JP2008296607A - 制御システムおよびそれを備えた自動車 - Google Patents

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弘之 荻野
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Abstract

【課題】リズム入力を用いた制御システムにおいて、いたずらやノイズ等により誤動作が生じるのを防止し、セキュリティ性良く、かつ簡単なリズムで煩わしくない機器操作を可能とした。
【解決手段】機器の動作制御をユーザからのリズムによる指示に基づいて行う制御システムにおいて、リズムを入力する操作部位を動作させたい機器103の表面に設けて、ケーブル状の圧電センサ4で振動によるリズム入力を検知するので、車外から車内機器であるパワーウィンドウ103b、前照灯103cなどを、直感的に分かりやすく操作可能となり、例えばユーザが自動車を降車し施錠後にサイドミラーの格納忘れなどに気づいた場合、わざわざ解錠し乗車して操作することなく、操作性がよく極めて利便性が向上する制御システムを提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定のリズムパターンを入力することにより、前記リズムパターンに関連した動作を行うリズム入力を用いた制御システムに関する。
所定のリズムを入力することにより、前記リズムに関連した動作を行うリズム入力を用いた制御システムとしては、例えば、自動車において、ドアの外部より予め登録しておいた暗号信号を入力操作することにより、車内に設けられたキーレスエントリー制御回路が、予め登録され記憶している暗号と、この入力された暗号信号とを比較し両者が一致していると判断するとドアロックを解除すべき出力を発してドアロックレリーズ用アクチュエータを作動させ、これによりキーなしでドアを開くことができるようにしたキーレスエントリー装置が見受けられる。
さらに述べると、ドア外部よりの暗号信号入力手段としてドアのアウタハンドルを用い、このアウタハンドルをモールス信号的にアンラッチ方向に作動させて暗号信号を入力できるようにしたものである(例えば、特許文献1参照)。
この自動車ドアのキーレスエントリー方式においては、アウタハンドルのアンラッチ操作により作動するスイッチ素子が操作に対応するパルス信号を発し、アンラッチ操作の繰り返しによるパルスパターンを入力信号として用いている。
そして、アウタハンドルの連続操作の回数を一つの入力として、例えば、「2,2,1,3」というような4桁の数字を暗号信号入力に用いてドアロックを解除するようになっている。すなわち、接点接合式スイッチを用い、その操作回数を数字に見立てて暗証番号を入力し、単数の機器であるドアロックを解除する制御システムとなっている。
また、機器の動作制御をユーザからの複数キーの入力パターンによる指示に基づいて行う制御システムが特許文献2に開示されている(例えば、特許文献2参照)。
これは、複数のキー入力パターンを記憶した記憶手段と、この記憶手段で記憶する複数のキー入力パターンから1つを選択して設定する設定手段と、制限動作時にキー入力を受付けるキー入力手段と、このキー入力手段でキー入力されたパターンと上記設定手段で設定したキー入力パターンとを比較する比較手段と、この比較手段での比較結果に基づいて動作の制限を解除する動作制御手段とを具備した構成により、複数のキー入力パターン中からユーザ自身が任意に選択したものをパスワード操作として機器の動作制限を解除する。
特開昭58−222267号公報 特開2004−341935号公報
ところが、上記した従来のリズム入力を用いた制御システムは、複雑なキー入力パターンを、しかも複数記憶して操作する必要がある。そして、キー入力パターンを簡単に設定してしまうと、正規ユーザ以外の第三者がたまたまランダムにキー入力をしたり、人の動作や周囲の振動等により本や書類等が移動してキーに当たったりして、ユーザが意図しない信号が設定したキー入力パターンとして入力されてしまうと、機器が作動制御されてしまうといった課題があった。
また、ドアのアウタハンドルをアンラッチ方向に操作するような場合に、接点接合式スイッチを応答させるために大きなアクションで操作すると、第三者にその操作を盗み見られたり、操作音を聞かれたりして、作動制御されてしまうといった課題があった。
さらに、接点接合式や静電容量式等を用いたリズム入力手段では、経年変化による接点不良や、雨による誤作動といった課題もあった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、上記のような誤動作がなくてセキュリティ性が高く、ユーザが単純操作するだけで各種機器を作動できる操作性と利便性の高いリズム入力を用いた制御システムを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明に係る制御システムは、機器の動作制御をユーザからのリズムによる指示に基づいて行う制御システムにおいて、ユーザがリズムを入力するリズム入力手段と、前記入力したリズムのパターンを認識し認識結果に応じて機器動作を行う制御手段とを備え、前記リズムを入力する操作部位は、動作させたい機器の表面に設けたことを特徴とする。
これによって、ユーザがリズム入力手段を操作して所定のリズムパターンである暗号信号を入力すると、制御回路がこの暗号信号を解析しリズムパターン記憶部を参照して制御内容を認識し、接続された機器や要素機器のうちの、表面部位からリズムパターン入力された機器の作動を制御するので、直感的に分かりやすい制御システムが提供されることとなる。
そして、サイドミラーや窓といった複数の機器を有する自動車のように、特に動作制御したい機器が多くある場合には、それぞれの表面からリズム入力することで、ユーザにとってより分かりやすく、利便性が向上する。
また、雑音による影響を受けることのない制御システムが提供されることとなる。さらに、ユーザは所定のリズムパターンを入力するだけで各種機器を操作することができるので、音声認識システムの場合のように音声認識モードに切り替える等の煩わしい操作が不要となり、操作性がよい制御システムが提供されることとなる。加えて、ユーザが、短期間で操作を習得することができることが期待できる。
本発明の制御システムは、機器の動作制御をユーザからのリズムによる指示に基づいて行う制御システムにおいて、ユーザがリズムを入力するリズム入力手段と、前記入力したリズムのパターンを認識し認識結果に応じて機器動作を行う制御手段とを備え、前記リズムを入力する操作部位は、動作させたい機器の表面に設けられていることにより、ユーザがリズム入力手段を操作して所定のリズムパターンである暗号信号を入力すると、その表面から入力された機器の作動を制御できるので、直感的に分かりやすく操作性や利便性が向上する。
そして、サイドミラーや窓といった複数の機器を有する自動車のように、特に動作制御したい機器が多くある場合には、それぞれの表面からリズム入力することで、ユーザにとってより分かりやすく、利便性が向上する。
さらに、車外に設けられた機器の場合は、その表面から操作可能な入力手段を備えることにより、例えばユーザが自動車を降車し施錠後にサイドミラーの格納忘れに気づいた場
合、リズム入力手段の操作によりサイドミラーを格納することが可能となり、わざわざ解錠し乗車して操作することなく、極めて利便性が向上する。
第1の発明は、機器の動作制御をユーザからのリズムによる指示に基づいて行う制御システムにおいて、ユーザがリズムを入力するリズム入力手段と、前記入力したリズムのパターンを認識し認識結果に応じて機器動作を行う制御手段とを備え、前記リズムを入力する操作部位は、動作させたい機器の表面に設けられていることにより、ユーザがリズム入力手段を操作して所定のリズムパターンである暗号信号を入力すると、制御手段がこの暗号信号を解析し記憶されたリズムパターンを参照して制御内容を認識し、接続された機器や要素機器のうちの、表面部位からリズムパターン入力された機器の作動を制御するので、直感的に分かりやすい制御システムが提供されることとなる。
すなわち、例えばサイドミラーの開閉を別設したスイッチで操作するのではなくサイドミラー自体を叩くなど、操作制御したい機器の表面から入力することで機器選択が直感的となりユーザに分かりやすい。
また、雑音による影響を受けることのない制御システムが提供されることとなる。さらに、ユーザは所定のリズムパターンを入力するだけで各種機器を操作することができるので、音声認識システムの場合のように音声認識モードに切り替える等の煩わしい操作が不要となり、操作性がよい制御システムが提供されることとなる。
また、ユーザが、短期間で操作を習得することができることが期待できる。
