JP2008287046A - 背景雑音補間装置、背景雑音補間方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の背景雑音補間装置は、雑音レベル推定部、複素平面領域判定部、雑音信号生成部、損失補償係数算出部、乗算部、加算部を備える。複素平面領域判定部は、周波数帯ごとに、周波数領域音声信号がどのような領域にあるかを判断する。雑音信号生成部は、周波数帯ごとに、複素平面領域判定部の判定結果が雑音レベル領域の場合は、原則、周波数領域音声信号を周波数領域雑音信号とし、複素平面領域判定部の判定結果が雑音レベル領域でない場合は、原則、周波数領域音声信号の実部の方の抑圧率を高くしながら、雑音レベル領域に属するように実部と虚部とを抑圧して周波数領域雑音信号を生成する。背景雑音補間装置は、この周波数領域雑音信号を用いて背景雑音を補間した信号を生成する。
【選択図】図7
Description
[第1実施形態]
図1は、本発明の背景雑音補間装置をどのように用いるかを示した図である。図1(A)は、受信した音声信号をスピーカで音に変換する前に音声スイッチが挿入されている場合の構成を示している。図1(B)は、マイクで音を音声信号に変換してから送信するまでの間に音声スイッチなどが挿入されている場合の構成を示している。図1の構成では、音声スイッチ920、エコー抑圧器970、音声スイッチ980の入出力が、周波数領域の信号である。このように各構成部の入出力が周波数領域の信号の場合、周波数変換器910、960、965を最初に配置し、周波数逆変換器930、990を最後に配置すればよい。また、1つの通信端末に、図1(A)と図1(B)の両方の構成を備えさせてもよい。
本発明の背景雑音補間装置は、周波数領域音声信号から補間に用いる周波数領域雑音信号を生成する。以下では、まず、どのような周波数領域雑音信号を用いて補間すれば耳障りな音を効果的に低減できるかと、どのように周波数領域雑音信号を生成すればよいかを示す。
図7に、第1実施形態の背景雑音補間装置の機能構成例を示す。図8は、雑音信号生成部130の内部構成例である。また、図9は、第1実施形態の背景雑音補間装置の処理フローの例を示す図である。背景雑音補間装置100は、雑音レベル推定部110、複素平面領域判定部120、雑音信号生成部130、損失補償係数算出部140、乗算部150、加算部160を備える。雑音信号生成部130は、雑音レベル領域処理手段131、雑音レベル領域外処理手段135を有している。なお、図1で示したように、背景雑音補間装置100には、周波数領域音声信号(周波数領域に変換された音声信号)、周波数領域損失付与信号(あらかじめ定めた周波数帯ごとに損失が与えられた前記周波数領域音声信号)、および前記損失の前記周波数帯ごとの損失量が入力される。
[変形例]
本変形例では、図5に示したように雑音レベル領域外を3つの領域に分割した場合を説明する。この場合は、図8に示すように、雑音レベル領域外処理手段135には、第2領域処理手段132、第3領域処理手段133、第4領域処理手段134が備えられている。また、処理フローでも、図9に示すように、第2領域の処理(S132)、第3領域の処理(S133)、第4領域の処理(S134)が雑音レベル領域外の処理(S135)の中に含まれている。
[第2実施形態]
第1実施形態では、音声スイッチやエコー抑圧器の入出力が、周波数領域の信号の場合を示した。しかし、音声スイッチやエコー抑圧器の入出力が、時間領域の信号の場合もあり得る。図10は、このような場合に本発明の背景雑音補間装置を用いる方法を示している。図10(A)は、受信した音声信号をスピーカで音に変換する前に音声スイッチが挿入されている場合の構成を示している。図10(B)は、マイクで音を音声信号に変換してから送信するまでの間に音声スイッチなどが挿入されている場合の構成を示している。なお、1つの通信端末に、図10(A)と図10(B)の両方の構成を備えさせてもよい。
Claims (8)
