JP2008287235A - マイクロレンズアレイ及びその製造方法 - Google Patents

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Yasuo Tsuruoka
恭生 鶴岡
Takeshi Yoshida
健 吉田
Ikuo Mukai
郁夫 向
Takeshi Nojiri
剛 野尻
Masaru Sawabe
賢 沢辺
Koichi Abe
浩一 阿部
Mitsunori Iwamuro
光則 岩室
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Abstract

【課題】 レンズとしての機能を維持しつつ、表裏を平坦化可能なシート状のマイクロレンズアレイを提供する。また、両面が平坦なシート状のマイクロレンズアレイを簡易に製造することを可能にする方法を提供する。
【解決手段】 樹脂シートと、該樹脂シート内に埋設された複数の両凸レンズ体と、を備えるマイクロレンズアレイを提供する。また、シート状の第1の樹脂層の表面に形成された複数の凹部内に、金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液滴を配する工程と、前記液滴を加熱により硬化させて両凸レンズ体を形成する工程と、前記両凸レンズ体を挟んで前記第1の樹脂層と対向する第2の樹脂層を、前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層からなる樹脂シート内に前記両凸レンズ体が埋設されるように形成する工程と、を備えるマイクロレンズアレイの製造方法を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロレンズアレイ及びその製造方法に関する。
マイクロレンズアレイは、微小なレンズ体が配列しているシート状の部材であり、例えば、液晶パネルのようなディスプレイや太陽電池において性能向上のために使用することが検討されている。
マイクロレンズアレイの使用が想定される装置は、各種の目的で設けられた層が積層された多層構造を有している場合が多い。例えば、液晶パネルは、2枚のガラス基板の隙間に液晶や工業用樹脂が充填され、ガラス基板の外側には幾重ものプラスチックフィルムが積層された構造を有する(例えば、特許文献1、2参照)。したがって、液晶パネルにおいて表示品質向上のためにマイクロレンズアレイを採用する場合、その表裏両面が平坦であることが求められる。
特開2005−292407公報 特開2005−292420公報
しかしながら、従来のマイクロレンズアレイの表面には数μmレベルの段差が形成されているために、多層構造を有する装置の積層構造の内部にマイクロレンズアレイをそのまま組み込むことが非常に困難であった。また、マイクロレンズアレイの表面を平坦化すると、レンズの機能が損なわれるという問題が常々発生していた。
そこで、本発明の目的は、上記問題点に鑑み、レンズとしての機能を維持しつつ、表裏を平坦化可能なシート状のマイクロレンズアレイを提供するものである。また、本発明の目的は、両面が平坦なシート状のマイクロレンズアレイを簡易に製造することを可能にする方法を提供することにある。
一つの側面において、本発明はマイクロレンズアレイに関する。本発明に係るマイクロレンズアレイは、樹脂シートと、該樹脂シート内に埋設された複数の両凸レンズ体とを備える。
上記本発明に係るマイクロレンズアレイは、樹脂シート内に両凸レンズ体を埋設したことにより、レンズとしての機能を損なうことなく、その両面を平坦化することが可能である。
上記両凸レンズ体は、金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含むことが好ましい。金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物から構成される相は、一般に、樹脂シートとの屈折率の差異が大きい。屈折率の差が大きいことは、レンズの焦点距離を短くできる点で有利である。また、金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物は、通常、樹脂シートに対する親和性が低いことから、下記の製造方法を採用してマイクロレンズアレイを製造したときに、金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液状組成物が自己整合的にレンズ状の液滴を形成する。したがって、少ない工程数で簡易に両凸レンズ体を形成することが可能になる。
別の側面において、本発明はマイクロレンズアレイの製造方法に関する。本発明に係る製造方法は、シート状の第1の樹脂層の表面に形成された複数の凹部内に、金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液滴を配する工程と、液滴を加熱により硬化させて両凸レンズ体を形成する工程と、両凸レンズ体を挟んで第1の樹脂層と対向する第2の樹脂層を、第1の樹脂層及び第2の樹脂層からなる樹脂シート内に両凸レンズ体が埋設されるように形成する工程とを備える。
上述のように、金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液状組成物は、一般に、第1の樹脂層に対する親和性が低いことから、第1の樹脂層の表面に金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む該液状組成物が供給されたときに、該液状組成物は、第1の樹脂層表面の凹部内で自己整合的にレンズ状の液滴を形成する。そして、レンズ状の液滴を加熱して硬化させることにより、容易に両凸レンズ体が形成される。その後、第2の樹脂層が、両凸レンズ体が埋設されるように形成される。このように、上記本発明に係る製造方法によれば、レンズの形状を形成させるための特別な加工工程を必要とすることなく、両面が平坦なシート状のマイクロレンズアレイを簡易に製造することが可能である。
本発明に係る製造方法は、凹凸表面を有する金型からの転写、又は該金型から転写された凹凸表面を有する転写用シートからの再転写により第1の樹脂層の表面に凹部を形成する工程を更に備えていてもよい。あるいは、本発明に係る製造方法は、感光性樹脂を含む第1の樹脂層にフォトマスクを介して活性光線を照射する工程と、第1の樹脂層を加熱して、活性光線が照射された部分と照射されなかった部分との加熱後の厚さの差異に基づいて第1の樹脂層の表面に凹部を形成する工程を更に備えていてもよい。
これらの方法によれば、凹部が形成された表面を有する第1の樹脂層を、少ない工程数で簡易に準備することが可能である。
上記両凸レンズ体の直径が5〜100μmであることが好ましい。両凸レンズ体の直径が5〜100μmの範囲内にあることにより、レンズとして良好な形状を有するレンズ体を形成することが更に容易になる。
本発明に係るマイクロレンズアレイによれば、レンズとしての機能を維持しつつ、その表裏を平坦化することが可能である。表裏両面が平坦であるころにより、液晶パネルに代表される、多層構造を有する電子部品等の製造工程の生産性や、加工性が向上する。また、本発明に係る製造方法によれば、両面が平坦なシート状のマイクロレンズアレイを簡易に且つ安価に製造することが可能である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、マイクロレンズアレイの一実施形態を示す端面図である。図1に示すマイクロレンズアレイ100は、支持基板20と、樹脂シート25と、該樹脂シート25内に埋設された複数の両凸レンズ体15とを備える。樹脂シート25は、支持基板20と反対の表面に複数の凹部が形成された第1の樹脂層1と、両凸レンズ体15を挟んで上記第1の樹脂層1と対向する第2の樹脂層2とからなる。
支持基板20としては、可視光線などの所望の光線を透過するものであれば特に制限はなく、プラスチック板、ガラス板又はポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート若しくはポリエーテルサルフォンのフィルムなどが挙げられる。
第1の樹脂層1及び第2の樹脂層2の合計の厚み、すなわち樹脂シート25の厚みは、レンズとしての機能が得られれば特に制限はないが、0.1〜100μmが好ましく、1〜50μmがより好ましく、3〜30μmがさらに好ましい。
マイクロレンズアレイを面方向に垂直な方向から見た場合の、両凸レンズ体15の直径は、5〜100μmであることが好ましい。直径が5μm未満であると、レンズ体としての形状を得にくい傾向にある。直径が100μmを超えると、金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液状組成物が、第1の樹脂層1の凹部内に収まらず、レンズ形状を歪める傾向にある。両凸レンズ体15の厚みには、特に制限はない。両凸レンズ体15同士は、繋がっていても良いが、離れていることが好ましい。両凸レンズ体15同士が繋がっていると、繋がっている部分で光が散乱し、レンズとしての機能が低下する場合がある。
