成図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る腐食環境センサの概略構成図である。 図1の腐食環境センサを用いたセンサシステムの一例を示す概略構成図である。 図1の腐食環境センサを用いたセンサシステムの他の例を示す概略構成図である。 図8のセンサシステムと外部との間でのデータ転送の一例の構成説明図である。 図8のセンサシステムと外部との間でのデータ転送の他の例の構成説明図である。
符号の説明
1…腐食環境センサ
2…検出電極組
2a…重なり部
2b,2bA〜2bC…非重なり部
3,3A〜3F…音波センサ
4,4A〜4F…腐食検出回路
5…腐食判定回路
6,7,7A〜7C…金属電極
8,8A〜8C…電極接触部
9,9A〜9F…送信部
10,10A〜10F…受信部
15,16…角度調整手段
19…記憶装置
22…送受信手段

Claims (8)

  1. 成分、組成、または表面処理状態等の種類の違いによりイオン化傾向が互いに異なる2種類の金属電極を有し、一部が、上記2種類の金属電極が互いに直接に接触して重なった重なり部とされ、残り部分がイオン化傾向の大きい方の金属電極のみからなる非重なり部とされ、両金属電極間の電極接触部が被検出環境下に晒される検出電極組と、この検出電極組の前記非重なり部に音波を送信し上記非重なり部の接触腐食による欠損部分を通過した音波の強さを検出する音波センサを設けたことを特徴とする腐食環境センサ。
  2. 請求項1に記載した腐食環境センサにおいて、上記2種類の金属電極のうち、少なくとも1種類の金属電極は、この腐食環境センサと同じ場所に保管した仕掛品、半製品、製品、またはこれらを保管している設備で用いられている金属と同じ金属であることを特徴とする腐食環境センサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載した腐食環境センンサにおいて、上記2種類の金属のうち、イオン化傾向が大きい金属電極が2枚以上配置され、その2枚以上のイオン化傾向の大きい金属電極同士のうちで、1枚以上の金属電極が他の金属電極と厚さが異なることを特徴とする腐食環境センサ。
  4. 請求項1または請求項2に記載した環境腐食センサにおいて、上記2種類の金属電極のうち、イオン化傾向が小さい金属電極が2枚以上配置されていることを特徴とした腐食環境センサ。
  5. 請求項1または請求項2に記載した腐食環境センサにおいて、前記音波センサを構成する音波の送信部および受信部を、それぞれ2個以上設けたことを特徴とする腐食環境センサ。
  6. 請求項5に記載した腐食環境センサにおいて、前記2個以上の送信部、および2個以上の受信部は、それぞれ送信方向および受信方向が角度可変である腐食環境センサ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の腐食環境センサを備えた腐食環境センサシステムであって、前記受信部で検出した測定値、またはこの測定値を演算して得られた物理量である腐食に関する情報を保存する記憶装置と、この記憶装置に保存した上記腐食に関する情報を読み出し可能とする手段を有することをと特徴とする腐食環境センサシステム。
  8. 請求項7に記載の腐食環境センサシステムであって、上記記憶装置に記憶された腐食に関する情報を、有線または無線により、この腐食環境センサシステムは別の装置と送受信する情報送受信手段を有することを特徴とする腐食環境センサシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014041067A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Hitachi Ltd 超音波探傷方法及び装置
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