JP2008292268A - 圧力センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】圧力センサ内に発生した水滴によって圧力導入孔が閉塞してしまうことを防止することができる圧力センサを提供する。
【解決手段】ポート部30に圧力媒体を圧力検出室15に導入する第1圧力導入孔31および第2圧力導入孔32を設けると共に、ポート部30の一端側に、各圧力導入孔31、32の各開口部31a、32aからポート部30の一端側に広がるテーパ状の室内傾斜部33を設ける。さらに、そのうち第1圧力導入孔31におけるケース10側の開口部31a上に、当該開口部31aに対向する突起部34を設ける。
【選択図】図1
【解決手段】ポート部30に圧力媒体を圧力検出室15に導入する第1圧力導入孔31および第2圧力導入孔32を設けると共に、ポート部30の一端側に、各圧力導入孔31、32の各開口部31a、32aからポート部30の一端側に広がるテーパ状の室内傾斜部33を設ける。さらに、そのうち第1圧力導入孔31におけるケース10側の開口部31a上に、当該開口部31aに対向する突起部34を設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、結露によって発生した水滴が圧力導入孔を閉塞することで圧力検出ができなくなることを防止するようにした圧力センサに関する。
従来より、氷結や結露によるセンシング素子の破壊を防止するようにした圧力センサが、例えば特許文献1、2で提案されている。具体的に、特許文献1では、ダイヤフラム式の圧力検出ユニットがハウジング内の導圧室に収納され、ハウジングを構成する下部蓋に設けた圧力導入ポートから導圧室内に被測定媒体の圧力が導かれる圧力センサが提案されている。このような圧力センサでは、開口部を有しダイヤフラムに圧力を導く導圧孔を有しており、ハウジングを構成する上部蓋は、開口部の直上に突起を有している。そして、導圧室内に充填された水が凍るような状態になったとき、上部蓋の突起によって開口部との間に氷の壁を形成することで、当該氷の壁によって氷結時のダイフラムの破損を防止している。
また、特許文献2では、圧力導入孔を有する台座と、台座上に接合され、凹部により形成された薄肉部をダイヤフラムとするとともに凹部内を圧力導入孔に連通する受圧室とした感圧用シリコンチップとを備えた圧力センサが提案されている。このような圧力センサでは、台座を上下の2層構造とし、下側をシリコン層とすると共に、上側の厚さを0.8mm以下のガラス層とすることにより、感圧用シリコンチップのダイヤフラムに加わる応力、すなわち、氷結に伴う体積膨張による応力を極力減らしてダイヤフラムの破壊を回避している。
特開平8−29279号公報
特開平7−294354号公報
しかしながら、上記した特許文献1、2では、圧力を検出する圧力検出ユニットや感圧用シリコンチップが破壊に至らないまでも、圧力検出ユニットや感圧用シリコンチップに設けられたセンシング素子全体を氷が覆ってしまった場合や、圧力導入孔が塞がれるように氷結が起こった場合等では、圧力導入孔の閉塞により氷結中はセンシング素子に圧力が伝達されないという問題がある。
そこで、特開2000−329754号公報では、圧力センサのポート部の圧力導入孔内に、当該圧力導入孔の長軸に対して傾斜した孔内傾斜部を設けて、圧力導入孔内に入り込んだ異物を孔内傾斜部を滑らせて圧力センサの外部に排出させる圧力センサが提案されている。しかし、ポート部が水滴で閉塞された場合、圧力媒体を圧力検出室に導入することができなくなり、圧力検出ができないという問題がある。
本発明は、上記点に鑑み、圧力センサ内に発生した水滴によって圧力導入孔が閉塞してしまうことを防止することができる圧力センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の特徴では、柱形状の一端側がケース(10)に連結されることでケース(10)の上端面(12)との間に圧力検出室(15)を構成し、柱形状の一端側と他端側とが貫通すると共に圧力検出室(15)および圧力検出素子(20)へ圧力媒体を導入する複数の圧力導入孔(31、32)を有するポート部(30)を備え、ポート部(30)は、複数の圧力導入孔(31、32)を有することと、当該ポート部(30)の一端側に、複数の圧力導入孔(31、32)の各開口部(31a、32a)からポート部(30)の一端側に広がるテーパ状の室内傾斜部(33)を有することを特徴とする。
これにより、圧力検出室(15)に結露によって水滴(51、52)が発生した場合、室内傾斜部(33)によって水滴(51、52)を圧力導入孔(31、32)から圧力センサの外部に排出することができる。すなわち、各圧力導入孔(31、32)の開口部(31a、32a)に結露によって発生した水滴(51、52)が進入する確率を低下させることができる。したがって、少なくとも1つの圧力導入孔(31、32)が水滴(51、52)によって閉塞してしまうことを防止することができる。
