JP2008296601A - ステアリング装置、自動車、及びステアリング操作状態検出方法 - Google Patents
ステアリング装置、自動車、及びステアリング操作状態検出方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】運転者のハンドル把持状態を正確に判断し、把持状態に応じた操舵特性を実現する。
【解決手段】ハンドルに作用する分力に応じて、運転者の把持状態、つまりハンドルを押しているか引いているか、また片手運転しているか両手運転しているかを推定する。先ず、ハンドルの回転軸方向の力Fzに応じて、ハンドルを運転者が押しているか引いているかを推定する(ステップS1、S2)。また、ハンドルの回転軸方向の力Fzと、回転軸と直行する軸周りのモーメントMxyとに応じて、ハンドルを運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定する。さらに、ハンドルの回転軸周りのモーメントMzと、回転軸と直行する軸方向の力Fxyとに応じて、ハンドルを運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定する。推定結果により、把持状態に応じた操舵特性を付与する。
【選択図】図2
【解決手段】ハンドルに作用する分力に応じて、運転者の把持状態、つまりハンドルを押しているか引いているか、また片手運転しているか両手運転しているかを推定する。先ず、ハンドルの回転軸方向の力Fzに応じて、ハンドルを運転者が押しているか引いているかを推定する(ステップS1、S2)。また、ハンドルの回転軸方向の力Fzと、回転軸と直行する軸周りのモーメントMxyとに応じて、ハンドルを運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定する。さらに、ハンドルの回転軸周りのモーメントMzと、回転軸と直行する軸方向の力Fxyとに応じて、ハンドルを運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定する。推定結果により、把持状態に応じた操舵特性を付与する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ステアリング装置、これを備えた自動車、及びステアリング操作状態検出方法に関するものである。
電動パワーステアリング装置において、操舵トルクの変化量を積分し、この積分値が小さいときに、保舵力が小さいと判断してダンピング作用を大きくする等、アシスト特性を変化させるものがあった(特許文献1参照)。
特許第3789841号公報
しかしながら、上記の従来例にあっては、操舵トルクの変化量を用いるため、直進走行が続くなどして操舵トルクの変化がない場合、運転者の把持状態を判断することができない。また、片手で運転しているか両手で運転しているかで操舵トルクは異なり、さらに運転者の腕力や技能や癖などによって把持状態も異なるため、操舵トルクの変化量からは運転者の把持状態を正確に判断することが難しい。
本発明の課題は、運転者の把持状態を正確に判断することである。
本発明の課題は、運転者の把持状態を正確に判断することである。
上記の課題を解決するために、本発明に係るステアリング装置は、運転者によってステアリング操作子が操作されるときにステアリング操作子に作用する分力のうち、ステアリング操作子の回転軸方向の力か、回転軸方向の力及び回転軸と直行する軸周りのモーメントか、回転軸周りのモーメント及び回転軸と直行する軸方向の力か、の少なくとも何れかを検出し、検出した分力に応じてステアリング操作子に対する運転者の把持状態を推定することを特徴とする。
本発明に係るステアリング装置によれば、ステアリング操作子に作用する分力のうち、ステアリング操作子の回転軸方向の力か、回転軸方向の力及び回転軸と直行する軸周りのモーメントか、回転軸周りのモーメント及び回転軸と直行する軸方向の力か、の少なくとも何れかに応じてステアリング操作子に対する運転者の把持状態を推定することで、これを正確に推定することができる。
すなわち、ステアリング操作子の回転軸方向の力からは、ステアリング操作子を運転者が押しているか引いているかを推定することができる。また、ステアリング操作子の回転軸方向の力、及び回転軸と直行する軸周りのモーメントからは、ステアリング操作子を運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定することができる。さらに、ステアリング操作子の回転軸周りのモーメント、及び回転軸と直行する軸方向の力からは、ステアリング操作子を運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
《構成》
図1は、パワーステアリングを備えた車両の概略構成である。自動車1の前輪2FL・2FRは、ステアリングホイール(以下、ハンドルと称す)3によって操向されるが、ステアリングシャフト4には、電動モータ5が接続されており、この電動モータ5をコントローラ6で駆動制御することで、運転者のステアリング操作に対してアシストトルクを付与できる。
《第1実施形態》
《構成》
図1は、パワーステアリングを備えた車両の概略構成である。自動車1の前輪2FL・2FRは、ステアリングホイール(以下、ハンドルと称す)3によって操向されるが、ステアリングシャフト4には、電動モータ5が接続されており、この電動モータ5をコントローラ6で駆動制御することで、運転者のステアリング操作に対してアシストトルクを付与できる。
ハンドル3には、6分力計Ssを介してステアリングシャフト4に連結されており、この6分力計Ssは、ハンドル3が運転者によって操作されるときにハンドル3に作用する3軸方向の力Fx、Fy、Fz、及び3軸周りのモーメントMx、My、Mzを検出する。3軸は互いに直行し、ハンドル3を正面から見て、上下方向をX軸、左右方向をY軸とし、ステアリングシャフト4の軸方向をZ軸とする。
