JP2008298634A - 粒子の帯電量測定方法およびその測定装置 - Google Patents

粒子の帯電量測定方法およびその測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】単一粒子の帯電量を精度よく、迅速かつ簡便に測定することができ、また、接触帯電や摩擦帯電などによる単一粒子の帯電量を帯電発生場所と同一の空間内で測定できる粒子の帯電量測定方法等を提供する。
【解決手段】プローブの先端に固着された粒子の帯電量を検出する粒子の帯電量測定方法であって、
前記プローブの撓み方向を互いに直交する3軸によるXYZ軸方向におけるZ軸方向とし、該プローブの捩れ方向を該XYZ軸方向におけるX軸方向とするとき、
前記プローブに、該XYZ軸方向におけるY軸方向へ磁場を印加し、
前記プローブ先端に固着した粒子を、前記磁場印加空間で撓み方向に振動させ、それによって生じるプローブの前記捩れ方向の変位から、粒子の帯電量を検出する方法を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、単一粒子の帯電量を測定するための帯電量測定方法及びその測定装置に関する。
一般に電気的に絶縁体である固体材料が他の物質と接触すると、その表面に接触や摩擦により電荷が発生する。
このような帯電現象は接触帯電または摩擦帯電と呼ばれ、電子写真分野をはじめとする多くの産業分野において有効に用いられている。
これらにおいては、対象とする材料の帯電特性を把握することが非常に重要であり、材料の帯電現象、特にそのメカニズムについての研究も盛んに行われている。
従来において、試料粉体の摩擦帯電特性を測定する方法として、つぎのような電荷量を測定する方法が知られている。
この方法においては、試料粉体と帯電を付与する摩擦相手材料とを混合して予め充分に摩擦帯電させた後、
風力、遠心力、振動、静電気力などによって両者間を分離し、分離した一方の粉体に残った電荷量を測定する方法(ブローオフ法:特許文献1〜3参照)が採られている。
また、板状あるいは膜状試料の帯電量測定方法(カスケード法:特許文献4〜5参照)も提案されている。
但し、これらの方法から得られる結果は、1回の測定に試料として使用した粉体の平均値であり、1粒1粒の帯電量が測られるわけではない。場合によっては逆極性に帯電している粒子が含まれる可能性もある。
そこで、個々の粒子毎の帯電量を計測する方法、例えば平行極板法や直流電界法、レーザードップラー法などが提案されている(非特許文献1参照)。
平行極板法は、帯電粒子の静電偏向によって帯電量分布を測定するものである。この測定法は特許文献6に開示されているように、つぎのような方法によるものである。
この方法では、一定の直流電圧を印加した一対の平行平板電極の内部に設置されている測定空間に、上部に設けた粒子導入口から帯電粒子を落下させる。
そして、その帯電粒子を平行平板電極によって形成される電界によって偏向させ、粒子付着体に付着した微粒子の位置と付着量から帯電粒子の帯電量分布を測定するものである。
直流電界法の一つとしてチャージスペクトログラフがある。
これは特許文献7および非特許文献2に記載されているように、定速気流中の粒子を電界により偏向させ、一定時間後の偏向量から粒子の帯電量分布を測定する方法である。
さらに、粒子の帯電量分布を測定する装置として代表的なものに、アーカンソ大学とホソカワミクロン株式会社との共同開発により製品化されている「イースパートアナライザー」がある。
これは、測定セルの中に一定周波数で音波振動する平行平板電極間に粒子を通過させるとともに、粒子の位相遅れと偏向量をレーザードップラー法によって測定するものであり、粒子径と帯電量とを同時に求めることができる。
一方、更に微小な領域の、例えば粒子表面の極一部分の表面電位を計測する方法として、特許文献8に開示されるケルビンプローブフォースマイクロスコープがある。
この方法は、走査プローブ顕微鏡の一種であり、導電性プローブを振動させながら試料と探針間に交流電圧を印加し静電容量結合状態にして2周波数成分の振動を生じさせ、この振動を検出することで表面電位像を得るものである。
特公昭56−30831号公報 特公昭59−2864号公報 特開2000−105260号公報 特開平2−126152号公報 特開平9−127059号公報 特開平5−45275号公報 特開昭57−79958号公報 特開平11−023588号公報 電子写真現像剤の最新技術(2005)291頁 R.B.Lewis他、電子写真学会誌(1983)第22巻、第1号、p.85
上記した平行極板法や直流電界法、レーザードップラー法の何れにおいても、これらにおける最大の課題は、帯電粒子の測定系への導入部分にある。