第1の樹脂層1と両凸レンズ体15の屈折率差は、特に制限はないが、実用上は、0.1以上が好ましい。屈折率差が0.1未満であると、レンズとしての機能が低下する傾向にある。
図2及び図3は、マイクロレンズアレイの製造方法の一実施形態を示す端面図である。マイクロレンズアレイ100は、例えば、図2に示すように表面に凹部が形成された第1の樹脂層1を支持基板20上に形成する工程と、シート状の第1の樹脂層1の表面に形成された複数の凹部内に、金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液滴を配する工程と、上記液滴を加熱により硬化させて、図3に示すような両凸レンズ体15を形成する工程と、上記両凸レンズ体15を挟んで上記第1の樹脂層1と対向する第2の樹脂層2を、上記第1の樹脂層1及び上記第2の樹脂層2からなる樹脂シート25内に上記両凸レンズ体15が埋設されるように形成する工程と、を備える製造方法により製造することができる。
第1の樹脂層1を形成するために用いられる樹脂組成物は、凹部を形成できるものであれば特に制限はない。上記樹脂組成物は、製造のしやすさなどの観点からは、金型表面の形状転写で容易に凹部を備えられる樹脂組成物が好ましい。樹脂組成物の組成については特に制限はなく、例えば、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ポリイミド樹脂系が挙げられる。
上記樹脂組成物は、形状転写と同時に活性光線で形状を容易に固定できるという観点からは、感光性樹脂組成物が好ましい。また、上記感光性樹脂組成物は、可視光線の透過率が高く、材料が比較的安価であるとの観点から、(a)バインダポリマー、(b)エチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物及び(c)活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤を含有することが好ましい。
(a)成分であるバインダポリマーとしては、特に制限はないが、例えば、ビニル単量体を重合して得られるビニル重合体が用いられる。ビニル重合体の合成に用いられるビニル単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、メタクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、メタクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、メタクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸テトラデシル、メタクリル酸テトラデシル、アクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、アクリル酸エイコシル、メタクリル酸エイコシル、アクリル酸ドコシル、メタクリル酸ドコシル、アクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸メトキシジエチレングリコール、メタクリル酸メトキシジエチレングリコール、アクリル酸メトキシジプロピレングリコール、メタクリル酸メトキシジプロピレングリコール、アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、メタクリル酸メトキシトリエチレングリコール、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸2−クロロエチル、メタクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸2−フルオロエチル、メタクリル酸2−フルオロエチル、アクリル酸2−シアノエチル、メタクリル酸2−シアノエチル、スチレン、α−メチルスチレン、シクロヘキシルマレイミド、アクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸ジシクロペンタニル、ビニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて重合させる。
(a)成分としては、側鎖にエチレン性不飽和基を有していてもよい。側鎖にエチレン性不飽和基を有するバインダポリマーとしては、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、イソシアネート基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重合体に、少なくとも1個のエチレン性不飽和基と、オキシラン環、イソシアネート基、水酸基、カルボキシル基等の1個の官能基を有する化合物を付加反応させて得られる化合物などが挙げられる。
上記カルボキシル基、水酸基、アミノ基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル共重合体の製造に用いられるビニル単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ケイ皮酸、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリルアミド、メタクリルアミド、イソシアン酸エチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート及び無水マレイン酸が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて重合させてもよい。また、必要に応じて、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、オキシラン環、酸無水物等の官能基を有するビニル単量体以外の上記ビニル単量体を共重合させることができる。
(a)成分の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定し、標準ポリスチレン換算した値)は、耐熱性、加熱溶融性、塗布性、溶媒への溶解性及び金型形状の転写性等の観点から、1000〜300000であることが好ましく、5000〜150000であることがより好ましい。
(b)成分はエチレン性不飽和基を有する光重合性不飽和化合物であり、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物、ウレタンモノマー、ノニルフェニルジオキシレン(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシエチル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシプロピル−β’−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
上記多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物としては、例えば、エチレン基の数が2〜14であるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンテトラエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンペンタエトキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート(ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート)、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレン基の数が2〜14であるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸が挙げられ、上記2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパンとしては、例えば、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシトリエトキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン及び2,2−ビス(4−(ジ(メタ)アクリロキシデカエトキシ)フェニル)が挙げられる。
