JP2008295825A - カテーテルおよびカテーテル組立体 - Google Patents
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Abstract
【課題】第2ルーメンに挿入された第2ガイドワイヤが進退操作された時、第2ガイドワイヤの先端部を三次元的に自在進行させることで、閉塞部などの病変部に対する貫通孔探索範囲の拡大化を図り、小血流路の探索が容易になるカテーテルおよびカテーテル組立体を提供する。
【解決手段】マイクロカテーテル1に設けた第2ルーメン6の先端開口6aを共通壁7に沿う方向に、先端Tから手元側Sへ傾斜する横傾斜開口8としている。横傾斜開口8から延出した第2ガイドワイヤ10の先端部10aを横傾斜開口8の開口周縁8Aに沿って操作することにより、その先端部10aが自在に進行できる範囲を予め設定した三次元的方向に広げ、血管Nなどの閉塞部に生じる小血流路nに対する貫通孔探索範囲の拡大化を図る。
【選択図】図1
【解決手段】マイクロカテーテル1に設けた第2ルーメン6の先端開口6aを共通壁7に沿う方向に、先端Tから手元側Sへ傾斜する横傾斜開口8としている。横傾斜開口8から延出した第2ガイドワイヤ10の先端部10aを横傾斜開口8の開口周縁8Aに沿って操作することにより、その先端部10aが自在に進行できる範囲を予め設定した三次元的方向に広げ、血管Nなどの閉塞部に生じる小血流路nに対する貫通孔探索範囲の拡大化を図る。
【選択図】図1
Description
この発明は、それぞれガイドワイヤが挿通される2つのルーメンを有するカテーテルに係り、特に病変部における血管の閉塞部に存在する小血流路の貫通孔探索範囲を拡大できるように改良したカテーテルおよびカテーテル組立体に関する。
2つのルーメンが並設され各ルーメンにそれぞれガイドワイヤを挿通して使用されるカテーテルにおいて、先端部を隔壁が先端となるV字カット状の楔構造にして2つのルーメンのそれぞれの先端開口を半楕円形の第一開口部および第二開口部とし、ガイドワイヤを広範囲な方向へ前進可能としたカテーテルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このカテーテルは、各ルーメンに挿入されたガイドワイヤを前進操作する時、各ガイドワイヤにおける延出側の先端部をそれぞれ血管分岐する血管内へ進行させ得るようにしている。この結果、各ガイドワイヤが血管分岐部に至った際、各ガイドワイヤのうちいずれかを容易な操作で分岐血管に選択的に進入操作できるようになる。
血液透析時の送血および脱血を円滑に行うためのトリプルルーメンカテーテルにあっては、先端部に傾斜カット面を有して先端部を開口した血液の送・脱血用カテーテルで、開存性を改善して送血不良を防止している(例えば、特許文献2参照)。また、腹部大動脈分岐部へ網状管状体を配置する二重ワイヤ配置カテーテルでは、対側の腸骨動脈と同側の腸骨動脈との間に第1ワイヤを配置し、同側の腸骨動脈の一部を通って大動脈内に伸張する第2ワイヤを配置し、腹部大動脈瘤に対する二重管腔カテーテルの導入操作の効率化により病変部に対する治療性の向上を目指している(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−223338号公報
特開2006−95134号公報
特表2003−504127号公報
特許文献1のカテーテルでは、治療対象となる体腔(血管)内で各ルーメン内にガイドワイヤを挿通して進退操作させる際、ガイドワイヤの延出側の先端部を第一開口部および第二開口部内で移動させて血管分岐部での選択進行容易性を図っている。第一開口部および第二開口部に対する延出側の先端部の移動可能領域は、これら開口部が半楕円形状のため、各開口部の短径方向に沿う幅寸法内で中心軸に略直交する平面に制約される二次元的範囲となる。このため、病変部に対する先端部の貫通孔を探索する用途に対しては対応することができない。そして、貫通孔探索範囲を広げて治療性の飛躍的な向上を実現させるカテーテルの登場が望まれていた。
そして、病変部の閉塞部貫通孔を探索する場合、血管などの閉塞部には、完全に閉塞されず、閉塞部を貫通する細い小血流路が形成されている場合が多い。この小血流路を探索し、この小血流路の他方にガイドワイヤの先端部を導き、小血流路を拡大穿孔する手法が有効である。この小血流路の探索には、一方のガイドワイヤの先端部を閉塞部に当接させ、他方のガイドワイヤにおける先端部の回転操作を含む三次元的な進退移動を可能にさせる。
カテーテルは、一般に長く且つ細い上に、ルーメンの前端開口部の形状が中心軸に略直角な半円形や中心軸に対して傾斜する半楕円形になっている。長く且つ細いため、カテーテルの手元側を回転させても先端部を正確に追従させることが難しく、前端開口部の形状が半円形や半楕円形のため、ガイドワイヤの先端部が前端開口部内で移動できる探索範囲が制約を受ける。こういった理由から一般のカテーテルでは、ガイドワイヤに病変部の閉塞部を貫通させる細い小血流路を探索するという技術思想は存在していなかった。特許文献2のトリプルルーメンカテーテルおよび特許文献3の二重ワイヤ配置カテーテルでも、課題解決の事情は特許文献1と同様である。
この発明の目的は、それぞれのルーメンに挿入された各ガイドワイヤが進退操作された時、ガイドワイヤの延出側の先端部を三次元的に自在に移動させることが可能で、病変部の閉塞部を貫通する細い小血流路の貫通孔探索範囲の拡大化を図り、小血流路の探索が極めて容易になるカテーテルおよびカテーテル組立体を提供することにある。
請求項1に記載の発明において、共通壁で区画されるとともに先端開口を有する2つのルーメンが並設され、各ルーメンにガイドワイヤを挿通して使用されるカテーテルにおいて、少なくとも一方のルーメンの先端開口を、共通壁に沿う方向に、先端から手元側へ傾斜する横傾斜開口としたことを特徴とする。これにより、横傾斜開口から延出したガイドワイヤの先端部が自在に進行できる範囲を、予め設定した三次元的方向にすることが可能であり、血管などの閉塞部に生じる小血流路に対する貫通孔探索範囲が拡大し、この小血流路にガイドワイヤの先端部を導く操作が容易になる。
請求項2に記載の発明におけるカテーテルは、円形断面を有するとともに、2つのルーメンはいずれも略D型の断面を有し且つ外周長さが同一であることを特徴とする。この場合、カテーテルが円形断面で2つのルーメンは略D型の断面のため、ルーメンに対するガイドワイヤの挿入操作を行い易くなり、ひいては操作性の向上に役立つ。
請求項3に記載の発明における2つのルーメンのうち、一方が他方より外周長が大きく、外周長の大きいルーメン側に横傾斜開口を設けたことを特徴とする。この場合、外周長の大きいルーメン側に横傾斜開口が位置するため、ガイドワイヤの貫通好適位置を広範に探索することが可能となり、カテーテルの少しの回転操作で病変部の血管内壁全周にわたる探索を迅速に行うことができ、ひいては病変部に対する治療性の向上に寄与する。