つまり、注目する1つの粒子を摩擦相手材料から分離し、かつ粒子の持つ電荷が散逸しないように電界空間に導入することは非常に困難である。
また、環境制御下で帯電量を測定する場合には、帯電を発生させる空間と同一の環境を測定系においても構成しなければならず、装置構成は非常に複雑とならざるを得ないものである。
更に、ケルビンプローブフォースマイクロスコープにおいては、粒子表面の極一部の測定しか出来ないため、対象とする粒子が持つ電荷量を計測することは困難である。
本発明は、上記課題に鑑み、単一粒子の帯電量を精度よく、迅速かつ簡便に測定することができる帯電量測定方法及びその測定装置を提供することを目的とするものである。
また、接触帯電や摩擦帯電などによる単一粒子の帯電量を帯電発生場所と同一の空間内で測定できる帯電量測定方法及びその測定装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、以下のように構成した帯電量測定方法および測定装置を提供するものである。
本発明の粒子の帯電量測定方法は、プローブの先端に固着された粒子の帯電量を検出する粒子の帯電量測定方法であって、
前記粒子が先端に固着されたプローブに磁場を印加し、
前記プローブを、前記磁場印加空間で撓み方向に振動させ、それによって生じるプローブの変位から、粒子の帯電量を検出することを特徴とする。
本発明の粒子の帯電量測定方法は、前記プローブへの磁場の印加が、前記プローブの撓み方向を互いに直交する3軸によるXYZ軸方向におけるZ軸方向とし、該プローブの捩れ方向を該XYZ軸方向におけるX軸方向とするとき、
前記XYZ軸方向におけるY軸方向への印加であることを特徴とする。
また、本発明の粒子の帯電量測定方法は、前記プローブの変位が、前記捩れ方向の変位であることを特徴とする。
また、本発明の粒子の帯電量測定装置は、粒子の帯電量を検出する粒子の帯電量測定装置であって、
前記粒子をその先端側に固着するためのプローブと、
前記プローブの撓み方向を互いに直交する3軸によるXYZ軸方向におけるZ軸方向とし、該プローブの捩れ方向を該XYZ軸方向におけるX軸方向とするとき、前記プローブに該XYZ軸方向におけるY軸方向へ磁場を印加する手段と、
前記プローブを前記撓み方向に励振させる励振手段と、
前記プローブの前記捩れ方向の変位を検出する手段と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の粒子の帯電量測定方法は、前記プローブが、弾性体であるカンチレバーと、カンチレバー先端に固着された粒子によって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の粒子の帯電量測定装置は、前記カンチレバーの変位検出手段が、カンチレバー背面に照射したレーザーの反射を変位拡大機構を介して光位置検出器で検出可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の粒子の帯電量測定装置は、前記カンチレバーが、自己検知型カンチレバーにより構成され、かつ該カンチレバーの変位を内蔵した歪ゲージで検出する構成を備えていることを特徴とする。
また、本発明の粒子の帯電量測定装置は、前記粒子が先端に固着されたプローブと粒子が接触する相手材料である試料のいずれか一方を、搭載可能とした互いに直交する3軸によるXYZ軸方向に変位可能なスキャナと、
前記プローブの先端に固着された粒子と前記接触する相手材料である試料との相対位置を変化させる手段と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の粒子の帯電量測定装置は、前記粒子が先端に固着されたプローブと粒子が接触する相手材料である試料が、雰囲気制御可能な容器内に設置されていることを特徴とする。
なお、ここで粒子と表現しているものは金属、セラミックス、高分子などの微細な粉末のことで、球体だけでなく不定形の粉砕物を含む。
本発明によれば、単一粒子の帯電量を精度よく迅速かつ簡便に測定する帯電量測定方法及びその測定装置を提供することが可能となる。
また、単一粒子の接触や摩擦による帯電量を測定することが可能になる。
さらに、湿度やガスなど雰囲気制御下で単一粒子の帯電量を測定することが可能になる。
上記構成により、本発明の上記した課題を達成することができるが、それは本発明者が鋭意検討を行った結果、つぎのような粒子の帯電量測定を可能とする新規な構成を見出したことに基づくものである。
すなわち、本発明は、前記粒子が先端に固着されたプローブに磁場を印加し、前記プローブを、前記磁場印加空間で撓み方向に振動させ、それによって生じるプローブの前記捩れ方向の変位から、粒子の帯電量を検出する方法とその装置を提供する。