上記グリシジル基含有化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリ(メタ)アクリレート及び2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシ−プロピルオキシ)フェニルが挙げられる。
上記ウレタンモノマーとしては、例えば、β位にOH基を有する(メタ)アクリルモノマーとイソホロンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等との付加反応物、トリス((メタ)アクリロキシテトラエチレングリコールイソシアネート)ヘキサメチレンイソシアヌレート、エチレンオキシド変性ウレタンジ(メタ)アクリレート及びプロピレンオキシド変性ウレタンジ(メタ)アクリレートが挙げられ、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステルが挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
(c)成分は活性光線により遊離ラジカルを生成する光重合開始剤であり、例えば、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュア−369、チバスペシャリティーケミカルズ(株)商品名)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン(イルガキュア−907、チバスペシャリティーケミカルズ(株)商品名)等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体及びクマリン系化合物が挙げられる。
ここで、上述の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールに置換した置換基は同一でも相違していてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。
(c)成分は、密着性及び光感度の観点から、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体が好ましく、レンズシートとした場合の可視光線透過率の観点から2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オンがより好ましい。また、これらの光重合開始剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
(a)成分の量は、(a)成分及び(b)成分の総量100重量部に対して、20〜90重量部とすることが好ましく、30〜85重量部とすることがより好ましく、35〜80重量部とすることがさらに好ましく、40〜75重量部とすることが特に好ましい。この量が20重量部未満では、塗布性、加熱溶融性が低下する傾向があり、90重量部を超えると、光硬化性又は耐熱性が低下する傾向がある。
(b)成分の量は、(a)成分及び(b)成分の総量100重量部に対して、10〜80重量部とすることが好ましく、15〜70重量部とすることがより好ましく、20〜65重量部とすることがさらに好ましく、25〜60重量部とすることが特に好ましい。この量が10重量部未満では、光硬化性又は耐熱性が低下する傾向があり、80重量部を超えると、塗布性、加熱溶融性が低下する傾向がある。
(c)成分の量は、(a)成分及び(b)成分の総量100重量部に対して、0.05〜20重量部とすることが好ましく、0.1〜15重量部とすることがより好ましく、0.15〜10重量部とすることがさらに好ましい。この量が0.05重量部未満では、光硬化が不十分となる傾向があり、20重量部を超えると、感光性の樹脂組成物層の活性光線照射表面での活性光線の吸収が増大して、内部の光硬化が不十分となる傾向がある。
第1の樹脂層1を形成するために用いられる樹脂組成物は、必要に応じて、シランカップリング剤などの密着性付与剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、香料、熱架橋剤、重合禁止剤等を(a)成分及び(b)成分の総量100重量部に対して各々0.01〜20重量部程度含有することができる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
上記樹脂組成物は、必要に応じて、屈折率を調節するためのフッ化マグネシウムや酸化ジルコン、酸化チタンなどの無機フィラーを(a)成分及び(b)成分の総量100重量部に対して10〜70重量部程度含有することができる。含有量は、所望の屈折率により適宜調整される。
第1の樹脂層1の表面への凹部の形成は、例えば、凹凸表面を有する金型からの転写、又は金型から転写された凹凸表面を有する転写用シートからの再転写で行われる。
図4及び図5は、第1の樹脂層1の表面への凹部の形成方法を模式的に示す工程図である。図4に示す実施形態においては、仮基材5上に、転写用シート7として感光性樹脂組成物を塗布した後、転写用シート7の上面に、凹凸表面を有する金型40を押し当てながら仮基材5の下方から仮基材5を介して活性光線(UV)50を照射する。これにより、転写用シート7表面に、金型表面の形状が転写形成される。このように作成した転写用シート7は、このまま、凹部が形成された第1の樹脂層1として用いてもよい。
仮基材5としては、活性光線を通すものであればよく、PETフィルム、PENフィルム、PCフィルム及びTACフィルムなどが用いられる。また、仮基材5として用いられるフィルムには、必要に応じ易接着加工が施されていてもよい。
金型からの転写を行う前の転写用シート7の厚みは10〜100μmが好ましい。
感光性樹脂組成物の塗布方法としては、特に制限はないが、例えば、ロールコータ塗布、スピンコータ塗布、スプレー塗布、ディップコータ塗布、カーテンフローコータ塗布、ワイヤバーコータ塗布、グラビアコータ塗布及びエアナイフコータ塗布が挙げられる。また、感光性樹脂組成物には溶剤を含有させることができる。溶剤を含有させることで、仮基材5等への塗布が容易になる。但し、溶剤は金型等での形状転写の操作を行う前には概ね揮発させることが好ましい。上記溶剤は、樹脂組成物を均一に溶解させるものであればよく、塗布方法により適宜選択すればよい。
金型40としては、例えば、銅金属ロールが用いられる。金型の凹凸表面は、電子彫刻などによって作成できる。また、図4に示す実施形態では、ロール状の金型を使用しているが、平板状の金型を用いてもよい。
上述のように形成された転写用シート7上に第1の樹脂層1を塗布した後、溶剤を概ね揮発させる。その後、図4に示すように、第1の樹脂層1の上に、保護フィルム8を積層する。次に、図5に示すように、保護フィルム8を剥がし、第1の樹脂層1と支持基板20を熱圧着ロール41で熱圧着して貼りあわせる。次いで、第1の樹脂層1に活性光線50を照射し光硬化させた後、転写用シート7及び仮基材5を剥離する。必要に応じ、第1の樹脂層1をさらに熱硬化してもよい。以上により、凹部を有する第1の樹脂層1を支持基板20上に形成させることができる。
転写用シート7からの再転写はまた、支持基板20上に、第1の樹脂層1として溶剤を含む感光性樹脂組成物を塗布し、溶剤を概ね揮発させた後、転写用シート7を第1の樹脂層1に押し当てる方法で行ってもよい。転写用シート7を第1の樹脂層1に押し当てた後は、上述の方法と同様に、熱圧着ロール41で熱圧着し、第1の樹脂層1に活性光線50を照射し光硬化させ、転写用シート7を剥離する。
第1の樹脂層1の表面への凹部の形成はまた、上記感光性樹脂を含む前記第1の樹脂層1にフォトマスクを介して活性光線を照射する工程と、上記第1の樹脂層1を加熱して、上記活性光線が照射された部分と照射されなかった部分との加熱後の厚さの差異に基づいて上記第1の樹脂層1の表面に上記凹部を形成する工程により行ってもよい。
上述の工程では、支持基板20上に形成された感光性樹脂を含む第1の樹脂層1に、フォトマスクを介して活性光線を照射することで光硬化させる。フォトマスクは公知のものを使用できるが、円形の遮光部が設けられたフォトマスクが好ましい。
照射する活性光線としては、公知の活性光源が使用でき、紫外線などの活性光線を有効に放射するものであれば特に制限はない。上記活性光源としては、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯及びキセノンランプが挙げられる。
フォトマスクを介して活性光線を照射する際の、活性光線の照射量は、通常、1×10〜1×10J/mであり、照射の際に、加熱を伴うこともできる。この活性光線照射量が、1×10J/m未満では、効果が十分でなくなる傾向があり、1×10J/mを超えると、感エネルギー性ネガ型樹脂組成物層が変色する傾向がある。
次に部分的に光硬化された第1の樹脂層1を加熱すると、第1の樹脂層1表面に凹部が形成される。