6分力計Ssの検出信号λ(=Fx、Fy、Fz、Mx、My、Mz)と、舵角センサ10の検出信号と、車速センサ11の検出信号とは、コントローラ6に入力される。
通常、コントローラ6は、低速走行では路面反力つまりハンドル3を操作するときの抵抗が大きいので、このときはアシストトルクを強くし、高速走行ではふらつきを防ぐためにアシストトルクを弱める。なお、この種の車速感応型のパワーステアリング制御処理(以下、EPS制御処理と称す)は公知の技術であるため、その詳細な説明は省略する。
通常、コントローラ6は、低速走行では路面反力つまりハンドル3を操作するときの抵抗が大きいので、このときはアシストトルクを強くし、高速走行ではふらつきを防ぐためにアシストトルクを弱める。なお、この種の車速感応型のパワーステアリング制御処理(以下、EPS制御処理と称す)は公知の技術であるため、その詳細な説明は省略する。
次に、上記のEPS制御処理のサブルーチンとして実行される把持状態検出処理Aを、図2のフローチャートに従って説明する。
先ずステップS1では、ハンドル3の回転軸方向の力Fzが略0(0を含む所定範囲内)であるか否かを判定する。ここでFz≒0であるときには、運転者はハンドル3を軸方向に押しても引いてもいないと判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、Fz≠0であるときには、運転者がハンドル3を軸方向に押しているか引いていると判断してステップS2に移行する。
先ずステップS1では、ハンドル3の回転軸方向の力Fzが略0(0を含む所定範囲内)であるか否かを判定する。ここでFz≒0であるときには、運転者はハンドル3を軸方向に押しても引いてもいないと判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、Fz≠0であるときには、運転者がハンドル3を軸方向に押しているか引いていると判断してステップS2に移行する。
ステップS2では、回転軸方向の力Fzが負値(−)であるか否かを判定する。ここでFz<0であるときには、運転者がハンドル3を引いていると判断してステップS3に移行する。一方、Fz<0であるときには、運転者がハンドル3を引いていると判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS3では、EPS制御処理に対して、通常よりも安定性が向上するように特性を変化させる指令を出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
一般に、電動パワーステアリングの力学モデルは、下記の式で近似される。図3はその模式図である。ここで、Thは前輪からの操舵反力、TEPS:アシストトルク、Ihは慣性係数、Chは粘性係数、khはバネ性係数である。
ステップS3では、EPS制御処理に対して、通常よりも安定性が向上するように特性を変化させる指令を出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
一般に、電動パワーステアリングの力学モデルは、下記の式で近似される。図3はその模式図である。ここで、Thは前輪からの操舵反力、TEPS:アシストトルク、Ihは慣性係数、Chは粘性係数、khはバネ性係数である。
そこで、安定性を向上させるために、ダンピング要素を大きくする、つまり粘性係数Chを大きくする。
次に、EPS制御処理のサブルーチンとして実行される把持状態検出処理Bを、図4のフローチャートに従って説明する。
ステップS11では、ハンドル3の回転軸方向の力Fzと、回転軸と直行する軸周りのモーメントMx及びMyを用い、下記の式を満たすか否かを判定する。rはハンドル径、Mxyは√(Mx2+My2)である。
Mxy≒Fz×r
ここで、Mxy≒Fz×rであれば、運転者が片手運転していると判断してステップS12に移行する。一方、Mxy≠Fz×rであれば、運転者が両手運転していると判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。
次に、EPS制御処理のサブルーチンとして実行される把持状態検出処理Bを、図4のフローチャートに従って説明する。
ステップS11では、ハンドル3の回転軸方向の力Fzと、回転軸と直行する軸周りのモーメントMx及びMyを用い、下記の式を満たすか否かを判定する。rはハンドル径、Mxyは√(Mx2+My2)である。
Mxy≒Fz×r
ここで、Mxy≒Fz×rであれば、運転者が片手運転していると判断してステップS12に移行する。一方、Mxy≠Fz×rであれば、運転者が両手運転していると判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。
その原理について説明する。
図5に示すように、右手でハンドル3を前方向に押す力をFRz、左手でハンドル前方向に押す力をFLzとすると、ハンドル3に作用する回転軸方向の力Fzは、下記の式で表される。
Fz=FRz+FLz
したがって、ハンドル3の回転軸と直行する軸周りのモーメントをMxyとすると、片手運転している場合にはMxy≒Fz×rとなり、両手運転している場合にはMxy≠Fz×rとなる。
図5に示すように、右手でハンドル3を前方向に押す力をFRz、左手でハンドル前方向に押す力をFLzとすると、ハンドル3に作用する回転軸方向の力Fzは、下記の式で表される。
Fz=FRz+FLz
したがって、ハンドル3の回転軸と直行する軸周りのモーメントをMxyとすると、片手運転している場合にはMxy≒Fz×rとなり、両手運転している場合にはMxy≠Fz×rとなる。