請求項4に記載の発明における共通壁の先端は、凸状部となっていることを特徴とする。
病変部に対する貫通好適位置を探索する際、カテーテルの先端は凸状部を病変部に当接させて回転操作を行う。この際、病変部に対する凸状部の当接状態が滑らかになり、カテーテルを回転し易くなり、カテーテルの回転操作の円滑化を助長する。
病変部に対する貫通好適位置を探索する際、カテーテルの先端は凸状部を病変部に当接させて回転操作を行う。この際、病変部に対する凸状部の当接状態が滑らかになり、カテーテルを回転し易くなり、カテーテルの回転操作の円滑化を助長する。
請求項5に記載の発明におけるルーメンは横傾斜開口を有し、該横傾斜開口の先端に傾斜筒面状、半砲弾面状または半球体状の曲面頭部を有することを特徴とする。
病変部に対する貫通好適位置を探索する際、カテーテルの曲面頭部を病変部に当接させて回転操作を行う。この際、曲面頭部は半球体状であるため、請求項4と同様にカテーテルを回転し易くなり、カテーテルの回転操作の円滑化を助長し、病変部に対する迅速で患者負担の少ない治療の実現化に寄与する。
病変部に対する貫通好適位置を探索する際、カテーテルの曲面頭部を病変部に当接させて回転操作を行う。この際、曲面頭部は半球体状であるため、請求項4と同様にカテーテルを回転し易くなり、カテーテルの回転操作の円滑化を助長し、病変部に対する迅速で患者負担の少ない治療の実現化に寄与する。
請求項6に記載のカテーテル組立体は、請求項1〜4のいずれか1に記載のカテーテルと、該カテーテルのルーメンに挿入され、先端部に1〜3箇所の変曲点を有する屈曲形状または湾曲弓形状であり、総曲げ角度が90度以内のガイドワイヤとからなる。この場合、ガイドワイヤの先端部分を短縮化でき、病変部に対するガイドワイヤの貫通孔探索範囲を長軸方向の短い距離で径方向への拡大化が図られる。先端部の短縮化は、とりわけ病変部における血管の内径寸法が大きな腸骨動脈病変治療などに好適となる。
請求項7に記載のカテーテル組立体では、カテーテルに加えて、先端から約50〜150mmの位置に約130°〜230°の屈曲変形部を有するガイディングカテーテルを設け、この屈曲変形部には該屈曲変形部を伸長させるロングシースが挿入され、このロングシース内へガイドワイヤを挿入したことを特徴としている。
病変部の治療に際してカテーテル組立体のガイディングカテーテルを総腸骨動脈分岐部に挿入する場合、総腸骨動脈分岐部は急峻な山形状部である。山形状部をカテーテル組立体の挿入方向から見ると、カテーテル組立体の向きを概ね130°もしくはそれ以上の角度で急変させなければならず、カテーテル組立体のストレートな管体で総腸骨動脈分岐部に挿入させることは困難である。さらに、ガイディングカテーテルが操作反力を受けた時、血管内径略20mmの総腸骨動脈分岐部で、外径約2mm程度のガイディングカテーテルは血管内で遊動して総腸骨動脈分岐部の山形状部から外れてしまう虞がある。
これに対して、請求項7のガイディングカテーテルは、先端より約50〜150mm程度手元側の位置を約130°〜230°の角度で湾曲状にさせているため、屈曲変形部に対側の腸骨動脈で十分な長さを確保させることができる。これにより、ガイディングカテーテルが血管内で遊動せず、総腸骨動脈分岐部の山形状部から外れることを阻止できて病変部への治療性を向上させることができる。
この発明に係るカテーテルおよびカテーテル組立体では、第1、第2ルーメンに挿入された第1、第2ガイドワイヤが進退操作された時、第1、第2ガイドワイヤの延出側の先端部を三次元的に自在に移動させることが可能で、病変部の閉塞部を貫通する細い小血流路の貫通孔探索範囲の拡大化が容易になる。
図1ないし図6{図3を除く}に示す本発明の実施例1におけるカテーテルは、例えば、カテーテルの迅速交換が可能なラピッドエクスチェンジ式のカテーテル1である。カテーテル1は、後述する第1ガイドワイヤ9と第2ガイドワイヤ10とからカテーテル組立体を成し、血管N内に形成される閉塞部などの病変部Pの治療用に供せられる。
カテーテル1は、図1(a)に示すように、全長が1000〜2000mm程度(実施例1では約1500mm)で直径が0.9〜1.3mm程度の細長円筒状管体からなる本体2と、この本体2の後端部に相当する手元端に接続されたコネクタ3とを有する。この実施例の本体2は、例えば、可撓性と適度な剛性とを兼ね併せた合成樹脂材料により形成されており、170mm程度の先端部21と、残余の後側部22とからなる。
カテーテル1は、図1(a)に示すように、全長が1000〜2000mm程度(実施例1では約1500mm)で直径が0.9〜1.3mm程度の細長円筒状管体からなる本体2と、この本体2の後端部に相当する手元端に接続されたコネクタ3とを有する。この実施例の本体2は、例えば、可撓性と適度な剛性とを兼ね併せた合成樹脂材料により形成されており、170mm程度の先端部21と、残余の後側部22とからなる。
横断面円形の先端部26内には、図1(b)、(d)に示すように、D型横断面で先端開口5a、6aをそれぞれ有する第1ルーメン5と第2ルーメン6とが、カテーテル1の内部を長軸K方向に沿って延びる共通壁7で隔てられ、二つの管腔状空間に区画されて並設されている。第1ルーメン5の外周長部と第2ルーメン6の外周長部とは同一の大きさであり、双方とも180°の円周角を有している。
第1ルーメン5の先端開口5aは、長軸K方向に直角な開口となっており、第2ルーメン6の先端開口6aは、共通壁7の上下端にかけて先端Tから本体2の外周面に沿って手元側Sへ上向き傾斜する横傾斜開口8として一体に延設されている{図1(c)も参照}。横傾斜開口8における開口周縁8Aは、傾斜縁として先端の端辺部8a、側辺部8bおよび斜曲辺部8cとから概ね細長な直角曲面三角形状を呈している。
すなわち、開口周縁8Aの斜曲辺部8cは、端辺部8a一端から長軸K回りに180°以内の角度範囲(例えば180°)で回りながら手元側Sに向かい、頂角部8dで側辺部8bに合流して端辺部8aの他端に到る閉ループを形成する。
横傾斜開口8は、開口周縁8Aが本体2の先端Tから外周面に沿って手元側Sへ上向き傾斜しながら斜曲辺部8cが長軸Kの回りに配された閉ループ状のものであればよい。
横傾斜開口8は、開口周縁8Aが本体2の先端Tから外周面に沿って手元側Sへ上向き傾斜しながら斜曲辺部8cが長軸Kの回りに配された閉ループ状のものであればよい。
第1ルーメン5には、図1(a)に示すように、第1ガイドワイヤ9が途中部位を係止具11に保持させながらカテーテル1の本体2内に挿入口12を介して先端開口5aから突き出るように挿通される{図1(b)参照}。