そして、サイドミラーや窓といった複数の機器を有する自動車のように、特に動作制御したい機器が多くある場合には、それぞれの表面からリズム入力することで、ユーザにとってより分かりやすく、利便性が向上する。
さらに、車外に設けられた機器の場合は、その表面から操作可能な入力手段を備えることにより、例えばユーザが自動車を降車し施錠後にサイドミラーの格納忘れに気づいた場合、リズム入力手段の操作によりサイドミラーを格納することが可能となり、わざわざ解錠し乗車して操作することなく、極めて利便性が向上する。
第2の発明は、特に第1の発明のリズム入力手段を、ユーザからのリズム振動を検出する同軸ケーブル状の圧電センサにしたことにより、ユーザのタップ動作による微小な振動を高感度で検知でき、タップといった簡単な動作でリズム入力が可能となり、実用性が向上する。
また、中心電極、圧電体、外側電極、被覆層とを備えてこれらを順に同軸状に成形して構成し、外側電極を編組金属線で形成した同軸ケーブル状の圧電センサを使用しているので、圧電センサの可撓性が向上しセンサレイアウトの自由度が高い。
そして、リズム入力手段が、ユーザのタップ動作による振動のリズム入力信号を、電気信号に変換して出力するものになるので、簡易な構成でリズム入力部を安価に提供することができる。
したがって、設置面積を小さくしてスペースを有効活用しつつ、ユーザの操作利便性が向上したリズム入力部が提供できる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明おいて、リズム入力手段からのリズムパター
ン指示により動作制御する機器は複数あり、前記複数の機器に各々前記リズム入力手段を備えたことにより、サイドミラーや窓といった複数の機器を有する例えば自動車のように、特に動作制御したい機器が多くある場合には、車外に装備されている前照灯やハザードランプ、サイドミラーや窓といった動作制御したい機器それぞれに入力手段が設けられているので、自動車を降車し施錠後に格納し忘れたサイドミラーを操作したいときはサイドミラーに設けられた入力手段を、閉め忘れた窓を操作したいときは窓の入力手段を操作して、機器を作動制御できるので、リズム入力の所定リズムパターンを数多くユーザが記憶しなくても直感的に操作することが可能となり、操作性と利便性が向上する。
第4の発明は、特に第1〜第3のいずれか1つの発明において、ユーザ認証手段と、前記ユーザ認証手段がユーザを認証すると機器動作を許可する認証許可手段とを備え、前記認証許可手段が未認証状態である間は前記制御手段にリズムパターンの入力があっても、前記機器動作を行わないようにしたことにより、認証手段によってユーザを認証した上でユーザがリズム入力手段を操作すると、接続された機器や要素機器のうちのリズムパターンに対応する機器の作動を制御手段が制御するので、ユーザの意思に反して非ユーザが勝手に機器を作動させることがないので、周りに人がいても他人に操作されるという防犯上の心配なく操作することができる。
第5の発明は、特に第4の発明のユーザ認証手段において、ユーザ認証は常時行うようにしたことにより、停車中であっても常時ユーザ認証を行うようスタンバイしているので、ユーザが認証可能なエリア内に接近するだけでユーザ認証が完了し、リズム入力手段を操作したいときには既にユーザ認証が終了しているので、すぐにリズム入力の操作を開始可能となり、ユーザの手間が省けて利便性が向上する。
第6の発明は、特に第4の発明のユーザ認証手段において、リズム入力手段にユーザ認証用の振動リズムを入力し、前記入力したユーザ認証用振動リズムのパターンを認識した後にユーザ認証を行うことにより、停車中のエンジン停止時などには認証手段の作動を停止しておき、ユーザがリズム入力手段によって機器を操作したいときには、ユーザ認証専用の所定パターンの暗号信号を入力することで認証手段の作動が開始し、ユーザ認証終了後に機器制御のための暗号信号をリズム入力手段の操作によって入力する。
このように通常は認証手段の作動を停止しておき、リズム入力の操作開始時にまず認証手段の作動開始設定を行った後にリズム入力操作をすることにより、認証手段作動のための消費電力を削除することができる。
したがって自動車においてはバッテリーの電力消費を抑えることができ、バッテリーあがりの心配をなくすことができる。
第7の発明は、特に第4〜第6のいずれか1つの発明において、親機と携帯型の子機を有してユーザが少し離れた場所に居ても遠隔認証可能な無線式認証手段と、少なくとも子機に設けられた認証停止設定手段とを備え、ユーザ認証停止を有効状態にすることでユーザの意思により認証を受け付けなくする操作が可能としたことにより、認証停止設定手段があるので、例えばユーザが飲食店などの店舗の駐車場に自動車を駐車し店内でしばらくの間留まっている時に、駐車した自動車と壁一枚隔てただけの近接した距離にユーザが居ても、認証停止操作を行うことで制御回路がリズム入力のユーザ認証することを停止させることができる。
したがって、ユーザの意思に反してユーザが認証可能なエリア内に接近していてもユーザ以外の第三者に操作されるという防犯上の心配を防止することができる。
第8の発明は、第7の発明における認証停止設定手段が、ユーザ認証停止の有効状態から無効状態に復帰する認証復帰手段を備えたことにより、ユーザが自らの意思に反して認証可能エリア内に留まる恐れを感じて認証停止操作を行い制御回路の認証停止を行っても、その後認証誤動作の心配がなくなり再度リズム入力を使用したいときは、ユーザ認証停止の有効状態からの認証復帰手段があるので、ユーザ認証停止からの復帰操作を行い、制御手段のリズム入力による機器作動制御が可能となるので、利便性が向上する。
第9の発明は、特に第1〜第8のいずれか1つの発明のリズム入力手段を、自動車の窓、前照燈、サイドミラー、ハザードランプのうちの少なくとも一つの自動車搭載機器の表面に配設し、前記リズム入力手段の出力信号に基づき、前記リズム入力手段が配設された前記機器の動作の制御を行うもので、窓の開閉、前照燈の点消灯、サイドミラーの格納・復帰、ハザードランプの点消灯の少なくともいずれか一つの制御をその機器表面から操作できるので、わざわざ解錠し乗車して操作することなく、車外から目的の機器表面をタップすることによりリズム入力を行って、自動車搭載機器の動作の制御が可能となり、利便性が向上する。
第10の発明は、特に第9の発明において、自動車がスマートエントリーシステムを備えていて、前記スマートエントリーシステムの認証動作を認証手段が兼用することにより、認証手段がスマートエントリーシステムの認証動作を兼用するので、システムの合理化が可能となる上、利便性が向上する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1を示し、リズム入力を用いた制御システム101は、装備された少なくとも一つ以上の要素機器103a〜103eの動作を制御するものであり、それぞれの機器103a〜103eには、所定のリズムをユーザが入力するためのリズム入力手段である振動検知手段102a、102b、・・・と、機器自身の動作を制御する機器制御部104a、104b、・・・と、振動検知手段102a、102b、・・・の出力と機器制御部104a、104b、・・・の制御内容とをリズムパターンにより対応させたリズム辞書を格納するリズムパターン記憶部105a、105b、・・・とを備えている。
すなわち機器103aには、それを制御する機器制御部104aと振動検知手段102aとリズムパターン記憶部105aとを制御手段として備え、機器103bは機器制御部104bと振動検知手段102bとリズムパターン記憶部105bとを制御手段として備えているわけである。
そして、それぞれの機器制御部104a、104b、・・・には、振動検知手段102a、102b、・・・の出力を解析してユーザが入力したリズムを認識するとともに、それに対応する制御内容をリズムパターン記憶部105a、105b、・・・を参照して認識し、接続された機器103a〜103eを制御する機能を有している。
この複数の機器103a〜103eのそれぞれは、処理部106に集合するように接続されている。
前記処理部106は振動検知手段102a、102b、・・・の出力の認識結果にかかわらず機器制御部104a、104b、・・・による機器103a〜103eの動作禁止を設定する動作禁止手段107と接続するとともに、入力するユーザを認証するユーザ認
証手段108と、報知手段109とが接続されている。
ユーザ認証手段108は、ユーザが携帯可能な無線式の子機108aと、この子機108aと無線通信可能であって所定の認証動作を行う親機108bとを備えている。
