JP2008291839A - マイクロタービンコジェネレーションシステムの遠隔監視システムおよび故障診断方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定の関係にある少なくとも2つの測定データを測定し、その測定されたデータを蓄積し、少なくとも2つの測定データを所定の関係に基づいて正規化し、正規化されたデータを時間軸に沿って、イレギュラーな変化があるか否かを監視するシステムの診断方法である。所定の関係は、少なくとも2つの測定データの測定対象の関係が、線形関係で表される、もしくは、線形関係で近似される関係である。
【選択図】図21
Description
マイクロタービンコジェネレーションシステムにおいては、大気から吸気した空気は圧縮機211で圧縮され、圧縮空気は燃焼器212に供給される。燃料ガスは燃料ガス圧縮機202から燃焼器212に供給される。燃焼器212では、圧縮機211から圧縮空気を供給することによって燃料ガスが燃焼される。
・マイクロタービンおよびその機器類 電気事業法、発電用火力設備の技術基準、経済産業省(METI)告示第333号第1条第5号 [1]
・エンクロージャー 消防法、消防法施行令 [2]
・パワーコンディショナ(PCS) 電気事業法、電気設備に関する技術水準、社団法人日本電気協会規格 [3]
・燃料ガス圧縮機 ガス事業法、社団法人日本ガス協会規格 [4]
・排熱回収装置 労働安全衛生法、ボイラー及び圧力容器安全規則 [5]
(1) 損壊事故時に、破片が外部に飛散してはならない。
(2) 過速度停止及び過昇温停止の状態でも十分な強度を有しなければならない。
(3) 定格負荷を遮断した場合、ロータ速度が過速度停止に達してはいけない。
(4) 潤滑油圧力が極端に低下しても、ガスタービンエンジンは安全に停止できなければならない。
(5) ガスタービン及び付属設備は、最高使用圧力の1.5倍の水圧または最高使用圧力の1.25倍の気圧に耐えなければならない。
図4は、再生器の熱交換コアを示す。
再生器は高密度オフセットフィンをブレージング(ろう付け)で接合したプレート&フィンタイプの熱交換コア8−1を有している(図4参照)。コア材料には、SUS430をベースにMo、Nb、Si、Mn等を添加しCを極めて低く抑え、耐熱性、耐酸化性、耐粒界腐食性を向上させた改良フェライトが使われた。
分散型電源の系統連系のための要件は、電気事業法及び電気設備技術基準で定められており、電気技術指針JEAG9701でより具体的に示されている。日本の電力線は三相三線が一般的であり三相四線を基本とする欧米と異なる。また系統連系においては単一力率が要求され、受動及び能動の2種類の単独運転検知機能が要求されるなど、電力品質および系統連系保護機能の要件が細部において欧米と異なっている。開発したPCSは、JEAG9701に準拠して計画され、系統連系シミュレータを用いた定常特性試験、連系保護機能試験、単独運転検出試験、過渡応答試験などの検証試験が実施された。電力会社による書類審査、立会試験により本製品(PCS)が日本の技術基準を満足するものであることが認められた。検証試験の結果は以下に述べられる。
燃料ガス圧縮機は油冷式スクリュコンプレッサを用いている。図6に示すように、燃料ガス圧縮機9は、操作盤91、潤滑油フィルタ92、潤滑油クーラ93、燃料ガス入口圧力スイッチ94、潤滑油セパレータ95、潤滑油タンク96、スクリューコンプレッサ97、インバータ98、燃料ガス遮断弁99およびモータ100を有している。燃料ガス圧縮機9の吐出し圧力と流量は、可変速制御とアンロード制御により調整される。圧縮機は、高圧ガスレシーバタンクを持たないけれども、マイクロタービンの起動停止、負荷変動など広範な運転に対応できる。
パッケージに内蔵する排熱回収装置11には、温水ヒータ、蒸気ボイラーがある。温水ヒータと蒸気ボイラーの基準と規格は、労働安全衛生法とボイラー及び圧力容器安全規則に規定されている。これらの基準と規格に、圧力や伝熱面積による区分、設計要件や検査方法、有資格技術者の要否などが定められている。
マイクロタービンコジェネレーションパッケージは、技術基準で要求される監視項目をはじめ、吸気温度や燃料制御弁開度、発電電力やインバータ温度、排熱回収量などを監視できる機能を有した遠隔監視システムを備えている。マイクロタービンコジェネレーションパッケージはデータを一時的に蓄えるローカルデータサーバーを有し、ISDN回線で遠隔監視センター又はデータセンターの中央データサーバーにデータを転送する。パッケージの異常発生の有無は監視センターのスタッフにより24時間監視され、異常発生時には専門の技術者がデータを分析し適切な処置がとられる。また、顧客もインターネットを経由してデータベースにアクセスすることができ、運転記録の出力などに利用している。