以下に、図を用いて本発明の実施の形態について、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施の形態によって何ら限定されるものではない。
図1および図2は本実施の形態におけるプローブの先端に固着した粒子の帯電量を検出する粒子の帯電量測定方法を説明する図である。
より具体的には、図1および図2に示すとおり、測定対象粒子を固着したプローブの撓みおよび捩れの両方向と垂直な方向に磁場を印加し、プローブの捩れ方向の変位検出をすることで帯電量を測定する方法を構成する。
ここで説明のため、互いに直交する3軸によるXYZ軸方向において、プローブの撓み方向をZ軸、捩れ方向をX軸と規定する。
また、ここでは、磁場はY軸方向に印加する。
すなわち、前記プローブの撓み方向を互いに直交する3軸によるXYZ軸方向におけるZ軸方向とし、該プローブの捩れ方向を該XYZ軸方向におけるX軸方向とするとき、前記プローブに、該XYZ軸方向におけるY軸方向から磁場を印加する。
前記プローブ先端に固着した電荷を持つ粒子を、Y方向の磁場印加空間で撓み方向であるZ方向に振動させると、X方向にローレンツ力を受ける。
このためプローブは捩れ方向に変位し、その捩れ振幅は粒子の持つ電荷量に比例する。したがって、プローブの前記捩れ方向の変位から、粒子の帯電量を検出することが可能となる。
詳細には、直径dの粒子の先端に電荷qが存在し、磁場B中で振幅a、周波数fで振動させたとすると、電荷qのZ座標は、
Z=a・sin(2πft)
となる。
電荷qの速度vは、
v=dZ/dt=2πfa・cos(2πft)
であり、
電荷qに働くローレンツ力Fは、
F=qvB=2πfaqB・cos(2πft)……(1)式
となる。
捩れ角をθとすると変位量Δxは、
Δx=d・θ……(2)式
であり、捩れのバネ定数をCtとすると
F=Ct・Δx……(3)式
と記述できる。
従って(1)(2)(3)式より、
2πfaqB・cos(2πft)=Ct・d・θ
となり、θは
θ={2πfaqB/(Ct・d)}cos(2πft)=θ0・cos(2πft)
と記述できる。
以上より捩れ振幅θ0は、
θ0=2πfaqB/(Ct・d)……(4)式
になる。
(4)式からも捩れ振幅θ0が粒子の持つ電荷量qに比例することが分かる。
本実施の形態では上記構成により、粒子1個の帯電量測定が可能となるが、上記した測定方法を、より具体的には、帯電量測定装置として図3に示すような装置構成によって実現することができる。
図3、図4において、1はプローブ、2は磁場印加手段、3は励振手段、4はカンチレバー、5は粒子である。
本実施の形態の装置構成は、粒子が先端に固着されたプローブと、撓み捩れの両方向と垂直な方向から磁場を印加する手段と、前記プローブを前記撓み方向に励振させる励振手段と、前記プローブの前記捩れ方向に変位を検出する手段と、を備える。
ここでこのプローブ1は、弾性体であるカンチレバー4と、その先端部にエポキシなどの絶縁材料を用いて固着された粒子5で構成することができる。
また、プローブ1の変位を検出する手段は、図4に示すとおり、カンチレバー背面に半導体レーザー6から照射したレーザーの反射を光位置検出器7で検出するように構成することができる。
また、帯電量が少なくカンチレバーの捩れが小さい場合には、カンチレバー4と、光位置検出器7との間に、凸面鏡やレンズなどの変位拡大機構8を設けることもできる。
このとき、粒子の帯電量が多いと磁場中の運動から生じるローレンツ力が大きくなり、カンチレバーの捩れ振幅が大きくなるため、レーザーの反射位置も変化して、図5(a)に示すような楕円の軌跡を光位置検出器7で検出できる。
一方、帯電量が少ない場合には、図5(b)に示すような縦長の楕円の軌跡を検出できる。
このような楕円のY方向の軸長を計測することで帯電量に換算することが出来る。
更に、カンチレバー4が自己検知型カンチレバーにより構成され、かつ内蔵した歪ゲージでカンチレバーの変位を検出可能に構成することもできる。
ここで、更に、接触操作や摩擦操作が可能となる装置構成について説明する。図6に、プローブに対向させて、接触する相手材料である試料を前記XYZ軸の3軸方向に変位可能に配置し、前記プローブの先端に固着した粒子と前記試料との相対位置を変化させ、粒子の帯電量を検出する装置構成について説明する図を示す。
図6には、図3、図4の装置構成と同じ構成には同一の符号が付されているので、共通する部分の説明は省略する。
図6において、9はスキャナ、10は接触する相手材料である試料、11は装置外壁である。