そして、ユーザ認証手段108は、自身の認証動作によりユーザ認証されると制御手段による機器103a〜103eの動作を許可する認証許可手段110を介して処理部106に接続されている。
また、処理部106にはエンジン検知手段111も接続されている。
図2は振動検知手段を配設したタップ入力手段であるドアハンドル装置100を備えた自動車ドアを示すもので、ドア1にはハンドルブラケット2が装着されている。ハンドルブラケット2はドアハンドル3を有している。
図3〜図5において、可撓性を有したケーブル状の圧電センサ4が検出手段5と共にハンドルブラケット2に装着されている。検出手段5には電源と検出信号出力用のケーブル6、コネクタ7が接続されており、信号処理回路を内蔵している。
板状の支持手段8は検出手段5の左下端部で回動支持されて延出しており、この支持手段8の先端部に圧電センサ4が支持部8bを介して支持・固定されている。
圧電センサ4は、少なくとも1回以上旋回(図3及び図4では2回半旋回)させて構成した複数の屈曲部4aからなる同時変形部となる多層重畳部9を備えている。
ここで、圧電センサ4は、屈曲部4aで旋回後、束ねて支持手段8に結束バンドなどの支持部8bを介して支持され、また、検出手段5の上部から延出されたガイド部5dに結束バンドなどの支持部5eを介して支持されている。
固定はこの方法に限るわけではなくフック状の固定具に引っ掛けるような構成などでもよく、遊嵌状態で固定されるとよいが、接着剤で支持部と圧電センサを固定してしまうようなものでないのが好ましい。これは接着剤などで、圧電センサ4自体の形状を固定してしまう構成であれば、圧電体の変形が妨げられることになり、圧電センサ4の変形が抑制され出力が小さくなるので好ましくない。
支持部8bと支持部5eの圧電センサ4との接触面は、屈曲部4aの一部であればよいが、支持部8bと対向する積層された圧電センサ4の屈曲部4aよりも広い面積となるほうが確実に屈曲部4aに同時に変形を生じさせることができるので好ましい。
すなわち、圧電センサ4の複数の屈曲部が同時に変形を生じるように支持部8bと支持部5eに接していればよいので、この構成に限るものではない。
図4および図5に示すように、支持手段8の可動部8cはドアハンドル3と連動して作動するアーム部10の上端10aとの接触点で設定してある。
図5の5つの矢印Aで示す部分は、圧電センサ4を巻回して構成した屈曲部4aの、同時変形部である。
支持手段8は、検出手段5およびガイド部5dに固定された軸11を回転軸として回動自在に支持されており、自由状態では弾性体連結手段であるバネ12の作用により、所定
押圧付勢力でアーム部上端10aに接触している。
アーム部10にはハンドルバネ13により所定のバネ圧が印加されており、常時、ドアハンドル3を閉止方向に押圧するようになっている。
検出手段5は取り付け金具5a、5bを介してビス5cでハンドルブラケット2に取り付けられている。
図6のように、圧電センサ4は、中心電極4b、圧電体4c、外側電極4d、および被覆層4eとを同軸状に成形したもので、全体として可撓性に優れた構成を有している。
中心電極4bは通常の金属単線導線を用いてもよいが、ここでは絶縁性高分子繊維の周囲に金属コイルを巻いた電極を用いている。
絶縁性高分子繊維と金属コイルとしては、電気毛布において商業的に用いられているポリエステル繊維と銀を5wt%含む銅合金がそれぞれ好ましい。
圧電体4cはポリエチレン系樹脂と圧電セラミック(ここでは、チタン酸ジルコン酸鉛)粉末とを混錬したもので、中心電極4bと共に連続的に押し出されて可撓性のあるものとして形成する。
なお、圧電セラミックとしては、環境面への配慮から非鉛系の材料、例えば、チタン酸ビスマスナトリウム系やニオブ酸アルカリ系の圧電セラミック材料を用いることが好ましい。
中心電極4bの周囲に圧電体4cを押し出し加工した後、中心電極4bと圧電体4cの表面に接触させた擬似電極との間に数kVの直流電圧を印加して圧電体4cの分極を行う。これにより圧電体4cが圧電効果を備える。
外側電極4dは編組構造の金属線を用いて構成する。多層重畳部9の形成においては、圧電センサ4の旋回回数を増すと屈曲部4aを備えた変形部分全体の剛性が増し、変形しづらくなるので、このことを避けるために圧電センサ4の外側電極4dとして、編組線を用いている。
この際、編組線を構成する素線として、例えば錫メッキ銅線の直径が50μm以下の極細線を用い、圧電体4c周囲への編み込みを4〜10mmピッチとすると、高分子層の上に金属膜の接着されたような帯状電極を巻き付ける構成よりも圧電センサ4の柔軟性が増して可撓性が向上するので、上記のように圧電センサ4を屈曲部4aで旋回させる構成にしても同屈曲部4aの剛性の増加を抑えて容易に変形できる構成を実現できる。
また、上記のような編組線を用いれば、外側電極4dを形成する加工速度も帯状電極を巻き付ける構成と同等以上の速度を実現でき、生産性を向上できる。さらに、上記編組線により帯状電極を巻き付ける構成と同等の強電界ノイズへの耐性を確保できる。
圧電センサ4は、外側電極4dとして帯状電極を巻き付ける構成の場合、帯状電極は部分的に重なって巻き付けているため、圧電センサ4が屈曲して配設されると、屈曲している部位では被覆層4eの中で帯状電極が部分的に緩みを生じている。
従って、圧電センサ4の屈曲部位が変形する場合、帯状電極が部分的に緩んでいるので、帯状電極と圧電体4cとが擦れて摩擦電気を発生し、ノイズとなって誤検出の原因とな
ることがある。
一方、上述したような極細線からなる編組線を外側電極4dに使用すると、圧電体4cと編組線との密着が良好であるため、屈曲部位でも編組線が部分的に緩みを生じることはなく、屈曲部位が変形してもノイズとなる摩擦電気の発生が抑制され、誤検出を防止できる。
検出手段5はオペアンプと周辺部品で構成される少なくとも1つのバンドパスフィルタ部と、必要であればオペアンプと周辺部品で構成され、ドア1の固有振動周波数を含む信号成分を除去するバンドエリミネーションフィルタ部またはローパスフィルタ部とを備えることで、ユーザが入力したリズムか衝撃等のノイズかを分別判断する判断手段の役割を果たしている。
そして、上記フィルタ部の出力信号に基づきドアハンドル3へのユーザのリズム入力としてのタップ動作と、ユーザがドアを開ける際のドアハンドル操作とを検出するための判定部を備える。
判定部としては少なくとも2つのコンパレータを使用する。上記フィルタ部や判定部は、それぞれ1mA以下の低消費電流型の素子を使用している。
前記バンドパスフィルタ部の特性としては、実験的にドアハンドル3を操作した際の圧電センサ4からの出力信号を周波数解析することにより、特徴的な周波数帯として例えば、3Hz〜8Hzの周波数領域を通過するような特性となるように設定する。
また、前記バンドエリミネーションフィルタ部またはローパスフィルタ部の設定については、例えば、ドア1を故意に叩いたりした際の圧電センサ4からの出力信号を周波数解析することにより、特徴的な周波数帯として例えば、10Hz以上の周波数領域を除去するような特性となるように設定する。
なお、固有振動の強度が小さく、圧電センサ4の出力信号への影響が小さい場合は、バンドエリミネーションフィルタ部またはローパスフィルタ部を設けなくてもよい。
さらに、車種やドアのサイズ、重量等によりドアの固有振動特性が異なることが想定されるため、上記のような実験的な解析に基づき、バンドパスフィルタ部やバンドエリミネーションフィルタ部、ローパスフィルタ部の設定の最適化を行うことが好ましい。
外来の電気的ノイズを除去するため検出手段5はシールド部材で全体を覆って電気的にシールドすることが好ましい。また、検出手段5の入出力部に貫通コンデンサやEMIフィルタ等を付加して強電界対策を行ってもよい。
図2のドア1を有する自動車の制御システムにおいて、図1における機器103a〜103eは、それぞれ、ドアロック、パワーウィンドウ、前照灯、サイドミラー、ハザードランプである。
また、ドアハンドル装置100はスマートエントリーシステムを備えており、このスマートエントリーシステムの認証動作をユーザ認証手段108が兼用する構成となっている。すなわち、子機108aは、ユーザが携帯するスマートキーであり、親機108bはアンテナと共に車体側に内蔵されている。
親機108bは常時通電されており、前記アンテナが検出対象とする領域に子機108
aが入ると同子機108aと通信を行い、所定の認証動作を行う。
図7において、ドア1には、ドアガラス201の周縁部をシールする断面略コ字状のガラスラン202が設けられている。パワーウィンドウの開閉時は、ゴムやエラストマといった弾性体で形成した略コ字状のガラスラン202の断面内を上下するようにドアガラス201が挿入されている。
