JP2008286463A - 熱交換器及びこれを搭載した冷却庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動緩衝性の高い熱交換器、及びかかる熱交換器を搭載した低振動・低騒音の冷却庫を提供する。
【解決手段】スターリング冷凍機21の低温ヘッド23に低温側循環回路40が接続される。低温側循環回路40は、低温ヘッド23に熱接続された低温側凝縮器41と、冷却庫1の庫内に配置された低温側蒸発器42と、それらを接続する液相配管43L及び気相配管43Gを含む。低温側蒸発器42は、直線部分と湾曲形状の方向転換部分が交互に連続する蛇行形状に冷媒パイプ50を曲げ、直線部分にフィン53を形成したものである。入口側直線部分51aには液相配管43Lが接続され、出口側直線部分51bには気相配管43Gが接続される。入口側直線部分51aと出口側直線部分51bは側板54aから先が固定部に硬く拘束されておらず、振動緩衝部として機能する。
【選択図】図2

Description

本発明は熱交換器及びこれを搭載した冷却庫に関する。「冷却庫」とは、本明細書においては、被冷却物である食品その他の物品の温度を下げる装置全般を指す概念であり、「冷蔵庫」「冷凍庫」「冷凍冷蔵庫」「保冷庫」「ショーケース」「自動販売機」といった商品としての名称を問わない。
冷却庫の熱交換器には、アルミニウムや銅、あるいはこれらの合金など、熱伝導の良い金属からなる冷媒パイプを蛇行させ、この蛇行パイプに多数のフィンを形成したものが一般的に用いられる。
近年、冷却庫の冷熱源としてスターリング冷凍機が用いられることが多くなっている。スターリング冷凍機には、地球温暖化係数の高いHFC(Hydro-fluorocarbon)系の冷媒でなく、ヘリウムガス、水素ガス、窒素ガス等、地球環境に悪影響を与えないガスを作動流体として使用できるという特徴がある。またコンプレッサ型冷凍機では達成できない極低温レベルの冷熱を発生できるものであり、この特徴を生かした製品開発が進められている。スターリング冷凍機を搭載した冷却庫の例を特許文献1−3に見ることができる。
スターリング冷凍機の放熱や吸熱には、ループ型サーモサイフォンが用いられることが多い。ループ型サーモサイフォンは冷媒の相変化を利用して熱を輸送するものであり、熱輸送効率が高い。特許文献2の冷却庫もループ型サーモサイフォンを備えている。
特開2005−249217号公報 特開2005−156011号公報 特開2005−257246号公報
スターリング冷凍機は、内部でピストンとディスプレーサが高速往復運動するため、不可避的に振動を伴う。その振動が冷媒パイプを経て熱交換器に伝わると、熱交換器を介して冷却庫の筐体に振動が伝わり、「箱鳴り」が生じる。また冷媒パイプが破損する懸念が生まれる。
冷媒パイプの振動を緩衝する手だてとして、冷媒パイプを湾曲させて遊びを持たせることも考えられるが、このようにすると冷媒の流動抵抗が増すため、強制循環手段を持たない自然循環方式では冷媒の循環が悪くなり、極端な場合は冷媒の循環が停止することすら考えられる。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、熱交換器自体を振動緩衝性の高いものとすることを目的とする。またこのような熱交換器を搭載した低振動・低騒音の冷却庫を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために本発明は、直線部分と湾曲形状の方向転換部分を交互に連続させた蛇行形状の冷媒パイプの前記直線部分にフィンを形成し、前記冷媒パイプの両端部分をなす直線部分のうち、入口側直線部分には冷媒流入パイプの一端を接続し、出口側直線部分には冷媒流出パイプの一端を接続してなる熱交換器において、前記入口側直線部分と出口側直線部分に振動緩衝機能を持たせたことを特徴としている。
この構成によると、熱交換器の入口側直線部分と出口側直線部分が振動緩衝部として機能し、冷媒流入パイプと冷媒流出パイプから伝わる振動を、熱交換器の中心部分に伝播する前に緩衝するので、熱交換器から冷却庫筐体への振動伝達が少なくなり、筐体からの騒音発生が抑制される。
