JP2008289610A - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】接合部と着用者の体との当接部が擦れて着用者に不快感を与えることが少なく、装着感に優れたパンツ型吸収性物品を提供する。
【解決手段】表面シート(2)と吸収体(4)と裏面シート(3)とを具備し、腹側部の左右両側縁と背側部の左右両側縁とをそれぞれ接合して左右一対のサイド接合部(8)がパンツ本体両側部に形成されてなるパンツ型吸収性物品(1)であって、サイド接合部(8)のパンツ本体内側にサイド緩和部材(16)を設けたパンツ型吸収性物品(1)。
【選択図】図1

Description

本発明はパンツ型吸収性物品に関し、特に、本発明は、装着感に優れたパンツ型吸収性物品に関する。
従来、パンツ型の使い捨ておむつとしては、液透過性の表面シートと液保持性の吸収体と液不透過性の裏面シートとを具備し、腹側部の左右両側縁と背側の左右両側縁とを接合固定してなるものが汎用されている。しかし、上述のパンツ型の使い捨ておむつは、上記接合固定による接合部が着用者のほぼ中心部(体の前後方向に対する中心部)に位置していたため、着用者の動作の度に、該接合部の下端部と着用者の体との当接部が擦れてしまい、着用者の肌を傷つけるなど、その装着性に問題があった。
これに対して、例えば、特許文献1〜2には、サイド固定部の位置を着用者の側部ではなく、別の位置に変更することで、肌への刺激低減を図ったパンツ型おむつが記載されている。しかし、シール位置を変更することで、脚部の動きで違和感が特に違和感が出やすい箇所での刺激低減効果が図られるが、体形がそれぞれ異なる着用者に対してより十分な改善できるパンツ型おむつが求められている。
また、特許文献3には、サイドシールパターンを弧線状溶着部の凹凸を交互に配置し、肌側横線状溶着部の線幅を相対的に大きく、外側横線状溶着部の線幅を相対的に小さくすることで、肌への当たりが柔らかいパンツ型使い捨ておむつが記載されている。しかし、特許文献3に記載のパンツ型使い捨ておむつでは、装着時には前後身頃を開くので、抜本的な解決とはならないものであった。
特開平9−66071号公報 特開平10−317207号公報 特開2000−316898号公報
従って、本発明の目的は、接合部と着用者の体との当接部が擦れて着用者に不快感を与えることが少なく、装着感に優れたパンツ型吸収性物品を提供することにある。
本発明は、表面シートと吸収体と裏面シートとを具備し、腹側部の左右両側縁と背側部の左右両側縁とをそれぞれ接合して左右一対のサイド接合部がパンツ本体両側部に形成されてなるパンツ型吸収性物品であって、サイド接合部のパンツ本体内側にサイド緩和部材を設けたことを特徴とするパンツ型吸収性物品
により前記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品は、サイド接合部の内側にサイド緩和部材が設けられ、肌に直接硬いシール部分が当たることが無いので、肌が傷つくことを防止することができた。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて図面を参照して説明する。
本発明のパンツ型吸収性物品の一実施形態は、図1に示すような使い捨てパンツ型おむつ1である。図1は、パンツ型おむつ1が装着されたときの当該パンツ型おむつ1の構造を概略的に示す斜視図である。図2は、図1に示すパンツ型おむつ1の内側(内装側)を上にし、展開且つ伸長状態における外形形状説明する平面図である。
図示のように、パンツ型おむつ1の本体は、装着者(図示しない)の体表面に当てられる液透過性の表面シート2と、装着時に外表面となる裏面シート3と、裏面シート3の内側面上に固定されて表面シート2によって覆われている液保持性の吸収体4とを有している。少なくとも裏面シート3を含む腹側部(前身頃)5の領域と背側部(後身頃)6の領域とが、身幅方向の左右両側縁で互いにシールにより接合し、突縁状のサイド接合部8をおむつ本体両側部に形成し、これによって、おむつ本体は、装着者の胴が通されるウエスト開口部9と、装着者の下肢が通される左右1対のレッグ開口部10とを有するパンツ形状に成形されている。