ガラスラン202は、断面略コ字状の本体部203が前記ドア1に設けられたサッシュ206に嵌着され、この本体部203と、その両側壁の略先端から本体部203内側に延びる一対のシールリップ204、205とを有している。そして、ドアガラス201の周縁部の車内側及び車外側面を前記一対のシールリップ204、205によりシールしている。
そして、パワーウィンドウの全開時でもドアガラス201がガラスラン202の略コ字状断面内に挿入されているドア下方において、同ガラスラン202の所定の位置に設けられた挿入部207にケーブル状圧電センサ4が配設されるようにしてある。
また、図8は自動車ドアのサイドミラーとハザードランプを外表面から操作するために、振動検知手段102d、および102eを配設したもので、電動のサイドミラー301はミラー302とウィンカーランプ303を有するとともに、内部には、それぞれ圧電センサ4で構成されたサイドミラー用振動検知手段102dと、ハザードランプ用振動検知手段102eとが設けてある。
サイドミラー用の振動検知手段102dは、車体外側方向の内壁に接して設けられた旋回形状のケーブル状圧電センサ4と、検出手段5を有しており、ハザードランプ用の振動検知手段102eは、車体前方向の内壁に接して設けられた旋回形状のケーブル状圧電センサ4と、検出手段5を有している。
次に作用について説明する。親機108bと子機108aは、少なくとも1分以内の間隔、好ましくは5秒以内の間隔で常時通電されて互いの通信を確認しており、子機108aを携帯したユーザが施錠済みの車体に接近し、親機108bのアンテナの検出対象とする領域に入ると、親機108bと子機108aとは通信を行い、子機の有する固有コードを送受する方法など所定の方法の認証動作を行う。
そして、認証が完了すると認証許可手段110によって制御手段による機器103の動作を許可状態とし、許可状態であることを示す信号を処理部106に送り、例えば、ハザードランプを所定回数点灯して、認証が正常に済んでリズム入力の入力待機中であることをユーザに報知する。
なお、子機108aを携帯していない人が施錠済みの車体に接近しても親機108bは通信が成立しないので、認証動作は行われず認証許可手段110は未認証・未許可状態であるので、リズム入力も入力待機中にはならない。
認証完了後、ユーザがドアロック103aの施解錠をしたいときには、ロック装置(図示せず)の表面として代表的なドアハンドル3を軽くタップしてリズム入力を行う。
ここで、例えば「○○○−○」(ドアロック)と所定のリズムで4回タップする(「○」はタップ一拍を、「−」はタップの一拍休止を表す)。
このタップ動作により、ドアハンドル3がわずかに振動すると、ドアハンドル3と連動
して、図4に示すアーム部10もわずかに振動する。この振動は、アーム部10に接した支持手段8を介して圧電センサ4に伝播し、圧電センサ4は圧電効果により振動の加速度の大きさに応じた出力信号を発生する。
同様にパワーウィンドウ103bの開閉を行う場合は、パワーウィンドウ装置の代表的な表面としてドアガラス201を操作部位とし、ドアガラス201を「○○」(マド)と所定の間隔で2回タップする。
このタップ動作により、ドアガラス201が振動すると、この振動がシールリップ204、205を経てガラスラン202に挿入された圧電センサ4に伝播し、圧電センサ4は圧電効果により振動の加速度の大きさに応じた出力信号を発生する。
同様に、前照灯103cの点灯、消灯の場合は、「○○○」(ライト)、サイドミラー103dの収納・展開の場合は「○○○○○」(サイドミラー)、ハザードランプ103eの点滅、消灯の場合は、「○○−○」(ハザード)と、それぞれの要素機器の表面をタップする。
一例であるこれら5つのリズムパターンを図9に示す。リズムパターンは制御手段による動作の制御内容名称と対応して、その制御内容の名称を音声として発する時のリズムパターンと同等のリズムパターンを用いられている。
すなわち、図9において、リズムパターンのルールとして、一音節を「○」とし、一長音を「−」と表現する。一長音とは「−」や「ッ」の文字で表される言葉や二重母音であり、一音節とは前述の一長音を除く「マ」や「エ」などの子音や母音である。
このように当該制御内容を表す名称の発音パターンを類型化したリズムパターンを用いて、ユーザが単純操作であるタップを機器表面において行うと、それに応じた出力信号が圧電センサ4から発生する。
図10はこの際、検出手段5内で増幅、濾波された信号V、判定部の判定出力J1を示す。図中、縦軸は上から順にV、J1、横軸は時刻tである。
機器表面を操作部位とするタップ操作によって振動が生じ、圧電センサ4が変形すると、圧電センサ4からは圧電効果によりこの圧電センサ4に印加される振動の加速度に応じた信号が出力される。
この時、出力信号には約3〜8Hzの周波数を有した信号が現れ、その信号は検出手段5内で増幅、濾波され、図10のVに示すような信号が得られる。判定部はVのV0からの振幅V−V0がD0以上ならばタップ1拍があったとして判定出力J1としてLo→Hi→Loのパルス信号を出力する。
そして、例えば、ドアガラス201を「○○」(マド)とタップされた場合は、図10に示すように、判定出力J1として2パルスの信号が出力される。
リズムパターン記憶部105a〜105eには、上記の5つのリズムパターンのうちで関連する機器のパターンに対応した「0」、「1」のパルス列情報が、それぞれリズム辞書として記憶されている。例えば、ドアロック103a内のリズムパターン記憶部105aには「11101」、パワーウィンドウ103b内のリズムパターン記憶部105bには「11」、前照灯103c内のリズムパターン記憶部105cには「111」、サイドミラー103d内のリズムパターン記憶部105dには「11111」、ハザードランプ
103e内のリズムパターン記憶部105eには「1101」のデータ情報が記憶されて、各機器の動作制御と関連づけられている。
パワーウィンドウ103bにおいて、図10に示すように、判定出力J1として2パルスの出力があった場合、処理部106が機器動作の許可状態であると、機器制御部104bはリズムパターン記憶部105bのリズム辞書を参照し、それが「○○」(マド)に対応するパルス列情報であると認識するとパワーウィンドウ103bの開閉動作を行う。
なお、パルス列情報の認識方法としては、例えば、パルス列情報として、1つ目のパルスから300ミリ秒以内に2つ目のパルスがあり、かつ、2つ目のパルスから1秒以内にパルスがない場合は「11」で確定、上記で2つ目のパルスから300ミリ秒以内にはパルスがないが、1秒以内に3つ目のパルスがあり、3つ目のパルスから1秒以内にパルスがない場合は「1101」で確定、といった判定ルールでパルス列情報の認識を行う。
上記のように、機器動作の許可状態中に振動検知手段102bからの入力があり、入力信号が所定リズムであると機器制御部104bが判定すると、タップのあったドアガラス201のパワーウィンドウ103bが全開するまで開動作を行うよう制御する。
なお、この状態で再度、「○○」(マド)に対応するタップ入力があった場合は、パワーウィンドウ103bが全閉するまで閉動作を行う。以降の同様な振動検知手段102bからの入力に対しては全開と全閉を順に繰り返す。
また、機器制御部104bで「11」のパルス列情報が認識されると、機器制御部104bから処理部106に対して報知手段109として用いられるハザードランプ103dを所定回数点滅するよう制御命令が発信されるようにしてもよい。
そして、ハザードランプ103dが所定回数点滅した後、所定時間内に予め定められたタップ入力があり、機器制御部104bによりそれが認識された場合、「11」のパルス列情報の受け付けを最終的に完了し、機器制御部104bはパワーウィンドウ103bの開閉動作を行う動作をさらに付け加えることもできる。
上記所定時間内の予め定められたタップ入力としては、例えば、「○」のように1回だけのタップを設定してもよいし、「○−○○」のように、図9で設定されていないタップパターンを設定してもよい。この際、所定時間内に予め定められたタップ入力がない場合は、「11」のパルス列情報の受け付けを不許可とし、パワーウィンドウ103bの開閉動作を行わない。
なお、上記構成では報知手段109としてハザードランプ103dを使用したが、他の構成としてドアにブザーを配設してブザーを報知手段109として使用してもよい。
そしてパワーウィンドウ103bと同様に、振動検知手段102aからの信号として「11101」のパルス列情報が認識されるとドアロック103aを施錠するよう制御され、その後の同じパルス列情報の認識に対してはドアロック103aを解錠するよう制御される。
また、振動検知手段102cからの信号として「111」のパルス列情報が認識されると前照灯103cを点灯するよう制御され、その後の同じパルス列情報の認識に対しては消灯するよう制御される。