この場合、複数の圧力導入孔(31、32)のうち少なくとも1つの圧力導入孔(31)におけるケース(10)側に開口する開口部(31a)に対向するように室内傾斜部(33)に設けられた突起部(34)を備えることができる。
これにより、少なくとも1つの圧力導入孔(31)の開口部(31a)の上部に突起部(34)を配置しているため、当該圧力導入孔(31)に水滴(51、52)が垂れ落ちないようにすることができる。
また、突起部(34)のうちケース(10)に対向する面は、当該ケース(10)に対向する面のうち突起部(34)の先端側が室内傾斜部(33)側よりも各開口部(31a、32a)側に位置するように傾斜しているようにすることができる。これにより、突起部(34)に付着した水滴(51、52)が溜まって膜を形成してしまうことを防止することができる。
さらに、圧力導入孔(31、32)の壁面に親水処理を施すことができる。これにより、水滴(51、52)の排出性を高めることができる。
本発明の第2の特徴では、ポート部(60)は、複数の圧力ポート(61、62)からなることと、当該ポート部(60)の一端側に、複数の圧力ポート(61、62)の各開口部(61b、62b)からポート部(60)の一端側に広がるテーパ状の室内傾斜部(33)を有することを特徴とする。
これにより、圧力検出室(15)に結露によって発生した水滴(51、52)をいずれかの圧力ポート(61、62)から排出させることができ、すべての圧力ポート(61、62)が水滴(51、52)によって閉塞してしまうことを防止することができる。
この場合、複数の圧力ポート(61、62)のうち少なくとも1つの圧力ポート(61)におけるケース(10)側に開口する開口部(61b)に対向するように室内傾斜部(33)に設けられた突起部(34)を備えることができる。
これにより、すべての圧力ポート(61、62)に水滴(51、52)が垂れ落ちないようにすることができる。
また、突起部(34)のうちケース(10)に対向する面は、当該ケース(10)に対向する面のうち突起部(34)の先端側が室内傾斜部(33)側よりも各開口部(61b、62b)側に位置するように傾斜しているようにすることができる。
これにより、水滴(51、52)を排出しやすくすることができ、突起部(34)に付着した水滴(51、52)による膜の形成を防止することができる。
この場合、圧力導入孔(31、32)の壁面に親水処理を施すことで、水滴(51、52)の排出性を高めることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される圧力センサは、主に水蒸気を多く含む空気の圧力を測定する自動車用圧力センサとして構成されるものである。例えば、ディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム(DPFシステム)を構成する一部品として、排気ガスの圧力を測定するために使用される圧力センサや、例えば、エンジンの電子制御において、空気と燃料の比を最適にするEFIシステムにおいて、エンジンへの吸入空気の圧力を測定する圧力センサとして使用される。
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される圧力センサは、主に水蒸気を多く含む空気の圧力を測定する自動車用圧力センサとして構成されるものである。例えば、ディーゼルエンジンの排気ガス浄化システム(DPFシステム)を構成する一部品として、排気ガスの圧力を測定するために使用される圧力センサや、例えば、エンジンの電子制御において、空気と燃料の比を最適にするEFIシステムにおいて、エンジンへの吸入空気の圧力を測定する圧力センサとして使用される。
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサの全体概略断面構成を示す図である。この図に示されるように、圧力センサ100は、ケース10と、圧力検出素子20と、ポート部30とを備えて構成されている。
ケース10は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)やエポキシ樹脂等の樹脂材料を、金型を用いて型成形してなるものであり、外部と接続される複数のターミナル11がインサート成型されたものである。また、ケース10の上端面12には、圧力検出素子20を設置するための凹部13が設けられている。