- 周波数領域に変換された音声信号(以下、「周波数領域音声信号」という。)、あらかじめ定めた周波数帯ごとに損失が与えられた前記周波数領域音声信号(以下、「周波数領域損失付与信号」という。)、および前記損失の前記周波数帯ごとの損失量から、前記周波数領域損失付与信号に対して背景雑音を補間した信号を生成する背景雑音補間装置であって、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域音声信号に含まれる雑音レベルを推定する雑音レベル推定部と、
前記周波数帯ごとに、周波数領域音声信号が、あらかじめ定めた複素平面上の複数の領域のどの領域に属するかを、周波数領域音声信号の実部と虚部から判断する複素平面領域判定部と、
前記複素平面領域判定部の判定結果に基づいて、前記周波数帯ごとに、周波数領域の雑音信号(以下、「周波数領域雑音信号」という。)を生成する雑音信号生成部と、
前記周波数帯ごとに、前記損失量を補償するための損失補償係数を算出する損失補償係数算出部と、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域雑音信号に前記損失補償係数を乗算し、補間信号を生成する乗算部と、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域損失付与信号に前記補間信号を加算した信号を生成する加算部と
を備え、
前記複素平面上の複数の領域の1つは、前記雑音レベルに基づいて雑音と判断される範囲に該当する雑音レベル領域であり、
前記雑音信号生成部は、
前記複素平面領域判定部の判定結果が雑音レベル領域の場合は、周波数領域音声信号または周波数領域音声信号を補正した信号を、周波数領域雑音信号とし、
前記複素平面領域判定部の判定結果が雑音レベル領域でない場合は、周波数領域音声信号の実部の方の抑圧率を高くしながら、雑音レベル領域に属するように実部と虚部とを抑圧して周波数領域雑音信号を生成する
ことを特徴とする背景雑音補間装置。 - 周波数領域に変換された音声信号(以下、「周波数領域音声信号」という。)、あらかじめ定めた周波数帯ごとに損失が与えられた前記周波数領域音声信号(以下、「周波数領域損失付与信号」という。)、および前記損失の前記周波数帯ごとの損失量から、前記周波数領域損失付与信号に対して背景雑音を補間した信号を生成する背景雑音補間装置であって、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域音声信号に含まれる雑音レベルを推定する雑音レベル推定部と、
前記周波数帯ごとに、周波数領域音声信号が、あらかじめ定めた複素平面上の複数の領域のどの領域に属するかを、周波数領域音声信号の実部と虚部から判断する複素平面領域判定部と、
前記複素平面領域判定部の判定結果に基づいて、前記周波数帯ごとに、周波数領域の雑音信号(以下、「周波数領域雑音信号」という。)を生成する雑音信号生成部と、
前記周波数帯ごとに、前記損失量を補償するための損失補償係数を算出する損失補償係数算出部と、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域雑音信号に前記損失補償係数を乗算し、補間信号を生成する乗算部と、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域損失付与信号に前記補間信号を加算した信号を生成する加算部と
を備え、
前記複素平面上の複数の領域の1つは、前記雑音レベルに基づいて雑音と判断される範囲に該当する雑音レベル領域であり、
前記雑音信号生成部は、
前記複素平面領域判定部の判定結果が雑音レベル領域の場合は、周波数領域音声信号または周波数領域音声信号を補正した信号を、周波数領域雑音信号とし、
前記複素平面領域判定部の判定結果が雑音レベル領域でない場合であって虚部の絶対値は大きいが実部の絶対値は小さい範囲に該当するときには、周波数領域音声信号の実部と虚部の両方を前記雑音レベルの大きさに比べ十分小さい値として周波数領域雑音信号を生成し、