また入口側直線部分と出口側直線部分が振動緩衝部として機能することにより、入口側直線部分と冷媒流入パイプの接続部、及び出口側直線部分と冷媒流出パイプの接続部への応力集中がなくなり、その部分が疲労破壊しにくくなる。そのため、冷媒の漏洩を懸念することなく、冷媒による熱輸送を長期にわたり安定して行うことができる。
さらに、振動緩衝専用の冷媒パイプを熱交換器の外に設ける構造でないので、冷媒配管系の全長が徒に延長されず、流動抵抗の増加を抑えることができる。
(2)また本発明は、上記構成の熱交換器において、前記入口側直線部分と出口側直線部分は、他の直線部分から切り離されたフィンを備えるとともに、それらの一端が接続する前記方向転換部分、または当該方向転換部分を支持する側板から先は、固定部に硬く拘束されていないことを特徴としている。
この構成によると、入口側直線部分と出口側直線部分のたわみ得るスパンが長くなり、冷媒流入パイプと冷媒流出パイプの振動ストロークが長くても、振動を十分緩衝することができる。
(3)また本発明は、上記構成の熱交換器において、前記入口側直線部分と前記冷媒流入パイプ、及び前記出口側直線部分と前記冷媒流出パイプは、それぞれほぼ直角をなすように接続されていることを特徴としている。
この構成によると、冷媒流入パイプと冷媒流出パイプのパイプ軸線方向の振動を、入口側直線部分と出口側直線部分のたわみで効果的に緩衝することができる。
(4)また本発明は、上記構成の熱交換器において、前記入口側直線部分は下部、前記出口側直線部分は上部に配置されていることを特徴としている。
この構成によると、液体の形で熱交換器の下部から流入した冷媒が熱交換器の内部で気化し、気体となって上部から流出するので、冷媒の流れがスムーズである。
(5)また本発明は、上記構成の熱交換器において、前記冷媒流入パイプの他端と前記冷媒流出パイプの他端は、スターリング冷凍機に設けられた熱交換器に接続されていることを特徴としている。
この構成によると、冷媒流入パイプと冷媒流出パイプを通じて伝わるスターリング冷凍機の振動を熱交換器で緩衝できる。
(6)また本発明は、上記構成の熱交換器において、前記冷媒流入パイプと冷媒流出パイプは、前記スターリング冷凍機の軸線と平行する方向に延びることを特徴としている。
スターリング冷凍機は、内部でピストンとディスプレーサが軸線方向に高速往復運動を行うため、軸線方向に強い振動が発生する。この振動が冷媒流入パイプと冷媒流出パイプに対し、パイプ軸線方向と直角の方向でなく、パイプ軸線方向に伝えられるので、冷媒流入パイプと冷媒流出パイプが横ぶれして周囲の物体に当たることが少ない。そして冷媒流入パイプと冷媒流出パイプを通じて伝わるスターリング冷凍機の振動は、熱交換器で効果的に緩衝される。
(7)また本発明は、上記構成の熱交換器を搭載した冷却庫であることを特徴としている。
この構成によると、熱交換器に伝えられる振動が熱交換器から冷却庫の筐体に伝わることを少なくし、運転音の低い冷却庫を得ることができる。
(8)また本発明は、上記構成の熱交換器とスターリング冷凍機を搭載した冷却庫であることを特徴としている。
この構成によると、熱交換器に伝えられるスターリング冷凍機の振動が熱交換器から冷却庫の筐体に伝わることを少なくし、運転音の低い冷却庫を得ることができる。
本発明によると、熱交換器の入口側直線部分と出口側直線部分が比較的自由にたわみ得る振動緩衝部として機能し、冷媒流入パイプと冷媒流出パイプから伝わる振動を緩衝するので、熱交換器から冷却庫筐体への振動伝達が少なくなり、筐体からの騒音発生が抑制される。また入口側直線部分と冷媒流入パイプの接続部、及び出口側直線部分と冷媒流出パイプの接続部への応力集中がなくなり、その部分が疲労破壊しにくくなる。
以下本発明の実施形態を図1−3に基づき説明する。図1は一部断面した冷却庫の側面図、図2は冷却システムの概略構成図、図3はスターリング冷凍機の側面図である。
冷却庫1は冷凍冷蔵庫であり、断熱筐体10の内部に図示しない冷凍室と冷蔵室を区画している。断熱筐体10の前面開口は断熱扉11で閉ざされる。
断熱筐体10の後部にはスターリング冷却システム20が設置される。スターリング冷却システム20の中心的存在がスターリング冷凍機21である。スターリング冷凍機21は逆スターリングサイクルにより温熱と冷熱を発生するものであり、温熱は廃熱として主として高温ヘッド22(図3参照)から取り出され、冷熱は低温ヘッド23から取り出される。