マイクロタービンの基準と規格
発電用火力設備技術基準及び経済産業省告示第333号第1条第5項への適合性検証は、発電技術検査協会(JAPEIC)の監督下で行われ認証された。また試験レポートが経済産業省に提出され受理された。以下に、主要な試験結果を示す。
スピンテスターにタービンロータとハウジング、その他の部品を組み付けて、空気タービンでタービンロータを駆動してタービンロータが破壊するまで試験を行った。タービンホイールには予め微小なスリットを設け、ほぼ均等に三分割するようにした。図9に試験装置の断面を示し、図10にタービンロータ破壊後のハウジングを示す。タービンロータは75859rpmで破壊したが、破片がハウジングの外部に飛散しないことが確認された。
ロータ速度を過速度限界まで上昇させてトリップさせた。図11に、試験時のデータを示す。ロータの速度を72500rpm近傍で約4秒間保持した後、ロータ速度制限に達し、燃料制御弁及び燃料遮断弁が閉止し、ロータが停止した。停止後のロータに変形や破壊などの異状が無いことが確認された。
定格出力で運転中に、負荷を瞬時に遮断した。図12に、試験データを示す。ロータ速度は負荷遮断によって上昇するが、燃料制御弁及び燃料遮断弁が閉止して、速度上昇が過速度限界を超えないことが確認された。
定格出力で運転中に潤滑油ポンプを強制的にトリップさせ、軸受に損傷を与えないかどうかを検証した。潤滑油ポンプ停止により、潤滑油圧力の低下が検出されて燃料遮断弁が閉止され、約100秒後にロータが停止した。これを4回繰り返し、トリップ前後の潤滑油中の微小な摩耗紛をフェログラフ分析にかけた。分析の結果、軸受の異状は見られず、エンジンが安全に停止できることが確認された。
マイクロタービンのハウジング及び再生器に、最高使用圧力の1.25倍の空気圧力をかけて5分間保持し、部品に変形や破壊が無いことを確認した。また、最高使用圧力、最高使用温度における再生器のエレメントの発生応力を有限要素法による計算で求め(図13参照)、それが材料の許容応力内であることを確認した。図13において、図面の上部に再生器エレメントの計算範囲を示し、図面の下部において再生器エレメントの外観を示している。
PCSの性能及び系統連系保護機能を検証するため、マイクロタービンパッケージについて、系統シミュレータと負荷抵抗器、各種計測器を用いて以下の試験を行った。試験装置の構成を図14に示す。試験方法及び評価基準は、JEAG9701及び電気安全環境研究所(JET)の小型太陽電池認証試験を参考にして定めた。
綜合電流歪率(THD)、力率、漏洩電流、電圧上昇抑制機能、ソフトスタート機能、ソフトストップ機能、系統電圧追従性、系統周波数追従性を確認した。定格出力運転時のTHDは約2.5%、力率は0.99以上であり、全ての特性が判定基準を満足した。
系統の過電圧、不足電圧、過周波数、不足周波数などの異常を擬似的に作り、異常発生から解列までの時間、電圧、周波数を測定した。各検出機能とも、判定基準内に作動することが確認された。
系統の停電を擬似的に発生させ、単独運転を検出して解列するまでの時間を計測した。受動式単独運転検知は0.3秒以上、0.5秒以内に作動すること、能動式単独運転検知は0.5秒以上、1.0秒以内に作動し、いずれも判定基準を満足することが確認された。
系統電圧、系統電圧位相、系統電圧不平衡を急変させたときに出力電圧が過度に変動しないことを確認した。これらの条件のもとで、電流の変動が定格電流の150%以下で電流変動時間が0.5秒以下であることが要求される。図15は、系統電圧位相が10°変化した時の測定結果を示す。測定結果は、電流歪が定格電流の100%以下、変動時間が1サイクル以内であり、判定基準を満足していることを示している。
パッケージから1mの距離、1.2mの高さでの騒音スペクトルの測定結果を図16に示す。結果は、500Hzオクターブバンドにピークがみられ、高周波成分は減衰していることを示している。騒音はパッケージの前面でやや大きい値を示しているが、全体として65dB前後を示している。図17にパッケージ底面の振動スペクトルの測定結果を示す。中心周波数バンドは62Hzにあり、35dB前後の値を示している。マイクロタービンパッケージは低騒音、低振動、軽量という特長により、病院やホテル、コンサートホールなど静粛性を要求される建物の屋上に設置されている(図18参照)。