加熱は、熱風放射、赤外線照射加熱等の公知の方法が挙げられ、支持基板20上に形成された第1の樹脂層1が有効に加熱される方法であれば特に制限はない。
加熱温度は、40〜300℃とすることが好ましく、50〜290℃とすることがより好ましく、60〜280℃とすることがさらに好ましく、70〜270℃とすることが極めて好ましい。この加熱温度が、40℃未満では、凹凸を形成する効果が十分でなくなる傾向にあり、300℃を超えると、第1の樹脂層1の構成成分が熱分解する傾向にある。
凹部の深さは、活性光線照射前の膜厚及び活性光線の照射量により調整することができる。
以上により、図2に示すような、支持基板20上に、表面に複数の凹部が形成された第1の樹脂層1を形成することができる。
次に、その複数の凹部を有する第1の樹脂層1の表面に、金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液状組成物を供給する。
金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液状組成物としては、公知の材料を用いればよく、第1の樹脂層1表面の凹部内で自己整合的にレンズ状の液滴を形成できるものであれば特に制限はない。
加水分解重縮合物を形成する化合物に含まれる金属元素又は半金属元素としては、Si、Al、Zr、Ba及びTiからなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。塗布特性等の観点からは、金属元素又は半金属元素は、Siであることが好ましい。
Siを有する化合物の加水分解重縮合物としては、シロキサン樹脂が好ましい。この場合、液状組成物は、例えば(d)シロキサン樹脂、(e)(d)成分を溶解可能である溶媒及び(f)硬化促進触媒を含有することが好ましく、液状組成物中の(d)成分の配合割合は5〜30重量%で、(d)成分に対する(f)成分の配合割合は0.001〜1.0重量%であることが好ましい。
(d)成分であるシロキサン樹脂としては、例えば、下記一般式(1)で表される化合物(以下、場合により「化合物I」と略称する。)を含むシラン化合物を加水分解縮合して得られる樹脂が挙げられる。ここで、式中、Rは、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子若しくはTi原子を含みこれらがXが結合しているSi原子に結合している基、炭素数1〜20の炭化水素基、H原子、又はF原子を示し、Xは加水分解性基を示し、nは0〜2の整数を示し、nが2のとき、各Rは同一でも異なっていてもよく、nが0〜2のとき、各Xは同一でも異なっていてもよい。
SiX(4−n) …(1)
成形性の点では、Rは、N原子、Si原子若しくはTi原子を含みこれらがXが結合しているSi原子に結合している基、炭素数1〜20の炭化水素基、H原子及びF原子からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。さらに、誘電特性及び機械強度の点では、Rは、N原子若しくはSi原子を含みこれらがXが結合しているSi原子に結合している基、炭素数1〜20の炭化水素基、H原子及びF原子からなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましい。
加水分解性基Xとしては、例えば、アルコキシ基、ハロゲン原子、アセトキシ基、イソシアネート基及びヒドロキシル基が挙げられる。
加水分解性基Xがアルコキシ基である一般式(1)の化合物(アルコキシシラン)としては、例えば、テトラアルコキシシラン、トリアルコキシシラン及びジオルガノジアルコキシシランが挙げられる。
テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン及びテトラフェノキシシランが挙げられる。
トリアルコキシシランとしては、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−iso−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−iso−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−iso−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、iso−プロピルトリメトキシシラン、iso−プロピルトリエトキシシラン、iso−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−iso−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、iso−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチルトリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−iso−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロエチルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン及び3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
ジオルガノジアルコキシシランとしては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジ−iso−プロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジ−tert−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ−n−プロポキシシラン、ジエチルジ−iso−プロポキシシラン、ジエチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジ−sec−ブトキシシラン、ジエチルジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジフェノキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジフェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジフェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジフェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジフェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジ−n−プロポキシシラン、ジフェニルジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ビス(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン及びメチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシランが挙げられる。
が炭素数1〜20の炭化水素基である一般式(1)の化合物で、上記以外の化合物としては、例えば、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン、ビス(トリエトキシシリル)プロパン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)プロパン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)プロパン、ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)ベンゼン等のビスシリルアルカン及びビスシリルベンゼンが挙げられる。
また、RがSi原子を含みこれらがXが結合しているSi原子に結合している基である一般式(1)の化合物としては、例えば、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、ヘキサ−n−プロポキシジシラン、ヘキサ−iso−プロポキシジシラン等のヘキサアルコキシジシラン類、1,2−ジメチルテトラメトキシジシラン、1,2−ジメチルテトラエトキシジシラン、1,2−ジメチルテトラプロポキシジシラン等のジアルキルテトラアルコキシジシラン類が挙げられる。