スターリング冷凍機21の内部にはディスプレーサ、ピストン、ピストンを駆動するリニアモータなどの構成要素が配置され、外部形状は軸線を備えた回転体形状となっている。スターリング冷凍機21は、高温ヘッド22が上、低温ヘッド23が下となるように、軸線を垂直に立てた状態で配置される。前記リニアモータを内蔵する動力部24は高温ヘッド22のさらに上に位置する。
高温ヘッド22から温熱を取り出して放熱するのは高温側循環回路30である。高温側循環回路30には二次冷媒として水(水溶液を含む)あるいは炭化水素系の冷媒が封入されている。なお「二次冷媒」とは、スターリング冷凍機21の内部の作動媒体を「一次冷媒」、スターリング冷凍機21の外部で熱輸送に用いられる作動媒体を「二次冷媒」と定義することによる。
高温側循環回路30は二次冷媒を自然循環させるサーモサイフォン循環回路であり、高温ヘッド22に対し互いの間で熱を授受する状態、すなわち熱接続された状態で装着された高温側蒸発器31と、スターリング冷凍機21の上に配置された高温側凝縮器32と、高温側蒸発器31と高温側凝縮器32とを接続する二次冷媒配管33を含む。高温側蒸発器31は温熱吸熱用の熱交換器、高温側凝縮器32は温熱放熱用の熱交換器として機能する。
高温側蒸発器31は銅や銅合金、アルミニウムなど熱伝導の良い金属を中空のリング状に成形したものであり、高温ヘッド22の外周面に嵌合し、高温ヘッド22に熱接続される。高温側蒸発器31の側面からは二次冷媒配管33が導出される。
二次冷媒配管33は、高温ヘッド22の温熱を奪って高温側蒸発器31内で蒸発することにより気体となった二次冷媒を高温側凝縮器32に送る気相配管33Gと、高温側凝縮器32で温熱を放熱することにより凝縮して液体となった二次冷媒を高温側蒸発器31に戻す液相配管33Lとに分かれている。気相配管33Gと液相配管33Lは高温側蒸発器31の側面から導出された後、上に向かって延び、スターリング冷凍機21の上方で高温側凝縮器32に接続される。
高温側循環回路30には、高温側蒸発器31と高温側凝縮器32の高度差と、液相配管33Lにある液体と気相配管33Gにある気体との比重差によって圧力差が生じる。この圧力差で二次冷媒は外部動力を用いることなく循環し、高温ヘッド22の温熱を高温側凝縮器32に輸送する。
高温側凝縮器32は、銅や銅合金といった熱伝導の良い金属材料からなるパイプを折り曲げ、これに、同じく熱伝導の良い金属材料からなる多数のフィンを取り付けたフィン−チューブ構造である。高温側凝縮器32には強制空冷用の送風機34が組み合わせられる。
低温ヘッド23には低温側循環回路40が熱接続される。低温側循環回路40には二次冷媒として二酸化炭素(CO2)などの自然冷媒を封入する。低温側循環回路40は、低温ヘッド23に対し熱接続された状態で装着された低温側凝縮器41と、断熱筐体10内に設置された低温側蒸発器42と、低温側凝縮器41と低温側蒸発器42とを接続する二次冷媒配管43を含む。低温側凝縮器41は冷熱吸熱用の熱交換器、低温側蒸発器42は冷熱放熱用の熱交換器として機能する。
低温側凝縮器41は銅や銅合金、アルミニウムなど熱伝導の良い金属を中空のリング状に成形したものであり、低温ヘッド23の外周面に嵌合し、低温ヘッド23に熱接続される。低温側凝縮器41の側面からは二次冷媒配管43が導出される。
二次冷媒配管43は、低温ヘッド23の冷熱を奪って低温側凝縮器41で凝縮することにより液体となった二次冷媒を低温側蒸発器42に流下させる液相配管43Lと、低温側蒸発器42で冷熱を放熱することにより蒸発して気体となった二次冷媒を低温側凝縮器41に戻す気相配管43Gとに分かれている。液相配管43Lと気相配管43Gは低温側凝縮器41の側面から導出された後、下方に延びて断熱筐体10の内部に入り、低温側蒸発器42に接続される。
低温側循環回路40には、低温側凝縮器41と低温側蒸発器42の高度差と、液相配管43Lにある液体と気相配管43Gにある気体との比重差によって圧力差が生じる。この圧力差で二次冷媒は外部動力を用いることなく循環し、低温ヘッド23の温熱を低温側蒸発器42に輸送する。