ターミナル11の一端部は、ケース10の側面に設けられた開口部14内に露出するように配置されている。このケース10の開口部14の部分は、当該開口部14内に位置する各ターミナル11の一端部と共に、本圧力センサ100におけるコネクタ部として構成される。つまり、開口部14は、配線部材等を介して図示しない外部機器に接続可能になっている。このようなターミナル11として、例えば銅や42アロイなどの導電材料よりなるものが採用される。なお、ターミナル11の他端部における凹部13での露出部分には金メッキなどが施されており、ボンディングパッドとして機能するように構成されている。
圧力検出素子20は、圧力を検出してその検出値に応じたレベルの電気信号を発生するものであり、ピエゾ抵抗効果を利用したものである。この圧力検出素子20はセンサチップとして構成され、圧力に応じたレベルの電気信号として電圧を検出するセンシング部を備えている。具体的に、圧力検出素子20は、歪み部としてのダイヤフラムを有し、このダイヤフラムに拡散抵抗などにより形成されたブリッジ回路などを備えたセンシング部を有している。このような圧力検出素子20は、ケース10の凹部13に固定されたガラス台座上に接着固定されている。
なお、ケース10の凹部13には図示しない回路チップが備えられている。当該回路チップは、圧力検出素子20に対する駆動信号の出力や外部への検出用信号の出力、圧力検出素子20からの電気信号を入力し、演算・増幅処理して外部へ出力する等の機能を有する制御回路等を備えたものである。
上記圧力検出素子20と回路チップとの間、回路チップとターミナル11のボンディングパッドとの間は金やアルミニウム等のボンディングワイヤ21で接続されている。
そして、ケース10の凹部13内には、電気絶縁性および耐薬品性に優れたフッ素ゲルやフッ素ゴム等からなる保護部材22が充填されている。この保護部材22により、圧力検出素子20、回路チップ、ターミナル11、ボンディングワイヤ21、圧力検出素子20とボンディングワイヤ21との接続部、回路チップとボンディングワイヤ21との接続部、およびターミナル11とボンディングワイヤ21との接続部が被覆され、薬品からの保護、電気的な絶縁性の確保、並びに防食などが図られている。
本実施形態では、2層保護構造の保護部材22が採用される。例えば、凹部13内において下層に位置する保護部材として、ターミナル11とケース10との界面等からの気泡の発生を抑制するために高弾性率を持ち、且つ耐薬品性を有する材料からなるフッ素系のゴム材料等が採用される。また、凹部13内において上層に位置する保護部材として、圧力検出素子20およびボンディングワイヤ21に応力を与えないような低弾性率を持ち、且つ耐薬品性を有する材料からなるフッ素系のゲル材料やフロロシリコンゲル等が採用される。
ポート部30は、圧力検出素子20に圧力媒体を導くものであり、ケース10の上端面12を覆うようにケース10に対して一端側が接着剤等によって連結されている。これに伴い、ケース10とポート部30との間に圧力検出室15が形成されている。また、ポート部30の他端側は、ケース10とは反対側の方向へ突出しており、その内部には突出先端から上記圧力検出室15に通じる第1圧力導入孔31および第2圧力導入孔32が形成されている。これら圧力導入孔31、32は、ポート部30の長軸方向に延びるように形成されている。そして、インテークマニホルドの吸気などの圧力媒体が、圧力導入孔31、32から圧力検出室15に導かれるようになっている。
このようなポート部30は、例えば上記ケース10と同様に、PBT、PPSなどの耐熱性を有する樹脂材料からなり、金型を用いてこれらの樹脂材料を型成形してなるものである。また、ポート部30の外周部には、Oリング40が設けられ、本圧力センサ100は、当該Oリング40を介して図示されないセンサ取付部に対して気密に取り付け可能になっている。
上記構成を有する圧力センサ100では、ポート部30においてケース10との連結により構成される圧力検出室15に室内傾斜部33が設けられている。この室内傾斜部33は、ポート部30の一端側に、各圧力導入孔31、32の各開口部31a、32aからポート部30の一端側に広がるテーパ状に設けられている。すなわち、室内傾斜部33は、ケース10とポート部30との連結部分付近から各圧力導入孔31、32側にかけて傾斜している。
この室内傾斜部33は、圧力検出室15に結露によって水滴51、52が発生した際、この傾斜を利用して水滴51、52を各圧力導入孔31、32に滑り落とし、水滴51、52を圧力センサ100の外部に排出する機能を有している。
そして、図1に示されるように、第1圧力導入孔31および第2圧力導入孔32を有するポート部30に突起部34が設けられている。この突起部34は、室内傾斜部33のうち第1圧力導入孔31においてケース10側に開口する開口部31aに対向するように室内傾斜部33に設置されている。すなわち、突起部34は、突起状の板部分を有しており、当該板部分が第1圧力導入孔31の開口部31aに対向するようにされている。