前記複素平面領域判定部の判定結果がその他の場合は、周波数領域音声信号の実部の方の抑圧率を高くしながら、雑音レベル領域に属するように実部と虚部とを抑圧して周波数領域雑音信号を生成する
ことを特徴とする背景雑音補間装置。 - 請求項2記載の背景雑音補間装置であって、
前記複素平面上の複数の領域は、前記雑音レベルに基づいて雑音と判断される範囲に該当する雑音レベル領域と、実部も虚部も絶対値が大きい範囲に該当する第2領域と、実部の絶対値は大きいが虚部の絶対値は小さい範囲に該当する第3領域と、虚部の絶対値は大きいが実部の絶対値は小さい範囲に該当する第4領域であり、
前記雑音信号生成部は、
前記複素平面領域判定部の判定結果が雑音レベル領域の場合は、周波数領域音声信号または周波数領域音声信号を補正した信号を、周波数領域雑音信号とし、
前記複素平面領域判定部の判定結果が第2領域の場合は、周波数領域音声信号の実部を前記雑音レベルの大きさに比べ十分小さい値とし、周波数領域音声信号の虚部を雑音レベル領域に属するように抑圧して周波数領域雑音信号を生成し、
前記複素平面領域判定部の判定結果が第3領域の場合は、周波数領域音声信号の虚部をそのままの値または補正した値とし、周波数領域音声信号の実部を雑音レベル領域に属するように抑圧して周波数領域雑音信号を生成し、
前記複素平面領域判定部の判定結果が第4領域の場合は、周波数領域音声信号の実部と虚部の両方を前記雑音レベルの大きさに比べ十分小さい値として周波数領域雑音信号を生成する
ことを特徴とする背景雑音補間装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の背景雑音補間装置であって、
音声信号を周波数領域音声信号に周波数変換する音声信号周波数変換部と、
損失が与えられた前記音声信号を周波数領域損失付与信号に周波数変換する損失付与信号周波数変換部と、
前記周波数領域損失付与信号に対して背景雑音を補間した信号を、周波数逆変換する周波数逆変換部も
備える背景雑音補間装置。 - 周波数領域に変換された音声信号(以下、「周波数領域音声信号」という。)、あらかじめ定めた周波数帯ごとに損失が与えられた前記周波数領域音声信号(以下、「周波数領域損失付与信号」という。)、および前記損失の前記周波数帯ごとの損失量から、前記周波数領域損失付与信号に対して背景雑音を補間した信号を生成する背景雑音補間方法であって、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域音声信号に含まれる雑音レベルを推定する雑音レベル推定ステップと、
前記周波数帯ごとに、周波数領域音声信号が、あらかじめ定めた複素平面上の複数の領域のどの領域に属するかを、周波数領域音声信号の実部と虚部から判断する複素平面領域判定ステップと、
前記複素平面領域判定部の判定結果に基づいて、前記周波数帯ごとに、周波数領域の雑音信号(以下、「周波数領域雑音信号」という。)を生成する雑音信号生成ステップと、
前記周波数帯ごとに、前記損失量を補償するための損失補償係数を算出する損失補償係数算出ステップと、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域雑音信号に前記損失補償係数を乗算し、補間信号を生成する乗算ステップと、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域損失付与信号に前記補間信号を加算した信号を生成する加算ステップと
を有し、
前記複素平面上の複数の領域の1つは、前記雑音レベルに基づいて雑音と判断される範囲に該当する雑音レベル領域であり、
前記雑音信号生成ステップは、
前記複素平面領域判定ステップの判定結果が雑音レベル領域の場合は、周波数領域音声信号または周波数領域音声信号を補正した信号を、周波数領域雑音信号とし、
前記複素平面領域判定ステップの判定結果が雑音レベル領域でない場合は、周波数領域音声信号の実部の方の抑圧率を高くしながら、雑音レベル領域に属するように実部と虚部とを抑圧して周波数領域雑音信号を生成する