加水分解性基Xが、ハロゲン原子(ハロゲン基)である一般式(1)の化合物(ハロゲン化シラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がハロゲン原子で置換されたものが挙げられ、加水分解性基Xが、アセトキシ基である一般式(1)の化合物(アセトキシシラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がアセトキシ基で置換されたものが挙げられる。さらに、加水分解性基Xが、イソシアネート基である一般式(1)の化合物(イソシアネートシラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がイソシアネート基で置換されたものが挙げられる。加水分解性基Xが、ヒドロキシル基である一般式(1)の化合物(ヒドロキシシラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がヒドロキシル基で置換されたものが挙げられる。
組成物自体の液状安定性や塗布特性等の観点からは、加水分解性基Xはアルコキシ基であることが好ましい。
また、一般式(1)の化合物(化合物I)は、1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。その際には、Xが結合しているSi原子1モルに対する特定の結合原子の総含有割合Mを調整することが好ましい。
特定の結合原子の総含有割合Mは化合物Iの仕込み量より計算される値であり、特定の結合原子とは、Xが結合しているSi原子に結合している、H原子、F原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子、Ti原子及びC原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子のことをいう。特定の結合原子の総含有割合Mは、下記式により計算できる。
M=(M1+(M2/2)+(M3/3))/Msi
M1は、特定の結合原子のうち、Xが結合しているSi原子1つと結合している原子の総数を示し、M2は、特定の結合原子のうち、Xが結合しているSi原子2つと結合している原子の総数を示し、M3は、特定の結合原子のうち、Xが結合しているSi原子3つと結合している原子の総数を示し、Msiは、Xが結合しているSi原子の総数を示す。
第1の樹脂層1及び第2の樹脂層2への接着性や機械強度の面からは、Xが結合しているSi原子1モルに対する特定の結合原子の総含有割合Mは、0.2〜1.3モルであることが好ましく、1.0〜0.2モルであることがより好ましく、0.90〜0.2モルであることがさらに好ましく、0.8〜0.2モルであることが極めて好ましい。特定の結合原子の総含有割合Mが、0.20未満では、両凸レンズ体の誘電特性が劣る傾向があり、1.3を超えると最終的に得られる両凸レンズ体の第1の樹脂層1及び第2の樹脂層2への接着性及び機械強度が劣る傾向がある。
(d)成分としては、化合物Iの多量体等の部分縮合物を加水分解縮合して得られる樹脂、化合物Iの多量体等の部分縮合物と化合物Iとを加水分解縮合して得られる樹脂、化合物Iと後述の化合物IIとを加水分解縮合して得られる樹脂、化合物Iの多量体等の部分縮合物と化合物Iと化合物IIとを加水分解縮合して得られる樹脂などを使用することもできる。
化合物Iの多量体等の部分縮合物としては、例えば、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、ヘキサ−n−プロポキシジシロキサン、ヘキサ−iso−プロポキシジシロキサン等のヘキサアルコキシジシロキサン、部分縮合が進んだトリシロキサン、テトラシロキサン及びオリゴシロキサンが挙げられる。
化合物IIは、重合性の2重結合又は3重結合を有する化合物であり、重合性の2重結合を有する化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブテン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸−iso−プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸フェニル、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、アクリルアミド、アリルベンゼン、ジアリルベンゼンやこれらの化合物が部分縮合したものが挙げられる。3重結合を有する化合物としてはアセチレン、エチニルベンゼン等が挙げられる。このようにして得られる樹脂は1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
化合物Iを加水分解縮合させる際に用いる水の量は、化合物Iを1モルに対し、0.1〜1000モルであることが好ましく、0.5〜100モルであることがより好ましい。この水の量が0.1モル未満では加水分解縮合反応が十分に進行しない傾向があり、水の量が1000モルを超えると加水分解中又は縮合中にゲル化物を生じる傾向がある。
化合物Iの加水分解縮合には、触媒を使用することが好ましい。触媒としては、例えば、酸触媒、アルカリ触媒及び金属キレート化合物が挙げられる。
酸触媒としては、例えば、有機酸及び無機酸が挙げられる。
有機酸としては、例えば、蟻酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、クエン酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、酪酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルフォン酸及びトリフルオロエタンスルフォン酸が挙げられる。
無機酸としては、例えば、塩酸、燐酸、硝酸、ホウ酸、硫酸及びフッ酸が挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
アルカリ触媒としては、例えば、無機アルカリ及び有機アルカリが挙げられる。
無機アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウムが挙げられる。
有機アルカリとしては、例えば、ピリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルモノエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミン、アンモニア、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデカシルアミン、ドデカシルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、N,N−ジペンチルアミン、N,N−ジヘキシルアミン、N,N−ジシクロペンチルアミン、N,N−ジシクロヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロペンチルアミン及びトリシクロヘキシルアミンが挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
金属キレート化合物としては、例えば、トリメトキシ・モノ(アセチルアセナート)チタン、トリエトキシ・モノ(アセチルアセナート)チタン、トリ−n−プロポキシ・モノ(アセチルアセナート)チタン、トリ−iso−プロポキシ・モノ(アセチルアセナート)チタン、トリ−n−ブトキシ・モノ(アセチルアセナート)チタン、トリ−sec−ブトキシ・モノ(アセチルアセナート)チタン、トリ−tert−ブトキシ・モノ(アセチルアセナート)チタン、ジメトキシ・モノ(アセチルアセナート)チタン、ジエトキシ・ジ(アセチルアセナート)チタン、ジn−プロポキシ・ジ(アセチルアセナート)チタン、ジiso−プロポキシ・ジ(アセチルアセナート)チタン、ジn−ブトキシ・ジ(アセチルアセナート)チタン、ジsec−ブトキシ・ジ(アセチルアセナート)チタン、ジtert−ブトキシ・ジ(アセチルアセナート)チタン、モノメトキシ・トリス(アセチルアセナート)チタン、モノエトキシ・トリス(アセチルアセナート)チタン、モノn−プロポキシ・トリス(アセチルアセナート)チタン、モノiso−プロポキシ・トリス(アセチルアセナート)チタン、モノn−ブトキシ・トリス(アセチルアセナート)チタン、モノsec−ブトキシ・トリス(アセチルアセナート)チタン、モノtert−ブトキシ・トリス(アセチルアセナート)チタン、テトラキス(アセチルアセナート)チタン、トリメトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリエトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−n−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−iso−