なお、図6に示すように、ハンドル把持位置がハンドル中心を挟まない場合、ハンドル中心に働くモーメントは、左右の力の合力の作用点とハンドル中心との距離L1とFzの積によって決まり、L1がハンドルの半径と等しい時、片手で操舵していると判定できる。また、作用点がハンドル中心から離れている場合、両手は非常に近い位置を把持しているか、もしくは片手の力が抜けていると考えられる。さらに、L1がハンドル半径より大きい場合、左右の手がハンドル押し引きの逆方向に力を発生していることになる。そこで、L1とハンドル半径の比から腕のバネ性及び粘性を推定し、L1がハンドル半径と等しい時、推定値を両手の場合の半分の値として推定する。
ステップS12では、EPS制御処理に対して、通常よりも運転操作が軽くなるように且つ安定性が向上するように特性を変化させる指令を出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
すなわち、アシストトルクを大きくし、且つ安定性を向上させるために、粘性係数Chを大きくする。
ステップS12では、EPS制御処理に対して、通常よりも運転操作が軽くなるように且つ安定性が向上するように特性を変化させる指令を出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
すなわち、アシストトルクを大きくし、且つ安定性を向上させるために、粘性係数Chを大きくする。
次に、EPS制御処理のサブルーチンとして実行される把持状態検出処理Cを、図7のフローチャートに従って説明する。
ステップS21では、ハンドル3の回転軸周りのモーメントMzと、回転軸と直行する軸方向の力Fxyを用い、下記の式を満たすか否かを判定する。rはハンドル径、Fxyは√(Fx2+Fy2)である。
Mz≒Fxy×r
ここで、Mz≒Fzy×rであれば、運転者が片手運転していると判断してステップS12に移行する。一方、Mz≠Fxy×rであれば、運転者が両手運転していると判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS21では、ハンドル3の回転軸周りのモーメントMzと、回転軸と直行する軸方向の力Fxyを用い、下記の式を満たすか否かを判定する。rはハンドル径、Fxyは√(Fx2+Fy2)である。
Mz≒Fxy×r
ここで、Mz≒Fzy×rであれば、運転者が片手運転していると判断してステップS12に移行する。一方、Mz≠Fxy×rであれば、運転者が両手運転していると判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。
その原理について説明する。
図8に示すように、左右の把持位置においてハンドル3を回転させる力は、ハンドル3の接線方向の力で表される。ハンドル3の回転軸と直行する軸方向の力Fxyは、右手から入力される接線方向の力をFRxyと、左手から入力される接線方向の力をFLxyとの合成力である。
したがって、片手運転している場合にはMz≒Fxy×rとなR、両手運転している場合にはMz≠Fxy×rとなる。
図8に示すように、左右の把持位置においてハンドル3を回転させる力は、ハンドル3の接線方向の力で表される。ハンドル3の回転軸と直行する軸方向の力Fxyは、右手から入力される接線方向の力をFRxyと、左手から入力される接線方向の力をFLxyとの合成力である。
したがって、片手運転している場合にはMz≒Fxy×rとなR、両手運転している場合にはMz≠Fxy×rとなる。
ステップS22では、EPS制御処理に対して、通常よりも運転操作が軽くなるように且つ安定性が向上するように特性を変化させる指令を出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
すなわち、アシストトルクを大きくし、且つ安定性を向上させるために、粘性係数Chを大きくする。
なお、図4の把持状態検出処理Bと、図7の把持状態検出処理Cとは、単に異なる推定手法を示すものであって、何れか一方だけを実施すればよい。また、双方を実施する場合には、AND条件やOR条件でアシストトルクや粘性係数を変化させればよい。
すなわち、アシストトルクを大きくし、且つ安定性を向上させるために、粘性係数Chを大きくする。
なお、図4の把持状態検出処理Bと、図7の把持状態検出処理Cとは、単に異なる推定手法を示すものであって、何れか一方だけを実施すればよい。また、双方を実施する場合には、AND条件やOR条件でアシストトルクや粘性係数を変化させればよい。
《作用》
一般に、ハンドル角度が一定の場合には、ステアリング系の剛性(ねじれ剛性)が低いと自動車の直進安定性が高くなることが知られているが、連続的に操舵を行っている場合には、ステアリング系の剛性が低いと車両挙動に応答遅れが生じ、またステアリング系の固有振動数が低くなることが知られている(「自動車の運動と制御」安部正人著)。図9に示すように、ステアリング系の固有振動数は、特に高速走行において、車両の特性から求められるある値以上でないと、操舵の安定性が確保されない。
一般に、ハンドル角度が一定の場合には、ステアリング系の剛性(ねじれ剛性)が低いと自動車の直進安定性が高くなることが知られているが、連続的に操舵を行っている場合には、ステアリング系の剛性が低いと車両挙動に応答遅れが生じ、またステアリング系の固有振動数が低くなることが知られている(「自動車の運動と制御」安部正人著)。図9に示すように、ステアリング系の固有振動数は、特に高速走行において、車両の特性から求められるある値以上でないと、操舵の安定性が確保されない。
自動車の走行時の安定性については、一般にタイヤの発生する横力と、ステアリング系のバネ性やダンピング要素(回転粘性)で表すことができるが、特に人間が操舵している場合には、図10に示すように、人間の腕を等価的なバネ及び回転粘性として、人間の腕とステアリング系の特性を併せて考える必要がある。人間の腕のバネ性および粘性は、筋肉が緊張している場合に大きくなり、筋肉が弛緩している場合は小さくなるものである。