ことを特徴とする背景雑音補間方法。 - 周波数領域に変換された音声信号(以下、「周波数領域音声信号」という。)、あらかじめ定めた周波数帯ごとに損失が与えられた前記周波数領域音声信号(以下、「周波数領域損失付与信号」という。)、および前記損失の前記周波数帯ごとの損失量から、前記周波数領域損失付与信号に対して背景雑音を補間した信号を生成する背景雑音補間方法であって、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域音声信号に含まれる雑音レベルを推定する雑音レベル推定ステップと、
前記周波数帯ごとに、周波数領域音声信号が、あらかじめ定めた複素平面上の複数の領域のどの領域に属するかを、周波数領域音声信号の実部と虚部から判断する複素平面領域判定ステップと、
前記複素平面領域判定部の判定結果に基づいて、前記周波数帯ごとに、周波数領域の雑音信号(以下、「周波数領域雑音信号」という。)を生成する雑音信号生成ステップと、
前記周波数帯ごとに、前記損失量を補償するための損失補償係数を算出する損失補償係数算出ステップと、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域雑音信号に前記損失補償係数を乗算し、補間信号を生成する乗算ステップと、
前記周波数帯ごとに、前記周波数領域損失付与信号に前記補間信号を加算した信号を生成する加算ステップと
を有し、
前記複素平面上の複数の領域の1つは、前記雑音レベルに基づいて雑音と判断される範囲に該当する雑音レベル領域であり、
前記雑音信号生成ステップは、
前記複素平面領域判定ステップの判定結果が雑音レベル領域の場合は、周波数領域音声信号または周波数領域音声信号を補正した信号を、周波数領域雑音信号とし、
前記複素平面領域判定ステップの判定結果が雑音レベル領域でない場合であって虚部の絶対値は大きいが実部の絶対値は小さい範囲に該当するときには、周波数領域音声信号の実部と虚部の両方を前記雑音レベルの大きさに比べ十分小さい値として周波数領域雑音信号を生成し、
前記複素平面領域判定ステップの判定結果がその他の場合は、周波数領域音声信号の実部の方の抑圧率を高くしながら、雑音レベル領域に属するように実部と虚部とを抑圧して周波数領域雑音信号を生成する
ことを特徴とする背景雑音補間方法。 - 請求項6記載の背景雑音補間方法であって、
前記複素平面上の複数の領域は、前記雑音レベルに基づいて雑音と判断される範囲に該当する雑音レベル領域と、実部も虚部も絶対値が大きい範囲に該当する第2領域と、実部の絶対値は大きいが虚部の絶対値は小さい範囲に該当する第3領域と、虚部の絶対値は大きいが実部の絶対値は小さい範囲に該当する第4領域であり、
前記雑音信号生成ステップは、
前記複素平面領域判定ステップの判定結果が雑音レベル領域の場合は、周波数領域音声信号または周波数領域音声信号を補正した信号を、周波数領域雑音信号とし、
前記複素平面領域判定ステップの判定結果が第2領域の場合は、周波数領域音声信号の実部を前記雑音レベルの大きさに比べ十分小さい値とし、周波数領域音声信号の虚部を雑音レベル領域に属するように抑圧して周波数領域雑音信号を生成し、
前記複素平面領域判定ステップの判定結果が第3領域の場合は、周波数領域音声信号の虚部をそのままの値または補正した値とし、周波数領域音声信号の実部を雑音レベル領域に属するように抑圧して周波数領域雑音信号を生成し、
前記複素平面領域判定ステップの判定結果が第4領域の場合は、周波数領域音声信号の実部と虚部の両方を前記雑音レベルの大きさに比べ十分小さい値として周波数領域雑音信号を生成する
ことを特徴とする背景雑音補間方法。 - 請求項5から7のいずれかに記載の背景雑音補間方法であって、
音声信号を周波数領域音声信号に周波数変換する音声信号周波数変換ステップと、
損失が与えられた前記音声信号を周波数領域損失付与信号に周波数変換する損失付与信号周波数変換ステップと、
前記周波数領域損失付与信号に対して背景雑音を補間した信号を、周波数逆変換する周波数逆変換ステップも
有する背景雑音補間方法。
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