第2ルーメン6には、図1(b)に示すように、第2ガイドワイヤ10がカテーテル1の本体2内にコネクタ3の出入口3aを介して挿通されて横傾斜開口8から突き出るように設けられる。この場合、第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10の各外径寸法は、例えば0.014インチに設定されている。
第2ルーメン6には、図1(b)に示すように、第2ガイドワイヤ10がカテーテル1の本体2内にコネクタ3の出入口3aを介して挿通されて横傾斜開口8から突き出るように設けられる。この場合、第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10の各外径寸法は、例えば0.014インチに設定されている。
挿入口12は、図2(a)、(b)に示すように、カテーテル1の本体2の途中部位に長孔状に形成されている。係止具11は、コネクタ3に取り付けられたもので、図2(c)に示すように、略V字状の切欠部11aの先端部に係合小溝11bを形成し、係合小溝11bに第1ガイドワイヤ9を挿通させて脱落させないようにしている。
図1(c)に示すように、カテーテル1を血管N内などで回転操作する際、第1ガイドワイヤ9と第2ガイドワイヤ10とが手元側で絡み合わないように、係止具11でこれを防いでいる。なお、図1(c)では、閉塞部などの病変部Pには、多くの症例として小血流路nが形成されることから、第1ガイドワイヤ9により小血流路nを探索して拡大穿孔する態様を示す。
上記構成では、第1ルーメン5および第2ルーメン6を有するカテーテル1を2ルーメンカテーテルとして用いている。第2ルーメン6に横傾斜開口8を設けたことにより、横傾斜開口8から延出した第2ガイドワイヤ10の先端部10aが自在に進行できる範囲を、予め設定した三次元的方向に広げることが可能となる。これにより、閉塞部などの病変部Pに形成される小血流路nに対する貫通孔探索範囲が拡大し、この小血流路nに第2ガイドワイヤ10の先端部10aを導く操作が容易になる。
すなわち、病変部Pとしての血管狭窄部や完全閉塞病変部において、病変部Pに対する第2ガイドワイヤ10の貫通孔探索範囲が飛躍的に拡大し、従来品に比較して容易な操作で第2ガイドワイヤ10を病変部Pに貫通させることができる。
すなわち、病変部Pとしての血管狭窄部や完全閉塞病変部において、病変部Pに対する第2ガイドワイヤ10の貫通孔探索範囲が飛躍的に拡大し、従来品に比較して容易な操作で第2ガイドワイヤ10を病変部Pに貫通させることができる。
図3(a)における比較品は、例えば外径0.35mmのガイドワイヤ30aを外径0.9〜1.2mmのカテーテル30b内に挿入して、病変端P3において小血流路nへの貫通好適位置を探索する。この場合、ガイドワイヤ30aの先端部30cが直線状の時には、図3(a)の血管位置Aと図3(b)とで示すように、先端部30cに対応する病変端P3の位置のみが探索対象となる。
ちなみに、図3(a)の血管位置Aは、カテーテル30bの先端30eが病変端P3の中央凹部Pcから0.35mm離れた位置であり、血管位置Bは先端30eが中央凹部Pcから1.0mm離れた位置であり、血管位置Cは先端30eが中央凹部Pcから3.5mm離れた位置であり、血管位置Dは先端30eが中央凹部Pcから4.8mm離れた位置である。
先端部30cを例えば45°の角度を付けて屈曲変形させた時、カテーテル30bの先端30eを血管位置Bから血管位置C(閉塞部入口Pe)を経由して血管位置D(正常な血管壁周囲P2)に到る位置に移動させる。
これに伴い、血管位置Bでは、ガイドワイヤ30aの先端部30cの移動可能範囲は、図3(c)に示す斜線部h1の環状領域となり、血管位置Cでは、ガイドワイヤ30aの先端部30cの移動可能範囲は、図3(d)に示す斜線部h2の環状領域となり、血管位置Dでは、ガイドワイヤ30aの先端部30cの移動可能範囲は、図3(e)に示す斜線部h3の環状領域となる。このため、カテーテル30bの先端30eが血管位置Aから血管位置Dまで移動するに伴い、ガイドワイヤ30aの先端部30cの貫通孔探索範囲は、血管位置Aでの探索対象と斜線部h1、h2、h3を合わせた総合領域となる。
この場合、ガイドワイヤ30aの先端部30cを屈曲変形させた場合、カテーテル30bもガイドワイヤ30aと同時に手元側に戻さなければ、病変端P3に対する貫通孔探索範囲を拡大することができない。この過程で、術者はカテーテル30bを保持していなければならない。このため、病変端P3に対するガイドワイヤ30aの先端部30cの位置が不安定となり、さらに患者の脈動状態での治療の為、かかる位置の不安定化を招き、病変端P3の小血流路nに対する術者の探索操作が困難となる。
例えば、図3における比較品のモデルの場合、血管Nの内径が3mmで病変端P3の傾斜角が18°の時、正常な血管壁周囲P2まで探索するためには、ガイドワイヤ30aを略4.8mm程度だけ手元側の位置に戻さなければならない。この位置では、患者の脈動に起因してガイドワイヤ30aがカテーテル30bと共に変動し易く不安定となり、病変端P3の小血流路nに対するガイドワイヤ30aの先端部30cの探索操作が困難となる。
これに対して、本発明の実施例1では、図4(a)、(b)に示すように、カテーテル1の先端を病変端P3に当接させた状態で、第2ガイドワイヤ10の延出側の先端部10aに病変端P3の貫通好適位置を探索させることができる。
これに対して、本発明の実施例1では、図4(a)、(b)に示すように、カテーテル1の先端を病変端P3に当接させた状態で、第2ガイドワイヤ10の延出側の先端部10aに病変端P3の貫通好適位置を探索させることができる。
以下、病変部Pの病変端P3に対する貫通好適位置の探索操作の手順を説明する。
(1)横傾斜開口8の形成されていない第1ルーメン5に第1ガイドワイヤ9を挿入した状態でカテーテル1を血管Nに挿入して病変部Pの病変端P3に進行させる{図4(a)参照}。
(2)この際、第1ガイドワイヤ9により、カテーテル1の長軸K方向で病変端P3に対する貫通好適位置を探索する。カテーテル1を用いる理由は、第1ガイドワイヤ9による探索時の押しに対する反力を支え、病変端P3に対する第1ガイドワイヤ9の前方への挿入操作を容易にするためである。
(3)第1ガイドワイヤ9によっては、病変端P3に対する長軸K方向の貫通好適位置を探索できない場合、先端部を屈曲変形(例えば、くの字状)させた第2ガイドワイヤ10をカテーテル1の第2ルーメン6内に挿入する{図4(b)に示す二点鎖線参照}。
(1)横傾斜開口8の形成されていない第1ルーメン5に第1ガイドワイヤ9を挿入した状態でカテーテル1を血管Nに挿入して病変部Pの病変端P3に進行させる{図4(a)参照}。
(2)この際、第1ガイドワイヤ9により、カテーテル1の長軸K方向で病変端P3に対する貫通好適位置を探索する。カテーテル1を用いる理由は、第1ガイドワイヤ9による探索時の押しに対する反力を支え、病変端P3に対する第1ガイドワイヤ9の前方への挿入操作を容易にするためである。