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−n−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−sec−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−tert−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、ジメトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、ジエトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジn−プロポキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジiso−プロポキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジn−ブトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジsec−ブトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジtert−ブトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、モノメトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノn−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノiso−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノn−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノsec−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノtert−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、テトラキス(エチルアセトアセテート)チタン等のチタンを有する金属キレート化合物、上記チタンを有する金属キレート化合物のチタンがジルコニウム、アルミニウム等に置換された化合物が挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
化合物Iの加水分解縮合においては、かかる触媒を用い加水分解を行うことが好ましいが、組成物の安定性が悪化する場合や触媒を含むことにより他材料への腐食等の影響が懸念される場合もある。そのような場合は、加水分解後に、触媒を組成物から取り除いてもよく、他の化合物と反応させて触媒としての機能を失活させてもよい。取り除く方法や反応させる方法に特に制限はないが、蒸留やイオンクロマトカラム等を用いて取り除いてもよい。化合物Iから得られる加水分解物は、再沈等により組成物から取り出されてもよい。反応により触媒としての機能を失活させる方法としては、例えば、触媒がアルカリ触媒の場合、酸触媒を添加して、酸塩基反応により中和したりpHを酸性側にしたりする方法が挙げられる。
この触媒の量は、化合物Iを1モルに対し、0.0001〜1モルの範囲であることが好ましい。この量が0.0001モル未満では実質的に反応が進行しない傾向があり、1モルを超えると加水分解縮合時にゲル化が促進される傾向にある。さらに、この加水分解によって副生するアルコールはプロトン性溶媒であるため、エバポレータなどを用いて除去することが好ましい。
このようにして得られる加水分解重縮合物(シロキサン樹脂)は、溶媒への溶解性、機械特性、成形性等の観点から、重量平均分子量が、500〜1000000であることが好ましく、500〜500000であるとより好ましく、500〜100000であることがさらに好ましく、500〜10000であることが特に好ましく、500〜5000であることが極めて好ましい。この重量平均分子量が500未満では成形性が劣る傾向があり、この重量平均分子量が1000000を超えると、溶媒との相溶性が低下する傾向がある。
(d)成分であるシロキサン樹脂は1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用してもよい。2種類以上のシロキサン樹脂を組み合わせる方法としては、例えば、異なる重量平均分子量を有する2種類以上のシロキサン樹脂を組み合わせる方法、異なる化合物を必須成分として加水分解縮合して得られる2種類以上のシロキサン樹脂を組み合わせる方法が挙げられる。
(d)成分であるシロキサン樹脂には、空隙形成能を付与してもよい。
(e)成分は(d)成分を溶解可能な溶媒であり、非プロトン性溶媒、プロトン性溶媒等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
非プロトン性溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−iso−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のケトン系溶媒;ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチル−n−ジ−n−プロピルエーテル、ジ−iso−プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル等のエステル系溶媒;エチレングリコールメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のエーテルアセテート系溶媒;アセトニトリル、N―メチルピロリジノン、N―エチルピロリジノン、N―プロピルピロリジノン、N―ブチルピロリジノン、N―ヘキシルピロリジノン、N―シクロヘキシルピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルスルホキシドが挙げられ、成形性の観点から、エーテル系溶媒、エーテルアセテート系溶媒及びケトン系溶媒が好ましい。これらの中でも本発明者らは塗布ムラやはじきを抑える観点から、1番目にエーテルアセテート系溶媒が好ましく、2番目にエーテル系溶媒が好ましく、3番目にケトン系溶媒が好ましいと考えている。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
プロトン性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル等のエステル系溶媒が挙げられ、保管安定性の観点から、アルコール系溶媒が好ましい。これらの中でも発明者らは塗布ムラやはじきを抑える観点から、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールプロピルエーテル等が好ましい。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
非プロトン性溶媒の割合は、全溶媒中70〜90重量%であることが好ましく、75〜85重量%であることがより好ましく、73〜83重量%であることがさらに好ましい。この割合が70重量%未満では、塗布ムラが発生しやすい傾向があり、90重量%を超えると安定性が低下する傾向がある。
プロトン性溶媒の割合は、全溶媒中0.1〜15重量%であることが好ましく、0.5〜10重量%であることがより好ましく、1.0〜7重量%であることがさらに好ましい。この割合が0.1重量%未満では安定性が低下する傾向があり、15重量%を超えると塗布ムラが発生しやすくなる傾向がある。
(e)成分を用いる方法は特に制限はないが、例えば、(d)成分を調製する際の溶媒として用いる方法、(d)成分を調製後、添加する方法、溶媒交換を行う方法、(d)成分を溶媒留去等で取り出して(e)成分を加える方法等がある。
溶媒(非プロトン性溶媒とプロトン性溶媒との合計)の量は、(d)成分(シロキサン樹脂)の濃度が5〜30重量%となるような量であることが好ましく、10〜30重量%となるような量であることがより好ましく、13〜30重量%となるような量であることがさらに好ましく、15〜30重量%となるような量であることが極めて好ましく、15〜25重量%となるような量であることが最も好ましい。溶媒の量が過多で(d)成分の濃度が5重量%未満となる場合は、所望の形状の両凸レンズ体を形成し難くなる傾向があり、溶媒の量が過少で(d)成分の濃度が30重量%を超える場合には所望の形状の両凸レンズ体が得られ難くなると共に、組成物自体の安定性が低下する傾向がある。