また、振動検知手段102dからの信号として「11111」のパルス列情報が認識さ
れるとサイドミラー103dをたたんで収納するよう制御され、その後の同じパルス列情報の認識に対しては展開するよう制御される。
さらに、振動検知手段102eからの信号として「1101」のパルス列情報が認識されるとハザードランプ103eを点滅するよう制御され、その後の同じパルス列情報の認識に対しては消灯するよう制御される。
次に、ドアハンドル装置100のスマートエントリー機能について説明する。子機108aを携帯したユーザが施錠済みの車体に接近し、親機108bのアンテナの検出対象とする領域に入ると、親機108bと子機108aとは通信を行い、所定の認証動作を行う。そして、認証が完了すると、例えば、ハザードランプを所定回数点灯して、認証が正常に済んでドアハンドル操作検出の待機中であることをユーザに報知する。
なお、子機108aを携帯していない人が施錠済みの車体に接近しても親機108bは通信が成立しないので、認証動作は行われず、ドアハンドル操作検出の待機中にはならない。
認証完了後、ユーザがドア開動作のためドアハンドル3を引くと、ドアハンドル3が車外側に変位するとともに、ドアハンドル3と連動してアーム部10が変位する。
図11はこの際のハンドルブラケット2を車内側から見たもの、図12(a)はドアハンドル操作前のドアハンドル3、圧電センサ4、支持手段8、アーム部10の変位の様子を示したもの、図12(b)はドアハンドル操作時のドアハンドル3、圧電センサ4、支持手段8、アーム部10の変位の様子を示したものである。
図示したように、ドアハンドル3が車外側に変位すると、アーム部10の上端10aが下がり、上端10aに所定の押圧で付勢された支持手段8も軸11を中心として先端部側が回転しながら最大変位を示して下方へ変位する。そのため、圧電センサ4も変形し、屈曲部4aの曲率半径が大きくなる方向に変形する。
図13はこの際、検出手段5内で増幅、濾波された信号V、判定部の判定出力J2を示す特性図である。図中、縦軸は上から順にV、J2、横軸は時刻tである。ドアハンドル3の操作による変位があり、圧電センサ4が変形すると、圧電センサ4からは圧電効果により圧電センサ4の変形の加速度に応じた信号が出力される。
この時、出力信号には約3〜8Hzの周波数を有した信号が現れ、その信号は検出手段5内で増幅、濾波され、図13のVに示すような信号が得られる。
判定部はVのV0からの振幅の絶対値|V−V0|がD1以上ならばドアハンドル3への物体の接触、ドアハンドル3による開動作、ドアハンドル3による閉動作の少なくとも1つが生じたと判定し、時刻t2で判定出力J2としてLo→Hi→Loのバルス信号を出力する。
ここで、D1はリズム入力判定のための閾値D0よりも大きな値に設定してある。これは、リズム入力の際のドアハンドルへの軽いタップによリ圧電センサ4に伝播される振動の加速度と、ドアハンドル操作による圧電センサ4の変位の加速度とを比較すると、前者より後者の方が加速度が大きいため、圧電センサ4の出力信号も前者より後者の方が大きいからで、D0とD1を設けることにより、リズム入力とドアハンドル操作との区別を行っている。
参考として、図13のR部分にドアハンドルへのタップの際の出力Vの波形とD0とを示した。
なお、ドアハンドル3を車外側から押してもアーム部10と支持手段8を介して圧電センサ4が変形する。この場合、圧電センサ4の屈曲部4aは曲率半径が小さくなる方向に変形するので、圧電センサ4の出力特性から、屈曲部4aの曲率半径が大きくなる方向に変形した場合とは逆の極性の出力信号が圧電センサ4から出力される。これにより、濾波信号Vには図11の基準電位V0よりマイナス側の信号が現れる。
そして、判定部はVのV0からの振幅の絶対値|V−V0|がD1以上ならばドアハンドル3への物体の接触、ドアハンドル3による開動作、ドアハンドル3による閉動作の少なくとも1つが生じたと判定し、|V−V0|がD1以上の期間はHi信号を出力する。このように、ドアハンドル3を車外側から押した場合も検出可能であり、利便性がよい。
特に、両手に物を持っている時や、力の弱い子供やお年寄りが利用する場合は、ドアハンドル3を車外側に引く動作よりも車外側から押す動作の方がやり易いので、使い勝手が向上する。
上記のようにしてドアハンドル操作が検出されると、ドアの施錠が解錠されるよう、例えば、キーシリンダーのロックモータあるいはソレノイドなどのアクチュエータが制御されて、ドアの施錠が解錠され、ユーザは引き続きそのままドアハンドルを引き上げることにより、ドアを開けることができる。
以上のように、上記作用により、ユーザがリズム入力手段を操作して所定のリズムパターンである暗号信号を入力すると、制御回路がこの暗号信号を解析しリズムパターン記憶部を参照して制御内容を認識し、接続された機器や要素機器や要素機器のうちの、表面部位からリズムパターン入力された機器の作動を制御するので、直感的に分かりやすい制御システムが提供されることとなる。
すなわち、例えば自動車のサイドミラーの開閉を別設したスイッチで操作するのではなくサイドミラー自体を叩くなど、操作制御したい機器の表面から入力することで機器選択が直感的となりユーザに分かりやすい。
また、雑音による影響を受けることのない制御システムが提供されることとなる。さらに、ユーザは所定のリズムパターンを入力するだけで各種機器を操作することができるので、音声認識システムの場合のように音声認識モードに切り替える等の煩わしい操作が不要となり、操作性がよい制御システムが提供されることとなる。
また、ユーザが、短期間で操作を習得することができることが期待できる。
また、サイドミラーやパワーウィンドウといった複数の機器を有する自動車のように、特に動作制御したい機器が多くある場合には、それぞれの表面からリズム入力することで、ユーザにとってより分かりやすく、利便性が向上する。
また、車外に設けられた機器の場合は、その表面から操作可能な入力手段を備えることにより、例えばユーザが自動車を降車し施錠後にサイドミラーの格納忘れに気づいた場合、リズム入力手段の操作によりサイドミラーを格納することが可能となり、わざわざ開錠し乗車して操作することなく、極めて利便性が向上する。
また、建物・家屋を構造体とする住居や事務所において、この制御システムを用いた場
合も、例えば住居のドアの外から機器表面を操作することで動作させることができるので、同様に極めて利便性が向上する。
また、制御内容と当該制御内容を表す名称の発音パターンを類型化したリズムパターンをリズム辞書に登録し、これを用いてユーザが機器表面のリズム入力手段を単純操作するだけで当該機器の動作が制御されるので、単純なリズムパターンが原因でノイズによる誤動作が生じることなく、かつ使用者がリズムパターンを覚えやすい。
そして音声入力のように周囲の雑音による影響を受けることがなく、ユーザは、自然言語のリズムに沿ってリズムパターンを入力するだけで各種機器を操作することができるので、操作性がよい制御システムが提供され、ユーザが短期間で操作を習得することができることが期待できる。
また、リズム入力信号の振幅レベルの時間変化を単純化することによって入力リズムパターンが認識されるので、認識した入力リズムパターンとユーザの意図するリズムパターンとが一致している可能性が高くなり、その結果ユーザの意図通りに各種機器の動作を制御することができ、ユーザの意思に反する機器の誤動作を防止した、操作性や利便性の高い制御システムが提供できる。
また、リズム入力の際にユーザ認証が必要となるので、ユーザ以外の人のリズム入力の操作が禁止されるので、ユーザの意思に反して非ユーザが勝手に機器を作動させることがないので、周りに人がいても他人に操作されるという防犯上の心配なく操作することができる。
また、停車中であっても5秒以内の間隔で常時ユーザ認証を行うようスタンバイしているので、ユーザが認証可能なエリア内に接近するだけでユーザ認証が完了し、リズム入力手段を操作したいときには既にユーザ認証が終了しているので、すぐにリズム入力の操作を開始可能となり、ユーザの手間が省けて利便性が向上する。
また、リズム入力を用いた制御システムが、所定のリズムとしてタップを検出する振動検知手段を備えたもので、タップといった簡単な動作でリズム入力が可能となり、実用性が向上する。そして、振動検知手段が、ユーザによる打撃振動や打撃音といったリズム入力信号を、電気信号に変換して出力するものになるので、簡易な構成でリズム入力部を安価に提供することができる。
したがって、設置面積を小さくしてスペースを有効活用しつつ、ユーザの操作利便性が向上したリズム入力部が提供できる。