(3)第1ガイドワイヤ9によっては、病変端P3に対する長軸K方向の貫通好適位置を探索できない場合、先端部を屈曲変形(例えば、くの字状)させた第2ガイドワイヤ10をカテーテル1の第2ルーメン6内に挿入する{図4(b)に示す二点鎖線参照}。
(4)ついで、カテーテル1の先端を病変端P3に当接したままの状態で、第2ガイドワイヤ10の先端部10aを横傾斜開口8の開口周縁8Aに沿わせながら進退方向に操作する。これにより、第2ガイドワイヤ10による貫通好適位置を病変端P3の中央凹部Pcから正常な血管壁周囲P2の位置まで拡大することが可能となる。この際、血管Nの病変状態が図3と同様な状態の時、横傾斜開口8の長軸K方向の長さLを例えば、6mmに設定することにより、第2ガイドワイヤ10に正常な血管壁周囲P2まで探索させることができる。
(5)さらに、病変端P3に対するカテーテル1の当接状態を維持したままで、第2ガイドワイヤ10をカテーテル1と一緒に中心軸回りに少し回転させる。回転させた位置で、第1ガイドワイヤ9に長軸K方向に探索させ、第2ガイドワイヤ10に血管Nの病変端P3の内壁方向の貫通好適位置を探索させる。
(6)この操作を繰り返すことにより、血管狭窄部や完全閉塞病変部などの病変部Pを全周にわたって探索することが可能となる。図5(a)は、カテーテル1を血管N内で回転する前の状態を示し、図5(b)は、図5(a)の位置からカテーテル1を90°だけ回転した状態を示す。図5(a)、(b)にそれぞれ斜線領域H、H1で示す範囲が病変部Pに対する第2ガイドワイヤ10の貫通好適位置の三次元的な探索可能範囲となる。
(7)第1ルーメン5の先端開口5aに代わって、後に実施例2で詳述するように、開口上下端が同一位置で、中央部が軸方向に最大長を有する傾斜開口にすることができる。この場合、第1ガイドワイヤ9を傾斜開口の開口周縁部に沿って進退移動させることにより、図6(b)に斜線領域H2で示すように、病変端P3に対する貫通孔探索範囲を容易に拡大することができる。
図6(a)は、貫通孔探索範囲を示すためのもので、図4(b)におけるカテーテル1の先端部の正面図である。図6(b)は、カテーテル1の第1ルーメン5の先端部に傾斜開口を設けた場合の図6(a)に相当する正面図である。
図7ないし図9は本発明の実施例2を示す。実施例2では、実施例1における第1ルーメン5の先端開口5aを長軸K方向に直角な開口に代わって、開口上下端が同一位置で、中央部が軸方向に最大長を有する傾斜開口8Bを設けている{図7(a)、(b)、(c)参照}。この場合、共通壁7に対して傾斜開口8Bの開口面が成す角度θは、例えば傾斜カット角度として15°〜45°の範囲などといったように使用状況などによって所望に設定することができる。また、第1ガイドワイヤ9を傾斜開口の開口周縁に沿って進退移動させることにより、図6(b)の斜線領域H2に示すように、病変端P3に対する貫通孔探索範囲を拡大することができる。
第1ガイドワイヤ9の先端部9aを傾斜開口8Bの開口周縁部8cに沿って進退移動させた時{図7(c)および図8(a)参照}、先端部9aの外周が描く包絡線9mの内部を平面に投影した斜線領域H3が貫通孔探索範囲として示される{図8(b)参照}。すなわち、図8(b)によれば、傾斜開口8Bを形成することにより、斜線領域H3で示すように略半円形の径大な領域内部となり、第1ガイドワイヤ9の貫通孔探索範囲が拡大されたことが分かる{図6(b)も併せて参照}。
この際、第2ルーメン6内における第2ガイドワイヤ10の探索動作を第1ガイドワイヤ9の探索動作と併せて示したのが図9である。第2ガイドワイヤ10の先端部10aが病変部Pの閉塞部入口Peに位置する時{図9(a)参照}、カテーテル1の回転操作を伴いながら、第2ガイドワイヤ10の先端部10aが閉塞部入口Peで探索できる最大径帯部S1が平面領域として得られる{図9(b)参照}。
第2ガイドワイヤ10の先端部10aが病変部Pの閉塞部深部Poに位置する時、第2ガイドワイヤ10の先端部10aが閉塞部深部Poで探索できる最大径帯部S2が平面領域として得られる{図9(b)参照}。このため、第1ガイドワイヤ9を横傾斜開口8の開口周縁部に沿って長軸K方向に進退移動させた時、病変端P3に対する貫通孔探索範囲は、図9(c)に示すように、最大径帯部S1の内部領域H4と最大径帯部S2の内部領域H5とを併せた併合領域範囲となる。
図9(d)は、図9(b)の状態を、カテーテル1を第1ガイドワイヤ9とともに180°回転させた、第1ガイドワイヤ9の貫通孔探索範囲の最大径帯部S1、S2を示し、図9(e)は、図9(c)の状態を前記同様に回転操作した時の貫通孔探索範囲を示す。図9(f)は、図9(c)の状態を前記同様に90°回転操作した時の貫通孔探索範囲を示す。
図9(h)は、図9(c)と(e)とを併せたもので、閉塞部入口Peから閉塞部深部Poに到る過程で病変端P3の内面全周にわたる貫通孔探索範囲を示す。図9(g)は、図8(b)と同様なもので、図9(g)の斜線領域haに示すように、傾斜開口8Bにおける第1ガイドワイヤ9の先端部9aが病変端P3に対して探索できる貫通孔探索範囲を示す。
図9(i)は、傾斜開口8Bにおいて第1ガイドワイヤ9が病変端P3の内面全周に対して探索できる貫通孔探索範囲を示す。なお、傾斜開口8Bにおける第1ガイドワイヤ9の貫通孔探索範囲については図8で説明したため、図9(b)〜(e)、(g)において、第1ガイドワイヤ9による貫通孔探索範囲の説明は省略した。
図10および図11は本発明の実施例3を示す。実施例3が実施例2と異なるところは、第2ルーメン6の外周長を第1ルーメン5の外周長よりも大きく設定したことである。 実施例3において、第2ルーメン6の横断面を略三日月形とし、第1ルーメン5の横断面を略紡錘形として前者の断面積を後者の断面積よりも大にしている。第2ルーメン6の外殻をなす外周長部と第1ルーメン5の外殻をなす外周長部とが重なり合う弧長部を共通壁7としている{図10(a)、(c)参照}。この場合、例えば、第2ルーメン6における外周長部の円周角を240°とし、第1ルーメン5における外周長部の円周角を120°に設定している{図10(c)参照}。
病変部Pの治療を行うにあたっては、第1ルーメン5に第1ガイドワイヤ9を挿入し、第2ルーメン6に第2ガイドワイヤ10を挿入した状態{図10(b)参照}}で、実施例1と同様の手順でカテーテル1を血管N内に差し込んで病変部Pに進行させて病変端P3の貫通好適位置を探索させる{図11(a)参照}。
第2ルーメン6における外周長部の円周角を240°としたことにより、第2ルーメン6の円周角が180°の実施例1の場合に比較して、60°(ω1+ω2)の角度だけ大きくなって、図11(b)に斜線領域H6で示すように、病変端P3に対する第2ガイドワイヤ10の貫通孔探索範囲が拡大する。