上述のマイクロタービンコジェネレーションシステムに適用可能な遠隔監視および故障診断の実施形態を図20乃至図41を参照して説明する。
遠隔監視システムのハードウェア構成が図20に示される。マイクロタービンコジェネレーションシステムは、PCS制御ボード、マイクロタービンエンジン制御ボード、システム制御ボードの3枚のマイクロプロセッサ搭載制御ボードを持つ。それぞれの制御ボードはRS485データ通信バスで接続され、システム制御ボードはRS232C通信バスでローカルデータサーバ(LDS)に接続される。3つの制御ボードは、マイクロタービンコジェネレーションシステム内に配置されており、マイクロタービンコジェネレーションシステムの運転を制御する。LDSもマイクロタービンコジェネレーションシステム内に配置されるか、またはマイクロタービンコジェネレーションシステムの近傍に設置される。
系統異常
マイクロタービンエンジンが93kWの発電出力で運転されているときに起こった“ロータ加速度過大”による緊急停止の前後の、10msecサイクルサンプリングの高速過渡データが図22に示される。系統電圧(GV)および発電出力(POW)が約70msec遅れ時間をもってマイクロタービンエンジン制御ボードに記録される。というのは、これら系統電圧と発電出力はPCS制御ボードを介して転送されるからである。10msec高速データの場合には、この遅れ時間を考慮に入れなければいけない。図は、ロータ加速度(ACC)が突然上昇し、一旦低下した後再び上昇して、それから徐々に低下していることを示している。ロータ加速度上昇とほぼ同時に燃料制御弁(FCV)が閉じ、若干遅れて、発電出力が低下し、ロータ速度(NR)が上昇している。系統電圧と発電出力は移動平均処理が行われているため、階段状の変化を示している。しかしながら、実際の系統電圧と発電電力は急激に変化している。これは、ドロップロードが発生した時の典型的な過渡データを示している。この際、系統電圧(GV)の450Vから400V以下への一時的な低下が確認され(図22参照)、系統電圧変動による緊急停止であると判断された。ロータ速度のコーストダウンの様子や潤滑油温度の変化などから、機械的な損傷がないことが確認され、ユーザに再起動可能が通知された。図22に示す停止の際、現地では強い雷が発生していたとの報告があり、それが系統電圧変動の原因と推定された。
発電出力80kWで運転中のマイクロタービンエンジンが、”フレームアウト”により緊急停止した前後の、高速過渡データが図25に示される。ロータ加速度(ACC)が急減し、同時に燃料制御弁(FCV)が全開になり、すぐに全閉になっている。少し遅れて、発電出力(POW)が低下し、ロータ速度(NR)が上昇している。制御ロジックは、燃料制御弁(FCV)が全開になったのを、”フレームアウト”と判断して緊急停止した。この際、ロータ速度(NR)が瞬時、低下し復帰しているのがみられた。圧縮機吐出圧力(CDP)に、それに関連した変化がみられないことから、実際にはロータ速度は変化しておらず、ロータ速度信号の一時的な欠落が原因であると判断された。
マイクロタービンエンジンが80KWの発電出力で運転されているときに起こった“ロータ加速度過大”による緊急停止の前後の、高速過渡データが図27に示される。ロータ加速度(ACC)上昇と同時に燃料制御弁(FCV)が閉じ、発電出力(POW)が低下し、ロータ速度(NR)が一旦低下した後上昇している。この際、圧縮機吐出圧力(CDP)が一時的に、280kPaから100kPa近くまで急低下している。図28に、この緊急停止の、ロータ速度(NR)と圧縮機吐出圧力(CDP)の関係を示す。連続運転点から、ロータ速度がわずかに増加しながらCDPが急低下し、その後回転速度の低下と共に圧力が回復するサイクルを描いている。これは、図29に示された過去のデータとの比較により、圧縮機のストールによる緊急停止と判断された。図29の場合、圧力低下を3回繰り返してエンジンが停止している。図28の場合には、強化されたドロップロード検知機能によって、初めの圧力低下で停止され、機械的な損傷が防がれている。コーストダウン時のロータ速度、潤滑油温度の推移などから、再起動可能との判断がユーザに通知され、運転が復帰された。
典型的な冷間起動時の中速過渡データを図30に示す。15000rpmで40秒間パージした後、燃料を供給して着火させ、28000rpmで60秒間保たれた後、定格ロータ速度68000rpmまで昇速される。その後、発電出力(POW)が定格負荷まで上昇される。
性能低下