上記突起部34は、ポート部30が形成される際に、ポート部30と共に一体成形され、ポート部30の一端側を圧力導入孔31、32に見ると、突起部34が第1圧力導入孔31側に半円状に設けられた状態になっている。これにより、第1圧力導入孔31の開口部31aが突起部34に対向することとなる。
この場合、突起部34と圧力検出素子20との間に水が溜まらないように、突起部34と圧力検出素子20との間に十分な空間を設けることが好ましい。本実施形態では、突起部34とケース10側の上端面12との距離を例えば3〜4mmとしている。
他方、第2圧力導入孔32においてケース10側に開口する開口部32aに対向するものはなく、当該開口部32aはケース10に対向しているのみである。上述のように、室内傾斜部33の傾斜によって結露による水滴51、52を各圧力導入孔31、32に導くために、第2圧力導入孔32の開口部32aとケース10の上端面12との間は、表面張力によって水滴51、52が溜まらないように十分な空間になっていることが好ましい。以上が、本実施形態に係る圧力センサ100の全体構成である。
次に、上記構成を有する圧力センサ100において、圧力検出室15に水が進入した場合の作動について説明する。上記圧力センサ100を例えばDPFシステムの一部として用いた場合、水蒸気を含む圧力媒体の圧力を検出することとなる。このため、図1に示されるように、圧力検出室15内に導入された圧力媒体によって、圧力検出室15内に結露による水滴51、52が発生する。
結露によって生じる水滴51、52は、圧力検出素子20の表面にも付着することがある。このように、圧力検出素子20やケース10に付着した水滴51、52は、例えば重力や振動等によって室内傾斜部33に垂れ落ち、室内傾斜部33の傾斜によって第2圧力導入孔32を介して圧力センサ100の外部に排出される。
このように結露が生じた場合であって、突起部34上に水滴52が発生した場合、上述のように突起部34が第1圧力導入孔31の開口部31aに対向するように配置されているため、水滴52は突起部34の側面から垂れ落ちる際に第1圧力導入孔31ではなく第2圧力導入孔32に垂れ落ちる可能性が高くなる。
すなわち、複数の圧力導入孔31、32のうち第1圧力導入孔31の開口部31a上に突起部34を配置することで、水滴51、52が第1圧力導入孔31に進入しにくくすることができる。これにより、第1圧力導入孔31が水滴51、52によって閉塞する確率が低下し、閉塞に対する信頼性が向上する。
ここで、図1に示されるように、水滴51、52が積極的に第2圧力導入孔32に導かれた場合、第2圧力導入孔32内に当該第2圧力導入孔32を完全に塞ぐ水滴53が形成される可能性があるが、当該水滴53は重力や振動等によって圧力センサ100の外部に排出される。他方、第1圧力導入孔31は閉塞されないため、圧力媒体を圧力検出室15に確実に導くことができる。
以上説明したように、本実施形態では、ポート部30に圧力媒体を圧力検出室15に導入する圧力導入孔31、32を複数設けると共に、そのうち少なくとも1つの第1圧力導入孔31におけるケース10側の開口部31a上に、当該開口部31aに対向する突起部34を設けたことを特徴としている。
これにより、圧力検出室15に結露によって水滴51、52が発生したとしても、突起部34によって第1圧力導入孔31の開口部31aを覆うことで、水滴51、52が突起部34に阻まれて第1圧力導入孔31の開口部31aに進入する確率を低下させることができる。したがって、圧力検出室15に結露が生じたとしても、水滴51、52によって全ての圧力導入孔31、32が閉塞されてしまうことを防止することができ、圧力検出室15に圧力媒体の圧力伝達がなされなくなる不具合を回避することができる。
また、水滴53によって第2圧力導入孔32が閉塞されたとしても、開口部31aの上部に突起部34が設けられた第1圧力導入孔31から圧力媒体を圧力検出室15に導入することができ、圧力を検出し続けることができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記第1実施形態では、1つのポート部30に複数の圧力導入孔31、32が設けられた圧力センサ100について説明したが、本実施形態では、1つの圧力導入孔が設けられた圧力ポートがポート部に複数設けられることが特徴となっている。
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記第1実施形態では、1つのポート部30に複数の圧力導入孔31、32が設けられた圧力センサ100について説明したが、本実施形態では、1つの圧力導入孔が設けられた圧力ポートがポート部に複数設けられることが特徴となっている。