低温側蒸発器42も高温側凝縮器32と同様、銅や銅合金といった熱伝導の良い金属材料からなるパイプを折り曲げたうえで熱伝導の良い金属材料からなる多数のフィンを取り付けたフィン−チューブ構造である。低温側蒸発器42の構造は後で詳しく説明する。
スターリング冷却システム20は、次のようにして冷却庫1に搭載される。
断熱筐体10の上面と背面の角に凹部を形成する。この凹部が機械室12となる。機械室12は、スターリング冷凍機21、高温側蒸発器31、高温側凝縮器32、二次冷媒配管33、送風機34、低温側凝縮器41と、二次冷媒配管43の一部を収容する。収容すべき要素を全て収容した後、機械室12の上面開口と背面開口は適宜の通風グリルで閉ざされる。
機械室12の中ほどの高さに支持棚13が設けられる。スターリング冷凍機21は、動力部24の中央付近に固定したフランジ25をゴムのような振動吸収体26を介して支持棚13に載置し、宙づりになる形で支持される。フランジ25と支持棚13とは、フランジ25が位置ずれしたり、支持棚13から脱落したりすることのないよう、適宜の連結手段で連結される。連結手段としてはボルト、ナット、ワッシャなど周知の機械要素を用いることができる。
低温側凝縮器41の側面から導出された二次冷媒配管43の液相配管43Lと気相配管43Gは、途中多少の曲がりはあるものの、ほぼスターリング冷凍機21の軸線と平行する方向に延びる。そして断熱筐体10の水平断熱壁14を通り抜けて庫内に入り、庫内に形成された蒸発器室15に配置された低温側蒸発器42に接続される。
水平断熱壁14には液相配管43Lを通す貫通穴16aと気相配管43Gを通す貫通穴16bが形成されている。貫通穴16aの内径は液相配管43Lの外径より相当程度大きく、貫通穴16bの内径は気相配管43の外径より相当程度大きい。このため、貫通穴16aの内面と液相配管43Lの外面との接触、また貫通穴16bの内面と気相配管43Gの外面との接触が避けられるようになっている。
図1に示すように、低温側凝縮器41と低温側蒸発器42の位置は水平方向にずれている。このずれを吸収するため、液相配管43Lと気相配管43Gは貫通穴16a、16bの上部近くと下部近くで屈曲し、貫通穴16a、16bも屈曲形状となっている。
貫通穴16a、16bの形成は次のようにして行うことができる。すなわち水平断熱壁
14の外殻を上下に貫通するように所定の内径のパイプを配置しておいて、その外殻内で樹脂(ウレタン)を発泡させるのである。液相配管43Lと気相配管43Gをパイプに通した状態で発泡処理を行うことができる。
液相配管43Lと気相配管43Gに対しそれぞれ独立の貫通穴を設けるのでなく、共通の貫通穴に液相配管43Lと気相配管43Gを通す構成とすることもできる。
低温側凝縮器41と、そこから導出された二次冷媒配管43は、断熱部材17a、17bで包まれる。断熱部材17aと水平断熱壁14の間に挟まれた断熱部材17bは弾力に富む材料からなり、貫通穴16a、16bに対してはシール部材としての機能を果たし、
庫内からの冷気の漏洩(逆に言えば庫内への暖気の侵入)を防ぐ。断熱部材17bが弾力に富むため、液相配管43Lと気相配管43Gがスターリング冷凍機21と一緒になって振動することが妨げられない。
貫通穴16a、16bの下方の出口は弾力性に富む材料からなるシール部材18で閉ざされる。このため貫通穴16a、16bに庫内の冷気が侵入せず、貫通穴16a、16bの内部で液相配管43Lと気相配管43Gの表面に霜が付くことはない。もっとも低温側蒸発器42には図示しない除霜ヒータが設けられており、除霜ヒータの熱が液相配管43Lと気相配管43Gにも伝わって霜が溶かされることから、場合によってはシール部材18を省くこともできる。
続いて低温側蒸発器42の詳細構造を図2に基づき説明する。
低温側蒸発器42は、銅や銅合金といった熱伝導の良い金属材料からなる冷媒パイプ50を有する。冷媒パイプ50は直線部分と湾曲形状の方向転換部分を交互に連続させ、蛇行形状としたものである。一番下の直線部分が入口側直線部分51a、一番上の直線部分が出口側直線部分51bで、その中間の4本の直線部分が中間直線部分51cとなる。直線部分同士を湾曲形状の方向転換部分52が連結する。なお直線部分の「直線」はそれほど厳密なものではなく、多少の曲がりやうねりは許容される。