また、接合によりウエスト開口部9を形成するウエスト部にはギャザーを形成するためのウエスト弾性部材13が、レッグ開口部10を形成するレッグ部にはギャザーを形成するためのレッグ弾性部材14が、それぞれ設けられている。また、おむつ本体の腹側部5と背側部6とにおいて、吸収体4の長手方向両端縁には、ここから外方に延出する一対のウエストフラップと、上記吸収体4の両側縁から幅方向外方に延出する、腹側部と背側部の左右一対のサイドフラップが配置されている。各フラップにはサイド弾性部材15が配置されている。このため、ウエストフラップおよびサイドフラップは伸縮性を有している。尚、上記表面シート2、裏面シート3、吸収体4及び弾性部材13、14、15の形成材料としては、通常パンツ型使い捨ておむつに用いられるものを特に制限なく用いることができる。また、上記接合は、通常の接着材(例えばホットメルト型接着剤)等により行うことができる。
また、図1に示すパンツ型おむつ1では、サイド緩和部材16がサイド接合部8の内側のおむつ本体に設けられている。
図3は、パンツ型おむつ1における、サイド接合部8およびその周辺の斜視図である。図示されるように、サイド緩和部材16として布状のサイド緩和部材16aが、シール17で形成されたサイド接合部8をまたぐような形状でおむつ本体の前身頃21と、おむつ本体の後身頃22に固定されている。サイド緩和部材16aは図示されるように、全面がおむつ本体に固定されることは必ずしも必要ではなく、左右(着用者に対して胴回り方向)両端が固定され、中央部にあそびが設けられた状態であってもよい。固定手段は特に限定されるものではなく、例えば、接着材、ヒートシール、超音波シールにより行うことができる。
サイド緩和部材16aとしては、肌触りの優しいものであれば、形状および素材は特に限定されるものではないが、布状、シート状のものが好ましい。また、装着者からおむつのズレ落ち等の防止の観点からは、サイド緩和部材として、伸縮性を有するものや皮膚との摩擦係数が高いものであることが好ましい。
このようなサイド緩和部材16aとしては、伸縮性不織布(例えば、ウレタン系不織布、巻縮性繊維不織布)、伸縮性フィルム(例えば、ウレタン系フィルム、オレフィン系エラストマーフィルム)などを挙げることができる。
本実施態様のパンツ型おむつ1は、上述のような構成を有しているので、着用者が激しく動いても接合部8が着用者の体と擦れにくい。従って、該接合部8により着用者の肌を傷つけたりして着用者に不快感を与える恐れが少なく、装着感に優れている。
次に、図4〜7の斜視図もしくは部分断面図を参照して、本発明パンツ型の使い捨ておむつの他の形態について説明する。尚、特に詳述しない点については、上述した図1〜3に示す形態のパンツ型おむつにおいてした説明が適宜適用される。
図4は、別の実施態様のパンツ型おむつのサイド接合部上部を概略的に示す斜視図である。図5は、図4におけるA−A’線断面図である。また、図3に示す符号と同じ符号は、図3におけるものと同じものを意味する。ここでは、伸縮性不織布からなるサイド緩和部材16bをループ形状(たわみ)にしてパンツ本体のサイド部内部に挟み込んでシール固定している。本発明においては、布状のサイド緩和部材16bで上記のようにループ状を形成したものだけでもよいが、図4に示すように、柱状、好ましくは楕円柱状の別のサイド緩和部材16cを巻き込むことが好ましい。別のサイド緩和部材16cとしては、軽量で、弾性を有する材料からなるものが好ましく、例えば、発泡ウレタン、エアレイド不織布、ケミカルボンド不織布、エアスルー不織布、ポリエチレンフォームなどが挙げられる。緩和部材16cを巻き込んだ後、緩和部材16bの上下端を閉じで袋状にしても良い。また緩和部材16bを袋状としなくとも、上記ループが形成し得る空間の形状と、緩和部材16cの形状とがほぼ同じであれば、通常、装着中にループから緩和部材16cが抜け落ちることは無い。
また、図5に示されるように、サイド緩和部材16bのループの両脇は、おむつ本体と固定手段23によりされている。固定手段23は特に限定されるものではなく、例えば接着材やヒートシールや超音波シールにより行うことができる。