つまり、あらゆる速度域において車両の走行安定性を確保するためには、人間の腕のバネ性や粘性を推定し、それに合わせた車両特性を実現する必要がある。しかしながら、現段階では、車両の特性は基本的に一定であり、一部のパワーステアリング装置は速度によって操舵力の特性を変化させるが、多くは運転者が両手でハンドルをしっかりと握るなどして、自らの特性を変化させることによって走行安定性を確保している。また、安全面から高速走行時の走行安定性を確保するために車両側の特性を決定してしまうと、低速走行時の操作性が悪くなってしまう。
運転者はハンドルを操作する際に、回転方向以外にも車両前後方向や上下左右方向に力を発生させている。特に、回転軸方向の力Fzはハンドルの回転には寄与していないが、ハンドルを押すことで腕の筋肉を緊張させると、腕のバネ性や粘性を向上させる効果があるので、特に熟練ドライバーは舵角を維持するときなどにハンドルを押して、操舵角の安定化を図っていることが実験から解っている。
一方、運転経験の浅い初心者や体の小さい運転者は、運転に対する緊張感や前方が見えにくいなどの理由から、体を起こしてハンドルを引っ張っていることが少なくない。この状態では、ハンドルを引っ張るためにひじが曲げられ、また背中がシートから浮いてしまうため、腕のバネ性や粘性が低下してしまい、操舵応答特性が悪化する。
同様に、両手でハンドルを把持している場合に比べ、片手で把持している場合の方が腕のバネ性や粘性が低下して、操舵応答特性が悪化する。
同様に、両手でハンドルを把持している場合に比べ、片手で把持している場合の方が腕のバネ性や粘性が低下して、操舵応答特性が悪化する。
そこで、本実施形態では、ハンドル3に作用する分力に応じて、運転者の把持状態、つまりハンドル3を押しているか引いているか、また片手運転しているか両手運転しているかを推定し、その推定結果に応じて、車両側でステアリング系の特性を変化させる。
先ず、ハンドル3の回転軸方向の力Fzに応じて、ハンドル3を運転者が押しているか引いているかを推定し(ステップS1、S2)、運転者がハンドル3を引っ張っているなら、通常よりも安定性が向上するように粘性係数を大きくする(ステップS3)。
先ず、ハンドル3の回転軸方向の力Fzに応じて、ハンドル3を運転者が押しているか引いているかを推定し(ステップS1、S2)、運転者がハンドル3を引っ張っているなら、通常よりも安定性が向上するように粘性係数を大きくする(ステップS3)。
また、ハンドル3の回転軸方向の力Fzと、回転軸と直行する軸周りのモーメントMxyとに応じて、ハンドル3を運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定し(ステップS11)、運転者が片手運転しているなら、通常よりも運転操作が軽くなるようにアシストトルクを大きくし、且つ安定性が向上するように粘性係数を大きくする(ステップS12)。
また、ハンドル3の回転軸周りのモーメントMzと、回転軸と直行する軸方向の力Fxyとに応じて、ハンドル3を運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定し(ステップS21)、運転者が片手運転しているなら、通常よりも運転操作が軽くなるようにアシストトルクを大きくし、且つ安定性が向上するように粘性係数を大きくする(ステップS12)。
このように、しがみつき運転のときには、運転者の腕の特性を含むステアリング系の剛性が低下しているので、操舵力粘性を増加させ、また片手運転のときには、両手運転のときよりも運転者の出せる力が少なくなるので、アシストトルクを大きくすると共に、操舵力粘性項を増加させ、ハンドルの重さ軽減と安定性を両立させる。
このように、しがみつき運転のときには、運転者の腕の特性を含むステアリング系の剛性が低下しているので、操舵力粘性を増加させ、また片手運転のときには、両手運転のときよりも運転者の出せる力が少なくなるので、アシストトルクを大きくすると共に、操舵力粘性項を増加させ、ハンドルの重さ軽減と安定性を両立させる。
《応用例》
上記の実施形態では、把持状態の推定に必要な各分力を、6分力計Ssによって一括して検出しているが、図11に示すように、歪センサや圧力センサによって、把持状態の推定に必要な分力だけを個別に検出してもよい。これによれば、選択的に簡易な構成にすることができる。
上記の実施形態では、把持状態の推定に必要な各分力を、6分力計Ssによって一括して検出しているが、図11に示すように、歪センサや圧力センサによって、把持状態の推定に必要な分力だけを個別に検出してもよい。これによれば、選択的に簡易な構成にすることができる。
《効果》
以上より、ハンドル3が「ステアリング操作子」に対応し、6分力計Ssが「検出手段」に対応し、ステップS1、S2、S11、S21の処理が「推定手段」に対応し、ステップS3、S12、S22の処理が「第1の制御手段」に対応している。
(1)運転者によって操作されるステアリング操作子と、ステアリング操作子が操作されるときにステアリング操作子に作用する分力のうち、ステアリング操作子の回転軸方向の力か、回転軸方向の力及び回転軸と直行する軸周りのモーメントか、回転軸周りのモーメント及び回転軸と直行する軸方向の力か、の少なくとも何れかを検出する検出手段と、検出手段が検出した分力に応じてステアリング操作子に対する運転者の把持状態を推定する推定手段と、を備える。
これにより、ステアリング操作子に対する運転者の把持状態を正確に推定することができる。
以上より、ハンドル3が「ステアリング操作子」に対応し、6分力計Ssが「検出手段」に対応し、ステップS1、S2、S11、S21の処理が「推定手段」に対応し、ステップS3、S12、S22の処理が「第1の制御手段」に対応している。