(f)成分は硬化促進触媒であり、通常の光酸発生剤又は光塩基発生剤とは異なる。したがって、通常、光酸発生剤又は光塩基発生剤として使用されるようなオニウム塩とは区別される。しかし、光酸発生能又は光塩基発生能と、硬化促進触媒能と、を併せ持つような材料であれば使用することも可能である。
この硬化促進触媒は溶液中では触媒作用を示さず、塗布後の液滴中で活性を示す特異なものであると考えられる。
硬化促進触媒の硬化促進触媒能を調べる手段を以下(1)〜(4)に示す。(1)(d)成分及び(e)成分からなる組成物を用意する。(2)ベイク後の膜厚が1.0±0.1μmになるようにシリコンウエハに上記(1)で用意した組成物を塗布し、所定の温度で30秒間ベイクして、被膜の膜厚を測定する。(3)被膜が形成されたシリコンウエハを23±2℃の2.38重量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキシド(TMAH)水溶液に30秒間浸漬し、水洗、乾燥後の被膜の膜減りを観察する。この際、TMAH水溶液浸漬前後の被膜の膜厚変化が20%以内であるベイク時の最低温度を不溶解温度とする。(4)上記(1)で用意した組成物に硬化促進触媒能を確認したい化合物を、(d)成分の総量に対して、0.01重量%添加して組成物を得、上記(2)及び(3)と同様にして、不溶解温度を求める。硬化促進触媒能を確認したい化合物を添加することにより、不溶解温度が低下すれば、その化合物は硬化促進触媒能がある。
(f)成分である硬化促進触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属類及びオニウム塩が挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
これらの中でも、得られる両凸レンズ体の電気特性及び機械強度を向上でき、更に、組成物の安定性を高めることができるという観点からオニウム塩が好ましく、4級アンモニウム塩であることがより好ましい。
オニウム塩の一つとして、例えば、(d−1)窒素含有化合物と、(d−2)アニオン性基含有化合物及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも一種と、から形成される塩が挙げられる。上記(d−1)窒素含有化合物の窒素上に結合する原子は、H原子、F原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子、Ti原子及びC原子からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上記アニオン性基としては、例えば、水酸基、硝酸基、硫酸基、カルボニル基、カルボキシル基、カーボネート基及びフェノキシ基が挙げられる。
これらオニウム塩化合物としては、例えば、アンモニウムハイドロオキシド、アンモニウムフルオライド、アンモニウムクロライド、アンモニウムブロマイド、ヨウ化アンモニウム、燐酸アンモニウム塩、硝酸アンモニウム塩、ホウ酸アンモニウム塩、硫酸アンモニウム塩、蟻酸アンモニウム塩、マレイン酸アンモニウム塩、フマル酸アンモニウム塩、フタル酸アンモニウム塩、マロン酸アンモニウム塩、コハク酸アンモニウム塩、酒石酸アンモニウム塩、リンゴ酸アンモニウム塩、乳酸アンモニウム塩、クエン酸アンモニウム塩、酢酸アンモニウム塩、プロピオン酸アンモニウム塩、ブタン酸アンモニウム塩、ペンタン酸アンモニウム塩、ヘキサン酸アンモニウム塩、ヘプタン酸アンモニウム塩、オクタン酸アンモニウム塩、ノナン酸アンモニウム塩、デカン酸アンモニウム塩、シュウ酸アンモニウム塩、アジピン酸アンモニウム塩、セバシン酸アンモニウム塩、酪酸アンモニウム塩、オレイン酸アンモニウム塩、ステアリン酸アンモニウム塩、リノール酸アンモニウム塩、リノレイン酸アンモニウム塩、サリチル酸アンモニウム塩、ベンゼンスルホン酸アンモニウム塩、安息香酸アンモニウム塩、p−アミノ安息香酸アンモニウム塩、p−トルエンスルホン酸アンモニウム塩、メタンスルホン酸アンモニウム塩、トリフルオロメタンスルフォン酸アンモニウム塩、トリフルオロエタンスルフォン酸アンモニウム塩、等のアンモニウム塩化合物が挙げられる。
上記アンモニウム塩化合物のアンモニウム部位がメチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、プロピルアンモニウム、ジプロピルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ブチルアンモニウム、ジブチルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、エタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム等に置換されたアンモニウム塩化合物なども挙げられる。これらのオニウム塩化合物では、金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液状組成物の硬化促進の観点から、テトラメチルアンモニウム硝酸塩、テトラメチルアンモニウム酢酸塩、テトラメチルアンモニウムプロピオン酸塩、テトラメチルアンモニウムマレイン酸塩、テトラメチルアンモニウム硫酸塩等のアンモニウム塩が好ましい。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(f)成分の配合割合は、(d)成分の総量に対して0.001〜1.0重量%であることが好ましく、0.005重量%〜1.0重量%であることがより好ましく、0.005〜0.5重量%であることがさらに好ましい。この配合割合が0.001重量%未満では硬化性が悪化する傾向及びディスプレイ用途などに使用する場合に屈折率が上昇する傾向があり、1.0重量%を超えると保管安定性が低下する傾向がある。なお、これらのオニウム塩は、必要に応じて水や溶媒に溶解又は希釈してから、所望の濃度となるように添加することができる。添加する時期は特に限定されないが、例えば、(d)成分の加水分解を行う時点、加水分解中、反応終了時、溶媒留去前後、酸発生剤を添加する時などがある。
金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液状組成物は、本発明の目的や効果を損なわない範囲で、さらに色素、界面活性剤、シランカップリング剤、増粘剤、無機充填剤、ポリプロピレングリコール等の熱分解性化合物、揮発性化合物、光酸発生剤、光塩基発生剤、水などを含んでもよい。
上記熱分解性化合物及び揮発性化合物は熱(好ましくは250〜500℃)により分解又は揮発し、空隙を形成可能であることが好ましい。
このような液状組成物は、一般に、第1の樹脂層1に対する親和性が低く、第1の樹脂層1の表面に供給された液状組成物は、第1の樹脂層1表面の凹部内で自己整合的にレンズ状の液滴を形成する。
第1の樹脂層1の表面への液状組成物の供給方法は特に限定されず、例えば、ロールコータ塗布、スピンコータ塗布、スプレー塗布、ディップコータ塗布、カーテンフローコータ塗布、ワイヤバーコータ塗布、グラビアコータ塗布及びエアナイフコータ塗布が挙げられる。
上述のように、第1の樹脂層1の表面に形成された複数の凹部内に金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液滴を配した後、液滴を加熱すれば、液滴中の溶媒の揮発及び加水分解縮合物の架橋のさらなる進行により、液滴は硬化される。
以上により、図3に示すような、両凸レンズ体15得ることができる。両凸レンズ体15の形状は、第1の樹脂層1の凹部形状と液状組成物の塗布量により調整できる。
次に、上述のように形成した両凸レンズ体15を挟むように、上記第1の樹脂層1の上面に第2の樹脂層2を塗布する。
第2の樹脂層2としては、第1の樹脂層1に挙げた樹脂組成物を用いることができる。本発明に係るマイクロレンズアレイを製造する場合には、第2の樹脂層2と、第1の樹脂層1は同じものであることが好ましいが、目的を損なわない範囲であれば、相違してもよい。
第2の樹脂層2の塗布方法としては、公知の方法が使用でき、例えば、ロールコータ塗布、スピンコータ塗布、スプレー塗布、ディップコータ塗布、カーテンフローコータ塗布、ワイヤバーコータ塗布、グラビアコータ塗布及びエアナイフコータ塗布が挙げられる。
以上の実施形態により、レンズとしての機能を維持しつつ、表裏を平坦化可能なシート状のマイクロレンズアレイを提供することができる。
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<金型の準備>
100mm角の銅表面に直径10μm及び深さ1.5μmの凹部を20mm角の範囲に蜂の巣上に配置した金型を用意した。金型は、ダイヤモンドのバイトを用い切削加工した(株)日立製作所製WVF−2を用いた。
<第1の樹脂層及び第2の樹脂層に用いる樹脂組成物の作製>