各直線部分には熱伝導の良い金属材料からなるフィン53が多数取り付けられる。フィン53は直線部分毎に独立している。すなわち入口側直線部分51aのフィン53は隣り合う中間直線部分51cのフィン53から切り離されており、出口側直線部分51bのフィン53も隣り合う中間直線部分51cのフィン53から切り離されている。中間直線部分51c同士の間でもフィン53は切り離されている。
図2において左側に位置する3個の方向転換部分52は垂直な側板54aに支持される。図2において右側に位置する2個の方向転換部分52は垂直な側板54bに支持される。側板54a、54bまたは方向転換部52は、固定手段55により断熱筐体10に固定される。
入口側直線部分51aは、側板54aを出たその先で固定部、例えば断熱筐体10に硬く固定されない。「硬く固定されない」とは、全く拘束を受けない状態の他、弾性体により変位可能に支持されている状態も含む概念である。同様に出口側直線部分51bも、側板54aを出たその先で固定部に硬く固定されない。この構成により、入口側直線部分51aと出口側直線部分51bは側板54aの右側でたわむことができ、振動緩衝部として機能する。
入口側直線部分51aには冷媒流入パイプの一端が接続され、出口側直線部分51bには冷媒流出パイプの一端が接続される。冷媒流入パイプとなるのは液相配管43Lであり、冷媒流出パイプとなるのは気相配管43Gである。入口側直線部分51aと出口側直線部分51bはほぼ水平に延びるが、側板54aから遠い方の端はほぼ直角に上方に曲げられている。この上方に曲げられた部分に、接続部56a、56bを介して液相配管43Lと気相配管43Gが接続される。
スターリング冷凍機21を運転すると、低温側凝縮器41の内部で二次冷媒が凝縮し、液化する。液体となった二次冷媒は液相配管43Lを流下し、低温側蒸発器42の最下部の入口側直線部分51aから低温側蒸発器42に入る。二次冷媒は低温側蒸発器42の内部を蛇行しながら上昇し、その過程で庫内空気に冷熱を与え、自身は庫内空気から温熱を吸収して気化する。気体となった二次冷媒は出口側直線部分51bから気相配管43Gに入り、気相配管43Gを上昇して低温側凝縮器41に戻る。このように液体の形で低温側蒸発器42の下部から流入した二次冷媒が低温側蒸発器42の内部で気化し、気体となって上部から流出するので、二次冷媒の流れがスムーズである。
運転中のスターリング冷凍機21は振動する。その振動は軸線方向(本実施形態ではスターリング冷凍機21が縦軸に配置されているので軸線方向すなわち上下方向である)において特に激しい。振動は高温側循環回路30に伝わるが、高温側循環回路30は基本的にスターリング冷凍機21のみに支持され、スターリング冷凍機21と一緒になって動くので、二次冷媒配管33に応力集中が発生しにくく、亀裂や疲労破壊等の危険性は低い。
スターリング冷凍機21の振動は低温側循環回路40にも伝わり、スターリング冷凍機21と共に振動し得るようになっている液相配管43Lと気相配管43Gは激しく振動する。振動は液相配管43Lと気相配管43Gの軸線方向に伝えられるので、液相配管43Lと気相配管43Gが横ぶれして周囲の物品に当たることが少ない。
液相配管43Lと気相配管43Gの振動は入口側直線部分51aと出口側直線部分51bに伝わる。入口側直線部分51aと出口側直線部分51bにはその動きを強制的に止める要因がないので、液相配管43Lと気相配管43Gにほぼ直角に接続された入口側直線部分51aと出口側直線部分51bは上下にたわみ、振動は効果的に緩衝される。これにより、低温側蒸発器42への振動伝達、さらには低温側蒸発器42から断熱筐体10への振動伝達が低減し、断熱筐体10からの騒音発生が抑制される。
入口側直線部分51aと出口側直線部分51bが振動緩衝部として機能することにより、入口側直線部分51aと液相配管43Lの接続部、及び出口側直線部分51bと気相配管43Gの接続部への応力集中がなくなり、その部分が疲労破壊しにくくなる。そのため、低温側循環回路40において、二次冷媒の漏洩を懸念することなく、二次冷媒による熱輸送を長期にわたり安定して行うことができる。
また、振動緩衝専用の冷媒パイプを低温側蒸発器42の外に設ける構造でないので、低温側循環回路40の全長が徒に延長されず、流動抵抗の増加を抑えることができる。専用パイプを必要としないのでコストも低減される。