あるマイクロタービンエンジンの発電出力(POW)と吸気温度の約2ヵ月半にわたる、CDSに蓄積された長期トレンドを、図33に示す。発電出力は吸気温度の影響を受けるので、日毎に変化しながら緩やかに推移しているが、特段の問題はないように思われる。これを横軸に吸気温度、縦軸に出力をとって示すと、図34になる。ガスタービンは、吸気温度が上がると発電出力が下がる、いわゆる出力低下特性を持つので、データは右下がりの傾向を示している。しかし、通常は、データが一つの線に沿って分布するはずのものが、図34のグラフでは広い範囲に分布している。この分布傾向を時系列で分析するために、他の条件にかかわらず出力低下の傾きを一定として、個々のデータから出力低下開始点温度(DST)を計算で求めた。図35は、DSTのトレンドを示す。DSTは途中まで25℃前後の一定値を保持しているが、ある時点から明確な低下傾向を示しており、一ヶ月後には15℃以下になっている。総合的な分析から、燃焼器の劣化が予想されたので、マイクロタービンを計画停止して点検が行われ、劣化した燃焼器が交換された。燃焼器交換後は性能が回復した。
あるマイクロタービンエンジンの潤滑油圧力と潤滑油温度の約一年間にわたる長期トレンドを、図36に示す。潤滑油温度と圧力は調節弁によってある程度制御されているが、長期的には吸気温度の影響を受けて変化する。潤滑油温度が冬季は下がり、夏季は上がるため、潤滑油圧力は逆に冬季に高く、夏季に低くなる。図36は、冬季から夏季にかけて潤滑油圧が緩慢に低下しているのを示しており、特に異状はないように見受けられる。これを、横軸に潤滑油温度、縦軸に潤滑油圧力をとると、図37のように示される。潤滑油温度と圧力は、本来リニアな関係にあるので、データは一直線上に分布するはずだが、図には広い分布が示されている。この分布傾向を時系列で分析するために、他の条件に拘らず圧力低下の傾きを一定として、個々のデータから潤滑油温度60℃で正規化した潤滑油圧力(NLP)を計算で求めた。図38は、NLPのトレンドを示す。ほぼ一定で推移していたNLPが、ある時点から低下傾向を示しているのが、明確にわかる。潤滑油の発泡(oil foaming)による潤滑油タンクの潤滑油レベルの低下があり潤滑油ポンプの吐出圧力の低下があったので、低下傾向を示してから約一ヶ月半後に、マイクロタービンが計画停止され整備が行われた。潤滑油の補充と潤滑油シール分離エアバッファラインの洗浄を行った。整備後、圧力は回復し、一定値を保持するようになった。
あるマイクロタービンエンジンの潤滑油温度と潤滑油戻り温度、吸気温度の約3ヶ月にわたる長期トレンドを、図39に示す。潤滑油温度は軸受に送る潤滑油の温度であり、潤滑油戻り温度は軸受での潤滑を終えて温度の上昇した潤滑油の温度である。潤滑油温度は吸気温度の影響を受けて変化し、潤滑油温度と潤滑油戻り温度の差は軸受や発電機に異状がなければほぼ一定を保つ。図39に示された各温度は、ほぼ一定の関係を持って推移しており、特に問題は無いように見受けられる。これを、横軸に吸気温度、縦軸に潤滑油温度をとると、図40のように示される。潤滑油温度と潤滑油戻り温度とも、ほぼ一直線上に分布しているが、それぞれ約10℃高い位置に分布しているグループがあることがわかる。この分布傾向を時系列で分析するために、他の条件に拘らず吸気温度と潤滑油温度とが成す傾きが一定である前提で、個々のデータから吸気温度15℃で正規化した潤滑油温度(NLT)を計算で求めた。図41は、NLTのトレンドを示す。ほぼ一定値で推移しているNLTが、ある時期だけ高い値を示しているのが分かる。また、潤滑油温度と潤滑油戻り温度の両方が同時に変化していることから、軸受や発電機の問題ではなく、潤滑油冷却系のトラブルが予想された。運転休止日に点検が行われ、潤滑油冷却ファンドライバの劣化が確認され、交換された。
2 操作盤
3 潤滑油クーラ
4 マイクロタービンエンジン
5 吸気サイレンサ
6 パワーコンディショナ(PCS)
7 バッテリ
8 再生器
9 ガス圧縮機
10 サイレンサ
11 排熱回収装置
91 操作盤
92 潤滑油フィルタ
93 潤滑油クーラ
94 燃料ガス入口圧力スイッチ
95 潤滑油セパレータ
96 潤滑油タンク
97 スクリューコンプレッサ
98 インバータ
99 燃料ガス遮断弁
100 モータ
111 循環ポンプ
112 温水熱交換器
113 排熱回収熱交換器
114 排気ガスバイパス弁アクチュエータ
115 コンデンサ
116 制御盤
117 温水タンク
201 マイクロタービン発電装置
202 燃料ガス圧縮機
203 温水ボイラ
211 圧縮機
212 燃焼器
213 タービン羽根車
214 発電機
215 再生器