この装置構成では、図6に示すとおり、互いに直交する3軸によるXYZ軸方向における該3軸方向に変位可能なスキャナ9をプローブ1の直下に配置し、スキャナ9の上に接触相手試料10を搭載可能に構成されている。
本装置構成により粒子5と接触相手材料10の相対位置を変化させることができ、接触操作や摩擦操作が可能となる。
逆にプローブを励振する手段3をスキャナ9に搭載し、プローブ1の直下に接触相手材料10を固定設置しても、同様の操作をすることができる。
すなわち、前記撓み方向に振動させると共に前記XYZ軸の3軸方向に変位可能とたプローブに対向させて、試料を配置し、前記プローブの先端に固着した粒子と前記試料との相対位置を変化させ、粒子の帯電量を検出するようにしてもよい。
従って、接触もしくは摩擦操作後に、粒子5と接触相手材料10の距離をスキャナ9により離し、上記と同様に磁場印加中でプローブ1を振動させることで、接触帯電量もしくは摩擦帯電量を測定することができる。本発明に係る測定装置においては、前記粒子をその先端側に固着するためのプローブを含み構成される。また、粒子を固着したプローブ1と粒子が接触する相手材料10、もしくは上記帯電量測定装置全体を雰囲気制御可能な容器内(装置外壁11)に設置する。
この場合、環境要因、例えば、温度、湿度、真空度、ガス雰囲気など、による粒子帯電量の変化を測定することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、式(4)に基づき、帯電量から捩れの振幅を計算する。
θ0=2πfaqB/(Ct・d)……(4)式
捩れバネ定数Ct=100N/mのカンチレバー先端に直径d=5μmの粒子を固定し、その下端部が電荷量q=1011e(e:素電荷)で帯電していると仮定する。
この粒子を磁場B=0.5Tの印加空間で振幅a=100nm、周波数f=1500kHzで振動させたとすると、(4)式より捩れの振幅は1.5×10-5radとなる。
小さな角度ではあるが、カンチレバー4と光位置検出器7の距離を大きく離すか、もしくは図4に示すように、カンチレバー4と光位置検出器7の間に凸面鏡やレンズ等のレーザーの変位拡大機構8を挿入する。
これらにより、反射したレーザーの光路の変位を拡大すれば十分検出することがができる。
[実施例2]
実施例2では、本発明の帯電量測定装置による粒子の帯電量測定について説明する。
本実施例では帯電量測定装置として、本発明の実施の形態で説明した図3および図4と同様の装置構成のものを用いた。
本実施例では、粒子を固着したプローブ1をつぎのように形成した。
まず、カンチレバー4として、捩れバネ定数100N/m、共振周波数1500kHzのものを用意した。
このカンチレバー先端に微量のエポキシ(Gatan社製 G−1 Epoxy)を使用して、直径5μmの粒子5を固着した。
エポキシは60℃12時間で固化するが、加熱による変質の恐れがある粒子の場合は室温で一週間程度放置すれば固化する。
本実施例ではプローブ1を圧電振動子3に接して固定し、磁場印加手段2の中に設置した。
プローブ1の変位を検出する手段は、 カンチレバー4背面に半導体レーザー6からレーザー(波長670nm)を照射し、レンズ8でレーザーの反射を拡大し、フォトダイオード7で検出するように構成した。
次に、本発明の実施の形態で説明した図5を用いて、本実施例におけるフォトダイオード7上のレーザー照射位置について説明する。
粒子が帯電していない場合や帯電していても磁場印加手段2を動作させていない場合には、カンチレバー4を励振して粒子を運動させても捩れ方向の力(ローレンツ力)が発生しない。
このため、図5(c)に示すとおりレーザーの位置は上下(撓み方向変位)のみに変化する。
次に、帯電粒子に対して磁場印加手段2を動作させると、図5(a)のように上下運動に連動して左右(捩れ方向変位)の変化を示し、楕円の軌跡を描く。
式(4)から分かるように帯電量が多ければ図5(a)に近づき、帯電量が少なければ図5(b)に近づく。
つまり、帯電量に伴い楕円の短軸の長さが変化する。変位拡大機構8の倍率と式(4)を用いれば、楕円の捩れ方向変位の軸長から帯電量が求められる。
[実施例3]
実施例3では、本発明の帯電量測定装置による環境制御下での粒子の摩擦帯電量測定について説明する。
本実施例では帯電量測定装置として、本発明の実施の形態で説明した図6と同様の装置構成のものを用いた。
この装置構成においては実施例2の構成に、スキャナ9、接触相手試料10、装置外壁11が追加されている。
プローブ1の直下には、ピエゾチューブスキャナ9が配置され、スキャナ9の上には接触相手試料10を載せる。
本実施例の装置構成により、粒子5と接触相手材料10の相対位置を変化させることができ、接触操作や摩擦操作が可能となる。