このため、カテーテル1の少しの回転操作で、図11(b)に斜線領域h4で示す探索可能範囲が加わり、第2ガイドワイヤ10に血管Nの内壁の全周にわたって病変端P3の貫通好適位置を探索させることができる。なお、図11(b)、(c)における斜線領域H6は、病変部Pに対する貫通好適位置の探索時、病変端P3に対して第2ガイドワイヤ10の先端部10aが当接する探索点の集合域である。
このため、カテーテル1の少しの回転操作で、図11(b)に斜線領域h4で示す探索可能範囲が加わり、第2ガイドワイヤ10に血管Nの内壁の全周にわたって病変端P3の貫通好適位置を探索させることができる。なお、図11(b)、(c)における斜線領域H6は、病変部Pに対する貫通好適位置の探索時、病変端P3に対して第2ガイドワイヤ10の先端部10aが当接する探索点の集合域である。
図12および図13は本発明の実施例4を示す。実施例4が実施例2と異なるところは、第2ルーメン6の存する側のカテーテル1の先端部に、先端中央部が凸状を呈する半球体状の曲面頭部15を設けたことである。この場合、曲面頭部15の後部から共通壁7に向かって壁狭となり、長軸K方向と鈍角ω3をなすように傾斜する傾斜部16を形成している{図12(a)、(b)参照}。
病変端P3に対する貫通好適位置を探索する際、カテーテル1の曲面頭部15を病変端P3に当接させて回転操作を行う。この際、曲面頭部15は半球体状であるため、カテーテル1を回転し易くなり、カテーテル1の回転操作の円滑化を助長する{図13(a)、(b)、(c)参照}。
曲面頭部15から共通壁7に向かう傾斜部16を形成したことにより、傾斜部16が病変端P3に対する第2ガイドワイヤ10の押込み力を支え、病変部Pへの侵入動作を助長する{図13(d)参照}。
なお、曲面頭部15は半球体状に限らず、楕円体や双曲面体などの凸状となる円錐曲面体状でもよく、傾斜筒面状や半砲弾面状であってもよい。
曲面頭部15から共通壁7に向かう傾斜部16を形成したことにより、傾斜部16が病変端P3に対する第2ガイドワイヤ10の押込み力を支え、病変部Pへの侵入動作を助長する{図13(d)参照}。
なお、曲面頭部15は半球体状に限らず、楕円体や双曲面体などの凸状となる円錐曲面体状でもよく、傾斜筒面状や半砲弾面状であってもよい。
図14は本発明の実施例5を示す。実施例5が実施例4と異なるところは、カテーテル1の先端部における共通壁7の縦断面形状を先端中央部が凸状の半円形となる凸状頭部17にしたことである{図14(a)、(b)参照}。共通壁7の先端を凸状の半円形としたことにより、カテーテル1の凸状頭部17を病変端P3に当接させて回転させる際、カテーテル1を回転させ易くなり、実施例4と同様に、病変端P3に対するカテーテル1の回転操作の円滑化を助長する。
図15は本発明の実施例6を示す。実施例6が実施例2と異なるところは、カテーテル1の先端部に、金や白金などの放射線不透過材の薄膜18a、18bを半筒状のマーカーとして設けたことである{図15(a)、(b)参照}。この場合、一例として、薄膜18aの幅寸法は1mmで、薄膜18bの幅寸法は2mmに設定されており、薄膜18a、18bはカテーテル1の先端外周面に沿って5mmの幅間隔で交互に配置されている。薄膜18aは第1ルーメン5側にあり、薄膜18bは第2ルーメン6側に位置し、薄膜18a、18bは共通壁7を挟んで斜め方向に対向している。
薄膜18a、18bをマーカーとして設けたため、放射線透視画像(図示せず)上で、薄膜18a、18bの幅寸法を観察することにより、第1ルーメン5と第2ルーメン6とが識別可能となり、ひいては第1ガイドワイヤ9と第2ガイドワイヤ10とを個別に視認することができる。
互いに5mmの幅間隔で位置する薄膜18a(幅寸法1mm)と薄膜18b(幅寸法2mm)とを一組としてカテーテル1に連続配列することにより、病変部Pなどに対する測長メジャーとして機能させることができる。なお、薄膜18a、18bに膜厚差を設け、放射線透視画像で視認する時、両者の間に明暗の差(コントラスト差)を生じさせて明暗度により両者を識別してもよい。
図16および図17は本発明の実施例7を示す。
実施例7では、第2ガイドワイヤ10の先端部10aに二ヶ所の変曲点J1、J2を設け、内径が徐々に狭小となる病変部Pにおいては、病変端P3の内壁部へ、先端部10aの変曲点J2、J1が当接して、第2ガイドワイヤ10の押し操作に対する反力の支えとして機能することにより、第2ガイドワイヤ10に前方への推進力を付与することができる。
実施例7では、第2ガイドワイヤ10の先端部10aに二ヶ所の変曲点J1、J2を設け、内径が徐々に狭小となる病変部Pにおいては、病変端P3の内壁部へ、先端部10aの変曲点J2、J1が当接して、第2ガイドワイヤ10の押し操作に対する反力の支えとして機能することにより、第2ガイドワイヤ10に前方への推進力を付与することができる。
実施例7が実施例2と異なるところは、カテーテル1における第2ルーメン6内の第2ガイドワイヤ10の先端部分10Eを二箇所の変曲点J2、J1で第1立上り部10Aと第2立上り部10Bとに分けて、全体とし、屈曲変形ポイントを有する屈曲形状または湾曲弓形状にしたことである{図16(a)参照}。
一例を挙げれば、第1立上り部10Aは第1アングルとして第2立上り部10Bと45°の角度をなし、第2立上り部10Bは第2アングルとして長軸K方向と30°の角度をなしている。第1立上り部10Aと第2立上り部10Bとの総曲げ角度が75°となり、その総曲げ角度が90°以内となるようにしている。この理由は、総曲げ角度が90°を超えると、第2ガイドワイヤ10の回転機能および病変部Pへの侵入機能が低下するからである。
例えば、内径を8mmとする血管N内において{図16(a)参照}、第2ガイドワイヤ10の手元操作で先端部分10Eを変曲点J1を中心に回転させると、第1立上り部10Aの先端部10aが描く軌跡は、図16(b)に示す外輪縁U1となる。この状態から、第2ガイドワイヤ10を回転させながらカテーテル(図示せず)内に後退させると、変曲点J2が変曲点J1に移動する過程で、先端部10aが描く軌跡は、図16(b)に示す内輪縁U2までの領域となり、結果として外輪縁U1と内輪縁U2とで囲まれた半リング状の回転領域H8が得られる。
さらに、先端部分10Eを回転させながらカテーテル内に後退させると、先端部分10Eがカテーテル内に収容されるまでの過程で、第1立上り部10Aの先端部10aが描く軌跡は、内輪縁U2を外周部とする半円弧状の回転領域H7となる。
この結果、第2ガイドワイヤ10の先端部分10Eを回転させながらカテーテル内に後退させる過程で、第1立上り部10Aの先端部10aが描く軌跡は、回転領域H8と回転領域H7とを加えた総合領域となる。
この結果、第2ガイドワイヤ10の先端部分10Eを回転させながらカテーテル内に後退させる過程で、第1立上り部10Aの先端部10aが描く軌跡は、回転領域H8と回転領域H7とを加えた総合領域となる。