(1)運転者によって操作されるステアリング操作子と、ステアリング操作子が操作されるときにステアリング操作子に作用する分力のうち、ステアリング操作子の回転軸方向の力か、回転軸方向の力及び回転軸と直行する軸周りのモーメントか、回転軸周りのモーメント及び回転軸と直行する軸方向の力か、の少なくとも何れかを検出する検出手段と、検出手段が検出した分力に応じてステアリング操作子に対する運転者の把持状態を推定する推定手段と、を備える。
これにより、ステアリング操作子に対する運転者の把持状態を正確に推定することができる。
(2)推定手段は、ステアリング操作子の回転軸方向の力に応じて、ステアリング操作子を運転者が押しているか引いているかを推定する。
これにより、運転者のしがみつき状態や突っ張り状態を容易に且つ正確に推定することができる。
(3)推定手段は、ステアリング操作子の回転軸方向の力、及び回転軸と直行する軸周りのモーメントに応じて、ステアリング操作子を運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定する。
これにより、片手運転であるか両手運転であるか、さらには運転者のしがみつき状態や突っ張り状態をも容易に且つ正確に推定することができる。
これにより、運転者のしがみつき状態や突っ張り状態を容易に且つ正確に推定することができる。
(3)推定手段は、ステアリング操作子の回転軸方向の力、及び回転軸と直行する軸周りのモーメントに応じて、ステアリング操作子を運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定する。
これにより、片手運転であるか両手運転であるか、さらには運転者のしがみつき状態や突っ張り状態をも容易に且つ正確に推定することができる。
(4)推定手段は、ステアリング操作子の回転軸周りのモーメント、及び回転軸と直行する軸方向の力に応じて、ステアリング操作子を運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定する。
これにより、片手運転であるか両手運転であるかを容易に且つ正確に推定することができる。
(5)運転者のステアリング操作に応じてステアリング系統に補助操舵力を付与すると共に、ステアリング系統の粘性係数を変更可能な第1の制御手段を備え、第1の制御手段は、推定手段が推定したステアリング操作子に対する運転者の把持状態に応じて、補助操舵力及び粘性係数の少なくとも一方を変更する。
これにより、運転者の腕力や技能や癖などに対して、車両側でステアリング系の特性を変化させて、車両の安定性を向上させることができる。
これにより、片手運転であるか両手運転であるかを容易に且つ正確に推定することができる。
(5)運転者のステアリング操作に応じてステアリング系統に補助操舵力を付与すると共に、ステアリング系統の粘性係数を変更可能な第1の制御手段を備え、第1の制御手段は、推定手段が推定したステアリング操作子に対する運転者の把持状態に応じて、補助操舵力及び粘性係数の少なくとも一方を変更する。
これにより、運転者の腕力や技能や癖などに対して、車両側でステアリング系の特性を変化させて、車両の安定性を向上させることができる。
(6)第1の制御手段は、推定手段で運転者がステアリング操作子を引いていると推定されたときには、ステアリング操作子を押していると推定されるときよりも、粘性係数を大きくする。
これにより、運転者の腕力や技能や癖などに対して、車両側でステアリング系の特性を変化させて、車両の安定性を向上させることができる。
(7)第1の制御手段は、推定手段で運転者がステアリング操作子を片手操作していると推定されたときには、ステアリング操作子を両手操作していると推定されるときよりも、補助操舵力を大きくする。
これにより、片手運転時の操作負担を軽減することができる。
これにより、運転者の腕力や技能や癖などに対して、車両側でステアリング系の特性を変化させて、車両の安定性を向上させることができる。
(7)第1の制御手段は、推定手段で運転者がステアリング操作子を片手操作していると推定されたときには、ステアリング操作子を両手操作していると推定されるときよりも、補助操舵力を大きくする。
これにより、片手運転時の操作負担を軽減することができる。
(8)第1の制御手段は、推定手段で運転者がステアリング操作子を片手操作していると推定されたときには、ステアリング操作子を両手操作していると推定されるときよりも、粘性係数を大きくする。
これにより、片手運転時に運転者の腕を含めたステアリング系全体のダンピング要素が減少することを防ぎ、安定性を向上させることができる。
これにより、片手運転時に運転者の腕を含めたステアリング系全体のダンピング要素が減少することを防ぎ、安定性を向上させることができる。
《第2実施形態》
《構成》
図12は、可変舵角装置20を備えた車両の概略構成である。ハンドル3から前輪2FL・2FRまでの構成要素に、例えば差動機構を用いることで、ハンドル3からの入力角度θhとモータによる入力角度θmとを合わせて出力することで、操舵角に対する転舵角を制御できる。符号21は、出力角度を検出する舵角センサである。図13は、遊星機構とウォームギアを組み合わせた例である。
通常、コントローラ6は、低速走行ではステアリング操作量を低減させるために、舵角比(出力/入力)を大きくし、高速走行では過敏な車両挙動を防ぐために舵角比を小さくする。なお、この種の車速感応型の舵角比可変制御処理(以下、VGR制御処理と称す)は公知の技術であるため、その詳細な説明は省略する。
《構成》