また、振動検知手段を同軸ケーブル状の圧電センサにしたことにより、タップによる微小な振動を高感度で検知可能である。また、中心電極、圧電体、外側電極、被覆層とを備えてこれらを順に同軸状に成形して構成し、外側電極を編組金属線で形成した同軸ケーブル状の圧電センサを使用しているので、圧電センサの可撓性が向上しセンサレイアウトの自由度が高くなる。
また、振動検知手段に、圧電センサの出力信号から少なくとも1つの周波数帯の信号成分を抽出してタップを判定する、判断手段である検出手段5を備えていて、例えば、タップ以外の外乱振動等によるノイズ成分が圧電センサの出力信号に含まれていても、タップに特有な少なくとも1つの周波数帯の信号成分を抽出してタップを判定することができる。したがって、検知精度が向上し、ユーザが意図しない信号が振動検知手段から制御回路へ出力されて、たまたまリズムパターン記憶部の制御内容と一致したとしても、制御回路
は接続された機器や要素機器を決して作動制御することなく、ユーザの意思に反する機器の誤動作を防止できる。
また、リズム入力を受け付けたことをユーザに報知する報知手段を備えていて、報知により入力したリズム信号が確実に受け付けられたことが判るので、ユーザが操作の正誤を確認することができ、ユーザの安心感が向上する。特に遠隔的にリズム入力手段を操作する形式の場合、極めて利便性が向上する。
また、報知手段から報知信号が発生した後、所定時間内にユーザが予め定められた入力を行う場合はリズムの入力の受け付けを完了し、所定時間内に前記入力がない場合はリズムの入力の受け付けを不許可とするので、リズム入力の信頼性が向上する上、万一、誤った入力を行っても、所定時間後に再度入力すればよいので、使い勝手が向上する。
また、ユーザ認証手段が、ユーザが携帯可能な無線式の子機と、前記子機と無線通信可能で、かつ、所定の認証動作を行う親機とを備えていて、無線で認証動作を行うことができるので、利便性がある。
また、リズム入力手段が自動車搭載機器の表面に配設され、前記リズム入力手段の出力信号に基づき、前記リズム入力手段が配設された前記機器の動作、すなわちパワーウィンドウの開閉、前照燈の点消灯、サイドミラーの格納・復帰、ハザードランプの点消灯の少なくともいずれか一つの制御を行うもので、例えば、ユーザが自動車を降車し施錠後に前照灯の消し忘れに気づいた場合、リズム入力手段の操作により前照灯を消灯することが可能となり、わざわざ開錠し乗車して操作することなく、車外から目的の機器表面をタップすることによりリズム入力を行って、自動車搭載機器の動作の制御が可能となり、利便性が向上する。
また、自動車がスマートエントリーシステムを備えていて、前記スマートエントリーシステムの認証動作をユーザ認証手段が兼用し、ユーザ認証手段がスマートエントリーシステムの認証動作を兼用するので、システムの合理化が可能となる上、利便性が向上する。
また、このドアハンドル装置では、ケーブル状圧電センサ4が可撓性を有してドアハンドル3などの接触検出対象への取付が可能となる。また、可動部8cの変位を検出することで人または物体の接触の際の微小変位を検出する際に、圧電センサ4の複数箇所の同時変形により検出するので、同じ変位を受けた場合に屈曲箇所が多いと、圧電効果による電荷発生量が屈曲箇所分だけ増加して出力信号がより大きくとれるので、圧電センサ4の感度が向上し、より高感度・高出力に検出可能となる。したがって、接触検出対象に対するタッチを検出してユーザの振動リズム入力を検出し制御回路が機器の作動を制御するので、操作性や利便性が高いものにできる。
図14は屈曲箇所数と出力信号との関係を表したもので、図中、ドアハンドル操作時に現れる図13のVに示すような出力信号のうち、VのV0からの振幅の絶対値|V−V0|が最大となる値を|V−V0|maxとし、実験により旋回回数を変えることで屈曲箇所数を変化させて出力|V−V0|maxを求めると、屈曲箇所数が多くなると出力値が大きくなることが明らかであり、屈曲が3箇所を超えると、所定の増幅、濾波を行う検出手段5においては出力値が飽和している。
この飽和現象は回路の特性によるもので、回路特性の限定をなくすと信号の出力は変形量に伴って大きくなる。
従って、接触検出対象に単に触れただけでも十分な信号出力が得られ、接触検出対象に
対するタッチが検出可能となる。そして、圧電センサ4の感度が向上すると、検出手段5内に収めた検出回路においても、例えば、信号処理の増幅率を低減できるので電気的なノイズの影響を低減することができたり、オペアンプ等の増幅器の実装個数を削減できてユニットの小型化も可能となる。
また、電極を表出させる必要がないので、外乱や、付着する塵埃や雨や雪等の影響を受けにくい。さらに、ケーブル状圧電センサ4は、柔軟な変形が可能なことから設置場所の制約条件が少なく、かつ配置スペースも少なくなる。
また、圧電センサ4の位置規制手段としてガイド部5dと支持部5eを検出手段5に固定して備え、支持手段8に連結手段であるバネ12を設けて回動させることで、可動部8cと位置規制手段との間を弾性を有して連結し、可動部の変位に伴って多層重畳部9の屈曲部が同時に変形を行うので、接触対象に接触があった場合に可動部8cが変位しやすいようバネ12の弾性で押圧を付勢することができるので圧電センサ4の弾性に依らず安定した動作が可能となり、微小変位の検出による人または物体の接触検出を応答性良く、より高感度・高出力で行えるとともに、信頼性を向上できる。
また、圧電センサ4を少なくとも1回以上旋回させて構成した複数の屈曲部4aからなる多層重畳部9により同時変形部を形成することで、構成がコンパクトになり、設置場所の制約条件が少なく、かつ配置スペースも少なくなる。
また、ケーブル状圧電センサ4の外側電極4dを編組金属線で形成したことにより、ケーブル状圧電センサ4の可撓性が向上するので、同時変形部形成のための屈曲が容易になるとともに、屈曲による外側電極4dの変形から生じる可撓性の低下や出力異常を防止し、高感度・高出力な検出を安定して実現し信頼性を向上できる。
また、ドアハンドル3非使用時において支持手段8の一部が所定の押圧を付勢されてアーム部10上端に接触した状態なので、ドアハンドル3開動作時にはドアハンドル3の変位に伴いアーム部10上端に支持手段8と圧電センサ4とが追従して変位するとともに、圧電センサ4の変形に応じて、検出手段5が開検出の信号を出力する。
そして、所定の変位後は支持手段8は変位せず、圧電センサ4も変形をとどめるので、変位量が大きすぎて圧電センサ4が断線したりすることがないので、繰り返し生じる変形の際に変形の前後の状態の復元性があり、出力も再現性のあるものとなるので検出手段5としての信頼性が向上する。
また、アーム部10と支持手段8と圧電センサ4との位置関係を調節することで、検出領域や変位量の調整が可能で、構造や寸法等の異なるさまざまなドアハンドル装置に対しても検出手段5の最適化が可能となる。
また、圧電センサ4、支持手段8、検出手段5は一体として成型され検出手段5を形成しており、検出手段5としてドア1に取り付け可能なので、ドアハンドル装置としての組み立てが効率的にできる。
なお、本実施の形態では、リズム入力のリズムパターンを図9に示すように機器ごとに異なる5パターンとしたが、一つのパターン(例えば「○○○」)を全ての機器に使用してもよい。
すなわち、全てのリズムパターン記憶部105a、105b、・・・に「111」のデータを登録して、この一つのデータを機器全てで参照して動作させることで、リズム入力
の所定リズムパターンを数多くユーザが記憶しなくても直感的に操作することが可能となり、操作性と利便性が向上する。
(実施の形態2)
図15は本発明の実施の形態2を示し、図1と同作用を行う構成については同一符号を付し、具体的な説明は実施の形態1のものを援用する。
実施の形態1と相違する点は、リズム入力による機器103の動作を禁止する動作禁止手段であるリズム禁止スイッチ112と、動作禁止手段の有効状態を無効状態に復帰させ動作禁止を解く復帰手段である復帰スイッチ113とが子機108aに設けられているところにある。
また、この制御システム101は、自動車用のリズム入力を用いた制御システムとして、処理部106に接続された走行検知手段114を備えている点も異なる。
上記構成により、ユーザがリズム入力制御の禁止設定を行う機能について説明する。子機108aを携帯したユーザが降車して施錠を行い車体から離れる前に、当分リズム入力制御が不要であると、ユーザが子機108aに設けたリズム禁止スイッチ112を押す。
このとき、子機108aは親機108bのアンテナの検出対象とする領域に入っているので、親機108bと子機108aとの間で所定の認証動作が完了してハザードランプなどによるユーザ報知が済んでおり、認証許可手段110による許可状態になっている。