上記の観点から、二箇所の変曲点J1、J2を設けた第2ガイドワイヤ10と一箇所の変曲点J1だけのガイドワイヤ1M(後述するシングルアングル)と比較すると、血管Nの内径が8mmの時にガイドワイヤ1Mの先端部分が長軸K方向に約6.8mm必要となるところ、第2ガイドワイヤ10では4.0mmで済む。
このため、第2ガイドワイヤ10は、変曲点を一箇所だけ有するものと同一効果を確保しながらも、第1立上り部10Aと第2立上り部10Bから成る先端部分10Eを長軸K方向に2.8mm(約41%)短縮できる。この結果、病変部Pに対する第2ガイドワイヤ10の貫通孔探索範囲を長軸K方向の距離を短くしつつ、径方向への拡大化を図ることができる。
第1立上り部10Aと第2立上り部10Bとから成る先端部分10Eの短縮化は、とりわけ病変部Pにおける血管Nの内径寸法が大きな腸骨動脈病変治療などを行う際に好適となる。なお、二箇所の変曲点J1、J2に限らず、三箇所など複数の変曲点を設けてもよいし、変曲点は第2ガイドワイヤ10に加えて第1ガイドワイヤ9に形成してもよいし、第2ガイドワイヤ10に代わって第1ガイドワイヤ9だけに単独で設けてもよい。
第1立上り部10Aと第2立上り部10Bとから成る先端部分10Eの短縮化は、とりわけ病変部Pにおける血管Nの内径寸法が大きな腸骨動脈病変治療などを行う際に好適となる。なお、二箇所の変曲点J1、J2に限らず、三箇所など複数の変曲点を設けてもよいし、変曲点は第2ガイドワイヤ10に加えて第1ガイドワイヤ9に形成してもよいし、第2ガイドワイヤ10に代わって第1ガイドワイヤ9だけに単独で設けてもよい。
図17(a)に示すように、第2ガイドワイヤ10とカテーテル1とをカテーテル組立体として血管N内に挿入して病変部Pに進行させた場合、閉塞部入口Peでの病変端P3に対する第2ガイドワイヤ10の貫通孔探索範囲は、図17(b)に斜線領域H9で示すようになる(カテーテル1の回転を伴う)。
閉塞部深部Poでの病変端P3に対する第2ガイドワイヤ10の貫通孔探索範囲は、図17(b)に斜線領域H10で示すようになる。また、血管N内でカテーテル組立体を図17(b)の位置から時計回り方向に180°回転した時には、第2ガイドワイヤ10の貫通孔探索範囲も図17(c)に斜線領域H9、H10に示すように180°回転変位する。
図17(a)では、変曲点J1、J2を有する第2ガイドワイヤ10をダブルアングルとし、一箇所だけの変曲点J1を有するガイドワイヤ1Mをシングルアングルとして示している。
第2ガイドワイヤ10は、二点鎖線で示すように、カテーテル1から変曲点J1、J2で複屈曲状に変形して進行し、先端部10aを病変端P3に位置する。ガイドワイヤ1Mでは、山形になった先端部10Maが第2ガイドワイヤ10の先端部10aと同一探索位置にある。
第2ガイドワイヤ10は、二点鎖線で示すように、カテーテル1から変曲点J1、J2で複屈曲状に変形して進行し、先端部10aを病変端P3に位置する。ガイドワイヤ1Mでは、山形になった先端部10Maが第2ガイドワイヤ10の先端部10aと同一探索位置にある。
この状態で、変曲点J1が血管壁に接触している為、第2ガイドワイヤ10およびガイドワイヤ1Mを押し進めようとすると、その進行は、接触している血管壁を利用して、その方向と力が変換され、病変端P3内の小血流路nへの侵入が容易となる。
同様に、第2ガイドワイヤ10の変曲点J2を利用して、より血管Nの長手方向と直交方向に形成された病変端P3の深部の小血流路nへの侵入が一層容易となる。
このように、第2ガイドワイヤ10とガイドワイヤ1Mとは、それぞれ血管壁に接触した変曲点J1、J2を利用して、進行する方向と力を変換させて、病変端P3の小血流路nへの侵入を容易にしている。
同様に、第2ガイドワイヤ10の変曲点J2を利用して、より血管Nの長手方向と直交方向に形成された病変端P3の深部の小血流路nへの侵入が一層容易となる。
このように、第2ガイドワイヤ10とガイドワイヤ1Mとは、それぞれ血管壁に接触した変曲点J1、J2を利用して、進行する方向と力を変換させて、病変端P3の小血流路nへの侵入を容易にしている。
図18ないし図20は本発明の実施例8を示す。実施例8では、第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10を有するカテーテル1とガイディングカテーテル19とロングシース20とをカテーテル組立体として用いている{図18(a)、(b)、(c)参照}。
ガイディングカテーテル19は、図18(b)に示すように、予め先端より少し手前(約50〜150mm)に概ね180°のU字状に付形した屈曲変形部19aを有している。屈曲変形部19aの付形角度は、180°に限らず、約130°〜230°の角度範囲にあればよい。
図18(a)に示すロングシース20は、ガイディングカテーテル19への挿入時に、図18(b)に二点鎖線で示すように、屈曲変形部19aを直線状に伸長させる。
具体的には、ロングシース20をガイディングカテーテル19から抜出した時、屈曲変形部19aの側辺部19bを、後に図19で示す総腸骨動脈分岐部24の分岐度合に見合った分岐角度θ1とするため、ロングシース20を抜き出した時のガイディングカテーテル19の塑性変形分を予め考慮して、分岐角度θ1よりも30°〜80°(50°±30°)多く曲げ変形させておく。そして、ロングシース20を抜き出した後の、ガイディングカテーテル19の曲げ変形角度と分岐角度θ1とを一致させる。{図18(b)の二点鎖線も参照}。
具体的には、ロングシース20をガイディングカテーテル19から抜出した時、屈曲変形部19aの側辺部19bを、後に図19で示す総腸骨動脈分岐部24の分岐度合に見合った分岐角度θ1とするため、ロングシース20を抜き出した時のガイディングカテーテル19の塑性変形分を予め考慮して、分岐角度θ1よりも30°〜80°(50°±30°)多く曲げ変形させておく。そして、ロングシース20を抜き出した後の、ガイディングカテーテル19の曲げ変形角度と分岐角度θ1とを一致させる。{図18(b)の二点鎖線も参照}。
このカテーテル組立体を用いて、カテーテル1の対側の腸骨動脈病変部21Pへ導入する操作手順を以下に説明する。
(1)ガイディングカテーテル19は、ロングシース20の挿入により屈曲変形部19aを直線状に伸長させる。その後、第1ガイドワイヤ9をロングシース20内に挿入してセットする。
(2)図19に示すように、ロングシース20を挿入セットしたガイディングカテーテル19を同側の腸骨動脈23から経皮挿入して総腸骨動脈分岐部24に到達させる。この時、第1ガイドワイヤ9の先端部を対側の腸骨動脈26に優先させて挿入する。
(1)ガイディングカテーテル19は、ロングシース20の挿入により屈曲変形部19aを直線状に伸長させる。その後、第1ガイドワイヤ9をロングシース20内に挿入してセットする。