図2は、本発明の第2実施形態に係る圧力センサの全体概略断面構成を示す図である。この図に示されるように、本実施形態では、ポート部60は複数の圧力ポート61、62を備えている。これら各圧力ポート61、62には、ポート部60の一端側から他端側に貫通する圧力導入孔61a、62aがそれぞれ設けられている。
また、ポート部60においてケース10との連結により構成される圧力検出室15に室内傾斜部33が設けられている。この室内傾斜部33は、ポート部60の一端側に、各圧力導入孔61a、62aの各開口部61b、62bからポート部60の一端側に広がるテーパ状に設けられている。
そして、室内傾斜部33には、各圧力ポート61、62のうち少なくとも1つの圧力ポート61におけるケース10側に開口する開口部61bに対向するように突起部34が設けられている。この突起部34においてケース10に対向する面は、当該ケース10に対向する面のうち突起部34の先端側が室内傾斜部33側よりも各開口部61b、62b側に位置するように傾斜している。
なお、本実施形態では、図1に示される圧力センサ100の構成に対して、ポート部60の構成のみが異なっており、他の構成部材は図1に示されるものと同様のものが採用される。
このようなポート部60の構成においても、傾斜した室内傾斜部33によって、圧力検出室15に結露によって発生した水滴51、52を各圧力ポート61、62から排出しやすくすることができ、突起部34に付着した水滴52による水の膜の形成を防止することができる。
また、水滴51、52を排出する圧力導入孔61a、62aが複数設けられているため、各圧力導入孔61a、62aが水滴によって閉塞される確率を下げることができ、すべての圧力導入孔61a、62aが閉塞してしまうことを防止することができる。
さらに、各圧力導入孔61a、62aの各開口部61b、62bのうち1つの開口部61b上に当該開口部61bを覆うように突起部34が設けられているため、突起部34に覆われた開口部61bに水滴51、52が垂れ落ちないようにすることができる。
すなわち、図2に示されるように、水滴53によって圧力導入孔62aが閉塞されてしまったとしても、開口部61b上に突起部34が設けられた圧力導入孔61aは閉塞されないため、圧力媒体を圧力検出室15に導くことができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、ポート部30に2つの圧力導入孔31、32を設けているが、圧力導入孔はポート部30に複数備えられていれば良く、2つに限らず3つ以上あっても構わない。この場合、少なくとも1つの圧力導入孔のケース側の開口部に対向するように突起部34を設ければ良い。
上記実施形態では、ポート部30に2つの圧力導入孔31、32を設けているが、圧力導入孔はポート部30に複数備えられていれば良く、2つに限らず3つ以上あっても構わない。この場合、少なくとも1つの圧力導入孔のケース側の開口部に対向するように突起部34を設ければ良い。
上記実施形態では、ポート部30に突起部34を一体成形しているが、突起部34をポート部30とは別体として型成形したものを用意し、当該突起部34を接着剤等によって室内傾斜部33に取り付けることもできる。
上記実施形態では、突起部34のうちケース10と対向する面は、ケース10の上端面12と平行になっているが、この突起部34のうちケース10に対向する面が、当該ケース10に対向する面のうち突起部34の先端側が室内傾斜部33側よりも各開口部14側に位置するように傾斜するようにしても構わない。これにより、さらに水滴52が垂れ落ちやすいようにすることができる。すなわち、突起部34とケース10との間に水滴52が溜まって膜が形成されないようにすることができる。この場合、第1圧力導入孔31から圧力検出室15に圧力媒体を導入するため、突起部34によって第1圧力導入孔31の開口部31aが閉じられないようにすることが好ましい。
また、特定の圧力導入孔の上部に突起部34を設け、水滴51、52がその圧力導入孔に落ちずに他の圧力導入孔に落ちるように積極的に誘導することで、上部に突起部34が設けられた圧力導入孔の水滴51、52による閉塞の確率をさらに低減し、信頼性を向上させることができる。
上記第1実施形態では、室内傾斜部33に突起部34が設けられたものが示されているが、当該突起部34がない圧力センサ100を構成することもできる。すなわち、圧力検出室15に少なくとも室内傾斜部33が設けられていれば、水滴51、52が各圧力導入孔31、32の開口部31a、32aに進入する確率を低下させることができ、各圧力導入孔31、32が閉塞してしまうことを防止することができる。上記第2実施形態についても同様に各圧力導入孔61a、62aの閉塞を防止することができる。