図12は、可変舵角装置20を備えた車両の概略構成である。ハンドル3から前輪2FL・2FRまでの構成要素に、例えば差動機構を用いることで、ハンドル3からの入力角度θhとモータによる入力角度θmとを合わせて出力することで、操舵角に対する転舵角を制御できる。符号21は、出力角度を検出する舵角センサである。図13は、遊星機構とウォームギアを組み合わせた例である。
通常、コントローラ6は、低速走行ではステアリング操作量を低減させるために、舵角比(出力/入力)を大きくし、高速走行では過敏な車両挙動を防ぐために舵角比を小さくする。なお、この種の車速感応型の舵角比可変制御処理(以下、VGR制御処理と称す)は公知の技術であるため、その詳細な説明は省略する。
次に、上記のVGR制御処理のサブルーチンとして実行される把持状態検出処理Aを、図14のフローチャートに従って説明する。
先ずステップS31では、ハンドル3の回転軸方向の力Fzが略0(0を含む所定範囲内)であるか否かを判定する。ここでFz≒0であるときには、運転者はハンドル3を軸方向に押しても引いてもいないと判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、Fz≠0であるときには、運転者がハンドル3を軸方向に押しているか引いていると判断してステップS32に移行する。
先ずステップS31では、ハンドル3の回転軸方向の力Fzが略0(0を含む所定範囲内)であるか否かを判定する。ここでFz≒0であるときには、運転者はハンドル3を軸方向に押しても引いてもいないと判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、Fz≠0であるときには、運転者がハンドル3を軸方向に押しているか引いていると判断してステップS32に移行する。
ステップS32では、回転軸方向の力Fzが負値(−)であるか否かを判定する。ここでFz<0であるときには、運転者がハンドル3を引いていると判断してステップS33に移行する。一方、Fz<0であるときには、運転者がハンドル3を引いていると判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS33では、VGR制御処理に対して、通常よりも安定性が向上するように特性を変化させる指令を出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS33では、VGR制御処理に対して、通常よりも安定性が向上するように特性を変化させる指令を出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
可変舵角装置では、下記に示すように、入力軸からの入力角度θhと可変舵角機構の舵角アシストモータからの入力角度θmを足し合わせ、出力軸の角度θoutを制御することができる。Khは入出力間角度伝達比、Kmはモータ-出力軸間角度伝達比である。
θout=Kh・θh+Km・θm
これをラプラス変換し、伝達特性を表現すると、下記のようになる。
Θout(s)=Kh・Θh(s)+Km・Θm(s)
したがって、ハンドル角度入力から舵角アシストモータ角度までの伝達特性をGVGR(s)とすると、更に下記のようになる。
Θout(s)=Kh・Θh(s)+Km・GVGR(s)・Θh(s)
={Kh+Km・GVGR(s)}Θh(s)
θout=Kh・θh+Km・θm
これをラプラス変換し、伝達特性を表現すると、下記のようになる。
Θout(s)=Kh・Θh(s)+Km・Θm(s)
したがって、ハンドル角度入力から舵角アシストモータ角度までの伝達特性をGVGR(s)とすると、更に下記のようになる。
Θout(s)=Kh・Θh(s)+Km・GVGR(s)・Θh(s)
={Kh+Km・GVGR(s)}Θh(s)
GVGR(s)は、可変舵角を制御するプログラムと可変舵角アクチュエータの特性によって決まることから、可変舵角制御プログラムによって、ステアリングの特性を制御することが可能である。
一般に、伝達関数における周波数応答は、図15に示すように、位相とゲインによって表される。したがって、伝達関数のパラメータを変更することで、この位相とゲインを任意に調整し、ステアリング系全体の特性を調整できる。図16は、モデル追従制御系と呼ばれる一手法を示している。
そこで、安定性を向上させるために、位相を遅らせると共に、ゲインを小さくする。
一般に、伝達関数における周波数応答は、図15に示すように、位相とゲインによって表される。したがって、伝達関数のパラメータを変更することで、この位相とゲインを任意に調整し、ステアリング系全体の特性を調整できる。図16は、モデル追従制御系と呼ばれる一手法を示している。
そこで、安定性を向上させるために、位相を遅らせると共に、ゲインを小さくする。
次に、VGR制御処理のサブルーチンとして実行される把持状態検出処理Bを、図17のフローチャートに従って説明する。
ステップS41では、ハンドル3の回転軸方向の力Fzと、回転軸と直行する軸周りのモーメントMx及びMyを用い、下記の式を満たすか否かを判定する。rはハンドル径、Mxyは√(Mx2+My2)である。
Mxy≒Fz×r
ステップS41では、ハンドル3の回転軸方向の力Fzと、回転軸と直行する軸周りのモーメントMx及びMyを用い、下記の式を満たすか否かを判定する。rはハンドル径、Mxyは√(Mx2+My2)である。
Mxy≒Fz×r
ここで、Mxy≒Fz×rであれば、運転者が片手運転していると判断してステップS42に移行する。一方、Mxy≠Fz×rであれば、運転者が両手運転していると判断してそのまま所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS42では、VGR制御処理に対して、通常よりも安定性が向上するように特性を変化させる指令を出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
すなわち、安定性を向上させるために、位相を遅らせる。