撹拌機、還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表1に示す(1)の成分を仕込み、窒素ガス雰囲気下で80℃に昇温し、反応温度を80℃±2℃に保ちながら、表1に示す(2)の成分を4時間かけて均一に滴下した。
(2)の成分の滴下後、80℃±2℃で6時間撹拌を続けた後、表1に示す(3)の成分を添加した。
(3)の成分を添加後、反応系を100℃に昇温し、表1に示す(4)の成分を0.5時間かけて滴下した。(4)の成分の滴下後、100℃で20時間撹拌を続けた後、室温(25℃)に冷却して、重量平均分子量が約30000のバインダポリマー溶液(固形分36.0重量%、エチレン性不飽和基濃度6.8×10−4モル/g)(a−1)を得た。
表2に示す材料を混合し、1時間攪拌した。得られた溶液を0.5μmのポア径をもつろ過フィルタでろ過し、第1の樹脂層及び第2の樹脂層に用いる樹脂組成物を得た。
<金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物(シロキサン樹脂)を含む液状組成物の作製>
テトラエトキシシラン128.9gとメチルトリエトキシシラン100.5gとをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート452.7gに溶解させた溶液中に、0.644重量%に調製した硝酸67.9gを攪拌下で10分間かけて滴下した。
滴下終了後3時間反応させた後、減圧下、温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して、固形分濃度30.2重量%のシロキサン樹脂溶液248.2gを得た。GPC法によりシロキサン樹脂の重量平均分子量を測定すると、870であった。
上述の合成により得られたシロキサン樹脂溶液46.1gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート39.1g、ポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)4.1g、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.29g及び1重量%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、固形分濃度20重量%の金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物としてシロキサン樹脂を含む液状組成物90.0gを得た。
<マイクロレンズアレイの作製>
金型に日立化成工業(株)製感光性樹脂(ヒタロイド7981)を滴下し、東洋紡製PETフィルムで覆い、スプレッド後、高圧水銀灯を用いて、PETフィルムを介して、i線を感光性樹脂に500mJ/cm照射した。その後、PETフィルムと共に、感光性樹脂を金型から剥離し、金型と反転の表面形状を備えた転写用シートを得た。支持基板として、厚さ0.7mm、面積100mm角のコーニング1737ガラス基板を準備した。ガラス基板上に、第1の樹脂層に用いる樹脂組成物をスピンコータ700min−1、10secの条件で塗布し、90℃のホットプレートで3分間乾燥させ、第1の樹脂層を得た。
次に、第1の樹脂層に転写用シートを重ねて、熱圧着ラミネータ90℃、0.2m/分の条件で、押し当てることで貼りあわせ、さらに、樹脂組成物に超高圧水銀灯のi線を200mJ/cm照射した。
その後、転写用シートを剥離し、転写用シートの反転の表面形状を第1の樹脂層に転写した。以上から、金型とほぼ同等の直径10μm及び深さ1.5μmの凹部を20mm角の範囲に蜂の巣上に配置した第1の樹脂層を得た。さらに、ガラス基板上の第1の樹脂層をオーブンで250℃、30分間、加熱した。
次いで、第1の樹脂層上にシロキサン樹脂を含む液状組成物をスピンコータ1500min−1、10secの条件で塗布した。90℃のホットプレートで3分間乾燥させ、300℃の窒素雰囲気のオーブンで、1時間加熱した。これにより、第1の樹脂層の上に両凸レンズ体を得た。
さらに、両凸レンズ体の形成された第1の樹脂層に第2の樹脂層として、第1の樹脂層に用いた樹脂組成物をスピンコータ500min−1、10secの条件で塗布した。90℃のホットプレートで3分間乾燥させ、オーブンで250℃、30分間加熱し、第2の樹脂層に用いる樹脂組成物を積層塗布した膜を得た。
以上から、図1に示すような構造を有する両面が平坦なマイクロレンズアレイを得た。各工程における、実際のSEM像例及びAFM像例を図6〜9に示す。得られたマイクロレンズアレイにレーザポンタによるレーザ光線を照射し、透過する光線を観察した結果、マイクロレンズアレイとしての機能を備えることが確認された。
以上より、本発明のマイクロレンズアレイ及びその製造方法によれば、レンズとしての機能を維持しつつ、表裏を平坦化可能なシート状のマイクロレンズアレイを提供することができた。
本発明に係るマイクロレンズアレイは、ディスプレイ、太陽電池等に使用することができる。
マイクロレンズアレイの一実施形態を示す端面図である。 マイクロレンズアレイの製造方法の一実施形態を示す端面図である。 マイクロレンズアレイの製造方法の一実施形態を示す端面図である。 第1の樹脂層の表面への凹部の形成方法を模式的に示す工程図である。 第1の樹脂層の表面への凹部の形成方法を模式的に示す工程図である。 レンズ体形成工程までの状態のSEM像例を示す写真である。 樹脂層1形成工程までの状態のSEM像例を示す写真である。 レンズ体形成工程までの状態のAFM像例を示す写真である。 レンズ体形成工程までの状態のSEM像例を示す写真である。
符号の説明
1…第1の樹脂層、2…第2の樹脂層、5…仮基材、8…保護フィルム、7…転写用シート、15…両凸レンズ体、20…支持基板、25…樹脂シート、40…金型、41…熱圧着ロール、50…活性光線、100…マイクロレンズアレイ。

Claims (7)

  1. 樹脂シートと、該樹脂シート内に埋設された複数の両凸レンズ体と、を備えるマイクロレンズアレイ。
  2. 前記両凸レンズ体が金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む、請求項1記載のマイクロレンズアレイ。
  3. 前記両凸レンズ体の直径が5〜100μmである、請求項1又は2記載のマイクロレンズアレイ。
  4. シート状の第1の樹脂層の表面に形成された複数の凹部内に金属元素又は半金属元素を有する化合物の加水分解重縮合物を含む液滴を配する工程と、
    前記液滴を加熱により硬化させて、両凸レンズ体を形成する工程と、
    前記両凸レンズ体を挟んで前記第1の樹脂層と対向する第2の樹脂層を、前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層からなる樹脂シート内に前記両凸レンズ体が埋設されるように形成する工程と、
    を備えるマイクロレンズアレイの製造方法。
  5. 凹凸表面を有する金型からの転写、又は該金型から転写された凹凸表面を有する転写用シートからの再転写により前記第1の樹脂層の表面に前記凹部を形成する工程を更に備える、請求項4記載の製造方法。
  6. 感光性樹脂を含む前記第1の樹脂層にフォトマスクを介して活性光線を照射する工程と、
    前記第1の樹脂層を加熱して、前記活性光線が照射された部分と照射されなかった部分との加熱後の厚さの差異に基づいて前記第1の樹脂層の表面に前記凹部を形成する工程を更に備える、請求項4記載の製造方法。
  7. 前記両凸レンズ体の直径が5〜100μmである、請求項4〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
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CN104181620A (zh) * 2013-05-27 2014-12-03 富士施乐株式会社 透镜阵列制造装置及透镜阵列制造方法
JP2018533080A (ja) * 2015-10-02 2018-11-08 ピュア・デプス・リミテッド 複数のディスプレイを備える表示システムにおいてモアレ干渉を低減するためにサブピクセル圧縮を実施するための方法およびシステム
JP2018537728A (ja) * 2015-10-02 2018-12-20 ピュア・デプス・リミテッド 複数のディスプレイを備える表示システムにおいてモアレ干渉を低減するための屈折ビームマッパを使用した方法およびシステム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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