(2)図19に示すように、ロングシース20を挿入セットしたガイディングカテーテル19を同側の腸骨動脈23から経皮挿入して総腸骨動脈分岐部24に到達させる。この時、第1ガイドワイヤ9の先端部を対側の腸骨動脈26に優先させて挿入する。
(3)総腸骨動脈分岐部24において、図19に示すように、ロングシース20を徐々に手元側に引き戻しながら、ガイディングカテーテル19の屈曲変形部19aを総腸骨動脈分岐部24に沿わせるように湾曲調整し、先端部を対側の腸骨動脈26の方向に向きを変えてガイディングカテーテル19を対側の腸骨動脈26内に導入する。
(4)ロングシース20をガイディングカテーテル19から抜き取った後、図20に示すように、カテーテル1をガイディングカテーテル19内に挿入する。
この時、ラピッドエクスチェンジ方式の場合、第1ガイドワイヤ9の後端部からカテーテル1の第1ルーメン5に挿入し、カテーテル1を第1ガイドワイヤ9に沿って挿入案内することで、カテーテル1がガイディングカテーテル19内に導入される。
(4)ロングシース20をガイディングカテーテル19から抜き取った後、図20に示すように、カテーテル1をガイディングカテーテル19内に挿入する。
この時、ラピッドエクスチェンジ方式の場合、第1ガイドワイヤ9の後端部からカテーテル1の第1ルーメン5に挿入し、カテーテル1を第1ガイドワイヤ9に沿って挿入案内することで、カテーテル1がガイディングカテーテル19内に導入される。
(5)ついで、カテーテル1と共に第1ガイドワイヤ9を対側の腸骨動脈病変部21Pへ導入し、実施例1と同様に、第1ガイドワイヤ9で貫通好適位置を探索し、貫通好適位置がなく貫通孔探索範囲を拡大したい場合、第2ガイドワイヤ10をカテーテル1の第2ルーメン6内に挿入し、対側の腸骨動脈病変端21P1の広い領域にわたって探索する。
このように、カテーテル1とロングシース20とガイディングカテーテル19とからなるカテーテル組立体(以後、単に組立体と称す)を用いることにより、以下に述べる特有の作用効果を奏する。
(イ)特に総腸骨動脈分岐部24は、急峻な山形状部であり、組立体の挿入方向から見ると、組立体の向きを概ね130°もしくはそれ以上の角度で急変させなければならず、組立体のストレートな管体で総腸骨動脈分岐部24に挿入させることは困難である。
(イ)特に総腸骨動脈分岐部24は、急峻な山形状部であり、組立体の挿入方向から見ると、組立体の向きを概ね130°もしくはそれ以上の角度で急変させなければならず、組立体のストレートな管体で総腸骨動脈分岐部24に挿入させることは困難である。
また、冠動脈治療用としてガイディングカテーテル19の先端を湾曲状にさせたものは存在するが、先端湾曲形状では、対側の腸骨動脈26での留置長さが短く、このため、ガイディングカテーテル19が操作反力を受けた時、血管Nの内径が略20mmの血管径の太い総腸骨動脈分岐部24において、外径約2mm程度のガイディングカテーテル19は血管N内で遊動して総腸骨動脈分岐部24の山形状部から外れてしまう虞がある。
(ロ)これに対して、実施例8のガイディングカテーテル19は、先端より約50〜150mm程度手元側の位置を湾曲状にさせているため、屈曲変形部19aに対側の腸骨動脈26で十分な長さを確保させることができる。これにより、ガイディングカテーテル19が血管N内で遊動せず、総腸骨動脈分岐部24の山形状部から外れることを阻止できるようになり、病変部Pへの治療性を向上させることができる。
(ハ)上記実施例8でガイディングカテーテル19を用いる理由は、第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10の反力を受けるのは、カテーテル1のみならず、さらに、これらのより大きな力を受けても、この力を支えることができるようにする為であり、そして、その結果、第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10の前方への大きな推進力を発揮させることができる。
(ニ)カテーテル1を用いる理由は、その外径寸法が概ね0.9〜1.2mm程度と小さく狭小な対側の腸骨動脈病変端21P1までカテーテル1を挿入することができるためである。
カテーテル組立体としては、ラピッドエクスチェンジ方式に代わって、実施例9として図21に示すオーバーザワイヤ方式を用いてもよい。オーバーザワイヤ方式では、ガイディングカテーテル19およびロングシース20{図21(a)、(b)参照}は、ラピッドエクスチェンジ方式と共通である。カテーテル1の迅速交換を可能とするラピッドエクスチェンジ方式と異なる部分は、コネクタ3に二股に分かれた本管3Aと分岐管3Bとで構成され、それぞれの管体全長にわたって第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10が挿入された状態となっていて、分岐管3Bからは第1ガイドワイヤ9が本体2の第1ルーメン5側に導入され、本管3Aには第2ガイドワイヤ10が本体2の第2ルーメン6側に導入されている。
〔他の実施例〕
上記実施例では、第1ガイドワイヤ9を第1ルーメン5に挿通し、第2ガイドワイヤ10を第2ルーメン6に挿通したが、これとは逆に第1ガイドワイヤ9を第2ルーメン6に挿通し、第2ガイドワイヤ10を第1ルーメン5に挿通してもよい。病変端P3に対する貫通孔探索範囲の拡大時には、手元操作の容易性から、第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10に第1ルーメン5および第2ルーメン6のうち、探索範囲を拡大しようとする方のガイドワイヤが、カテーテル1の管体内で曲げ変形角度の少ないストレート状のルーメンを選ぶことが望ましい。
上記実施例では、第1ガイドワイヤ9を第1ルーメン5に挿通し、第2ガイドワイヤ10を第2ルーメン6に挿通したが、これとは逆に第1ガイドワイヤ9を第2ルーメン6に挿通し、第2ガイドワイヤ10を第1ルーメン5に挿通してもよい。病変端P3に対する貫通孔探索範囲の拡大時には、手元操作の容易性から、第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10に第1ルーメン5および第2ルーメン6のうち、探索範囲を拡大しようとする方のガイドワイヤが、カテーテル1の管体内で曲げ変形角度の少ないストレート状のルーメンを選ぶことが望ましい。
(a)第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10は、細長部材の先端部にコイルスプリング体を設けた構造、あるいは細長部材の外周に樹脂被覆を設けた構造でもよく、コイルスプリング体の金属材質としてはステンレス鋼線やNi−Ti合金線を用い、樹脂被覆の材質としてはポリアミド樹脂やフッ素樹脂を使用してもよい。