従って、接触もしくは摩擦操作後に粒子5と接触相手材料10の距離をスキャナ9により離し、実施例2と同様に磁場印加中でプローブ1を振動させることで接触帯電量もしくは摩擦帯電量を測定することができる。
また、粒子を固着したプローブ1と接触相手試料10、もしくは上記帯電量測定装置全体を雰囲気制御可能な容器内(装置外壁11)に設置する。
この場合は環境要因、例えば、温度、湿度、真空度、ガス雰囲気など、による粒子帯電量の変化を測定することができる。
本実施例では、接触対象試料10をスキャナ9に搭載する方法を説明したが、粒子5と接触相手材料10の相対位置を変化させる手段はこれに限られるものではない。
例えば、圧電振動子をスキャナ9に搭載し、プローブ1の直下に接触相手材料10を固定設置しても、同様の結果を得ることができる。
本発明の実施の形態におけるプローブの先端に固着した粒子の帯電量を検出する粒子の帯電量測定方法を説明する図。 本発明の実施の形態におけるプローブの先端に固着した粒子の帯電量を検出する粒子の帯電量測定方法を説明する図。 本発明の実施の形態及び実施例2における帯電量測定装置を説明する図。 本発明の実施の形態及び実施例2における帯電量測定装置のプローブ変位検出手段を説明する図。 本発明の実施の形態及び実施例2における帯電量測定装置の光位置検出器によってフォトダイオード上のレーザー照射位置について説明する図。 本発明の実施の形態及び実施例3における接触操作や摩擦操作を可能とした帯電量測定装置を説明する図。
符号の説明
1:プローブ
2:磁場印加手段
3:励振手段
4:カンチレバー
5:粒子
6:半導体レーザー
7:光位置検出器
8:変位拡大機構
9:スキャナ
10:接触する相手材料である試料
11:装置外壁

Claims (9)

  1. プローブの先端に固着された粒子の帯電量を検出する粒子の帯電量測定方法であって、
    前記粒子が先端に固着されたプローブに磁場を印加し、
    前記プローブを、前記磁場印加空間で撓み方向に振動させ、それによって生じるプローブの変位から、粒子の帯電量を検出することを特徴とする粒子の帯電量測定方法。
  2. 前記プローブへの磁場の印加が、前記プローブの撓み方向を互いに直交する3軸によるXYZ軸方向におけるZ軸方向とし、該プローブの捩れ方向を該XYZ軸方向におけるX軸方向とするとき、
    前記XYZ軸方向におけるY軸方向への印加であることを特徴とする請求項1に記載の粒子の帯電量測定方法。
  3. 前記プローブの変位が、前記捩れ方向の変位であることを特徴とする請求項2に記載の粒子の帯電量測定方法。
  4. 粒子の帯電量を検出する粒子の帯電量測定装置であって、
    前記粒子をその先端側に固着するためのプローブと、
    前記プローブの撓み方向を互いに直交する3軸によるXYZ軸方向におけるZ軸方向とし、該プローブの捩れ方向を該XYZ軸方向におけるX軸方向とするとき、前記プローブに該XYZ軸方向におけるY軸方向へ磁場を印加する手段と、
    前記プローブを前記撓み方向に励振させる励振手段と、
    前記プローブの前記捩れ方向の変位を検出する手段と、
    を有することを特徴とする粒子の帯電量測定装置。
  5. 前記プローブが、弾性体であるカンチレバーと、カンチレバー先端に固着された粒子によって構成されていることを特徴とする請求項4に記載の粒子の帯電量測定装置。
  6. 前記カンチレバーの変位検出手段が、カンチレバー背面に照射したレーザーの反射を変位拡大機構を介して光位置検出器で検出可能に構成されていることを特徴とする請求項5に記載の粒子の帯電量測定装置。
  7. 前記カンチレバーが、自己検知型カンチレバーにより構成され、かつ該カンチレバーの変位を内蔵した歪ゲージで検出する構成を備えていることを特徴とする請求項5に記載の粒子の帯電量測定装置。
  8. 前記粒子が先端に固着されたプローブと粒子が接触する相手材料である試料のいずれか一方を、搭載可能とした互いに直交する3軸によるXYZ軸方向に変位可能なスキャナと、
    前記プローブの先端に固着された粒子と前記接触する相手材料である試料との相対位置を変化させる手段と、
    を有することを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載の粒子の帯電量測定装置。
  9. 前記粒子が先端に固着されたプローブと粒子が接触する相手材料である試料が、雰囲気制御可能な容器内に設置されていることを特徴とする請求項8に記載の粒子の帯電量測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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