そして、リズム禁止スイッチ112を押下された情報が、親機108bを介して処理部106によって認識されると、動作禁止の有効状態となって機器制御部104による機器103の動作を禁止し、これ以降処理部106から機器制御部104に対する制御命令が発せられず、接続された機器103すべてのリズム入力制御が禁止される。
したがって、この後、子供のいたずらや振動ノイズ、電磁波ノイズなどのユーザが意図しない信号が制御手段へ入力されて、たまたま記憶されたリズムパターンの制御内容と一致したとしても、制御手段は接続された機器103を決して作動制御することはない。
次に、ユーザによるリズム入力制御の禁止設定後の、禁止状態からの復帰について説明する。子機108aを携帯したユーザが施錠済みの車体に接近し、親機108bのアンテナの検出対象とする領域に入ると、所定の認証動作が行われる。
そして、子機108aに設けられた復帰手段である復帰スイッチ113をユーザが押すと、その出力が親機108bを介して処理部106によって認識され、動作禁止設定の有効状態から無効状態に復帰する。
したがって、復帰スイッチ113の押下後は再度リズム入力による機器作動制御が可能となる。
なお、ユーザがリズム禁止スイッチ112を押下して動作禁止状態になっているときに、子機108aに設けたLEDが発光して動作禁止の有効状態をユーザに報知するようにしてもよい。
このとき、次に復帰スイッチ113を押下するとLEDは消える。あるいは、リズム禁止スイッチ112と復帰スイッチ113を兼ねるスイッチとして、トグルスイッチやロッカースイッチと呼ばれるような操作部の位置によって状態が判別できる構成のスイッチを
用いて、リズム動作禁止が有効状態か無効状態化を判別できるようにしてもよい。
さらに、自動車走行中のリズム入力制御の禁止設定機能について説明する。ユーザが自動車に乗車してエンジンを始動し走行を開始すると、車速によって走行を検出する走行検知手段114が、走行中であるという情報を処理部106に出力する。
処理部106によって走行中であると認識されると、動作禁止の有効状態となって機器制御部104による機器103の動作を禁止し、処理部106から機器制御部104に対する制御命令が発せられず、接続された機器103すべてのリズム入力制御が禁止される。
したがって、走行による振動ノイズなどのユーザが意図しない信号が制御手段へ入力されて、たまたま記憶されたリズムパターンの制御内容と一致したとしても、制御手段は接続された機器や要素機器を決して作動制御することはない。
このように、動作禁止手段が有効状態から無効状態に復帰する復帰手段を備えたことにより、ユーザが、リズム入力が不要でいたずらやノイズなどによる機器の誤動作を防止するためにリズム入力制御の禁止操作を行っても、その後機器誤動作の心配がなくなり再度リズム入力を使用したいときは、リズム禁止有効状態からの復帰手段があるので、リズム入力制御禁止からの復帰操作を行い、制御手段のリズム入力による機器作動制御が可能となるので、利便性が向上する。
また、走行検知手段を有し、走行中には、動作禁止手段を有効にする自動車としたことにより、走行検知手段によって走行中であるか停車中であるかを判断し、走行中であると判断したときは制御手段が動作禁止手段を有効状態にし、リズム入力による機器作動制御を停止設定する。
すると、走行による振動ノイズなどのユーザが意図しない信号が制御手段へ入力されて、たまたま記憶されたリズムパターンの制御内容と一致したとしても、制御手段は接続された機器や要素機器を決して作動制御することなく、ユーザの意思に反する機器の誤動作を防止できる。
なお、実施の形態2における動作禁止手段の機能、あるいは走行中に動作禁止手段を有効にする機能のうち少なくとも一つの機能を、実施の形態1に用いてもよい。
(実施の形態3)
図16は本発明の実施の形態3を示し、図1と同作用を行う構成については同一符号を付し、具体的な説明は実施の形態1のものを援用する。
実施の形態1と相違する点は、親機108bと子機108aとの間の認証動作を禁止する認証停止設定手段である認証停止スイッチ122と、認証停止設定手段の有効状態を無効状態に復帰させ認証禁止を解く認証復帰手段である認証復帰スイッチ123とが子機108aに設けられているところである。
上記構成により、ユーザがリズム入力制御の禁止のため認証停止設定を行う機能について説明する。
子機108aを携帯したユーザが降車して施錠を行い車体から離れる前に、当分リズム入力制御が不要であると、ユーザが子機108aに設けた認証停止スイッチ122を押す。このとき子機108aは親機108bのアンテナの検出対象とする領域に入っているの
で、親機108bと子機108aとの間で所定の認証動作が完了してハザードランプなどによるユーザ報知が済んでおり、認証許可手段110による許可状態になっている。
そして、認証停止スイッチ122を押下された情報により、親機108bを介して処理部106によって認識されると、認証停止の有効状態となって認証許可手段110による認証動作が停止する。
これにより、認証による許可状態にならず、認証許可手段110は未認証・未許可状態であるので、これ以降処理部106から機器制御部104に対する制御命令が発せられず、接続された機器103すべてのリズム入力制御が停止される。
したがって、この後、子供のいたずらや振動ノイズ、電磁波ノイズなどのユーザが意図しない信号が制御手段へ入力されて、たまたま記憶されたリズムパターンの制御内容と一致したとしても、制御手段は接続された機器103を決して作動制御することはない。
次に、ユーザによる認証動作の禁止設定後の、認証停止状態からの復帰について説明する。子機108aを携帯したユーザが施錠済みの車体に接近し、親機108bのアンテナの検出対象とする領域に入って、子機108aに設けられた認証復帰手段である認証復帰スイッチ123をユーザが押すと、その出力が親機108bを介して処理部106によって認識され、認証許可手段110による認証動作が再開されて所定の認証動作が行われ、許可状態になる。
認証許可手段110が許可状態になっていると、振動検知手段102からの入力によってリズム入力制御の動作が可能となる。
したがって、認証復帰スイッチ123の押下後は再度リズム入力による機器作動制御が可能となる。
なお、ユーザが認証停止スイッチ122を押下して認証停止状態になっているときに、子機108aに設けたLEDが発光して認証停止の有効状態をユーザに報知するようにしてもよい。
このとき、次に認証復帰スイッチ123を押下するとLEDは消える。あるいは、認証停止スイッチ122と認証復帰スイッチ123を兼ねるスイッチとして、トグルスイッチやロッカースイッチと呼ばれるような操作部の位置によって状態が判別できる構成のスイッチを用いて、認証停止が有効状態か無効状態化を判別できるようにしてもよい。
さらに、自動車走行中の認証停止設定機能について説明する。ユーザが自動車に乗車してエンジンを始動し走行を開始すると、車速によって走行を検出する走行検知手段114が、走行中であるという情報を処理部106に出力する。
処理部106によって走行中であると認識されると、認証停止の有効状態となって機器制御部104による機器103の動作を禁止し、処理部106から機器制御部104に対する制御命令が発せられず、接続された機器103すべてのリズム入力制御が停止される。
したがって、走行による振動ノイズなどのユーザが意図しない信号が制御手段へ入力されて、たまたま記憶されたリズムパターンの制御内容と一致したとしても、制御手段は接続された機器や要素機器を決して作動制御することはない。
そして、走行検知手段114による認証停止後に、走行を停止して車速がゼロになると、走行検知手段114からの非走行検出によって処理部106が常に認証停止を復帰させるようにしておくことで、ユーザが走行を停止すると認証停止設定手段は有効状態から無効状態に復帰する。
すなわち、ユーザから見ると認証停止の設定後、走行することで認証停止設定手段が有効状態から無効状態に自動復帰する。したがって、次にエンジンを停止し降車したときは、再度スマートエントリーの機能やリズム入力による装置作動制御が可能となる。
このように、認証停止設定手段があるので、例えばユーザが飲食店などの店舗の駐車場に自動車を駐車し店内でしばらくの間留まっている時に、駐車した自動車と壁一枚隔てただけの近接した距離にユーザが居ても、認証停止操作を行うことで制御回路がリズム入力のユーザ認証することを停止させることができる。
したがって、ユーザの意思に反してユーザが認証可能なエリア内に接近していてもユーザ以外の第三者に操作されるという防犯上の心配を防止することができる。
また、ユーザが自らの意思に反して認証可能エリア内に留まる恐れを感じて認証停止操作を行い制御回路の認証停止を行っても、その後認証誤動作の心配がなくなり再度リズム入力を使用したいときは、ユーザ認証停止の有効状態からの復帰手段があるので、ユーザ認証停止からの復帰操作を行い、制御手段のリズム入力による機器作動制御が可能となるので、利便性が向上する。