図6のサイド接合部上部の斜視図により示される形態のおむつでは、おむつ本体の前身頃21の片端を内側に折り返しループ形状もしくはプリーツ形状を作ってシールし、サイド緩和部材16dを形成したものである。また、図3に示す符号と同じ符号は、図3におけるものと同じものを意味する。図6に示のものでは、前身頃21のサイド端を折り返して、ループ形状を形成しているが、後身頃22のサイド端を折り返してループ形状を形成しても良い。また、おむつの一方のサイドで図示のように前身頃でループ形状にした場合、他方のサイドでは、後身頃でループ形状を形成すると、原反長のズレをなくすことができる。
図7のサイド接合部上部の斜視図により示される形態のおむつでは、おむつ本体の両側を内側に折り返しループもしくはプリーツを作ってシールしたものである。
尚、本発明は、上述の実施態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
本発明のパンツ型吸収性物品は、パンツ型おむつ以外の、その他のパンツ型吸収性物品、例えばショーツ型ナプキン等であってもよい。
本発明の好ましい一実施形態としてのパンツ型おむつの構造を概略的に示す斜視図である。 図1のパンツ型おむつの展開且つ伸長状態における外形形状を説明するための平面図である。 パンツ型おむつのサイド接合部およびその周辺の1例の斜視図である。 パンツ型おむつのサイド接合部およびその周辺の別の例の斜視図である。 図4のパンツ型おむつのサイド接合部およびその周辺の断面図である。 パンツ型おむつのサイド接合部およびその周辺の別の例の斜視図である。 パンツ型おむつのサイド接合部およびその周辺の別の例の斜視図である。
符号の説明
1 パンツ型おむつ
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 腹側部(前身頃)
6 背側部(後身頃)
8 サイド接合部
9 ウエスト開口部
10 レッグ開口部
13 ウエスト弾性部材
14 レッグ弾性部材
15 サイド弾性部材
16、16a、16b、16c、16d、16e サイド緩和部材
17 サイドシール
21 おむつ本体の前身頃
22 おむつ本体の後身頃
23 固定手段

Claims (10)

  1. 表面シートと吸収体と裏面シートとを具備し、腹側部の左右両側縁と背側部の左右両側縁とをそれぞれ接合して左右一対のサイド接合部がパンツ本体両側部に形成されてなるパンツ型吸収性物品であって、サイド接合部のパンツ本体内側にサイド緩和部材を設けたことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
  2. 前記サイド緩和部材がパンツ本体の内側に固定されたことを特徴とする請求項1記載のパンツ型吸収性物品。
  3. 前記サイド緩和部材が伸縮性不織布または伸縮性フィルムであることを特徴とする請求項1または2記載のパンツ型吸収性物品。
  4. 前記サイド緩和部材が、伸縮性不織布または伸縮性フィルムをループ形状にしてパンツ本体の側縁間に両端を挟み込んでシール固定されたものであることを特徴とする請求項1記載のパンツ型吸収性物品。
  5. 前記サイド緩和部材のループ部分の両脇がパンツ本体に固定されていることを特徴とする請求項4記載のパンツ型吸収性物品。
  6. 前記ループ部分が、別の緩和部材を巻き込んでいることを特徴とする請求項4または5記載のパンツ型吸収性物品。
  7. 前記別の緩和部材が発泡ウレタンからなることを特徴とする請求項6記載のパンツ型吸収性物品。
  8. 前記サイド緩和部材が、腹側部および背側部のサイド端の少なくとも一方を折り返し、ループ形状またはプリーツ形状を作成し、シール固定されて形成されたことを特徴とする請求項1記載のパンツ型吸収性物品。
  9. 使い捨てパンツ型おむつであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
  10. ショーツ型ナプキンであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品。
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