(b)カテーテル1は、2ルーメン構造で、先柔後剛の略ストレートな管体を用いた樹脂管体のもの、樹脂管体の外周部に金属製編組を設けて、その外周に樹脂被覆を施したもの、もしくは単線や多条線をコイル状に巻回成形したコイルスプリング体を外周に設けた構造のいずれでもよい。樹脂被覆の材質としてはポリアミド樹脂やフッ素樹脂などを使用し、コイルスプリング体の金属材質としてはステンレス鋼線やNi−Ti合金線などを用いたり、あるいはこれら金属線を適宜に組合せて適用してもよい。
(c)ロングシース20は、ポリアミド樹脂などの樹脂製管体から先端部を先細りのテーパ状に形成したものを用いてもよい。
(d)ガイディングカテーテル19は、カテーテル1と同様に、樹脂製管体の外周部に金属製編組を設けて、その外周に樹脂被覆を施したものを用いてもよい。この場合、ガイディングカテーテル19の付形により、その先端から少し手前に形成した屈曲変形部19aは、編組をなくした間欠編組構造としてもよい。
(e)カテーテル1、ガイディングカテーテル19、第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10については、挿入性の向上のため、外表面に公知の親水性ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン)を設け、湿潤時に潤滑特性を示す構造としてもよい。
(d)ガイディングカテーテル19は、カテーテル1と同様に、樹脂製管体の外周部に金属製編組を設けて、その外周に樹脂被覆を施したものを用いてもよい。この場合、ガイディングカテーテル19の付形により、その先端から少し手前に形成した屈曲変形部19aは、編組をなくした間欠編組構造としてもよい。
(e)カテーテル1、ガイディングカテーテル19、第1ガイドワイヤ9および第2ガイドワイヤ10については、挿入性の向上のため、外表面に公知の親水性ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン)を設け、湿潤時に潤滑特性を示す構造としてもよい。
カテーテル組立体では、第1ルーメンおよび第2ルーメンにそれぞれ挿入された第1ガイドワイヤおよび第2ガイドワイヤが進退操作された時、第1、第2ガイドワイヤの延出側の先端部を三次元的な自在進行とすることができ、病変部の閉塞部を貫通する細い小血流路の貫通孔探索範囲の拡大が容易になる。病変部に対するカテーテル組立体の優れた治療の向上により医療機器業界の需要を喚起して関連部品の流通を介して機械産業に貢献することができる。
1 カテーテル
2 本体
5 第1ルーメン
6 第2ルーメン
5a 第1ルーメンの先端開口
6b 第2ルーメンの先端開口
7 共通壁
8 横傾斜開口
8A 開口周縁(傾斜縁)
8B 傾斜開口
9 第1ガイドワイヤ
10 第2ガイドワイヤ
10A 第1立上り部
10B 第2立上り部
10E 先端部分
11 係止具
15 曲面頭部
16 傾斜部
17 凸状頭部
19 ガイディングカテーテル
19a 屈曲変形部
19b 屈曲変形部の側辺部
20 ロングシース
P 病変部
P2 正常な血管壁周囲
P3 病変端
Pe 閉塞部入口
Po 閉塞部深部
n 小血流路
J1、J2 変曲点
2 本体
5 第1ルーメン
6 第2ルーメン
5a 第1ルーメンの先端開口
6b 第2ルーメンの先端開口
7 共通壁
8 横傾斜開口
8A 開口周縁(傾斜縁)
8B 傾斜開口
9 第1ガイドワイヤ
10 第2ガイドワイヤ
10A 第1立上り部
10B 第2立上り部
10E 先端部分
11 係止具
15 曲面頭部
16 傾斜部
17 凸状頭部
19 ガイディングカテーテル
19a 屈曲変形部
19b 屈曲変形部の側辺部
20 ロングシース
P 病変部
P2 正常な血管壁周囲
P3 病変端
Pe 閉塞部入口
Po 閉塞部深部
n 小血流路
J1、J2 変曲点
Claims (7)
- 共通壁で区画されるとともに先端開口を有する2つのルーメンが並設され、各ルーメンにガイドワイヤを挿通して使用されるカテーテルにおいて、
少なくとも一方のルーメンの先端開口を、前記共通壁に沿う方向に、先端から手元側へ傾斜する横傾斜開口としたことを特徴とするカテーテル。 - 請求項1に記載のカテーテルにおいて、円形断面を有するとともに前記2つのルーメンはいずれも略D型の断面を有し且つ外周長さが同一であることを特徴とするカテーテル。
- 請求項1に記載のカテーテルにおいて、前記2つのルーメンは一方が他方より外周長が大きく、外周長の大きいルーメン側に前記横傾斜開口を設けたことを特徴とするカテーテル。
- 請求項1〜3のいずれか1に記載のカテーテルにおいて、前記共通壁の先端は凸状部となっていることを特徴とするカテーテル。
- 請求項1〜3のいずれか1に記載のカテーテルにおいて、前記横傾斜開口を有するルーメンは、該横傾斜開口の先端に傾斜筒面状、半砲弾面状または半球体状の曲面頭部を有することを特徴とするカテーテル。
- 請求項1〜4のいずれか1に記載のカテーテルと、該カテーテルのルーメンに挿入され、先端部に1〜3箇所の変曲点を有する屈曲形状または湾曲弓形状であり、総曲げ角度が90度以内のガイドワイヤとからなるカテーテル組立体。
- 請求項6に記載のカテーテル組立体において、前記カテーテルに加えて、先端から約50〜150mmの位置に約130°〜230°の屈曲変形部を有するガイディングカテーテルを設け、前記屈曲変形部には該屈曲変形部を伸長させるロングシースが挿入され、このロングシース内へ前記ガイドワイヤを挿入したカテーテル組立体。
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CN101918067B (zh) * | 2007-11-01 | 2013-04-10 | C·R·巴德股份有限公司 | 包括三个内腔末端的导管组件 |
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2007
- 2007-05-31 JP JP2007146233A patent/JP2008295825A/ja active Pending
-
2008
- 2008-05-15 US US12/153,275 patent/US20080319419A1/en not_active Abandoned
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018008272A1 (ja) * | 2016-07-04 | 2018-01-11 | 株式会社カネカ | カテーテル |
JPWO2018008272A1 (ja) * | 2016-07-04 | 2019-04-25 | 株式会社カネカ | カテーテル |
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