230 熱交換器
Claims (14)
- 所定の関係にある少なくとも2つの測定データを測定し、その測定されたデータを蓄積し、
前記少なくとも2つの測定データを前記所定の関係に基づいて正規化し、
前記正規化されたデータを時間軸に沿って、イレギュラーな変化があるか否かを監視することを特徴とするシステムの診断方法。 - 前記所定の関係は、前記少なくとも2つの測定データの測定対象の関係が、線形関係で表される、もしくは、線形関係で近似される関係であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記システムはマイクロタービンコジェネレーションシステムであって、前記少なくとも2つの測定データは、マイクロタービンの吸気温度と発電出力であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記システムはマイクロタービンコジェネレーションシステムであって、前記少なくとも2つの測定データは、マイクロタービンの潤滑油温度と潤滑油圧力であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記システムはマイクロタービンコジェネレーションシステムであって、前記少なくとも2つの測定データは、マイクロタービンの吸気温度と潤滑油温度であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- マイクロタービンコジェネレーションシステムの遠隔監視システムであって、
マイクロタービンコジェネレーションシステムの各種運転データを測定する手段と、
前記各種運転データの任意の運転データを高速でサンプリングして記憶する手段と、
前記各種運転データの任意の運転データを低速でサンプリングして記憶する手段と、
前記高速データ及び前記低速データを遠隔監視センターの中央データサーバに送信する手段とを備えたことを特徴とする遠隔監視システム。 - 前記高速データのサンプリングは50ミリ秒以下の周期で行い、前記低速データのサンプリングは5分以上の周期で行うことを特徴とする請求項6に記載の遠隔監視システム。
- 前記蓄積された高速データのサンプリングデータは、マイクロタービンコジェネレーションシステムの緊急停止の前後の測定データであることを特徴とする請求項6に記載の遠隔監視システム。
- 前記マイクロタービンコジェネレーションシステムを制御する制御ボードと、
前記マイクロタービンコジェネレーションシステムの設置場所に備えられるローカルデータサーバとを備え、
前記制御ボードは前記高速サンプリングデータを蓄積し、前記ローカルデータサーバは前記低速サンプリングデータを蓄積することを特徴とする請求項6に記載の遠隔監視システム。 - 前記各種運転データの任意の運転データを中速でサンプリングして記憶する手段と、前記中速データを遠隔監視センターの中央データサーバに送信する手段を備えたことを特徴とする請求項6に記載の遠隔監視システム。
- マイクロタービンコジェネレーションシステムの緊急停止の原因を特定する方法であって、
前記マイクロタービンコジェネレーションシステムの緊急停止の前後のマイクロタービンの回転速度と圧縮機の出口圧力の測定データを蓄積し、
前記測定データを前記マイクロタービンの回転速度を表わす軸と前記圧縮機の出口圧力を表わす軸によって規定される2次元平面にプロットし、
プロットされた軌跡の形状に基づいて前記緊急停止の原因を特定することを特徴とするマイクロタービンコジェネレーションシステムの緊急停止の原因特定方法。 - 前記軌跡が、連続運転点から速度が上昇すると共に圧力も増加し、前記速度が最高速度に達した後に、前記速度と前記圧力が共に直線的に低下する軌跡である場合に、系統電力の異常であると判断することを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 前記軌跡が、連続運転点から圧力が変化せずに速度が低下し、その後前記速度の上昇がほとんどないまま前記圧力が低下する軌跡である場合に、センサ信号の異常であると判断することを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 前記軌跡が、連続運転点から速度が若干上昇しながら圧力が急激に低下し、その後前記速度が低下すると共に前記圧力が上昇する軌跡である場合に、前記圧縮機のストールであると判断することを特徴とする請求項11に記載の方法。
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