また、自動車をエンジン始動させてその場から離れると、その後に認証可能エリア内に無意識に留まる可能性が小さくなる。この場合、エンジン始動や車速検知で自動復帰する認証停止自動復帰手段を備えていると、認証停止設定手段を有効にしたまま忘れていても、認証停止後自動車を走行させることで認証が自動復帰し、ユーザがリズム入力手段をあらためて操作したいときには、認証可能なエリア内に接近して手軽に認証を完了し、その後機器制御のための暗号信号をリズム入力手段の操作によって入力することで、接続された機器や要素機器の作動を制御できるので、利便性が向上する。
なお、実施の形態3における認証停止設定手段の機能、あるいは走行中に認証停止設定を有効にする機能のうち少なくとも一つの機能を、実施の形態1に用いてもよい。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4として、ユーザ認証を常時行わず、所定の手続きを行ったときだけ認証を行う構成としても良い。
すなわち、子機108aを携帯したユーザがエンジンを停止した施錠済みの車体に接近し、親機108bのアンテナの検出対象とする領域に入る。しかしながら、この時点では親機108bは非通電状態であり、通信機能が停止しているのでユーザ認証できないようになっている。
そして、ユーザがリズム入力手段を操作したいときには、ユーザ認証用として所定パターンの暗号信号を振動検知手段102から、例えば「○○」と入力する。認証停止中、あるいはエンジン検知手段111によるエンジン停止検知中の信号「○○」を機器制御部104は認証用パターンとして認識し、認証手段の作動を開始させて親機108bと子機108aとの無線通信を行い、子機の有する固有コードを送受する方法など所定の方法の認証動作を行う。
認証が完了すると認証許可手段110によって制御手段による機器103の動作を許可状態とし、許可状態であることを示す信号を処理部106に送り、例えば、ハザードランプを所定回数点灯して、認証が正常に済んでリズム入力の入力待機中であることをユーザに報知する。その後ユーザはリズム入力手段を操作することができるようになっている。
このように、停車中のエンジン停止時など通常は認証手段の作動を停止しておき、リズム入力の操作開始時にまず認証手段の作動開始設定を行った後にリズム入力操作をすることにより、認証手段作動のため親機108bを常に発信状態や受信状態に保って電力を消費することなく、消費電力を削除することができる。
したがって自動車においてはバッテリーの電力消費を抑えることができ、バッテリーあがりの心配をなくすことができる。
なお、本実施の形態では、ユーザ認証手段を無線式の子機と親機で構成したが、例えば、虹彩や静脈パターン等のバイオメトリクス応用の認証を行う構成としてもよい。
また、本実施の形態では、リズムに入力手段としてタップを検出する振動検知手段を備えた構成としたが、他の物理量を検出してリズム入力する構成としてもよい。例えば、ドアに発光素子と受光素子を設け、ユーザの動作による反射光の変化を検出してリズム入力を行う構成としたり、赤外線センサを設けて、ユーザの動作による赤外線の変化を検出してリズム入力を行う構成としてもよい。
また、ユーザの手かざしによる電磁場の変化を検出したり、静電容量変化や音量変化、距離の変化等を検出してリズム入力を行う構成としてもよい。
以上のように、本発明にかかるリズム入力を用いた制御システムは、リズムを入力する操作部位を動作させたい機器の表面に設けているので、接続された機器や要素機器のうちの、表面部位からリズムパターン入力された機器の作動を制御するので、直感的に分かりやすい制御システムが提供される。従って、ユーザが複雑な複数の暗証信号を記憶せずに、セキュリティ性も向上するリズム入力を用いた制御システムを提供することができるので、例えば、自動車のドア以外での多分野にわたるリズム入力を用いた制御システムとしても適用できる。例えば、住宅やオフィスビル等のドアや門扉に応用すれば、家屋に入ることなく屋外照明や空調機等の住宅機器の制御ができ、セキュリティと利便性を兼ね備えたリズム入力を用いた制御システムが実現できる。
また、原子力施設や工場のクリーンルームなど、人が入室するのに制限がある施設においても、簡易的なリモコン装置として活用可能であり、複数の機器を外から簡易操作する入力装置としての応用も可能である。
本発明の実施の形態1におけるリズム入力を用いた制御システムのブロック図 同リズム入力を用いた制御システムを備えた自動車ドアの外観図 同ハンドルブラケットを車外側から見た外観図 同ハンドルブラケットを車内側から見た外観図 同ハンドルブラケット2の要部拡大斜視図 同圧電センサ4の断面図 同ガラスラン近傍を説明するための図2のA−A線断面図 (a)は同自動車ドアのサイドミラーの一部破断正面図、(b)は同サイドミラーの側面図 同リズムパターンの一例を示す図 同検出手段で増幅・濾波した信号V、判定部の判定出力J1を示す特性図 同ドアハンドル操作時のドアハンドル、圧電センサ、支持手段、アーム部の変位の様子を示す概略図 (a)はドアハンドル操作前のドアハンドル、圧電センサ、支持手段、アーム部の変位の様子を示した概略図、(b)ドアハンドル操作時のドアハンドル、圧電センサ、支持手段、アーム部の変位の様子を示した概略図 同検出手段で増幅・濾波した信号、判定部の判定出力を示す特性図 同圧電センサの屈曲箇所数と出力信号との関係を示す特性図 本発明の第2の実施の形態におけるリズム入力を用いた制御システムのブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるリズム入力を用いた制御システムのブロック図
符号の説明
4 圧電センサ
101 制御システム
102 リズム入力手段
103 機器(自動車搭載機器)
103a ドアロック
103b パワーウィンドウ(窓)
103c 前照灯
103d サイドミラー
103e ハザードランプ
104 機器制御部
105 リズムパターン記憶部
108 ユーザ認証手段
108a 子機
108b 親機
110 認証許可手段
122 認証停止スイッチ(認証停止設定手段)
123 認証復帰スイッチ(認証復帰手段)

Claims (10)

  1. 機器の動作制御をユーザからのリズムによる指示に基づいて行う制御システムにおいて、ユーザがリズムを入力するリズム入力手段と、前記入力したリズムのパターンを認識し認識結果に応じて機器動作を行う制御手段とを備え、前記リズムを入力する操作部位は、動作させたい機器の表面に設定した制御システム。
  2. リズム入力手段は、ユーザからのリズム振動を検出する同軸ケーブル状の圧電センサである請求項1に記載の制御システム。
  3. リズム入力手段からのリズムパターン指示により動作制御する機器は複数あり、前記複数の機器に各々前記リズム入力手段を備えた請求項1または請求項2に記載の制御システム。
  4. ユーザ認証手段と、前記ユーザ認証手段がユーザを認証すると機器動作を許可する認証許可手段とを備え、前記認証許可手段が未認証状態である間は前記制御手段にリズムパターンの入力があっても前記機器動作を行わない請求項1〜3のいずれか1項記載の制御システム。
  5. ユーザ認証手段を備え、ユーザ認証は常時行う請求項4に記載の制御システム。
  6. ユーザ認証手段を備え、リズム入力手段にユーザ認証用の振動リズムを入力し、前記入力したユーザ認証用振動リズムのパターンを認識した後にユーザ認証を行う請求項4に記載の制御システム。
  7. 親機と携帯型の子機を有してユーザが少し離れた場所に居ても遠隔認証可能な無線式認証手段と、少なくとも子機に設けられた認証停止設定手段とを備え、ユーザ認証停止を有効状態にすることでユーザの意思により認証を受け付けなくする操作が可能な
    請求項4〜6のいずれか1項記載の制御システム。
  8. 認証停止設定手段が、ユーザ認証停止の有効状態から無効状態に復帰する認証復帰手段を備えた請求項7に記載の制御システム。
  9. 自動車の窓、前照燈、サイドミラー、ハザードランプのうちの少なくとも一つの自動車搭載機器の表面にリズム入力手段が配設され、前記リズム入力手段の出力信号に基づき、前記リズム入力手段が配設された前記機器の動作の制御を行う請求項1〜8のいずれか1項記載の制御システムを具備した自動車。
  10. スマートエントリーシステムを備え、前記スマートエントリーシステムの認証動作を認証手段が兼用する請求項9に記載の自動車。
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