入口側直線部分51aと出口側直線部分51bは、側板54aから先の全ての部分がたわみ得るので、たわみ得るスパンが長く、液相配管43Lと気相配管43Gの振動ストロークが長くても、振動を十分緩衝することができる。
側板54a、54bをなくし、方向転換部分52と中間直線部分51cで低温側蒸発器42を断熱筐体10に固定する構造とすることも可能である。この場合入口側直線部分51aと出口側直線部分51bは、方向転換部分52から先の部分が固定部に硬く固定されないこととし、たわみ得るスパンを長くとる。
加えて、実施形態の構造では、液相配管43Lと気相配管43Gも上下に屈曲部を有する形状であるため、その屈曲部のたわみにより上下方向の振動が緩衝される。また液相配管47Lと気相配管47Gは、それぞれ上部は弾力性に富む材料からなる断熱部材17bにより支持され、下部は同じく弾力性に富む材料からなるシール部材18で支持されるので、水平方向の振動が吸収される。これらが相まって、低温側蒸発器42への振動伝達を一層低減できる。
液相配管43Lと気相配管43Gの上下の屈曲部間の形状は、必ずしも直線状であることを要しない。曲がっていたり、うねっていたりしていてもよく、あるいはそれらと直線の組み合わせであってもよい。但し、いかなる場合も、貫通穴16a、16bの内面との間隔は十分に保つものとする。
上記のような低温側蒸発器42の構造は、コンプレッサ型冷凍機に組み合わせられる熱交換器にも応用可能である。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は家庭用又は業務用の冷却庫に搭載する熱交換器に広く利用可能である。
一部断面した冷却庫の側面図 冷却システムの概略構成図 スターリング冷凍機の側面図
符号の説明
1 冷却庫
10 断熱筐体
20 スターリング冷却システム
21 スターリング冷凍機
30 高温側循環回路
40 低温側循環回路
41 低温側凝縮器(熱交換器)
42 低温側蒸発器(熱交換器)
43L 液相配管(冷媒流入パイプ)
43G 気相配管(冷媒流出パイプ)
51a 入口側直線部分
51b 出口側直線部分
52 方向転換部分
53 フィン
54a、54b 側板

Claims (8)

  1. 直線部分と湾曲形状の方向転換部分を交互に連続させた蛇行形状の冷媒パイプの前記直線部分にフィンを形成し、前記冷媒パイプの両端部分をなす直線部分のうち、入口側直線部分には冷媒流入パイプの一端を接続し、出口側直線部分には冷媒流出パイプの一端を接続してなる熱交換器において、
    前記入口側直線部分と出口側直線部分に振動緩衝機能を持たせたことを特徴とする熱交換器。
  2. 前記入口側直線部分と出口側直線部分は、他の直線部分から切り離されたフィンを備えるとともに、それらの一端が接続する前記方向転換部分、または当該方向転換部分を支持する側板から先は、固定部に硬く拘束されていないことを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記入口側直線部分と前記冷媒流入パイプ、及び前記出口側直線部分と前記冷媒流出パイプは、それぞれほぼ直角をなすように接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。
  4. 前記入口側直線部分は下部、前記出口側直線部分は上部に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の熱交換器。
  5. 前記冷媒流入パイプの他端と前記冷媒流出パイプの他端は、スターリング冷凍機に設けられた熱交換器に接続されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器。
  6. 前記冷媒流入パイプと冷媒流出パイプは、前記スターリング冷凍機の軸線と平行する方向に延びることを特徴とする請求項5に記載の熱交換器。
  7. 請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器を搭載したことを特徴とする冷却庫。
  8. 請求項5または6に記載の熱交換器とスターリング冷凍機を搭載したことを特徴とする冷却庫。
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