各実施形態に示される圧力センサに設けられる各圧力導入孔31、32、61a、62aの壁面に親水処理を施すこともできる。これにより、圧力検出室15内に発生した水滴51、52、53の排出性を高めることができる。
10…ケース、11…ターミナル、12…上端面、13…凹部、15…圧力検出室、20…圧力検出素子、30…ポート部、31、32…圧力導入孔、31a、32a…開口部、33…室内傾斜部、34…突起部。
Claims (8)
- 外部と接続されるターミナル(11)がインサート成型されたケース(10)と、
前記ターミナル(11)に電気的に接続された状態で前記ケース(10)の上端面(12)に設けられた凹部(13)に配置されると共に、圧力検出を行う圧力検出素子(20)と、
柱形状の一端側が前記ケース(10)に連結されることで前記ケース(10)の上端面(12)との間に圧力検出室(15)を構成し、前記柱形状の一端側と他端側とが貫通すると共に前記圧力検出室(15)および前記圧力検出素子(20)へ圧力媒体を導入するポート部(30)とを備えた圧力センサであって、
前記ポート部(30)は、
複数の圧力導入孔(31、32)を有することと、当該ポート部(30)の一端側に、前記複数の圧力導入孔(31、32)の各開口部(31a、32a)から前記ポート部(30)の一端側に広がるテーパ状の室内傾斜部(33)を有することを特徴とする圧力センサ。 - 前記複数の圧力導入孔(31、32)のうち少なくとも1つの圧力導入孔(31)における前記ケース(10)側に開口する開口部(31a)に対向するように前記室内傾斜部(33)に設けられた突起部(34)を有していることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
- 前記突起部(34)のうち前記ケース(10)に対向する面は、当該ケース(10)に対向する面のうち前記突起部(34)の先端側が前記室内傾斜部(33)側よりも前記各開口部(31a、32a)側に位置するように傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
- 前記圧力導入孔(31、32)の壁面に親水処理を施したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の圧力センサ。
- 外部と接続されるターミナル(11)がインサート成型されたケース(10)と、
前記ターミナル(11)に電気的に接続された状態で前記ケース(10)の上端面(12)に設けられた凹部(13)に配置されると共に、圧力検出を行う圧力検出素子(20)と、
柱形状の一端側が前記ケース(10)に連結されることで前記ケース(10)の上端面(12)との間に圧力検出室(15)を構成し、前記柱形状の一端側と他端側とが貫通すると共に前記圧力検出室(15)および前記圧力検出素子(20)へ圧力媒体を導入するポート部(60)とを備えた圧力センサであって、
前記ポート部(60)は、圧力導入孔(61a、62a)をそれぞれ備えた複数の圧力ポート(61、62)からなることと、当該ポート部(60)の一端側に、前記複数の圧力ポート(61、62)の各開口部(61b、62b)から前記ポート部(60)の一端側に広がるテーパ状の室内傾斜部(33)を有することを特徴とする圧力センサ。 - 前記複数の圧力ポート(61、62)のうち少なくとも1つの圧力ポート(61)における前記ケース(10)側に開口する開口部(61b)に対向するように前記室内傾斜部(33)に設けられた突起部(34)を有していることを特徴とする請求項5に記載の圧力センサ。
- 前記突起部(34)のうち前記ケース(10)に対向する面は、当該ケース(10)に対向する面のうち前記突起部(34)の先端側が前記室内傾斜部(33)側よりも前記各開口部(61b、62b)側に位置するように傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の圧力センサ。
- 前記圧力ポート(61、62)の圧力導入孔(61a、62a)の壁面に親水処理を施したことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1つに記載の圧力センサ。
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-
2007
- 2007-05-24 JP JP2007137445A patent/JP2008292268A/ja not_active Withdrawn
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