ステップS42では、VGR制御処理に対して、通常よりも安定性が向上するように特性を変化させる指令を出力してから所定のメインプログラムに復帰する。
すなわち、安定性を向上させるために、位相を遅らせる。
《作用》
本実施形態でも、運転者の把持状態、つまりハンドル3を押しているか引いているか、また片手運転しているか両手運転しているかを推定し、その推定結果に応じて、車両側でステアリング系の特性を変化させる。
先ず、ハンドル3を運転者が押しているか引いているかを推定し(ステップS31、S32)、運転者がハンドル3を引っ張っているなら、通常よりも安定性が向上するように位相を遅らせると共に、ゲインを小さくする(ステップS33)。
本実施形態でも、運転者の把持状態、つまりハンドル3を押しているか引いているか、また片手運転しているか両手運転しているかを推定し、その推定結果に応じて、車両側でステアリング系の特性を変化させる。
先ず、ハンドル3を運転者が押しているか引いているかを推定し(ステップS31、S32)、運転者がハンドル3を引っ張っているなら、通常よりも安定性が向上するように位相を遅らせると共に、ゲインを小さくする(ステップS33)。
また、ハンドル3を運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定し(ステップS41)、運転者が片手運転しているなら、通常よりも安定性が向上するように位相を遅らせる(ステップS42)。
このように、しがみつき運転のときには、運転者の腕の特性を含むステアリング系の剛性が低下しているので、位相を遅らせると共にゲインを小さくし、また片手運転のときには、位相を遅らせて安定性を向上させる。
その他の作用については、前述した第1実施形態と同様である。
このように、しがみつき運転のときには、運転者の腕の特性を含むステアリング系の剛性が低下しているので、位相を遅らせると共にゲインを小さくし、また片手運転のときには、位相を遅らせて安定性を向上させる。
その他の作用については、前述した第1実施形態と同様である。
《効果》
以上より、ステップS31、S32、S41の処理が「推定手段」に対応し、ステップS33、S42の処理が「第2の制御手段」に対応している。
(1)所定条件に応じて運転者の操舵角と車輪の転舵角との舵角比を変更すると共に、操舵角から転舵角までの伝達関数における周波数応答の位相及びゲインを変更可能な第2の制御手段を備え、第2の制御手段は、推定手段が推定したステアリング操作子に対する運転者の把持状態に応じて、位相及びゲインの少なくとも一方を変更する。
これにより、運転者の腕力や技能や癖などに対して、車両側でステアリング系の特性を変化させて、車両の安定性を向上させることができる。
以上より、ステップS31、S32、S41の処理が「推定手段」に対応し、ステップS33、S42の処理が「第2の制御手段」に対応している。
(1)所定条件に応じて運転者の操舵角と車輪の転舵角との舵角比を変更すると共に、操舵角から転舵角までの伝達関数における周波数応答の位相及びゲインを変更可能な第2の制御手段を備え、第2の制御手段は、推定手段が推定したステアリング操作子に対する運転者の把持状態に応じて、位相及びゲインの少なくとも一方を変更する。
これにより、運転者の腕力や技能や癖などに対して、車両側でステアリング系の特性を変化させて、車両の安定性を向上させることができる。
(2)第2の制御手段は、推定手段で運転者がステアリング操作子を引いていると推定されたときには、ステアリング操作子を押していると推定されるときよりも、位相を遅らせる。
これにより、運転者の腕力や技能や癖などに対して、車両側でステアリング系の特性を変化させて、車両の安定性を向上させることができる。
これにより、運転者の腕力や技能や癖などに対して、車両側でステアリング系の特性を変化させて、車両の安定性を向上させることができる。
(3)第2の制御手段は、推定手段で運転者がステアリング操作子を引いていると推定されたときには、ステアリング操作子を押していると推定されるときよりも、ゲインを小さくする。
これにより、運転者の腕力や技能や癖などに対して、車両側でステアリング系の特性を変化させて、車両の安定性を向上させることができる。
これにより、運転者の腕力や技能や癖などに対して、車両側でステアリング系の特性を変化させて、車両の安定性を向上させることができる。
(4)第2の制御手段は、推定手段で運転者がステアリング操作子を片手操作していると推定されたときには、ステアリング操作子を両手操作していると推定されるときよりも、位相を遅らせる。
これにより、片手運転時に運転者の腕を含めたステアリング系全体のダンピング要素が減少することを防ぎ、安定性を向上させることができる。
なお、図18に示すように、第1実施形態と第2実施形態とを合わせた構成であれば、夫々の作用効果が得られる。
これにより、片手運転時に運転者の腕を含めたステアリング系全体のダンピング要素が減少することを防ぎ、安定性を向上させることができる。
なお、図18に示すように、第1実施形態と第2実施形態とを合わせた構成であれば、夫々の作用効果が得られる。
1 自動車
2FL・2FR 前輪
3 ハンドル
4 ステアリングシャフト
5 電動モータ
6 コントローラ
Ss 6分力計
10 舵角センサ
11 車速センサ
2FL・2FR 前輪
3 ハンドル
4 ステアリングシャフト
5 電動モータ
6 コントローラ
Ss 6分力計
10 舵角センサ
11 車速センサ
Claims (14)
- 運転者によって操作されるステアリング操作子と、該ステアリング操作子が操作されるときに当該ステアリング操作子に作用する分力のうち、当該ステアリング操作子の回転軸方向の力か、前記回転軸方向の力及び当該回転軸と直行する軸周りのモーメントか、前記回転軸周りのモーメント及び当該回転軸と直行する軸方向の力か、の少なくとも何れかを検出する検出手段と、該検出手段が検出した分力に応じて前記ステアリング操作子に対する運転者の把持状態を推定する推定手段と、を備えることを特徴とするステアリング装置。
- 前記推定手段は、前記ステアリング操作子の回転軸方向の力に応じて、当該ステアリング操作子を運転者が押しているか引いているかを推定することを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
- 前記推定手段は、前記ステアリング操作子の回転軸方向の力、及び当該回転軸と直行する軸周りのモーメントに応じて、当該ステアリング操作子を運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定することを特徴とする請求項1又は2に記載のステアリング装置。
- 前記推定手段は、前記ステアリング操作子の回転軸周りのモーメント、及び当該回転軸と直行する軸方向の力に応じて、当該ステアリング操作子を運転者が片手操作しているか両手操作しているかを推定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のステアリング装置。
- 運転者のステアリング操作に応じてステアリング系統に補助操舵力を付与すると共に、当該ステアリング系統の粘性係数を変更可能な第1の制御手段を備え、
前記第1の制御手段は、前記推定手段が推定した前記ステアリング操作子に対する運転者の把持状態に応じて、前記補助操舵力及び前記粘性係数の少なくとも一方を変更することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のステアリング装置。 - 前記第1の制御手段は、前記推定手段で運転者が前記ステアリング操作子を引いていると推定されたときには、当該ステアリング操作子を押していると推定されるときよりも、前記粘性係数を大きくすることを特徴とする請求項5に記載のステアリング装置。
- 前記第1の制御手段は、前記推定手段で運転者が前記ステアリング操作子を片手操作していると推定されたときには、当該ステアリング操作子を両手操作していると推定されるときよりも、前記補助操舵力を大きくすることを特徴とする請求項5又は6に記載のステアリング装置。
- 前記第1の制御手段は、前記推定手段で運転者が前記ステアリング操作子を片手操作していると推定されたときには、当該ステアリング操作子を両手操作していると推定されるときよりも、前記粘性係数を大きくすることを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載のステアリング装置。
- 所定条件に応じて運転者の操舵角と車輪の転舵角との舵角比を変更すると共に、操舵角から転舵角までの伝達関数における周波数応答の位相及びゲインを変更可能な第2の制御手段を備え、
前記第2の制御手段は、前記推定手段が推定した前記ステアリング操作子に対する運転者の把持状態に応じて、前記位相及び前記ゲインの少なくとも一方を変更することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のステアリング装置。 - 前記第2の制御手段は、前記推定手段で運転者が前記ステアリング操作子を引いていると推定されたときには、当該ステアリング操作子を押していると推定されるときよりも、前記位相を遅らせることを特徴とする請求項9に記載のステアリング装置。
- 前記第2の制御手段は、前記推定手段で運転者が前記ステアリング操作子を引いていると推定されたときには、当該ステアリング操作子を押していると推定されるときよりも、前記ゲインを小さくすることを特徴とする請求項9又は10に記載のステアリング装置。
- 前記第2の制御手段は、前記推定手段で運転者が前記ステアリング操作子を片手操作していると推定されたときには、当該ステアリング操作子を両手操作していると推定されるときよりも、前記位相を遅らせることを特徴とする請求項9〜11の何れか一項に記載のステアリング装置。
- 車輪を操向するために運転者によって操作されるステアリング操作子と、該ステアリング操作子が操作されるときに当該ステアリング操作子に作用する分力のうち、当該ステアリング操作子の回転軸方向の力か、前記回転軸方向の力及び当該回転軸と直行する軸周りのモーメントか、前記回転軸周りのモーメント及び当該回転軸と直行する軸方向の力か、の少なくとも何れかを検出する検出手段と、該検出手段で検出した分力に応じて前記ステアリング操作子に対する運転者の把持状態を推定する推定手段と、を備えることを特徴とする自動車。
- 運転者によってステアリング操作子が操作されるときに当該ステアリング操作子に作用する分力のうち、当該ステアリング操作子の回転軸方向の力か、前記回転軸方向の力及び当該回転軸と直行する軸周りのモーメントか、前記回転軸周りのモーメント及び当該回転軸と直行する軸方向の力か、の少なくとも何れかを検出し、検出した分力に応じて前記ステアリング操作子に対する運転者の把持状態を推定することを特徴とするステアリング操作状態検出方法。
Priority Applications (1)
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JP2007141299A JP2008296601A (ja) | 2007-05-29 | 2007-05-29 | ステアリング装置、自動車、及びステアリング操作状態検出方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-05-29 JP JP2007141299A patent/JP2008296601A/ja active Pending
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